JP5597106B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの車両に搭載される車載用DC-DCコンバータといった電力変換装置の構成部品に利用されるリアクトル、及びその製造方法に関するものである。特に、小型で放熱性に優れるリアクトルに関する。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば、特許文献1は、ハイブリッド自動車などの車両に載置されるコンバータに利用されるリアクトルを開示している。このリアクトルは、コイルと、コイルが配置される環状の磁性コアと、コイルと磁性コアとの組合体を収納するケースと、ケース内に充填される封止樹脂とを具える。このリアクトルは、一般に、通電時に発熱するコイルなどを冷却するために、冷却ベースに固定されて利用される。
上記ケースは、アルミニウムのダイキャスト品が代表的であり、上記冷却ベースに固定されて上記コイルなどの熱を放出するための放熱経路に利用される。
特開2010-050408号公報
昨今、ハイブリッド自動車などの車載部品には、更なる小型化、軽量化が望まれている。しかし、従来のアルミニウムケースを具えるリアクトルでは、更なる小型化が難しい。
アルミニウムは導電性材料であるため、少なくともコイルと電気的に絶縁する必要がある。従って、通常、コイルとケースの内面(底面及び側壁面)との間には、電気的絶縁距離を確保するために比較的大きな間隔が設けられている。この絶縁距離の確保から小型化が難しい。
例えば、ケースを省略することで、リアクトルの小型化を図ることができる。しかし、コイルや磁性コアがむき出しの状態になるため、コイルや磁性コアに対して粉塵や腐食といった外部環境からの保護や強度といった機械的な保護などを図ることができない。
また、ケース内に充填する封止樹脂は、放熱性に優れることが望まれる。例えば、セラミックスからなるフィラーを含有させた樹脂を封止樹脂に利用することで放熱性を高められる。しかし、コイルと磁性コアとの組合体がつくる外形は複雑な形状であることから、上記組合体とケース内面との間に隙間やボイドが生じないように上記フィラーを含有する樹脂をケース内に充填しようとすると、時間が掛かり、リアクトルの生産性に劣る。また、封止樹脂中のフィラーの含有率を高めることで放熱性を向上できる反面、封止樹脂が脆化するため、熱衝撃によって破損し易くなる。従って、フィラーを含有する封止樹脂を用いなくても、放熱性に優れるリアクトルの開発が望まれる。
そこで、本発明の目的の一つは、小型でありながら放熱性に優れるリアクトルを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記リアクトルの製造方法を提供することにある。
本発明は、ケースを分割構造とすると共に、ケースの内底面を構成する箇所に放熱性に優れる放熱層を具え、更に、コイルにおいてケースの内底面側に配置される面が上記放熱層に押し付けられる構成とすることで、上記目的を達成する。
本発明のリアクトルは、巻線を螺旋状に巻回してなるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとを有する組合体と、この組合体を収納するケースとを具える。上記組合体は、上記コイルと上記磁性コアとの間を絶縁するインシュレータを具える。上記ケースは、上記リアクトルが固定対象に設置されるときに当該固定対象に固定される底板部と、上記底板部に固定材により取り付けられ、上記組合体の周囲を囲む側壁部と、上記底板部の内面に形成されて、当該底板部と上記コイルとの間に介在される放熱層とを具える。そして、上記底板部の熱伝導率は、上記側壁部の熱伝導率と同等以上であり、上記放熱層は、熱伝導率が2W/m・K超の絶縁性材料により構成されている。更に、上記インシュレータは、上記コイルの内周面と上記磁性コアとの間に介在される設置面部と、上記コイルを上記放熱層に均一的に接触させるために上記設置面部を上記コイルの内周面に押し付ける押付機構とを具える。上記絶縁性材料の「絶縁性」とは、コイルと底板部との間が電気的に絶縁され得る程度の耐電圧特性を有することを言う。
上記本発明リアクトルの製造には、例えば、以下の本発明リアクトルの製造方法を好適に利用することができる。本発明のリアクトルの製造方法は、巻線を螺旋状に巻回してなるコイルと磁性コアとを組み付けて上記コイルと上記磁性コアとの組合体を作製し、底面部とこの底面部に立設されて上記組合体の周囲を囲む側壁部とを具えるケースに上記組合体を収納してリアクトルを製造するにあたり、以下の放熱層の形成工程、コイルの押付工程、及びケースの組立工程を具える。
放熱層の形成工程:上記ケースの底板部の内面に、熱伝導率が2W/m・K超の絶縁性材料からなる放熱層を形成する工程。
コイルの押付工程:上記コイルと上記磁性コアとの間に両者を絶縁するインシュレータを配置し、このインシュレータにより上記コイルを上記放熱層に押し付けて、上記コイルを上記放熱層に均一的に接触させる工程。
ケースの組立工程:上記底板部に固定材により上記側壁部を取り付けて、上記ケースを形成する工程。
なお、コイルの押付工程とケースの組立工程とはいずれを先に行ってもよい。
上記本発明リアクトルによれば、コイルにおいてリアクトルを固定対象に設置したときに設置側となる面(以下、コイル設置面と呼ぶ)が放熱層に接触されることから、コイルの熱を効率よく放熱層に伝えられ、当該放熱層を介して、冷却ベースといった固定対象に放出でき、放熱性に優れる。特に、放熱層は、絶縁性材料により構成されることから、底板部が導電性材料から構成された場合でも、コイルを放熱層に接触させることでコイルと底板部との間を確実に絶縁できる。従って、放熱層を薄くすることができ、この点からも、コイルの熱を固定対象に放出し易く、本発明リアクトルは、放熱性に優れる。また、上記底板部は、少なくとも側壁部の熱伝導率と同等以上の熱伝導性を有する材料から構成されることで、コイル設置面からの熱を上記放熱層を介して効率よく放出することができ、本発明リアクトルは、放熱性に優れる。特に、底板部と、側壁部とが別部材であることから、両者をそれぞれ異なる材質のものとすることができ、例えば、底板部を側壁部よりも熱伝導率が高い材料からなるものとすると、更に放熱性に優れるリアクトルとすることができる。
また、上記本発明リアクトルやその製造方法によれば、インシュレータによりコイルを放熱層に押し付ける、より具体的にはインシュレータの設置面部が押付機構によりコイルの内周面を押し付けることで、コイル設置面をつくる各ターンが整列されて放熱層に均一的に接触することができる。即ち、コイル設置面と放熱層との接触面積を十分に確保することができ、この点からも、本発明リアクトルは、放熱性に優れる。
ここで、コイルを形成する巻線には、導電性材料からなる導体の外周に絶縁性材料からなる絶縁被覆を具える被覆線が汎用されている。被覆線を用いて、例えば、コイルの内側寸法(内周寸法)を基準として巻線を巻回した場合、コイルの外側寸法(外周寸法)には、巻回時の寸法誤差、巻線の寸法誤差(導体の寸法誤差、及び絶縁被覆の寸法誤差(最大で厚さの2倍分))が寸法誤差として加わる。特に、コイルの端面形状を長方形状といった矩形状とする場合、矩形の一辺における寸法誤差は、最大で、上記巻回時の寸法誤差と上記巻線の寸法誤差の2倍分との合算が加わることになる。これらの誤差により、コイルの外側寸法の精度が低下し易い。即ち、複数のターンが並列されることでつくられるコイルの外周面が凹凸形状になり易く、コイル設置面を構成するターンが放熱層に十分に密着できない恐れがある。
巻線として、導体が平角線からなるものを用い、上記長方形状のコイルをエッジワイズ巻きにより形成する場合、コーナー部分の形成にあたり、直角(90°)に正確に曲げると、スプリングバックが生じるため、スプリングバック分の余裕を持った角度で曲げを行う。しかし、ターン数が多くなると、巻回後のコイルの重量が大きくなることで、上記余裕を持った曲げを行っても、慣性により、曲げ角度にずれが生じる。また、ターン数が多くなる場合、巻線を供給する繰出しボビンに巻きつけられている巻線の巻回量も多くなる。そのため、繰出しボビンに巻きつけられている巻線の位置によって、例えば、繰出し初期と終期近くとでは巻き癖の状態が異なることから、曲げ角度が異なってくる。このような曲げ状態のずれにより、例えば、上記長方形状のエッジワイズコイルをコイルの端面から見ると、各ターンのコーナー部分が螺旋階段のように少しずつずれて見える。このずれからも、コイルの外周面が凹凸形状になって、コイル設置面を構成するターンが放熱層に十分に密着できない恐れがある。
エッジワイズコイルにおいて90°に曲げられたコーナー部分は、特に平角線が加工硬化していることで、ターン毎に角度ずれを修正することは非常に困難である。しかし、上述の螺旋階段状にずれた形状をずれが少ない状態(例えば、長方形状の筒体)に矯正可能であり、適切に矯正することで全てのターンを整列させて、コイルの外周面、特に、コイル設置面を凹凸形状から平滑な面に近付けること、或いは実質的に平滑な面にすることができる。コイル設置面を平滑にすることで、放熱層との接触面積を増大することができ、好ましくは、コイル設置面を構成する全てのターンを放熱層に確実に接触させられる。そこで、本発明リアクトルでは、上述のようにインシュレータにより、コイルの内周面を押し付けてコイル設置面をつくる各ターンを揃えられる構成とする。また、各ターンが整列されることで、上記長方形状のコイルであっても、各ターンのコーナー部分が揃えられる。そのため、上述のずれによりコーナー部分の一部が突出するなどして、この突出箇所により放熱層を損傷することも無い。従って、ケースが金属材料といった導電性材料により構成された場合でも、絶縁性材料からなる放熱層により、コイルとケースと間の絶縁性を十分に確保できる。更に、インシュレータを具えることで、本発明リアクトルは、コイルと磁性コアとの間の絶縁性を高められる。
また、上述のように放熱層の厚さを薄くすることで、コイルの設置側の面と底板部の内面との間隔を小さくすることができ、リアクトルの小型化を図ることができる。更に、上記本発明リアクトルによれば、底板部と、側壁部とが別部材であることから、両者の構成材料を容易に変更できる。例えば、側壁部を電気絶縁性に優れる材質のものとすることで、コイルの外周面と側壁部の内周面との間隔をも小さくできるため、より小型なリアクトルにできる。
加えて、上記本発明リアクトルによれば、放熱層を具えることで、上述のように少なくともコイル設置面から放熱層を介して効率よく放熱できることから、例えば、ケース内に封止樹脂を充填する形態とする場合、熱伝導性に劣る樹脂を利用しても、放熱層により放熱性を高められる。従って、上記本発明リアクトルによれば、利用可能な封止樹脂の選択の自由度を高められる。例えば、フィラーを含有していない樹脂を利用することができる。或いは、封止樹脂を有していない形態としても、放熱層により、十分な放熱性を確保することができる。
その他、上記本発明リアクトルによれば、底板部と、側壁部とが固定材により取り付けられる別部材であることから、側壁部を取り外した状態で放熱層を形成できる。ここで、底面と側壁とが一体に成形されて分離不可能である従来のケースにも、例えば、コイルが接触し得る内底面に放熱層を形成できる。しかし、この場合、側壁が邪魔で、放熱層を形成し難い。これに対して、上記本発明リアクトルや本発明製造方法によれば、放熱層を容易に形成でき、リアクトルの製造性にも優れる。また、上記本発明リアクトルによれば、ケースを具えることで、コイル及び磁性コアの環境からの保護、及び機械的保護を図ることができる。
本発明の一形態として、上記磁性コアは上記コイルが配置される内側コア部と、上記コイルが配置されず、上記コイルから露出される外側コア部とを具え、上記インシュレータは上記内側コア部の外周に配置されて、上記コイルと上記内側コア部との間に介在される周壁部と、上記コイルの端面に当接されて、上記コイルと上記外側コア部との間に介在される枠状部とを具える形態が挙げられる。特に、この形態では、上記周壁部及び上記枠状部が互いに係合する係合部を有し、上記周壁部が上記設置面部を有し、上記枠状部が上記周壁部と組み合わせたときに上記設置面部を上記コイルの内周面に押し付ける突起部を有し、上記押付機構がこれら係合部及び突起部により構成される形態が挙げられる。
上記形態によれば、インシュレータを組み立てて、設置面部に係合する枠状部を押し付けることで、当該枠状部の突起部が設置面部を放熱層側に押し付け、更に、当該設置面部がコイルの内周面を放熱層側に押し付ける。その結果、コイルの内周面を構成する各ターンが整列され、この内周面が平滑な面となると共に、この内周面に対向するコイルの外周面も平滑な面になり易くなる。即ち、コイル設置面において上記誤差による凹凸が是正されて、放熱層との接触面積を十分に確保することができる。
特に、巻線として、導体が平角線からなるものを利用すると、導体が丸線からなるものを利用する場合と比較して、コイルの外周面を平面に近付け易く、コイル設置面と放熱層との接触面積を更に確保し易い。また、導体が平角線からなる巻線を用いたエッジワイズコイルとすると、占積率が高いコイルとし易く、小型化し易い。
本発明の一形態として、上記放熱層が絶縁性接着剤により構成された多層構造であり、上記底板部が導電性材料により構成された形態が挙げられる。
上記放熱層が絶縁性接着剤から構成されることで、コイルと放熱層との密着性を高められる。特に、上述のようにインシュレータによりコイルの各ターンの設置側領域が整列されていることで、コイルは、絶縁性接着剤からなる放熱層に十分に密着できる。また、上記放熱層が多層構造であることで、一層あたりの接着剤層の厚さが薄くても、電気絶縁性能を高められる。ここで、接着剤層をできるだけ薄くすると、コイルと底板部との間の距離を短くできるため、リアクトルを小型にできる。しかし、接着剤層を薄くすると、ピンホールが存在する恐れがある。これに対し、多層構造とすることで、ある層のピンホールを隣接する別の層により塞ぐことができるため、優れた絶縁性能を有する放熱層とすることができる。一層あたりの厚さ及び層数は、適宜選択することができ、合計厚さが厚いほど、絶縁性が高められ、薄いと放熱性が高められる。絶縁性能に優れる材質であれば、各接着剤層が薄く、かつ積層数が少なくても十分な放熱性、絶縁性を有することができる。例えば、合計厚さが2mm未満、更に1mm以下、特に0.5mm以下の放熱層とすることができる。一方、上記底板部を導電性材料、代表的には、アルミニウムなどの金属により構成することで、これらの金属は一般的に放熱性に優れることから、リアクトルの放熱性を更に高められる。また、上記底板部が導電性材料により構成されていても、上述のように放熱層が絶縁性材料により構成されるため、コイルと底板部との間の電気的な絶縁を確保することができる。
本発明の一形態として、上記側壁部が絶縁性材料により構成された形態が挙げられる。
上記側壁部も、上述のように底板部と同様にアルミニウムといった導電性材料により構成することができる。この場合、放熱性を高められる。また、導電性かつ非磁性材料によりケースが構成されることで、ケースが磁気シールドとして機能し、漏れ磁束を抑制することができる。一方、上記側壁部を絶縁性材料により構成することで、当該側壁部とコイルとが絶縁されるため、当該側壁部の内面とコイルの外周面との間隔を狭められ、更なる小型化を図ることができる。また、絶縁性材料を樹脂などの金属材料よりも軽い材質とすると、従来のアルミニウムケースよりも軽量なケースとすることができる。
本発明の一形態として、上記放熱層がアルミナのフィラーを含有するエポキシ系接着剤により構成された多層構造であり、上記底板部がアルミニウム又はアルミニウム合金により構成され、上記側壁部が絶縁性樹脂により構成された形態が挙げられる。
上記アルミナのフィラーを含有するエポキシ系接着剤は、絶縁性及び放熱性の双方に優れ、例えば、熱伝導率が3W/m・K以上を満たすことができる。従って、上記形態によれば、放熱性に更に優れる。また、多層構造とすることで、上述のように各接着剤層を薄くしても高い電気絶縁性を確保できる。かつ、各接着剤層を薄くすることで、上述のようにリアクトルの小型化を図ることができる。更に、アルミニウム又はアルミニウム合金は、熱伝導率が高い(アルミニウム:237W/m・K)。従って、アルミニウムなどからなる底板部を具える上記形態によれば、当該底板部を放熱経路としてコイルの熱を冷却ベースといった固定対象に効率よく放出でき、放熱性に更に優れる。また、絶縁性樹脂からなる側壁部を具える上記形態によれば、上述のようにコイルと側壁部との間隔を狭められることから、更に小型なリアクトルにすることができる。
本発明リアクトルは、小型であり、放熱性に優れる。
図1は、実施形態のリアクトルを示す概略斜視図である。 図2は、実施形態のリアクトルの概略を示す分解斜視図である。 図3(A)は、実施形態のリアクトルに具えるコイルと磁性コアとの組合体の概略を示す分解斜視図、図3(B)は、この磁性コアを構成する内側コア部の概略を示す分解斜視図である。 図4(A)は、実施形態のリアクトルに具えるインシュレータの概略斜視図、図4(B)は、このインシュレータの平面図である。 図5は、実施形態のリアクトルに具えるコイルと磁性コアとの組合体をコイルの軸方向に沿って切断した模式断面図である。 図6は、実施形態のリアクトルに具えるコイルと磁性コアとの組合体を組み立てる工程を説明する説明図である。 図7は、コイルと磁性コアとの組合体の別の形態の概略を示す分解斜視図である。
以下、図1〜図6を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、以下の説明では、リアクトルを設置したときに設置側を下側、その対向側を上側として説明する。
≪全体構成≫
リアクトル1は、コイル2とコイル2が配置される磁性コア3との組合体10と、組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、一面が開口した箱体であり、代表的には封止樹脂(図示せず)が充填され、組合体10は、コイル2を形成する巻線2wの端部を除いて封止樹脂に埋設される。また、組合体10は、コイル2と磁性コア3との間を絶縁するインシュレータ5を具える。リアクトル1の特徴とするところは、ケース4が分割可能な構成であること、及びインシュレータ5の形状にある。以下、各構成部材をより詳細に説明する。
≪組合体≫
[コイル]
コイル2は、図2,図3を適宜参照して説明する。コイル2は、接合部の無い1本の連続する巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a,2bと、両コイル素子2a,2bを連結するコイル連結部2rとを具える。各コイル素子2a,2bは、互いに同一の巻数で、軸方向から見た形状(端面形状)がほぼ矩形状(角部を丸めた長方形状)である。これら両コイル素子2a,2bは、各軸方向が平行するように横並びに並列されており、コイル2の他端側(図2では紙面奥側)において巻線2wの一部がU字状に屈曲されてコイル連結部2rが形成されている。この構成により、両コイル素子2a,2bの巻回方向は同一となっている。
巻線2wは、銅やアルミニウムといった導電性材料からなる導体の外周に、絶縁性材料からなる絶縁被覆を具える被覆線が好適である。ここでは、導体が銅製の平角線からなり、絶縁被覆がエナメル(代表的にはポリアミドイミド)からなる被覆平角線を利用している。絶縁被覆の厚さは、20μm以上100μm以下が好ましく、厚いほどピンホールを低減できて電気絶縁性を高められる。両コイル素子2a,2bは、上記被覆平角線をエッジワイズ巻きにして、中空の角筒状に形成されている。巻線2wは、導体が平角線からなるもの以外に、断面が円形状、楕円形状、多角形状などの種々の形状のものを利用できる。平角線は、断面が円形状の丸線を用いた場合よりも占積率が高いコイルを形成し易い。また、平角線を用いると、コイル2においてリアクトル1を固定対象に設置したときに設置側となる面(コイル設置面2d(図5))が、平角線の厚さとターン数との積に基づく面積を実質的に有するため、丸線を用いた場合よりも、後述する放熱層42との接触面積を広く確保し易い。なお、各コイル素子を別々の巻線により作製し、各コイル素子を形成する巻線の端部を溶接などにより接合して一体のコイルとした形態とすることができる。
コイル2を形成する巻線2wの両端部は、コイル2の一端側(図2において紙面手前側)においてターン形成部分から適宜引き延ばされてケース4の外部に引き出される(図1)。引き出された巻線2wの両端部は、絶縁被覆が剥がされて露出された導体部分に、導電材料からなる端子金具8が接続される。この端子金具8を介して、コイル2に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が接続される。端子金具8の詳細は後述する。
[磁性コア]
磁性コア3の説明は、図3,図5を適宜参照して行う。磁性コア3は、各コイル素子2a,2bがそれぞれ配置される一対の内側コア部31と、コイル2が配置されず、コイル2から露出されている一対の外側コア部32とを有する。ここでは、各内側コア部31はそれぞれ直方体状であり(ここでは角部を丸めている)、各外側コア部32はそれぞれ、一対の台形状面を有する角柱状体である。磁性コア3は、離間して配置される内側コア部31を挟むように外側コア部32が配置され、各内側コア部31の端面31eと外側コア部32の内端面32eとを接触させて環状に形成される。これら内側コア部31及び外側コア部32により、コイル2を励磁したとき、閉磁路を形成する。
内側コア部31は、磁性材料からなるコア片31m(図5では省略)と、代表的には非磁性材料からなるギャップ材31g(図5では省略)とを交互に積層して構成された積層体であり(図3(B))、外側コア部32は、磁性材料からなるコア片である。各コア片は、磁性粉末を用いた成形体や、絶縁被膜を有する磁性薄板(例えば、電磁鋼板)を複数積層した積層体が利用できる。
上記成形体は、例えば、Fe,Co,Niといった鉄族金属、Fe-Si,Fe-Ni,Fe-Al,Fe-Co,Fe-Cr,Fe-Si-AlなどのFe基合金、希土類金属やアモルファス磁性体といった軟磁性材料からなる粉末を用いた圧粉成形体、上記粉末をプレス成形後に焼結した焼結体、上記粉末と樹脂との混合体を射出成形や注型成型などした成形硬化体が挙げられる。その他、コア片は、金属酸化物の焼結体であるフェライトコアなどが挙げられる。成形体は、種々の立体形状の磁性コアを容易に形成することができる。
圧粉成形体は、上記軟磁性材料からなる粉末の表面に絶縁被膜を具えるものを好適に利用することができ、この場合、当該粉末を成形後、上記絶縁被膜の耐熱温度以下で熱処理を施すことにより得られる。絶縁被膜は、代表的には、シリコーン樹脂やリン酸塩からなるものが挙げられる。
内側コア部31の材質と外側コア部32の材質とを異ならせた形態とすることができる。例えば、内側コア部31を上記圧粉成形体や上記積層体とし、外側コア部32を上記成形硬化体とすると、内側コア部31の飽和磁束密度を外側コア部32よりも高め易い。ここでは、各コア片は、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性粉末の圧粉成形体としている。
ギャップ材31gは、インダクタンスの調整のためにコア片31m間に設けられる隙間に配置される板状材であり、アルミナやガラスエポキシ樹脂、不飽和ポリエステルなど、上記コア片よりも透磁率が低い材料、代表的には非磁性材料により構成される(エアギャップの場合もある)。
コア片やギャップ材の個数は、リアクトル1が所望のインダクタンスとなるように適宜選択することができる。また、コア片やギャップ材の形状は適宜選択することができる。ここでは、内側コア部31は複数のコア片31m及び複数のギャップ材31gから構成される形態を示すが、ギャップ材を一つ具える形態としたり、コア片の材質によってはギャップ材を設けない形態としたりすることができる。また、ここでは、各外側コア部32は、一つのコア片から構成される形態を示すが、複数のコア片から構成される形態とすることができる。コア片を圧粉成形体で構成する場合、複数のコア片で内側コア部や外側コア部を構成する形態とすると、各コア片を小さくできるため、成形性に優れる。
その他、内側コア部31の外周に、絶縁性材料からなる被覆層を設けた構成とすると、コイル2と内側コア部31との間の絶縁性を高められる。上記被覆層は、例えば、熱収縮チューブや常温収縮チューブ、絶縁性テープや絶縁紙などを配置することで設けられる。上記収縮チューブを内側コア部31の外周に配置したり、絶縁性テープなどを貼り付けることで、絶縁性を高めることに加えて、コア片とギャップ材とを一体化することもできる。
磁性コア3では、内側コア部31の設置側の面と外側コア部32の設置側の面とは、面一になっていない。具体的には、図5に示すようにリアクトル1を固定対象に設置したとき、外側コア部32において設置側となる面(以下、コア設置面32dと呼ぶ。図3,図5において下面)が内側コア部31において設置側となる面よりも突出している。ここでは、外側コア部32のコア設置面32dとコイル2において設置側となる面(以下、コイル設置面2dと呼ぶ。図3,図5において下面)とが面一となるように、かつ、内側コア部31において設置側となる面との対向面(図3,図5において上面)と外側コア部32においてコイル設置面32dとの対向面(図3,図5において上面)とが面一となるように、外側コア部32の高さ(リアクトル1を固定対象に設置した状態において、当該固定対象の表面に対して垂直な方向(ここでは、コイル2の軸方向に直交する方向であり、図3,図5において上下方向)の長さ)を調整している。従って、磁性コア3は、リアクトル1を設置した状態において、側面から透視すると、]を左回りに90°回転させた形状である。また、コア設置面32d及びコイル設置面2dが面一であることから、コイル2のコイル設置面2dだけでなく、磁性コア3のコア設置面32dも、後述する放熱層42(図2)に接触することができる。更に、磁性コア3を環状に組み立てた状態において、外側コア部32の側面(図3において紙面手前及び奥の面)は、内側コア部31の側面よりも外方に突出している。従って、磁性コア3は、リアクトルを設置した状態において(図3では下方を設置側とした状態において)、上面又は下面から透視すると、H字状である。このような三次元形状の磁性コア3は、圧粉成形体とすることで形成が容易である上に、外側コア部32において内側コア部31よりも突出した箇所をも磁束の通路に利用できる。また、コア設置面32d及びコイル設置面2dが面一であることで、組合体10が安定して設置される。
[インシュレータ]
インシュレータの説明は、図3〜図5を適宜参照して行う。組合体10は、コイル2と磁性コア3との間にインシュレータ5を具えて、コイル2と磁性コア3との間の絶縁性を高めている。インシュレータ5は、内側コア部31の外周に配置される周壁部51と、コイル2の端面(コイル素子のターンが環状に見える面)に当接される一対の枠状部52とを具えた構成が挙げられる。なお、わかり易いように、図4(A)では、一方の内側コア部に配置される周壁部51を省略し、図4(B)では、一方の周壁部51の近傍のみを示す。
周壁部51は、コイル2の内周面と内側コア部31の外周面との間に介在されて、コイル2と内側コア部31との間を絶縁する。ここでは、周壁部51は、一対の分割片511,512により構成される。各分割片511,512は互いに接触せず、内側コア部31の外周面の一部のみ(ここでは、主として内側コア部31の設置側の面(図5では下面)及びその対向面(図5では上面))に当該分割片511,512が配置される構成としている。各分割片511,512はそれぞれ、内側コア部31の設置側の面及びその対向面に沿って配置される平板部513と、この平板部513に立設される一対の掛止部514とを具える断面]状体である。掛止部514は、内側コア部31の設置側の面及びその対向面にそれぞれ平板部513を対向配置させるために、上記設置側の面と対向面とを繋ぐ側面に掛止される。ここでは、掛止部514は、平板部513の全長に亘ってではなく、一部にのみ具える形態としているが、直方体状の内側コア部31に掛止できれば、その形状・大きさは問わない。また、ここでは、各分割片511,512は、平板部513にその表裏に貫通する窓部515を具えるものを利用している。なお、周壁部51は、内側コア部31の外周面の全周に沿って配置される筒状体とすることもできるが(後述する図7参照)、コイル2と内側コア部31との間の絶縁距離を確保することができれば、図3に示すように、内側コア部31の一部が周壁部51により覆われない形態としてもよい。
内側コア部31の一部が周壁部51から露出されることで、インシュレータ5の材料を低減することができる。また、封止樹脂を具える形態とする場合、上記窓部515を有する分割片511,512としたり、内側コア部31の全周が周壁部51により覆われない構成とすることで、内側コア部31と封止樹脂との接触面積を大きくすることができる上に、封止樹脂を流し込むときに気泡が抜け易く、リアクトル1の製造性に優れる。
平板部513の内面は、内側コア部31の外周面に接することで、内側コア部31の構成要素である複数のコア片31mを同一平面上に整列することができる。特に、このインシュレータ5では、後述する押付機構を有することで、内側コア部31の設置側の面を構成する複数のコア片31mを、周壁部51において設置側に配置される分割片512の平板部513の内面により整列することができる。また、この分割片512の平板部513の外面は、コイル2の内周面に接することで、後述するようにコイル2の各ターンを同一平面上に整列することができる。以下、分割片512の平板部513を設置面部と呼ぶ。
各枠状部52は、コイル2の端面と外側コア部32の内端面32eとの間に介在されて、コイル2と外側コア部32とを絶縁する。各枠状部52はそれぞれ、平板状の本体部を有し、この本体部に各内側コア部31がそれぞれ挿通される一対の開口部521を有する。ここでは、内側コア部31を導入し易いように、本体部の開口部521から連続し、内側コア部31の側に突出する短い筒状部を具える。また、一方の枠状部52には、コイル連結部2rが載置され、コイル連結部2rと外側コア部32との間を絶縁するための台座522を具える。この台座522は、外側コア部32のコア設置面32dとの対向面(図5において上面)に接するように、庇状にせり出した板片であり、後述するようにリアクトル1の製造時に周壁部51を押し付けるときに、直接的に押付部材(図示せず)が接触する部分でもある。この押付部材の接触部分として機能する突出部523が他方の枠状部52にも同様に設けられている。突出部523を有することで、押付部材による押し付けが行い易いが、枠状部52がある程度の厚みを有することで押付部材により押し付けられるため、突出部523を不要にすることができる。
インシュレータ5では、周壁部51と枠状部52とが互いに係合する係合部を有する。ここでは、図4(A)に示すようにインシュレータ5を組み立てたときに、各分割片511,512の平板部513において枠状部52に接する箇所に係合凹部516を有し、枠状部52の筒状部において平板部513に接する箇所に係合凸部526を有する。ここでは、係合凹部516を矩形状の溝、係合凸部526を矩形状片といった平易な形状としている。係合部の形状は、周壁部51と枠状部52とが相互に位置決めできれば特に問わず、周壁部51及び枠状部52が相互に係合されると分離が困難な複雑形状である必要はなく、この実施形態に示すように、係合部の係合だけでは、容易に分離可能な形状、例えば、三角形状といった多角形状でも、半円弧状といった曲線形状でもよい。また、周壁部51及び枠状部52に設けられる凹凸が逆でもよい。その他、係合凹部516と係合凸部526とが係合した状態において、両者間にある程度隙間を有することを許容する。
更に、このインシュレータ5は、コイル2の外周面のうち、特にコイル設置面2dを後述する放熱層42に均一的に接触させるために、上述のように周壁部51において設置側に配置される分割片512の平板部513(設置面部)をコイル2の内周面に押し付ける押付機構を具えることを特徴の一つとする。具体的には、各枠状部52は、周壁部51と組み合わせたときに設置面部をコイル2の内周面に押し付ける突起部525を有し、上記係合部とこの突起部525により、押付機能を構成する。押付機能については、後述のリアクトル1の製造工程で詳細に説明する。
ここでは、突起部525は、インシュレータ5を組み立てた状態において、枠状部52の筒状部の設置側(図3〜図5において下側)の角部近傍から周壁部51に向かって突出した三角形状の小片である。そして、この小片の一辺は、インシュレータ5を組み立てた状態において、図5に示すように分割片512の平板部513(設置面部)をコイル2の内周面に押し付けるように当該設置面部に接触する。突起部525は、このように設置面部をコイル2の内周に均一的に押し付けることが可能であれば、特に形状は問わない。上述のように三角形状ではなく、矩形状でもよい。また、ここでは、両枠状部52の設置側の二つの角部近傍にそれぞれ突起部525を有する構成、即ち、一つの設置面部を四つの突起部525で押し付ける構成である。例えば、対角線上に二つの突起部を具える構成とすることができるが、上述のように四つとすることで、一つの設置面部を安定して、均一的に押し付けることができる。
インシュレータ5の構成材料には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、液晶ポリマー(LCP)などの絶縁性材料が利用できる。
≪ケース≫
ケース4の説明は、図2を適宜参照して行う。上記コイル2と磁性コア3との組合体10が収納されるケース4は、平板状の底板部40と、底板部40に立設する枠状の側壁部41とを具え、リアクトル1は、底板部40と側壁部41とが一体に成形されておらず、固定材により固定される点、底板部40に放熱層42を具える点を特徴の一つとする。
[底板部及び側壁部]
(底板部)
底板部40は、矩形状板であり、リアクトル1が固定対象に設置されるときに固定対象に固定される。図2に示す例では、底板部40が下方となる設置状態を示すが、底板部40が上方、或いは側方となる設置状態も有り得る。この底板部40は、ケース4を組み立てたとき、内側に配置される一面に放熱層42が形成されている。底板部40の外形は適宜選択することができる。ここでは、底板部40は、四隅のそれぞれから突出した取付部400を有しており、その外形は後述する側壁部41の外形に沿った形状としており、底板部40と側壁部41とを組み合せてケース4を形成した場合、この取付部400は、側壁部41の取付部411と重なる。その他、側壁部41に取付部411を設けず、底板部40の取付部400が側壁部41の外形から突出するような外形としてもよい。各取付部400にはそれぞれ、固定対象にケース4を固定するボルト(図示せず)が挿通されるボルト孔400hが設けられている。ボルト孔400hは、後述する側壁部41のボルト孔411hに連続するように設けられている。ボルト孔400h,411hは、ネジ加工が成されていない貫通孔、ネジ加工がされたネジ孔のいずれも利用でき、個数なども適宜選択することができる。
(側壁部)
側壁部41は、矩形枠状体であり、一方の開口部を底板部40により塞いでケース4を組み立てたとき、上記組合体10の周囲を囲むように配置され、他方の開口部が開放される。ここでは、側壁部41は、リアクトル1を固定対象に設置したときに設置側となる領域が上記底板部40の外形に沿った矩形状であり、開放された開口側の領域がコイル2と磁性コア3との組合体10の外周面に沿った曲面形状である。ケース4を組み立てた状態において、コイル2の外周面と側壁部41の内周面とは近接しており、コイル2の外周面と側壁部41の内周面との間隔は、0mm〜1.0mm程度と非常に狭い。また、ここでは、側壁部41の開口側の領域には、組合体10の外側コア部32の台形状面を覆うように配置される庇状部が設けられており、ケース4に収納された組合体10は、図1に示すようにコイル2が露出され、磁性コア3は実質的にケース4の構成材料に覆われる。上記庇状部を具えることで、耐振動性の向上、ケース4(側壁部41)の剛性の向上、その他、組合体10の外部環境からの保護や機械的保護を図ることができる。なお、上記庇状部を省略して、コイル2と共に、両外側コア部32の一方の台形状面がいずれも露出される形態としてもよい。
〔端子台〕
上記側壁部41の開口側の領域において、一方の外側コア部32の上方を覆う箇所は、端子金具8が固定される端子台410として機能する。
端子金具8は、コイル2を構成する巻線2wの端部に接続される溶接面81と、電源などの外部装置と接続するための接続面82と、溶接面81と接続面82とを繋ぐ連結部とを具える長方形状の板材であり、図2に示すように適宜な形状に屈曲されている。巻線2wの導体部分と端子金具8との接続には、TIG溶接などの溶接の他、圧着などが利用できる。端子金具8の形状は、例示であり、適宜な形状のものが利用できる。
端子台410は、上記端子金具8の連結部が配置される凹溝410cが形成されている。凹溝410cに嵌め込まれた端子金具8は、その上方を端子固定部材9により覆われ、端子固定部材9をボルト91により締め付けることで、端子台410に固定される。端子固定部材9の構成材料には、後述するケースの構成材料に利用されるような絶縁性樹脂といった絶縁性材料を好適に利用することができる。なお、端子台を別部材とし、例えば、側壁部に別途端子台を固定する形態とすることができる。また、側壁部を後述するような絶縁性材料で形成する場合、端子金具をインサート成形することにより、側壁部、端子金具、端子台部分を一体とした形態とすることもできる。
〔取り付け箇所〕
側壁部41の設置側の領域は、底板部40と同様に、四隅のそれぞれから突出する取付部411を具え、各取付部411には、ボルト孔411hが設けられている。ボルト孔411hは、側壁部41の構成材料のみにより形成してもよいし、別材料からなる筒体を配置させて形成してもよい。例えば、側壁部41を樹脂により構成する場合、上記筒体は、例えば、真鍮、鋼、ステンレス鋼などの金属からなる金属管を利用すると、強度に優れることから、樹脂のクリープ変形を抑制することができる。ここでは、金属管を配置してボルト孔411hを形成している。
(材質)
ケース4の構成材料は、例えば、金属材料とすると、金属材料は一般に熱伝導率が高いことから、放熱性に優れたケースとすることができる。具体的な金属は、例えば、アルミニウムやその合金、マグネシウム(熱伝導率:156W/m・K)やその合金、銅(390W/m・K)やその合金、銀(427W/m・K)やその合金、鉄やオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、SUS304:16.7W/m・K)が挙げられる。上記アルミニウムやマグネシウム、及びその合金を利用すると、軽量なケースとすることができ、リアクトルの軽量化に寄与することができる。特に、アルミニウムやその合金は、耐食性にも優れるため、車載部品に好適に利用することができる。金属材料によりケース4を形成する場合、ダイキャストといった鋳造の他、プレス加工などの塑性加工により形成することができる。
或いは、ケース4の構成材料は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂などの樹脂といった非金属材料とすると、これらの非金属材料は一般に電気絶縁性に優れるものが多いことから、コイル2とケース4との間の絶縁性を高められる。また、これらの非金属材料は上述した金属材料よりも軽く、リアクトル1を軽量にできる。上記樹脂に後述するセラミックスからなるフィラーを混合した形態とすると、放熱性を向上することができる。樹脂によりケース4を形成する場合、射出成形を好適に利用することができる。
底板部40及び側壁部41の構成材料は同種の材料とすることができる。この場合、両者の熱伝導率は等しくなる。或いは、底板部40及び側壁部41が別部材であることから、両者の構成材料を異ならせることができる。この場合、特に、底板部40の熱伝導率が側壁部41の熱伝導率よりも大きくなるように、両者の構成材料を選択すると、底板部40に配置されるコイル2及び磁性コア3の熱を冷却ベースといった固定対象に効率よく放出できる。ここでは、底板部40をアルミニウムにより構成し、側壁部41をPBT樹脂により構成している。
(連結方法)
底板部40と側壁部41とを一体に接続する手法は、種々の固定材を利用することができる。固定材は、例えば、接着剤やボルトといった締結部材が挙げられる。ここでは、底板部40及び側壁部41にボルト孔(図示せず)を設け、固定材にボルト(図示せず)を利用し、このボルトをねじ込むことで、両者を一体化している。
[放熱層]
底板部40において、コイル2のコイル設置面2d(図5)及び外側コア部32のコア設置面32d(図5)が接触する箇所に放熱層42を具える。放熱層42は、熱伝導率が2W/m・K超の絶縁性材料により構成されている。放熱層42は、熱伝導率が高いほど好ましく、3W/m・K以上、特に10W/m・K以上、更に20W/m・K以上、とりわけ30W/m・K以上の材料により構成されることが好ましい。
放熱層42の具体的な構成材料は、例えば、金属元素,B,及びSiの酸化物、炭化物、及び窒化物から選択される一種の材料といったセラミックスなどの非金属無機材料が挙げられる。より具体的なセラミックスは、窒化珪素(Si3N4):20W/m・K〜150W/m・K程度、アルミナ(Al2O3):20W/m・K〜30W/m・K程度、窒化アルミニウム(AlN):200W/m・K〜250W/m・K程度、窒化ほう素(BN):50W/m・K〜65W/m・K程度、炭化珪素(SiC):50W/m・K〜130W/m・K程度などが挙げられる。これらのセラミックスは、放熱性に優れる上に、電気絶縁性にも優れる。上記セラミックスにより放熱層42を形成する場合、例えば、PVD法やCVD法といった蒸着法を利用することができる。或いは、上記セラミックスの焼結板などを用意して、適宜な接着剤により、底板部40に接合することでも、放熱層42を形成することができる。
或いは、放熱層42の構成材料は、上記セラミックスからなるフィラーを含有する絶縁性樹脂が挙げられる。絶縁性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。絶縁性樹脂に上記放熱性及び電気絶縁性に優れるフィラーを含有することで、放熱性及び電気絶縁性に優れる放熱層42を構成することができる。また、フィラーを含有する樹脂を利用した場合でも、底板部40に当該樹脂を塗布などすることで、放熱層42を容易に形成できる。放熱層42を絶縁性樹脂により構成する場合、特に、接着剤とすると、コイル2と放熱層42との密着性を高められて好ましい。上記絶縁性樹脂により放熱層42を形成する場合、例えば、スクリーン印刷を利用すると容易に形成することができる。
ここでは、放熱層42は、アルミナからなるフィラーを含有するエポキシ系接着剤により形成されている(熱伝導率:3W/m・K)。また、ここでは、放熱層42は、上記接着剤層の二層構造で形成され、一層の厚さを0.2mm、合計0.4mmとしている。放熱層42は、三層以上としてもよいし、このような多層構造とする場合、少なくとも一層の材質を異ならせてもよい。例えば、放熱層42のうち、コイル2や底板部40に接する層をより接着性に優れるものとし、その他の層をより放熱性に優れる層とすることができる。放熱層42は、コイル設置面2d及びコア設置面32dが放熱層42に十分に接触できる面積を有していれば特に形状は問わない。ここでは、放熱層42は、図2に示すようにコイル2のコイル設置面2d及び外側コア部32のコア設置面32dがつくる形状に沿った形状としている。
[封止樹脂]
ケース4内に絶縁性樹脂からなる封止樹脂(図示せず)を充填した形態とすることができる。この場合、巻線2wの端部は、ケース4の外部に引き出して、封止樹脂から露出させる。封止樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。また、封止樹脂として、絶縁性及び熱伝導性に優れるフィラー、例えば、窒化珪素、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、ムライト、及び炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックスからなるフィラーを含有すると、放熱性を更に高められる。
ケース4内に封止樹脂を充填する場合、未硬化の樹脂が底板部40と側壁部41との隙間から漏れることを防止するために、パッキン6を配置することが挙げられる。ここでは、パッキン6は、コイル2と磁性コア3との組合体10の外周に嵌合可能な大きさを有する環状体であり、合成ゴムから構成されるものを利用しているが、適宜な材質のものが利用できる。ケース4の側壁部41の設置面側には、パッキン6を配置するパッキン溝(図示せず)を有する。
≪リアクトルの製造≫
上記構成を具えるリアクトル1は、以下のようにして製造することができる。
まず、コイル2と磁性コア3との組合体10を形成する。具体的には、図3(B)に示すようにコア片31mやギャップ材31gを積層して内側コア部31を形成し、この外周にインシュレータ5の周壁部51(分割片511,512)を配置させた状態で、各コイル素子2a,2bに挿入する。このとき、周壁部51は、掛止部514を具えることで、内側コア部31の設置側の面及びその対向面に配置し易い。両コイル素子2a,2bの端面及び内側コア部31の端面31eをインシュレータ5の枠状部52及び外側コア部32の内端面32eで挟むように、コイル2に枠状部52及び外側コア部32を配置して、組合体10を形成する。このとき、内側コア部31の端面31eは、枠状部52の開口部から露出されて外側コア部32の内端面32eに接触する。この組合体10の形成にあたり、枠状部52の筒状部をガイドとして利用できる。また、周壁部51の係合凹部516と枠状部52の係合凸部526とを係合させることで、周壁部51と枠状部52との相互位置を適切に調整することができる。
上記コア片31mやギャップ材31gは、例えば、接着剤を塗布したり接着テープを巻回するなどにより接合して一体化することができる。ここでは、接着剤を利用しない形態としている。また、周壁部51を構成する一対の分割片511,512は、互いに係合する構成ではないが、上述のように枠状部52に係合されると共に、内側コア部31と共にコイル素子2a,2b内に挿入され、更に外側コア部32が配置されることで、コイル素子2a,2bの内周面と内側コア部31との間に配置された状態が維持され、脱落することが無い。
一方、図2に示すようにアルミニウム板を所定の形状に打ち抜いて底板部40を形成し、一面に所定の形状の放熱層42をスクリーン印刷により形成する。この放熱層42の上に、上述のようにして組み立てた組合体10を接着して固定する。
より具体的には、図5に示すように、組合体10の内側コア部31を挟持するように両外側コア部32を保持すると共に、外側コア部32においてコア設置面32dとの対向面(図5では上面)と、インシュレータ5の両枠状部52の台座522,突出部523とを放熱層42に向かって(図5では下方に向かって)、白抜き矢印に示すように押し付ける。台座522,突出部523を押し付けることで、枠状部52の突起部525が設置側の分割片512の平板部513(設置面部)を放熱層42に向かって押し付ける。このとき、上述した係合部により、周壁部51と枠状部52とが位置決めされていることで、設置面部は放熱層42に向かって均一的に押し付けられ、この設置面部により、コイル2の内周面も均一的に押し付けられる。押し付けは、適宜な押付部材(図示せず)を利用でき、押付力は、磁性コア3やインシュレータ5、コイル2の絶縁被覆、放熱層42などが損傷しない程度にする。また、図5に示すように、コイル2の端面と外側コア部32の内端面32eとの間に介在させつつ、インシュレータ5の枠状部52の設置側部分と放熱層42との間に若干の隙間が設けられるように枠状部52の大きさや開口部の大きさなどを調整すると、上述のように枠状部52を放熱層42に向かって押し付けた際に、台座522,突出部523が外側コア部32のコア設置面32dとの対向面に接触するまでの間、枠状部52は、十分な移動代を確保することができる。
上述のようにコイル2の内周面が均一的に押し付けられる、即ち、平面となるように押し付けられることで、コイル2の外周面のうち、特にコイル設置面2dを構成する各ターンが整列される。その結果、コイル2の巻回時などに生じた形状誤差などが是正され、コイル設置面2dは、平滑な面になり易くなる。例えば、巻線2wの寸法誤差が最小である場合、コイル2の外側寸法は、設計寸法と略同一であることから、コイル設置面2dは、実質的に平面で構成され、外側コア部32のコア設置面32dと実質的に面一になる。一方、巻線2wの寸法誤差が最大である場合、コイル2のコイル設置面2dは、当該誤差分だけ凹凸形状となり、外側コア部32のコア設置面32dよりも突出した箇所が生じ得る。しかし、この突出量が放熱層42の厚さ未満となるように、絶縁被覆の厚さの寸法誤差を考慮して巻線2wを選択することで、上記押し付けにより、上記突出箇所を接着剤からなる放熱層42に埋設させることができる。即ち、放熱層42を絶縁性接着剤で構成することで、その厚さにもよるが、巻線2wの誤差を吸収することもできる。このように巻線2wの絶縁被覆の厚さや放熱層42の厚さを適宜選択することで、コイル2とケース4との間の絶縁を十分に確保できる。
放熱層42が接着剤により構成され、コイル2のコイル設置面2dがインシュレータ5により整列された状態で放熱層42に押し付けられることで、組合体10を底板部40に強固に固定することができる。また、コイル2に加えて、外側コア部32も放熱層42に強固に固定することができる。この組合体10の外周にパッキン6を配置する。
なお、組合体10を形成するにあたり、コア片31mやギャップ材31gの接合に接着剤を用いることができる。この場合、例えば、接着剤を塗布したコア片31mとギャップ材31gとを積層し、内側コア部31を組み立てた後、上述のように周壁部51とコイル2とを配置する。コイル2と外側コア部32との間に上述のように枠状部52を配置させると共に、接着剤を塗布した内側コア部31の端面31eと外側コア部32の内端面32eとを接触させて組合体10を形成する。そして、例えば、図6に示す固定治具100を用いて、コイル設置面を平滑な面にすると共にこの接着剤を硬化するとよい。
図6に示す固定治具100は、組合体10が載置される板状の本体101と、本体101にスライド自在に配置されて、組合体10の両外側コア部32を挟持するように対向配置される一対のコア押付部102と、インシュレータの各枠状部を押し付ける一対のインシュレータ押付部103と、各インシュレータ押付部103を本体101に対してスライド自在に支持する支持部104とを具える。各コア押付部102はそれぞれ、ボルト105により本体101に連結され、このボルト105が締め付けられると互いに近接するようにスライドして、両外側コア部32を互いに近接する方向に押さえ付けることができる。各インシュレータ押付部103はそれぞれ、各枠状部に沿って配置される板片であり、一対のコイル素子2a,2bを挟むように配置される一対の支持部104を渡るように配置され、ボルト106により支持部104に連結される。そして、ボルト106を締め付けることで、インシュレータ押付部103は、枠状部を本体101側に向かって(図6では下方に向かって)押し付けることができる。
上述のようにしてコイル2と磁性コア3とを組み付けた組合体10を本体101に載置し、コア押付部102をスライドさせて組合体10をコア押付部102により挟持する。また、支持部104をスライドさせて、各インシュレータ押付部103を組合体10の枠状部の位置に配置する。そして、ボルト105を締め付けてコア押付部102により両外側コア部32を押し付けると共に、ボルト106を締め付けてインシュレータ押付部103により枠状部を押し付ける。両外側コア部32を押し付けることで、接着剤の厚さを均一的にし易く、枠状部を押し付けることで、上述のようにコイル設置面を凹凸が少ない平滑な面にすることができる。また、コイル設置面と外側コア部32のコア設置面とを面一にすることができる。この状態で上記接着剤を硬化するとよい。こうすることで、接着剤により一体化された組合体10であって、コイル設置面が平滑な面なものを形成することができる。このような組合体10を上記放熱層に接触させることで、上述した接着剤を用いない場合と同様に、組合体10(特にコイル2)を放熱層に強固に固定することができる。
他方、射出成形などにより所定の形状に構成した側壁部41を、上記組合体10の外周面を覆うように組合体10の上方から被せ、別途用意したボルト(図示せず)により、底板部40と側壁部41とを一体化する。このとき、組合体10は、端子台410及び上述した庇状部により各外側コア部32の一方の台形状面が覆われて当たり止めとなることで、側壁部41を組合体10に対して位置決めしたり、底板部40が上方や側方となるようにリアクトル1を設置する場合に組合体10が側壁部41から脱落することを防止できる。端子台410や庇状部の内側に、外側コア部32の脱落を防止する位置固定部などを別途設けておいてもよい。この工程により、図1に示すように箱状のケース4が組み立てられると共に、ケース4内に組合体10が収納された状態とすることができる。
ケース4から突出する巻線2wの端部に端子金具8の溶接面81を溶接して、側壁部41の端子台410(図2)の凹溝410c(図2)に端子金具8を嵌め込む。そして、端子固定部材9で端子金具8の連結部を覆い、ボルト91により、端子固定部材9を側壁部41に固定することで、端子金具8を端子台410に固定する。この工程により、封止樹脂を設けないリアクトル1が形成される。
一方、ケース4内に封止樹脂(図示せず)を充填して硬化させることで、封止樹脂を具えるリアクトル1が形成される。なお、端子金具8をボルト91により端子台410に固定しておき、封止樹脂を充填後、巻線2wの端部と端子金具8の溶接面81とを溶接してもよい。
≪用途≫
上記構成を具えるリアクトル1は、通電条件が、例えば、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度である用途、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。
≪効果≫
上記構成を具えるリアクトル1は、熱伝導率が2W/m・K超と熱伝導性に優れる放熱層42が底板部40とコイル2との間に介在されることで、使用時に生じたコイル2の熱及び磁性コア3の熱を放熱層42を介して、冷却ベースといった固定対象に効率よく放出できる。従って、リアクトル1は、放熱性に優れる。
特に、リアクトル1では、底板部40をアルミニウムといった熱伝導性に優れる材料により構成していることからも、放熱層42からの熱を効率よく固定対象に放出でき、放熱性に優れる。また、リアクトル1では、底板部40が金属材料(導電性材料)により構成されているものの、放熱層42が絶縁性接着剤により構成されていることから、0.4mmと非常に薄くてもコイル2と底板部40との間の絶縁性を確保することができる。このように放熱層42が薄いことからも、コイル2などの熱を底板部40を介して固定対象に伝え易く、リアクトル1は放熱性に優れる。更に、絶縁性接着剤により放熱層42が構成されることで、コイル2や磁性コア3と放熱層42との密着性に優れることからも、コイル2などの熱を放熱層42に伝え易く、リアクトル1は放熱性に優れる。
加えて、リアクトル1では、押付機能を有するインシュレータ5を具え、この押付機能により、コイル2の外周面のうち、特にコイル設置面2dを構成する各ターンを整列させて、コイル設置面2dにおける放熱層42との接触面積を十分に確保することができる。このことからも、放熱層42に効率よくコイル2の熱を放出でき、リアクトル1は放熱性に優れる。特に、巻線2wとして、被覆平角線を利用することで、コイル設置面2dを構成する各ターンの側面部分の全体を均一的に放熱層42に接触することができ、コイル2と放熱層42との接触面積が広く、この点からもリアクトル1は放熱性に優れる。更に、インシュレータ5を具えることで、リアクトル1は、コイル2と磁性コア3との間の絶縁性を高められる。
また、リアクトル1は、ケース4を具えることから、組合体10の環境からの保護、機械的保護を図ることができる。かつ、ケース4を具えていながらも、リアクトル1では、側壁部41を樹脂により構成していることで軽量である上に、コイル2の外周面と側壁部41の内周面との間隔を狭められるため、小型である。また、上述のように放熱層42が薄いことからも、コイル2のコイル設置面2dと底板部40の内面との間隔を狭められるため、リアクトル1は、小型である。
更に、リアクトル1では、底板部40と側壁部41とを別部材とし、組み合せて一体とする構成であることから、側壁部41を取り外した状態で底板部40に放熱層42を形成できる。従って、リアクトル1は、放熱層42を容易に形成でき、生産性に優れる。また、放熱層42を具える底板部40に組合体10を接合する際にも、側壁部41を取り外した状態とすることができるため、上述した押し付けなどが行い易く、生産性に優れる。更に、底板部40と側壁部41とが別部材であることから、それぞれの材質を異ならせることができるため、構成材料の選択の幅を広げられる。
{変形例1}
上述した実施形態では、底板部と側壁部とが異なる材質で構成された形態を説明したが、両者が同材質で構成された形態とすることができる。例えば、両者をアルミニウムといった放熱性に優れる金属材料で構成すると、リアクトルの放熱性を更に高められる。特に、この形態では、封止樹脂を具える構成とすると、コイルや磁性コアの熱をケースに効率よく伝えられる上に、封止樹脂に絶縁性樹脂を利用することで、コイルの外周面と側壁部の内面との間の絶縁性を高められる。この形態でも、絶縁性材料からなる放熱層を具えることで、コイルのコイル設置面と底板部の内面との間隔を狭められることから、小型である。この形態では、コイルの外周面と側壁部の内面との間に絶縁を確保するための間隔を設ける。
{変形例2}
上述した実施形態では、絶縁性接着剤により放熱層が構成された形態を説明したが、窒化アルミニウムやアルミナなどのセラミックスにより放熱層が構成された形態とすることができる。
{変形例3}
上述した実施形態では、インシュレータ5の各周壁部51が一対の分割片511,512により構成される形態について説明した。その他、図7に示すインシュレータ5αのように、周壁部51αを一つの筒状体とすることができる。ここでは、インシュレータ5αを詳細に説明し、その他の構成は上述した実施形態と重複するため、説明を省略する。
インシュレータ5αは、磁性コア3の内側コア部31が収納される一対の筒状の周壁部51αと、内側コア部31及び外側コア部32に接触する一対の枠状部52αとを具え、上述した実施形態と同様に、周壁部51αと枠状部52αとは互いに係合する係合部(嵌合凹凸部516α,526α)を有する。各周壁部51αは、内側コア部31の外形に沿った角筒状体であり、設置面側(図7では紙面奥側)が平板状に構成されており、この平板部分を設置面部とする。また、周壁部51αの端部には、枠状部52αの嵌合凹凸部526αが嵌め合わされる嵌合凹凸部516αが設けられている。各枠状部52αは、実施形態の枠状部52と同様に平板状の本体部に、各内側コア部31がそれぞれ挿通される一対の開口部521を有する。この開口部521において、周壁部51αと接触する側には、周壁部51αと同様に嵌合凹凸部526αが設けられ、外側コア部32と接触する側には、外側コア部32を位置決めするための]状の枠部527が設けられている。この枠部527の一部が実施形態のインシュレータ5と同様に台座522,突出部523として機能する。インシュレータ5αでは、周壁部51αの嵌合凹凸部516αと枠状部52αの嵌合凹凸部526αとがそれぞれ嵌め合わされることで、互いの位置を保持することができる。
上記インシュレータ5αを用いて、組合体を構成するには、以下のように行う。まず、一方の外側コア部32の内端面を図7において上に向けた状態で当該外側コア部32を載置し、枠部527の開口側から一方の枠状部52αをスライドさせて枠部527を当該外側コア部32に嵌め込む。この工程により、一方の枠状部52αに対して、一方の外側コア部32が位置決めされる。
次に、上記一方の枠状部52αの嵌合凹凸部526αに、周壁部51αの嵌合凹凸部516αを嵌め合わせて、当該枠状部52αに一対の周壁部51αを取り付ける。この工程により、一方の枠状部52αと周壁部51αとの位置関係が保持される。
次に、周壁部51αに、コア片31m及びギャップ材31gを交互に挿入して積層させる。積層された内側コア部31は、周壁部51αによりその積層状態が保持される。ここでは、周壁部51αは、その一対の側面部に、上方向に開口したスリットを具える形状としているため、コア片31m及びギャップ材31gを周壁部51αに挿入する際にコア片31mを指などで支持できることから、挿入作業を安全かつ容易に行える。
次に、コイル(図示せず)のコイル連結部側を図7において下向きにして、両コイル素子を周壁部51αの外周に装着する。そして、周壁部51αに他方の枠状部52αを取り付け、当該他方の枠状部52αに他方の外側コア部32を上述と同様にして取り付ける。この工程により、周壁部51αと他方の枠状部52αとの位置関係が保持されると共に、他方の枠状部52αに対して他方の外側コア部32が位置決めされる。上記工程により、コイルと磁性コア3との組合体が得られる。
上記組合体を図7に示す状態から紙面奥側に倒すように、両外側コア部32の一方の台形状面が底板部の放熱層に接するように配置する。そして、実施形態で説明したように枠状部52αの台座522,突出部523及び外側コア部32を放熱層に向かって押し付ける。このとき、嵌合凹凸部516α,526αの係合により、枠状部52αが押し付けられることで、周壁部51αも押し付けられ、実施形態と同様に、周壁部51αの平板状の設置面部がコイルの内周面を押し付ける。その結果、コイルのコイル設置面をつくる各ターンが整列される。
インシュレータ5αを用いることで、上述した実施形態と同様に、磁性コア3の形成にあたり接着剤を用いない構成とすることができる。特に、インシュレータ5αは、周壁部51αと枠状部52αとの係合により一体化した状態を維持し易く、上記組合体をケースの底板部に配置する際などで取り扱い易い。また、インシュレータ5αは、係合部(嵌合凹凸部516α,526α)の一部を実施形態の突起部525と同様に設置面部の押付機能として利用することができる。
更に、一方の外側コア部32の背面をケースの側壁部に接触させ、他方の外側コア部32の背面と側壁部との間に、他方の外側コア部32を一方の外側コア部32側に押圧する部材(例えば、板ばね)を挿入した構成とすると、振動や衝撃などの外的要因によってギャップ長が変化することを防止できる。上記押圧部材を利用する形態では、ギャップ材31gとして、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料で構成された弾性ギャップ材とすると、ギャップ材31gが変形することでギャップ長を調整したり、ある程度の寸法誤差を吸収することができる。上記押圧部材や弾性ギャップ材は、上述した実施形態や変形例、後述する変形例についても利用することができる。
{変形例4}
或いは、磁性コア3の形成にあたり接着剤を用いない別の構成として、例えば、磁性コアを環状に保持可能な帯状締付材(図示せず)を利用することが挙げられる。帯状締付材は、例えば、磁性コアの外周に配置される帯部と、帯部の一端に装着されて帯部がつくるループを所定の長さに固定するロック部とを具えるものが挙げられる。ロック部は、突条を有する帯部の他端側領域が挿通される挿通孔と、この挿通孔に設けられて帯部の上記突条に噛み込む歯部とを有するものが挙げられる。そして、帯部の他端側領域の突条とロック部の歯部とがラチェット機構を構成することで、上記所定の長さのループを固定可能なものが好適に利用できる。
帯状締付材の構成材料は、非磁性で、リアクトルの使用時の温度などに耐え得る耐熱性を有する材料、例えば、ステンレス鋼といった金属材料、耐熱性ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂などの非金属材料が挙げられる。市販の結束材、例えば、タイラップ(トーマスアンドベッツインターナショナルインクの登録商標)、ピークタイ(ヘラマンタイトン株式会社製結束バンド)、ステンレススチールバンド(パウンドウイットコーポレーション製)を利用してもよい。
上記帯状締付材は、組合体の組立時、帯部を、例えば、一方の外側コア部の外周、一方の内側コア部の外周とコイル素子の内周面との間、他方の外側コア部の外周、他方の内側コア部の外周とコイル素子の内周面との間に回し、ループ長をロック部で固定することで、磁性コアを環状に固定することができる。或いは、上記実施形態などで説明したようにコイルと磁性コアとの組合体を組み立てた後、外側コア部及びコイルの外周を囲むように帯部を配置させて、ループ長を固定することもできる。このような帯状締付材を利用することで、接着剤を用いることなく、磁性コアを一体化することができ、例えば、底板部に組合体を配置する際、組合体を取り扱い易い。また、コア片間の間隔を維持し易い。
更に、磁性コアの外周やコイルの外周と帯状締付材との間に緩衝材が介在された構成とすると、帯状締付材の締付力によって磁性コアやコイルが損傷することを抑制できる。緩衝材は、環状の磁性コアが所定の形状を保持できる程度の締付力が磁性コアに作用するように、その材質、厚さ、個数、配置箇所などを適宜選択することができる。例えば、ABS樹脂、PPS樹脂、PBT樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂をコア形状に合わせて成形させた、厚さ:0.5〜2mm程度の成形部品や、シリコーンゴムなどのゴム状板材などを緩衝材に利用できる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。
本発明リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池自動車などの車両に搭載される車載用コンバータといった電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。
1 リアクトル 10 組合体
2 コイル 2a,2b コイル素子 2d コイル設置面 2r コイル連結部
2w 巻線
3 磁性コア 31 内側コア部 31e 端面 31m コア片 31g ギャップ材
32 外側コア部 32e 内端面 32d コア設置面
4 ケース 40 底板部 41 側壁部 42 放熱層
400,411 取付部 400h,411h ボルト孔 410 端子台 410c 凹溝
5,5α インシュレータ 51,51α 周壁部 511,512 分割片
513 平板部(設置面部)
514 掛止部 515 窓部 516 係合凹部 516α,526α 嵌合凹凸部
52,52α 枠状部 521 開口部 522 台座 523 突出部 525 突起部
526 係合凸部 527 枠部
6 パッキン
8 端子金具 81 溶接面 82 接続面
9 端子固定部材 91 ボルト
100 固定治具 101 本体 102 コア押付部 103 インシュレータ押付部
104 支持部 105,106 ボルト

Claims (5)

  1. 巻線を螺旋状に巻回してなるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとを有する組合体と、この組合体を収納するケースとを具えるリアクトルであって、
    前記組合体は、
    前記コイルと前記磁性コアとの間を絶縁するインシュレータを具え、
    前記ケースは、
    前記リアクトルが固定対象に設置されるときに当該固定対象に固定される底板部と、
    前記底板部に固定材により取り付けられ、前記組合体の周囲を囲む側壁部と、
    前記底板部の内面に形成されて、当該底板部と前記コイルとの間に介在される放熱層とを具え、
    前記底板部の熱伝導率は、前記側壁部の熱伝導率と同等以上であり、
    前記放熱層は、熱伝導率が2W/m・K超の絶縁性材料により構成され、
    前記インシュレータは、前記コイルの内周面と前記磁性コアとの間に介在される設置面部と、前記コイルを前記放熱層に均一的に接触させるために前記設置面部を前記コイルの内周面に押し付ける押付機構とを具えるリアクトル。
  2. 前記磁性コアは、
    前記コイルが配置される内側コア部と、
    前記コイルが配置されず、前記コイルから露出される外側コア部とを具え、
    前記インシュレータは、
    前記内側コア部の外周に配置されて、前記コイルと前記内側コア部との間に介在される周壁部と、
    前記コイルの端面に当接されて、前記コイルと前記外側コア部との間に介在される枠状部とを具え、
    前記周壁部及び前記枠状部は、互いに係合する係合部を有し、
    前記周壁部は、前記設置面部を有し、
    前記枠状部は、前記周壁部と組み合わせたときに前記設置面部を前記コイルの内周面に押し付ける突起部を有し、
    前記押付機構は、前記係合部及び前記突起部により構成される請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記放熱層は、絶縁性接着剤により構成された多層構造であり、
    前記底板部は、導電性材料により構成されている請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記側壁部は、絶縁性材料により構成されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記放熱層は、アルミナのフィラーを含有するエポキシ系接着剤により構成された多層構造であり、
    前記底板部は、アルミニウム又はアルミニウム合金により構成され、
    前記側壁部は、絶縁性樹脂により構成されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のリアクトル。
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