JP6262504B2 - 軟磁性粉末を用いた圧粉コアおよび該圧粉コアの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)Fe基非晶質合金粉末を含む軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた前記成形体を熱処理して得られる圧粉コアであって、前記圧粉コアは、粉末充填率が75体積%以上であり、JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm2以上11N/mm2以下であることを特徴とする圧粉コア。
R=(F1/F0−1)×100 (i)
ここで、F0は、前記熱処理前の前記成形体の粉末充填率(単位:体積%)であって、F1は、前記熱処理により得られた前記圧粉コアの粉末充填率(単位:体積%)である。
ことを特徴とする圧粉コアの製造方法。
1.圧粉コア
(1)構造、形状
図1に示す本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた成形体を熱処理して得られるものである。この熱処理によって絶縁性結着材は硬化したり熱分解を受けたりするため、本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は絶縁性結着材に由来する成分を含有する。本明細書において、この絶縁性結着材に由来する成分を「結着材の熱分解残渣」ともいう。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、軟磁性粉末2の充填率(本明細書において、軟磁性粉末2の粉末充填率を「粉末充填率」という。)が75体積%以上である。
WM=W0×C/100
熱処理前の成形体の見かけの体積V0(単位:cm3)を求める。ここでは、成形体が図1に示されるようにリング状の形状を有している場合を具体例とする。
V0={(外径/2)2−(内径/2)2}×π×高さ
ここで、外径、内径および高さはいずれも熱処理前の成形体の測定値(単位:cm)である。
上記の値(WMおよびV0)および軟磁性粉末の密度ρ(単位:g/cm3)に基づき、熱処理前の成形体の粉末充填率F0は次式により求められる。
F0=WM/V0/ρ×100
続いて、熱処理により得られた圧粉コア1の寸法を成形体の場合と同様に測定して、圧粉コア1の見かけの体積V1(単位:cm3)を求める。
得られた体積V1に基づき、圧粉コア1の粉末充填率F1(単位:体積%)は次式により求められる。
F1=WM/V1/ρ×100
R=(F1/F0−1)×100 (i)
ここで、前述のとおり、F0は、熱処理が行われる前の成形体の粉末充填率(単位:体積%)であって、F1は、熱処理により得られた圧粉コア1の粉末充填率(単位:体積%)である。
(3−1)圧環強度
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は圧環強度が3.9N/mm2以上11N/mm2以下である。圧環強度は、JIS Z2507:2000(「焼結軸受−圧環強さ試験方法」、ISO2739:1973に対応)に準拠した試験により測定することできる。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1はヤング率が50MPa以上であることが好ましい。本明細書において、ヤング率は、前述の圧環強度を測定する試験の際に得た応力ひずみ曲線における初期の直線部の傾きから求めた値を意味する。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、上記のとおり、粉末充填率F1が75体積%以上であり、圧環強度が3.9N/mm2以上11N/mm2以下であるため、磁気特性に優れる。具体的には、圧粉コア1の初透磁率が高まりやすく、圧粉コア1のコアロスが低くなりやすい。圧粉コア1の初透磁率の下限は特に限定されず、圧粉コア1の用途に応じて適宜設定されるべきものである。一例を挙げれば、圧粉コア1の初透磁率は100kHzの条件で測定して得られる値として40以上であることが好ましく、60以上であることがより好ましい。圧粉コア1のコアロスの上限は特に限定されず、圧粉コア1の用途に応じて適宜設定されるべきものである。一例を挙げれば、圧粉コア1のコアロスは、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定して得られる値として600W/cm3以下であることが好ましく、400W/cm3以下であることがより好ましく、300W/cm3以下であることが特に好ましい。
(5−1)軟磁性粉末
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1が含有する軟磁性粉末2の組成は、軟磁性粉末2が軟磁性体としての性質を有している限り、特に限定されない。軟磁性粉末2の具体例として、Fe基非晶質合金粉末、Fe−Ni系合金粉、Fe−Si系合金粉末、純鉄粉末(高純度鉄粉)等の軟磁性合金粉末や、フェライト等の酸化物軟磁性粉末などが挙げられる。Fe基非晶質合金の一種であるFe−P−C−B−Si系の非晶質合金は、Fe基金属ガラス合金とも呼ばれる。かかる非晶質合金の具体的な一例は、その組成がFe100-a-b-c-x-y-z-tNiaSnbCrcPxCyBzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦3at%、0at%≦c≦6at%、3.0at%≦x≦10.8at%、2.0at%≦y≦9.8at%、0at%≦z≦8.0at%、0at%≦t≦5.0at%であることが好ましい。
結着材の熱分解残渣3を与える絶縁性結着材は、成形体に含有された状態で軟磁性粉末2を保持することができるとともに、絶縁性結着材に由来する結着材の熱分解残渣3が、圧粉コア1内で軟磁性粉末2を互いに他から絶縁された状態を維持しつつ保持できる限り、特に限定されない。絶縁性結着材の一例として有機系の樹脂が挙げられ、有機系の樹脂の具体例として、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。絶縁性結着材の他の一例として水ガラスなどの無機系の材料が挙げられる。絶縁性結着材は一種類の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。絶縁性結着材は有機系材料と無機系材料との混合体であってもよい。
上記の本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の製造方法は特に限定されないが、次に説明する製造方法を採用すれば、圧粉コア1をより効率的に製造することが実現される。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の製造方法は、軟磁性粉末2および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形工程、および圧縮成形工程により得られた成形体を熱処理して圧粉コア1を得る熱処理工程を備える。
圧縮成形工程では、軟磁性粉末2および絶縁性結着材を有する造粒粉を成形型内に充填して、型内の造粒粉を圧縮成形することにより、圧粉コア1と同様の形状を有する成形体を得る。造粒粉は取り扱い性に優れるため圧縮成形工程の作業性を向上させることができる。
造粒粉は、前述の軟磁性粉末2および前述の絶縁性結着材を含有する。造粒粉における絶縁性結着材の含有量は特に限定されない。かかる含有量が過度に低い場合には、絶縁性結着材が軟磁性粉末2を保持しにくくなる。また、この場合には、熱処理工程を経て得られた圧粉コア1中で結着材の熱分解残渣3が複数の軟磁性粉末2を互いに他から絶縁しにくくなる。一方、上記の絶縁性結着材の含有量が過度に高い場合には、熱処理工程を経て得られた圧粉コア1に含有される結着材の熱分解残渣3の含有量が高くなりやすい。圧粉コア1中の結着材の熱分解残渣3の含有量が高くなると、圧粉コア1の磁気特性が低下しやすくなる。それゆえ、造粒粉中の絶縁性結着材の含有量は、造粒粉全体に対して、0.5質量%以上5.0質量%以下となる量にすることが好ましい。圧粉コア1の磁気特性が低下する可能性をより安定的に低減させる観点から、造粒粉中の絶縁性結着材の含有量は、造粒粉全体に対して、1.0質量%以上2.5質量%以下となる量にすることが好ましく、1.2質量%以上2.0質量%以下となる量にすることがより好ましい。
圧縮加圧工程における加圧条件は特に限定されない。造粒粉の組成、成形品の形状などを考慮して適宜設定すればよい。造粒粉を圧縮成形する際の加圧力が過度に低い場合には、成形品の機械的強度が低下する。このため、成形品の取り扱い性が低下する、成形品から得られた圧粉コア1の圧環強度が低下する、圧粉コア1の磁気特性が低下するといった問題が生じやすくなる。一方、造粒粉を圧縮成形する際の加圧力が過度に高い場合には、その圧力に耐えうる成形金型を作成するのが困難になってくる。圧縮加圧工程が圧粉コア1の機械特性や磁気特性に悪影響を与える可能性をより安定的に低減させ、工業的に大量生産を容易に行う観点から、造粒粉を圧縮成形する際の加圧力は、0.3GPa以上2GPa以下とすることが好ましく、0.5GPa以上2GPa以下とすることがより好ましく、1GPa以上2GPa以下とすることが特に好ましい。
圧縮加圧工程では、加熱しながら加圧を行ってもよいし、常温で加圧を行ってもよい。
熱処理工程では、上記の圧縮加圧工程により得られた成形体を加熱することにより、圧縮加圧工程において軟磁性粉末2に付与された歪を緩和させて磁気特性の調整を行って、圧粉コア1を得る。
熱処理条件を設定する際の圧粉コア1の磁気特性の評価基準は特に限定されない。評価項目の具体例として圧粉コア1のコアロスを挙げることができる。この場合には、圧粉コア1のコアロスが最低となるように成形体の加熱温度を設定すればよい。コアロスの測定条件は適宜設定され、一例として、周波数100kHz、最大磁束密度100mTとする条件が挙げられる。
本明細書において、上記の方法により設定された、圧粉コア1のコアロスが最低となるような熱処理における加熱温度を「最適熱処理温度」ともいう。
(実施例1)
(1)Fe基非晶質合金粉末の作製
水アトマイズ法を用いて、Fe74.43at%Cr1.96at%P9.04at%C2.16at%B7.54at%Si4.87at%なる組成になるように秤量して得られた非晶質軟磁性粉末を軟磁性粉末として作製した。得られた軟磁性粉末の粒度分布は、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて体積分布で測定した。その結果、体積分布において50%となる粒径である平均粒径(D50)は10.6μmであった。
上記の軟磁性粉末を98.3質量部、シリコーン樹脂(硬化物のガラス転移温度(Tg)は−120℃)からなる絶縁性結着材を1.4質量部、およびステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤を0.3質量部を溶媒としてのキシレンに混合してスラリーを得た。
得られた造粒粉を金型に充填し、面圧2GPaで加圧成形して、外径20mm×内径12mm×厚さ6.8mmのリング形状を有する成形体を得た。
得られた成形体を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度40℃/分で最適コア熱処理温度である480℃まで加熱し、この温度にて1時間保持し、その後、炉内で室温まで冷却する熱処理を行い、圧粉コアを得た。
実施例1において使用したシリコーン樹脂からなる絶縁性結着材に代えて、下記の絶縁性結着材を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、圧粉コアを得た。各実施例における熱処理の最適コア熱処理温度は表1に示した。
実施例3:アクリル樹脂、ガラス転移温度(Tg)は−23℃
実施例4:アクリル樹脂、ガラス転移温度(Tg)は−6℃
実施例5:アクリル樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は−9℃
実施例6:エポキシ樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は60℃
実施例7:エポキシ樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は165℃
実施例8:変性シリコーン樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は55℃
実施例9:変性シリコーン樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は18℃
実施例10:アクリル樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は−13℃
実施例11:アクリル樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は10℃
実施例12:フェノール樹脂、ガラス転移温度(Tg)は99℃
実施例13:シリコーン樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は55℃
実施例14:シリコーン樹脂、ガラス転移温度(Tg)は65℃
実施例8において、軟磁性粉末に対する絶縁性結着材の配合量および圧縮成形における加圧力のいずれか一方を、表2に示すように変化させたこと以外は、実施例8と同様の操作を行い、圧粉コアを得た。
示差熱−熱重量同時測定装置(TG−DTA、リガク社製)を用いて、各実施例において用いた絶縁性結着材に対して、各実施例において行われた熱処理における熱履歴と同一の条件での熱履歴を与えて、絶縁性結着材の質量変化(単位:質量%)を測定した。測定結果を表1に示す。
実施例において作製したリング状の粉末充填率の変化率Rを次の方法で求めた。
まず、圧縮成形に供される、軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉の組成から、造粒粉中の軟磁性粉末の含有量C(単位:質量%)を求めた。次に、熱処理前の成形体の質量W0(単位:g)を測定した。これらの値から、熱処理前の成形体に含有される軟磁性粉末の質量WM(単位:g)を求めた。
WM=W0×C/100
リング状の形状を有する熱処理前の成形体の見かけの体積V0(単位:cm3)を求めた。
V0={(外径/2)2−(内径/2)2}×π×高さ
ここで、外径、内径および高さはいずれもリング状の形状を有する熱処理前の成形体の測定値(単位:cm)とした。
上記の軟磁性粉末の密度ρ(具体的には、7.064g/cm3であった。)を用いて、熱処理前の成形体の粉末充填率F0(単位:体積%)を次式により求めた。
F0=WM/V0/ρ×100
続いて、熱処理により得られた圧粉コアの見かけの体積V1(単位:cm3)を、V0の場合と同様にして寸法測定に基づき求めた。
得られた体積V1を用いて、圧粉コアの粉末充填率F1(単位:体積%)を次式により求めた。
F1=WM/V1/ρ×100
こうして求めた熱処理前の成形体の粉末充填率F0および圧粉コアの粉末充填率F1から、下記式により定義される粉末充填率の変化率R(単位:%)を求めた。
R = (F1/F0−1)×100
以上のようにして求めた、成形体の粉末充填率F0および圧粉コアの粉末充填率F1ならびに粉末充填率の変化率Rを表1と表2に示す。
実施例において作製した圧粉コアを、JIS Z2507:2000に準拠した試験方法により測定して、圧環強度を求めた。求めた圧環強度を表1と表2に示す。
実施例において圧粉コアを作製する際の中間製造物と位置づけられる成形体を別途作製し、上記の要領で成形体の圧環強度を求めた。求めた圧環強度を表1と表2に示す。
上記の圧粉コアおよび成形体の圧環強度の測定の際に、それぞれについての応力ひずみ曲線を得た。これらの曲線における初期の直線部の傾きから、圧粉コアのヤング率および成形体のヤング率を求めた。それらの結果を表1と表2に示す。
実施例において作製した成形体に対して熱処理を行う前にその厚さH0(単位:cm)を測定し、熱処理により得られた圧粉コアの高さH1(単位:cm)を測定し、次の式により圧粉コアの厚さの変化率RH(単位:%)を求めた。
RH = (H1/H0−1)×100
求めた圧粉コアの厚さの変化率RHを表1と表2に示す。
熱処理により得られた圧粉コアの質量W1(単位:g)を測定した。
下記式から、熱処理後の圧粉コアに含まれる軟磁性粉末に対する結着材の熱分解残渣の含有量Ctr(単位:質量%)を求めた。
Ctr=(W1/WM−1)×100
なお、WMは試験例2において求めた軟磁性粉末の質量(単位:g)である。
求めた結着材の熱分解残渣の含有量Ctrを表1と表2に示す。
JIS Z2501::2000(ISO 2738:1996)に準拠して、圧粉コアの見掛け密度(単位:g/cm3)を測定した。求めた密度を表1と表2に示す。
実施例により作製したリング状の形状を有する圧粉コアに銅線の巻線を施し、インピーダンスアナライザー(HP社製「4192A」)を用いて周波数100kHzのときの初透磁率を測定し、BHアナライザー(岩崎通信機社製「SY−8217」)を用いて周波数100kHz,最大磁束密度100mTの条件でコアロスを測定した。これらの測定結果を表1と表2に示す。
・圧縮成形後のスプリングバックに基づく成形体の膨張が顕在化し、圧粉コアの密度が低下する。
・成形体の段階での圧環強度およびヤング率が低く、取扱い性が低下する。
これらの現象が生じないこと好ましいため、絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)は−30℃以上であることが好ましい。
2…軟磁性粉末
3…結着材の熱分解残渣
4…空隙部
10…コイル封入圧粉コア
11…圧粉コア
12…コイル
19…スラリー
20…スプレードライヤー装置
21…回転子
22…造粒粉
Claims (12)
- Fe基非晶質合金粉末を含む軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた前記成形体を熱処理して得られる圧粉コアであって、
前記圧粉コアは、粉末充填率が75体積%以上であり、
JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm2以上11N/mm2以下であることを特徴とする圧粉コア。 - 前記軟磁性粉末はFe基非晶質合金粉末からなる、請求項1に記載の圧粉コア。
- 前記Fe基非晶質合金粉末は、その組成がFe100-a-b-c-x-y-z-tNiaSnbCrcPxCyBzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦3at%、0at%≦c≦6at%、3.0at%≦x≦10.8at%、2.0at%≦y≦9.8at%、0at%≦z≦8.0at%、0at%≦t≦5.0at%である、請求項2に記載の圧粉コア。
- 前記圧粉コアの粉末充填率が80体積%以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧粉コア。
- ヤング率が50MPa以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧粉コア。
- 下記式(i)により定義される粉末充填率の変化率Rが0%超である、請求項1から5のいずれか一項に記載の圧粉コア。
R=(F1/F0−1)×100 (i)
ここで、F0は、前記熱処理前の前記成形体の粉末充填率(単位:体積%)であって、F1は、前記熱処理により得られた前記圧粉コアの粉末充填率(単位:体積%)である。 - 前記絶縁性結着材の硬化物のガラス転移温度は−30℃以上100℃以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載の圧粉コア。
- 前記造粒粉は、複数の前記軟磁性粉末が前記絶縁性結着材により結着してなる造粒粉として調製される、請求項1から7のいずれか一項に記載の圧粉コア。
- 前記熱処理の加熱温度は、当該熱処理により得られた圧粉コアについて、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定したときのコアロスが最低となる温度である、請求項1から8のいずれか一項に記載の圧粉コア。
- 前記圧粉コアは、前記絶縁性結着材に由来する成分である結着材の熱分解残渣を含有し、前記結着材の熱分解残渣の含有量は0.05質量%以上である、請求項1から9のいずれか一項に記載の圧粉コア。
- Fe基非晶質合金粉末を含む軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形工程、および
前記圧縮成形工程により得られた前記成形体を熱処理して圧粉コアを得る熱処理工程を
備える圧粉コアの製造方法であって、
前記圧縮成形工程において行う圧縮成形の加圧力は、前記熱処理工程により得られた圧粉コアの粉末充填率が75体積%以上となるように設定され、
前記熱処理工程において行う熱処理の加熱温度は、前記熱処理工程により得られた圧粉コアについて、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが最低となるように設定され、
前記熱処理工程により得られた圧粉コアは、JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm2以上11N/mm2以下である
ことを特徴とする圧粉コアの製造方法。 - 前記圧縮成形の加圧力は0.3GPa以上である、請求項11に記載の圧粉コアの製造方法。
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