JP5963044B2 - コアケースユニットおよびコイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板等に実装可能な台座付のコイル部品およびそれに用いるコアケースユニットに関するものである。
従来から電子機器、通信機器などに用いられるチョークコイル、トランス等として、フェライト、アモルファス、ナノ結晶材料等の磁性材料からなるコアに巻線をしたコイル部品が広く用いられている。このうち、例えば、特定の周波数領域のノイズを除去するために、配線基板に実装されるコイル部品は、配線基板への実装作業を容易にするため、台座付きコイル部品が用いられている。台座付きコイル部品では、コイルは台座部分で配線基板に固定される。
かかる台座の構成に関して、例えば、特許文献1には、コアケースの側面に設けられた2段の爪を、固定台に設けられた凹部に嵌合させて構成したコモンモードチョークコイルが開示されている。かかるコモンモードチョークコイルでは、互いに可動な状態に構成された巻線および固定台と、2段の爪を利用することで、巻線が施されたコアケースを、段階的に固定台に押し込むことが可能になっている。特許文献1は、かかる構成を用いて、実装前における端子部の変形等による位置ずれを抑え、基板実装時のコイルピッチ精度を良好に保持することを目的としている。
一方、近年市場が拡大しつつある、電気自動車やハイブリッド車等の用途では、振動対策が重要となる。この点、上記特許文献1に係る構成は、コアケースと台座(以下、コアケースユニットともいう)との固定強度を確保するという点では十分ではなかった。これに対して、例えば特許文献2では、巻線間の絶縁距離を保つためにコアケースと一体的に配されることの多い仕切板をコアケースではなく台座に配し、この仕切板をコアケース内側に挿入し、その先端をコアケースと係合させることで、コアケースと台座との固定強度を高める構成が提案されている。
特開2000−228310号公報 特開2004−281886号公報
特許文献2に開示された構成によれば、コアケースと台座との固定強度を高めることが可能となる。しかしながら、巻線空間を確保する観点から、コアケース内側に配される仕切板を厚くすることには制約がある。そのため、コアケースと台座との固定強度を、主に薄い仕切板によって確保する構成には、固定強度向上に限界があった。
そこで、上記課題に鑑み、本発明は、導線が巻回されたコアケースと台座との強固な固定を実現する上で好適なコアケースユニットおよびそれを用いたコイル部品を提供することを目的とした。
本発明のコアケースユニットは、環状の磁性コアを収容するためのコアケースと、前記コアケースを保持する台座とを有するコアケースユニットであって、 前記コアケースは、環状のコアケース本体と、前記環状のコアケース本体と一体で構成され前記コアケース本体から軸方向両側と内周側にのみ突出した仕切り部と、前記コアケース本体の内周側の空間を径方向に沿って分割するとともに、前記コアケース本体から軸方向両側に前記仕切り部よりも突出した仕切板と、前記仕切板を挟む前記コアケース本体の外周側面には一対の突起のみを対置して備え、前記一対の突起を突出方向から見た形状は、前記環状のコアケースの軸方向を長手方向とする矩形であり、前記コアケース本体は、二つのサブコアケースが軸方向に嵌合されて構成されているとともに、前記コアケース本体の外周側面に対置された前記一対の突起は、前記二つのサブコアケースのうちの一方に形成されていて、サブコアケースを組み合わせて現われるつなぎ目と重なる位置にあり、前記台座は、平板状の台座板と、前記台座板の一方の主面に立設され、前記コアケースの前記突起を嵌挿するための凹部を有する前記環状のコアケースを環の径方向から保持するための一対の保持部と、前記台座板の肉厚部に形成され、前記仕切板を嵌挿するための凹部と、前記保持部のそれぞれに設けられた立設方向に前記凹部まで延びるガイド溝を有することを特徴とする。かかる構成によれば、コアケースが外周および仕切板の部分で台座に固定されるため、導線が巻回されるコアケースと台座との固定が強固なものになる。
また、前記コアケースユニットにおいて、前記台座板が備える凹部が貫通孔であることが好ましい。凹部を貫通孔で構成することで、凹部形成のために台座板が厚くなることを防ぐことができる。また、コアケースユニットの生産性も高い。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記コアケースは、前記コアケース本体の外周側面に、前記仕切板を挟んで径方向に対置された一対の突起を備え、前記一対の突起を突出方向から見た形状は、前記環状のコアケースの軸方向を長手方向とする矩形であり、前記一対の保持部は、それぞれ、前記コアケースの前記突起を嵌挿するための凹部を備えることが好ましい。かかる構成によれば、台座によるコアケースの保持を簡易な構成で実現できる。さらに、かかる構成は、保持部分を大きく確保することができるため、コアケースと台座との強固な固定を実現する上で有効である。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記保持部が備える凹部が貫通孔であることが好ましい。凹部を貫通孔で構成することで、コアケースユニットの生産性が高くなる。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記コアケース本体は、二つのサブコアケースが軸方向に嵌合されて構成されているとともに、前記コアケース本体の外周側面に対置された前記一対の突起は、前記二つのサブコアケースのうちの一方に形成されていることが好ましい。かかる構成によれば、突起を二つのサブコアケースに渡って分割形成する場合に比べて突起の強度が高くなるうえに、突起の表面に段差が生じないため、該突起を保持部の凹部と嵌合させる際の作業性が向上する。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記コアケースは、前記仕切板の両側に、前記コアケース本体から軸方向に突出した仕切部を備え、前記コアケース本体からの突出量が、前記仕切部よりも前記仕切板の方が大きいことが好ましい。かかる構成によれば、前記仕切部を軸方向のストッパとして利用できるため、軸方向の固定性が向上する。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記仕切部に凹部が形成されていることが好ましい。仕切部は導線が巻回されない部分であるため、形状の制約が小さい。そのため、上記のように凹部を形成することができる。コアケースを樹脂成型で製造する際に、かかる凹部から樹脂を注入することによって、樹脂成型後に注入孔に起因する突起が残存してもその影響を抑えることができる。また、凹部を形成することによって樹脂量低減を図ることもできる。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記台座板は、前記一方の主面から他方の主面に導線を導出するための複数の貫通孔を有し、前記他方の主面に、前記貫通孔毎に周囲を囲む凹部が形成されていることが好ましい。かかる構成によれば、コアケースに導線を巻回し、その導線を台座板の裏面側で基板に半田接続する場合に、半田との干渉を回避することができる。また、貫通孔毎に凹部を形成することで、台座板が薄い領域が必要以上に増えることを防ぎ、台座板の強度維持にも寄与する。
さらに、前記コアケースユニットにおいて、前記台座板は、前記他方の主面に形成された凹部を含む領域が、他の領域よりも前記一方の主面側に肉厚に構成されていることが好ましい。前記他方の主面に形成された凹部に対応する一方の主面側を厚くすることで、台座板全体を厚くすることなく、かかる凹部の深さを確保することができる。
本発明のコイル部品は、上記いずれかのコアケースユニットと、前記コアケース本体に巻回された導線を有することを特徴とする。上記コアケースユニットを用いることによって、コアケースと台座とが強固に固定されたコイル部品を提供することができる。
本発明によれば、導線が巻回されたコアケースと台座との強固な固定を実現する上で好適なコアケースユニットおよびそれを用いたコイル部品を提供することができる。
本発明のコアケースユニットの実施形態を示す図である。 本発明のコアケースユニットに用いるコアケースの実施形態を示す図である。 図2に示すコアケースの組み立て形態を示す図である。 本発明のコアケースユニットに用いる台座の実施形態を示す図である。 本発明のコイル部品の実施形態を示す図である。
以下、本発明に係るコアケースユニットおよびコイル部品の実施形態を、図を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明のコアケースユニットの実施形態を示す図である。本発明のコアケースユニット100は、環状の磁性コアを収容するためのコアケース200と、コアケース200を保持する台座300とを有する。図1の縦線によるハッチングを施した部分がコアケース200である。環状の磁性コアを収容するためのコアケース200の軸方向が図中のz方向になるように配置されている。図1に示すコアケースユニットは、いわゆる横置き型のコモンモードチョークに好適に用いられる構成である。
まず、コアケースユニットを構成するコアケースについて、図2を用いて説明する。図2(a)はコアケースの平面図、(b)はその正面図、(c)はx方向から見た側面図である。図2に示すコアケース200は、環状のコアケース本体1と仕切板2とを備える。主面が矩形をなす仕切板2は、環状のコアケース本体1と一体で構成され、コアケース本体1の内周側の空間を径方向に沿って分割するとともに、コアケース本体1から軸方向(z方向)両側に突出している。コアケース本体1の中には、例えば、非晶質軟磁性合金やナノ結晶軟磁性合金などの軟磁性合金薄帯の巻回体等、環形状の磁性体が収容されるが、図示は省略する。仕切板2は、コアケースの導線の巻回領域を複数に分割するためのものであり、コアケース本体と一体で構成することで、仕切板2を用いて台座に対するコアケース本体の位置決め、固定が可能になる。
コアケース200は、コアケース本体1の外周側面に、仕切板2を挟んで径方向に対置された一対の突起3を備える。図2(c)に示すように、一対の突起3を突出方向(x方向)から見た形状は、環状のコアケース1の軸方向(z方向)を長手方向とする矩形である。かかる一対の突起3は台座300との位置決め、固定に用いられる。図2に示す実施形態では、突起3は、コアケース本体1の厚さ方向、すなわち円環の軸方向(z方向)の中央に設けられている。本発明においては、仕切板2も台座との固定に用いるので、コアケースの安定保持の観点からは、突起3は台座から離す方が有利である。すなわち、突起3によって位置決め、固定する位置と、仕切板2によって位置決め、固定する位置との距離を大きく取ることで、外力に抗する効果が大きくなる。したがって、突起3はコアケース本体1の厚さ方向の中央または台座から遠い側に設けることが好ましい。なお、コアケースと台座との位置決め、固定についての詳細は後述する。
コアケース200は、仕切板2の両側に、コアケース本体1から軸方向に突出した仕切部4を備える。仕切部4は仕切板2よりも周方向に厚く形成されており、その両側に巻回される導線の絶縁距離を大きく取っている。仕切部4をコアケース本体1の円環面上に配置しない構成も可能であるが、絶縁距離および導線の巻回領域のブレを抑えるためには、仕切部4を設けることが好ましい。仕切部4のうち、コアケース本体内周側の端部は、仕切板2に対して斜めに接合するように突出する一方、コアケース本体外周側は、コアケース本体の側面にはみださないようにしてある。突起3を台座との位置決め、固定に用いるためである。また、仕切板2は、台座に嵌挿して用いるため、仕切板2のコアケース本体1からの突出量p2が、仕切部4のコアケース本体からの突出量p1よりも大きくなるようにしてある。さらに、図2に示す実施形態では、仕切部4に、底面が平面をなす溝状の凹部5が形成されている。仕切部4は導線が巻回されない部分であるため、所定の絶縁距離を確保できれば、それ以外の形状の制約が小さい。そのため、上記のように凹部を形成することができる。コアケースを樹脂成型で製造する際に、かかる凹部に相当する部分から樹脂を注入するようにするとよい。樹脂成型後に注入孔に起因する突起が残存しても、該突起が凹部からはみださないように凹部を構成することで、該突起を除去する余分な作業が必要なくなる。また、凹部を形成することによって樹脂量低減を図ることもできる。図2の実施形態における溝の方向は周方向になっているが、その方向はこれに限定されるものではない。また、凹部は両端が開放された溝に限らず、側方が開放されていない窪みで構成してもよい。なお、仕切部4に設けた凹部5に係る構成は、コアケースのその他の部分および台座の有無・構成に関わらず、環状のコアケースおよびそれを用いたコイル部品に広く適用できるものであり、上記効果も同様に発揮されるものである。
コアケース200の構成の仕方について、図3を参照しつつ説明する。円環状のコアケース本体1は、二つのサブコアケース1a、1bが軸方向に嵌合されて構成されている。各サプコアケースは例えば樹脂の射出成型によって形成される。コアケース本体1の外周側面に対置された一対の突起3は、二つのサブコアケース1a、1bのうちの一方(図3ではサブコアケース1b)に一体で形成されている。突起3を二つのサブコアケース1a、1bに渡って分割形成することも可能であるが、分割形成せずに、一方のサブコアケースに構成した方が、突起の強度が高くなるうえに、突起の表面に段差が生じないため、好ましい。突起3は二つのサブコアケースのうち、嵌合部分の凸側になるサブコアケース1bに設けることが好ましい。サブコアケース1bの方が、サブコアケース1aよりも側壁がより厚いため、強度の高い突起3を形成しやすいからである。なお、図3に示す実施形態では、突起3と仕切板2は別々のサブコアケースに設けているが、同じサブコアケースに設けてもよい。仕切板2はサブコアケース1aと一体で構成され、サブコアケース1bの内周側の仕切部には仕切板2の嵌挿が可能になるように構成されたガイド部(図示せず)が設けられている。図3に示すように、該ガイド部に沿って、サブコアケース1aとサブコアケース1bとが軸方向(図中の矢印の方向)に嵌合されてコアケース100が構成される。図2および図3に示す実施形態では、サブコアケース1aおよび1bのつなぎ目(図2(b)、(c)の破線で示された部分)は、コアケース本体1の径方向(x方向)に見て突起3と重なる位置、具体的には軸方向(z方向)の略中央になるようにしてある。つなぎ目を軸方向(z方向)の片側に寄せることも可能であるが、つなぎ目を略中央に配置することで、サブコアケース同士の重ね合せ部分を長く取ることができ、サブコアケース同士の嵌合状態が安定する。なお、コアケースユニットを二つのサブコアケースで構成する場合でも、仕切板2、突起3、仕切部4がサブコアケースのいずれかと一体で構成されている場合は、仕切板2等とコアケースは一体で構成されているとして扱うこととする。
次に、コアケースユニットを構成する台座について、図4を用いて説明する。図4(a)は台座の正面図、(b)はその側面図、(c)は(b)の一点鎖線の部分で切断した断面図、(d)は底面図、(e)は平面図である。図4に示す台座300は、図2に示すコアケースを保持するように構成されている。すなわち、台座300は、平板状の台座板6と、台座板6の一方の主面から立設され、図2に示す環状のコアケースを環の径方向から保持するための一対の保持部7と、台座板6に形成され、コアケースの仕切板2を嵌挿するための凹部10とを備える。図4に示す実施形態では、台座板6は概形が長方形であり、実装面積を減らすために、四隅が直線に沿って削除されているが、これに限定するものではない。概形は正方形でもよいし、その他の多角形形状でもよい。また、四隅を曲線に沿って削除してもよいし、四隅を削除しない構成でもよい。一対の保持部7は、台座板6の一対の長辺のそれぞれ中央の位置で、台座板6の一方の主面(板面)に垂直に立設されている。保持部7は台座板6の板面に垂直な方向に長い板状の部位であり、台座板6と一体で構成されている。保持部7の立設方向に垂直な断面形状は、一対の保持部7の対置方向を短手方向とする矩形である。
一対の保持部7の先端側には、それぞれ、コアケース200の突起3を嵌挿するための凹部8として貫通孔が形成されている。コアケース側の突起3が、かかる凹部8と嵌合して、コアケースが台座6に対して、位置決め、固定される。ここで、突起3と凹部8との嵌合は、クリアランスがない場合とクリアランスがある場合の両方を含む。なお、凹部6は、突起3が嵌挿できればよいので、必ずしも貫通している必要はない。但し、貫通孔の方が形成が容易であり、コアケースユニットの生産性も高いので、保持部が備える凹部は貫通孔であることが好ましい。図2に示すように、コアケースに設けられた突起3は環状のコアケースの軸方向を長手方向とする矩形であるため、それを嵌挿する凹部8の開口形状も保持部7の立設方向を長手方向とする矩形である。かかる突起3と凹部8との嵌合によれば、台座300によるコアケース200の保持を簡易な構成で実現できる。嵌合に係る突起および凹部の開口形状を正方形にすることも可能であるが、これらを矩形にする構成は、保持部分を大きく確保することができるため、コアケースと台座との強固な固定を実現する上でより有効である。なお、環状のコアケースを環の径方向から保持するための形態は、上記構成に限らない。例えば、コアケースと保持部とで、突起と凹部の位置関係を逆にすることも可能である。但し、突起をコアケース側に設け、凹部を保持部側に設ける構成が、全体の小型化を図るうえで好適である。
図4に示す台座300は、一対の保持部7との間の台座板6にコアケースの仕切板2を嵌め込むための凹部10を備える。図4に示す実施形態では、凹部10として貫通孔が設けられている。かかる貫通孔の開口形状は、コアケース200の仕切板2の先端形状に合わせて、一対の保持部7の対置方向を長手方向とする矩形である。凹部10を備えることにより、コアケース200を外周および仕切板2の部分で台座300に固定することができるため、コアケースと台座との固定が強固なものになる。仕切板2を台座板の凹部に嵌め込む構成によって、コアケースの、台座板の板面方向の動きを拘束することができる。コアケース200は、突起3と保持部7の凹部8とが嵌合するまで、一対の保持部7の間に押し込まれるため、一対の保持部7は、その対置方向にある程度の可撓性を必要とする。そのような可撓性を有する場合であっても、凹部10が、嵌挿された仕切板2の、一対の保持部7の対置方向(図4(e)のx方向)の動きを拘束するため、仕切板2と一体で構成されているコアケースのx方向の強固な固定を維持することができる。
図4に示す実施形態では、凹部10の周辺に台座板6の肉厚部9を形成してあり、凹部10はかかる肉厚部9に構成されている。コアケースの仕切板2を嵌挿するための凹部10を構成し、仕切板2と凹部10との間の位置決め、固定を堅固なものにするためには、台座板6に、ある程度の厚みが必要である。肉厚部9を設けないで、凹部10を構成することも可能であるが、凹部10の周囲だけに肉厚部9を設ければ、台座板6全体を厚くする必要がない。図4に示す実施形態では、一対の保持部7の対置方向に延びる肉厚部9を設け、かかる肉厚部9に凹部10として矩形の貫通孔を設けている。肉厚部9を設けることで、台座板6の他方の主面(裏面)側に仕切板2の先端が突出しないようにしながら、仕切板2の十分な嵌挿深さを確保することができる。また、凹部は貫通していない窪みで構成することもできるが、凹部を貫通孔で構成することで、凹部形成のために台座板が厚くなることを防ぐことができる。さらに、凹部を貫通孔で形成した方が、コアケースユニットの生産性も高い
上述のように、コアケース200は、突起3と保持部7の凹部8とが嵌合するまで、一対の保持部7の間に押し込まれ、コアケース200の突起3が台座300の保持部7の凹部8に嵌合したとき、同時に、コアケース200の仕切板2が台座板6の凹部10にも嵌合する。図2(b)に示すように、コアケースの突起3は押し込まれる方向に突出量が小さくなるようなテーパを押し込み側に設けてある。また、一対の保持部7の先端の、互いに対向する側の面にはアール(図示せず)が設けられているとともに、突起3を押し込む際のガイドとなるように、立設方向、凹部8まで延びる溝(図示せず)も設けられている。これらの構成によって、コアケース200と台座300との位置決め、固定、すなわち突起3の凹部8への嵌挿および仕切板2の凹部10への嵌挿を容易にしている。さらに、上述のコアケース1の仕切部4を設けておけば、仕切板2を台座板6の凹部10に嵌挿する際、かかる仕切部4がストッパとしても機能し、環状のコアケース200の軸方向の位置決め、固定がより安定する。
上述のように、図1〜図4に示す実施形態では、コアケースの突起3と保持部7とは、主に保持部7の弾性変形により嵌め合う。適度な弾性率と強度を有する材料としては、例えばガラス強化した熱可塑性樹脂(例 PBT樹脂 PET樹脂)等がある。本実施形態では、コアケース200と台座300は同じPET樹脂を用いているが、これらを異なるものにしてもよい。
図4(d)は、台座板6の保持部7を立設した一方の主面の反対側の他方の主面(裏面)を示している。台座板6は、一方の主面から他方の主面に導線を導出するための複数の貫通孔12を有し、かかる他方の主面に、貫通孔毎に周囲を囲む凹部11が形成されている。台座付のコアケースユニットを用いて構成されたコイル部品は、該台座を介して基板に実装される。その際、コアケースに巻装された導線の端部は台座板の裏面側に導出されて基板に半田接続される。その際、導線の周囲に半田が濡れ上がり、かかる半田と台座とが干渉してしまう恐れがある。そこで、図4(d)に示すように、貫通孔12の周囲を囲む凹部11を、いわゆる座繰りの形態で形成することで、かかる干渉を回避することができる。図4(d)に示す実施形態では、円形の貫通孔12と同心円状で、倍の直径を有する円形の凹部を形成してあるが、貫通孔の形状はこれに限定されるものではない。四隅に設けられた貫通孔毎に凹部を形成することで、台座板が薄い領域が必要以上に増えることを防ぎ、台座板の強度維持にも寄与する。なお、貫通孔は導出する導線端部の数と同数設けてもよいが、台座板の片側(例えば保持部7を挟んで左側)では貫通孔、もう一方の片側では、切り欠きを設けて、導線を裏面側に導出してもよい。かかる構成によれば、導線を裏面側に導出する際の位置決めが容易になる。
図4(e)は、台座板6の保持部7を立設した一方の主面を示している。台座板6は、他方の主面に形成された凹部11を含む領域14が、他の領域13よりも前記一方の主面側に肉厚に構成されている。図4(d)に示すように、他方の主面側は、凹部10および凹部11の部分を除き、平坦に構成されている。これに対して、一方の主面側では、他方の主面に形成された凹部11を裏側に含む領域14の表面が、それ以外の領域13(図中縦線のハッチングで示された部分)の表面よりも高くなるように構成されている。このようにして、他方の主面に形成された凹部11に対応する位置で、台座板6を厚くすることで、台座板全体を厚くすることなく、かかる凹部11の深さを確保することができる。図4(e)に示す実施形態では、肉厚にする部分を台座板6の縁に沿って連続で構成することで、台座板の強度の向上も図られている。なお、台座板6を設けた貫通孔12および凹部11に係る上記構成は、保持部等、台座のその他の構成やコアケースの構成に関わらず、環状のコアケースを載置するための台座およびそれを用いたコイル部品に広く適用できるものであり、上記効果も同様に発揮されるものである。
図1〜4に示したコアケースユニットと、コアケース本体に巻回された導線15を有するコイル部品の一例を図5に示す。図5に示したコイル部品400は、図1〜4に示したコアケースおよび台座を有するコアケースユニットを用い、仕切板2と仕切部4とによって分割された、コアケース本体1の導線巻回領域にそれぞれ別々の導線を巻回して構成した単相のコモンモードチョークである。図1〜4に示したコアケースユニットを用いることで、コアケースと台座とが強固に固定されたコイル部品を提供することができる。そのため、接着剤を用いなくても、導線を巻回したコアケースと台座との十分な固定が可能である。導線が巻回されたコアケースと台座との固定に接着剤が用いられていない構成を採用することで、コイル部品の製造工程の簡略化にも寄与する。図1〜図4に示すコアケースユニットを用いて構成した図5に示すコイル部品を構成したところ、接着剤を用いることなく、実用に供することができた。
図1〜図5では、横置き型のコモンモードチョークを例に説明したが、本願発明に係るコアケースと台座との固定に係る構成は、環状の磁性コアを収容するためのコアケースと、前記コアケースを保持する台座とを有する縦置き型のコアケースユニットおよびコイル部品にも応用が可能である。縦置き型は、台座板に対する環状のコアケースの軸方向が横置き型と90度異なり、台座板面に平行な方向となる。かかる縦置き型への応用例について説明する。例えば、コアケースは、上記実施形態と同様に、環状のコアケース本体と、前記環状のコアケース本体と一体で構成され、前記コアケース本体の内周側の空間を径方向に沿って分割するとともに、前記コアケース本体から軸方向両側に突出した仕切板とを備えるものを用い、前記台座は、平板状の台座板と、前記台座板の一方の主面に立設され、前記環状のコアケースを挟むように保持するための一対の保持部を備えるものを用いる。さらに、該台座板は、前記コアケースの一部を嵌挿するための凹部を備える。ここで、一対の保持部が環状のコアケースを軸方向から保持するようにする。環状のコアケースを挟むように保持する点で、図1〜図5に示す実施形態と同じであるが、一対の保持部がコアケースを保持する方向が異なる。具体的には、一対の保持部には、それぞれ、前記環状のコアケース本体から軸方向両側に突出した仕切板を嵌挿するための凹部が設けられ、該凹部に前記仕切板が嵌挿されて、環状のコアケースは一対の保持部に挟まれるように保持される。さらに、前記コアケースは、前記仕切板を挟んで、前記コアケース本体の外周側面に対置された一対の突起を備え、前記台座板に設けられた凹部に前記突起が嵌挿される。環状のコアケースの一部が台座板に設けられた前記凹部に嵌挿される点で、図1〜図5に示す実施形態と同じであるが、かかる凹部に嵌挿されるコアケースの部位が異なる。前記突起が台座板の凹部に嵌挿されることで、コアケースの、台座板の面方向の動きが拘束される。上述のように、台座板に立設された一対の保持部とコアケースとの嵌合および台座板とコアケースとの嵌合によって、縦置き型のコアケースにおいても強固な位置決め、固定が可能である。また、各凹部が貫通孔であることが好ましい点も図1〜5に示す実施形態と同様である。同様に、図1〜図5に示す実施形態において説明した種々の構成は、その機能を損なわない限り、縦置き型のコアケースユニットおよびそれを用いたコイル部品にも適用可能である。
上記コアケースユニットおよびコイル部品の実施形態は、コモンモードチョークを例にして説明したが、本発明に係る構成は、これ以外のノイズフィルタ等、コイル部品に広く適用できるものである。
1:コアケース本体
2:仕切板
3:突起
4:仕切部
5:凹部
6:台座板
7:保持部
8:凹部
9:肉厚部
10:凹部
11:凹部
12:貫通孔
13:他の領域
14:凹部11を含む領域
15:導線
100:コアケースユニット
200:コアケース
300:台座
400:コイル部品

Claims (5)

  1. 環状の磁性コアを収容するためのコアケースと、前記コアケースを保持する台座とを有するコアケースユニットであって、
    前記コアケースは、環状のコアケース本体と、前記環状のコアケース本体と一体で構成され前記コアケース本体から軸方向両側と内周側にのみ突出した仕切り部と、前記コアケース本体の内周側の空間を径方向に沿って分割するとともに、前記コアケース本体から軸方向両側に前記仕切り部よりも突出した仕切板と、前記仕切板を挟む前記コアケース本体の外周側面には一対の突起のみを対置して備え、前記一対の突起を突出方向から見た形状は、前記環状のコアケースの軸方向を長手方向とする矩形であり、
    前記コアケース本体は、二つのサブコアケースが軸方向に嵌合されて構成されているとともに、前記コアケース本体の外周側面に対置された前記一対の突起は、前記二つのサブコアケースのうちの一方に形成されていて、サブコアケースを組み合わせて現われるつなぎ目と重なる位置にあり、
    前記台座は、平板状の台座板と、前記台座板の一方の主面に立設され、前記コアケースの前記突起を嵌挿するための凹部を有する前記環状のコアケースを環の径方向から保持するための一対の保持部と、前記台座板の肉厚部に形成され、前記仕切板を嵌挿するための凹部と、前記保持部のそれぞれに設けられた立設方向に前記凹部まで延びるガイド溝を有することを特徴とするコアケースユニット。
  2. 前記台座板が備える凹部が貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載のコアケースユニット。
  3. 前記保持部が備える凹部が貫通孔であることを特徴とする請求項に記載のコアケースユニット。
  4. 前記台座板は、前記一方の主面から他方の主面に導線を導出するための複数の貫通孔を有し、
    前記他方の主面に、前記貫通孔毎に周囲を囲む凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のコアケースユニット。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載のコアケースユニットと、前記コアケース本体に巻回された導線を有することを特徴とするコイル部品。
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