JP2013118208A - リアクトル - Google Patents

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浩二 中西
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Abstract

【課題】伝熱シートの変形を抑制して伝熱シートとコイルの密着力を高めるとともに、放熱面積を増加させることによって高い放熱性能を維持し、耐久性に優れたリアクトルを得る。
【解決手段】このリアクトル50は、リアクトルコア1の周りにボビン4が形成され、ボビン4の周りにコイル5が形成されたリアクトル本体10と、少なくとも底板11からなるケース20と、少なくともリアクトル本体10のコイル5とケース20の底板11の間に配置される伝熱シート30と、を備え、伝熱シート30は、コイル5と当接する上面30aと、底板11の凹部13のコイル5と対向する面13aと当接する下面30cと、上面30aと下面30cを繋ぐ側面30bと、からなり、底板11が、伝熱シート30の側面30bと当接する当接面13bを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換回路を構成するリアクトルに関するものである。
電力変換回路のリアクトルは、一般に平面視が略横長環状のリアクトルコアの2つの長手部にコイルが形成され、これがたとえばケース上に載置されて構成されている。このリアクトルコアは複数の電磁鋼板の積層体もしくは圧粉磁心からなる分割コアから構成されており、各分割コア間にはたとえば非磁性素材のギャップ板が介装されており、ギャップ板とコアは接着剤にて接着固定されてリアクトルコアが形成されている。
このケースの下面(底面)にはたとえば放熱板(ヒートシンク)が設けてあり、さらにその下方には冷却水やエアを還流させる冷却器が設けられることもあり、コイルに通電した際に生じるジュール熱は、該コイルまたはリアクトルコアからこの放熱板を介し、たとえば冷却器を介して放熱される形態などが存在している。
ところで、昨今のハイブリッド車や電気自動車等に搭載されるリアクトルにおいては、その小型化が進んでいる一方で、通電される電流値も大きくなってきており、増大する発熱量を如何にして効果的に放熱できるかが当該分野における重要な解決課題の一つとなっている。
ここで、特許文献1、2には、コイルに生じるジュール熱の放熱性向上を目的とするリアクトルが開示されている。
特許文献1、2に開示されているリアクトルは、コイルと冷却器(冷却板)の間に生じる隙間を埋めるために、両者の間に弾性を有する伝熱シートを配設したものである。ここで、伝熱シートは、シリコーン系樹脂から形成され、コイル巻線間の絶縁性を確保できるシート状の伝熱部材であり、一般にポッティング材として用いられる樹脂材よりも高い熱伝導率を有する部材である。したがって、特許文献1、2に開示されているリアクトルによれば、熱伝導性に優れた伝熱シートを介してコイルに生じるジュール熱を冷却器側へ放熱することができるため、コイルに生じるジュール熱の放熱性を効果的に高めることができる。また、弾性を有する伝熱シートをコイルと冷却器の間に配設することにより、コイル通電時や車両走行時等に発生する振動を低減することができ、振動によるリアクトルの損傷や車内騒音の発生を抑制することができるといった利点もある。
一方で、特許文献1、2に開示されているリアクトルにおいては、コイルと冷却器の間に生じる隙間を確実に埋めるために、コイルを伝熱シートに押し付けるようにして配置している。すなわち、コイルと冷却器の間の伝熱シートはコイルの押圧力により圧縮されて弾性変形している。そのため、このリアクトルを長期に亘って使用すると、伝熱シートは劣化等によって経時変形し、コイルと伝熱シートの密着性が低下し、コイルと伝熱シートの間に隙間(空気層)が発生してその放熱性が低下する可能性がある。
特開2007−129146号公報 特開2010−027733号公報
本発明は上記する課題に鑑みてなされたものであり、伝熱シートを用いたリアクトルにおいて、伝熱シートの変形を抑制し、高い放熱性能を維持して耐久性に優れたリアクトルを提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明のリアクトルは、リアクトルコアの周りにボビンが形成され、ボビンの周りにコイルが形成されたリアクトル本体と、少なくとも底板からなるケースと、少なくともリアクトル本体のコイルとケースの底板の間に配置される伝熱シートと、を備えるリアクトルであって、前記伝熱シートは、コイルと当接する一方面と、底板の前記コイルと対向する面と当接する他方面と、一方面と他方面を繋ぐ側面と、からなり、前記底板が、伝熱シートの前記側面と当接する当接面を有しているものである。
上記する形態によれば、ケースの底板が伝熱シートの側面と当接する当接面を有することにより、当該当接面にて伝熱シートの前記側面を拘束することができ、リアクトルコイルの押圧力による伝熱シートの側方への弾性変形を制限することができる。したがって、コイルと伝熱シートの密着力の低下を抑制することができ、その放熱性能を高めることができる。また、伝熱シートはその他方面と側面の双方でケースと当接することとなり、発熱源であるコイルから放熱され、伝熱シートに伝熱される熱は、伝熱シートの他方面と側面の双方からケース側へ伝熱されることとなるため、簡便な方法で伝熱シートの放熱面積を増加させることができる。また、リアクトルを長期に亘って使用しても、伝熱シートの側方への経時変形を抑制することができ、劣化や通電時の振動等に伴うコイルと伝熱シートの間の隙間の発生を抑制することができることから、長期に亘って高い放熱性能を維持することができるとともに、その隙間の発生によるリアクトルの損傷や騒音の増加を効果的に抑制することができる。さらに、リアクトルの製造に当たり、伝熱シートをケースの底板上に載置する際に、当該当接面で伝熱シートの位置決めをおこなうことができるため、リアクトルの製造工程を格段に簡素化することができる。
なお、リアクトルを構成するリアクトルコアは、たとえば平面視が略環状のものを適用することができる。
また、リアクトルコアを形成するU型コアや、U型コアの端部と接着されるギャップ層の形態などは特に限定されるものではなく、2つのU型コアのみからなるリアクトルコア、2つのU型コアと、これらの2箇所のコア端部間にそれぞれ1以上の平面視がI型のI型コアが介在してなるリアクトルコア、などを挙げることができる。また、ギャップ層も、非磁性素材の接着剤のみから形成される形態、非磁性素材のギャップ板と接着剤とから形成される形態、非磁性素材の樹脂シートを両側のコアに熱圧着してなる形態などを挙げることができ、U型コアを直接的もしくは間接的に接着させることができる。
また、本発明のリアクトルの一実施の形態では、前記ケースの底板は凹部を有し、この凹部内に前記伝熱シートが配置されており、該凹部の側面が前記当接面を形成している。
上記する形態によれば、ケースの底板の搭載面上に凹部を形成し、この凹部内に伝熱シートを配置し、リアクトルコイルで伝熱シートを圧縮変形させながらその上方にリアクトル本体を配置することで、リアクトルコアとリアクトルコイルの段差や伝熱シートの厚みに起因するリアクトル高さの増加を抑制することができ、リアクトル全体の体格を小型化することができる。また、たとえばケースの下面に放熱板(ヒートシンク)や冷却器を設けてある場合には、発熱源であるコイルと放熱板や冷却器を近接して配置することができ、コイルに生じるジュール熱を効率的に放熱板や冷却器へ放熱することできる。
なお、前記凹部は、ケースの底板の搭載面の一部を切削して形成してもよいし、凹部に対応する形状を備えた型を用いてケースの作製と同時に形成してもよい。
また、本発明のリアクトルの他の実施の形態では、前記ケースは底板から立設する側板を有し、この側板と底板で画定される領域内に前記伝熱シートが配置されており、該側板の伝熱シート側の一側面が前記当接面を形成している。
上記する形態によれば、その一側面が伝熱シートの側面と当接する側板がケースの底板から立設され、伝熱シートがその側板と底板で画定される領域内に載置されていることにより、ケースの底板の厚みを確保し、ケース底板の断面係数を増加させながら、ケースの底板に伝熱シートの側面と当接する当接面を形成することができることから、リアクトル全体の剛性を効果的に高めることができる。
ここで、前記側板は、ケースの底板と一体に形成されてもよいし、ケースの底板と別体に形成されてもよい。前記側板がケースの底板と一体に形成される場合には、側板と底板を接続する工程が不要となり、ケースの製造工程を簡素化することができる。また、前記側板がケースの底板と別体に形成される場合には、たとえば既存のケース底板を使用し、リアクトルに適用する伝熱シートの大きさに応じた側板を別途作製して前記側板と底板を接続することができる。
また、本発明のリアクトルの他の実施の形態では、前記一方面は、平面視でコイルの外形よりも大きい形状を有している。
上記するように、ケースの底板が伝熱シートの側面と当接する当接面を有することにより、リアクトルコイルの押圧力による伝熱シートの側方への弾性変形が制限されており、伝熱シートの圧縮力は増加している。そこで、上記する形態によれば、伝熱シートの一方面が平面視でコイルの外形よりも大きい形状を有し、底板の当接面により規定される形状が平面視でコイルの外形よりも大きい形状を有することで、コイルと当接面の間に隙間が生じることとなり、リアクトルコイルによって上方から押圧された伝熱シートは、コイルの周りに形成された当該隙間にて弾性変形することができるようになる。したがって、伝熱シートに作用する圧縮力を緩和することができ、伝熱シートの周りのコイルやケースの底板に作用する押圧力を抑制することができるため、コイルやケースの変形を抑制することができる。また、コイルやケースの底板への押圧力の低減に伴い、コイルやケースの剛性を抑制することができるため、リアクトル全体の体格を小型化且つ軽量化することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明のリアクトルによれば、伝熱シートの変形を抑制してコイルと伝熱シートの密着性を高めるとともに、放熱領域を増加させることができ、放熱性能が格段に向上されたリアクトルとなる。また、長期に亘って使用しても、コイルと伝熱シートの間の隙間の発生を抑制することができ、高い放熱性能を維持することができるとともに、その隙間の発生による損傷や騒音の増加を抑制することができ、耐久性能に優れたリアクトルとなる。
本発明のリアクトルの実施の形態1を模式的に示す図であって、(a)はその縦断面図、(b)はその上面図である。 図1(a)で示すリアクトルのA部拡大図である。 図1(b)で示すリアクトルのB−B矢視図である。 図1で示すリアクトルに用いるケースを示す斜視図である。 図1で示すリアクトルの製造工程を説明する縦断面図であって、(a)はケースに伝熱シートを配置した状態を示す図、(b)はケース内にリアクトル本体を配置した状態を示す図。 本発明のリアクトルの実施の形態2を示す縦断面図である。 図6で示すリアクトルに用いるケースを示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1、2を説明する。なお、図示例は、リアクトルを構成するリアクトルコアが平面視で略環状を呈し、そのリアクトルコアが2つのU型コアからなる形態を示しているが、2つのU型コアと2つのI型コアからなる形態、2つのU型コアと4以上のI型コアからなる形態などであってもよいことは勿論のことである。また、図示するリアクトルは、ハウジングに収容されないハウジングレスの形態であっても、ハウジング内に収容された形態であってもよく、これらいずれの形態においても、さらにその下方にヒートシンク板を有する形態、ヒートシンク板のさらに下方に冷媒還流器等を具備する形態、コイルが載置固定されるケース自身が冷媒還流器等を具備する形態など、その最終形態は適宜選定できるものである。
[実施の形態1]
図1は、本発明のリアクトルの実施の形態1を模式的に示す図であって、図1(a)はその縦断面図、図1(b)はその上面図である。また、図2は、図1(a)で示すリアクトルのA部拡大図であり、図3は、図1(b)で示すリアクトルのB−B矢視図である。
このリアクトル50は、リアクトル本体10と、ケース20と、リアクトル本体10とケース20の間に配置される伝熱シート30と、リアクトル本体10、ケース20及び伝熱シート30を収容するハウジング40と、から大略構成されている。
リアクトル本体10は、所定の離間を置いて配設された2つの磁性を有するU型コア1a,1bと、これらの端部間に設けられた所定幅のギャップ層(不図示)から全体が略環状(図示例は略矩形枠状)の磁束流路を形成するリアクトルコア1から構成されている。そして、その対向するリアクトルコア1の長手部(直線部)3,3の周りには絶縁素材からなるボビン4,4が形成され、それぞれのボビン4の周りにコイル5がリアクトルコア1の軸線Lに対し略直交して形成されている。なお、ボビン4は、リアクトルコア1の短手部2にも延設されており、さらにそこからリアクトルコア1の軸線L方向へ突出する取付部6が設けられている。
また、ケース20は、底板11と該底板11の側部から立設する側板12から構成されている。そして、ケース20の底板11は凹部13を有し、この凹部13内に伝熱シート30が配置されている。ここで、伝熱シート30は、リアクトル本体10のコイル5の底面5aと当接する上面30aと、ケース20の底板11の凹部13の底面13a(コイル5と対向する面)と当接する下面30cと、その上面30aと下面30cを繋ぐ側面30bと、からなり、凹部13の側面13bは、平面視で伝熱シート30の外形と相補的な形状を呈しており、この凹部13の側面(当接面)13bが伝熱シート30の側面30bと当接している。
リアクトル本体10とケース20は、リアクトルコア1の軸線L方向に突出して設けられたボビン4の取付部6とケース20の側板12の上端部14がビス等の締結部材15により締結されることによって一体とされている。その際、リアクトル本体10のコイル5とケース20の底板11の凹部13の間に配置される伝熱シート30は、凹部13の底面13aに対しリアクトル本体10のコイル5の底面5aで弾性的に圧縮された状態で配置されている。
なお、本実施の形態1のリアクトル50においては、ボビン4のうちリアクトルコア1の短手部2の下方に開口7が設けられていて、リアクトルコア1の短手部2の下面2aとケース20の底板11の上面11aの間に、前記開口7を貫通するように別途の伝熱シート35,35が圧縮された状態で配置されている。
ここで、この磁性コア(リアクトルコア1)は、珪素鋼板を積層してなる積層体から形成してもよく、軟磁性金属粉末または軟磁性金属粉末が樹脂バインダーで被覆された磁性粉末を加圧成形してなる圧粉磁心から形成してもよい。なお、この軟磁性金属粉末としては、鉄、鉄−シリコーン系合金、鉄−窒素系合金、鉄−ニッケル系合金、鉄−炭素系合金、鉄−ホウ素系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−リン系合金、鉄−ニッケル−コバルト系合金および鉄−アルミニウム−シリコーン系合金などを用いることができ、軟磁性金属酸化物粉末である、マンガン系、ニッケル系、マグネシウム系などのフェライトを用いることもできる。
また、ギャップ層は、非磁性の接着剤のみから形成される形態、非磁性のギャップ板と接着剤とから形成される形態、非磁性の樹脂シートを両側のコアに熱圧着してなる形態などのうちのいずれの形態であってもよく、ギャップ板を使用する場合には、Mg,Al,Si,Ti,Zr元素などの金属を主成分とするセラミックス、例えばアルミナ(Al)やジルコニア(ZrO)などのセラミックスからギャップ板を成形することができる。
また、ギャップ層に樹脂シートを使用する場合には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱硬化性樹脂をからなるシートを使用することができる。
また、伝熱シート30は、弾性と高熱伝導性を有し、コイル巻線間の絶縁性を確保できるシート状の部材であり、たとえばシリコーン系樹脂から形成することができる。
上記するように、ケース20の底板11の凹部13の側面13bが、伝熱シート30の全周に亘って伝熱シート30の側面30bと当接していることにより、リアクトル本体10をケース20に載置した際のコイル5の押圧力による伝熱シート30の側方への弾性変形を制限することができ、コイル5と伝熱シート30の密着力を高めることができる。したがって、コイル通電時や車両走行時に発生し得る振動等に起因するコイル5と伝熱シート30の密着力の低下を抑制することができ、発熱源であるコイル5から放熱される熱を伝熱シート30を介して効果的にケース20側へ伝熱することができる。また、ケース20の底板11の凹部13の底面13aと側面13bの双方の面を伝熱シート30と当接させることができるため、伝熱シート30の放熱面積を増加させることができ、コイル5から放熱され、伝熱シート30へ伝熱される熱は矢印X1方向及びX2方向へ伝熱され、コイル5から放熱される熱を効果的にケース20側へ伝熱することができる。また、当該リアクトル50を長期に亘って使用し、伝熱シート30が劣化等によって経時変形した場合であっても、伝熱シート30の側方への弾性変形が制限されているため、コイル5の底面5aと伝熱シート30の上面30aの隙間(空気層)の発生を抑制することができ、高い放熱性能を維持しながら、その隙間の発生によるリアクトル50の損傷や騒音の増加を抑制することができる。
なお、本実施の形態1のリアクトル50においては、リアクトルコア1の短手部2の下面2aとケース20の底板11の上面11aの間に別途の伝熱シート35,35が配置されており、リアクトルコア1から放熱される熱は伝熱シート35,35からもケース20側へ伝熱されるようになっている。
また、図示するように、ケース20の底板11が、伝熱シート30やコイル5,5の下部を収容し得る凹部13を有することで、リアクトル50の上下方向の高さを抑制することができるとともに、発熱源であるコイル5やコア1を、たとえばケース20の下面に配される冷却器(不図示)等に近接して配置することができることから、リアクトル50全体の体格の大型化を抑制し、コイル5やコア1から放熱される熱を効果的にケース20の底板11側へ伝熱することができる。
さらに、本実施の形態1のリアクトル50では、図1(b)で示すように、伝熱シート30の上面30aが、平面視でリアクトル本体10のコイル5の外形よりも大きい形状を有し、ケース20の底板11の凹部13の側面13bにより規定される形状が、平面視でリアクトル本体10のコイル5の外形よりも大きい形状を有している。すなわち、図2及び図3で示すように、コイル5の周囲にはケース20の底板11の凹部13の側面13bとコイル5の底面5aの間に隙間Gが存在している。なお、本実施の形態1のリアクトル50では、伝熱シート30の上面30aと下面30cが略同一の形状を有しており、伝熱シート30の下面30cも、平面視でリアクトル本体10のコイル5の外形よりも大きい形状を有している。
よって、リアクトル50の製造時にコイル5の押圧力により圧縮されて弾性変形した凹部13内の伝熱シート30は、その一部、たとえば伝熱シート30のコイル5の底面5aよりも側方の部分がコイル5の底面5aとケース20の底板11の凹部13の側面13bの間の隙間Gから凹部13の外側へ向かって(Y方向へ)弾性変形する。これにより、伝熱シート30に作用する圧縮力が緩和されるため、伝熱シート30の上下に配されたコイル5やケース20の底板11に作用する押圧力が抑制され、コイル5やケース20等の変形を抑制することができる。
次に、図4及び図5を参照して、図1で示すリアクトル50の製造工程について説明する。図4は、図1で示すリアクトルに用いるケースを示す斜視図であり、図5は、図1で示すリアクトルの製造工程を説明する縦断面図であって、図5(a)はケースに伝熱シートを配置した状態を示す図、図5(b)はケース内にリアクトル本体を配置した状態を示す図である。
まず、平面視が略環状のリアクトルコア1の周りにボビン4が形成され、リアクトルコア1の軸線Lに略直交するようにボビン4の周りにコイル5が巻き付けられたリアクトル本体10を用意する。また、図4で示すような、その略中央に凹部13を有する底板11と、該底板11の側部から立設する側板12を備えたケース20を用意する。
次いで、図5(a)で示すように、ケース20の側板12の側方にハウジング40を配置するとともに、ケース20の底板11の凹部13と底板11の上面11aにそれぞれ伝熱シート30,35を載置する。ここで、ケース20の底板11の凹部13の側面13bは、平面視で伝熱シート30の外形と相補的な形状を呈しているため、伝熱シート30の側面30bと凹部13の側面13bを当接させながら当該伝熱シート30を凹部13内に配置することができ、凹部13の側面13bで伝熱シート30の位置決めをおこなうことができる。
次いで、図5(b)で示すように、上記で用意したリアクトル本体10のコイル5の底面5aが伝熱シート30の上面30aと当接する位置にリアクトル本体10を載置する。そして、コイル5で伝熱シート30を押圧し、リアクトルコア1a,1bで伝熱シート35を押圧するように、リアクトルコア1の軸線L方向に突出して設けられたボビン4の取付部6とケース20の側板12の上端部14を締結部材15によって締結する。
[実施の形態2]
図6は、本発明のリアクトルの実施の形態2を示す縦断面図であり、図7は、図6で示すリアクトルに用いるケースを示す斜視図である。本実施の形態2のリアクトル50Aは、実施の形態1のリアクトル50に対してケース20Aの底板11Aの形態が相違しており、その他の構成はほぼ同様である。したがって、実施の形態1のリアクトル50と同様の構成については、同様の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施の形態2のリアクトル50Aは、ケース20Aの底板11Aの伝熱シート30Aが配置される部分の周囲から立設しており、その内側の側面(当接面)16Abが伝熱シート30Aの側面30Abと当接する側板16Aを有しており、この側板16Aの内側の側面16Abと底板11Aの上面11Aaで画定される領域E内に伝熱シート30Aが配置されている。
すなわち、ケース20Aの底板11Aは、図7で示すように、伝熱シート30Aやコイル5Aの下部を収容し得る凹部を有しておらず、ケース20Aの底板11Aの上面11Aaから立設する枠状の側板16Aを有しており、その側板16Aの内側を向く側面16Abによって伝熱シート30Aの全周に亘って伝熱シート30Aの側面30Abが拘束され、伝熱シート30Aの側方への弾性変形が制限されている。
したがって、本実施の形態2のリアクトル50Aにおいては、実施の形態1のリアクトル50と同様、コイル5Aの底面5Aaと伝熱シート30Aの上面30Aaの密着性を高めることができるとともに、伝熱シート30Aの放熱面積を増加させることができ、発熱源であるコイル5Aから放熱される熱を伝熱シート30Aを介して効果的にケース20A側へ伝熱することができる。また、当該リアクトル50Aを長期に亘って使用した場合であっても、コイル5Aの底面5Aaと伝熱シート30Aの上面30Aaの隙間の発生を抑制することができ、高い放熱性能を維持しながら、その隙間の発生によるリアクトル50Aの損傷や騒音の増加を抑制することができる。
また、本実施の形態2のリアクトル50Aにおいては、リアクトル50Aの上下方向の高さが増加する一方で、ケース20Aの底板11Aの厚みtを確保でき、ケース20Aの底板11Aの断面係数を増加させることができるため、ケース20Aの底板11A、ひいてはリアクトル50A全体の剛性を高めることができる。
なお、上記するケース20Aの側板16Aは底板11Aと一体に形成しているが、底板11Bと別体に形成してもよい。ケース20Aの側板16Aを底板11Aと一体に形成する場合には、側板16Aに対応する形状を備えた型を用いて底板11Aと同時に形成する。また、ケース20Aの側板16Aを底板11Aと別体に形成する場合には、伝熱シート30Aの大きさに対応する枠状の側板16Aを作製した後、既存のケース20Aの底板11Aに対してその側板16Aを溶接等で接続する。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…リアクトルコア(磁性コア)、1a,1b…U型コア、2…リアクトルコアの短手部、2a…短手部の下面、3…リアクトルコアの長手部(直線部)、4…ボビン、5…コイル、5a…コイルの底面、6…ボビンの取付部、7…ボビンの開口、10…リアクトル本体、11…ケースの底板、11a…ケースの底板の上面、12…ケースの側板、13…底板の凹部、13a…凹部の底面、13b…凹部の側面(当接面)、14…ケースの側板の上端部、15…締結部材、20…ケース、30…伝熱シート、30a…伝熱シートの上面(一方面)、30b…伝熱シートの側面、30c…伝熱シートの下面(他方面)、35…別途の伝熱シート、40…ハウジング、50…リアクトル、L…リアクトルコアの軸線

Claims (6)

  1. リアクトルコアの周りにボビンが形成され、ボビンの周りにコイルが形成されたリアクトル本体と、少なくとも底板からなるケースと、少なくともリアクトル本体のコイルとケースの底板の間に配置される伝熱シートと、を備えるリアクトルであって、
    前記伝熱シートは、コイルと当接する一方面と、底板の前記コイルと対向する面と当接する他方面と、一方面と他方面を繋ぐ側面と、からなり、
    前記底板が、伝熱シートの前記側面と当接する当接面を有しているリアクトル。
  2. 前記ケースの底板は凹部を有し、この凹部内に前記伝熱シートが配置されており、該凹部の側面が前記当接面を形成している請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記ケースは底板から立設する側板を有し、この側板と底板で画定される領域内に前記伝熱シートが配置されており、該側板の伝熱シート側の一側面が前記当接面を形成している請求項1に記載のリアクトル。
  4. 前記側板は、ケースの底板と一体に形成されている請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記側板は、ケースの底板と別体に形成されている請求項3に記載のリアクトル。
  6. 前記一方面は、平面視でコイルの外形よりも大きい形状を有している請求項1から5のいずれか一項に記載のリアクトル。
JP2011263561A 2011-12-01 2011-12-01 リアクトル Pending JP2013118208A (ja)

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