JP2013208884A - 成形金型及び光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクターピンのみを簡易に交換することができる成形金型及び光学素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】磁石部材69bをエジェクタープレート69aに対して固定する突当て部材である突当て板69cが、磁石部材69bからの磁力によってエジェクターピン65を根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピン65の根元側をエジェクタープレート69aに対して着脱可能に固定するので、エジェクターピン65を精密に動作させて突出しを行なわせつつもエジェクターピン65を型面41a側から簡易に交換することができる。これにより、エジェクターピン65の型面41aからの引っ込み量を精密に調整することができ、型開き後の突出しに際して光学素子10を含む成型品が第1金型41から脱落することを確実に防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は光学素子を成形するための成形金型、並びに当該成形金型を用いた光学素子の製造方法に関する。
成形金型として、金型に設けた孔に摺動自在に挿通されるエジェクターロッドを備え、エジェクターロッドが、エジェクタープレートに固定されたベースロッドと、ベースロッドに磁力で取り外し可能に固定される着脱ロッドとを有するものが公知となっている(特許文献1参照)。この成形金型では、ベースロッドの先端部と着脱ロッドの先端部とに磁石がそれぞれ埋め込むように固定されていて、片面側から着脱ロッドのみを交換することができるようになっている。
なお、金型空間を形成するためのコアを側方から差し込む留め具によって着脱可能に固定した構造の成形金型があり、この場合、冷却時にコア等が収縮して周囲の支持板との間に隙間が生じるようにしていることから、留め具を外すだけでコア、エジェクターピン等を型面側から取り外して交換することができる(特許文献2照)。
しかしながら、前者の成形金型のようにロッドを分割して磁石で連結する手法は、ロッドが細くなってピン状となった場合には、適用が困難になる。また、ロッドの分割分だけ寸法公差が大きくなり、ロッドの全長がバラツキ易くなる。
また、後者の成形金型のようにコア等を型面側から取り出す構造は、成型品の形状精度をある程度犠牲にせざるを得ない。また、ロッドのみを交換したい場合にもコア等の他の部品を外す必要があり、交換作業が煩雑である。
なお、レンズのような小型の成型品については、成型品の厚みがある程度大きい場合、エジェクターピンによる突出し量が増加して成型品がスプルーロックピンから外れて落下する場合がある。そのため、エジェクターピンを短くし型面に窪みを形成し、この窪みに樹脂を流入させてこの窪みで成型品を保持することが考えられる。この場合、成型品のサイズに応じてエジェクターピンの引っ込み量を調整する必要があり、エジェクターピンを交換する必要性が生じる。
特開2010−76278号公報 特開昭63−179718号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、エジェクターピンのみを簡易に交換することができる成形金型及び光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る成形金型は、第1金型と、第1金型に対向する第2金型とを備え、第1金型は、突出し機構に駆動されるエジェクタープレートと、第1金型の型本体に形成された孔に挿入されてエジェクタープレート側から第1金型の型面側に向けて延びるエジェクターピンと、エジェクタープレートに付随して設けられてエジェクターピンを磁力で根元側に吸引する磁石部材と、磁石部材をエジェクタープレートに対して固定するとともに、磁石部材からの磁力によってエジェクターピンを根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピンの根元側をエジェクタープレートに対して着脱可能に固定する突当て部材とを備える。
上記成形金型によれば、磁石部材をエジェクタープレートに対して固定する突当て部材が、磁石部材からの磁力によってエジェクターピンを根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピンの根元側をエジェクタープレートに対して着脱可能に固定するので、エジェクターピンを精密に動作させて突出しを行なわせつつもエジェクターピンを型面側から簡易に交換することができる。これにより、エジェクターピンの型面からの引っ込み量を精密に調整することができ、型開き後の突出しに際して光学素子を含む成型品が第1金型から脱落することを確実に防止できる。
本発明の具体的な態様又は側面によれば、上記成形金型において、突当て部材が磁石部材からの磁力をエジェクターピンの根元側端部に到達させる。この場合、エジェクターピンの根元側端部を磁石部材に吸引することで、当該根元側端部を突当て部材に係合させることができる。
本発明の別の側面によれば、突当て部材が磁石部材からの磁力を通過させる貫通孔を有する。この場合、突当て部材が非磁性材料で形成されていても、エジェクターピンの根元側端部の確実な固定が可能になる。
本発明のさらに別の側面によれば、突当て部材がエジェクターピンの軸に垂直な断面に関して、エジェクターピンの断面サイズによりも大きな断面サイズを有し、貫通孔がエジェクターピンの軸に垂直な断面サイズよりも小さな断面サイズを有する。
本発明のさらに別の側面によれば、突当て部材が磁性体で形成され、エジェクターピンの根元側端部を磁力で吸引する。この場合、突当て部材に吸引力を持たせることができ、エジェクターピンの根元側端部の確実な固定が可能になる。
本発明のさらに別の側面によれば、磁石部材がエジェクターピンの軸に垂直な断面に関して、エジェクターピンの断面サイズによりも大きな断面サイズを有する。この場合、強い磁力によって、エジェクターピンの支持が安定する。
本発明のさらに別の側面によれば、磁石部材がエジェクタープレートに形成された凹部にはめ込まれ、突当て部材が磁石部材を覆うようにエジェクタープレートにはめ込まれて固定されている。この場合、エジェクタープレートの構造を簡易にでき、全体的な仕様の変更を要しない。
上記目的を達成するため、本発明に係る光学素子の製造方法は、第1金型と第2金型との間に樹脂を供給して成形を行うものであって、第1金型の型本体に形成された孔に挿入されてエジェクタープレート側から第1金型の型面側に向けて延びるエジェクターピンを用いて、型開き後に第1金型に保持された成形品を突き出すだけでなく、エジェクタープレートに突当て部材によって固定された磁石部材からの磁力によってエジェクターピンを根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピンを突当て部材を介してエジェクタープレートに対して着脱可能に固定する。
上記製造方法によれば、エジェクタープレートに突当て部材によって固定された磁石部材からの磁力によってエジェクターピンを根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピンを突当て部材を介してエジェクタープレートに対して着脱可能に固定するので、エジェクターピンを精密に動作させて突出しを行なわせつつもエジェクターピンを型面側から簡易に交換することができる。これにより、エジェクターピンの型面からの引っ込み量を精密に調整することができ、型開き後の突出しに際して光学素子を含む成型品が第1金型から脱落することを確実に防止できる。磁石部材からの磁力によってエジェクターピンを根元側に吸引することにより当該エジェクターピンを突当て部材を介してエジェクタープレートに対して着脱可能に固定するので、エジェクターピンを精密に動作させて突出しを行なわせつつもエジェクターピンを型面側から簡易に交換することができる。これにより、エジェクターピンの型面からの引っ込み量を精密に調整することができ、型開き後の突出しに際して光学素子を含む成型品が第1金型から脱落することを確実に防止できる。
(A)は、実施形態の成形金型を説明する部分側方断面図であり、(B)は、成形金型の要部を説明する側方断面図である。 (A)は、型空間に樹脂を供給するための流路空間を説明する図であり、(B)は、レンズを成形するための型空間を説明する図であり、(C)は、図1の成形金型によって製造される成形品の側面図である。 成形金型の要部の構造を説明する分解斜視図である。 図1に示す成形金型を用いた成形方法を説明するフローチャートである。 図1(B)に示す成形金型の変形例を説明する図である。
以下、本発明に係る成形金型及び光学素子の製造方法の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1(A)に示すように、射出成形装置100は、成形金型40を備える。成形金型40は、第1金型41と第2金型42とを有する。成形金型40のうち第1金型41は、開閉駆動装置79に駆動されてAB方向に往復移動可能になっている。第1金型41を第2金型42に向けて移動させ、両金型41,42をパーティング面PS1,PS2で型合わせして型締めすることにより、図2(A)に部分的に拡大して示すように、両金型41,42の型面41a,42a間に光学素子を成形するための型空間CVと、これに樹脂を供給するための流路空間FCとが形成される。
図2(B)に拡大して示すように、型空間CVは、第1及び第2転写面S1,S2に挟まれた本体空間CV1と、第3及び第4転写面S3,S4に囲まれたフランジ空間CV2とを備える。ここで、第1及び第2転写面S1,S2は、図2(C)に拡大して示す光学素子10のうち中央の光学機能部11の光学面OS1,OS2を形成するためのもので、後述するコア型64a,74aの端面に対応している。例えば光学面OS1を形成するための一方の第1転写面S1は、光学面OS2を形成するための他方の第2転写面S2よりも深く曲率が大きくなっている。一方、第3及び第4転写面S3,S4は、光学素子10のうちフランジ部12を形成するための部分であり、後述する外周型64b,74bの端面に対応している。
図2(C)に示すように、光学素子10は、図1(A)の射出成形装置100によって成形されるプラスチック製レンズであり、光学的機能を有する円形の光学機能部11と、光学機能部11の外縁から半径方向外側に設けられた略環状のフランジ部12とを備える。この光学素子10は、例えば光ピックアップ装置用の対物レンズとして用いられ、波長405nmで開口数(NA)が0.75以上のBD(Blu-Ray Disc)の規格に対応した光情報の読み取り又は書き込みを可能とする。なお、光学素子10は、波長655nmでNA0.65のDVD(Digital Versatile Disc)又は波長780nmでNA0.53のCD(Compact Disc)の規格に対応する対物レンズであってもよく、3波長互換タイプの単玉対物レンズであってもよい。なお、光学機能部11の一方の光学面OS1は、レーザー光源側に配置され、他方の光学面OS2は、情報記録媒体側に配置される。
図1(A)に戻って、可動側の第1金型41は、パーティング面PS1を形成する型板61と、型板61を背後から支持する受板62と、受板62を背後から支持する取付板63と、図2(B)等に示す型空間CVを可動側から形成する中心部としてのコア型64aと、型空間CVを可動側から形成する周辺部としての外周型64bと、図2(C)に示す成形品MPのランナー部RP等を突き出して離型するエジェクターピン65,66と、コア型64aを背後から押す可動ロッド67aと、可動ロッド67aやエジェクターピン65,66を進退移動させるエジェクター部材69と、エジェクター部材69を駆動する突出し機構78とを備える。型板61に保持されたコア型64aは、エジェクター部材69に支持されて前進する可動ロッド67aに駆動されて第2金型42側に前進し、後退する可動ロッド67aに伴って自動的に後退して元の位置に復帰する。また、エジェクターピン65,66は、エジェクター部材69に駆動されて第2金型42側に前進し、エジェクター部材69とともに後退して元の位置に復帰する。
第1金型41において、型面側の金型部品である型板61は、図2(A)に示す流路空間FCのうちコールドスラグSSに対応するコールドスラグ凹部61aと、ランナーRSに対応しランナー部RP(図2(C)参照)を形成するランナー凹部61bと、ゲートGSに対応しゲート部GP(図2(C)参照)を形成するゲート凹部61cと、外周型64bやエジェクターピン65,66を挿入するために設けた貫通孔61e,61f,61gとを備える。なお、エジェクターピン65の先端は、図1(A)に示すように、ランナー凹部61bにおいて型面41aよりも型面41aからかなり引っ込んだ状態とされており、エジェクター部材69を前進させて成形品MPを突き出した場合にも型面41aから僅かに引っ込んだ状態とされる。これにより、貫通孔61fに樹脂を十分に流れ込ませることができ、その部分でエジェクターピン65の突出しを行った後も成形品MPを保持することができる。
型板61内部には、成形時に金型の温度を適切な温度に保つため、熱媒体を流通させるための流路であるジャケット51が形成されている。また、型板61には、第1金型41の温度、すなわち型板61によって形成される型空間CVの表面温度等を計測するための温度センサ52が埋め込まれている。
固定側の第2金型42は、パーティング面PS2を形成する型板71と、型板71を背後から支持する取付板72と、図2(B)等に示す型空間CVを固定側から形成する中心部としてのコア型74aと、型空間CVを固定側から形成する周辺部としての外周型74bと、スプルーブッシュ77とを備える。
第2金型42において、型面側の金型部品である型板71は、スプルーブッシュ77を挿入するために設けたスプルーブッシュ孔71aと、図2(A)に示す流路空間FCのうちランナーRSに対応するランナー凹部71bと、ゲートGSに対応するゲート面71cと、外周型74bを挿入するために設けた貫通孔71eとを備える。なお、スプルーブッシュ77は、型板71のスプルーブッシュ孔71aと取付板72のスプルーブッシュ孔72aとに挿入されて固定されている。
型板71内部には、成形時に金型の温度を適切な温度に保つため、熱媒体を流通させるための流路であるジャケット53が形成されている。また、型板71には、第2金型42の温度、すなわち型空間CVの表面温度等を計測するための温度センサ54が埋め込まれている。
図1(B)及び図3に示すように、エジェクター部材69は、凹部69fを設けたエジェクタープレート69aと、この凹部69fに嵌め込むように取り付けられる磁石部材69bと、磁石部材69bを覆って凹部69f内に固定する突当て板69cとを備える。
エジェクタープレート69aは、板状の部材であり、図1(A)に示す突出し機構78によって第2金型42のある前方側に付勢されて変位するとともに、バネ等からなる戻し部67rによって後方側に押し戻される。エジェクタープレート69aに形成された凹部69fは、磁石部材69bを収納するための収納空間SPを形成する。このため、凹部69fの収納空間SPのサイズは、磁石部材69bと同じか若干大きくなっている。なお、エジェクタープレート69aは、ハイス鋼や、炭素鋼等の鋼材の加工によって形成されている。
磁石部材69bは、直方体状の外形を有する。磁石部材69bは、強力な磁力を発生することが望ましく、例えばネオジウム磁石、サマリウムコバルト磁石等の永久磁石を材料とする。なお、磁石部材69bの形状は、直方体状に限らず、円柱その他の各種形状とすることができる。磁石部材69bの断面サイズは、エジェクターピン65の断面サイズよりも大きいことがエジェクターピン65を確実に吸着する観点で望ましい。すなわち、磁石部材69bの軸AX方向に垂直な断面積は、エジェクターピン65の断面積よりも大きいことが望ましい。
突当て板69cは、板状の突当て部材であり、磁石部材69bと同様に、エジェクターピン65の軸AX方向に垂直な面に関するエジェクターピン65の断面サイズよりも大きい断面サイズを有する。突当て板(突当て部材)69cは、エジェクタープレート69aに形成された凹部69fに設けた段部69gにはめ込まれて磁石部材69bを覆うように固定されている。突当て板69cは、エジェクターピン65の根元側端部65pを嵌め込む円形の穴部69jを有する。穴部69jには、中央に貫通孔69kが形成されており、磁石部材69bを部分的に露出させることができるようになっている。穴部69jの軸AX方向に垂直な面における直径は、エジェクターピン65の根元側端部65pの軸AX方向に垂直な面における直径と略等しいが、エジェクターピン65の根元側端部65pの着脱を可能にするため、根元側端部65pの直径よりも僅かに大きく設定されている。穴部69jの軸AX方向の深さも精密に設定されている。この穴部69jにより、エジェクターピン65を軸AX方向やこれに垂直な方向に関してアライメントすることができる。貫通孔69kの軸AX方向に垂直な面における直径は、エジェクターピン65の根元側端部65pの軸AX方向に垂直な面における直径よりも小さく、エジェクターピン65の根元側端部65pが入り込んで磁石部材69bと接触することを防止している。突当て板69cは、一対のボルト69d,69dによってエジェクタープレート69aに着脱可能に固定されている。ボルト69d,69dの先端はエジェクタープレート69aに設けたネジ穴69e,69eにねじ込まれており、突当て板69cは、エジェクタープレート69aの段部69gに緩みなく固定されている。なお、ボルト69d,69dの頭部は、突当て板69cに形成された孔69s,69s内に収納されて、表面69xに突出しないようになっている。
突当て板(突当て部材)69cは、加工性や形状精度を確保するため、例えばハイス鋼、炭素鋼等の鋼材の加工によって形成されている。突当て板69cの形状精度を確保することにより、型締め時にエジェクターピン65の先端部がランナー凹部61bの型面から後退した程度である引っ込み量を正確に調整しやすくなる。突当て板69cが強磁性を示す材料で形成されたものであれば、磁石部材69bによって磁化されて、エジェクターピン65の根元側端部65pを吸着した状態で保持することになる。つまり、磁力でエジェクターピン65をエジェクター部材69に固定することができる。突当て板69cの穴部69jは、磁石部材69bの磁力をエジェクターピン65の根元側端部65pに与えることによって根元側端部65pを直接的に吸引するためのものであり、突当て板69cが常磁性体を含む磁化しにくい非磁性体で形成されていても、穴部69jを介してエジェクターピン65の根元側端部65pを磁石部材69bに吸引することができ、根元側端部65pを突当て板69cすなわちエジェクター部材69に固定することができる。
エジェクター部材69に支持されるエジェクターピン65は、例えばハイス鋼、炭素鋼等の強磁性体で形成されており、一定以上の磁力で吸引されて突当て板69cに密着している。エジェクターピン65は、パーティング面PS1又は型面41a側から交換可能である。予め直径が同一で長さが多段階で異なる多数のエジェクターピン65が準備されており、型締め時にエジェクターピン65の先端部65qがランナー凹部61bにおける型面41aから後退した程度としての引っ込み量を微調整することができる。
なお、エジェクターピン66も、エジェクターピン65と同様にエジェクタープレート69aに埋め込んだ磁石部材69bや、磁石部材69bを覆う突当て板69cによってエジェクター部材69に着脱可能に固定することができる。
図4は、図1(A)に示す成形金型40を用いた光学素子10の製造方法を概念的に説明するフローチャートである。
まず、開閉駆動装置79を動作させ、第1金型41を第2金型42に向けて相対的に前進させることで型閉じを開始させる(ステップS11)。なお、両金型41,42の表面は、成形に適する温度まで加熱されている。
開閉駆動装置79の閉動作を継続することにより、第1金型41と第2金型42とが接触する型当たり位置まで移動して型閉じが完了し、開閉駆動装置79の閉動作をさらに継続することにより、第1金型41と第2金型42とを必要な圧力で締め付ける型締めが行われる(ステップS12)。
次に、不図示の射出装置を動作させて、型空間CV中に、必要な圧力で溶融樹脂を注入する射出を行わせる(ステップS13)。そして、射出装置は、型空間CV中の樹脂圧を保つ。
溶融樹脂を型空間CVに導入した後、型空間CV中の溶融樹脂が放熱によって徐々に冷却されるので、かかる冷却にともなって溶融樹脂が固化し成形が完了するのを待つ(ステップS14)。
次に、開閉駆動装置79を動作させて、第1金型41を相対的に後退させる型開きが行われる(ステップS15)。第1金型41の後退に伴って第1金型41と第2金型42とが離間する。この結果、成形品MPすなわち光学素子10は、第1金型41側に残る。
次に、突出し機構78を動作させて、可動ロッド75,76により、第1金型41に残った成形品MPを第2金型42側に突き出す(ステップS16)。これにより、成形品MPの第1金型41からの離型が行われる。この際、成形品MPは、ランナー凹部61bにおいて貫通孔61fに流れ込んで硬化した樹脂に支持されて第1金型41からの脱落が防止されている。
この状態で、不図示の取出装置を動作させて、成形品MPを第1金型41から外すとともに外部に搬出する(ステップS17)。成形品MPを搬送する際には、成形品MPのうち本体の光学素子10を除いた部分を把持する。
以上説明した本実施形態の成形金型及び光学素子の製造方法によれば、磁石部材69bをエジェクタープレート69aに対して固定する突当て部材としての突当て板69cが、磁石部材69bからの磁力によってエジェクターピン65を根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピン65の根元側をエジェクタープレート69aに対して着脱可能に固定するので、エジェクターピン65を精密に動作させて突出しを行なわせつつもエジェクターピン65を型面41a側から簡易に交換することができる。つまり、型板61や受板62を含むダイセットを分解することなく、エジェクターピン65のみを容易に交換できる。これにより、エジェクターピン65の型面41aからの引っ込み量を精密に調整することができ、型開き後の突出しに際して光学素子10を含む成型品が第1金型41から脱落することを確実に防止できる。
また、エジェクターピン65を突当て板69cで支持して交換できるようにしたので、複数のエジェクターピン65の引っ込み量のバラツキを抑えることができる。また、エジェクターピン65の関連部品の数を少なくして、エジェクター部材69をシンプルな構造とできるので、成形金型40の製作費用を抑えられる。
以上、実施形態に即して本発明を説明したが本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、光学素子10が光ピックアップ装置用の対物レンズとしたが、対物レンズ以外の各種レンズについても、本実施形態と同様の手法で製造することができる。
また、突当て板69cを強磁性の材料で形成する場合、図5に示すように穴部69jの下端に設けられていた貫通孔69k(図1(B)参照)を省略しても、エジェクターピン65の根元側端部65pを突当て板69cすなわちエジェクター部材69に固定することができる。
10…光学素子、 40…成形金型、 41…第1金型、 41a,42a…型面、 42…第2金型、 61…型板、 61e,61f,61g…貫通孔、 62…受板、 63…取付板、 64a…コア型、 64b…外周型、 65,66…エジェクターピン、 65p…根元側端部、 67a…可動ロッド、 69…エジェクター部材、 69a…エジェクタープレート、 69b…磁石部材、 69c…突当て板、 69d,69d…ボルト、 69f…凹部、 69g…段部、 69j…穴部、 69k…貫通孔、 71…型板、 71e…貫通孔、 72…取付板、 74a…コア型、 74b…外周型、 75,76…可動ロッド、 78…突出し機構、 79…開閉駆動装置、 AX…軸、 CV…型空間、 FC…流路空間、 MP…成形品、 OS1,OS2…光学面、 PS1,PS2…パーティング面、 S1,S2…転写面、 SP…収納空間

Claims (8)

  1. 第1金型と、
    前記第1金型に対向する第2金型とを備え、
    前記第1金型は、
    突出し機構に駆動されるエジェクタープレートと、
    前記第1金型の型本体に形成された孔に挿入されて前記エジェクタープレート側から前記第1金型の型面側に向けて延びるエジェクターピンと、
    前記エジェクタープレートに付随して設けられて前記エジェクターピンを磁力で根元側に吸引する磁石部材と、
    前記磁石部材を前記エジェクタープレートに対して固定するとともに、前記磁石部材からの磁力によって前記エジェクターピンを根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピンの根元側を前記エジェクタープレートに対して着脱可能に固定する突当て部材と、
    を備えることを特徴とする成形金型。
  2. 前記突当て部材は、前記磁石部材からの磁力を前記エジェクターピンの根元側端部に到達させることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  3. 前記突当て部材は、前記磁石部材からの磁力を通過させる貫通孔を有することを特徴とする請求項2に記載の成形金型。
  4. 前記突当て部材は、前記エジェクターピンの軸に垂直な断面に関して、前記エジェクターピンの断面サイズによりも大きな断面サイズを有し、
    前記貫通孔は、前記エジェクターピンの軸に垂直な断面サイズよりも小さな断面サイズを有することを特徴とする請求項3に記載の成形金型。
  5. 前記突当て部材は、磁性体で形成され、前記エジェクターピンの根元側端部を磁力で吸引することを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  6. 前記磁石部材は、前記エジェクターピンの軸に垂直な断面に関して、前記エジェクターピンの断面サイズによりも大きな断面サイズを有することを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載の成形金型。
  7. 前記磁石部材は、前記エジェクタープレートに形成された凹部にはめ込まれ、前記突当て部材は、前記磁石部材を覆うように前記エジェクタープレートにはめ込まれて固定されていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の成形金型。
  8. 第1金型と第2金型との間に樹脂を供給して成形を行う光学素子の製造方法であって、
    前記第1金型の型本体に形成された孔に挿入されてエジェクタープレート側から前記第1金型の型面側に向けてエジェクターピンを用いて、型開き後に前記第1金型に保持された成形品を突き出し、
    前記エジェクタープレートに突当て部材によって固定された磁石部材からの磁力によって前記エジェクターピンを根元側に吸引させることにより、当該エジェクターピンを前記突当て部材を介して前記エジェクタープレートに対して着脱可能に固定することを特徴とする光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101799899B1 (ko) * 2015-10-29 2017-12-19 범진아이엔디(주) 코어 교체형 금형

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