JP6403779B2 - ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及び該製造方法により製造されたポリアリーレンスルフィド - Google Patents
ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及び該製造方法により製造されたポリアリーレンスルフィド Download PDFInfo
- Publication number
- JP6403779B2 JP6403779B2 JP2016540223A JP2016540223A JP6403779B2 JP 6403779 B2 JP6403779 B2 JP 6403779B2 JP 2016540223 A JP2016540223 A JP 2016540223A JP 2016540223 A JP2016540223 A JP 2016540223A JP 6403779 B2 JP6403779 B2 JP 6403779B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- steam distillation
- unreacted
- polymerization
- pas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/025—Preparatory processes
- C08G75/0254—Preparatory processes using metal sulfides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
また、本発明は、上記重合反応中に(原料混合物および/もしくは重合反応液からの)脱水を行う脱水工程;を含むポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法において、未反応ジハロ芳香族化合物を回収し、再利用するポリアリーレンスルフィドの製造方法に関する。
しかし、重合反応中の脱水工程で排出する、かつ/または、重合反応後の重合反応液に残存する未反応DHA(とりわけpDCB)の回収・再利用は、十分に行われてこなかった。
これは、一つには、費用対効果に関してである。PASの製造におけるDHAの転化率は、通常90%を超えるものであるため、重合反応後の重合反応液に残存する未反応DHAは、回収・再利用するには量が少なく、そのため少量の未反応DHAの回収にコスト(例えば蒸留のための熱エネルギーコストや運転のためのコスト)が、かかりすぎると、費用対効果が低くなることである。
したがって、仮に回収技術が開発され、プロセス化したとしても、コスト低減に見合うだけの高効率で安定的に連続的な運転性が実現されるか評価が困難であることである。
本発明者らは、安定的なPASの製造を可能にする、未反応DHAを回収し、再利用する簡便な方法を探求した。
このような様々な成分を含む含水混合液あるいは含水混合蒸気から、前述した問題を解決する未反応DHAの回収を、本発明者らは探求した。
さらに、PASの重合機構から考えて、重合反応により生成する不純物には、例えば、反応成分である硫黄源に由来する硫黄含有化合物及び酸素含有化合物等の親水性の不純物が含まれると考えられる。これらの親水性の不純物は水に可溶化する可能性があることを想到した。
このNMP−pDCB−水の3成分系は、水の量(濃度)が低いところでは、単相(均一相)状態であるが、NMPの量(濃度)が低くなり水の量(濃度)が高くなるにつれてpDCB濃度の高い相と水濃度の高い相の液−液2相(不均一相)状態を呈するようになることが知られている。このことは、NMPは、pDCBや水との親和性があるため、NMPの割合が増えていくと、pDCBと水は、液−液2相状態ではなくなってしまう、逆に言うと、NMP濃度が低く、水濃度が高まれば、pDCBと水の液−液2相状態が実現しやすくなるということを意味している。
この回収された未反応pDCBをPASの製造に再利用したところ、製造されたPASは、溶融粘度、熱的安定性等の点で、市販されたpDCBを用いたPASと遜色なかった。
すなわち、各製造処方毎に重合反応中あるいは重合反応後の不純物の種類やその量に応じた水蒸気蒸留を行う必要がなく、製造処方が変わっても、水蒸気蒸留を停止する必要がなく、運転を継続できる。
このようにして、高純度な未反応pDCBが回収され、これらをPASの製造に再利用しても、安定してPASが製造することが可能となり、本発明に到達した。
(a)有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とDHAとを重合反応させPASを含む重合反応液を生成させる重合工程;
(b)重合工程を経た重合反応液から、固液分離によりPASと分離液とに分離する分離工程;及び
(c)該分離液を含む含水混合液である含水混合物から、水蒸気蒸留塔での、還流する水以外に水の添加を行わずに水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応ジハロ芳香族化合物を回収する回収工程;
を含むPASを製造する製造方法が提供される。
(a)有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とジハロ芳香族化合物とを含む原料混合物を重合反応させポリアリーレンスルフィドを含む重合反応液を生成させる重合工程;
(d)上記の重合反応中に該原料混合物および/もしくは重合反応液を含む含水混合液並びに/または含水混合蒸気である含水混合物から、水蒸気蒸留により、水分を除去する脱水工程;及び
(c)該脱水工程において、該含水混合物から、水蒸気蒸留塔での、還流する水以外に水の添加を行わずに水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応ジハロ芳香族化合物を回収する回収工程;
を含むPASを製造する製造方法が提供される。
本発明によれば、(8)前記(1)の製造方法において、(b)該分離工程と(c)該回収工程との間に、さらに、(b’)該分離工程で分離したPASを洗浄する洗浄工程:を設ける製造方法であって、その際、(c)該回収工程での含水混合物が、該分離液と該洗浄工程において回収する洗浄排液とを含む含水混合液である製造方法が提供される。
また、本発明によれば、重合反応中の脱水時に、併せて、高純度な未反応DHAを選択的に分離し、回収することができるようになった。同時に、回収された未反応DHAを再利用しても、安定的にPASが製造できる。
更に、各製造処方毎の重合反応液、分離液を含む含水混合液あるいは含水混合蒸気を用いても、還流する水以外に新たに水を添加して水の量を調整したりせずに、また、熱源を兼ねて水蒸気を導入せずに(換言すれば、水を添加せずに)、水の還流比を調整することによって、高効率な運転性が確保できる。
さらに、本発明の製造方法により安定的に製造されたPASを用いて得られた成形品は、電気・電子機器部品材料、自動車機器部品材料、化学機器部品材料、水廻り関連部品材料など広範な技術分野に用いることができる。
PASは、重合工程、分離工程を含む製造方法により製造する。
すなわち、本発明のPASの製造方法は、(a)有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とDHAとを重合反応させPASを含む重合反応液を生成させる重合工程;(b)重合工程を経た重合反応液から、固液分離によりPASと分離液とに分離する分離工程を含む。
また、上記の重合工程に、(原料混合物もしくは重合反応液からの)脱水を行う脱水工程を含んでいてもよい。
硫黄源としてアルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源を使用する。アルカリ金属硫化物としては、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム、及びこれらの2種以上の混合物などを挙げることができる。
これらの中でも、工業的に安価に入手できる点で、硫化ナトリウム及び硫化リチウムが好ましい。
ジハロ芳香族化合物(DHA)は、芳香環に直接結合した2個のハロゲン原子を有するジハロゲン化芳香族化合物である。ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の各原子を指し、同一ジハロ芳香族化合物において、2つのハロゲン原子は、同じでも異なっていてもよい。これらのジハロ芳香族化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。ジハロ芳香族化合物の具体例としては、例えば、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド、ジハロジフェニルケトン等が挙げられる。これらの中でも、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、及びこれら両者の混合物が好ましく、p−ジハロベンゼンがより好ましく、p−ジクロロベンゼン(pDCB)が、特に好ましく用いられる。
生成PASに分岐または架橋構造を導入するために、3個以上のハロゲン原子が結合したポリハロ化合物(必ずしも芳香族化合物でなくてもよい)、分岐・架橋剤としてのポリハロ化合物として、好ましくはトリハロベンゼンが挙げられる。
脱水反応及び重合反応の溶媒として、非プロトン性極性有機溶媒である有機アミド溶媒を用いる。有機アミド溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物;N−メチル−ε−カプロラクタム等のN−アルキルカプロラクタム化合物;N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等のN−アルキルピロリドン化合物またはN−シクロアルキルピロリドン化合物;1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン等のN,N−ジアルキルイミダゾリジノン化合物;テトラメチル尿素等のテトラアルキル尿素化合物;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のヘキサアルキルリン酸トリアミド化合物等が挙げられる。これらの有機アミド溶媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
重合反応を促進させるために、必要に応じて、各種重合助剤を用いることができる。重合助剤の具体例としては、一般にPASの重合助剤として公知の水、有機カルボン酸金属塩、有機スルホン酸金属塩、ハロゲン化リチウムなどのアルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライド、芳香族カルボン酸のアルカリ土類金属塩、リン酸アルカリ金属塩、アルコール類、パラフィン系炭化水素類、及びこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。有機カルボン酸金属塩としては、アルカリ金属カルボン酸塩が好ましい。アルカリ金属カルボン酸塩としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p−トルイル酸カリウム、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。アルカリ金属カルボン酸塩としては、安価で入手しやすいことから、酢酸ナトリウムが特に好ましい。重合助剤の使用量は、化合物の種類により異なるが、仕込み硫黄源1モルに対し、通常0.01〜10モル、好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.2〜1.8モル、特に好ましくは0.3〜1.7モルの範囲である。
重合反応を促進させ、高重合度のPASを短時間で得るために、または相分離を生起し粒状PASを得るために、各種相分離剤を用いる。相分離剤とは、それ自身でまたは少量の水の共存下に、有機アミド溶媒に溶解し、PASの有機アミド溶媒に対する溶解性を低下させる作用を有する化合物である。相分離剤自体は、PASの溶媒ではない化合物である。
PASの製造は、有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とDHAとを重合反応させてPASを生成させることで行われる。すなわち、本発明では、(a)有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とDHAとを重合反応させ、PASを含む重合反応液を生成させる重合工程は必須である。
また、本発明の好ましい重合工程は、重合助剤や相分離剤等に由来する水を含む有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とDHAとを重合反応させ、PASを含む重合反応液を生成させる重合工程である。
本発明では、PASを製造する重合方法については、本発明を損なわない限り、如何なる重合方法でもよい。
PASを製造する製造方法に含まれる重合工程は、以下の仕込み工程を経て実施することができる。
仕込み工程は、所望により配置する脱水工程で系内に残存する混合物とDHAとを混合し、必要に応じてアルカリ金属水酸化物及び水を添加して、有機アミド溶媒、硫黄源(仕込み硫黄源)、水分、及びDHAを含有する仕込み混合物を調製する。
重合工程では、前記の仕込み工程により調整した仕込み混合物を、通常170〜290℃、好ましくは180〜280℃、より好ましくは190〜275℃の温度に加熱して、重合反応を開始させ、重合を進行させる。重合反応時間は、一般に10分間〜72時間の範囲であり、望ましくは30分間〜48時間である。重合反応は、前段重合工程と後段重合工程の2段階工程で行うことが好ましい。
転化率=〔〔DHA仕込み量(モル)−DHA残存量(モル)〕/〔DHA仕込み量(モル)−DHA過剰量(モル)〕〕×100
によって転化率を算出する。それ以外の場合には、下記式
転化率=〔〔DHA仕込み量(モル)−DHA残存量(モル)〕/〔DHA仕込み量(モル)〕〕×100
によって転化率を算出する。
PASの製造において、重合工程を実施する際の仕込み工程前、かつ/または仕込み工程中、かつ/または重合工程中に、所望により脱水工程を配置してもよい。
脱水工程では、水和水(結晶水)や水媒体、副生水などからなる水分を必要量の範囲内になるまで脱水する。脱水工程は、例えば、水蒸気蒸留により実施することができ、具体的には、水蒸気蒸留塔での水蒸気蒸留により実施することができる。
本発明のPASの製造方法は、(b)重合工程を経た重合反応液から、固液分離によりPASと分離液とに分離する分離工程を含む。
また、室温程度まで冷却することなく、生成物スラリーから高温状態でPASを篩分けすることもできる。
この回収率は、篩分のスクリーンの目開き径にもよるが、目開き径75μm(200メッシュ)〜180μm(80メッシュ)の範囲の少なくとも1つのスクリーンの場合、通常80質量%以上、場合によっては83質量%以上、また場合によっては85質量%以上である。回収率の上限は、99.5質量%程度である。
本発明のPASの製造方法は、PASに付着したNMPや、未反応DHA、未反応硫黄源や、重合工程で生成した副生アルカリ金属塩等をできるだけ少なくするために、分離工程で分離したPASを、所望により、水、有機溶媒、及び、水と有機溶媒との混合溶液からなる群より選ばれる少なくとも一種の洗浄液によって洗浄処理を行う洗浄工程を配置することができる。
本発明のPASの製造法は、一実施形態において、(c)分離液を含む含水混合液から、水蒸気蒸留塔での、還流する水以外に水の添加を行わずに水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応DHAを回収する回収工程を必ず含む製造方法である。この場合、水の添加を行わずにとは、還流する水以外に含水混合液に水分量を調整するための新たな水の添加を行わずに、また、熱源を兼ねた水蒸気の導入も行わないことである。
分離液を含む含水混合液には、分離工程で回収された分離液に加えて、所望により配置される洗浄工程において回収された洗浄排液を混合して使用することもある。
含水混合液が洗浄排液を含む場合、とりわけ、洗浄液として、アルコール、アセトン等の有機溶媒を用いた場合、未反応DHAの回収工程の前に、まず、含水混合液から、アルコール、アセトン等の有機溶媒を分離回収する。有機溶媒がアセトンの場合、低沸点の有機溶媒は容易に蒸留により分離可能であり、有機溶媒回収用の蒸留塔を設ければよい。
有機溶媒回収用の蒸留塔を用いて、アルコール、アセトン等の有機溶媒を分離回収し、該蒸留塔底部から回収された含水混合液は、還流装置付きの水蒸気蒸留塔で、水蒸気蒸留塔での、還流する水以外に水の添加を行わずに水の還流比を調整する水蒸気蒸留で、塔底部物と塔頂部物に分離される。
上部の水は、水の還流比に基づいて、一部は水蒸気蒸留塔に還流し、残部は不純物と共に排出する。すなわち、還流比は、水蒸気蒸留塔の塔頂部からの留出物中の水のうち、還流されないで排出される水を分母とし、還流する水を分子として算出される。
本発明のPASの製造方法における回収工程での水蒸気蒸留は、静置型還流装置付きの水蒸気蒸留塔で行うことが好ましい。
液体状のpDCB(固体状の場合、密度は1.25g/cm3程度である)と水とは、液比重の差で分離可能である。その際、図2の仕切り板(4)を有する静置型還流装置を利用し、液比重の軽い水は、仕切り板(4)を利用し2つの仕切部に区画して分離し、水の還流比に応じて、水の一部は水蒸気蒸留塔に還流される。また、還流されない水は、必要に応じて、排水処理された後、不純物と共に排出される。
hd=hw×(ρw/ρp)+hp
静置型還流装置は、横型槽に、槽を横に2分する仕切り板を設け、一方の仕切り部の底部に排出口を設け、一方の仕切り部の底部に、底部に連通したのぞき窓を有する排出部を設け、排出部に排出口を設け、この排出口に、逆U字型のサイホン管を設けたものである。
すなわち、水蒸気蒸留塔塔頂付近では、NMPがほとんど存在せず、したがって、不均一相状態(pDCBと水の液−液2相状態)を実現するためには、水を還流すればよいということである。
還流比は、水蒸気蒸留塔の塔頂部からの留出物中の水のうち、還流されないで排出される水を分母とし、還流する水を分子として算出されるが、通常、0.1〜30、好ましくは0.2〜15、より好ましくは0.4〜7.5である。
還流比が大きすぎると、pDCB回収のためのコスト、すなわち、熱エネルギーが増加し、少ないとpDCB中の不純物が増加する。さらに、還流比が、極端に少ないと含水混合液中に含まれるpDCBの全量回収が困難となる。
本発明の水蒸気蒸留で回収される未反応DHAの純度は、通常90〜99.9質量%、好ましくは、95〜99.9質量%、より好ましくは97〜99.9質量%の純度のものが得られる。
前述した含水混合液から水蒸気蒸留して得られた未反応のDHAは、PASの重合工程での重合原料であるDHAの一部または全部として再利用し得るが、さらに、回収工程で蒸留精製してもよく、本発明のPASの製造方法は、回収工程が、水蒸気蒸留の後、さらに、未反応DHAの精製を含むことが好ましい。
この場合、蒸留精製は精製蒸留塔で行われる。精製蒸留塔塔頂部からは、高純度の未反応DHAが得られ、精製蒸留塔塔底部からは、高沸点の不純物が分離される。
この精製は、何回行ってもよい。
水蒸気蒸留塔の塔底部物である回収された有機アミド溶媒は、そのまま再利用することもできるが、多くの場合、重合溶媒精製蒸留塔により精製される。
有機アミド溶媒として、NMPを用いた場合は、重合溶媒精製蒸留塔により、高沸点の不純物を分離して精製することも多い。精製されたNMPは重合溶媒として再利用する。
本発明のPASの製造方法は、回収工程の次に、さらに(e)回収工程で回収された未反応DHAを重合工程でのDHAの一部または全部として再利用する再利用工程を設けることが好ましい。
回収された未反応DHAは、そのままPASの重合に利用できるが、通常、原料タンクのDHAに混合してPASの重合に使用される。
市販のDHAと回収された未反応DHAの混合比は、製品としてのPASの利用目的によって適宜の混合比とすることができる。
本発明により回収された未反応DHAを、重合工程でのDHAの全てとして再利用した場合、重合工程後の重合反応液である生成物スラリー液中のフェノール濃度は、通常、500〜3,500ppm、好ましくは500〜3,000ppm、特に好ましくは500〜2,600ppmの範囲である。
フェノール濃度がこの範囲であるならば、回収された未反応DHAを重合工程でのDHAとして再利用する重合工程、分離工程、回収工程を経、次いで、この回収工程で回収された未反応DHAを、重合工程でのDHAとして再利用する重合工程、分離工程、回収工程を経、次いで更に、この回収工程で回収された未反応DHAを、重合工程でのDHAとして再利用する重合工程、分離工程、回収工程を経るというように、繰り返し、回収された未反応DHAを重合工程でのDHAとして再利用することができる。
乾燥ポリマー約20gを用いて、東洋精機製キャピログラフ1−Cにより溶融粘度を測定した。キャピラリーとして、直径1mmφ×長さ10mmのフラットダイを使用した。設定温度は、310℃とした。ポリマー試料を装置に導入し、310℃で5分間保持した後、剪断速度1,216sec−1で溶融粘度を測定した。
東洋精機製キャピログラフ1−Cを使用して、測定温度310℃で加熱保持時間5分、15分、30分後の溶融粘度(剪断速度1216sec−1)を測定して、加熱保持時間5分後の測定値を基準に加熱保持時間15分及び30分後の溶融粘度の保持率で熱的安定性を評価した。
保持率が、95%以上を熱的安定性がよいと評価した。
DHAの純度の測定は、ガスクロマトグラフィーで行った。
4.スラリー液の分析
重合後のスラリー液の一部を分取し、内部標準を添加してFID−GCで、スラリー液中のフェノール濃度(量)を測定した。
(脱水工程)
反応槽にNMP600kg、濃度62.4質量%水硫化ナトリウム185kg(NaSH換算で2,042モル)、及び、濃度73.6質量%水酸化ナトリウム110kg(2,158モル)を仕込み、反応槽内の温度が200℃に達するまで加熱して脱水工程を行った。この脱水工程で揮散した硫化水素量は0.57kg(17モル)であった。この値を用いて、反応槽内の硫黄源(仕込み硫黄源)の量を算出したところ、2,025モルであった。
この反応槽内に、PAS製造用の原料として市販されたpDCB303.6kg(2,065モル)を仕込み(pDCB/硫黄源(モル比)=1.02)、220℃まで昇温し1時間反応させたのち230℃に昇温しさらに1.5時間反応させた。次いで、水14.6kgを反応槽内に投入し、260℃まで昇温して5時間反応させた(pDCBの転化率98%)。重合終了後、反応槽を室温付近まで冷却し、薄緑色のスラリー状態の反応生成物を含有する反応液を得た。このスラリー液中のフェノール量は1,430ppmであった。
反応液を目開き150μm(100メッシュ)のスクリーンにより篩分けして、スクリーン上のPASを含有するウェットケーキと、スクリーンを通過した成分とに分離した。この分離液を分離液タンクに保存した。
ウエットケーキを、ウエットケーキに対して5倍質量のアセトンと室温で10分間攪拌しながら接触させた後、目開き150μmのスクリーンにより篩分けして、スクリーン上に残ったポリマー成分と、スクリーン通過成分とに分離した。スクリーン上に残ったポリマー成分に対して、上記の洗浄操作を再度行った。スクリーンを通過した洗浄排液は、全量回収し、pDCBの回収に使用するため、洗浄排液タンクに保存した。スクリーン上に残ったPASを、PASに対して5倍質量のイオン交換水と室温で10分間攪拌しながら接触させ、次いで、目開き150μmのスクリーンにより篩分けして、再びスクリーン上に残ったPASを回収した。さらにこの操作を2回繰り返した。スクリーンを通過した水による洗浄排液も洗浄排液タンクに保存した。
用いられたpDCBの純度とPASの溶融粘度を表1に示す。
製造例1において分離工程で分離液タンクに保存された分離液と、洗浄工程で洗浄排液タンクに保存された洗浄排液が混合された液を含水混合液とした。
有機溶媒回収用の蒸留塔を使用し、含水混合液を蒸留することにより、塔頂部物のアセトンを回収し、塔底部の含水混合液を回収工程に使用した。
静置型還流装置付き水蒸気蒸留塔を使用し、塔底部の温度を210℃、塔頂部の温度を100℃に設定し、水蒸気蒸留により、塔頂部から塔頂部物(留出物)を回収した。
塔頂部物は、仕切り板を有する静置型還流装置に導かれ、液比重差を利用して、水とpDCBを分離し、分離された水は還流比に応じて還流した。還流比は、0.5であった。
静置型還流装置ののぞき窓からの視認により、pDCBが回収されたことを確認した。
水蒸気蒸留で回収されたpDCBの純度は、98.0質量%であった。
回収されたpDCBの回収率は、製造例1で用いたpDCBを基準として、2質量%であった。
製造例1で用いたpDCBの代わりに、全て水蒸気蒸留で回収されたpDCBを用い、重合反応スケールを200分の一にした他は製造例1のPASの製造方法と同じにして、PASを製造した。得られたスラリー液中のフェノール量は、2,550ppmであった。
回収されたpDCBを用いて製造されたPASの溶融粘度は、30Pa・sであった。また、成形時の熱的安定性は製造例1と同等であった。
回収された未反応pDCBの純度とPASの溶融粘度を表1に示す。
(未反応pDCBの回収工程)
還流比を1.5にした他は実施例1と同じにして、pDCBを回収した。
水蒸気蒸留で回収されたpDCBの純度は、98.5質量%であった。
回収されたpDCBの回収率は、製造例1で用いたpDCBを基準として、2質量%であった。
水蒸気蒸留で回収されたpDCBを全て用い、他は実施例1のPASの製造方法と同じにして、PASを製造した。得られたスラリー液中のフェノール量は2,000ppmであった。
回収されたpDCBを用いて製造されたPASの溶融粘度は、45Pa・sであった。また、成形時の熱的安定性は製造例1と同等であった。
回収された未反応pDCBの純度とPASの溶融粘度を表1に示す。
(未反応pDCBの回収工程)
還流比を5.0にした他は、実施例1と同じにして、pDCBを回収した。
水蒸気蒸留で回収されたpDCBの純度は、99.01質量%であった。
回収されたpDCBの回収率は、製造例1で用いたpDCBを基準として、2質量%であった。
水蒸気蒸留で回収されたpDCBを全て用い、他は実施例1と同じにして、PASを製造した。得られたスラリー液中のフェノール量は1,500ppmであった。
回収されたpDCBを用いて製造されたPASの溶融粘度は、95Pa・sであった。また、成形時の熱的安定性は製造例1と同等であった。
回収された未反応pDCBの純度とPASの溶融粘度を表1に示す。
(未反応pDCBの精製)
実施例1と同様にして回収されたpDCBを、精製蒸留塔により、蒸留した。塔頂部より、沸点174℃から178℃のものを集めてpDCBとして回収した。このようにして精製されたpDCBの純度は99.8質量%であった。
このpDCBの回収率は、製造例1で用いたpDCBを基準として、1.8質量%であった。
蒸留精製されたpDCBを、全て使用し、他は実施例1と同じにして、PASを製造した。得られたスラリー液中のフェノール量は2,150ppmであった。
回収されたpDCBを用いて製造されたPASの溶融粘度は、217Pa・sであった。また、成形時の熱的安定性は製造例1と同等であった。
未反応pDCBの純度とPASの溶融粘度を表1に示す。
(未反応pDCBの精製)
実施例2と同様にして回収されたpDCBを精製蒸留塔により蒸留した。このようにして蒸留精製されたpDCBの純度は99.93質量%であった。
このpDCBの回収率は、製造例1で用いたpDCBを基準として、1.7質量%であった。
蒸留精製されたpDCBを、全て使用し、他は実施例1のPASの製造方法と同じにして、PASを製造した。得られたスラリー液中のフェノール量は1,760ppmであった。
回収されたpDCBを用いて製造されたPASの溶融粘度は、260Pa・sであった。また、成形時の熱的安定性は製造例1と同等であった。
未反応pDCBの純度とPASの溶融粘度を表1に示す。
なお、実施例1〜5において、pDCBの仕込み量は、純度を考慮して計算した量である。
表1に示す結果から明らかなように、本発明の水蒸気蒸留で回収した未反応pDCBを使用した実施例1〜3のPASは、製造例1のPASと比較して、溶融粘度は低いものの目的とする数値範囲内である。また熱的安定性の点で、製造例1のPASと比較して遜色はなかった。
この結果を基にすれば、目標とするPASの溶融粘度に応じて、純pDCBと回収した未反応pDCBを、ブレンドし用いることによって、PASを十分に工業的生産することができることがわかる。
この結果を基にすれば、実施例4,5の回収したpDCBを、ブレンドせずにそのまま用いても、目標とする溶融粘度のPASを十分に工業的生産することができることがわかる。
同時に、回収された未反応DHAを再利用しても、安定的にPASが製造できた。さらに、静置型還流装置に組み込むことによって、未反応DHAと水の液比重差により容易に分離することができるようになった。
同時に、回収された未反応DHAを再利用しても、安定的にPASが製造できた。さらに、静置型還流装置に組み込むことによって、未反応DHAと水の液比重差により容易に分離することができるようになった。
さらに、本発明の製造方法により安定的に製造されたPASを用いて得られた成形品は、電気・電子機器部品材料、自動車機器部品材料、化学機器部品材料、水廻り関連部品材料など広範な技術分野に用いることができる。
2.静置型還流装置
3.のぞき窓
4.仕切り板
5.サイホン管
A:含水混合液
B:塔頂部物
C:塔底部物
D:水
E:水
F:未反応DHA
Claims (8)
- ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法であって、下記の工程;
(a)有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合反応させポリアリーレンスルフィドを含む重合反応液を生成させる重合工程;
(b)重合工程を経た重合反応液から、固液分離によりポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;及び
(c)該分離液を含む含水混合液である含水混合物から、静置型還流装置付き水蒸気蒸留塔を用いて、水蒸気蒸留塔の塔頂付近で水を還流することで水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応ジハロ芳香族化合物を回収する回収工程;
を含み、
前記(c)回収工程において、前記水蒸気蒸留塔の塔頂部物が凝縮された凝縮液が、前記静置型還流装置に導かれ、
前記静置型還流装置において、前記凝縮液が、前記未反応ジハロ芳香族化合物の融点以上の温度において、前記未反応ジハロ芳香族化合物と、水とに液−液分離され、
前記還流が、前記静置型還流装置において分離された前記水の一部の、前記水蒸気蒸留塔への還流である、
ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法。 - ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法であって、下記の工程;
(a)有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とジハロ芳香族化合物とを含む原料混合物を重合反応させポリアリーレンスルフィドを含む重合反応液を生成させる重合工程;
(d)上記の重合反応中に該原料混合物および/もしくは重合反応液を含む含水混合液並びに/または含水混合蒸気である含水混合物から、水蒸気蒸留により、水分を除去する脱水工程;及び
(c)該脱水工程において、該含水混合物から、静置型還流装置付き水蒸気蒸留塔を用いて、水蒸気蒸留塔の塔頂付近で水を還流することで水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応ジハロ芳香族化合物を回収する回収工程;
を含み、
前記(c)回収工程において、前記水蒸気蒸留塔の塔頂部物が凝縮された凝縮液が、前記静置型還流装置に導かれ、
前記静置型還流装置において、前記凝縮液が、前記未反応ジハロ芳香族化合物の融点以上の温度において、前記未反応ジハロ芳香族化合物と、水とに液−液分離され、
前記還流が、前記静置型還流装置において分離された前記水の一部の、前記水蒸気蒸留塔への還流である、ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法。 - 請求項1または2に記載の製造方法において、(c)該回収工程が、該含水混合物から、水蒸気蒸留塔での、還流する水以外に水の添加を行わずに水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応ジハロ芳香族化合物を含む水と、有機アミド溶媒とを分離し、併せて、該未反応ジハロ芳香族化合物を含む水から未反応ジハロ芳香族化合物を回収する回収工程である製造方法。
- 請求項1または2記載の製造方法において、(c)該回収工程が、(c’)該含水混合物から、水蒸気蒸留塔での、還流する水以外に水の添加を行わずに水の還流比を調整する水蒸気蒸留により、未反応ジハロ芳香族化合物を回収し、さらに、該未反応ジハロ芳香族化合物を精製する回収工程である製造方法。
- 請求項4に記載の製造方法において、(c’)該回収工程での精製が、蒸留である製造方法。
- 請求項1または2記載の製造方法において、水蒸気蒸留塔の塔頂部からの留出物中の水のうち、還流されないで排出される水を分母とし、還流する水を分子として算出した水の還流比が、0.1〜30である製造方法。
- 請求項1記載の製造方法において、(b)該分離工程と(c)該回収工程との間に、さらに、(b’)該分離工程で分離したポリアリーレンスルフィドを洗浄する洗浄工程:を設ける製造方法であって、その際、(c)該回収工程での含水混合物が、該分離液と該洗浄工程において回収する洗浄排液とを含む含水混合液である製造方法。
- 請求項1、2、または4に記載の製造方法において、(c)該回収工程または(c’)該回収工程の次に、さらに、(e)該回収工程で回収された該未反応ジハロ芳香族化合物を、該重合工程でのジハロ芳香族化合物の一部または全部として再利用する再利用工程;を設ける製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014160389 | 2014-08-06 | ||
JP2014160389 | 2014-08-06 | ||
PCT/JP2015/071971 WO2016021557A1 (ja) | 2014-08-06 | 2015-08-03 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及び該製造方法により製造されたポリアリーレンスルフィド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2016021557A1 JPWO2016021557A1 (ja) | 2017-04-27 |
JP6403779B2 true JP6403779B2 (ja) | 2018-10-10 |
Family
ID=55263822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016540223A Active JP6403779B2 (ja) | 2014-08-06 | 2015-08-03 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及び該製造方法により製造されたポリアリーレンスルフィド |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10196486B2 (ja) |
JP (1) | JP6403779B2 (ja) |
WO (1) | WO2016021557A1 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019074051A1 (ja) * | 2017-10-12 | 2019-04-18 | 株式会社クレハ | 重合体の連続製造装置および連続製造方法 |
KR102160401B1 (ko) * | 2017-10-12 | 2020-09-28 | 가부시끼가이샤 구레하 | 방향족 환상 올리고머의 연속 제조 방법 및 연속 제조 장치, 및 방향족 중합체의 제조 방법 |
KR102294876B1 (ko) | 2018-09-28 | 2021-08-27 | 주식회사 엘지화학 | 아미드계 화합물의 회수 방법 및 장치 |
WO2020067797A1 (ko) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 주식회사 엘지화학 | 아미드계 화합물의 회수 방법 및 장치 |
US11407861B2 (en) | 2019-06-28 | 2022-08-09 | Ticona Llc | Method for forming a polyarylene sulfide |
US11319441B2 (en) | 2019-12-20 | 2022-05-03 | Ticona Llc | Method for forming a polyarylene sulfide |
US20230086044A1 (en) * | 2021-09-08 | 2023-03-23 | Ticona Llc | Anti-Solvent Technique for Recovering an Organic Solvent from a Polyarylene Sulfide Waste Sludge |
CN115960354B (zh) * | 2022-12-30 | 2024-05-24 | 四川大学 | 一种聚芳醚的纯化方法及高纯度聚芳醚 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6153325A (ja) | 1984-08-23 | 1986-03-17 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | ポリアリ−レン・サルフアイド反応液スラリ−より溶媒の回収蒸留精製法 |
JPS61136523A (ja) * | 1984-12-07 | 1986-06-24 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | ポリアリ−レン・サルフアイドの製造法 |
JP3692435B2 (ja) * | 1996-06-27 | 2005-09-07 | 大日本インキ化学工業株式会社 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
DE19640737A1 (de) | 1996-10-02 | 1998-04-09 | Hoechst Ag | Verfahren zur Herstellung von schwefelhaltigen Polymeren |
US5905137A (en) | 1996-11-19 | 1999-05-18 | Hoechst Aktiengesellschaft | Process for preparing sulfur-containing polymers |
JPH10158399A (ja) | 1996-11-29 | 1998-06-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
JP2008266181A (ja) | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Toray Ind Inc | 疎水性有機溶媒の回収方法およびポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
CN102105513B (zh) | 2008-07-31 | 2012-11-28 | 株式会社吴羽 | 粒状聚芳撑硫醚的制造方法 |
JP2010144085A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Tosoh Corp | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 |
JP5532951B2 (ja) * | 2010-01-20 | 2014-06-25 | 東レ株式会社 | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 |
WO2011145428A1 (ja) * | 2010-05-19 | 2011-11-24 | 株式会社クレハ | ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及びポリアリーレンスルフィド |
-
2015
- 2015-08-03 WO PCT/JP2015/071971 patent/WO2016021557A1/ja active Application Filing
- 2015-08-03 JP JP2016540223A patent/JP6403779B2/ja active Active
- 2015-08-03 US US15/327,472 patent/US10196486B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2016021557A1 (ja) | 2017-04-27 |
WO2016021557A1 (ja) | 2016-02-11 |
US20170158820A1 (en) | 2017-06-08 |
US10196486B2 (en) | 2019-02-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6403779B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及び該製造方法により製造されたポリアリーレンスルフィド | |
JP5788871B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法、及びポリアリーレンスルフィド | |
JP5713402B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド及びその製造方法 | |
JP6077175B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP6295379B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドを製造する方法及びポリアリーレンスルフィド | |
JP6418852B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法及びポリアリーレンスルフィド | |
JPWO2004060973A1 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法及び洗浄方法、並びに洗浄に使用した有機溶媒の精製方法 | |
JP6419311B2 (ja) | 微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する方法及び微粉ポリアリーレンスルフィド | |
US6331608B1 (en) | Process for producing poly(arylene sulfide) | |
JPWO2016199894A1 (ja) | 粒状ポリアリーレンスルフィドを製造する方法、及び粒状ポリアリーレンスルフィド | |
JP2009149863A (ja) | 環式ポリアリーレンスルフィドの回収方法 | |
JP6456742B2 (ja) | 微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法及び微粉ポリアリーレンスルフィド | |
TWI795604B (zh) | 分離與純化聚芳硫醚之方法以及聚芳硫醚的製備方法 | |
JP6366683B2 (ja) | 熱処理微粉ポリアリーレンスルフィド、及び該熱処理微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法 | |
JP2010037550A (ja) | 環式ポリアリーレンスルフィドおよびポリアリーレンスルフィドの回収方法 | |
JP2010144085A (ja) | ポリフェニレンスルフィドの製造方法 | |
CN112041374B (zh) | 聚芳硫醚的分离和回收方法 | |
WO2020026918A1 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーおよびその製造方法 | |
JP4738684B2 (ja) | ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーおよびオリゴマー・ストリームからの極性有機化合物およびモディファイアー化合物のメタノール抽出 | |
JP2017095697A (ja) | 環式ポリアリーレンスルフィドの回収方法 | |
JP2020050845A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの回収方法 | |
JP2010095715A (ja) | 環式ポリアリーレンスルフィド及びポリアリーレンスルフィドの回収方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180116 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180227 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180319 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180828 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180911 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6403779 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |