JP2015106593A - 軟磁性粉末を用いた圧粉コアおよび該圧粉コアの製造方法 - Google Patents

軟磁性粉末を用いた圧粉コアおよび該圧粉コアの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気特性に優れるとともに機械的強度にも優れる圧粉コア、およびかかる圧粉コアの製造方法を提供する。
【解決手段】軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた成形体を熱処理して得られる圧粉コア1であって、圧粉コア1は、粉末充填率が75体積%以上であり、JISZ2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、軟磁性粉末を用いた圧粉コアおよび該圧粉コアの製造方法に関する。
ハイブリッド自動車等の昇圧回路や、発電、変電設備に用いられるリアクトル、トランスやチョークコイル等に使用される圧粉コアは、多数の軟磁性粉末を圧粉成形し、得られた成形体を熱処理することにより得ることができる。下記特許文献には圧粉コアの一例が開示されている。
特開2012−212853号公報
圧粉コアは、これを用いた製品が得られるまでに、他の部品とはめ合うように組み付ける工程、銅線などのコイル材料を巻き付ける工程、バレルめっき工程などを経る場合がある。このような場合には、圧粉コアは、取り付け治具に把持されたり、他の部品や他の圧粉コアと衝突したりするため、機械的強度に優れていることが好ましい。
特に、圧粉コアの製造原料である軟磁性粉末が、Fe基非晶質合金粉末などのように比較的硬質な材料である場合には、結晶質の軟磁性合金粉末のように相対的に軟質な材料である場合よりも、圧縮成形の際に軟磁性粉末の充填密度を高めることが容易でない。このように充填密度が高まりにくいため、軟磁性粉末が比較的硬質な材料を用いた圧粉コアは磁気特性や機械特性を向上させることが容易でない。また、Fe基非晶質合金は一般的に磁歪が大きいため、Fe基非晶質合金粉末を用いてなる圧粉コアは熱処理によって歪を緩和させることが好ましい。この場合には、高い磁気特性と高い機械特性とを両立させるためには、熱処理の条件を厳密に制御することが求められることもある。
本発明は、磁気特性に優れるとともに機械的強度にも優れる圧粉コア、およびかかる圧粉コアの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らが検討した結果、圧粉コア内で軟磁性粉末を結着するために用いられる絶縁性結着材が、圧粉コアの機械特性に影響を及ぼすのみならず、磁気特性にも影響を及ぼしているとの新たな知見を得た。具体的には、軟磁性粉末および絶縁性結着材を含有する造粒粉を圧縮成形して得られる成形体に対して熱処理を施して圧粉コアを得るにあたり、熱処理によって生じる絶縁性結着材の硬化や熱分解の程度が、圧粉コアにおける粉末充填率や圧環強度に影響を与え、これらの影響で磁気特性も影響を受けることが明らかになった。
以上の新たな知見に基づき提供される本発明は、次のとおりである。
(1)軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた前記成形体を熱処理して得られる圧粉コアであって、前記圧粉コアは、粉末充填率が75体積%以上であり、JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下であることを特徴とする圧粉コア。
(2)前記軟磁性粉末はFe基非晶質合金粉末を含む、上記(1)に記載の圧粉コア。
(3)前記Fe基非晶質合金粉末は、その組成がFe100-a-b-c-x-y-z-tNiaSnbCrcxyzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦3at%、0at%≦c≦6at%、3.0at%≦x≦10.8at%、2.0at%≦y≦9.8at%、0at%≦z≦8.0at%、0at%≦t≦5.0at%である、上記(2)に記載の圧粉コア。
(4)前記圧粉コアの粉末充填率が80体積%以上である、上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
(5)ヤング率が50MPa以上である、上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
(6)下記式(i)により定義される粉末充填率の変化率Rが0%超である、上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
R=(F/F−1)×100 (i)
ここで、Fは、前記熱処理前の前記成形体の粉末充填率(単位:体積%)であって、Fは、前記熱処理により得られた前記圧粉コアの粉末充填率(単位:体積%)である。
(7)前記絶縁性結着材の硬化物のガラス転移温度は−30℃以上100℃以下である、上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
(8)前記造粒粉は、複数の前記軟磁性粉末が前記絶縁性結着材により結着してなる造粒粉として調製される、上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
(9)前記熱処理の加熱温度は、当該熱処理により得られた圧粉コアについて、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定したときのコアロスが最低となる温度である、上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
(10)前記圧粉コアは、前記絶縁性結着材に由来する成分である結着材の熱分解残渣を含有し、前記結着材の熱分解残渣の含有量は0.05質量%以上である、上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の圧粉コア。
(11)軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形工程、および前記圧縮成形工程により得られた前記成形体を熱処理して圧粉コアを得る熱処理工程を備える圧粉コアの製造方法であって、前記圧縮成形工程において行う圧縮成形の加圧力は、前記熱処理工程により得られた圧粉コアの粉末充填率が75体積%以上となるように設定され、前記熱処理工程において行う熱処理の加熱温度は、前記熱処理工程により得られた圧粉コアについて、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが最低となるように設定され、前記熱処理工程により得られた圧粉コアは、JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下である
ことを特徴とする圧粉コアの製造方法。
(12)前記圧縮成形の加圧力は0.3GPa以上である、上記(11)に記載の圧粉コア。
上記の発明に係る圧粉コアは、磁気特性に優れるとともに、機械的強度にも優れる。また、本発明によれば、磁気特性に優れるとともに機械的強度にも優れる圧粉コアの製造方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る圧粉コアの形状を概念的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る圧粉コアの断面の一部の観察結果を示す図である。 本発明の一実施形態に係る、コイルが封入された圧粉コアの形状を概念的に示す平面図である。 造粒粉を製造する方法の一例において使用されるスプレードライヤー装置およびその動作を概念的に示す図である。 本実施例の結果に基づく、初透磁率と圧粉コアの粉末充填率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、初透磁率と圧環強度との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、コアロスと圧環強度との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、初透磁率と粉末充填率の変化率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、コアロスとヤング率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、初透磁率とヤング率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、圧粉コアの粉末充填率とヤング率との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、成形体の粉末充填率と絶縁性結着材のガラス転移温度との関係を示すグラフである。 本実施例の結果に基づく、コアロスと絶縁性結着材の加熱時の質量変化率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。
1.圧粉コア
(1)構造、形状
図1に示す本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた成形体を熱処理して得られるものである。この熱処理によって絶縁性結着材は硬化したり熱分解を受けたりするため、本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は絶縁性結着材に由来する成分を含有する。本明細書において、この絶縁性結着材に由来する成分を「結着材の熱分解残渣」ともいう。
図2は、本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の断面の一部の観察結果を示す図である。図2に示されるように、本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、複数の軟磁性粉末2および結着材の熱分解残渣3ならびに空隙部4から構成される。結着材の熱分解残渣3は軟磁性粉末2を取り囲み、複数の軟磁性粉末2を互いに他から絶縁するとともに、隣接する軟磁性粉末2に介在してこれらを保持する。空隙部4の少なくとも一部は、熱処理が行われる前の成形体の段階では絶縁性結着材が存在していた部分であり、絶縁性結着材が硬化したり熱分解を受けたりすることにより形成されたものである。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1内の軟磁性粉末2の分散状態は特に限定されない。圧粉コア1内に軟磁性粉末2がほぼ均一に分散するように互いに結着していてもよいし、軟磁性粉末2が部分構造を形成していていもよい。かかる部分構造の一例として、複数の軟磁性粉末2が比較的稠密に結着して粒状の構造体を形成し、この粒状の構造体の複数がさらに結着して全体構造を形成している場合が挙げられる。
圧粉コア1の形状は特に限定されない。図1に示されるようなリング状の形状を有していてもよいし、図3に示されるような、コイル封入圧粉コア10の形状を有していてもよい。図3に示されるコイル封入圧粉コア10は、圧粉コア11と、圧粉コア11に覆われる部分を有するコイル12を備える。コイル12はエッジワイズコイルであってもよい。
(2)充填特性
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、軟磁性粉末2の充填率(本明細書において、軟磁性粉末2の粉末充填率を「粉末充填率」という。)が75体積%以上である。
本明細書において、熱処理前の成形体の粉末充填率F(単位:体積%)および圧粉コア1の粉末充填率F(単位:体積%)は、次の方法で測定された値を意味する。まず、圧縮成形に供される、軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉の組成から、造粒粉中の軟磁性粉末の含有量C(単位:質量%)を求める。次に、熱処理前の成形体の質量W(単位:g)を測定する。これらの値から、熱処理前の成形体に含有される軟磁性粉末の質量W(単位:g)を求めることができる。
=W×C/100
熱処理前の成形体の見かけの体積V(単位:cm)を求める。ここでは、成形体が図1に示されるようにリング状の形状を有している場合を具体例とする。
={(外径/2)−(内径/2)}×π×高さ
ここで、外径、内径および高さはいずれも熱処理前の成形体の測定値(単位:cm)である。
上記の値(WおよびV)および軟磁性粉末の密度ρ(単位:g/cm)に基づき、熱処理前の成形体の粉末充填率Fは次式により求められる。
=W/V/ρ×100
続いて、熱処理により得られた圧粉コア1の寸法を成形体の場合と同様に測定して、圧粉コア1の見かけの体積V(単位:cm)を求める。
得られた体積Vに基づき、圧粉コア1の粉末充填率F(単位:体積%)は次式により求められる。
=W/V/ρ×100
圧粉コア1の粉末充填率Fが75体積%以上であることにより、圧粉コア1のヤング率が高まりやすくなるとともに、圧粉コア1の磁気特性が向上しやすくなる。上記の磁気特性の中でも、初透磁率は圧粉コア1の粉末充填率Fに対して正の相関が得られやすい。ヤング率のみならず圧環強度を含む機械特性および磁気特性の双方をより安定的に向上させる観点から、圧粉コア1の粉末充填率Fは80体積%以上であることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の粉末充填率Fは、成形体を形成するために行われる造粒粉の圧縮成形における加圧力を高めることによって、高めることができる。また、圧粉コア1の粉末充填率Fを高める観点から、造粒粉に含有される絶縁性結着材の種類を適切に選択することが好ましい。絶縁性結着材が過度に軟質な材料からなる場合には、圧縮成形の際のスプリングバックなどの影響により成形体の粉末充填率Fを高めることが困難となりやすい。このため、圧粉コア1の粉末充填率Fが低下して圧粉コア1の機械特性や磁気特性が低下しやすい。一方、絶縁性結着材が過度に硬質な材料からなる場合には、圧粉コア1の粉末充填率Fを高めることが困難となる傾向や、軟磁性粉末2に高い応力残留が生じたりする傾向が見られることがある。このような傾向が見られるときには、熱処理による磁気特性の回復が不十分となって、圧粉コア1の磁気特性が低下しやすい。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、下記式(i)により定義される粉末充填率の変化率R(単位:%)が、正の値、すなわち0%超であることが好ましい。
R=(F/F−1)×100 (i)
ここで、前述のとおり、Fは、熱処理が行われる前の成形体の粉末充填率(単位:体積%)であって、Fは、熱処理により得られた圧粉コア1の粉末充填率(単位:体積%)である。
粉末充填率の変化率Rが正の値、すなわち0%超であるということは、熱処理によって成形体が圧縮した、すなわち、焼き締められたことを意味する。この体積変化は、結着材からその熱分解残渣3が生成する際に体積が収縮したことによってもたらされる場合がある。この場合には、圧粉コア1の充填率が高まり、磁気特性(透磁率)の向上に資する。これに対し、粉末充填率の変化率Rが負の値である場合、すなわち熱処理によって成形体が膨張する場合には、結着材の熱分解残渣3は、圧粉コア1内部で隣接する軟磁性粉末2を離間させるような位置に存在する可能性が高まる。この場合には、初透磁率が低下する、コアロスが増加するといった圧粉コア1の磁気特性が低下する傾向がみられる可能性が高くなる。粉末充填率の変化率Rが0.5%以上である場合には、結着材の熱分解残渣3が圧粉コア1内部で隣接する軟磁性粉末2を離間させるような位置に存在する可能性が低下するため、圧粉コア1の機械特性および磁気特性(特に初透磁率)の双方がより安定的に向上しやすくなる。圧粉コア1の機械特性および磁気特性の双方を特に安定的に向上させる観点から、粉末充填率の変化率Rは1.0%以上であることが好ましい。粉末充填率の変化率Rが0.5%未満である場合には、絶縁性結着材またはその硬化物が硬い、熱分解しにくいなどの理由により、結着材の熱分解残渣3は、圧粉コア1内部で隣接する軟磁性粉末2を離間させるような位置に存在しやすくなる。このため、初透磁率が低下する、コアロスが増加するといった圧粉コア1の磁気特性の低下が顕在化しやすい。
(3)機械特性
(3−1)圧環強度
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下である。圧環強度は、JIS Z2507:2000(「焼結軸受−圧環強さ試験方法」、ISO2739:1973に対応)に準拠した試験により測定することできる。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の圧環強度が3.9N/mm以上であることにより、圧粉コア1を用いた部品を製造する際に圧粉コア1が割れたり欠けたりする問題が生じる可能性を低減させることができる。圧粉コア1の圧環強度が過度に低い場合には、圧粉コア1の組み付け工程、コイル巻回工程、バレルめっき工程などにおいて、圧粉コア1の割れや欠けが生じる可能性が高くなる。これらの不具合が生じる可能性をより安定的に低減させる観点から、圧粉コア1の圧環強度は5N/mm以上とすることが好ましく、6N/mm以上とすることがより好ましい。
一方、本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の圧環強度が11N/mm以下であることにより、初透磁率が低下する、コアロスが増大するといった磁気特性の低下が生じにくくなる。圧粉コア1の圧環強度が過度に高い場合には、圧粉コア1中の結着材の熱分解残渣3の含有量が高くなりやすい。このため、圧粉コア1の粉末充填率が低下しやすくなって、圧粉コア1の初透磁率が低下する、熱処理により得られた圧粉コア1に含有される軟磁性粉末2に歪が残留して圧粉コア1のコアロスが増大するといった、圧粉コア1の磁気特性の劣化が顕著となりやすくなる。
(3−2)ヤング率
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1はヤング率が50MPa以上であることが好ましい。本明細書において、ヤング率は、前述の圧環強度を測定する試験の際に得た応力ひずみ曲線における初期の直線部の傾きから求めた値を意味する。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、粉末充填率Fが高いほどヤング率が高まりやすい。本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、基本的な傾向として、粉末充填率F、ヤング率および初透磁率が、互いに正の相関を有する。したがって、ヤング率が高い場合には初透磁率が高い圧粉コア1が得られやすくなる。これに対し、圧粉コア1の粉末充填率Fが低くなると、圧粉コア1のヤング率が50MPa未満に低下しやすくなる。その結果、圧粉コア1の初透磁率が低下しやすくなる。圧粉コア1の初透磁率をより安定的に高める観点および圧粉コア1のコアロスをより安定的に低下させる観点から、圧粉コア1のヤング率は70MPa以上とすることが好ましく、90MPa以上とすることがより好ましい。圧粉コア1のヤング率の上限は特に限定されない。圧粉コア1のヤング率が高いほど、圧粉コア1を用いた部品を製造したりその部品を使用したりする際に圧粉コア1が変形することに起因する問題が生じにくくなる。
(4)磁気特性
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1は、上記のとおり、粉末充填率Fが75体積%以上であり、圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下であるため、磁気特性に優れる。具体的には、圧粉コア1の初透磁率が高まりやすく、圧粉コア1のコアロスが低くなりやすい。圧粉コア1の初透磁率の下限は特に限定されず、圧粉コア1の用途に応じて適宜設定されるべきものである。一例を挙げれば、圧粉コア1の初透磁率は100kHzの条件で測定して得られる値として40以上であることが好ましく、60以上であることがより好ましい。圧粉コア1のコアロスの上限は特に限定されず、圧粉コア1の用途に応じて適宜設定されるべきものである。一例を挙げれば、圧粉コア1のコアロスは、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定して得られる値として600W/cm以下であることが好ましく、400W/cm以下であることがより好ましく、300W/cm以下であることが特に好ましい。
(5)組成
(5−1)軟磁性粉末
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1が含有する軟磁性粉末2の組成は、軟磁性粉末2が軟磁性体としての性質を有している限り、特に限定されない。軟磁性粉末2の具体例として、Fe基非晶質合金粉末、Fe−Ni系合金粉、Fe−Si系合金粉末、純鉄粉末(高純度鉄粉)等の軟磁性合金粉末や、フェライト等の酸化物軟磁性粉末などが挙げられる。Fe基非晶質合金の一種であるFe−P−C−B−Si系の非晶質合金は、Fe基金属ガラス合金とも呼ばれる。かかる非晶質合金の具体的な一例は、その組成がFe100-a-b-c-x-y-z-tNiaSnbCrcxyzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦3at%、0at%≦c≦6at%、3.0at%≦x≦10.8at%、2.0at%≦y≦9.8at%、0at%≦z≦8.0at%、0at%≦t≦5.0at%であることが好ましい。
軟磁性粉末2の平均粒径(レーザー回折散乱法により測定された軟磁性粉末の粒径の体積分布における体積累積値が50%のときの粒径、D50)は特に限定されない。取り扱い性を高める観点から、上記の平均粒径は3μm程度から100μm程度の範囲とすることが好ましい。
(5−2)絶縁性結着材
結着材の熱分解残渣3を与える絶縁性結着材は、成形体に含有された状態で軟磁性粉末2を保持することができるとともに、絶縁性結着材に由来する結着材の熱分解残渣3が、圧粉コア1内で軟磁性粉末2を互いに他から絶縁された状態を維持しつつ保持できる限り、特に限定されない。絶縁性結着材の一例として有機系の樹脂が挙げられ、有機系の樹脂の具体例として、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。絶縁性結着材の他の一例として水ガラスなどの無機系の材料が挙げられる。絶縁性結着材は一種類の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。絶縁性結着材は有機系材料と無機系材料との混合体であってもよい。
絶縁性結着材が有機系の樹脂からなる場合において、その樹脂のガラス転移温度(Tg)またはその樹脂が硬化性材料である場合にはその硬化物のガラス転移温度(Tg)(本明細書においてこれらを総称して「絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)」ともいう。)は、−30℃以上100℃以下であることが好ましい。絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)が過度に高い場合には、圧縮成形時に絶縁性結着材が収縮しにくくなる傾向が見られることもある。かかる傾向が見られるときには、成形体を熱処理して得られる圧粉コア1の機械特性および磁気特性が低下しやすい。一方、絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)が過度に低い場合には、絶縁性結着材に由来する結着材の熱分解残渣3の結着機能が発揮されにくくなる傾向が見られることもある。かかる傾向が見られるときには、得られた成形体の機械特性の低下が顕著となりやすい。圧粉コア1の機械特性をより安定的に向上させる観点から、絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)は、−25℃以上60℃以下とすることが好ましい。
絶縁性結着材が有機系の樹脂からなる場合において、成形体に施される熱処理により絶縁性結着材が熱分解して質量減少を生じやすい、すなわち、耐熱性が低いほど、圧粉コア1のコアロスが低い値を示す傾向がある。具体的には、絶縁性結着材が30質量%以上の質量変化を生じる場合には、コアロスが300kW/m以下となりやすく、好ましい。なお、初透磁率については、絶縁性結着材の耐熱性が低いほうが高くなるもののコアロスほど顕著には影響が表れにくい傾向を示す場合もある。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1が備える結着材の熱分解残渣3の含有量は、当該成分が所望の機能(絶縁機能、保持機能)を適切に果たすことができる限り、特に限定されない。上記機能を果たすことをより安定的に実現する観点から、結着材の熱分解残渣3の含有量は、0.05質量%以上であることが好ましく、0.10質量%以上であることがより好ましく、0.30質量%以上であることが特に好ましい。良好な磁気特性を有する圧粉コア1をより安定的に得る観点から、結着材の熱分解残渣3の含有量は、2.0質量%以下であることが好ましく、1.6質量%以下であることがより好ましく、1.3質量%以上であることが特に好ましい。
2.圧粉コアの製造方法
上記の本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の製造方法は特に限定されないが、次に説明する製造方法を採用すれば、圧粉コア1をより効率的に製造することが実現される。
本発明の一実施形態に係る圧粉コア1の製造方法は、軟磁性粉末2および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形工程、および圧縮成形工程により得られた成形体を熱処理して圧粉コア1を得る熱処理工程を備える。
(1)圧縮成形工程
圧縮成形工程では、軟磁性粉末2および絶縁性結着材を有する造粒粉を成形型内に充填して、型内の造粒粉を圧縮成形することにより、圧粉コア1と同様の形状を有する成形体を得る。造粒粉は取り扱い性に優れるため圧縮成形工程の作業性を向上させることができる。
(1−1)造粒粉
造粒粉は、前述の軟磁性粉末2および前述の絶縁性結着材を含有する。造粒粉における絶縁性結着材の含有量は特に限定されない。かかる含有量が過度に低い場合には、絶縁性結着材が軟磁性粉末2を保持しにくくなる。また、この場合には、熱処理工程を経て得られた圧粉コア1中で結着材の熱分解残渣3が複数の軟磁性粉末2を互いに他から絶縁しにくくなる。一方、上記の絶縁性結着材の含有量が過度に高い場合には、熱処理工程を経て得られた圧粉コア1に含有される結着材の熱分解残渣3の含有量が高くなりやすい。圧粉コア1中の結着材の熱分解残渣3の含有量が高くなると、圧粉コア1の磁気特性が低下しやすくなる。それゆえ、造粒粉中の絶縁性結着材の含有量は、造粒粉全体に対して、0.5質量%以上5.0質量%以下となる量にすることが好ましい。圧粉コア1の磁気特性が低下する可能性をより安定的に低減させる観点から、造粒粉中の絶縁性結着材の含有量は、造粒粉全体に対して、1.0質量%以上2.5質量%以下となる量にすることが好ましく、1.2質量%以上2.0質量%以下となる量にすることがより好ましい。
造粒粉は、上記の軟磁性粉末2および絶縁性結着材以外の材料を含有してもよい。そのような材料として、潤滑剤、シランカップリング剤、絶縁性のフィラーなどが例示される。潤滑剤を含有させる場合において、その種類は特に限定されない。有機系の潤滑剤であってもよいし、無機系の潤滑剤であってもよい。有機系の潤滑剤の具体例として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなどの金属石鹸が挙げられる。こうした有機系の潤滑剤は、熱処理工程において気化し、圧粉コア1にはほとんど残留していないと考えられる。
造粒粉の製造方法は特に限定されない。上記の造粒粉を与える成分をそのまま混錬し、得られた混練物を公知の方法で粉砕するなどして造粒粉を得てもよいし、上記の成分に分散媒(水が一例として挙げられる。)を添加してなるスラリーを調製し、このスラリーを乾燥させて粉砕することにより造粒粉を得てもよい。粉砕後にふるい分けや分級を行って、造粒粉の粒度分布を制御してもよい。
上記のスラリーから造粒粉を得る方法の一例として、スプレードライヤーを用いる方法が挙げられる。図4に示されるように、スプレードライヤー装置20内には回転子21が設けられ、装置上部からスラリー19を回転子21に向けて注入する。回転子21は所定の回転数により回転しており、装置20内部のチャンバーにてスラリー19を遠心力により小滴状として噴霧する。さらに装置20内部のチャンバーに熱風を導入し、これにより小滴状のスラリー19に含有される分散媒(水)を、小滴形状を維持したまま揮発させる。その結果、スラリー19から造粒粉22が形成される。この造粒粉22を装置20の下部から回収する。回転子21の回転数、スプレードライヤー装置20内に導入する熱風温度、チャンバー下部の温度など各パラメータは適宜設定すればよい。これらのパラメータの設定範囲の具体例として、回転子21の回転数として4000〜6000rpm、スプレードライヤー装置20内に導入する熱風温度として130〜170℃、チャンバー下部の温度として80〜90℃が挙げられる。またチャンバー内の雰囲気およびその圧力も適宜設定すればよい。一例として、チャンバー内をエアー(空気)雰囲気として、その圧力を2mmHO(約0.02kPa)とすることが挙げられる。得られた造粒粉22の粒度分布をふるい分けなどによりさらに制御してもよい。
(1−2)加圧条件
圧縮加圧工程における加圧条件は特に限定されない。造粒粉の組成、成形品の形状などを考慮して適宜設定すればよい。造粒粉を圧縮成形する際の加圧力が過度に低い場合には、成形品の機械的強度が低下する。このため、成形品の取り扱い性が低下する、成形品から得られた圧粉コア1の圧環強度が低下する、圧粉コア1の磁気特性が低下するといった問題が生じやすくなる。一方、造粒粉を圧縮成形する際の加圧力が過度に高い場合には、その圧力に耐えうる成形金型を作成するのが困難になってくる。圧縮加圧工程が圧粉コア1の機械特性や磁気特性に悪影響を与える可能性をより安定的に低減させ、工業的に大量生産を容易に行う観点から、造粒粉を圧縮成形する際の加圧力は、0.3GPa以上2GPa以下とすることが好ましく、0.5GPa以上2GPa以下とすることがより好ましく、1GPa以上2GPa以下とすることが特に好ましい。
圧縮加圧工程では、加熱しながら加圧を行ってもよいし、常温で加圧を行ってもよい。
(2)熱処理工程
熱処理工程では、上記の圧縮加圧工程により得られた成形体を加熱することにより、圧縮加圧工程において軟磁性粉末2に付与された歪を緩和させて磁気特性の調整を行って、圧粉コア1を得る。
熱処理工程は上記のように圧粉コア1の磁気特性の調整が目的であるから、熱処理温度などの熱処理条件は、圧粉コア1の磁気特性が最も良好となるように設定される。熱処理条件を設定する方法の一例として、成形体の加熱温度を変化させ、昇温速度および加熱温度での保持時間など他の条件は一定とすることが挙げられる。
熱処理条件を設定する際の圧粉コア1の磁気特性の評価基準は特に限定されない。評価項目の具体例として圧粉コア1のコアロスを挙げることができる。この場合には、圧粉コア1のコアロスが最低となるように成形体の加熱温度を設定すればよい。コアロスの測定条件は適宜設定され、一例として、周波数100kHz、最大磁束密度100mTとする条件が挙げられる。
本明細書において、上記の方法により設定された、圧粉コア1のコアロスが最低となるような熱処理における加熱温度を「最適熱処理温度」ともいう。
熱処理の際の雰囲気は特に限定されない。酸化性雰囲気の場合には、絶縁性結着材の熱分解が過度に進行する可能性や、軟磁性粉末2の酸化が進行する可能性が高まるため、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気や、水素などの還元性雰囲気で熱処理を行うことが好ましい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)Fe基非晶質合金粉末の作製
水アトマイズ法を用いて、Fe74.43at%Cr1.96at%9.04at%2.16at%7.54at%Si4.87at%なる組成になるように秤量して得られた非晶質軟磁性粉末を軟磁性粉末として作製した。得られた軟磁性粉末の粒度分布は、日機装社製「マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX」を用いて体積分布で測定した。その結果、体積分布において50%となる粒径である平均粒径(D50)は10.6μmであった。
(2)造粒粉の作製
上記の軟磁性粉末を98.3質量部、シリコーン樹脂(硬化物のガラス転移温度(Tg)は−120℃)からなる絶縁性結着材を1.4質量部、およびステアリン酸亜鉛からなる潤滑剤を0.3質量部を溶媒としてのキシレンに混合してスラリーを得た。
得られたスラリーを乾燥後に粉砕し、目開き300μmのふるいおよび850μmのふるいを用いて、300μm以下の微細な粉末および850μm以上の粗大な粉末を除去して、造粒粉を得た。
(3)圧縮成形
得られた造粒粉を金型に充填し、面圧2GPaで加圧成形して、外径20mm×内径12mm×厚さ6.8mmのリング形状を有する成形体を得た。
(4)熱処理
得られた成形体を、窒素気流雰囲気の炉内に載置し、炉内温度を、室温(23℃)から昇温速度40℃/分で最適コア熱処理温度である480℃まで加熱し、この温度にて1時間保持し、その後、炉内で室温まで冷却する熱処理を行い、圧粉コアを得た。
上記の熱処理における最適コア熱処理温度は、次のようにして決定した。前述の方法により作製した成形体を7つ用意し、440℃から500℃まで10℃刻みに加熱温度を変化させた熱処理(昇温速度および加熱温度での保持時間は一定とした。)をそれぞれの成形体に対して行い、得られた異なる加熱温度により熱処理された圧粉コアについて、後述する条件でコアロスを測定し、測定されたコアロスの値が最低となった圧粉コアに施された熱処理の加熱温度を、最適コア熱処理温度とした。
(実施例2から14)
実施例1において使用したシリコーン樹脂からなる絶縁性結着材に代えて、下記の絶縁性結着材を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、圧粉コアを得た。各実施例における熱処理の最適コア熱処理温度は表1に示した。
実施例2:アクリル樹脂、ガラス転移温度(Tg)は95℃
実施例3:アクリル樹脂、ガラス転移温度(Tg)は−23℃
実施例4:アクリル樹脂、ガラス転移温度(Tg)は−6℃
実施例5:アクリル樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は−9℃
実施例6:エポキシ樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は60℃
実施例7:エポキシ樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は165℃
実施例8:変性シリコーン樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は55℃
実施例9:変性シリコーン樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は18℃
実施例10:アクリル樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は−13℃
実施例11:アクリル樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は10℃
実施例12:フェノール樹脂、ガラス転移温度(Tg)は99℃
実施例13:シリコーン樹脂、硬化物のガラス転移温度(Tg)は55℃
実施例14:シリコーン樹脂、ガラス転移温度(Tg)は65℃
(実施例15から20)
実施例8において、軟磁性粉末に対する絶縁性結着材の配合量および圧縮成形における加圧力のいずれか一方を、表2に示すように変化させたこと以外は、実施例8と同様の操作を行い、圧粉コアを得た。
(試験例1) 絶縁性結着材の質量変化
示差熱−熱重量同時測定装置(TG−DTA、リガク社製)を用いて、各実施例において用いた絶縁性結着材に対して、各実施例において行われた熱処理における熱履歴と同一の条件での熱履歴を与えて、絶縁性結着材の質量変化(単位:質量%)を測定した。測定結果を表1に示す。
(試験例2) 粉末充填率の測定、粉末充填率の変化率の算出
実施例において作製したリング状の粉末充填率の変化率Rを次の方法で求めた。
まず、圧縮成形に供される、軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉の組成から、造粒粉中の軟磁性粉末の含有量C(単位:質量%)を求めた。次に、熱処理前の成形体の質量W(単位:g)を測定した。これらの値から、熱処理前の成形体に含有される軟磁性粉末の質量W(単位:g)を求めた。
=W×C/100
リング状の形状を有する熱処理前の成形体の見かけの体積V(単位:cm)を求めた。
={(外径/2)−(内径/2)}×π×高さ
ここで、外径、内径および高さはいずれもリング状の形状を有する熱処理前の成形体の測定値(単位:cm)とした。
上記の軟磁性粉末の密度ρ(具体的には、7.064g/cmであった。)を用いて、熱処理前の成形体の粉末充填率F(単位:体積%)を次式により求めた。
=W/V/ρ×100
続いて、熱処理により得られた圧粉コアの見かけの体積V(単位:cm)を、Vの場合と同様にして寸法測定に基づき求めた。
得られた体積Vを用いて、圧粉コアの粉末充填率F(単位:体積%)を次式により求めた。
=W/V/ρ×100
こうして求めた熱処理前の成形体の粉末充填率Fおよび圧粉コアの粉末充填率Fから、下記式により定義される粉末充填率の変化率R(単位:%)を求めた。
R = (F/F−1)×100
以上のようにして求めた、成形体の粉末充填率Fおよび圧粉コアの粉末充填率Fならびに粉末充填率の変化率Rを表1と表2に示す。
(試験例3) 圧環強度の測定
実施例において作製した圧粉コアを、JIS Z2507:2000に準拠した試験方法により測定して、圧環強度を求めた。求めた圧環強度を表1と表2に示す。
実施例において圧粉コアを作製する際の中間製造物と位置づけられる成形体を別途作製し、上記の要領で成形体の圧環強度を求めた。求めた圧環強度を表1と表2に示す。
(試験例4) ヤング率の測定
上記の圧粉コアおよび成形体の圧環強度の測定の際に、それぞれについての応力ひずみ曲線を得た。これらの曲線における初期の直線部の傾きから、圧粉コアのヤング率および成形体のヤング率を求めた。それらの結果を表1と表2に示す。
(試験例5) 圧粉コアの厚さの変化率
実施例において作製した成形体に対して熱処理を行う前にその厚さH(単位:cm)を測定し、熱処理により得られた圧粉コアの高さH(単位:cm)を測定し、次の式により圧粉コアの厚さの変化率R(単位:%)を求めた。
= (H/H−1)×100
求めた圧粉コアの厚さの変化率Rを表1と表2に示す。
(試験例6) 結着材の熱分解残渣の含有量
熱処理により得られた圧粉コアの質量W(単位:g)を測定した。
下記式から、熱処理後の圧粉コアに含まれる軟磁性粉末に対する結着材の熱分解残渣の含有量Ctr(単位:質量%)を求めた。
tr=(W/W−1)×100
なお、Wは試験例2において求めた軟磁性粉末の質量(単位:g)である。
求めた結着材の熱分解残渣の含有量Ctrを表1と表2に示す。
(試験例7)密度の測定
JIS Z2501::2000(ISO 2738:1996)に準拠して、圧粉コアの見掛け密度(単位:g/cm)を測定した。求めた密度を表1と表2に示す。
(試験例8)磁気特性の測定
実施例により作製したリング状の形状を有する圧粉コアに銅線の巻線を施し、インピーダンスアナライザー(HP社製「4192A」)を用いて周波数100kHzのときの初透磁率を測定し、BHアナライザー(岩崎通信機社製「SY−8217」)を用いて周波数100kHz,最大磁束密度100mTの条件でコアロスを測定した。これらの測定結果を表1と表2に示す。
表1および2に示されるように、圧粉コアの粉末充填率Fが75体積%以上かつ圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下である場合には、機械特性に優れるだけでなく、磁気特性にも優れる圧粉コアが得られやすくなる。初透磁率と圧粉コアの粉末充填率Fとの関係を示すグラフを図5に示す。初透磁率と圧環強度との関係を示すグラフを図6に示す。コアロスと圧環強度との関係を示すグラフを図7に示す。機械特性および磁気特性の双方に優れることをより安定的に達成する観点から、圧粉コアの粉末充填率Fが80体積%以上であることが好ましいことも表1および2から理解される。
特に圧環強度が6.2N/mm以上8.3N/mm以下(実施例5、8、10、11)であると300kW/m以下のコアロスと、60以上の初透磁率を兼ね備えた良好な圧粉コアを得ることができる。また、このときの圧粉コアの粉末充填率Fは81.3%以上81.7%以下となっており、図5と併せて参照すると、圧粉コアの粉末充填率Fが80%を超えると、粉末充填率Fが高い圧粉コアにおいては、高い初透磁率が得られることが分かる。一方、圧環強度が3.9N/mmよりも低い実施例1から3においては、コアロスは低いものの、初透磁率は25.2から51.8と低い。これは圧環強度が低いと、Fe基非晶質合金粉末に加えられる応力が小さくなり、コアロスが低くなる一方で、圧粉コアの粉末充填率Fを十分に高くすることが出来ないため、初透磁率が低くなっているものと考えられる。
また、表1および図6、図7から圧環強度が11N/mmよりも高い実施例13、14ではコアロスは大きく悪化し、初透磁率も40未満と低くなっていることが分かる。これは、圧環強度が高い圧粉コアにおいては、Fe基非晶質合金粉末に加えられる応力が影響しているものと考えられる。
また、表2から絶縁性結着材の含有量を高くすると圧環強度は増大する傾向はあるものの、初透磁率が低下する傾向があることが分かる(実施例20)。さらに、圧縮成形時の加圧力は圧力が低いと圧環強度が高くならず(実施例16)、圧粉コアの粉末充填率Fも高まらず、結果、コアロスは高くなり、初透磁率は低くなっている。一方で、絶縁性結着材を1質量%以上2質量%以下とし、圧縮成形時の加圧力を2GPaとした実施例15、実施例19においては265kW/mから350kW/mと低いコアロスが得られ、しかも57.8から65.7と高い初透磁率が得られている。これは、絶縁性結着材の含有量をできる限り低くして圧環強度を高くしたことにより、Fe基非晶質合金粉末への応力を適切に抑えた状態で、圧粉コアの粉末充填率Fが高まり、結着材の熱分解残渣の量を低く抑えられるため、コアロスの低下と初透磁率の向上を同時に実現できたものと考える。
図8は、本実施例の結果に基づく、初透磁率と粉末充填率の変化率Rとの関係を示すグラフである。初透磁率が高い圧粉コアを得るためには、粉末充填率の変化率Rが0.5以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましいことが理解される。
図9から11は、本実施例の結果に基づく、コアロス(図9)、初透磁率(図10)および圧粉コアの粉末充填率F(図11)とヤング率との関係を示すグラフである。これらの図から、初透磁率が高くコアロスが低い圧粉コアを得るためには、圧粉コアのヤング率は70MPa以上とすることが好ましく、90MPa以上とすることがより好ましいことが理解される。
図12は、本実施例の結果に基づく、成形体の粉末充填率Fと絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)との関係を示すグラフである。図12から次の事項が理解される。すなわち、絶縁性結着材は、そのガラス転移温度(Tg)が低いほど柔軟性に優れるため、圧縮成形時に密度の高い成形体が得られやすい。ただし、絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)が−30℃より低くなると、絶縁性結着材の柔軟性が高くなり過ぎる傾向がみられる。絶縁性結着材の柔軟性が過度に高い場合には、次の現象が生じやすくなる。
・圧縮成形後のスプリングバックに基づく成形体の膨張が顕在化し、圧粉コアの密度が低下する。
・成形体の段階での圧環強度およびヤング率が低く、取扱い性が低下する。
これらの現象が生じないこと好ましいため、絶縁性結着材のガラス転移温度(Tg)は−30℃以上であることが好ましい。
図13は、本実施例の結果に基づく、コアロスと絶縁性結着材の加熱時の質量変化率との関係を示すグラフである。成形体に施される熱処理により絶縁性結着材が熱分解して質量減少を生じやすい、すなわち、耐熱性が低いほど圧粉コア1のコアロスが低い値を示す傾向があることが図13から理解される。具体的には、絶縁性結着材が30質量%以上の質量変化を生じる場合には、コアロスが300kW/m以下となりやすく、好ましい。なお、初透磁率については、絶縁性結着材の耐熱性が低いほうが有利であるものの、絶縁性結着材の耐熱性の影響はコアロスの場合ほど顕在化していない。
本発明の圧粉コアは、ハイブリッド自動車等の昇圧回路や、発電、変電設備に用いられるリアクトル、トランスやチョークコイル等として好適である。
1…圧粉コア
2…軟磁性粉末
3…結着材の熱分解残渣
4…空隙部
10…コイル封入圧粉コア
11…圧粉コア
12…コイル
19…スラリー
20…スプレードライヤー装置
21…回転子
22…造粒粉

Claims (12)

  1. 軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得て、得られた前記成形体を熱処理して得られる圧粉コアであって、
    前記圧粉コアは、粉末充填率が75体積%以上であり、
    JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下であることを特徴とする圧粉コア。
  2. 前記軟磁性粉末はFe基非晶質合金粉末を含む、請求項1に記載の圧粉コア。
  3. 前記Fe基非晶質合金粉末は、その組成がFe100-a-b-c-x-y-z-tNiaSnbCrcxyzSitで示され、0at%≦a≦10at%、0at%≦b≦3at%、0at%≦c≦6at%、3.0at%≦x≦10.8at%、2.0at%≦y≦9.8at%、0at%≦z≦8.0at%、0at%≦t≦5.0at%である、請求項2に記載の圧粉コア。
  4. 前記圧粉コアの粉末充填率が80体積%以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧粉コア。
  5. ヤング率が50MPa以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧粉コア。
  6. 下記式(i)により定義される粉末充填率の変化率Rが0%超である、請求項1から5のいずれか一項に記載の圧粉コア。
    R=(F/F−1)×100 (i)
    ここで、Fは、前記熱処理前の前記成形体の粉末充填率(単位:体積%)であって、Fは、前記熱処理により得られた前記圧粉コアの粉末充填率(単位:体積%)である。
  7. 前記絶縁性結着材の硬化物のガラス転移温度は−30℃以上100℃以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載の圧粉コア。
  8. 前記造粒粉は、複数の前記軟磁性粉末が前記絶縁性結着材により結着してなる造粒粉として調製される、請求項1から7のいずれか一項に記載の圧粉コア。
  9. 前記熱処理の加熱温度は、当該熱処理により得られた圧粉コアについて、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定したときのコアロスが最低となる温度である、請求項1から8のいずれか一項に記載の圧粉コア。
  10. 前記圧粉コアは、前記絶縁性結着材に由来する成分である結着材の熱分解残渣を含有し、前記結着材の熱分解残渣の含有量は0.05質量%以上である、請求項1から9のいずれか一項に記載の圧粉コア。
  11. 軟磁性粉末および絶縁性結着材を有する造粒粉を圧縮成形して成形体を得る圧縮成形工程、および
    前記圧縮成形工程により得られた前記成形体を熱処理して圧粉コアを得る熱処理工程を
    備える圧粉コアの製造方法であって、
    前記圧縮成形工程において行う圧縮成形の加圧力は、前記熱処理工程により得られた圧粉コアの粉末充填率が75体積%以上となるように設定され、
    前記熱処理工程において行う熱処理の加熱温度は、前記熱処理工程により得られた圧粉コアについて、周波数100kHz、最大磁束密度100mTの条件で測定されたコアロスが最低となるように設定され、
    前記熱処理工程により得られた圧粉コアは、JIS Z2507:2000に準拠して測定された圧環強度が3.9N/mm以上11N/mm以下である
    ことを特徴とする圧粉コアの製造方法。
  12. 前記圧縮成形の加圧力は0.3GPa以上である、請求項11に記載の圧粉コア。
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