JP6456742B2 - 微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法及び微粉ポリアリーレンスルフィド - Google Patents
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(a)粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状ポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;
(b)該分離液を固液分離し、微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を得る固液分離工程;
(c)該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を行い、含液率が52重量%以下であるウエットケーキを得る脱液工程;
を含む微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法が提供される。
(a)粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状ポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;
(b)該分離液を固液分離し、微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を得る固液分離工程;
(c)該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を、遠心脱液、圧力ろ過、吸引ろ過、圧搾脱液、スチームブロー、エアーブロー、又はこれらの2種以上により行い、ウエットケーキを得る脱液工程;
を含む微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法が提供される。
該微粉ポリアリーレンスルフィドが上記製造方法により製造された微粉ポリアリーレンスルフィドであり、
該微粉ポリアリーレンスルフィドの平均粒子径が1〜130μmであり、
該微粉ポリアリーレンスルフィドの溶融粘度が1Pa・s以上である
微粉ポリアリーレンスルフィドが提供される。
(a)粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状ポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;
(b)該分離液を固液分離し、微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を得る固液分離工程;
(c)該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を行い、含液率が52重量%以下であるウエットケーキを得る脱液工程;
を含む。
(a)粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状ポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;
(b)該分離液を固液分離し、微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を得る固液分離工程;
(c)該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を、遠心脱液、圧力ろ過、吸引ろ過、圧搾脱液、スチームブロー、エアーブロー、又はこれらの2種以上により行い、ウエットケーキを得る脱液工程;
を含む。
1.硫黄源
硫黄源としてアルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源を使用する。アルカリ金属硫化物としては、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム、及びこれらの2種以上の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属水硫化物としては、水硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウム、及びこれらの2種以上の混合物などを挙げることができる。
ジハロ芳香族化合物(DHA)は、芳香環に直接結合した2個のハロゲン原子を有するジハロゲン化芳香族化合物である。ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の各原子を指し、同一ジハロ芳香族化合物において、2つのハロゲン原子は、同じでも異なっていてもよい。これらのジハロ芳香族化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。ジハロ芳香族化合物の具体例としては、例えば、o−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド、ジハロジフェニルケトン等が挙げられる。これらの中でも、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、及びこれら両者の混合物が好ましく、p−ジハロベンゼンがより好ましく、p−ジクロロベンゼン(pDCB)が、特に好ましく用いられる。
生成PASに分岐または架橋構造を導入するために、3個以上のハロゲン原子が結合したポリハロ化合物(必ずしも芳香族化合物でなくてもよい)、活性水素含有ハロゲン化芳香族化合物、ハロゲン化芳香族ニトロ化合物等を併用することができる。分岐・架橋剤としてのポリハロ化合物として、好ましくはトリハロベンゼンが挙げられる。また、生成PAS樹脂に特定構造の末端を形成したり、あるいは重合反応や分子量を調節したりするために、モノハロ化合物を併用することができる。モノハロ化合物は、モノハロ芳香族化合物だけではなく、モノハロ脂肪族化合物も使用することができる。
分岐・架橋剤は、仕込み硫黄源1モル当たり0.0001〜0.01モル、好ましくは0.0002〜0.008モル、より好ましくは、0.0003〜0.005モルの範囲で用いられる。
脱水反応及び重合反応の溶媒として、非プロトン性極性有機溶媒である有機アミド溶媒を用いる。有機アミド溶媒は、高温でアルカリに対して安定なものが好ましい。有機アミド溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物;N−メチル−ε−カプロラクタム等のN−アルキルカプロラクタム化合物;N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等のN−アルキルピロリドン化合物またはN−シクロアルキルピロリドン化合物;1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン等のN,N−ジアルキルイミダゾリジノン化合物;テトラメチル尿素等のテトラアルキル尿素化合物;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のヘキサアルキルリン酸トリアミド化合物等が挙げられる。これらの有機アミド溶媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
重合反応を促進させるために、必要に応じて、各種重合助剤を用いることができる。重合助剤の具体例としては、一般にPASの重合助剤として公知の水、有機カルボン酸金属塩、有機スルホン酸金属塩、ハロゲン化リチウムなどのアルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライド、芳香族カルボン酸のアルカリ土類金属塩、リン酸アルカリ金属塩、アルコール類、パラフィン系炭化水素類、及びこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。有機カルボン酸金属塩としては、アルカリ金属カルボン酸塩が好ましい。アルカリ金属カルボン酸塩としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p−トルイル酸カリウム、及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。アルカリ金属カルボン酸塩としては、安価で入手しやすいことから、酢酸ナトリウムが特に好ましい。重合助剤の使用量は、化合物の種類により異なるが、仕込み硫黄源1モルに対し、通常0.01〜10モル、好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.2〜1.8モル、特に好ましくは0.3〜1.7モルの範囲である。
重合反応を促進させ、高重合度のPASを短時間で得るために、または相分離を生起し粒状PASを得るために、各種相分離剤を用いる。相分離剤とは、それ自身でまたは少量の水の共存下に、有機アミド溶媒に溶解し、PASの有機アミド溶媒に対する溶解性を低下させる作用を有する化合物である。相分離剤自体は、PASの溶媒ではない化合物である。
PASの製造は、有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合反応させて粒状PASを生成させることで行われる。
この場合の重合工程を詳述する。
重合工程は、以下の仕込み工程を経て実施することができる。
仕込み工程は、所望により配置する脱水工程で系内に残存する混合物とジハロ芳香族化合物とを混合し、必要に応じてアルカリ金属水酸化物及び水を添加して、有機アミド溶媒、硫黄源(仕込み硫黄源)、アルカリ金属水酸化物、水分、及びジハロ芳香族化合物を含有する仕込み混合物を調製する。脱水工程で有機アミド溶媒の留出量が多すぎる場合は、仕込み工程で有機アミド溶媒を追加させてもよい。また、仕込み硫黄源を調整するために仕込み工程で硫黄源を追加させてもよい。一般に、脱水工程において各成分の含有量及び量比が変動するため、仕込み工程での各成分量の調整は、脱水工程で得られた混合物中の各成分の量を考慮して行う必要がある。
重合工程では、前記の仕込み工程により調整した仕込み混合物を、通常170〜290℃、好ましくは180〜280℃、より好ましくは190〜275℃の温度に加熱して、重合反応を開始させ、重合を進行させる。加熱方法は、一定温度を保持する方法、段階的または連続的な昇温方法、または両方法の組み合わせが用いられる。重合反応時間は、一般に10分間〜72時間の範囲であり、望ましくは30分間〜48時間である。重合反応は、前段重合工程と後段重合工程の2段階工程で行うことが好ましく、その場合の重合時間は前段重合工程と後段重合工程との合計時間である。
転化率=〔〔DHA仕込み量(モル)−DHA残存量(モル)〕/〔DHA仕込み量(モル)−DHA過剰量(モル)〕〕×100
によって転化率を算出する。それ以外の場合には、下記式
転化率=〔〔DHA仕込み量(モル)−DHA残存量(モル)〕/〔DHA仕込み量(モル)〕〕×100
によって転化率を算出する。
本発明の熱処理微粉PASの製造において、重合工程を実施する際の仕込み工程前に、所望により脱水工程を配置してもよい。
また、脱水工程では、加熱により水及び有機アミド溶媒が蒸気となって留出する。したがって、留出物には、水と有機アミド溶媒とが含まれる。留出物の一部は、有機アミド溶媒の系外への排出を抑制するために、系内に環流してもよいが、水分量を調節するために、水を含む留出物の少なくとも一部は系外に排出する。留出物を系外に排出する際に、微量の有機アミド溶媒が水と同伴して系外に排出される。
分離工程では、粒状PASを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状PASと分離液とに分離する。
以下に、製品として回収される好ましい粒状PASの性状について例示する。
また、粒状PASを含有する分散液として、上記重合工程において生成した粒状PASを含有する反応液を用いる場合、室温程度まで冷却することなく、生成物スラリーから高温状態で粒状PASを篩分けすることもできる。
(IV−1)上記分離工程で生ずる、粒状PASと分離された分離液には、多くの場合、原料微粉PAS、副生アルカリ金属塩(NaCl等)、オリゴマー、揮発性物質や高沸点物質等を含有する不純物、有機アミド溶媒、相分離剤(水等)等が含まれている。
固液分離工程及び脱液工程は、以下の通りに行う。
固液分離工程は、分離液を固液分離し、微粉PAS含有固形物を得る工程である。固液分離工程では、固液分離は、濾過、遠心分離、篩分、沈降等で行う。例えば濾過は、微粉用の通常の濾布を用いた濾過装置を用いることが多い。吸引濾過装置が、処理時間等からみて、有利である。固液分離工程は、連続式でもバッチ式のどちらの方法も可能である。連続式としては、水平ベルト型濾過機がある。バッチ式の場合、濾過装置としては、原料微粉PAS濃度が低い場合は、処理量からみて、フィルタープレスで行うことが好ましい。
本発明の第一の実施形態における脱液工程では、該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を行い、含液率が52重量%以下であるウエットケーキを得る。上記含液率が52重量%以下であると、上記ウエットケーキは、スクリュー等の搬送装置の能力を損なうことなく、上記搬送装置により搬送することができる。ウエットケーキの搬送性が向上することから、上記含液率は、45重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。下限値は特に限定されず、例えば、10重量%程度である。
圧力ろ過において、圧入時のろ過室の内圧は、好ましくは0.1MPaG以上、より好ましくは0.2MPaG以上、更により好ましくは0.3MPaG以上である。
吸引ろ過において、フィルターを介した原液側とろ液側との差圧は、好ましくは0.05MPa以上、より好ましくは0.08MPa以上、更により好ましくは0.1MPaである。
圧搾脱液において、圧搾時のろ過室の内圧は、好ましくは0.4MPaG以上、より好ましくは0.55MPaG以上、更により好ましくは0.7MPaG以上である。
スチームブローにおいて、使用するスチームの温度は、好ましくは115〜200℃、より好ましくは120〜180℃、更により好ましくは125〜150℃である。
エアーブローにおいて、使用するエアーとしては、25℃付近の常温のものを用いてもよく、また加温されたものを用いてもよい。加温する場合、エアーの温度は、ろ材の耐熱温度に留意して決定され、好ましくは45〜200℃、より好ましくは50〜180℃、更により好ましくは55〜150℃である。
[洗浄]
この洗浄の目的は、微粉PAS含有固形物中の副生アルカリ金属塩由来のアルカリ金属濃度(例えば、Na濃度)低減が目的である。
[予備固液分離工程]
予備固液分離工程は、分離液を、濾過等の予備固液分離手段により、原料微粉PASと、濾液とに固液分離する工程である。その際、原料微粉PASに、さらに、アセトン等を添加し、原料微粉PASに含まれた有機アミド溶媒を洗浄し、再度、濾過等の分離手段により、洗浄された原料微粉PASを得てもよい。
副生アルカリ金属塩除去工程は、予備固液分離工程後の、原料微粉PASを水で洗浄して、副生アルカリ金属塩を溶解させ除去する工程である。
本発明の微粉PASは、
該微粉PASが本発明に係る製造方法により製造された微粉PASであり、
該微粉PASの平均粒子径が1〜130μmであり、
該微粉PASの溶融粘度が1Pa・s以上である
微粉PASである。本発明の微粉PASは、アルカリ金属塩、PASオリゴマー等の不純物が低減されている。
(1)含水率
含水率は、140℃、3時間の乾燥処理前後の重量変化を測定し、以下の式を用いて算出した。
含水率(%)=(乾燥処理前の重量−乾燥処理後の重量)÷乾燥処理前の重量×100
微粉PASの平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置(SALD 株式会社島津製作所製)により、測定した。
微粉PASの乾燥品約20gを用いて、東洋精機製キャピログラフ1−Cにより溶融粘度を測定した。この際、キャピラリーは、1mmφ×10mmLのフラットダイを使用し、設定温度は、310℃とした。上記のPAS試料を装置に導入し、5分間保持した後、剪断速度1,216sec−1での溶融粘度を測定した。
(脱水工程)
20リットルのオートクレーブに、NMP6,001gと水硫化ナトリウム水溶液(NaSH:純度62質量%)2,000g、水酸化ナトリウム(NaOH:純度74.0質量%)1,171gを仕込んだ。
上記脱水工程後、オートクレーブの内容物を150℃まで冷却し、pDCB3,360g、NMP2,707g、水酸化ナトリウム19g、及び水167gを加え、撹拌しながら、220℃の温度で5時間反応させて、前段重合を行った。
前段重合のpDCBの転化率は、92%であった。
後段重合終了後、室温付近まで冷却してから、内容物を目開き径150μm(100メッシュ)のスクリーンで篩分けし、篩上に、粒状PPSのウェットケーキ、篩下に分離液を得た。
このスラリーに対し、以下の操作を実施した。
[比較例1]
120kgのスラリーを、φ600吸引ろ過機に投入し、ろ液を118kg得るまでろ過を続けた。次いで、形成されたケーキに純水を2kg投入して更にろ過を行い、1.1kgの含水ケークを得た。含水率は54.8重量%であった(吸引ろ過法)。
900kgのスラリーを、φ485×200の遠心濾過機に投入し、ろ液を896kg得るまでろ過を続けた。次いで、形成されたケーキに純水を15kg投入して更にろ過し、6.8kgの含水ケークを得た。含水率は46.2重量%であった(遠心脱水法)。
150kgのスラリーを、ろ過面積0.10m2、ろ過室厚み30mmの加圧脱水ろ過機に0.4MPaで圧入し、ろ液を149kg得るまでろ過を続けた。次いで、形成されたケーキにろ過と同じ方向から純水を0.8kg投入してろ過した後、ろ過と逆方向から純水を2kg投入して更にろ過を行った。その後4分間0.7MPaで圧搾を行い、1.0kgの含水ケークを得た。含水率は44.0重量%であった(圧搾脱水法)。
実施例3と類似の手法で圧搾まで行った含水ケークに対し、更に0.5MPaで150秒間エアブローを行い、0.9kgの含水ケークを得た。含水率は35.4重量%であった(圧搾脱水+エアブロー法)。
130kgのスラリーを、ろ過面積0.06m2、ろ過室容積2.5Lの加圧脱水ろ過機に0.25MPaで圧入し、ろ液を127kg得るまでろ過を続けた。次いで、ろ過室に残ったスラリーを排出した後、更に純水を供給して5.5kgろ過を行った。その後、ろ過室に残った純水を排出した後、120秒間0.1MPaでスチームブローし、0.9kgの含水ケークを得た。含水率は43.3重量%であった(圧力ろ過+スチームブロー法)。
[実施例5]
脱水後の含水率が52%のスラリー溶液を1軸のスクリューにて搬送したところ、通常の搬送能力を損なうことなく搬送を行うことができた。
含水率が53.3重量%の含水ケークを1軸のスクリューフィーダーで搬送したところ、付着に伴う目詰まりによって通常の搬送を行うことができなかった。
脱水後の含水率が65%のスラリー溶液を遠心ポンプで液送したところ、通常の搬送能力を損なうことなく搬送を行うことができた。しかし次工程の乾燥処理への負荷が大きかった。
Claims (4)
- 微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法であって、下記の工程;
(a)粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状ポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;
(b)該分離液を固液分離し、微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を得る固液分離工程;
(c)該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を行い、含液率が52重量%以下であるウエットケーキを得る脱液工程;
を含み、
前記脱液を、まず、圧力ろ過、吸引ろ過、又はこれらの2種以上を行った後、更に圧搾脱液を行い、更にスチームブロー、エアーブロー、又はこれらの組み合わせを行うことにより行う、微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法。 - 微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法であって、下記の工程;
(a)粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する分散液から、目開き径75〜180μmの範囲の少なくとも1つのスクリーンを用いた固液分離により粒状ポリアリーレンスルフィドと分離液とに分離する分離工程;
(b)該分離液を固液分離し、微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を得る固液分離工程;
(c)該微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物の脱液を、圧力ろ過、吸引ろ過、又はこれらの2種以上を行った後、更に圧搾脱液を行い、更にスチームブロー、エアーブロー、又はこれらの組み合わせを行うことにより行い、ウエットケーキを得る脱液工程;
を含む微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法。 - 前記脱液工程において、前記微粉ポリアリーレンスルフィド含有固形物を、洗浄液を用いて洗浄する請求項1又は2に記載の製造方法。
- 粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する前記分散液が、有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物及びアルカリ金属水硫化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合反応させる重合工程において生成した粒状ポリアリーレンスルフィドを含有する反応液である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法。
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