JP2015012272A - リアクトル - Google Patents

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浩二 中西
Koji Nakanishi
浩二 中西
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Abstract

【課題】伝熱シートを用いたリアクトルにおいて、高い放熱性能を維持して耐久性に優れたリアクトルを提供する。また、隣接して配置される外部機器への伝熱量を効果的に抑制することのできるリアクトルを提供する。【解決手段】リアクトルコア1の周りにボビン4が形成され、ボビン4の周りにコイル5が形成されたリアクトル本体10と、少なくとも底板11からなるケース20と、リアクトル本体10のコイル5とケース20の底板11の間に当接配置される伝熱シート30と、コイル5の上面5bに当接配置される樹脂部材40と、ケース20に固定される付勢部材45とを備え、付勢部材45が樹脂部材40を介してリアクトル本体10を底板11へ向かって付勢し、リアクトル本体10が樹脂部材40と伝熱シート30を介して付勢部材45とケース20の底板11で挟持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換回路を構成するリアクトルに関するものである。
電力変換回路のリアクトルは、一般に平面視が略横長環状のリアクトルコアの2つの長手部にコイルが形成され、これがたとえばケース上に載置されて構成されている。このリアクトルコアは複数の電磁鋼板の積層体もしくは圧粉磁心からなる分割コアから構成されており、各分割コア間にはたとえば非磁性素材のギャップ板が介装されており、ギャップ板とコアは接着剤にて接着固定されてリアクトルコアが形成されている。
このケースの下面(底面)にはたとえば放熱板(ヒートシンク)が設けてあり、さらにその下方には冷却水やエアを還流させる冷却器が設けられることもあり、コイルに通電した際に生じるジュール熱は、該コイルまたはリアクトルコアからこの放熱板を介し、たとえば冷却器を介して放熱される形態などが存在している。
ところで、昨今のハイブリッド車や電気自動車等に搭載されるリアクトルにおいては、その小型化が進んでいる一方で、通電される電流値も大きくなってきており、増大する発熱量を如何にして効果的に放熱できるかが当該分野における重要な解決課題の一つとなっている。
ここで、特許文献1、2には、コイルに生じるジュール熱の放熱性向上を目的とするリアクトルが開示されている。特許文献1、2に開示されているリアクトルは、コイルと冷却器(冷却板)の間に生じる隙間を埋めるために、両者の間に弾性を有する伝熱シートを配設したものである。ここで、伝熱シートは、シリコーン系樹脂から形成され、コイル巻線間の絶縁性を確保できるシート状の伝熱部材であり、一般にポッティング材として用いられる樹脂材よりも高い熱伝導率を有する部材である。
特開2007−129146号公報 特開2010−027733号公報
特許文献1、2に開示されているリアクトルによれば、熱伝導性に優れた伝熱シートを介してコイルに生じるジュール熱を冷却器側へ放熱することができるため、コイルに生じるジュール熱の放熱性を効果的に高めることができる。また、弾性を有する伝熱シートをコイルと冷却器の間に配設することにより、コイル通電時や車両走行時等に発生する振動を低減することができ、振動によるリアクトルの損傷や車内騒音の発生を抑制することができるといった利点もある。
一方で、特許文献1、2に開示されているリアクトルにおいては、コイルと冷却器の間に生じる隙間を確実に埋めるために、コイルを伝熱シートに押し付けるようにして配置している。すなわち、コイルと冷却器の間の伝熱シートはコイルの押圧力により圧縮されて弾性変形している。そのため、このリアクトルを長期に亘って使用すると、伝熱シートは劣化等によって経時変形し、コイルと伝熱シートの密着性が低下し、コイルと伝熱シートの間に隙間(空気層)が発生してその放熱性が低下する可能性がある。
また、特許文献1、2に開示されているリアクトルにおいては、コイルに生じるジュール熱が伝熱シートを介して冷却器側のみへ放熱される。そのため、冷却器側への放熱が十分でない場合やコイルと伝熱シートの間に隙間(空気層)が発生してその放熱性が低下した場合、コイルに生じるジュール熱がコイルの冷却器側とは反対側(上面側)から外部へ拡散され、そのジュール熱が当該リアクトルに隣接して配置される外部機器へ伝熱されて外部機器の温度が上昇する可能性もある。
本発明は上記する課題に鑑みてなされたものであり、伝熱シートを用いたリアクトルにおいて、高い放熱性能を維持して耐久性に優れたリアクトルを提供することを目的とする。また、隣接して配置される外部機器への伝熱量を効果的に抑制することのできるリアクトルを提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明のリアクトルは、リアクトルコアの周りにボビンが形成され、ボビンの周りにコイルが形成されたリアクトル本体と、少なくとも底板からなるケースと、リアクトル本体のコイルとケースの底板の間に当接配置される伝熱シートと、を備えるリアクトルであって、前記リアクトルは、前記コイルの上面に当接配置される樹脂部材と、前記ケースに固定される付勢部材と、を更に備え、前記付勢部材が樹脂部材を介してリアクトル本体を底板へ向かって付勢し、前記リアクトル本体が樹脂部材と伝熱シートを介して付勢部材とケースの底板で挟持されているものである。
上記する形態によれば、ケースに固定された付勢部材がコイルの上面に当接配置された樹脂部材を介してリアクトル本体を底板へ向かって付勢することにより、リアクトルを長期に亘って使用して伝熱シートが劣化等により経時変形する場合であっても、その付勢部材によりリアクトル本体のコイルが伝熱シートに押圧され続け、コイルと伝熱シートの間の隙間(空気層)の発生を抑制できることから、長期に亘って高い放熱性能を維持することができるとともに、その隙間の発生によるリアクトルの損傷や騒音の増加を効果的に抑制することができる。また、リアクトル本体が弾性を有する樹脂部材と伝熱シートを介して付勢部材とケースの底板で挟持されることにより、伝熱シートが劣化等により経時変形する場合であっても、樹脂部材と伝熱シートによってコイル通電時や車両走行時等に発生する振動を低減することができ、振動によるリアクトルの損傷や車内騒音の発生を抑制することができる。さらに、コイルの上面に当接配置された樹脂部材および付勢部材を介してコイルに生じるジュール熱がコイルの冷却器側とは反対側(上面側)からケースへ放熱されることから、その放熱性能を高めることができるとともに、隣接して配置される外部機器への伝熱量を抑制することもできる。
なお、リアクトルを構成するリアクトルコアは、たとえば平面視が略環状のものを適用することができる。
また、リアクトルコアを形成するU型コアや、U型コアの端部と接着されるギャップ層の形態などは特に限定されるものではなく、2つのU型コアのみからなるリアクトルコア、2つのU型コアと、これらの2箇所のコア端部間にそれぞれ1以上の平面視がI型のI型コアが介在してなるリアクトルコア、などを挙げることができる。また、ギャップ層も、非磁性素材の接着剤のみから形成される形態、非磁性素材のギャップ板と接着剤とから形成される形態、非磁性素材の樹脂シートを両側のコアに熱圧着してなる形態などを挙げることができ、U型コアを直接的もしくは間接的に接着させることができる。
また、リアクトル本体のコイルとケースの底板の間に配設される伝熱シートやリアクトル本体のコイルと付勢部材の間に配設される樹脂部材は、たとえば弾性と高熱伝導性を有し、コイル巻線間の絶縁性を確保できるシート状のものを適用することができる。
また、付勢部材のケースに対する固定方法は特に限定されるものではなく、たとえばボルトやビス等による締結固定や溶接等による溶着固定などを適用することができる。
また、本発明のリアクトルの一実施の形態では、前記付勢部材は前記ケースの底板から立設する側板に固定されているものであり、好ましくは、前記側板の上面に固定されているものである。
上記する形態によれば、付勢部材がケースの底板から立設する側板、好ましくは、その側板の上面に固定されていることにより、コイルの上面に配置された樹脂部材と付勢部材のケースに対する固定箇所とが近接して配置され、コイルに生じるジュール熱がコイルの冷却器側とは反対側(上面側)から付勢部材を介してケース側へ迅速に放熱されることから、その放熱性能を高めることができる。また、たとえば付勢部材の形状等を簡素化できることから、リアクトル全体の構成を簡素化してその製造コストの高騰を抑制することができる。さらに、付勢部材が側板の上面に固定されることにより、側板に対する付勢部材の組み付け性を高めることができ、リアクトルの製造工程を簡素化することもできる。
なお、ケースの底板から立設する側板は、ケースの底板と一体に形成されてもよいし、ケースの底板と別体に形成されてもよい。
また、本発明のリアクトルの他の実施の形態では、前記側板は、前記リアクトル本体と前記リアクトルの外部に配される外部機器の間に介在されているものである。
上記する形態によれば、側板がリアクトル本体とリアクトルの外部に配される外部機器の間に介在されることにより、リアクトル本体のコイルから外部機器へ放熱されるジュール熱を側板によって遮断することができることから、外部機器への伝熱量を抑制してその温度上昇を抑制することができる。
また、本発明のリアクトルの他の実施の形態では、前記付勢部材は板バネからなり、平面視で前記コイルの外形よりも大きい外形を有しているものである。
上記する形態によれば、コイルの上面に配される付勢部材が平面視でコイルの外形よりも大きい外形を有していることにより、リアクトル本体のコイルから上面側へ放熱されるジュール熱をその付勢部材により確実に遮断することができることから、外部機器への伝熱量をより抑制することができ、外部機器の温度上昇を更に抑制することができる。
また、本発明のリアクトルの他の実施の形態では、前記側板は、前記リアクトル本体に対して対向する位置に設けられているものである。
前記側板は、外部に外部機器が配されていない側に設ける必要性は低く、これにより、たとえば伝熱シートや樹脂部材を介する放熱が十分でない場合であっても、コイルに生じるジュール熱をリアクトルの外部へ放熱してその放熱性能を維持することができる。特に、側板がリアクトル本体に対して対向する位置に設けられている場合には、側板同士の間からコイルに生じるジュール熱をリアクトルの外部へ放熱することができるとともに、リアクトル本体を底板へ向かって付勢する付勢部材をリアクトル本体に対して対向する位置で固定することができる。
また、本発明のリアクトルの他の実施の形態では、前記付勢部材と前記樹脂部材は面接触している。
上記する形態によれば、付勢部材と樹脂部材が面接触していることにより、付勢部材によって樹脂部材を確実に且つ均一に押圧できるとともに、付勢部材を介してケース側へ放熱されるジュール熱の放熱領域を増加させることができる。
以上の説明から理解できるように、本発明のリアクトルによれば、コイルを伝熱シートに押圧してコイルと伝熱シートの密着性を高めるとともに、放熱領域を増加させることができ、放熱性能が格段に向上されたリアクトルとなる。また、長期に亘って使用しても、コイルと伝熱シートの間の隙間の発生を抑制することができ、高い放熱性能を維持することができるとともに、その隙間の発生による損傷や騒音の増加を抑制することができ、耐久性能に優れたリアクトルとなる。また、コイル通電時や車両走行時等に発生する振動を低減することができ、振動によるリアクトルの損傷や車内騒音の発生を効果的に抑制することができ、耐振動性能に優れたリアクトルとなる。さらに、コイルに生じるジュール熱をコイルの冷却器側とは反対側(上面側)からケースへ放熱させることができ、外部に配された外部機器への伝熱量を抑制することもできる。
本発明のリアクトルの実施の形態を模式的に示す縦断面図である。 図1で示すリアクトルの上面図である。 図2で示すリアクトルの板バネを取り外した状態を示す上面図である。 図1で示すリアクトルの他例を模式的に示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、図示例は、リアクトルを構成するリアクトルコアが平面視で略環状を呈し、そのリアクトルコアが2つのU型コアからなる形態を示しているが、2つのU型コアと2つのI型コアからなる形態、2つのU型コアと4以上のI型コアからなる形態などであってもよいことは勿論のことである。また、図示するリアクトルは、ハウジングに収容されないハウジングレスの形態であっても、ハウジング内に収容された形態であってもよく、これらいずれの形態においても、さらにその下方にヒートシンク板を有する形態、ヒートシンク板のさらに下方に冷媒還流器等を具備する形態、コイルが載置固定されるケース自身が冷媒還流器等を具備する形態など、その最終形態は適宜選定できるものである。
図1は、本発明のリアクトルの実施の形態を模式的に示す縦断面図であり、図2は、その上面図であり、図3は、板バネを取り外した状態を示す上面図である。
このリアクトル50は、リアクトル本体10と、ケース20と、リアクトル本体10とケース20の間に当接して配置される伝熱シート30と、リアクトル本体10の上面に当接して配置される樹脂部材40と、ケース20に固定される板バネ(付勢部材)45と、から大略構成されている。
リアクトル本体10は、所定の離間を置いて配設された2つの磁性を有するU型コア1a,1bと、これらの端部間に設けられた所定幅のギャップ層(不図示)から全体が略環状(図示例は略矩形枠状)の磁束流路を形成するリアクトルコア1から構成されている。そして、その対向するリアクトルコア1の長手部(直線部)3,3の周りには絶縁素材からなるボビン4,4が形成され、それぞれのボビン4の周りにコイル5がリアクトルコア1の軸線Lに対し略直交して形成されている。なお、ボビン4は、リアクトルコア1の短手部2にも延設されている。また、ボビン4の周りに形成されたコイル5の周りには、コイル5の上面5bの一部を露出させるように絶縁素材からなるモールド樹脂6がモールドされている(図3参照)。
ケース20は、底板11と該底板11の側部から立設する側板12,12から構成されている。そして、ケース20の底板11は凹部13を有し、この凹部13内に伝熱シート30が配置されている。
ケース20の側板12,12は、リアクトルコア1の軸線L方向でリアクトル本体10に対して対向する位置に設けられている。各側板12は、その上面12bがコイル5の上面5bに配置された樹脂部材40の上面40bよりも僅かに上方に延出して設けられている。また、各側板12の上面12bには、板バネ45を締結固定するための締結部材15が締結される締結部12aが形成されている。
伝熱シート30は、リアクトル本体10のコイル5の底面5aと当接する上面30aと、ケース20の底板11の凹部13の底面13a(コイル5と対向する面)と当接する下面30cと、その上面30aと下面30cを繋ぐ側面30bとからなり、凹部13の側面13bは伝熱シート30の側面30bと離間して配置されている。なお、この伝熱シート30は、弾性と高熱伝導性を有し、コイル巻線間の絶縁性を確保できるシート状の部材であり、たとえばシリコーン系樹脂から形成することができる。
リアクトル本体10の上面に配置される略矩形状の樹脂部材40は、その下面40aがコイル5の上面5bの露出面5c(本実施の形態では2箇所)に当接して配置されている。この樹脂部材40は、板バネ45による付勢力により圧縮された際にその上面40bがモールド樹脂6の上面よりも僅かに突出するように形成されている。なお、この樹脂部材40は、弾性と高熱伝導性を有し、コイル巻線間の絶縁性を確保できるシート状の部材であり、たとえば付加硬化性樹脂(シリコーン系樹脂等)、湿気硬化性樹脂、UV硬化性樹脂などから形成することができる。
リアクトル本体10の上方に配置される板バネ45は、その側端部が側板12の上面12bの締結部12aに締結されるボルト等の締結部材15を介して各側板12に固定されている。板バネ45は、リアクトルコア1の軸線L方向でリアクトル本体10の中心に近づくに従って、リアクトル本体10に近接するように(適宜の位置で下方に向かって屈曲するように)成形され、樹脂部材40の上面40bと当接する部分で断面が下方に向かって凸となる凹状に成形され、その凹状部45aの下面45bと樹脂部材40の上面40bとが面接触している。そして、板バネ45により樹脂部材40を介してリアクトル本体10が伝熱シート30やケース20の底板11へ向かって付勢され、リアクトル本体10がコイル5の上面5bに当接配置された樹脂部材40とコイル5の底面5aに当接配置された伝熱シート30を介して板バネ45とケース20の底板11とで挟持されて支持されている。なお、リアクトル本体10のコイル5とケース20の底板11の凹部13の間に配置される伝熱シート30やリアクトル本体10のコイル5と板バネ45の間に配置される樹脂部材40は、板バネ45による上記付勢力により弾性的に圧縮された状態で配置されている。ここで、樹脂部材40の初期硬度は、デュロメータ硬度(Type A)で90以下であることが好ましく、さらに75以下であることが好ましく、50以下であることが望ましいことが本発明者等により確認されている。
なお、本実施の形態のリアクトル50においては、ボビン4のうちリアクトルコア1の短手部2の下方に開口7が設けられていて、リアクトルコア1の短手部2の下面2aとケース20の底板11の上面11aの間に、前記開口7を貫通するように別途の伝熱シート35,35が圧縮された状態で配置されている。
ここで、この磁性コア(リアクトルコア1)は、珪素鋼板を積層してなる積層体から形成してもよく、軟磁性金属粉末または軟磁性金属粉末が樹脂バインダーで被覆された磁性粉末を加圧成形してなる圧粉磁心から形成してもよい。なお、この軟磁性金属粉末としては、鉄、鉄−シリコーン系合金、鉄−窒素系合金、鉄−ニッケル系合金、鉄−炭素系合金、鉄−ホウ素系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−リン系合金、鉄−ニッケル−コバルト系合金および鉄−アルミニウム−シリコーン系合金などを用いることができ、軟磁性金属酸化物粉末である、マンガン系、ニッケル系、マグネシウム系などのフェライトを用いることもできる。
また、ギャップ層は、非磁性の接着剤のみから形成される形態、非磁性のギャップ板と接着剤とから形成される形態、非磁性の樹脂シートを両側のコアに熱圧着してなる形態などのうちのいずれの形態であってもよく、ギャップ板を使用する場合には、Mg,Al,Si,Ti,Zr元素などの金属を主成分とするセラミックス、例えばアルミナ(Al)やジルコニア(ZrO)などのセラミックスからギャップ板を成形することができる。
また、ギャップ層に樹脂シートを使用する場合には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱硬化性樹脂をからなるシートを使用することができる。
本実施の形態のリアクトル50では、板バネ45によりリアクトル本体10が伝熱シート30やケース20の底板11へ向かって継続的に付勢されることから、当該リアクトル50を長期に亘って使用し、伝熱シート30が劣化等によって経時変形した場合であっても、板バネ45によりリアクトル本体10のコイル5が伝熱シート30に押圧され続ける。そのため、コイル5の底面5aと伝熱シート30の上面30aが密着され、コイル5の底面5aと伝熱シート30の上面30aの隙間(空気層)の発生を抑制することができ、コイル5やリアクトルコア1から放熱される熱を伝熱シート30や別途の伝熱シート35,35からケース20側へ伝熱させることができ(図1中、矢印X1方向や矢印X2方向)、高い放熱性能を維持しながら、その隙間の発生によるリアクトル50の損傷や騒音の増加を抑制することができる。
また、コイル5の上面5bに当接配置される樹脂部材40とコイル5の底面5aに当接配置される伝熱シート30を介してリアクトル本体10が板バネ45とケース20の底板11で挟持されることにより、当該リアクトル50を長期に亘って使用した場合であっても、弾性を有する樹脂部材40と伝熱シート30によってコイル通電時や車両走行時等に発生する振動を低減することができ、振動によるリアクトル50の損傷や車内騒音の発生を抑制することができる。
また、コイル5に生じるジュール熱がコイル5の上面5bに配置された樹脂部材40および板バネ45を介してコイル5の上面5b側からケース20へ放熱されるため(図1中、矢印X3方向)、その放熱性能を高めることができるとともに、外部に隣接して配される外部機器への伝熱量を抑制することもできる。ここで、板バネ45の熱伝導率が樹脂部材40の熱伝導率よりも高い場合、コイル5の上面5b側からケース20への熱引き性を確実に高めることができる。たとえば、板バネ45は金属製であり、その熱伝導率は5W/mK以上であることが好ましく、樹脂部材40の熱伝導率は0.5W/mK以上であることが好ましく、さらに1.0W/mK以上であることが好ましく、1.5W/mK以上であることが望ましいことが本発明者等により確認されている。
また、本実施の形態のリアクトル50では、図2で示すように、側板12,12が、ケース20の底板11の側部のうち当該リアクトル50の外部に配された外部機器G側に配置されている。そのため、リアクトル本体10のコイル5から外部機器Gへ放熱されるジュール熱が側板12,12により遮断されることから、外部機器Gへの伝熱量を抑制してその温度上昇を抑制することができる。また、本実施の形態のリアクトル50では、板バネ45が平面視でコイル5の外形よりも大きい外形を有している。そのため、コイル5からその上面5b側へ放熱されるジュール熱が板バネ45により確実に遮断されることから、外部機器Gへの伝熱量を抑制してその温度上昇を更に抑制することができる。
また、本実施の形態のリアクトル50では、側板12,12が、ケース20の底板11の側部のうちリアクトル本体10に対して対向する位置に設けられている。そのため、コイル5から外部機器Gへ放熱されるジュール熱を側板12,12や板バネ45により遮断しながら、コイル5から放熱されるジュール熱を側板12,12同士の間から当該リアクトル50の外部へ放熱することができ、当該リアクトル50における熱の滞留を抑制して高い放熱性能を維持することができる。
なお、本実施の形態のリアクトル50では、ケース20の側板12,12と底板11を一体に形成しているが、側板12,12と底板11は別体に形成してもよい。
また、本実施の形態のリアクトル50では、板バネ45がリアクトル本体10に対して対向する位置に設けられた側板12の上面12bに締結固定されているが、板バネ45はケース20の適宜の位置に固定することができる。また、たとえば板バネ45の形状、樹脂部材40の位置や形状、側板12のリアクトル本体10に対する位置や形状等は適宜変更することができる。
また、本実施の形態のリアクトル50では、リアクトル50の上下方向の高さを抑制するとともに、発熱源であるコイル5やコア1をたとえばケース20の下面に配される冷却器(不図示)等に近接して配置するために、ケース20の底板11に凹部13を形成し、その凹部13に伝熱シート30を収容した。一方で、ケースの底板の厚みを確保してケースの底板の剛性を高める必要がある場合、図4で示すように、ケース20Aの底板11Aに凹部を形成せず、ケース20Aの底板11Aの上面11Aaから枠状の側板16Aを立設させ、その側板16Aにより画成される領域に伝熱シート30Aを配置してリアクトル50Aを構成してもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…リアクトルコア(磁性コア)、1a,1b…U型コア、2…リアクトルコアの短手部、2a…短手部の下面、3…リアクトルコアの長手部(直線部)、4…ボビン、5…コイル、5a…コイルの底面、5b…コイルの上面、5c…コイルの上面の露出面、6…モールド樹脂、7…ボビンの開口、10…リアクトル本体、11…ケースの底板、11a…ケースの底板の上面、12…ケースの側板、12a…締結部、12b…側板の上面、13…底板の凹部、13a…凹部の底面、13b…凹部の側面、15…締結部材、20…ケース、30…伝熱シート、30a…伝熱シートの上面、30b…伝熱シートの側面、30c…伝熱シートの下面、35…別途の伝熱シート、40…樹脂部材、40a…樹脂部材の下面、40b…樹脂部材の上面、45…板バネ(付勢部材)、45a…板バネの凹状部、45b…凹状部の下面、50…リアクトル、L…リアクトルコアの軸線

Claims (7)

  1. リアクトルコアの周りにボビンが形成され、ボビンの周りにコイルが形成されたリアクトル本体と、少なくとも底板からなるケースと、リアクトル本体のコイルとケースの底板の間に当接配置される伝熱シートと、を備えるリアクトルであって、
    前記リアクトルは、前記コイルの上面に当接配置される樹脂部材と、前記ケースに固定される付勢部材と、を更に備え、
    前記付勢部材が樹脂部材を介してリアクトル本体を底板へ向かって付勢し、前記リアクトル本体が樹脂部材と伝熱シートを介して付勢部材とケースの底板で挟持されているリアクトル。
  2. 前記付勢部材は前記ケースの底板から立設する側板に固定されている、請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記付勢部材は前記側板の上面に固定されている、請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記側板は、前記リアクトル本体と前記リアクトルの外部に配される外部機器の間に介在されている、請求項2または3に記載のリアクトル。
  5. 前記付勢部材は板バネからなり、平面視で前記コイルの外形よりも大きい外形を有している、請求項1から4のいずれか一項に記載のリアクトル。
  6. 前記側板は、前記リアクトル本体に対して対向する位置に設けられている、請求項2から4のいずれか一項に記載のリアクトル。
  7. 前記付勢部材と前記樹脂部材は面接触している、請求項1から6のいずれか一項に記載のリアクトル。
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