JP6844138B2 - 半導体装置および製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置および製造方法に関する。
従来、IGBT等の半導体装置において、トレンチゲート構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開平08−255902号公報
IGBT等の半導体装置は、機能等に応じた所定の閾値電圧を有することが好ましい。
本発明の第1の態様に係る半導体装置は、半導体基板を有してよい。半導体装置は、ゲートトレンチ、および、ゲート導電部を有してよい。ゲートトレンチは、半導体基板の表面に形成されてよい。ゲート導電部は、ゲートトレンチ内部に形成され、上端が半導体基板の表面よりも深い位置に設けられてよい。ゲート導電部は、半導体基板とは絶縁されてよい。半導体装置は、半導体基板よりも不純物濃度の高い第1領域を有してよい。第1領域は、半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接して形成されてよい。ゲート導電部の上端と、半導体基板の表面との間におけるゲートトレンチの側壁には、肩部が設けられてよい。肩部は、半導体基板の深さ方向に対する平均傾きが、ゲート導電部の上端と対向する位置におけるゲートトレンチの側壁の傾きよりも大きくてよい。
肩部は、半導体基板の内部に向けて凸の曲面部を有してよい。第1領域において、ゲートトレンチと接触する部分が深さ方向において最も長くてよい。ゲート導電部の半導体基板の表面側の端面は、ゲートトレンチの側壁と隣接する部分が、最も半導体基板の表面に近く形成されてよい。
ゲートトレンチの側壁は、肩部において半導体基板の深さ方向に対する角度が20度以上となる部分を有してよい。ゲートトレンチは、半導体基板の表面において予め定められた延伸方向に延伸して設けられてよい。第1領域と、第1領域とは導電型の異なる第2領域とが、半導体基板の表面においてゲートトレンチと隣接する領域に、延伸方向において交互に設けられてよい。
第1領域に隣接するゲートトレンチの側壁、および、第2領域に隣接するゲートトレンチの側壁の双方において、肩部が設けられてよい。第2領域において、ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成されてよい。
半導体基板内に、半導体基板の表面からゲート導電部の上端までの距離が異なる複数のゲートトレンチが形成されてよい。半導体基板の表面からゲート導電部の上端までの距離がより大きいゲートトレンチに隣接する第1領域の深さは、半導体基板の表面からゲート導電部の上端までの距離がより小さいゲートトレンチに隣接する第1領域の深さよりも深くてよい。半導体基板は、それぞれの第1領域の裏面側に、第1領域とは導電型が異なり、且つ、下端の深さが均一な第3領域を更に有してよい。
ゲートトレンチは、半導体基板の表面において予め定められた延伸方向に延伸して設けられてよい。半導体基板の表面において、第1領域が、ゲートトレンチと隣接する領域に延伸方向に沿って設けられてよい。半導体装置は、半導体基板内において、第1領域の下方に形成され、第1領域とは導電型が異なる第3領域を備えてよい。半導体装置は、第1領域を貫通して、下端が第3領域内に配置されるプラグ部を備えてよい。半導体装置は、第3領域内においてプラグ部の下端に接触して形成され、第3領域と同一の導電型であり、且つ、第3領域よりも不純物濃度の高い第2領域を備えてよい。半導体装置は、半導体基板内において第3領域の下方に形成され、半導体基板よりも不純物濃度の高い蓄積領域を備えてよい。
本発明の第2の態様に係る製造方法は、半導体基板の表面にゲートトレンチを形成する段階を有してよい。製造方法は、ゲートトレンチ内部に、上端が半導体基板の表面よりも深い位置に設けられ、且つ、半導体基板とは絶縁されたゲート導電部を形成する段階を有してよい。製造方法は、ゲート導電部をマスクとして、ゲートトレンチの側壁に不純物を注入することで、半導体基板の表面においてゲートトレンチと隣接し、半導体基板よりも不純物濃度の高い第1領域を形成する段階を有してよい。ゲートトレンチを形成する段階において、ゲート導電部の上端と、半導体基板の表面との間におけるゲートトレンチの側壁には、半導体基板の深さ方向に対する平均傾きが、ゲート導電部の上端と対向する位置におけるゲートトレンチの側壁の傾きよりも大きい肩部が設けられてよい。第1領域を形成する段階において、前記第1領域のうち、前記ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成されてよい。
第1領域を形成する段階において、半導体基板の深さ方向に対して傾きを有する方向から、ゲートトレンチの側壁に不純物を注入してよい。ゲートトレンチを形成する段階およびゲート導電部を形成する段階において、半導体基板内に、半導体基板の表面からゲート導電部の上端までの距離が異なる複数のゲートトレンチを形成してよい。第1領域を形成する段階において、半導体基板の表面からゲート導電部の上端までの距離に応じた深さの第1領域を形成してよい。
ゲートトレンチを形成する段階において、深さの異なる複数のゲートトレンチを形成してよい。ゲート導電部を形成する段階において、それぞれのゲートトレンチに同一の長さのゲート導電部を形成してよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
第1の実施形態に係る半導体装置100の表面の一部を示す図である。 図1におけるA−A'断面を示す図である。 半導体装置100のうち、ゲートトレンチ部40およびエミッタ領域12の製造工程の一部を説明する図である。 ゲートトレンチ部40の形状を説明する図である。 エミッタ領域12およびゲート導電部44の形状を説明する図である。 肩部33の形状の変形例を示す図である。 肩部33の形状の変形例を示す図である。 図1におけるB−B'断面を示す図である。 ゲートトレンチ41、ゲート導電部44、エミッタ領域12およびコンタクト領域15の斜視図である。 図8におけるC−C'断面を示す図である。 図8におけるD−D'断面を示す図である。 ゲート導電部44の製造工程の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る半導体装置100の断面を示す図である。 肩部33を形成する工程の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る半導体装置100の表面の一部を示す図である。 図13におけるC−C'断面を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、第1の実施形態に係る半導体装置100の表面の一部を示す図である。本例の半導体装置100は、半導体基板の表面において所定の延伸方向に延伸する複数のゲートトレンチ部40を備える。複数のゲートトレンチ部40は、延伸方向と直交する配列方向に沿って所定の間隔で配列される。ゲートトレンチ部40は、例えばIGBT等のパワー半導体素子のゲートとして機能する。
半導体基板の表面において、それぞれのゲートトレンチ部40に挟まれる領域には、P−型のベース領域14が形成される。ベース領域14の表面には、P+型のコンタクト領域15が形成される。また、コンタクト領域15の表面の一部に、N+型のエミッタ領域12が選択的に形成される。エミッタ領域12は第1領域の一例である。コンタクト領域15は第2領域の一例である。ベース領域14は第3領域の一例である。また、各領域は、本明細書で説明する導電型とは逆の導電型を有していてもよい。
本例においてコンタクト領域15およびエミッタ領域12のそれぞれは、隣接する一方のゲートトレンチ部40から、他方のゲートトレンチ部40まで形成される。コンタクト領域15およびエミッタ領域12は、各ゲートトレンチ部40に挟まれる領域において、ゲートトレンチ部40の延伸方向に沿って交互に露出するように形成される。
また、エミッタ領域12がそれぞれのゲートトレンチ部40の両側に延伸方向に沿って形成され、エミッタ領域12に挟まれる領域にコンタクト領域15が形成されてもよい。なお、半導体装置100の表面には、層間絶縁膜およびエミッタ電極等が形成されるが、図1においては省略している。
図2は、図1におけるA−A'断面を示す図である。A−A'断面は、半導体装置100の表面と垂直であり、且つ、ゲートトレンチ部40の延伸方向と垂直な断面である。半導体装置100は、当該断面において、半導体基板10、層間絶縁膜26、エミッタ電極52およびコレクタ電極24を有する。
層間絶縁膜26は、半導体基板10の表面において所定のパターンで形成される。層間絶縁膜26は、ゲートトレンチ部40の開口部分を覆い、且つ、ゲートトレンチ部40に挟まれるメサ領域の少なくとも一部を露出させる。層間絶縁膜26は、例えばPSG膜またはBPSG膜である。エミッタ電極52は、層間絶縁膜26の上側に形成される。エミッタ電極52は、層間絶縁膜26で覆われていない半導体基板10の表面に接続する。
コレクタ電極24は、半導体基板10の裏面に形成される。エミッタ電極52およびコレクタ電極24は、金属等の導電材料で形成される。また本明細書において、基板、層、領域等の各部材のエミッタ電極52側の面を表面または上面、コレクタ電極24側の面を裏面または底部と称する。また、エミッタ電極52とコレクタ電極24とを結ぶ方向を深さ方向と称する。また、コレクタ電極24からエミッタ電極52に向かう方向を上、エミッタ電極52からコレクタ電極24に向かう方向を下とする。
半導体基板10は、シリコン基板であってよく、炭化シリコン基板、窒化物半導体基板等であってもよい。半導体基板10の表面側には、P−型のベース領域14が形成される。また、N+型のエミッタ領域12が、ベース領域14の表面側における一部の領域に選択的に形成される。
また、半導体基板10は、N−型のドリフト領域18、N−型のバッファ領域20、および、P+型のコレクタ領域22を更に有する。ドリフト領域18は、ベース領域14の裏面側に形成される。
バッファ領域20は、ドリフト領域18の裏面側に形成される。バッファ領域20の不純物濃度は、ドリフト領域18の不純物濃度よりも高い。バッファ領域20は、ベース領域14の裏面側から広がる空乏層が、コレクタ領域22に到達することを防ぐフィールドストップ層として機能してよい。コレクタ領域22は、バッファ領域20の裏面側に形成される。また、コレクタ領域22の裏面にはコレクタ電極24が設けられる。
半導体基板10の表面側には、1以上のゲートトレンチ部40が形成される。各ゲートトレンチ部40は、半導体基板10の表面から、ベース領域14を貫通して、ドリフト領域18に到達する。本断面におけるゲートトレンチ部40は、半導体基板10の表面から、エミッタ領域12およびベース領域14を貫通して、ドリフト領域18に到達する。
ゲートトレンチ部40は、半導体基板10の表面側に形成されたゲートトレンチ41、絶縁膜42およびゲート導電部44を有する。絶縁膜42は、ゲートトレンチ41の内壁を覆って形成される。絶縁膜42は、ゲートトレンチ41の内壁の半導体を酸化または窒化して形成してよい。ゲート導電部44は、ゲートトレンチ41の内部において絶縁膜42よりも内側に形成される。つまり絶縁膜42は、ゲート導電部44と半導体基板10とを絶縁する。ゲート導電部44は、ポリシリコン等の導電材料で形成される。
ゲート導電部44の上端45は、半導体基板10の表面よりも深い位置に設けられる。つまり、ゲート導電部44の上端45は、ゲートトレンチ41の内部に落ち込んでいる。ゲート導電部44の上端45とは、ゲート導電部44のうち、最も上側にある端部を指す。
ゲートトレンチ41の内部においてゲート導電部44および絶縁膜42が設けられていない領域には、層間絶縁膜26が形成される。これにより、ゲート導電部44は、エミッタ電極52と絶縁される。ただし、ゲートトレンチ部40は、半導体装置100において金属のゲート電極の下側まで延伸して設けられる。ゲート電極の下側の層間絶縁膜26には、ゲート導電部44とゲート電極とを電気的に接続するコンタクトホールが形成される。
ゲート導電部44は、少なくとも隣接するベース領域14と対向する領域を含む。ゲート導電部44に所定の電圧が印加されると、ベース領域14のうちゲートトレンチ41に接する界面の表層にチャネルが形成される。
なお、半導体装置100は、一部のゲートトレンチ部40に代えて、ダミートレンチ部を設けてもよい。ダミートレンチ部はゲートトレンチ部40と同様の構造を有する。ただし、ダミートレンチ部の内部の導電部は、エミッタ電極52と電気的に接続される。この場合、ダミートレンチ部およびエミッタ電極52の間の層間絶縁膜26には、コンタクトホールが設けられる。ダミートレンチ部を設けることで、ドリフト領域へのキャリア注入促進効果(IE効果)を高めてオン電圧を低減することができる。
なお、半導体基板10の深さ方向の断面において、ゲート導電部44の上端45と、半導体基板10の表面との間におけるゲートトレンチ41の側壁の平均傾きは、ゲート導電部44の上端45と対向する位置における側壁の傾きよりも大きい。なお、本明細書における「傾き」は、特に明示がない限り、当該断面における、半導体基板10の深さ方向に対する傾きを指す。例えば、半導体基板10の表面の「傾き」は、ほぼ90度であり、深さ方向と平行な直線の「傾き」は0度である。なおゲートトレンチ41の所定の範囲内における側壁の平均傾きは、当該断面におけるゲートトレンチ41の側壁の傾きをゲートトレンチ41の側壁の所定の長さに渡って積分し、当該積分値を当該所定の長さで除算することで算出してよい。
本例のゲートトレンチ41は、半導体基板10の表面と接する領域に肩部33を有する。肩部33は、ゲートトレンチ41の側壁のうち、ゲート導電部44と、半導体基板10の表面との間(すなわちゲート導電部44の上端45よりも上側)に形成される。当該断面において、肩部33におけるゲートトレンチ41の側壁の平均傾きは、ゲート導電部44の上端45と対向する位置における側壁の傾きより小さい。なお、肩部33と、ゲート導電部44の上端45との間におけるゲートトレンチ41の側壁の傾きは、ゲート導電部44の上端45と対向する位置におけるゲートトレンチ41の側壁の傾きとほぼ等しくてよい。
このように、ゲート導電部44の上端45よりも上側におけるゲートトレンチ41の側壁の傾きを大きくすることで、ゲートトレンチ41に接する領域におけるエミッタ領域12の深さを制御しやすくなる。エミッタ領域12の深さを制御することで、残存するベース領域14の長さを制御することができる。ゲートトレンチ41に接するベース領域14の長さはチャネル長に相当する。このため、半導体装置100の閾値電圧を制御しやすくなる。
図3は、半導体装置100のうち、ゲートトレンチ部40およびエミッタ領域12の製造工程の一部を説明する図である。まずゲートトレンチ形成段階S300において、半導体基板10の表面にゲートトレンチ41を形成する。ゲートトレンチ41は、半導体基板10の表面と接する領域に肩部33を有する。例えば、所定の開口を有する第1マスクを用いて半導体基板10の表面をエッチングしてトレンチを形成した後に、第1マスクよりも開口の大きい第2マスクを用いて半導体基板10の表面をウェットエッチングすることで肩部33を有するゲートトレンチ41を形成してよい。第2マスクは、第1マスクをウェットエッチングして、開口面積を広げることで形成してよい。
次に、ゲート導電部形成段階S302において、ゲートトレンチ41の内壁に絶縁膜42およびゲート導電部44を形成する。絶縁膜42は、半導体基板10を酸化することで形成してよい。なお、ゲート導電部44の上端45が、半導体基板10の表面11よりも深い位置となるように、ゲート導電部44を形成する。本例においてゲート導電部44の上端45は、肩部33よりも下側に設けられる。ゲート導電部44は、例えば不純物をドープしたポリシリコンで形成される。
ゲート導電部44を形成した後、半導体基板10の表面にP型の不純物を注入および拡散して、ベース領域14を形成する。P型の不純物は例えばホウ素である。ベース領域14の拡散温度は、例えば1100度程度である。なお、ベース領域14を形成してから、ゲートトレンチ部40を形成してもよい。
次に、エミッタ領域形成段階S304において、半導体基板10にN型の不純物を注入して拡散する。N型の不純物は例えば砒素である。また、コンタクト領域15にホウ素等のP型の不純物を注入して拡散する。エミッタ領域12およびコンタクト領域15の不純物は、同一の工程で拡散してよい。当該拡散工程の温度は、ベース領域14の拡散温度より低くてよい。当該拡散工程の温度は、例えば1000度以下である。
これによりエミッタ領域12を形成する。なおS304においては、半導体基板10の表面だけでなく、ゲート導電部44をマスクとして、ゲートトレンチ41の側壁にも不純物を注入する。このような方法により、エミッタ領域12は、ゲートトレンチ41と接触する部分が最も深くなるように形成される。
S304においては、半導体装置100が有するべき閾値電圧に応じた深さまで、ゲートトレンチ41と接する領域においてN型の不純物を拡散させる。より深い位置まで不純物を拡散させる場合、より高い温度またはより長い時間での熱処理が必要になる。ただし、長い時間をかけて熱処理すると製造効率が劣化するので、高い温度での熱処理が好ましい。しかし、高温で熱処理した場合、単位時間あたりに不純物が拡散する長さが大きくなるので、不純物の拡散深さを制御することが困難になる。
これに対して本例の半導体装置100および製造方法においては、ゲートトレンチ41が肩部33を有するので、ゲートトレンチ41と接する領域において不純物を拡散させる長さを低減することができる。つまり、肩部33が設けられた領域においては、半導体基板10の表面11よりも下側に不純物が注入される。このため、所定の深さのエミッタ領域12を形成する場合に、不純物を拡散させなければならない長さを低減することができる。
このため、より低い温度で不純物を拡散させても、熱処理時間が長くならず、製造効率が劣化しない。そして、低い温度で不純物を拡散できるので、ゲートトレンチ41に接する領域におけるエミッタ領域12の深さを精度よく制御することができる。
また、ゲートトレンチ41が肩部33を有することで、ゲートトレンチ部40に挟まれるメサ領域の面積を小さくすることができる。このため、電子注入促進効果(IE効果)を得ることができる。
なお、S304においては、半導体基板10の深さ方向に対して所定の傾きθ1を有する方向から、ゲートトレンチ41の側壁に不純物を注入してよい。これにより、不純物を効率よく注入することができる。傾きθ1は、例えば10度以下である。
また、エミッタ領域12を、ゲート導電部44をマスクとしたセルフアラインで形成するので、エミッタ領域12をゲートトレンチ部40に容易に接触させることができる。一方、エミッタ領域12を、ゲートトレンチ部40とは独立したマスクを用いて形成した場合、マスクの位置合わせ等における製造ばらつきにより、エミッタ領域12とゲートトレンチ部40とが接触せずに、半導体装置100が動作できない場合が生じてしまう。
図4は、ゲートトレンチ部40の形状を説明する図である。本例では、ゲート導電部44の上端45と対向する位置31における、ゲートトレンチ41の側壁の傾きをθ2とする。また、ゲートトレンチ41の開口の径方向における肩部33の幅をW1、深さ方向の長さをD1とする。なお、肩部33の始点は、半導体基板10の表面11におけるゲートトレンチ41の側壁の端部であってよい。また、肩部33の終点は、位置31から半導体基板10の表面11に向けてゲートトレンチ41の側壁を辿った場合に、ゲートトレンチ41の側壁の傾きがθ2よりも所定値以上大きくなる位置であってよい。一例として当該所定値は10度である。当該所定値は0度であってよく、20度であってよく、30度であってもよい。
肩部33は、半導体基板10の内部に向けて凸の曲面部を有してよい。つまり肩部33の傾きは、半導体基板10の表面からの距離が大きくなるに従って増大する。このような肩部33の形状により、より効率よく、深い位置に不純物を注入することができる。このため、所定の深さのエミッタ領域12を形成するための不純物の拡散長さを短くすることができる。
また、肩部33の長さD1は、幅W1よりも大きくてよい。これにより、ゲートトレンチ41の開口面積を小さくして微細化できるとともに、ゲートトレンチ41に隣接する領域において深い位置に不純物を注入することができる。また、長さD1は幅W1と等しくてよく、長さD1は幅W1より小さくてもよい。
肩部33の幅W1は、位置31におけるゲートトレンチ41の幅の半分以下であってよく、1/4以下であってよい。これにより、半導体基板10の表面11におけるゲートトレンチ41の面積が増大することを抑制できる。また、幅W1は、位置31におけるゲートトレンチ41の幅の1/20以上であってよく、1/10以上であってもよい。これにより、不純物を深い位置に効率よく注入できる。
また、肩部33の長さD1は、ゲート導電部44の上端45と半導体基板10の表面11との距離R1の半分以下であってよい。また、長さD1は距離R1の半分より大きくてもよい。また、長さD1は距離R1とほぼ等しくてもよい。一例として、長さD1が、距離R1の90%以上、110%以下の場合を、長さD1と距離R1とがほぼ等しいとみなす。
また、ゲートトレンチ41の側壁は、ゲート導電部44の上端45と、半導体基板10の表面11の間において、傾きが20度以上となる部分を有する。例えば、肩部33の少なくとも一部の傾きθ3が20度以上となる。このように、上端45よりも上側において、ゲートトレンチ41の側壁の傾きが大きくなることで、不純物を深い位置に効率よく注入でき、ゲートトレンチ41に隣接する領域に対する不純物の拡散の制御が容易になる。
図5は、エミッタ領域12およびゲート導電部44の形状を説明する図である。上述したように、ゲートトレンチ41の内壁からも不純物が注入されるので、エミッタ領域12は、ゲートトレンチ41に隣接する部分の下端34が、他の部分よりも深い位置に設けられる。このような形状により、ゲートトレンチ41に隣接する領域におけるベース領域14の長さを制御でき、半導体装置100の閾値電圧を制御することができる。
また、エミッタ領域12において、ゲートトレンチ41と接触する部分の深さ方向における長さD2が、エミッタ領域12の他の部分の長さよりも大きくてよい。例えば、ゲートトレンチ41が設けられていないメサ領域におけるエミッタ領域12の長さD3は、長さD2より小さい。
また、ゲート導電部44の半導体基板10の表面11側の端面は、ゲートトレンチ41の側壁と隣接する部分(本例では上端45)が、最も半導体基板10の表面11に近く形成される。本例では、ゲート導電部44の半導体基板10の表面11側の端面のうち、ゲートトレンチ41の中央に位置する部分46が、最も半導体基板10の表面11から遠い位置に形成される。
一例として、ゲート導電部44の当該端面は、ゲートトレンチ41の側壁から、ゲートトレンチ41の中央にかけて、半導体基板10の表面からの距離が徐々に増加する。つまり、半導体基板10の表面11からの深さが増大するに従い、ゲートトレンチ41の側壁と隣接するゲート導電部44の厚みが徐々に増加する。上述したように、ゲート導電部44をマスクとして不純物を斜めに注入した場合、ゲート導電部44の厚みが小さい箇所は、不純物がゲート導電部44を透過して半導体基板10に注入される。これにより、ゲートトレンチ41と隣接する領域において、半導体基板10の表面11から見て深い位置まで、不純物を容易に注入して拡散させることができる。
図6Aは、肩部33の形状の変形例を示す図である。本例の肩部33は、半導体基板10の表面側に向かって凸の曲面部を有する。つまり、本例の肩部33の傾きは、半導体基板10の表面からの距離が大きくなるに従って減少する。このような形状によっても、半導体基板10の表面11から見て深い位置まで、不純物を容易に拡散させることができる。
図6Bは、肩部33の形状の変形例を示す図である。本例の肩部33は、少なくとも一部において直線形状を有する。当該直線形状は、ゲート導電部44の上端45と対向する位置におけるゲートトレンチ41の側壁の傾きθ2よりも、所定値以上大きい傾きを有する。当該所定値は10度であってよく、20度であってよく、30度であってもよい。このような形状によっても、半導体基板10の表面11から見て深い位置まで、不純物を容易に拡散させることができる。
図7は、図1におけるB−B'断面を示す図である。当該断面において半導体装置100は、図2に示した断面のエミッタ領域12に代えてコンタクト領域15を有する。他の構造は、図2に示した断面と同一である。
つまり、ゲートトレンチ41は、エミッタ領域12に隣接する領域、および、コンタクト領域15に隣接する領域の双方において肩部33を有する。エミッタ領域12に隣接する領域における肩部33と、コンタクト領域15に隣接する領域における肩部33の形状は同一であってよい。
このような構造により、コンタクト領域15の深さも、エミッタ領域12と同様に制御することができる。つまり、コンタクト領域15においても、ゲートトレンチ41と接触する部分が、最も深い位置まで形成される。
図8は、ゲートトレンチ41、ゲート導電部44、エミッタ領域12およびコンタクト領域15の斜視図である。肩部33は、ゲートトレンチ41の延伸方向に沿って延伸して形成される。
図9Aは、図8におけるC−C'断面を示す図である。当該断面は、ゲートトレンチ41が設けられていない領域(すなわちメサ領域)においてゲートトレンチ41の延伸方向に沿った断面である。上述したように、ゲートトレンチ41の延伸方向に沿って、半導体基板10の表面11には、エミッタ領域12と、コンタクト領域15とが交互に露出する。コンタクト領域15は、エミッタ領域12よりも深い位置まで形成される。
図9Bは、図8におけるD−D'断面を示す図である。当該断面は、肩部33が設けられた領域においてゲートトレンチ41の延伸方向に沿った断面である。肩部33におけるエミッタ領域12は、図9Aに示したメサ領域におけるエミッタ領域12よりも深い位置まで形成される。また、肩部33におけるコンタクト領域15は、メサ領域におけるコンタクト領域15よりも深い位置まで形成される。
また、肩部33におけるエミッタ領域12の深さ方向の長さD6は、メサ領域におけるエミッタ領域12の長さD3よりも大きい。肩部33におけるコンタクト領域15の深さ方向の長さD8は、メサ領域におけるコンタクト領域15の長さD5よりも大きい。また、肩部33におけるエミッタ領域12およびコンタクト領域15の長さの差D7は、メサ領域におけるエミッタ領域12およびコンタクト領域15の長さの差D4以上である。
図10は、ゲート導電部44の製造工程の一例を示す図である。まず、肩部33を有するゲートトレンチ41を半導体基板10の表面11に形成する。次に、ゲートトレンチ41および半導体基板10の表面に絶縁膜42を形成する。次に、ゲートトレンチ41および半導体基板10の表面に導電材料47を堆積する。導電材料47を堆積していくと、ゲートトレンチ41の内部においては、側壁に堆積する導電材料47の厚みが増加する。また、導電材料47は肩部33に沿った形状を維持しつつ、厚みが増加する。
ゲートトレンチ41の中心まで導電材料47を充填すると、図10の下側に示すように、ゲートトレンチ41の開口の上方における導電材料47は、下に凸の形状を有する。そして、ゲートトレンチ41の内部における所定の深さまで導電材料47をエッチングすることで、図5に示したようなゲート導電部44を形成する。このように、ゲートトレンチ41が肩部を有することで、上面が下側に凸のゲート導電部44を容易に形成できる。このため、ゲートトレンチ41の側面に容易に不純物を注入できる。
図11は、第2の実施形態に係る半導体装置100の断面を示す図である。本例の半導体装置100は、半導体基板10の表面11から、ゲート導電部44の上端までの距離が異なる複数のゲートトレンチ部40を有する。つまり、ゲート導電部44の上端の深さが異なる複数のゲートトレンチ部40を有する。なお、それぞれのゲートトレンチ部40は、下端の深さが均一なベース領域14を貫通している。また、それぞれのゲートトレンチ部40が現れる断面は、単一の平面でなくともよい。
ゲート導電部44の上端の深さが異なる場合、ゲートトレンチ41に隣接する領域におけるエミッタ領域12の深さも異なる。具体的には、ゲート導電部44の上端が浅い場合、エミッタ領域12も浅くなり、ゲート導電部44の上端が深い場合、エミッタ領域12も深くなる。
本例では、第1のゲートトレンチ部40−1におけるゲート導電部44の上端と半導体基板10の表面11との距離をL1とする。また、第2のゲートトレンチ部40−2におけるゲート導電部44の上端と半導体基板10の表面11との距離をL2とする。距離L1は距離L2より小さい。
上述したように、ゲート導電部44の上端と半導体基板10の表面11との距離が大きくなるほど、ゲートトレンチ41に隣接するエミッタ領域12は深くなり、チャネル長は短くなる。このため、第1のゲートトレンチ部40−1のチャネル長C1は、第2のゲートトレンチ部40−2のチャネル長C2よりも大きくなる。このため、第1のゲートトレンチ部40−1の閾値電圧は、第2のゲートトレンチ部40−2の閾値電圧よりも大きくなる。
このように、ゲート導電部44の上端の深さを制御することで、それぞれのゲートトレンチ部40の閾値電圧を制御することができる。従って、それぞれのゲートトレンチ部40の用途または機能等に応じて適切な閾値電圧を設定することができる。
第1のゲートトレンチ部40―1および第2のゲートトレンチ部40−2におけるゲートトレンチ41は、半導体基板10の表面11からの深さが異なってよい。具体的には、閾値電圧をより大きくしたいゲートトレンチ部40のゲートトレンチ41を、より深く形成する。そして、それぞれのゲートトレンチ41に、同一の長さのゲート導電部44を形成する。これにより、それぞれのゲート導電部44の上端の深さは、ゲートトレンチ41の深さに応じて異なる。本例によれば、それぞれのゲート導電部44を同時に形成して製造工程を効率化しつつ、それぞれのゲートトレンチ部40の閾値電圧を調整することができる。
また、面積が異なる複数の開口を有するマスクを用いて半導体基板10の表面11をエッチングすることで、深さの異なる複数のゲートトレンチ41を形成してよい。マスクの開口面積が大きい場合、深いゲートトレンチ41が形成できる。これにより、深さの異なるゲートトレンチ41を同時に形成して製造工程を効率化しつつ、それぞれのゲートトレンチ部40の閾値電圧を調整することができる。
図12は、肩部33を形成する工程の一例を示す図である。上述したように、第1マスク48を用いて半導体基板10の表面11を異方性エッチングすることで、ゲートトレンチ41を形成する。次に、第1マスク48をウェットエッチングして、マスク開口の面積を拡大した第2マスク49を形成する。第2マスク49の開口には、肩部33を形成すべき表面11の領域が露出する。そして、第2マスク49を用いて半導体基板10の表面11をウェットエッチングする。これにより、ゲートトレンチ41の側壁の傾きよりも緩やかな肩部33を形成できる。
図13は、第3の実施形態に係る半導体装置100の表面の一部を示す図である。本例の半導体装置100は、半導体基板の表面において所定の延伸方向に延伸する複数のゲートトレンチ部40を備える。ゲートトレンチ部40は、図1から図12において説明したいずれかの実施形態におけるゲートトレンチ部40と同一である。
半導体基板の表面において、それぞれのゲートトレンチ部40に挟まれる領域には、N+形のエミッタ領域12が形成される。エミッタ領域12は、ゲートトレンチ部40と隣接する領域にストライプ状に形成される。本例では、半導体基板の表面においてゲートトレンチ部40に挟まれる領域には、ベース領域14が露出していない。
また、本例のコンタクト領域15は、半導体基板の内部に形成されており、半導体基板の表面には露出しない。コンタクト領域15は、半導体基板の内部において、ゲートトレンチ部40と平行にストライプ状に形成されている。エミッタ領域12には、コンタクト領域15を露出させるコンタクト開口が形成される。当該コンタクト開口の内部には、コンタクト領域15とエミッタ電極52とを接続するプラグが形成される。
図14は、図13におけるC−C'断面を示す図である。C−C'断面は、半導体装置100の表面と垂直であり、且つ、ゲートトレンチ部40の延伸方向と垂直な断面である。本例では、2つのゲートトレンチ部40に挟まれる領域において、半導体基板10の上面近傍にエミッタ領域12が形成され、エミッタ領域12の下方にベース領域14が形成される。また、本例の半導体装置100は、プラグ部28を更に備える。また、プラグ部28の底部と隣接して、コンタクト領域15が形成されている。他の構造は、図2に示した構造と同一であってよい。
プラグ部28は、2つのゲートトレンチ部40の間において、層間絶縁膜26およびエミッタ領域12を貫通して形成されている。プラグ部28は、2つのゲートトレンチ部40に挟まれる領域の中央に配置されてよい。プラグ部28の上端はエミッタ電極52に接続され、下端はベース領域14の内部に配置される。プラグ部28は、例えばタングステンを含む材料で形成されてよい。
コンタクト領域15は、ベース領域14の内部に形成される。本例のコンタクト領域15は、全体がベース領域14に囲まれている。コンタクト領域15は、プラグ部28の下端と接触して形成される。このような構造により、エミッタ電極52と半導体領域とのコンタクト抵抗を低減することができる。特に半導体装置100が微細化すると、ゲートトレンチ部40に挟まれるメサ幅が小さくなり、エミッタ電極52と半導体領域とのコンタクト面積が小さくなってしまう。これに対して本例によれば、プラグ部28を設けることで、半導体装置100を微細化してもコンタクト抵抗を低く保つことができる。
また、半導体装置100は、N+型の蓄積領域16を更に備えてよい。蓄積領域16は、ドリフト領域18よりも不純物濃度が高い。蓄積領域16は、2つのゲートトレンチ部40の間において、ベース領域14とドリフト領域18との間に形成される。このような構成により、キャリア蓄積効果を高めて、オン電圧とターンオフ損失とのトレードオフを改善することができる。蓄積領域16は、図1から図12において説明した第1および第2の実施形態に係る半導体装置100に適用してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
なお、特許請求の範囲または明細書における「上」と「下」とは、互いに逆の方向を指す。ただし、「上」の用語は、重力方向と逆向きの方向に限定されない。また、「下」の用語は、重力方向に限定されない。
10・・・半導体基板、11・・・表面、12・・・エミッタ領域、14・・・ベース領域、15・・・コンタクト領域、16・・・蓄積領域、18・・・ドリフト領域、20・・・バッファ領域、22・・・コレクタ領域、24・・・コレクタ電極、26・・・層間絶縁膜、28・・・プラグ部、33・・・肩部、34・・・下端、40・・・ゲートトレンチ部、41・・・ゲートトレンチ、42・・・絶縁膜、44・・・ゲート導電部、45・・・上端、46・・・部分、47・・・導電材料、48・・・第1マスク、49・・・第2マスク、52・・・エミッタ電極、100・・・半導体装置

Claims (14)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の表面に形成され、前記半導体基板の表面において予め定められた延伸方向に延伸して設けられたゲートトレンチと、
    前記ゲートトレンチ内部に形成され、上端が前記半導体基板の表面よりも深い位置に設けられ、且つ、前記半導体基板とは絶縁されたゲート導電部と、
    前記半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接して形成され、前記半導体基板よりも不純物濃度の高い第1領域と、
    前記半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接して形成され、前記第1領域とは導電型が異なり、前記半導体基板の表面において前記延伸方向に沿って前記第1領域と交互に配置され、前記第1領域よりも深い位置まで形成された第2領域と
    を備え、
    前記ゲート導電部の上端と、前記半導体基板の表面との間における前記ゲートトレンチの側壁には、前記半導体基板の深さ方向に対する平均傾きが、前記ゲート導電部の上端と対向する位置における前記ゲートトレンチの側壁の傾きよりも大きい肩部が設けられ、
    前記第1領域に隣接する前記ゲートトレンチの側壁、および、前記第2領域に隣接する前記ゲートトレンチの側壁の双方において、前記肩部が設けられ、
    前記肩部における前記第1領域および前記第2領域の深さ方向における長さの差は、前記肩部を含む前記ゲートトレンチが設けられていないメサ領域における前記第1領域および前記第2領域の深さ方向における長さの差よりも大きく、
    前記第1領域において、前記ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成されている半導体装置。
  2. 半導体基板と、
    前記半導体基板の表面に形成され、前記半導体基板の表面において予め定められた延伸方向に延伸して設けられたゲートトレンチと、
    前記ゲートトレンチ内部に形成され、上端が前記半導体基板の表面よりも深い位置に設けられ、且つ、前記半導体基板とは絶縁されたゲート導電部と、
    前記半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接する領域に前記延伸方向に沿って設けられ、前記半導体基板よりも不純物濃度の高い第1領域と、
    前記半導体基板内において、前記第1領域の下方に形成され、前記第1領域とは導電型が異なる第3領域と、
    前記第1領域を貫通して、下端が前記第3領域内に配置されるプラグ部と、
    前記第3領域内において前記プラグ部の下端に接触して形成され、前記第3領域と同一の導電型であり、且つ、前記第3領域よりも不純物濃度の高い第2領域と
    を備え、
    前記ゲート導電部の上端と、前記半導体基板の表面との間における前記ゲートトレンチの側壁には、前記半導体基板の深さ方向に対する平均傾きが、前記ゲート導電部の上端と対向する位置における前記ゲートトレンチの側壁の傾きよりも大きい肩部が設けられ、
    前記第1領域において、前記ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成され、
    前記第1領域において、前記ゲートトレンチと接触する部分が前記深さ方向において最も長い半導体装置。
  3. 前記ゲート導電部の前記半導体基板の表面側の端面は、前記ゲートトレンチの側壁と隣接する部分が、最も前記半導体基板の表面に近く形成される
    請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記ゲートトレンチの側壁は、前記肩部において前記半導体基板の深さ方向に対する角度が20度以上となる部分を有する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記第2領域において、前記ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記ゲートトレンチ内に設けられたゲート絶縁膜と、
    少なくとも一部が前記ゲートトレンチ内に設けられた層間絶縁膜と
    を更に備え、
    前記肩部は、前記ゲート絶縁膜の上端よりも上側に配置されている
    請求項1から5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記肩部は、前記ゲート導電部の上端よりも上側に配置されている
    請求項1から6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 半導体基板と、
    前記半導体基板の表面に形成されたゲートトレンチと、
    前記ゲートトレンチ内部に形成され、上端が前記半導体基板の表面よりも深い位置に設けられ、且つ、前記半導体基板とは絶縁されたゲート導電部と、
    前記半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接して形成され、前記半導体基板よりも不純物濃度の高い第1領域と
    を備え、
    前記ゲート導電部の上端と、前記半導体基板の表面との間における前記ゲートトレンチの側壁には、前記半導体基板の深さ方向に対する平均傾きが、前記ゲート導電部の上端と対向する位置における前記ゲートトレンチの側壁の傾きよりも大きい肩部が設けられ、
    前記第1領域において、前記ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成され、
    前記半導体基板内に、前記半導体基板の表面から前記ゲート導電部の上端までの距離が異なる複数の前記ゲートトレンチが形成されており、
    前記半導体基板の表面から前記ゲート導電部の上端までの距離がより大きい前記ゲートトレンチに隣接する前記第1領域の深さは、前記半導体基板の表面から前記ゲート導電部の上端までの距離がより小さい前記ゲートトレンチに隣接する前記第1領域の深さよりも深い半導体装置。
  9. 前記半導体基板は、それぞれの前記第1領域の裏面側に、前記第1領域とは導電型が異なり、且つ、下端の深さが均一な第3領域を更に有する
    請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記半導体基板内において前記第3領域の下方に形成され、前記半導体基板よりも不純物濃度の高い蓄積領域を更に備える
    請求項2に記載の半導体装置。
  11. 半導体装置を製造する製造方法であって、
    半導体基板の表面に、前記半導体基板の表面において予め定められた延伸方向に延伸するゲートトレンチを形成する段階と、
    前記ゲートトレンチ内部に、上端が前記半導体基板の表面よりも深い位置に設けられ、且つ、前記半導体基板とは絶縁されたゲート導電部を形成する段階と、
    前記ゲート導電部をマスクとして、前記ゲートトレンチの側壁に不純物を注入することで、前記半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接し、前記半導体基板よりも不純物濃度の高い第1領域を形成する段階と、
    前記ゲート導電部をマスクとして、前記ゲートトレンチの側壁に不純物を注入することで、前記半導体基板の表面において前記ゲートトレンチと隣接し、前記第1領域とは導電型が異なり、前記半導体基板の表面において前記延伸方向に沿って前記第1領域と交互に配置される第2領域を前記第1領域よりも深い位置まで形成する段階と
    を備え、
    前記ゲートトレンチを形成する段階において、前記ゲート導電部の上端と、前記半導体基板の表面との間における前記ゲートトレンチの側壁には、前記半導体基板の深さ方向に対する平均傾きが、前記ゲート導電部の上端と対向する位置における前記ゲートトレンチの側壁の傾きよりも大きい肩部が設けられ、前記第1領域に隣接する前記ゲートトレンチの側壁、および、前記第2領域に隣接する前記ゲートトレンチの側壁の双方において、前記肩部が設けられ、
    前記第1領域を形成する段階および前記第2領域を形成する段階において、前記肩部における前記第1領域および前記第2領域の深さ方向における長さの差は、前記肩部を含む前記ゲートトレンチが設けられていないメサ領域における前記第1領域および前記第2領域の深さ方向における長さの差よりも大きくなるように前記第1領域および前記第2領域を形成し、
    前記第1領域を形成する段階において、前記ゲートトレンチと接触する部分が最も深く形成される製造方法。
  12. 前記第1領域を形成する段階において、前記半導体基板の深さ方向に対して傾きを有する方向から、前記ゲートトレンチの側壁に不純物を注入する
    請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記ゲートトレンチを形成する段階および前記ゲート導電部を形成する段階において、前記半導体基板内に、前記半導体基板の表面から前記ゲート導電部の上端までの距離が異なる複数の前記ゲートトレンチを形成し、
    前記第1領域を形成する段階において、前記半導体基板の表面から前記ゲート導電部の上端までの距離に応じた深さの前記第1領域を形成する
    請求項11または12に記載の製造方法。
  14. 前記ゲートトレンチを形成する段階において、深さの異なる複数の前記ゲートトレンチを形成し、
    前記ゲート導電部を形成する段階において、それぞれの前記ゲートトレンチに同一の長さの前記ゲート導電部を形成する
    請求項13に記載の製造方法。
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