JPH0638407Y2 - 巻線体実装用端子板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コアに巻線を施した巻線体を実装する端子板
に関し、特にトロイダルコアを使用した巻線体に用いる
端子板に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の端子板は第３図に示すように、その中心
に円形の凹部６が設けられた巻線体実装本体１と、凹部
６の縁に設けられた端子３とから構成されていた。第４
図は、この端子板に巻線体２を実装した状態を示す斜視
図である。第４図において、巻線体２は変成器として使
用するように巻線が２本巻かれており、その引き出し線
４が各端子３に接続されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

一般に、トロイダルコイルに巻線を多数回巻きつける
と、トロイダルコイルの内径と外径の違いから、巻線の
厚みが内側へ行くほど厚くなる。このような巻線体を従
来の端子板に実装した場合、その断面は第５図のように
なり、巻線体２の外径における巻線の厚みと、内径にお
ける厚みの差がむだになり、実装高さH₂が高くなるとい
う問題があった。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の目的は、上述した問題を解決した巻線体実装用
端子板を提供することにある。そのため本考案では従来
板状であった巻線体実装本体の凹部底面に、巻線体の内
径と外径の厚みの差を吸収する穴を設けることにより、
目的を達成している。

〔実施例〕

次に、本考案について図面を参照して説明する。

第１図は、本考案の一実施例を示す斜視図である。第１
図において、本考案による巻線体実装用端子板は、その
巻線体実装本体10の凹部11の底面に穴12を設けたことを
特徴としている。第２図は、第１図に示した端子板に、
トロイダルコア５に巻線を施した巻線体２を実装した断
面図である。第２図にて明らかなように、巻線体実装本
体10の凹部底面に穴12を設けることにより、底面の厚さ
分、実装高さ（H₁）を削減することができる。また、穴
12の大きさは、巻線体２が端子板の底からつき出してし
まわなければ、巻線体２の内径より大きく外径よりも小
さい範囲で任意に選択することができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案は巻線体実装用端子板にお
いて、従来平板であった巻線体実装本体の凹部底面に、
穴を設けることにより、巻線体の内径における巻線の厚
みと、外径における巻線の厚みの差を吸収し、実装高さ
を削減することが可能となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による巻線体実装用端子板の斜視図、
第２図は巻線体を第１図の巻線体実装用端子板に実装し
た状態を示す断面図、第３図は従来例を示す斜視図、第
４図は、巻線体を端子板に実装した状態を示す斜視図、
第５図は第４図の縦断面図を示す。 第１図〜第５図において、 1,10……巻線体実装本体、２……巻線体、３……端子、
４……引き出し線、５……トロイダルコア、6,11……凹
部、12……穴。

フロントページの続き (72)考案者 高橋 和浩 宮城県黒川郡大和町吉岡字雷神２番地 宮 城日本電気株式会社内 (56)参考文献 実公 昭36−5229（ＪＰ，Ｙ１)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トロイダルコアに巻線を施した巻線体全体
   を収容する、円形の凹部を有する巻線体実装本体と、こ
   の巻線体実装本体の縁に設けられた端子と、前記凹部に
   前記巻線体の一部を収容する、前記巻線体の内径よりも
   大きく、外径よりも小さい直径の穴を設けたことを特徴
   とする巻線体実装用端子板。