JP5316871B2 - リアクトル、及びコンバータ - Google Patents

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本発明は、ハイブリッド自動車などの電動車両用DC‐DCコンバータの構成部品などに用いられるリアクトルに関する。特に、リアクトル自体に電流センサを取り付ける際に、電流センサの位置決めを容易に行うことができるリアクトルに関する。
ハイブリッド自動車などの電動車両には、直流電圧の昇降圧を行うDC‐DCコンバータが搭載されており、このコンバータの部品の一つにリアクトルがある。従来、リアクトルとしては、環状のコアにコイルを配置した組合体をケース内に収納し、このケース内に樹脂を充填して封止した構造のものが代表的である(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載のリアクトルは、直線部を有するトラック形状のコアと、このコアに配置されるコイルと、コアとコイルとの組合体を収納する中ケースと、組合体を収納した中ケースを収納するケースとを備えている。このリアクトルは、コイルが配置されるコアの直線部が内側ボビンによって覆われており、内側ボビンの外側にコイルが巻回された状態となっている。また、このリアクトルは、コイルの両端に外側ボビンが取り付けられており、コイルの両端が外側ボビンによって挟まれた状態となっている。さらに、このリアクトルは、コイルへの通電によってリアクトルで発生した熱を放熱するため、ケースをヒートシンクの上に設置して使用される。
ところで、例えば車両駆動用DC‐DCコンバータを多相並列に組み合わせた構成の場合、負荷変動に応じた相の停止制御や特定相への電流集中に対する保護のため、各相の電流を検出することが望まれる。例えば特許文献2には、リアクトル(コイル)の電流を測定するため、コイルに端子を介して電気的に接続されるバスバーに、電流センサを取り付けることが提案されている。
特開2008‐28290号公報 特開2006‐217759号公報(図1〜3)
最近では、コンバータを含めた電力変換装置の更なる高密度化、小型化が要求されており、バスバーの取り回し状況や、バスバーの周辺部品の配置状態によっては、必ずしもバスバーに電流センサを取り付けることができるとは限らない。
しかし、リアクトル自体に電流センサを取り付けることを想定したとしても、従来技術では、巻線を複雑に屈曲させて形成したコイルの巻線に対し、どのように電流センサを取り付けるのか具体的な構成が提案されていない。また、巻線への電流センサの取り付けに際し、電流センサを正確に位置決めすることができない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、リアクトル自体に電流センサを取り付ける際に、電流センサの位置決めを容易に行うことができるリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、巻線を巻回してなるコイルと、コイルが配置されるコアと、コイルの外周の少なくとも一部を覆う樹脂部とを備える。そして、樹脂部は、コイルに流れる電流を検出する電流センサを位置決めする位置決め部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、樹脂部に位置決め部が形成されていることで、コイルの巻線への電流センサの取り付けに際し、電流センサの位置決めを容易に行うことができる。ところで、電流センサは、コイルの巻線に取り付けられるが、その取り付け位置は特に限定されるものではなく、位置決め部は、電流センサの取り付け位置に対応する位置に設けられる。位置決め部は、例えば凹状又は凸状に形成することができ、また、電流センサを取り付けた後、載置して位置決めできるように樹脂部の上面に設けることが好ましい。
本発明において、位置決め部が、巻線端部に取り付けられる電流センサに対応する位置に形成されてもよい
コイルにおいて、巻線ターン間は通常、隙間が小さく、ターンを形成する巻線に電流センサを取り付けるのは困難な場合がある。これに対し、巻線端部は、コンバータといった最終製品に組み立てる際に、端子に接続され、その端子にバスバーが接続されるため、周辺部品との間に所定の空間が確保されている。そのため、電流センサを巻線端部に取り付け、これに対応するように位置決め部が形成されていることが好ましい。より好ましくは、巻線のうち、端子に接続される巻線端とターン形成部(コイルの螺旋状部分)との間の直線箇所に電流センサを取り付けることが好ましい。
本発明において、樹脂部が、コイルの形状を保持する内側樹脂部と内側樹脂部の外側に配置される外側樹脂部とを備え、位置決め部が、外側樹脂部及び内側樹脂部の少なくとも一方に形成されてもよい。
単に巻線を巻回しただけのコイルは、スプリングバックが作用し、巻線ターン間に比較的大きな空間が形成される。このようなコイルは、形状が保持されないため、コイルが伸縮するなど取り扱い難く、組立作業性の悪化を招く。また、リアクトルを小型化するには、コイルを圧縮して巻線ターン間の空間をできるだけ小さくすることが望まれる。そこで、例えば特許文献1では、コイルの両端を外側ボビンで挟み、かつ、中ケースに収納することで、コイルを圧縮した状態で保持する手法を提案している。しかし、この手法では、部品点数や組立工程が多く、組立作業性が悪い。
これに対し、樹脂部を内側樹脂部と外側樹脂部とに分け、コイルの形状が内側樹脂部に保持される上記構成によれば、コイルの取り扱いが容易になり、リアクトルの組立作業性に優れる。具体的には、コイルが内側樹脂部に一体成形されたコイル成形体を利用する。また、コイル成形体とすることで、従来のリアクトルのボビン(内側ボビン、外側ボビン及び中ケース)の機能を兼ねることもできるので、部品点数及び組立工程を削減することができ、この点からも組立作業性の向上が期待できる。
上記構成において、内側樹脂部に位置決め部を設ける場合は、少なくとも内側樹脂部の位置決め部が外側樹脂部に覆われないように外側樹脂部を配置し、外側樹脂部から位置決め部を露出させる。また、内側樹脂部と外側樹脂部とのそれぞれに位置決め部を設け、これら位置決め部が組み合わされて1つの位置決め部を形作るようにしてもよい。
本発明のリアクトルは、樹脂部に位置決め部が形成されていることで、リアクトル自体に電流センサを取り付ける際に、電流センサの位置決めを容易に行うことができる。
(A)は、実施の形態1に係るリアクトルの概略斜視図であり、(B)は、同図(A)のA‐A断面における位置決め部の部分拡大断面図である。 実施の形態1に係るリアクトルを構成する部品を説明するための概略分解図である。 実施の形態2に係るリアクトルの概略斜視図である。 実施の形態2に係るリアクトルに利用したコイル成形体の概略斜視図である。 別のコイル成形体の概略斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。また、図中において同一部材には同一符号を付している。
(実施の形態1)
図1、2を参照して、実施の形態1に係るリアクトルR1を説明する。リアクトルR1は、コイル1と、コイル1が配置される中間コア2mとコイル1が配置されずに露出する端部コア2sとを有するコア2と、コア2に対するコイル1の位置決めを行うボビン3と、コア2とコイル1との組合体の周囲を覆う樹脂部4とを備える。また、ボビン3は、中間コア2mの外周を覆う筒状ボビン3mと、コイル1の端面に当接する枠状ボビン3sとを有する。さらに、樹脂部4は、コイル1に流れる電流を検出する電流センサ5を位置決めする位置決め部4pが形成されている。以下、各構成をより詳しく説明する。
コイル1は、平角巻線をエッジワイズ巻きしたものであり、外周面が巻線のターンにより形成されている。コイル1は、図2に示すように、軸方向が平行する一対のコイル素子1a、1bから構成され、両コイル素子1a、1bが一本の巻線で形成されている。具体的には、コイル1の軸方向一端側に巻線の端部(始端1A及び終端1B)が位置するように、コイル1の軸方向他端側において巻線をU状に屈曲させて屈曲部1Uを設けることで、両コイル素子1a、1bを一本の巻線で形成している。
コア2は、図2に示すように、各コイル素子1a、1bが配置される一対の中間コア2mの端部同士を連結するように、両中間コア2mの端面にそれぞれ端部コア2sを接続することで、環状に構成されている。中間コア2mは、4つのコア片20と3つのギャップ材gとを順に配置して構成した直方体状のコア構成部品である。一方、端部コア2sは、中間コア2mの端面が接続される面(以下、この面のことを「コア接続面」という)を有し、この面とは反対側の面に向かうにつれて幅が狭まる断面略台形状のコア構成部品である。ここでは、端部コア2sの下面がコイル素子1a(1b)の下面とほぼ同じ位置になるように、端部コア2sの下端を中間コア2mの下面に対して下側に突出させている。
コア片20及び端部コア2sは、磁性材料からなり、例えば、ケイ素鋼板を積層した積層体や、鉄粉などの軟磁性粉末の表面に絶縁被覆を施し、この粉末を加圧成形した圧粉成形体で構成することができる。ギャップ材gは、非磁性材料からなり、例えば、ガラスエポキシ樹脂やアルミナなどのセラミックスの板材で構成することができる。
ボビン3は、図2に示すように、筒状ボビン3mと枠状ボビン3sとから構成されている。筒状ボビン3mの内周には中間コア2mが保持され、筒状ボビン3mの外周にはコイル素子1a(1b)が装着される。一方、枠状ボビン3sは、外形が略矩形板状で、中間コア2mの端部が貫通する2つの開口部3oを有する。
筒状ボビン3m及び枠状ボビン3sは、絶縁材料からなり、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂で構成することができる。
樹脂部4は、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、PPSなどの樹脂からなり、コア2やコイル1を外部環境や機械的応力から保護する機能を有する。また、樹脂部4は、電流センサ5の取り付け位置に対応する位置に電流センサ5を位置決めする位置決め部4pが形成されている(図1(A)を参照)。ここでは、電流センサ5の取り付け位置を巻線の終端1Bとし、位置決め部4pを樹脂部4の上面に、巻線を取り囲む凹状の矩形枠に形成している(図1(B)を参照)。
電流センサ5は、市販のものを利用することができ、通常、被測定電流線(巻線)を貫通させる中央孔を有する環状である。電流センサ5の具体例としては、ホール素子型やカレント・トランス型の電流センサの他、サーチコイル、ロゴスキーコイル、光ファイバ、MR(磁気抵抗)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子、MI(磁気インピーダンス)素子を用いた電流センサなどが挙げられる。また、開閉可能に構成されたクランプ式の電流センサを利用してもよく、この場合、巻線の外側から着脱自在に取り付けることが可能である。ここでは、市販のホール素子型電流センサを利用する例を示している。
リアクトルR1の組立方法の具体例を図2に参照して説明する。まず、コア片20とギャップ材gとを接着剤で接合して一体化した中間コア2mを一対用意し、中間コア2mのそれぞれの外周に筒状ボビン3mを取り付ける。
次いで、筒状ボビン3mに覆われた中間コア2mの外周にコイル素子1a(1b)を装着し、コイル素子1a(1b)の両端面に枠状ボビン3sを取り付ける。このとき、枠状ボビン3sの開口部3oに中間コア2mの端部が貫通した状態となる。
次いで、両中間コア2mの端部同士を連結するように両中間コア2mの端面にそれぞれ端部コア2sを配置し、中間コア2mの端面と端部コア2sのコア接続面とを接着剤で接合することで、コア2を環状に構成する。このようなコア2とコイル1との組合体において、コイル1に電流を流す(通電する)ことで、コア2に閉磁路が形成されることになる。
次いで、コア2とコイル1との組合体を金型内に収納する。そして、金型の開口側から樹脂を充填し、樹脂を硬化させて樹脂部4を形成した後、金型から取り出すことで、図1に例示するような樹脂部4に位置決め部4pが設けられたリアクトルR1が完成する。ここでは、金型内の所定の位置に位置決め部4pに対応する例えば凸部を形成しておき、被覆部4の形成と同時に位置決め部4pを形成している。
リアクトルR1に電流センサ5を取り付けるときは、図1に示すよう、樹脂部4から露出する巻線の終端1Bに電流センサ5の中央孔を挿通して取り付け、電流センサ5を位置決め部4pに載置して位置決めする。また、電流センサ5を位置決め部4pに位置決めした後、例えば接着剤や粘着テープで確実に電流センサ5を位置決め部4pに固定してもよい。
なお、位置決め部4pは、電流センサ5の全体が埋没するように形成してもよく、電流センサ5の一部が露出するように形成してもよい(図1(B)を参照)。また、位置決め部4pは、樹脂部4を形成した後、例えば樹脂部4を切削するなどして形成してもよい。
(実施の形態2)
図3、4を参照して、実施の形態2に係るリアクトルR2を説明する。リアクトルR2は、樹脂部4が内側樹脂部41と外側樹脂部42とを備え、コイル1が内側樹脂部41に一体成形されたコイル成形体10を利用した点が、実施の形態1で説明したリアクトルR1と相違する。以下、相違点を中心に説明する。
コイル成形体10は、コイル1を内側樹脂部41に一体成形したものであり、各コイル素子1a、1bの内周に対応する位置に中間コア2mが挿通される挿通孔10oが形成されている。内側樹脂部41は、コイル1の形状を保持する機能を有する。具体的には、コイル1の巻線ターン間に樹脂が充填され、コイル1の一端側から他端側に亘って樹脂が連続するように形成されていることで、コイル1の形状を保持する。そのため、コイル成形体10を利用することで、コイル1の取り扱いが容易になる。
また、コイル1を圧縮した状態で内側樹脂部41を形成した場合は、コイル1が圧縮状態で保持されるため、リアクトルの小型化を実現できる。特に、実質的に隣接する巻線ターン間に隙間が形成されないようにコイルを圧縮すれば、リアクトルを一層小型化できる。ここでは、巻線の始端1Aと終端1B及び各コイル素子1a、1bの上面並びにコイル素子同士が対向しない側面の一部が内側樹脂部41から露出している。一方で、各コイル素子1a、1bの内周面及び端面が内側樹脂部41に覆われているので、内側樹脂部41は実施の形態1で説明したボビン3の機能を兼ねることができ、コイル成形体10を利用することで、部品点数及び組立工程の削減が可能である。
コイル成形体10は、例えば次のような成形金型を利用することで製造することができる。成形金型は、開閉可能な一対の第一金型及び第二金型から構成されている。第一金型は、コイル1の一端側(始端・終端側)に位置する端板と、各コイル素子1a、1bの内周に挿入される直方体状の中子とを備える。第二金型は、コイル1の他端側(屈曲部側)に位置する端板と、コイルの周囲を覆う側壁とを備える。また、第一金型及び第二金型は、駆動機構により金型内に進退可能な複数の棒状体を備え、これらの棒状体で各コイル素子1a、1bの端面を押圧してコイル1を圧縮することができるように構成されている。上記棒状体は、コイル1において内側樹脂部41で被覆されない箇所を少なくするため極力細くすることが好ましく、また、コイル1を圧縮するのに十分な強度と耐熱性を備えたものとする。
このような成形金型内にコイル1を収納する。このとき、成形金型の表面とコイル1との間には所定の隙間を設けておく。この段階では、コイル1は未だ圧縮されておらず、巻線ターン間に隙間が形成された状態となっている。
次に、成形金型を閉じ、各コイル素子1a、1bの内周に第一金型の中子を挿入する。このとき、中子とコイル素子との間の隙間は全周に亘ってほぼ均一となるようにする。続いて、棒状体を成形金型内に進出させてコイル1を所定の形状に保持する。このとき、軸方向に隣接する巻線同士が接触するようにコイル1を圧縮して、可能な限り巻線ターン間の隙間をなくすようにしてもよい。
その後、樹脂注入口から成形金型内に樹脂を充填し、樹脂を硬化させて内側樹脂部41を形成した後、成形金型から取り出すことで、図4に例示するようなコイル1が内側樹脂部41に一体成形されたコイル成形体10が完成する。なお、棒状体で押圧されていた箇所に形成された複数の小穴は、適宜な絶縁材などを充填してもよいし、そのまま放置しておいてもよい。なお、図4に例示するコイル成形体10では、各コイル素子1a、1bの外周面の一部を内側樹脂部41から露出させているが、各コイル素子1a、1bの内周面の一部を内側樹脂部41から露出させたり、各コイル素子1a、1bの外周面の全部を内側樹脂部41で覆ったりしてもよい。
上記したコイル成形体の製造方法例では、コイルを内側樹脂部に一体成形する場合について説明したが、例えばコイルと中間コアとを内側樹脂部に一体成形することもできる。
この場合でも、上記の成形金型を用いることができる。具体的には、中子の代わりに各コイル素子の内周に中間コアを挿入した状態で、成形金型内に樹脂を充填し、樹脂を硬化させて内側樹脂部を形成する。
外側樹脂部42は、コア2とコイル成形体10との組合体の周囲を覆い、コア2やコイル成形体10を外部環境や機械的応力から保護する機能を有する。また、外側樹脂部42は、電流センサの取り付け位置に対応する外側樹脂部42の上面には凹状の位置決め部4pが形成されている。
リアクトルR2の組立方法は、実施の形態1のリアクトルR1とほぼ同じである。コイル成形体10の挿通孔10oに中間コアを挿通し、次いで、両中間コアの端部同士を連結するように両中間コアの端面にそれぞれ端部コア2sを配置し、コア2を環状に構成する。
次いで、コア2とコイル成形体10との組合体を金型内に収納する。そして、金型の開口側から樹脂を充填し、樹脂を硬化させて外側樹脂部42を形成した後、金型から取り出すことで、図3に例示するような外側樹脂部42に位置決め部4pが設けられたリアクトルR2が完成する。ここでも、金型内の所定の位置に位置決め部4pに対応する例えば凸部を形成しておき、外側樹脂部42の形成と同時に位置決め部4pを形成している。
内側樹脂部41及び外側樹脂部42は、例えばフェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で構成することが好ましく、同種或いは異種の樹脂で構成してもよい。
上記したリアクトルR2では、外側樹脂部42に位置決め部4pを形成する場合について説明したが、内側樹脂部41に位置決め部4pを形成することもできる。
図5に例示するコイル成形体11は、内側樹脂部41に位置決め部4pが形成されている点が、実施の形態2で説明したコイル成形体10と相違する。このコイル成形体11も、コイル成形体10の製造に利用した成形金型と同様の構成のものを使用して製造することができる。ここでは、成形金型内の所定の位置に位置決め部4pに対応する例えば中子をコイル1と一緒に収納することで、内側樹脂部41の形成と同時に位置決め部4pを形成している。また、位置決め部4pは、電流センサの形状に対応する凸状の周壁4wを形成することで形成している。
なお、内側樹脂部41に位置決め部4pを形成した場合は、外側樹脂部を形成する際に、少なくとも内側樹脂部41の位置決め部4pが外側樹脂部に覆われないように外側樹脂部を形成し、外側樹脂部から位置決め部4pを露出させる。また、外側樹脂部を形成する際に、内側樹脂部41の位置決め部4pに例えば中子を配置しておき、内側樹脂部の位置決め部に連続するように外側樹脂部にも位置決め部を形成し、これら位置決め部が組み合わされて1つの位置決め部を形作るようにしてもよい。
(変形例1)
上述の実施の形態では、電流センサを巻線の端部、より具体的には巻線の終端に電流センサの中央孔を挿通して取り付ける例を説明したが、クランプ式の電流センサを使用してもよい。また、クランプ式の電流センサを使用する場合は、巻線の端部以外の箇所、例えば図1における両コイル素子1a、1bを繋ぐ屈曲部1Uや、コイル素子の軸方向中間位置に取り付けることができる。ただし、コイル素子の軸方向中間位置に取り付ける場合、巻線に電流センサを取り付けるための十分な隙間が巻線ターン間に形成されていないことが多く、ターンを形成する巻線に取り付けることが困難な場合が多い。そこで、コイル素子において一つのターンをコイル外周面から突出させ、この突出させたターンのうちコイル外周面に対して直交方向に突出する巻線箇所に電流センサを取り付け、電流センサの中央孔の軸方向に直交する面がコイル外周面に対向するように、位置決め部に配置する。コイル素子の軸方向中間位置に取り付けた場合、リアクトルを平面視したときの輪郭から電流センサがはみ出すことを確実に防止できる。例えば図1における両コイル素子1a、1bのうち一方のコイル素子において、軸方向中間位置の一つのターンをコイル外周面の上面よりも上方に突出させ、この突出箇所のコイル素子同士が対向する側に電流センサを取り付けることが挙げられる。
(変形例2)
また、巻線の端部には、端部に接続される端子を有する端子台を搭載することがある。そこで、電流センサを巻線の端部に取り付ける場合、樹脂部とこの端子台との間で電流センサを挟持する構成としてもよい。これにより、電流センサが位置決め部から外れることを防止することができる。また、電流センサの一部が樹脂部から露出するように位置決め部が形成されている場合は、端子台の電流センサと対向する面にも位置決め部を形成してもよい。
(変形例3)
上述の実施の形態では、コアとコイル(コイル成形体)との組合体を樹脂部(外側樹脂部)でモールドして一体とすることで、ケースを省略したモールドタイプのリアクトルについて説明したが、組合体をケースに収納し、樹脂で封止したポッティングタイプのリアクトルであっても、本発明の効果を奏することができる。この場合では、ケース内にポッティング樹脂を充填し、その樹脂を硬化させて樹脂部(外側樹脂部)を形成することで、リアクトルが完成する。
リアクトルを使用するときは、モールドタイプでは樹脂部(外側樹脂部)に又はポッティングタイプではケースに例えば固定金具(例えばボルト)を挿通するための挿通孔を形成しておき、ヒートシンクなどの放熱機構に固定して設置する。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、図1において電流センサ5の取り付け位置を巻線の始端1Aとすることもできる。また、図1及び3の位置決め部4pは凹状に形成しているが、図5に例示するような凸状に形成することもできる。凸状の位置決め部とする場合は、電流センサの外側面のうち少なくとも2側面、特に角を挟む2側面に当接するように形成することが好ましい。
本発明のリアクトルは、例えばハイブリッド自動車などの電動車両用DC‐DCコンバータなどの構成部品として好適に利用できる。
R1,R2 リアクトル
1 コイル 1a,1b コイル素子
1A 始端(巻線端部) 1B 終端(巻線端部) 1U 屈曲部
2 コア 2m 中間コア 2s 端部コア
20 コア片 g ギャップ材
3 ボビン 3m 筒状ボビン 3s 枠状ボビン
3o 開口部
4 樹脂部 41 内側樹脂部 42 外側樹脂部
4p 位置決め部 4w 周壁
5 電流センサ
10,11 コイル成形体 10o 挿通孔

Claims (3)

  1. 巻線を巻回してなるコイルと、前記コイルが配置されるコアと、前記コイルの外周の少なくとも一部を覆う樹脂部とを備えるリアクトルであって、
    前記樹脂部は、前記コイルに流れる電流を検出するクランプ式の電流センサを位置決めする位置決め部が形成されており、
    前記コイルは、軸方向が平行する一対のコイル素子を具え、
    両コイル素子のうち、一方のコイル素子において、軸方向中間位置の一つのターンがコイル外周面の上面よりも上方に突出された突出箇所を有し、この突出箇所における前記コイル素子同士が対向する側に前記位置決め部が設けられているリアクトル。
  2. 前記樹脂部が、前記コイルの形状を保持する内側樹脂部と前記内側樹脂部の外側に配置される外側樹脂部とを備え、
    前記位置決め部が、前記外側樹脂部及び前記内側樹脂部の少なくとも一方に形成されている請求項に記載のリアクトル。
  3. 請求項1又は2に記載のリアクトルを具えるコンバータ
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