JP2007227640A - リアクトルの冷却構造および電気機器ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】製品振動を抑制しながら高い熱伝導性を確保することが可能なリアクトルの冷却構造および該構造を備えた電気機器ユニットを提供する。
【解決手段】リアクトルの冷却構造は、ヒートシンクHSと、ヒートシンクHS上に固定されるリアクトルLと、リアクトルLの周囲に設けられた樹脂部L3と、樹脂部L3を冷却器に固定するボルトL5と、樹脂部L3とヒートシンクHSとの間に設けられ、ヒートシンクHSに対向する部分に位置する樹脂部L3の凹みを防止する金属板L6とを備える。ここで、金属板L6は、樹脂部L3と一体に形成されている。また、金属板L6とリアクトルコアL1とは離間している。
【選択図】図3

Description

本発明は、リアクトルの冷却構造および電気機器ユニットに関し、特に、リアクトルの周囲に樹脂部が設けられたリアクトルの冷却構造および該構造を備えた電気機器ユニットに関する。
リアクトルコアとリアクトルコイルとを有するリアクトル装置が従来から知られている。
たとえば、特開2004−193322号公報(特許文献1)においては、リアクトルをケース内に収納し、該ケースとリアクトルとの間にエポキシ樹脂を流し込む構造が開示されている。
また、特開2004−95570号公報(特許文献2)においては、固定部材によりコアの両端を台座に押付けるリアクトル装置の構造が開示されている。
特開2004−193322号公報 特開2004−95570号公報
特許文献1に記載の構造では、リアクトルを収納するためのケースを形成する必要がある。これにより、リアクトル装置が大型化することになる。これに対し、ケースを排除した場合、樹脂部と冷却器との間に隙間が生じやすくなり、熱伝導性が低下するという問題が生じる。
また、上記とは異なる観点では、リアクトルの作動時には、複数に分割されたリアクトルコアの間隔が変化したり、個々のコアが変形したりする。この結果、振動が発生し、騒音の原因となる。特許文献2に記載の構造においては、コアと台座とが接触しているため、騒音抑制の観点で改善の余地がある。
なお、特許文献1では、リアクトルをケース内に収納し、ケース内面とリアクトルとの間に樹脂部を設ける構成において、ケース内面上に形成された被覆材をケース内面から剥離させることで、樹脂部の体積収縮を吸収することが開示されているが、この構成は、ケース内面と樹脂部との間に空隙が生じることを許容するものである。したがって、上記被覆材をリアクトルと冷却器との間に設けたとしても、リアクトルと冷却器との間に空隙が生じることになり、熱伝導率が低下するので、リアクトルの冷却効率は低下することになる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、製品振動を抑制しながら高い熱伝導性を確保することが可能なリアクトルの冷却構造および該構造を備えた電気機器ユニットを提供することにある。
本発明に係るリアクトルの冷却構造は、冷却器と、冷却器上に固定されるリアクトルと、リアクトルの周囲に設けられた樹脂部と、樹脂部を冷却器に固定する固定手段と、樹脂部と冷却器との間に設けられ、冷却器に対向する部分に位置する樹脂部の凹みを防止する凹み防止機構とを備える。
上記構成によれば、リアクトルの周囲に樹脂部を設けることで、製品振動を抑制することができる。そして、凹み防止機構により樹脂部の凹みを防止することで、リアクトルと冷却器との間に位置するリアクトルの放熱経路に空洞が生じることが抑制されるので、高い熱伝導性を有する冷却構造を得ることができる。また、上記構成によれば、リアクトルを収納するケースを設ける必要がなく、リアクトル装置を小型化することができる。
上記リアクトルの冷却構造において、好ましくは、凹み防止機構は、樹脂部と一体に形成された金属板を含む。
上記構成によれば、簡単な構造で効果的に樹脂部の凹みを抑制することができる。
なお、上記において「樹脂部と一体に形成された」とは、樹脂部と「接触」ではなく「接着」された状態を意味する。「接着」とは、「機械的接着」,「化学的接着」,「物理的接着」を含む。また、接着強度は「平面引張り強度」,「せん断強度」で確認することができる。具体的には、平面引張り強度が正であり、摩擦力以上のせん断強度を有する状態であれば、「接触」ではなく「接着」された状態であると言える。
上記リアクトルの冷却構造において、好ましくは、リアクトルはリアクトルコアを有し、凹み防止機構とリアクトルコアとが離間する。
これにより、リアクトルコアの振動が直接凹み防止機構に伝達することが抑制されるので、製品振動をより効果的に抑制することができる。
上記リアクトルの冷却構造において、好ましくは、リアクトルコアは圧粉磁心により形成される。
圧粉磁心コアにおいては、積層鋼板コアと比較して振動の問題が発生しやすい。これに対し、上記リアクトルの固定構造によれば、リアクトル製品の振動を抑制することができる。
本発明に係る電気機器ユニットは、インバータと、上述したリアクトルの冷却構造とを備える。そして、リアクトルは、インバータへの電力供給経路に設けられる。
本発明によれば、製品振動を抑制しながら高い熱伝導性を確保することが可能なリアクトルの冷却構造を得ることができる。
以下に、本発明に基づくリアクトルの冷却構造および該構造を備えた電気機器ユニットの実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を含む駆動ユニットの構造の一例を概略的に示す図である。図1に示される例では、駆動ユニット1は、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットであり、モータジェネレータ100と、ハウジング200と、減速機構300と、ディファレンシャル機構400と、ドライブシャフト受け部500と、端子台600とを含んで構成される。
モータジェネレータ100は、電動機または発電機としての機能を有する回転電機であり、軸受120を介してハウジング200に回転可能に取付けられた回転シャフト110と、回転シャフト110に取付けられたロータ130と、ステータ140とを有する。
ロータ130は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成されたロータコアと、該ロータコアに埋設された永久磁石とを有する。永久磁石は、たとえば、ロータコアの外周近傍にほぼ等間隔を隔てて配置される。なお、ロータコアを圧粉磁心により構成してもよい。
ステータ140は、リング状のステータコア141と、ステータコア141に巻回されるステータコイル142と、ステータコイル142に接続されるバスバー143とを有する。バスバー143は、ハウジング200に設けられた端子台600および給電ケーブル700Aを介してPCU(Power Control Unit)700と接続される。また、PCU700は、給電ケーブル800Aを介してバッテリ800に接続される。これにより、バッテリ800とステータコイル142とが電気的に接続される。
ステータコア141は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成される。ステータコア141の内周面上には複数のティース部(図示せず)および該ティース部間に形成される凹部としてのスロット部(図示せず)が形成されている。スロット部は、ステータコア141の内周側に開口するように設けられる。なお、ステータコア141を圧粉磁心により構成してもよい。
3つの巻線相であるU相、V相およびW相を含むステータコイル142は、スロット部に嵌り合うようにティース部に巻き付けられる。ステータコイル142のU相、V相およびW相は、互いに円周上でずれるように巻き付けられる。バスバー143は、それぞれステータコイル142のU相、V相およびW相に対応するU相、V相およびW相を含む。
給電ケーブル700Aは、U相ケーブルと、V相ケーブルと、W相ケーブルとからなる三相ケーブルである。バスバー143のU相、V相およびW相がそれぞれ給電ケーブル700AにおけるU相ケーブル、V相ケーブルおよびW相ケーブルに接続される。
モータジェネレータ100から出力された動力は、減速機構300からディファレンシャル機構400を介してドライブシャフト受け部500に伝達される。ドライブシャフト受け部500に伝達された駆動力は、ドライブシャフト(図示せず)を介して車輪(図示せず)に回転力として伝達されて、車両を走行させる。
一方、ハイブリッド車両の回生制動時には、車輪は車体の慣性力により回転させられる。車輪からの回転力によりドライブシャフト受け部500、ディファレンシャル機構400および減速機構300を介してモータジェネレータ100が駆動される。このとき、モータジェネレータ100が発電機として作動する。モータジェネレータ100により発電された電力は、PCU700におけるインバータを介してバッテリ800に蓄えられる。
駆動ユニット1には、レゾルバロータと、レゾルバステータとを有するレゾルバ(図示せず)が設けられている。レゾルバロータは、モータジェネレータ100の回転シャフト110に接続されている。また、レゾルバステータは、レゾルバステータコアと、該コアに巻回されたレゾルバステータコイルとを有する。上記レゾルバにより、モータジェネレータ100のロータ130の回転角度が検出される。検出された回転角度は、PCU700へ伝達される。PCU700は、検出されたロータ130の回転角度と、外部ECU(Electrical Control Unit)からのトルク指令値とを用いてモータジェネレータ100を駆動するための駆動信号を生成し、その生成した駆動信号をモータジェネレータ100へ出力する。
図2は、PCU700の主要部の構成を示す回路図である。図2を参照して、PCU700は、コンバータ710と、インバータ720と、制御装置730と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン740U,740V,740Wとを含む。コンバータ710は、バッテリ800とインバータ720との間に接続され、インバータ720は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100と接続される。
コンバータ710に接続されるバッテリ800は、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池である。バッテリ800は、発生した直流電圧をコンバータ710に供給し、また、コンバータ710から受ける直流電圧によって充電される。
コンバータ710は、パワートランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルLとからなる。パワートランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続され、制御装置730からの制御信号をベースに受ける。ダイオードD1,D2は、それぞれパワートランジスタQ1,Q2のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。リアクトルLは、バッテリ800の正極と接続される電源ラインPL1に一端が接続され、パワートランジスタQ1,Q2の接続点に他端が接続される。
このコンバータ710は、リアクトルLを用いてバッテリ800から受ける直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。また、コンバータ710は、インバータ720から受ける直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
インバータ720は、U相アーム750U、V相アーム750VおよびW相アーム750Wからなる。各相アームは、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続される。U相アーム750Uは、直列に接続されたパワートランジスタQ3,Q4からなり、V相アーム750Vは、直列に接続されたパワートランジスタQ5,Q6からなり、W相アーム750Wは、直列に接続されたパワートランジスタQ7,Q8からなる。ダイオードD3〜D8は、それぞれパワートランジスタQ3〜Q8のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ3〜Q8のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。そして、各相アームにおける各パワートランジスタの接続点は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100の各相コイルの反中性点側にそれぞれ接続されている。
このインバータ720は、制御装置730からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。また、インバータ720は、モータジェネレータ100によって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。また、コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。
制御装置730は、モータジェネレータ100の回転子の回転角度、モータトルク指令値、モータジェネレータ100の各相電流値、およびインバータ720の入力電圧に基づいてモータジェネレータ100の各相コイル電圧を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成してインバータ720へ出力する。
また、制御装置730は、上述したモータトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ720の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ710へ出力する。
さらに、制御装置730は、モータジェネレータ100によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ800を充電するため、コンバータ710およびインバータ720におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
このPCU700においては、コンバータ710は、制御装置730からの制御信号に基づいて、バッテリ800から受ける直流電圧を昇圧して電源ラインPL2に供給する。そして、インバータ720は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。
また、インバータ720は、モータジェネレータ100の回生動作によって発電された交流電圧を直流電圧に変換して電源ラインPL2へ出力する。そして、コンバータ710は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
このように、本実施の形態に係る「電気機器ユニット」としてのPCU700は、インバータ720と、リアクトルLとを備える。そして、リアクトルLは、インバータ720への電力供給経路に設けられる。
図3は、本実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を示す断面図である。図3を参照して、本実施の形態に係るリアクトルの固定構造は、ヒートシンクHSと、リアクトルコアL1およびリアクトルコイルL2を有するリアクトルLと、リアクトルLの周囲に設けられた樹脂部L3と、樹脂部L3をヒートシンクHSに向けて押圧する板バネL4と、板バネL4をヒートシンクHSに固定するボルトL5と、樹脂部L3とヒートシンクHSとの間に設けられ、樹脂部L3と一体に形成された金属板L6とを含んで構成される。
本実施の形態においては、リアクトルコアL1は、圧粉磁心により構成される。リアクトルコアL1は、分割された複数のコアを含む。リアクトルコイルL2は、リアクトルコアL1に巻回される。樹脂部L3は、たとえばウレタン樹脂やエポキシ樹脂などを含んで構成される。板バネL4は弾性を有し、樹脂部L3をヒートシンクHSに向けて押圧する押圧部材として機能する。
図4は、比較例に係るリアクトルの冷却構造を示す断面図である。また、図5は、図4におけるV−V断面図である。なお、図4は、図5におけるIV−IV断面に相当する。図4,図5を参照して、本比較例に係るリアクトルの固定構造は、ヒートシンクHSAと、リアクトルコアL1Aおよび該リアクトルコアL1Aに巻回されたリアクトルコイルL2Aを有するリアクトルLと、リアクトルLの周囲に設けられた樹脂部L3Aと、樹脂部L3AをヒートシンクHSAに向けて押圧する板バネL4Aと、板バネL4AをヒートシンクHSAに固定するボルトL5Aとを含んで構成される。リアクトルコアL1Aは、互いに間隔をあけて設けられたU字コアとI字コアとを含み、略ドーナツ形の形状を有する。
図4,図5に示す構造においては、リアクトルコアL1Aが位置する部分とそれ以外の部分とで、樹脂部L3Aの厚みが大きく異なる。すなわち、リアクトルコアL1Aが位置する部分においては樹脂部L3Aは比較的薄く形成され、それ以外の部分においては樹脂部L3Aは比較的厚く形成される。たとえば、リアクトルコアL1Aの内周には孔部L10Aが形成され、該孔部10A内にも樹脂部L3Aが形成されるため、孔部L10A内に相当する部分に位置する樹脂部L3Aの厚みは、リアクトルコアL1A上に位置する樹脂部L3Aの厚みよりも大きい。このように、樹脂部L3A内でその厚みにばらつきが生じることで、樹脂部L3Aのクリープ変形量のばらつきが大きくなり、ヒートシンクHSAと樹脂部L3Aとの間に隙間L7Aが発生する。図4の例では、隙間L7Aは、孔部L10Aの下部に形成されている。隙間L7Aが形成されることで、樹脂部L3AからヒートシンクHSAへの熱伝導性が低下し、リアクトルLの冷却性能が低下することが懸念される。なお、樹脂部L3Aのクリープ変形量のばらつきは、金属と樹脂との線膨張係数の違いなどに起因して生じる。
これに対し、本実施の形態に係るリアクトルの固定構造では、図3に示すように、樹脂部L3の底面に金属板L6を挿入し、金属板L6と樹脂部L3とを一体成形している。すなわち、ヒートシンクHSと対向する樹脂部L3の底面は、樹脂部L3よりも硬い金属板L6に接着されている。この結果、略ドーナツ形(図4,図5の例と同様)のリアクトルコアL1の中央部に形成された孔部L10の下部においても、樹脂部L3とヒートシンクHSとの間に隙間が生じることが抑制され、リアクトルLの冷却性能が低下することが抑制される。なお、図3の例では、樹脂部L3の下面全体にわたって金属板L6が設けられているが、樹脂部L3の厚みが大きい部分(たとえば、孔部L10の下部)にのみ選択的に金属板L6が設けられていてもよい。
ところで、実際にリアクトルLを作動させる際は、リアクトルコイルL2に流れる電流が変化する。この結果、磁束密度が変化し、複数のリアクトルコア間に作用する電磁吸引力および個々のリアクトルコアにおける磁歪が変化する。この結果、リアクトルコアL1が変形する。この変形が、リアクトルLの製品振動の要因となる。
これに対し、図3に示す構造では、リアクトルコアL1と金属板L6との間に樹脂部L3を介在させている。すなわち、リアクトルコアL1と金属板L6とは、樹脂部L3により隔てられている。このようにすることで、リアクトルコアL1の振動が樹脂部L3に吸収され、該振動が金属板L6に直接伝達することが抑制されるので、リアクトルLの製品振動を効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態に係るリアクトルの固定構造によれば、リアクトルを収納するケースを設ける必要がなく、リアクトル装置が小型化される。
上述した内容について換言すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係るリアクトルの冷却構造は、「冷却器」としてのヒートシンクHSと、ヒートシンクHS上に固定されるリアクトルLと、リアクトルLの周囲に設けられた樹脂部L3と、樹脂部L3を冷却器に固定する「固定手段」としてのボルトL5と、樹脂部L3とヒートシンクHSとの間に設けられ、ヒートシンクHSに対向する部分に位置する樹脂部L3の凹みを防止する「凹み防止機構」としての金属板L6とを備える。ここで、金属板L6は、樹脂部L3と一体に形成されている。そして、金属板L6とヒートシンクHSとは接触している。また、金属板L6とリアクトルコアL1とは離間している。
なお、上記の変形例として、金属板L6とヒートシンクHSとの間に熱伝導性部材(たとえば、他の金属板)を介在させる構造も考えられるが、この場合、上記熱伝導性部材は「冷却器」に含まれ、金属板L6と「冷却器」とは接触していると解釈されるべきである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を含む駆動ユニットの構造の一例を概略的に示す図である。 図1に示されるPCUの主要部の構成を示す回路図である。 本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を示す断面図である。 比較例に係るリアクトルの冷却構造を示す断面図である。 図4におけるV−V断面図である。
符号の説明
1 駆動ユニット、100 モータジェネレータ、110 回転シャフト、120 軸受、130 ロータ、140 ステータ、141 ステータコア、142 ステータコイル、143 バスバー、200 ハウジング、300 減速機構、400 ディファレンシャル機構、500 ドライブシャフト受け部、600 端子台、700 PCU、700A,800A 給電ケーブル、710 コンバータ、720 インバータ、730 制御装置、740U,740V,740W 出力ライン、750U U相アーム、750V V相アーム、750W W相アーム、800 バッテリ、C1,C2 コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、HS,HSA ヒートシンク、L リアクトル、L1,L1A リアクトルコア、L2,L2A リアクトルコイル、L3,L3A 樹脂部、L4,L4A 板バネ、L5,L5A ボルト、L6 金属板、L7A 隙間、L10,L10A 孔部、PL1,PL2,PL3 電源ライン、Q1〜Q8 パワートランジスタ。

Claims (5)

  1. 冷却器と、
    前記冷却器上に固定されるリアクトルと、
    前記リアクトルの周囲に設けられた樹脂部と、
    前記樹脂部を前記冷却器に固定する固定手段と、
    前記樹脂部と前記冷却器との間に設けられ、前記冷却器に対向する部分に位置する前記樹脂部の凹みを防止する凹み防止機構とを備えた、リアクトルの冷却構造。
  2. 前記凹み防止機構は、前記樹脂部と一体に形成された金属板を含む、請求項1に記載のリアクトルの冷却構造。
  3. 前記リアクトルはリアクトルコアを有し、
    前記凹み防止機構と前記リアクトルコアとが離間する、請求項1または請求項2に記載のリアクトルの冷却構造。
  4. 前記リアクトルコアは圧粉磁心により形成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載のリアクトルの冷却構造。
  5. インバータと、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載のリアクトルの冷却構造とを備え、
    前記リアクトルは、前記インバータへの電力供給経路に設けられる、電気機器ユニット。
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