JP6753330B2 - Δς変調器、δσa/d変換器およびインクリメンタルδσa/d変換器 - Google Patents

Δς変調器、δσa/d変換器およびインクリメンタルδσa/d変換器 Download PDF

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Description

この明細書の開示は、A/D変換に用いられるΔΣ変調器およびΔΣA/D変換器に関する。
通常、A/D変換器の変換対象である入力信号は、A/D変換器の前段に設けられたドライバ回路を介してA/D変換器に入力される。高精度なA/D変換器として広く知られているΔΣA/D変換器では、変換対象である入力信号のサンプリングを高速に繰り返すオーバーサンプリングを用いるため、高速なドライバ回路が必要となる。特許文献1には、多ビット量子化器による量子化結果を1ビットのD/A変換器を介してフィードバックするΔΣ変調器が開示されている。
特開2014−146893号公報
ところで、A/D変換器のドライバ回路は、そのドライバ回路自身の動作に起因して変換対象の入力信号に影響を与えることを避けるために、入力インピーダンスが高いことが望ましい。入力インピーダンスが高いドライバ回路は、一般的にシングルエンドのアンプ(シングルエンドのアンプを2個用いる疑似差動のアンプを含む)で構成される。シングルエンドのアンプは、その内部の回路構成に起因して、全差動のアンプと較べて位相の回転が発生しやすい。そのため、全差動のアンプで構成されることが多いA/D変換器と較べて、ドライバ回路は高速な動作が困難であることから、ドライバ回路を介するA/D変換器への変換対象である入力信号の入力が、A/D変換器の速度を律速することが多い。
一方、特許文献1に記載のΔΣ変調器は、多ビットの量子化器による1回の量子化に対応して、1ビットのD/A変換器により複数回のフィードバックを行うΔΣ変調器である。一般的なΔΣ変調器と同様に、D/A変換器によるフィードバックの周期と入力信号のサンプリングの周期は同一であり、すなわち、高速なオーバーサンプリングが必要となる。そのため、ΔΣ変調の処理速度は、ΔΣ変調器の前段のドライバ回路に律速される。
そこで、この明細書の開示は上記問題点に鑑み、オーバーサンプリングのサンプリング周波数を抑制しつつ高速なΔΣ変調を実現可能なΔΣ変調器およびそのΔΣ変調器を用いるΔΣA/D変換器およびインクリメンタルΔΣA/D変換器を提供することを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、この明細書に開示されるΔΣ変調器は、
オペアンプ(OP,OP1)と、オペアンプの第1入力端子と出力端子との間に挿入された積分容量(Cf,Cf1)と、を有する積分器(10,11)と、
オペアンプの出力信号を量子化した量子化結果(Qout)を出力する量子化器(20)と、
オペアンプの第1入力端子に第1制御スイッチ(SD3,SD13)を介して接続され、積分容量に蓄積された電荷から量子化結果に基づく電荷を減算し、ΔΣ変調における量子化結果の積分器へのフィードバックを行うためのDAC(30,31)と、
量子化結果に基づいてデジタル出力値を出力する制御回路(40)と、を備えるΔΣ変調器であって、
オペアンプの第1入力端子に第2制御スイッチ(SS3,SS13)を介して接続され、入力信号としてのアナログ信号(Vin)に基づく電荷が蓄積されるサンプリング容量(Cs,Cs1)を備え、
第2制御スイッチは、サンプリング容量と、積分容量と第1入力端子との中間点と、の間に介在して両者の電気的接続をオンオフ可能にし、
第2制御スイッチがオフ状態とされたサンプリング期間とオン状態とされた期間とを含む1サンプリングサイクル当たり、ひとつのアナログ信号に対するΔΣ変調において複数回の量子化結果のフィードバックが行われる。
従来のΔΣ変調器では、量子化結果のフィードバックの周期と、アナログ信号のサンプリングの周期とが同一である。これに対して、本発明では、第2制御スイッチをオフ状態とすることによって、サンプリング容量と、オペアンプ、積分容量およびDACとの電気的接続を切断した状態にできる。このため、DACによる量子化結果のフィードバックと、サンプリング容量によるアナログ信号のサンプリングとを独立に制御することができる。
これにより、サンプリングの周期によらずDACによるフィードバックの周期を設定することができるから、ドライバ回路の動作速度に律速されることなく、サンプリングの周期よりも短い周期でフィードバックを実行することができる。そのため、1回のサンプリングに対応して得られるA/D変換の分解能を高めることが可能であり、従来のΔΣ変調器と較べて、同一のサンプリング周波数において、高速もしくは高分解能のA/D変換を実行することができる。
第1実施形態に係るΔΣ変調器の概略構成を示す回路図である。 第1実施形態に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 変形例1に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 変形例1に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 変形例2に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 変形例4に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 変形例4に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 第2実施形態に係るΔΣ変調器の概略構成を示す回路図である。 第2実施形態に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。 第3実施形態に係るΔΣ変調器の概略構成を示す回路図である。 第3実施形態に係るΔΣ変調器の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。
(第1実施形態)
最初に、図1を参照して、本実施形態に係るΔΣ変調器の概略構成について説明する。
ΔΣ変調器100は、ΔΣA/D変換器に用いることが可能なΔΣ変調器である。このΔΣ変調器100は、ドライバ回路を介してアナログ信号Vinが入力され、このアナログ信号Vinをデジタル信号Doutに変換する。
図1に示すように、ΔΣ変調器100は、積分器10と、量子化器20と、D/A変換器30(以下、DAC30)と、制御回路40と、サンプリング容量Csとを備えている。
積分器10は、オペアンプOPと積分容量Cfとを有している。積分容量CfはオペアンプOPの反転入力端子と出力端子との間に挿入されている。つまり、オペアンプOPの出力端子は、積分容量Cfを介してオペアンプOPの反転入力端子に接続されている。オペアンプOPの非反転入力端子はアナロググランドレベル(AGND)に接続されている。AGNDはΔΣ変調器100全体の基準電位であり、AGNDは必ずしも0Vとは限らない。オペアンプOPにおける反転入力端子は特許請求の範囲に記載の第1入力端子に相当する。
量子化器20は、積分器10の出力、すなわちオペアンプOPの出力電圧Voutが入力され、その出力電圧Voutを量子化した結果として量子化結果Qoutを出力している。すなわち、量子化器20は、アナログ値である出力電圧Voutを量子化し、デジタル値である量子化結果Qoutに変換している。特許請求の範囲に記載の量子化結果はQoutに相当する。
この量子化器20は図示しないコンパレータを含む。コンパレータはオペアンプOPの出力端子に接続されており、コンパレータの入力端子にはオペアンプOPの出力電圧Voutが入力される。コンパレータはVoutと所定の基準値(例えばVth+およびVth−)とを比較した結果、すなわち量子化結果Qoutを後述の制御回路40へと出力する。
量子化器20は、例えばVout≧Vth+の場合は量子化結果Qoutとして1を出力する。一方、Vout<Vth−の場合はQoutとして−1を出力する。そして、Vth−≦Vout<Vth+の場合にはQoutとして0を出力する。この場合の量子化器20は、1.5ビットの分解能を有する量子化器となる。
制御回路40は、量子化結果Qoutに対応した制御信号を後述するD/A変換器30(DAC30)に出力するとともに、1回のサンプリングに対応する量子化の量子化結果Qoutを積分した結果に応じてΔΣ変調結果Doutを出力する。具体的には、1回のサンプリングに対応して、量子化器20によって量子化を複数回行う場合、量子化が実行される度に量子化結果Qoutを順次積分した結果としてΔΣ変調結果Doutを生成する。また、1回のサンプリングに対応して、量子化を1回のみ行うような構成においては、1回の量子化結果Qoutに基づいてΔΣ変調結果Doutを生成すれば良い。量子化器20の分解能は1.5ビットに限るものではなく、1ビットや2ビット以上であっても良い。
DAC30は積分器10に接続されるD/A変換器であり、量子化器20が出力する量子化結果Qout、ひいては制御回路40が出力する制御信号に基づいて、DAC30が積分容量Cfから減算する電荷の量を決定している。このDAC30は、参照電圧としてVcmとVrefpとVrefmとを有している。例えば、VcmはAGNDに設定され、VrefpはAGNDよりも高い電位に設定され、VrefmはAGNDよりも低い電位に設定される。なお、VrefpとVrefmは、AGNDが0Vの場合には、互いに絶対値が同一で正負が逆の関係にあり、Vrefp=−Vrefmを満たすように設定される。
DAC30と積分器10との接続について説明する。DAC30はDAC容量Cdを有している。DAC容量Cdの一端には、スイッチSDT、SDMおよびSDBを介して参照電圧Vrefp,Vcm,Vrefmを発生する電圧源が接続されている。具体的には、DAC容量Cdの一端には、スイッチSDMを介してVcmが接続され、スイッチSDTを介してVrefpが接続され、スイッチSDBを介してVrefmが接続されている。DAC容量Cdの一端の電位は、スイッチSDT、SDMおよびSDBによって排他的に選択されるVrefp、VrefmもしくはVcmのうちいずれかと等しくなる。このように選択され決定された電圧が特許請求の範囲に記載のDAC電圧に相当する。
DAC容量Cdにおける参照電圧と接続する側の一端と反対側の一端は、スイッチSD3を介してオペアンプOPの反転入力端子と積分容量Cfとの中間点に接続されるとともに、スイッチSD2を介してAGNDに接続可能になっている。すなわち、DAC30は積分器10とスイッチSD3を介して接続されるとともに、DAC容量Cdの一端を、スイッチSD2を介してAGNDに接続可能になっている。本実施形態におけるスイッチSD3は特許請求の範囲に記載の第1制御スイッチに相当する。
DAC容量Cdは、スイッチSD3をオフするとともにスイッチSD2およびスイッチSDMをオンにすることによって、両端の電圧をAGNDに設定し、DAC容量Cdに蓄積される電荷をゼロにする。すなわち、リセット(Reset)することが可能になっている。また、DAC容量Cdは、スイッチSD2をオフするとともにスイッチSD3をオンにすることによって積分器10に接続され、さらに、スイッチSDT、SDB、およびSDMのいずれかをオンすることによって、積分容量Cfに蓄積された電荷が選択された参照電圧に応じて引き抜かれる。すなわち、電荷の減算(Subtraction)によってΔΣ変調における量子化結果Qoutに応じたフィードバックが行われる。なお、スイッチSDMをオンにする場合には、DAC容量Cdの一端の電位がDAC容量Cdに蓄積される電荷がリセット時から変化しないため、電荷の減算の動作は実行されるものの、実質的には減算が行われない。
本実施形態では、DAC容量Cdによって電荷の減算を実行する際に、量子化器20による量子化結果がQout=1の場合にはスイッチSDTがオンし、Qout=0の場合にはスイッチSDMがオンし、Qout=−1の場合にはスイッチSDBがオンするようにDAC30および制御回路40が構成されている。すなわち、本実施形態のDAC30は1.5ビット(3レベル)の分解能を持つD/A変換器として機能する。なお、DAC30の分解能は1.5ビットに限るものではなく、1ビットや2ビット以上の分解能であっても良い。
サンプリング容量Csは、アナログ信号Vinの入力端子と積分器10との間に挿入されている。具体的には、サンプリング容量Csの一端はスイッチSS1を介してアナログ信号Vinの入力端子に接続され、他端はオペアンプOPの反転入力端子と積分容量Cfとの中間点にスイッチSS3を介して接続されている。つまり、スイッチSS3がオンであれば、サンプリング容量CsのオペアンプOP側の一端と積分容量Cfとが電気的に接続される。また、サンプリング容量CsとスイッチSS1との間の中間点は、スイッチSS4を介してAGNDに接続可能にされるとともに、サンプリング容量CsとスイッチSS3との間の中間点は、スイッチSS2を介してAGNDに接続可能にされている。
スイッチSS1とスイッチSS2とは、互いに同じ位相で同期して動作する。また、スイッチSS3とスイッチSS4とも、互いに同じ位相で同期して動作した上で、スイッチSS1およびスイッチSS2とはオンとオフとが反転した状態で動作する。スイッチSS1およびスイッチSS2がオンされて、スイッチSS3およびスイッチSS4がオフされた状態では、サンプリング容量Csは積分器10から電気的に切断されて一端がAGNDに接続された状態にあり、アナログ信号Vinに対応した電荷がサンプリング容量Csに蓄積される。スイッチSS1およびスイッチSS2がオフされて、スイッチSS3およびスイッチSS4がオンされることにより、サンプリング容量Csに蓄積された電荷が積分容量Cfに転送される。本実施形態におけるスイッチSS3は、特許請求の範囲に記載の第2制御スイッチに相当する。
なお、スイッチSS1とスイッチSS2とは、互いに同じ位相で同期して動作するが、そのオンとオフのタイミングは完全に同じ位相ではなく適宜時間差を設けてもよい。スイッチSS3とスイッチSS4のオンとオフのタイミングについても同様である。また、スイッチSS1およびスイッチSS2と、スイッチSS3およびスイッチSS4とは、オンとオフが反転した状態で動作するが、それらのスイッチのオンとオフの切り替わりの過程において、例えば、サンプリング容量Csの同じ一端に接続されるスイッチSS1とスイッチSS4、もしくは、スイッチSS2とスイッチSS3が、同時にオフ状態になる期間を設けてもよい。
本実施形態におけるΔΣ変調器100は、ΔΣ変調における1サンプリングサイクルにおいて、DAC30による電荷の減算を複数回実行することにより、従来のΔΣ変調器と較べて、同じ1回のサンプリング容量Csによるサンプリングに対して、実質的により高い分解能で電荷の減算を実行できる。これにより、サンプリング容量Csを駆動するためのドライバ回路がΔΣ変調器100の前段に存在する場合に、ドライバ回路の動作速度がサンプリング周波数を律速する場合においても、ドライバ回路の動作速度に合わせてサンプリング周波数を設定しつつ、ΔΣ変調器100におけるDAC30によるフィードバックは短い周期を維持して実行することが可能となる。すなわち、ドライバ回路が動作速度の限界が比較的低いシングルエンドもしくは疑似差動の回路で構成される場合においても、ドライバ回路の動作速度に律速されることなく、高速もしくは高分解能のΔΣ変調を実行できる。
ΔΣ変調器100の具体的な動作について、図2を参照して説明する。図2に示すタイミングチャートは、横軸を時間とし、各スイッチのオンオフの状態を示したものである。High期間はスイッチのオン状態を示し、Low期間はスイッチのオフ状態を示す。なお、本実施形態および以降に説明する実施形態において示すQoutおよびDoutの値は一例であり、QoutおよびDoutの値は入力されるアナログ信号Vinに依存して異なる値を取り得る。
図2に示すように、時刻t10においてスイッチSS3およびスイッチSS4がオフされるとともにスイッチSS1およびスイッチSS2がオンされて、サンプリング容量Csによるアナログ信号Vinのサンプリングが開始される。
時刻t10では、サンプリングの開始と同時にスイッチSD3がオフされる。これにより、DAC30は積分器10から電気的に切断される。また、スイッチSD2がオンされて、DAC30のスイッチSDTおよびSDBはオフ状態となり、スイッチSDMがオンすることでDAC容量Cdの両端はAGNDに接続された状態となる。すなわち、DAC容量Cdはリセットされた状態になる。
時刻t10においては、オペアンプOPの出力電圧Voutが量子化器20により量子化され、量子化結果Qoutが制御回路40に出力される。時刻t10におけるVoutは、Vout≧Vth+であることから、Qoutには1が出力される。
その後、時刻t11において、量子化結果Qoutに基づいたDAC30による積分器10へのフィードバックが実行される。具体的には、量子化結果Qoutに基づき、制御回路40によってスイッチSD2がオフされるとともにスイッチSD3がオンされることにより、DAC30と積分器10が電気的に接続される。さらに、スイッチSDMがオフされると同時にスイッチSDTがオンすることにより、DAC30によって量子化結果Qout=1に対応する電荷の減算が実行される。図2に示すように、時刻t11における電荷の減算の結果、オペアンプOPの出力電圧VoutがVrefpだけ減少する。なお、Voutの変化量はDAC容量Cdと帰還容量Cfの容量比で決定されるが、図2では表記の簡略化のため容量比の記載は省略し、Voutの変化量を−Vrefpと記載している。後述する他の実施形態のタイミングチャートにおいても同様に省略する。
なお、量子化結果Qoutのフィードバック、すなわち減算は、ΔΣ変調器100の動作の制御のタイミングの基準となるクロックに同期して行われる。フィードバックの周期、すなわち、スイッチSD2やスイッチSD3などのDAC30の動作に係るスイッチの動作周期の半周期を、クロックの周波数に基づいた単位時間と呼称している。
従来の構成では、1回のサンプリングに係る時間はクロックの周波数に基づいた単位時間であるため、時刻t11においてサンプリングを終えてホールド状態になる。これに対して、本実施形態におけるΔΣ変調器100はスイッチSS3およびスイッチSS4を有しているため、サンプリング容量Csを積分器10およびDAC30と電気的に切断して、積分器10およびDAC30の動作とは独立して制御することにより、時刻t11でDAC30の動作に合わせてサンプリングを終了することなく、時刻t11以降もアナログ信号Vinのサンプリングを継続することができる。
DAC30による減算を実行した後の時刻t12におけるスイッチの駆動は、サンプリング容量Csによるサンプリングが継続していることを除いて、時刻t10と同様である。具体的には、スイッチSD3がオフされることにより、DAC30が積分器10から電気的に切断される。この状態で、スイッチSD2がオンされて、DAC30のスイッチSDTおよびSDBはオフ状態となり、スイッチSDMがオンされることによりDAC容量Cdの両端はAGNDに接続される。すなわち、DAC容量Cdはリセットされた状態になる。
時刻t12においては、時刻t11から時刻t12における1回目の減算を実行した後のオペアンプOPの出力電圧Voutを量子化器20により量子化する。すなわち、時刻t10から時刻t14のΔΣ変調の1サンプリングサイクルにおける2回目の量子化を実行する。時刻t12におけるVoutは、Vth−≦Vout<Vth+であることから、Qoutには0が出力される。
その後、時刻t13において、2回目の量子化に係る量子化結果Qoutに基づいたフィードバックが実行される。具体的には、時刻t11における各スイッチの動作と同様に、スイッチSD2がオフされるとともにスイッチSD3がオンされることにより、DAC30と積分器10が電気的に接続され、スイッチSDMがオンされた状態を維持することにより量子化結果Qout=0に対応する減算が実行される。なお、量子化結果がQout=0の場合には、減算の動作は行われるものの、DAC電圧としてAGNDが選択されることから実質的には減算は行われない。
時刻t13では、減算の動作と同時にスイッチSS1およびスイッチSS2がオフするとともに、スイッチSS3およびスイッチSS4がオンする。すなわち、入力信号Vinとサンプリング容量Csとの電気的接続が切断されて、サンプリング容量Csと積分器10とが接続される。つまり、サンプリング容量Csに蓄積された入力信号Vinにもとづく電荷を、積分容量Cfに転送するホールド期間に移行する。
図2に示すように、時刻t13において2回目の減算とサンプリング容量Csからの電荷の転送が実行され、オペアンプOPの出力電圧VoutからAGNDが減算されるとともに、時刻t10から時刻t13の間にサンプリングされた入力信号Vin(図2ではVin(1)と記載)が加算される。
図2に示す時刻t10から時刻t13に至る期間は、本実施形態において入力信号Vinにもとづく電荷をサンプリング容量Csに蓄積するサンプリング期間である。本実施形態におけるサンプリング期間は、クロックの周波数に基づいた単位時間の3倍に相当する。また、時刻t10から時刻t14に至る期間は、本実施形態におけるΔΣ変調の1サンプリングサイクルに相当し、その1サンプリングサイクルにおいて2回の量子化結果Qoutのフィードバックが行われる。つまり、本実施形態ではΔΣ変調の1サンプリングサイクル当たり、1回のサンプリングと2回のフィードバックが実行される。
時刻t14から時刻t18の2回目のサンプリングサイクルの動作は、時刻t10から時刻t14の1回目のサンプリングサイクルの動作と同様である。時刻t14から時刻t18において行われるフィードバックは、時刻t10から時刻t13にサンプリングされた入力信号Vinに基づきサンプリング容量Csに蓄積された電荷を、時刻t13から時刻t14の間に積分器10に転送した結果に基づいて行われる。時刻t18以降も同様の動作を繰り返すことにより、ΔΣ変調の動作を継続的に実行することができる。
本実施形態におけるΔΣ変調器100を採用することによる作用効果について説明する。
本実施形態におけるΔΣ変調器100は、第2制御スイッチたるスイッチSS3を備えているので、スイッチSS3をオフ状態にすることによりアナログ信号VinのサンプリングとDAC30によるフィードバックの動作とを独立して実行することができる。これにより、本実施形態では1回のサンプリングに対して複数回のフィードバックが可能になり、1回のサンプリングに対して1回のフィードバックを行う従来のΔΣ変調器と較べて、同じサンプリングの周期でより多くのフィードバックを実行できる。すなわち、ΔΣ変調器による量子化の分解能を高めることができる。
アナログ信号Vinのサンプリングに係る周波数、すなわちサンプリング周波数は、ΔΣ変調器の前段に配置されサンプリング容量を駆動するドライバ回路の動作速度により律速されるが、本実施形態におけるΔΣ変調器100を採用すれば、1回のサンプリングに対して、複数回のフィードバックを実行できるため、ドライバ回路の動作速度が比較的低速であっても、量子化結果のフィードバックを高速に維持し、ΔΣ変調器の分解能を高めることができる。
さらに、本実施形態におけるDAC30を、単一のDAC容量Cdで構成して、DAC容量のばらつきに起因するΔΣ変調の誤差を排除しつつも、複数回のフィードバックによってΔΣ変調の分解能を高めることができる。これにより、一般的なマルチビットのΔΣ変調器に用いられる複数のDAC容量で構成されるDACと較べて、容量素子のばらつきに影響されずに高分解能のΔΣ変調のフィードバックを実現できる。
(変形例1)
なお、図3に示すように、スイッチSS1,SS2,SS3,SS4の駆動に係る位相を、上記した実施形態に較べて、遅らせるようにしても良い。図3に示す例では、スイッチSS1,SS2,SS3,SS4の駆動に係る位相が、図2に示す例と較べて、単位時間だけ遅れている。このような例では、スイッチSS3とスイッチSD3がオフされるタイミング、およびスイッチSS2とスイッチSD2がオフされるタイミングが重ならないため、スイッチのオンオフに伴って発生するチャージインジェクションの影響を低減できる。
また、図4に示すように、スイッチSS1,SS2,SS3,SS4の駆動に係る位相を、上記した実施形態に較べて、進めるようにしても良い。図4に示す例では、スイッチSS1,SS2,SS3,SS4の駆動に係る位相が、図2に示す例と較べて、単位時間だけ進んでいる。このような形態では、図3に示したスイッチSS1,SS2,SS3,SS4の駆動に係る位相を遅らせる例と同様にスイッチのチャージインジェクションの影響を低減できるとともに、図3に示した例と較べて、フィードバック完了後に出力電圧Voutが得られるタイミングを早くできる。そのため、量子化器20が出力電圧Voutを量子化するタイミングを早くすることができ、量子化を実行してからDAC30によってフィードバックを実行するまでの時間を確保しやすくできることから、量子化器20による量子化の速度への要求を緩和できる。
(変形例2)
上記した第1実施形態ではサンプリング期間をクロックの周波数に基づいた単位時間の3倍(時刻t10から時刻t13)とし、ホールド期間を単位時間と同一とする例について説明したが、スイッチSS3によりサンプリング容量Csと積分器10およびDAC30とは独立して制御可能なことから、サンプリング期間は任意に設定可能である。例えば図5に示すようにサンプリング期間とホールド期間とをともに単位時間の2倍とすることができる。
ΔΣ変調器100の前段の回路が例えばスイッチトキャパシタ回路で構成され、かつ、その動作が低速の場合に、前段のスイッチトキャパシタ回路の低速な動作に合わせて、ΔΣ変調器100のサンプリング期間に加えてホールド期間の長さを十分に確保して、サンプリング期間とホールド期間の切り替わりに伴い、ΔΣ変調器100の動作が前段のスイッチトキャパシタ回路の出力に影響を与えることを防ぐ必要がある。本変形例のように、サンプリング期間とホールド期間とをそれぞれ単位時間の2倍とすることにより、前段のスイッチトキャパシタ回路の動作が低速な場合でも、高速なΔΣ変調のフィードバックを実現することができる。
(変形例3)
また、上記した変形例2においては、入力信号が差動のアナログ信号Vin+,Vin−の場合に、サンプリング容量Csに蓄積されたVin+に基づく電荷を積分容量Cfに転送する際に、サンプリング容量CsにスイッチSS4を介して接続される電位について、AGNDに替えてVin+の反転信号であるVin−を入力するように構成されても良い。
本変形例では、サンプリング容量Csから積分容量Cfへの電荷の転送時にVin+の反転信号Vin−を用いるため、変形例2とサンプリング容量Csの値が同じ場合に、実質的にアナログ信号Vin+の2倍に相当する電荷を積分容量Cfに転送できる。換言すれば、本変形例では、サンプリング容量Csの容量値を変形例2の半分にしても、同等の電荷を転送できることから、サンプリング容量Csを駆動するための前段の回路の負荷を低減することや、サンプリング容量Csによるサンプリングによる熱雑音の影響を低減することができる。
(変形例4)
上記した第1実施形態および変形例1,2においては量子化器20が1.5ビットで動作する例について示した。上記例では、図2〜図5に示すように、1回のサンプリングサイクルでサンプリングされた電荷は、複数回の量子化と、量子化の回数に対応した複数回のフィードバックとが実行されている。
本変形例では、量子化器20に2ビット以上の分解能を持つ量子化器を採用し、1回のサンプリングに対して量子化器20による1回の量子化と、DAC30による複数回のフィードバックとを実行して、ΔΣ変調を行う動作について説明する。
本変形例におけるΔΣ変調器100の構成は、量子化器20を除き第1実施形態にて説明したΔΣ変調器100と同様である。また、相違する要素である量子化器20についても、2ビット以上の分解能を持つ既知の量子化器を採用すれば良い。
例えば、第1実施形態のように、サンプリング期間が単位時間の3倍とされる形態について、図6を参照して説明する。第1実施形態と同様に、時刻t10において、時刻t10時点の出力電圧Voutに対して量子化が実行されるとともにサンプリングが開始される。サンプリングは時刻t13まで継続されるが、その間の時刻t11と時刻t13において、計2回のフィードバックが実行される。なお、時刻t10以降、次のサンプリング期間が始まる時刻t14までは量子化は実行されず、時刻t10における1回の量子化の結果に基づいて2回目のフィードバックが実行される。
図6の例では、量子化器20は2.5ビット(5レベル)の分解能を持つ量子化器であり、量子化の基準値としてVth1+,Vth1−,Vth2+,Vth2−を持つ。量子化器20は、Vout≧Vth2+の場合はQoutとして2を、Vth1+≦Vout<Vth2+の場合はQoutとして1を、Vth1―≦Vout<Vth1+の場合はQoutとして0を、Vth2−≦Vout<Vth1−の場合はQoutとして−1を、Vout<Vth2−の場合はQoutとして−2を出力する。
時刻t10における量子化による量子化結果Qoutは1であり、時刻t10から時刻t14の間における2回のフィードバックにおいて、DAC30によって参照電圧Vrefpに基づく減算と参照電圧Vcmに基づく減算が1回ずつ実行される。同様に、時刻t14における量子化による量子化結果Qoutは2であり、時刻t14から時刻t18の間における2回のフードバックにおいて、参照電圧Vrefpに基づく減算が2回実行される。
この例は、2ビット以上の分解能を持つ量子化器によって、1回のサンプリングに対して1回の量子化を行う場合に、サンプリング期間を単位時間の3倍に設定した例である。1回のサンプリングに対して、2ビット以上の分解能を持つ量子化器を用いて1回の量子化を行い、その1回の量子化結果Qoutを用いて複数回のフィードバックを実行することにより、第1実施形態や変形例1と同様に、従来のΔΣ変調器と較べて高い分解能を実現することができる。
また別の例であって、変形例2と同様に、サンプリング時間が単位時間の2倍とされる形態について、図7を参照して説明する。変形例2と同様に、時刻t10において、時刻t10時点の出力電圧Voutに対して量子化が実行されるとともにサンプリングが開始される。サンプリングは時刻t12まで継続され、時刻t12から時刻t14までがホールド期間である。その間の時刻t11、および時刻t13において、計2回のフィードバックが実行される。なお、時刻t10以降、次のサンプリング期間が始まる時刻t14までは量子化は実行されず、時刻t10における1回の量子化の結果に基づいて、該2回のフィードバックが実行される。時刻t14から時刻t18は、時刻t10から時刻t14までと同様の動作が繰り返される。
この例は、2ビット以上の分解能を持つ量子化器によって、1回のサンプリングに対して1回の量子化を行う場合に、サンプリング期間を単位時間の2倍に設定した例であり、変形例2と同様に、従来のΔΣ変調器と較べて高い分解能を実現することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態および変形例1〜4では、ΔΣ変調器100がサンプリング容量Csを唯一つ備える例について説明した。これに対して、例えば前段のドライバ回路がより低速な場合には、図8に示すように、2つのサンプリング容量CsaおよびCsbを備えるようにΔΣ変調器110を構成しても良い。これによれば、ドライバ回路から入力されるアナログ信号Vinを、2つのサンプリング容量のサンプリング期間をずらすことにより、2つのサンプリング容量を交互に用いてサンプリングすることができる。
本実施形態におけるΔΣ変調器110は、アナログ信号Vinの入力端子と積分器10との間に、互いに並列に接続されたサンプリング容量CsaおよびCsbを備えている。サンプリング容量CsaおよびCsbは、それぞれ第1実施形態におけるサンプリング容量Csおよびその容量に接続される4つのスイッチ(SS1,SS2,SS3,SS4)の構成と同一の構成を成し、互いに並列に接続されるものである。
具体的には、サンプリング容量Csaは、積分容量CfとオペアンプOPの反転入力端子の中間点と、アナログ信号Vinの入力端子との間に挿入されている。そして、アナログ信号Vinの入力端子とサンプリング容量Csaとの間にスイッチSS1aが挿入され、サンプリング容量Csaと積分器10との間にスイッチSS3aが挿入されている。スイッチSS1aとサンプリング容量Csaとの中間点はスイッチSS4aを介して基準電位であるAGNDに接続可能になっている。スイッチSS3aとサンプリング容量Csaとの中間点はスイッチSS2aを介してAGNDに接続可能になっている。
サンプリング容量Csbも同様に、積分容量CfとオペアンプOPとの反転入力端子の中間点と、アナログ信号Vinの入力端子との間に挿入されている。そして、アナログ信号Vinの入力端子とサンプリング容量Csbとの間にスイッチSS1bが挿入され、サンプリング容量Csbと積分器10との間にスイッチSS3bが挿入されている。スイッチSS1bとサンプリング容量Csbとの中間点はスイッチSS4bを介してAGNDに接続可能になっている。スイッチSS3bとサンプリング容量Csbとの中間点はスイッチSS2bを介してAGNDに接続可能になっている。
なお、2つのサンプリング容量CsaおよびCsbの容量値は任意に設定できるが、本実施形態では互いに同一の容量値に設定されている。また、サンプリング容量Csa,Csbおよびそれらの容量に接続されるスイッチの構成などの上記した構成の差異を除き、積分器10、量子化器20、DAC30の構成は、第1実施形態および変形例1〜4と同様である。
図9を参照して、本実施形態におけるΔΣ変調器110の動作について説明する。図9に示すタイミングチャートは、横軸を時間とし、各スイッチのオンオフの状態を示したものである。なお、時刻t20〜t28の動作は、第1実施形態における時刻t10〜t18の動作に対応している。
本実施形態では、まずサンプリング容量Csaにアナログ信号Vinの一部がサンプリングされる。図9に示すように、時刻t20において、スイッチSS3aおよびスイッチSS4aがオフされるとともにスイッチSS1aおよびスイッチSS2aがオンされて、アナログ信号Vinのサンプリングが開始される。このとき、サンプリング容量Csb側の制御スイッチであるスイッチSS1bはオフされており、サンプリング容量Csbではサンプリングが行われない。
時刻t20では、サンプリングの開始と同時にスイッチSD3がオフされる。これにより、DAC30は積分器10から電気的に切断される。また、スイッチSD2がオンされて、DAC30のスイッチSDTおよびSDBはオフ状態となり、スイッチSDMがオンされてDAC容量Cdの両端はAGNDに接続されている。すなわち、DAC容量Cdはリセットされた状態になる。
また、時刻t20においては、時刻t20以前にサンプリングされた信号にもとづきΔΣ変調を実行した結果として、時刻t20の直前のオペアンプOPの出力電圧Voutを量子化して量子化結果Qoutを生成する。
その後、時刻t21において、量子化結果Qoutに基づいたDAC30による積分器10へのフィードバックが実行される。具体的には、量子化結果Qoutに基づき制御回路40によって、スイッチSD2がオフされるとともにスイッチSD3がオンされることにより、DAC30と積分器10が電気的に接続される。さらに、スイッチSDMがオフされると同時にスイッチSDTがオンすることにより、DAC30によって量子化結果Qout=1に対応する電荷の減算が実行される。
DAC30による減算を実行した後の時刻t22におけるスイッチの駆動は、サンプリング容量Csaによるサンプリングが継続していることを除いて、時刻t20と同様である。具体的には、スイッチSD3がオフされることにより、DAC30が積分器10から電気的に切断される。この状態で、スイッチSD2がオンされて、DAC30のスイッチSDTおよびSDBはオフ状態となり、スイッチSDMがオンされることにより、DAC容量Cdの両端はAGNDに接続される。すなわち、DAC容量Cdはリセットされた状態になる。
時刻t22においては、時刻t21から時刻t22における1回目の減算を実行した後のオペアンプOPの出力電圧Voutを量子化器20により量子化する。すなわち、時刻t20から時刻t24のΔΣ変調1サンプリングサイクルにおける2回目の量子化を実行する。時刻t22におけるVoutは、Vth−≦Vout<Vth+であることから、Qoutには0が出力される。
本実施形態では、時刻t24において、サンプリング容量Csaによるサンプリングが終了し、サンプリング容量Csbによるサンプリングが開始される。図9に示すように、スイッチSS1aおよびスイッチSS2aがオフされるとともにスイッチSS3aおよびスイッチSS4aがオンされ、サンプリング容量Csaに蓄積された電荷が積分容量Cfに転送される。また、サンプリング容量Csaはアナログ信号Vinの入力端子から電気的に切断される。同時に、スイッチSS1bおよびスイッチSS2bがオンされるとともにスイッチSS3bおよびスイッチSS4bがオフされてアナログ信号Vinの入力端子とサンプリング容量Csbとが電気的に接続される。つまり、サンプリング容量Csbによるサンプリングが開始される。
なお、時刻t24から時刻t28の動作は、アナログ信号Vinをサンプリングするサンプリング容量がCsaからCsbに切り替わることを除き、時刻t20から時刻t24の動作と同様であるため、詳しい説明は省略する。上記したように、スイッチSDT,SDM,SDBのいずれをオンあるいはオフするかは、量子化結果Qoutに応じて決定されるのであり、スイッチSDT,SDM,SDBの動作は図9に示す例に限定されるものではない。
本実施形態におけるΔΣ変調器110を採用すれば、ひとつのアナログ信号Vinを2つのサンプリング容量Csa,Csbを用いてサンプリング期間をずらして交互にサンプリングできるため、前段のドライバ回路の動作速度がより低速な場合であっても、サンプリング期間をドライバ回路の動作速度に合わせて長くしつつ、DAC30によるフィードバックを高速に実行することができる。
(第3実施形態)
第1実施形態および第2実施形態では、1つの積分器10を用いてΔΣ変調器を構成する例を示した。すなわち、第1実施形態および第2実施形態におけるΔΣ変調器100,110は1次のΔΣ変調器である。これに対して、2次のΔΣ変調器を構成する例を本実施形態にて説明する。
まず、図10を参照して本実施形態におけるΔΣ変調器120の構成について説明する。
図10に示すように、ΔΣ変調器120は、第1実施形態において説明したΔΣ変調器100におけるオペアンプOPの出力端子と量子化器20との間に、第2の変調回路122が挿入された構成となっている。アナログ信号Vinの入力端子と第2の変調回路122の間に配置され、第1実施形態のΔΣ変調器100における量子化器20の前段に相当する部分を、便宜的に第1の変調回路121と呼称する。
第1の変調回路121は、第1積分器11と、第1D/A変換器31(以下、第1DAC31)と、第1サンプリング容量Cs1とを備えている。第1積分器11、第1DAC31、第1サンプリング容量Cs1は、それぞれ第1実施形態における積分器10、DAC30、サンプリング容量Csに相当し、互いの接続も同様である。
すなわち、第1積分器11は、第1オペアンプOP1と第1積分容量Cf1とを有している。第1オペアンプOP1の出力端子は第1積分容量Cf1を介して第1入力端子(=反転入力端子)に接続され、第2入力端子(=非反転入力端子)は基準電位であるAGNDに接続されている。
第1DAC31は、第1DAC容量Cd1を有している。第1DAC容量Cd1の一端にはスイッチSD1T、SD1MおよびSD1Bを介して参照電圧Vrefp,Vcm,Vrefmを発生する電圧源が接続されている。具体的には、第1DAC容量Cd1の一端には、スイッチSD1Mを介してVcm(例えばAGND)が接続され、スイッチSD1Tを介してVrefpが接続され、スイッチSD1Bを介してVrefmが接続されている。第1DAC容量Cd1の一端の電位は、スイッチSDT、SDMおよびSDBによって排他的に選択されるVrefp、VcmもしくはVrefmのうちいずれかと等しくなる。
第1DAC容量Cd1における参照電圧と接続する側の一端と反対の一端は、スイッチSD13を介して第1オペアンプOP1の反転入力端子と第1積分容量Cf1との中間点に接続されるとともに、スイッチSD12を介してAGNDに接続可能になっている。すなわち、第1DAC31は第1積分器11とスイッチSD13を介して接続されるとともに、第1DAC容量Cd1の一端を、スイッチSD12を介してAGNDに接続可能になっている。本実施形態におけるスイッチSD13は特許請求の範囲に記載の第1制御スイッチに相当する。
第1サンプリング容量Cs1は、アナログ信号Vinの入力端子と第1積分器11との間に挿入されている。具体的には、第1サンプリング容量Cs1の一端はスイッチSS11を介してアナログ信号Vinの入力端子に接続され、他端は第1オペアンプOP1の反転入力端子と第1積分容量Cf1との中間点にスイッチSS13を介して接続されている。つまり、スイッチSS13がオンであれば、第1サンプリング容量Cs1の第1オペアンプOP1側一端と第1積分容量Cf1とが電気的に接続される。また、第1サンプリング容量Cs1とスイッチSS11との間の中間点は、スイッチSS14を介してAGNDに接続可能にされるとともに、第1サンプリング容量Cs1とスイッチSS13との間の中間点は、スイッチSS12を介してAGNDに接続可能にされている。
第2の変調回路122は、第1の変調回路121と同様の構成要素および接続を備えている。すなわち、第2の変調回路122は、図10に示すように、第2積分器12と、第2D/A変換器32(以下、第2DAC32)と、第2サンプリング容量Cs2とを備えている。第2積分器12、第2DAC32、第2サンプリング容量Cs2は、それぞれ第1の変調回路121における第1積分器11、第1DAC31、第1サンプリング容量Cs1に相当し、互いの接続も同様である。
つまり、上記した第1の変調回路121の構成に関する記載について、第1積分器11、第1DAC31、第1サンプリング容量Cs1の記載を第2積分器12、第2DAC32、第2サンプリング容量Cs2に置き換えれば良い。第2積分器12は第2オペアンプOP2と第2積分容量Cf2を有し、第2DAC32は第2DAC容量Cd2を有している。各スイッチは、スイッチSS11、SS12、SS13、SS14に相当するスイッチを、それぞれスイッチSS21、SS22、SS23、SS24と呼称し、スイッチSD12、SD13に相当するスイッチを、それぞれスイッチSD22、SD23と呼称し、スイッチSD1T、SD1M、SD1Bに相当するスイッチを、それぞれスイッチSD2T、SD2M、SD2Bと呼称する。
なお、第2の変調器回路122における第2オペアンプOP2の出力端子が特許請求の範囲に記載の第2出力端子に相当し、反転入力端子が第3入力端子に相当する。また、スイッチSD23が特許請求の範囲に記載の第3制御スイッチに相当し、スイッチSS23が第4制御スイッチに相当する。
第1の変調回路121における第1オペアンプOP1の出力電圧Vout1は、スイッチSS21を介して第2サンプリング容量Cs2に入力される。一方、第2の変調回路122における第2オペアンプOP2の出力電圧Vout2は量子化器20に入力される。量子化結果Qoutのフィードバックは、第1DAC31と第2DAC32の両方を用いて実行される。
次に、図11を参照して、ΔΣ変調器120の動作について説明する。時刻t30〜t38の動作は、第1実施形態における時刻t10〜t18の動作に対応している。
第1の変調回路121の第1DAC31と、第2の変調回路122の第2DAC32とは、同期して動作する。具体的には、スイッチSD12とSD22、スイッチSD13とSD23、スイッチSD1TとSD2T、スイッチSD1MとSD2M、スイッチSD1BとSD2Bは、それぞれ同一の動きをする。一方、サンプリングにかかるスイッチの動作は、第1の変調回路121と第2の変調回路122との間で互いに異なる。
時刻t30において、スイッチSS11およびスイッチSS12がオンするとともにスイッチSS13とスイッチSS14がオフする。これにより、第1サンプリング容量Cs1が第1積分器11から電気的に切断された状態でサンプリングが実行される。
このとき、第2の変調回路122においては、スイッチSS21およびスイッチSS22がオンするとともにスイッチSS23とスイッチSS24がオフする。これにより、第2サンプリング容量Cs2は第2積分器12から電気的に切断される。スイッチSS21がオンされるため、第2サンプリング容量Cs2と第1オペアンプOP1の出力端子とが接続されることになる。つまり、第2サンプリング容量Cs2には、時刻t30以前にサンプリングされたアナログ信号Vinに対応して、第1オペアンプOP1から出力される出力電圧Vout1に対応する電荷が蓄積される。
なお、時刻t30においては、時刻t30における第2オペアンプOP2の出力電圧Vout2が量子化器20によって量子化される。本実施形態の量子化器20は、変形例4と同様の2ビット以上の分解能を持つ量子化器を採用しており、1サンプリングサイクル当たりに1回の量子化を実行する。時刻t30においては、Vth2−≦Vout2<Vth1−であるため、量子化結果Qoutは−1となる。
時刻t31においては、第1サンプリング容量Cs1によるアナログ信号Vinのサンプリングは継続され、後段の第2の変調器122における第2サンプリング容量Cs2による、第1オペアンプOP1の出力電圧Vout1のサンプリングは終了する。これにより、第2サンプリング容量Cs2に電荷が蓄積される。すなわち、スイッチSS21およびSS22がオンされるとともに、スイッチSS23およびスイッチSS24がオフする。なお、時刻t30から時刻t31の間の第1オペアンプの出力電圧Vout1を図11に示すVout1(0)とすると、Vout1(0)に基づく電荷が時刻t30から時刻t31の間に第2サンプリング容量Cs2に蓄積され、その電荷が時刻t31以降に第2積分容量Cf2に転送される。
第1実施形態および第2実施形態と同様に、時刻t31から時刻t32の間、および、時刻t33から時刻t34の間において、第1DAC31と第2DAC32とによる量子化結果Qoutに基づくフィードバックが実行され、第1積分容量Cf1および第2積分容量Cf2にそれぞれ蓄積された電荷から減算が行われる。なお、各時刻におけるVout1、Vout2の変化量は、ΔΣ変調器120を構成する容量の比によって決定されるが、一般的なスイッチトキャパシタ回路の増幅率と同様であることから、他のタイミングチャートと同様に図11においても簡略化のために省略する。また、図11における第2DAC32を用いたフィードバックによるVout2の変化量については、一般的なフィードバック型2次ΔΣ変調器において各積分器の増幅率を1とした場合に、第2DAC32に相当するDACによるフィードバックに適用される重み係数である2を採用して−2Vrefm,−2AGND,−2Vrefpと記載している。
時刻t33においては、2回目の減算が開始される。また、第1サンプリング容量Cs1に蓄積された電荷が第1積分容量Cf1に転送される。本実施形態においても、時刻t30から時刻t34に至るサンプリングサイクルの間に、2回のフィードバックが実行される。
以降、時刻t34から時刻t38に至るサンプリングサイクルでも、各スイッチは時刻t30から時刻t34の間のサンプリングサイクルと同様の動作をする。時刻t34から時刻t38におけるサンプリング期間は、特許請求の範囲に記載の第2のサンプリング期間に相当する。
本実施形態では、第1サンプリング容量Cs1と第2サンプリング容量Cs2とを備えるΔΣ変調器120について説明した。第1サンプリング容量Cs1のサンプリング期間は単位時間の3倍であり、第1サンプリング容量Cs1を駆動する回路が低速な場合においても、ΔΣ変調のフィードバックを高速に実行することができる。また、第2のサンプリング容量Cs2のサンプリング期間が1単位時間である例を説明したが、第2のサンプリング容量Cs2は、第1オペアンプOP1の出力電圧Vout1をサンプリングすることから、第1オペアンプOP1が例えば全差動のアンプで構成され高速に動作可能な場合には、第2のサンプリング容量Cs2によるサンプリングがΔΣ変調器120の動作速度を律速することはなく、ΔΣ変調のフィードバックを高速に実行することができる。
また、本実施形態では、ΔΣ変調器120が2次ΔΣ変調器の場合について説明したが、3次以上の次数を持つΔΣ変調器において、第1サンプリング容量Csに相当するサンプリング容量のサンプリング期間を単位時間より長く設定する構成とすることも可能である。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態について開示したが、上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
上記した各実施形態および変形例において、動作の説明を簡単にするため、サンプリング期間が単位時間の2倍もしくは3倍の例を示したが、サンプリング期間は単位時間の3倍以下に限定されるものではなく、単位時間の3倍より大きく設定してもよい。同様に、ホールド期間についても単位時間と同等もしくは2倍の例を示したが、単位時間の2倍より大きく設定してもよい。
また、変形例2において、サンプリング期間の位相を第1実施形態に対して、1単位時間ずつ遅らせる構成と進める構成について説明したが、サンプリング期間の位相を、1単位時間を超える範囲で適宜変更してもよい。同様に、第1実施形態および変形例2以外の各実施形態および変形例において、サンプリング期間の位相を適宜変更してもよい。
また、上記した各実施形態および変形例において、1サンプリングサイクルあたりに行う複数回の量子化結果Qoutのフィードバックを、2単位時間に1回ずつ行う例について説明したが、3単位時間以上の間に1回もしくは1単位時間に1回のフィードバックを実行してもよい。また、量子化結果Qoutのフィードバックは時間的に等間隔に実行する必要はなく、サンプリング容量の動作状態や、サンプリング容量を駆動する前段の回路の動作状態、所望の分解能などに応じて、フィードバックを実行するタイミングを決定すればよい。
また、上記した各実施形態および変形例において、量子化結果Qoutのフィードバックは、DAC容量Cdをリセットした後に、DAC電圧を決定して積分容量に電荷を転送する方法について説明したが、DAC容量Cdからの積分容量への電荷の転送に別の方法を用いてもよい。例えば、先にDAC電圧を決定した後に、DAC電圧をAGNDに設定して積分容量に電荷を転送する方法を選択してもよい。また、先に第1のDAC電圧を決定し、後に第2のDAC電圧を決定することで電荷を転送する方法を選択してもよい。
また、上記した各実施形態および変形例において、動作の説明を簡単にするため、量子化結果Qoutとして所定のアナログ信号Vinが入力されることに対する一例を示した。しかしながら、量子化結果Qoutは、入力されるアナログ信号Vinや量子化器20の動作ビット数に依存するものであるから、Qoutが必ずしも上記例と同一であるとは限らない。よって、量子化結果Qoutのフィードバックにおいて決定されるDAC30,31,32の参照電圧(DAC電圧)はアナログ信号Vinに依存して、Vrefp、Vm、Vrefmが排他的に選択される。つまり、参照電圧は量子化結果Qoutに基づいて適宜選択される。
また、上記した各実施形態および変形例においては、量子化器20の分解能を1.5ビットあるいは2.5ビットとして量子化器について説明したが、1ビットや、2ビット以上の分解能を持つ量子化器を採用することができる。
また、上記した各実施形態および変形例においては、1サンプリングサイクルあたり1回もしくは2回の量子化を実行する例について説明したが、量子化の回数は量子化器20の分解能、DACの分解能、1サンプリングサイクルあたりの量子化結果Qoutのフィードバックの回数等に応じて、適宜決定すればよい。また、量子化を実行するタイミングは、対応する量子化結果Qoutのフィードバックを実行する前にその量子化結果Qoutが得られていればよいことから、DACの動作状態やサンプリング容量の動作状態に応じて、適宜決定すればよい。
また、上記した各実施形態および変形例では1次もしくは2次のフィードバック型のΔΣ変調器の構成について説明したが、より高い次数の変調器や、フィードフォワード型やカスケード型などのΔΣ変調器を採用してもよい。
また、上記した各実施形態および変形例で説明したΔΣ変調器を用いて、ΔΣ変調器の出力であるΔΣ変調結果(一般的にはビットストリームとも呼ばれる)を、一般的なΔΣ変調器と同様にΔΣ変調器の後段に配置したデジタルフィルタにより処理することにより、A/D変換器を構成することが可能である。また、ΔΣ変調器の後段にデジタルフィルタの代わりにΔΣ変調器の次数に応じた段数のデジタル回路で構成する積分器を配置して、ΔΣ変調器の積分器とデジタル回路で構成する積分器を一旦リセットしてから所定の期間動作させることでA/D変換器として動作させる、いわゆるインクリメンタルΔΣA/D変換器としてΔΣ変調器を用いてもよい。
また、上記した各実施形態および変形例においては、説明を簡単にするために、シングルエンドの回路構成を用いて説明したが、差動の回路構成も採用することができる。
10…積分器,20…量子化器,30…D/A変換器(DAC),40…制御回路,100…ΔΣ変調器,OP…オペアンプ,Cf…積分容量,Cs…サンプリング容量,Cd…DAC容量

Claims (11)

  1. オペアンプ(OP,OP1)と、前記オペアンプの第1入力端子と出力端子との間に挿入された積分容量(Cf,Cf1)と、を有する積分器(10,11)と、
    前記オペアンプの出力信号を量子化した量子化結果(Qout)を出力する量子化器(20)と、
    前記オペアンプの前記第1入力端子に第1制御スイッチ(SD3,SD13)を介して接続され、前記積分容量に蓄積された電荷から前記量子化結果に基づく電荷を減算し、ΔΣ変調における前記量子化結果の前記積分器へのフィードバックを行うためのDAC(30,31)と、
    前記量子化結果に基づいてデジタル出力値を出力する制御回路(40)と、を備えるΔΣ変調器であって、
    前記オペアンプの前記第1入力端子に第2制御スイッチ(SS3,SS13)を介して接続され、入力信号としてのアナログ信号(Vin)に基づく電荷が蓄積されるサンプリング容量(Cs,Cs1)を備え、
    前記第2制御スイッチは、前記サンプリング容量と、前記積分容量と前記第1入力端子との中間点と、の間に介在して両者の電気的接続をオンオフ可能にし、
    前記第2制御スイッチがオフ状態とされたサンプリング期間とオン状態とされた期間とを含む1サンプリングサイクル当たり、ひとつの前記アナログ信号に対するΔΣ変調において複数回の前記量子化結果のフィードバックが行われるΔΣ変調器。
  2. 前記量子化器は1ビットまたは1.5ビットの分解能を有し、
    前記量子化器による量子化は、1サンプリングサイクルにおける前記量子化結果のフィードバックの回数と同一の回数だけ実行される請求項1に記載のΔΣ変調器。
  3. 1サンプリングサイクル当たりに出力される複数の量子化結果に基づいて、各サイクルに対応する前記デジタル出力値が決定される請求項1または請求項2に記載のΔΣ変調器。
  4. 前記量子化器は2ビット以上の分解能を有し、
    前記量子化結果が前記DACを介して順次フィードバックされることにより、前記量子化器による量子化が1サンプリングサイクル当たり1回だけ実行される請求項1に記載のΔΣ変調器。
  5. 前記サンプリング期間は、前記量子化器による量子化結果のフィードバックに係る周期の半周期に対して、3倍の時間に設定される請求項1〜4のいずれか1項に記載のΔΣ変調器。
  6. 前記サンプリング期間は、前記量子化器による量子化結果のフィードバックに係る周期の半周期に対して、2倍の時間に設定される請求項1〜4のいずれか1項に記載のΔΣ変調器。
  7. 前記オペアンプの出力端子は、第2の変調回路(122)を介して前記量子化器に接続されるものであり、
    前記第2の変調回路は、
    第2オペアンプ(OP2)と、前記第2オペアンプにおける第3入力端子と第2出力端子との間に挿入された第2積分容量(Cf2)と、を有する第2積分器(12)と、
    前記第2オペアンプにおける前記第3入力端子に第3制御スイッチ(SD23)を介して接続され、前記第2積分容量に蓄積された電荷の減算を行うためのDAC電圧を前記量子化結果のフィードバックにより決定する第2DAC(32)と、
    前記第2オペアンプにおける前記第3入力端子に第4制御スイッチ(SS23)を介して接続され、前記オペアンプの出力信号に基づく電荷が蓄積される第2サンプリング容量(Cs2)と、を備え、
    前記第4制御スイッチは、前記第2サンプリング容量と、前記第2積分容量と前記第3入力端子との中間点と、の間に介在して両者の電気的接続をオンオフ可能にし、
    前記第2制御スイッチがオフ状態とされた第1のサンプリング期間とオン状態とされた期間とを含む1サンプリングサイクル当たり、ひとつの前記アナログ信号に対するΔΣ変調において前記積分器への複数回の前記量子化結果のフィードバックが行われ、
    前記第4制御スイッチがオフ状態とされた第2のサンプリング期間とオン状態とされた期間とを含む1サンプリングサイクル当たり、前記オペアンプのひとつの出力信号に対するΔΣ変調において前記第2積分器への複数回の前記量子化結果のフィードバックが行われ、
    入力されるアナログ信号に対して2次以上の次数のΔΣ変調を行う請求項1〜6のいずれか1項に記載のΔΣ変調器。
  8. 前記第1制御スイッチと前記第3制御スイッチとが互いに同期して駆動する請求項7に記載のΔΣ変調器。
  9. 前記第1のサンプリング期間が開始する位相と前記第2のサンプリング期間が開始する位相、もしくは前記第1のサンプリング期間が終了する位相と前記第2のサンプリング期間が終了する位相、もしくは前記第1のサンプリング期間の長さと前記第2のサンプリング期間の長さが互いに異なる請求項7または請求項8に記載のΔΣ変調器。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のΔΣ変調器を備えるΔΣA/D変換器。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のΔΣ変調器を備えるインクリメンタルΔΣA/D変換器。
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