JP6152529B2 - 果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料及びその製造方法 - Google Patents

果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は特に、特にエチレンガスを吸着して果物や野菜などの植物の成熟、腐敗速度を遅らせるための保鮮材料に関するものである。
現代の食生活について、体に良くなる、健康的な体を作るために、多くの方々が果物や野菜などの食品群をよく摂取する。
既存の技術は、主に冷蔵庫などの低温設備により、果物や野菜などの鮮度を保つ技術を提供するが、果物や野菜などを搬送したり店舗に並んで販売したりする場合に、その鮮度を維持する効果が低下してしまう。既存の包装技術においては、特製の包装材料により果物や野菜を多層に包めば、果物や野菜の鮮度を保つ期間が長くするが、その包装材料の値段が高くて、包装手間も複雑であり、また、鮮度の維持効果があまりよくないので、改良することが必要である。
文献1:US 4895729 A
既存の冷蔵技術は、果物や野菜などの鮮度を保つ技術を提供するが、果物や野菜などを搬送したり店舗に並んで販売したりする場合に、その鮮度を維持する効果が低下してしまう。また、既存の包装技術においては、特製の包装材料を開発したが、その包装材料の値段が高くて、包装手間も複雑であり、、鮮度の維持効果もよくないので、改良することが必要である。
本発明に係る植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法は、
シリカ材料を入れ、
エチレン除去材料及び水または溶剤を徐々に入れながら混合して液体状態の溶液を作り、該液体状態の溶液をスプレー手段または点滴手段によりシリカ材料に入れながら混合し
その混合プロセスにおいて、水または溶剤を取り除くことによって、シリカ材料の表面または吸着穴または層状隙間における一部または全部に、該エチレン除去材料を塗布または充填させる乾燥混合粉を得る。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法において、
前記シリカ材料を入れるステップであって、さらに反応促進材を入れて予めミックスし、
前記液体状態の溶液をスプレー手段または点滴手段によりシリカ材料及び反応促進材に入れながら混合し、この混合過程において、水または溶剤を取り除くことによって、エチレン除去材料がシリカ材料の吸着穴または層状隙間における一部または全部に被覆または浸入する乾燥混合粉を得ることが好ましい。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法において、
前記乾燥混合粉を生地材料に混合すると、薄膜または袋または発泡袋または箱の製品を作
その内、前記乾燥混合粉を生地材料に混合する時に、さらにプロパンまたはブタンまたはガスを注入して発泡袋を作る
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法において、
前記乾燥混合粉と合成樹脂材料とを混合すると、流動性あるスプレー型の保鮮剤または塗装剤を作ることが好ましい。
本発明に係る植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料は、
シリカ材料及びエチレン除去材料を有し、
その内、前記シリカ材料に複数の吸着穴または複数層の層状構造が形成され、該シリカ材料がシリカ(SiO)または粘土(Clay)またはその混合物であり、
前記エチレン除去材料が臭素または過マンガン酸カリウムまたは臭化カリウムまたはそれらの混合物であると共に、該エチレン除去材料が水または溶剤に入れながら混合する液体状態の溶液をスプレー手段または点滴手段によりシリカ材料に入れながら混合することによって、シリカ材料の表面または吸着穴または層状構造における一部または全部に組み合わせるものである。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料において、
さらに、前記シリカ材料及びエチレン除去材料に混合する生地材料及び反応促進材を含み、薄膜または袋または発泡袋または箱を作
その内、前記生地材料がポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)またはポリスチレン(PS)またはポリエチレンテレフタレート(PET)からなるものであり、
前記反応促進材が炭酸カルシウム(CaCO3)または二酸化チタン(TiO2)または活性炭または竹炭からなるものであることが好ましい。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料において、
合成樹脂材料を含み、該合成樹脂材料をシリカ材料及びエチレン除去材料に混合すると、流動性あるスプレー型の保鮮剤または塗装剤を作ることが好ましい。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料において、
エチレン吸着機能層と包装外層とを共押出装置により共押出して作る層状構造を備える層状薄膜または層状袋または層状箱であることが好ましい。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料において、
前記エチレン除去材料に静菌剤または防霧剤を含み、該静菌剤が銀イオンの放出物質または亜鉛イオンの放出物質または有機酸の化合物またはアミンの化合物であり、該防霧剤が界面活性剤であることが好ましい。
かかる植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料において、
ソルビン酸塩である防カビ剤を含み、該防カビ剤がシリカ材料の表面に被覆され、または、該防カビ剤がシリカ材料の吸着穴または層状隙間の一部に充填され、それによれば、コアシェル(core shell)状の乾燥混合粉を作成することが好ましい。
本発明に係る植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料及びその製造方法は以下のメリットを有する。
1.本発明におけるシリカ材料は、複数の穴または複数層の層状構造を有することから、果物や野菜などの植物からのエチレンガスを吸着することができる。なお、そのシリカ材料の表面にさらに、エチレン吸着可能または反応可能な材料を有して広く分散することから、エチレン吸着可能な比表面積を大幅に増加して、大量のエチレンガスを吸着して除去することができると共に、エチレンガスの吸着力も向上させる。それによれば、本発明における材料の使用量を節約することができるので、コストを減りながら、材料の可加工性も向上させる。一方、本発明は、従来の加工方法と異なり、昔ながらの過マンガン酸カリウムを直接に入れて混練して材料に均一に分散できないとの問題を有しないと共に、従来の技術を用いては達成できない効果を提供する。
2.本発明の技術を利用すれば、植物の成熟、腐敗速度を遅らせる効果に優れ、果物や野菜などの植物の鮮度を有効に保つと共に、普通のPE袋や他の保鮮袋に比べては、植物の成熟、腐敗時間を1.5倍以上に遅らせることができる。
3.本発明の技術によって、エチレンガスを吸着可能な材料を開発するだけではなく、エチレンガスの吸着性を向上させると共に、最後の製品に色彩を付けても可能となる。
4.本発明は、複数層の層状構造を有する包装製品を作成してもよく、エチレンガスを吸着可能な塗装剤を、その層状包装の内面に塗布して外部のエチレンと接触することはないため、使用する前に、その包装製品の在庫期限を延長しても、元々のエチレン吸着効果を維持できる。また、本発明に係る果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料からなる包装製品を使用すると、果物や野菜などの植物を冷蔵していない時、例えば、陳列台に並んで販売や、搬送などの時に、果物や野菜などの植物の成熟、腐敗速度を遅らせることができ、冷蔵している時、例えば、冷蔵棚に並んで販売する時にも、植物の成熟、腐敗速度を遅らせ、鮮度維持に実用性が高い。
本発明の流れ図である。 本発明の複数の吸着穴を備えるシリカ材料を示す部分拡大断面図である。 本発明の複数層の層状構造を備えるシリカ材料を示す部分拡大断面図である。 本発明のシリカ材料の吸着穴にエチレン除去材料を有する状態を示す部分拡大断面図である。 本発明のシリカ材料の層状構造にエチレン除去材料を有する状態を示す部分拡大断面図である。 本発明のシリカ材料にエチレン除去材料及び防カビ剤を有する状態を示す部分拡大断面図である。 本発明のシリカ材料にエチレン除去材料及び防カビ剤を有する状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の製品において、果物のエチレンガス及び水分子を吸着する状態を示す説明図である。 本発明の製品において、防霧剤を包装材料の表面に引き取って水膜になる状態を示す説明図である。 本発明の製品において、過マンガン酸カリウムを包装材料の表面に取り出してエチレンガスを吸着する状態を示す説明図である。 本発明において、袋を作成して果物を入れた使用状態を示す説明図である。 本発明の製品を使用して温室で果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせるテストについて、1日目の有機きゅうりを示す説明図である。 本発明の製品を使用して温室で果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせるテストについて、7日目の有機きゅうりを示す説明図である。 本発明の製品を使用して温室で果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせるテストについて、11日目の有機きゅうりを示す説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の適切な実施の形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本発明に係る果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料及びその製造方法は、以下のステップを有する。
ステップ1:シリカ材料10を入れ、または、さらに反応促進材を入れて予めミックスする。該シリカ材料10は、シリカ(SiO)や、粘土(Clay)、その混合物などのものである。該反応促進材は、炭酸カルシウム(CaCO3)や、二酸化チタン(TiO2)、活性炭、竹炭などのものである。
図2及び図3に示すように、前記シリカ材料10に、複数の吸着穴12が形成されてもよく、複数層の層状構造が形成されてもよく、この構造によれば、果物や野菜などの植物が放出したエチレンガスを吸着することができ、エチレンガスにより果物や野菜などの植物の成熟、腐敗を促すことを防止する。また、その粘土は、複数層の層状構造を備えることから、比表面積が他の材料より高くなり、大量のエチレンガスを吸着することができる。
前記反応促進材は、混合乾燥プロセスにおいて、混合反応を促すと共に、ミックスの均一性を向上する効果を提供する。一方、該反応促進材を有すれば、本発明の材料からなる製品の色彩を調整することができ、また、他の機能性を発揮させるための材料として利用することもできる。該反応促進材は、例えば、炭酸カルシウムであってもよく、無色または透明の製品に利用することができ、二酸化チタンであってもよく、白い製品に利用することができ、竹炭であってもよく、黒い製品に利用することができ、特に光を当てたら変質しやすい果物や野菜などの植物に光を遮断しながら、エチレンガスを吸着して、植物の鮮度を保つことができる。
ステップ2:エチレン除去材料20及び所定の量の水などの溶剤を徐々に入れ、エチレン除去材料20を水などの溶剤に溶解または混合して液体状態の溶液を作る。その所定の量とは、エチレン除去材料20に対して水などの液剤で溶解可能または均一に混合可能な溶剤の量である。また、前記溶剤では、メタノールや、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)などの液体である。
図4及び図5に示すように、前記液体状態の溶液をスプレーや点滴などの手段によりシリカ材料10及び反応促進材に入れる。この混合プロセスにおいて、エチレン除去材料20を、シリカ材料10、エチレン吸着促進材料入れのシリカ材料10、エチレン吸着促進材料の何れかの表面の一部または全部に組み合わせてコアシェル(core shell)などの構造を構成する。前記スプレー手段を用いれば、エチレン除去材料20を容易にシリカ材料10の吸着穴12または層状隙間13に組み合わせ、または、浸入することができる。
本発明のシリカ材料は、複数の吸着穴12または層状隙間13によりエチレンガスを吸着することだけではなく、該シリカ材料における負に帯電したシリコン元素(Si4-)がエチレン除去材料における正に帯電した過マンガン酸カリウムまたは臭化カリウムの正電荷(Mn3+またはK+)を引き付けることができるので、エチレン除去材料を容易、均一、完全にシリカ材料に吸着、組み合わせ、浸入させることができる。
本実施例は、水の溶液をスプレー手段を用いて、シリカ材料10を他の材料に混合することを促すと共に、すべての材料を均一に混合させることができる。
前記エチレン除去材料20は、エチレンガスを除去したり、吸着したり、反応したりすることが可能である材料または化合物であり、果物や野菜などの植物の自らが放出したエチレンガスを取り除ければよい材料であり、例えば、臭素や、過マンガン酸カリウム、臭化カリウム、それらの混合物などの材料である。
さらに、該エチレン除去材料20に、静菌剤または防霧剤を入れて液体状態の溶液を作ってもよい。その静菌剤は、銀イオンの放出物質、または亜鉛イオンの放出物質、または有機酸、またはアミンの化合物などを含む。その防霧剤では、界面活性剤を含んでもよく、非オイル界面活性剤であってもよい。
ステップ3:その混合過程において、水または溶剤を取り除くことによって、シリカ材料10の表面または吸着穴12/層状隙間13における一部または全部に、エチレン除去材料20を塗布または充填させるための乾燥混合粉を得る。
上述した混合過程において、ヘンシェルミキサー(Hunschel)などのミキサを利用して高速ミキシング(400RPM)により、エチレン除去材料20を吸着穴12または層状隙間13に進入または浸入させると、その乾燥混合粉を得る。その水または溶剤の取り除き方は、混合過程に他の乾燥手段で達成してもよく、例えば、加熱り(温度を約85乃至105℃に上がり)、環境条件の制御、混合過程からの摩擦熱の利用などの手段を用いて水または溶剤を取り除き、上述した混合の効果を達成できる。
上述した乾燥混合粉は、エチレンガスを吸着する機能を備え、通気可能な袋に入れて、果物や野菜などの植物を収納する箱に置けば、エチレンガスを吸着して植物の成熟、腐敗を遅らせることができる。
図6及び図7に示すように、本発明において、エチレン除去材料20を入れる前または後に、さらに防カビ剤30を入れてもよい。該防カビ剤30は、シリカ材料10の表面に被覆されてもよいが、シリカ材料10の吸着穴12/層状隙間13の一部に充填してもよい。
本実施例における防カビ剤30を、まず複数の穴や隙間を有したシリカ材料10に混合しながら水を取り除き、そして、エチレン除去材料20に混合すると、コアシェル(core shell)のような乾燥混合粉を作成する。
図6に示すように、本実施例における防カビ剤30は、ソルビン酸塩であり、例えば、(2、4)ヘキサジエン酸カリウムである。その内、該防カビ剤30の入れ方は、上述したように、まず防カビ剤30を含む水溶液を作ってスプレー手段を用いて徐々に入れながら水を取り除くと、防カビ剤30を均一にシリカ材料10の表面に付着することができる。
図7a乃至図7cに示すように、過マンガン酸カリウムをシリカ材料に入れる時には、防霧剤も同時に入れることが好ましい。本発明のシリカ材料は、エチレンガス及び水を吸着可能な特性を有することから、本発明の材料からなる製品を用いて果物や野菜などの植物を包装しては、乾燥混合粉を含んだ包装材料の表面を介して、その果物や野菜などの植物から放出したエチレンガス及び水を吸着することができる。また、その水分子により防霧剤を包装材料の表面に引き取って水膜になる。さらに、過マンガン酸カリウムが水溶解性を有することから、シリカ材料に入れた過マンガン酸カリウムを包装材料の表面に取り出しやすくなるので、過マンガン酸カリウムによりエチレンガスを吸着する効率及び効果を向上させる。
ステップ4:乾燥混合粉を生地材料に混合する。その生地材料は、ポリエチレン(PE)や、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂材料の何れかからなってもよい。
図8に示すように、本発明の係る果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料を実際に使用する時に、生地材料入れの果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料を二軸混練機により造粒を行うと、その材料を用いて薄膜や、袋50、箱などの製品を作ることができる。
一方、本発明の果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料にさらに、プロパンや、ブタン、ガスなどの発泡ガスを注入しては、発泡袋などの製品を作成することもでき、また、合成樹脂材料を入れて、流動性あるスプレー型の保鮮剤または塗装剤を作成することもできる。
本発明は、二層または多層の層状薄膜であってもよく、層状袋であってもよく、層状箱であってもよい。その内、上述した乾燥混合粉を生地材料に混合して造粒すると、エチレン吸着機能層が出来上がり、そのエチレン吸着機能層と包装外層とを共押出装置により共押出して、層状薄膜や、層状袋、層状箱などの製品を作ることができる。
また、その包装外層は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの材料からなってもよい。また、その包装外層は、エチレン吸着機能層を被覆して外部と接触させないことから、外部の環境中のエチレンガスがエチレン吸着機能層との反応することはなく、エチレン吸着機能層にエチレンガス吸着効果を維持することができる。それによれば、本発明に係る果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料からなる製品は、使用する前に、長期間で保存しても元々の吸着効果を維持することができるので、製品の在庫期間を延長する。
上述した流動性のある状態における、スプレー型の保鮮剤または塗装剤は、エチレンガスを吸着する機能が付かない、普通の薄膜や、袋、箱などの表面にスプレーまたは塗布しては、その普通の薄膜や、袋、箱にエチレンに対する吸着性を備えるようになる。
その合成樹脂材料は、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol, PVA)、ゼラチン(Gelatin)、アラビアガム(Arabic Gum)を含む。該合成樹脂材料の粘度範囲(Viscosity)は、30〜10000(cps)である。製造時、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol, PVA)、ゼラチン(Gelatin)、アラビアガム(Arabic Gum)を溶液に作って乾燥混合粉を混合し、その溶液成分の重量百分率が2〜20 wt%のとなる。その内、粘度範囲が30〜500(cps)である低粘度の合成樹脂材料をスプレー型の保鮮剤に作成することが好ましくて、高粘度の合成樹脂材料を塗装剤に作成することが好ましい。
以下は、本発明の実施例として説明する。
シリカ(最後の合成樹脂粒の重量百分率が1〜10wt%となり、または、2〜3wt%となることが好ましい)及び二酸化チタン(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜2wt%となる)を混合して、(2、4)ヘキサジエン酸カリウム(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜4.0wt%となる)の水溶液をスプレー手段により混合して、この同時に、加熱手段により水を取り除く。
次に、臭素(重量百分率が2〜8wt%となる)を含んだ水溶液を入れながら、水を取り除く。
そして、静菌剤の溶液をスプレー手段により混合しながら、水を取り除くまたは揮発乾燥を行うと、乾燥混合粉を作成する。
その後、乾燥混合粉を生地材料に混合してから造粒すると、その合成樹脂粒を用いて膜や袋などを作成する。このステップにおいて、適当の量の乾燥混合粉を生地材料に入れて混合してから造粒すると、その合成樹脂粒を用いて製品を作成してもよいが、乾燥混合粉を多めに合成樹脂材料に混合してから造粒すると、乾燥混合粉を含んだ合成樹脂粒を生地材料に混合してから製品を作成しては、乾燥混合粉をさらにミックスしたので、乾燥混合粉を製品に均一に分散することができる。
粘土(最後の合成樹脂粒の重量百分率が1〜10wt%となり、または、3〜5wt%となることが好ましい)及び竹炭(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜2wt%となる)を混合して、(2、4)ヘキサジエン酸カリウム(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜4.0wt%となる)のメタノール溶液または水溶液をスプレー手段により混合して、この同時に、メタノールまたは水を取り除く。
次に、過マンガン酸カリウム(重量百分率が2〜8wt%となる)を含んだメタノール溶液または水溶液を入れながら、メタノールまたは水を取り除く。
そして、静菌剤及び防霧剤を含んだ溶剤または溶液をスプレー手段により入れながら、水を取り除くまたは揮発乾燥を行うと、乾燥混合粉を作成する。
その後、乾燥混合粉を生地材料に混合してから造粒すると、その合成樹脂粒を用いて膜や袋などを作成する。
シリカ(最後の合成樹脂粒の重量百分率が1〜10wt%となり、または、2〜3wt%となることが好ましい)及び二酸化チタン(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜2wt%となる)を混合して、(2、4)ヘキサジエン酸カリウム(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜4.0wt%となる)の水溶液をスプレー手段により混合して、この同時に、加熱手段により水を取り除く。
次に、臭化カリウム(重量百分率が2〜8wt%となる)を含んだ水溶液を入れながら、水を取り除く。
そして、静菌剤の溶液をスプレー手段により入れながら、水を取り除くまたは揮発乾燥を行うと、乾燥混合粉を作成する。
その後、乾燥混合粉を生地材料に混合してから造粒すると、その合成樹脂粒を用いて板材を製造し、この板材を用いて箱を作成する。
粘土(最後の合成樹脂粒の重量百分率が1〜10wt%となり、または、3〜5wt%となることが好ましい)及び活性炭(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜2wt%となる)を混合して、(2、4)ヘキサジエン酸カリウム(最後の合成樹脂粒の重量百分率が0.2〜4.0wt%となる)の水溶液をスプレー手段により混合して、この同時に、メタノールまたは水を取り除く。
次に、過マンガン酸カリウム(重量百分率が2〜8wt%となる)を含んだ水溶液を入れながら、このミックスステップにおいて、水を取り除くと、乾燥混合粉を作成する。
そして、静菌剤及び防霧剤を含んだ溶剤または溶液をスプレー手段により入れながら、水を取り除くまたは揮発乾燥を行うと、乾燥混合粉を作成する。
その後、乾燥混合粉を生地材料に混合して、プロパンや、ブタン、ガスなどの気体を注入してから発泡させると、発泡材料を作成する。
本発明に係る発泡材料も用いて構成した袋に複数の穴を有することから、果物や野菜などの植物を包装して運ぶ時に、振動またはショックを緩和することができる。また、その発泡袋は、エチレンガスを吸着する機能も有することから、植物の周囲のエチレンガスを吸着することができる。
一方、その発泡袋に穴を有するため、環境中のエチレンも接触して反応するが、果物や野菜などの植物を包装しては、その成熟、腐敗速度を一般的な状況より、少なくとも1.3倍遅らせることができる。
シリカ(最後の乾燥混合粉の重量百分率が1〜10wt%となり、または、2〜3wt%となることが好ましい)に過マンガン酸カリウム(重量百分率が2〜8wt%となる)を含んだ水溶液を混合しながら、水を取り除く。
次に、(2、4)ヘキサジエン酸カリウム(最後の乾燥混合粉の重量百分率が0.2〜2.0wt%となる)の水溶液をスプレー手段により入れながら、水を取り除く。
そして、静菌剤のメタノール溶液または水溶液をスプレー手段により入れながら、水を取り除くまたは揮発乾燥を行うと、乾燥混合粉を作成する。
その後、乾燥混合粉をポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol, PVA)の水溶性合成樹脂材料に混合すると、保鮮スプレーまたは塗装剤を作成する。
このステップにおいて、適当の量の乾燥混合粉を生地材料に入れて混合してから造粒すると、その合成樹脂粒を用いて製品を作成してもよいが、大量の乾燥混合粉を合成樹脂材料に混合してから造粒すると、乾燥混合粉を含んだ合成樹脂粒を生地材料に混合してから製品を作成しては、乾燥混合粉をさらにミックスしたことから、乾燥混合粉を製品に均一に分散することができる。
以下は、本発明に係る製品を使用する場合に、温室で果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせるテストである。
そのテストの結果によって、本発明に係る果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料において、果物や野菜などの植物を冷蔵していない時、例えば、陳列台に並んで販売や、搬送などの時に、果物や野菜などの植物の成熟、腐敗速度を遅らせる効果を有し、冷蔵している時、例えば、冷蔵棚に並んで販売の時にも、果物や野菜などの植物の成熟、腐敗速度を遅らせる効果を提供する。
図9a乃至図9cに示すように、本発明に係る温室で果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせるテストは、野菜の有機きゅうりを例としてテストを行う。
まず、図9aに示したのは、1日目の有機きゅうりであり、それらの有機きゅうりAと、有機きゅうりBと、有機きゅうりCとも新鮮の状態であり、また、有機きゅうりAが137gを有し、有機きゅうりBが160gを有し、有機きゅうりCが135を有する。そして、有機きゅうりAは、包装しないままで放置し、有機きゅうりBは、本発明にかかる保鮮袋に入れて包装し、有機きゅうりCは、普通のPE袋に入れて包装する。
次に、図9bに示したのは、7日目の有機きゅうりであり、有機きゅうりAは、柔らかくなって表面を黄色になり、93gになり、有機きゅうりBは、また新鮮で腐敗することはなく、157gになり、有機きゅうりCは、ちょっと柔らかくなって表面を黄色になり、131gになる。
その後、図9cに示したのは、11日目の有機きゅうりであり、有機きゅうりAは、水分を蒸発して深い茶色になり、69gになり、有機きゅうりBは、また新鮮で腐敗することはなく、156gになり、有機きゅうりCは、柔らかくなって表面を深い茶色になり、130gになる。
上述したように、本発明は、以下のメリットを有する。
1.本発明におけるシリカ材料は、複数の穴または複数層の層状構造を有することから、果物や野菜などの植物からのエチレンガスを吸着することができる。なお、そのシリカ材料の表面にさらに、エチレン吸着可能または反応可能な材料を有して広く分散することから、エチレン吸着可能な比表面積を大幅に増加して、大量のエチレンガスを吸着して除去することができると共に、エチレンガスの吸着力も向上させる。それによれば、本発明における材料の使用量を節約することができるので、コストを減りながら、材料の可加工性も向上させる。一方、本発明は、従来の加工方法と異なり、昔ながらの過マンガン酸カリウムを直接に入れて混練して材料に均一に分散できないとの問題を有しないと共に、従来の技術を用いては達成できない効果を提供する。
2.本発明の技術を利用すれば、植物の成熟、腐敗速度を遅らせる効果に優れ、果物や野菜などの植物の鮮度を有効に保つと共に、普通のPE袋や他の保鮮袋に比べては、植物の成熟、腐敗時間を1.5倍以上に遅らせることができる。
3.本発明の技術によって、エチレンガスを吸着可能な材料を開発するだけではなく、エチレンガスの吸着性を向上させると共に、最後の製品に色彩を付けても可能となる。
4.本発明は、複数層の層状構造を有する包装製品を作成してもよく、エチレンガスを吸着可能な塗装剤を、その層状包装の内面に塗布して外部のエチレンと接触することはないため、使用する前に、その包装製品の在庫期限を延長しても、元々のエチレン吸着効果を維持できる。また、本発明に係る果物や野菜などの植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料からなる包装製品を使用すると、果物や野菜などの植物を冷蔵していない時、例えば、陳列台に並んで販売や、搬送などの時に、果物や野菜などの植物の成熟、腐敗速度を遅らせることができ、冷蔵している時、例えば、冷蔵棚に並んで販売する時にも、植物の成熟、腐敗速度を遅らせ、鮮度維持に実用性が高い。
10 シリカ材料
12 吸着穴
13 層状隙間
20 エチレン除去材料
30 防カビ剤
50 袋

Claims (9)

  1. シリカ材料を入れ、さらに前記シリカ材料とエチレン除去材料との混合反応を促進する反応促進材を入れて予め前記シリカ材料と前記反応促進材とをミックスし、
    前記エチレン除去材料と水または溶剤とが均一に混合する程度に前記エチレン除去材料と水または溶剤とが混合した液体状態の溶液を、スプレー手段または点滴手段によって、予めミックスされた前記シリカ材料及び前記反応促進材に徐々に入れながら混合し、
    その混合プロセスにおいて前記液体状態の溶液を、スプレー手段または点滴手段によって、予めミックスされた前記シリカ材料及び前記反応促進材に徐々に入れながら混合する処理と同時に、前記水または前記溶剤を乾燥手段を用いて取り除く処理を行い、
    前記エチレン除去材料が前記シリカ材料の吸着穴または層状隙間における一部または全部に被覆または浸入させて、前記シリカ材料の表面または吸着穴または層状隙間における一部または全部に、前記エチレン除去材料を塗布または充填させたコアシェル状の乾燥混合粉を得ることを特徴とする植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  2. 前記乾燥混合粉を生地材料に混合すると、薄膜または袋または発泡袋または箱の製品を作り、
    その内、前記乾燥混合粉を生地材料に混合する時に、さらにプロパンまたはブタンまたはガスを注入して発泡袋を作ることを特徴とする請求項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  3. 前記乾燥混合粉と合成樹脂材料とを混合すると、流動性あるスプレー型の保鮮剤または塗装剤を作ることを特徴とする請求項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  4. シリカ材料及びエチレン除去材料を有し、
    その内、前記シリカ材料に複数の吸着穴または複数層の層状構造が形成され、該シリカ材料がシリカ(SiO)または粘土(Clay)またはその混合物であり、
    前記エチレン除去材料が臭素または過マンガン酸カリウムまたは臭化カリウムまたはそれらの混合物であると共に、該エチレン除去材料が水または溶剤に入れながら混合する液体状態の溶液をスプレー手段または点滴手段によりシリカ材料に入れながら混合することによって、シリカ材料の表面または吸着穴または層状構造における一部または全部に組み合わせることを特徴とする請求項1に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  5. さらに、前記シリカ材料及びエチレン除去材料に混合する生地材料及び反応促進材を含み、薄膜または袋または発泡袋または箱を作り、
    その内、前記生地材料がポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)またはポリスチレン(PS)またはポリエチレンテレフタレート(PET)からなるものであり、
    前記反応促進材が炭酸カルシウム(CaCO3)または二酸化チタン(TiO2)または活性炭または竹炭からなるものであることを特徴とする請求項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  6. 合成樹脂材料を含み、該合成樹脂材料をシリカ材料及びエチレン除去材料に混合すると、流動性あるスプレー型の保鮮剤または塗装剤を作ることを特徴とする請求項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  7. エチレン吸着機能層と包装外層とを共押出装置により共押出して作る層状構造を備える層状薄膜または層状袋または層状箱であることを特徴とする請求項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  8. 前記エチレン除去材料に静菌剤または防霧剤を含み、該静菌剤が銀イオンの放出物質または亜鉛イオンの放出物質または有機酸の化合物またはアミンの化合物であり、該防霧剤が界面活性剤であることを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
  9. ソルビン酸塩である防カビ剤を含み、該防カビ剤がシリカ材料の表面に被覆され、または、該防カビ剤がシリカ材料の吸着穴または層状隙間の一部に充填され、それによれば、コアシェル(core shell)状の乾燥混合粉を作成することを特徴とする請求項に記載の植物の熟成、腐敗速度を遅らせる材料の製造方法。
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