JP6151654B2 - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配線回路基板およびその製造方法、詳しくは、ハードディスクドライブに用いられる回路付サスペンション基板などの配線回路基板、および、その製造方法に関する。
回路付サスペンション基板は、磁気ヘッドが実装されるスライダを搭載して、ハードディスクドライブなどに用いられている。近年、この回路付サスペンション基板は、用途に応じて、磁気ヘッドに加えて種々の電子素子が実装され、例えば、熱アシスト記録用途の回路付サスペンション基板では、発光素子などが実装されている。このように回路付サスペンション基板では、電子素子や発光素子を電気的に接続したり、電子素子や発光素子に対する電気特性を向上させるために、電子素子や発光素子に接続する端子部や配線の数が増加しており、端子部や配線の高密度化が要求されている。
そこで、第1絶縁層と、第1絶縁層の上に形成され、第1端子部および第1配線を有する第1導体層と、第1絶縁層の上に第1導体層を被覆するように形成される第2絶縁層と、第2絶縁層の上に形成され、第2端子部および第2配線を有する第2導体層とを備える回路付サスペンション基板が提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。特許文献1の回路付サスペンション基板では、第2絶縁層の上下それぞれに、第1端子部および第1配線と、第2端子部および第2配線とを配置できるため、各端子部および各配線の高密度化が達成されている。
特開2009−129490号公報
しかし、特許文献1の回路付サスペンション基板では、第1導体層と第2導体層とが異なる工程で形成される。すなわち、第1導体層の第1端子部と第2導体層の第2端子とが異なる工程で形成される。そのため、製造工程中に、第1導体層および/または第2導体層をパターニングするためのレジストの配置が面方向(厚み方向に直交する方向)にずれると、第1端子部と第2端子部との距離が予定の距離と異なり、そのため、第1端子部および第2端子部と、発光素子や磁気ヘッドとの接続信頼性が低下するという不具合を生じる。
本発明の目的は、第1端子部および第2端子部間の相対位置の精度が良好な配線回路基板およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に設けられる第1配線を備える第1導体層と、前記第1絶縁層の上に、前記第1配線を被覆するように設けられている第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上に設けられる第2配線を備える第2導体層とを備え、前記第2導体層は、前記第1配線を外部に電気的に接続するための第1端子部と、前記第2配線を外部に電気的に接続するための第2端子部と、前記第1端子部と前記第1配線とを電気的に接続する接続部とを備えることを特徴としている。
この配線回路基板によれば、第2導体層が、第1端子部と第2端子部とを備えているので、第2導体層を設ける工程で第1端子部と第2端子部とを同時に設けることができる。そのため、第1端子部と第2端子部との相対位置の精度を向上させることができる。
また、本発明の配線回路基板では、前記第1導体層が、前記第1配線に設けられる接続用部分を備え、前記接続用部分が、前記接続部に被覆されていることが好適である。
この配線回路基板によれば、接続用部分が、接続部に被覆されているので、接続部が接続用部分と確実に電気的に接続することができる。そのため、接続部と接続用部分との接続信頼性を向上させることができる。
また、本発明の配線回路基板では、前記第2絶縁層に、前記第1導体層を露出する開口部が形成されており、前記接続部が、前記開口部に充填され、前記第1配線と電気的に接続する導通部を備えていることが好適である。
この配線回路基板によれば、接続部が、第2絶縁層の開口部に充填される導通部によって、第1配線と電気的に接続するので、第1配線および/または第2配線が密集する領域においても接続部を配置することができる。
また、本発明の配線回路基板では、前記導通部は、前記第1端子部と間隔を隔てて設けられていることが好適である。
この配線回路基板によれば、導通部が、第1端子部と間隔を隔てて設けられているので、実装部品を第1端子部にはんだ接合する場合に、はんだによる熱が導通部に伝導することを抑制できる。そのため、はんだ接合に起因する導通部と第1配線との接合信頼性の低下、さらに、はんだ接合に起因する導通部におけるボイドの発生を抑制することができる。
また、本発明の配線回路基板は、前記第1配線を被覆する第1無電解めっき層をさらに備えることが好適である。
この配線回路基板によれば、第1配線が第1無電解めっき層により被覆されているため、第1配線の耐久性が良好である。
また、本発明の配線回路基板は、前記第2配線を被覆する第2無電解めっき層をさらに備えることが好適である。
この配線回路基板によれば、第2配線が第2無電解めっき層により被覆されているため、第2配線の耐久性が良好である。
また、本発明の配線回路基板は、前記第1端子部および前記第2端子部を被覆する電解めっき層をさらに備えることが好適である。
この配線回路基板によれば、第1端子部および第2端子部が電解めっき層により被覆されているため、第1端子部および第2端子部と、実装部品との接続信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明の配線回路基板では、前記第2導体層が、実装部品を前記配線回路基板に位置決めするための位置決めマークをさらに備えていることが好適である。
この配線回路基板によれば、第1端子部、第2端子部および位置決めマークが、同一の第2導体層に備えられるので、第1端子部、第2端子部および位置決めマークの相対的な位置精度が向上されている。そのため、実装部品を配線回路基板に精度よく位置決めして、実装部品と、第1端子および第2端子との接続信頼性を向上させることができる。
本発明の配線回路基板の製造方法は、第1絶縁層を用意する工程と、第1配線を備える第1導体層を、前記第1絶縁層の上に設ける工程と、第2絶縁層を、前記第1配線を被覆するように、前記第1絶縁層の上に設ける工程と、第2配線を備える第2導体層を、前記第2配線が前記第2絶縁層の上に配置されるように、設ける工程とを備え、前記第2導体層は、前記第1配線を外部に電気的に接続するための第1端子部と、前記第2配線を外部に電気的に接続するための第2端子部と、前記第1端子部と前記第1配線とを電気的に接続する接続部とを備えることを特徴としている。
この配線回路基板の製造方法によれば、第2導体層が、第1端子部と第2端子部とを備えているので、第2導体層を設ける工程で、第1端子部と第2端子部とを同時に設けることができる。そのため、第1端子部と第2端子部との相対位置の精度の向上を図ることができる。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、第1無電解めっき層により前記第1配線を被覆する工程をさらに備えることが好適である。
この配線回路基板の製造方法によれば、第1無電解めっき層により第1配線を被覆するので、第1配線の耐久性を向上させることができる。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、第2無電解めっき層により前記第2配線を被覆する工程をさらに備えることが好適である。
この配線回路基板の製造方法によれば、第2無電解めっき層により第2配線を被覆するので、第2配線の耐久性を向上させることができる。
また、本発明の配線回路基板の製造方法では、前記第1導体層を設ける工程と、前記第1無電解めっき層を設ける工程と、前記第2絶縁層を設ける工程と、前記第2導体層を設ける工程と、前記第2無電解めっき層を設ける工程とを順次実施し、前記第2無電解めっき層を設ける工程では、前記第2無電解めっき層により前記第1端子部および前記第2端子部を被覆し、前記第2無電解めっきを設ける工程の後において、前記第1端子部および前記第2端子部を被覆する前記第2無電解めっき層を除去し、次いで、電解めっき層によって前記第1端子部および前記第2端子部を被覆する工程をさらに備えることが好適である。
特許文献1に記載されるような、第1導体層に備えられる第1端子部および第2導体層に備えられる第2端子部が第2絶縁層の上下それぞれに設ける配線回路基板を製造するには、第1端子部を含む第1導体層を第1無電解めっき層により被覆し、次いで、第2端子部を含む第2導体層を第2無電解めっき層により被覆する際には、第1端子部に対応する第1無電解めっき層が露出しているので、第2無電解めっき層が、かかる第1無電解めっき層を被覆するように設けられる。つまり、第1端子部には、これに対応する第1無電解めっき層および第2無電解めっき層、要するに、2層の無電解めっき層が比較的厚く形成されている。そして、第1端子部を電解めっき層により被覆するには、まず、2層の無電解めっき層を除去する必要がある。そして、2層の無電解めっき層をエッチングなどによって除去しようとすると、2層の無電解めっき層を全て除去できなかったり、あるいは、2層の無電解めっき層を全て除去することができるものの、第1端子部が意図せず部分的に除去されてしまう場合がある。そのため、第1端子部を所望の寸法で確実に形成できないという不具合を生じる。
一方、この配線回路基板の製造方法によれば、第1無電解めっき層により第1導体層を被覆する工程の後の、第2導体層を設ける工程において、第1端子部を設ける。そのため、第2無電解めっき層を設ける工程において、第1端子部には、第1無電解めっき層が被覆されておらず、第2無電解めっき層のみが被覆されている。そのため、第1端子部および第2端子部は、同一の1層の第2無電解めっき層によって被覆される。そうすると、第1端子部を被覆する第2無電解めっき層と、第2端子部を被覆する第2無電解めっき層とを同じ厚みで、しかも、比較的薄く形成することができる。そのため、第1端子部に対応する第2無電解めっき層と、第2端子部に対応する第2無電解めっき層とを、第1端子部が部分的に意図せずに除去されることを抑制できながら、第1端子部および第2端子部の両方に対応する第2無電解めっき層を確実に除去することができる。その結果、第1端子部を所望の寸法で確実に形成することができる。従って、第1端子部および第2端子部の寸法精度を向上させることができる。
また、この配線回路基板の製造方法によれば、第1端子部および第2端子部を電解めっき層により被覆するので、実装部品への接続信頼性の向上を図ることができる。
本発明の配線回路基板およびその製造方法は、第1端子部と第2端子部との相対位置の精度を向上させることができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板の平面図である。 図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の折返部およびタング部の拡大平面図である。 図3Xおよび図3Yは、図2に示す回路付サスペンション基板の側断面図であり、図3Xは、図2のX−X線に沿う断面図であり、図3Yは、図2のY−Y線に沿う断面図である。 図4A〜図4Cは、図2に示す回路付サスペンション基板の正断面図であり、図4Aは、図2のA−A線に沿う断面図であり、図4Bは、図2のB−B線に沿う断面図であり、図4Cは、図2のC−C線に沿う断面図である。 図5A〜図5Fは、図3Xに示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明する工程図であって、図5Aは、金属支持基板を用意する工程、図5Bは、ベース絶縁層を設ける工程、図5Cは、第1導体層を設ける工程、図5Dは、第1無電解めっき層を設ける工程、図5Eは、中間絶縁層を設ける工程、図5Fは、第2導体層を設ける工程を示す。 図6A〜図6Fは、図3Yに示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明する工程図であって、図6Aは、金属支持基板を用意する工程、図6Bは、ベース絶縁層を設ける工程、図6Cは、第1導体層を設ける工程、図6Dは、第1無電解めっき層を設ける工程、図6Eは、中間絶縁層を設ける工程、図6Fは、第2導体層を設ける工程を示す。 図7G〜図7Kは、図5Fに引き続き、図3Xに示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明する工程図であって、図7Gは、第2無電解めっき層を設ける工程、図7Hは、カバー絶縁層を設ける工程、図7Iは、無電解めっき層を除去する工程、図7Jは、端子開口部を形成する工程、図7Kは、電解めっき層を設ける工程を示す。 図8G〜図8Kは、図6Fに引き続き、図3Yに示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明する工程図であって、図8Gは、第2無電解めっき層を設ける工程、図8Hは、カバー絶縁層を設ける工程、図8Iは、無電解めっき層を除去する工程、図8Jは、端子開口部を形成する工程、図8Kは、電解めっき層を設ける工程を示す。 図9は、図2に示す回路付サスペンション基板の変形例(導通部を備える態様)を示す。 図10は、図9に示す回路付サスペンション基板のZ−Z線に沿う正断面図を示す。
1. 回路付サスペンション基板の概略
本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を、図1、図2、図3X、図3Yおよび図4A〜図4Cを参照して、説明する。
以下の説明において、回路付サスペンション基板の方向に言及するときには、図1の紙面上下方向を先後方向(第1方向)とし、図1の紙面左右方向を左右方向(幅方向、第1方向に直交する第2方向)とし、図1の紙面手前側と紙面奥側とを結ぶ方向を上下方向(厚み方向、第1方向および第2方向に直交する第3方向)とする。また、図1の紙面上側が先側(第1方向一方側)であり、図1の紙面下側が後側(第1方向他方側)である。図1の紙面左側が左側(第2方向一方側)であり、図1の紙面右側が幅方向右側(第2方向他方側)である。図1の紙面手前側が上側(厚み方向一方側、第3方向一方側)であり、図1の紙面奥側が下側(厚み方向他方側、第3方向他方側)である。図2以降の各図面の方向については、図1の方向に準拠する。
図1において、後述するベース絶縁層5、中間絶縁層6、カバー絶縁層7、第1無電解めっき層33、第2無電解めっき層34および電解めっき層35は、後述する金属支持基板4および導体パターン8の相対配置を明確にするために、省略している。
図1に示すように、この回路付サスペンション基板1では、金属支持基板4に導体パターン8が支持されている。
金属支持基板4は、本体部9と、本体部9の先側に設けられるジンバル部10とを一体的に備えている。
本体部9は、先後方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。
ジンバル部10は、本体部9の先端縁から先側に連続して設けられており、本体部9に対して左右方向両外側に膨出する平面視略矩形状に形成されている。ジンバル部10の中央部には、金属支持基板4の厚み方向を貫通し、先側に向かって開放される平面視略コ字形状のスリット11が設けられている。ジンバル部10は、アウトリガー部12と、折返部13と、タング部14と、マーク設置部15とを備えている。
アウトリガー部12は、スリット11の左右方向両外側に配置されている。1対のアウトリガー部12のそれぞれは、先後方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。
折返部13は、1対のアウトリガー部12の先端部を接続するように形成されている。折返部13は、左右方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。
タング部14は、スリット11の左右方向内側に配置され、折返部13の後端縁から後側に向かって平面視略矩形舌状に延びている。タング部14の中央部には、金属支持基板4の厚み方向を貫通する端子開口部16が設けられている。
端子開口部16は、後述する素子側端子22および複数のヘッド側端子25(図2参照)を含み、左右方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。また、端子開口部16は、スリット11の左右方向内側に間隔を隔てて配置されている。
マーク設置部15は、折返部13の先側に配置されており、具体的には、折返部13の左右方向中央部の先端縁から先側に向かって延びる平面視略矩形状に形成されている。
導体パターン8は、回路付サスペンション基板1の先端部および後端部にわたって設けられており、電源パターン19および複数(5つ)の信号パターン20を備えている。
電源パターン19は、本体部9に設けられる電源側端子21と、ジンバル部10に設けられる第1端子部としての素子側端子22と、電源側端子21および素子側端子22を電気的に接続する第1配線としての電源配線23とを一体的に備える。図2が参照されるように、電源配線23の先端部には、後述する接続用端部28が設けられている。図1に示すように、複数の信号パターン20のそれぞれは、本体部9に設けられる外部側端子24と、ジンバル部10に設けられる第2端子部としてのヘッド側端子25と、外部側端子24およびヘッド側端子25を電気的に接続する第2配線としての外部配線26および連絡部30(図2参照)とを一体的に備える。
電源側端子21および複数の外部側端子24は、本体部9の後端部において、左右方向に互いに間隔を隔てて配置されている。電源側端子21および複数の外部側端子24のそれぞれは、平面視略矩形の角ランド状に形成されている。電源側端子21は、複数の外部側端子24に対して、右側に間隔を隔てて配置されている。電源側端子21は、電源(図示せず)と電気的に接続されるための端子である。複数の外部側端子24は、リード/ライト基板などの外部回路基板(図示せず)と電気的に接続されるための端子である。
素子側端子22および複数のヘッド側端子25は、ジンバル部10において、端子開口部16の先端縁に沿って左右方向に互いに間隔を隔てて配置されている。素子側端子22および複数のヘッド側端子25のそれぞれは、図2に示すように、平面視において、端子開口部16の先端縁から後側に向かって延びる平面視略矩形の角ランド状に形成されている。素子側端子22は、隣接する2つのヘッド側端子25の間に設けられている。詳しくは、素子側端子22は、最も右側に配置される第1ヘッド側端子25aと、第1ヘッド側端子25aの左側に隣接配置される第2ヘッド側端子25bとの間に配置されている。素子側端子22は、図1の破線が参照されるように、外部(実装部品)としての発光素子3と電気的に接続されるための端子である。ヘッド側端子25は、磁気ヘッド(図示せず)が搭載された、外部(実装部品)としてのスライダ2と電気的に接続されるための端子である。
図1に示すように、電源配線23および複数の外部配線26は、後述する交差部27を除いて、互いに間隔を隔てて、本体部9およびジンバル部10にわたって、先後方向に沿って延びている。詳しくは、電源配線23および複数の外部配線26は、本体部9において、電源側端子21および複数の外部側端子24の先端から先側に延びた後、アウトリガー部12において左右方向外側に屈曲し、アウトリガー部12を通過するように先側に延び、アウトリガー部12の先端部において左右方向内側に屈曲するよに配置されている。また、電源配線23および複数の外部配線26は、図2に示すように、アウトリガー部12の左右方向中央部において、後側に屈曲し、タング部14の先端部において、素子側端子22および複数のヘッド側端子25の先端部に至るように配置されている。なお、電源配線23は、折返部13内の交差部27において、平面視で、第2ヘッド側端子25bに接続される第2外部配線26bと交差するよう設けられている。
電源配線23は、図1および図2に示すように、電源側端子21を介して電源と電気的に接続されるとともに、素子側端子22を介して発光素子3と電気的に接続される。電源配線23は、電源(図示せず)から供給される電流を発光素子3に通電するパワー配線である。複数の外部配線26は、複数の外部側端子24を介して外部回路基板と電気的に接続されるとともに、複数のヘッド側端子25を介してスライダ2の磁気ヘッドと電気的に接続される。複数の外部配線26は、差動信号(リード信号および/またはライト信号)を伝送する差動配線である。
2. 回路付サスペンション基板の層構成
図3Xおよび図4Aに示すように、回路付サスペンション基板1は、金属支持基板4と、第1絶縁層としてのベース絶縁層5と、第1導体層31と、第1無電解めっき層33と、第2絶縁層としての中間絶縁層6と、第2導体層32と、第2無電解めっき層34と、カバー絶縁層7と、電解めっき層35とを備えている。
金属支持基板4は、回路付サスペンション基板1の外形形状をなし、平板状の金属箔や金属薄板からなる。金属支持基板4のジンバル部10には、図1に示すように、スリット11および端子開口部16が設けられている。
図3Xおよび図4Aに示すように、ベース絶縁層5は、金属支持基板4の上に設けられている。より具体的には、ベース絶縁層5は、金属支持基板4の上面に、平面視で金属支持基板4と同一の外形形状をなすように、配置されている。
図4Aおよび図4Cに示すように、第1導体層31は、ベース絶縁層5の上に設けられている。図1および図2に示すように、第1導体層31は、電源パターン19の一部を備えている。第1導体層31は、図2および図4Aに示すように、ベース絶縁層5の上面に設けられる電源側端子21(図1参照)および電源配線23(接続用端部28を含む)を備えている。
図2および図3Yに示すように、電源配線23は、先端部に、接続用部分としての接続用端部28を備えている。より具体的には、接続用端部28は、折返部13において後側に屈曲する電源配線23の後端部に設けられており、折返部13において後側に屈曲する電源配線23の先後方向途中部分より幅広の略平面視矩形状(角ランド状)に形成されている。なお、平面視において、接続用端部28は、端子開口部16の先端縁から先側に間隔を隔てて配置されている。
第1無電解めっき層33は、図3Yおよび図4Aに示すように、電源配線23の表面(上面および側面)を被覆するように設けられている。
中間絶縁層6は、図3Xおよび図4Aに示すように、電源配線23を被覆するように、ベース絶縁層5の上に設けられている。詳しくは、中間絶縁層6は、ベース絶縁層5の上面、および、電源配線23を被覆する第1無電解めっき層33(後述する接続部29を被覆する第1無電解めっき層33を除く)の表面に設けられている。より具体的には、図3Xおよび図3Yに示すように、中間絶縁層6は、外部配線26、外部側端子24(図1参照)および位置決めマーク18(図1参照)に対応するように、ベース絶縁層5の上に形成されている。
第2導体層32は、図1および図2に示すように、信号パターン20と、電源パターン19の残部と、位置決めマーク18とを備えている。詳しくは、信号パターン20における外部側端子24、外部配線26、連絡部30およびヘッド側端子25と、電源パターン19における接続部29および素子側端子22と、位置決めマーク18とを備えている。
外部側端子24は、図1および図3Xが参照されるように、中間絶縁層6の上に設けられている。外部側端子24は、互いに左右方向に間隔を隔てて複数設けられており、複数の外部側端子24は、本体部9の後端部における中間絶縁層6の上面に設けられている。複数の外部側端子24のそれぞれは、先後方向に延びる平面視略矩形状(角ランド状)に形成されている。
外部配線26は、図3Yおよび図4Bに示すように、中間絶縁層6の上に設けられている。図4Aに示すように、外部配線26は、折返部13における、平面視で電源配線23と交差する交差部27(図2参照)において、電源配線23を被覆する第1無電解めっき層33と厚み方向に中間絶縁層6を挟むように配置されている。
連絡部30は、後で詳述するが、図3Xに示すように、ベース絶縁層5の上と中間絶縁層6の上とにわたって設けられている。
ヘッド側端子25は、後で詳述するが、カバー絶縁層7およびベース絶縁層5から露出するように、連絡部30と同一層(具体的には、第2導体層)に形成されている。
接続部29は、図3Yに示すように、後で詳述するが、ベース絶縁層5の上と中間絶縁層6の上とにわたって形成されている。
素子側端子22は、後で詳述するが、カバー絶縁層7およびベース絶縁層5から露出するように、接続部29と同一層(具体的には、第2導体層)に形成されている。
位置決めマーク18は、図3Xに示すように、中間絶縁層6の上に設けられている。詳しくは、図2に示すように、マーク設置部15の略中央部に配置され、平面視略円環状に形成されている。
第2無電解めっき層34は、図3Xおよび図3Yに示すように、外部配線26、連絡部30、接続部29および位置決めマーク18の表面(上面および側面)を被覆するように設けられている。
カバー絶縁層7は、図3Xおよび図4Aに示すように、第1無電解めっき層33および第2無電解めっき層34を被覆するように、ベース絶縁層5および中間絶縁層6の上に設けられている。詳しくは、カバー絶縁層7は、位置決めマーク18を被覆する第2無電解めっき層34を露出し、かつ、第1無電解めっき層33および第2無電解めっき層34(位置決めマーク18を被覆する第2無電解めっき層34を除く)を被覆するように、ベース絶縁層5および中間絶縁層6の上に形成されている。
電解めっき層35は、図3Xおよび図3Yに示すように、素子側端子22、ヘッド側端子25、電源側端子21(図1参照)および外部側端子24(図1参照)の表面を被覆するように設けられている。具体的には、電解めっき層35は、素子側端子22およびヘッド側端子25の上面、下面および側面(右面、左面および後面)を被覆するとともに、電源側端子21(図1参照)および外部側端子24(図1参照)の上面および側面を被覆するように、設けられている。
電解めっき層35は、例えば、複層(2層)から構成されている。より具体的には、電解めっき層35は、素子側端子22、ヘッド側端子25、電源側端子21(図1参照)および外部側端子24(図1参照)の表面を被覆する第1電解めっき層35aと、第1電解めっき層35aの表面を被覆する第2電解めっき層35bとを備えている。
3. 連絡部、ヘッド側端子、接続部および素子側端子の詳細な説明
(1) 連絡部
連絡部30は、図2に示すように、タング部14の先端部に複数(5つ)設けられており、左右方向に互いに間隔を隔てるとともに、左右方向に接続用端部28(後述)および接続部29(後述)と間隔を隔てて配置されている。具体的には、第1ヘッド側端子25aおよび第2ヘッド側端子25bに連続する2つの連絡部30aおよび30bが、接続用端部28および接続部29を挟むように、配置されている。また、複数の連絡部30は、複数(5つ)の外部配線26に対応するように設けられている。具体的には、複数の連絡部30のそれぞれは、折返部13において後側に屈曲する複数の外部配線26のそれぞれの後端部に連続して設けられている。詳しくは、複数の連絡部30のそれぞれは、折返部13において後側に屈曲する外部配線26の先後方向途中部分より幅広の略平面視矩形状(角ランド状)に形成されている。
また、図3Xに示すように、連絡部30は、ベース絶縁層5および中間絶縁層6の上に形成されている。具体的には、連絡部30の先端部は、中間絶縁層6の上面に形成され、連絡部30の先後方向途中部分は、中間絶縁層6の上面から下方に落ちるように、中間絶縁層6の後面に形成され、連絡部30の後端部は、中間絶縁層6から露出するベース絶縁層5の上面に形成されている。つまり、連絡部30は、側断面視において、中間絶縁層6の上面および後面と、ベース絶縁層5の上面とを連続して被覆するように形成されている。すなわち、連絡部30は、側断面視において、第1段差36を備える略Z型形状に形成されている。連絡部30は、図2および図3Yに示すように、平面視において、端子開口部16の先端縁から先側に区画されるヘッド側先ランド部分とされており、具体的には、カバー絶縁層7に第2無電解めっき層34を介して被覆される部分として区画されている。
(2) ヘッド側端子
ヘッド側端子25は、図2に示すように、平面視において、端子開口部16内に複数(5つ)設けられており、具体的には、複数の連絡部30に対応して設けられている。複数のヘッド側端子25のそれぞれは、連絡部30の後端縁から同幅で連続して後側に延びる平面視略矩形状に形成されている。つまり、ヘッド側端子25は、平面視において、端子開口部16内の先端縁から後側に向かって延びるように、配置されている。
ヘッド側端子25は、平面視において、端子開口部16の先端縁より後側に区画されるヘッド側後ランド部分とされており、具体的には、図3Yに示すように、上面および下面が、ベース絶縁層5およびカバー絶縁層7から露出する一方、上面、下面および側面が電解めっき層35によって被覆される部分として区画されている。また、図3Yおよび図4Cに示すように、ヘッド側端子25の下面は、左右方向に投影したときに、ベース絶縁層5の上面と同一位置に形成されている。また、複数のヘッド側端子25(ヘッド側後ランド部分)のそれぞれは、図2に示すように、複数の連絡部30(ヘッド側先ランド部分)のそれぞれとともに、先後方向に長い1つの角ランドを形成する。
図2に示すように、複数のヘッド側端子25のそれぞれは、複数の連絡部30(外部配線26)のそれぞれと電気的に接続されている。
(3) 接続部
接続部29は、タング部14に設けられている。接続部29は、複数の連絡部30と左右方向に間隔を隔てて配置されており、具体的には、第1ヘッド側端子25aおよび第2ヘッド側端子25bに連続する2つの連絡部30aおよび30bの間に配置されている。接続部29の先端部は、平面視において、接続用端部28の後端部と重複するように配置されている。具体的には、接続部29は、接続用端部28よりも幅広の略平面視矩形状(角ランド状)をなし、接続部29の先端縁は、平面視において、接続用端部28の中央部を左右方向に横切るように配置されている。接続部29は、平面視において、端子開口部16の先端縁から先側に区画される素子側先ランド部分として区画されており、具体的には、図3Xに示すように、カバー絶縁層7に第2無電解めっき層34を介して被覆される部分として区画されている。
接続部29の先端部は、図2および図3Xに示すように、接続用端部28の後端部の表面を第1無電解めっき層33を介して被覆している。具体的には、接続部29の先端部は、図3Yおよび図4Bに示すように、接続用端部28の上面、左面、右面および後面を被覆する第1無電解めっき層33の表面を被覆している。具体的には、接続部29の先端部の中央部分は、接続用端部28の上面を被覆する第1無電解めっき層33の表面を被覆している。接続部29の先後方向中央部部分(図3Y参照)および先端部の左右方向両端部(図4B参照)は、接続用端部28の上面を被覆する第1無電解めっき層33の表面から下方に落ちるように、接続用端部28の後面(図3Y参照)および左右方向両面(図4B参照)を被覆する第1無電解めっき層33の表面に形成されている。さらに、図3Yに示すように、接続部29の後端部は、ベース絶縁層5の上面に形成されている。すなわち、接続部29は、接続用端部28の後端部を被覆する第2段差37を備えており、側断面視において、略Z型形状に形成され、また、図4Bに示すように、正断面視において、接続用端部28を囲うように、下方に向かって開放される略コ字形状に形成されている。
(4) 素子側端子
素子側端子22は、図2に示すように、平面視において、端子開口部16内に設けられており、具体的には、接続部29に対応して設けられている。具体的には、素子側端子22は、接続部29の後端縁から連続して同幅で後側に延びる平面視略矩形状に形成されている。つまり、素子側端子22は、平面視において、端子開口部16内の先端縁から後側に向かって延びるように、配置されている。すなわち、素子側端子22は、平面視において、端子開口部16の先端縁より後側に区画される素子側後ランド部分として区画されており、具体的には、図3Yに示すように、上面および下面が、ベース絶縁層5およびカバー絶縁層7から露出する一方、上面、下面および側面が電解めっき層35によって被覆される部分として区画されている。また、素子側端子22(素子側後ランド部分)は、接続部29(素子側先ランド部分)とともに、先後方向に長い1つの角ランドを形成する。
また、図3Yおよび図4Cに示すように、左右方向に投影したときに、素子側端子22の下面は、ヘッド側端子25の下面およびベース絶縁層5の上面と同一位置に配置されている。素子側端子22は、接続部29を介して、接続用端部28(電源配線23)と電気的に接続されている。
4. 回路付サスペンション基板の製造方法
次に、この回路付サスペンション基板1の製造方法について、図5A〜図5F、図6A〜図6F、図7G〜図7K、および、図8G〜図8Kを参照して、説明する。
まず、この方法では、図5Aおよび図6Aに示すように、金属支持基板4を用意する。金属支持基板4の金属材料としては、例えば、ステンレス、42アロイなどが用いられ、好ましくは、ステンレスなどが用いられる。
金属支持基板4の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、60μm以下、好ましくは、25μm以下である。
次いで、この方法では、図5Bおよび図6Bに示すように、ベース絶縁層5を、金属支持基板4の上に、上記したパターンで設ける。
ベース絶縁層5の絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。これらのうち、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
ベース絶縁層5を金属支持基板4の上に設けるには、例えば、感光性の合成樹脂の溶液(ワニス)を金属支持基板4の上面に塗布し、乾燥後、露光および現像し、必要により硬化させる。また、ベース絶縁層5の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、予め合成樹脂をフィルムに形成して、そのフィルムを、金属支持基板4の上面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
ベース絶縁層5の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、4μm以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、10μm以下である。
次いで、この方法では、図6Cに示すように、第1導体層31をベース絶縁層5の上に上記したパターンで設ける。具体的には、電源配線23(接続用端部28を含む)および電源側端子21(図1参照)をベース絶縁層5の上面に形成する。なお、電源配線23を、金属支持基板4に接地されるように、形成することもできる。
第1導体層31の導体材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはそれらの合金などが用いられる。これらのうち、好ましくは、銅が用いられる。
第1導体層31を設けるには、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などの公知のパターンニング法が用いられる。好ましくは、アディティブ法が用いられる。
第1導体層31の寸法は、適宜設定される。電源側端子21の幅は、例えば、15μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。電源配線23の幅は、例えば、1μm以上、好ましくは、4μm以上であり、例えば、500μm以下、好ましくは、100μm以下である。接続用端部28の先後方向長さおよび左右方向長さは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下である。第1導体層31の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、4μm以上、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下である。
次いで、この方法では、図6Dに示すように、第1無電解めっき層33を、第1導体層31の表面を被覆するように、設ける。具体的には、第1無電解めっき層33によって、電源配線23および電源側端子21(図1参照)の表面を被覆する。
第1無電解めっき層33を、例えば、無電解めっき液への浸漬などの公知の方法によって設ける。
第1無電解めっき層33のめっき材料としては、例えば、ニッケル、スズなどの導体保護材料が挙げられる。好ましくは、第1導体層31を良好に保護する観点から、ニッケルが挙げられる。
第1無電解めっき層33の厚みは、例えば、0.001μm以上、好ましくは、0.01μm以上であり、また、例えば、5μm以下、好ましくは、1μm以下である。
次いで、この方法では、図5Eおよび図6Eに示すように、中間絶縁層6を、ベース絶縁層5の上に、第1無電解めっき層33を被覆するように、上記したパターンで設ける。具体的には、中間絶縁層6を、第1無電解めっき層33(後の工程で形成される接続部29(図6F参照)が設けられる箇所を除く)を被覆し、かつ、後の工程で形成される外部配線26(図6F参照)および外部側端子24(図1参照)に対応するように、ベース絶縁層5の上に設ける。
中間絶縁層6の絶縁材料としては、ベース絶縁層5と同一の絶縁材料が用いられる。
中間絶縁層6を設けるには、例えば、感光性の合成樹脂の溶液(ワニス)を、ベース絶縁層5の上に塗布し、乾燥後、露光および現像し、必要により硬化させる。また、中間絶縁層6の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、予め合成樹脂をフィルムに形成して、そのフィルムを、ベース絶縁層5の上面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
中間絶縁層7の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、10μm以下である。
次いで、この方法では、図5Fおよび図6Fに示すように、第2導体層32を設ける。具体的には、外部配線26を、中間絶縁層6の上面に形成する。また、図5Fに示すように、連絡部30を、その先端部が中間絶縁層6の上面に配置され、その後端部がベース絶縁層5の上面に配置されるように、形成する。また、図6Fに示すように、接続部29を、その先端部および先後方向中央部分が第1無電解めっき層33の表面を被覆し、その後端部がベース絶縁層5の上面を被覆するように、形成する。さらに、図5Fおよび図6Fに示すように、素子側端子22およびヘッド側端子25の両方を、同時に、ベース絶縁層5の上面に形成する。これと同時に、位置決めマーク18を、中間絶縁層6の上面に形成する。
第2導体層32の導体材料としては、第1導体層31と同一の金属材料が用いられる。
第2導体層32を設けるには、上記と同様のパターンニング法が用いられ、好ましくは、アディティブ法が用いられる。第2導体層32の寸法は、適宜設定される。
第2導体層32の寸法は、適宜設定される。複数の外部側端子24のそれぞれの幅、複数のヘッド側端子25のそれぞれの幅、連絡部30の幅、および、素子側端子22の幅は、例えば、15μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。複数の外部側端子24間の間隔、複数のヘッド側端子25間の間隔、ならびに、素子側端子22と第1ヘッド側端子25a(および第2ヘッド側端子25b)との間隔は、例えば、15μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。外部配線26の幅は、例えば、1μm以上、好ましくは、4μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。連絡部30の先後方向長さは、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、200μm以下である。接続部29の幅は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、200μm以下である。位置決めマーク18の内径は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下であり、位置決めマーク18の外径は、例えば、20μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、3000μm以下、好ましくは、2000μm以下である。第2導体層32の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、4μm以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、20μm以下である。
次いで、この方法では、図7Gおよび図8Gに示すように、第2無電解めっき層34を第2導体層32の表面を被覆するように、設ける。具体的には、第2無電解めっき層34によって、信号パターン20における外部側端子24、外部配線26、連絡部30およびヘッド側端子25と、電源パターン19における接続部29および素子側端子22と、位置決めマーク18との表面とを被覆する。
第2無電解めっき層34を、例えば、無電解めっき液への浸漬などの公知の方法によって設ける。
第2無電解めっき層34のめっき材料としては、第1無電解めっき層33と同一のめっき材料が用いられる。
第2無電解めっき層34の厚みは、第1無電解めっき層33の厚みと同一である。
次いで、この方法では、図7Hおよび図8Hに示すように、カバー絶縁層7を、中間絶縁層6およびベース絶縁層5の上に、第2無電解めっき層34を被覆するように、上記したパターンで設ける。
具体的には、カバー絶縁層7を、素子側端子22、ヘッド側端子25、電源側端子21(図1参照)および外部側端子24(図1参照)および位置決めマーク18の上面に設けられている第2無電解めっき層34が露出するように、形成する。具体的には、カバー絶縁層7を、ベース絶縁層5および中間絶縁層6の上に、外部配線26に対応する第2無電解めっき層34、および、電源配線23に対応する第1無電解めっき層33を被覆するように、形成する。
カバー絶縁層7の絶縁材料としては、ベース絶縁層5と同一の絶縁材料が用いられる。
カバー絶縁層7を設けるには、例えば、感光性の合成樹脂の溶液(ワニス)を、ベース絶縁層5および中間絶縁層6の上面に塗布し、乾燥後、露光および現像し、必要により硬化させる。また、カバー絶縁層7の形成は、上記の方法に制限されず、例えば、予め合成樹脂をフィルムに形成して、そのフィルムを、ベース絶縁層5および中間絶縁層6の上面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
カバー絶縁層7の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、10μm以下である。
次いで、この方法では、図7Iおよび図8Iに示すように、素子側端子22およびヘッド側端子25の表面と、外部側端子24(図1参照)の表面とを被覆する第2無電解めっき層34を除去する。これと同時に、電源側端子21(図1参照)の表面を被覆する第1無電解めっき層33を除去する。
第1無電解めっき層33および第2無電解めっき層34を除去するには、ドライエッチング(例えば、プラズマエッチング)やウェットエッチング(例えば、化学エッチング)などのエッチング法、例えば、ドリル穿孔、例えば、レーザ加工などの方法が用いられる。好ましくは、ウェットエッチングが用いられる。第1無電解めっき層33および第2無電解めっき層34の除去では、少なくとも、素子側端子22およびヘッド側端子25の表面を被覆する第2無電解めっき層34を完全に除去でき、かつ、素子側端子22およびヘッド側端子25が部分的にも除去されない条件に設定される。
次いで、この方法では、図7Jおよび図8Jに示すように、端子開口部16およびスリット11(図1参照)を形成する。詳しくは、端子開口部16およびスリット11に対応する金属支持基板4およびベース絶縁層5を順次除去する。これにより、素子側端子22およびヘッド側端子25の下面が露出する。
端子開口部16およびスリット11を設けるには、例えば、ドライエッチング(例えば、プラズマエッチング)やウェットエッチング(例えば、化学エッチング)などのエッチング法、例えば、ドリル穿孔、例えば、レーザ加工などの方法が用いられる。好ましくは、ウェットエッチングにより、端子開口部16およびスリット11を形成する。
次いで、この方法では、図7Kおよび図8Kに示すように、電解めっき層35を、素子側端子22およびヘッド側端子25の表面(上面、下面および側面)ならびに電源側端子21および外部側端子24(図1参照)の表面(上面)を被覆するように設ける。
例えば、複層(2層)の電解めっき層35を設ける。すなわち、まず、第1電解めっき層35aにより、素子側端子22、ヘッド側端子25、電源側端子21および外部側端子24の表面を被覆し、次いで、第2電解めっき層35bによって第1電解めっき層35aの表面を被覆する。
電解めっき層35を、例えば、電解めっき液への浸漬しながら、第2導体層32に通電するなどの公知の方法によって設ける。
電解めっき層35のめっき材料としては、例えば、金、クロム、ニッケル、それらの合金などの導体保護材料が挙げられる。具体的には、第1電解めっき層35aとして、好ましくは、ニッケルが挙げられる。第2電解めっき層35bとして、好ましくは、金が挙げられる。
第1電解めっき層35aおよび第2電解めっき層35bのそれぞれの厚みは、例えば、0.01μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、5μm以下である。
次いで、図示しないが、必要に応じて、金属支持基板4を外形加工する。この際、電源配線23と接地された金属支持基板4を除去する。
これによって、回路付サスペンション基板1を得る。
その後、回路付サスペンション基板1の本体部9の後端部に電源(図示せず)および外部回路基板(図示せず)を実装するとともに、図1の破線に示すように、タング部14にスライダ2および発光素子3を実装する。具体的には、電源側端子21に電源の端子を電気的に接続し、外部側端子24に外部回路基板(図示せず)の端子を電気的に接続する。また、複数のヘッド側端子25にスライダ2の磁気ヘッドを電気的に接続し、素子側端子22に、発光素子3を電気的に接続する。その後、回路付サスペンション基板1を、ハードディスクドライブに搭載する。
5. 作用効果
そして、この回路付サスペンション基板1によれば、第2導体層32が、素子側端子22とヘッド側端子25とを備えているので、図5Fおよび図6Fに示すように、第2導体層32を設ける工程で素子側端子22とヘッド側端子25とを同時に設けることができる。そのため、素子側端子22とヘッド側端子25との相対位置の精度を向上させることができる。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、図3Yに示すように、接続用端部28が、接続部29に被覆されているので、接続部29が接続用端部28と確実に電気的に接続することができる。そのため、接続部29と接続用端部28との接続信頼性を向上させることができる。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、図4Bおよび図4Cに示すように、電源配線23が第1無電解めっき層33により被覆されているため、電源配線23の耐久性が良好である。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、外部配線26が第2無電解めっき層34により被覆されているため、外部配線26の耐久性が良好である。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、図3Xおよび図3Yに示すように、素子側端子22およびヘッド側端子25が電解めっき層35により被覆されているため、素子側端子22およびヘッド側端子25と、スライダ2や発光素子3との接続信頼性の向上を図ることができる。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、素子側端子22、ヘッド側端子25および位置決めマーク18が、同一の第2導体層32に備えられるので、素子側端子22、ヘッド側端子25および位置決めマーク18の相対的な位置精度が向上されている。そのため、スライダ2や発光素子3を回路付サスペンション基板1に精度よく位置決めして、スライダ2およびヘッド側端子25の接続信頼性と、発光素子3および素子側端子22の接続信頼性を向上させることができる。
また、この回路付サスペンション基板1の製造方法によれば、第2導体層32が、素子側端子22とヘッド側端子25とを備えているので、図5Fおよび図6Fに示すように、第2導体層32を設ける工程で、素子側端子22とヘッド側端子25とを同時に設けることができる。そのため、素子側端子22とヘッド側端子25との相対位置の精度の向上を図ることができる。
また、この回路付サスペンション基板1の製造方法によれば、図6Dに示すように、第1無電解めっき層33により電源配線23を被覆するので、電源配線23の耐久性を向上させることができる。
また、この回路付サスペンション基板1の製造方法によれば、図7Gおよび図8Gに示すように、第2無電解めっき層34により外部配線26を被覆するので、外部配線26の耐久性を向上させることができる。
また、特許文献1に記載されるような、第1導体層31に備えられる素子側端子22、および、第2導体層32に備えられるヘッド側端子25が中間絶縁層6の上下それぞれに形成される回路付サスペンション基板1を製造する場合には、図示しないが、素子側端子22を含む第1導体層31を第1無電解めっき層33により被覆し、次いで、ヘッド側端子25を含む第2導体層32を第2無電解めっき層34により被覆する際には、素子側端子22に対応する第1無電解めっき層33が露出しているので、第2無電解めっき層34が、かかる第1無電解めっき層33を被覆するように設けられる。つまり、素子側端子22には、これに対応する第1無電解めっき層33および第2無電解めっき層34、要するに、2層の無電解めっき層33および34が比較的厚く形成されている。そして、素子側端子22を電解めっき層35により被覆するには、まず、2層の無電解めっき層33および34を除去する必要がある。そして、2層の無電解めっき層33および34をエッチングなどによって除去しようとすると、2層の無電解めっき層33および34を全て除去できなかったり、あるいは、2層の無電解めっき層33および34を全て除去することができるものの、素子側端子22が意図せず部分的に除去されてしまう場合がある。そのため、素子側端子22を所望の寸法で確実に形成できないという不具合を生じる。
一方、この回路付サスペンション基板1の製造方法によれば、第1無電解めっき層33により第1導体層31を被覆する工程(図6D参照)の後の、第2導体層32を設ける工程(図6F参照)において、素子側端子22を設ける。そのため、第2無電解めっき層34を設ける工程(図8G参照)において、素子側端子22には、第1無電解めっき層33が被覆されておらず、第2無電解めっき層34のみが被覆されている。そのため、素子側端子22およびヘッド側端子25は、同一の1層の第2無電解めっき層によって被覆される。そうすると、素子側端子22を被覆する第2無電解めっき層34と、ヘッド側端子25を被覆する第2無電解めっき層34とを同じ厚みで、しかも、比較的薄く形成することができる。そのため、素子側端子22に対応する第2無電解めっき層34と、ヘッド側端子25に対応する第2無電解めっき層34とを、素子側端子22が部分的に意図せずに除去されることを抑制できながら、素子側端子22およびヘッド側端子25の両方に対応する第2無電解めっき層34を確実に除去することができる。その結果、素子側端子22を所望の寸法で確実に形成することができる。従って、素子側端子22およびヘッド側端子25の寸法精度を向上させることができる。
また、この回路付サスペンション基板1の製造方法によれば、素子側端子22およびヘッド側端子25を電解めっき層35により被覆するので、素子側端子22およびヘッド側端子25への接続信頼性の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態の回路付サスペンション基板1とは異なる回路付サスペンション基板であって、第1導体層31および第2導体層32を、上記したパターンと逆のパターンで構成した回路付サスペンション基板の製造方法が挙げられる。つまり、この回路付サスペンション基板では、第2導体層32が、電源パターン19の一部(電源側端子21および電源配線23)を備え、第1導体層31が、信号パターン20(外部側端子24、外部配線26、連絡部30およびヘッド側端子25)と、電源パターン19の残部(接続部29および素子側端子22)とを備える。
しかし、上記で挙げた製造方法では、素子側端子22およびヘッド側端子25の表面に第1無電解めっき33層および第2無電解めっき層34が設けられる。そうすると、それら2層からなる膜厚が比較的厚い第1無電解めっき層33および第2無電解めっき層34を除去する必要がある。その結果、発光素子端子22およびスライダ端子25の寸法精度が不良となる。
さらに、上記で挙げた回路付サスペンション基板の製造方法では、第1無電解めっき層33の形成時間が長くなる不具合も生じる。すなわち、接続部29および素子側端子22は、それらの周りの導体層から独立して孤立するように(浮島状に)形成される。そうすると、接続部29および素子側端子22が、金属支持基板4に対する導通(接地)を図ることが困難になるので、第1無電解めっき層33によって、接続部29および素子側端子22(特に、接続部29)を被覆するのに、長時間を要する。その結果、生産効率が低下したり、あるいは、接続部29に第1無電解めっき層33を確実に施すことができないという不具合がある。
一方、本実施形態の回路付サスペンション基板1では、接続部29および素子側端子22は、第2導体層32に備えられるので、上記した不具合を解決することができる。つまり、素子側端子22の表面において、1層からなる比較的薄い第2無電解めっき層34のみを除去すればよく、そのため、発光素子端子22およびスライダ端子25の寸法精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態の回路付サスペンション基板1では、接続部29は、独立しておらず、つまり、電源配線23(金属支持基板4に対して接地された電源配線23)と電気的に接続されているので、第2無電解めっき層34によって、接続部29の表面を、短時間で、かつ、確実に被覆することができる。
6. 変形例
回路付サスペンション基板の変形例を、図9および図10を参照して説明する。なお、変形例おいて、上記した実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
上記した実施形態では、図3Yに示すように、接続用端部28を、第1無電解めっき層33を介して接続部29によって被覆している。しかし、例えば、図10に示すように、中間絶縁層6に開口部38を設け、かかる開口部38から露出する接続用端部28に、導通部39を充填し、かかる導通部39によって、第1無電解めっき層33を介して接続用端部28と電気的に接続させることもできる。
図9に示すように、接続用端部28は、平面視略円形状に形成されている。
中間絶縁層6には、図10に示すように、接続用端部28の上面を被覆する第1無電解めっき層33の中央部を露出する開口部38が設けられている。開口部38は、中間絶縁層6の厚み方向を貫通するように形成されている。
接続部29は、図9に示すように、接続部29の後端部に形成される幅広部40と、幅広部40の先端縁から先側に延びる幅狭部41とを一体的に備えている。
幅広部40は、ベース絶縁層5の上において、平面視で、図2の実施形態における接続部29と同一形状に形成されている。
幅狭部41は、幅広部40の先端縁の中央部から先側に延びており、その後端部は、図10に示すように、ベース絶縁層5の上面に形成され、その先後方向途中部分は、接続用端部28の後端部を被覆する中間絶縁層6の後面に形成され、その先端部は、中間絶縁層6の上面に形成されている。つまり、幅狭部41は、ベース絶縁層5の上面と、中間絶縁層6の後面および上面とに連続して形成されている。幅狭部41の先端部は、平面視略円形状をなし、幅狭部41の先端部の中央部に、導通部39を備える。
導通部39は、周囲の幅狭部41に対して下側に落ち込み、具体的には、開口部38内に落ち込み、開口部38内を充填するように形成されている。導通部39は、開口部38から露出する第1無電解めっき層33の上面に接触するように、開口部38内に形成されている。なお、導通部39は、素子側端子22に対して、先側に間隔を隔てて配置されている。
そして、この回路付サスペンション基板1によれば、接続用端部28が、中間絶縁層6の開口部38に充填される導通部39によって、電源配線23と第1無電解めっき層33を介して電気的に接続するので、電源配線23および外部配線26が密集する領域であるタング部14において接続部29を配置することができる。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、導通部39が、素子側端子22と間隔を隔てて設けられているので、発光素子3(図1の破線参照)を素子側端子22にはんだ接合する場合に、はんだによる熱が導通部39に伝導することを抑制できる。そのため、はんだ接合に起因する導通部39と電源配線23との接合信頼性の低下、さらに、はんだ接合に起因する導通部39におけるボイドの発生を抑制することができる。
なお、上記した説明では、本発明の配線回路基板を回路付サスペンション基板1を挙げて説明したが、これに限定されず、例えば、金属支持基板4を備えないフレキシブル配線回路基板や、金属支持基板4を補強層として備えるフレキシブル配線回路基板として構成することもできる。
また、上記した説明では、実装部品として、熱アシスト記録に用いられる発光素子3を例示しているが、これに限定されず、例えば、ジンバル部10におけるスライダ2の位置および角度を精細に調節するための圧電素子(ピエゾ素子)を例示することもできる。さらに、電源および発光素子3に代えて、外部部品および外部回路基板を例示することができ、その場合には、電源パターン19が第2信号パターン19とされ、電源側端子21が第2外部側端子22とされ、素子側端子22が第3外部側端子22とされ、電源配線23は、第2信号配線23とされる。
1 回路付サスペンション基板
5 ベース絶縁層
6 中間絶縁層
7 カバー絶縁層
18 位置決めマーク
22 発光素子端子(第1端子部、第3外部側端子)
23 電源配線(第1配線、信号配線)
25 スライダ端子(第2端子部)
26 外部配線(第2配線)
28 接続用端部
29 接続部
31 第1導体層
32 第2導体層
33 第1無電解めっき層
34 第2無電解めっき層
35 電解めっき層
36 導通部
38 開口部

Claims (12)

  1. 第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層の上に設けられる第1配線を備える第1導体層と、
    前記第1絶縁層の上に、前記第1配線を被覆するように設けられる第2絶縁層と、
    前記第2絶縁層の上に設けられる第2配線を備える第2導体層と
    を備え、
    前記第2導体層は、
    前記第1配線を外部に電気的に接続するための第1端子部と、
    前記第2配線を外部に電気的に接続するための第2端子部と、
    前記第1端子部と前記第1配線とを電気的に接続する接続部と
    を備えることを特徴とする、配線回路基板。
  2. 前記第1導体層が、前記第1配線に設けられる接続用部分を備え、
    前記接続用部分が、前記接続部に被覆されていることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  3. 前記第2絶縁層に、前記第1導体層を露出する開口部が形成されており、
    前記接続部が、前記開口部に充填され、前記第1配線と電気的に接続する導通部を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  4. 前記導通部は、前記第1端子部と間隔を隔てて設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の配線回路基板。
  5. 前記第1配線を被覆する第1無電解めっき層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線回路基板。
  6. 前記第2配線を被覆する第2無電解めっき層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の配線回路基板。
  7. 前記第1端子部および前記第2端子部を被覆する電解めっき層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の配線回路基板。
  8. 前記第2導体層が、実装部品を前記配線回路基板に位置決めするための位置決めマークをさらに備えていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の配線回路基板。
  9. 第1絶縁層を用意する工程と、
    第1配線を備える第1導体層を、前記第1絶縁層の上に設ける工程と、
    第2絶縁層を、前記第1配線を被覆するように、前記第1絶縁層の上に設ける工程と、
    第2配線を備える第2導体層を、前記第2配線が前記第2絶縁層の上に配置されるように、設ける工程と
    を備え、
    前記第2導体層は、
    前記第1配線を外部に電気的に接続するための第1端子部と、
    前記第2配線を外部に電気的に接続するための第2端子部と、
    前記第1端子部と前記第1配線とを電気的に接続する接続部と
    を備えることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
  10. 第1無電解めっき層により前記第1配線を被覆する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項9に記載の配線回路基板の製造方法。
  11. 第2無電解めっき層により前記第2配線を被覆する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項10に記載の配線回路基板の製造方法。
  12. 前記第1導体層を設ける工程と、前記第1無電解めっき層を設ける工程と、前記第2絶縁層を設ける工程と、前記第2導体層を設ける工程と、前記第2無電解めっき層を設ける工程とを順次実施し、
    前記第2無電解めっき層を設ける工程では、前記第2無電解めっき層により前記第1端子部および前記第2端子部を被覆し、
    前記第2無電解めっきを設ける工程の後において、前記第1端子部および前記第2端子部を被覆する前記第2無電解めっき層を除去し、次いで、電解めっき層によって前記第1端子部および前記第2端子部を被覆する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項11に記載の配線回路基板の製造方法。
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