JP7241507B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、リアクトルに関する。
リアクトルは、ハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池車の駆動システム等をはじめ、種々の用途で使用されている。例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルとして、環状コアの周囲を樹脂によるモールド成型等によって被覆し、その外周にコイルを巻回したものが知られている。
この種のリアクトルは、コア及びコイルから成るリアクトル本体を、アルミニウムなどの金属製のケースに収容し、リアクトル本体とケースの間に充填材を注入し、固化してなる。そして、コイルと外部機器を接続させるため、例えば、銅やアルミニウムからなる板状の導電性部材であるバスバーを用いている。
特許5881015号公報
バスバーは、一方端部が外部機器の端子と接続され、他方端部がコイルの引出線と接続されている。バスバーとコイルの引出線の接続は、半田付け、圧接、超音波接合、カシメ、溶接等により行われる。このバスバーとコイルの引出線を接続させる作業は、バスバーと引出線の端面を面一に揃えて行う必要がある。
例えば、半田付け、圧接、超音波接合により接続させる場合、引出線とバスバーの接触面積を増やしてより強固に接合させるために、バスバーと引出線の端面を面一に揃える必要がある。また、溶接により接続させる場合、バスバーと引出線の端面を面一に揃え、面一にした当該端面のみ溶接を行う。そのため、溶接するバスバーと引出線の端面を面一に揃えないと溶接不具合が生じるおそれがある。
もっとも、コイルの引出線は、自重により先端部分が倒れる可能性がある。引出線の先端が倒れた場合には、作業者の手作業によってバスバーと引出線の端面を面一になるよう揃え直す必要がある。そのため、バスバーと引出線の接続作業の効率が悪化してしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、バスバーとコイルの引出線の接続作業の効率を向上させることで、リアクトルの生産性を向上させることができるリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、複数の脚部及び前記複数の脚部を繋ぐ一対のヨーク部を有するコアと、前記脚部に巻回されるコイルと、前記コアの周囲を被覆する樹脂部材と、前記コイルと電気的に接続するバスバーと、を備え、前記コイルは、前記バスバーと接続する引出線を有し、前記樹脂部材は、前記ヨーク部を被覆するヨーク被覆部を有し、前記引出線は、前記ヨーク被覆部の上面上方に引き出され、前記ヨーク被覆部は、前記ヨーク被覆部の上面に設けられ、前記引出線に向けて延び、前記引出線の位置を規制する位置規制部を有し、前記位置規制部は、前記引出線と前記ヨーク被覆部の上面の間に設けられ、前記位置規制部の高さは、前記ヨーク被覆部の上面から前記バスバーの上端までの高さから前記コイルの端面の長さを引いた高さ以上であること、を特徴とする。
前記引出線は、前記バスバーと溶接され接続してもよい。前記バスバーは、樹脂で覆われた樹脂被覆部を有し、前記樹脂被覆部は、前記ヨーク被覆部に固定されていてもよい。前記樹脂部材は、前記コアと前記バスバーと一体に樹脂モールドされていてもよい。
前記位置規制部は、前記ヨーク被覆部の前記コイルの巻軸方向の長さの中央、又は、前記中央より前記コイル側に設けてもよい。また、前記位置規制部の高さは、前記ヨーク被覆部の上面から前記バスバーの上端までの高さから前記コイルの端面の長さを引いた高さ以上にしてもよい。
前記引出線は、屈曲又は湾曲して引き出され、リアクトルの平面投影上に設けていてもよい。前記位置規制部は、前記ヨーク被覆部と一体に成型されていてもよい。
本発明によれば、バスバーとコイルの引出線の接続作業の効率を向上させることで、リアクトルの生産性を向上させることができる。
第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。 位置規制部の寸法を示す模式図である。 第1の実施形態に係るコイルを装着した樹脂体の平面図である。
(第1の実施形態)
本実施形態に係るリアクトルの構成について図面を参照しつつ説明する。図1は、第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。なお、本明細書において、コイル51a、51bの巻軸方向を「Y軸方向」という。Y軸方向と直交し、2つのコイル51a、51bが隣接する方向と平行な方向を「X軸方向」という。X軸方向及びY軸方向と直交する方向を「Z軸方向」といい、このZ軸方向がリアクトルの高さ方向である。図1のZ軸方向の矢印が示す方向を「上」側、その逆方向を「下」側とする。「下」は「底」とも称する。これらの方向は、リアクトルの各構成の位置関係を示すための表現であり、リアクトルが設置対象に設置された際の位置関係及び方向を限定するものではない。
リアクトル1は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、電圧の昇降圧等に使用される。本実施形態のリアクトル1は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用される大容量のリアクトルである。リアクトルは、これら自動車に搭載される昇圧回路の主要部品である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のリアクトル1は、リアクトル本体2、ケース8及び充填成形部9を有する。リアクトル本体2は、コア3、樹脂部材4、コイル5、バスバー6及び温度センサ7を有する。リアクトル本体2は、ケース8に収容される。ケース8に収容されたリアクトル本体2の隙間に充填材を注入され、固化することで、充填成形部9が形成される。
コア3は、コイル5の巻軸方向に延び、平行に配置された一対の脚部と、この一対の脚部を繋ぐ略U字型のヨーク部と、を有する環状形状となっている。脚部には、コイル5が巻回され、磁束を発生させる。ヨーク部は、発生した磁束を捕捉する。このように、脚部で発生した磁束がヨーク部を通過することで、コア3には環状の閉じた磁気回路が形成される。
コア3は、脚部を構成する複数のI字型コア31と、ヨーク部を構成する2つのU字型コア32と、複数のスペーサ33と、を有する。I字型コア31及びU字型コア32は、圧粉磁心、フェライトコア、又は積層鋼板などの磁性体からなる。スペーサ33は、I字型コア31の間、又I字型コア31とU字型コア32の間に配置される。I字型コア31、U字型コア32は、スペーサ33を介して接着剤で接合され、これにより、コア3は環状コアとなる。
スペーサ33は、板状のギャップスペーサである。スペーサ33は、コア間の所定幅の磁気的なギャップを与え、リアクトルのインダクタンス低下を防止する。スペーサ33としては、非磁性体、セラミック、非金属、樹脂、炭素繊維、若しくはこれら2種以上の合成材又はギャップ紙を用いることができる。なお、スペーサ33は必ずしも設ける必要はなく、I字型コア31及びU字型コア32を直接接着剤で接続してもよいし、エアギャップを設けてもよい。
コイル5は、エナメルなどで絶縁被覆した1本の導電性部材により構成される。本実施形態では、銅線によって構成された平角線のエッジワイズコイルである。もっとも、コイル5の線材や巻き方はこれに限らず、他の形態のものであってもよい。
コイル5は、一対のコイル51a、51bを有する。コイル51a、51bはコア3の脚部にそれぞれ巻回されている。つまり、一対のコイル51a、51bは、巻軸方向が平行になるように隣り合って配置される。コイル51a及びコイル51bは、コイル51a、51bと同じ素材でなる連結線51cによって連結されている。
コイル5は、引出線52を有する。具体的には、コイル51a、51bは、引出線52a、52bをそれぞれ有する。ここでは、引出線52a、52bは、コイル51a、51bそれぞれの端部である。この引出線52a、52bの先端がバスバー6と溶接され、コイル51a、51bとバスバー6が電気的に接続される。
引出線52a、52bは、後述するヨーク被覆部である樹脂体42の上面上方に屈曲又は湾曲して引き出されている。引出線52a、52bは、リアクトル1の平面投影上内に収まっている。この平面投影上の平面とは、コイル5の巻軸方向(Y軸方向)とコイル5が隣接して並んでいる方向(X軸方向)がなす平面である。また、引出線52a、52bは、平角線の矩形断面の長辺が、Z軸方向と平行になるように引き出されている。この引出線52a、52bを平面視すると、概略Z字形状となっている。
具体的には、図2に示すように、引出線52a、52bは、Y軸方向と平行でX軸方向と直交するコイル51a、51bの端面53a、53bが基端となり引き出されている。この端面53a、53bから引き出された引出線52a、52bは、X軸方向と平行にそれぞれのコイル51a、51bの巻軸付近まで延びている。引出線52a、52bは、巻軸付近で、90度屈曲し、Y軸方向と平行でコイル51a、51bと離れる方向に延びている。そして、引出線52a、52bは、ヨーク被覆部である樹脂体42の端部を通過したところで、再び90度屈曲し、X軸方向と平行で、引出線52a、52bの基端となるコイル51a、51bの端面と離れる方向に延びている。
なお、本実施形態では、引出線52a、52bは、概略Z字形状を有していたが、これに限定されず、引出線52a、52bは、屈曲又は湾曲していればよく、その形状は種々のものを用いることができる。例えば、引出線52a、52bを平面視すると、2回屈曲した概略コの字形状であってもよいし、2回湾曲した概略S字形状であってもよい。また、屈曲又は湾曲の回数は2回に限定されず、引出線52a、52bは、1回のみ屈曲又は湾曲させてもよいし、3回以上屈曲又は湾曲させてもよい。さらに、引出線52a、52bを2回以上屈曲又は湾曲させる場合、屈曲と湾曲を組み合わせてもよい。例えば、引出線52a、52bを2回屈曲又は湾曲させる場合、1箇所は屈曲させ、もう1箇所は湾曲させてもよい。
樹脂部材4は、コア3の周囲を被覆し、コア3とコイル5を絶縁する。樹脂部材4を構成する樹脂の種類としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。
樹脂部材4は、図2に示すように、2分割で構成されており、樹脂体41と樹脂体42とを有する。即ち、樹脂体41と、樹脂体42は別々に成形される。樹脂体41は、脚部を被覆する一対の直線部41a、41bと、これら直線部41a、41bを繋ぎヨーク部を被覆するヨーク被覆部41cと、を有する。樹脂体42は、ヨーク部を被覆するヨーク被覆部である。そして、樹脂体41の直線部41a、41bと樹脂体42の互いの端部を向かい合わせ、接合することで樹脂部材4が形成される。
樹脂体41、42は、U字型コア32が樹脂モールド成型法によって埋め込まれている。換言すれば、樹脂体41、42は、U字型コア32の被覆部であり、U字型コア32の外周部分が、樹脂体41、42の内周と密着している。樹脂体42は、樹脂モールド成型法によりバスバー6も両端部は露出させて一体に成型されている。
ヨーク被覆部である樹脂体42は、2つの位置規制部43を有する。位置規制部43は、樹脂体42と一体に成型されている。位置規制部43は、ヨーク被覆部である樹脂体42の上面421から引出線52a、52bに向けて隆起している。即ち、位置規制部43は、樹脂体42の上面421と引出線52a、52bの間に設けられている。つまり、樹脂体42の上面421とは、引出線52a、52bと対向する樹脂体42の面のことを指す。
位置規制部43は、樹脂体42の上面421から引出線52a、52bに向けて延びたブロック形状を有する。この位置規制部43は、引出線52a、52bのZ軸方向の位置を規制する。なお、位置規制部43は、本実施形態の形状に限定されず、引出線52a、52bの位置を規制できるのであれば種々の形状のものを用いることができる。
図3は、位置規制部43の寸法を示す模式図である。位置規制部43の高さL2は、ヨーク被覆部である樹脂体42の上面421からバスバー6の上端61までの高さL1から、コイル5の端面の長さL3を引いた高さ以上である。換言すれば、コイル5の端面の長さL3と位置規制部43の高さL2を足し合わせると、ヨーク被覆部である樹脂体42の上面421からバスバー6の上端61までの高さL1以上となる。本実施形態では、位置規制部43の高さL2とコイル5の端面の長さL3を足した長さは、樹脂体42の上面421からバスバー6の上端61までの高さL1と同じである。位置規制部43の高さL2とは、樹脂体42の上面421(位置規制部43の底面)から位置規制部43の上端431までの長さのことを指す。バスバー6の上端61とは、バスバー6と引出線52と溶接する箇所のバスバー6の上面を指す。コイルの端面の長さL3とは、引出線52の平角線の矩形断面の長辺の長さを指す。
位置規制部43をヨーク被覆部である樹脂体42の上面421からバスバー6の上端61までの高さL1から、コイル5の端面の長さL3を引いた高さ以上とすることで、バスバー6と溶接される引出線52a、52bの先端の上面が、バスバー6の溶接面の上面より低くならないように、引出線52a、52bの位置を規制できる。換言すれば、引出線52a、52bの先端の上面を、バスバー6の上面より高さ方向上側に保持できる。
図4は、コイル5を装着した樹脂体42の平面図である。位置規制部43は、ヨーク被覆部である樹脂体42の巻軸方向(Y軸方向)の長さの中央、又は、この中央部分よりコイル5側に設けられる。つまり、図4に示す樹脂体42のコイル5側端部から位置規制部43までの長さM2は、樹脂体42のコイル5側端部からコイル5側端部とは反対側の端部までの巻軸方向(Y軸方向)の長さM1の半分以下となる。即ち、位置規制部43は、バスバー6と溶接される引出線52a、52bの先端とは、距離が離れている。なお、位置規制部43と引出線52a、52bは、接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
バスバー6は、コイル51a、51bを不図示の外部機器と電気的に接続させる。バスバー6は、板状の銅やアルミニウム等の導電性部材からなる。バスバー6は、モールド成型により樹脂体42と一体に成型される。即ち、バスバー6は、樹脂体42に支持され、固定されている。バスバー6の両端部は、樹脂体42から露出している。バスバー6の一方端部が、引出線52a、52bの端面と溶接される。また、バスバー6の他方端部は、外部機器の端子と接続される。このようにして、コイル5と外部機器とが電気的に接続される。
なお、本実施形態では、バスバー6と引出線52a、52bは、溶接によって接続させたが、接続方法はこれに限定されず、例えば、半田付け、圧接、超音波接合、カシメなどによって接続させてもよい。バスバー6と引出線52a、52bを半田付け、圧接、超音波接合によって接続させる場合には、バスバー6と引出線52a、52bの端面を面一に揃えることで、バスバー6と引出線52a、52bの接触面積を増やすことができ、より強固な接合が可能となる。また、カシメにより接合させる場合には、バスバー6と引出線52a、52bの端面を面一に揃えることで、バスバー6と引出線52a、52bを圧着端子にスムーズに挿入することができ、作業効率を向上させることができる。
温度センサ7は、リアクトル1の温度を検出する。温度センサ7としては、例えば、温度変化に対して電気抵抗が変化するサーミスタを用いることができるが、これに限定されない。温度センサ7は、リアクトル1の外部に設置された装置と電気的に接続され、リアクトル1の温度情報を外部機器に伝送する。
ケース8は、リアクトル本体2を収容する。ケース8は、例えば、アルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。ケース8は、上面が開口している箱型形状を有する。つまり、ケース8は、概略矩形状の底面と、底面の4辺の縁から高さ方向に立ち上がった側壁を有し、上面が開口している。この開口からリアクトル本体2がケース8の収容スペースに挿入される。収容スペースは、底面と側壁によって囲われたスペースである。
ケース8の収容スペースは、リアクトル本体2より若干大きい。換言すれば、ケース8の側壁は、リアクトル本体2の周囲を覆うように、リアクトル本体2より一回り大きい。そのため、ケース8の側壁とリアクトル本体2との間には隙間が形成される。ケース8のZ軸方向の高さ(ケース8の側壁の高さ)は、リアクトル本体2のZ軸方向の高さより低い。なお、ケース8の側壁の高さはリアクトル本体2の高さと同じ高さでもよいし、高くしてもよい。
充填成形部9は、リアクトル本体2とケース8の隙間に充填材が充填され、固化してなる部材である。つまり、充填成形部9は、リアクトル本体2とケース8の隙間に形成される。充填成形部9は、リアクトル本体2をケース8に固定する。充填材としては、リアクトル1の放熱性能の確保及びリアクトル本体2からケース8への振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。具体的には、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
(作用)
次に、引出線52a、52bとバスバー6の溶接作業について説明する。まず、引出線52a、52bとバスバー6を冶具により挟み込む。この時、引出線52a、52bの上面とバスバー6の上面が面一になるように挟み込む。溶接は、引出線52a、52bとバスバー6の上面部分のみ行うため、面一になっていないと引出線52a、52bとバスバー6とを溶接により接合させにくくなり、溶接不具合が生じるおそれがある。
ここで、本実施形態では、バスバー6は、U字型コア32とともに樹脂体42に一体にモールド成型されている。即ち、バスバー6の位置は樹脂体42によって固定されている。そのため、引出線52a、52bの位置を動かすだけで、引出線52a、52bとバスバー6の上面を容易に面一に揃えることができる。
そして、冶具は、引出線52a、52bとバスバー6の上面側から覆い被せるようにして挟み込ませる。つまり、引出線52a、52bの上面がバスバー6の上面よりも高い位置にあれば冶具により引出線52a、52bを押し込んで、引出線52a、52bとバスバー6の上面を面一に合わせることができる。
一方、引出線52a、52bの上面が、バスバー6の上面より低い場合、冶具は引出線52a、52bを引っ張り上げることはできないため作業者が手作業で直す必要がある。そのため、引出線52a、52bの上面が、バスバー6の上面より低くなると、溶接の作業効率が悪化する。そして、引出線52a、52bは、自重により先端が倒れ、低い位置、即ち、高さ方向(Z軸方向)下側に向かいやすい。特に、引出線52a、52bの長さが長くなるほど、それは顕著に現れる。
本実施形態では、樹脂体42は、ヨーク被覆部である樹脂体42の上面421から引出線52a、52bに向けて隆起する位置規制部43を有する。つまり、位置規制部43により引出線52a、52bの高さ方向の位置が低くならないように規制している。
特に、位置規制部43の高さは、樹脂体42の上面からバスバー6の上端までの高さから、コイル5の端面の長さを引いた高さ以上である。即ち、位置規制部43の高さとコイル5の端面の長さを足した長さは、樹脂体42の上面からバスバー6の上部までの長さ以上となる。よって、位置規制部43は、引出線52a、52bの上面をバスバー6の上面より高い位置に規制できる。
位置規制部43は、バスバー6との溶接箇所である引出線52a、52bの先端に近ければ近い程、引出線52a、52bの先端の位置を規制しやすい。一方、引出線52a、52bの先端は、バスバー6と溶接されるため、位置規制部43が引出線52a、52bの先端と近いと溶接する際の熱により位置規制部43が溶融するおそれがある。
そこで、位置規制部43はヨーク被覆部である樹脂体42の巻軸方向(Y軸方向)の長さの中央よりコイル5側に設けられている。よって、位置規制部43を溶接箇所から距離を離し、位置規制部43が溶融することを防止する。位置規制部43が溶融することを防止することで、溶接中に面一に合わせた引出線52a、52bとバスバー6の上面がずれることを防止する。
以上のように、本実施形態では、引出線52a、52bの上面とバスバー6の上面を容易に面一にさせることができる。そのため、作業者により溶接作業を効率良く行うことができる。
(効果)
以上のように、本実施形態のリアクトル1は、複数の脚部31及び複数の脚部31を繋ぐ一対のヨーク部32を有するコア3と、脚部31に巻回されるコイル51a、51bと、コア3の周囲を被覆する樹脂部材4と、コイル51a、51bと電気的に接続するバスバー6と、を備える。コイル51a、51bは、バスバー6と溶接され接続する引出線52a、52bを有する。樹脂部材4は、ヨーク部32を被覆するヨーク被覆部である樹脂体42を有し、引出線52a、52bは、ヨーク被覆部である樹脂体42の上面上方に引き出される。ヨーク被覆部である樹脂体42は、樹脂体42の上面に設けられ、引出線52a、52bに向けて延び、引出線52a、52bの位置を規制する位置規制部43を有する。
これにより、位置規制部43が引出線52a、52bの高さ方向の位置を規制するので、引出線52a、52bの先端が倒れることを防止する。つまり、引出線52a、52bの先端が倒れて引出線52a、52bの上面がバスバー6の上面より低くなり、溶接時に作業者の手作業で引出線52a、52bを引っ張り上げて、バスバー6の上面と面一に合わせる必要がなくなる。よって、溶接の作業効率が向上させることができ、その結果、リアクトル1の生産性を向上させることができる。
バスバー6は、U字型コア32とともに樹脂体42に一体にモールド成型されている。即ち、バスバー6の位置は樹脂体42によって固定されている。そのため、引出線52a、52bを動かすだけで、引出線52a、52bの上面とバスバー6の上面を面一に揃えることができる。そして、本実施形態では、引出線52a、52bの先端が倒れることを防止する位置規制部43を有する。つまり、引出線52a、52bの先端が倒れて引出線52a、52bの上面がバスバー6の上面より低くなることを防止する。これにより、容易に引出線52a、52bの上面とバスバー6の上面を面一に合わせることができる。よって、バスバー6と引出線52a、52bとの接続作業を効率良く行うことができる。
位置規制部43の高さL2は、ヨーク被覆部である樹脂体42の上面からバスバー6の上端までの高さL1からコイル5の引出線52a、52bの端面の長さL3を引いた高さ以上である。これにより、引出線52a、52bの上面の位置は、バスバー6の上面以上の高さに保持することができる。
位置規制部43は、ヨーク被覆部である樹脂体42の巻軸方向の長さの中央、又は、中央よりコイル5側に設けられている。これにより、位置規制部43は、溶接時の熱源から距離を離すことができるので、溶接中に位置規制部43が溶融することを抑制できる。よって、溶接中に引出線52a、52bの高さが変わることを抑制できるので、精度の良い溶接を行うことができる。
引出線52a、52bは、上面から見ると、概略Z字形状を有し、リアクトルの投影上内に設けられている。従来の引出線の引出し構造は、真っ直ぐ引き出されていた。つまり、引出線が巻軸方向(Y軸方向)に引き出されると、リアクトルが巻軸方向に長くなり、高さ方向(Z軸方向)に引き出されると、リアクトルの高さ方向が高くなり、リアクトルの大型化を招いていた。
本実施形態では、引出線52a、52bは、上面から見ると、概略Z字形状を有し、リアクトルの投影上内に設けられている。つまり、引出線52a、52bは、リアクトル1の外形より巻軸方向外側に引き出されていない。また、引出線52a、52bは、高さ方向にも引き延ばされていない。したがって、リアクトル1の小型化を図ることができる。
位置規制部43は、ヨーク被覆部である樹脂体42と一体に成型されている。これにより、位置規制部43を樹脂体42に接合する工程を削減させることができる。また、位置規制部43を樹脂体に接合する接着剤やネジ等も不要となり、部品点数の削減及びコスト削減することができる。さらに、位置規制部43と樹脂体42を一体に成型することで、位置規制部43を寸法精度良く成型できるので、引出線52a、52bの位置を精度良く規制することができる。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本実施形態では、位置規制部43を樹脂体42と一体に成型させたが、これに限定されない。例えば、位置規制部43と樹脂体42を別体として成型し、接着剤等によって接合させてもよい。
本実施形態では、バスバー6は、U字型コア32とともに樹脂体42に一体にモールド成型されていたが、これに限定されない。例えば、バスバー6を樹脂で樹脂被覆部を有し、樹脂被覆部をネジ締結等によって樹脂体42に固定させてもよいし、樹脂被覆部を有するバスバー6を更にモールド成型することで、コア3と一体にした樹脂体42を成型してもよい。
1 リアクトル
2 リアクトル本体
3 コア
31 I字型コア
32 U字型コア
33 スペーサ
4 樹脂部材
41 樹脂体
41a、41b 直線部
41c ヨーク被覆部
42 樹脂体(ヨーク被覆部)
421 上面
43 位置規制部
5 コイル
51a、51b コイル
51c 連結線
52 引出線
52a、52b 引出線
53a、53b 端面
6 バスバー
61 上端
7 温度センサ
8 ケース
9 充填成形部

Claims (7)

  1. 複数の脚部及び前記複数の脚部を繋ぐ一対のヨーク部を有するコアと、
    前記脚部に巻回されるコイルと、
    前記コアの周囲を被覆する樹脂部材と、
    前記コイルと電気的に接続するバスバーと、
    を備え、
    前記コイルは、前記バスバーと接続する引出線を有し、
    前記樹脂部材は、前記ヨーク部を被覆するヨーク被覆部を有し、
    前記引出線は、前記ヨーク被覆部の上面上方に引き出され、
    前記ヨーク被覆部は、前記ヨーク被覆部の上面に設けられ、前記引出線に向けて延び、前記引出線の位置を規制する位置規制部を有し、
    前記位置規制部は、前記引出線と前記ヨーク被覆部の上面の間に設けられ、
    前記位置規制部の高さは、前記ヨーク被覆部の上面から前記バスバーの上端までの高さから前記コイルの端面の長さを引いた高さ以上であること、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記引出線は、前記バスバーと溶接され接続していること、
    を特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記バスバーは、樹脂で覆われた樹脂被覆部を有し、
    前記樹脂被覆部は、前記ヨーク被覆部に固定されていること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
  4. 前記樹脂部材は、前記コアと前記バスバーと一体に樹脂モールドされていること、
    を特徴とする請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記位置規制部は、前記ヨーク被覆部の前記コイルの巻軸方向の長さの中央、又は、前記中央より前記コイル側に設けられていること、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のリアクトル。
  6. 前記引出線は、屈曲又は湾曲して引き出され、リアクトルの平面投影上に設けられていること、
    を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のリアクトル。
  7. 前記位置規制部は、前記ヨーク被覆部と一体に成型されていること、
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のリアクトル。
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