JP2010165799A - リアクトル - Google Patents

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Shuji Yokota
修司 横田
Masaki Sugiyama
昌揮 杉山
Shinjiro Saegusa
真二郎 三枝
Shuichi Hirata
修一 平田
Hidekazu Igarashi
英一 五十嵐
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Abstract

【課題】放熱性と振動の低減とを両立するリアクトルを提供する。
【解決手段】箱状の筐体31に収容されたリアクトルは、磁性材料から形成されたE型コア11およびI型コア12と、E型コア11およびI型コア12に巻回されたコイル21と、E型コア11、I型コア12およびコイル21を内包するモールド樹脂22とを備える。モールド樹脂22は、一対の側面24を有する。モールド樹脂22の側面24は、筐体31の互いに対向する一対の内壁面35と面接触する。側面24は、リアクトルの上部側から下部側へ向けて側面24間の距離が縮小するように傾斜している。モールド樹脂22と、筐体31の底部36との間に、空隙38が形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、リアクトルに関し、特に、コアと、コアに巻回されたコイルとを備え、箱状の筐体に収容されているリアクトルに関する。
従来、金属製箱型ケース内に収納し、かつ、エポキシ樹脂などの樹脂絶縁物を充填したリアクトルの発生熱を放熱外表面に効率よく伝達できるようにしたリアクトル装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、内側ケース内にトロイダルトランス本体をプラスチック充填材により密封密着させ、内側ケースと外側ケースとを嵌合一体化させたトロイダルトランス用ケースが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
また、リアクトルと、リアクトルを収容可能なケースとを備え、ケースの内面とリアクトルとの間に充填後固化されたポッティング樹脂が介在しているリアクトル装置が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。また、コイルと、コイルの内側および外周に充填された磁性粉末混合樹脂からなるコアと、コアを内側に収容するケースとを有するリアクトルが提案されている(たとえば、特許文献4参照)。
特開平5−109542号公報 特開2004−104053号公報 特開2006−351653号公報 特開2008−42094号公報
コイルに通電してリアクトルを作動させると、コイルからジュール熱が発生し、また、コアが変形することにより振動が発生する。そのため従来のリアクトルでは、発生した熱を外部に効率よく放熱し、かつ振動を外部へ伝達しないことが重要視されている。上記の特許文献3ではリアクトルの周囲に伝わる騒音を可及的に抑制する技術が提案されており、また、特許文献1および4では放熱性に優れるリアクトルが提案されているが、放熱性と振動の低減との両立の点において必ずしも十分とはいえず、更なる改良の余地がある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、放熱性と振動の低減とを両立するリアクトルを提供することである。
本発明に係るリアクトルは、箱状の筐体に収容されたリアクトルであって、磁性材料から形成されたコアと、コアに巻回されたコイルと、コアおよびコイルを内包するモールド樹脂とを備える。モールド樹脂は、一対の側面を有する。モールド樹脂の当該側面は、筐体の互いに対向する一対の内壁面と面接触する。モールド樹脂の側面は、リアクトルの上部側から下部側へ向けて側面間の距離が縮小するように傾斜している。モールド樹脂と、筐体の底部との間に、空隙が形成されている。
上記リアクトルにおいて、モールド樹脂は、上記側面と異なる他の側面を有し、他の側面と筐体との間に空隙が形成されていてもよい。
上記リアクトルは、モールド樹脂を筐体の底部へ向かって押圧する押圧部材を備えてもよい。押圧部材は、ボルトを含んでもよい。
上記リアクトルにおいて、コアは、圧粉磁心から形成されていてもよい。
本発明のリアクトルによると、コイルで発生した熱を効率よく筐体へ放出することができ、かつ、コアの振動の筐体への伝達を抑制することができる。
本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を含む駆動ユニットの構造の一例を概略的に示す図である。 PCUの主要部の構成を示す回路図である。 リアクトルの斜視図である。 リアクトルの保持構造を示す分解斜視図である。 リアクトルの保持構造を示す断面図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るリアクトルの冷却構造を含む駆動ユニットの構造の一例を概略的に示す図である。図1に示される例では、駆動ユニット1は、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットであり、モータジェネレータ100と、ハウジング200と、減速機構300と、ディファレンシャル機構400と、ドライブシャフト受け部500と、端子台600とを含んで構成される。
モータジェネレータ100は、電動機または発電機としての機能を有する回転電機であり、軸受120を介してハウジング200に回転可能に取付けられた回転シャフト110と、回転シャフト110に取付けられたロータ130と、ステータ140とを有する。
ロータ130は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成されたロータコアと、該ロータコアに埋設された永久磁石とを有する。永久磁石は、たとえば、ロータコアの外周近傍にほぼ等間隔を隔てて配置される。なお、ロータコアを圧粉磁心により構成してもよい。
ステータ140は、リング状のステータコア141と、ステータコア141に巻回されるステータコイル142と、ステータコイル142に接続されるバスバー143とを有する。バスバー143は、ハウジング200に設けられた端子台600および給電ケーブル700Aを介してPCU(Power Control Unit)700と接続される。また、PCU700は、給電ケーブル800Aを介してバッテリ800に接続される。これにより、バッテリ800とステータコイル142とが電気的に接続される。
ステータコア141は、たとえば、鉄または鉄合金などの板状の磁性体を積層することにより構成される。ステータコア141の内周面上には複数のティース部(図示せず)および該ティース部間に形成される凹部としてのスロット部(図示せず)が形成されている。スロット部は、ステータコア141の内周側に開口するように設けられる。なお、ステータコア141を圧粉磁心により構成してもよい。
3つの巻線相であるU相、V相およびW相を含むステータコイル142は、スロット部に嵌り合うようにティース部に巻き付けられる。ステータコイル142のU相、V相およびW相は、互いに円周上でずれるように巻き付けられる。バスバー143は、それぞれステータコイル142のU相、V相およびW相に対応するU相、V相およびW相を含む。
給電ケーブル700Aは、U相ケーブルと、V相ケーブルと、W相ケーブルとからなる三相ケーブルである。バスバー143のU相、V相およびW相がそれぞれ給電ケーブル700AにおけるU相ケーブル、V相ケーブルおよびW相ケーブルに接続される。
モータジェネレータ100から出力された動力は、減速機構300からディファレンシャル機構400を介してドライブシャフト受け部500に伝達される。ドライブシャフト受け部500に伝達された駆動力は、ドライブシャフト(図示せず)を介して車輪(図示せず)に回転力として伝達されて、車両を走行させる。
一方、ハイブリッド車両の回生制動時には、車輪は車体の慣性力により回転させられる。車輪からの回転力によりドライブシャフト受け部500、ディファレンシャル機構400および減速機構300を介してモータジェネレータ100が駆動される。このとき、モータジェネレータ100が発電機として作動する。モータジェネレータ100により発電された電力は、PCU700におけるインバータを介してバッテリ800に蓄えられる。
駆動ユニット1には、レゾルバロータと、レゾルバステータとを有するレゾルバ(図示せず)が設けられている。レゾルバロータは、モータジェネレータ100の回転シャフト110に接続されている。また、レゾルバステータは、レゾルバステータコアと、該コアに巻回されたレゾルバステータコイルとを有する。上記レゾルバにより、モータジェネレータ100のロータ130の回転角度が検出される。検出された回転角度は、PCU700へ伝達される。PCU700は、検出されたロータ130の回転角度と、外部ECU(Electrical Control Unit)からのトルク指令値とを用いてモータジェネレータ100を駆動するための駆動信号を生成し、その生成した駆動信号をモータジェネレータ100へ出力する。
図2は、PCU700の主要部の構成を示す回路図である。図2を参照して、PCU700は、コンバータ710と、インバータ720と、制御装置730と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン740U,740V,740Wとを含む。コンバータ710は、バッテリ800とインバータ720との間に接続され、インバータ720は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100と接続される。
コンバータ710に接続されるバッテリ800は、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池である。バッテリ800は、発生した直流電圧をコンバータ710に供給し、また、コンバータ710から受ける直流電圧によって充電される。
コンバータ710は、パワートランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルLとからなる。パワートランジスタQ1,Q2は、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続され、制御装置730からの制御信号をベースに受ける。ダイオードD1,D2は、それぞれパワートランジスタQ1,Q2のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。リアクトルLは、バッテリ800の正極と接続される電源ラインPL1に一端が接続され、パワートランジスタQ1,Q2の接続点に他端が接続される。
このコンバータ710は、リアクトルLを用いてバッテリ800から受ける直流電圧を昇圧し、その昇圧した昇圧電圧を電源ラインPL2に供給する。また、コンバータ710は、インバータ720から受ける直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
インバータ720は、U相アーム750U、V相アーム750VおよびW相アーム750Wからなる。各相アームは、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続される。U相アーム750Uは、直列に接続されたパワートランジスタQ3,Q4からなり、V相アーム750Vは、直列に接続されたパワートランジスタQ5,Q6からなり、W相アーム750Wは、直列に接続されたパワートランジスタQ7,Q8からなる。ダイオードD3〜D8は、それぞれパワートランジスタQ3〜Q8のエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにパワートランジスタQ3〜Q8のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ接続される。そして、各相アームにおける各パワートランジスタの接続点は、出力ライン740U,740V,740Wを介してモータジェネレータ100の各相コイルの反中性点側にそれぞれ接続されている。
このインバータ720は、制御装置730からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受ける直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。また、インバータ720は、モータジェネレータ100によって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。また、コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。
制御装置730は、モータジェネレータ100の回転子の回転角度、モータトルク指令値、モータジェネレータ100の各相電流値、およびインバータ720の入力電圧に基づいてモータジェネレータ100の各相コイル電圧を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成してインバータ720へ出力する。
また、制御装置730は、上述したモータトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ720の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算し、その演算結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ710へ出力する。
さらに、制御装置730は、モータジェネレータ100によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ800を充電するため、コンバータ710およびインバータ720におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
このPCU700においては、コンバータ710は、制御装置730からの制御信号に基づいて、バッテリ800から受ける直流電圧を昇圧して電源ラインPL2に供給する。そして、インバータ720は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ100へ出力する。
また、インバータ720は、モータジェネレータ100の回生動作によって発電された交流電圧を直流電圧に変換して電源ラインPL2へ出力する。そして、コンバータ710は、コンデンサC2によって平滑化された直流電圧を電源ラインPL2から受け、その受けた直流電圧を降圧してバッテリ800を充電する。
このように、本実施の形態に係る電気機器ユニットとしてのPCU700は、インバータ720と、リアクトルLとを備える。そして、リアクトルLは、インバータ720への電力供給経路に設けられる。
図3は、リアクトルLの斜視図である。図4は、リアクトルLの保持構造を示す分解斜視図である。図5は、リアクトルLの保持構造を示す断面図である。図3〜図5を参照して、リアクトルLの構成、および、リアクトルLを筐体31内部において保持する保持構造について説明する。
図3では、モールド樹脂22を透視して、モールド樹脂22の内部に配置されたコイル21およびE型コア11が図示されている。図3に示すリアクトルLは、通電により磁束を発生するコイル21と、コイル21の内側および外側に充填された磁性材料を有するコア体とを備える。コイル21を構成するコイル線は、エッジワイズコイル(Edge Width Coil)などの平角線が採用されている。断面形状が円形状の従来の一般的なコイル線よりも剛性が高く、占積率および放熱性に優れたコイル線が巻回されて、コイル21が形成されている。
コア体は、相対向して配置された一対のE型コア11と、複数のI型コア12とが組み合わされて形成されている。図5に示すように、E型コア11とI型コア12との間には非磁性板13が介在し、複数のI型コア12間にはコイルボビン18が介在して、一対のE型コア11の間に複数のI型コア12が順次積層されて、コア体を形成している。コイル21は、磁気回路を構成するコア体(鉄芯)に巻回されている。
非磁性板13およびコイルボビン18は、絶縁性の材料により形成されている。たとえばPPS(Polyphenylene Sulfide)に代表される樹脂材料や、セラミック材料により、非磁性板13およびコイルボビン18が形成される。後述するように、非磁性板13およびコイルボビン18には、厚み方向に圧縮する方向に電磁吸引力が作用する。電磁吸引力により非磁性板13およびコイルボビン18が変形すると、E型コア11またはI型コア12が変形し、リアクトルLに振動が発生する。そのため、非磁性板13およびコイルボビン18は、電磁吸引力の作用時に変形を生じにくいように、たとえばセラミック材料などの剛性の高い(すなわちヤング率の大きい)材料により形成されるのが好ましい。
コア体に含まれるE型コア11、I型コア12は、形状自由度および磁気等方性に優れた圧粉磁心から形成されている。一対のE型コア11および複数のI型コア12によって閉磁路が形成されている。E型コア11、I型コア12および複数の非磁性板13を接着積層して、中軸が形成されている。上記閉磁路と、中軸に巻回されるコイル21とによって、リアクトルLが形成されている。コア体は、コイル21の内側および外周側の両方に配置されている。
図3に示すように、コイル21は、外部の電子機器との接続端子となる端子部21aを除いて、モールド樹脂22によって内包されている。E型コア11およびI型コア12もまた、モールド樹脂22によって内包されている。コア体、コイル21およびモールド樹脂22は、樹脂成形体を形成する。リアクトルLは、端子部21aを除き、モールド樹脂22により完全にインモールドされている。
モールド樹脂22がコイル21を被覆しているため、コイル21の外部との絶縁性能が確保されている。そのため、後述する筐体31にリアクトルLを組み付けた後にコイル21を絶縁するために樹脂ポッティングを行なう必要がなく、リアクトルLの組付けに必要な工程を削減できるので、リアクトルLの組付性の向上を達成することができる。リアクトルLの中央部には、リアクトルLを上下方向に貫通する貫通孔25が形成されている。この貫通孔25に後述するボルト51が挿通されて、リアクトルLは筐体31に組み付けられる。
モールド樹脂22がE型コア11およびI型コア12を被覆していることにより、圧粉磁心製のE型コア11およびI型コア12の保護が可能とされている。圧粉磁心が機械的な衝撃を受けると変形または破損する可能性があり、また外気に触れると錆が発生する可能性がある。モールド樹脂22によってE型コア11およびI型コア12を外気から遮断することにより、E型コア11およびI型コア12に作用する衝撃を緩和でき、かつ錆の発生を抑制することができる。
モールド樹脂22は、平面形状が略矩形状に形成されている。モールド樹脂22の一対の側面24は、リアクトルLの上部側から下部側へ向けて、側面24とE型コア11との間の離隔する距離が小さくなるように、傾斜して形成されている。リアクトルLを側面視した場合に、側面24の上端から下端に向かうにつれて一対の側面24間の距離が縮小するように、側面24は鉛直方向に対して傾斜して形成されている。
上記の構成を有するリアクトルLを、筐体31内部において保持する保持構造について説明する。図4および図5に示すように、E型コア11、I型コア12、コイル21およびモールド樹脂22を備えるリアクトルLは、上部が開口した箱状の筐体31によって囲まれた空間内に配置されている。
筐体31は、底部36と、底部36から立設された方状の壁部とを有する。当該壁部の、筐体31の内部空間に対向する側の面は、内壁面35を形成する。また筐体31は、底部36から上方へ向かって延びる支柱52を有する。支柱52の内部には、支柱52の上端から支柱52の延在方向に沿うネジ穴が形成されている。ボルト51がリアクトルLを貫通し、支柱52に形成されたネジ穴にボルト51が螺着されることにより、リアクトルLは筐体31に組み付けられる。
E型コア11とI型コア12とを絶縁保持するコイルボビン18は、リアクトルLに形成された貫通孔25に面するように配置されている。貫通孔25にはまた、アルミニウムなど熱伝導率の高い金属材料により形成された中空円筒状のカラー53が挿入されている。貫通孔25の内部において、カラー53とコイルボビン18とは一体に固定されている。ボルト51が貫通孔25に挿通されるとき、カラー53は筐体31の底部36に向かって押圧されて、コイルボビン18を経てリアクトルLにボルト51の軸力を作用させる。
つまり、リアクトルLを筐体31に固定する際に、押圧部材の一例としてのボルト51が上側からモールド樹脂22を底部36へ向かって押圧する。ボルト51の軸力で、リアクトルLに対し底部36へ向かう下方向の荷重を作用させ、リアクトルLを筐体31に押し付けることにより、テーパ嵌合により側面24と内壁面35とを確実に面接触させて、モールド樹脂22と筐体31との密着性を確保できる構成とされている。
図5に示すように、筐体31の内部空間にリアクトルLが組み付けられた状態で、モールド樹脂22の側面24が内壁面35と面接触している。側面24と面接触する内壁面35は、鉛直方向に対し傾斜して形成されている。側面24と面接触する内壁面35は、筐体31の底部36から開口側へ向けて、差し渡し寸法が増大するように傾斜している。なお、内壁面35の差し渡し寸法とは、図5に示す断面視において、底部36と平行な直線と一対の内壁面35との二つの交点同士を結ぶ距離をいう。
また上述した通り、内壁面35と面接触するモールド樹脂22の一対の側面24は、リアクトルLの上部側から下部側へ向けて、側面24間の距離が縮小するように傾斜している。図5に示すリアクトルLが筐体31の内部に収容された状態において、側面24は、筐体31の底部36から開口側へ向けて、側面24間の距離が大きくなるように傾斜している。
鉛直方向に対する側面24の傾斜角度と、鉛直方向に対する内壁面35の傾斜角度とを等しくすることにより、側面24と内壁面35とは互いに面接触可能とされている。筐体31の開口を経て外部から筐体31内部へリアクトルLを移動させたとき、モールド樹脂22の一対の側面24が互いに対向する一対の内壁面35と面接触することにより、リアクトルLは筐体31の内部に保持される。
コイル21を内包するモールド樹脂22が、筐体31と面接触しており、側面24と内壁面35との間に空隙が発生していない。そのため、コイル21が発生する熱がモールド樹脂22を経て筐体31に伝達され易くなり、コイル21で発生した熱の放熱が促進される。つまり、モールド樹脂22と筐体31との面接触状態を安定的に確保することにより、コイル21で発生した熱をモールド樹脂22を経由させて筐体31に効率よく放熱させることができるので、コイル21の温度上昇を抑制できる。したがって、コイル21の高い放熱性能を確保することができ、コイル21が過熱してリアクトルLの作動の安定性が低下することを抑制することができる。
筐体31は、金属材料に代表される放熱性に優れた材料により形成することができ、たとえば、アルミダイカストによって筐体31を形成することができる。またモールド樹脂22を、たとえばエポキシ樹脂などの熱伝導性に優れた樹脂から形成することによって、より高い放熱性を期待できる。モールド樹脂22と筐体31とが面接触する側面24および内壁面35に、シリコングリスに代表される熱伝導率の高い油脂材料を予め塗布すれば、側面24と内壁面35との密着性をより向上させることができるので、一層放熱性を向上させることができる。
側面24が内壁面35に面接触する筐体31の壁部の外側に冷却器を接触させ、モールド樹脂22を経由して筐体31の壁部に伝達された熱を冷却器で冷却する構成とすれば、さらに放熱性を向上させることができる。冷却器は任意の構成のものを用いることができ、また冷却器が筐体31の壁部に直接機械的に接触する構成に限られず、筐体31から冷却器への熱伝達効率が十分に高い状態とされていれば、冷却器はどのように配置されてもよい。
次に、リアクトルLに通電したときに発生するE型コア11およびI型コア12の振動について説明する。図5を参照して説明した通り、E型コア11とI型コア12との間には非磁性板13が充填され、複数のI型コア12の間にはコイルボビン18が充填されている。E型コア11とI型コア12との間、および複数のI型コア12同士の間には空隙が形成されており、リアクトルLの所定の磁気性能を確保できる構成とされている。
このように互いに離隔した状態の磁性体(E型コア11、I型コア12)に磁束が通ると、磁気回路の磁気抵抗を低減しようとして電磁吸引力が発生する。磁気的なギャップに働く電磁吸引力の影響により、E型コア11およびI型コア12が変形して、E型コア11およびI型コア12は電磁吸引力の作用する方向(すなわち、E型コア11とI型コア12との積層方向であって、図5に示す上下方向)に沿って振動する。E型コア11が直接筐体31に接触すると、E型コア11で発生した振動が筐体31に伝えられ、リアクトルLの周辺に配置された機器にも振動が伝わる不具合が発生する。
図5に示すように、筐体31の内部に配置されたリアクトルLでは、モールド樹脂22と筐体31の底部36との間に、空隙38が形成されている。モールド樹脂22の側面24および筐体31の内壁面35がテーパ嵌合することにより、リアクトルLが筐体31の内部に支持固定されている。かつ、モールド樹脂22によりコイル21の電気絶縁を確保できる構成とされている。つまり、コイル21の保持または絶縁を目的としてポッティング樹脂を筐体31の内部に注入する必要はない。そのため、モールド樹脂22と筐体31の底部36との間に樹脂材料が介在しない空間である空隙38が形成され、モールド樹脂22は筐体31の底部36に対し非接触の状態とされている。筐体31の支柱52やカラー53の寸法は、モールド樹脂22と底部36とを非接触に保つように規定されている。
また、モールド樹脂22の側面26(図3参照)と筐体31の内壁面35との間にも空隙が形成されるように、筐体31およびリアクトルLが形成されている。つまり、リアクトルLにおいてコイル21を保持するモールド樹脂22の側面24のみが筐体31と接触し、側面24以外のリアクトルLは一切筐体31と接触しない状態で、リアクトルLは筐体31の内部に収容されている。
側面24および内壁面35は、E型コア11およびI型コア12の振動方向に沿うように形成されている。つまり、モールド樹脂22と筐体31とが面接触する面に対する法線方向は、E型コア11およびI型コア12の振動方向に対して略直交している。コア体の振動方向に対してモールド樹脂22および筐体31の接触方向が略直交しているために、コア体の振動が筐体31へ伝達されにくい。つまり、E型コア11およびI型コア12で発生した振動がモールド樹脂22を経て筐体31へ伝達されることを抑制でき、筐体31の外部への振動の伝達を抑制することができる。
E型コア11およびI型コア12の振動方向において、E型コア11と筐体31の底部36との間に空隙38が形成されている。コア体から筐体31への振動伝達の主経路となるモールド樹脂22と筐体31の底部36との間に空隙38が形成され、モールド樹脂22と筐体31とが非接触となることにより、振動が遮断され、コア体から筐体31への振動伝達が抑制される効果が大きい。加えて、筐体31の壁部の表面をなす内壁面35とモールド樹脂22の側面26との間にも空隙が形成されていることにより、より効果的にコア体から筐体31への振動伝達を抑制することができる。
上述した説明と一部重複する部分もあるが、本実施の形態の特徴的な構成を以下、列挙する。本実施の形態のリアクトルLは、E型コア11、I型コア12およびコイル21を内包するモールド樹脂22を備える。モールド樹脂22は、筐体31の互いに対向する一対の内壁面35と面接触する一対の側面24を有する。モールド樹脂22の側面24は、リアクトルLの上部側から下部側へ向けて側面24間の距離が縮小するように傾斜している。モールド樹脂22と、筐体31の底部36との間に空隙38が形成されている。
このようにすれば、モールド樹脂22の側面24と内壁面35とが面接触しているために、コイル21で発生した熱がモールド樹脂22を経由して効率よく筐体31へ伝達される。よって、コイル21の放熱性を向上させることができる。一方、モールド樹脂22が筐体31の内壁面35に面接触することでリアクトルLが筐体31に対し保持されており、モールド樹脂22と筐体31の底部36との間には空隙38が形成されている。そのため、E型コア11およびI型コア12の振動方向におけるモールド樹脂22と筐体31との非接触状態を確保できるので、E型コア11およびI型コア12で発生した振動が筐体31に伝達されることを抑制することができる。
また、モールド樹脂22は、側面24と異なる他の側面26を有する。他の側面26と筐体31との間に、空隙が形成されている。このようにすれば、空隙38に加えて、筐体31の壁部の表面をなす内壁面35とモールド樹脂22の側面26との間にも空隙が形成されていることにより、より効果的に筐体31への振動伝達を抑制することができる。
また、リアクトルLは、モールド樹脂22を筐体31の底部36へ向かって押圧する押圧部材を備える。モールド樹脂22と筐体31とはテーパ嵌合しているので、モールド樹脂22を筐体31の底部36へ押し付けるほど、モールド樹脂22と筐体31との密着性が高まる。つまり、押圧部材を用いてモールド樹脂22を底部36側へ押し付けることにより、モールド樹脂22の側面24と筐体31の内壁面35との密着性を向上させることができる。
また、押圧部材は、ボルト51を含む。モールド樹脂22を筐体31へ押し付けられれば押圧部材はどのようなものでもよいが、ボルト51を螺着させることによりモールド樹脂22を押圧する構成とすれば、より部品点数の少ない構成で、容易にモールド樹脂22と筐体31との密着性を確保することができる。
また、E型コア11およびI型コア12は圧粉磁心から形成されている。磁性体粉末を押し固めて作製された圧粉磁心製コアは、ヤング率が小さい(すなわち剛性が低い)ために、磁束が通過したときに変形が生じやすい。この変形に伴い、圧粉磁心製コアでは、振動が大きくなりやすい。本実施の形態の構成を採用することにより、コアで発生した振動が筐体31へ伝達されることを効果的に抑制することができるので、圧粉磁心製のコアを使用したリアクトルLで振動に伴う不具合が発生することを効果的に抑制することができる。また、圧粉磁心製のコアをモールド樹脂22に内包することで、コアの耐衝撃性を向上させ、かつコアの防錆を実現することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のリアクトルは、ハイブリッド車両に搭載される駆動ユニットの電圧昇圧用のリアクトルに、特に有利に適用され得る。
1 駆動ユニット、11 E型コア、12 I型コア、13 非磁性板、18 コイルボビン、21 コイル、21a 端子部、22 モールド樹脂、24,26 側面、25 貫通孔、31 筐体、35 内壁面、36 底部、38 空隙、51 ボルト、52 支柱、53 カラー、L リアクトル。

Claims (5)

  1. 箱状の筐体に収容されたリアクトルであって、
    磁性材料から形成されたコアと、
    前記コアに巻回されたコイルと、
    前記コアおよびコイルを内包するモールド樹脂とを備え、
    前記モールド樹脂は、前記筐体の互いに対向する一対の内壁面と面接触する一対の側面を有し、
    前記側面は、前記リアクトルの上部側から下部側へ向けて前記側面間の距離が縮小するように傾斜しており、
    前記モールド樹脂と、前記筐体の底部との間に空隙が形成されている、リアクトル。
  2. 前記モールド樹脂は、前記側面と異なる他の側面を有し、
    前記他の側面と前記筐体との間に空隙が形成されている、請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記モールド樹脂を前記筐体の前記底部へ向かって押圧する押圧部材を備える、請求項1または請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記押圧部材は、ボルトを含む、請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記コアは、圧粉磁心から形成されている、請求項1から請求項4のいずれかに記載のリアクトル。
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