JP6719327B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、コアと、コアの一部に装着されたコイルとを有するリアクトルに関する。
リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等をはじめ、種々の用途で使用されている。例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルとして、コアの周囲に配置した樹脂製のボビンにコイルを巻回したものが多く用いられる。
磁性体からなるコア及び当該コアの一部に装着されたコイルを備えるリアクトル本体は、コイルに電流を流して動作させると、コア及びコイルが発熱する。そのため、従来からリアクトル本体は、金属製のケースに収容され、当該ケースに放熱性を有する充填材が充填及び固化されてリアクトルが構成される。これにより、充填材がリアクトル本体の周囲に配置されるため、リアクトル本体の発熱が充填材を介してケースに伝搬し、放熱させることで放熱性を確保している。
特開2012−253068号公報
しかし、リアクトルは他の電気部品とともに使用され、かつ他の電気部品と狭いスペースに配置されることも多い。そのため、リアクトルの体格を小型化することへの要求は非常に厳しい。こうした要求から、ケースの壁の高さを低くせざるを得ない場合がある。
この場合、ケースの壁の高さが、充填材を充填できる最大の高さであるため、ケースの壁の高さが低いと、充填材を充填しても、リアクトル本体の上側を充填材で覆うことはできず、大半が露出したままとなる。そのため、過渡条件でコイルの温度が上昇した場合、コイルの露出部分の熱が逃げにくく、必要な放熱性を確保できない。これに対処するには、リアクトルを大型化せざるを得なかった。このように、リアクトルの小型化と放熱性の確保はトレードオフの関係にあり、両者を両立することが望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型化及び放熱性の確保を両立することのできるリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、次の構成を有することを特徴とする。
(1)環状コア。
(2)前記環状コアの少なくとも一部に装着されたコイル。
(3)前記環状コアと前記コイルとを収容するケース。
(4)前記ケースに収容され、前記ケースの壁の最も低い高さよりも高い壁を有し、当該壁が前記コイルの周囲を囲う囲い部材。
(5)弾性を有し、前記囲い部材と前記ケースの底面との間を密封する環状のシール部材。
本発明のリアクトルは、次の構成を有していても良い。
(6)前記環状コアの周囲を覆う樹脂部材を備え、前記環状コアは、中央に配置され前記コイルが装着される中脚部と、前記中脚部の両側に配置された一対の外脚部と、前記中脚部及び一対の前記外脚部の端部を繋ぐ一対の継脚部と、を有し、前記樹脂部材は、前記外脚部を被覆する一対の外脚被覆部と、前記継脚部を被覆する一対の継脚被覆部と、を有し、
前記囲い部材は、前記一対の外脚被覆部及び前記一対の継脚被覆部からなること。
(7)前記環状コアは、一対のE字型コアを直接又はギャップを介して接合してなり、前記樹脂部材は、E字型の一対の樹脂体が接合されてなり、前記シール部材は、前記樹脂部材の底面に設けられていること。
(8)前記シール部材は、前記樹脂部材の底面の外周に設けられていること。
(9)前記シール部材は、前記樹脂部材の外側面と前記ケースの内壁面との間に設けられていること。
(10)前記外脚被覆部及び前記継脚被覆部の上部には、前記一対の外脚被覆部及び前記一対の継脚被覆部によって囲われる前記コイルが配置される空間と連通する突出口が設けられていること。
(11)前記シール部材は、エラストマーであること。
また、本発明のリアクトルは、環状コアと、前記環状コアの周囲を覆う樹脂部材と、前記環状コアの少なくとも一部に装着されたコイルと、前記環状コアと前記コイルとが設置される板状体と、前記板状体に設けられ、前記コイルの周囲を囲う筒形状からなる囲い部材と、弾性を有し、前記囲い部材と前記板状体との間を密封する環状のシール部材と、を備え、前記環状コアは、中央に配置され前記コイルが装着される中脚部と、前記中脚部の両側に配置された一対の外脚部と、前記中脚部及び一対の前記外脚部の端部を繋ぐ一対の継脚部と、を有し、前記樹脂部材は、前記外脚部を被覆する一対の外脚被覆部と、前記継脚部を被覆する一対の継脚被覆部と、を有し、前記囲い部材は、前記一対の外脚被覆部及び前記一対の継脚被覆部からなる
本発明によれば、小型化及び放熱性の確保を両立することのできるリアクトルを得ることができる。
第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す分解斜視図である。 環状コアの平面図である。 第1の実施形態に係るリアクトル本体の上面側を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトル本体の底面側を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの上面図である。 図6のA−A断面図である。 図7の部分拡大図である。 図6のB−B断面斜視図である。 図6のC−C断面斜視図である。 図1のD−D断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のリアクトルについて説明する。
[1.第1の実施形態]
[1−1.概略構成]
図1は、本実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図であり、図2は、その分解斜視図である。
リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、電圧の昇降圧等に使用される。本実施形態のリアクトルは、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用される大容量のリアクトルである。リアクトルは、これら自動車に搭載される昇圧回路の主要部品である。
リアクトルは、リアクトル本体1、ケース4、及び充填成形部6から構成される。図1及び図2に示すように、リアクトル本体1は、磁性体を含み構成される環状コア10と、環状コア10の一部の外周に装着された一つのコイル5と、環状コア10の外周を覆い、環状コア10とコイル5とを絶縁する樹脂部材20と、を有する。リアクトル本体1は、ケース4に収容される。ケース4は、例えばアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。充填成形部6は、ケース4内にリアクトル本体1を収容し、リアクトル本体1とケース4との隙間、及び、コイル5と環状コア10又は樹脂部材20との隙間に充填材を充填し、固化させて形成されたものである。
[1−2.詳細構成]
本実施形態のリアクトルの各部の詳細構成について、図1〜図5を用いて説明する。なお、本明細書において、図1に示すz軸方向を「上」側、その逆方向を「下」側とする。各部材の構成を説明するのに、「下」は「底」とも称する。z軸方向は、リアクトルの上下方向であり、リアクトルの高さ方向である。
(環状コア)
図2及び図3に示すように、環状コア10は、全体が概略θ形状を有する。具体的には、環状コア10は、一方向に延びて中央に配置されコイル5が装着される中脚部10Aと、中脚部10Aと同方向に延び中脚部10Aの両側に配置された一対の外脚部10Bと、中脚部10A及び外脚部10Bと直交し、中脚部10A及び一対の外脚部10Bの端部を繋ぐ一対の継脚部10Cとを有し、外脚部10B及び継脚部10Cによって矩形状の環状形状を成す。
環状コア10のうち、中脚部10Aはコイル5が巻回されているため、磁束が発生する部位である。外脚部10B及び継脚部10Cは、コイル5が巻回されておらず、中脚部10Aで発生した磁束が通過するヨーク部である。環状コア10内には、中脚部10Aで発生した磁束が左右に分かれて、ヨーク部となる継脚部10C、外脚部10B及び継脚部10Cを通過することで、2つの環状の閉磁路が形成される。
環状コア10は、磁性体を含み構成される。本実施形態では、環状コア10は、図2及び図3に示すように、一対のE字型コア10a、10bを含み構成される。E字型コア10a、10bは、圧粉磁心、フェライトコア、又は積層鋼板などの磁性体からなる。ここでは、E字型コア10a、10bは圧粉磁心である。
E字型コア10a、10bの中央の脚部を向かい合わせて配置することで中脚部10Aを構成し、E字型コア10a、10bの中央に延びる脚部と平行に延びる脚部を突き合わせることで外脚部10Bを構成する。E字型コア10a、10bの三本の脚部を繋ぐ部分が継脚部10Cである。
中脚部10Aは、E字型コア10a、10bの中央の脚部の間にエアギャップが設けられているが、直接接着剤等により接合しても良いし、ギャップスペーサを介して接合しても良い。外脚部10Bは、E字型コア10a、10bの外脚部を構成する脚部が、互いに接着剤等により接合されているが、ギャップスペーサを介して接合しても良い。ギャップスペーサとしては、非磁性体、セラミック、非金属、樹脂、炭素繊維、若しくはこれら二種以上の合成材又はギャップ紙を用いることができる。
(樹脂部材)
樹脂部材20は、環状コア10の外周を樹脂により被覆している部材である。従って、樹脂部材20は、環状コア10の形状に倣って概略環状に形成されている。
樹脂部材20を構成する樹脂の種類としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。
図2に示すように、本実施形態では、樹脂部材20は、二分割されて構成されており、それぞれ略E字形状の樹脂体21及び樹脂体22を有する。すなわち、樹脂部材20は、樹脂体21と樹脂体22とを別々に成形しておき、互いの一方の端部を向かい合わせることで構成される。樹脂体21と樹脂体22とを別々に成形するのは、コイル5を樹脂体21、22のE字の中央脚の部分にはめ込んで樹脂部材20にコイル5を装着するためである。
樹脂体21、22は、中脚被覆部211、一対の外脚被覆部212、及びこれらの被覆部211、212を繋ぐ継脚被覆部213を有する。樹脂体21、22は、本実施形態では、樹脂により一体成形された部材であり、各被覆部211、212、被覆部213は継ぎ目無く一続きに構成されている。樹脂体21、22には、モールド成形法により、E字型コア10a、10bが埋め込まれている。樹脂体21と樹脂体22の構成は同一であるので、樹脂体21についてのみ説明する。
中脚被覆部211は、E字型コア10a、10bの3本の脚部のうち、中脚部を被覆する筒体である。中脚被覆部211は、その周囲にコイル5が装着される部分である。中脚被覆部211の先端には、E字型コア10aの中脚部の端面を露出させる開口部214が設けられている。図2、図4及び図5に示すように、中脚被覆部211の上面及び下面には、上下に出っ張ったスペーサ211aが設けられている。スペーサ211aは、コイル5の内周上面及び下面とE字型コア10a、10bの中脚部との間に介在し、コイル5の位置決めをする。
外脚被覆部212は、E字型コア10a、10bの3本の脚部のうち、外脚部を被覆する筒体である。外脚被覆部212の先端部分には、E字型コア10a、10bの外脚部の端面が露出する開口部217が設けられており、樹脂体21、22の端部を突き合わせた際に、当該露出した端面同士が接着剤を介して接合される。なお、当該端面間にギャップスペーサが介在していても良い。また、後述の図7、図9及び図11に示すように、一対の外脚被覆部212の外周内側の面間は、コイル5の外径と同一である。但し、一対の外脚被覆部212の外周内側の面間は、コイル5の外径よりも若干大きく、隙間が空いていても良い。
継脚被覆部213は、E字型コア10a、10bの3本の脚部を繋ぐ継脚部を覆う被覆部である。継脚被覆部213の背面、すなわちケース4の内壁面と対面する外側部分には、E字型コア10a、10bの背面を露出させる開口部215が設けられている。一方、樹脂体21、22の継脚被覆部213の内周面は、コイル5の端面と対面する。換言すれば、図11に示すように、樹脂体21、22の継脚被覆部213の内周面間は、コイル5の巻軸方向の長さよりも離間しており、当該内周面とコイル5の端面との間には充填材が介在する隙間が形成されている。
また、図2及び図4に示すように、樹脂体21の継脚被覆部213及び外脚被覆部212の上面には、上方向に延びるU字状の壁部216が立設されている。樹脂体21、22の端部を突き合わせることで、壁部216のU字の両端部が突き合わされて矩形の突出口218が形成される。当該突出口218は、充填材が注入される箇所である。換言すれば、突出口218は、一対の外脚被覆部212及び一対の継脚被覆部213によって囲われるコイルが配置される空間219と連通する。
図1及び図7に示すように、リアクトル本体1をケース4に収容した際の樹脂部材20の高さHは、ケース4の壁の最も低い高さHcminよりも高い。また、図4に示すように、樹脂部材20は、一対の外脚被覆部212及び一対の継脚被覆部213によって、コイル5の四方を囲う。換言すれば、外脚被覆部212及び継脚被覆部213が壁となり、その高さがケース4の壁の最も低い高さHcminよりも高い。外脚被覆部212及び継脚被覆部213はU字形状であり、その両端部を突き合わせることで、外脚被覆部212及び継脚被覆部213がコイル5の周囲を囲う筒形の囲い部材となる。
図5に示すように、樹脂部材20の底面には、下方に突出する突起30が設けられている。ここでは、樹脂部材20の底面の外周に設けられている。突起30は、環状形状を有する弾性体からなるシール部材であり、エラストマー、ゴムなどからなる。本実施形態では、突起30は、樹脂体21、22及びケース4より柔らかいエラストマーによって二色成形で構成されている。突起30は、リアクトル本体1をケース4に収容する際下方に押圧されることで、ケース4の底面との間で潰れてケース4の底面と密着し、囲い部材となる外脚被覆部212及び継脚被覆部213とケース4の底面とによって充填材が充填される器が形成される。
(コイル)
コイル5は、絶縁被覆を有する導線である。本実施形態では、コイル5は、平角線のエッジワイズコイルであり、エナメルなどの絶縁被覆した1本の銅線によって構成されている。但し、コイル5の線材や巻き方は平角線のエッジワイズコイルに限定されず、他の形態であっても良い。
コイル5は、中脚部10Aの周囲を囲うように、中脚被覆部211の外周に装着されている。具体的には、図9に示すように、コイル5の内周上面及び内周下面が、中脚被覆部211の上下のスペーサ211aと接している。また、コイル5の外周側面が、外脚被覆部212の外周内側の面と接している。従って、コイル5は、スペーサ211aによって上下方向が位置決めされ、外脚被覆部212の外周内側の面によって水平方向が位置決めされる。コイル5の内周側面と、中脚被覆部211の外周側面との間には隙間が設けられる。
図1に示すように、コイル5の両端面は、継脚被覆部213の内面と若干離れており、充填成形部6を構成する充填材が侵入する隙間が形成されている。
コイル5の両端部は、リアクトル外部に引き出され、外部電源などの外部機器の配線と電気的に接続される。外部電源から電力供給されると、コイル5に電流が流れてコイル5を突き抜ける磁束が発生し、環状コア10内に閉磁路が形成される。
(ケース)
ケース4は、リアクトル本体1を収容する収容部材である。ケース4は、例えばアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。
本実施形態では、ケース4は、上面に開口を備えた略直方体形状であり、主として底面とその底面の縁から立ち上がる側壁とで構成され、底面と側壁とで囲われ、リアクトル本体1を収容するスペースと、リアクトルを設置箇所に固定するためのネジ孔が設けられた固定部41とを有する。ケース4の側壁の高さは、リアクトル本体1の高さより低く、ここでは半分程度である。
ケース4の収容スペースは、リアクトル本体1の大きさより若干大きい。ケース4の底面は、中央部分がコイル5に倣った形状の凹み42を有し、当該凹み42の周囲は平面43である。ケース4にリアクトル本体1を収容すると、ケース4の側壁内面とリアクトルの側面との間には隙間が形成される。
固定部41は、本実施形態では、yz平面に張り出すようにしてケース4の側壁に4つ設けられている。ここでは、yz平面と平行なケース4の対面する2つ側壁にそれぞれ2つずつ固定部41が上下に設けられている。図2に示すように、ケース4の一側壁には、切欠け44が設けられている。切欠け44は、継脚被覆部213の背面に設けられた開口部215を介して継脚部13Cの背面部分を露出させる。この切欠け44部分は、例えばケース4をアルミニウムで構成する場合には、アルミ素材が存在しないので、アルミ素材のシールド効果によるインダクタンス値の低下を防止できる。
(充填成形部)
充填成形部6は、樹脂部材20の壁216によって形成された上部の突出口218から、充填材が囲い部材の内側と、リアクトル本体1とケース4との隙間に充填及び固化されてなる。充填成形部6は、充填材が固化することで、リアクトル本体1をケース4内に固定する。なお、リアクトル本体1のケース4への固定は、樹脂部材20にネジ挿入孔を有する固定部を設け、ケース4にはこれに対応するネジ挿入穴を設け、ネジ締結により固定するようにしても良い。充填材は、リアクトルの放熱性能の確保及びリアクトル本体1からケース4への振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。また、充填材は絶縁性を有することが好ましい。
充填成形部6の形成方法としては、ケース4にリアクトル本体1を収容した後に、充填材を充填、固化しても良いし、予めケース4に充填材を充填しておき、その後、リアクトル本体1を収容し、充填材を固化させても良い。
[1−3.作用]
本実施形態に係るリアクトルの作用について、図4〜図11を用いて説明する。図6は、本実施形態に係るリアクトルの上面図である。図7は、図6のA−A断面図である。図8は、図7の部分拡大図である。図9は、図6のB−B断面斜視図である。図10は、図6のC−C断面斜視図である。図11は、図1のD−D断面図である。
上記の通り、図4及び図5に示すように、リアクトル本体1は、中脚被覆部211にコイル5を嵌め込んで、E字型コア10a、10bが内部に埋め込まれた樹脂体21、22の外脚被覆部212の端部を突き合わせて接着剤等により接合して構成する。樹脂体21、22の外脚被覆部212及び継脚被覆部213は、それぞれU字型形状を成しており、当該U字の端部同士を接合するため、樹脂体21、22の外脚被覆部212及び継脚被覆部213によってコイル5の周囲を囲う筒形の囲み部材が構成される。
図7及び図8に示すように、リアクトル本体1をケース4に収容する際、リアクトル本体1を下方に押圧することで、外脚被覆部212及び継脚被覆部213の底面に設けられた突起30がケース4の底面部分である平面43と当接して潰される。これにより、樹脂部材20とケース4の底面との間が密封され、囲い部材となる外脚被覆部212及び継脚被覆部213とケース4の底面とによって充填材が充填される器が形成される。すなわち、外側被覆部212及び継脚被覆部213によって角筒が形成され、その端部が弾性体の突起30を介してケース4の底面で塞がれることで、充填材が充填される器が形成される。
そのため、壁部216で構成される上部の突出口218から充填材を、外脚被覆部212及び継脚被覆部213で囲われる隙間に充填しても、充填材がケース4の壁を乗り越えて外部に漏れ出すことはない。充填材の充填を続けると、充填材の液面をケース4の壁の最低高さよりも高くすることができる。言い換えると、ケース4に充填材を充填させる従来技術では、ケース4の壁の高さによって充填材の液面の高さが制限させるが、本実施形態では、ケース4の壁の高さによって充填材の液面の高さは制限されず、ケース4の壁の最低高さより高くすることができる。
具体的に、充填材の流れについて説明する。充填材は、壁部216で構成される上部の突出口218から囲み部材で囲われる隙間、すなわちコイル5と壁部216との隙間に流し込まれ、図9及び図11に示すように、コイル5の内周と中脚被覆部211の外周との間の隙間に侵入する。一方、上部の開口から流し込まれた充填材は、図10に示すように、コイル5の端面と継脚被覆部213の内周面との間の隙間に下方に流れ、図9に示すように、コイル5の底面とケース4の凹み42との間の隙間及び、外脚被覆部212の底面と平面43との間の隙間に侵入する。
本実施形態では、突起30によって、囲み部材となる外脚被覆部212及び継脚被覆部213とケース4とが密封されているため、充填材は突起30によってせき止められる。そして、充填材の充填を続けると、充填材の液面をケース4の壁の最低高さよりも高くすることができる。
以上のように、コイル5の内周及び外周を充填材で覆うことができるため、放熱性を確保することができる。
なお、E字型コア10a、10bが内部に埋め込まれた樹脂体21、22は、各コア10a、10bの脚部を突き合わせるようにして接合されている。そのため、樹脂体21、22の接合部分から充填材が外部に漏れ出すことはない。
[1−4.効果]
(1)本実施形態のリアクトルは、環状コア10と、環状コア10の少なくとも一部に装着されたコイル5と、環状コア10とコイル5とを収容するケース4と、ケース4に収容され、ケース4の壁の最も低い高さよりも高い壁を有し、当該壁がコイル5の周囲を囲う囲い部材と、弾性を有し、当該囲い部材とケース4との間を密封する環状のシール部材となる突起30と、を備えるようにした。
これにより、囲い部材の中に充填材を充填することで、ケース4の壁の高さよりも高い位置まで充填材を充填することができるので、コイル5の周囲を充填材で覆うことができる。また、突起30が設けられているので、囲い部材の中に充填材を充填しても、ケース4外部へ充填材が漏れ出ることはない。その結果、リアクトルを大型化することなく、放熱性を確保することができる。従って、リアクトルの小型化と放熱性確保とを両立することができる。
具体的に、本実施形態では、環状コア10の周囲を覆う樹脂部材20を備え、環状コア10は、中央に配置されコイル5が装着される中脚部10Aと、中脚部10Aの両側に配置された一対の外脚部10Bと、中脚部10A及び一対の外脚部10Bの端部を繋ぐ一対の継脚部10Cと、を有し、樹脂部材20は、外脚部10Bを被覆する一対の外脚被覆部212と、継脚部10Cを被覆する一対の継脚被覆部213と、を有し、囲い部材は、一対の外脚被覆部213及び一対の継脚被覆部213からなるようにした。
これにより、環状コア10とコイル5との絶縁を図りつつも、囲い部材を別途設ける必要が無く、組立性向上及びリアクトルの小型化を図ることができる。すなわち、環状コア10の周囲を覆う樹脂部材20は、本来は環状コア10とコイル5との絶縁を確保するために設けられるものであり、元々ケース4に収容されるものであるが、当該樹脂部材20が、放熱性を確保するための囲い部材としての機能を兼ねることで、囲い部材を別途設ける必要のない分、組立性向上及びリアクトルの小型化を図ることができる。
(2)環状コア10は、一対のE字型コア10a、10bを直接又はギャップを介して接合してなり、樹脂部材20は、E字型の一対の樹脂体21、22が接合されてなり、突起30は、樹脂部材20の底面に設けるようにした。
これにより、リアクトルを組み立てる際に、囲い部材となる樹脂部材20を押圧することで突起30が潰れ、ケース4の底面と囲み部材となる樹脂部材20とで器が形成される。そのため、リアクトル本体1をケース4に組み付け容易となる利点がある。また、突起30が弾性を有しているので、樹脂部材20を押圧する際に、樹脂体21、22の大きさにバラツキがあっても、そのバラツキを吸収することができる利点もある。
(3)突起30は、樹脂部材20の底面の外周に設けるようにした。これにより、例えば図7に示すように、コアの底部(ここでは、外脚部及び継脚部)まで充填材を充填させることができるので、コアで発生した熱を充填材を介して放熱することができる。
(4)突起30は、エラストマーとした。これにより、樹脂部材20に対して二色成形により一体的に成形することが可能であり、シール部材となる突起30を樹脂部材20に簡単に設けることができる。
(5)外脚被覆部212及び継脚被覆部213の上部には、一対の外脚被覆部212及び一対の継脚被覆部213によって囲われるコイル5が配置される空間219と連通する突出口218を設けるようにした。これにより、充填材を注入しやすくできるとともに、コイルの上部の周囲にも充填材を充填させることができ、放熱性を更に向上させることができる。
[2.他の実施形態]
本発明は、第1の実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、第1の実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
(1)第1の実施形態では、突起30は、樹脂部材20の底面に設けたが、樹脂部材20の外側面とケース4の内壁面との間に設けるようにしても良い。すなわち、外脚被覆部212及び継脚被覆部213の外周側面とケース4の内壁面との間に設けることにより、充填材を当該間まで充填することができるので、放熱性を更に向上させることができる。
(2)第1の実施形態では、突起30は、樹脂部材20の底面に設けたが、ケース4の底面に設けるようにしても良い。例えば、ケース4の底面の平面43に環状の溝を設け、当該溝に環状のパッキンなどのシール部材を設けるようにしても良い。
(3)第1の実施形態では、囲み部材を外側被覆部212及び継脚被覆部213により構成したが、別途角筒などの筒体により構成しても良い。当該筒体の端部に突起30を設け、筒体がケース4の底面に押しつけられて突起30が潰れることにより、筒体及びケース4の底面によって器が形成されるため、充填材の液面の高さをケース4の壁の最低高さより高くすることができる。この場合、筒体内部の環状コアの配置は任意である。
(4)ケース4に代えて板状体としても良い。すなわち、板状体に環状コア10及びコイル5を設置し、筒状体の端部にOリングなどのシール部材を設け、当該シール部材を介して筒状体を板状体に設け、当該筒状体によって環状コア10及びコイル5の周囲を囲うようにしても良い。筒状体内に充填材を充填させ、固化させてリアクトル本体1を板状体に固定しても良いし、樹脂部材20に固定部を設けてネジ締結等によりリアクトル本体1を板状体に固定するようにしても良い。なお、板状体は、コイル5の形状に倣った湾曲面を有していても良い。また、ケース4を板状体に代える以外は、第1の実施形態と同様の構成としても良い。
1 リアクトル本体
10 環状コア
10A 中脚部
10B 外脚部
10C 継脚部
10a、10b E字型コア
20 樹脂部材
21 樹脂体
22 樹脂体
211 中脚被覆部
211a スペーサ
212 外脚被覆部
213 継脚被覆部
214、215 開口部
216 壁部
217 開口部
218 突出口
219 空間
30 突起
4 ケース
41 固定部
42 凹み
43 平面
5 コイル

Claims (10)

  1. 環状コアと、
    前記環状コアの少なくとも一部に装着されたコイルと、
    前記環状コアと前記コイルとを収容するケースと、
    前記ケースに収容され、前記ケースの壁の最も低い高さよりも高い壁を有し、当該壁が前記コイルの周囲を囲う囲い部材と、
    弾性を有し、前記囲い部材と前記ケースの底面との間を密封する環状のシール部材と、
    を備えることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記環状コアの周囲を覆う樹脂部材を備え、
    前記環状コアは、中央に配置され前記コイルが装着される中脚部と、前記中脚部の両側に配置された一対の外脚部と、前記中脚部及び一対の前記外脚部の端部を繋ぐ一対の継脚部と、を有し、
    前記樹脂部材は、前記外脚部を被覆する一対の外脚被覆部と、前記継脚部を被覆する一対の継脚被覆部と、を有し、
    前記囲い部材は、前記一対の外脚被覆部及び前記一対の継脚被覆部からなること、
    を特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記環状コアは、一対のE字型コアを直接又はギャップを介して接合してなり、
    前記樹脂部材は、E字型の一対の樹脂体が接合されてなり、
    前記シール部材は、前記樹脂部材の底面に設けられていること、
    を特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記シール部材は、前記樹脂部材の底面の外周に設けられていること、
    を特徴とする請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記シール部材は、前記樹脂部材の外側面と前記ケースの内壁面との間に設けられていること、
    を特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  6. 環状コアと、
    前記環状コアの周囲を覆う樹脂部材と、
    前記環状コアの少なくとも一部に装着されたコイルと、
    前記環状コアと前記コイルとが設置される板状体と、
    前記板状体に設けられ、前記コイルの周囲を囲う筒形状からなる囲い部材と、
    弾性を有し、前記囲い部材と前記板状体との間を密封する環状のシール部材と、
    を備え
    前記環状コアは、中央に配置され前記コイルが装着される中脚部と、前記中脚部の両側に配置された一対の外脚部と、前記中脚部及び一対の前記外脚部の端部を繋ぐ一対の継脚部と、を有し、
    前記樹脂部材は、前記外脚部を被覆する一対の外脚被覆部と、前記継脚部を被覆する一対の継脚被覆部と、を有し、
    前記囲い部材は、前記一対の外脚被覆部及び前記一対の継脚被覆部からなること、
    を特徴とするリアクトル。
  7. 前記環状コアは、一対のE字型コアを直接又はギャップを介して接合してなり、
    前記樹脂部材は、E字型の一対の樹脂体が接合されてなり、
    前記シール部材は、前記樹脂部材の底面に設けられていること、
    を特徴とする請求項に記載のリアクトル。
  8. 前記シール部材は、前記樹脂部材の底面の外周に設けられていること、
    を特徴とする請求項に記載のリアクトル。
  9. 前記外脚被覆部及び前記継脚被覆部の上部には、前記一対の外脚被覆部及び前記一対の継脚被覆部によって囲われる前記コイルが配置される空間と連通する突出口が設けられていること、
    を特徴とする請求項2〜の何れかに記載のリアクトル。
  10. 前記シール部材は、エラストマーであること、
    を特徴とする請求項1〜の何れかに記載のリアクトル。
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