JPWO2011037038A1 - 成形金型及び成形方法 - Google Patents

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Abstract

第1金型としての第1金型41に設けた戻り抑制部としてのピン状部材83が、中心部であるコア型64aを突き出し動作後に後退させる際に、レンズLPの後退を抑えることによってレンズLPのコア型64aからの離型を可能にするので、基本的にコア型64aがその軸AX方向に後退する動作によって、コア型64aに設けた深い第1転写面S1からレンズLPの離型が可能になる。これにより、レンズLPを剥がす動作に比較してレンズLPに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避でき、離型を緩やかなものとできる。

Description

本発明は、レンズの成形に用いられる成形金型、及び、かかる成形金型を用いた成形方法に関する。
成形金型として、固定金型と可動金型とを備えるものがある。このような成形金型から成形品を取り出す方法として、例えば型開き後に可動金型側に残った成形品をハンドに把持させ、この状態で可動金型を後退させることで、可動金型から成形品を分離するものがある(特許文献1参照)。
また、成形品を取り出す装置として、型開き後に下側の金型に設けたコアの転写面上に付着した成形品を真空吸着する成形品吸着手段と、成形品の下方位置に進入して上昇することで成形品を転写面から剥がし取る製品剥がし手段とを備えるものが存在する(特許文献2参照)。
特開2008−230125号公報 特開2005−125637号公報
しかし、特許文献1のようにスプル部分等を把持して離型すると、特に可動金型側に深い転写面が形成され、この転写面に回折構造等の凹凸形状が設けられている場合、可動金型の後退に伴って成形品のレンズ部分が傾いて引っ張られることになり、レンズ面が変形し或いは凹凸形状が崩れるなど、所望の離型性を確保できない可能性がある。
また、特許文献2のように製品剥がし手段を用いる場合も、剥がし爪がレンズ外周の一点にかかるだけであり、レンズ外周の一部に偏った力が加えられるため、レンズ面が変形し或いは凹凸形状が崩れて、所望の離型性を確保できなくなる。
そこで、本発明は、レンズ面の変形を防止し、凹凸形状を精密に転写することで規格を満たすレンズ性能を実現できる成形金型及び成形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る成形金型は、レンズのうち凹凸形状を有する光学面を形成するための第1転写面を設けた中心部と、型閉じ時に中心部の周囲に配置される周辺部と、を有する第1金型と、第1転写面よりも浅く形成された第2転写面を設けた第2金型と、を備え、第1金型は、型開き後に中心部を周辺部に対して相対的に第2金型側に前進させる突き出し動作が可能であり、突き出し動作後に中心部を後退させる際にレンズの後退を抑える戻り抑制部を備える。
上記成形金型では、第1金型に設けた戻り抑制部が、中心部を突き出し動作後に後退させる際に、レンズの後退を抑えることによってレンズの中心部からのスムーズな離型を可能にするので、基本的に中心部がその軸方向に後退する動作によって、中心部に設けた深い第1転写面からレンズの歪みのない離型が可能になる。これにより、レンズを剥がす動作に比較してレンズに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避でき、離型を緩やかなものとできる。結果的に、離型時の光学面の変形を防止でき、凹凸形状を精密に転写したレンズを得ることができる。
本発明の具体的な態様又は側面では、上記成形金型において、戻り抑制部が、周辺部に組み込まれた複数のピン状部材を有し、複数のピン状部材が、突き出し動作時に中心部とともにそれぞれ前進し、中心部を後退させる際に周辺部側に保持される力を受けてそれぞれ後退を抑制される。この場合、中心部を後退させつつ、複数のピン状部材を周辺部に対して元の位置に保つ傾向を持たせることになるので、レンズの中心部からの簡易な離型が可能になる。
本発明の別の側面では、複数のピン状部材が、周辺部に対してそれぞれ変位可能に埋め込まれており、戻り抑制部が、周辺部と複数のピン状部材との間に複数のピン状部材の後退を所定以上の力で阻止する係止部材を有する。この場合、複数のピン状部材を周辺部とともに元の突き出し動作時の位置に保持することができ、中心部が後退してもレンズが後退することを確実に防止することができる。
本発明のさらに別の側面では、突き出し動作時に中心部とともに前進することによりレンズから延びるランナ部を突き出すとともに、中心部を後退させる際にランナ部の後退を抑えるランナ突き出し部材を備える。この場合、ランナ突き出し部材によってランナ部側からレンズの離型を補助することができ、確実な離型が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、戻り抑制部が、空気圧を利用してレンズを中心部から離間させる。この場合、比較的均一な力でレンズを中心部から離型させることができる。
本発明のさらに別の側面では、レンズからは、複数の突起部がパーティングラインに沿って周囲に延びており、戻り抑制部が、中心部を後退させる際に複数の突起部の後退を阻止することによってレンズを中心部から離間させる。この場合、レンズの周囲に延びる複数の突起部を利用してレンズを中心部からバランス良く離型させることができる。
本発明のさらに別の側面では、レンズを中心部から離型させた後にレンズを突き出し動作の方向に移動させる離間機構を備える。この場合、離間機構によってレンズを含む成形品全体を第1金型から十分離間させてレンズ取り出しの便を図ることができる。
本発明のさらに別の側面では、中心部が、レンズの光機能部を形成し、周辺部は、レンズのフランジ部を形成する。
本発明のさらに別の側面では、第2金型が、固定的に支持され、第1金型が、水平方向に移動することによって第2金型との間で型開閉を行う。この場合、第1金型と第2金型とが横型の成形機に組み込まれる。
本発明のさらに別の側面では、第1金型が、固定的に支持され、第2金型が、鉛直方向に移動することによって第1金型との間で型開閉を行う。この場合、第1金型と第2金型とが竪型の成形機に組み込まれる。
また、本発明に係る成形方法は、レンズのうち凹凸形状を有する光学面を形成するための第1転写面を設けた中心部を有する第1金型と、第1転写面よりも浅く形成された第2転写面を設けた第2金型とを合わせることによって型空間を形成した状態で、型空間中においてレンズを成形する第1工程と、第1金型と第2金型とを離間させる型開きにより、第2金型からレンズを離型する第2工程と、第2工程後に中心部を周辺部に対して相対的に第2金型側に前進させる第3工程と、第3工程後に中心部を後退させるとともに、戻り抑制部によってレンズの後退を抑えることにより中心部からレンズを離型させる第4工程とを備える。
上記成形金型では、戻り抑制部によってレンズの後退を抑えることにより中心部からレンズを離型させるので、レンズに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避して離型を緩やかなものとでき、レンズ面の変形を防止して凹凸形状を精密に転写したレンズを得ることができる。
本発明の具体的な態様又は側面では、上記成形方法において、型空間中で成形されるレンズが、光ピックアップ用の対物レンズであり、第1金型によって形成され第1転写面に対応する第1光学面が、光源側に配置され、第2金型によって形成され第2転写面に対応する第2光学面は、光情報記録媒体側に配置される。この場合、光ピックアップ用の対物レンズの外周において光源側にバリが形成されにくくなり、光ピックアップ用の対物レンズをボビン等に取り付ける際にバリが邪魔になることを防止できる。
本発明の別の側面では、型空間中で成形されるレンズが、NA0.75以上である。この場合、光ピックアップ用の対物レンズは、高NAでありながら、精密な凹凸形状を有するものとなる。かかる対物レンズをBD(Blu-Ray Disc)その他の光情報記録媒体の読み取りや書き込みを行うことができる光ピックアップ装置に組み込んだ場合、高精度な読み取り又は書き込みが可能になる。特に、BDを含む複数規格の光情報記録媒体に対応する互換型の対物レンズを成形する場合、凹凸形状としての回折構造の転写が精密なものとなり、対物レンズの信頼性を高めることができる。
第1実施形態の成形金型を説明する部分側方断面図である。 図2(A)は、型空間に樹脂を供給するための流路空間を説明する図であり、図2(B)は、レンズを成形するための型空間を説明する図である。 図3(A)は、図1の成形金型によって形成される成形品の外観を説明する斜視図であり、図3(B)は、製品としてのレンズの側面図である。 図4(A)は、成形金型の要部を説明する側方断面図であり、図4(B)は、成形金型の要部を説明する端面図である。 図5(A)〜図5(D)は、図4(A)に示すピン状部材の係止方法を説明する図である。 図6(A)〜図6(D)は、可動型における離型動作を説明する側断面図である。 図1に示す成形金型を組み込んだ成形装置を説明する図である。 図1に示す成形金型を用いた成形方法を説明するフローチャートである。 図9(A)〜図9(C)は、第2〜4実施形態の成形金型の要部を説明する側方断面図である。 図10(A)〜図10(C)は、第5実施形態の成形金型の要部を説明する側方断面図である。 第6実施形態の成形金型を説明する側方断面図である。 第7実施形態の成形金型を組み込んだ射出成形機を説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態である成形金型について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の成形金型40は、第1金型41と第2金型42とを備える。第1金型41に関する詳細な説明は後述するが、第1金型41はAB方向に往復移動可能になっている。第1金型41を第2金型42に向けて移動させ、第1金型41,第2金型42をパーティング面PS1,PS2で型合わせして型締めすることにより、図2(A)に部分的に拡大して示すように、レンズを成形するための型空間CVと、これに樹脂を供給するための流路空間FCとが形成される。
図2(A)において、流路空間FCは、図3(A)に示す成形品MPのスプル部SPとランナ部RPとを形成する空間である。流路空間FCは、4つのランナ部RPに対応して4つに分岐されており、4分岐された先端側において、成形品MPのゲート部GPを形成するゲート部分GSを介して4つの型空間CVにそれぞれ連通している。
図2(B)に拡大して示すように、型空間CVは、第1及び第2転写面S1,S2に挟まれた本体空間CV1と、第3及び第4転写面S3,S4に囲まれたフランジ空間CV2とを備える。ここで、第1及び第2転写面S1,S2は、図3(B)に拡大して示すレンズLPのうち中央の光機能部OPの光学面OS1,OS2を形成するためのもので、後述するコア型64a,74aの端面に対応している。一方の第1転写面S1は、レーザー光源側に配置されるものであり、情報記録媒体側に配置される他方の第2転写面S2よりも深く曲率が大きくなっている。また、一方の第1転写面S1には、回折構造である凹凸形状が設けられており、レンズLPの一方の光学面OS1は、回折構造を備えるものとなる。一方、第3及び第4転写面S3,S4は、レンズLPのうちフランジ部FLを形成するための部分であり、後述する外周型64b,74bの端面に対応している。
なお、図3(B)に示すレンズLPは、光ピックアップ用の対物レンズであり、特に本実施形態の場合、3規格互換タイプの単玉対物レンズであるものとする。具体的には、レンズLPは、その光学面OS1に形成した回折構造等の光学特性により、例えば波長405nmでNA0.85のBD(Blu-ray Disc)と、波長655nmでNA0.65のDVD(Digital Versatile Disc)と、波長780nmでNA0.53のCDとの3つの規格に対応した光情報の読み取り又は書き込みを可能にする。
図1に示すように、可動側の第1金型41は、パーティング面PS1を形成する型板61と、型板61を背後から支持する受板62と、受板62を背後から支持する取付板63と、図2(B)等に示す型空間CVを可動側から形成する中心部としてのコア型64aと、型空間CVを可動側から形成する周辺部としての外周型64bと、成形品MPのランナ部RP等を突き出して離型する突き出しピン65,66と、コア型64aを背後から押す可動ロッド67aと、突き出しピン65,66を背後から押す可動ロッド67bと、可動ロッド67a,67bを進退移動させる進退機構部69とを備える。コア型64aは、前進する可動ロッド67aに駆動されて第2金型42側に前進し、後退する可動ロッド67aに伴って自動的に後退して元の位置に復帰する。また、突き出しピン65,66は、可動ロッド67bに駆動されて第2金型42側に前進し、可動ロッド67bを後退させてもそのまま保持されるが、外力を与えた場合に後退して元の位置に復帰する。
第1金型41において、型面側の金型部品である型板61は、図3(A)に示す成形品MPのコールドスラグ部分00に対応するコールドスラグ凹部61aと、ランナ部RPに対応するランナ凹部61bと、ゲート部GPを形成するゲート凹部61cと、外周型64bや突き出しピン65,66を挿入するために設けた貫通孔61e,61f,61gとを備える。
型板61の内部には、成形時に金型の温度を適切な温度に保つため、熱媒体を流通させるための流路であるジャケット51が形成されている。また、型板61には、第1金型41の温度、すなわち型板61によって形成される型空間CVの表面温度等を計測するための温度センサ52が埋め込まれている。
固定側の第2金型42は、パーティング面PS2を形成する型板71と、型板71を背後から支持する取付板72と、図2(B)等に示す型空間CVを固定側から形成する中心部としてのコア型74aと、型空間CVを固定側から形成する周辺部としての外周型74bと、スプルブッシュ77とを備える。
第2金型42において、型面側の金型部品である型板71は、スプルブッシュ77を挿入するために設けたスプルブッシュ孔71aと、図3(A)に示す成形品MPのランナ部RPを形成するランナ凹部71bと、ゲート部GPを形成するゲート面71cと、外周型74bを挿入するために設けた貫通孔71eとを備える。なお、スプルブッシュ77は、型板71のスプルブッシュ孔71aと取付板72のスプルブッシュ孔72aとに挿入されて固定されている。スプルブッシュ77内に形成された流路77aは、図3(A)に示す成形品MPのスプル部SPを形成する。
型板71の内部には、成形時に金型の温度を適切な温度に保つため、熱媒体を流通させるための流路であるジャケット53が形成されている。また、型板71には、第2金型42の温度、すなわち型空間CVの表面温度等を計測するための温度センサ54が埋め込まれている。
以下、図4(A)及び4(B)を参照して、第1金型41の型板61に埋め込まれたコア型64aと、外周型64bと、これらの周辺構造とについて説明する。
コア型64aは、円柱状の外形を有し、外周型64b内に収納されて図1のAB方向に対応する軸AX方向に移動可能になっている。外周型64bは、筒状の外形を有し、型板61の貫通孔61eに埋め込まれた状態で固定されている。
コア型64aは、背後から可動ロッド67aに支持されつつ押されて移動し、軸AXに沿った前方にある第2金型42側に前進し、型板61のパーティング面PS1から突出する。コア型64aは、周囲に戻しバネ81を巻回して配しており、可動ロッド67aが後退すると、軸AXに沿った後方に後退して外周型64b内に収まる。
外周型64bは、コア型64aが進退動作しても、型板61の貫通孔61eに収まって変位しない。外周型64bは、先端部82に第3転写面S3の段差を有しているが、この先端部82には、第3転写面S3を貫通して軸AXに平行に延びる4つの挿通孔82aが形成されている。4つの挿通孔82aは、軸AXのまわりに互いに等角度離れた状態で対称に配置されている。各挿通孔82aには、戻り抑制部としてピン状部材83が通されている。
ピン状部材83は、挿通孔82aに通されて外周型64bの根元側まで延びている。ピン状部材83は、コア型64aと同様に、背後から可動ロッド67aに押されて移動し、軸AXに沿った前方にある第2金型42側に前進し、型板61の挿通孔82aやパーティング面PS1から突出する。なお、ピン状部材83は、コア型64aと独立しており、可動ロッド67aが後退しても、所定以上の外力を与えられない限り、外周型64bに対する相対位置が維持され、挿通孔82a等から突出した状態に保持される。つまり、ピン状部材83は、前進して一旦突き出し状態となった場合、ある程度以上の強い力で押し戻されない限りその状態に保持され、比較的強い力で押し戻された場合、外周型64bの挿通孔82a内に収納されて退避状態に復帰する。なお、ピン状部材83は、例えばコア型64aの外周を取り巻く円環状のものに置き換えることでき、この場合も、前進して一旦突き出し状態となった場合、ある程度以上の強い力で押し戻されない限りその状態に保持されるものとする。
図5(A)に示すように、ピン状部材83は、例えば係止部材84によって、可動ロッド67a側への後退が抑制されている。係止部材84は、外周型64bの側面に設けた凹部84aと、凹部84aに嵌ったボール84bとで構成される。ボール84bは、ピン状部材83に阻止されて凹部84aからの離脱が防止され凹部84aに係止された状態に維持される。この際、ピン状部材83がボール84bを凹部84a側に押圧するので、ピン状部材83とボール84bとの接触点で摩擦抵抗が発生し、ピン状部材83は、突き出し力や戻し力が所定以上になるまで移動しなくなっている。
なお、図5(B)は、図5(A)に示す係止部材84の変形例を示している。この場合、係止部材84は、ピン状部材83の適所に設けられた磁石84dを備えて構成され、外周型64bに設けられた挿通孔82aの周辺の内壁部84eと協働して、磁石84dが挿通孔82a内に保持されるような吸引力を付与する。これにより、ピン状部材83は、前進して一旦突き出し状態となった場合、磁石84dが磁性体の内壁部84eに吸引されて突き出し状態のままに維持される。なお、ピン状部材83は、磁石84dの磁力に抗して強い力で押し戻された場合、外周型64bの挿通孔82a内に収納される退避状態に復帰する。
図5(C)は、図5(A)に示す係止部材84の別の変形例を示している。この場合、係止部材84は、ピン状部材83の適所に設けられた弾性部材84gを備えて構成され、外周型64bの内壁部84eと協働して、ピン状部材83の移動を制限する摩擦力を付与する。これにより、ピン状部材83は、前進して一旦突き出し状態となった場合、弾性部材84gを介して内壁部84eに係止され突き出し状態のままに維持される。なお、ピン状部材83は、弾性部材84gと内壁部84eとの摩擦力を超える強い力で押し戻された場合、外周型64bの挿通孔82a内に収納される退避状態に復帰する。
図5(D)は、図5(A)に示す係止部材84のさらに別の変形例を示している。この場合、係止部材84は、外周型64bの先端部82に埋め込まれたプランジャ84hを備えて構成され、内壁部84eと協働して、ピン状部材83の移動を制限する摩擦力を付与する。これにより、ピン状部材83は、前進して一旦突き出し状態となった場合、プランジャ84hに付勢されて内壁部84eに係止され突き出し状態のままに維持される。なお、ピン状部材83は、内壁部84eとの摩擦力を超える強い力で押し戻された場合、外周型64bの挿通孔82a内に収納される退避状態に復帰する。
図4(A)に戻って説明を継続すると、突き出しピン65は、ランナ突き出し部材として機能する。すなわち、突き出しピン65は、背後から可動ロッド67bに押されて移動し、軸AXに平行な前方に前進し、型板61のパーティング面PS1から突出する。突き出しピン65は、可動ロッド67bが後退しても、所定以上の外力を与えられない限り、パーティング面PS1から突出した状態に保持される。つまり、突き出しピン65は、前進して一旦突き出し状態となった場合、ある程度以上の強い力で押し戻されない限りその状態に保持され、比較的強い力で押し戻された場合、型板61の貫通孔61f内に収納されて退避状態に復帰する。なお、突き出しピン66も、可動ロッド67bに駆動されて突き出しピン65と同様に動作する。
以下、図6(A)〜図6(D)を参照して、成形品MPすなわちレンズLPの第1金型41からの離型について説明する(なお、図6(A)に示す状態の前に型空間CV中においてレンズを成形する第1工程が行われる)。図6(A)は、第1金型41を後退させる型開きによって成形品MPを第2金型42から離型させた状態を示す(第2工程)。この場合、窪みの大きな第1金型41に成形品MPが保持され、レンズLPは、コア型64aや外周型64bに密着した状態となっている。次に、図6(B)に示すように、コア型64aや突き出しピン65,66を第2金型42側に前進させる突き出し動作を行う(第3工程)。これにより、成形品MPについて全体的な離型が行われる。すなわち、レンズLPのフランジ部FLを外周型64bから離型させ、ランナ部RP等を型板61から離型させる。なお、レンズLPの光機能部OPの光学面OS1については、コア型64aの第1転写面S1に密着したままとなっている。なお、この段階で、成形品MPは、後述する取り出し用のハンドに緩く把持される。次に、図6(C)に示すように、コア型64aを後退させて、レンズLPの光機能部OPの離型を行う(第4工程)。これにより、コア型64aの第1転写面S1とレンズLPの光機能部OPの光学面OS1とが離間し、光機能部OPのコア型64aからの離型が達成される。この際、コア型64aが後退しても、成形品MPとして大きな力を受けることにはならないので、突き出しピン65は、型板61のパーティング面PS1から突出した状態に維持される。同様に、ピン状部材83も、型板61の第3転写面S3やパーティング面PS1から突出した状態に維持される。つまり、ピン状部材83によって、レンズLPの後退が補助的に抑制され、レンズLPの光機能部OPの離型がより促進される。これにより、レンズLPに対して局所的な力が加えられることを回避でき、離型に際しての光学面OS1の変形や転写不良を防止できる。次に、図6(D)に示すように、レンズLPを含む成形品MPが第1金型41から離れた場所に搬送される。
なお、以上の説明では、外周型64bに4つのピン状部材83を埋め込むように配置しているが、3つ或いは5つ以上のピン状部材83を外周型64bに埋め込むように配置することもできる。
図7は、図1に示す成形金型40を組み込んだ成形装置を説明する正面図である。図示の成形装置100は、射出成形を行って成形品MPを作製する本体部分である射出成形機10と、射出成形機10から成形品MPを取り出す付属部分である取出し装置20と、成形装置100を構成する各部の動作を統括的に制御する制御装置30とを備える。
射出成形機10は、横型の成形機であり、成形金型40と、可動盤11と、固定盤12と、型締め盤13と、開閉駆動装置15と、射出装置16とを備える。射出成形機10は、可動盤11と固定盤12との間に成形金型40を構成する第1金型41と第2金型42とを挟持して第1金型41,第2金型42を型締めすることにより成形を可能にする。
可動盤11は、スライドガイド15aによって固定盤12に対して進退移動可能に支持されている。可動盤11は、第1金型41を着脱可能に支持している。なお、可動盤11には、エジェクタ45が組み込まれている。エジェクタ45は、図1に示す進退機構部69を動作させる部分であり、可動ロッド67a,67bを進退動作させることによって、第1金型41内の成形品MPを離型して第2金型42側に押し出すものであり、取出し装置20による移送を可能にする。
固定盤12は、可動盤11に対向して支持フレーム14の中央に固定されており、取出し装置20をその上部に支持する。固定盤12は、第2金型42を着脱可能に支持している。なお、固定盤12は、タイバーを介して型締め盤13に固定されており、成形時の型締めの圧力に耐え得るようになっている。
型締め盤13は、支持フレーム14の端部に固定されている。型締め盤13は、型締めに際して、開閉駆動装置15の動力伝達部15dを介して可動盤11をその背後から支持する。
開閉駆動装置15は、スライドガイド15aと、動力伝達部15dと、アクチュエータ15eとを備える。スライドガイド15aは、可動盤11を支持して固定盤12に対する進退方向に関する滑らかな往復移動を可能にしている。動力伝達部15dは、制御装置30の制御下で動作するアクチュエータ15eからの駆動力を受けて伸縮する。これにより、型締め盤13に対して可動盤11が近接したり離間したり自在に進退移動し、結果的に、可動盤11と固定盤12とを互いに近接・離間して第1金型41と第2金型42との型締め及び型開きを行う。
射出装置16は、シリンダ16a、原料貯留部16b、スクリュ駆動部16c等を備える。射出装置16は、制御装置30の制御下で適当なタイミングで動作するものであり、樹脂射出ノズル16dから温度制御された状態で溶融樹脂を射出することができる。射出装置16は、第1金型41と第2金型42とを型締めした状態で、図1に示すスプルブッシュ77に樹脂射出ノズル16dを接触させ、流路空間FC(図2(A)参照)に対してシリンダ16a中の溶融樹脂を所望のタイミングで供給することができる。
射出成形機10に付随して設けられた金型温度調節機46は、第1金型41,第2金型42中に形成されているジャケット51,53(図1参照)に温度制御された熱媒体を循環させる。これにより、成形時に第1金型41,第2金型42の温度を適切な温度に保つことができる。この際、第1金型41,第2金型42に埋め込まれた温度センサ52,54(図1参照)によって第1金型41,第2金型42の温度を監視することもできる。
取出し装置20は、成形品MPを把持することができるハンド21と、ハンド21を3次元的に移動させる3次元駆動装置22とを備える。取出し装置20は、制御装置30の制御下で適当なタイミングで動作するものであり、第1金型41と第2金型42とを離間させて型開きした後に、第1金型41に残る成形品MPを把持して外部に搬出する役割を有する。
制御装置30は、開閉制御部31と、射出装置制御部32と、エジェクタ制御部33と、取出し装置制御部34とを備える。開閉制御部31は、アクチュエータ15eを動作させることによって第1金型41,第2金型42の型締めや型開きを可能にする。射出装置制御部32は、スクリュ駆動部16c等を動作させることによって第1金型41,第2金型42間に形成された型空間中に所望の圧力で樹脂を注入させる。エジェクタ制御部33は、エジェクタ45を動作させることによって型開き時に第1金型41に残る成形品MPを第1金型41内から押し出させて離型を行わせる。取出し装置制御部34は、取出し装置20を動作させることによって型開き及び離型後に第1金型41に残る成形品MPを把持して射出成形機10外に搬出させる。
図8は、図7に示す成形装置100の動作を概念的に説明するフローチャートである。まず、金型温度調節機46により、第1金型41,第2金型42の表面を成形に適する温度まで加熱する(ステップS10)。次に、開閉駆動装置15を動作させ、可動盤11を前進させて型閉じを開始させる(ステップS11)。開閉駆動装置15の閉動作を継続することにより、第1金型41と第2金型42とが接触する型当たり位置まで可動盤11が固定盤12側に移動して型閉じが完了し、開閉駆動装置15の閉動作を更に継続することにより、第1金型41と第2金型42とを必要な圧力で締め付ける型締めが行われる(ステップS12)。次に、射出成形機10において、射出装置16を動作させて、型締めされた第1金型41と第2金型42との間の型空間CV中に、必要な圧力で溶融樹脂を注入する射出を行わせる(ステップS13)。そして、射出成形機10は、型空間CV中の樹脂圧を保つ。この際、金型温度調節機46により、型空間CVや流路空間FC(図2(A)参照)が適度に加熱されており、溶融樹脂を型空間CV内に速やかに導入することができ、型空間CV内での樹脂の適度な除冷を達成することができる。なお、溶融樹脂を型空間CVに導入した後は、型空間CV中の溶融樹脂が放熱によって徐々に冷却されるので、かかる冷却にともなって溶融樹脂が固化し成形が完了するのを待つ(ステップS14)。次に、射出成形機10において、開閉駆動装置15を動作させて、可動盤11を後退させる型開きが行われる(ステップS15)。これに伴って、第1金型41が後退し、第1金型41と第2金型42とが離間する。この結果、成形品MPすなわちレンズLPは、第1金型41に保持された状態で第2金型42から離型される。次に、射出成形機10において、エジェクタ45を動作させて、可動ロッド67a,67bによる成形品MPの突き出しを行わせる(ステップS16)。これにより、図6(B)に示すように、成形品MPについて全体的な離型が行われる。つまり、レンズLPのフランジ部FLを外周型64bから離型させることができ、ランナ部RPを型板61から離型させることができる。この際、成形品MPの適所を取出し装置20のハンド21で支持して成形品MPの落下を防止する。次に、射出成形機10において、エジェクタ45を動作させて、可動ロッド67a,67bを後退させる(ステップS17)。これにより、図6(C)に示すように、レンズLPの光機能部OPの離型が行われる。つまり、光機能部OPをコア型64aから離型させることができ、成形品MPの第1金型41からの離型を完了することができる。この際、ピン状部材83等によってレンズLPが元の位置に保持されるので、レンズLP外周の一部に偏った力が加えられることを防止できる。最後に、取出し装置20を動作させて、第1金型41から完全に離型された成形品MPをハンド21で把持して外部に搬出する(ステップS18)。
なお、成形品MPの搬出後には、取出し装置20のハンド21に設けたピンや空気噴射ノズルによって、突き出しピン65,66やピン状部材83を型板61内に後退させた退避状態に戻すことができる。或いは、ハンド21によって成形品MPを第1金型41側に近接させることによっても、突き出しピン65,66やピン状部材83を型板61内の退避状態に戻すことができる。また、突き出しピン65,66やピン状部材83は、第2金型42に設けた不図示のリターンピンによって退避状態に戻すこともできる。さらに、突き出しピン65,66やピン状部材83は、流路空間FCや型空間CVに供給する空気圧や樹脂圧によって退避状態に戻すこともできる。
以上説明した第1実施形態の成形金型や成形方法によれば、第1金型41に設けた戻り抑制部としてのピン状部材83が、中心部であるコア型64aを突き出し動作後に後退させる際に、レンズLPの後退を抑えることによってレンズLPのコア型64aからのスムーズな離型を可能にするので、基本的にコア型64aがその軸AX方向に後退する動作によって、コア型64aに設けた深い第1転写面S1からレンズLPの歪みのない離型が可能になる。これにより、レンズLPを剥がす動作に比較してレンズLPに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避でき、離型を緩やかなものとできる。結果的に、離型時の光学面OS1の変形を防止でき、凹凸形状を精密に転写したレンズLPを得ることができる。また、突き出し部がレンズLPの光学面OS1に近いため、離型時にレンズLPの光学面OS1が変形しにくい。なお、本実施形態の成形方法は、レンズLPのフランジ部FLを突き出しピンで押したり、フランジ部FLを爪で剥がしたりして、レンズLPに対して強力な離型を行う場合に比較して、フランジ部FLやその周辺の変形を抑えやすくなるという特徴を有する。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る成形金型等について説明する。なお、第2実施形態に係る成形金型等は、第1実施形態を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図9(A)は、第2実施形態の成形金型の要部を説明する図であり、図4(A)に対応する。この場合、ピン状部材83に代えて、エア吹き出し用のパイプ86を設けている。具体的には、外周型64bの内側に複数のパイプ86を組み付けて各パイプ86の先端部86aを先端部82の第3転写面S3に露出させている。なお、各パイプ86の根元側は、可動ロッド67aを介してエジェクタ45の加圧空気供給装置に連結されている。
成形品MPを第1金型41から離型するときには、まず図6(B)と同様に、コア型64aの突き出しによってレンズLPのフランジ部FLを外周型64bから離型させるとともに、突き出しピン65等の突き出しによってランナ部RPを型板61から離型させる。次に、コア型64aの後退によって、レンズLPも後退するが、レンズLPのフランジ部FLが外周型64bに近づくと、戻り抑制部としてのパイプ86の先端部86aから噴射されるエアによってフランジ部FLが突き出し方向の力を受ける。これにより、レンズLPの後退を抑えることができ、レンズLPのコア型64aからの離型が達成される。これにより、レンズLPを剥がす動作に比較してレンズLPに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避でき、離型を緩やかなものとできる。
第2実施形態では、簡単な構成によりレンズLPの光学面OS1に対して左右均等に突き出しを可能としている。また、ランナ部RPをレンズLPの片側のみに抑えているため、不要な樹脂材料を使用せずコストダウンが図れるとともに、不要なカット作業を省くことが出来る。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る成形金型等について説明する。なお、第3実施形態に係る成形金型等は、第1実施形態を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図9(B)は、第3実施形態の成形金型の要部を説明する図であり、図4(A)に対応する。この場合、ピン状部材83に代えて、エアチャック87を設けている。エアチャック87は、例えば取出し装置20のハンド21に付属させることができ、レンズLPのフランジ部FLに対応するサイズを有する環状の吸着パッド87aを備える。
成形品MPを第1金型41から離型するときには、図6(B)と同様に、コア型64aの突き出しによってレンズLPのフランジ部FLを外周型64bから離型させるとともに、突き出しピン65等の突き出しによってランナ部RPを型板61から離型させる。次に、図9(B)に示すように、戻り抑制部としてのエアチャック87をフランジ部FLに近接させて吸着パッド87aから空気吸引を開始する。これにより、フランジ部FLを介してレンズLPをエアチャック87に保持することができる。次に、コア型64aを後退させると、エアチャック87に保持されたレンズLPの光機能部OPをコア型64aから離型させることができ、成形品MPの第1金型41からの離型を完了することができる。この場合も、レンズLPを剥がす動作に比較してレンズLPに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避でき、離型を緩やかなものとできる。
第3実施形態では、簡単な構成によりレンズLPの光学面OS1に対して左右均等に吸着することが出来る。また、ランナ部RPをレンズLPの片側のみに抑えているため、不要な樹脂材料を使用せずコストダウンが図れるとともに、不要なカット作業を省くことが出来る。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係る成形金型等について説明する。なお、第4実施形態に係る成形金型等は、第1実施形態を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図9(C)は、第4実施形態の成形金型の要部を説明する図であり、図4(A)に対応する。この場合、成形品MPにおいて、レンズLP外周の一部にゲート部GPを介してランナ部RPを設けるだけでなく、ゲート部GPの反対側に類似した形状の延長部DPを設けている。さらに、ランナ部RPや延長部DPを突起部として突き出すため、可動ロッド67bに突き出される突き出しピン65を増やしている。このような簡単な構成により、レンズLPの光学面OS1に対して左右均等に突き出しを可能としている。
成形品MPを第1金型41から離型するときには、図6(B)と同様に、コア型64aの突き出しによってレンズLPのフランジ部FLを外周型64bから離型させるとともに、突き出しピン65等の突き出しによってランナ部RPや延長部DPを型板61から離型させる。次に、図9(C)に示すように、コア型64aを後退させると、後退が抑制された戻り抑制部としての突き出しピン65に係止されたランナ部RPや延長部DPに支持されて、レンズLPを突き出した状態に保持できる。つまり、レンズLPの光機能部OPをコア型64aから離型させることができ、成形品MPの第1金型41からの離型を完了することができる。この場合も、レンズLPを剥がす動作に比較してレンズLPに対して必要以上の力が局所的に加えられることを回避でき、離型を緩やかなものとできる。
なお、以上の説明では、1つの延長部DPを設けているが、2つ以上の延長部DPを設けて、これら2つ以上の延長部DPとランナ部RPとを、これらに対応して設けた突き出しピン65で突き出し、コア型64aの後退時には、これら延長部DPとランナ部RPとの後退を阻止することでレンズLPの光機能部OPを離型することができる。
〔第5実施形態〕
以下、第5実施形態に係る成形金型等について説明する。なお、第5実施形態に係る成形金型等は、第1実施形態を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図10(A)は、第5実施形態の成形金型の要部を説明する図であり、図4(A)に対応する。この場合、コア型64aと可動ロッド67aとの間に、コア型64aの軸AX方向に関する精密な位置調整のため調整部材88を設けている。
図10(B)は、図10(A)に示す成形金型を変形した例を説明する図である。この場合、調整部材88の周囲に筒状の分割部材89を配置している。分割部材89は、調整部材88と独立して軸AX方向に移動可能になっており、可動ロッド67aに駆動されてコア型64aとともに前進して、ピン状部材83を突き出す。分割部材89は、ピン状部材83と同様に動作するようになっており、可動ロッド67aが後退しても突き出し位置に保持されて、所定以上の外力を加えなければ元に戻らない。
図10(C)は、図10(B)に示す成形金型を変形した例を説明する図である。この場合、分割部材89と調整部材88との間にボール状の支持体89aを配置している。支持体89aは、調整部材88側面に設けた溝に嵌っており、分割部材89の滑らかな移動を助けるベアリングとして機能する。
〔第6実施形態〕
以下、第6実施形態に係る成形金型等について説明する。なお、第6実施形態に係る成形金型等は、第1実施形態を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図11は、第6実施形態の成形金型のうち第1金型41の構造を説明する部分断面図である。追加して設けた突き出しピン165は、他の突き出しピン65,66等と独立して動作可能になっており、可動ロッド67bによって他の突き出しピン65,66を突き出した後、所定のタイミングで可動ロッド167bによって突き出し動作させることができる。この場合、突き出しピン165は、追加の離間機構として機能し、レンズLPを含む成形品MPを第1金型41からの離型完了後に再度突き出し動作の方向に移動させる役割を有する。
〔第7実施形態〕
以下、第7実施形態に係る成形金型等について説明する。なお、第7実施形態に係る成形金型等は、第1実施形態を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図12は、第7実施形態の成形金型40を組み込んだ射出成形機210を説明する正面図である。この場合、射出成形機210は、竪型の成形機であり、固定盤211に第1金型41が取り付けられ、可動盤212に第2金型42が取り付けられている。固定盤211は、成形時に移動しないが、可動盤212は、不図示の開閉駆動装置に駆動されて、射出装置16とともに昇降する。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、第2金型42及び第1金型41で構成される射出成形金型に設ける型空間CVの形状は、図示のものに限らず、様々な形状とすることができる。すなわち、コア型64a,74a等によって形成される型空間CVの形状は、単なる例示であり、レンズLPの用途等に応じて適宜変更することができる。なお、レンズLPの用途は、互換に限らず、例えばBD単独とすることもできる。
10 射出成形機
11 可動盤
12 固定盤
15 開閉駆動装置
16 射出装置
20 取出し装置
21 ハンド
30 制御装置
40 成形金型
41 第1金型
42 第2金型
45 エジェクタ
61 型板
61b ランナ凹部
61e,61f,61g 貫通孔
62 受板
63 取付板
64a,74a コア型
64b,74b 外周型
65,66 突き出しピン
67a,67b 可動ロッド
69 進退機構部
71 型板
71b ランナ凹部
71e 貫通孔
72 取付板
77 スプルブッシュ
82 先端部
82a 挿通孔
83 ピン状部材
84 係止部材
84a 凹部
84b ボール
84d 磁石
84e 内壁部
84g 弾性部材
84h プランジャ
86 パイプ
87 エアチャック
87a 吸着パッド
88 調整部材
89 分割部材
89a 支持体
100 成形装置
CV 型空間
CV1 本体空間
CV2 フランジ空間
SP スプル部
DP 延長部
FC 流路空間
GS ゲート部分
MP 成形品
LP レンズ
OP 光機能部
FL フランジ部
GP ゲート部
RP ランナ部
OS1,OS2 第1,2光学面
PS1,PS2 パーティング面
S1,S2,S3,S4 第1〜第4転写面

Claims (13)

  1. レンズのうち凹凸形状を有する光学面を形成するための第1転写面を設けた中心部と、型閉じ時に前記中心部の周囲に配置される周辺部と、を有する第1金型と、
    前記第1転写面よりも浅く形成された第2転写面を設けた第2金型と、
    を備え、
    前記第1金型は、型開き後に前記中心部を前記周辺部に対して相対的に前記第2金型側に前進させる突き出し動作が可能であり、
    突き出し動作後に前記中心部を後退させる際にレンズの後退を抑える戻り抑制部を備えることを特徴とする成形金型。
  2. 前記戻り抑制部は、前記周辺部に組み込まれた複数のピン状部材を有し、
    前記複数のピン状部材は、突き出し動作時に前記中心部とともにそれぞれ前進し、前記中心部を後退させる際に前記周辺部側に保持される力を受けてそれぞれ後退を抑制されることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  3. 前記複数のピン状部材は、前記周辺部に対してそれぞれ変位可能に埋め込まれており、
    前記戻り抑制部は、前記周辺部と前記複数のピン状部材との間に前記複数のピン状部材の後退を所定以上の力で阻止する係止部材を有することを特徴とする請求項2に記載の成形金型。
  4. 突き出し動作時に前記中心部とともに前進することによりレンズから延びるランナ部を突き出すとともに、前記中心部を後退させる際に前記ランナ部の後退を抑えるランナ突き出し部材を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の成形金型。
  5. 前記戻り抑制部は、空気圧を利用してレンズを前記中心部から離間させることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  6. レンズからは、複数の突起部がパーティングラインに沿って周囲に延びており、
    前記戻り抑制部は、前記中心部を後退させる際に前記複数の突起部の後退を阻止することによってレンズを前記中心部から離間させることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  7. レンズを前記中心部から離型させた後にレンズを突き出し動作の方向に移動させる離間機構を備えることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の成形金型。
  8. 前記中心部は、レンズの光機能部を形成し、前記周辺部は、レンズのフランジ部を形成することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の成形金型。
  9. 前記第2金型は、固定的に支持され、前記第1金型は、水平方向に移動することによって前記第2金型との間で型開閉を行うことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の成形金型。
  10. 前記第1金型は、固定的に支持され、前記第2金型は、鉛直方向に移動することによって前記第1金型との間で型開閉を行うことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の成形金型。
  11. レンズのうち凹凸形状を有する光学面を形成するための第1転写面を設けた中心部と、型閉じ時に前記中心部の周囲に配置される周辺部と、を有する第1金型と、前記第1転写面よりも浅く形成された第2転写面を設けた第2金型とを合わせることによって型空間を形成した状態で、前記型空間中においてレンズを成形する第1工程と、
    前記第1金型と前記第2金型とを離間させる型開きにより、前記第2金型からレンズを離型する第2工程と、
    前記第2工程後に前記中心部を前記周辺部に対して相対的に前記第2金型側に前進させる第3工程と、
    前記第3工程後に前記中心部を後退させるとともに、戻り抑制部によってレンズの後退を抑えることにより前記中心部からレンズを離型させる第4工程と、
    を備えることを特徴とする成形方法。
  12. 前記型空間中で成形されるレンズは、光ピックアップ用の対物レンズであり、
    前記第1金型によって形成され前記第1転写面に対応する第1光学面は、光源側に配置され、前記第2金型によって形成され前記第2転写面に対応する第2光学面は、光情報記録媒体側に配置されることを特徴とする請求項11に記載の成形方法。
  13. 前記型空間中で成形されるレンズは、NA0.75以上であることを特徴とする請求項12に記載の成形方法。
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