JP6301811B2 - コイルとその製造方法、及びリアクトル - Google Patents

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本発明は、表面に自己融着層を形成した線材を巻回して成るコイルと、その製造方法、及びリアクトルに関する。
エッジワイズコイルは、平角線の短辺を内径面として縦に巻いたコイルで、丸線を巻回したコイルに比較して、断面が角のため巻線断面積が大きく占積率が高い。また、丸線のように多層に巻回することがなく、1層でよいため巻線の内外温度差が小さく、放熱性能に優れ温度上昇が少ない。このような利点から、高効率リアクトル用のコイルとして適している。
従来から、エッジワイズコイルの1つとして、平角線や平角編み線の表面に熱硬化性樹脂などから成る自己融着層を形成しておき、巻回したコイルを加熱することで、巻線を一体化した自己融着型エッジワイズコイルが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。ここで、「自己融着」とは、他に接着剤やモールド樹脂を必要とすることなく、線材を加熱することで、線材自体の表面に形成された樹脂が溶融して、隣接する線材と接着されることを意味する。自己融着層を形成する樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂の一部をフェノール樹脂に変成した樹脂等が使用される。
自己融着型エッジワイズコイルは、平角線を巻回したコイルを含浸や樹脂モールドして一体化していた従来技術に比較して、自己融着層を有する平角線を用いることで、含浸時の工程の複雑さや、金型成型時に線材の被覆が傷つく恐れを排除することができる。
特開2009−200387号公報 特開2009−261086号公報 再表2008/096526号公報
自己融着層を有する平角線で巻回されたエッジワイズコイルは、締め付ける力(残留応力)がさほど無いため、巻回しただけの状態では融着時に線材間に接着方向の力(コイルの軸方向に作用する力)が発現せず、コイルを加熱しただけでは線材同士を確実に接着させることができない。そのため、特許文献1や特許文献2では、巻回されたコイルを金型などにセットした状態で、コイルの軸方向から加圧することで隣接する線材同士を接着する技術が提案されている。
しかし、従来技術では、巻回されたコイルを直接金型で加圧していることから、線材表面の自己融着層が金型に付着し、金型からの取り出しが困難になる。また、エッジワイズコイルは単体で使用されることはなく、コアやそのボビンなどと組み合わせることで、リアクトルその他の電子部品を構成するものであるが、従来技術のようにコイル単体を自己融着で一体化したとしても、その後、更にコアやボビンとの組み合わせ作業を別途行うことは、電子部品の製造工数が増大する。例えば、コイルと当該コイル以外の他の部材との接着を別途接着剤等を用いて行う場合、当該接着剤を用いて接着する工数分、製造工数が増大する。
上記の金型からの取り出しが困難であることや、製造工数が増大することは、エッジワイズコイルに限られず、他のコイルでも同様の問題が生じ得る。
本発明は前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、加圧時に自己融着層が金型に付着することがなく、線材の融着作業を簡単に行うことができ、しかも、融着によって線材が一体化されたコイルをコアやボビンと組み合わせてリアクトルなどの電子部品を容易に製造することができるコイルとその製造方法、及びリアクトルを提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明のコイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備えたコイルであって、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記コイル本体の少なくとも一部に、前記平角線表面から突出した突出部が形成され、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の前記突出部の部分が平角線の隣接する部分に対して自己融着層によって接着され、前記隣接する平角線の表面の間には隙間が形成されていることを特徴とする。また、のような特徴を有するコイルの製造方法も本発明の一態様である。
また、前記の目的を達成するために、本発明のコイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備えたコイルであって、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記コイル本体の少なくとも一部に、前記平角線表面から突出した突出部が形成され、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記平角線の巻回後において、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧されることで、前記突出部が押しつぶされ、前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が自己融着層によって接着していることを特徴とする。
また、前記の目的を達成するために、本発明のコイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備えたコイルであって、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、その屈曲部の内周の少なくとも一部に、前記平角線表面から突出した突出部が形成され、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記平角線の巻回後において、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧されることで、前記突出部が押しつぶされ、前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が自己融着層によって接着していることを特徴とする。
また、前記の目的を達成するために、本発明のコイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備えたコイルであって、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、表面が平坦な平角線を、平坦な表面同士が対向するように巻回して形成され、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が平坦な表面の少なくとも一部において自己融着層によって接着していることを特徴とする。
また、前記の目的を達成するために、本発明のコイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備えたコイルであって、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、 前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が接着し、前記樹脂部材は、コイル本体の内部に挿入するコアの固定部を有することを特徴とする。
前記樹脂部材が、前記コイル本体の両端部にそれぞれ装着されていても良い。
前記樹脂部材に、コイル本体の端部から突出した接続端子の貫通部を設けることができる。
本発明のコアと、コイルとを備えたリアクトルであって、前記コイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備え、前記コアは、前記樹脂部材の内部に埋め込まれ、この前記コアが埋め込まれた前記樹脂部材の表面には、前記コイル本体の端部を位置決めする位置決め部が設けられ、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が接着している。
さらに、本発明のコイルを用いたリアクトルは、次の構成を有していても良い。
(10)前記位置決め部に、前記線材の端部の自己融着層が接着し、前記コイル本体の線材が前記樹脂部材に対して固定されている。
(11)前記位置決め部は、前記樹脂部材の表面から突き出た一対の突起であり、前記一対の突起の間に前記コイル本体の線材の端部が挟まれ、前記自己融着層が前記突起に接着している。
また、本発明のリアクトルは、コアと、コイルとを備えたリアクトルであって、前記コイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備え、前記コアは、前記樹脂部材の内部に埋め込まれ、前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記コイル本体の端面が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着し、前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が接着している。
本発明によれば、線材の表面に自己融着層を有するコイル本体にコア等を組み合わせてリアクトルなどの電子部品の製造を容易にすることができる。
第1実施形態のエッジワイズコイルの斜視図。 第1実施形態のエッジワイズコイルの分解斜視図。 図2のエッジワイズコイルを反対方向から見た分解斜視図。 第1実施形態のエッジワイズコイルを組み込んだリアクトルの斜視図。 第1実施形態のエッジワイズコイルを組み込んだリアクトルの分解斜視図。 第2実施形態のエッジワイズコイルの斜視図。 第2実施形態のエッジワイズコイルを組み込んだリアクトルの分解斜視図。 図7のリアクトルを底面方向から見た分解斜視図。 第3実施形態のエッジワイズコイルを示す図で、(a)はコイル全体の斜視図、(b)はコイルを構成する平角線の積層部分の断面図である。 第4実施形態のエッジワイズコイルを示す図で、(a)はコイル全体の斜視図、(b)はコイルを構成する平角線の積層部分の断面図である。 第5実施形態に係るコイルの平面図である。 第5実施形態のコイルを組み込んだリアクトルの斜視図である。 第5実施形態のコイルを組み込んだリアクトルの分解斜視図である。
1.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態を図1から図5に従って具体的に説明する。
(1)構成
本実施形態のエッジワイズコイルは、表面に自己融着層を形成した平角線を四角形に巻回して成る筒状のコイル本体1と、コイル本体1の軸方向の両端面に装着された第1と第2の樹脂部材(コイル側樹脂部材と呼ぶ)2a,2bとから構成されている。自己融着層を構成する樹脂は、従来の自己融着電線に使用されているものを使用できるが、例えば、エポキシ樹脂系の主剤と硬化剤とからなる融着皮膜が半硬化の状態となっているものを使用することができる。コイル側樹脂部材2a,2bは、自己融着層の接着温度よりも高い耐熱性の材料から成り、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide;ポリフェニレンサルファイド)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。また、自己融着層の樹脂がエポキシ系樹脂の場合には、DIC社製のPPS(製品名:FZ−840−D1)が好ましい。エポキシ系樹脂に対して接着性が高いからである。
コイル本体1は、左右一対の巻回部11a,11bと、巻回部11a,11bそれぞれの第1の端部から軸方向に突出した引き出し部12a,12bと、巻回部11a,11bそれぞれの第2の端部間に設けられた接続部13を備えている。本実施形態では、引き出し部12a,12b及び接続部13を、1本の平角線を曲げ加工することにより巻回部11a,11bと一体に形成しているが、2本の筒状の巻回部11a,11bを別々に形成し、これらの巻回部11a,11bに別途用意した短尺のリード線を溶着などの方法で接合することにより、引き出し部12a,12bと接続部13を設けても良い。
第1のコイル側樹脂部材2aは、コイル本体1における引き出し部12a,12b側に装着される。第1のコイル側樹脂部材2aは、コイル本体1の端面を覆う角丸長方形(トラック形とも呼ばれる)を覆う端面板21と、端面板21の外縁からコイル本体1側に向かって突出した縁板22を備えている。端面板21には、左右一対の巻回部11a,11bの内部にリアクトルのコアを挿入するための開口部23a,23bと、その上方に引き出し部12a,12bを挿入するための切欠24a,24bが設けられている。すなわち、切欠24a,24bは、コイル本体1の端部から突出した引き出し部12a,12bが貫通する貫通部となる。このように切欠24a,24bが端面板21の一部に設けられているため、引き出し部12a,12bの引き出しが可能になるとともに、コイル本体1の端面の露出を抑えることができる。
端面板21の下縁(引き出し部12a,12bの反対側)には、コイル本体1とは反対側に水平に突出した三角形のブラケット25が設けられている。このブラケット25の先端(三角形の頂点部分)に、リアクトルの組立時にコア側の樹脂部材を固定するために使用するねじ穴26が設けられている。端面板21の上部中央には、コア側の樹脂部材の位置決めに使用する凹部27が設けられている。
第2のコイル側樹脂部材2bは、第1のコイル側樹脂部材2aと同様な構造を有するもので、角丸長方形の端面板21、縁板22、開口部23a,23b及び凹部27を備えている。
(2)製造方法
本実施形態のエッジワイズコイルは、次のように製造する。
まず、表面に自己融着層を形成した平角線をエッジワイズ巻きして、図2及び図3に示す左右の巻回部11a,11bと引き出し部12a,12bを有するコイル本体1を形成する。この場合、平角線の巻回作業は常温で行い、表面の自己融着層が溶融せず、隣接する平角線が接着しないようにする。平角線のエッジワイズ巻きの方法としては、公知の技術を適宜選択して使用できるが、例えば、特許文献3に記載のものを使用することができる。
コイル本体1が形成された後は、その両端にコイル側樹脂部材2a,2bを被せ、その状態で170〜200℃の加熱雰囲気中において、コイル本体1をその軸方向から加圧する。この場合、金型などの加圧治具をコイル側樹脂部材2a,2bに当接させ、コイル本体1と加圧治具とが接触しないようにする。加熱雰囲気中でコイル本体1を加圧すると、自己融着層を構成する樹脂が溶融し、溶融した樹脂によって隣接する平角線同士が接着され、コイル全体が一体化する。
この際、本実施形態では、コイル側樹脂部材2a,2bは、PPS樹脂によって構成されており、このPPS樹脂は融点が約280℃と高い耐熱性を示すことから、自己融着層の溶融温度では影響を受けることがない。そのため、コイル側樹脂部材2a,2bと当接した加圧治具は、コイル本体1の自己融着層の溶融にもかかわらず、加圧後において、コイル側樹脂部材2a,2bの表面から容易に離れることができる。一方、コイル本体1とコイル側樹脂部材2a,2bとは、コイル本体1の自己融着層によって接着されることから、加圧後の取り扱いが容易になる。
(3)リアクトルの構成
本実施形態のエッジワイズコイルを使用したリアクトルについて、図4及び図5を参照して説明する。このリアクトルは、コイル本体1とコイル側樹脂部材2a,2bから成る本実施形態のエッジワイズコイルと、磁性体からなる環状のコアと、環状のコアを覆う樹脂部材(コア側樹脂部材と呼ぶ)から構成されている。
環状のコアは、略C字形をした第1と第2のヨーク部(継鉄部とも呼ばれる)3a,3bと、これらを接続する左右それぞれ2個ずつのブロック状脚部4a,4bを、スペーサ5a,5bを介して、環状に接続したものである。第1と第2のヨーク部3a,3bは、それぞれ第1と第2のコア側樹脂部材6a,6bの内部にモールド成型法によって埋設されている。左右のブロック状脚部4a,4bは、第1と第2のコア側樹脂部材6a,6bに設けられた筒状のボビン61a,61b内に挿入された状態で、コイル側樹脂部材2a,2bの開口部23a,23bを通って、コイル本体1の巻回部11a,11bの内側に挿入されている。
第1のコア側樹脂部材6aの上面中央には、エッジワイズコイル側に向かって水平に突出したピン62が設けられ、このピン62がコイル側樹脂部材2aの凹部27内に挿入され、コア側樹脂部材6aとコイル側樹脂部材2aの上方の位置決めがなされている。第1のコア側樹脂部材6aの上面左右には、コイル本体1の引き出し部12a,12bの位置に合わせて、溝状のガイド63a,63bが設けられ、その内部に引き出し部12a,12bが挿入されている。すなわち、2つのガイドにより引き出し部12a、12bを挿入する溝を形成する。ガイド63a,63bにより、引き出し部12a,12bが位置決めされる。
第1のコア側樹脂部材6aの下部中央には、水平に突出した三角形のブラケット64が設けられ、このブラケット64の先端(三角形の頂点部分)に、コイル側樹脂部材2aのねじ穴26と対向するねじ穴65が設けられている。これらのねじ穴26,65をねじ7によって締結することにより、コア側樹脂部材6aとコイル側樹脂部材2aは一体化されている。第1のコア側樹脂部材6aの下部両側には、完成されたリアクトルをケースその他の設置場所に固定するためのねじ穴66a,66bが設けられている。
第2のコア側成型品6bの上面中央にも、第1のコア側樹脂部材6aと同様に、ピン62が設けられ、このピン62がコイル側樹脂部材2bの凹部27内に挿入され、コア側樹脂部材6bとコイル側樹脂部材2bの上方の位置決めがなされている。第2のコア側樹脂部材6bには、固定金具8がモールド成型法により一体に固定されている。この固定金具8は、門型をした部材で、その上片部分が第2のコア側樹脂部材6bに埋設されている。固定金具8の下端は水平方向に延出しており、その部分に、完成されたリアクトルをケースその他の設置場所に固定するためのねじ穴81a,81bが設けられている。
(4)作用効果
本実施形態のエッジワイズコイルは、自己融着層を形成した平角線をエッジワイズ巻きした後、これを加熱・加圧することで隣接する平角線同士を接着したものであるから、モール樹脂や接着剤を別途用意する必要がなく、コイル全体を簡単な作業で一体化することができる。また、巻回後の平角線の隙間は狭く、樹脂や接着剤を含浸させることが難しいが、本実施形態では予め平角線表面に自己融着層が形成されているので、狭い隙間であっても融着樹脂が十分存在し、平角線同士の接合を確実に行える。
特に、本実施形態では、コイル本体1の両側に耐熱性のコイル側樹脂部材2a,2bを装着した状態でコイル本体1を加圧するので、金型などの加圧治具と自己融着層とが接触することがない。そのため、加圧治具が自己融着層を構成する樹脂によって汚損したり、コイルと加圧治具との型離れが悪くなったりすることがなく、加圧治具の保守管理も容易である。
本実施形態のコイル側樹脂部材2a,2bは、単に加圧治具と自己融着層の接触を防止する部材ではなく、コア側樹脂部材6a,6bの位置決め用の凹部27や固定用のねじ穴26を設けてあるので、エッジワイズコイルをコア側樹脂部材6a,6bに固定するために使用する部材としても機能するものであり、コイル本体1の自己融着後に別途コイル側樹脂部材2a,2bをコイル本体1に装着する作業も不要となり、リアクトルの製造作業の簡便化も達成できる。なお、固定用のねじ穴26が設けられたブラケット25は、コイル本体1の内部に挿入するコアを固定する固定部となる。すなわち、内部にブロック状脚部4a,4bが挿入された状態でボビン61a,61bが巻回部11a、11b内に配置され、固定用のねじ穴26を介してコイル側樹脂部材2a,2bとコア側樹脂部材6a,6bとが固定されるので、結果的にコア側樹脂部材6a,6b内のコアが固定される。
コイル側樹脂部材2a,2bには、端面板21と縁板22が設けられ、これらによって、取り扱い時に傷つきやすいコイル本体1のコーナー部分が保護されるので、エッジワイズコイルの損傷が少ない利点もある。端面板21に設けた開口部23a,23bの寸法を適切に選択することにより、コイル本体1の内部にコア側樹脂部材6a,6bを挿入する際に、開口部23a,23bの内周縁をガイドとして利用することが可能になり、コア側樹脂部材6a,6bによりコイル本体1の内面の被覆が損傷することを防止できる。
2.第2実施形態
本発明の第2実施形態を図6〜図8によって説明する。第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明は省略する。
図6に示すように、本実施形態において、第1のコイル側樹脂部材2aは、左右の巻回部11a,11bの端面の下部のみを覆う細い板状の端面板21を備えている。この端面板21には、左右の巻回部11a,11b内に入り込む縁板22a,22bが設けられている。端面板21には、縁板22a,22bと同じ高さで縁板22a、22bとは反対方向に水平に張り出した台形状のブラケット25が設けられている。このブラケット25は、リアクトルを構成する場合に、コア側樹脂部材6aの一部(底面部分)に嵌め込まれ、コアの底面部分を被覆する形状になっている。
本実施形態のエッジワイズコイルを製造する場合は、自己融着層が溶融する加熱雰囲気中において、第1のコイル側樹脂部材2aの端面板21と、第2のコイル側樹脂部材2bの端面板22とに加圧治具を当接させて、コイル本体1の軸方向から加圧する。その結果、第1実施形態と同様に、コイル本体1の自己融着層に加圧治具を接触させることなく、隣接する平角線同士を一体化することができる。
本実施形態のエッジワイズコイルを使用したリアクトルは、図8に示す通り、第1のコア側樹脂部材6aの底部に台形状の開口部67が形成され、この開口部67内に第1のコイル側樹脂部材2aに設けられた台形状のブラケット25が嵌め込まれることで、コイル側樹脂部材2aとコア側樹脂部材6aが一体化されている。
リアクトルの第2のコア側樹脂部材6bおいては、図7に示す通り、門型の固定金具8が樹脂モールドではなく、第2のコア側樹脂部材6bの上面に形成された2本のピン68a,68bを、固定金具8に設けた一対の係止孔82a,82bに挿入することにより係止されている。固定金具8の上面には、樹脂製のカバー9がピン68a,68bとカバー9に設けられた係止孔93a,93bにより固定されている。
本実施形態によれば、第1のコイル側樹脂部材2aに設けられたブラケット25をコイル側樹脂部材6aの開口部67に嵌め込むだけで、両者が一体化されるので、第1実施形態のねじ止めに比較して、固定作業が簡単になる。また、第1のコイル側樹脂部材2aが小さくて済み、しかも第2のコア側樹脂部材6aの一部を構成するので、リアクトル全体の樹脂使用量が少ない利点がある。
3.第3実施形態
第3実施形態を、図9(a)(b)に従って、説明する。特許文献2に記載のように、従来の平角線を使用したエッジワイズコイルは、平角線の隣接する部分を隙間なく密着させているため、平角線の隣接する部分間からの放熱が困難で、コイル内に熱がこもる問題があった。これに対し、本実施形態では、図9(b)の断面図に示すように、コイル本体1が、その巻回部11a、11bの四隅に位置する屈曲部Rの内周に平角線表面Lから突出した突出部Wが形成されたものであり、突出部Wの部分で隣接する平角線に対して自己融着層によって接着されている。すなわち、巻回された平角線の隣接する部分において突出部Wが、平角線の当該突出部Wと隣接する部分に対して自己融着層によって接着されている。そのため、隣接する平角線はコイルの内周の四隅で点状に接合され、隣接する平角線の表面の間には突出部Wの高さの2倍程度(両方の平角線の突出部があるので、突出部の高さ2倍程度となる)の隙間が形成されている。この突出部Wは、一定の幅のある平角線をエッジワイズ巻きすると、平角線の内周と外周との弧の差によって生じるものであり、曲げ皺とか曲げ太り、曲げ細りなどと呼ばれるもので、図9(b)のように平角線の内周側に外周側よりも厚肉になった突出部Wが形成されたものであるが、本実施形態では、発生した突出部Wを積極的に利用する。
本実施形態によれば、隣接する平角線の間に隙間が形成されているため、直冷リアクトルに適用した場合、平角線の隙間に冷媒が通るので、高い放熱性能が期待できる。本実施形態のコイル本体1は、第1実施形態や第2実施形態と同様に、コイル側樹脂部材2a,2bと組み合わせて使用することもできるが、コイル本体1単体でエッジワイズコイルとして使用することも可能である。その場合には、加圧治具の先端に、シリコン樹脂などの自己融着層とは接着しないカバーを設けるなどの手段を採用することが望ましい。
4.第4実施形態
第4実施形態を図10(a)(b)に従って説明する。本実施形態は、コイル本体1が、平角線の巻回後において、コイルの軸方向から加圧されることで、図10(b)の断面図に示すように、屈曲部R内周の突出部が押し潰されて、平角線表面が平坦に形成され、隣接する平角線とその表面全域において自己融着層によって接着されている。この突出部の押し潰し処理は、自己融着を行う際の加熱加圧処理と同時に行っても良いし、コイルの巻回後常温で押し潰しのみを行っても良い。
本実施形態によれば、平角線がその全面で隣接する平角線と接着されているため、極めて高い接着強度と、コイル層間へ異物が混入するリスクを回避することができる。また、巻軸方向への等価熱伝導率が向上する利点もある。本実施形態のコイル本体1は、第1実施形態や第2実施形態と同様に、コイル側樹脂部材2a,2bと組み合わせて使用することもできるが、コイル本体1単体でエッジワイズコイルとして使用することも可能である。
5.第5実施形態
(1)構成
第5実施形態に係るコイル及びそのコイルを用いたリアクトルについて、図11〜図13に従って説明する。図11は、本実施形態に係るコイルの平面図である。図12は、本実施形態に係るリアクトルの斜視図である。図13は、本実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付している。
第1実施形態では、コイル本体1に装着させる樹脂部材としてコイル側樹脂部材2a、2bを用い、コイル側樹脂部材2a、2bとコア側樹脂部材6a、6bとを区別していたが、第5実施形態は、コイル側樹脂部材2a、2bを設けない代わりに、コアを被覆する樹脂部材に対して、コイル本体1の自己融着層を直接接着させている。以下、詳細に説明する。
図11〜図13に示すように、リアクトルは、環状のコアと、コイル本体1と、コイル本体1と接着された樹脂部材6と、樹脂部材6に取り付けられた端子台110と、端子台110に設けられたバスバー111a、111bとを備える。
環状のコアは、第1実施形態と同様に、圧粉磁心、フェライト磁心、又は積層鋼板などの磁性体であり、全体として環状に構成されている。環状のコアは、複数の分割コアを有し、一対の直線状の脚部と、この脚部の端部を繋ぐ連結部とから構成される。本実施形態では、環状のコアは、第1実施形態と同様に、直線状の脚部となるブロック状脚部4a、4bと、連結部となる略C字形をした第1と第2のヨーク部3a、3bとを、各コア3a、3b、4a、4b間にスペーサ5a、5bを介して、接着剤等により環状になるように接続されている。
コイル本体1は、第1実施形態と同様であり、線材と、線材の表面に形成された自己融着層とを備える。コイル本体1は、線材が平角線のエッジワイズコイルである。自己融着層は、第1実施形態と同様に、樹脂からなる。自己融着層の樹脂は、従来の自己融着電線に使用されているものを使用できるが、例えば、エポキシ樹脂系の主剤と硬化剤とからなる融着皮膜が半硬化の状態となっているものを使用することができる。なお、コイル本体1は、本実施形態では線材が平角線のエッジワイズコイルであるが、自己融着層で線材間やコイル本体1以外の部材が接着できれば良いため、線材の形状や巻き方は本実施形態に限定されない。例えば、線材は、その断面が丸い丸線であっても良い。
コイル本体1は、左右一対の巻回部11a,11bと、巻回部11a,11bそれぞれの第1の端部から軸方向に突出した引き出し部12a,12bと、巻回部11a,11bそれぞれの第2の端部間に設けられた接続部13を備えている。引き出し部12a、12bは、コイル本体1の線材の端部である。本実施形態では、引き出し部12a,12b及び接続部13を、1本の平角線を曲げ加工することにより巻回部11a,11bと一体に形成しているが、2本の筒状の巻回部11a,11bを別々に形成し、これらの巻回部11a,11bに別途用意した短尺のリード線を溶着などの方法で接合することにより、引き出し部12a,12bと接続部13を設けても良い。
樹脂部材6は、コイル本体1と接着され、コイル本体1に対して固定される。すなわち、樹脂部材6の表面には、コイル本体1の自己融着層が接着されており、この自己融着層により、樹脂部材6が線材に対して固定されている。
この樹脂部材6は、樹脂により形成される。この樹脂としては、コイル本体1との接着性及び自己融着層の接着温度よりも高い耐熱性を有する樹脂であれば良く、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide;ポリフェニレンサルファイド)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。また、自己融着層の樹脂がエポキシ系樹脂の場合には、DIC社製のPPS(製品名:FZ−840−D1)が好ましい。エポキシ系樹脂に対して接着性が高いからである。
樹脂部材6は、環状のコアの外周を覆うように成形されており、環状のコアの形状に倣って全体として環状形状を成す。従って、樹脂部材6は、一対の直線状の直線部と、これらを繋ぐ連結部とから構成される。具体的には、樹脂部材6は、図13に示すように、二分割されており、略U字形状の第1の樹脂部材60aと、略C字形状の第2の樹脂部材60bとを別々に成形しておき、互いの端部を突き合わせることで構成される。第1の樹脂部材60aと第2の樹脂部材60bとを別々に成形するのは、ブロック状の脚部4a、4bを内部に収容するため、及びコイル本体1をはめ込むためである。
第1の樹脂部材60aは、一対の筒状の直線部601a、601bと、これらの直線部601a、601bを繋ぐ連結部602と、連結部602のコイル本体1の端面と接する端部603と、連結部602に設けられた位置決め部604a、604bと、連結部602の両端に設けられた固定部605a、605bと、を備える。第2の樹脂部材60bは、一対の筒状の直線部611a、611bと、これらの直線部611a、611bを繋ぐ連結部612と、連結部612の両端に設けられた固定部613a、613bと、を備える。
連結部602、612の内部には、U字形状のヨーク部3a、3bが埋め込まれている。直線部601a、601b、611a、611bは、ボビンとも称され、巻回部11a、11bが装着される。直線部601a、601b、611a、611bの内部には、ブロック状の脚部4a、4bがスペーサ5a、5bを交互に積層して配置される。但し、スペーサ5a、5bは必ずしも設けなくても良い。この直線部601a、601b、611a、611bの外周にはコイル本体1の巻回部11a、11bが装着される。
連結部602の端部603は、連結部602と直線部601aとの境界に設けられている。換言すると、第1の樹脂部材60aは、略Π字形状を成し、直線部601a、601bが連結部602に繋がる面が端部603である。この端部603には、コイル本体1の端面が接着する。すなわち、コイル本体1端面の自己融着層により、コイル本体1が第1の樹脂部材60aに接着される。
コイル本体1の端面を端部603に接着させるための方法としては、例えば、巻回部11a、11bの空芯部分に直線部601a、601bをはめ込んでおき、170℃〜200℃の加熱雰囲気中において、コイル本体1の端面を第1の樹脂部材60aの端部603に押し当てた状態で自己融着層を溶融させ、互いに接着した状態で固化させる。この際、コイル本体1の押圧は、自己融着層に接着しないように加圧治具を用いて行えば良いが、この加圧治具として第2の樹脂部材60bを用いてコイル本体1を押圧しても良い。換言すると、第2の樹脂部材60bによりコイル本体1を押圧し、コイル本体1の一端面の自己融着層を第1の樹脂部材60aの端部603に接着させるとともに、第2の樹脂部材60bの連結部612にコイル本体1の他端面の自己融着層を接着させるようにしても良い。
位置決め部604a、604bは、第1の樹脂部材60aの連結部602の外表面に設けられている。本実施形態では、位置決め部604a、604bは、連結部602の外表面から突き出た一対の突起を有する。この一対の突起は、略矢印形状に連結部602から隆起しており、互いの先端が対向するように、コイル本体1の線材の厚みより若干狭く離れて設けられている。この一対の突起の間には、引き出し部12a、12bが挿入されている。すなわち、引き出し部12a、12bの自己融着層が突起に接着し、引き出し部12a、12bが位置決め部604a、604bによって位置決めされるように固定されている。なお、一対の突起の両方に自己融着層が接着することが望ましいが、1つの突起に接着されるだけでも良い。
また、図11に示すように、各突起は、引き出し部12a、12bの自己融着層と接着される先端部分から、三つ叉に拡がる矢印形状であるので、引き出し部12a、12bに加わる外力は、三つ叉の脚にそれぞれ分散される。
固定部605a、605b、613a、613aは、リアクトルを不図示のケースに固定するために用いられるものであり、リアクトルは、固定部605a、605b、613a、613aのボルト挿入穴606a、606b、614a、614aにナット608a、608b、615a、615bを介してボルト締結される。
端子台110は、コイル本体1の引き出し部12a、12bと接続されるバスバー111a、111bを支持するものである。端子台110には、第1の樹脂部材60aに固定するための取り付け部110a、110bが設けられ、第1の樹脂部材60aに設けられた受け部607a、607bとネジ挿入穴を合わせ、ネジN1及びナットN2により端子台110が第1の樹脂部材60aに固定されている。
バスバー111a、111bは、樹脂モールド成形法によって端子台110に中央部分が埋め込まれている。バスバー111a、111bの一端112a、112bは、引き出し部12a、12bに向かって立ち上がっており、引き出し部12a、12bの自己融着層が剥離されて露出した線材と溶接される。他端の平板113a、113bには、ネジ挿入穴114a、114bが設けられており、これらにネジを差し込み締結することで、外部電源などの外部機器の配線と接続される。外部電源から電力供給されると、コイル本体1に電流が流れて巻回部11a、11bを突き抜ける磁束が発生し、環状のコア内に環状の閉じた磁気回路が形成される。
(2)作用効果
本実施形態では、線材と、線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体1と、線材に対して固定された樹脂部材6と、を備えたコイルであって、線材が、自己融着層により樹脂部材6に接着されて固定されるようにした。これにより、コイル本体1にコア等を組み合わせてリアクトルなどの電子部品の製造を容易にすることができる。
特に、本実施形態によれば、次のような課題を解決することができる。すなわち、一般に、リアクトルに使用されるコイルの先端は、自己融着層が剥がされ線材が露出しており、当該線材が露出した先端部分が、外部機器と接続するためバスバーと溶接されて固定されているが、リアクトルの使用中には、リアクトル自身や外部機器の振動等による外力が、コイル先端とバスバーとの溶接部分に加わり、コイル先端とバスバーの接続が物理的に外れる虞があった。
本実施形態のリアクトルは、コアと、コイル本体1と、コイル本体1の線材に対して固定された樹脂部材6とを備えたリアクトルであって、コアは第1の樹脂部材60aの内部に埋め込まれ、このコアが埋め込まれた第1の樹脂部材60aの表面には、コイル本体1の端部である引き出し部12a、12bを位置決めする位置決め部604a、604bが設けられ、位置決め部604a、604bに、線材の端部である引き出し部12a、12bの自己融着層が接着し、コイル本体1を第1の樹脂部材60aに対して固定されるようにした。特に、位置決め部604a、604bは、第1の樹脂部材60aの表面から突き出た一対の突起であり、一対の突起の間にコイル本体1の線材の端部が挟まれ、自己融着層が突起に接着するようにした。
これにより、引き出し部12a、12bが位置決め部604a、604bによって第1の樹脂部材60aに固定されるので、引き出し部12a、12bとバスバー111a、111bの一端112a、112bとの接続部分に、リアクトルやその他外部機器の振動等による外力を加わりにくくし、耐久性が向上したリアクトルを得ることができる。すなわち、単に一つの突起を挟み込むだけでなく、コイル本体1の自己融着層も突起に接着させているので、引き出し部12a、12bの固定がより強固になり、リアクトルの振動等による応力がバスバー111a、111bとの溶接部分に伝わるのを抑制することができる。
この引き出し部12a、12bの自己融着層による接着は、コイル本体1がリアクトルを収容するケースに対して固定されていない場合に、特に有効である。すなわち、コイル本体1がケースに対して固定されていない場合には、リアクトル底面とケースとの間に空隙があり、コイル本体1がリアクトルの使用中に振動し、線材の先端部分の引き出し線12a、12bとバスバー111a、111bとの溶接部分に応力が加わり、耐久性が悪化するが、引き出し部12a、12bを第1の樹脂部材60aに固定しているので、当該溶接部分へ加わる応力を軽減でき、耐久性を向上させることができる。
また、コイル本体1の端面が、その端面部分の自己融着層により第1の樹脂部材60に接着するようにした。これによってもコイル本体1を第1の樹脂部材60aに固定することができる。そのため、バスバー111a、111bとの溶接部分への、コイル本体1の振動等による応力の伝搬を抑制することができる。また、コイル本体1の端面が第1の樹脂部材60に直接接着されるので、加圧金型に自己融着層が付くのを防止できるとともに、コイル本体1の第1の樹脂部材60への別途の装着作業が不要となり、生産性が向上する。
6.他の実施形態
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。
(1)図示の実施形態は、左右一対のコイル本体の両端にそれぞれ1つの樹脂部材を装着したが、樹脂部材を装着するコイル本体の数は、エッジワイズコイルによって作製する電子部品の種類に応じて、1個あるいは3個以上とすることができる。
(2)本発明に使用する平角線としては、断面形状が四角形のものに限定されない。断面の四隅が円弧状やテーパー状に面取りされているものは勿論のこと、平角線表面の内周側あるいは外周側に突条を形成したものも使用できる。例えば、内周全域に突条を形成した平角線を使用すれば、高い接着強度と平角線間の隙間による放熱面積の増大が可能となる。一方、外周全域に突条を形成すれば、高い接着強度と、平角線間への異物混入リスクを低減することができる。
(3)図示の実施形態では、コイル本体が平角線を4角形に巻回して構成されているため、4角形の四隅が屈曲部となっており、平角線表面から突出した突出部は4角形の四隅に略点状に形成される。コイル本体を平角線を円形に巻回して構成した場合には、コイルの内周全域に突出部が形成されるため、前記(2)の平角線断面の内周全域に突条を形成した場合と同様に、高い接着強度と平角線間の隙間による放熱面積の増大が可能となる。
(4)本発明における「装着」とは、図示のようにコイル本体の端部に被せるように取り付けることに限定されない。加圧時においてコイル本体の端部に外れないように固定あるいは係止できる構造であればどのようなものでも良い。例えば、金型などの加圧用の部材が当接する部分に、板状の樹脂部材をテープなどで仮止めして、加熱・加圧し、平角線の自己融着層によりコイル本体と樹脂部材を固定することもできる。
(5)コイル本体が、その屈曲部の内周に平角線表面からの突出部で隣接する平角線に対して自己融着層によって接着される場合、内周全域でも良いし、四角形に巻回した平角線の四隅のコーナー部など、一部の箇所で隣接する平角線と融着していても良い。また、コイルの外周側が突出した断面形状の平角線を使用した場合には、コイルの外周全域や、外周の一部で隣接する平角線と融着していても良い。
(6)平角線の表面に突起部を形成した場合、突起部の一部が潰れたり、突起部がなくなって平角線表面が平坦になるまで潰れた状態で、隣接する平角線同士を融着することもできる。また、突起部がない表面が平坦な平角線同士を、その一部または全面で融着することも可能である。
(7)第5実施形態では、位置決め部604a、604bを第1の樹脂部材60a側にのみ設けたが、これに限定されず、第2の樹脂部材60b側の連結部612に設けても良い。また、コイル本体1の引き出し部が連結部602、612のそれぞれに引き出されている場合には、それぞれに対応させて連結部602、612の双方に位置決め部を設けても良い。
(8)第5実施形態では、コイル本体1の両端面のうち、一端面である連結部602の端部603のみに接着していたが、他の連結部612をコイル本体1の巻軸方向に押し当てて他の連結部612の端面にもコイル本体1の自己融着層を接着させるようにしても良い。
(9)第5実施形態では、位置決め部604a、604bの互いに対向する突起の先端は尖った形状を成しているが、突起の互いに対向する部分を平坦にしても良い。これにより、自己融着層の接着面積が大きくなり、より強固に固定できるので、バスバー111a、111bとの溶接部分への応力をさらに軽減できる。
(10)第5実施形態では、位置決め部604a、604bを連結部602の外表面から突き出た一対の突起により構成したが、樹脂部材6の表面の一部を溝状に凹ませた形状とし、この部分に引き出し部12a、12bをはめ込み、引き出し部12a、12bの自己融着層を接着しても良い。また、位置決め部604a、604bは、開口部を有する突起であり、当該開口部にコイル本体1の引き出し部12a、12bを挿入し、開口部内周に自己融着層を接着しても良い。
(11)第5実施形態において、自己融着層で接着する樹脂部材6の表面の接着性を高めるために、樹脂部材6の表面をプラズマ処理、コロナ処理、UV処理、ブラスト処理しても良い。
(12)第1乃至第5実施形態において、コイル本体1の巻回部11a、11bの内周側の自己融着層を樹脂部材6の表面に接着するようにしても良い。これにより、コイル本体1を樹脂部材6により強固に固定することができる。
(13)第1乃至第5実施形態において、リアクトルを金属粉などの異物から保護するため、PPS等の樹脂製の保護カバーを設けても良い。この場合、保護カバーによってコイル本体1が押圧され、保護カバーの底面がコイル本体1の自己融着層に接着するようにしても良い。さらに、保護カバーによって、引き出し部12a、12bの自己融着層を押さえつけるようにして保護カバーとコイル本体1とを接着し、固定するようにしても良い。
(14)リアクトルをケースに収容し、充填剤によりコイル本体1を固定しない場合には、スペーサをコイル本体1の底面に自己融着層により接着して固定しても良い。すなわち、スペーサは、コイル本体1の底面とケース底面との間の距離分の高さを有するPPS等の樹脂部材であり、コイル本体1の底面の自己融着層により接着する。そして、リアクトルをケースにボルト締結するとスペーサがコイル本体1の底面とケース底面との間にはまるので、コイル本体1を位置固定することができる。
(15)第1乃至第5実施形態では、リアクトルに用いられる樹脂部材にコイル本体1の自己融着層を接着させたが、これに限定されない。すなわち、コイル本体1の自己融着層を、リアクトルに用いられる樹脂部材以外の樹脂部材に接着しても良い。例えば、リアクトルの設置箇所に樹脂部材が設けられている場合には、当該樹脂部材にコイル本体1の自己融着層を接着させてリアクトルを固定しても良い。リアクトルの設置箇所としては、例えば、回路基板が挙げられ、コイル本体1の自己融着層を樹脂製の基板や回路基板上の樹脂部材に接着する。
1…コイル本体
11a,11b…巻回部
12a,12b…引き出し部
13…接続部
2a,2b…コイル側樹脂部材
21…端面板
22,22a,22b…縁板
23a,23b…開口部
24a,24b…切欠
25…ブラケット
26…ねじ穴
27…凹部
3a,3b…ヨーク部
4a,4b…脚部
5a,5b…スペーサ
6a,6b…コア側樹脂部材
61a,61b…ボビン
62…ピン
63a,63b…ガイド
64…ブラケット
65,66a,66b…ねじ穴
67…開口部
68a,68b…ピン
7…ねじ
8…固定金具
81a,81b…ねじ穴
82a,82b,93a,93b…係止孔
9…カバー
R…屈曲部
L…平角線表面
W…突出部
6…樹脂部材
60a…第1の樹脂部材
601a、601b…直線部
602…連結部
603…端部
604a、604a…位置決め部
605a、605b…固定部
606a、606b…ボルト挿入穴
607a、607a…受け部
608a、608b…ナット
60b…第2の樹脂部材
611a、611b…直線部
612…連結部
613a、613b…固定部
614a、614b…ボルト挿入穴
615a、615b…ナット
110…端子台
110a、110b…取り付け部
111a、111b…バスバー
112a、112b…バスバーの一端
113a、113b…平板
114a、114b…ネジ挿入穴
N1…ネジ
N2…ナット

Claims (13)

  1. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、
    前記線材に対して固定された樹脂部材と、
    を備えたコイルであって、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記コイル本体の少なくとも一部に、前記平角線表面から突出した突出部が形成され、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の前記突出部の部分が平角線の隣接する部分に対して自己融着層によって接着され、前記隣接する平角線の表面の間には隙間が形成されていることを特徴とするコイル。
  2. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、
    前記線材に対して固定された樹脂部材と、
    を備えたコイルであって、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、前記コイル本体の少なくとも一部に、前記平角線表面から突出した突出部が形成され、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記平角線の巻回後において、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧されることで、前記突出部が押しつぶされ、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が自己融着層によって接着していることを特徴とするコイル。
  3. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、
    前記線材に対して固定された樹脂部材と、
    を備えたコイルであって、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、その屈曲部の内周の少なくとも一部に、前記平角線表面から突出した突出部が形成され、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記平角線の巻回後において、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧されることで、前記突出部が押しつぶされ、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が自己融着層によって接着していることを特徴とするコイル。
  4. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、
    前記線材に対して固定された樹脂部材と、
    を備えたコイルであって、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、表面が平坦な平角線を、平坦な表面同士が対向するように巻回して形成され、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が平坦な表面の少なくとも一部において自己融着層によって接着していることを特徴とするコイル。
  5. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、
    前記線材に対して固定された樹脂部材と、
    を備えたコイルであって、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が接着し、
    前記樹脂部材は、コイル本体の内部に挿入するコアの固定部を有することを特徴とするコイル。
  6. 前記樹脂部材が、前記コイル本体の両端部にそれぞれ装着されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコイル。
  7. 前記樹脂部材は、コイル本体の端部から突出した接続端子の貫通部を有することを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載のコイル。
  8. コアと、コイルとを備えたリアクトルであって、
    前記コイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備え
    前記コアは、前記樹脂部材の内部に埋め込まれ、
    この前記コアが埋め込まれた前記樹脂部材の表面には、前記コイル本体の端部を位置決めする位置決め部が設けられ、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が接着していることを特徴とするリアクトル
  9. 前記位置決め部に、前記線材の端部の自己融着層が接着し、前記コイル本体の線材が前記樹脂部材に対して固定されていること、
    を特徴とする請求項に記載のリアクトル。
  10. 前記位置決め部は、前記樹脂部材の表面から突き出た一対の突起であり、
    前記一対の突起の間に前記コイル本体の線材の端部が挟まれ、前記自己融着層が前記突起に接着していること、
    を特徴とする請求項に記載のリアクトル。
  11. コアと、コイルとを備えたリアクトルであって、
    前記コイルは、線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材と、を備え
    前記コアは、前記樹脂部材の内部に埋め込まれ、
    前記コイル本体は、前記線材である平角線が巻回されたエッジワイズコイルであり、
    前記樹脂部材は、前記コイル本体の軸方向の端部に装着され、
    前記コイル本体は、前記樹脂部材を装着した状態で、当該樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧され、
    前記線材が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着されて固定され、前記コイル本体の端面が、前記自己融着層により前記樹脂部材に接着し、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、巻回された平角線の隣接する部分同士が接着していることを特徴とするリアクトル
  12. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材とを備えたコイルの製造方法であって、
    前記コイルは、前記線材が平角線のエッジワイズコイルであり、
    表面に前記自己融着層を形成した平角線を巻回して前記コイル本体を形成し、前記コイル本体の少なくとも一部に平角線表面から突出した突出部を形成し、
    前記樹脂部材を、前記コイル本体の軸方向の端部に装着し、
    前記樹脂部材を装着した状態で、樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧し、
    前記自己融着層を加熱溶融し、前記線材を前記樹脂部材に接着して固定し、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、隣接する平角線同士の前記突出部の部分を、当該突出部と隣接する平角線の部分に自己融着層によって接着し、前記隣接する平角線の表面の間には隙間が形成することを特徴とするコイルの製造方法。
  13. 線材と、前記線材の表面に形成された自己融着層とを備えたコイル本体と、前記線材に対して固定された樹脂部材とを備えたコイルの製造方法であって、
    前記コイルは、前記線材が平角線のエッジワイズコイルであり、
    表面に自己融着層を形成した平角線を巻回して前記コイル本体を形成し、
    前記コイル本体の少なくとも一部に平角線表面から突出した突出部を形成し、
    前記平角線の巻回後において、前記樹脂部材を、前記コイル本体の軸方向の端部に装着し、
    前記樹脂部材を装着した状態で、樹脂部材を介してコイル本体の軸方向から加圧することで、前記突出部を押しつぶし、
    前記自己融着層を加熱溶融し、前記線材を前記樹脂部材に接着して固定し、
    前記平角線表面の自己融着層が加熱溶融して、平角線の隣接する部分同士を、その表面の一部または全部によって、自己融着層によって接着することを特徴とするコイルの製造方法。
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