JP2009259357A - 回路付サスペンション基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属支持基板32の上に、第1開口部11が形成されるベース絶縁層3を形成し、金属薄膜13を形成し、その表面に導体層4を形成し、外部側接続端子部9の上に電解めっきにより金属めっき層16を形成し、金属支持基板32における第1開口部11との対向部分に、第1開口部11を囲み、かつ、第1開口部11の周端縁と接触しないように、第2開口部12を開口するとともに、金属支持基板32を部分的にエッチングして、金属支持層2を形成することにより、回路付サスペンション基板1と支持枠33とを形成する。そして、第1開口部11を、支持枠33が形成されるベース絶縁層3に形成する。
【選択図】図1
Description
このような回路付サスペンション基板の製造では、例えば、絶縁層に第2開口部を形成し、導体層を第2開口部に充填されるように形成した後、金属支持層を電解めっきのリード部として利用して、端子部にパッド部を形成する。その後、金属支持層と導体層との短絡を防止するために、金属支持層における第2開口部との対向部分に、第1開口部を、第2開口部を囲み、かつ、第2開口部の周端縁と接触しないように、開口することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、近年、回路付サスペンション基板において、信号配線のファインピッチ化が進められている。
また、回路付サスペンション基板内に第2開口部を形成すれば、回路付サスペンション基板内に信号配線とは異なる配線を別途配置する必要があるので、信号配線を含む導体層のレイアウトの自由度が低下する。
また、第1開口部を、回路付サスペンション基板内に形成する必要がないので、回路付サスペンション基板において、導体層を高い自由度でレイアウトすることができる。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、前記第1開口部を、1本の前記信号配線につき、1つ設けることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、前記第1開口部を、1つの前記回路付サスペンション基板につき、1つ設けることが好適である。
この方法では、1つの回路付サスペンション基板に対応する金属めっき層を、高い信頼性で形成することができる。
この方法では、1つの第1開口部において、これに対応する1つの第2開口部により、金属支持基板と導体層との電気的な導通を確実に遮断できるので、これらの短絡を確実に防止することができる。
さらに、この方法では、電解めっき後には、導体層と金属支持基板との短絡を確実に防止することができる。
図1において、回路付サスペンション基板1は、長手方向に延びるように形成され、支持枠33に支持されて、集合体シート31に複数設けられている。具体的には、回路付サスペンション基板1は、支持枠33内において、幅方向(長手方向に直交する方向)に互いに間隔を隔てて整列状態で配置されており、ジョイント18を介して支持枠33に支持されている。
そして、各回路付サスペンション基板1は、図3(i)に示すように、金属支持層2と、金属支持層2の上に形成される絶縁層としてのベース絶縁層3と、ベース絶縁層3の上に形成される導体パターン35と、導体パターン35の表面に形成される金属薄膜13と、ベース絶縁層3の上に、導体パターン35を被覆するように形成されるカバー絶縁層10とを備えている。
ベース絶縁層3は、図3(i)に示すように、回路付サスペンション基板1において、金属支持層2の上に、導体パターン35が形成される部分に対応するパターンとして形成されている。また、ベース絶縁層3を形成する絶縁体としては、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂が用いられる。これらのうち、パターンでベース絶縁層3を形成するためには、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミド樹脂が用いられる。
金属めっき層16を形成する金属としては、例えば、銅、ニッケル、クロム、金などが用いられる。
金属薄膜13は、回路付サスペンション基板1において、導体層4の表面(下面)に形成されている。より具体的には、金属薄膜13は、回路付サスペンション基板1において、ベース絶縁層3の導体層4との間に介在されている。金属薄膜13の金属としては、例えば、クロムや銅などが用いられる。
支持枠33は、図1に示すように、集合体シート31において、回路付サスペンション基板1を囲むフレームとして設けられ、平面視略枠形状に形成されている。支持枠33は、後述する回路付サスペンション基板1の製造方法において、金属支持基板32を、回路付サスペンション基板1の外形形状に対応するように、部分的に切り抜くことにより、ジョイント18および金属支持層2とともに形成される。
その溝17を横切るようにして、複数のジョイント18が形成されている。ジョイント18は、回路付サスペンション基板1の長手方向両端部と、それらと長手方向に対向配置される支持枠33との間に架設されている。ジョイント18は平面視略矩形状をなし、回路付サスペンション基板1の長手方向両端部の幅方向中央の外周縁部から、溝17を長手方向に通過して、幅方向に延びる支持枠33の外周縁部に至るように形成されている。なお、ジョイント18の寸法は、後述するリード配線6の幅および間隔により適宜設計され、幅(幅方向長さ)が、例えば、100〜1000μm、好ましくは、200〜500μmであり、ジョイント18の長さ(長手方向長さ)は、例えば、100〜2000μm、好ましくは、100〜1000μmである。
ベース絶縁層3は、次に説明するリード配線6に対応するパターンとして形成されている。
そして、支持枠33には、開口形成部7が形成されている。
開口形成部7は、第1開口部11と第2開口部12とから形成されている。
また、第1開口部11は、1本の信号配線5につき、その信号配線5に対応するように、1つ設けられている。すなわち、第1開口部11は、1つの回路付サスペンション基板1につき、複数(4つ)設けられている。
第2開口部12は、図3(i)および図4に示すように、金属支持基板32に形成されている。具体的には、第2開口部12は、1つの第1開口部11につき、これに対応するように、1つ設けられており、金属支持基板32において、第1開口部11と厚み方向において対向配置され、金属支持基板32の厚み方向を貫通するように形成されている。すなわち、第2開口部12は、底面視(厚み方向に投影したとき)において、第1開口部11を囲み、かつ、第1開口部11の周端縁と接触しないように、形成されている。より具体的には、第2開口部12は、厚み方向に投影したときに、第1開口部11(膨出部15)を囲み、第1開口部11より大きい底面視略円形状に形成されている。
この方法では、まず、図2(a)に示すように、金属支持基板32を用意して、その金属支持基板32の上に、第1開口部11が形成されるベース絶縁層3を、回路付サスペンション基板1に対応して、形成する。
金属支持基板32の上に、第1開口部11が形成されるベース絶縁層3を、回路付サスペンション基板1に対応して、形成するには、例えば、金属支持基板32の表面に、感光性の合成樹脂のワニスを塗布し、フォト加工後に硬化させる。なお、感光性の合成樹脂を用いない場合には、例えば、金属支持基板32の上に、合成樹脂を、回路付サスペンション基板1に対応するパターンで、塗布またはドライフィルムとして貼着する。
そして、このベース絶縁層3の形成では、第1開口部11を、後の金属支持基板32のエッチング工程(図3(i))によって形成される支持枠33が形成されるベース絶縁層3に形成する。
金属薄膜13の形成は、真空蒸着法、とりわけ、スパッタ蒸着法が好ましく用いられる。より具体的には、例えば、ベース絶縁層3の表面(ベース絶縁層3の上面およびベース絶縁層3における第1開口部11の内側面)、および、第1開口部11から露出する金属支持基板32の表面に、クロム薄膜と銅薄膜とをスパッタ蒸着法によって、順次形成する。なお、クロム薄膜の厚みが、例えば、100〜600Å、銅薄膜の厚みが、例えば、500〜2000Åである。
導体層4の形成では、例えば、めっきが用いられ、具体的には、図示しないが、まず、金属薄膜13の上に、導体パターン35(信号配線5、磁気ヘッド側接続端子8および
外部側接続端子9)とリード配線6との反転パターンのめっきレジストを形成する。次いで、ベース絶縁層3におけるめっきレジストが形成されていない部分に、めっきにより、導体パターン35とリード配線6とのパターンと同一パターンの導体層4を形成する。めっきとしては、電解めっきまたは無電解めっきが用いられ、好ましくは、電解めっきが用いられ、さらに好ましく、電解銅めっきが用いられる。
導体層4の厚みは、例えば、2〜15μm、好ましくは、5〜10μmである。また、信号配線5の幅は、例えば、10〜500μm、好ましくは、30〜200μmであり、各信号配線5間の間隔は、例えば、10〜200μm、好ましくは、30〜100μmである。また、磁気ヘッド側接続端子8の幅および外部側接続端子9の幅は、それぞれ、例えば、20〜1000μm、好ましくは、30〜800μmであり、磁気ヘッド側接続端子8間の間隔および外部側接続端子9間の間隔は、それぞれ、例えば、20〜1000μm、好ましくは、30〜800μmである。
その後、めっきレジストを、例えば、化学エッチング(ウェットエッチング)などの公知のエッチングまたは剥離によって除去する。
その後、図2(e)に示すように、導体層4の表面に、金属皮膜20を形成する。この金属皮膜20は、好ましくは、無電解ニッケルめっきによって、硬質のニッケル皮膜として形成する。金属皮膜20の厚みは、導体層4の表面が露出しない程度であればよく、例えば、0.05〜0.1μm程度である。
カバー絶縁層10の形成は、ベース絶縁層3を形成する方法と、同様の方法が用いられる。また、カバー絶縁層10の厚みは、例えば、1〜30μm、好ましくは、2〜5μmである。
そして、図3(h)に示すように、端子開口部25から露出する導体層4の上(上面)に、金属めっき層16を、回路付サスペンション基板1に対応して、電解めっきにより形成する。
その後、図3(i)に示すように、金属支持基板32をエッチングして、第2開口部12を形成するとともに、金属支持層2を形成する。
第2開口部12の開口では、金属支持基板32における第1開口部11との厚み方向における対向部分の金属支持基板32をエッチングする。これにより、第1開口部11を囲み、かつ、第1開口部11の周端縁と接触しない第2開口部12が形成される
金属支持層2の形成では、回路付サスペンション基板1の外形形状に対応するように、金属支持基板32を部分的にエッチング、つまり、溝17をエッチング(開口)する。これにより、回路付サスペンション基板1と支持枠33とを形成して、これらを備える集合体シート31を形成する。
その後、図示しないが、必要により、ジョイント18(図1参照)を切断して、各回路付サスペンション基板1を、支持枠33から切り取って分離する。
そして、この方法によれば、第1開口部11を、面積が比較的広い支持枠33が形成されるベース絶縁層3に形成するので、支持枠33においては、第1開口部11内にリード配線6を充填させて、そのリード配線6と金属支持基板32とを金属薄膜13を介して電気的に確実に導通させて、金属支持基板32をリードとする電解めっきにおいて、めっき電流の導通の信頼性を確保することができる。
さらに、この方法では、金属支持基板32における第1開口部11との対向部分に、第1開口部11を囲み、かつ、第1開口部11の周端縁と接触しないように、第2開口部12を開口するので、電解めっき後には、導体層4と金属支持基板32との短絡を確実に防止することができる。
さらに、第2開口部12を、1つの第1開口部11につき、1つ設けるので、1つの第1開口部11において、これに対応する第2開口部12により、金属支持基板32と導体層4との電気的な導通を確実に遮断でき、これらの短絡を確実に防止することができる。
また、上記した説明では、金属支持基板32をリードとして、磁気ヘッド側接続端子8および外部側接続端子部9の上に、金属めっき層16を電解めっきにより形成したが、金属支持基板32をリードとする電解めっき金属めっき層16の形成位置は、上記に限定されない。例えば、図示しないが、回路付サスペンション基板1の製造後の導通検査に用いられる検査側接続端子(検査用端子)の上に形成することもできる。
なお、上記した説明では、第1開口部11を、第2開口部12から露出させたが、例えば、図5(a)および図5(b)に示すように、第1開口部11を、被覆部14により被覆することができる。
そして、この回路付サスペンション基板1では、第1開口部11が被覆部14により被覆されているので、回路付サスペンション基板1の製造後における洗浄工程などにおいて、薬液が第1開口部11内に浸入することを防止することができる。
図6は、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法の他の実施形態により得られる回路付サスペンション基板(第1開口部内のリード配線が直線状である態様)が設けられる集合体シートの開口形成部の拡大底面図である。
図7は、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法の他の実施形態により得られる回路付サスペンション基板(第1開口部が、1つの回路付サスペンション基板につき、1つ設けられる態様)が設けられる集合体シートの開口形成部の要部底面図である。
つまり、第1開口部11は、図7に示すように、1つの回路付サスペンション基板1に対応に対応するように、複数(4本)の信号配線5につき、1つ設けられている。
図8は、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法の他の実施形態により得られる回路付サスペンション基板(第2開口部が、複数の第1開口部をまとめて露出させる態様)が設けられる集合体シートの開口形成部を示す。
つまり、第2開口部12は、1つの回路付サスペンション基板1(およびこれに対応する複数(4つ)の第1開口部11)につき、1つ形成されている。第2開口部12は、底面視において、複数(4つ)の第1開口部11を囲み、支持枠33が延びる方向(幅方向)に沿って形成されている。
2 金属支持層
3 ベース絶縁層
4 導体層
8 磁気ヘッド側接続端子部
9 外部側接続端子部
11 第1開口部
12 第2開口部
13 金属薄膜
16 金属めっき層
32 金属支持基板
33 支持枠
Claims (4)
- 金属支持基板の上に、第1開口部が形成される絶縁層を、回路付サスペンション基板に対応して、形成する工程、
前記絶縁層および前記第1開口部から露出する前記金属支持基板の上に、金属薄膜を形成する工程、
前記金属薄膜の表面に、複数の信号配線および各前記信号配線に接続される端子部を有する導体層を、前記回路付サスペンション基板に対応して、形成する工程、
前記端子部の上に、前記金属支持基板をリードとする電解めっきにより、金属めっき層を、前記回路付サスペンション基板に対応して、形成する工程、
前記金属支持基板における前記第1開口部との対向部分に、前記第1開口部を囲み、かつ、前記第1開口部の周端縁と接触しないように、第2開口部を開口する工程、および、
前記金属支持基板を、前記回路付サスペンション基板の外形形状に対応するように、部分的にエッチングして、金属支持層を形成することにより、前記回路付サスペンション基板と、前記回路付サスペンション基板を支持する支持枠とを形成する工程を備え、
前記絶縁層を形成する工程において、前記第1開口部を、前記支持枠が形成される前記絶縁層に形成することを特徴とする、回路付サスペンション基板の製造方法。 - 前記第1開口部を、1本の前記信号配線につき、1つ設けることを特徴とする、請求項1に記載の回路付サスペンション基板の製造方法。
- 前記第1開口部を、1つの前記回路付サスペンション基板につき、1つ設けることを特徴とする、請求項1に記載の回路付サスペンション基板の製造方法。
- 前記第2開口部を、1つの前記第1開口部につき、1つ設けることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の回路付サスペンション基板の製造方法。
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