JP6893878B2 - クチナシ色素製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、クチナシ色素製剤に関する。
従来、食品に対する青色着色料としてクチナシ青色素が広く使用されている。クチナシ青色素は、一般に、クチナシ果実抽出物等に含まれるイリドイド配糖体を、タンパク質分解物の存在下でβ−グルコシダーゼにより酵素処理することにより製造される。
クチナシ青色素に関する技術としては、クチナシのイリドイド配糖体もしくはその含有物質とβ−グルコシダーゼもしくはその含有物質とを、第一級アミノ基含有物質の存在下に好気的条件下で作用させて、クチナシのイリドイド配糖体のβ−グルコシダーゼ発色青色系色素を形成せしめるに際し、該配糖体もしくはその含有物質と該β−グルコシダーゼもしくはその含有物質とを、予め微好気的条件下に充分に作用させたのち、攪拌条件下に更に作用させることを特徴とする明色化された天然青色系色素の製法(特許文献1参照)、アカネ科クチナシの果実より抽出して得られたイリドイド配糖体を大豆タンパク分解物の存在下(但し、タウリン含有物質の共存を除く)でβ−グルコシダーゼ処理して調製されるクチナシ青色素に、酵素処理イソクエルシトリンを配合して得られる色調が改善されたクチナシ青色素の色素製剤(特許文献2参照)、イリドイド配糖体をタンパク質加水分解物の存在下でβ−グルコシダーゼ処理して得られる処理液に対して、分画分子量3000以上の膜を用いて低分子化合物を除去する膜分離処理を行うことを特徴とするクチナシ青色素の製造方法(特許文献3参照)、酸又はプロテアーゼで加水分解されたカゼインの存在下でイリドイド配糖体をβ−グルコシダーゼ処理することを特徴とするクチナシ青色素の製造方法(特許文献4参照)等が知られている。
しかし、クチナシ青色素は、酸性域において不溶化し易く、酸性の飲食品への使用が困難であった。このため、耐酸性に優れ、酸性域でもクチナシ青色素が安定に溶解した状態を維持できるクチナシ色素製剤が求められていた。
特開昭56−92792号公報 特許第4374494号公報 特開2012−67241号公報 特開2014−57531号公報
本発明は、酸性域でクチナシ青色素が安定に溶解した状態を維持できるクチナシ色素製剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に対して鋭意検討を行った結果、クチナシ色素製剤にレシチンを配合することにより、上記課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、
(1)クチナシ青色素及びレシチンを含有することを特徴とするクチナシ色素製剤(組成物)、
(2)レシチンが酵素分解レシチンであることを特徴とする(1)に記載のクチナシ色素製剤、
(3)クチナシ青色素とレシチンとの割合が、クチナシ青色素(色価500換算)/レシチン(質量比)=0.5/1〜30/1である(1)又は(2)に記載のクチナシ色素製剤、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のクチナシ色素製剤を含む飲食品、
(5)酸性飲食品である(4)記載の飲食品、
から成っている。
本発明のクチナシ色素製剤は、酸性域でクチナシ青色素が安定に溶解した状態が維持される。
本発明のクチナシ色素製剤は、酸性の飲食品等に好ましく使用できる。
本発明に用いられるクチナシ青色素は、タンパク質分解物の存在下でイリドイド配糖体をβ−グルコシダーゼ処理することにより調製される水溶性の青系色素である。
上記タンパク質分解物は、タンパク質の分解物であればよく、その分解方法は、酸、アルカリ、酵素等を用いた加水分解、微生物を用いた発酵法、熱分解、物理的分解のいずれでも良いが、加水分解が好ましい。このタンパク質分解物としては、種々の動物又は植物由来のものを使用することができる。例えば、動物由来のものとしては、乳タンパク質又はコラーゲン等の硬タンパク質等の分解物が挙げられる。植物由来のものとしては、小麦、大豆、とうもろこし、じゃがいも、米、わかめ、ごま又はえんどうまめ等のタンパク質の分解物が挙げられる。
上記タンパク質分解物の分解の程度としては、例えばタンパク質の全てがアミノ酸又はアミノ酸の塩になったもの(即ち、アミノ酸残基数約1のもの)やアミノ酸残基数2〜10、好ましくは2〜5、より好ましくは2〜4、特に好ましくは2〜3のペプチドになったものが挙げられる。
上記イリドイド配糖体としては、アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERRIL var. grandiflora HORT.,Gardenia jasminoides ELLIS)の果実から抽出して得られるイリドイド配糖体であれば特に制限されないが、例えばゲニポシドが好ましく用いられる。
上記クチナシの果実からゲニポシドを抽出する方法に制限はなく、例えば、クチナシの乾燥果実を粉砕し、水、アルコール又はアルコール水溶液を用いて抽出する等の公知の方法が用いられる。抽出条件は、例えば50vol%アルコール水溶液を用いる場合、室温(0〜30℃)〜50℃で1〜18時間が好ましく、30〜40℃で2〜4時間がより好ましい。乾燥果実の粉砕物からのゲニポシドの抽出率をより高めるため、抽出操作は通常複数回繰り返される。ゲニポシドを含む抽出液は自体公知の方法により濃縮され、通常、濃縮液として冷蔵或いは冷凍保存される。
この濃縮液は、通常、黄色素成分であるクロシンその他のゲニポシド以外の成分を除去するため、吸着剤処理される。吸着樹脂処理は、例えば、下記の方法により行われる。
初めに、上記濃縮液を適当な濃度に希釈し、吸着樹脂を充填したカラムに希釈液を供給する。吸着樹脂としては、アンバーライトXAD−4、アンバーライトXAD−7(商品名;オルガノ社製)、ダイヤイオンHP−20、HP−21、HP−40(商品名;三菱化学社製)等の多孔性樹脂が挙げられ、アンバーライトXAD−7が好ましく用いられる。
次に、水又は低濃度のアルコール(例えば、エタノール等)と水の混合液をカラムに通液し、その非吸着及び溶出画分を回収することにより、ゲニポシドを含む画分が得られる。この画分は自体公知の方法により濃縮され、通常、濃縮液として冷蔵或いは冷凍保存される。
上記β−グルコシダーゼは、β−グルコシダーゼ活性を有する酵素であれば特に制限はなく、例えば、Aspergillus niger、Trichoderma reesei、Trichoderma viride、アーモンド等に由来するものが挙げられる。例えばβ−グルコシダーゼとして、スミチームC6000、スミチームAC、スミチームC、スミチームX、スミチームBGT、スミチームBGA(商品名;新日本化学工業社製)、セルロシンAC40、セルロシンT3、セルロシンAL(商品名;エイチビイアイ社製)、セルラーゼ“オノズカ”3S、セルラーゼY−NC(商品名;ヤクルト薬品工業社製)、セルラーゼA「アマノ」3、セルラーゼT「アマノ」4(商品名;天野エンザイム社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
β−グルコシダーゼ処理は、クチナシ青色素を生成可能な処理方法であれば特に制限されないが、例えば本発明に係るタンパク質加水分解物、イリドイド配糖体、及び水を混合して得た水溶液に、β−グルコシダーゼを添加して、撹拌若しくは振盪処理する方法を挙げることができる。
また、上記処理は、温度条件が通常20〜70℃、好ましくは40〜60℃であり、pH条件が通常pH4〜6、好ましくはpH4.5〜5.5であり、反応時間が通常30分〜100時間、好ましくは15〜80時間の範囲内で行うことができる。
また、上記処理におけるpH条件の調整のため、上記水溶液にβ−グルコシダーゼを添加する前に、該水溶液に適量の酸剤(例えば、塩酸等の無機酸又はクエン酸等の有機酸等)を加えることが好ましく行われる。
また、上記処理は好気条件で行うことが好ましく、該好気条件は、例えば撹拌や振盪等の機械的方法のほか、空気等の分子状酸素含有ガスを吹き込むことによって設定することができる。
β−グルコシダーゼの添加方法に特に制限はないが、β−グルコシダーゼをそのまま一度に添加する方法、或いはβ−グルコシダーゼの水溶液を調製し、該水溶液を一度に又は2〜50回に分けて添加する方法が挙げられる。
上記処理の行われる水溶液100質量%中、本発明に係るタンパク質加水分解物が0.5〜20質量%、好ましくは1〜10質量%、イリドイド配糖体が1〜20質量%、好ましくは4〜15質量%となるように調整するのが好ましい。β−グルコシダーゼの添加量は、イリドイド配糖体1gに対し、0.01〜1.0gとすることが好ましい。
本発明に用いられるレシチンは、油糧種子又は動物原料から得られるリン脂質〔例えば、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジン酸又はこれらの酵素処理物(例えば、フォスファチジルコリンの酵素分解物であるリゾフォスファチジルコリン等)〕を主成分とするものであり、例えば大豆レシチン又は卵黄レシチン等油分を含む液状レシチン、液状レシチンから油分を除き乾燥した粉末レシチン、液状レシチンを分別精製した分別レシチン若しくはレシチンを酵素で処理した酵素分解レシチン又は酵素処理レシチン等が挙げられ、中でも、本発明の効果が十分に発揮されることから酵素分解レシチンが好ましい。
ここで、酵素分解レシチンとしては、リン脂質含有量が95〜98質量%、且つリゾフォスファチジルコリンの含有量が18〜30質量%のもの(いわゆる高純度粉末リゾレシチン)、リン脂質含有量が90〜95質量%、且つリゾフォスファチジルコリンの含有量が65〜75質量%のもの(いわゆるLPC濃縮リゾレシチン)等が挙げられる。本発明に用いられるクチナシ青色素の製造において、タンパク質分解物として、タンパク質の全てがアミノ酸又はアミノ酸の塩になったもの(即ち、アミノ酸残基数約1のもの)を用いた場合、本発明のクチナシ色素製剤には、高純度粉末リゾレシチンを用いることが好ましい。また、本発明に用いられるクチナシ青色素の製造において、タンパク質分解物として、アミノ酸残基数2〜10(好ましくは2〜5、より好ましくは2〜4、特に好ましくは2〜3)のペプチドを用いた場合、本発明のクチナシ色素製剤には、LPC濃縮リゾレシチンを用いることが好ましい。本発明のクチナシ色素製剤において、このようにレシチンの種類を選択することにより、本発明の効果が十分に発揮される。
本発明のクチナシ色素製剤は、上述のクチナシ青色素及びレシチンを含有するものであれば、その製法や剤形等に特に制限はないが、例えばクチナシ青色素及びレシチンを溶解槽の中で溶媒に溶解させることにより液体製剤とすることができる。該溶媒としては、水又はアルコール水溶液等を挙げることができる。後者の場合、水との混合で用いるアルコールの種類としては、エタノールが好ましい。また、アルコール水溶液のアルコール濃度としては、1〜50vol%が好ましい。
本発明のクチナシ色素製剤100質量%中のクチナシ青色素及びレシチンの含有量に特に制限はないが、クチナシ青色素(色価500換算)が通常5〜80%質量%、好ましくは8〜20質量%であり、レシチンが通常1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%、より好ましくは4〜10質量%である。
本発明のクチナシ色素製剤において、クチナシ青色素とレシチンとの割合は、例えば、クチナシ青色素(色価500換算)/レシチン(質量比)=0.1/1〜50/1(例えば、0.3/1〜40/1)、好ましくは0.5/1〜30/1(例えば、0.7/1〜20/1)、さらに好ましくは1/1〜10/1(例えば、1.5/1〜8/1)程度である。
また、本発明のクチナシ色素製剤は、上記液体製剤を自体公知の方法により乾燥し、粉末又は顆粒状の製剤としても良い。乾燥方法としては、例えば真空凍結乾燥、通風乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥、ベルト乾燥、棚乾燥、ドラム乾燥等が挙げられるが、真空凍結乾燥が好ましく行われる。得られる粉末又は顆粒状のクチナシ色素製剤の乾燥減量は通常5質量%以下、好ましくは1〜3質量%である。
本発明のクチナシ色素製剤は、上記クチナシ青色素及びレシチンの他、本発明の目的を阻却しない範囲内において、賦形剤、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、乳化剤、湿潤剤、滑沢剤、糖類、pH調整剤、防腐剤、香料もしくは着色料等を添加して製造できる。
本発明のクチナシ色素製剤の用途に特に制限はなく、例えば飲食品又は医薬品の着色に用いることができる。着色の対象となる飲食品に特に制限はなく、例えばアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベット、氷菓等の冷菓類、乳飲料、乳酸菌飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、粉末飲料、ドリンクゼリー、アルコール飲料、コーヒー飲料、茶飲料等の飲料類、プリン、ゼリー、ヨーグルト等のデザート類、チューインガム、チョコレート、ドロップ、キャンディ、クッキー、せんべい、グミ、ゼリービーンズ等の菓子類、イチゴジャム、ブルーベリージャム等のジャム類、果実フレーバーソース等のソース類、スープ類、漬物類、ドレッシング、たれ等の調味料、ハム、ソーセージ等の畜肉加工品、魚肉ソーセージ、かまぼこ等の水産練り製品等が挙げられる。また、着色の対象となる医薬品に特に限定はなく、例えば解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、交感神経興奮剤、副交感神経遮断剤、中枢興奮薬、H2ブロッカー、制酸剤、消炎酵素剤、抗炎症剤、気管支拡張剤、抗菌剤、鎮咳剤、去痰剤、抗コリン剤、止しゃ剤、催眠鎮静薬、利胆薬、血圧降下剤、骨格筋弛緩薬、乗り物酔い予防・治療薬等、ビタミン類、生薬類等が挙げられる。
本発明により得られるクチナシ色素製剤は、酸性域(例えば、pH2.0〜5.0)においてクチナシ青色素が安定に溶解した状態を維持できることから、上記の飲食品の中でも酸性飲食品の着色に好ましく用いられる。ここで、酸性飲食品とは、酸剤を含有し、酸味及び/又は酸臭を有する飲食品であり、そのpHは、通常2.0〜5.0である。酸性飲食品のpH測定方法としては、酸性飲食品が液体又はペースト状の場合はそのままの状態でpHを測定することができ、酸性飲食品が固体の場合は水を加えて10(w/w)%水溶液として測定することができる。pHの測定機器としては、例えばガラス電極法によるpHメーターを用いることができる。
上記酸性飲食品としては、例えば、ラクトアイス、シャーベット、氷菓等の冷菓類、乳酸菌飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果実飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、粉末飲料、ドリンクゼリー、アルコール飲料等の飲料類、ゼリー、ヨーグルト等のデザート類、ドロップ、キャンディ、グミ、ゼリービーンズ等の菓子類、イチゴジャムやブルーベリージャム等のジャム類、果実フレーバーソース等のソース類、漬物類、ドレッシング等の調味料等が挙げられる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[製造例1]
[ゲニポシド濃縮液の調製]
粉砕したクチナシの乾燥果実7200gに40vol%エタノール水溶液28800mLを加え、室温で3時間撹拌した後吸引ろ過した。抽出残に40vol%エタノール水溶液を13200mL加え、室温で30分間撹拌した後吸引ろ過する工程を2回繰り返し、ろ液として42000mLの抽出液を得た。この抽出液を、ロータリーエバポレーターを用いて60℃、4kPaの条件で濃縮し、ゲニポシドを含む濃縮液約2000mLを得た。
得られた濃縮液に水を加えて4000mLとし、アンバーライトXAD−7(製品名;オルガノ社製)12000mLを充填したカラムに流速SV=0.5で通液した。その後、カラムに流速SV=0.5で96000mLの水を通液し、排出液を回収した。回収した液をロータリーエバポレーターを用いて、60℃、4kPaの条件で濃縮し、ゲニポシドを43.9%含む濃縮液360gを得た。
[製造例2]
[クチナシ青色素の調製]
タンパク質分解物(商品名:プロエキスG2;トウモロコシ由来;アミノ酸残基数約1;播州調味料社製)15.7g、製造例1で得たゲニポシド濃縮液108.4g及び水311.6gを混合して得た水溶液を、クエン酸でpH4.5に調整した。得られた水溶液にβ−グルコシダーゼ(商品名:スミチームC6000;新日本化学工業社製)2.9gを添加した後、水を加えて総液量を500.0gに調整した。得られた水溶液を50℃で72時間β−グルコシダーゼ処理した後、90℃で15分間加熱して酵素を失活させ、更に、ろ過により不溶物を除去し、クチナシ青色素〔試作品1;色価(E10% 1cm)=102.4〕411.2gを得た。
[製造例3]
[クチナシ青色素の調製]
タンパク質酵素加水分解物(商品名:ハイニュートR;大豆由来;アミノ酸残基数3〜4;不二製油社製)76.1g、製造例1で得たゲニポシド濃縮液108.4g及び水270.4gを混合して得た水溶液を、水酸化ナトリウムでpH7.0に調整した。得られた水溶液にβ−グルコシダーゼ(商品名:スミチームC6000;新日本化学工業社製)2.9gを添加した後、水を加えて総液量を500.0gに調整した。得られた水溶液を50℃で72時間β−グルコシダーゼ処理した後、90℃で15分間加熱して酵素を失活、ろ過により不溶物を除去し、クチナシ青色素〔試作品2;色価(E10% 1cm)=158.6〕402.6gを得た。
[クチナシ色素製剤の調製]
(1)原材料
1)クチナシ青色素(試作品1及び2)
2)酵素分解レシチン(市販品1;商品名:SLP−ホワイトリゾ;高純度粉末リゾレシチン;辻製油社製)
3)酵素分解レシチン(市販品2;商品名:SLP−LPC70;LPC濃縮リゾレシチン;辻製油社製)
4)イオン交換水
(2)製剤の配合
上記原材料を用いて調製したクチナシ色素製剤1〜4の配合組成を表1に示した。この内、クチナシ色素製剤1及び2は本発明に係る実施例であり、クチナシ色素製剤3及び4はそれらに対する比較例である。
Figure 0006893878
(3)製剤の調製方法
表1に示した原材料の配合割合に基づいて、クチナシ青色素及び酵素分解レシチンをイオン交換水に溶解し、全量1kgのクチナシ色素製剤1〜4を調製した。クチナシ色素製剤1〜4は、色価(E10% 1cm)=50となるように配合を調整した。
[試験例]
[耐酸性評価試験]
クチナシ色素製剤(製剤1〜4のいずれか)を色価(E10% 1cm)=0.1になるようにpH2.8のMcIlvaine緩衝液に各々溶解し、各50mLの試験液を調製した。該試験液を90℃で15分間加熱殺菌し、30℃で15時間静置した。静置後、メンブレンフィルター(商品名:DISMIC−25CS;孔径:0.8μm;ADVANTEC社製)を用いて該試験液の一部をろ過し、不溶化したクチナシ青色素を除去した。次いで、未ろ過液及びろ過液の極大吸収波長における吸光度を測定し、未ろ過液の極大吸収波長での吸光度をA、ろ過液の極大吸収波長での吸光度をBとして次式により吸光度低下率(%)を求めた。結果を表2に示す。
吸光度低下率(%)=100−(B/A×100)
Figure 0006893878
表2の結果から明らかなように、本発明のクチナシ色素製剤1及び2は、pH2.8の酸性溶液中であっても加熱殺菌による吸光度低下率が小さく、耐酸性に優れていた。これに対し、比較例のクチナシ色素製剤3及び4では、いずれも本発明のものに比べて吸光度低下率が大きく、耐酸性が劣っていた。

Claims (6)

  1. クチナシ青色素及びレシチンを含有することを特徴とするクチナシ色素製剤であって、レシチンが酵素分解レシチンであり、クチナシ青色素とレシチンとの割合が、クチナシ青色素(色価500換算)/レシチン(質量比)=1/1〜10/1である、クチナシ色素製剤。
  2. クチナシ青色素及びレシチンを含有することを特徴とするクチナシ色素製剤(ただし、下記(1)〜(3)の場合を除く。
    (1)プロピレングリコール及びグリセリンを含む可食性インクジェットインク組成物
    (2)セルロースエーテル誘導体及び糖アルコールを含有する組成物
    (3)羊毛脂、ペクチン、グリセロール及びソルビトールを含む組成物)
  3. レシチンが酵素分解レシチンであることを特徴とする請求項2に記載のクチナシ色素製剤。
  4. クチナシ青色素とレシチンとの割合が、クチナシ青色素(色価500換算)/レシチン(質量比)=0.5/1〜30/1である請求項2又は3に記載のクチナシ色素製剤。
  5. 請求項1に記載のクチナシ色素製剤を含む飲食品。
  6. 酸性飲食品である請求項5記載の飲食品。
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