JP6333112B2 - ウエハ検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プローブカードを用いてウエハの検査を行うウエハ検査装置に関する。
一般に、半導体デバイスの製造工場では、ウエハレベルの全てのプロセスが終了した段階で、ウエハ上に形成されている半導体デバイス(集積回路)の電気的特性が検査され、チップの良否判定が行われる。この種のウエハ検査には、検査治具として、多数の針状の接触子を有するプローブカードが用いられる。
検査時には、プローブカードとウエハとの間で、各接触子とウエハ表面の各対応する電極とを対向させる位置合わせが行われたうえで、相対的な加圧接触が行われる。この場合、各接触子の先端がウエハの表面に接触してから所定のストロークつまりオーバードライブ量だけ相対的に押し込まれることで、接触子の先端がウエハ表面の保護膜や汚染膜を破りながら擦って各対応する電極に加圧接触するようになっている。
最近は、検査室内に複数のプローブカードを配置し、それら複数のプローブカードの中の一つに対して共用の搬送ロボットないし移動ステージがウエハの搬送、押し付けまたは引き離しを行っている間に、他のプローブカードで別のウエハに対する検査を行えるようにしたウエハ検査装置が開発されている。このようなウエハ検査装置においては、複数のプローブカードに対して一台の移動ステージが共用されるので、プローバの構成、特にウエハ支持体またはチャックトップ回りの構成が簡易になるとともに、プローバの集約化およびスペース効率が大幅に向上する。
特開2002−22768号公報
上記のように複数のプローブカードに対して一台の移動ステージを共用するウエハ検査装置は、各プローブカードにチャックトップ上のウエハを加圧接触させる際に、プローブカードとチャックトップとの間にバキューム吸引力を作用させるための密閉可能な囲繞空間を形成する。
通常、この囲繞空間を形成するために、プローブカードの周囲には縦方向で伸縮自在な筒状部材たとえばベローズが設けられる。そして、プローブカードとウエハとの位置合わせが済んでから、移動ステージによるチャックトップの押し上げに連動または追従して該囲繞空間の真空引きが行われる。この真空引きによって、チャックトップには囲繞空間の圧力(負圧)と周囲の圧力(大気圧)との差圧に応じた上向きの力が作用する。このバキューム吸引力に基づく上向きの力により、プローブカードの各接触子がウエハ表面の各対応する電極パッドに所定の圧力で安定に加圧接触することができる。
上記囲繞空間の真空引きは、ウエハ検査の所要時間またはタクトを短縮するうえで高速・短時間に行われるのが好ましい。しかしながら、囲繞空間を高速に設定圧力(負圧)まで減圧すると、囲繞空間の圧力がアンダーシュート波形を描いて設定圧力を絶対値で超えてしまい、過大なバキューム吸引力によって接触子あるいは電極パッドがダメージを受けやすいことが問題となっている。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、プローブカードとウエハとをバキューム吸引力により加圧接触させて行われるウエハレベルの検査において、所望のバキューム吸引力を発生するための真空引きを高速かつ安定に行えるようにしたウエハ検査装置を提供する。
本発明のウエハ検査装置は、検査対象のウエハの表面に形成されている複数の電極にそれぞれ接触するための複数の接触端子を有するプローブカードと、前記プローブカードの周囲に配置され、前記プローブカードに対向させて前記ウエハを載置する厚板部材であるチャックトップと、前記プローブカードと前記ウエハとの間で所定の加圧接触状態を形成または維持するために、前記チャックトップおよび前記プローブカードで囲まれる密閉可能な囲繞空間を設定圧力まで真空引きするバキューム機構とを備える。そして、前記バキューム機構は、真空源と、前記真空源に接続される第1のポートおよび前記囲繞空間に接続されるための第2のポートを有する比例制御弁と、前記第2のポートに接続される密閉された所定の気体流路または空間の圧力を測定する圧力センサと、所望の圧力設定値を指示する電気信号に応じて、前記圧力センサより得られる圧力測定値が前記圧力設定値に一致するように前記比例制御弁を制御するバルブ制御部とを有する電空レギュレータと、前記比例制御弁の前記第2のポートを前記圧力センサを経由して前記囲繞空間に接続する第1のモードと、前記比例制御弁の第2のポートを前記囲繞空間に接続し、かつ前記圧力センサを前記囲繞空間に対して前記比例制御弁と並列に接続する第2のモードとの間で切り換え可能に構成されている気体流路網とを備える。
上記の装置構成においては、上記囲繞空間の圧力が大気圧付近になっている状態で第1のモードを選択すると、圧力センサより得られる圧力測定値を圧力設定値に一致させるように、電空レギュレータの比例制御弁、圧力センサおよびバルブ制御部が圧力フィードバック制御で動作する。これにより、囲繞空間の圧力は、大気圧付近の初期圧力から指数関数的に立ち下がり、短時間で圧力設定値に近づく。ただし、このときの圧力センサは、比例制御弁の第2のポートと囲繞空間との間に位置し、排気路上で囲繞空間よりも下流側(相対的に比例制御弁に近い方)に位置している。このため、圧力センサより得られる圧力測定値が圧力設定値に到達しても、圧力センサよりも排気路上で上流側(相対的に比例制御弁から遠い方)に位置する囲繞空間の圧力は圧力設定値には到達せず、それより幾らか高い値で飽和する。
ここで、第1のモードから第2のモードに切り換えると、圧力センサより得られる圧力測定値を上記圧力設定値に一致させるように、電空レギュレータの比例制御弁、圧力センサおよびバルブ制御部が圧力フィードバック制御で動作する。ただし、圧力センサは、排気路上で囲繞空間よりも上流側に位置している。これによって、囲繞空間の圧力がそれまでの飽和値または安定値から設定圧力にステップ的に移行し、それ以後も設定圧力に保持される。
本発明のウエハ検査装置によれば、上記のような構成および作用により、プローブカードとウエハとをバキューム吸引力により加圧接触させて行われるウエハレベルの検査において、所望のバキューム吸引力を発生するための真空引きを高速かつ安定に行うことができる。
本発明の一実施形態におけるウエハ検査装置の全体構成を概略的に示す平面図である。 上記ウエハ検査装置の全体構成を概略的に示す側面図である。 実施形態におけるプローバの主要な構成を示す断面図である。 実施形態のプローバにおいて1回のウエハ検査が行われるときの可動部の主な動作を説明するための図である。 オーバードライブ保持用のバキューム機構の構成を示すブロック図である。 圧力立ち下げモードにおける上記バキューム機構の各部の状態を示す図である。 圧力保持モードにおける上記バキューム機構の各部の状態を示す図である。 上記バキューム機構の作用(囲繞空間の圧力の波形)を示す波形図である。
図1および図2に、本発明の一実施形態におけるウエハ検査装置の全体構成を概略的に示す。
[システム全体のレイアウト]
図1および図2において、ウエハ検査装置10は、プローブカードが装着されている多数のプローバを立体的に収容するウエハ検査室12を備えている。このウエハ検査室12の内部は、図1の平面視で示すように、検査対象のウエハ上に形成されている多数の半導体デバイスについてウエハレベルでの電気的特性の検査が行われる検査領域14と、ウエハおよびプローブカードの搬入/搬出や制御系のマン・マシン・インタフェースが行われる搬出入領域16と、検査領域14および搬出入領域16の間に設けられた搬送領域18とに区画されている。
検査領域14には、図2の側面視で示すように、ウエハ検査用のインタフェースないし試験装置であるテスタ組み込み型のプローバ20が複数階たとえば3つの階の各々で水平一列に多数配置されている。そして、各階毎に、水平一列に並ぶ複数台(たとえば6台)のプローバ20に対して、配列方向(水平方向)に移動可能な1台の移動ステージ22が下方に設けられるとともに、同方向に移動可能な1台のカメラ24が搬送領域18寄りの前方または側方に設けられる。移動ステージ22は、水平移動して各プローバ20の真下にアクセス可能であり、各プローバ20に装着されているプローブカードに対して、検査対象のウエハの位置決め、押し付けまたは引き取り等を行えるように、ウエハを載置するチャックトップを水平面内および鉛直方向で移動させる多軸の移動機構を備えている。カメラ24は、各プローバ20におけるウエハ位置合わせ等に用いられる。
搬出入領域16は、複数の収容空間26に区画されている。これらの収容空間26には、一定数のウエハを収容する容器たとえばFOUPを受け入れるキャリアポート26a、ウエハ搬送上の位置合わせを行うアライナー26b、このウエハ検査装置10で使用される予定または使用済みのプローブカードの搬入/搬出が行われるプローブカードローダ26c、このウエハ検査装置10内の各部を統括的に制御するシステムコントローラ26d等が設置される。
搬送領域18には、この搬送領域18内を移動するだけでなく、検査領域14や搬出入領域16にも自由自在にアクセスできる3次元方向で移動可能な搬送ロボット28が配置されている。この搬送ロボット28は、キャリアポート26aと検査領域14内の任意のプローバ20との間で検査前または検査済のウエハの搬送を行うとともに、プローブカードローダ26cと検査領域14内の任意の各プローバ20との間で部品交換される新旧プローブカードの搬送を行う。ウエハ搬送に関しては、搬送ロボット28は、一対の搬送アーム29を有しており、ピック・アンド・プレース方式で、先に相手側からウエハを一方の搬送アーム29に受け取り、その後に他方の搬送アーム29で自ら搬送してきた別のウエハを相手側に渡すようになっている。
このように、このウエハ検査装置10においては、ウエハ検査室12内にプローブカードが装着されているプローバ20が複数階にわたって立体的に多数配置されている。そして、各階毎に水平一列に並んでいる複数のプローバ20に対して1台の移動ステージ22が共通に使用され、この移動ステージ22が一つのプローバ20のプローブカードに対してウエハの押し付けまたは引き取りを行っている間に、他のプローバ20で別のウエハに対する検査が行われる。プローバ20の装置構成、特にチャックトップ回りの装置構成が簡易であり、プローバ20の立体的な集約配置によりウエハ検査室12のスペース効率(特にフットプリント)に優れている。

[プローバ回りの構成]
図3に、この実施形態におけるプローバ20の主要な構成を示す。このプローバ20は、テスタ30を一体的に組み込むとともに、テスタ30のマザーボード32に厚板状のポゴフレーム34を介して着脱可能に装着されるプローブカード36と、このプローブカード36の周囲に配置される伸縮可能な筒状部材たとえばベローズ38と、プローブカード36と対向して検査対象のウエハWを載置する厚板状のチャックトップ40とを備えている。
ポゴフレーム34の中心部には、プローブカード36より一回り小さな口径を有する貫通孔またはポゴブロック装着穴42が形成されている。このポゴブロック装着穴42には、多数のポゴピン44を垂直方向に貫通させて保持する略円柱状または円盤状のポゴブロック46が着脱可能に挿嵌される。各ポゴピン44は、後述する第1のバキューム機構64(図3)によりプローブカード36およびポゴフレーム34に作用するバキューム吸引力により、その先端(下端)がプローブカード36の上面の各対応する電極に弾性的に加圧接触し、頂部(上端)がマザーボード32の各対応する電極に押し付けられる。
プローブカード36には、針状の接触子またはコンタクトプローブ37が所定の配置パターンで多数取り付けられている。各コンタクトプローブ37の先端は、プローブカード36の下面から突出し、チャックトップ40上のウエハWの表面に設けられている各対応する電極パッドと対向するようになっている。
ポゴフレーム34とマザーボード32との間には環状のスペーサ48を介して隙間50が形成される。この隙間50は、ポゴブロック取付領域の周囲に配置される環状のシール部材52により半径方向で分断されている。また、ポゴフレーム34とプローブカード36との間でも、ポゴブロック取付領域の周囲に配置される環状のシール部材54により両者間の隙間56が半径方向で分断されている。これによって、マザーボード32、プローブカード36およびシール部材52,54で囲まれる密閉可能な吸引空間58が形成される。
この吸引空間58は、ポゴフレーム34の周辺部に形成されているガス流路60および外部配管62を介してプローブカード保持用の第1のバキューム機構64に接続されている。第1のバキューム機構64は、真空ポンプまたは工場真空用力等の真空源を有しており、吸引空間58を所定の負の圧力に減圧し、この減圧状態を定常的に維持する。これにより、プローブカード36とポゴフレーム34は、吸引空間58の圧力(負圧)と周囲の圧力との差圧による上向きの力を受けて、マザーボード32に定常的に固定されるようになっている。
ベローズ38は、金属製の蛇腹構造体であり、プローブカード36の板面に垂直な方向つまり上下方向に伸縮自在に構成されている。ベローズ38の上端は、ポゴフレーム34の下面に結合されている。ベローズ38の下端は、環状の下部フランジ68を介してチャックトップ40の周辺部の上面に真空吸着力で着脱可能に結合可能となっている。
より詳しくは、チャックトップ40の上面は、ウエハWを載置する中心部またはウエハ載置面40aと、このウエハ載置面40aの半径方向外側で環状に延びる周辺部またはベローズ連結面40bとに分割されている。ベローズ連結面40bには、口径の異なる2つのOリング70a,70bを同心状に配置してなるシール部材70が設けられている。両Oリング70a,70bの下半部はベローズ連結面40bの凹所に固定され、両Oリング70a,70bの上半部はベローズ連結面40bの上に突出している。両Oリング70a,70bの頂面が下部フランジ68の下面に接触している状態では、両Oリング70a,70bに挟まれた環状の空間74は密閉可能な吸引空間となる。
この吸引空間74は、チャックトップ40の内部に形成されている気体流路76および外部配管78を介してベローズ連結用の第2のバキューム機構80に接続されている。第2のバキューム機構80は、真空ポンプまたは工場真空用力等の真空源を有しており、吸引空間74の容積が小さいので、密閉された吸引空間74を大気圧から所定の負の圧力まで瞬時に減圧することができる。この真空引きにより、下部フランジ68には吸引空間74の圧力(負圧)と周囲の圧力つまり大気圧との差圧に基づく下向きの力が作用し、ベローズ38の下端が下部フランジ68とシール部材70を介してチャックトップ40のベローズ連結面40bに結合されるようになっている。
上記のようにベローズ38の下端がチャックトップ40のベローズ連結面40bに結合されている状態では、プローブカード36とベローズ38とチャックトップ40との間に密閉可能な吸引空間または囲繞空間82が形成される。この囲繞空間82は、ポゴフレーム34の内部に形成されている気体流路84,86および外部の配管88,90を介してオーバードライブ保持用の第3のバキューム機構92に接続されている。
この第3のバキューム機構92は、真空ポンプまたは工場真空用力等の真空源を有しており、囲繞空間82の容積が相当大きくても、囲繞空間82をたとえば大気圧付近の基準圧力から所望のバキューム吸引力が得られる負の設定圧力まで高速・短時間に減圧することができる。この真空引きにより、チャックトップ40には囲繞空間82の圧力(負圧)と周囲の圧力つまり大気圧との差圧に基づく上向きの力が作用し、チャックトップ40上のウエハWがチャックトップ40の重力およびコンタクトプローブ37の弾性的な反力等に抗してプローブカード36に押圧されるようになっている。
この囲繞空間82の真空引きに際しては、バキューム吸引力が一瞬でも設定値を超えると(過大になると)、ウエハW表面の電極パッドあるいはコンタクトプローブ37が損傷を受け、あるいは変形することがある。この実施形態においては、後に詳しく説明するように、第3のバキューム機構92が囲繞空間82を大気圧付近の基準圧力から負の設定圧力まで高速・短時間に真空引きする場合でも、囲繞空間82の圧力の波形がアンダーシュートを起こさずに設定圧力に到達して飽和または安定するので、ウエハW表面の電極パッドおよびコンタクトプローブ37のいずれにもダメージを与えないようになっている。

[ウエハ検査における可動部の動作]
次に、図4を参照して、この実施形態のプローバ20において1回のウエハ検査が行われるときの可動部の主な動作を説明する。なお、プローバ20内の各部の動作は、後述するコントローラ102(図5〜図7)によって制御される。
図4の(A)に示すように、チャックトップ40は、ウエハ検査に先立ち、ベローズ38から離脱して、プローブカード36とは十分大きなスペースを開けた下方の位置で移動ステージ22に支持される。この状態で、搬送ロボット28(図1)が検査対象のウエハWをチャックトップ40上に載置する。チャックトップ40上に載置されたウエハWは、チャックトップ40に備わっているバキューム式またはメカニカル式のチャック機構(図示せず)により固定保持される。この時、第1のバキューム機構64はオン状態を保ち、第2および第3のバキューム機構80,92はオフ状態を保っている。
上記のようにしてウエハWがチャックトップ40上に載置されてから、カメラ24(図2)および移動ステージ22により、プローブカード36とウエハWとの間で水平面内の位置合わせが行われる。
この位置合わせの後、移動ステージ22は、昇降移動部を作動させて、チャックトップ40を鉛直に押し上げる。そうすると、図4の(B)に示すように、チャックトップ40のベローズ連結面40bに突出して設けられているシール部材70(Oリング70a、70b)が下部フランジ68の下面に接触した時またはその直後に、ベローズ連結用の第2のバキューム機構80がオンして、ベローズ38がチャックトップ40に連結される。チャックトップ40にベローズ38が連結されると、プローブカード36とベローズ38とチャックトップ40との間に密閉可能な囲繞空間82が形成される。しかし、この時点で、第3のバキューム機構92は未だオフ状態を保っている。
この後も、移動ステージ22はチャックトップ40の押し上げを継続し、図4の(C)に示すように、ウエハWの表面がプローブカード36のコンタクトプローブ37の先端に当接するに至る。そして、移動ステージ22は、ここからチャックトップ40をコンタクトプローブ37の弾性的な反力に抗して所定距離つまりオーバードライブ量だけさらに押し上げる。このオーバードライブ動作により、各コンタクトプローブ37の先端がウエハW表面の保護膜や汚染膜を破りながら擦って各対応する電極パッドに程良く加圧接触するに至る。
この実施形態では、移動ステージ22によるチャックトップ40の押し上げおよびオーバードライブ動作が完了して、プローブカード36とウエハWとの間に所定圧力の加圧接触状態が確立された状態の下で、オーバードライブ保持用の第3のバキューム機構92がオンする。このバキューム機構92がオンすると、上述したように、真空引きによって囲繞空間82が大気圧付近の基準圧力から負の設定圧力まで高速・短時間に減圧されることにより、チャックトップ40には囲繞空間82の圧力(負圧)と周囲の大気圧との差圧による一定の上向きの力が作用し、プローブカード36とウエハWとの間の加圧接触状態が保持される。この直後に、図4の(D)に示すように、移動ステージ22はチャックトップ40から下方に離間し、次いで同じ階の別のプローバ20へ移動する。
当該プローバ22においては、上記のようにウエハWとプローブカード36との加圧接触状態が保たれている状態の下で、テスタ30が作動する。テスタ30は、マザーボード32およびプローブカード36(コンタクトプローブ37)を介してウエハWに対するウエハレベルの電気的特性検査を実施する。
テスタ30によるウエハレベルの電気的特性検査が終了すると、移動ステージ22がチャックトップ40の下に戻って来る。このタイミングに合わせて、第3のバキューム機構92が真空引きを停止し、囲繞空間82をそれまでの減圧状態から大気圧付近の初期状態に切り換える動作(圧力復帰動作)を所定時間費やして行う。この圧力復帰動作により、それまでチャックトップ40上のウエハWをプローブカード36に押し付けていたバキューム吸引力が弱まって、チャックトップ40が降下し、ウエハWがプローブカード36から離間する。終には、チャックトップ40が移動ステージ22の上に着座する。
この直後、第2のバキューム機構80が真空引きを停止し、吸引空間74をそれまでの減圧状態から大気圧付近の初期状態に切り換える。吸引空間74の容積が小さいのでこの切り換えは瞬時に行われ、下部フランジ68がチャックトップ40のベローズ連結面40bから分離可能となる。そして、移動ステージ22がチャックトップ40をさらに下ろすことによって、チャックトップ40が図4の(A)と同じ高さ位置まで移動し、搬送ロボット28(図1)が来るのを待つ。搬送ロボット28は、チャックトップ40の傍らに着くと、検査済みのウエハWを引き取り、それと入れ替わりに当該プローバ20で次に検査を受けるべき新規のウエハWをチャックトップ40上に載置する。この後は、この新規のウエハWについて上述と同じ動作が繰り返される。

[オーバードライブ保持用バキューム機構の構成]
次に、図5を参照して、オーバードライブ保持用の第3のバキューム機構92の構成を説明する。
このバキューム機構92は、プローブカード36とベローズ38とチャックトップ40との間に形成される密閉可能な囲繞空間82に対して、バキューム吸引力を発生するための負圧を供給するだけでなく、引き離し力を発生するための正圧を供給することもできる。このために、バキューム機構92は、圧力源として、真空ポンプまたは工場真空用力からなる真空源94だけでなく、コンプレッサ等の圧縮空気源96も備えている。さらに、バキューム機構92は、他の主要な構成要素として電空レギュレータ98、電磁切換弁100およびコントローラ102を有している。ここで、電空レギュレータ98は、比例制御弁98A、圧力センサ98Bおよびバルブ制御部98Cによって構成されている。コントローラ102は、バキューム機構92内の各部の動作または状態を制御する。
より詳細には、真空源94の出力ポートは、配管104を介して電空レギュレータ98の比例制御弁98Aのポートaに接続されている。一方、圧縮空気源96の出力ポートは、配管106を介して比例制御弁98Aのポートbに接続されている。
比例制御弁98Aは上記ポートa,bの外にポートcを有しており、比例制御弁98Aの内部でポートa,bがポートcに並列に接続されている。電空レギュレータ98は、比例制御弁98Aのポートaに入力される負の圧力と、ポートbに入力される正の圧力とを任意の比で混合して、ポートcの圧力を所定レンジ内で任意の設定値に制御できるようになっている。ここで、上記レンジの下限は真空源94の出力(負圧)の値に対応し、上限は圧縮空気源96の出力(正圧)の値に対応している。比例制御弁98Aのポートcは、配管108を介して電磁切換弁100のポートdに接続されている。
電磁切換弁100は上記ポートdの外にポートe,fを有しており、内部でポートe,fのいずれか一方が選択的にポートdに繋がるようになっている。ポートeは、配管90およびポゴフレーム34の内部流路86を介して囲繞空間82に接続されている。配管90の途中には電空レギュレータ98の圧力センサ98Bが設けられる。ポートfは、配管88およびポゴフレーム34の内部流路84を介して囲繞空間82に接続される。
圧力センサ98Bは、上記のように電空レギュレータ98の一部を構成している。圧力センサ98Bの出力信号つまり配管流路90内の圧力を表わす圧力測定値信号MPは、バルブ制御部98Cに与えられる。バルブ制御部98Cは、囲繞空間82の圧力について、コントローラ102からの圧力設定値を指示する圧力設定値信号SPと、圧力センサ98Bからの圧力測定値信号MPとを比較して比較誤差を生成し、この比較誤差を零に近づけるように比例制御弁98Aの内部のバルブアクチエータを駆動制御する。この実施形態では、バルブ制御部98Cが圧力センサ98Bより圧力測定値信号MPを入力するだけでなく、コントローラ102も同じ圧力測定値信号MPを取り込めるようになっている。
この実施形態においては、電磁切換弁100、配管88,90,108およびコントローラ102によって、バキューム機構92の気体流路網110が形成されている。この気体流路網110は、後述するように、比例制御弁98Aのポートcを圧力センサ98Bを経由して囲繞空間82に接続する第1のモードと、比例制御弁98AのポートCを囲繞空間に接続し、かつ圧力センサ98Bを囲繞空間82に対して比例制御弁98Aと並列に接続する第2のモードとの間で切り換え可能に構成されている。

[オーバードライブ保持用バキューム機構の作用]
以下、図6〜図8を参照して、上記バキューム機構92の作用を説明する。バキューム機構92内の各部の動作はコントローラ102によって制御される。コントローラ102は、マイクロプロセッサ(CPU)を含み、半導体メモリ、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等の記録媒体より読み出し可能な、あるいはネットワークを通じて他のコンピュータよりダウンロード可能な所要のプログラムを実行する。
上記のように、1回のウエハ検査において、プローブカード36とウエハWとの位置合わせの後、移動ステージ22はチャックトップ40を鉛直上押し上げる動作を開始する。この時、バキューム機構92においては、真空源94、圧縮空気源96および電空レギュレータ98がオフ状態を保っている。電磁切換弁100の内部では、ポートdとポートfとが繋がっている。
これにより、チャックトップ40にベローズ38が連結された後は、つまりプローブカード36とベローズ38とチャックトップ40との間に密閉可能な囲繞空間82が形成された後は、移動ステージ22がチャックトップ40をさらに押し上げると、囲繞空間82の容積が縦方向で縮小して、囲繞空間82内の空気が押し出されるようにしてバキューム機構92側に排出される。この時、バキューム機構92において、好ましくは、比例制御弁98Aのポートcが気体流路網110の切換弁(図示せず)により囲繞空間82から遮断されている。そして、囲繞空間82からポゴフレーム34の内部流路84,86を通ってバキューム機構92の気体流路網110に送られた空気は、気体流路網110に設けられている大気ポートまたはリリーフ弁(図示せず)より大気中に放出される。こうして、この大気開放モードでは、囲繞空間82の容積が変化しても、囲繞空間82の圧力P82は大気圧付近に保たれる。
上記のような移動ステージ22によるチャックトップ40の押し上げおよびオーバードライブ動作が完了すると、バキューム機構92はそれまでの大気開放モードから圧力立ち下げモードに切り換わる(図8の時点t0)。この圧力立ち下げモードでは、コントローラ102の制御の下で、真空源94、圧縮空気源96および電空レギュレータ98がオンし、電磁切換弁100が図6に示すように切り換えられる。
すなわち、電磁切換弁100の内部では、ポートdとポートeとが繋がり、ポートfは遮断される。これにより、比例制御弁98Aのポートcが、電磁切換弁100(ポートd→e)、配管90およびポゴフレーム34の内部流路86からなる排気ルートER1を介して囲繞空間82に接続される。
圧力立ち下げモードが開始されると、囲繞空間82の空気が上記排気ルートER1を通って比例制御弁98Aのポートcに流れ込むようになる。見方を変えれば、比例制御弁98Aのポートcより負の圧力が上記排気ルートER1を通って囲繞空間82に供給されるようになる。
圧力立ち下げモードでは、圧力センサ98Bにより計測される配管流路90内の圧力P90をコントローラ102より指示される設定圧力−PSに一致させるように、電空レギュレータ98の比例制御弁98A、圧力センサ98Bおよびバルブ制御部98Cからなるフィードバック機構が動作する。これにより、囲繞空間82の圧力P82は、図8に示すように、大気圧付近の基準圧力POから指数関数的に立ち下がり、短時間で設定圧力−PSに近づく。ただし、圧力センサ98Bは、比例制御弁98Aのポートcと囲繞空間82との間に位置し、排気路上で囲繞空間82よりも下流側(相対的に比例制御弁98Aに近い方)に位置している。このため、圧力センサ98Bより得られる圧力測定値MP(P90)が圧力設定値SP(−PS)に到達しても、圧力センサ98Bよりも排気路上で上流側(相対的に比例制御弁98Aから遠い方)に位置する囲繞空間82の圧力P82は圧力設定値SP(−PS)には到達せず、それより幾らか高い値(−PS+δP)で飽和する。
コントローラ102は、圧力センサ98Bからの圧力測定値信号MPを受け取り、その圧力測定値信号MPの波形が立ち下がり領域から飽和領域(定常または安定領域)に入ったことを確認して、それまでの圧力立ち下げモードから圧力保持モードに切り換える(図8の時点t1)。
この圧力保持モードでは、真空源94、圧縮空気源96および電空レギュレータ98がオン状態を保ったまま、電磁切換弁100だけが切り換えられる。すなわち、図7に示すように、電磁切換弁100の内部で、ポートdとポートfとが繋がり、ポートeは遮断される。
これにより、比例制御弁98Aのポートcは、配管108、電磁切換弁100(ポートd→f)、配管88およびポゴフレーム34の内部流路84からなる排気ルートER2を介して囲繞空間82に接続される。一方、圧力センサ98Bは、電磁切換弁100のポートeにて一端が遮断されている配管90およびポゴフレーム34の内部流路86からなる排気ルートまたは圧力センシングルートER3を介して囲繞空間82に接続される。
圧力保持モードにおいても、圧力センサ98Bにより計測される気体流路または配管90内の圧力P90をコントローラ102より指示される設定圧力−PSに一致させるように、電空レギュレータ98の比例制御弁98A、圧力センサ98Bおよびバルブ制御部98Cがフィードバックループで動作する。ただし、圧力センサ98Bは、今度は排気路上で囲繞空間82よりも上流側(相対的に比例制御弁98Aから遠い方)に位置している。
したがって、図8に示すように、圧力立ち下げモードから圧力保持モードに切り換わると即座に囲繞空間82の圧力P82がそれまでの飽和値または安定値(−PS+δP)から設定圧力−PSにステップ的に移行し、それ以後も設定圧力−PSに保持される。この設定圧力−PSは、オーバードライブ量の押し付けによってプローブカード36とウエハWとの間に形成された所定圧力の加圧接触状態をそのまま保持するバキューム吸引力が囲繞空間82内に得られる値に設定されている。
このような圧力保持モードの下で、テスタ30は、マザーボード32およびプローブカード36(コンタクトプローブ37)を介してウエハWに対するウエハレベルの電気的特性検査を安全に実施することができる。また、図7に示すように、圧力保持モードの下で、移動ステージ22はチャックトップ40から離れることができる。
テスタ30によるウエハレベルの電気的特性検査が終了すると、バキューム機構92はそれまでの圧力保持モードから圧力復帰モードに切り換わる(図8の時点t2)。この圧力復帰モードでは、真空源94、圧縮空気源96および電空レギュレータ98がオン状態を保ったまま、電磁切換弁100だけが切り換えられる。すなわち、図6に示すように、電磁切換弁100の内部で、ポートdとポートeとが繋がり、ポートfは遮断される。つまり、バキューム機構92の気体流路網110は圧力立ち下げモードと同じ状態になる。ただし、コントローラ102より電空レギュレータ98のバルブ制御部98Cに与えられる設定圧力が、それまでの負の設定圧力−PSから大気圧付近の基準圧力POに変わる。
そうすると、圧力センサ98Bにより計測される気体流路または配管90内の圧力P90をコントローラ102より指示される大気圧付近の基準圧力POに一致させるように、電空レギュレータ98の比例制御弁98A、圧力センサ98Bおよびバルブ制御部98Cがフィードバック制御で動作するようになる。これにより、囲繞空間82の圧力P82は、図8に示すように、設定圧力−PSから指数関数的に立ち上がり、短時間で大気圧付近の基準圧力POに近づく。
ただし、この場合は、圧力立ち上げモードのときとは逆で、圧力センサ98Bより得られる圧力測定値MP(P90)が圧力設定値SP(PO)に到達しても、圧力センサ98Bよりも給気路上で下流側に位置する囲繞空間82の圧力P82は圧力設定値SP(PO)には到達せず、幾らか低い値(PO−δP)で飽和する。なお、圧力復帰モードの最中に、チャックトップ40の重力がバキューム吸引力を上回って、チャックトップ40が降下し、ウエハWがプローブカード36から離間する。そして、チャックトップ40は移動ステージ22の上に着座する。
コントローラ102は、圧力センサ98Bからの圧力測定値信号MPを受け取り、圧力測定値信号MPの波形が立ち上がり領域から飽和領域に入ったことを確認して、それまでの圧力復帰モードから大気開放モードに切り換える(図8の時点t3)。
大気開放モードに切り換わると、真空源94、圧縮空気源96および電空レギュレータ98がオフし、電磁切換弁100の内部ではポートdとポートfとが繋がる。また、囲繞空間82がバキューム機構92の大気ポート(図示せず)に接続され、囲繞空間82の圧力が大気圧に近似または一致するようになる。
なお、圧力復帰モードから大気開放モードに切り換える際に、電磁切換弁100内で一時的に図7と同様にポートdとポートfとを繋いでポートeを遮断したうえで、真空源94、圧縮空気源96および電空レギュレータ98をオンさせ、囲繞空間82の圧力P82を強制的かつ瞬時に大気圧付近の基準圧力POに到達させることも可能である。
上記のように、この実施形態では、プローブカード36、ベローズ38およびチャックトップ40で囲まれる密閉可能な囲繞空間82の中でプローブカード36とウエハWとの間に所定の圧力の加圧接触状態を保持するために、囲繞空間82を真空引きしてバキューム吸引力を発生させる。この真空引きにおいて、囲繞空間82の圧力を大気圧付近の基準圧力POから負の設定圧力−PSまで立ち下げる際、囲繞空間82の圧力P82が、図8に仮想線P82'で示すようなアンダーシュート波形を描かずに、立ち下がり領域から設定圧力付近の飽和領域または定常領域に最短かつスムーズに移行するようになっている。このことにより、ウエハW表面の電極パッドやコンタクトプローブ37にダメージを与えるおそれはなく、ウエハWに対するウエハレベルの電気的特性検査を安全に実施することができる。
さらに、この実施形態では、囲繞空間82の圧力P82を上記バキューム吸引力を発生するための負の設定圧力−PSから大気圧付近の基準圧力POに戻す際には、囲繞空間82の圧力P82が、図8に仮想線P82"で示すようなオーバーシュート波形を描かずに、立ち上がり領域から基準圧力付近の飽和領域または定常領域に最短かつスムーズに移行するようになっている。このことにより、チャックトップ40を移動ステージ22の上に大きな衝撃を伴わずにスムーズに着座させることが可能であり、チャックトップ40の損傷を回避することができる。

[他の実施形態または変形例]
上記した実施形態では、移動ステージ22によるチャックトップ40の押し上げおよびオーバードライブ動作が完了し、プローブカード36とウエハWとの間に所定圧力の加圧接触状態が確立してから、第3のバキューム機構92がオンしてその加圧接触状態を保持するようにした。しかし、チャックトップ40の押し上げ動作とバキューム機構92のバキューム吸引動作との連携関係は任意に調整可能である。たとえば、オーバードライブ動作の一部または全部をバキューム機構92に担わせることも可能である。
また、上記した実施形態では、コントローラ102が、電空レギュレータ98の圧力センサ98Bより出力される測定圧力値信号MPを通じて配管90内の圧力をモニタした。別の構成例として、圧力センサ98Bとは別個の圧力センサを用いて、コントローラ102が配管90内の圧力または他の配管内の圧力をモニタしてもよい。
10 ウエハ検査装置
20 プローバ
22 移動ステージ
28 搬送ロボット
34 ポゴフレーム
36 プローブカード
37 コンタクトプローブ(接触子)
38 ベローズ(変形可能な筒状部材)
40 チャックトップ
64 (プローブカード保持用の)第1のバキューム機構
80 (ベローズ連結用の)第2のバキューム機構
88,90 配管
92 (オーバードライブ保持用)の第3のバキューム機構
94 真空源
98 電空レギュレータ
98A 比例制御弁
98B 圧力センサ
98C バルブ制御部
100 電磁切換弁
102 コントローラ
108 配管
110 気体流路網

Claims (8)

  1. 検査対象のウエハの表面に形成されている複数の電極にそれぞれ接触するための複数の接触端子を有するプローブカードと、
    前記プローブカードの周囲に配置され、前記プローブカードに対向させて前記ウエハを載置する厚板部材であるチャックトップと、
    前記プローブカードと前記ウエハとの間で所定の加圧接触状態を形成または維持するために、前記チャックトップおよび前記プローブカードで囲まれる密閉可能な囲繞空間を設定圧力まで真空引きするバキューム機構と
    を備え、
    前記バキューム機構が、
    真空源と、
    前記真空源に接続される第1のポートおよび前記囲繞空間に接続されるための第2のポートを有する比例制御弁と、前記第2のポートに接続される密閉された所定の気体流路または空間の圧力を測定する圧力センサと、所望の圧力設定値を指示する電気信号に応じて、前記圧力センサより得られる圧力測定値が前記圧力設定値に一致または近似するように前記比例制御弁を制御するバルブ制御部とを有する電空レギュレータと、
    前記比例制御弁の前記第2のポートを前記圧力センサを経由して前記囲繞空間に接続する第1のモードと、前記比例制御弁の第2のポートを前記囲繞空間に接続し、かつ前記圧力センサを前記囲繞空間に対して前記比例制御弁と並列に接続する第2のモードとの間で切り換え可能に構成されている気体流路網と
    を有するウエハ検査装置。
  2. 前記気体流路網が、
    第3、第4および第5のポートを有する第1の切換弁と、
    前記比例制御弁の前記第2のポートと前記第1の切換弁の前記第3のポートとを接続する第1の気体流路と、
    前記第1の切換弁の前記第4のポートと前記囲繞空間とを前記圧力センサを経由して接続する第2の気体流路と、
    前記第1の切換弁の前記第5のポートと前記囲繞空間とを接続する第3の気体流路と、
    前記第1のモードを選択するために前記第3のポートが前記第4のポートに繋がるように前記第1の切換弁を切り換え、前記第2のモードを選択するために前記第3のポートが前記第5のポートに繋がるように前記第1の切換弁を切り換えるコントローラと
    を有する、請求項1に記載のウエハ検査装置。
  3. 前記コントローラは、前記第1のモードにおいて前記第2の気体流路内の圧力を表わす圧力測定値信号を前記圧力センサまたは別の圧力センサより受け取り、前記圧力測定値信号の波形が立ち下がり領域から飽和領域に達したことを確認して、前記第1のモードから前記第2のモードに切り換える、請求項2に記載のウエハ検査装置。
  4. 前記バキューム機構が、圧縮空気源をさらに有し、
    前記比例制御弁が、前記第2のポートに対して前記第1のポートと並列に接続されるとともに前記圧縮空気源に接続される第6のポートをさらに有し、
    前記電空レギュレータは、前記真空源および前記圧縮空気源より前記比例制御弁の前記第および第6のポートにそれぞれ入力される負の圧力と正の圧力とを任意の比で混合して、前記第のポートの圧力を所定範囲内で所望の設定値に制御する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のウエハ検査装置。
  5. 前記チャックトップを分離可能に支持する移動可能なステージを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のウエハ検査装置。
  6. 前記ステージは、前記チャックトップを昇降移動させるための昇降部を有し、前記プローブカードの接触子に前記チャックトップ上の前記ウエハの表面を当接させてから、所望のオーバーストローク量だけ前記チャックトップを押し込んで、前記プローブカードと前記ウエハとの間で前記加圧接触状態を形成する、請求項5に記載のウエハ検査装置。
  7. 前記昇降部が前記チャックトップを前記所望のオーバーストローク量だけ押し込んだ後に、前記気体流路網が前記第1のモードに切り替わり、前記第1のモードの下で前記圧力センサより得られる前記圧力測定値が前記圧力設定値に一致または近似するように前記バルブ制御部が前記比例制御弁を制御し、
    前記圧力測定値が飽和領域に入って安定した状態で前記気体流路網が前記第1のモードから前記第2のモードに切り替わり、前記第2のモードの下で前記圧力センサより得られる前記圧力測定値が前記圧力設定値に一致または近似するように前記バルブ制御部が前記比例制御弁を制御する、
    請求項6に記載のウエハ検査装置。
  8. 前記プローブカードの周囲に配置され、前記プローブカードの板面と垂直な方向で伸縮自在な筒状部材と、
    前記チャックトップの前記ウエハを載置するためのウエハ載置面の周囲に取り付けられ、バキューム吸引力を用いて前記筒状部材と着脱可能かつ密閉可能に結合する連結部と
    を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のウエハ検査装置。
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