JP7323322B2 - クチナシ青色素及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸性条件下での加熱後にも色調を安定に維持できるクチナシ青色素に関する。また、本発明は、当該クチナシ青色素の製造方法に関する。
従来、食品等に使用される青色着色料として、天然色素であるクチナシ青色素が汎用されている。クチナシ青色素は、アカネ科クチナシの果実から得られるイリドイド配糖体に、β-グルコシダーゼ及び第1級アミノ基含有化合物を好気的条件下で作用させることにより製造されている。しかしながら、このような製法で得られるクチナシ青色素は、酸性条件下で加熱されると、赤みを帯びて、色調が変化するという欠点がある。そのため、従来のクチナシ青色素は、酸性飲食品に使用すると、加熱殺菌前は所望の色調を有していても加熱殺菌後には赤みの強い色調になるため、使用範囲が制限されていた。
そこで、従来、クチナシ青色素の酸性条件下での安定性を向上させ得る技術について種々検討されている。
例えば、特許文献1には、シルク由来のタンパク質分解物の存在下でイリドイド配糖体をβ-グルコシダーゼ処理することにより、酸性領域で安定に溶解した状態を維持できるクチナシ青色素が得られることが開示されている。しかしながら、特許文献1に記載のクチナシ青色素では、赤みが強い色調であり、酸性条件下での加熱後は赤味が更に増すことによる色調変化が大きいという問題点がある。
また、特許文献2には、クチナシ青色素にガティガム及び/又はアラビアガムを添加することにより、耐酸性を付与できることが開示されている。しかしながら、特許文献2に記載のクチナシ青色素では、酸性条件下での加熱後に色調変化を抑制できるものではない。
特開2017-63650号公報 特開2015-91946号公報
本発明の目的は、酸性条件下での加熱後にも色調を安定に維持できるクチナシ青色素、及びその製造方法を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、クルミペプチド、ニガウリペプチド、及び/又は大豆ペプチドと、ゲニピンとを、溶媒中で酸素を含むガスの非供給下で反応させる第1工程、及び前記第1工程で得られた反応液に対して、酸素を含むガスの供給下で処理する第2工程を行うことにより酸性条件下での加熱後にも色調を安定に維持できるクチナシ青色素が得られることを見出した。
更に、前記第1工程及び第2工程を行うことによって得られたクチナシ青色素は、以下の(1)~(3)に示す操作を行った場合に、90℃で15分間加熱処理した溶液Aと加熱処理していない溶液Bとの色差ΔE* abが3.5以下であり、且つ90℃で15分間加熱した溶液AのL*値が64以上、a*値が-14以下、及びb*値が-31以上を示すことを見出した。
<操作条件>
(1)準備
クチナシ青色素をpH2.5の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Aを調製する。また、クチナシ青色素をpH6.0の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Bを調製する。
(2)溶液の加熱処理
溶液Aについては90℃で15分間加熱処理する。溶液Bについては加熱処理を行わない。
(3)色調の測定
90℃で15分間加熱処理した溶液Aと、加熱処理していない溶液Bについて、Lab表色系におけるL*値、a*値、及びb*値を測定する。
本発明は、これらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 以下の(1)~(3)に示す操作を行った場合に、90℃で15分間加熱処理した溶液Aと加熱処理していない溶液Bとの色差ΔE* abが3.5以下であり、且つ90℃で15分間加熱した溶液AのL*値が64以上、a*値が-14以下、及びb*値が-31以上を示す、クチナシ青色素。
<操作条件>
(1)準備
クチナシ青色素をpH2.5の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Aを調製する。また、クチナシ青色素をpH6.0の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Bを調製する。
(2)溶液の加熱処理
溶液Aについては90℃で15分間加熱処理する。溶液Bについては加熱処理を行わない。
(3)色調の測定
90℃で15分間加熱処理した溶液Aと、加熱処理していない溶液Bについて、Lab表色系におけるL*値、a*値、及びb*値を測定する。
項2. 項1に記載のクチナシ青色素で着色されている、飲食品。
項3. 酸性飲食品である、項2に記載の飲食品。
項4. 以下の第1工程及び第2工程を含む、クチナシ青色素の製造方法。
第1工程:クルミペプチド、ニガウリペプチド、及び大豆ペプチドよりなる群から選択される少なくとも1種と、ゲニピンとを、溶媒中で酸素を含むガスの非供給下で反応させる。
第2工程:前記第1工程で得られた反応溶液に対して、酸素を含むガスの供給下で処理する。
項5. 酸素を含むガスとして空気を使用する、項4に記載の製造方法。
本発明によれれば、酸性条件下での加熱後にも色調を安定に維持できるクチナシ青色素を簡便な手法で製造することが可能になる。また、本発明のクチナシ青色素は、天然色素であるので、酸性食品に対しても高い安全性をもって良好の色調で着色することができる。
1.クチナシ青色素
本発明のクチナシ青色素は、後述する(1)~(3)に示す操作を行った場合に、90℃で15分間加熱処理した溶液Aと加熱処理していない溶液Bとの色差ΔE* abが3.5以下であり、且つ90℃で15分間加熱した溶液AのL*値が64以上、a*値が-14以下、及びb*値が-31以上を示すことを特徴とする。以下、本発明のクチナシ青色素について詳述する。
なお、本明細書において、酸性条件下での加熱後にも色調を安定に維持する特性を「耐酸加熱性」と表記することもある。
[耐酸加熱性]
本発明のクチナシ青色素は、優れた耐酸加熱性を有しており、具体的には、以下に示す操作を行った場合に90℃で15分間加熱処理した溶液Aと加熱処理していない溶液Bとの色差ΔE* abが3.5以下であり、且つ90℃で15分間加熱した溶液AのL*値が64以上、a*値が-14以下、及びb*値が-31以上になる特性を有している。
<操作条件>
(1)準備
クチナシ青色素をpH2.5の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Aを調製する。また、クチナシ青色素をpH6.0の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Bを調製する。
(2)溶液の加熱処理
溶液Aについては90℃で15分間加熱処理する。溶液Bについては加熱処理を行わない。
(3)色調の測定
90℃で15分間加熱処理した溶液Aと、加熱処理していない溶液Bについて、Lab表色系におけるL*値、a*値、及びb*値を測定する。
本発明において、「色価E10% 1cm」とは、色素の色の濃さを表す単位であり、吸光度計にて信頼性のある濃度範囲で光路長1cmのセルを用いて測定した時の極大吸収波長の吸光度を10重量%溶液での値に換算した値のことをいう。なお、本発明において、E10% 1cmが0.1とは、色価E10% 1cmの値の小数点以下第4位を四捨五入して0.100になることを指す。
クチナシ青色素の極大吸収波長は600nm付近にあるので、クチナシ青色素の色価E10% 1cmは、600nm付近に極大吸収波長を特定し、その吸光度を測定することによって求めることができるが、極大吸収波長がない場合には600nmの吸光度を測定すればよい。
90℃で15分間加熱処理した溶液Aと加熱処理していない溶液Bとの色差ΔE* abについては、3.5以下であればよいが、より優れた耐酸加熱性を備えさせるという観点から、好ましくは3.0以下、より好ましくは0~2.5、更に好ましくは0~2.0が挙げられる。
90℃で15分間加熱した溶液AのL*値については、64以上であればよいが、より優れた耐酸加熱性を備えさせるという観点から、好ましくは65以上、より好ましくは65~70、更に好ましくは66~70が挙げられる。
90℃で15分間加熱した溶液Aのa*値については、-14以下であればよいが、より優れた耐酸加熱性を備えさせるという観点から、好ましくは-15以下、より好ましくは-26~-16、更に好ましくは-26~-17が挙げられる。
90℃で15分間加熱した溶液Aのb*値については、-31以上であればよいが、より優れた耐酸加熱性を備えさせるという観点から、好ましくは-30以上、より好ましくは-29~-22、更に好ましくは-28~-22が挙げられる。
本発明において、Lab表色系における前記各値は、分光測色計(CM-5 コニカミノルタジャパン株式会社)を用いて測定される値である。測定条件は、全透過測定で光源はD65、視野は10℃、測定径φ20mm、照射径φ26mmである。
このような特性を満たす本発明のクチナシ青色素は、後述する製造方法によって得ることができる。
[用途]
本発明のクチナシ青色素は、青色着色料として使用される。本発明のクチナシ青色素の使用対象となる製品については、青色着色料の使用が求められることを限度として特に制限されないが、具体的には、飲食品、化粧料、口腔用剤、医薬品等が挙げられる。本発明のクチナシ青色素は、天然由来であり、高い安全性を備えているので、特に飲食品用の着色料として好適である。
本発明のクチナシ青色素の着色対象となる飲食品については、青色への着色が求められるものであればよく、その種類については、特に制限されないが、例えば、ゼリー、ガム、グミ、寒天、ケーキ、クッキー、錠菓等の菓子類;団子、餅菓子、わらび餅、餡等の和菓子類;果実ソース等の果実加工品;イチゴジャム、ブルーベリージャム等のジャム類;シロップ;みりん、料理酒、ドレッシングタレ類、ソース類等の調味料;アイスクリーム、アイスミルク、氷菓等の冷菓;ヨーグルト、アイスクリーム、ホイップクリーム等の乳製品;蒲鉾、ちくわ、魚肉ソーセージ、魚肉すり身等の水産練製品;蓄肉、魚肉、果実等の瓶詰、缶詰類;乳酸菌飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果実飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、粉末飲料、ドリンクゼリー、アルコール飲料等の飲料;漬物類;麺類が挙げられる。
また、本発明のクチナシ青色素が耐酸加熱性を有している場合には、酸性の飲食品、特に製造工程において加熱殺菌が行われる酸性の飲食品に対して好適に使用できる。本発明において、酸性の飲食品とは、pHが5.0以下である飲食品を指す。
本発明のクチナシ青色素の着色対象となる酸性の飲食品のpHは、5.0以下の範囲であれば特に制限されないが、例えばpHが4.0以下の酸性飲食品であっても、安定に維持させた色調を呈させることができる。酸性の飲食品として、具体的には、乳酸菌飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果実飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、ドリンクゼリー、アルコール飲料等の酸性飲料;ヨーグルト、アイスクリーム、ホイップクリーム等の乳製品;ゼリー等のデザート類;シャーベット、アイスミルク、氷菓等の冷菓類;グミ、ゼリービーンズ等の菓子類;イチゴジャム、ブルーベリージャム等のジャム類;果実のフレーバーソース等のソース類等;漬物類;ドレッシング等の調味料等が挙げられる。
本発明のクチナシ青色素の着色対象となる化粧料については、青色への着色が求められるものであればよく、その種類については、特に制限されないが、例えば、クリーム、乳液、化粧水、美容液、軟膏、オイル、パック、ローション、ジェル等の基礎化粧料;ファンデーション、アイシャドウ、口紅、頬紅などのメークアップ化粧料等が挙げられる。
本発明のクチナシ青色素の着色対象となる口腔用剤については、青色への着色が求められるものであればよく、その種類については、特に制限されないが、例えば、練歯磨剤、粉歯磨剤、液体歯磨剤等の歯磨剤;歯用クリーム;マウスウォッシュ、含嗽剤等の洗口剤;口腔用パスタ剤、マウススプレー、口腔内崩壊性フィルム、ゲル、トローチ、タブレット、チュアブル等が挙げられる。
本発明のクチナシ青色素の着色対象となる医薬品については、青色への着色が求められるものであればよく、その種類については、特に制限されないが、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、液剤等が挙げられる。
本発明のクチナシ青色素の着色対象となる製品への添加量については、当該製品の種類、当該製品に付与すべき着色の程度に応じて適宜設定すればよい。
2.クチナシ青色素の製造方法
本発明のクチナシ青色素の製造方法は、以下の第1工程及び第2工程を含むことを特徴とする。以下、本発明のクチナシ青色素の製造方法について詳述する。
第1工程:クルミペプチド、ニガウリペプチド、及び大豆ペプチドよりなる群から選択される少なくとも1種と、ゲニピンとを、溶媒中で酸素を含むガスの非供給下で反応させる。
第2工程:前記第1工程で得られた反応液に対して、酸素を含むガスの供給下で処理する。
[第1工程]
・クルミペプチド、ニガウリペプチド、及び/又は大豆ペプチド
第1工程では、第1級アミノ基含有化合物として、クルミペプチド、ニガウリペプチド、及び大豆ペプチドよりなる群から選択される少なくとも1種を使用する。
クルミペプチドとは、クルミ由来のタンパク質を加水分解して低分子化したペプチドである。クルミ由来のタンパク質を加水分解するには、特に制限されず、例えば、プロテアーゼ処理、酸処理、アルカリ処理等の公知の手法で行うことができる。クルミペプチドは、市販品を使用してもよい。
ニガウリペプチドとは、ニガウリ由来のタンパク質を加水分解して低分子化したペプチドである。ニガウリ由来のタンパク質を加水分解するには、特に制限されず、例えば、プロテアーゼ処理、酸処理、アルカリ処理等の公知の手法で行うことができる。ニガウリペプチドは、市販品を使用してもよい。
大豆ペプチドとは、大豆由来のタンパク質を加水分解して低分子化したペプチドである。大豆由来のタンパク質を加水分解するには、特に制限されず、例えば、プロテアーゼ処理、酸処理、アルカリ処理等の公知の手法で行うことができる。大豆ペプチドは、市販品を使用してもよい。
また、本発明で使用されるクルミペプチド、ニガウリペプチド、及び大豆ペプチドの平均分子量については、特に制限されないが、例えば、5000以下程度、好ましくは150~3000程度、より好ましくは150~2000程度が挙げられる。また、大豆ペプチド、ゴマペプチド、及び米ペプチドにおける分子量分布としては、分子量が2000以下のペプチドが、45%以上程度、好ましくは50~100%程度、より好ましくは60~100%程度占めていることが挙げられる。このような比率で分子量が2000以下のペプチドが含まれている場合、クチナシ青色素の明るさの更なる向上及び赤みの更なる低減を図ることが可能になる。なお、本発明において、ペプチドの平均分子量は、標準物質として分子量既知のペプチドを使用して、HPLCを用いたゲル濾過クロマトグラフィー法によって算出される重量平均分子量である。また、分子量が2000以下のペプチドが占める割合は、全ピーク面積に対する分子量2000以下のペプチドのピーク面積の割合である。
・ゲニピン
ゲニピンとは、アカネ科クチナシの果実に含まれるゲニポシド(イリドイド配糖体)のアグリコンである。ゲニピンは、アカネ科クチナシの果実から抽出処理することにより得られたゲニポシドに、β-グルコシダーゼを作用させることにより得ることができる。
ゲニポシドの抽出に使用されるアカネ科クチナシの果実は、未乾燥物、乾燥物又は凍結物のいずれであってもよく、また、抽出効率を高めるために、細切又は粉砕されたものであってもよい。
ゲニポシドの抽出に使用される抽出溶媒としては、水、有機溶媒、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、親水性有機溶媒が好ましく、例えば、炭素数1~5の1価アルコール(エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール等)、炭素数2~5の多価アルコール(グリセリン、イソプロピレングリコール、プロピレングリコール及び1,3-ブチレングリコール等)、エステル(酢酸メチル等)、ケトン(アセトン等)等が挙げられる。これらの抽出溶媒の中でも、安全性及び有効成分の抽出効率の点から、好ましくは、水、1価低級アルコール、及びこれらの混合溶媒;より好ましくは、水、エタノール、及び含水エタノール(水とエタノールの混合溶媒)、更に好ましくは含水エタノールが挙げられる。溶媒として1価低級アルコールと水の混合溶媒を使用する場合、1価低級アルコールと水の混合比については、特に制限されないが、例えば、1価低級アルコールの濃度が1~99質量%程度、好ましくは40~90質量%程度、より好ましくは50~80質量%程度であればよい。
抽出方法については、特に制限されず、一般的な溶媒抽出手法であればよいが、例えば、抽出溶媒中に原生薬を冷浸、温浸等によって浸漬し、必要に応じて撹拌する方法、パーコレーション法等が挙げられる。
抽出処理により得られた抽出液を、必要に応じてろ過、遠心分離等によって固形物を除去することにより、ゲニポシドを回収できる。また、回収したゲニポシドは、必要に応じて、吸着処理、ゲルろ過等の精製処理に供して、純度を高めてもよい。
ゲニポシドからゲニピンを生成させるために使用されるβ-グルコシダーゼは、β-グルコシダーゼ活性を有する酵素であればよく、例えば、Aspergillus niger、Trichoderma reesei、Trichoderma viride、アーモンド等に由来するものが挙げられる。β-グルコシダーゼ活性を有する酵素は、市販品を使用することができる。β-グルコシダーゼ活性を有する酵素の市販品としては、例えば、スミチームC6000、スミチームAC、スミチームC、スミチームX、スミチームBGT、スミチームBGA(商品名;新日本化学工業社製)、セルロシンAC40、セルロシンT3、セルロシンAL(商品名;エイチビイアイ社製)オノズカ3S、Y-NC(商品名;ヤクルト薬品工業社製)、セルラーゼA「アマノ」3、セルラーゼT「アマノ」4(商品名;天野エンザイム社製)等が挙げられる。
ゲニポシドにβ-グルコシダーゼを作用させてゲニピンを生成させるには、β-グルコシダーゼが作用可能な条件で、β-グルコシダーゼとゲニポシドを共存させればよい。β-グルコシダーゼの使用量については、ゲニポシド濃度、反応温度、反応時間等の条件に応じて適宜設定すればよい。
β-グルコシダーゼを作用させる際の温度条件については、β-グルコシダーゼの作用温度範囲内で適宜設定すればよいが、例えば30~60℃程度、好ましくは40~50℃程度が挙げられる。
β-グルコシダーゼを作用させる際のpH条件については、β-グルコシダーゼの作用pH範囲内で適宜設定すればよいが、例えばpH3.5~6.0程度、好ましくはpH4.3~4.8程度が挙げられる。
β-グルコシダーゼを作用させる際の反応溶媒としては、水;リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液、酒石酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等の緩衝液が挙げられる。
β-グルコシダーゼを作用させる時間については、使用するβ-グルコシダーゼやゲニポシドの量、温度条件等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、3~30時間程度、好ましくは5~24時間程度が挙げられる。
ゲニポシドにβ-グルコシダーゼを作用させてゲニピンを生成させた反応液は、そのままの状態でゲニポシド含有液として第1工程で使用してもよく、また、必要に応じて、精製処理、濃縮処理、乾燥処理等に供して、濃縮液又は乾燥物の状態にして第1工程で使用してもよい。
・反応
第1工程では、前記特定のペプチドとゲニピンを溶媒中で酸素を含むガスの非供給下で共存させて反応を行う。
前記特定のペプチドとゲニピンの反応開始時の濃度としては、例えば、前記特定のペプチドが、1~50質量%程度、好ましくは、5~30質量%程度、より好ましくは10~20質量%程度であり、ゲニピンの濃度が、0.1~50質量%程度、好ましくは、1~20質量%程度、より好ましくは2.5~10質量%程度が挙げられる。
また、反応開始時のゲニピンと前記特定のペプチドの比率としては、例えば、ゲニピン100質量部当たり、前記特定のペプチドが20~1000質量部程度、好ましくは、100~600質量部程度、より好ましくは200~300質量部程度が挙げられる。
前記特定のペプチドとゲニピンを反応させる際のpHについては、例えば、5~10程度、好ましくは6~9程度、より好ましくは7~8程度が挙げられる。反応中はこれらのpHの範囲において一定に保つように調整してもよい。
前記特定のペプチドとゲニピンを反応させる溶媒としては、例えば、水;リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液、酒石酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等の緩衝液が挙げられる。
第1工程において、溶媒中で前記特定のペプチドとゲニピンを共存させて反応させるには、前記特定のペプチドを溶解させた溶液にゲニピンを添加する方法、ゲニピンを溶解させた溶液に前記特定のペプチドを添加する方法等によって行うことができる。また、β-グルコシダーゼを作用させてゲニピンを生成させた反応液(ゲニピン含有液)を使用する場合であれば、当該反応液に前記特定のペプチドを添加すればよい。
第1工程では、溶媒中で前記特定のペプチドとゲニピンを共存させた状態で、酸素を含むガスを供給せずに反応させる。酸素を含むガスを供給せずに反応させるには、例えば、空気雰囲気下で、空気を取り込まない程度の穏やかな撹拌を行いながら、又は撹拌を行わずに静置する方法(以下、第1法);窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスの雰囲気下で撹拌又は静置する方法;窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを液中に供給する方法等によって行うことができる。これらの方法の中でも、前記第1法は、不活性ガスの準備や特殊な装置を要せず、簡便であるため好適である。
第1工程における反応時の温度としては、例えば、5~50℃程度、好ましくは10~45℃程度、より好ましくは20~40℃程度が挙げられる。
また、第1工程における反応時間については、例えば、1時間以上程度、好ましくは3~24時間程度、より好ましくは5~20時間程度が挙げられる。
[第2工程]
第2工程では、前記第1工程で得られた反応液に対して、酸素を含むガスの供給下で処理する。前記第1工程で得られた反応液は、そのまま第2工程に供してもよいが、必要に応じて、pHを、5~10程度、好ましくは6~9程度、より好ましくは7~8程度に調整した後に第2工程に供してもよい。反応中はこれらのpHの範囲において一定に保つように調整してもよい。
第2工程において使用する酸素を含むガスについては、酸素ガス自体であってもよいが、例えば、空気のように酸素以外の気体成分が含まれている気体を使用してもよい。製造コストの低減等の観点から、酸素を含むガスとして、好ましくは空気が挙げられる。
前記第1工程で得られた反応液に酸素を含むガスを供給するには、酸素を含むガスを当該反応液内に直接導入し、必要に応じて撹拌する方法;酸素を含むガスの雰囲気下で当該反応液に対して酸素を含むガスが当該反応液内に入り込むように撹拌をする方法等によって行われる。
酸素を含むガスの供給量については、従来のクチナシ青色素の製造で採用されている好気的条件(発色させる際の条件)と同様であればよく、第2工程を行う装置の大きさ、酸素を含むガス供給中の撹拌の有無や撹拌速度等に応じて適宜設定されるが、例えば、酸素の供給量として0.01~5.0vvm、好ましくは0.05~2.5vvm、更に好ましくは0.1~1.0vvmが挙げられる。ここで、酸素を含むガスの供給量の単位「vvm」は、前記第1工程で得られた反応液1L当たり、1分間で供給するガスの量を指す。なお、ここで例示した酸素を含むガスの供給量は、空気自体の供給速度を指している。即ち、例えば酸素を含むガスとして純粋な酸素ガスを使用する場合であれば、空気中には酸素が約20容量%含まれているので、前記供給量の20%体積の量の酸素ガスを供給すればよい。
酸素を含むガスを供給する際の反応液の温度としては、例えば、5~50℃程度、好ましくは10~45℃程度、より好ましくは20~40℃程度が挙げられる。第2工程中の温度は一定でもよいが、反応中にこれらの範囲で変動させてもよい。
また、第2工程において、酸素を含むガスの供給は、耐酸加熱性を有するクチナシ青色素が生成するまで行えばよく、酸素を含むガスの供給時間は、酸素を含むガスの供給速度、反応温度等に応じて適宜設定すればよい。例えば、クルミペプチド及び/又はニガウリペプチドを使用する場合であれば、反応液の色価の上昇が横這いになるまで行えばよく、酸素を含むガスの供給時間として、具体的には20~120時間、好ましくは30~100時間、更に好ましくは40~80時間が挙げられる。また、例えば、大豆ペプチドを使用する場合であれば、反応液の色価の上昇が横這いになった時点では、耐酸加熱性を有するクチナシ青色素が生成していないことがあるため、反応液の色価の上昇が横這いになった後に引き続き酸素を含むガスの供給を継続することが望ましく、酸素を含むガスの供給時間として、具体的には40~140時間、好ましくは50~130時間、更に好ましくは60~120時間が挙げられる。
斯くして第2工程を行うことにより、耐酸加熱性を有する前記クチナシ青色素が生成する。第2工程で得られた反応液は、クチナシ青色素溶液としてそのまま使用してもよいが、必要に応じて、精製処理、濃縮処理、乾燥処理等に供して、クチナシ青色素の濃縮液又は乾燥物の状態にしてもよい。
以下、実施例等に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
試験例1
1.クチナシ青色素の製造(実施例1-1~1-3)
(1)ゲニピンの調製
先ず、アカネ科クチナシの果実から抽出・精製したゲニポシド液(色価E10% 1cmが1335.48、測定波長238nm;ゲニポシド含有量は約45質量%)を準備した。β-グルコシダーゼ活性含有セルラーゼ(スミチームC、1500U/g、新日本化学工業株式会社)4.17gを精製水41.67gに溶解させ、前記ゲニポシド液41.67g(反応開始時の色価E10% 1cmが245、測定波長238nm;ゲニポシド濃度は約0.2mol/L)を添加した。次いで、溶液のpHを4.5に調整した後に、50℃にて18時間酵素反応を行い、ゲニピン含有液(反応後の溶液)を得た。
(2)酸素ガス非供給条件下での反応
リン酸水素一ナトリウム・二水和物1.65g、リン酸三ナトリウム(無水)1.28g、及びクルミペプチド(核桃▲月偏に太▼粉、武▲さんずい偏に又▼天天好生物制品有限公司)、ニガウリペプチド(苦瓜▲月偏に太▼粉、武▲さんずい偏に又▼天天好生物制品有限公司)、又は大豆ペプチド(ハイニュートAM、不二製油株式会社)22.83gを水75gに添加して溶解させた。得られた溶解液を、前記で得られたゲニピン含有液(全量)に混合し、更にpHを7.5に調整した。得られた溶液を300mL容のビーカーに移し、密閉して無通気状態で、35℃、撹拌(マグネチックスターラー)100rpmの条件で、18時間反応させた。
(3)酸素ガス供給条件下での反応
酸素ガス非供給条件下での反応後の反応液をpH7.0(実施例1-1、1-3、及び1-4)又はpH5.0(実施例1-2)に調整した後に、500mL容フラスコに反応液を移し、フラスコの口を空気雰囲気に開放した状態で、35℃、撹拌150rpmの条件で、120時間(実施例1-2及び1-4)又は48時間(実施例1-1及び1-3)反応を行った。斯くして、クチナシ青色素含有液(反応後の溶液)を得た。
2.クチナシ青色素の耐酸加熱性の測定
得られたクチナシ青色素含有液をpH2.5の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈した溶液A(色価E10% 1cmが0.1)を調製した。また、得られたクチナシ青色素含有液をpH6.0の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈した溶液B(色価E10% 1cmが0.1)を調製した。溶液A及びBを5℃にて約18時間静置した後、溶液Aに対しては90℃で15分間加熱処理を行った。なお、溶液Bに対しては加熱処理を行なわなかった。溶液A及びBを遠心分離機にて3,000rpmで10分間遠心処理し、上清の600nm付近の極大吸収波長における吸光度を測定した。溶液Bの吸光度を100%とした場合の溶液Bに対する溶液Aの吸光度の割合を求め、これをpH2.5条件下における90℃で15分間加熱処理した際の残存率とした。
また、加熱処理後の溶液Aと、加熱処理を行っていない溶液B(5℃にて約18時間静置後)の色調を分光測色計(CM-5 コニカミノルタジャパン株式会社)を用いて測定した。測定条件は、全透過測定で光源はD65、視野は10℃、測定径φ20mm、照射径φ26mmに設定した。
結果を表1に示す。この結果から、クルミペプチド、ニガウリペプチド、又は大豆ペプチドとゲニピンを酸素ガス非供給条件下での反応させた後に酸素ガス供給下で反応させて得られたクチナシ青色素は、pHを2.5の条件(色価E10% 1cmが0.1)にして加熱しても、L*値が64以上、a*値が-14以下、及びb*値が-31以上であり、更に加熱していないpH6.0の条件(色価E10% 1cmが0.1)と比較してもΔE* abが3.5以下になっており、優れた耐酸加熱性を有していた。
Figure 0007323322000001
試験例2
1.クチナシ青色素の製造(比較例2-1~2-5)
クルミペプチドに代えて表2に示すペプチド又はアミノ酸を使用したこと以外は、前記実施例1-1と同条件でクチナシ青色素を製造した。
3.クチナシ青色素の耐酸加熱性の測定
前記試験例1と同条件で耐酸加熱性の測定を行った。結果を表2に示す。この結果、クルミペプチド、ニガウリペプチド及び大豆ペプチド以外のペプチドとゲニピンを空気非供給下での反応後に空気供給下での反応を行っても、得られたクチナシ青色素は耐酸加熱性を具備できないことが確認された。
Figure 0007323322000002

Claims (5)

  1. 以下の(1)~(3)に示す操作を行った場合に、90℃で15分間加熱処理した溶液Aと加熱処理していない溶液Bとの色差ΔE* abが3.5以下であり、且つ90℃で15分間加熱した溶液AのL*値が64以上、a*値が-14以下、及びb*値が-31以上を示す、クチナシ青色素。
    <操作条件>
    (1)準備
    クチナシ青色素をpH2.5の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Aを調製する。また、クチナシ青色素をpH6.0の0.1Mクエン酸緩衝液で希釈して、色価E10% 1cmが0.1の溶液Bを調製する。
    (2)溶液の加熱処理
    溶液Aについては90℃で15分間加熱処理する。溶液Bについては加熱処理を行わない。
    (3)色調の測定
    90℃で15分間加熱処理した溶液Aと、加熱処理していない溶液Bについて、Lab表色系におけるL*値、a*値、及びb*値を測定する。
  2. 請求項1に記載のクチナシ青色素で着色されている、飲食品。
  3. 酸性飲食品である、請求項2に記載の飲食品。
  4. 以下の第1工程及び第2工程を含む、クチナシ青色素の製造方法。
    第1工程:クルミペプチド、ニガウリペプチド、及び大豆ペプチドよりなる群から選択される少なくとも1種と、ゲニピンとを、溶媒中で酸素を含むガスの非供給下で反応させる。
    第2工程:前記第1工程で得られた反応溶液に対して、酸素を含むガスの供給下で処理する。
  5. 酸素を含むガスとして空気を使用する、請求項4に記載の製造方法。
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