JP6150799B2 - 成形品の成形金型構造および成形品の製造方法 - Google Patents

成形品の成形金型構造および成形品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パーティングラインにて分割された2つの型の間に形成されるキャビティに成形材料を注入し、成形品を成形する成形品の成形金型構造および成形品の製造方法に関する。
一般に、例えばデジタルカメラ、内視鏡、顕微鏡、携帯電話などで使用される小型レンズなどは、樹脂のキャビティ成形によって製造されている。キャビティ成形の成形金型構造として、キャビティがパーティングラインにて分割された2つの型の間に形成される。このキャビティには、加熱軟化させた熱可塑性材料やエネルギー硬化材料が充填される。これにより、高精度な形状を有するレンズが得られる。この場合、例えば、レンズは2つの光学面を有している。近年のレンズでは、特に、2つの光学面間の中心位置の位置ずれ(以下偏心精度とする。)が小さいことが求められている。射出成形によって成形するレンズにおいて、レンズの偏心精度を向上させる技術は、例えば、特許文献1に開示されている。この特許文献1の成形金型構造において、パーティングラインで分割された2つの型は、型の内部に、レンズの2つの光学面を成形転写させる2つの成形型を収納する。ここでは、予め2つの型が組み合わさり、2つの型が同時に切削加工されることで、2つの成形型を収納する収納部となる穴部が成形される。その後、成形型が穴部に圧入されることで、成形型の軸ズレが改善される。これによりレンズの偏心精度が向上する。
また、例えば特許文献2において、成形型と型との間にボールリティーナが備えられている。これにより成形型と型との径方向におけるクリアランスが減り、さらに2つの型同士がテーパー嵌合することによって成形型の軸ズレが改善される。
特開2008−183754号公報 特許第3485562公報
特許文献1において、収納部に成形型が圧入保持されることで、型と成形型とは互いに一体化される。よって成形金型により得られる成形品において、成形品が成形金型から離型する際に、各成形型に成形品の光学面が貼り付くことが発生し、成形品が変形する可能性がある。
また、特許文献2において、ボールリティーナが備えられているため、成形型は型と一体化されていない。これにより成形品は、型で支えられた状態で成形型から離型することが可能になる。しかしながら、成形型と型との径寸法およびボールリティーナのボール径寸法による積算を基に、圧縮量または、摺動クリアランスが決定される。いずれも高精度な加工が必要になる。また、成形型と型とはボールリティーナを介して接触しており、互いに点接触する。このため、成形によって生じる熱は成形型で籠ってしまい、品質が安定しにくい。また、離型時に成形型と胴型とは、ボールリティーナとで作動することによる、磨耗および、メンテナンスを必要とする。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、小径レンズにおいても成形品を容易に離型でき、かつ軸ズレの少ない高精度な成形品を安価に安定的に得ることができる成形品の成形金型構造および成形品の製造方法を提供することにある。
本発明の成形品の成形金型構造の一態様は、固定型と可動型とが互いに組合されることで規定される成形キャビティを有し、成形品の成形材料が前記成形キャビティに注入されることで前記成形品の形状を規定する成形品の成形金型構造において、前記固定型と前記可動型とに配設され、前記成形品の光学機能面を前記成形材料に転写させる第1転写部を有する成形型と、前記固定型と前記可動型とに配設されているスリーブと、前記固定型と前記可動型とが互いに組合された状態で、前記固定型の前記スリーブと前記可動型のスリーブとにそれぞれ同時且つ同軸上に成形され、前記成形型を収納する収納部と、前記固定型に配設され、前記固定型の前記スリーブと接離可能な固定側成形品剥離部材と、を具備し、前記固定側成形品剥離部材は、前記第1転写部を含む前記固定型の前記成形型が前記接離に対応して挿抜される挿抜穴部と、前記挿抜穴部の周囲に配設され、前記成形品において前記光学機能面の周縁部位に配置された前記光学機能面以外の部分を前記成形材料に転写させる第2転写部と、を有し、前記固定型と前記可動型との型開き時に前記第2転写部が前記成形品の前記光学機能面以外の部分との接触状態を維持した状態で、前記成形型が前記接離における離間に対応して前記挿抜穴部から抜去されることで、前記第1転写部が前記光学機能面から離型する。
本発明の成形品の製造方法の一態様は、固定型と可動型とが互いに組合された状態で、前記固定型のスリーブと前記可動型のスリーブとにそれぞれ同時且つ同軸上に成形されている収納部に、成形型をそれぞれに収納するステップと、前記固定型と前記可動型との型締め時に、前記固定型に配設される前記成形型の第1転写部間と前記可動型に配設される前記成形型の第1転写部との間で成形品の光学機能面が規定され、前記固定型に配設される成形品剥離部材の第2転写部と前記可動型に配設される成形品剥離部材の第2転写部との間で前記光学機能面の周縁部位に配置された前記光学機能面以外の部分が規定され、規定によって形成されるキャビティで前記成形品が成形されるステップと、前記固定型の前記スリーブと接離可能な前記固定型に配設されている前記成形品剥離部材において、前記固定型と前記可動型との型開き時に、前記固定型の前記第2転写部が前記成形品の前記光学機能面以外の部分との接触状態を維持した状態で、前記成形型が前記接離の離間に対応して前記成形品剥離部材の挿抜穴部から抜去されることで、前記固定型の前記第1転写部が前記光学機能面から離型する固定側の離型ステップと、を具備する。
本発明によれば、小径レンズにおいても成形品を容易に離型でき、かつ軸ズレの少ない高精度な成形品を安価に安定的に得ることができる成形品の成形金型構造および成形品の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態の成形金型構造の型締め状態を示す縦断面図である。 図2Aは、第1の実施の形態の成形金型における固定型の正面図である。 図2Bは、第1の実施の形態の成形金型における可動型の正面図である。 図3は、第1の実施の形態の成形金型によって成形されるレンズの縦断面図である。 図4は、第1の実施形態の固定型の離型状態を示す縦断面図である。 図5は、第1の実施形態の成形金型の引張りリンクのストローク限界状態を示す縦断面図である。 図6は、第1の実施の形態の成形金型の成形完了後の型開き状態を示す縦断面図である。 図7は、第1の実施の形態の成形金型からの成形品の突出した状態を示す縦断面図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態の成形金型の型締め状態を示す縦断面図である。 図9Aは、第2の実施の形態の成形金型における固定型の正面図である。 図9Bは、第2の実施の形態の成形金型における可動型の正面図である。 図10は、第2の実施の形態の成形金型によって成形されるレンズの縦断面図である。 図11は、第2の実施の形態の成形完了後の型開き状態を示す縦断面図である。 図12は、第2の実施形態の可動型の離型状態を示す縦断面図である。 図13は、第2の実施形態の成形品を成形金型から突出した状態を示す縦断面図である。 図14は、本発明の第3の実施の形態の成形金型構造の型締め状態を示す縦断面図である。 図15は、第3の実施の形態の成形金型における可動型の正面図である。 図16は、第3の実施形態の固定型の離型状態を示す縦断面図である。 図17は、第1の実施の形態の成形金型の成形完了後の型開き状態を示す縦断面図である。 図18は、第1の実施の形態の成形金型からの成形品の突出した状態を示す縦断面図である。
発明を実施するため形態
[第1の実施の形態]
(構成)
図1乃至図7は、本発明の第1の実施の形態を示す。図1は本実施の形態の成形金型50の型締め状態を示す縦断面図である。本実施の形態の成形金型50は、固定型10と可動型30とを有する。固定型10と可動型30とは、図示しない射出成形機のプラテンに取付けられている。ここで、固定型10と可動型30とは、PL(パーティングライン)を挟んで互いに対向配置されている。そして、可動型30は、固定型10に対し型開閉方向(図1中で左右方向)に移動可能に支持されている。
本実施の形態では、図1に示すように可動型30が固定型10に対して型閉じられるように固定型10と可動型30とが組合された際に、例えばレンズである成形品1の形状を規定する4つの成形キャビティが形成される。図1と図2Aと図2Bとに示すように、この成形キャビティは、互いに向かい合う固定側キャビティ100と可動側キャビティ110とを有する。図3は、本実施の形態の成形金型50によって得られる成形品1を示す。成形品1は、例えば、樹脂製の凸レンズを有する。凸レンズは、例えばカメラなどに用いられる撮像レンズを有する。
このように成形金型50は、固定型10と可動型30とが互いに組合されることで規定される成形キャビティを有している。また成形金型50は、成形品1の成形材料が成形キャビティに注入されることで成形品1の形状を規定する。
[成形品1]
図3に示すように、成形品1は、2つの光学機能面として機能する可動側光学機能面2と固定側光学機能面3とを有する。成形品1は、さらに、各光学機能面2,3の外周部位に形成されるフランジ状の外周縁部1aを有する。また成形品1は、この外周縁部1aによって形成され、光学機能面2,3の周縁部位に配置され、光学機能面2,3以外の部分として機能する可動側コバ部4と固定側コバ部5とを有している。なお、成形品1は、光が透過可能な透明樹脂材料、例えばPC(ポリカーボネート)などの一般的な透明樹脂材料によって成形される。
[固定型10]
図1に示すように固定型10は、固定側取付板19と、固定側受け板18と、固定側スリーブ17と、成形品剥離部材である固定側プレート12とを有する。ここで、固定側受け板18と、固定側スリーブ17とは、固定側取付板19上に重ね合わされた積層状態で固定されている。固定側プレート12は、後述するとおり固定側スリーブ17に対して接離可能である。
図2Aは成形金型50における固定型10の正面図である。図2Aに示すように固定側取付板19は、ほぼ矩形板状の部材である。また、固定側受け板18と、固定側スリーブ17と、固定側プレート12とは、図2A中で上下の端部が固定側取付板19よりも短い長さに形成されている。そして、固定側スリーブ17および固定側プレート12の上下の端部に後述する引張りリンク43がそれぞれ配設されている。
また、固定型10は、図2Aにおいて中央に配設されている円孔形状のスプルー6を有している。スプルー6は、成形品1の成形材料である溶融樹脂を供給する流路として機能する。スプルー6は、固定側取付板19と、固定側受け板18と、固定側スリーブ17と、固定側プレート12との間を貫通する。さらに、固定側プレート12は、可動型30との対向面に4つの固定側キャビティ100を有している。図2Aに示すように、各固定側キャビティ100は、スプルー6から等間隔で配置されている。ここで、4つの固定側キャビティ100とスプルー6との間には、ランナー7が形成されている。
なお、図2Aに示すように、本実施の形態は1つのスプルー6と4つの固定側キャビティ100とを備え、4つの固定側キャビティ100とスプルー6とはランナー7によって連結されている。そして本実施形態では、4個の成形品1が一度に射出成形される構成を有する成形金型50が示されている。しかしながら、成形品1の取り数は、4個に限定されるものではなく、4個以外の複数個が射出成形される成形金型でもよく、また1個のみが射出成形される成形金型でもよい。
また、図2Aに示すように、固定側プレート12は、さらに4つの固定側ガイドピン挿入穴12a〜12dと、3つの固定側位置決めピン挿入穴12e〜12gとを有している。4つの固定側ガイドピン挿入穴12a〜12dには、それぞれ円筒状の固定側ガイドブッシュ15が嵌挿されている。この固定側ガイドブッシュ15には、固定側ガイドピン14が挿通されている。3つの固定側位置決めピン挿入穴12e〜12gには、それぞれ固定側位置決めピン13が挿通されている。
図2Aに示すように、さらに、固定側プレート12は、4つの固定側キャビティ100と対応する部分の中心部にそれぞれ形成されている固定側成形型挿入穴12h〜12kを有している。4つの固定側成形型挿入穴12h〜12kには、それぞれ固定側成形型11が挿通されている。図1に示すように、固定側成形型11は、ほぼ軸状の部材である。ここで、固定側成形型挿入穴12h〜12kと固定側成形型11との間、および固定側位置決めピン挿入穴12e〜12gと固定側位置決めピン13との間にはクリアランスが配設されており、互いは接触していない。
また、図1に示すように固定側スリーブ17は、収納部である成形型挿入穴17bと、位置決めピン挿入穴17cと、ガイドピン挿入穴17dとを有している。そして、成形型挿入穴17bには固定側成形型11が嵌挿され、位置決めピン挿入穴17cには固定側位置決めピン13が嵌挿され、ガイドピン挿入穴17dには固定側ガイドピン14が嵌挿されている。ここで、固定側成形型11および固定側位置決めピン13の各基端部は、固定側受け板18に固定ねじにより固定されている。さらに、固定側スリーブ17は、ガイドピン挿入穴17dの基端部に配設される大径穴部を有している。固定側ガイドピン14の基端部は、この大径穴部に係合する抜け止め用の大径部14aを有している。そして、大径部14aが大径穴部に係合された状態で、固定側ガイドピン14は固定側スリーブ17に固定されている。
固定側成形型11は、固定型10に配設されている。そして図1に示すように、固定側成形型11は、固定側成形型11の先端部に形成され、成形品1の固定側光学機能面3を成形材料に転写させる例えば凹曲面状の第1転写部11aを有している。また、固定側プレート12は、4つの固定側キャビティ100と対応する部分に形成され、固定側光学機能面3の周縁部位に配置された固定側光学機能面3以外の部分(固定側コバ部5)を転写させる第2転写部20を有している。このような固定側成形型11と固定側プレート12とは、高精度が必要な部分である固定側光学機能面3及び固定側コバ部5のために、第1転写部11aと第2転写部20とを、成形品1のための樹脂材料に転写させる金型部品として機能する。そして、本実施の形態の固定側キャビティ100は、固定側成形型11の第1転写部11aと、固定側プレート12の第2転写部20とを有している。固定側位置決めピン13は、固定側位置決めピン13の先端部に形成され、先端側に向かうにしたがって径が大きくなる円錐形状の係合凹部13aを有している。
また、固定側スリーブ17と固定側プレート12との間には、コイルばね16が配置されている。図1の型閉じ状態では、コイルばね16が圧縮されている。そして、可動型30の型開き動作の開始後、初期の段階で、可動型30が図4に示す第1の移動位置に移動するまでは、コイルばね16の弾性復帰力により、固定側プレート12が固定側スリーブ17から離間する方向に移動する。このとき、固定側プレート12は可動型30と一緒に移動することで、固定側プレート12と固定側スリーブ17との間が開く構造になっている。つまり、固定側成形品剥離部材である固定側プレート12は、固定型10に配設されており、固定型10の固定側スリーブ17と接離可能となっている。また固定側プレート12は、第1転写部11aを含む固定側成形型11が前記接離に対応して挿抜される挿抜穴部である固定側成形型挿入穴12h〜12kと、固定側成形型挿入穴12h〜12kの周囲に配設され、成形品1において固定側光学機能面3の周縁部位に配置された固定側光学機能面3以外の部分である固定側コバ部5を成形材料に転写させる第2転写部20とを有することとなる。
[可動型30]
図1に示すように、可動型30は、可動側取付板41と、スペーサーブロック39と、可動側受け板38と、可動側スリーブ37と、成形品剥離部材である可動側プレート32とを有する。ここで、スペーサーブロック39は、スペーサーブロック39の内側に配設され、成形品1の取り出し用の突出し機構を構成するエジェクタープレート40を有する。エジェクタープレート40は、可動側取付板41に対して接離可能である。
また、スペーサーブロック39と、可動側受け板38と、可動側スリーブ37とは、可動側取付板41上に重ね合わされた積層状態で固定されている。可動側プレート32は、後述するとおり可動側スリーブ37に対して接離可能な構造になっている。
図2Bは成形金型50における可動型30の正面図である。図2Bに示すように可動側取付板41は、ほぼ矩形板状の部材である。また、スペーサーブロック39と、可動側受け板38と、可動側スリーブ37と、可動側プレート32とは、図2B中で上下の端部が可動側取付板41よりも短い長さに形成されている。そして、スペーサーブロック39と、可動側受け板38と、可動側スリーブ37と、可動側プレート32の上下の端部に後述する引張りリンク43とがそれぞれ配設されている。
また、可動型30は、可動側プレート32に形成され、図2B中で中央位置に配設され、固定型10のスプルー6と対応する円形凹部6aを有している。さらに、可動側プレート32は、固定型10との対向面に配置される4つの可動側キャビティ110を有している。4つの可動側キャビティ110は、円形凹部6aから等間隔で配置されている。ここで、4つの可動側キャビティ110と円形凹部6aとの間には、ランナー7が形成されている。
また、図2Bに示すように、可動側プレート32は、さらに4つの可動側ガイドピン挿入穴32a〜32dと、3つの可動側位置決めピン挿入穴32e〜32gとを有している。4つの可動側ガイドピン挿入穴32a〜32dには、それぞれ円筒状の可動側ガイドブッシュ35が嵌挿されている。この可動側ガイドブッシュ35には、可動側ガイドピン34が挿通されている。3つの可動側位置決めピン挿入穴32e〜32gには、それぞれ可動側位置決めピン33が挿通されている。
さらに、可動側プレート32は、4つの可動側キャビティ110と対応する部分の中心部にそれぞれ形成されている可動側成形型挿入穴32h〜32kを有している。4つの可動側成形型挿入穴32h〜32kには、それぞれ可動側成形型31が挿通されている。可動側成形型31は、ほぼ軸状の部材である。ここで、可動側成形型挿入穴32h〜32kと可動側成形型31との間、および可動側位置決めピン挿入穴32e〜32gと可動側位置決めピン33との間にはクリアランスが配設されており、互いは接触していない。
また、図1に示すように可動側スリーブ37は、収納部である成形型挿入穴37bと、位置決めピン挿入穴37cと、ガイドピン挿入穴37dとを有している。そして、成形型挿入穴37bに可動側成形型31が嵌挿され、位置決めピン挿入穴37cに可動側位置決めピン33が嵌挿され、ガイドピン挿入穴37dに可動側ガイドピン34が嵌挿されている。可動側成形型31および可動側位置決めピン33の各基端部は、可動側受け板38に固定ねじにより固定されている。さらに、可動側スリーブ37は、ガイドピン挿入穴37dの基端部に配設される大径穴部を有している。可動側ガイドピン34の基端部は、この大径穴部に係合する抜け止め用の大径部34aを有している。そして、可動側ガイドピン34の大径部34aがガイドピン挿入穴37dの大径穴部に係合された状態で、可動側ガイドピン34は可動側スリーブ37に固定されている。
また、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とにおいて、各部品を保持する穴(成形型挿入穴17bと成形型挿入穴37b、及び、位置決めピン挿入穴17cと位置決めピン挿入穴37c)は、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とが製作される際に、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とが組立てられた状態で、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とが同時且つ同軸上に穴あけ加工されることで、形成される。これにより、各部品を保持する穴は、位置ズレがなく、固定側成形型11と可動側成形型31との軸ズレが少ない状態で型締め時に対向するように配置される。つまり、固定側成形型11を収納する収納部である成形型挿入穴17bと可動側成形型31を収納する収納部である成形型挿入穴37bとは、固定型10と可動型30とが互いに組合された状態で、固定型10の固定側スリーブ17と可動型30の可動側スリーブ37とにそれぞれ同時且つ同軸上に成形される。
可動側成形型31は、可動型30に配設されている。そして図1に示すように、可動側成形型31は、可動側成形型31の先端部に形成され、成形品1の可動側光学機能面2を成形材料に転写させる例えば凹曲面状の第1転写部31aを有している。また、可動側プレート32は、4つの可動側キャビティ110と対応する部分に形成され、可動側光学機能面2の周縁部位に配置された可動側光学機能面2以外の部分(可動側コバ部4)を転写させる第2転写部21を有している。このような可動側成形型31と可動側プレート32とは、高精度が必要な部分である可動側光学機能面2及び可動側コバ部4とのために、第1転写部31aと第2転写部21とを、成形品1のための樹脂材料に転写させる金型部品として機能する。そして、本実施の形態の可動側キャビティ110は、可動側成形型31の第1転写部31aと、可動側プレート32の第2転写部21とを有している。可動側位置決めピン33は、可動側位置決めピン33の先端部に形成され、先端側に向かうにしたがって径が小さくなる円錐形状の係合凸部33aを有している。この係合凸部33aは、固定側位置決めピン13の係合凹部13aと対応する形状に形成されている。
また、スペーサーブロック39は、スペーサーブロック39の内側に配設され、成形品1の取り出し用の突出し機構を構成するエジェクタープレート40を有する。このエジェクタープレート40は、エジェクタープレート40に取りつけられている複数のエジェクターピン(第1エジェクターピン36aと4本の第2エジェクターピン36b)を有している。ここで、第1エジェクターピン36aは、エジェクタープレート40の中央位置に配置され、円形凹部6aと対応する位置に配置されている。さらに、4本の第2エジェクターピン36bは、第1エジェクターピン36aの周囲に配設され、ランナー7と対応する位置に配置されている。そして、エジェクタープレート40は、図7に示すように成形品1が成形された後、可動型30の型開き方向と反対方向(型閉じ方向)に移動する。このエジェクタープレート40の移動により、第1エジェクターピン36aは円形凹部6aを突き出るとともに、4本の第2エジェクターピン36bはランナー7を突き出る。これにより、スプルー6とランナー7として機能する流路に充填された樹脂が突出され、可動型30にある成形品1が取り出される。
さらに、固定側スリーブ17と可動側プレート32とは、4つの引張りリンク43によって連結されている。この引張りリンク43は、固定側スリーブ17に固定された第1固定ピン43aと、可動側プレート32に固定された第2固定ピン43bと、固定型10および可動型30の側壁間に型開閉方向に延設されたガイド部材43cとを有する。ガイド部材43cは、2つのガイド溝(第1ガイド溝43c1、第2ガイド溝43c2)を有している。そして、第1ガイド溝43c1に第1固定ピン43aが挿入され、第1ガイド溝43c1に沿って第1固定ピン43aが可動型30の型開閉方向に移動可能に固定側スリーブ17に連結されている。同様に、第2ガイド溝43c2に第2固定ピン43bが挿入され、第2ガイド溝43c2に沿って第2固定ピン43bが可動型30の型開閉方向に移動可能に可動側プレート32に連結されている。
引張りリンク43は、可動型30の型開き動作時に第1ガイド溝43c1と第1固定ピン43aとによって、固定側プレート12が固定側スリーブ17に対して接離する動作を規制する。また、第2ガイド溝43c2と第2固定ピン43bとによって、可動側プレート32が可動側スリーブ37に対して接離する動作を規制する。
また、可動側スリーブ37は、可動側受け板38との接触面側に開口するコイルばね収容凹部37aを有している。このコイルばね収容凹部37aは、ばね支持ボルト42に保持されたコイルばね42aを収容している。ばね支持ボルト42の軸部は、可動側スリーブ37内を貫通して可動側プレート32側に延出されている。そして、ばね支持ボルト42の雄ねじ部42bが可動側プレート32にねじ止め固定されている。つまり、可動側成形品剥離部材である可動側プレート32は、可動型30に配設されており、可動型30の可動側スリーブ37と接離可能となっている。また可動側プレート32は、第1転写部31aを含む可動側成形型31が前記接離に対応して挿抜される挿抜穴部である可動側成形型挿入穴32h〜32kと、可動側成形型挿入穴32h〜32kの周囲に配設され、成形品1において可動側光学機能面2の周縁部位に配置された可動側光学機能面2以外の部分である可動側コバ部4を成形材料に転写させる第2転写部21とを有することとなる。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。ここでは、本実施の形態の成形金型50によって成形される成形品1の製造方法について説明する。図1は、本実施の形態の成形金型50の型締め状態を示す。図6は、成形金型50の成形完了後の可動型30の型開きの完了状態を示す。また、図4、図5は、可動型30の型開き動作の途中の状態を示し、図7は、型開き完了後の成形品1の取り出し工程を示す。
成形品1の製造開始時において、図6に示す型開き状態の可動型30は、固定型10に対し接近するように、移動する。これにより、まず可動側プレート32と可動側スリーブ37とは、ばね支持ボルト42におけるコイルばね42aのばね力によって閉じる。続いて、可動型30全体が一体的に固定型10に向かって移動し、可動側プレート32は固定側プレート12に接触する。
その後、固定側プレート12は、コイルばね16のばね力に抗して、可動型30と一緒に固定側スリーブ17側に移動する。これにより固定側プレート12は、固定側スリーブ17と当接する(図1参照)。この図1の型締め位置では、係合凸部33aと係合凹部13aとが互いに係合することによって、可動型30と固定型10とは互いに調芯されて型締めされる。これによって、成形品1の成形キャビティ(固定側キャビティ100と可動側キャビティ110と)と、成形キャビティに連通する流路(ランナー7)とが形成される。この図1の型閉じ状態では、コイルばね16は圧縮され、コイルばね42aは自然状態(非圧縮状態)で保持されている。
その後、図示しない樹脂射出ユニットは、成形品1の成形材料である溶融材料をスプルー6に供給する。溶融材料は、例えば、透明樹脂である。溶融材料は、ランナー7を経て成形キャビティに内に供給され、充填される。次いで、成形キャビティ内で充填された溶融材料は、所望の圧力で所望の時間だけ保圧状態を維持される。溶融材料が冷却されることで、成形品1が得られる。
その後、可動型30は、固定型10に対し、離れる方向に移動する。つまり型開きが実施される。このとき、図4に示すように圧縮されたコイルばね16のばね力によって固定側プレート12が固定側スリーブ17から離れる。そして、固定側プレート12は、可動型30と一緒に型開き方向に移動する。このとき、固定側成形型11は固定側成形型挿入穴12h〜12kから抜去されるようになる。つまり、第1転写部11aは、第2転写部20と同一平面上から引っ込むこととなる。このように成形品1において、固定側プレート12の第2転写部20によって固定側コバ部5は支えられ、この状態で、固定側光学機能面3が固定側成形型11の第1転写部11aから剥がれる。そして、可動型30が図4に示す第1の移動位置に移動すると、固定側プレート12の移動が完了する。
このように、型開き時に第2転写部20が成形品1の光学機能面以外の部分である固定側コバ部5との接触状態を維持した状態で、固定側成形型11が固定側スリーブ17に対する固定側プレート12の接離における固定側プレート12の離間に対応して固定側成形型挿入穴12h〜12kから抜去されることで、第1転写部11aが固定側光学機能面3から離型する。
次に図5に示すように、可動型30は固定型10に対し更に離れる。この第1の移動位置から以降の可動型30の型開き動作によって、成形品1の固定側コバ部5が第2転写部20と離れる。そして、この可動型30の型開き動作中は、成形品(樹脂製レンズ)1は可動型30に確実に保持される。
その後、可動型30が図5に示す第2の移動位置に移動すると、引張りリンク43は、最大ストロークに達する。そして、可動型30の型開き動作の開始後、可動型30が図5に示す第2の移動位置に移動するまでは、可動型30は、可動側プレート32が可動側スリーブ37に接触している状態で保持される。この状態では、コイルばね42aは初期状態(初期圧縮加重状態)のままで保持されている。
その後、可動型30が図5に示す第2の移動位置から図6に示す第3の移動位置(最終型開き位置)に移動する。可動型30が第2の移動位置から第3の移動位置まで移動する動作時には、引張りリンク43によって可動側プレート32が引っ張られる。そのため、図5の型開き状態(第2の移動位置)以後の可動型30の型開き動作時には、可動側プレート32が可動側スリーブ37より離れ引き上げられる。このとき、図6に示すように、
可動側成形型31は可動側成形型挿入穴32h〜32kから抜去されるようになる。つまり、第1転写部31aは、第2転写部21と同一平面上から引っ込むこととなる。そして可動側成形型31から成形品1が離型される。この動作時には、成形品1において、可動側プレート32の第2転写部21によって可動側コバ部4は支えられる。この状態で、可動側光学機能面2は可動側成形型31の第1転写部31aから剥がれる。このとき、コイルばね42aは、可動側プレート32の移動にともないばね支持ボルト42において圧縮される。そして、可動型30が図6に示す第3の移動位置(最終型開き位置)に移動して可動型30の移動(型開き)が完了する。この型開きが完了した時点では、コイルばね42aは、最大の圧縮状態に圧縮されている。
このように、型開き時に第2転写部21が成形品1の光学機能面以外の部分である可動側コバ部4との接触状態を維持した状態で、可動側成形型31が可動側スリーブ37に対する可動側プレート32の接離における可動側プレート32の離間に対応して可動側成形型挿入穴32h〜32kから抜去されることで、第1転写部31aが可動側光学機能面2から離型する。
また、可動型30が図6に示す第3の移動位置(最終型開き位置)に移動した後、図7に示すように、成形機の突出し機構によりエジェクタープレート40が駆動される。このとき、エジェクタープレート40は、可動型30の型開き方向と反対方向(型閉じ方向)に移動する。このエジェクタープレート40の移動により、第1エジェクターピン36aは円形凹部6aを突き出るとともに、4本の第2エジェクターピン36bはランナー7を突き出る。取り出し機構に含まれる第1エジェクターピン36aと第2エジェクターピン36bとは、可動型30に配設されている。第1エジェクターピン36aと第2エジェクターピン36bとは、成形キャビティに連通し、成形材料が流れる流路部(ランナー7)に充填されている成形材料に当接し、流路部に充填されている成形材料を押し出すことによって、第2転写部21を成形品1の光学機能面以外の部分である可動側コバ部4から離し、成形品1を可動型30から取り出す。これにより、可動型30に配置されている成形品1において、可動側コバ部4は可動側プレート32の第2転写部21から剥がれ、成形品1は取り出される。
その後、上述した一連の工程によって、成形品(樹脂製レンズ)1の成形が繰り返し行われる。
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の成形品1の成形金型50の固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とにおいて、各部品を保持する穴(成形型挿入穴17bと成形型挿入穴37b、及び、位置決めピン挿入穴17cと位置決めピン挿入穴37c)は、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37が製作される際に、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とが組立てられた状態で、固定側スリーブ17と可動側スリーブ37とが同時且つ同軸上に穴あけ加工(共加工)されることで、形成される。これにより、各部品を保持する穴は、位置ズレがなく、固定側成形型11と可動側成形型31との軸ズレが少ない状態で型締め時に対向するように配置される。よって、成形品1の各面において、面の軸ズレが少ない高精度な成形品1が安価に安定的に成形される。
さらに、図1に示す、可動型30が固定型10に当接する型締め位置では、係合凸部33aと係合凹部13aとが互いに係合することによって、可動型30と固定型10との間が調芯されて型締めされる。これによって、固定側成形型11と可動側成形型31とが固定側スリーブ17および可動側スリーブ37に軸ズレなく高精度に位置決めされる。よって、成形品1の各面において、面の軸ズレが少ない高精度な成形品1が安価に安定的に成形される。
また、図4に示すように、成形品1の射出成形後、固定型10の固定側成形型11から成形品1が離型される際に、成形品1において、固定側コバ部5は、固定側プレート12の第2転写部20によって支えられる。この状態で、固定側光学機能面3は、固定側成形型11の第1転写部11aから剥がされる。このように、固定側コバ部5が第2転写部20によって支えられるため、固定側光学機能面3は第1転写部11aから安定的に剥がされ、さらに固定側光学機能面3は第1転写部11aに貼り付くことが防止される。つまり、固定型10において、離型は段階的に実施される。
同様に、可動型30から成形品1が離型される際に、図6に示すように、成形品1において、可動側コバ部4は、可動側プレート32の第2転写部21によって支えられる。この状態で、可動側光学機能面2は、可動側成形型31の第1転写部31aから剥がされる。このように、可動側コバ部4が第2転写部21によって支えられるため、可動側光学機能面2は第1転写部31aから安定的に剥がされ、さらに可動側光学機能面2は第1転写部31aに貼り付くことが防止される。つまり、可動型30において、離型は段階的に実施される。
そして前記によって、成形品1の変形は、防止される。
したがって、本実施の形態では、成形品1の軸ズレが少なく、且つ高精度が必要な部分である可動側光学機能面2及び固定側光学機能面3と、可動側光学機能面2及び固定側光学機能面3を成形品1のための樹脂材料に転写させる金型部品である固定側成形型11及び可動側成形型31とにおいて、固定側成形型11を収納部である成形型挿入穴17bに固定し、可動側成形型31を収納部である成形型挿入穴37bに固定している。よって本実施の形態では、成形品1を離型する機能を、固定側プレート12および可動側スリーブ37によって段階的に行うことができる。そのため、成形品1が成形金型50から取出されるために必要となる突出し部位を成形品1に設ける必要がなく、小径の成形品1においても変形がない高精度なレンズが成形可能になる。
また、固定側成形型11や可動側成形型31は、転写のために摺動する必要がない。よって、摺動クリアランスが不要となり、各光学機能面2,3の軸ズレが最小限に抑えられ、軸ズレの少ない高精度な成形品1を安定的に生産することが可能になる。
[第2の実施の形態]
(構成)
図8乃至図13は、本発明の第2の実施の形態を示す。図8は本実施の形態の成形金型120の型締め状態を示す縦断面図である。図8を用い成形金型120の構成を説明する。本実施の形態の成形金型120は、PLを挟んで互いに対向配置された固定型60と可動型80とを有している。固定型60と可動型80とは、図示しない射出成形機のプラテンに取付けられている。そして、可動型80は固定型60に対し型開閉方向(図8中で左右方向)に移動可能に配置されている。図9Aは本実施の形態の成形金型120の固定型60の正面図、図9Bは可動型80の正面図である。
本実施の形態では、図8に示すように可動型80が固定型60に対して型閉じられるように固定型60と可動型80とが組合された際に、成形品51の形状を規定する4つのキャビティ200(図9A参照)が形成される。図10は、本実施の形態の成形金型120によって得られる成形品51を示す。
[成形品51]
本実施の形態の成形品51は、例えば、樹脂製のメニスカスレンズを有する。メニスカスレンズは、例えば、凸形状を有している。メニスカスレンズは、例えば、カメラなどに用いられる。図10に示すように、成形品51は、2つの光学機能面として機能する可動側光学機能面52と固定側光学機能面53とを有する。成形品51は、さらに、各光学機能面52,53の外周部位に形成されるフランジ状の外周縁部51aを有する。また成形品51は、この外周縁部51aに形成され、各光学機能面52,53の周縁部位に配置され、光学機能面52,53以外の部分として機能する可動側コバ部54と固定側コバ部55とを有している。この成形品51は、光が透過可能な透明樹脂材料、例えばCOP(シクロオレフィンポリマー)などの透明樹脂材料によって成形される。
[固定型60]
図8に示すように固定型60は、固定側取付板69と、固定側受け板68と、固定側スリーブ67とを有する。ここで、固定側受け板68と、固定側スリーブ67とは、固定側取付板69上に重ね合わされた積層状態で固定されている。
図9Aは、成形金型120における固定型60の正面図である。図9Aに示すように固定側取付板69は、ほぼ矩形板状の部材である。また、固定側受け板68と、固定側スリーブ67とは、図9A中で上下の端部が固定側取付板69よりも短い長さに形成されている。そして、固定側スリーブ67の上下の端部は、後述する位置決めブロック83とそれぞれ係脱可能に係合される。
また、固定型60は、図9Aにおいて中央に配設されている円孔形状のスプルー70を有している。スプルー70は、成形品51の成形材料である溶融樹脂を供給する流路として機能する。スプルー70は、固定側取付板69と、固定側受け板68と、固定側スリーブ67との間を貫通する。さらに、固定側スリーブ67は、可動型80との対向面に4つの固定側キャビティ200を有している。各固定側キャビティ200は、スプルー70から等間隔で配置されている。ここで、4つの固定側キャビティ200とスプルー70との間には、ランナー71が形成されている。
さらに、図9Aに示すように固定側スリーブ67は、4つの固定側キャビティ200と対応する部分にそれぞれ形成されている固定側成形型挿入穴67a〜67dを有している。4つの固定側成形型挿入穴67a〜67dには、それぞれ固定側成形型61が挿通されている。固定側成形型61は、ほぼ軸状の部材である。ここで、固定側成形型挿入穴67a〜67dと固定側成形型61との間にはクリアランスが配設されており、接触していない。
固定側成形型61の基端部は、固定側受け板68に固定ねじにより固定されている。固定側成形型61は、固定側成形型61の先端部に形成され、成形品51の固定側光学機能面53を転写させる凹曲面状の第1転写部61aを有している。また、固定側スリーブ67は、4つの固定側キャビティ200と対応する部分に形成され、固定側光学機能面53の周縁部位に配置された固定側光学機能面53以外の部分(固定側コバ部55)を転写させる第2転写部72を有している。そして、本実施の形態の固定側キャビティ200は、固定側成形型61の第1転写部61aと、固定側スリーブ67の第2転写部72とを有している。
[可動型80]
可動型80は、可動側取付板91と、スペーサーブロック89と、可動側受け板88と、可動側スリーブ87と、可動側プレート(成形品剥離部材)82とを有する。スペーサーブロック89は、成形品51の取り出し用の突出し機構を構成するエジェクタープレート90と、ストリッパー突出しプレート93とを有している。エジェクタープレート90とストリッパー突出しプレート93とは、スペーサーブロック89の内側に配設されており、可動側取付板91に対して接離可能である。エジェクタープレート90は、エジェクターピン86を有している。ストリッパー突出しプレート93には、ストリッパーロッド95と、2段突出しユニット94とが取付けられている。
図9Bは成形金型120における可動型80の正面図である。図9Bに示すように可動側取付板91は、ほぼ矩形板状の部材である。また、スペーサーブロック89と、可動側受け板88と、可動側スリーブ87とは、図9B中で上下の端部が可動側取付板91よりも短い長さに形成されている。可動側スリーブ87は、固定型60との対向面側に形成され、可動側プレート82を収容するほぼ矩形状の凹部87aを有している。凹部87a内に、可動側プレート82は、可動型80の型開閉方向に移動可能に収容されている。
また、可動型80は、可動側プレート82に形成され、図9B中で中央位置に配設され、固定型60のスプルー70と対応する円形凹部70aを有している。4つの可動側キャビティ210は、可動側プレート82、且つ固定型60との対向面に配置されている。4つの可動側キャビティ210は、円形凹部70aから等間隔で配置されている。ここで、4つの可動側キャビティ210と円形凹部70aとの間には、ランナー71が形成されている。
また、図9Bに示すように、可動側プレート82は、さらに4つの可動側ガイドピン挿入穴82a〜82dを有している。4つの可動側ガイドピン挿入穴82a〜82dには、それぞれ円筒状の可動側ガイドブッシュ85が嵌挿されている。この可動側ガイドブッシュ85には、可動側ガイドピン84が挿通されている。
さらに、可動側プレート82は、4つの可動側キャビティ210と対応する部分の中心部に形成されているそれぞれ可動側成形型挿入穴82e〜82hを有している。4つの可動側成形型挿入穴82e〜82hには、それぞれ可動側成形型81が挿通されている。可動側成形型81は、ほぼ軸状の部材である。ここで、可動側成形型挿入穴82e〜82hと可動側成形型81との間にはクリアランスが配設されており、互いは接触していない。
図8に示すように可動側スリーブ87は、可動側成形型挿入穴(収納部)87cと、ガイドピン挿入穴87dとを有している。そして、可動側成形型挿入穴87cには可動側成形型81が嵌挿され、ガイドピン挿入穴87dには可動側ガイドピン84が嵌挿されている。さらに、可動側スリーブ87の外周面の4辺にはそれぞれ位置決めブロック83が取付けられている。4つの位置決めブロック83の基端部は、可動側スリーブ87の外周部位に固定ねじによりねじ止め固定されている。可動側成形型81の基端部は、可動側受け板88に固定ねじにより固定されている。さらに、可動側スリーブ87は、ガイドピン挿入穴87dの基端部に配設される大径穴部を有している。可動側ガイドピン84は、可動側ガイドピン84の基端部に形成され、ガイドピン挿入穴87dの大径穴部に係合する抜け止め用の大径部84aを有している。そして、可動側ガイドピン84の大径部84aは、ガイドピン挿入穴87dの大径穴部に係合された状態で固定されている。
また、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87とにおいて、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87とが製作される際に、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87とが組立てられた状態で、固定側スリーブ67の外周壁面と可動側スリーブ87の外周壁面とが同時加工される。さらに固定側スリーブ67と可動側スリーブ87とが同時且つ同軸上に穴あけ加工されることで、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87との各成形型(固定側成形型61と可動側成形型81)を保持する穴(固定側成形型挿入穴67a〜67dと可動側成形型挿入穴87c)が形成される。これにより、各成形型を保持する穴は、位置ズレがなく、固定側成形型61と可動側成形型81との軸ズレが少ない状態で型締め時に対向するように位置決めブロック83によって配置される。
可動側成形型81は、可動側成形型81の先端部に形成され、成形品51の可動側光学機能面52を転写させる凸曲面状の第1転写部81aを有している。また、可動側プレート82は、4つの可動側キャビティ210と対応する部分に形成され、可動側光学機能面52の周縁部位に配置された可動側光学機能面52以外の部分(可動側コバ部54)を転写させる第2転写部73を有している。そして、本実施の形態の可動型80の可動側キャビティ210は、可動側成形型81の第1転写部81aと、可動側プレート82の第2転写部73とを有している。
また、可動側スリーブ87は、可動側受け板88との接触面側に開口するコイルばね収容凹部87bを有している。このコイルばね収容凹部87bは、ばね支持ボルト92に保持されたコイルばね92aを収容する。ばね支持ボルト92の軸部は、可動側スリーブ87内を貫通して可動側プレート82側に延出されている。そして、ばね支持ボルト92の雄ねじ部が可動側プレート82にねじ止め固定されている。
また、スペーサーブロック89は、スペーサーブロック89の内側に配設され、成形品51の取り出し用の突出し機構を構成するエジェクタープレート90を有する。このエジェクタープレート90には、複数のエジェクターピン(第1エジェクターピン86aと4本の第2エジェクターピン86b)が取付けられている。ここで、第1エジェクターピン86aは、エジェクタープレート90の中央位置で、円形凹部70aと対応する位置に配置されている。さらに、4本の第2エジェクターピン86bは、第1エジェクターピン86aの周囲で、ランナー71と対応する位置にそれぞれ配置されている。
また、エジェクタープレート90とストリッパー突出しプレート93との間には、2段突出しユニット94が配置されている。そして、成形品51の成形後、可動型80が図11に示す最終型開き位置に移動した後、図示しない成形機の突出しによって、エジェクタープレート90およびストリッパー突出しプレート93は、同時に押上げられ、可動型80の型開き方向と反対方向(型閉じ方向)に移動される。その後、図12の可動側成形型81の離型状態では、スペーサーブロック89の切欠きに2段突出しユニット94が当接することで、2段突出しユニット94において、てこの原理でストリッパー突出しプレート93の突出し量よりエジェクタープレート90の突出し量が多くなる。このエジェクタープレート90の移動により、第1エジェクターピン86aが円形凹部70aに突き出されるとともに、4本の第2エジェクターピン86bがランナー71に突き出されるようになっている。これにより、樹脂流路に充填された樹脂が突出され、可動型80における成形品51の取り出しが行われる。図13は、成形が完了し、成形品51を取出した状態を示す。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。ここでは、本実施の形態の成形金型120によって成形される成形品51の製造方法について説明する。図8は、本実施の形態の成形金型120の型締め状態を示す。図11は、型開き完了状態の断面図である。図12は、突出し初期状態の断面図である。図13、突出し完了状態の断面図である。
成形品51の製造開始時において、図11に示す型開き状態の可動型80は、固定型60に対し接近するように、移動する。これにより、可動型80全体が一体的に固定型60に向かって移動し、可動側プレート82が固定側スリーブ67に接触する。このとき、可動側スリーブ87の側方に取付けられた位置決めブロック83と固定側スリーブ67の外周壁部とによって調芯がされた状態で、型締めが行なわれる。これによって、図8に示すように成形キャビティ(固定側キャビティ200と可動側キャビティ210と)と成形キャビティにつながる樹脂流路(ランナー71)が形成される。この図8の型閉じ状態では、凹部87a内のコイルばね92aは初期状態(初期圧縮加重状態)で保持されている。
その後、図示しない樹脂射出ユニットは、成形品51の成形材料である溶融材料をスプルー70に供給する。溶融材料は、透明な樹脂である。この溶融材料は、ランナー71を経て成形キャビティ内に供給され、充填される。次いで、成形キャビティ内で充填された溶融材料は、所望の圧力で所望の時間だけ保圧状態を維持される。溶融材料が成形キャビティ内で冷却されることで、成形品51が得られる。
本実施の形態の成形品51は、メニスカスであり比較的均肉である。このため成形キャビティ内の溶融材料が冷却される際、成形収縮によって自然に離型が実施される。よって固定側光学機能面53および固定側コバ部55は、固定側成形型61の第1転写部61aと、固定側スリーブ67の第2転写部72とから剥がれる。
その後、固定型60に対し、離れる方向に可動型80を移動させる可動型80の型開き動作が行なわれる。この動作時において、成形品51は、可動型80に保持された状態で、流路(スプルー70およびランナー71)に充填された樹脂の塊と一緒に可動型80とともに移動する。そして、図11に示す型開き完了位置に可動型80が移動した状態で、型開きが完了する。
次に、成形機の突出し機構によってエジェクタープレート90およびストリッパー突出しプレート93が同時に押上げられる。このとき、ストリッパー突出しプレート93の移動により、ストリッパーロッド95が可動側プレート82を可動側スリーブ87から離間させる方向に押し上げる。これにより、可動型80から成形品51が離型される。この動作時には、図12に示すように成形品51において、可動側プレート82の第2転写部73によって可動側コバ部54が支えられた状態で、可動側光学機能面52が可動側成形型81の第2転写部73から剥がれる。このとき、可動側スリーブ87内のコイルばね92aは、可動側スリーブ87の移動にともないばね支持ボルト92上でコイルばね92aが圧縮される。
その後、ストリッパー突出しプレート93に取付けられた2段突出しユニット94がスペーサーブロック89の切欠きに当接し、2段突出しユニット94よりもエジェクタープレート90が大きく作動する。これにより、図13に示すようにエジェクターピン86により樹脂流路に充填された樹脂を突出すこと可動側プレート82からの成形品51の取り出しが行われる。
その後、上述した一連の工程によって、成形品(樹脂製レンズ)51の成形が繰り返し行われる。
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の成形金型120の固定側スリーブ67と可動側スリーブ87とにおいて、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87が製作され組立てられた状態で、固定側スリーブ67の外周壁面と可動側スリーブ87の外周壁面とが同時加工される。さらに、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87のそれぞれの各成形型(固定側成形型61と可動側成形型81)を保持する穴(固定側成形型挿入穴67a〜67dと可動側成形型挿入穴87c)が同時且つ同軸上に穴あけ加工される。これにより、固定側スリーブ67と可動側スリーブ87との各部品を保持する各穴は、位置ズレがなく、固定側成形型61と可動側成形型81との軸ズレが少ない状態で型締め時に対向するように位置決めブロック83によって配置される。したがって、高精度が必要な部分を転写させる金型部品(固定側成形型61と可動側成形型81)を、固定側スリーブ67および可動側スリーブ87の収納部(固定側成形型挿入穴67a〜67dと可動側成形型挿入穴87c)に軸ズレが少なく固定することができる。よって、成形品51の各面の軸ズレが少ない高精度な成形品51が成形される。
また、本実施の形態の成形金型120による射出成形時には、成形品51において、成形時の冷却収縮によって、固定側成形型61の第1転写部61aと固定側スリーブ67の第2転写部72とから、固定側光学機能面53と固定側コバ部55とはが自然に剥がれる。そのため、固定型60から可動型80が離間する型開き動作によって、固定型60から成形品51が離型される。
さらに、可動型80から成形品51が離型される際には、成形品51において、可動側プレート82の第2転写部73によって可動側コバ部54が支えられた状態で、可動側光学機能面52が可動側成形型31から剥される。その後、エジェクターピン86により樹脂流路に充填された樹脂が突出される。よって、可動側プレート82からの成形品51の取り出しが行われる。これにより、可動型80にある成形品51が段階的に離型される。
したがって、本実施の形態でも成形品51を成形金型120から取出す際に必要になる突出し部位を成形品51に設ける必要がなく、小径の成形品51においても変形がない高精度な成形品51が成形可能になる。また、成形品51の光学面を転写させる成形型が摺動する必要がなく、摺動クリアランスを必要としないことで、各光学面の軸ズレが最小限に抑えられ、軸ズレの少ない高精度な成形品51を安定的に生産が可能になる。
[第3の実施の形態]
以下に、図14乃至図18を参照して、第1の実施形態とは異なる部分のみ説明する。
(構成)
エジェクタープレート40は、エジェクタープレート40に取りつけられている第3エジェクターピン36cをさらに有している。
一例として、可動側成形型挿入穴32hに配設される第3エジェクターピン36cについて説明する。
第3エジェクターピン36cは、複数配設されている。数は、例えば4個である。これら第3エジェクターピン36cは、可動側成形型31を中心に、同心円状に配設されている。
第3エジェクターピン36cは、可動側受け板38と可動側成形型31の基端部とを貫通している。第3エジェクターピン36cは、さらに、可動側成形型31の先端部の側方と可動側成形型挿入穴32hとの間に配設され、第2転写部21にまで延設されている。
第3エジェクターピン36cは、可動側成形型31の略周囲に配設され、さらに可動側コバ部4と対応する位置に配置されている。
なお前記において、可動側成形型挿入穴32hに配設される第3エジェクターピン36cについて説明しているが、第3エジェクターピン36cはこの説明と同様に、可動側成形型挿入穴32i,32j,32kにも配設されている。
(作用)
可動型30が図16に示す第3の移動位置(最終型開き位置)に移動した後、成形機の突出し機構によりエジェクタープレート40が駆動される。このとき図17に示すように、エジェクタープレート40は、可動型30の型開き方向と反対方向(型閉じ方向)に移動する。このエジェクタープレート40の移動により、第1エジェクターピン36aは円形凹部6aを突き出るとともに、4本の第2エジェクターピン36bはランナー7を突き出る。
また本実施形態では、図17に示すように前記と同時に、第3エジェクターピン36cは、第2転写部21を突き出る。そして、第3エジェクターピン36cは、第2転写部21から可動側コバ部4を押し出す。
これにより、図18に示すように可動型30に配置されている成形品1において、可動側コバ部4は第2転写部21から剥がれ、成形品1は取り出される。このように、取り出し機構に含まれる第3エジェクターピン36cは、可動型30に配設されており、型開き時に、可動側光学機能面2以外の部分である可動側コバ部4に当接し、可動側コバ部4を押し出すことによって、成形品1を可動型30から取り出す。
その後、上述した一連の工程によって、成形品(樹脂製レンズ)1の成形が繰り返し行われる。
(効果)
本実施形態では、第3エジェクターピン36cによって、成形品1を直接的に可動型30から取り出すことができる。よって、本実施形態では、成形品1の形状を高精度に維持した状態で、成形品1を取り出すことができる。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。

Claims (8)

  1. 固定型と可動型とが互いに組合されることで規定される成形キャビティを有し、成形品の成形材料が前記成形キャビティに注入されることで前記成形品の形状を規定する成形品の成形金型構造において、
    前記固定型と前記可動型とに配設され、前記成形品の光学機能面を前記成形材料に転写させる第1転写部を有する成形型と、
    前記固定型と前記可動型とに配設されているスリーブと、
    前記固定型と前記可動型とが互いに組合された状態で、前記固定型の前記スリーブと前記可動型のスリーブとにそれぞれ同時且つ同軸上に成形され、前記成形型を収納する収納部と、
    前記固定型に配設され、前記固定型の前記スリーブと接離可能な固定側成形品剥離部材と、
    を具備し、
    前記固定側成形品剥離部材は、
    前記第1転写部を含む前記固定型の前記成形型が前記接離に対応して挿抜される挿抜穴部と、
    前記挿抜穴部の周囲に配設され、前記成形品において前記光学機能面の周縁部位に配置された前記光学機能面以外の部分を前記成形材料に転写させる第2転写部と、
    を有し、
    前記固定型と前記可動型との型開き時に前記第2転写部が前記成形品の前記光学機能面以外の部分との接触状態を維持した状態で、前記成形型が前記接離における離間に対応して前記挿抜穴部から抜去されることで、前記第1転写部が前記光学機能面から離型する成形品の成形金型構造。
  2. 前記可動型に配設され、前記固定型と前記可動型との型開き時に、前記光学機能面以外の部分に当接し、前記光学機能面以外の部分を押し出すことによって、前記成形品を前記可動型から取り出す取り出し機構をさらに具備する請求項1に記載の成形品の成形金型構造。
  3. 前記可動型に配設され、前記可動型の前記スリーブに対して接離可能な可動側成形品剥離部材をさらに具備し、
    前記可動側成形品剥離部材は、
    前記第1転写部を含む前記可動型の前記成形型が前記接離に対応して挿抜される挿抜穴部と、
    前記挿抜穴部の周囲に配設され、前記成形品において前記光学機能面の周縁部位に配置された前記光学機能面以外の部分を前記成形材料に転写させる第2転写部と、
    を有し、
    前記固定型と前記可動型との型開き時に前記可動側成形品剥離部材の前記第2転写部が前記成形品の前記光学機能面以外の部分との接触状態を維持した状態で、前記可動型の前記成形型が前記接離における離間に対応して前記可動側成形品剥離部材の前記挿抜穴部から抜去されることで、前記可動側の前記第1転写部が前記光学機能面から離型する請求項1に記載の成形品の成形金型構造。
  4. 前記可動型に配設され、型開き時に、前記キャビティに連通し、前記成形材料が流れる流路部に充填されている前記成形材料に当接し、前記流路部に充填されている前記成形材料を押し出すことによって、前記可動型の前記第2転写部を前記成形品の前記光学機能面以外の部分から離し、前記成形品を前記可動型から取り出す取り出し機構をさらに具備する請求項3に記載の成形品の成形金型構造。
  5. 固定型と可動型とが互いに組合された状態で、前記固定型のスリーブと前記可動型のスリーブとにそれぞれ同時且つ同軸上に成形されている収納部に、成形型をそれぞれに収納するステップと、
    前記固定型と前記可動型との型締め時に、前記固定型に配設される前記成形型の第1転写部間と前記可動型に配設される前記成形型の第1転写部との間で成形品の光学機能面が規定され、前記固定型に配設される成形品剥離部材の第2転写部と前記可動型に配設される成形品剥離部材の第2転写部との間で前記光学機能面の周縁部位に配置された前記光学機能面以外の部分が規定され、規定によって形成されるキャビティで前記成形品が成形されるステップと、
    前記固定型の前記スリーブと接離可能な前記固定型に配設されている前記成形品剥離部材において、前記固定型と前記可動型との型開き時に、前記固定型の前記第2転写部が前記成形品の前記光学機能面以外の部分との接触状態を維持した状態で、前記成形型が前記接離の離間に対応して前記成形品剥離部材の挿抜穴部から抜去されることで、前記固定型の前記第1転写部が前記光学機能面から離型する固定側の離型ステップと、
    を具備する成形品の製造方法。
  6. 前記可動型に配設されている取り出し機構は、前記固定型と前記可動型との型開き時に、前記光学機能面以外の部分に当接し、前記光学機能面以外の部分を押し出すことによって、前記成形品を前記可動型から取り出す、可動側の離型ステップをさらに具備する請求項5に記載の成形品の製造方法。
  7. 前記可動型の前記スリーブに対して接離可能な前記可動型に配設されている可動側成形品剥離部材において、前記固定型と前記可動型との型開き時に、前記可動型の前記第2転写部が前記成形品の前記光学機能面以外の部分との接触状態を維持した状態で、前記可動型の前記成形型が前記接離に対応して前記可動側成形品剥離部材の挿抜穴部から抜去されることで、前記可動型の前記第1転写部が前記光学機能面から離型する可動側の離型ステップをさらに具備する請求項5に記載の成形品の製造方法。
  8. 前記可動型に配設されている取り出し機構は、型開き時に、前記キャビティに連通し前記成形材料が流れる流路部に充填されている前記成形材料に当接し、前記流路部に充填されている前記成形材料を押し出すことによって、前記可動型の前記第2転写部を前記成形品の前記光学機能面以外の部分から離し、前記成形品を前記可動型から取り出す、ステップをさらに具備する請求項7に記載の成形品の製造方法。
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