JP5316872B2 - リアクトル、及びコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの電動車両用DC-DCコンバータの構成部品などに用いられるリアクトルに関する。特に、電流センサが樹脂部に一体成形されているリアクトルに関する。
ハイブリッド自動車などの電動車両には、直流電圧の昇降圧を行うDC-DCコンバータが搭載されている。このコンバータの部品の一つとしてリアクトルがある。その構成例が特許文献1に開示されている。
このリアクトルは、磁性体からなる環状のコアと、巻線を巻回したコイルとを備える。このリアクトルを組み立てるには、まずコアの外周にコイルをはめ込んで組合体を構成する。次に、この組合体をケースに収納し、ケースと組合体との間に樹脂を充填して樹脂部を形成する。組み立てられたリアクトルには、通常、コイルを構成する巻線の端部に端子が接続され、さらに端子を介してバスバが接続される。
ところで、例えば車両駆動用DC-DCコンバータを多相並列に組み合わせた構成の場合、負荷変動に応じた相停止制御や電流集中に対する保護のため、リアクトルのコイルに流れる電流を検出することが望まれる。例えば特許文献2には、この電流を検出するため、電気的にコイルと接続されるバスバに電流センサを取り付けることが提案されている。
特開2008−28290号公報 特開2006−217759号公報(図1〜3)
しかし、バスバの取り回し状況や、バスバの周辺機器の配置状態によっては、必ずしもバスバに電流センサを設置できるとは限らない。一方、電流センサをリアクトルに取り付けるとしても、従来のリアクトルでは、巻線が複雑に屈曲されたコイルの電流を検出するのに際し、リアクトルのどこに電流センサを設け、どのように固定するかについて、具体的な提案がされていない。また、電流センサをリアクトルに取り付ける場合、リアクトルの構成部品とは別に電流センサの設置部品を必要とし、リアクトル自体の組み立て工程とは別に電流センサの設置工程を必要とする。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、リアクトルの構成部材を利用して電流センサをコイルに固定することができ、かつリアクトルの組立作業に伴って電流センサをコイルに固定することができるリアクトルを提供する。
本発明リアクトルは、巻線を巻回してなるコイルと、このコイルに配置されるコアと、巻線に取り付けられ、コイルに流れる電流を検出する電流センサと、コイルの外周の少なくとも一部を覆う樹脂部とを備える。そして、この電流センサは、前記樹脂部に一体成形されていることを特徴とする。
この構成によれば、電流センサを巻線に取り付け、樹脂部で電流センサとリアクトルとを一体成形するため、電流センサを固定することができる。そのため、電流センサを固定するための設置工程と固定部材とを省略できる。また、電流センサは、樹脂部で一体成形されるのであれば、コイルの巻線に取り付けられる箇所は特に限定しない。
本発明リアクトルにおいて、電流センサは、巻線の端部に取り付けられることが挙げられる。
巻線の端部は、通常、コイルにおけるターンの形成された箇所から引き出されているため、電流センサを容易に取り付けることができる。
本発明リアクトルにおいて、樹脂部は、コイルの形状を保持するための内側樹脂部と、内側樹脂部の外側に配置される外側樹脂部とを備えることが挙げられる。その場合、電流センサは、内側樹脂部及び外側樹脂部のうち少なくとも一方で保持される。
この構成によれば、コイルと内側樹脂部とで構成されるコイル成形体とすることで、コイルの形状を保持し、コイルが伸縮しないためコイルを取り扱い易くなる。そして、電流センサは、内側樹脂部と外側樹脂部との両方又は一方と一体成形されるため、固定することができる。
本発明リアクトルは、電流センサを樹脂部で一体成形することにより、電流センサをリアクトルに固定する設置工程と固定部材とを減らすことができる。
実施形態1に係るリアクトルの概略斜視図である。 実施形態1に係るリアクトルを構成する部品を説明するための概略分解図である。 実施形態2に係るリアクトルの概略斜視図である。 図4(A)は実施形態2に係るコイル成形体を説明するための概略斜視図、図4(B)は実施形態2に係るコイル成形体の別形態の概略斜視図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態に係るリアクトルを詳細に説明する。図面においての同一符号は同一物を示す。
[実施形態1]
図1、2を参照して、実施形態1について説明する。リアクトル1は、磁性体を主材料とする環状のコア11と、このコア11の外周に配置されるコイル15と、これらコア11とコイル15とを一体に保持する樹脂部19とを備える。このうち、コア11とコイル15と、後述するインシュレータ17とが組み合わされた部材を組合体とする。このリアクトル1は、例えば、内部に冷媒の循環路を有する冷却ベース(図示せず)といった固定対象に取り付けられて車載コンバータの構成部品などとして利用される。このリアクトル1の特徴とするところは、コイル15に流れる電流を検出する電流センサ10を樹脂部19で一体成形させる点にある。以下、各構成をより詳しく説明する。
<コア>
コア11は、図2に示すように中間コア11cと端部コア11eとで構成される環状の部材である。これら中間コア11cと端部コア11eは、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性粉末を加圧成形した圧粉成形体や、複数の電磁鋼板を積層した積層体が利用できる。
中間コア11cは、その外周にコイルが配置される箇所で、磁性体のコア片11mと、インダクタンスの調整のためにコア片11mの間に設けられるギャップ部gとで構成される。各ギャップ部gは、アルミナなどの非磁性材料からなる板状材が利用できる。中間コア11cは、コア片11mとギャップ部gとを交互に積層し、接着剤などで接合し構成される。本例では一対の中間コア11cを並列に配置している。
端部コア11eは、磁性体で構成されて、並列された一対の中間コア11cの端面同士を連結するブロック状の部材である。ここでは、中間コア11cの端面が接続される面を有し、この面とは反対側の面に向かうにつれて幅が狭まる断面が略台形状の端部コア11eを用いている。その他、端部コア11eとして、直方体やU型の磁性部材が利用できる。そして、リアクトルの構成部材における冷却ベースと対向する面をベース面とするとき、端部コア11eのベース面がコイル素子15a,15bのベース面とほぼ同じ位置になるように、端部コア11eのベース面を中間コア11cのベース面に対して下側(冷却ベース側)に突出させている。
コア11を構成するには、並列に並べた中間コア11cを一対と、中間コア11cの端面に配した一対の端部コア11eとを接着剤などで接合することで閉ループ状としている。この実施形態1では、中間コア11cとして四つのコア片11mと三つのギャップ部gを用いたが、中間コア11cの分割数やギャップ部gの個数は適宜選択することができる。
<コイル>
図2に示すようにコイル15は、1本の連続する巻線を螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子15a,15bを有する。両コイル素子15a,15bは、各軸方向が並列するように横並びに配置される。また、コイル15の軸方向一端側に巻線端部15dを位置させ、他端側において巻線を屈曲させて巻返し部15rを設けることで、両コイル素子15a,15bを一本の巻線で形成している。そして、巻線には、銅製の平角線に絶縁のためのエナメル被覆を施した被覆平角線を利用している。各コイル素子15a,15bは、被覆平角線をエッジワイズ巻きにして形成される。平角線以外に、断面が円形状、多角形状などの種々の巻線を利用できる。一対のコイル素子15a,15bを別々に作製し、両コイル素子15a,15bの巻線の端部を溶接などで接続してもよい。
<インシュレータ>
インシュレータ17は、コア11とコイル15との間の絶縁を確保する部材で、必要に応じて用いられる。インシュレータ17は、コア11の中間コア11cの外周を覆う筒状部17bと、コイルの端面に当接される一対の鍔部17fとを備える。筒状部17bは、半割れの角筒片同士を接合することで中間コア11cの外周を容易に覆うことができる。鍔部17fは、筒状部17bの一端部に配置される短形枠である。そして、インシュレータ17には、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、液晶ポリマー(LCP),ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などの絶縁性樹脂が利用できる。
<電流センサ>
電流センサ10は、市販の電流センサを利用でき、通常、被測定電流線(巻線)を貫通させる中央孔を有する環状である。代表的には、ホール素子型電流センサ、カレント・トランス型電流センサ、光ファイバ電流センサや、その他、サーチコイル、ロゴスキーコイル、MR(磁気抵抗)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子、MI(磁気インピーダンス)素子などを用いたものが挙げられる。また、電流センサは、開閉可能なクランプ式を用いることができる。クランプ式の電流センサは、巻線の径方向から取り付けることができる。ここでは、市販のホール素子型電流センサを用いた例を示している。
電流センサ10の取り付け位置は、コイル15を構成する巻線の長手方向のいずれかであればよく、特に限定されない。但し、図1に示すように、巻線端部15dに電流センサ10を設けることが好ましい。コイルにおいて、巻線のターン間は、通常、隙間が小さく、ターンを形成する巻線に電流センサ10を取り付けるのは困難な場合がある。これに対し、巻線端部15dは、コンバータといった最終製品に組み立てる際に、端子に接続され、その端子にバスバが接続されるため、周辺部品との間に所定の空間が確保されている。そのため、巻線端部15dであれば電流センサ10を容易に取り付けることができる。特に、巻線のうち、端子に接続される巻線の先端とターン形成部(コイルの螺旋状部分)との間の直線箇所に電流センサ10を取り付けることが一層好ましい。
なお、通常、電流センサ10は、その検出信号を出力するためのリード線を備えているが、各図ではそのリード線を省略している。
<樹脂部>
樹脂部19は、コア11とコイル15とを一体に保持するために用いられる。この樹脂部19により、コア11やコイル15を外部環境や機械的な応力から保護することもできる。そして、樹脂部19は、組合体に対する電流センサ10の固定部材としての機能も有する。樹脂部19の樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、PPS樹脂などが好適に利用できる。
この樹脂部19は、コア11、コイル15、インシュレータ17がある場合はインシュレータ17、及び電流センサ10の全てを覆うように形成してもよいし、少なくとも一つの構成部材を部分的に露出させるように形成してもよい。本例のリアクトル1では、端部コア11eとコイル15の各ベース面が樹脂部19から露出されている。また、樹脂部19のベース面と、端部コア11eのベース面と、コイル15のベース面とが面一である。そのため、リアクトル1の各ベース面は、ベースに接触する。
<組み立て手順>
図2に示すように、コア片11mとギャップ部gとを接着剤などで固定し、一対の中間コア11cを形成する。この外周にインシュレータ17の筒状部17bを嵌め込み、一対のコイル素子15a,15bを配置する。そして、インシュレータ17の鍔部17f及び端部コア11eでコイル15の両端面を挟みこむように配置し、端部コア11eと中間コア11cとを接着剤などで接合する。これにより、コア11とコイル15とインシュレータ17とからなる組合体ができる。
次に、図1に示すように上記組合体のコイル15の巻線端部15dに電流センサ10を配置する。そして、樹脂部19は、組合体と、電流センサ10との外周を樹脂で注型成形することで、樹脂部19の外観が略直方体状となるように形成している。また、樹脂部19の成形時には電流センサ10は、樹脂部19に埋没し、電流センサ10のリード線(図示せず)の端部は、樹脂部19から露出させておく。
<効果>
上記構成を備えたリアクトル1は、コイル15に流れる電流を検出することができ、電流センサ10が樹脂部19で一体成形されることにより、リアクトル1の構成部品とは別に電流センサ10の設置部品を必要とせず、リアクトル1自体の組み立て工程とは別に電流センサ10の設置工程を必要としない。
<変形例>
電流センサ10は、樹脂部19で一体成形されればよいので、電流センサ10全体が樹脂部19に埋没されている必要はなく、十分に固定されるのであれば、一部が露出されてもよい。また、電流センサ10は、巻線に取り付けられていればコイル15の電流を検出できるため、巻返し部15rやコイル15のターン形成部に取り付けてもよい。また、電流センサ10がクランプ式の場合、巻返し部15rや巻線が螺旋状に巻回されているターン形成部への取り付けが容易に行える。ターン形成部に取り付けるには、コイル15の一つのターンを他のターンからコイル15の外周方向に突出させ、その突出されたターンにクランプ式の電流センサ10を取り付ければよい。具体的には、一方のコイル素子において一つのターンをコイル外周面から突出させ、この突出させたターンのうちコイル外周面に対して直交方向に突出する巻線箇所にクランプ式の電流センサ10を取り付け、同センサ10の中央孔の軸方向に直交する面をコイル外周面に対面させることが挙げられる。電流センサ10をコイル素子の軸方向中間位置に取り付けた場合、リアクトルを平面視したときの輪郭から電流センサ10がはみ出すことを確実に防止できる。例えば、図1における両コイル素子15a、15bのうち一方のコイル素子において、軸方向中間位置の一つのターンをコイル外周面の上面よりも上方に突出させ、この突出箇所のコイル素子同士が対向する側に電流センサ10を取り付けることが挙げられる。
[実施形態2]
次に、図2〜4を参照して、樹脂部を2層構造とした実施形態2について説明する。実施形態1との主たる相違点は、樹脂部が内側樹脂部27と外側樹脂部29とを備えることである。このリアクトル2の特徴とするところは、内側樹脂部27で覆われたコイル15からなるコイル成形体21を用いる点にある(図3、図4)。その他の点は、実施形態1とほぼ共通の構成なので、以下の説明は相違点を中心に行う。
〔コイル成形体〕
<内側樹脂部>
コイル成形体21は、コイル15と内側樹脂部27とを備える。このコイル15は、実施形態1と同じものを利用できる。内側樹脂部27は、コイル15を構成する巻線の端部を除く全表面を覆ってもよいし、部分的にコイル15が露出するように形成してもよい。本例では、図4に示すようにコイル15をその外形に概ね沿って覆っており、コイル15の巻線端部15dと、コイル15の外周面の一部が内側樹脂部27で覆われず露出されている。内側樹脂部27においてコイル15を覆う箇所の厚さは、実質的に均一であり、巻返し部15r(図2参照)を覆う箇所は、コイル15の軸方向にせり出した形状である。
コイル15の内周も内側樹脂部27の樹脂により覆われており、この樹脂により中空孔200が形成される。中空孔200内には、中間コア11cが配置される。中間コア11cが、各コイル素子15a,15bと同軸に配置されるように内側樹脂部27の構成樹脂の厚さを調整すると共に、中空孔200の横断面形状を中間コア11cの外形に合わせる。コイル15の内周を覆う内側樹脂部27は、コア11とコイル15との間に介在されるため、実施形態1におけるインシュレータ17(図2)の機能をも備える。
内側樹脂部27の構成樹脂は、コイル成形体21を備えるリアクトル2を使用した際に、コイル15やコア11の最高到達温度に対して軟化しない程度の耐熱性を有し、絶縁性に優れる材料が好ましい。内側樹脂部27の樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、などが好適に利用できる。
<コイル成形体の製造>
コイル成形体21は、以下のような成形金型を利用して製造することができる。成形金型は、開閉可能な一対の第一金型及び第二金型から構成されるものが利用できる。第一金型は、巻線の端部を引き出している一端側に位置する端板と、コイル15の内周に挿入される直方体状の中子とを備え、第二金型は、コイル15の他端側に位置する端板と、コイル15の周囲を覆う周側壁とを備える。これら第一金型、第二金型は、駆動機構により金型内部において進退可能な複数の棒状体を備え、これらの棒状体により、コイル15の端面を押圧してコイル15を圧縮する。上記棒状体は、コイル15の圧縮に対する十分な強度と、内側樹脂部27の成形時の熱などに対する耐熱性とを備えており、かつコイル15において内側樹脂部27で被覆されない箇所を少なくするために、極力細くすることが好ましい。
巻線を螺旋状に巻回してコイル15を形成し、上記成形金型の表面とコイル15との間に一定の隙間が形成されるように成形金型内に上記コイルを収納する。このとき、コイル15は未だ圧縮されていない。
次に、成形金型を閉じて、各コイル素子15a,15bの内周にそれぞれ、第一金型の中子を挿入する。このとき、中子とコイル素子15a,15bの内周の間隔は、中子の全周に亘ってほぼ均一となるようにする。続いて、棒状体を成形金型内に進出してコイル15を圧縮する。この圧縮により、コイル15は、その自由長よりも圧縮された状態に保持される。
上記圧縮状態を保持しながら、樹脂注入口から成形金型内に樹脂を充填して硬化した後、成形金型を開いて、当該樹脂により上記圧縮した状態が保持されたコイル成形体21(図4(A)参照)を取り出す。なお、棒状体で押圧されていた箇所に形成された複数の小穴は、外側樹脂部29により埋められるため、そのまま放置しておいてもよいし、絶縁材などで埋めてもよい。
〔外側樹脂部〕
外側樹脂部29は、コイル成形体21やコア11の全面を覆ってもよいし、これら構成部材を部分的に露出させるように形成してもよい。外側樹脂部29の構成樹脂には、上述した実施形態1のリアクトル1の樹脂部19(図1参照)と同様のものが利用できる。外側樹脂部29の樹脂は、コイル成形体21の内側樹脂部27の構成樹脂と同じであっても異なっていてもよい。また、リアクトル2では、外側樹脂部29から端部コア11eとコイル成形体21の各ベース面が露出されている。また、外側樹脂部29のベース面と、端部コア11eのベース面と、コイル成形体21のベース面とが面一である。そのため、リアクトル2の各ベース面は、冷却ベースに接触する。
〔リアクトルの組み立て手順〕
まず、上述のようにしてコイル成形体21を用意する。そして、図2に示す実施形態1と同じようにコア片11mやギャップ部gを接着剤などで固定して一対の中間コア11cを形成する。そして、中間コア11cは、コイル成形体21の中空孔200(図4参照)に挿入配置する。この中空孔200に挿入された各中間コア11cはそれぞれ、コイル素子15a,15bに対して適切な位置に配置される。次に、コイル成形体21の両端面が一対の端部コア11eで挟まれるように配置して、接着剤などで端部コア11eと中間コア11cとを接合する。この工程により、組合体が得られる。内側樹脂部27は実施形態1で説明したインシュレータ17の機能を兼ね備えるため、コイル成形体21を用いたリアクトル2は、インシュレータ17を用いない。
次に、上記組合体のコイル15の巻線端部15dに電流センサ10を配置する。そして、組合体と、電流センサ10との外周を外側樹脂部29の樹脂で覆う。また、外側樹脂部29の成形時には電流センサ10は、外側樹脂部29に埋没し、電流センサ10のリード線(図示せず)の端部は、外側樹脂部29から露出させておく。
<効果>
上記構成を備えたリアクトル2は、コイル15に流れる電流を検出することができ、電流センサ15が外側樹脂部29に一体成形されることにより、リアクトルの構成部品とは別に電流センサの設置部品を必要とせず、リアクトル自体の組み立て工程とは別に電流センサの設置工程を必要としない。また、コイル成形体21を用いることにより、コア11とコイル15との間の絶縁を内側樹脂部27で確保することができ、インシュレータ17を省略することができる。そのため、部品点数の削減、及びこれらの部品を配置する工程の削減を図ることができ、この点からも製造性に優れる。
その上、コイル15をターン間に隙間がないよう圧縮した状態で内側樹脂部27を形成した場合は、コイル15が圧縮状態で保持されるためリアクトル2を小さくできるため、設置面積を小さくできる。
<変形例>
次に、実施形態2の変形例として、図4(B)に基づいて説明する。ここでは、電流センサが内側樹脂部により一体成形されたコイル成形体23の構成を説明していく。
成形金型内にコイル15を収納する工程までは実施形態2と同じである。その状態でコイルの巻線端部15dに電流センサ10を配置する。その後、コイル15を圧縮し成形金型内に樹脂を充填して硬化した後、成形金型を開いて、当該樹脂により上記圧縮した状態が保持され、電流センサ10と一体となったコイル成形体23を取り出す。また、内側樹脂部27の成形時には電流センサ10は、内側樹脂部27に埋没し、電流センサ10のリード線(図示せず)の端部は、内側樹脂部27から露出させておく。
図2に示す実施形態1と同じように、コア片11mやギャップ部gを接着剤などで固定して一対の中間コア11cを形成する。そして、中間コア11cを図4(B)に示すコイル成形体23の中空孔200に挿入配置する。次に、コイル成形体23の両端面が一対の端部コア11eで挟まれるように配置して、端部コア11eと中間コア11cとを接合する。そして、外周を外側樹脂部29の樹脂で覆う。また、外側樹脂部29の成形時にも、電流センサ10は、外側樹脂部29に埋没し、電流センサ10のリード線の端部は、外側樹脂部29から露出させておく。
このコイル成形体23において、内側樹脂部27から電流センサ10の一部が露出している場合、外側の外側樹脂部29で電流センサ10の露出箇所を覆ってもよいし、十分に電流センサ10が固定されているのであれば、外側樹脂部29で覆わなくてもよい。
また、実施形態1及び2において、電流センサ10が各樹脂部により一体成形されているが、ケースを用いたリアクトルの場合も同様に、ケースに充填するポッティング樹脂を用いて電流センサ10を固定することもできる。また、コイル成形体21を用いるのなら、ポッティング樹脂を外側樹脂部29として電流センサ10を固定することができる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されるものではない。
本発明のリアクトルは、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池車などの車両に搭載される車載用コンバータといった車載部品の構成部品に好適に利用することができる。
1,2 リアクトル
10 電流センサ
11 コア
11c 中間コア 11e 端部コア 11m コア片 g ギャップ部
15, コイル
15a,15b コイル素子 15d 巻線端部 15r 巻返し部
17 インシュレータ
17b 筒状部 17f 鍔部
19 樹脂部
21,23 コイル成形体
27 内側樹脂部
29 外側樹脂部
200 中空孔

Claims (3)

  1. 巻線を巻回してなるコイルと、
    このコイルに配置されるコアと、
    前記巻線に取り付けられ、前記コイルに流れる電流を検出するクランプ式の電流センサと、
    前記コイルの外周の少なくとも一部を覆う樹脂部とを備え、
    前記コイルは、軸方向が並列する一対のコイル素子を備え、
    両コイル素子のうち、一方のコイル素子において、軸方向中間位置の一つのターンがコイル外周面の上面よりも上方に突出された突出箇所を有し、この突出箇所における前記コイル素子同士が対向する側に前記電流センサが取り付けられており、
    前記電流センサは、前記樹脂部に一体成形されているリアクトル。
  2. 前記樹脂部は、
    前記コイルの形状を保持する内側樹脂部と、
    前記内側樹脂部の外側に配置される外側樹脂部とを備え、
    前記電流センサは、前記内側樹脂部及び前記外側樹脂部の少なくとも一方に保持される請求項1記載のリアクトル。
  3. 請求項1又は2に記載のリアクトルを具えるコンバータ
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