JP6354304B2 - インダクタおよびインダクタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特にトランスに使用するインダクタ、及びそのインダクタの製造方法に関するものである。
複数のコアを組み立てて閉磁路を構成させるインダクタにおいて、この複数のコアをテープで巻回して固定するインダクタが存在する。この種のインダクタとして、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、複数のコアの外周面に溝部を設け、溝部をガイドとしてテープを巻回させることによって、複数のコアを付き合わせた状態で固定する。溝部を設けているため、巻回位置のばらつきを抑えると共に、当該テープを巻回させる作業者の作業負担を軽減させることができる。
実開平5−28012号公報
この種のインダクタにおいて、コアの一部をコイルに挿入して閉磁路を構成する場合、テープで巻回しただけではコイルとコアとが相対的に位置ズレを起して所望の仕様を得られないため、何らかの措置を講じて互いの相対的な位置関係を固定する作業が必要となる。
当該作業の手間および当該作業のために製品ごとに専用治具を作成する手間が発生しており、生産性の観点から課題の一つとなっていた。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、生産性の向上に寄与するインダクタおよび当該インダクタの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えるインダクタであって、前記本体部は、基板に実装したとき前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部と、前記基板に接続される複数の端子部と、外側に前記コイルが形成された中空管状体と、を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆するカバー部を含む第二部材を圧装した構成になっており、前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材と他の前記磁性部材との組み合わせによって方形状の枠体が形成され、且つ、前記一の磁性部材が有している棒状の挿入部が前記中空管状体の内側に挿入されていることによって前記挿入部を一部に含む閉磁路が構成されておりさらに、面状の固定部材を備え、前記固定部材が前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたって接合ていることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定していると共に、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面と、にわたって前記固定部材が接合していることによって、前記一対の磁性部材と前記本体部とが固定されていることを特徴とするインダクタが提供される。
また、本発明によれば、一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えているインダクタの製造方法であって、基板に実装したとき前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部と、前記基板に接続される複数の端子部と、外側に前記コイルが形成された中空管状体と、を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆するカバー部を含む第二部材を圧装して前記本体部を構成する圧装工程と、前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材と他の前記磁性部材との組み合わせによって方形状の枠体が形成され、且つ、前記一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部を前記中空管状体の内側に挿入することによって前記挿入部を一部に含む閉磁路を構成する閉磁路構成工程と、前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたるように面状の固定部材を接合させることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定すると共に、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面と、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面とにわたって前記固定部材を接合させることによって前記一対の磁性部材と前記本体部とを固定する閉磁路固定工程と、を含んでいるインダクタの製造方法が提供される。
上記発明を用いた場合、一つの固定部材が(i)一の磁性部材と他の磁性部材とを接合固定するとともに(ii)一対の磁性部材の少なくとも一方と本体部とを接合固定するので、これらの相対的な位置ズレを抑制することができる。従って、磁性部材とコイルとの相対位置を固定する作業において好適に作用し、当該作業にかかる負担を軽減することができる。
本発明によれば、生産性の向上に寄与するインダクタおよび当該インダクタの製造方法が提供される。
第一実施形態のインダクタをZ軸の負方向から視た斜視図である。 第一実施形態のインダクタをZ軸の正方向から視た斜視図である。 図1に対応する方向から視たインダクタの分解図である。 図2に対応する方向から視たインダクタの分解図である。 インダクタの下面図である。 図5におけるVI−VI断面図である。 (a)は第二部材の下面図である。(b)は第二部材を下方から視た斜視図である。 ボビン部の端部に対するリブの当接位置を示す模式図である。 コイルおよびコアが構成する閉磁路を示す模式図である。 インダクタの製造方法を示すフローチャートである。 第二実施形態のインダクタにおける斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
また、本実施形態における種々の方向は、特段の断りのない限り、各図に示すX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系によって説明する。なお、X軸は、インダクタ100を基板(図示せず)に実装した場合における垂直方向であり、図1における下から上の方向を正方向とする。Z軸は、コイル70(コイル71およびコイル72)の長軸方向であり、図1においては左下から右上の方向を正方向とする。Y軸は、X軸とZ軸とに対する垂直方向であり、図1においては左上から右下の方向を正方向とする。
<第一実施形態>
第一実施形態のインダクタ100の概要について、図1、図2、図5および図6を用いて以下説明する。
図1は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の負方向から視た斜視図である。図2は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の正方向から視た斜視図である。図5は、インダクタ100の下面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面図である。
インダクタ100は、一対の磁性部材(コア10およびコア20)と、巻回されている巻線によって構成されているコイル71およびコイル72を有している本体部50と、を備える。
一対の磁性部材のうち一の磁性部材(コア10)が有している棒状の挿入部12がコイル71に挿入されている。また、一対の磁性部材のうち他の磁性部材(コア20)が有している棒状の挿入部22がコイル72に挿入されている。コア10とコア20とが組み合わされて閉磁路が構成され、当該閉磁路は挿入部12、22を一部に含んでいる。
さらに、インダクタ100は、面状の固定部材60を備える。固定部材60がコア10とコア20と本体部50とにわたって接合されていることによって、閉磁路を構成しているコア10とコア20とを固定していると共にコア10およびコア20の少なくとも一方と本体部50とを固定していることを特徴とする。
上記のような構成とすることによって、固定部材60は一対の磁性部材(コア10とコア20)および本体部50を一緒に固定することができる。
ここで、インダクタ100とは、電流を流したときインダクタンスを生じる部位(例えばコイル70)を有する物品をいう。本実施形態においてインダクタ100が有する当該部位は二つ(コイル71とコイル72と)に分離しているが、必ずしもこれに限られない。すなわち、当該部位が単一のコイルであってもよく、三つ以上のコイルであってもよい。インダクタ100の用途については、トランス(変成器)やチョークコイル等が挙げられる。
ここで、固定部材60が接合されているとは、固定部材60が対象となる部材とつなぎ合わさっていることをいい、接着材によって接着していること、摩擦力、磁力または静電気による引力等で引き寄せ合っていることも含まれる。
なお、本実施形態において、固定部材60の長手方向はYZ平面に沿っており、固定部材60の幅方向はX軸方向に沿っている。
また、一対の磁性部材であるコア10およびコア20が共にいわゆるEコアであって、コイル71に挿入されている挿入部12およびコイル72に挿入されている挿入部22を有している。本発明における一対の磁性部材は、Eコア−Eコアの組み合わせに限らず、Eコア−Iコアの組み合わせ等、磁性部材の少なくとも一方が挿入部12または挿入部22に相当する部位を有していればよい。
固定部材60が上記のような特徴を有しているので、一つの固定部材60が(i)コア10とコア20とを接合固定するとともに(ii)コア10およびコア20の少なくとも一方と本体部50とを接合固定するので、これらの相対的な位置ズレを抑制することができる。従って、コア10とコイル71との相対位置、または、コア20とコイル72との相対位置を固定する作業において好適に作用し、当該作業にかかる負担を軽減することができる。
<コイル70および本体部50について>
次に、図1〜図8を用いて、コイル70および本体部50について述べる。
図1は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の負方向から視た斜視図である。図2は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の正方向から視た斜視図である。図3は、図1に対応する方向から視たインダクタ100の分解図である。図4は、図2に対応する方向から視たインダクタ100の分解図である。図5は、インダクタ100の下面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面図である。図7は、(a)は第二部材40の下面図である。(b)は第二部材40を下方から視た斜視図である。図8は、ボビン部38の端部34に対するリブ415、416の当接位置を示す模式図である。
本体部50とは、コイル70(コイル71およびコイル72)とコイル70を収容している部材とを少なくとも含むインダクタ100の構成要素をいう。なお、本実施形態においてコイル70を収容している部材には、ボビン部38、ボビン部39、ベース部51およびカバー部41が含まれる。また、本実施形態における本体部50は、上記の各部の他に複数の端子部31(311〜318)も含んでいる。
本実施形態における本体部50は、第一部材30と第二部材40とから構成されており、ボビン部38、39に巻線を巻回してコイル70を設けた後に、第一部材30と第二部材40とを互いを組み合わせ、カバー部41でコイル70を覆うようになっている。
ここで示す本体部50の構成は一例であり、多様な構成を採りうる。例えば、単一の部材によって本体部50を構成してもよいし、三つ以上の部材を組み合わせて本体部50を構成してもよい。
コイル70は、コア10の側(Z軸の負方向)に配置されているコイル71と、コア20の側(Z軸の正方向)に配置されているコイル72と、を含んでいる。コイル71とコイル72とは、隔壁部35および隔壁部36によって二分されている。
コイル71はコア10の側に配置される四つの端子部311〜314に接続されている。また、コイル72はコア20の側に配置される四つの端子部315〜318に接続されている。
第一部材30はフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で形成されており絶縁体であるため、隔壁部35および隔壁部36によってコイル71およびコイル72は絶縁されている。また、コイル71およびコイル72は同一の閉磁路を共有しているので、一方に電流が流れて電磁場が生じると相互誘導によって他方にも電流が流れる。
このように構成されているので、インダクタ100はトランスやチョークコイル等に用いることができる。なお、コイル71およびコイル72の巻数や巻線の種別については、インダクタ100に設定される所望の仕様に基づいて選択されればよい。
カバー部41には突起部411がコア10の側に設けられ、コア20の側には突起部411に相当する部位が設けられていない。突起部411は、カバー部41に覆われて視認できないコイル71およびコイル72の配置を外観から判別するために設けられている。インダクタ100を基板(図示せず)に実装する際には、この突起部411を基準に実装する方向を決定することができる。
隔壁部35および隔壁部36の間隙には、第二部材40の内部に設けられた隔壁部45および隔壁部46が収まるように形成されている。第二部材40はナイロン等の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂で構成されており絶縁体であるため、隔壁部45および隔壁部46もコイル71とコイル72との絶縁沿面距離を保つ作用を果たす。また、当該機能に合わせて、隔壁部45および隔壁部46は、隔壁部35と隔壁部36とで挟持されることで、第一部材30と第二部材40とのZ軸方向への位置ズレを防止する機能を有する。
第一部材30は、ボビン部38およびボビン部39を含んでいる。
ボビン部38は、外側にコイル71が形成され、内側に挿入部12が挿入されている中空管状体である。ボビン部38の端部34は鍔状に形成されている。また、ボビン部39は、外側にコイル72が形成され、内側に挿入部22が挿入されている中空管状体である。ボビン部39の端部37は鍔状に形成されている。
第二部材40は、カバー部41の内壁において端部34に対向しており、内壁から端部34に向かって突出しているリブ415、416を有している。また、第二部材40は、カバー部41の内壁において端部37に対向しており、内壁から端部37に向かって突出しているリブ417、418を有している。
第二部材40は端部34および端部37に沿って圧装され、端部34とリブ415、416とが密接し、また、端部37とリブ417、418とが密接している。これにより、第一部材30と第二部材40とがZ軸方向に位置ズレを起こすことを防止している。
リブ415〜418は端部34、37に向かってテーパーに形成されており、基端から先端に向けて先細りになっている。このように形成されていることによって、リブ415〜418自体に十分な強度を与えつつ、第一部材30に対して第二部材40の圧装も円滑に行うことができる。
図8にリブ415、416が端部34に密接する領域A4、A5をそれぞれ示す。
端部34は、挿入部12を挿入している開口部341を含んでいる。また、リブ415、416は、カバー部41の内壁に沿って略直線状に延在している。
図8に図示するように、領域A4、A5は、開口部341を第二部材40の圧装方向(X軸方向)に拡張した領域A1の外側となっている。また、領域A4、A5は、第二部材40の圧装方向と直交する方向(Y軸方向)に拡張した領域A2、A3の外側となっている。すなわち、リブ415、416が延在している位置が、第二部材40の圧装方向から視ても、圧装方向と直交する方向から視ても、端部34において開口部341の外側になっている。
ここで開口部341の外側とは、端部34に沿っている所定の方向から視たとき開口部341と重ならない位置をいう。
また、端部34と同様に端部37も、挿入部22を挿入している開口部371を含んでいる。また、リブ415、416と同様にリブ417、418は、カバー部41の内壁に沿って略直線状に延在しており、リブ417、418が延在している位置が、第二部材40の圧装方向から視ても、圧装方向と直交する方向から視ても、端部37において開口部371の外側になっている。
上述したようにリブ415〜418が第一部材30に当接するので、第二部材40を第一部材30に圧装した後に、互いにX軸方向またはY軸方向に位置ズレが生じたとしてもリブ415、416が開口部341に到達することがなく、リブ417、418が開口部371に到達することがない。また、圧装時においてリブ415〜418が端部34、37に与える負荷が開口部341、371の近傍に集中せず、端部34、37の変形を防止する。従って、リブ415〜418が上記のように配置されていることによって、挿入部12、22を円滑に開口部341、371に挿入することを担保できる。
第一部材30は、端子部311〜314の基端が埋設されている脚部32と、端子部315〜318の基端が埋設されている脚部33と、を有している。また、第二部材40は、上述したカバー部41の他に、カバー部41より下方に位置し、カバー部41よりY軸方向およびZ軸方向に突出しているカバー下部42を含んでいる。カバー下部42は脚部32と脚部33とを内包しており、カバー下部42の内壁上面と脚部32および脚部33の外壁上面とが当接するまで、第二部材40は第一部材30に圧装されている。
換言すれば、カバー下部42の内壁上面と脚部32および脚部33の外壁上面とが、第一部材30に第二部材40を圧装する作業の基準面となっている。
<インダクタ100に構成される閉磁路について>
第二部材40は、カバー部41において開口部341、371と対向する位置に開口部412、413を設けている。挿入部12は開口部412と開口部341とを貫通するようにボビン部38に挿入されている。また、挿入部22は開口部413と開口部371とを貫通するようにボビン部39に挿入されている。
次に、図9を用いて、インダクタ100に構成される閉磁路について述べる。
図9は、コイル70およびコア10、20が構成する閉磁路を示す模式図である。より詳細には、コア10、20およびコイル70以外の構成要素をインダクタ100から除いた状態において、コイル70に電力を与えて電磁場を発生させた状態を仮想して示す模式図である。
ここで閉磁路とは、本来的に発散するコイル70から生じる磁束を、コイル70の周囲に設けた磁性部材(コア10およびコア20)によって遮蔽し、当該磁束の通り道(磁路)を磁性部材に収束させることによって、磁性部材の形状に近似する閉鎖的な磁路をいう。
また、ここで「閉磁路が構成されている」とは、コイル70に電力を与えたとき、閉磁路が構成される形状になっているこという。より具体的には、コア10およびコア20を組み合わせると枠体(環状、多角形状等を含む)、球体、箱形等を形成し、その内部にコイル70が内包可能な形状になっていることをいう。
図9に示すように、コア10およびコア20は、X軸方向に視たとき英字の"E"の形状またはその対称形状になっている。コア10は、外枠部11、挿入部12、外枠部13および外枠部14から構成されている。これらの構成要素のうち挿入部12はコイル71に挿入されており、外枠部11、外枠部13および外枠部14はコイル71の外側に配置されている。コア20は、外枠部21、挿入部22、外枠部23および外枠部24から構成されている。これらの構成要素のうち挿入部22はコイル72に挿入されており、外枠部21、外枠部23および外枠部24はコイル72の外側に配置されている。
コア10とコア20とを組み合わせると、外枠部11の先端面111と外枠部21の先端面211、挿入部12の先端面121と挿入部22の先端面221、外枠部13の先端面131と外枠部23の先端面231がそれぞれ当接する(各先端面の配置については図3および図4を参照)。これにより、コア10およびコア20は全体として枠体を構成し、その枠体の中に挿入部12と挿入部22とを内包する。
なお、本実施形態において、外枠部11と外枠部21、挿入部12と挿入部22、外枠部13と外枠部23の三組全てが互いに当接するように説明したが、必ずしもこれに限られない。すなわち、これらの一部または全部について直接当接する形態に限られない。例えば、上記のいずれかの間に空隙や樹脂等の絶縁体によるギャップを設けて、インダクタ100の電磁特性を調整してもよい。
ただし、上記のいずれかにおいて、直接当接している、または何らかを介在して間接的に当接していることが好ましい。なぜならば、上記のうち少なくとも一組が当接していれば、固定部材60はコア10およびコア20の外周側面を緊締することができ、閉磁路を固定部材60の締め付けによって固定することができるからである。
コア10、20およびコイル70は、磁路M1および磁路M2を構成する。磁路M1は、挿入部12を基点して考えた場合、挿入部12→外枠部14→外枠部11→外枠部21→外枠部24→挿入部22→挿入部12を経路とする。また、磁路M2は、挿入部12を基点して考えた場合、挿入部12→外枠部14→外枠部13→外枠部23→外枠部24→挿入部22→挿入部12を経路とする。すなわち、磁路M1および磁路M2のいずれも閉磁路を構成している。
<固定部材60について>
以下、図1、図2、図5および図6を用いて、固定部材60について述べる。より具体的には、コア10、コア20および本体部50の位置関係を明らかにし、固定部材60によって閉磁路(コア10およびコア20によって構成される枠体)を固定する技術について説明する。
図1は、第一実施形態のインダクタ100における一方のコア10を手前とした場合の斜視図である。図2は、図1において奧方に配置されている他方のコア20を手前とした場合の斜視図である。図5は、インダクタ100の下面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面図である。
本体部50は、基板(図示せず)に実装したとき、基板と一対の磁性部材(コア10およびコア20)との間に位置し基板と一対の磁性部材とを隔離するベース部51を有している。
また、上述のとおり、閉磁路を構成しているコア10およびコア20は、挿入部12を内側に内包している方形状の枠体を形成している。
固定部材60は、長手方向にわたって枠体の四方の側面のいずれにもわたって巻回されており、枠体を緊締している。これにより、本体部50と一対の磁性部材(コア10およびコア20)との相対的な位置ズレを防止することができる。
なお、本実施形態において、固定部材60は枠体の四方の側面のいずれも巻回する態様を例示しているが、必ずしもこれに限られない。例えば、固定部材60は、枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面に接合しており、かつ、当該二面とベース部の側面とに接合している態様であってもよい。少なくとも隣接した二面を接合していれば、Y軸方向およびZ軸方向について、本体部50と一対の磁性部材(コア10およびコア20)との相対的な位置ズレを抑制することができるからである。
前段で述べた枠体の四方の側面を具体的に示せば、一面はコア10における外枠部14の外周側の側面141である。また、別の一面はコア20における外枠部24の外周側の側面241である。また、別の一面はコア10における外枠部11の外周側の側面112とコア20における外枠部21の外周側の側面212を組み合わせてなる平面である。また、別の一面はコア10における外枠部13の外周側の側面132とコア20における外枠部23の外周側の側面232を組み合わせてなる平面である。
本実施形態の固定部材60は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられている部材が好ましい。当該部材は、予め粘着面を有している粘着テープであってもよいし、インダクタ100の製造時に接着剤を塗布して用いられる帯状部材であってもよい。
上記のような固定部材60を用いる場合、固定部材60は、一対の磁性部材(コア10とコア20)および本体部50に対して粘着層で接着することによって接合していることが好ましい。
このような固定部材60を用いることによって、固定部材60を貼り付けるという簡易な作業(ワンアクション)で一対の磁性部材および本体部50を固着することができる。また、固定部材60の締め付け力のみで緊締する態様に比べて、粘着力による接合力が付加されるので、一対の磁性部材および本体部50を強固に固着することができる。
本実施形態の本体部50において、ベース部51の側面は、枠体の側面より内側に窪んで位置している、または、枠体の側面と同一平面上に位置していることが好ましい。
なぜならば、上記のように構成すれば、仮にベース部51から固定部材60が離間したとしても、固定部材60の裾が枠体より外側に広がることがないので、固定部材60の裾がインダクタ100に近接している電子部品等(図示せず)に接触することを防止できるからである。また、上記のように構成すれば、ベース部51の側面が枠体の側面より外側に突出する構成と比べて、ベース部51と枠体の境目より枠体側に対して固定部材60の粘着層を接着させやすいので、固定部材60による枠体を締め付ける力が好適に発揮されるからである。
上述したように、本実施形態の本体部50は、基板(図示せず)に接続される複数の端子部31を含む第一部材30に対して、コイル70を被覆しているカバー部41を含む第二部材40を圧装した構成となっている。
また、ベース部51の側面は、第一部材30に含まれる第一平面321、331と、第二部材40に含まれる第二平面421〜426と、を含んでいる。
固定部材60は、第一平面321、331と第二平面421〜426とにわたって接合している。
ここで端子部31とは、コイル70と実装される基板(図示せず)の電極とを電気的に接続する際に当該電極に接続される部材である。本実施形態の端子部31として、コア10の側(Z軸の負方向)に配置される四つの端子部311〜314と、コア20の側(Z軸の正方向)に配置される四つの端子部315〜318と、が設けられている。
第一平面321、331についてより詳細に説明すれば、以下のようになる。
第一平面321は、端子部311〜314の基端が埋設されている脚部32に含まれ、Z軸の負方向に面したベース部51の側面である。また、第一平面321は、第二平面421と略同一平面上に位置しており、側面141と同一平面上に位置している、または、側面141より内側に窪んでいる。
第一平面331は、端子部315〜318の基端が埋設されている脚部33に含まれ、Z軸の正方向に面したベース部51の側面である。また、第一平面331は、第二平面424と略同一平面上に位置しており、側面241と同一平面上に位置している、または、側面241より内側に窪んでいる。
第二平面421〜426についてより詳細に説明すれば、以下のようになる。
第二平面421は、Z軸の負方向に面したベース部51の側面であって、側面141と第一平面321との間に位置している。また、第二平面421は、第一平面321と略同一平面上に位置しており、側面141より同一平面上又は内側に窪んでいる。
第二平面422および第二平面423は、Y軸の正方向に面したベース部51の側面である。また、第二平面422および第二平面423は、側面132および側面232より内側に窪んでいる。
第二平面424は、Z軸の正方向に面したベース部51の側面であって、側面241と第一平面331との間に位置している。また、第二平面424は、第一平面331と略同一平面上に位置しており、側面241より同一平面上又は内側に窪んでいる。
第二平面425および第二平面426は、Y軸の負方向に面したベース部51の側面である。また、第二平面425および第二平面426は、側面112および側面212より内側に窪んでいる。
コア10、コア20および本体部50が上記のような位置関係で配置されているので、固定部材60は以下のように各平面に接合することができる。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面141と第一平面321と第二平面421とに接合している。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面132および側面232と、第二平面422および第二平面423と、に接合している。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面241と第一平面331と第二平面424とに接合している。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面112および側面212と、第二平面425および第二平面426と、に接合している。
固定部材60は、長手方向にわたって枠体の側面141、側面132、側面232、側面241、側面212および側面112に接合している。すなわち、固定部材60は枠体の四方の側面のいずれも巻回している。
固定部材60は、長手方向にわたってベース部51の第一平面321または第二平面421と、第二平面422と、第二平面423と、第一平面331または第二平面424と、第二平面425と、第二平面426と、に接合している。すなわち、固定部材60はベース部51の側面のいずれも巻回している。
上記のように固定部材60が各平面を接合しているので、第一部材30と第二部材40とが固定部材60の長手方向(Y軸方向およびZ軸方向)に位置ズレすることを防止することができると共に、固定部材60の幅方向(X軸方向)に位置ズレすることも防止することができる。
第一平面321と第二平面421と側面141との組み合わせにおいては略同一平面に位置しており、三種の部材(コア10、第一部材30および第二部材40)が固定部材60の幅方向にわたって互いに接着されている。従って、三種の部材が互いにZ軸方向に位置ズレを起こすことを防止することができる。
また、第一平面331と第二平面424と側面241との組み合わせにおいては略同一平面に位置しており、三種の部材(コア20、第一部材30および第二部材40)が固定部材60の幅方向にわたって互いに接着されている。従って、三種の部材が互いにZ軸方向に位置ズレを起こすことを防止することができる。
<インダクタ100の製造方法について>
次に、インダクタ100の製造方法について、図10を用いて説明する。
図10は、インダクタ100の製造方法を示すフローチャートである。
図10に示す製造方法は、一対の磁性部材(コア10およびコア20)と、巻回されている巻線によって構成されているコイル70を有している本体部50と、を備えているインダクタ100の製造方法である。当該製造方法は、圧装工程(S11)、閉磁路構成工程(S12)および閉磁路固定工程(S13)を含んでいる。
S11において、第一部材30に対して第二部材40を圧装して互いに固定する。
S12において、一対の磁性部材のうち一の磁性部材(コア10)が有している棒状の挿入部12をコイル71に挿入する。また、一対の磁性部材のうち他の磁性部材(コア20)が有している棒状の挿入部22をコイル72に挿入する。また、一の磁性部材(コア10)と他の磁性部材(コア20)とを組み合わせて挿入部12、22を一部に含む閉磁路を構成する。
S13において、コア10とコア20と本体部50とにわたるように面状の固定部材60を接合させることによって、閉磁路を構成しているコア10とコア20とを固定すると共に一対の磁性部材の少なくとも一方と本体部50とを固定する。
この製造方法により、固定部材60が(i)コア10とコア20とを接合固定するとともに(ii)コア10およびコア20の少なくとも一方と本体部50とを接合固定するので、これらの相対的な位置ズレを抑制することができる。従って、コア10とコイル71と、または、コア20とコイル72との相対位置を固定する作業において好適に作用し、当該作業にかかる負担を軽減することができる。
既に述べたように、本実施形態における本体部50は、基板(図示せず)に実装したとき、基板と一対の磁性部材(コア10およびコア20)との間に位置し基板と一対の磁性部材とを隔離するベース部51を有している。また、本実施形態における固定部材60は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられている。
従って、閉磁路構成工程(S12)において、一対の磁性部材(コア10およびコア20)を組み合わせて挿入部12、22を内側に内包している方形状の枠体を形成させることができる。
また、閉磁路固定工程(S13)において、(a)枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面を基準として枠体とベース部51との位置関係を所望の位置に合わせ、(b)固定部材60を長手方向にわたって当該二面に接着させ、かつ、(c)固定部材60を幅方向にわたって当該二面とベース部51の側面とに接着させることができる。
S13の(a)、(b)、(c)の作業について、これらの作業は並行して行ってもよいし、時系列的に分割して行ってもよい。
S13の(a)の作業について、枠体の側面のうち隣接した二面の双方を基準として、同時に若しくは部分的に並行して位置合わせを行う態様であってもよい。または、当該二面の一方を基準として位置合わせを行った後に、他方を基準として位置合わせを行う態様であってもよい。
また、当該作業において、枠体(コア10またはコア20)やベース部51(第一部材30または第二部材40)を移動させるために、作業者や機械がこれらを直接動かしてもよいし、緊張している固定部材60の締め付け力によって間接的に動かしてもよい。
S13の(b)と(c)の作業について、固定部材60の長手方向の接着および幅方向の接着を同時に若しくは部分的に並行して行ってもよいし、いずれか一方向について接着した後に、他方向について接着してもよい。
当該製造方法において、枠体(コア10またはコア20)の側面が位置合わせの基準となるので、専用の治具を用いなくともインダクタ100の各部材を所望の位置に合わせ込むことができる。
なお、ここではインダクタ100を構成する構成要素が全て事前に揃っていることを前提として本実施形態に好適な製造方法を説明したが、これがインダクタ100の製造方法の全工程ではなくてもよい。例えば、上記の工程の事前に、コア10、20や第一部材30等を形成する工程やボビン部38、39に巻線を巻回してコイル71、72を形成する工程が含まれていてもよい。
<第二実施形態>
第二実施形態のインダクタ200の概要について、図11を用いて以下説明する。
図11は、第二実施形態のインダクタ200における斜視図である。より詳細には、インダクタ200におけるコア20を手前とした場合の斜視図である。
なお、本実施形態において、第一実施形態と同一視しうる部材や部位については同じ名称、同じ番号を付して説明する。
本実施形態のインダクタ200は、コア10およびコア20からなる枠体の内側からベース部51の反対側に突出しているカバー部41の一部と、一対の磁性部材と、の境目である位置に接着剤81、82を塗布している点において第一実施形態のインダクタ100とは異なる。
より詳細には、外枠部11および外枠部21の当接位置と、当該当接位置の近傍のカバー部41の側面との境目に接着剤81が塗布されている。また、コア20における挿入部(図示せず)が本体部50に対して挿入されている箇所に接着剤82が塗布されている。
このように接着剤81、82を塗布することによって、一対の磁性部材(コア10およびコア20)と本体部50との固着を増強させることができる。
なお、ここでは図示しないが、接着剤81または接着剤82が塗布されている位置から視て、一対の磁性部材の中心位置(コア10の挿入部とコア20の挿入部の当接位置)を基準として点対称となる位置に接着剤が塗布されてもよい。このように接着剤が塗布されることによって、一対の磁性部材と本体部50との固着がより強固となるからである。
上記の特徴点を除いては、本実施形態のインダクタ200は第一実施形態のインダクタ100と同等の製品であり、第一実施形態で説明した種々の作用・効果については、本実施形態においても共通であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ここまで複数の実施形態を示して本発明を説明したが、これらは一例である。上述した各種の構成要素は、必ずしも必須の構成要素ではなく、本発明の効果を阻害しない程度に省いても構わないし、同等に機能又は作用する他の構成要素に代えてもよい。
例えば、ボビン部38またはボビン部39の周囲に巻線が巻回されてコイル71またはコイル72が形成されている事例を説明したが、必ずしもボビン部38やボビン部39に相当する部位を本体部50は備えなくてもよい。すなわち、コイルを形成する巻線が絶縁被覆されているならば、巻線をコア10、20に直接巻回することによってコイルを形成する事例も採りうる。
また、カバー部41にてコイル70を覆う事例を説明したが、必ずしもカバー部41は備えなくてもよく、コイル70が剥き出しの態様も採りうる。
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
例えば、上記の実施形態ではいずれも、本体部50が二つのコイル(コイル71とコイル72)を備える事例で説明したが、少なくとも一つコイルを本体部50が有していればよく、コイル71とコイル72とで電気的に接続し、単一のコイルを形成してもよい。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えるインダクタであって、前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部が前記コイルに挿入されており、前記一の磁性部材と他の前記磁性部材とが組み合わされて閉磁路が構成されており、かつ、前記閉磁路は前記挿入部を一部に含んでおり、さらに、面状の固定部材を備え、前記固定部材が前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたって接合されていることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定していると共に前記一対の磁性部材の少なくとも一方と前記本体部とを固定していることを特徴とするインダクタ。
(2)前記本体部は、基板に実装したとき、前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部を有しており、前記閉磁路を構成している前記一対の磁性部材は、前記挿入部を内側に内包している方形状の枠体を形成しており、前記固定部材は、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面に接合しており、かつ、当該二面と前記ベース部の側面とに接合している(1)に記載のインダクタ。
(3)前記固定部材は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられており、前記固定部材は、前記一対の磁性部材および前記本体部に対して前記粘着層で接着することによって接合している(2)に記載のインダクタ。
(4)前記固定部材は、前記長手方向にわたって前記枠体の四方の側面のいずれにもわたって巻回されており、前記枠体を緊締している(3)に記載のインダクタ。
(5)前記固定部材と接合している前記ベース部の側面は、前記枠体の側面より内側に窪んで位置している、または、前記枠体の側面と同一平面上に位置している(2)から(4)のいずれか一つに記載のインダクタ。
(6)前記本体部は、前記基板に接続される複数の端子部を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆しているカバー部を含む第二部材を圧装した構成となっており、前記固定部材と接着している前記ベース部の側面は、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面と、を含んでおり、前記固定部材は、前記第一平面と前記第二平面とにわたって接合している(2)から(5)のいずれか一つに記載のインダクタ。
(7)前記固定部材は、前記幅方向にわたって前記枠体の側面と前記第一平面と前記第二平面とに接合している(3)に従属している(6)に記載のインダクタ。
(8)前記第一部材は、外側に前記コイルが形成され、内側に前記挿入部が挿入されている中空管状体を含んでおり、前記中空管状体の端部は、鍔状に形成されており、前記第二部材は、前記カバー部の内壁において前記端部に対向しており、前記内壁から前記端部に向かって突出しているリブを有しており、さらに、前記第二部材は前記端部に沿って圧装され、前記端部と前記リブとが密接している(6)または(7)に記載のインダクタ。
(9)前記端部は、前記挿入部を挿入している開口部を含んでおり、前記リブは、前記カバー部の前記内壁に沿って略直線状に延在しており、前記リブが延在している位置が、前記第二部材の圧装方向から視ても、前記圧装方向と直交する方向から視ても、前記端部において前記開口部の外側になっている(8)に記載のインダクタ。
(10)前記枠体の内側から前記ベース部の反対側に突出している前記カバー部の一部と、前記一対の磁性部材と、の境目である位置に接着剤を塗布している(6)から(9)のいずれか一つに記載のインダクタ。
(11)一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えているインダクタの製造方法であって、前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部を前記コイルに挿入し、前記一の磁性部材と他の前記磁性部材とを組み合わせて前記挿入部を一部に含む閉磁路を構成する閉磁路構成工程と、前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたるように面状の固定部材を接合させることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定すると共に前記一対の磁性部材の少なくとも一方と前記本体部とを固定する閉磁路固定工程と、を含んでいるインダクタの製造方法。
(12)前記本体部は、基板に実装したとき、前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部を有しており、前記固定部材は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられており、前記閉磁路構成工程において、前記一対の磁性部材を組み合わせて前記挿入部を内側に内包している方形状の枠体を形成させ、前記閉磁路固定工程において、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面を基準として前記枠体と前記ベース部との位置関係を所望の位置に合わせ、前記固定部材を前記長手方向にわたって前記二面に接着させ、かつ、前記固定部材を前記幅方向にわたって前記二面と前記ベース部の側面とに接着させる(11)に記載のインダクタの製造方法。
100、200 インダクタ
10、20 コア
12、22 挿入部
11、13、14、21、23、24 外枠部
111、121、131、211、221、231 先端面
112、132、141、212、232、241 側面
30 第一部材
31、311〜318 端子部
32、33 脚部
321、331 第一平面
34、37 端部
341、371、412、413 開口部
35、36、45、46 隔壁部
38、39 ボビン部
40 第二部材
41 カバー部
411 突起部
415〜418 リブ
42 カバー下部
421〜426 第二平面
50 本体部
51 ベース部
60 固定部材
70、71、72 コイル
81、82 接着剤
A1〜A5 領域
M1、M2 磁路

Claims (6)

  1. 一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えるインダクタであって、
    前記本体部は、基板に実装したとき前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部と、前記基板に接続される複数の端子部と、外側に前記コイルが形成された中空管状体と、を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆するカバー部を含む第二部材を圧装した構成になっており、
    前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材と他の前記磁性部材との組み合わせによって方形状の枠体が形成され、且つ、前記一の磁性部材が有している棒状の挿入部が前記中空管状体の内側に挿入されていることによって前記挿入部を一部に含む閉磁路が構成されており
    さらに、面状の固定部材を備え、
    前記固定部材が前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたって接合ていることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定していると共に、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面と、にわたって前記固定部材が接合していることによって、前記一対の磁性部材と前記本体部とが固定されていることを特徴とするインダクタ。
  2. 前記固定部材は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられており、
    前記固定部材の前記粘着層が、前記枠体の側面と前記第一平面と前記第二平面とにわたって接着することによって前記一対の磁性部材と前記本体部とを接合している請求項1に記載のインダクタ。
  3. 記中空管状体の端部は、鍔状に形成されており、
    前記第二部材は、前記カバー部の内壁において前記端部に対向しており、前記内壁から前記端部に向かって突出しているリブを有しており、さらに、
    前記第二部材は前記端部に沿って圧装され、前記端部と前記リブとが密接している請求項1又は2に記載のインダクタ。
  4. 前記端部は、前記挿入部を挿入している開口部を含んでおり、
    前記リブは、前記カバー部の前記内壁に沿って略直線状に延在しており、
    前記リブが延在している位置が、前記第二部材の圧装方向から視ても、前記圧装方向と直交する方向から視ても、前記端部において前記開口部の外側になっている請求項3に記載のインダクタ。
  5. 前記枠体の内側から前記ベース部の反対側に突出している前記カバー部の一部と、前記一対の磁性部材と、の境目である位置に接着剤を塗布している請求項1から4のいずれか一項に記載のインダクタ。
  6. 一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えているインダクタの製造方法であって、
    基板に実装したとき前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部と、前記基板に接続される複数の端子部と、外側に前記コイルが形成された中空管状体と、を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆するカバー部を含む第二部材を圧装して前記本体部を構成する圧装工程と、
    前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材と他の前記磁性部材との組み合わせによって方形状の枠体が形成され、且つ、前記一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部を前記中空管状体の内側に挿入することによって前記挿入部を一部に含む閉磁路を構成する閉磁路構成工程と、
    前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたるように面状の固定部材を接合させることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定すると共に、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面と、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面とにわたって前記固定部材を接合させることによって前記一対の磁性部材と前記本体部とを固定する閉磁路固定工程と、を含んでいるインダクタの製造方法。
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