JP6295825B2 - インクジェット用水性インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録物の製造方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
まず、非多孔質基材に対してインクは基本的に浸透しないため、基材上のインクはすぐに乾かなくてはならないが、水性インクの主溶媒である水自体、及び添加剤として添加される水溶性有機溶剤により乾燥性が悪化してしまい乾燥不良を起こしやすい側面がある。このため印字物を重ねた際、あるいは巻き取った際に、インクが裏写りしてしまう、いわゆるブロッキングが起こってしまうことがある。
特許文献3には、インク組成物の耐光性を向上させる手段として、分子鎖中に紫外線吸収活性又は光安定化活性を有する部位を存在させた高分子により色材を包含させることを特徴とするインクジェット記録用インクが開示されている。
一方、特許文献6には、メラミン樹脂粒子の表面をチタンアルコキシドの重縮合物で被覆された白色粒子を含むインクジェット用白色インクが提案されている。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
まず、本発明に用いるポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子について説明する。本発明におけるポリカーボネート系ウレタン樹脂とは、ポリカーボネートポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるものを指す。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下で、前記ポリカーボネートポリオールと前記ポリイソシアネートを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて前記中和剤により中和し、その後鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得ることができる。
なお、最低造膜温度とは、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンをアルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度を上げていったときに透明な連続フィルムが形成される最低の温度のことを指す。最低造膜温度未満の温度領域では、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンは液体状態、あるいは白色粉末状となる。
次に、本発明に用いる顔料について説明する。本発明には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト等の各顔料を含む各記録用インクを用いることができる。本発明においては、顔料を含むビニルポリマー粒子がインクに含有されている。
次に、本発明における水溶性有機溶剤について説明する。
本発明に使用し得る水溶性有機溶剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネイト、炭酸エチレン等が挙げられるが、沸点250℃以下であることが必要である。
本発明に用いられる水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。インクジェット記録用インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
次に本発明に用いる紫外線吸収剤について説明する。紫外線吸収剤は画像堅牢性、とりわけ耐光性の向上のために加えられる。前記紫外線吸収剤としては特に制限はなく、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤などの中から適宜選択して用いることができる。下記に詳細を例示する。
紫外線吸収剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明のインクにおいては、記録媒体への濡れ性を確保する目的で、界面活性剤を加えても良い。界面活性剤の添加量は、インク中に有効成分として、0.1重量%〜5重量%が好ましい。0.1重量%以上であると、非多孔質基材への濡れ性が確保できるため、画像品質が向上し、5重量%以下であると、インクが泡立ちにくくなるため、優れた吐出安定性が得られる。
界面活性剤としては、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能であるが、色材の分散安定性と画像品質との関係から、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等のノニオン系の界面活性剤が望ましく用いられる。また、処方によってはフッ素系の界面活性剤やシリコーン系の界面活性剤を併用(もしくは単独使用)することも可能である。
その他の添加剤としては、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等が挙げられる。
防腐防黴剤としては、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコ−ル酸アンモン、ジイソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリト−ル、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響をおよぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。その例として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、第4級アンモニウム水酸化物やジエタノールアミン、トリエタノ−ルアミン等のアミン、水酸化アンモニウム、第4級ホスホニウム水酸化物等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録装置は、少なくとも記録媒体に印字する印字手段と、印字された記録物を加熱する加熱手段とを有している。また、インクジェット用水性インクにエネルギーを印加し、インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段、及び塩化ビニル樹脂フィルム、PETフィルム、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムである非多孔質基材やその他の記録媒体を搬送する搬送手段を有することがある。
また本発明のインクジェット記録装置においては、記録媒体を搬送する搬送手段を有することがある。搬送手段としては、搬送ローラ、搬送ベルトなど公知の搬送手段を用いることが可能である。
図1に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した非多孔質基材を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され画像が記録(形成)された非多孔質基材をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。なお、図1中、111は上カバー、112は前面を表す。
本発明の記録物は、本発明のインクを用いて記録媒体に情報又は画像が記録されているものである。前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット用水性インクに熱エネルギー又は力学的エネルギーのいずれかを作用させて記録媒体に印字する印字工程と、印字された記録物を加熱する加熱工程とを有している。また、印字工程においては、前記記録媒体が非多孔質基材であることが好ましい。本発明のインクが非多孔質基材に適用されるとき、良好な光沢と画像堅牢性を備える画像を提供することができる。ここで、熱エネルギー、力学的エネルギーは前述のものを用いることができる。
また、ホワイトインクが記録媒体の全面に印字された記録媒体に対し、前記顔料がホワイト顔料以外の顔料であるインクを前記記録媒体に印字し、印字された記録物を加熱することもできる。これによれば、視認性を向上させるためにホワイトインクが塗布された記録媒体体に対して本発明における印字用のインクを記録媒体に印字することが可能となる。なお、これらの加熱温度は上記の加熱温度と同様の範囲が好ましい。
以下、「プロピレングリコール(bp188℃)」とあるのは、「1,2−プロパンジオール(bp187℃)」を意味する。
攪拌機、還流冷却管及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6−ヘキサンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物)1500g、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)220g及びジプロピレングリコールジメチルエーテル(bp171℃)1347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンAの調製において、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの代わりにヘキサメチレンジイソシアネートを用いた他は同様にしてポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンB(ウレタン樹脂成分30%、水64%、ジプロピレングリコールジメチルエーテル6%)を得た。得られたポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンBについて、同様に塗膜強度を測定したところ、マルテンス硬度は87N/mm2であった。また、得られたポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンBの最低造膜温度は33℃であった。
−モノアゾイエロー顔料含有ポリマー粒子分散体の調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成社製、商品名:AS−6)4.0g及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成社製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液800gを得た。
ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンA 7.5重量部
(内、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(bp171℃) 0.9重量部含む)
アクリル系樹脂エマルジョン 2重量部
(DIC社製ボンコートR−3380−E)
界面活性剤CH3(CH2)12O(CH2CH2O)3CH2COOH 2重量部
プロピレングリコール(bp188℃) 20重量部
ジエチレングリコールnブチルエーテル(bp230℃) 15重量部
防腐防黴剤 プロキセルLV(アビシア社製) 0.1重量部
イオン交換水 38.4重量部
実施例及び比較例におけるインクの配合及び評価結果を表1、表2に示す。なお、表1、表2中、空欄は「配合なし」を示す。
<乾燥性評価>
作製したインクを、加熱ファンを有するインクジェットプリンター(株式会社リコー製IPSiO GXe5500改造機)に充填し、白塩ビシートIJ5331(住友スリーエム社製)に対してベタ画像を印刷した後、加熱ファンにより60℃で乾燥させ、画像を形成した。乾燥後のベタ部に濾紙を押し当て、濾紙へのインクの転写の具合から以下の基準により判定した。
A:60℃15分の乾燥条件で濾紙への転写がなくなる。
B:60℃30分の乾燥条件で濾紙への転写がなくなる。
C:60℃60分の乾燥条件で濾紙への転写がなくなる。
D:60℃60分の乾燥条件でも濾紙への転写がなくならない。
作製したインクを、加熱ファンを有するインクジェットプリンター(株式会社リコー製IPSiO GXe5500改造機)に充填し、白塩ビシートIJ5331(住友スリーエム社製)に対してベタ画像を印刷した後、加熱ファンにより60℃で乾燥させ、画像を形成した。画像ベタ部の60°光沢度を光沢度計(BYK Gardener社製、4501)により測定し、以下の基準より判定した。
A:60°光沢度が100%より大きい。
B:60°光沢度が81%〜100%。
C:60°光沢度が60%〜80%。
D:60°光沢度が60%未満
作製したインクを、加熱ファンを有するインクジェットプリンター(株式会社リコー製IPSiO GXe5500改造機)に充填し、白塩ビシートIJ5331(住友スリーエム社製)に対してベタ画像を印刷した後、加熱ファンにより60℃で乾燥させ、画像を形成した。ベタ部を乾いた木綿(カナキン3号)で400gの加重をかけて擦過し、下記基準により耐擦過性を判定した。
A:50回以上擦っても画像が変化しない。
B:50回擦った段階で多少の傷が残るが画像濃度には影響せず、実使用上問題ない。
C:21〜50回擦過する間に画像濃度が低下してしまう。
D:20回以下の擦過で画像濃度が低下してしまう。
作製したインクを、加熱ファンを有するインクジェットプリンター(株式会社リコー製IPSiO GXe5500改造機)に充填し、白塩ビシートIJ5331(住友スリーエム社製)に対してベタ画像を印刷した後、加熱ファンにより60℃で乾燥させ、画像を形成した。綿棒をエタノールの50%水溶液に含浸させ、画像のベタ部を20回擦過し、ベタ部の塗膜の剥がれ具合から、以下の基準により判定した。
A:ベタ部に全く剥がれが見られず、綿棒にも汚れが見られない。
B:ベタ部に剥がれは見当たらないが、綿棒にわずかに汚れが付着している。
C:ベタ部にインクの溶け出しが見られる。
D:ベタ部のインクが剥がれ、PVC(ポリ塩化ビニル)フィルムが一部以上露出している。
作製したインクを、加熱ファンを有するインクジェットプリンター(株式会社リコー製IPSiO GXe5500改造機)に充填し、白塩ビシートIJ5331(住友スリーエム社製)に対してベタ画像を印刷した後、加熱ファンにより60℃で乾燥させ、画像を形成した。得られた各画像サンプルをウェザオメータCi35A(アトラス社製、キセノン光源)にて外側フィルタ、内側フィルタ共にタイプSボロシリケイトガラスを使用してブラックパネル温度89℃設定、50%RHで露光量が2600kJ/m2になるまで暴露試験を実施し、試験前後の褪色状態をX−Rite938(X−Rite社製)にて測定し、下記式から耐光性(色差ΔE*ab)を求め、下記基準により耐光性を判定した。
ΔE*ab=(ΔL*2+Δa*2+Δb*2)1/2
A:ΔE*ab≦5
B:5<ΔE*ab≦10
C:10<ΔE*ab≦20
D:20<ΔE*ab
前記耐光性試験後の画像ベタ部を乾いた木綿(カナキン3号)で400gの加重をかけて擦過し、下記基準により耐光擦過性を評価した。
A:50回以上擦っても画像が変化しない。
B:50回擦った段階で多少の傷が残るが画像濃度には影響せず、実使用上問題ない。
C:21〜50回擦過する間に画像濃度が低下してしまう。
D:20回以下の擦過で画像濃度が低下してしまう。
実施例1においてプロピレングリコール(bp188℃)20重量部を2,3−ブタンジオール(bp183℃)25重量部に代え、イオン交換水38.4重量部を33.4重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2においてモノアゾイエロー顔料含有ポリマー粒子分散液15重量部を48重量部に代え、イオン交換水33.4重量部を0.4重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2においてポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンA7.5重量部を0.3重量部に代え、イオン交換水33.4重量部を40.6重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2においてポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンA7.5重量部を12重量部に代え、イオン交換水33.4重量部を28.9重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2においてポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンA7.5重量部をポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンB7.5重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2においてポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンA7.5重量部を5重量部に代え、アクリル系樹脂エマルジョン2重量部を4.5重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2において紫外線吸収剤としてTINUVIN479−DW(BASF社製)1重量部を加え、イオン交換水33.4重量部を32.4重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例2において紫外線吸収剤としてTINUVIN477−DW(BASF社製)1重量部を加え、イオン交換水33.4重量部を32.4重量部に代えた以外は、実施例2と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
−シリコーン表面処理二酸化チタンの調製−
減圧乾燥機にて110℃で2日間乾燥させた二酸化チタン(CR−60、石原産業(株)製)10部を、等圧滴下ろうとを備え付けた200mlフラスコに投入し、窒素ガス置換した。反応性シリコーンオイルKF−99(信越工業社製)0.5部を脱水トルエン40部で希釈した溶液を滴下ろうとから徐々に加えながら撹拌した。滴下終了後、オイルバスで加熱しトルエンを留去してから、150℃で3時間反応させた。反応終了後、固形分を回収し、トルエン、次いでメタノールで十分に洗浄した後に60℃で1日減圧乾燥し、シリコーン表面処理二酸化チタンを得た。
実施例1のモノアゾイエロー顔料含有ポリマー粒子分散体の調製において、イエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー74、大日精化工業社製)を上記で調製したシリコーン表面処理二酸化チタン6重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホワイト顔料含有ポリマー粒子分散体を調製した。得られたポリマー粒子について、粒度分布測定装置(ナノトラックUPA−EX150、日機装社製)で測定した平均粒子径(D50)は280nmであった。
実施例10において作製したホワイトインクを記録媒体(透明PET(E5100、東洋紡社製))の全面に塗布した後、実施例2で作製したインクでベタ画像を印刷すること以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
実施例8において2,3−ブタンジオール(bp183℃)25重量部を1,2−ブタンジオール(bp194℃)25重量部に代えた以外は、実施例8と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例8において2,3−ブタンジオール(bp183℃)25重量部を1,3−プロパンジオール(bp214℃)25重量部に代えた以外は、実施例8と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例8において2,3−ブタンジオール(bp183℃)25重量部を1,2−プロパンジオール(bp187℃)25重量部に代えた以外は、実施例8と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例8において2,3−ブタンジオール(bp183℃)25重量部を1,3−ブタンジオール(bp203℃)25重量部に代えた以外は、実施例8と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
−イエロー顔料界面活性剤分散液の調製−
モノアゾイエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー74、大日精化工業社製)30.0部、ポリオキシエチレンスチレンフェニルエーテル(ノニオン系界面活性剤、第一工業製薬社製、ノイゲンEA−177、HLB値=15.7)10.0部、イオン交換水60.0部を用意した。
次いで、一次顔料分散体に、水溶性高分子化合物水溶液として、水溶性ポリウレタン樹脂(タケラックW−5661、三井武田ケミカル社製、有効成分35.2質量%、酸価40mgKOH/g、分子量18,000)を4.26部添加し、充分に撹拌してイエロー顔料界面活性剤分散液を得た。得られた分散液における顔料分散体の平均粒子径(D50)は62nmであった。
上記顔料分散液を用いて、以下の処方で混合攪拌後、0.2μmポリプロピレンフィルターにて濾過しインクを作製した。
実施例1においてポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンAを加えず、イオン交換水38.4重量部を45.9重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
実施例1のインクに対して評価をするにあたり、ベタ画像を印刷した後において、加熱ファンにより60℃で乾燥を行わず、25℃一晩放置して乾燥させて実施例1と同様の評価を行った。
実施例8において2,3−ブタンジオール(bp183℃)25重量部をグリセリン(bp290℃)25重量部に代えた以外は、実施例8と同様にしてインクを作製した。作製したインクについて実施例1と同様の評価を行った。
−ホワイト顔料分散液の調製−
バイアル瓶にイオン交換水11.4部、3−メチル−1,3−ブタンジオール12部、分散剤としてDISPERBYK−190(ビックケミー社製)0.6部を入れ軽く撹拌して均一化した後、上記調製したシリコーン表面処理二酸化チタン6部を加え、50℃で3時間超音波を照射(600W)して分散液を得た。この分散液を室温まで徐冷することでホワイト顔料分散液を調製した。得られたホワイト顔料分散液における顔料分散体の体積平均粒子径は、粒度分布測定装置(ナノトラックUPA−EX150、日機装社製)で測定したところ、231nmであった。
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 非多孔質基材積載部(圧板)
142 非多孔質基材
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 先端加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
174 ファンヒータ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インクカートリッジ
Claims (11)
- 加熱工程を含むインクジェット記録方式に用いるインクジェット用水性インクであって、水、水溶性有機溶剤、顔料を含むビニルポリマー粒子、ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子を含有し、
前記水溶性有機溶剤が、沸点250℃以下の水溶性有機溶剤のみからなり、
前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子の最低造膜温度が25℃以上であることを特徴とするインクジェット用水性インク。 - 前記顔料がホワイト顔料であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用水性インク。
- 紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット用水性インク。
- 前記水溶性有機溶剤が、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール及び2,3−ブタンジオールからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット用水性インク。
- 前記ビニルポリマーが、アリールアルキル基又はアリール基を含むアクリレート、スチレン系マクロマー及びアルキルメタクリレート系マクロマーに由来する構成要素からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェット用水性インク。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット用水性インクに熱エネルギー又は力学的エネルギーのいずれかを作用させて記録媒体に印字する印字工程と、印字された記録物を加熱する加熱工程とを有することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 前記加熱工程における加熱温度が、前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子の最低造膜温度から10℃以上低い温度であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録方法。
- 顔料がホワイト顔料であるインクジェット用水性インクを記録媒体の全面に塗布する工程と、顔料がホワイト顔料以外の顔料であるインクジェット用水性インクを記録媒体に印字する工程とを有することを特徴とする請求項6又は7に記載のインクジェット記録方法。
- 前記記録媒体が非多孔質基材であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット用水性インクを用いて記録媒体に記録することを特徴とするインクジェット記録物の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット用水性インクを用いて記録媒体に印字する印字手段と、印字された記録物を加熱する加熱手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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