JP2020087983A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】コア部材間の剥がれを防止することのできるリアクトルを提供する。【解決手段】接着面13を有する一対のコア部材11、12が接着面13で直接又は間接に接着されてなるコア1、及びコア1の一部に装着されるコイル2を有するリアクトル本体10と、リアクトル本体10を収容したケース4と、を備え、一方のコア部材11の外表面の少なくとも一箇所が、当該外表面と対面するケース4の内面と接着剤により接着されて、リアクトル本体10がケース4に固定される。【選択図】図3

Description

本発明は、リアクトル本体とケースとを有するリアクトルに関する。
リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等をはじめ、種々の用途で使用されている。例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルとして、コアの周囲に配置した樹脂製のボビンにコイルを巻回したものが多く用いられる。
この種のリアクトルとして、コアには、コイルなどの他の部材との絶縁を図るため、コアの周囲を被覆する樹脂部材が設けられる。この樹脂部材で被覆されたコアは、その一部にコイルが装着された状態で、ケースに収容される。
特開2016−86067号公報
従来のリアクトルは、環状のコアを構成するために、複数のコア部材を直接又は間接に接着剤により接着することで環状のコアを形成していた。例えば、コア部材が、一対の平行な脚部と、両脚部を繋ぐ連結部を有するU字型コアで構成される場合、環状のコアは、2つのU字型コアの脚部が直接又は間接に突き合わされるように接着されることで環状形状を構成する。このように、U字型コアの脚部の端部が接着面となり、当該接着面を跨ぐようにしてコアは、ケースの四隅にネジ締結等でケースに固定されていた。
しかし、コアとケースとには線膨張差がある。すなわち、加熱された際に伸長する長さ及び冷却された際に収縮する長さが、コアとケースとで異なる。このため、コアがケースに固定された後、リアクトルの駆動等によりリアクトルが加熱、冷却がなされると、加熱冷却のサイクルにおいて、コアとケースに伸縮差が生じる。ここで、コアがケースに固定されるため、当該伸縮差に伴う応力がコア部材間の接着面に加わり、コア部材間の接着が剥がれてしまうという問題があった。コア部材間の接着が剥がれると、リアクトルの駆動時に騒音などの問題が発生し得る。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コア部材間の剥がれを防止することのできるリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、接着面を有する一対のコア部材が前記接着面で直接又は間接に接着されてなるコア、及び前記コアの一部に装着されるコイルを有するリアクトル本体と、前記リアクトル本体を収容したケースと、を備え、一方の前記コア部材の外表面の少なくとも一箇所が、前記外表面と対面する前記ケースの内面と接着剤により接着されて、前記リアクトル本体が前記ケースに固定されていること、を特徴とする。
前記リアクトル本体は、前記コア部材の一方が前記ケースの底面に近く、前記コア部材の他方が前記ケースの底面から遠くなるように前記ケースに収容され、前記コア部材の一方の前記ケースの内底面と対面する外表面の中央部が、前記ケースの底面と接着されても良い。
前記コア部材が、複数の平行な脚部及び前記脚部を繋ぐ背面部を備え、前記コアは、各前記コア部材の前記脚部を突き合わせるようにして接着して構成され、前記リアクトル本体は、前記コア部材の一方が前記ケースの底面に近く、前記コア部材の他方が前記ケースの底面から遠くなるように前記ケースに収容され、前記コア部材の一方は、前記ケースの内底面と対面する前記背面部の面において、前記脚部が投影される領域及び前記脚部の間が投影される領域の何れか1つの前記領域が、前記ケースの内底面と接着剤により接着されても良い。
本発明によれば、コア部材間の剥がれを防止することのできるリアクトルを得ることができる。
実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す分解斜視図である。 コア部材の正面図である。 図1のA−A断面図である。 実施形態に係るリアクトルの製造方法を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のリアクトルについて説明する。
[1.実施形態]
[1−1.構成]
図1は、本実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図であり、図2は、その分解斜視図である。
本明細書において、図面に示すz軸方向を「上」側、その逆方向を「下」側とする。「下」は「底」とも称する場合がある。「上」や「下」とは、リアクトルの各部材の位置関係をいうものであり、リアクトルが設置された際の位置関係や方向を指すものではない。また、z軸方向を高さ方向と称する場合もある。また、後述するように、コイル2の巻軸方向をz軸方向とする。また、z軸方向と直交し、コイル2の両端部21が並ぶ方向をx軸方向とし、z軸及びx軸に直交する方向をy軸方向とする。
リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する部品であり、電圧の昇降圧等に使用される。本実施形態のリアクトルは、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用される大容量のリアクトルである。リアクトルは、これら自動車に搭載される昇圧回路の主要部品である。
図1及び図2に示すように、本リアクトルは、リアクトル本体10と、リアクトル本体10を収容するケース4とを備える。リアクトル本体10は、ケース4に収容されて、ケース4と接着剤により接着されて固定される。このリアクトル本体10は、コア1、コイル2、及び樹脂部材3を有する。
コア1は、磁性体を含み構成される。コア1としては、フェライトコア、積層鋼板、圧粉磁心、又は、メタルコンポジットコアを用いることができる。メタルコンポジットコアは、磁性粉末と樹脂とが混練されて成型されて成るコアである。
コア1は、図2に示すように、一対のコア部材11、12を有し、環状のコアである。すなわち、コア部材11、12は、接着面13を有し、各部材11、12の接着面13で接着剤により接着されてコア1を形成する。ここでは、コア部材11、12は、3本の平行な脚部14〜16と、各脚部14〜16を繋ぐ背面部17を備えるE字型コアである。接着面13は、各脚部14〜16の先端面、すなわち背面部17とは反対側の端面である。各部材11、12の各脚部14〜16の接着面13同士を突き合わせるようにして接着剤で接着することにより、略θ形状の環状のコア1を形成する。
接着剤としては、接着面13を接着できれば特に限定されないが、ここでは、熱硬化性の接着剤を用いることができる。本実施形態では、コア部材11、12の接着面13同士が接着剤により直接接着されるが、接着面13間にギャップスペーサを設けて間接に接着するようにしても良い。この場合、コア部材11の接着面13とギャップスペーサ間、及びコア部材12の接着面13とギャップスペーサ間に接着剤が介在する。
なお、E字型コアの中央の脚部15を中脚、中央の脚部15の外側に位置する脚部14、16を外脚とも称する。
本実施形態では、中脚にコイル2が装着され、外脚及び背面部17がコイル2から露出している。つまり、コア部材11が下側、コア部材12が上側になるようにリアクトル本体10がケース4に収容されたとき、コア部材11、12の背面部17及び外脚がケース4の内面と対面する。但し、コア部材12の背面部17の上面は、ケース4の開口に向けられるので、ケース4の内面とは対面しない。
なお、下側になるコア部材11を下側コア部材11、上側になるコア部材12を上側コア部材12とも称する。
図3は、コア部材11の正面図である。コア部材11の外表面の少なくとも一箇所は、当該外表面と対面するケース4の内面と接着剤により接着される。ここでは、図3に示すように、コア部材11の背面部17の中央部である。背面部17の中央部とは、当該背面部17がケース4の内底面と対面する外表面のうち、コア部材11の脚部15(中脚)が背面部17に投影された領域(すなわち、後述する脚部投影領域R1)をいう。当該領域全部をケース4との接着箇所としても良いし、当該領域の一部をケース4との接着箇所としても良い。当該領域の一部とは、一つのまとまった領域をいう。
また、ケース4の内面との接着箇所は、当該背面部17がケース4の内底面と対面する外表面のうち、コア部材11の脚部14、16が背面部17に投影された領域の何れか、脚部14〜16間の領域の何れか、又は、コア部材11の何れか一方の外脚の側面でも良い。図3に示すように、脚部14〜16が背面部17に投影された各領域を脚部投影領域R1という。脚部14〜16間の領域とは、脚部14、15間が背面部17に投影された領域、及び、脚部15、16間が背面部17投影された領域をいい、各領域を脚部間投影領域R2という。
コイル2は、絶縁被覆を有する導線で構成される。図2に示すように、本実施形態では、コイル2は、平角線の導線が四角状に巻かれて成るエッジワイズコイルである。コイル2は、コア1の一部に装着され、ここでは、コア部材11、12の中脚に装着されている。コイル2の両端部21は、ケース4の上方に引き出されている。すなわち、コイル2の巻き始まりとなる端部21は、ケース4の上方に引き出されるとともに、下方に導線が巻回されて略四角筒状の巻回部を形成し、他方の端部21がコイル2の下端からケース4の上方に引き出される。このように、両端部21は、z軸方向に引き出されるとともに、x軸方向に並んでいる。
樹脂部材3は、コア1とコイル2とを絶縁する樹脂から成る部材である。樹脂部材3の樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等の樹脂を用いることができる。
樹脂部材3は、コイル2の内外周及び端面を被覆する。但し、樹脂部材3には、コイル2の巻回部の外周四面を露出する開口31が設けられている。また、樹脂部材3の側部には、コイル2がケース4の内面との距離を確保するため、突起32が設けられ、コア1とケース4の内面との距離を確保するため、張出部33が設けられている。突起32は、開口31の四隅近傍に、開口31から露出するコイル2の巻回部の面より出っ張るように設けられている。張出部33は、樹脂部材3の左右の側部に舌状に張り出して設けられている。張出部33の先端は、コア部材11、12の外脚よりもはみ出る。上記のような樹脂部材3は、樹脂モールド成型法により構成することができる。
ケース4は、リアクトル本体10を収容する収容部材である。ケース4は、例えばアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。ケース4は、上面が開口した縦長薄型の箱形状を成す。すなわち、z軸方向及びx軸方向の大きさに比べて、y軸方向の大きさが小さい。
ケース4は、底面部41と、底面部41の縁から立ち上がる側壁42とを備える。底面部41及び側壁42により、リアクトル本体10の収容スペースを形成する。底面部41は、リアクトル本体10を支持し、側壁42がリアクトル本体10の周囲を囲う。
図4は、図1のA−A断面図である。図4に示すように、ケース4の内面は、上面の開口から下方側にすぼまるように傾斜している。ケース4の内面は、リアクトル本体10と対面する、底面部41の上面及び側壁42の内面によって構成される。底面部41の上面はケース4の内底面を構成する。
底面部41には、上方に突出した凸部41aが設けられている。凸部41aは、リアクトル本体10を支持する。凸部41aは、コア部材11の背面部17の一箇所と接着剤により接着される。接着剤としては、凸部41aとコア部材11との接着ができれば特に限定されないが、ここでは、熱硬化性の接着剤を用いることができる。
[1−2.製造方法]
次に、本実施形態のリアクトルの製造方法について、図5を用いて説明する。なお、コイル2の周囲には、樹脂モールド成型法により樹脂部材3が形成されて、コイル2と樹脂部材3が一体に構成されているものとする。
本実施形態のリアクトルの製造方法は、接着剤塗布工程、下側コア部材収容工程、コイル収容工程、上側コア部材収容工程、加熱工程を有する。
まず、接着剤塗布工程では、下側コア部材11の背面部17及び接着面13に接着剤を塗布する。背面部17の接着剤の塗布箇所は、凸部41aと対面する箇所である。
下側コア部材収容工程では、接着剤が塗布された下側コア部材11を、背面部17を下側にし、脚部14〜16を上方に向けた状態でケース4に収容する。これにより、背面部17の接着箇所が凸部41aに接着される。コイル収容工程では、樹脂部材3で被覆されたコイル2を、下側コア部材11の中脚に装着するように、ケース4内に収容する。
上側コア部材収容工程では、上側コア部材12の背面部17を上方にし、各脚部14〜16を下方に向けてケース4内に収容する。すなわち、各脚部14〜16の先端の接着面13が、ケース4内の下側コア部材11の各脚部14〜16の先端の接着面13に接着させて環状のコア1を形成する。
加熱工程では、上側コア部材12の背面部17を、上方から治具で下方に押圧しつつ、リアクトル本体10を加熱する。これにより、接着面13間の接着剤と、凸部41a及び下側コア部材11の背面部17間の接着剤とが熱硬化し、リアクトル本体10がケース4に固定される。
なお、加熱工程後、ケース4とリアクトル本体10との間の隙間に充填材を充填及び固化させるようにしても良い。充填材としては、リアクトルの放熱性能の確保及びリアクトル本体10からケース4への振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。
[1−3.作用・効果]
(1)本実施形態のリアクトルは、接着面13を有する一対のコア部材11、12が接着面13で直接又は間接に接着されてなるコア1、及びコア1の一部に装着されるコイル2を有するリアクトル本体10と、リアクトル本体10を収容したケース4と、を備え、一方のコア部材11の外表面の少なくとも一箇所が、当該外表面と対面するケース4の内面と接着剤により接着されて、リアクトル本体10がケース4に固定されるようにした。
これにより、コア1とケース4の線膨張差によるコア部材11、12の剥がれを防止することができる。すなわち、一方のコア部材11の外表面の少なくとも一箇所が、ケース4の内面と接着されて固定端となる一方、他方のコア部材12はケース4と接着されておらず、上側のコア部材12が自由端となっている。そのため、コア1とケース4に線膨張差があっても、コア部材11、12間の接着面13に線膨張差による応力の負担がなく、コア部材11、12が剥がれるのを防止することができる。
(2)リアクトル本体10は、コア部材11がケース4の底面に近く、コア部材12がケース4の底面から遠くなるようにケース4に収容され、コア部材11のケース4の内底面と対面する外表面の中央部が、ケース4の底面と接着されるようにした。
これにより、ケース4の下側から積み上げる方式でリアクトルを製造することができるので、コア部材11とケース4との接着、コア部材11、12の接着、及びリアクトル本体10の組立を同時に行うことができ、リアクトルの製造を容易にすることができる。また、下側コア部材11のケース4の内底面と対面する外表面の中央部が、ケース4と接着されているので、リアクトル本体10を安定的にケース4に固定することができる。また、下側コア部材11の上に上側コア部材12が乗るので、両部材11、12の接着面13が上側コア部材12の自重で押さえられ、接着面13の接着力を保持することができる。
(3)コア部材11、12が、複数の平行な脚部14〜16及び脚部14〜16を繋ぐ背面部17を備え、コア1は、各コア部材11、12の脚部14〜16を突き合わせるようにして接着して構成され、リアクトル本体10は、コア部材11がケース4の底面に近く、コア部材12がケース4の底面から遠くなるようにケース4に収容され、コア部材11は、ケース4の内底面と対面する背面部17の面において、脚部11〜16が投影される領域R1の1つ(ここでは、脚部15が投影される領域R1)が、ケース4の内底面と接着剤により接着されるようにした。
これにより、ケース4の下側から積み上げる方式でリアクトルを製造することができるので、コア部材11とケース4との接着、コア部材11、12の接着、及びリアクトル本体10の組立を同時に行うことができ、リアクトルの製造を容易にすることができる。
また、コア部材11の脚部14〜16がその背面部17に投影される領域、又は、コア部材11の脚部14〜16間がその背面部17に投影される領域を超えて、当該背面部17に接着剤が塗布される場合には、加熱工程後、リアクトルが常温に戻ると、コア1とケース4との線膨張差により、コア部材11の脚部14〜16の背面部17側の根元に応力が加わり、コア部材11の破損を招く場合がある。例えば、コア1が鉄を含む磁性体であり、ケース4がアルミニウムを含んで構成される場合、鉄よりアルミニウムの方が線膨張係数が大きいため、加熱工程でケース4の方がコア部材11より伸長する。また、コア部材11がケース4に固定されているので、ケース4とコア部材11との伸長差によりコア部材11の脚部14〜16の根元に応力が加わる。これに対し、本実施形態では、コア部材11は、脚部投影領域R1及び脚部間投影領域R2の何れか1つの領域が、ケース4の内底面と接着剤に接着するようにしたので、加熱工程後の冷却により、コア部材11の脚部14〜16の根元に応力が加わるのを抑制することができる。
また、脚部14〜16の間が背面部17に投影される領域R2の何れか1つの領域が、ケース4の内底面と接着剤により接着されるようにしても、同様に、リアクトルの製造容易化、及びコア部材11への応力負担軽減の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態では、コア部材11は、3本の平行な脚部14〜16と背面部17を備えるE字型コアであり、コア部材11は、3本の中央の脚部15が投影される領域R1が、ケース4の内底面と接着されるようにした。これにより、上記(3)の作用効果に加えて、リアクトル本体10を安定的にケース4に固定することができる。
(4)コア部材11の外表面と対面するケース4の内面に凸部41aが設けられ、凸部41aを介して一方のコア部材とケース4とが接着されるようにした。
これにより、コア部材11の背面部17は、ケース4の底面部41に設けられた凸部41aとしか接着されないので、背面部17に接着剤のぬれ拡がりを防止することができる。その結果、加熱工程後の冷却によるコア部材11とケース4との線膨張差によるコア部材11への応力負担を阻止することができる。
[2.他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、上記実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
(1)上記実施形態では、コア部材11の外表面の一箇所として、コア部材11の背面部17の中央部でケース4と接着するようにしたが、コア部材11の外脚(脚部14又は脚部16)のケース4の内側面と対面する面の一箇所でケース4と接着するようにしても良い。また、コア部材12の外表面の少なくとも一箇所でケース4の内面と接着するようにしても良い。この場合、コア部材12の外表面の少なくとも一箇所としては、コア部材12の外脚(脚部14又は脚部16)のケース4の内側面と対面する面の一箇所が挙げられる。
(2)上記実施形態では、ケース4に凸部41aを設けたが、下側コア部材11の背面部17の底面部41と対面する外表面に凸部41aを設けても良い。このように、凸部41aは、ケース4側に設けても良いし、コア部材11側に設けても良い。また、凸部41aを設ける代わりにスペーサを設けても良い。すなわち、コア部材11、12の一方の外表面の一箇所と、当該外表面と対面するケースの内面との間にスペーサを設け、当該スペーサを介してコア部材11、12の一方とケース4とを接着するようにしても良い。
(3)上記実施形態では、ケース4に凸部41aを設けたが、凸部41aは設けなくても良く、底面部41のコア部材11の背面部17と対面する面は平坦であっても良い。
(4)コア部材11、12としては、E字型コアに代えてU字型コアとしても良い。U字型コアは、一対の平行な脚部と、脚部間を繋ぐ背面部を備える。この場合、脚部間が投影される背面部の領域が、背面部の中央部となり、当該部分とケース4とを接着するようにしても良い。また、脚部間が投影される背面部の領域は、脚部間投影領域R2であり、その両側に脚部投影領域R1が配置される。脚部投影領域R1とケース4とを接着するようにしても良い。
(5)上記実施形態では、コア部材11の背面部17の中央部、すなわちコア部材11の中脚が背面部17に投影される脚部投影領域R1内に接着剤が塗布され、ケース4と接着固定されるようにしたが、領域R1を超えて、隣接する領域R2に接着剤がはみ出るようにしても良い。但し、接着剤が付く範囲が拡がって2つの領域R1、R2に跨がると、コア部材11とケース4との線膨張差によるコア部材11への応力負担が大きくなるので、接着剤を塗布する範囲を領域R1又は領域R2としても、接着剤がぬれ拡がる範囲は、隣接する領域R2又は領域R1の半分までとすることが好ましい。例えば、上記実施形態の場合、接着剤がぬれ拡がる範囲は、中央の領域R1を超えて両隣の領域R2の半分までの範囲とすることが好ましい。
(6)コア1とケース4とを接着する接着剤は、コア部材11、12を接着する接着剤と異なるものを用いても良いし、同じものを用いても良い。同一の接着剤を用いることで同じ塗布装置を使用でき、製造コストを削減できる。また、接着剤の硬化時間を同じにできるので、製造の管理を容易にすることができる。また、コア1とケース4との接着剤には、放熱性の高い接着剤を用いても良い。これにより、より効率的にリアクトルの熱をケース4に逃がすことができる。放熱性の高い接着剤としては、例えば、フィラーを有する接着剤を用いることができる。
(7)本リアクトルの製造方法は、上記実施形態で示した製造方法に限定されない。上記実施形態では、開口を上方に向けたケース4内に各部材11、2、3、12を上から収容したが、図5に示すコイル2及び樹脂部材3を端部21が下方に向くように上下反転させ、かつ、ケース4をその開口が下方に向くようにして、コア部材12の上方から被せて各部材11、2、3、12を収容するようにしても良い。
10 リアクトル本体
1 コア
11、12 コア部材
13 接着面
14〜16 脚部
17 背面部
2 コイル
21 端部
3 樹脂部材
31 開口
32 突起
33 張出部
4 ケース
41 底面部
41a 凸部
42 側壁

Claims (7)

  1. 接着面を有する一対のコア部材が前記接着面で直接又は間接に接着されてなるコア、及び前記コアの一部に装着されるコイルを有するリアクトル本体と、
    前記リアクトル本体を収容したケースと、
    を備え、
    一方の前記コア部材の外表面の少なくとも一箇所が、前記外表面と対面する前記ケースの内面と接着剤により接着されて、前記リアクトル本体が前記ケースに固定されていること、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記リアクトル本体は、前記コア部材の一方が前記ケースの底面に近く、前記コア部材の他方が前記ケースの底面から遠くなるように前記ケースに収容され、
    前記コア部材の一方の前記ケースの内底面と対面する外表面の中央部が、前記ケースの底面と接着されていること、
    を特徴とする請求項1記載のリアクトル。
  3. 前記コア部材は、E字型コアであること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のリアクトル。
  4. 前記コア部材が、複数の平行な脚部及び前記脚部を繋ぐ背面部を備え、
    前記コアは、各前記コア部材の前記脚部を突き合わせるようにして接着して構成され、
    前記リアクトル本体は、前記コア部材の一方が前記ケースの底面に近く、前記コア部材の他方が前記ケースの底面から遠くなるように前記ケースに収容され、
    前記コア部材の一方は、前記ケースの内底面と対面する前記背面部の面において、前記脚部が投影される領域及び前記脚部の間が投影される領域の何れか1つの前記領域が、前記ケースの内底面と接着剤により接着されること、
    を特徴とする請求項1記載のリアクトル。
  5. 前記コア部材は、3本の平行な前記脚部と前記背面部を備えるE字型コアであり、
    前記コア部材の一方は、3本の中央の前記脚部が投影される前記領域が、前記ケースの内底面と接着されること、
    を特徴とする請求項4記載のリアクトル。
  6. 前記一方の前記コア部材の外表面の一箇所、又は前記外表面と対面する前記ケースの内面に凸部が設けられ、前記凸部を介して前記一方の前記コア部材と前記ケースとが接着されていること、
    を特徴とする請求項1〜4の何れか記載のリアクトル。
  7. 前記一方の前記コア部材の外表面の一箇所と、前記外表面と対面する前記ケースの内面との間にスペーサが設けられ、前記スペーサを介して前記一方の前記コア部材と前記ケースとが接着されていること、
    を特徴とする請求項1〜4の何れか記載のリアクトル。
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