JP5556887B2 - 固定子構造及び固定子製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、モータに用いるステータにコイルを巻回する技術に関するものであり、詳しくはコイルに絶縁被覆する手順を工夫することで製造コストを低減する技術に関するものである。
車載用のモータのうち、車の駆動に用いるモータは、小型化と高出力化を求められている。モータを小型化及び高出力化するためには、固定子に備えるコイルに流す電流量を増やす等して磁力を強化する必要がある。しかしながら、コイルに流す電流量を増やすと放熱性の問題が発生する。したがって、モータの小型化や高出力化を追及すると、固定子使用時に発生する熱を固定子から効率よく放出する方法を検討する必要がある。
特許文献1には、電動機固定子及び電動機に関する技術が開示されている。
固定子コアのティース部側面に、ポリイミド樹脂やアミドイミド樹脂などの絶縁性の樹脂材料にアルミナやシリカ等のフィラー材料を混入して均一の厚さになるように塗布して被覆材とし、この樹脂被覆材が完全に硬化する前に巻線してコイルを形成している。絶縁性の樹脂にフィラー材を混入してティース部側面に塗布して形成することで、コイルと被覆材及びティース部との密着性を向上させて放熱性を高めている。
固定子コアのティース部側面に、ポリイミド樹脂やアミドイミド樹脂などの絶縁性の樹脂材料にアルミナやシリカ等のフィラー材料を混入して均一の厚さになるように塗布して被覆材とし、この樹脂被覆材が完全に硬化する前に巻線してコイルを形成している。絶縁性の樹脂にフィラー材を混入してティース部側面に塗布して形成することで、コイルと被覆材及びティース部との密着性を向上させて放熱性を高めている。
しかし、このような放熱性向上の手法を施しても、巻き線に用いる導線が丸線であると導線に流すことのできる電流量に限界がある。丸線をペアにして巻回しコイルを形成する手法を用いて対策する場合もあるが、固定子の高出力化を図るためにはさらにコイルの占積率を向上させる必要がある。
このため、占積率の向上に有利な平角導体をコイルに用いることが検討されている。
ただし、平角導体をコイルとして用いる場合には、平角導体の断面積が広いためにコイル形状に巻回することが困難である。また、平角導体の断面積を広げることで電流密度を上げることは可能だが、渦電流の問題が生ずる。このため、平角導体を巻回してコイルを形成するにあたり、さまざまな検討がなされている。
このため、占積率の向上に有利な平角導体をコイルに用いることが検討されている。
ただし、平角導体をコイルとして用いる場合には、平角導体の断面積が広いためにコイル形状に巻回することが困難である。また、平角導体の断面積を広げることで電流密度を上げることは可能だが、渦電流の問題が生ずる。このため、平角導体を巻回してコイルを形成するにあたり、さまざまな検討がなされている。
特許文献2には、分割固定子製造方法に関する技術が開示されている。
平角導体を巻回した後、コイルをインシュレータに組み付ける。その状態で金型に配置し樹脂モールドすることで、コイル及びインシュレータを樹脂モールド形成で一体化したコイルカセットユニットを形成する。このコイルカセットユニットを分割式の固定子コアに組み付けることで、固定子を形成している。
このように固定子を形成することで、インシュレータとコイルとの密着度を向上させて、固定子使用時に発生するコイルからの発熱を効率よく伝達し、固定子の放熱性を向上させることが可能である。
平角導体を巻回した後、コイルをインシュレータに組み付ける。その状態で金型に配置し樹脂モールドすることで、コイル及びインシュレータを樹脂モールド形成で一体化したコイルカセットユニットを形成する。このコイルカセットユニットを分割式の固定子コアに組み付けることで、固定子を形成している。
このように固定子を形成することで、インシュレータとコイルとの密着度を向上させて、固定子使用時に発生するコイルからの発熱を効率よく伝達し、固定子の放熱性を向上させることが可能である。
特許文献3には、分割固定子及び分割固定子製造方法に関する技術が開示されている。
固定子コアに形成されるティースにインシュレータをインサート成形する際に、ティースの側面に接着剤を塗布しておく。そして、インシュレータを形成した後にコイルを組み付けして固定子コアを樹脂モールドする。
固定子コアに形成されるティースにインシュレータをインサート成形する際に、ティースの側面に接着剤を塗布しておく。そして、インシュレータを形成した後にコイルを組み付けして固定子コアを樹脂モールドする。
ティース側面に接着剤を塗布しておくことで、インシュレータを形成する樹脂の内部に混入されるフィラー材料の整列を防ぎ、インシュレータの熱伝導性を向上させることが可能となる。
しかしながら、特許文献2及び特許文献3には、以下に説明する課題があると考えられる。
平角導体を巻回してコイルを形成した場合、形成するコイルの曲げ部にはある程度の曲げ半径を必要とする。これは、平角導体は所定の断面積を有するためである。特にモータの高出力化のためにはエッジワイズ曲げコイルが有効であるが、エッジワイズ曲げコイルは、エッジワイズ曲げ加工しない場合よりも曲げ部分の曲げ半径は大きくなる。
その結果、固定子コアの端面とコイルの内周面との間に隙間が生じることになる。特に、コイルに流す電流を増やすために平角断面の断面積を増やすと、コイルと固定子コアの端面との隙間は開く傾向にある。
平角導体を巻回してコイルを形成した場合、形成するコイルの曲げ部にはある程度の曲げ半径を必要とする。これは、平角導体は所定の断面積を有するためである。特にモータの高出力化のためにはエッジワイズ曲げコイルが有効であるが、エッジワイズ曲げコイルは、エッジワイズ曲げ加工しない場合よりも曲げ部分の曲げ半径は大きくなる。
その結果、固定子コアの端面とコイルの内周面との間に隙間が生じることになる。特に、コイルに流す電流を増やすために平角断面の断面積を増やすと、コイルと固定子コアの端面との隙間は開く傾向にある。
上述の理由により、特許文献2及び特許文献3に開示の技術を用いて固定子を製造すると、このコイルと固定子コアの端面との隙間には、固定子のコイルエンドを樹脂モールドする際に、樹脂が多量に流れ込む結果となる。
平角導体の平角断面の断面積やコイルエンド部分の曲げ半径によっては、モータ使用時にこの樹脂モールド部の内部に熱の影響による内部応力が蓄積してクラックが生じ、コイルと固定子コアとの間の絶縁が確保できなくなる虞がある。
平角導体の平角断面の断面積やコイルエンド部分の曲げ半径によっては、モータ使用時にこの樹脂モールド部の内部に熱の影響による内部応力が蓄積してクラックが生じ、コイルと固定子コアとの間の絶縁が確保できなくなる虞がある。
車載されるモータは、モータ使用時には発熱するが、使用していないときには周囲の環境温度まで冷却される。したがって、使用環境下において固定子の樹脂モールド部及びインシュレータには高頻度で熱サイクル負荷がかかることになる。そして、樹脂とコイル及び固定子コアの膨張率が異なるため、樹脂モールド部の樹脂が多いと樹脂の収縮率も高くなる。その結果、モータの使用環境下において固定子の樹脂の内部に応力が蓄積し、クラックなどを生じる虞がある。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、固定子の樹脂モールド部又はインシュレータに発生する応力を低減可能な固定子製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、参考の態様による固定子構造は、以下のような特徴を有する。
(1)導体が巻回されて形成されるコイルと、インシュレータを介して前記コイルが組み付けられるティースを備えた固定子コアと、を有する固定子構造において、前記インシュレータが、前記ティースの側面と接する筒状部を備え、前記インシュレータと、前記インシュレータの前記筒状部に挿入されて組み付けられた前記コイルとが樹脂モールドされて一体化され、前記インシュレータと前記固定子コアの軸方向端面との間に、前記固定子コアの径方向に連続する空間を有している。
(1)導体が巻回されて形成されるコイルと、インシュレータを介して前記コイルが組み付けられるティースを備えた固定子コアと、を有する固定子構造において、前記インシュレータが、前記ティースの側面と接する筒状部を備え、前記インシュレータと、前記インシュレータの前記筒状部に挿入されて組み付けられた前記コイルとが樹脂モールドされて一体化され、前記インシュレータと前記固定子コアの軸方向端面との間に、前記固定子コアの径方向に連続する空間を有している。
(2)(1)に記載の固定子構造において、前記インシュレータと前記固定子コアの前記ティース側面とが、接着又は溶着されていることが好ましい。
(3)(2)に記載の固定子構造において、前記固定子コアの前記ティース側面と、前記インシュレータとが超音波溶着され、固定されていることが好ましい。
(4)(2)に記載の固定子構造において、前記固定子コアの前記ティース側面と、前記インシュレータとが熱溶着され、固定されていることが好ましい。
また、前記目的を達成するために、本発明の一態様による固定子製造方法は以下のような特徴を有する。
(5)固定子コアに形成されたティースにインシュレータを介してコイルを組み付け、固定子を形成する固定子製造方法において、前記ティース側面に接し、前記ティース端面との間に空間を有する形状に形成された前記インシュレータを金型内に配置し、前記インシュレータの上に前記コイルを組み付け、前記金型に樹脂を注入することで、前記コイルの表面を覆うように樹脂モールドしてコイルユニットを形成し、前記コイルユニットを前記固定子コアの前記ティースに組み付け、前記コイルユニットと前記ティース側面とを接着又は溶着して前記固定子を形成する。
(5)固定子コアに形成されたティースにインシュレータを介してコイルを組み付け、固定子を形成する固定子製造方法において、前記ティース側面に接し、前記ティース端面との間に空間を有する形状に形成された前記インシュレータを金型内に配置し、前記インシュレータの上に前記コイルを組み付け、前記金型に樹脂を注入することで、前記コイルの表面を覆うように樹脂モールドしてコイルユニットを形成し、前記コイルユニットを前記固定子コアの前記ティースに組み付け、前記コイルユニットと前記ティース側面とを接着又は溶着して前記固定子を形成する。
(6)(5)に記載の固定子製造方法において、前記インシュレータを形成する樹脂と異なる樹脂を用いて、前記コイルの表面を覆うように樹脂モールドしたことが好ましい。
(7)(5)又は(6)に記載の固定子製造方法において、前記コイルユニットの内周面に露出するインシュレータと、前記固定子コアの前記ティース側面とを高熱伝導性を有する接着剤、又は熱溶着、又は超音波溶着にて接合することが好ましい。
(8)(7)に記載の固定子製造方法において、前記コイルユニットを前記固定子コアの内径側より均一に圧力をかけながら接合することが好ましい。
このような特徴を有する参考に係る固定子の一態様により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(1)に記載される参考の態様は、導体が巻回されて形成されるコイルと、インシュレータを介して前記コイルが組み付けられるティースを備えた固定子コアと、を有する固定子構造において、インシュレータが、ティースの側面と接する筒状部を備え、インシュレータと、インシュレータの筒状部に挿入されて組み付けられたコイルとが樹脂モールドされて一体化され、インシュレータと固定子コアの軸方向端面との間に、固定子コアの径方向に連続する空間を有しているものである。
上記(1)に記載される参考の態様は、導体が巻回されて形成されるコイルと、インシュレータを介して前記コイルが組み付けられるティースを備えた固定子コアと、を有する固定子構造において、インシュレータが、ティースの側面と接する筒状部を備え、インシュレータと、インシュレータの筒状部に挿入されて組み付けられたコイルとが樹脂モールドされて一体化され、インシュレータと固定子コアの軸方向端面との間に、固定子コアの径方向に連続する空間を有しているものである。
インシュレータにコイルが組み付けられ、コイル及びインシュレータが樹脂モールドされることで、インシュレータとコイルとが樹脂モールドによって一体化される。この際、インシュレータと固定コアの端面との間に空間があることで、課題に示したような集中応力の発生を抑制できる。
前述した通り、コイルを覆う樹脂モールド部分に集中応力が発生するのは、樹脂モールド部やインシュレータと固定子コアとの熱膨張率の差が大きく、モータの使用環境下において応力が集中する部分が生じるためである。
前述した通り、コイルを覆う樹脂モールド部分に集中応力が発生するのは、樹脂モールド部やインシュレータと固定子コアとの熱膨張率の差が大きく、モータの使用環境下において応力が集中する部分が生じるためである。
そして、集中応力が生じるのは出願人の調査によれば固定子コアの有するティースの4隅であることが判明している。これは、従来技術において固定子コア端面とコイルとの間の空間に多量の樹脂を必要とするためだと考えられ、この空間の樹脂が収縮する事でティースの4隅に集中応力が発生することになると推測される。
しかしながら、本参考ではインシュレータと固定子コア端面との間に空間を形成しており、固定子コア端面とインシュレータとが接触する部分を抑え、かつ固定子コア端面とコイルとの間の空間の樹脂の量を削減している。この結果、モータの使用環境下にあっても、樹脂モールド部やインシュレータと固定子コアとの熱膨張率の差の影響を受けての応力発生を、抑制することが可能となる。
しかしながら、本参考ではインシュレータと固定子コア端面との間に空間を形成しており、固定子コア端面とインシュレータとが接触する部分を抑え、かつ固定子コア端面とコイルとの間の空間の樹脂の量を削減している。この結果、モータの使用環境下にあっても、樹脂モールド部やインシュレータと固定子コアとの熱膨張率の差の影響を受けての応力発生を、抑制することが可能となる。
また、上記(2)に記載される参考の態様は、(1)に記載の固定子構造において、インシュレータと固定子コアのティース側面とが、接着又は溶着されているものである。
固定子に振動が加えられた際にコイルが固定子に対して動くようなことを防ぐ機能は、固定子コアとインシュレータとはティース側面において接着又は溶着などにより実現されている。
また、従来用いられてきたカセットコイルに関する技術では、インシュレータ或いは樹脂モールド部に固定子コアと係合する突起を設け、固定子コアに穴部を設け、機械的に結合するような手法が用いられてきた。しかしながら、このような手法ではインシュレータと固定子コアとの間に空隙が出来る等、コイルからの放熱に不利な状態となる場合が多かった。
しかしながらインシュレータとティース側面において接着又は溶着されることで、インシュレータと固定子コアが密着し、放熱性の向上に寄与することが可能となる。
固定子に振動が加えられた際にコイルが固定子に対して動くようなことを防ぐ機能は、固定子コアとインシュレータとはティース側面において接着又は溶着などにより実現されている。
また、従来用いられてきたカセットコイルに関する技術では、インシュレータ或いは樹脂モールド部に固定子コアと係合する突起を設け、固定子コアに穴部を設け、機械的に結合するような手法が用いられてきた。しかしながら、このような手法ではインシュレータと固定子コアとの間に空隙が出来る等、コイルからの放熱に不利な状態となる場合が多かった。
しかしながらインシュレータとティース側面において接着又は溶着されることで、インシュレータと固定子コアが密着し、放熱性の向上に寄与することが可能となる。
また、上記(3)に記載される参考の態様は、(2)に記載の固定子構造において、固定子コアのティース側面と、インシュレータとが超音波溶着され、固定されているものである。
インシュレータとティース側面とは超音波溶着されて固定されているので、インシュレータとティース側面との間に空気層ができにくく、放熱性能を高めることが可能である。
インシュレータとティース側面とは超音波溶着されて固定されているので、インシュレータとティース側面との間に空気層ができにくく、放熱性能を高めることが可能である。
また、上記(4)に記載される参考の態様は、(2)に記載の固定子構造において、固定子コアのティース側面と、インシュレータとが熱溶着され、固定されているものである。
インシュレータとティース側面とは熱溶着されて固定されているので、(3)と同じくインシュレータとティース側面との間に空気層ができにくく、放熱性能を高めることが可能である。
インシュレータとティース側面とは熱溶着されて固定されているので、(3)と同じくインシュレータとティース側面との間に空気層ができにくく、放熱性能を高めることが可能である。
また、このような特徴を有する本発明による固定子製造方法の一態様により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(5)に記載の発明の態様は、固定子コアに形成されたティースにインシュレータを介してコイルを組み付け、固定子を形成する固定子製造方法において、ティース側面に接し、ティース端面との間に空間を有する形状に形成されたインシュレータを金型内に配置し、インシュレータの上にコイルを組み付け、金型に樹脂を注入することで、コイルの表面を覆うように樹脂モールドしてコイルユニットを形成し、コイルユニットを固定子コアのティースに組み付け、コイルユニットとティース側面とを接着又は溶着して固定子を形成するものである。
上記(5)に記載の発明の態様は、固定子コアに形成されたティースにインシュレータを介してコイルを組み付け、固定子を形成する固定子製造方法において、ティース側面に接し、ティース端面との間に空間を有する形状に形成されたインシュレータを金型内に配置し、インシュレータの上にコイルを組み付け、金型に樹脂を注入することで、コイルの表面を覆うように樹脂モールドしてコイルユニットを形成し、コイルユニットを固定子コアのティースに組み付け、コイルユニットとティース側面とを接着又は溶着して固定子を形成するものである。
インシュレータと固定コアの端面に隙間を設けて形成し、インシュレータ上にコイルを組み付けしてインサート成形してコイルユニットを形成するので、(1)に記載の固定子構造と同様に、課題に示したような集中応力の発生を抑制できる。
すなわち、インシュレータと固定子コア端面との間に空間を設けた構成とする固定子を形成することで、課題に示したティースの四隅に対応するインシュレータ及び樹脂モールド部の部分に応力が蓄積することを抑えることができる。
その結果、固定子の寿命を延ばすことに貢献する。
すなわち、インシュレータと固定子コア端面との間に空間を設けた構成とする固定子を形成することで、課題に示したティースの四隅に対応するインシュレータ及び樹脂モールド部の部分に応力が蓄積することを抑えることができる。
その結果、固定子の寿命を延ばすことに貢献する。
また、上記(6)に記載の発明の態様は、(5)に記載の固定子製造方法において、インシュレータを形成する樹脂と異なる樹脂を用いて、コイルの表面を覆うように樹脂モールドすることも可能である。
インシュレータと、コイルを覆う樹脂モールドした部分とは異なる樹脂を使用することができるため、インシュレータと樹脂モールドした部分とは別の機能を備えることができる。
例えば、駆動用モータの場合は、コイルで発した熱量の大半がインシュレータを介してコアへと放熱されるため、インシュレータには熱伝導性の高い樹脂を用い、インシュレータに比べて用いる樹脂量の多いモールド部分には安価な樹脂を用いることなどが可能となる。その結果、固定子のコストダウンに貢献することができる。
インシュレータと、コイルを覆う樹脂モールドした部分とは異なる樹脂を使用することができるため、インシュレータと樹脂モールドした部分とは別の機能を備えることができる。
例えば、駆動用モータの場合は、コイルで発した熱量の大半がインシュレータを介してコアへと放熱されるため、インシュレータには熱伝導性の高い樹脂を用い、インシュレータに比べて用いる樹脂量の多いモールド部分には安価な樹脂を用いることなどが可能となる。その結果、固定子のコストダウンに貢献することができる。
また、上記(7)に記載の発明の態様は、(5)又は(6)に記載の固定子製造方法において、コイルユニットの内周面に露出するインシュレータと、固定子コアのティース側面とを高熱伝導性を有する接着剤、又は熱溶着、又は超音波溶着にて接合するものである。
固定子コアに備えるティース側面とインシュレータとを接着、又は熱溶着、又は超音波溶着によって接合することで、固定子コアに対してコイルユニットが密着して、コイルからの発熱を効率よく固定子コア側に伝達することが可能となる。
また、固定子に振動が加えられた際にもコイルユニットが振動によって動くことを抑制できるので、インシュレータとティース側面とが擦れて絶縁性を損なうことを抑えることができる。
固定子コアに備えるティース側面とインシュレータとを接着、又は熱溶着、又は超音波溶着によって接合することで、固定子コアに対してコイルユニットが密着して、コイルからの発熱を効率よく固定子コア側に伝達することが可能となる。
また、固定子に振動が加えられた際にもコイルユニットが振動によって動くことを抑制できるので、インシュレータとティース側面とが擦れて絶縁性を損なうことを抑えることができる。
また、上記(8)に記載の発明の態様は、(7)に記載の固定子製造方法において、記載の固定子製造方法において、コイルユニットを固定子コアの内径側より均一に圧力をかけながら接合するものである。
コイルユニットを固定子コアにセットして接合する際に、固定子コアの内径側より均一に圧力をかけながら接合を行うので、コイルユニットを溶着する際に、コイルユニットの表面の樹脂が一旦軟化して硬化することで固定子コアに力が発生しても、固定子コアが変形することを抑制することが可能となる。
コイルユニットを固定子コアにセットして接合する際に、固定子コアの内径側より均一に圧力をかけながら接合を行うので、コイルユニットを溶着する際に、コイルユニットの表面の樹脂が一旦軟化して硬化することで固定子コアに力が発生しても、固定子コアが変形することを抑制することが可能となる。
固定子コアは積層鋼板で形成されているが、積層鋼板の形成方法によっては積層する鋼板の間に若干の隙間ができる場合がある。この状態でティースにコイルユニットを組み付けて溶着を行うと、樹脂が硬化する際に発生する力によって固定子コアに力がかかる可能性がある。コイルユニットは固定子コアの内径側に配置され、固定子コアの外径側はフリーな状態にある。よって、この力によって固定子コアの内側に配置されるティースを締め付ける変形が生じる可能性がある。しかしながら、固定子コア内径側より均一に圧力をかけながら接合を行うことで、この力による変形を抑制することが可能である。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態の固定子10の斜視図を示す。
図2に、分割コアユニット110の斜視図を示す。
図3に、分割コアユニット110の断面図を示す。
固定子10は分割型の固定子コアを用いており、図2に示される分割コアユニット110が18個円環状に配置されて、固定子10を形成している。
分割コアユニット110は固定子コアピース111と、平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工して巻回したコイル112、樹脂モールド部113、及びインシュレータ114を備えている。また、分割コアユニット110の外周にはアウターリング102が嵌められている。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態の固定子10の斜視図を示す。
図2に、分割コアユニット110の斜視図を示す。
図3に、分割コアユニット110の断面図を示す。
固定子10は分割型の固定子コアを用いており、図2に示される分割コアユニット110が18個円環状に配置されて、固定子10を形成している。
分割コアユニット110は固定子コアピース111と、平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工して巻回したコイル112、樹脂モールド部113、及びインシュレータ114を備えている。また、分割コアユニット110の外周にはアウターリング102が嵌められている。
固定子コアピース111は、プレス等で形成された電磁鋼板を複数枚積層して形成されており、内周側に向けて凸になるようティース部111aを備えている。固定子コアピース111の端面は、積層された電磁鋼板の両端の一面が固定子コア端面111bとして形成されている。ティース部111aに対して周方向の左右には、スロット底部111cが形成される。
固定子コアピース111に形成されるティース部111aには、コイルユニット120が配置される。
図4に、コイルユニット120の斜視図を示す。
コイルユニット120は、図3に示すようにコイル112、インシュレータ114を備え、コイル112の周囲を覆うように形成される樹脂モールド部113を有している。
コイル112は平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工し、コイルエンド側に外側コイル端子部112aと内側コイル端子部112bを備えている。平角導体Dは、矩形断面を有する銅等の導電性の高い金属の周囲にエナメルなどの絶縁性樹脂を施したものである。
固定子コアピース111に形成されるティース部111aには、コイルユニット120が配置される。
図4に、コイルユニット120の斜視図を示す。
コイルユニット120は、図3に示すようにコイル112、インシュレータ114を備え、コイル112の周囲を覆うように形成される樹脂モールド部113を有している。
コイル112は平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工し、コイルエンド側に外側コイル端子部112aと内側コイル端子部112bを備えている。平角導体Dは、矩形断面を有する銅等の導電性の高い金属の周囲にエナメルなどの絶縁性樹脂を施したものである。
樹脂モールド部113とインシュレータ114は、PPS樹脂などの熱可塑性樹脂を用いて形成されている。ただし、インシュレータ114には熱伝導性を高めるために、フィラー材を多く混入しており、一方の樹脂モールド部113はインシュレータ114に比べてフィラー材の混入比率を少なくしている。また、後述する超音波溶着に用いる溶着シロを形成する為に、図3に示すティース部111a側面、及びスロット底部111cと接触する部分のインシュレータ114の厚みは0〜40%程度厚く設定されている。
図5に、インシュレータ114の斜視図を示す。
インシュレータ114は、略長方形の断面を有する筒状部114aと平板からなる板状部114bとからなり、後述するように金型を用いて一体的に成形される。筒状部114aは、分割コアユニット110を形成した際に、コイル112とティース部111a側面との絶縁を図る機能を有する。板状部114bはコイル112とスロット底部111cとの絶縁を図る機能を有する。
インシュレータ114は、略長方形の断面を有する筒状部114aと平板からなる板状部114bとからなり、後述するように金型を用いて一体的に成形される。筒状部114aは、分割コアユニット110を形成した際に、コイル112とティース部111a側面との絶縁を図る機能を有する。板状部114bはコイル112とスロット底部111cとの絶縁を図る機能を有する。
次に、コイルユニット120の形成過程について説明する。
図6に、金型でインシュレータ114を形成する様子を表した断面図を示す。
図7に、樹脂モールド部113を形成する様子を表した断面図を示す。図6及び図7は、各金型に配置したコイル112及びインシュレータ114の短辺側中央で切断した断面図である。
図8に、インシュレータ114にコイル112を組み付けた状態の斜視図を示す。
そして、第1金型D1と第2金型D2及び第3金型D3とで囲まれて形成されるキャビティに、湯口Rから樹脂を注入することでインシュレータ114を形成する。この結果、図5に示す形状のインシュレータ114が第1金型D1の上に形成される。
図6に、金型でインシュレータ114を形成する様子を表した断面図を示す。
図7に、樹脂モールド部113を形成する様子を表した断面図を示す。図6及び図7は、各金型に配置したコイル112及びインシュレータ114の短辺側中央で切断した断面図である。
図8に、インシュレータ114にコイル112を組み付けた状態の斜視図を示す。
そして、第1金型D1と第2金型D2及び第3金型D3とで囲まれて形成されるキャビティに、湯口Rから樹脂を注入することでインシュレータ114を形成する。この結果、図5に示す形状のインシュレータ114が第1金型D1の上に形成される。
次に、第1金型D1にインシュレータ114が乗っている状態で、図8に示すように、コイル112をインシュレータ114に配設する。そして、第4金型D4と第5金型D5を所定の場所に移動させる。
図9に、第4金型D4の側面断面図を示す。コイルユニット120の短辺側中央で切断した第4金型の側面断面である。
図10に、第5金型D5の側面断面図を示す。コイルユニット120のリード側コイルエンドで切断した第5金型の断面である。
第4金型D4には、コイル112の長辺部分1辺につき4箇所、合計8箇所にコイル押圧ピンP1が備えられている。また、図7に示されるノズルNを配置するリード側窪部D41と反リード側窪部D42が備えられている。
図9に、第4金型D4の側面断面図を示す。コイルユニット120の短辺側中央で切断した第4金型の側面断面である。
図10に、第5金型D5の側面断面図を示す。コイルユニット120のリード側コイルエンドで切断した第5金型の断面である。
第4金型D4には、コイル112の長辺部分1辺につき4箇所、合計8箇所にコイル押圧ピンP1が備えられている。また、図7に示されるノズルNを配置するリード側窪部D41と反リード側窪部D42が備えられている。
第5金型D5には、コイル112の端部である外側コイル端子部112a及び内側コイル端子部112bを押さえるための、外側端部押圧ピンP2と内側端部押圧ピンP3が設けられている。
コイル押圧ピンP1、外側端部押圧ピンP2及び内側端部押圧ピンP3には、それぞれコイル112を加圧して第1金型D1側に押しつけるためのスプリングが設けられている。コイル押圧ピンP1には、コイル112がインシュレータ114から浮き上がらないように押さえる機能がある。外側端部押圧ピンP2及び内側端部押圧ピンP3には、外側コイル端子部112a及び内側コイル端子部112bの位置が所定の位置にくるように成形するため押さえる機能がある。
そして、第1金型D1と第4金型D4及び第5金型D5で囲まれて形成されるキャビティに、ノズルNから樹脂を注入して樹脂モールド部113を形成する。
このようにしてコイルユニット120は形成される。
コイル押圧ピンP1、外側端部押圧ピンP2及び内側端部押圧ピンP3には、それぞれコイル112を加圧して第1金型D1側に押しつけるためのスプリングが設けられている。コイル押圧ピンP1には、コイル112がインシュレータ114から浮き上がらないように押さえる機能がある。外側端部押圧ピンP2及び内側端部押圧ピンP3には、外側コイル端子部112a及び内側コイル端子部112bの位置が所定の位置にくるように成形するため押さえる機能がある。
そして、第1金型D1と第4金型D4及び第5金型D5で囲まれて形成されるキャビティに、ノズルNから樹脂を注入して樹脂モールド部113を形成する。
このようにしてコイルユニット120は形成される。
次に、コイルユニット120を固定子コアピース111に溶着する際の手順を説明する。
図11に、コイルユニット120を溶着する様子を表した断面図を示す。
コイルユニット120は、上述した手順で樹脂モールド部113を形成することで、インシュレータ114と樹脂モールド部113で、コイル112を覆う状態に形成された後、図2に示す状態の分割コアユニット110を形成するために、固定子コアピース111に備えられたティース部111aにコイルユニット120が組み付けられる。
そして、固定子コアピース111の外周面111d側に接するようにして超音波振動機130が配置され、分割コアユニット110の内周側からコイルユニット120を押さえるようにして加圧ユニット131で加圧される。
図11に、コイルユニット120を溶着する様子を表した断面図を示す。
コイルユニット120は、上述した手順で樹脂モールド部113を形成することで、インシュレータ114と樹脂モールド部113で、コイル112を覆う状態に形成された後、図2に示す状態の分割コアユニット110を形成するために、固定子コアピース111に備えられたティース部111aにコイルユニット120が組み付けられる。
そして、固定子コアピース111の外周面111d側に接するようにして超音波振動機130が配置され、分割コアユニット110の内周側からコイルユニット120を押さえるようにして加圧ユニット131で加圧される。
加圧ユニット131でのコイルユニット120への加圧は、コイルユニット120が固定子コアピース111のスロット底部111cに均一に押し付けられるようになされる。
この状態で超音波振動機130を動作させることで、コイルユニット120が固定子コアピース111のティース部111a側面及びスロット底部111cにて超音波溶着される。
なお、図示されていないが、コイルユニット120は固定子コアピース111のティース部111aに、固定子コア端面111bに接する空間150が、固定子コアピース111の両端面に均等にできるように位置決めされ、溶着されているものとする。なお、この空間150は分割コアユニット110の内周側から外周側に向けて径方向に貫通するように形成されている。
この状態で超音波振動機130を動作させることで、コイルユニット120が固定子コアピース111のティース部111a側面及びスロット底部111cにて超音波溶着される。
なお、図示されていないが、コイルユニット120は固定子コアピース111のティース部111aに、固定子コア端面111bに接する空間150が、固定子コアピース111の両端面に均等にできるように位置決めされ、溶着されているものとする。なお、この空間150は分割コアユニット110の内周側から外周側に向けて径方向に貫通するように形成されている。
このように分割コアユニット110は形成され、複数の分割コアユニット110を円環状に並べてアウターリングを外周に配置して焼きバメすることで、分割コアユニット110を円環状に保持する。
分割コアユニット110のコイルエンドから突出している外側コイル端子部112a及び内側コイル端子部112bと図示しないバスバを溶接することで、コイル112を電気的に接合する。第1実施形態では3相の固定子10を形成する。
分割コアユニット110のコイルエンドから突出している外側コイル端子部112a及び内側コイル端子部112bと図示しないバスバを溶接することで、コイル112を電気的に接合する。第1実施形態では3相の固定子10を形成する。
第1実施形態の固定子10は上記構成であるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
まず、第1実施形態の固定子製造方法に効果として、固定子10のコイルエンドにて発生する集中応力を低減できる点が挙げられる。
第1参考例の固定子構造は、平角導体Dが巻回されたコイル112と、インシュレータ114を介してコイル112が組み付けられるティースを備えた分割コアユニット110と、を有する固定子構造において、インシュレータ114に組み付けられたコイル112が樹脂モールドされて一体化され、インシュレータ114と固定子コア端面111bとの間に、分割コアユニット110の径方向に連続する空間を有し、インシュレータ114と分割コアユニット110のティース部111a側面とが、接着又は溶着されているものである。
まず、第1実施形態の固定子製造方法に効果として、固定子10のコイルエンドにて発生する集中応力を低減できる点が挙げられる。
第1参考例の固定子構造は、平角導体Dが巻回されたコイル112と、インシュレータ114を介してコイル112が組み付けられるティースを備えた分割コアユニット110と、を有する固定子構造において、インシュレータ114に組み付けられたコイル112が樹脂モールドされて一体化され、インシュレータ114と固定子コア端面111bとの間に、分割コアユニット110の径方向に連続する空間を有し、インシュレータ114と分割コアユニット110のティース部111a側面とが、接着又は溶着されているものである。
図12に、第1実施形態のコイル112の断面図を示す。図2の部分拡大図である。
図13に、比較のために用意した従来技術によるコイル112の断面図を示す。
従来技術における固定子のコイルエンドに樹脂モールド部113を形成した場合には、課題にも示した通り、図13に示したような収縮力Fが、固定子コアピース111の固定子コア端面111bにインシュレータ14を介して接触する端面接触部113aに発生する。ここで端面接触部113aは、コイル112の内周面とティース部111aに接するインシュレータ14で囲まれた部分に存在する樹脂の塊のことを指している。
なお、樹脂で形成される端面接触部113aとインシュレータ14とは密着しているものとする。
図13に、比較のために用意した従来技術によるコイル112の断面図を示す。
従来技術における固定子のコイルエンドに樹脂モールド部113を形成した場合には、課題にも示した通り、図13に示したような収縮力Fが、固定子コアピース111の固定子コア端面111bにインシュレータ14を介して接触する端面接触部113aに発生する。ここで端面接触部113aは、コイル112の内周面とティース部111aに接するインシュレータ14で囲まれた部分に存在する樹脂の塊のことを指している。
なお、樹脂で形成される端面接触部113aとインシュレータ14とは密着しているものとする。
固定子10を用いたモータの使用環境下では、固定子コアピース111と端面接触部113a及びインシュレータ14との熱収縮率が異なるため、樹脂モールド部113及びインシュレータ114において内部応力を生じる結果となる。
特にティース部111aの周囲4隅に形成される角部Pにおいては、端面接触部113aの体積が大きいために収縮量も大きく、結果としてインシュレータ114及び樹脂モールド部113の角部P付近に集中応力を生ずることになる。
しかし、第1参考例の固定子構造を採用した場合、図12に示すようにティース部111aの両端部には空間150が形成され、固定子コア端面111bに接する樹脂が存在しないため、従来技術の問題点として上げられたような収縮力Fが発生しない。このため、樹脂モールド部113内部及びインシュレータ114内部にて集中応力が発生することを抑制することが可能となる。
特にティース部111aの周囲4隅に形成される角部Pにおいては、端面接触部113aの体積が大きいために収縮量も大きく、結果としてインシュレータ114及び樹脂モールド部113の角部P付近に集中応力を生ずることになる。
しかし、第1参考例の固定子構造を採用した場合、図12に示すようにティース部111aの両端部には空間150が形成され、固定子コア端面111bに接する樹脂が存在しないため、従来技術の問題点として上げられたような収縮力Fが発生しない。このため、樹脂モールド部113内部及びインシュレータ114内部にて集中応力が発生することを抑制することが可能となる。
集中応力発生を抑制できることで、固定子10の寿命を延ばすことが期待できる。
従来技術による樹脂モールド部113を固定子10に形成して、固定子10をモータに用いた場合、モータの使用環境下において角部Pに集中応力が生じ、インシュレータ114又は樹脂モールド部113の絶縁性を損なう虞がある。コイル112と固定子コアピース111との絶縁はインシュレータ114によって確保されており、この絶縁性が確保できなくなることで固定子10を用いたモータの寿命を縮めることになる。
第1参考例の固定子構造では、集中応力の発生の抑制により、角部Pにおける絶縁性の低下を抑制でき、結果的に固定子10を用いたモータの長寿命化に貢献できる。
従来技術による樹脂モールド部113を固定子10に形成して、固定子10をモータに用いた場合、モータの使用環境下において角部Pに集中応力が生じ、インシュレータ114又は樹脂モールド部113の絶縁性を損なう虞がある。コイル112と固定子コアピース111との絶縁はインシュレータ114によって確保されており、この絶縁性が確保できなくなることで固定子10を用いたモータの寿命を縮めることになる。
第1参考例の固定子構造では、集中応力の発生の抑制により、角部Pにおける絶縁性の低下を抑制でき、結果的に固定子10を用いたモータの長寿命化に貢献できる。
また、第1参考例の固定子構造を用いた効果として、固定子10の軽量化が可能な点が挙げられる。
分割コアユニット110に2箇所の空間150を設けることで、分割コアユニット110に用いる樹脂モールド部113を形成するための樹脂の量を削減することが出来る。この結果、分割コアユニット110の軽量化に貢献することができる。
1箇所の空間150の重量自体は分割コアユニット110全体の重量に比べれば僅かだが、分割コアユニット110には2箇所設けられ、この分割コアユニット110が複数並べられて用いられるため、固定子10に18個の分割コアユニット110を用いる場合は、36箇所の空間150が固定子10に形成されていることになり、それなりの重量低減効果がある。
また、固定子10に空間150が形成されていることで、単純に樹脂モールド部113を形成する際に必要とする樹脂量を削減することが可能となり、その結果、固定子10のコストダウンに貢献することが可能となる。
分割コアユニット110に2箇所の空間150を設けることで、分割コアユニット110に用いる樹脂モールド部113を形成するための樹脂の量を削減することが出来る。この結果、分割コアユニット110の軽量化に貢献することができる。
1箇所の空間150の重量自体は分割コアユニット110全体の重量に比べれば僅かだが、分割コアユニット110には2箇所設けられ、この分割コアユニット110が複数並べられて用いられるため、固定子10に18個の分割コアユニット110を用いる場合は、36箇所の空間150が固定子10に形成されていることになり、それなりの重量低減効果がある。
また、固定子10に空間150が形成されていることで、単純に樹脂モールド部113を形成する際に必要とする樹脂量を削減することが可能となり、その結果、固定子10のコストダウンに貢献することが可能となる。
また、空間150は分割コアユニット110の内周側から外周側に向けて貫通する形状となっているため、この空間150に冷却液等を流すことで固定子10の冷却効果を高めることが可能となる。
モータに用いられる固定子10の発熱は、コイル112に通電した際に抵抗発熱によって発生する熱によるもの、及び外部から伝達されるものの2種類がある。例えば駆動用モータの場合は、コイル112からの発熱に関しては、主に固定子コアピース111のティース部111aにインシュレータ114を介して伝達することで放熱される。
したがって、固定子コア端面111bに直接冷却液が接することで、冷却効率を向上させることが可能となる。また、コイル112のコイルエンド側に突出する部分も、インシュレータ114を介して冷却液に接することが可能となるので、冷却効率の向上が期待できる。また、空間150は固定子10に対して放射状に形成されるため、冷却液を用いるのに有利である。
モータに用いられる固定子10の発熱は、コイル112に通電した際に抵抗発熱によって発生する熱によるもの、及び外部から伝達されるものの2種類がある。例えば駆動用モータの場合は、コイル112からの発熱に関しては、主に固定子コアピース111のティース部111aにインシュレータ114を介して伝達することで放熱される。
したがって、固定子コア端面111bに直接冷却液が接することで、冷却効率を向上させることが可能となる。また、コイル112のコイルエンド側に突出する部分も、インシュレータ114を介して冷却液に接することが可能となるので、冷却効率の向上が期待できる。また、空間150は固定子10に対して放射状に形成されるため、冷却液を用いるのに有利である。
また、第1参考例の固定子構造を用いた効果として、インシュレータ114からティース部111aへの熱伝導性の向上を図ることが可能である。
インシュレータ114とティース部111aとは、前述した通り超音波溶着で溶着されている。インシュレータ114を固定子コアピース111に対して溶着するため、インシュレータ114と固定子コアピース111との間に空気層ができにくく、熱伝導性を阻害する要因を少なくすることが可能である。
従来技術では、固定子の構造にコイルカセット方式を採用する際、固定子コア端面の一部に凹部を形成し、コイルユニットのインシュレータ又は樹脂モールド部の一部に凸部を形成して、該凹部に該凸部をはめ込むといった機械的な接合方法を採用するケースが多かった。
しかし、このような方法では、第1実施例における固定子10のティース部111a側面とコイルユニット120との間、つまりティース部111a側面と、それに面するインシュレータ114の筒状部114aとの間に該当する部分に空気層が形成されることが避けられなかった。
インシュレータ114とティース部111aとは、前述した通り超音波溶着で溶着されている。インシュレータ114を固定子コアピース111に対して溶着するため、インシュレータ114と固定子コアピース111との間に空気層ができにくく、熱伝導性を阻害する要因を少なくすることが可能である。
従来技術では、固定子の構造にコイルカセット方式を採用する際、固定子コア端面の一部に凹部を形成し、コイルユニットのインシュレータ又は樹脂モールド部の一部に凸部を形成して、該凹部に該凸部をはめ込むといった機械的な接合方法を採用するケースが多かった。
しかし、このような方法では、第1実施例における固定子10のティース部111a側面とコイルユニット120との間、つまりティース部111a側面と、それに面するインシュレータ114の筒状部114aとの間に該当する部分に空気層が形成されることが避けられなかった。
空気層は熱伝達を阻害し、固定子10からの放熱を妨げることになる。第1実施形態の固定子10の構造は固定子コアピース111とコイルユニット120との固定方法に溶着を採用することで、このような空気層が形成されることを防いでいる。
また、従来技術の方法では、固定子コアピース形成した凹部に対してコイルユニットに形成した凸部が嵌り込む様な構成を採っていた為、コイルユニットから延長されて形成された該凸部の一部にワレが生じるなどの問題があった。
しかし、第1実施形態の固定子10ではコイルユニット120と固定子コアピース111との接合に超音波溶着を用いることでこのような問題も解決している。
また、従来技術の方法では、固定子コアピース形成した凹部に対してコイルユニットに形成した凸部が嵌り込む様な構成を採っていた為、コイルユニットから延長されて形成された該凸部の一部にワレが生じるなどの問題があった。
しかし、第1実施形態の固定子10ではコイルユニット120と固定子コアピース111との接合に超音波溶着を用いることでこのような問題も解決している。
また、第1参考例の固定子構造を用いた効果として、インシュレータ114と樹脂モールド部113とで樹脂の材質を変えることが出来るので、コストダウンに貢献することが可能となる。
例えば駆動用モータの場合には、インシュレータ114に関しては、コイル112と固定子コアピース111との絶縁性を確保する機能と、コイル112から固定子コアピース111への熱伝達性を確保する機能とを必要とするため、フィラー材の混入比率を多くして、絶縁性能を確保しつつ熱伝達性能を実現している。一方で、単体で射出成形することが出来る為にそれ程樹脂の流動性をそれ程必要とせず、比較的成形し易い。
例えば駆動用モータの場合には、インシュレータ114に関しては、コイル112と固定子コアピース111との絶縁性を確保する機能と、コイル112から固定子コアピース111への熱伝達性を確保する機能とを必要とするため、フィラー材の混入比率を多くして、絶縁性能を確保しつつ熱伝達性能を実現している。一方で、単体で射出成形することが出来る為にそれ程樹脂の流動性をそれ程必要とせず、比較的成形し易い。
一方で、樹脂モールド部113には、コイル112の隙間に樹脂が入り込む必要があるため、樹脂の流動性を確保する必要がある一方で、それ程熱伝達性能を必要とせず、絶縁性能に関してもインシュレータ114ほど絶縁性を必要とされない。
したがって、第1実施形態の固定子製造方法に示したように2色成形することで、インシュレータ114と樹脂モールド部113との材質を変更することが出来る。具体的には、インシュレータ114よりも樹脂モールド部113に用いる樹脂に混入するフィラー材の量を減らしたり、使用する樹脂そのものを変更したり、といったことが可能となる。
これによって、固定子10のコストダウンに貢献することが出来る。
したがって、第1実施形態の固定子製造方法に示したように2色成形することで、インシュレータ114と樹脂モールド部113との材質を変更することが出来る。具体的には、インシュレータ114よりも樹脂モールド部113に用いる樹脂に混入するフィラー材の量を減らしたり、使用する樹脂そのものを変更したり、といったことが可能となる。
これによって、固定子10のコストダウンに貢献することが出来る。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態は第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、分割コアユニット110の形成過程において、コイルユニット120と固定子コアピース111との接合方法が異なる。
第2実施形態のコイルユニット120と固定子コアピース111との接合は、熱溶着によって行われている。超音波溶着ではなく熱溶着を用いることで、設備の簡易化を図ることが可能となる。ただし、インシュレータ114に用いる樹脂に熱可塑性で接着力の強い材質を選定する必要がある。
(第2実施形態)
第2実施形態は第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、分割コアユニット110の形成過程において、コイルユニット120と固定子コアピース111との接合方法が異なる。
第2実施形態のコイルユニット120と固定子コアピース111との接合は、熱溶着によって行われている。超音波溶着ではなく熱溶着を用いることで、設備の簡易化を図ることが可能となる。ただし、インシュレータ114に用いる樹脂に熱可塑性で接着力の強い材質を選定する必要がある。
図14に、第2実施形態の固定子10の断面図を示す。
コイルユニット120を形成した後に、インシュレータ114の固定子コアピース111と接する部分を再加熱して軟化させ、図11に示した超音波溶着する場合と同じように分割コアユニット110の内周側から均一な力を加えながら硬化させることで、コイルユニット120と固定子コアピース111とを溶着する。この際には超音波振動機130の代わりに固定子コアピース111の外周面を受ける単なる治具を用意して、加圧ユニット131の力を受けることとする。
こうすることで、図12に示すように固定子コアピース111とコイルユニット120が備えるインシュレータ114の間には溶着層Wが形成され、固定子コアピース111のティース部111a側面とコイルユニット120のインシュレータ114が接する面は、熱溶着される。
このように形成された固定子10は、第1実施形態の固定子10と同等の効果が得られる。
コイルユニット120を形成した後に、インシュレータ114の固定子コアピース111と接する部分を再加熱して軟化させ、図11に示した超音波溶着する場合と同じように分割コアユニット110の内周側から均一な力を加えながら硬化させることで、コイルユニット120と固定子コアピース111とを溶着する。この際には超音波振動機130の代わりに固定子コアピース111の外周面を受ける単なる治具を用意して、加圧ユニット131の力を受けることとする。
こうすることで、図12に示すように固定子コアピース111とコイルユニット120が備えるインシュレータ114の間には溶着層Wが形成され、固定子コアピース111のティース部111a側面とコイルユニット120のインシュレータ114が接する面は、熱溶着される。
このように形成された固定子10は、第1実施形態の固定子10と同等の効果が得られる。
また、別の実施形態として、熱溶着を行う代わりに接着剤を用いる方法も考えられる。インシュレータ114の固定子コアピース111と接する部分に接着剤を塗布して、加圧ユニット131を用いて加圧して接着することで、超音波溶着や熱溶着と同等の効果を得ることが可能である。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態では、固定子コアピース111を用い分割式の固定子10を採用していたが、一体型の固定子コアを用いることを妨げない。コイルユニット120の組み付け性と引き換えに、渦電流の発生を抑制できる為、固定子10を用いたモータの性能向上に貢献することが可能である。
また、第1実施形態及び第2実施形態で具体的に材料を示している部分については、同等の機能を有する他の材料と置換することを妨げない。また、設計変更の範囲内での固定子10の構造の変更を妨げない。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態では、固定子コアピース111を用い分割式の固定子10を採用していたが、一体型の固定子コアを用いることを妨げない。コイルユニット120の組み付け性と引き換えに、渦電流の発生を抑制できる為、固定子10を用いたモータの性能向上に貢献することが可能である。
また、第1実施形態及び第2実施形態で具体的に材料を示している部分については、同等の機能を有する他の材料と置換することを妨げない。また、設計変更の範囲内での固定子10の構造の変更を妨げない。
10 固定子
102 アウターリング
110 分割コアユニット
111 固定子コアピース
111a ティース部
111b 固定子コア端面
111c スロット底部
111d 外周面
112 コイル
112a 外側コイル端子部
112b 内側コイル端子部
113 樹脂モールド部
113a 端面接触部
114 インシュレータ
114a 筒状部
114b 板状部
120 コイルユニット
130 超音波振動機
131 加圧ユニット
150 空間
D 平角導体
F 収縮力
102 アウターリング
110 分割コアユニット
111 固定子コアピース
111a ティース部
111b 固定子コア端面
111c スロット底部
111d 外周面
112 コイル
112a 外側コイル端子部
112b 内側コイル端子部
113 樹脂モールド部
113a 端面接触部
114 インシュレータ
114a 筒状部
114b 板状部
120 コイルユニット
130 超音波振動機
131 加圧ユニット
150 空間
D 平角導体
F 収縮力
Claims (4)
- 固定子コアに形成されたティースにインシュレータを介してコイルを組み付け、固定子を形成する固定子製造方法において、
前記ティース側面に接し、前記ティース端面との間に空間を有する形状に形成された前記インシュレータを金型内に配置し、前記インシュレータの上に前記コイルを組み付け、前記金型に樹脂を注入することで、前記コイルの表面を覆うように樹脂モールドしてコイルユニットを形成し、
前記コイルユニットを前記固定子コアの前記ティースに組み付け、前記コイルユニットと前記ティース側面とを接着又は溶着して前記固定子を形成することを特徴とする固定子製造方法。 - 請求項1に記載の固定子製造方法において、
前記インシュレータを形成する樹脂と異なる樹脂を用いて、前記コイルの表面を覆うように樹脂モールドしたことを特徴とする固定子製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の固定子製造方法において、
前記コイルユニットの内周面に露出するインシュレータと、前記固定子コアの前記ティース側面とを高熱伝導性を有する接着剤、又は熱溶着、又は超音波溶着にて接合することを特徴とする固定子製造方法。 - 請求項3に記載の固定子製造方法において、
前記コイルユニットを前記固定子コアの内径側より均一に圧力をかけながら接合することを特徴とする固定子製造方法。
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