JP6646141B2 - エアーベント - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の特徴部分によるエアーベントに関する。
エアーベント、特に自動車用のエアーベントは、十分に公知である。
独国特許出願公開第102011100059号明細書からは、自動車用の換気装置が公知である。この換気装置は、コンソール面を有するコンソールを備え、コンソールには収容部が形成され、コンソールに可動に支承されたエアーベントが含まれる。このエアーベントは、開放位置と、閉鎖位置とに移動することができ、開放位置では空気流出口が収容部から突出し、閉鎖位置ではエアーベントの少なくとも一部が収容部に収まる。その他に複数の空気案内要素が設けられており、これらの空気案内要素は少なくとも部分的に変位可能に支承されており、これらの変位可能な空気案内要素は開放位置において変位可能であり、さらに閉位置において、静止位置の少なくとも1つのコンソール固定ストッパと協働することによって変位可能である。
独国特許出願公開第102010000802号明細書から、自動車の暖房および換気システムまたは空調システムのエアーベントが公知である。このエアーベントは、空気管路に接続されたノズルハウジングと、ノズルハウジング内に支承され空気スロットを備えたノズルインサートとを有する少なくとも1つの空気出口ノズルを備えている。ノズルハウジングは、ノズルインサートのための旋回軸を有しており、これによって、このノズルインサートは、自身で、空気放出位置とドリンク保持位置との間を旋回可能である。
上述した従来技術の欠点は、公知のエアーベントがダッシュボードまたはその取り付け位置に完全には納められないことである。そのため、未使用時にはほぼ平滑で平らな表面が生じるが、エアーベントによって放出させるべき所望の空気量に応じて、エアーベントが取り付けられている表面から、非使用時と比べて相応に異なる位置に取り出し移動可能であり、方向付けられた空気流と同様に拡散された空気流を生成することが可能である。
それゆえ、本発明の課題は、従来技術の欠点を取り除き、前述した欠点を回避し解決するエアーベントを提供することである。
この課題は、請求項1の特徴を有するエアーベントによって解決される。本発明のさらなる好ましい発展構成は、従属請求項、さらなる説明および特に具体的な実施例に基づく説明に明記されている。
本発明は、少なくとも2つの部品から成るハウジングを有するエアーベントである。その他に、空気流を供給するための少なくとも1つの開口部と、供給された空気流を放出するための開口部とが存在している。空気流は、特に自動車の客室用の暖房システム、換気システムまたは空調システムの空気供給ダクトまたは空気供給管路からエアーベントに供給可能であり、エアーベントは、ハウジングにより、ハウジングの少なくとも2つの部品のうちの1つを介して、壁部貫通路に挿入可能であるか、またはその後ろに取り付け可能でかつそこに固定可能である。エアーベントの非動作状態中は、ハウジングの少なくとも2つの部品のうちの1つが、ハウジングの他方の部品内または部品上に位置する。開口部を介して供給された空気流はハウジング内を案内され、空気流を放出するための開口部を介して放出される。エアーベントの動作中は、ハウジングの少なくとも他方の部品内または部品上に位置する少なくとも1つの部品が、そこから取り出し移動可能もしくは押し出し可能もしくは引き出し可能であり、またはそこから取り外しシフト可能もしくは取り外し移動可能もしくは取り外し変位可能である。
請求項2による本発明の構成では、ハウジングの少なくとも他方の部品内に位置する少なくとも1つの部品は、ハウジングの第2の部品であり、壁部貫通路に挿入可能であるか、またはその後ろに取り付け可能でかつそこに固定可能であるハウジングの少なくとも1つの部品は、ハウジングの第1の部品であることが想定される。
請求項3による本発明の構成では、ハウジングの第2の部品の中に、ハウジングの第2の部品を貫通しかつ壁部を有している貫通路が配置されており、貫通路は、貫通路の一方の側に、供給された空気流を放出するための開口部を形成し、かつ反対側に、ハウジングの第2の部品から空気流を放出しかつ空気流を、空気流を放出するための開口部に方向付ける少なくとも1つの出口領域を形成し、供給された空気流を放出するための開口部と、貫通路の反対側とが、ハウジングの第2の部品の外壁において、円形、楕円形の形状またはスタジアムの形状を有していることが想定される。
請求項4による本発明の構成では、少なくとも1つの出口領域は、ハウジングの第2の部品の壁部と、貫通路の壁部とによって形成される間隙を形成し、ハウジングの第2の部品の壁部は、供給された空気流を放出するための開口部の方向に間隙を越えて突出し、これによって、空気流は、間隙を離れた後に方向付けられ加速されることが想定される。
請求項5による本発明の構成では、貫通路の壁部は凹形状を有し、供給された空気流を放出するための開口部から反対側に延在することが想定される。
請求項6による本発明の構成では、間隙は、1〜4mmの間の間隙幅を有し、ハウジングの第2の部品の壁部は、間隙を越えて突出する領域において、1/2〜3mmの間の半径を有することが想定される。
請求項7による本発明の構成では、間隙を有する少なくとも1つの出口領域は、開口部領域全体に配置されることが想定される。
請求項8による本発明の構成では、ハウジング内にねじ山付きスピンドルが配置され、それを用いてハウジングの第2の部品が、ハウジングの第1の部品から取り出し移動可能であるか、またはハウジングの第1の部品内に取り込み移動可能であり、さらに、ねじ山付きスピンドルの中心長手軸に、管路が挿入可能である連続する空洞が存在することが想定される。
請求項9による本発明の構成では、ねじ山付きスピンドルは、ハウジングの第1の部品の内部で軸受を介して支承され、ねじ山付きスピンドルに歯車が配置され、この歯車は歯車ローラに係合することが想定される。
請求項10による本発明の構成では、管路は導電性材料から成り、および/または、管路は、管路の全長にわたって連続する相互に電気的に絶縁された2つの導電性領域を有し、管路を介して、ハウジングの第2の部品内に配置された照明ユニットが電気的に接触接続可能であり、および/または、管路は、ハウジングの第2の部品の領域における上方端部に、ハウジングの第2の部品の内部空間に開口する少なくとも1つの開口部を有し、これによって管路を介して空気流に芳香物質を供給可能であり、および/または管路内にケーブルが配置可能であり、ケーブルを用いて電気的ユニットが、ハウジングの第2の部品の中または側で電気的に接触接続可能であることが想定される。
請求項11による本発明の構成では、電気モータが歯車ローラと接続可能であり、これによって、ハウジングの第2の部品が、電気モータの動作中にねじ山付きスピンドルによって、電気モータの回転方向に依存して移動可能であり、電気モータと歯車ローラとの間にクラッチが配置されることが想定される。
以下では、具体的な実施例に基づいてエアーベントを説明する。具体的な実施例に基づく以下の説明は、これらの具体的な実施例のいずれかに対する本発明の限定を表すものではない。
エアーベントの概略的斜視図 本発明によるエアーベントのさらなる概略的斜視図 エアーベントの一断面図 エアーベントの一断面図 さらなるエアーベントの断面図 さらなるエアーベントの斜視図 さらなるエアーベントの概略図 さらなるエアーベントのさらなる概略図
図中、同一の部品および/または構成要素には同一の参照番号が付されている。これらの部品および/または構成要素は、他のことが示されていない限り、実質的に相互に対応する。
図1には、エアーベント1の概略的斜視図が示されている。このエアーベント1はハウジング4を有している。ハウジング4は、第1の部品41と第2の部品42とから成っている。ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41内に押し込み可能であり、および/またはハウジング4の第1の部品41から押し出し可能である。
図1では、ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41から移動され、エアーベント1の運転位置を表している。
ハウジング4の第2の部品42は、その周面または寸法がハウジング4の第1の部品41よりも若干小さく形成されており、したがって、ハウジング4の第2の部品42は、第1の部品41内にほぼ完全に押し込み可能である。
本発明の代替的な構成では、ハウジング4の第2の部品42は、その寸法またはサイズがハウジング4の第1の部品41よりも若干大きく、したがって、ハウジング4の第2の部品は、ハウジング4の第1の部品41上を変位可能または移動可能である。
ハウジング4は、空気供給開口部7を有している。この空気供給開口部7は、好ましくは、ハウジング4の第1の部品41に配置される。この配置構成は、空気供給開口部7を介して供給された空気流が、ハウジング4内へ直接到達するのではなく、わずかに側方で、ハウジング4の内壁に沿って滑らかに導かれるように、行われる。
図1の構成によれば、空気供給部は、ハウジング4の第1の部品41の側方にフランジが付けられた管路またはスタブ管路の形状で実現される。
ハウジング4は、図1による実施例では底部2を有する円筒形の基本形状を有しており、そのため、これは空気流を供給するための開口部7を介して、ハウジング4内への流入時に空気渦流を発生させ、この空気渦流はハウジング4を貫通して流れ、空気流を放出するための開口部8まで螺旋状に繋がって延在する。
空気流を放出するための開口部8は、ハウジング4の第2の部品42に配置されている。
ハウジング4の第1の部品41は、ハウジング4の第1の部品41の上端部を取り囲むエッジウェブ15を有する。このエッジウェブ15は、ハウジング4を自動車のダッシュボード内またはダッシュボードに固定するのに用いられる。
下側、すなわち底部2では、ハウジング4の第1の部品41に電気モータ3が配置される。この電気モータ3は、歯車ローラ14を駆動する。この歯車ローラ14は、図1には示されていない歯車13を介して作用接続される。この歯車13は、同様に図1には示されていないねじ山付きスピンドル10に配置されている。
ハウジング4内の中央部の中心には真っ直ぐに直立する管路11が配置されている。ねじ山付きスピンドル10は、この管路11上を、ハウジング4の第1の部品41内で上下に移動可能である。
図2には、エアーベント1のさらなる概略的斜視図が示されている。図2では、ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41内にほぼ完全に取り込まれているかまたは押し込まれている。ここでは、ハウジング4の第2の部品42の上側がわずかにエッジウェブ15を越えて突出していることが明らかである。
歯車13と作用接続されるねじ山付きスピンドル10が示されている。歯車13は、ねじ山付きスピンドル10の下方に固定的に配置されている。
本発明の有利な構成では、ねじ山付きスピンドル10は熱可塑性プラスチックから製造され、歯車13は、ねじ山付きスピンドル10上に射出成形される。
図2による設定においては、管路11が位置する空洞が、ねじ山付きスピンドル10の内部に存在し、その長手軸を中心に連続している。ねじ山付きスピンドル10は、歯車13を介して歯車ローラ14と機械的に接続される。ねじ山付きスピンドル10は、外面に当該ねじ山付きスピンドルを螺旋状に取り巻く溝16を有している。ねじ山付きスピンドル10は、図2には示されていないウェブ19を介してハウジング4内に支持されている。このウェブ19は、ねじ山付きスピンドル10が回転可能に支承される軸受12を形成する。
本発明の有利な構成では、軸受12は、ボールベアリングとして構成される。
軸受12は、ねじ山付きスピンドル10がその長手軸線周りに回転した場合に、ねじ山付きスピンドル10が溝16を介して軸受12内で上方または下方にねじ込まれ、それに伴ってハウジング4の第2の部品42がハウジング4の第1の部品41に対して変位または移動するように、構成されている。
電気モータ3は、電気モータ3の回転方向に応じて歯車ローラ14を駆動する。この歯車ローラ14は、歯車13を介して回転運動をねじ山付きスピンドル10に伝達し、ねじ山付きスピンドル10は上方または下方に向かって移動し、ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41に対して変位または移動する。
図3には、エアーベント1の断面図が示されており、ここでは、ハウジング4の第2の部品42が、ハウジング4の第1の部品41から押し出されている。歯車13を有するねじ山付きスピンドル10は、この位置では歯車ローラ14の上端部に到達している。これにより、ハウジング4の第1の部品41からのハウジング4の第2の部品42の押し出しの最大位置が達成される。
ねじ山付きスピンドル10の空洞内には管路11が位置し、この管路11は、ハウジング4の第1の部品41の全長にわたって連続し、ハウジング4の下側を越えて延びている。ねじ山付きスピンドル10は、図3には示されていないウェブ19と軸受12とを介して支持されている。ねじ山付きスピンドル10を中心長手軸線周りに回転させる場合、ねじ山付きスピンドル10は、ねじ山付きスピンドル10の外面に下方から上方に延びるらせんの形状で設けられている溝16によって、軸受12を介して上方または下方に、回転方向に依存してねじ込まれるかまたは変位され、これによって、底部側でねじ山付きスピンドル10の上端部と結合されているハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41から押し出されるかまたは第1の部品41内に引き込まれる。
管路11は、上端部に、ハウジング4の第2の部品42の内部空間に開口する開口部を有する。この開口部を介して、1種類以上の芳香物質を、管路11によりハウジング4の第2の部品42の内部空間内にもたらしおよび調量することが可能である。ハウジング4の内部の空気流は、既述したように、渦巻きを発生させ、そのため芳香物質は空気流によって吸引され、エアーベント1を離れるときに周辺環境に放出される。
ハウジング4の第1の部品41とハウジング4の第2の部品42との間に、フェルト層17が設けられている。このフェルト層17は、ハウジング4の第2の部品42を、ハウジング4の第1の部品41から取り出し移動させる際に場合によって生じる摩擦音を回避するために用いられる。その他にも、ハウジング4の第2の部品42をハウジング4の第1の部品に対して回転させる際の摩擦音が低減または防止または減衰される。同時に、フェルト層17は、ハウジング4の第1の部品41とハウジング4の第2の部品42との間でシールを生じさせる。
ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41に対して、エアーベント1の中心長手軸線周りで回転可能に支承されて配置され、さらにその他にもハウジング4の第1の部品41から既述したように取り出し移動可能または取り込み移動可能である。
ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41に対して回転可能であり、これによって、空気流を放出するための開口部8が任意の方向に設定することができ、したがって、空気流を放出するための開口部8から出た空気流は、それぞれ所望の方向に設定することができる。
さらに、図3には示されていない空気案内要素が設けられており、これは空気流の方向付けに付加的に影響を及ぼすことができる。
ハウジング4の第2の部品42には、光導波路18が設けられている。これらの光導波路18は、光を放出する照明ユニットに接続されており、この照明ユニットは、好ましくは発光ダイオードまたはLEDである。これらの光導波路18は、照明装置によって放出された光をエアーベント1に沿って案内し、分配するように設けられている。これにより、エアーベント1を照明することができる。
本発明のさらに好ましい構成では、エアーベント1から出る空気が自動車の室内空間の空気よりも冷たい場合には、光導波路18を介してエアーベントを青色光で照明することが想定される。この照明は、エアーベント1から出る空気が自動車の室内空間の空気よりも暖かい場合には、赤色光で行われ、エアーベント1から出る空気が自動車の室内空間の空気とほぼ同じ温度を有する場合には、白色光で行われ、さらに、エアーベント1から出る空気が自動車の室内空間に導入する前にフィルターまたはオゾンを使用して洗浄過程を経ている場合には、緑色光で行われる。
照明ユニットへの電気エネルギーの供給は、好ましくはケーブルを介して行われる。このケーブルは、管路11内に敷設されるか、さもなければ直接管路11自体を介して行われる。管路11自体を介して供給する後者の場合、管路11は好ましくは導電性材料で製造される。これにより、電流を流すことができる。本発明の別の好ましい構成では、管路11は、相互に電気的に絶縁された2つの導電性領域を有しており、これらは長手軸方向で管路を進むので、これによって管路11を、導体路として電流の供給と取り出しのために用いることができる。したがって、ケーブルまたはケーブルの敷設を省略することができる。
歯車13は、ねじ山付きスピンドル10の下側に固定的に配置されている。しかしながら、歯車ローラ14は、歯車13が歯車ローラ14と作用接続されるようにねじ山付きスピンドル10の回転軸線に対してずらされて配置されている。歯車ローラ14は、ハウジング4の第1の部品41の上方および下方で、長手軸線周りに回転可能に支承され、電気モータと機械的に作用接続されている。
本発明の有利な構成では、電気モータ3と歯車ローラ14との間に滑りクラッチが配置されている。
図4には、エアーベント1のさらなる断面図が示されている。軸受12を形成し、ねじ山付きスピンドル10を支持するウェブ19は、ハウジング4の第1の部品41の内側に接続されている。ねじ山付きスピンドル10の長手軸線周りの回転の際には、ねじ山付きスピンドル10は、支持体19において装置に係合する溝16によって、回転方向に応じて下方または上方へ移動する。ねじ山付きスピンドル10は、その上端部がハウジング4の第2の部品42に接続され、これによって、ハウジング4の第2の部品42は、ねじ山付きスピンドル10とその垂直方向での動きとに結合されている。しかしながら、ねじ山付きスピンドル10は、ハウジング4の第2の部品42がスピンドル周りで回転可能となるように、ハウジング4の第2の部品42に接続または結合されている。
本発明によるエアーベント1のさらなる実施例の断面図が図5に示されている。図6にはそのようなエアーベント1の斜視図が示されている。
ただし、図5および図6の構成によれば、ハウジング4の第1の部品41およびハウジング4の第2の部品42のハウジング形状は、幾何学的に同一ではなく異なっている。しかしながら、ハウジング4の第2の部品42は、ハウジング4の第1の部品41から押し出し可能であり、またはこれに引き込み可能である。
ねじ山付きスピンドル10は省略することができるが、管路11は依然として存在する。管路11は、ウェブ19によって支持されている。
第1の電気モータ31が存在しており、この第1の電気モータ31は、歯車311を介して、ハウジング4の第2の部品42に配置された凹部312内に係合し、さらにハウジング4の第2の部品42を、電気モータ31の回転方向に応じてハウジング4の第1の部品41から押し出すかまたはこれに押し込む。
さらに第2の電気モータ32が存在しており、この第2の電気モータ32は、歯車321を介して、ハウジング4の第2の部品42の内側に固定的に配置されたリムギア322に係合し、さらにハウジング4の第2の部品42を、ハウジング4の第1の部品41に対して中心軸線周りに回転させる。この電気モータ32は、ハウジング4の第2の部品42に接続され、これを第1の電気モータ31を介して上方または下方に移動させる。
さらに第3の電気モータ33が存在しており、この第3の電気モータ33は、歯車331と作用接続されている。この歯車331は、空気流の方向付けに影響を及ぼすスラット333,334に作用する。水平に配置されたスラット333が存在しており、このスラット333は、ハウジング4の第2の部品42内に位置しており、さらに垂直に配置されたスラット334が存在しており、このスラット334は、ハウジング4の第2の部品42の壁部に取り付けられ、そこに位置している。
図5および図6による実施形態では、空気流8を放出するための開口部は上方に設けられている。ただし、付加的に垂直に配置されたスラット334は、電気モータ33を介して同様に調整可能であり、さらにハウジング4の第2の部品42の壁部における開口部を開閉する。これにより、空気を側方にも放出することができ、その他にも空気はスラット334によってその方向付けに影響を及ぼされる。
図7には、エアーベント1のハウジング4が、ハウジング4の第1の部品41から押し出された第2の部品42とともに概略的に示されている。空気流を放出するための開口部8は、貫通した開口部の形状で構成され、これはハウジング4の第2の部品42を完全に貫通している。
しかしながら、空気流を方向付けるために、エアーベント1は間隙エアーベントとして構成されている。
図8には、ハウジング4の第2の部品42の水平断面図が示されている。空気流を放出するための開口部8の反対側には、間隙91を形成する開口部9が存在する。この開口部9は、ほぼ全ての開口部を取り巻いている。
間隙91は、ハウジング4の第2の部品42を完全に貫通する貫通路5の壁部6によって形成される。貫通路5の、供給された空気流を放出するための開口部8とは反対側には出口領域9が配置されており、この出口領域9は、間隙91を形成する。エアーベント1に供給された空気はこの出口領域9を介して放出され、空気流を放出するための開口部8の方向に方向付けられる。この目的のために、貫通路5の壁部6と、ハウジング4の第2の部品42の壁部との間に形成された間隙91が設けられており、間隙91の領域では、ハウジング4の第2の部品42の壁部が、貫通路5の壁部6を越えて内方に突出している。
貫通路5は、円形、楕円形の形状またはいわゆるスタジアムの形状を有する。
既述したように、出口領域9は、ハウジング4の第2の部品42の壁部と、貫通路5の壁部6とによって形成される間隙91を形成し、ハウジング4の第2の部品42の壁部は、供給された空気流を放出するための開口部8の方向に間隙91を越えて突出している。そのため、空気流は、間隙91を離れた後で開口部8の方向に方向付けられる。
間隙91とその成形によって空気流は加速される。
貫通路5の壁部6は、凹状の形状を有し、供給された空気流を放出するための開口部8から反対側に延在している。
好ましい構成では、この成形も放物面として実施される。
間隙91は、1〜4mmの間の間隙幅を有する。ハウジング4の第2の部品42の壁部は、好ましくは間隙91を越えて突出する領域が、1/2から3mmまでの半径を有する。
ハウジング4の第2の部品42は、上方領域に、ハウジング4の第2の部品42の壁部を取り巻く光導波路18を有する。本発明のさらなる構成では、この光導波路は、空気流を放出するための開口部8を取り囲んでいる。
本発明の好ましい構成では、電気モータの代わりに、ねじ山付きスピンドルを駆動するクランクが設けられる。
本発明のさらなる好ましい構成では、電気モータ3,31,32,33は、操作ユニットを介して制御可能である。
本発明のさらなる好ましい構成では、ハウジング4の第2の部品42がスピンドル駆動部を介して中心軸線周りを回転可能であり、これによって空気流を放出するための開口部8、ひいては空気流が可変になっている。ハウジング4の第2の部品42の回転により、空気流出方向を異なる方向に設定することができる。空気流出方向は、例えば室内空間に方向付けることができ、またはフロントウインドウもしくはサイドウインドウの方へ方向付けることができる。
本発明のさらなる好ましい構成では、電気モータ3,31,32,33は、ハウジング4の第2の部品42および/またはスラット333,334が、予め設定可能な異なる位置をとり、これによって自動車の室内空間における最適な空気分配を行うことができるように、制御ユニットを介して駆動制御可能であることが想定される。
空気流がほぼ完全にフロントウインドウに方向付けられるデフロスター位置を設定することが可能である。また、室内空間のために特別な空調機能を選択することも可能である。この場合、その後、ハウジング4の第2の部品42が連続的にその配向方向を変え、これによって車両室内空間全体が空気を入れ換えられる。
本発明の好ましい構成では、電気モータ3およびねじ山付きスピンドル10は、ハウジング4の外部に配置される。これにより、ハウジング4内部の空気流は、関連する構成要素によって影響を及ぼされない。
例えば、自動車の運転者側および助手席側のダッシュボード内にそれぞれ少なくとも1つの本発明によるエアーベント1が配置されているならば、本発明の好ましい構成において次のことが想定される。すなわち、制御ユニットを用いてエアーベント1がそれらのハウジング4の第2の部品42の方向付けにおいて、それらが固有の軸線周りを回転するが、空気出口開口部の配向方向は常に反対方向に方向付けられるように駆動制御され、これによって個々の空気流が直接的に重なり合うことおよび/または打ち消し合うことがなく、そのため空気流が自動車内に常に存在することが想定される。
1 エアーベント
2 底部
3 電気モータ
31 電気モータ
32 電気モータ
33 電気モータ
311 歯車
321 歯車
332 歯車
312 凹部
322 リムギア
333 スラット
334 スラット
4 ハウジング
41 (ハウジングの)第1の部品
42 (ハウジングの)第2の部品
421 (ハウジングの)第2の部品の壁部
5 貫通路
6 (貫通路の)壁部
7 空気流を供給するための開口部
8 空気流を放出するための開口部
9 出口領域
91 間隙
10 ねじ山付きスピンドル
11 管路
12 軸受
13 歯車
14 歯車ローラ
15 エッジウェブ
16 溝
17 フェルト層
18 光導波路
19 ウェブ

Claims (13)

  1. 空気流を供給するための少なくとも1つの開口部(7)と、供給された空気流を放出するための開口部(8)とを有する、少なくとも2つの部品(41,42)から成るハウジング(4)を備えたエアーベント(1)であって、
    前記空気流は、自動車の客室用の暖房システム、換気システムまたは空調システムの空気供給ダクトまたは空気供給管路から前記エアーベント(1)に供給可能であり、
    前記エアーベント(1)は、前記ハウジング(4)により、該ハウジング(4)の前記少なくとも2つの部品(41,42)のうちの1つを介して、壁部貫通路に挿入可能であるか、またはその後ろに取り付け可能でかつそこに固定可能であり、
    前記エアーベント(1)の非動作状態中は、前記ハウジング(4)の前記少なくとも2つの部品のうちの1つ(42)が、前記ハウジング(4)の他方の部品(41)内または部品(41)上に位置し、前記開口部(7)を介して供給された空気流は前記ハウジング(4)内を案内され、空気流の放出のための前記開口部(8)を介して放出され、
    前記エアーベント(1)の動作中は、前記ハウジング(4)の少なくとも前記他方の部品(41)内または部品(41)上に位置する少なくとも1つの前記部品(42)が、そこから取り出し移動可能または押し出し可能または引き出し可能であり、またはそこから取り外しシフト可能または取り外し移動可能または取り外し変位可能であり、
    前記ハウジング(4)の第2の部品(42)の中に、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)を貫通しかつ壁部(6)を有している貫通路(5)が配置されており、前記貫通路(5)は、該貫通路(5)の一方の側に、前記供給された空気流を放出するための開口部(8)を形成しかつ反対側に、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)から空気流を放出しかつ空気流を、前記空気流を放出するための開口部(8)に方向付ける少なくとも1つの出口領域(9)を形成し、前記供給された空気流を放出するための開口部(8)と、前記貫通路(5)の前記反対側とが、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の外壁において、円形、楕円形の形状またはスタジアムの形状を有している、エアーベント(1)。
  2. 前記ハウジング(4)の前記少なくとも他方の部品(41)内に位置する前記少なくとも1つの部品(42)は、前記ハウジング(4)の第2の部品(42)であり、前記壁部貫通路に挿入可能であるか、またはその後ろに取り付け可能でかつそこに固定可能である前記ハウジング(4)の少なくとも1つの部品(41)は、前記ハウジング(4)の第1の部品である、請求項1記載のエアーベント(1)。
  3. 前記少なくとも1つの出口領域(9)は、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の壁部と、前記貫通路(5)の壁部(6)とによって形成される間隙(91)を形成し、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の前記壁部は、前記供給された空気流を放出するための開口部(8)の方向に前記間隙(91)を越えて突出し、これによって空気流は前記間隙(91)を離れた後に方向付けられ加速される、請求項1または2記載のエアーベント(1)。
  4. 前記貫通路(5)の前記壁部(6)は凹形状を有し、前記供給された空気流を放出するための開口部(8)から反対側に延在する、請求項3記載のエアーベント(1)。
  5. 前記間隙(91)は、1〜4mmの間の間隙幅を有し、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の前記壁部は、前記間隙(91)を越えて突出する領域において、1/2〜3mmの間の半径を有する、請求項3記載のエアーベント(1)。
  6. 前記間隙(91)を有する前記少なくとも1つの出口領域(9)は、開口部領域全体に配置されている、請求項3から5までのいずれか1項記載のエアーベント(1)。
  7. 前記ハウジング(4)内にねじ山付きスピンドル(10)が配置されており、該ねじ山付きスピンドル(10)を用いて、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)が、前記ハウジング(4)の第1の部品(41)から取り出し移動可能であるか、または前記ハウジング(4)の前記第1の部品(41)内に取り込み移動可能であり、前記ねじ山付きスピンドル(10)の中心長手軸に、管路(11)が挿入可能である連続する空洞が存在する、請求項1または2記載のエアーベント(1)。
  8. 前記ねじ山付きスピンドル(10)は、前記ハウジング(4)の前記第1の部品(41)の内部で軸受(12)を介して支承され、前記ねじ山付きスピンドル(10)に歯車(13)が配置され、該歯車(13)は歯車ローラ(14)に係合する、請求項7記載のエアーベント(1)。
  9. 前記管路(11)は導電性材料から成り、および/または、前記管路(11)は、該管路(11)の全長にわたって連続する相互に電気的に絶縁された2つの導電性領域を有し、前記管路(11)を介して、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)内に配置された照明ユニットが電気的に接触接続可能であり、および/または、前記管路(11)は、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の領域における上方端部に、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の内部空間に開口する少なくとも1つの開口部を有し、これによって前記管路(11)を介して空気流に芳香物質を供給可能であり、および/または、前記管路(11)内にケーブルが配置可能であり、該ケーブルを用いて電気的ユニットが、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の中または側で電気的に接触接続可能である、請求項7記載のエアーベント(1)。
  10. 電気モータ(3)が前記歯車ローラ(14)と接続可能であり、これによって、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)は、前記電気モータ(3)の動作中に前記ねじ山付きスピンドル(10)によって、前記電気モータ(3)の回転方向に依存して移動可能であり、前記電気モータ(3)と前記歯車ローラ(14)との間にクラッチが配置されている、請求項記載のエアーベント(1)。
  11. 前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)は、その長手軸線周りで回転可能であり、この回転運動は前記電気モータ(3)を介して行われ、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)は、前記ハウジング(4)の前記第1の部品(41)との接触接続領域に、フェルト層(17)を有するか、または該フェルト層(17)が前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)に配置されている、請求項10記載のエアーベント(1)。
  12. 前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)は、上方領域において、前記ハウジング(4)の前記第2の部品(42)の前記壁部を取り巻く光導波路(18)によって取り囲まれている、および/または、前記光導波路(18)は、空気出口開口部(8)を取り囲んでいる、請求項1から11までのいずれか1項記載のエアーベント(1)。
  13. 前記空気流を供給するための開口部(7)は、前記ハウジング(4)の第1の部品(41)の側方にフランジが付けられた管路またはスタブ管路によって形成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載のエアーベント(1)。
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