JP6354304B2 - インダクタおよびインダクタの製造方法 - Google Patents
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Description
当該作業の手間および当該作業のために製品ごとに専用治具を作成する手間が発生しており、生産性の観点から課題の一つとなっていた。
また、本実施形態における種々の方向は、特段の断りのない限り、各図に示すX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系によって説明する。なお、X軸は、インダクタ100を基板(図示せず)に実装した場合における垂直方向であり、図1における下から上の方向を正方向とする。Z軸は、コイル70(コイル71およびコイル72)の長軸方向であり、図1においては左下から右上の方向を正方向とする。Y軸は、X軸とZ軸とに対する垂直方向であり、図1においては左上から右下の方向を正方向とする。
第一実施形態のインダクタ100の概要について、図1、図2、図5および図6を用いて以下説明する。
図1は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の負方向から視た斜視図である。図2は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の正方向から視た斜視図である。図5は、インダクタ100の下面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面図である。
一対の磁性部材のうち一の磁性部材(コア10)が有している棒状の挿入部12がコイル71に挿入されている。また、一対の磁性部材のうち他の磁性部材(コア20)が有している棒状の挿入部22がコイル72に挿入されている。コア10とコア20とが組み合わされて閉磁路が構成され、当該閉磁路は挿入部12、22を一部に含んでいる。
さらに、インダクタ100は、面状の固定部材60を備える。固定部材60がコア10とコア20と本体部50とにわたって接合されていることによって、閉磁路を構成しているコア10とコア20とを固定していると共にコア10およびコア20の少なくとも一方と本体部50とを固定していることを特徴とする。
上記のような構成とすることによって、固定部材60は一対の磁性部材(コア10とコア20)および本体部50を一緒に固定することができる。
ここで、固定部材60が接合されているとは、固定部材60が対象となる部材とつなぎ合わさっていることをいい、接着材によって接着していること、摩擦力、磁力または静電気による引力等で引き寄せ合っていることも含まれる。
また、一対の磁性部材であるコア10およびコア20が共にいわゆるEコアであって、コイル71に挿入されている挿入部12およびコイル72に挿入されている挿入部22を有している。本発明における一対の磁性部材は、Eコア−Eコアの組み合わせに限らず、Eコア−Iコアの組み合わせ等、磁性部材の少なくとも一方が挿入部12または挿入部22に相当する部位を有していればよい。
次に、図1〜図8を用いて、コイル70および本体部50について述べる。
図1は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の負方向から視た斜視図である。図2は、第一実施形態のインダクタ100をZ軸の正方向から視た斜視図である。図3は、図1に対応する方向から視たインダクタ100の分解図である。図4は、図2に対応する方向から視たインダクタ100の分解図である。図5は、インダクタ100の下面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面図である。図7は、(a)は第二部材40の下面図である。(b)は第二部材40を下方から視た斜視図である。図8は、ボビン部38の端部34に対するリブ415、416の当接位置を示す模式図である。
ここで示す本体部50の構成は一例であり、多様な構成を採りうる。例えば、単一の部材によって本体部50を構成してもよいし、三つ以上の部材を組み合わせて本体部50を構成してもよい。
コイル71はコア10の側に配置される四つの端子部311〜314に接続されている。また、コイル72はコア20の側に配置される四つの端子部315〜318に接続されている。
このように構成されているので、インダクタ100はトランスやチョークコイル等に用いることができる。なお、コイル71およびコイル72の巻数や巻線の種別については、インダクタ100に設定される所望の仕様に基づいて選択されればよい。
ボビン部38は、外側にコイル71が形成され、内側に挿入部12が挿入されている中空管状体である。ボビン部38の端部34は鍔状に形成されている。また、ボビン部39は、外側にコイル72が形成され、内側に挿入部22が挿入されている中空管状体である。ボビン部39の端部37は鍔状に形成されている。
第二部材40は、カバー部41の内壁において端部34に対向しており、内壁から端部34に向かって突出しているリブ415、416を有している。また、第二部材40は、カバー部41の内壁において端部37に対向しており、内壁から端部37に向かって突出しているリブ417、418を有している。
第二部材40は端部34および端部37に沿って圧装され、端部34とリブ415、416とが密接し、また、端部37とリブ417、418とが密接している。これにより、第一部材30と第二部材40とがZ軸方向に位置ズレを起こすことを防止している。
端部34は、挿入部12を挿入している開口部341を含んでいる。また、リブ415、416は、カバー部41の内壁に沿って略直線状に延在している。
図8に図示するように、領域A4、A5は、開口部341を第二部材40の圧装方向(X軸方向)に拡張した領域A1の外側となっている。また、領域A4、A5は、第二部材40の圧装方向と直交する方向(Y軸方向)に拡張した領域A2、A3の外側となっている。すなわち、リブ415、416が延在している位置が、第二部材40の圧装方向から視ても、圧装方向と直交する方向から視ても、端部34において開口部341の外側になっている。
ここで開口部341の外側とは、端部34に沿っている所定の方向から視たとき開口部341と重ならない位置をいう。
換言すれば、カバー下部42の内壁上面と脚部32および脚部33の外壁上面とが、第一部材30に第二部材40を圧装する作業の基準面となっている。
第二部材40は、カバー部41において開口部341、371と対向する位置に開口部412、413を設けている。挿入部12は開口部412と開口部341とを貫通するようにボビン部38に挿入されている。また、挿入部22は開口部413と開口部371とを貫通するようにボビン部39に挿入されている。
図9は、コイル70およびコア10、20が構成する閉磁路を示す模式図である。より詳細には、コア10、20およびコイル70以外の構成要素をインダクタ100から除いた状態において、コイル70に電力を与えて電磁場を発生させた状態を仮想して示す模式図である。
また、ここで「閉磁路が構成されている」とは、コイル70に電力を与えたとき、閉磁路が構成される形状になっているこという。より具体的には、コア10およびコア20を組み合わせると枠体(環状、多角形状等を含む)、球体、箱形等を形成し、その内部にコイル70が内包可能な形状になっていることをいう。
ただし、上記のいずれかにおいて、直接当接している、または何らかを介在して間接的に当接していることが好ましい。なぜならば、上記のうち少なくとも一組が当接していれば、固定部材60はコア10およびコア20の外周側面を緊締することができ、閉磁路を固定部材60の締め付けによって固定することができるからである。
以下、図1、図2、図5および図6を用いて、固定部材60について述べる。より具体的には、コア10、コア20および本体部50の位置関係を明らかにし、固定部材60によって閉磁路(コア10およびコア20によって構成される枠体)を固定する技術について説明する。
図1は、第一実施形態のインダクタ100における一方のコア10を手前とした場合の斜視図である。図2は、図1において奧方に配置されている他方のコア20を手前とした場合の斜視図である。図5は、インダクタ100の下面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面図である。
また、上述のとおり、閉磁路を構成しているコア10およびコア20は、挿入部12を内側に内包している方形状の枠体を形成している。
固定部材60は、長手方向にわたって枠体の四方の側面のいずれにもわたって巻回されており、枠体を緊締している。これにより、本体部50と一対の磁性部材(コア10およびコア20)との相対的な位置ズレを防止することができる。
なお、本実施形態において、固定部材60は枠体の四方の側面のいずれも巻回する態様を例示しているが、必ずしもこれに限られない。例えば、固定部材60は、枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面に接合しており、かつ、当該二面とベース部の側面とに接合している態様であってもよい。少なくとも隣接した二面を接合していれば、Y軸方向およびZ軸方向について、本体部50と一対の磁性部材(コア10およびコア20)との相対的な位置ズレを抑制することができるからである。
上記のような固定部材60を用いる場合、固定部材60は、一対の磁性部材(コア10とコア20)および本体部50に対して粘着層で接着することによって接合していることが好ましい。
このような固定部材60を用いることによって、固定部材60を貼り付けるという簡易な作業(ワンアクション)で一対の磁性部材および本体部50を固着することができる。また、固定部材60の締め付け力のみで緊締する態様に比べて、粘着力による接合力が付加されるので、一対の磁性部材および本体部50を強固に固着することができる。
なぜならば、上記のように構成すれば、仮にベース部51から固定部材60が離間したとしても、固定部材60の裾が枠体より外側に広がることがないので、固定部材60の裾がインダクタ100に近接している電子部品等(図示せず)に接触することを防止できるからである。また、上記のように構成すれば、ベース部51の側面が枠体の側面より外側に突出する構成と比べて、ベース部51と枠体の境目より枠体側に対して固定部材60の粘着層を接着させやすいので、固定部材60による枠体を締め付ける力が好適に発揮されるからである。
また、ベース部51の側面は、第一部材30に含まれる第一平面321、331と、第二部材40に含まれる第二平面421〜426と、を含んでいる。
固定部材60は、第一平面321、331と第二平面421〜426とにわたって接合している。
第一平面321は、端子部311〜314の基端が埋設されている脚部32に含まれ、Z軸の負方向に面したベース部51の側面である。また、第一平面321は、第二平面421と略同一平面上に位置しており、側面141と同一平面上に位置している、または、側面141より内側に窪んでいる。
第一平面331は、端子部315〜318の基端が埋設されている脚部33に含まれ、Z軸の正方向に面したベース部51の側面である。また、第一平面331は、第二平面424と略同一平面上に位置しており、側面241と同一平面上に位置している、または、側面241より内側に窪んでいる。
第二平面421は、Z軸の負方向に面したベース部51の側面であって、側面141と第一平面321との間に位置している。また、第二平面421は、第一平面321と略同一平面上に位置しており、側面141より同一平面上又は内側に窪んでいる。
第二平面422および第二平面423は、Y軸の正方向に面したベース部51の側面である。また、第二平面422および第二平面423は、側面132および側面232より内側に窪んでいる。
第二平面424は、Z軸の正方向に面したベース部51の側面であって、側面241と第一平面331との間に位置している。また、第二平面424は、第一平面331と略同一平面上に位置しており、側面241より同一平面上又は内側に窪んでいる。
第二平面425および第二平面426は、Y軸の負方向に面したベース部51の側面である。また、第二平面425および第二平面426は、側面112および側面212より内側に窪んでいる。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面141と第一平面321と第二平面421とに接合している。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面132および側面232と、第二平面422および第二平面423と、に接合している。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面241と第一平面331と第二平面424とに接合している。
固定部材60は、幅方向にわたって枠体の側面112および側面212と、第二平面425および第二平面426と、に接合している。
固定部材60は、長手方向にわたって枠体の側面141、側面132、側面232、側面241、側面212および側面112に接合している。すなわち、固定部材60は枠体の四方の側面のいずれも巻回している。
固定部材60は、長手方向にわたってベース部51の第一平面321または第二平面421と、第二平面422と、第二平面423と、第一平面331または第二平面424と、第二平面425と、第二平面426と、に接合している。すなわち、固定部材60はベース部51の側面のいずれも巻回している。
また、第一平面331と第二平面424と側面241との組み合わせにおいては略同一平面に位置しており、三種の部材(コア20、第一部材30および第二部材40)が固定部材60の幅方向にわたって互いに接着されている。従って、三種の部材が互いにZ軸方向に位置ズレを起こすことを防止することができる。
次に、インダクタ100の製造方法について、図10を用いて説明する。
図10は、インダクタ100の製造方法を示すフローチャートである。
S11において、第一部材30に対して第二部材40を圧装して互いに固定する。
S12において、一対の磁性部材のうち一の磁性部材(コア10)が有している棒状の挿入部12をコイル71に挿入する。また、一対の磁性部材のうち他の磁性部材(コア20)が有している棒状の挿入部22をコイル72に挿入する。また、一の磁性部材(コア10)と他の磁性部材(コア20)とを組み合わせて挿入部12、22を一部に含む閉磁路を構成する。
S13において、コア10とコア20と本体部50とにわたるように面状の固定部材60を接合させることによって、閉磁路を構成しているコア10とコア20とを固定すると共に一対の磁性部材の少なくとも一方と本体部50とを固定する。
この製造方法により、固定部材60が(i)コア10とコア20とを接合固定するとともに(ii)コア10およびコア20の少なくとも一方と本体部50とを接合固定するので、これらの相対的な位置ズレを抑制することができる。従って、コア10とコイル71と、または、コア20とコイル72との相対位置を固定する作業において好適に作用し、当該作業にかかる負担を軽減することができる。
従って、閉磁路構成工程(S12)において、一対の磁性部材(コア10およびコア20)を組み合わせて挿入部12、22を内側に内包している方形状の枠体を形成させることができる。
また、閉磁路固定工程(S13)において、(a)枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面を基準として枠体とベース部51との位置関係を所望の位置に合わせ、(b)固定部材60を長手方向にわたって当該二面に接着させ、かつ、(c)固定部材60を幅方向にわたって当該二面とベース部51の側面とに接着させることができる。
また、当該作業において、枠体(コア10またはコア20)やベース部51(第一部材30または第二部材40)を移動させるために、作業者や機械がこれらを直接動かしてもよいし、緊張している固定部材60の締め付け力によって間接的に動かしてもよい。
第二実施形態のインダクタ200の概要について、図11を用いて以下説明する。
図11は、第二実施形態のインダクタ200における斜視図である。より詳細には、インダクタ200におけるコア20を手前とした場合の斜視図である。
なお、本実施形態において、第一実施形態と同一視しうる部材や部位については同じ名称、同じ番号を付して説明する。
より詳細には、外枠部11および外枠部21の当接位置と、当該当接位置の近傍のカバー部41の側面との境目に接着剤81が塗布されている。また、コア20における挿入部(図示せず)が本体部50に対して挿入されている箇所に接着剤82が塗布されている。
このように接着剤81、82を塗布することによって、一対の磁性部材(コア10およびコア20)と本体部50との固着を増強させることができる。
例えば、ボビン部38またはボビン部39の周囲に巻線が巻回されてコイル71またはコイル72が形成されている事例を説明したが、必ずしもボビン部38やボビン部39に相当する部位を本体部50は備えなくてもよい。すなわち、コイルを形成する巻線が絶縁被覆されているならば、巻線をコア10、20に直接巻回することによってコイルを形成する事例も採りうる。
また、カバー部41にてコイル70を覆う事例を説明したが、必ずしもカバー部41は備えなくてもよく、コイル70が剥き出しの態様も採りうる。
例えば、上記の実施形態ではいずれも、本体部50が二つのコイル(コイル71とコイル72)を備える事例で説明したが、少なくとも一つコイルを本体部50が有していればよく、コイル71とコイル72とで電気的に接続し、単一のコイルを形成してもよい。
(1)一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えるインダクタであって、前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部が前記コイルに挿入されており、前記一の磁性部材と他の前記磁性部材とが組み合わされて閉磁路が構成されており、かつ、前記閉磁路は前記挿入部を一部に含んでおり、さらに、面状の固定部材を備え、前記固定部材が前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたって接合されていることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定していると共に前記一対の磁性部材の少なくとも一方と前記本体部とを固定していることを特徴とするインダクタ。
(2)前記本体部は、基板に実装したとき、前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部を有しており、前記閉磁路を構成している前記一対の磁性部材は、前記挿入部を内側に内包している方形状の枠体を形成しており、前記固定部材は、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面に接合しており、かつ、当該二面と前記ベース部の側面とに接合している(1)に記載のインダクタ。
(3)前記固定部材は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられており、前記固定部材は、前記一対の磁性部材および前記本体部に対して前記粘着層で接着することによって接合している(2)に記載のインダクタ。
(4)前記固定部材は、前記長手方向にわたって前記枠体の四方の側面のいずれにもわたって巻回されており、前記枠体を緊締している(3)に記載のインダクタ。
(5)前記固定部材と接合している前記ベース部の側面は、前記枠体の側面より内側に窪んで位置している、または、前記枠体の側面と同一平面上に位置している(2)から(4)のいずれか一つに記載のインダクタ。
(6)前記本体部は、前記基板に接続される複数の端子部を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆しているカバー部を含む第二部材を圧装した構成となっており、前記固定部材と接着している前記ベース部の側面は、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面と、を含んでおり、前記固定部材は、前記第一平面と前記第二平面とにわたって接合している(2)から(5)のいずれか一つに記載のインダクタ。
(7)前記固定部材は、前記幅方向にわたって前記枠体の側面と前記第一平面と前記第二平面とに接合している(3)に従属している(6)に記載のインダクタ。
(8)前記第一部材は、外側に前記コイルが形成され、内側に前記挿入部が挿入されている中空管状体を含んでおり、前記中空管状体の端部は、鍔状に形成されており、前記第二部材は、前記カバー部の内壁において前記端部に対向しており、前記内壁から前記端部に向かって突出しているリブを有しており、さらに、前記第二部材は前記端部に沿って圧装され、前記端部と前記リブとが密接している(6)または(7)に記載のインダクタ。
(9)前記端部は、前記挿入部を挿入している開口部を含んでおり、前記リブは、前記カバー部の前記内壁に沿って略直線状に延在しており、前記リブが延在している位置が、前記第二部材の圧装方向から視ても、前記圧装方向と直交する方向から視ても、前記端部において前記開口部の外側になっている(8)に記載のインダクタ。
(10)前記枠体の内側から前記ベース部の反対側に突出している前記カバー部の一部と、前記一対の磁性部材と、の境目である位置に接着剤を塗布している(6)から(9)のいずれか一つに記載のインダクタ。
(11)一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えているインダクタの製造方法であって、前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部を前記コイルに挿入し、前記一の磁性部材と他の前記磁性部材とを組み合わせて前記挿入部を一部に含む閉磁路を構成する閉磁路構成工程と、前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたるように面状の固定部材を接合させることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定すると共に前記一対の磁性部材の少なくとも一方と前記本体部とを固定する閉磁路固定工程と、を含んでいるインダクタの製造方法。
(12)前記本体部は、基板に実装したとき、前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部を有しており、前記固定部材は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられており、前記閉磁路構成工程において、前記一対の磁性部材を組み合わせて前記挿入部を内側に内包している方形状の枠体を形成させ、前記閉磁路固定工程において、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面を基準として前記枠体と前記ベース部との位置関係を所望の位置に合わせ、前記固定部材を前記長手方向にわたって前記二面に接着させ、かつ、前記固定部材を前記幅方向にわたって前記二面と前記ベース部の側面とに接着させる(11)に記載のインダクタの製造方法。
10、20 コア
12、22 挿入部
11、13、14、21、23、24 外枠部
111、121、131、211、221、231 先端面
112、132、141、212、232、241 側面
30 第一部材
31、311〜318 端子部
32、33 脚部
321、331 第一平面
34、37 端部
341、371、412、413 開口部
35、36、45、46 隔壁部
38、39 ボビン部
40 第二部材
41 カバー部
411 突起部
415〜418 リブ
42 カバー下部
421〜426 第二平面
50 本体部
51 ベース部
60 固定部材
70、71、72 コイル
81、82 接着剤
A1〜A5 領域
M1、M2 磁路
Claims (6)
- 一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えるインダクタであって、
前記本体部は、基板に実装したとき前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部と、前記基板に接続される複数の端子部と、外側に前記コイルが形成された中空管状体と、を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆するカバー部を含む第二部材を圧装した構成になっており、
前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材と他の前記磁性部材との組み合わせによって方形状の枠体が形成され、且つ、前記一の磁性部材が有している棒状の挿入部が前記中空管状体の内側に挿入されていることによって前記挿入部を一部に含む閉磁路が構成されており、
さらに、面状の固定部材を備え、
前記固定部材が前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたって接合していることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定していると共に、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面と、にわたって前記固定部材が接合していることによって、前記一対の磁性部材と前記本体部とが固定されていることを特徴とするインダクタ。 - 前記固定部材は、長尺に形成された長手方向と短尺に形成された幅方向を有する帯状の部材であって粘着性を有する粘着層が設けられており、
前記固定部材の前記粘着層が、前記枠体の側面と前記第一平面と前記第二平面とにわたって接着することによって前記一対の磁性部材と前記本体部とを接合している請求項1に記載のインダクタ。 - 前記中空管状体の端部は、鍔状に形成されており、
前記第二部材は、前記カバー部の内壁において前記端部に対向しており、前記内壁から前記端部に向かって突出しているリブを有しており、さらに、
前記第二部材は前記端部に沿って圧装され、前記端部と前記リブとが密接している請求項1又は2に記載のインダクタ。 - 前記端部は、前記挿入部を挿入している開口部を含んでおり、
前記リブは、前記カバー部の前記内壁に沿って略直線状に延在しており、
前記リブが延在している位置が、前記第二部材の圧装方向から視ても、前記圧装方向と直交する方向から視ても、前記端部において前記開口部の外側になっている請求項3に記載のインダクタ。 - 前記枠体の内側から前記ベース部の反対側に突出している前記カバー部の一部と、前記一対の磁性部材と、の境目である位置に接着剤を塗布している請求項1から4のいずれか一項に記載のインダクタ。
- 一対の磁性部材と、巻回されている巻線によって構成されているコイルを有している本体部と、を備えているインダクタの製造方法であって、
基板に実装したとき前記基板と前記一対の磁性部材との間に位置し前記基板と前記一対の磁性部材とを隔離するベース部と、前記基板に接続される複数の端子部と、外側に前記コイルが形成された中空管状体と、を含む第一部材に対して、前記コイルを被覆するカバー部を含む第二部材を圧装して前記本体部を構成する圧装工程と、
前記一対の磁性部材のうち一の前記磁性部材と他の前記磁性部材との組み合わせによって方形状の枠体が形成され、且つ、前記一の前記磁性部材が有している棒状の挿入部を前記中空管状体の内側に挿入することによって前記挿入部を一部に含む閉磁路を構成する閉磁路構成工程と、
前記一の磁性部材と前記他の磁性部材と前記本体部とにわたるように面状の固定部材を接合させることによって、前記閉磁路を構成している前記一の磁性部材と前記他の磁性部材とを固定すると共に、前記枠体の四方の側面のうち少なくとも隣接した二面と、前記第一部材に含まれる第一平面と、前記第二部材に含まれる第二平面とにわたって前記固定部材を接合させることによって前記一対の磁性部材と前記本体部とを固定する閉磁路固定工程と、を含んでいるインダクタの製造方法。
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