JP7133295B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、コアがケースに収容されたリアクトルに関する。
リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等をはじめ、種々の用途で使用されている。例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルとして、コアの周囲に配置した樹脂製のボビンにコイルを巻回したものが多く用いられる。
この種のリアクトルは、コアとコアの一部に装着されたコイルとを有する。このコア及びコイルが、金属製のケースに収容され、ケース内に充填材が充填及び固化されリアクトルを構成する。すなわち、リアクトルには、ケース内にコア及びコイルが配置され、ケース内の収容空間の隙間に充填材が充填及び固化される。
コアとケースとの固定が不十分である場合、リアクトルに対して振動が加わると、部材同士が接触し騒音が発生する。そのため、コアとケースとの固定を確実に行う必要があり、ケースに対してコアの固定を容易なものとすべく、ケースに対してコアを水平に配置する。コアをケースに対して水平配置する場合には、コイルの巻軸方向が水平になるようにコアをケースに配置し、コアの四隅に設けた固定部とケースの底面に設けた4つの固定部とをビス等で固定する。ケース側の固定部がケース底面に設けられるため、ケース側面の厚さも厚くならず、また開口しているケース上方より作業ができるため、ケースに対するコアの固定作業もしやすい。
特開2013-026420号公報
近年では、ケースに対してコアを垂直に配置する要望が多くなってきた。コイルの巻軸方向が垂直になるようにコアをケースに配置し、コアをケースに対して垂直に配置する場合には、従来と同様にコアの四隅の設けた4つの固定部とケースの側面に設けた4つの固定部により固定し、このコアに対してコイルがフローティングとなるように固定する方法が考えられる。この固定方法では、各部材の線膨張係数差による応力により、分割コアの接着部分に応力がかかる。そのため、分割コアの接着部分が剥がれる可能性がある。接着部分が剥がれた場合には、上下のコアとコアとの間に隙間が発生する。その状態で、リアクトルに振動が加わった場合には、コアとコアが衝突し、騒音の原因となる問題点があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コアをケースに対して垂直に配置した場合にでも、各部材の線膨張係数差により分割コアの接着部分へかかる応力の低減を図ったリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、コイル、前記コイルを装着する脚部を有するコア、及び前記コアを被覆して前記コイルから絶縁する樹脂部材を有するリアクトル本体と、前記リアクトル本体における前記コイルの巻軸方向が当該ケースの底面に対して垂直になるように、前記リアクトル本体を収容するケースと、ネジ切りした丸棒部と、前記丸棒部の直径より大きいフランジ部とから構成され、前記リアクトル本体を前記ケースに固定する固定用部材と、を備えるリアクトルであって、前記リアクトル本体、前記コア及び前記樹脂部材は、それぞれ前記コイルの巻軸方向に直交する面で上下に二分割され、前記コアは、上コアと下コアと、前記上コアと前記下コアを接着する接着部と、から構成され、前記樹脂部材は、前記上コアと前記下コアの周囲を覆う上側樹脂部材及び下側樹脂部材とから構成され、前記リアクトル本体は、前記上コアと前記上側樹脂部材からなるリアクトル本体上部と、前記下コアと前記下側樹脂部材からなるリアクトル本体下部と、から構成され、前記上側樹脂部材から前記コイルの巻軸方向に対して垂直方向に延びるコア側固定部と、前記リアクトル本体を前記ケースに収容した際に、前記リアクトル本体下部の全周囲と前記ケースとの間に位置する隙間部と、を備え、前記コア側固定部と前記固定用部材により、前記リアクトル本体前記ケースに対して固定され、前記リアクトル本体は、前記コア側固定部のみによって前記ケースに固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、コアを垂直に配置しながらも、騒音の発生を抑制したリアクトルを得ることができる。
第1の実施形態に係るリアクトルの全体斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトル本体の分解斜視図である。 コアの構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る上側樹脂部材の斜視図である。 第1の実施形態に係る下側樹脂部材の斜視図である。 第1の実施形態に係るケースの断面図である。 第1の実施形態に係るリアクトルにおける、コイルの巻軸方向と平行な面での断面図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの製造工程を示す図である。 従来のリアクトルの製造工程を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のリアクトルについて説明する。
[1.第1の実施形態]
[1-1.概略構成]
図1は、第1の実施形態に係るリアクトルの全体斜視図である。図2は、第1の実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。図3は、第1の実施形態に係るリアクトル本体の分解斜視図である。図4は、第1の実施形態に係る上側樹脂部材の斜視図である。図5は、第1の実施形態に係る下側樹脂部材の斜視図である。
図1では、リアクトルは、複数のリアクトル本体を備える。リアクトルが備えるリアクトル本体の数は、1つを含め任意の数とすることができる。本実施形態では、説明のために、リアクトルに3つのリアクトル本体A~Cを配置するとする。リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、電圧の昇降圧等に使用される。本実施形態のリアクトルは、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用される大容量のリアクトルである。リアクトルは、これら自動車に搭載される昇圧回路の主要部品である。
また、図1~6に示すように、本実施形態に係るリアクトルは、リアクトル本体A~C、ケース4と、充填成形部6とを備える。リアクトル本体A~Cは、それぞれコア1と、樹脂部材2と、コイル5とを備える。
リアクトル本体A~Cのコア1と樹脂部材2は、コイル5の巻軸方向に直交する面で、リアクトル本体上部3Aとリアクトル本体下部3Bとに二分割される。コア1は、上コア1Aと下コア1Bとから構成される。樹脂部材2(以下、カバー2とする)は、コイル5の巻軸方向に直交する面で、上側樹脂部材(以下、上カバー2Aとする)及び下側樹脂部材(以下、下カバー2Bとする)に分割される。上カバー2Aは上コア1Aを被覆しリアクトル本体上部3Aとなり、下カバー2Bは、下コア1Bを被覆しリアクトル本体下部3Bとなる。リアクトル本体上部3Aと、リアクトル本体下部3Bとを接着及び嵌め合わせ、中脚部にコイル5を嵌め込むことでリアクトル本体A~Cを形成する。リアクトル本体A~Cを、ケース内に配置し、充填材を充填及び固化して充填成形部6を構成することでリアクトルを構成する。
[1-2.詳細構成]
本実施形態のリアクトルの各部の詳細構成について、以下に説明する。なお、本明細書において、図1に示すz軸方向を「上」側、その逆方向を「下」側とする。各部材の構成を説明するのに、「下」は「底」や「裏」とも称する。「上」や「下」とは、リアクトルの各構成の位置関係をいうものであり、リアクトルが実機に搭載された際の位置関係や方向を指すものではない。
(リアクトル本体)
リアクトル本体を構成するコア1は、磁性体を含み構成された環状コアである。コア1としては、フェライトコア、積層鋼板、圧粉磁心、又はメタルコンポジットコアを用いることができる。メタルコンポジットコアとは、磁性粉末と樹脂とを混合した磁性材料を金型で成形してなるコアであり、焼鈍処理されていないコアである。ここでは、コア1は圧粉磁心である。
図3に示すように、リアクトル本体は、リアクトル本体上部3A及びリアクトル本体下部3Bより構成され、リアクトル本体上部3A及びリアクトル本体下部3Bは、コア1及びカバー2より構成される。
コア1は、上コア1Aと下コア1Bとが接合されて構成される(図4参照)。上コア1Aと下コア1Bとの接合部分には、上コア1Aと下コア1Bとを接着する接着部が設けられる。上コア1Aおよび下コア1Bは、E字形状を成すE字型コアであり、上コア1Aおよび下コア1B共に同じ寸法のE字型コアを用いる。このE字型コアは、中央の中脚15と、中脚15の両側に中脚15と平行に設けられた外脚16、17と、各脚15~17を繋ぐヨーク18とから構成される。
上コア1A及び下コア1Bは、中脚15が、コイル5が装着される中脚部を構成し、外脚16、17が外脚部を構成し、ヨーク18がヨーク部を構成する。上コア1Aおよび下コア1Bの外脚16、17は、端面同士が当接して接着剤等により接合され、上コア1Aおよび下コア1Bの中脚15は端面同士が離れており、ギャップが存在する。
すなわち、コア1は、概略θ形状をなし、コイル5が装着される中脚部と、中脚部の両側に中脚部と平行に延びる一対の外脚部と、中脚部および外脚部を繋ぐヨーク部とからなる。コイル5が通電するとコイル5の空芯部に磁束が発生し、発生した磁束は中脚部からヨーク部、外脚部を介して中脚部に戻って閉じた磁路を形成する。
カバー2は、コア部材の周囲を被覆してコア1を構成し、カバー2は、ケース4と接合される。カバー2は、上コア1A周囲の少なくとも一部を被覆する上カバー2Aと、下コア1B周囲の少なくとも一部を被覆する下カバー2Bとを有する。上カバー2Aおよび下カバー2Bは、それぞれ樹脂で構成される。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等を用いることができる。
上カバー2Aは、上コア1Aの周囲の少なくとも一部を被覆する。上カバー2Aには、中脚15、外脚16、17の端面が露出する開口が設けられている。また、上カバー2Aには、上コア1Aをケース4に固定するためのコア側固定部21が設けられている。コア側固定部21は、コイル5の巻軸方向に対して垂直方向に延びる。このコア側固定部21には、コイル5の巻軸方向に延びるネジ挿入孔21aが設けられている。ネジ挿入孔21aにネジ91が挿入され、後述するケース側固定部44にネジ締結されることで、上コア1Aがケース4に対して固定される。
また、リアクトル本体の上面には、コイル5の端部51a、51bが引き出されている。端部51a、51bは、接続端子52aの一端と接する。また、接続端子52aの他端は、端子固定部22に嵌め込まれ固定される。上カバー2Aには、端部51a、51bに連接する接続端子52aを固定するための端子固定部22が設けられている。端子固定部22は、リアクトルの側面から外方に延びるように立設する。言い換えれば、図1のリアクトル本体Aにおいては、端子固定部22は、y軸方向に延びるように、リアクトルの側面に対してほぼ直交方向に延びている。
図5は、上カバー2Aの構成を示す拡大斜視図であり、図5(a)はz軸方向における上方からの斜視図であり、図5(b)はz軸方向における下方からの斜視図である。図5(a)に示すように、上カバー2Aにおいては、下側に各脚部が位置し上側に各脚部を繋ぐヨーク部が位置する。上カバー2Aは、上コア1Aの各脚部及びヨーク部を被覆するが全てを覆うのではなく、上カバー2Aの一部に開口部を設ける。つまり、上カバー2Aは、E字コアである上コア1Aの周囲を被覆する。上カバー2Aの脚部の端部には、開口部X1~3がもうけられ、内部の上コア1Aが露出する。図5(b)に示すように、中央の中脚15の端部に設けられる開口部を開口部X1とし、中脚15と平行に設けられた外脚16、17の端部に設けられる開口部を開口部X2、X3とする。上コア1Aに対して上カバー2Aを被覆した際には、各開口部より上コア1Aが露出し、この端面はリアクトル本体上部3Aと本体下部3Bとを接合する場合に、下コア1Bの脚部の端面と接触する。
また、上カバー2Aの上部には、注入跡23が2か所設けられる。上カバー2Aは、上コア1Aをインサート品とする樹脂モールド成形により構成されており、上カバー2Aは同じ樹脂で一続きにしてなる。注入跡23は、樹脂モールド成形の際に樹脂を注入するゲートGの位置に対応する。注入跡23が設けられる面に対して、樹脂は垂直方向より樹脂が注入される。つまり、上カバー2Aの上部の面に設けられるということは、上カバー2Aの上部の面に対して垂直方向、即ちコイル5の巻軸方向より樹脂が注入されたこととなる。
樹脂モールド成形においてゲートGは、樹脂の流入速度の制御、ゲートGのシール、樹脂温度のコントロール、成形品との切断の役割がある。すなわち、上カバー2Aを成型する際には、ゲートG部分が先に硬化することで、樹脂の逆流防止や、圧力の調整を行う。また、ゲートGは細くなっているので、成形後の上カバー2Aの切断を容易にする。つまり、成型後にゲートG部分の樹脂を切り離すことで、成型品を取り出す。注入跡23は、この際にできるものである。注入跡23としては、切り離したままの状態でも、切り離し部分をやすりがけ等の研磨処理を施した状態でも良い。また、樹脂の量や樹脂の注入の方法を調整することで、ゲートG部分から出た樹脂がゲートGに接触せずに、切り離しを必要としない場合もある。この場合の注入跡23は、樹脂が盛り上がった状態や、凹んだ状態となる。
下カバー2Bは、下コア1Bの周囲の少なくとも一部を被覆する。図6は、下カバー2Bの構成を示す拡大斜視図であり、図6(a)はz軸方向における上方からの斜視図であり、図6(b)はz軸方向における下方からの斜視図である。図6(a)に示すように、下カバー2Bにおいては、上側に各脚部が位置し下側に各脚部を繋ぐヨーク部が位置する。下カバー2Bは、下コア1Bの各脚部及びヨーク部を被覆するが全てを覆うのではなく、ヨーク部及び下カバー2Bの一部に開口部を設ける。つまり、上カバー2Aは、E字コアである上コア1Aの周囲を被覆する。下カバー2Bの脚部の端部には、開口部X4~6が設けられ、ヨーク部の上面には開口部X7が設けられ内部の下コア1Bが露出する。図6(b)に示すように、中央の中脚15の端部に設けられる開口部を開口部X4とし、中脚15と平行に設けられた外脚16、17の端部に設けられる開口部を開口部X5、X6とし、ヨーク部に設けられる開口部を開口部X7とする。下コア1Bに対して下カバー2Bを被覆した際には、開口部X4~6より下コア1Bが露出し、この端面はリアクトル本体上部3Aと本体下部3Bとを接合する場合に、下コア1Bの脚部の端面と接触する。同様に、開口部X7からも下コア1Bが露出する。開口部X7から露出する下コア1Bは、リアクトル本体をケース4に固定した際に、ケースの底面47と対向する。
コイル5は、絶縁被覆を有する導線である。本実施形態では、コイル5は、平角線のエッジワイズコイルである。但し、コイル5の線材や巻き方は平角線のエッジワイズコイルに限定されず、他の形態であっても良い。
コイル5は、コア1の中脚15に装着される。この場合、リアクトル本体A~Cをケース4に配置した場合に、コイル5の巻軸が図1に示すz軸方向をとなる。また、コイル5の両端部51a、51bは、リアクトル上方に引き出されており、端子固定部22に固定された接続端子52aを介して外部電源などの外部機器の配線と接続される。固定用ネジ53は、接続端子52aと外部機器の配線とを固定するために用いられる。
(リアクトル)
リアクトルは、リアクトル本体A~C、ケース4と、充填成形部6とを備える。ケース4は、リアクトル本体A~Cを収容する収容体である。ケース4は、放熱性及び熱伝導性に優れた金属からなり、放熱性を有する。リアクトル本体A~Cで発生した熱は、充填成形部6を介してケース4に伝達することで、ケース4の外部へと放散する。ケース4は、放熱効率を良好なもとのするために、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成され、また、ケース4の表面の一部は、粗面化されていてもよい。
図2に示すように、ケース4は、上面が開口した概略直方体形状である。ケース4は、一つの面が開口した箱状の部材である。ケース4は、開口部45と対向する位置に設けられる底面47と、底面47とに連接するケース側面46とから構成される。ケース4には、内部にリアクトルを配置するスペースが設けられる。ケース4の内側の面、つまりケース側面46のリアクトルを配置するスペースに対向する面を、ケース4の内周面とする。
開口部45は、ケース4上部に設けられる開口である。開口部分の寸法は、コイル5の軸方向が底面47に対して垂直(図7矢印B方向)としたリアクトル本体A~Cが、開口部45に収まる寸法とする。ケース4の底部分には、底面47が位置する。底面47は、リアクトル本体A~Cがケース4に配置される場合の基準となる。底面47の全周囲からは、垂直にケース側面46が立設するが、底面47に対して開口部45の位置を相対的に固定することができれば、立設する部分や角度は任意とすることができる。また、ケース側面46の立ち上がりも垂直である必要もなく、鋭角や鈍角に立ち上がっても良い。
ケース4は、底面47部分にリアクトル本体A~Cを配置する凹み部48を有する。この凹み部48は、リアクトル本体A~Cの形状に沿った形状である。凹み部48を、このような形状とすることで、熱伝導性の良い金属で形成されるケース4をリアクトル本体A~Cに近づけることができる。これにより、リアクトル本体A~Cで発生した熱をケース4に伝えるとこが可能となるため、リアクトルの放熱性を向上させることができる。リアクトル本体A~Cを凹み部48に配置した場合に、リアクトル本体A~Cとケース4とは、所定のクリアランスを設けるが、絶縁の確保と充填剤の流れを考慮して1.0mm以上の距離で配置されることが望ましい。凹み部48は、ケース側面46と、ケース側面46の内側からケース4内部に向かい突出する3つの突出部41,42,43と、リアクトル底面47から立設する突起部41aにより構成される。
リアクトル本体A~Cが配置された際に、リアクトル本体A~Cの側周面と対向するケース4の内周面は、リアクトルの側周面に沿った形状をしている。
突出部41は、リアクトル本体Bとリアクトル本体Cとの間を区切る。突出部41は、底面47からz軸方向に立設しつつ、ケース側面46からy軸方向に突出する壁である。リアクトル本体B及びリアクトル本体Cがケース4に配置された場合、突出部41のx軸方向の側面は、リアクトル本体B及びリアクトル本体Cの側周面のうち、リアクトル本体Bの外脚17と、リアクトル本体Cの外脚17と対向する。また、y軸方向に延びる突出部41の先端部分は、リアクトル本体B及びリアクトル本体Cのコイル5と対向する。突出部41の先端部分は、それぞれのリアクトルの形状に沿った形状をしている。例えば、突出部41の先端部分のリアクトル本体Bと対向する部分は、リアクトル本体Bのコイル5の形状に合わせてRがついている。
突出部42、43は、底面47からz軸方向に立設しつつ、ケース側面46からx軸方向に突出する壁である。突出部42は、リアクトル本体Aとリアクトル本体Bと間を区切り、突出部43は、リアクトル本体Aとリアクトル本体Cと間を区切る。例えば、リアクトル本体Aとリアクトル本体Cがケース4に配置された場合、突出部43のy軸方向のリアクトル本体C側の側面は、リアクトル本体Cの外脚16と対向する。また、突出部43のy軸方向のリアクトル本体A側の側面は、リアクトル本体Aの外脚16と対向する。また、x軸方向に延びる突出部43の先端部分は、リアクトル本体Aのコイル5の形状に合わせてRがついている。これは、リアクトル本体Aとリアクトル本体Bとの間に配置される突出部42についても同様である。各突出部41~43は、ケース4と同じ金属からなる金属で一続きにしてなり、リアクトル本体A~Cの周囲を囲い、リアクトル本体A~Cの収容空間を形成する。
リアクトル本体A~Cが対向する領域には、底面47からz軸方向に立設する突起部41aが設けられる。突起部41aの形状は、対向するリアクトル本体A~Cの側面の形状に沿った形状である。突起部41aは、5角形の形状をしており、x軸方向の側面において、リアクトル本体B及びリアクトル本体Cの脚部と対向する。また、y軸方向の一側面において、リアクトル本体Aのコイル5と対向し、y軸方向に突出する2つの面において、リアクトル本体B及びリアクトル本体Cのコイル5と対向する。y軸方向に突出する2つの面の形状は、リアクトル本体B及びリアクトル本体Cのコイル5の形状に沿った形状である。
充填成形部6は、ケース4が囲うリアクトル本体の収容空間の隙間に充填材が充填及び固化されてなる。充填材には、リアクトルの放熱性能の確保及びリアクトルからケース4への振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。また、充填材は絶縁性を有することが好ましい。
(リアクトルの断面図)
図8は、リアクトルの断面図である。図8に示すように、リアクトルはケース4に対して垂直方向に配置されている。リアクトル本体のケース4に対する固定は、コア側固定部21と、ケース側固定部44とを棒状の固定用部材(以下、ネジ91とする)で固定することで行われる。ケース底面47からは、垂直方向にケース側面46が延びている。ケース側面46は、上部にケースの底面47に平行な面を有しており、そのケースの底面47に平行な面がケース側固定部44となる。ケース側固定部44となるケース側面46の上部にもうける面のサイズは、リアクトル本体をZ軸方向から、ケース4に対して挿入した際に、ケース側固定部44とコア側固定部21とが、接触することが可能とするサイズとする。また、このケース側固定部44は、ケース側面46の上部の面としたが、Z軸方向の上方に障害物がなければ、リアクトル本体をZ軸方向からケース4に対して挿入することが可能となるため、ケース側固定部44の位置はケース側面46の上部に限定されない。
コア側固定部21には、ネジ挿入孔21aが設けられる。ネジ挿入孔21aは、リアクトル本体をケース4の適切な位置に配置した場合に、ケース側固定部44に設けられるネジ挿入穴44aと連通する。ここで、ネジ挿入孔21aは、コア側固定部21の表面から裏面まで連通する孔であり、ネジ挿入穴44aは、底を有する穴である。
ケース側固定部44では、底面47と平行な面をコア側固定部21と接触させつつ、連通したネジ挿入孔21aとネジ挿入穴44aとにネジ91を挿入し、ネジ止めする。ネジ91は、ネジ切りした丸棒と、丸棒部の直径より大きいフランジ部とから構成される。ネジ挿入穴44aには、ネジ91の丸棒部に切られたネジ山に対応するネジ山が設けられる。ネジ91は、フランジ部とケース側固定部44との間にコア側固定部21を挟み込みネジ止めすることで、リアクトル本体と、ケース4との固定を行う。ネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aの深さ方向と、ネジ91のネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aに対する挿入方向とは、コイル5の巻軸方向と一致する。また、コイル5の巻軸方向は、底面47に対して垂直方向と一致する。
上下のコアの周囲を覆っているカバー2の厚さは、1.5mm程度である。カバー2は、円環円形状、即ちトーラス形状である。上下のコアと樹脂部材とは密着している。一方、カバー2と、ケース4との間には、1.0mm以上の隙間が設けられる。この隙間が請求項における隙間部である。本実施形態では、隙間部を1.0mm以上としたが、カバー2とケース4とが離れていれば、1.0mm未満としても良い。すなわち、カバー2とケース4との隙間は、わずかでもあれば、ケース4からの応力がリアクトル本体の接続部にかかることを防止することが可能である。隙間を1.0mm以上としたのは、充填剤の流れ性と絶縁を考慮とした値である。
[1-3.リアクトルの製造方法]
次に、本実施形態のリアクトルの製造方法について説明する。本リアクトルの製造方法は、(a) 樹脂成型工程、(b) 組立工程、(c)リアクトル配置工程、及び(d)充填工程を有している。
(a) 樹脂成型工程
樹脂成型工程は、上コア1Aの周囲に上カバー2Aを成型するリアクトル本体上部成形工程、及び下コア1Bの周囲に下カバー2Bを成型するリアクトル本体下部成形工程からなる。上コア1Aと下コア1Bとでは、基本的に同じ工程を行うため、以下では上コア1Aを例にとり説明する。図9は、樹脂成型工程の上コア1Aの金型内のセットの様子、及び樹脂を充填する位置を示す図である。
樹脂成型工程では、図9(a)に示すように、下側金型B1内に上コア1Aセットする。上コア1Aは、下コア1Bに対する接触面となる上コア1Aの端面が、金型下部に接触するようにする((a)参照)。上コア1Aのセットの際には、図示しない治具等で上コア1Aの各部を押さえても良い。この際、上コア1Aの端面は、金型密着している。上コア1Aの下側金型B1セット完了後、上側金型B2を降下させる((b)参照)。下側金型B1と上側金型B2との接触部分には、コア側固定部21を形成するための隙間が設けられている。図9では、上側金型B2側に設けたが、下側金型B1に設けても良い。また、図示しないが、コア側固定部21を形成するための隙間には、上側金型B2を降下に延びる突起が設けられている。
その後、ゲートGより当該金型内に樹脂を充填し、固化させる((c)(d)参照)。樹脂の充填は、ゲートGより樹脂を注入することで行う。樹脂はコア側固定部21を形成するための隙間を含め、上コア1Aと下側金型B1及び上側金型B2の間に充填される。この際、ゲートGより充填される樹脂の勢いにより、上コア1Aに対しては下側への力が加わる。この力により、上コア1Aの端面は、下側金型B1に対して押し付けられ、密着する。そのため、上コア1Aの端面と下側金型B1との間には樹脂が流入せず、上コア1Aの端面はモールドされない。また、樹脂はコア側固定部21を形成するための隙間には、樹脂が充填する。
この後、一定時間を経過させることで樹脂が硬化し、上カバー2Aが形成される。上カバー2Aは、上コア1Aに密着して介在する。上カバー2Aには、ゲートGより樹脂を注入した際の跡が残る。換言すれば、カバー2Aにおいては、上カバー2Aの樹脂の注入跡23が、成形時に樹脂を注入したゲートGの方向を示す基となる。つまり、上カバー2Aの上部に注入跡23が2か所設けられるが、これは上カバー2Aの上部2か所より樹脂を注入したことを示している。下側金型B1に密着する上コア1Aの端面を基準とした場合、樹脂の注入方向を示す注入跡23は、上コア1Aの端面の反対側の面に付く。また、下側金型B1と上側金型B2との接触部分に充填された樹脂は、硬化することでコア側固定部21となる。さらに、コア側固定部21を形成するための隙間に設けられた突起部分には、樹脂は充填されず、その部分がネジ挿入孔21aとなる。
樹脂の硬化が終了した後、上側金型B2を上昇させ、上コア1Aを取り出す((e)参照)。コア側固定部21を形成するための隙間に設けられた突起部分は、垂直方向に延びるため、上側金型B2の上昇や、下側金型B1より上コア1Aを取り出す際の障害はならならずに上コア1Aを取り出すことが可能となる。
(b) 組立工程
組立工程は、上カバー2Aを形成した上コア1Aと、下カバー2Bを形成した下コア1Bとをコイル5を介在させてリアクトルを組み立てる工程である。すなわち、下コア1Bの中脚にコイル5を装着し、上コア1A、及び下コア1Bの各脚を突き合わせるようにして組み立てる。その際、上コア1A、及び下コア1Bの各脚、及び上カバー2A、下カバー2Bの対向する面のそれぞれに、接着剤を塗布して上コア1A、下コア1Bを接着する。
(c)リアクトル配置工程
リアクトル配置工程は、組み立てたリアクトル本体をケース4に配置する行程である。リアクトル本体のケース4に対する固定は、ネジ91を使用して行う。固定方法は、予めケース側固定部44とコア側固定部21とを接触させて、ネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aとを連通させておく。そして、連通したネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aに対して、ネジ91を挿入し、ネジ止めする。
(c) 充填工程
充填工程は、充填材をケース4内に充填させて、固化させる工程である。その際、ケース4の上部よりケース4内に充填材を充填させる。
[1-3.作用・効果]
(1)本実施形態のリアクトルは、コイル5、コイル5を装着する脚部を有するコア1、及びコア1を被覆してコイル5から絶縁する樹脂部材2を有するリアクトル本体と、リアクトル本体におけるコイル5の巻軸方向がケース4の底面47に対して垂直になるように、リアクトル本体を収容するケース4と、を備える。リアクトル本体のケース4に対する固定は、上側カバー2Aにもうけられるコア側固定部21により行われる。
上記のような構成を有するリアクトルでは、リアクトルを垂直に配置した場合において、ケース4に対するリアクトル本体の固定をリアクトルの上部のみにより行った。つまり、リアクトル本体下部3Bとケース4との間に隙間部を存在させ、リアクトルの下部分をフローティング構造とした。これにより、各部材の線膨張係数差による応力が発生した場合にでも分割コアの接着部分に応力がかかりにくくなる。そのため、分割コアの接着部分の剥離を防止することが可能となる。これにより、分割コアの剥離による騒音を防止したリアクトルを提供することが可能となる。
(2)ケース4は、底面47に対して垂直方向に延びるケース側面46を有する。ケース側面46において底面47と平行な面をケース側固定部44の一部とする。そして、ケース側固定部44とコア側固定部21とを接触させて、リアクトル本体をケース4に対して固定する。つまり、コイル5の巻軸方向に対して垂直に伸びるコア側固定部21を、ケース側固定部44に載置するように接触させる。つまり、ネジ91による固定を行う前段階においても、リアクトル本体は、所定の隙間をもってケース4に対して位置する。これにより、ネジ91によるネジ止め作業を容易に行うことが可能となる。
(3)ケース側固定部44及びコア側固定部21には、ネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aが設けられる。ネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aの深さ方向は、底面47に対して垂直方向に延びる。リアクトル本体をケース4に対して固定する場合には、ケース4に対してリアクトル本体を挿入後、ネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aを連通させて、ネジ91により棒状のネジ止めする。この際のケース4に対するリアクトル本体の挿入方向、及びネジ91の締め付け方向が同一となる。このため、ケース4に対してリアクトル本体を組み付ける際のリアクトル本体の挿入作業とネジ91の締め付け作業の動線が同一方向となるため、ケース4にリアクトル本体を固定する場合の組立性が向上する。また、ネジ挿入孔21a及びネジ挿入穴44aの深さ方向は、底面47に対して垂直方向に延びる。
(4)ネジ挿入孔21aは貫通する孔であり、ネジ挿入穴44aは底を有する穴とする。リアクトルの使用環境の中には、細かいダストなどが浮遊する環境も含まれる。ネジ挿入穴44aが孔の場合には、ネジ91を挿入した反対側の入り口より舞い上がったダストがネジ挿入穴の内部に侵入する可能がある。内部に侵入したダストにより、ネジ91が固着する可能性もある。つまり、ネジ挿入穴44aを穴とすることで、メンテナンス作業やリアクトル本体のケース4に対する再度の組み付けを容易にすることが可能となる。
(5)ネジ91は、ネジ切りした丸棒と、前記丸棒部の直径の大きいフランジ部とから構成される。ネジ91のフランジ部とケース側固定部44との間に、コア側固定部21を挟み込むという単純な構成で、リアクトル本体をケース4に対して固定することが可能となる。
(6)コア側固定部21は、カバー2と同一の樹脂で一続きに形成される。また、上側カバー2Aは、成形の際の樹脂の注入跡23を有する。この注入跡23は、上側コアの端面とは反対方向から樹脂を注入した際の跡である。コアの脚部には、コイル5が装着される。図10は、従来の樹脂成型工程の順序を示す図である。(a)は上方図であり、(b)は側面図である。従来では、垂直に立設するベースB1に対してコア1Aをセットした([1]参照)。セットの方法は、コア1AをベースB1の固定位置に固定後、ベースB2を上方より降下させる([2]参照)。コア1AとベースB1の間には、所定の隙間部が設けられる。その後、スライドSをスライドさせ、ベースB1及びベースB2でコア1Aを挟み固定する。([3]参照)。その後、コア1Aの側面方向より樹脂を充填する([4]参照)。この際の充填方向は、本実施形態の充填方向とは90°異なる。上コア1Aと金型との間に樹脂が充填され、固化することで上カバー2Aが形成される。充填剤の固化後、スライドSをコア1Aから離れる方向に移動させて、コア1Aの固定を解除する([5]参照)。コア1Aと、スライドSとの接触部分は、樹脂の充填時にスライドSが配置されているため、樹脂は被覆されていない。つまり、コアが露出したままであり、そのまま放置すると錆びの発生などの問題が発生する。そのため、新たにモールドをする必要がある。
これに対して、本実施形態では、樹脂の充填の際に金型内にスライドSを設ける必要がない。また、従来では、図10の向きで、スライドS無しで金型内にコア1Aを配置するので、ゲートから注入する樹脂の勢いでコア1Aの位置がずれる可能性がある。また、図10の製法で作成したリアクトル本体上部3Aにおいても、コア1Aの脚部の端面からコア1Aを露出させることは可能であるが、これはスライドSによりコア1Aの脚部の端面を、コア1AをベースB1及びベース2Bと密着させることにより実現する。これに対して、本実施形態では、スライドを配置せずとも、ゲートGをコア上部に配置したため、コアの自重も加わり、ゲートから注入する樹脂の勢いでコア1Aの位置がずれる可能性は少ない。また、ゲートから注入する樹脂の勢いにより、コア1AはベースB1に押し付けられる(図9)。この際、コア1AとベースB1の間に樹脂は流入しないため、図10のスライドSを設けなくともコア1AとベースB1の脚部の端面は密着する。これにより、コア1Aの脚部の端面からコア1Aを露出させることが可能となる。以上により、金型内にスライドSを設けなくとも、上側コアの端面とは反対方向から樹脂を注入することで、コア1Aの脚部の端面からコア1Aを露出させたカバーの形成を行うことが可能になるため、作業工程の簡略化やコストダウンを図ることが可能となる。また、注入跡23が、コアの脚部にある場合には、注入跡23が、コイル5に干渉しコイル5のスムースな装着を妨げる可能がある。一方、リアクトル本体の上部は、一定のスペースが確保しやすいため、注入跡23があったとしても、リアクトルから引き出した配線や他の部材に干渉することはない。上カバー2Aの上部に、成型時の樹脂の注入跡23を設けることで、コイル5の組み付け作業をスムースにすることができる。さらに、上コア1Aの樹脂成形工程で形成されるコア側固定部21のネジの挿入孔22aが、ケース4に対するリアクトル本体の挿入方向と同一になる。これにより、リアクトル本体の挿入作業とネジの締付け作業の動線が同一方向となり、リアクトルの組立性が向上する。
[3.他の実施形態]
本発明は、第1の実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、第1の実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
(1)例えば、本実施形態では、コアの形状をE字形状としたが、環状であれば良く、また、環状のコアを形成できれば、上コア1A、及び下コア1Bの形状も特に限定されない。例えば、上コア1A、及び下コア1Bは、I字形状、C字形状、U字形状、E字形状、J字形状などであっても良い。
(2)本実施形態では、上カバー2Aの上部に注入跡23が2か所設けたが、注入跡23の数はこれに限らない。上カバー2Aの成型が可能であれば、注入跡23は1か所でも良い。また、注入跡23を3か所以上とすることもできる。
(3)樹脂成型工程として、リアクトル本体下部成形工程をリアクトル本体上部成形工程と、同じ工程としたがリアクトル本体下部成形工程を従来の工程と同様の固定することもできる。この場合、コアを固定するスライドSがコアに当接する部分が、開口部X7となる。
1…コア
1A…上コア
1B…下コア
2…カバー
2B…下カバー
2A…上カバー
3A…本体上部
3B…本体下部
4…ケース
5…コイル
6…充填成形部
15…中脚
16…外脚
17…外脚
18…ヨーク
21…コア側固定部
21a…ネジ挿入孔
22…端子固定部
23…注入跡
44…ケース側固定部
44a…ネジ挿入穴
47…底面
52a…接続端子
53…固定用ネジ
91…ネジ

Claims (11)

  1. コイル、前記コイルを装着する脚部を有するコア、及び前記コアを被覆して前記コイルから絶縁する樹脂部材を有するリアクトル本体と、
    前記リアクトル本体における前記コイルの巻軸方向が当該ケースの底面に対して垂直になるように、前記リアクトル本体を収容するケースと、
    ネジ切りした丸棒部と、前記丸棒部の直径より大きいフランジ部とから構成され、前記リアクトル本体を前記ケースに固定する固定用部材と、
    を備えるリアクトルであって、
    前記リアクトル本体、前記コア及び前記樹脂部材は、それぞれ前記コイルの巻軸方向に直交する面で上下に二分割され、
    前記コアは、上コアと下コアと、前記上コアと前記下コアを接着する接着部と、から構成され、
    前記樹脂部材は、前記上コアと前記下コアの周囲を覆う上側樹脂部材及び下側樹脂部材とから構成され、
    前記リアクトル本体は、前記上コアと前記上側樹脂部材からなるリアクトル本体上部と、前記下コアと前記下側樹脂部材からなるリアクトル本体下部と、から構成され、
    前記上側樹脂部材から前記コイルの巻軸方向に対して垂直方向に延びるコア側固定部と、
    前記リアクトル本体を前記ケースに収容した際に、前記リアクトル本体下部の全周囲と前記ケースとの間に位置する隙間部と、
    を備え、
    前記コア側固定部と前記固定用部材により、前記リアクトル本体前記ケースに対して固定され、
    前記リアクトル本体は、前記コア側固定部のみによって前記ケースに固定されていることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記ケースは、
    前記ケースの底面に対して垂直方向に延びる側面を有し、
    前記側面において前記ケースの底面と平行な面であるケース側固定部と前記コア側固定部とを接触させて、前記リアクトル本体を前記ケースに対して固定することを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記ケース側固定部及び前記コア側固定部には、前記固定用部材を挿入する前記ケースの底面に対して垂直方向に延びる挿入部を備えることを特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記ケース側固定部に設けられる前記挿入部は、底を有する穴であり、
    前記コア側固定部に設けられる前記挿入部は、貫通する孔であることを特徴とする請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記ケース側固定部に設けられる前記挿入部には、前記丸棒部に切られたネジ山に対応するネジ山が設けられ、
    前記固定用部材は、前記フランジ部と前記ケース側固定部との間に、前記コア側固定部を挟み込み、
    前記ケース側固定部に設けられる前記挿入部に対して前記丸棒部をネジ止めし、
    前記リアクトル本体を前記ケースに対して固定することを特徴とする請求項4に記載のリアクトル。
  6. 前記コア側固定部は、前記上側樹脂部材と同一の樹脂で一続きに形成され、
    前記上側樹脂部材は、成形の際の前記樹脂の注入跡を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のリアクトル。
  7. 前記注入跡は、前記上コアの脚部の端面とは反対方向から前記樹脂を注入した際の跡であることを特徴とする請求項6に記載のリアクトル。
  8. 前記隙間部には、放熱性及び絶縁性を有する充填成形部が形成され、
    前記ケースの内周面と前記下側樹脂部材との間に介在しているのは、前記充填成形部のみであること、
    を特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のリアクトル。
  9. 前記接着部は、前記上コア及び前記下コアの端面同士を接着し、
    前記端面は前記樹脂部材で覆われず、前記上コア及び前記下コアが露出していることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のリアクトル。
  10. 前記上コア及び前記下コアは、E字状のコアであること、
    を特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載のリアクトル。
  11. 前記上側樹脂部材及び前記下側樹脂部材の接合面は、それぞれ前記上コア及び前記下コアの接合面と面一であることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のリアクトル。
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