JP6124217B2 - 固体撮像装置及びそれを用いたカメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像装置に関し、特に積層型の固体撮像装置に関する。
近年、結晶シリコンからなる半導体基板の内部にフォトダイオードが設けられ、CCD(Charge Coupled Device)又はMOS(Metal Oxide Semiconductor)を走査回路とするCCD型又はMOS型の固体撮像装置の画素は急速に微細化されている。2000年頃には3μmであった画素サイズは、2007年には2μm以下となった。2010年には画素サイズが1.4μmの固体撮像装置が実用化される予定であり、このペースで画素サイズの微細化が進むと、数年以内に1μm以下の画素サイズを実現できると期待される。
しかし、1μm以下の画素サイズを実現するためには結晶シリコンの光吸収係数が小さいことにより生じる第1の課題と、取り扱い信号量に関する第2の課題とを解決する必要があることを本願発明者は見出した。第1の課題について詳細に述べると、結晶シリコンの光吸収係数は光の波長に依存する。固体撮像装置の感度を決める波長550nm近傍の緑色の光をほぼ完全に吸収し光電変換するには約3.5μmの厚さの結晶シリコンが必要である。従って、半導体基板の内部に形成する光電変換部としてのフォトダイオードの深さを3.5μm程度とする必要がある。平面的な画素サイズを1μmとした場合には、深さが3.5μm程度のフォトダイオードを形成することは非常に困難である、仮に深さが3.5μm程度のフォトダイオードを形成できたとしても斜めに入射する光が隣接する画素のフォトダイオードに入射するという問題が発生するおそれが高い。斜めに入射する光が隣接する画素のフォトダイオードに入射すると、混色(クロストーク)が生じ、カラーの固体撮像素子においては大きな問題である。混色を防ぐためにフォトダイオードをこれより浅く形成すると緑の光吸収効率が劣化しイメージセンサの感度が劣化する。画素の微細化では画素サイズが小さくなって1つの画素の感度が低下するため、これに加えて光吸収効率が低下することは致命的である。
第2の課題について詳細を述べると、取り扱い信号量は、一般的な固体撮像装置に用いられているフォトダイオード構造である埋め込みフォトダイオードの飽和電荷量により決まる。埋め込みフォトダイオードは、内部に蓄積された信号電荷をほぼ完全に隣接する電荷検出部に転送できる(完全転送)という長所がある。このため、電荷転送に関わる雑音がほとんど発生せず、埋め込みフォトダイオードは広く固体撮像装置に採用されている。しかし、埋め込みフォトダイオードでは、完全転送を実現するためにフォトダイオードの単位面積あたりの容量を大きくできない。このため画素を微細化すると飽和電荷の減少が問題となる。コンパクトデジタルカメラにおいては、一画素あたり10000電子の飽和電子数が必要であったが、画素サイズが1.4μm程度となると飽和電子数は5000電子程度が限界となる。現在は、デジタル信号処理技術による雑音抑圧処理等により画像を作製することにより、飽和電子数の減少に対応しているが、自然な再生画像を得ることは困難である。さらに、高級な一眼レフカメラの場合には、一画素あたり30000電子程度の飽和電子数が必要であると言われている。
なお、結晶シリコン基板を用いたMOS型イメージセンサにおいて、基板を薄く削ることにより画素回路が形成された表面側ではなく裏面側から光を入射させる構造が検討されている。しかし、この構造でも画素回路を構成する配線等により入射する光が妨げられることを回避できるだけであり、第1の課題及び第2の課題を解決することはできない。
これら、2つの課題を解決するために有望な技術として、積層型の固体撮像装置があげられる(例えば、特許文献1を参照。)。積層型の固体撮像装置は、画素回路が形成された半導体基板の上に絶縁膜を介して光電変換膜が形成された構成を有している。このため、光電変換膜にアモルファスシリコン等の光吸収係数が大きい材料を用いることが可能となる。例えば、アモルファスシリコンの場合、波長550nmの緑色の光は、0.4nm程度の厚さでほとんど吸収することができる。また埋め込みフォトダイオードを用いないため、光電変換部の容量を大きくすることが可能であり、飽和電荷を大きくすることができる。さらに、電荷を完全転送しないため付加容量を積極的に付加することも可能であり、微細化された画素においても十分な大きさの容量が実現でき、第2の課題も解決できる。ダイナミックランダムアクセスメモリにおけるスタックセルのような構造とすることも可能である。
特公昭58−50030号公報
上記の積層型の固体撮像装置に用いる画素の電荷検出回路が増幅トランジスタ、リセットトランジスタ及び選択トランジスタの3つのトランジスタで構成されている場合を考える。
この構成では、積層された光電変換膜で得られる信号電荷が電子である場合、光電変換膜に接続する容量(以下、蓄積ダイオードという)の電圧は光入射量に比例して低くなるが、光入射していない初期化電圧は高い設定となる。従って、蓄積ダイオードのPN接合の印加電圧差が大きくなり、暗電流が発生しやすい。この暗電流は、光が入射していない暗時から、微弱な光が入射している低照度下では、視覚的に目立ちやすく、信号成分に対するノイズ成分も大きくなりSNも悪化する。
また、正孔を信号電荷として取り扱う場合は、リセットトランジスタと接続されたリセットドレイン線の電圧を低い電圧に設定する必要があるため、光が入射していない暗時から、微弱な光が入射している低照度下では、電子を信号電荷として取り扱う場合に比べると、暗電流は抑止できることになる。しかしながら、低電圧の蓄積ダイオードから正常に信号検出できる画素回路を備えることに課題が残る。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑み、積層型の構成において暗電流の増加を抑圧することが可能な固体撮像装置及びそれを用いたカメラシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、半導体基板と、前記半導体基板に行列状に配置された複数の画素と、前記画素の列ごとに形成された垂直信号線とを備え、前記画素は、増幅トランジスタ、選択トランジスタ、リセットトランジスタ及び光電変換部を有し、前記光電変換部は、前記半導体基板上方に形成された光電変換膜と、前記光電変換膜の上方に形成された透明電極と、前記光電変換膜の下方に形成された画素電極と、を有し、前記光電変換膜は、入射光を電子正孔対に変換し、前記リセットトランジスタは、前記画素電極と接続され、ソース及びドレインのどちらか一方である第1拡散層と、ソース及びドレインの他方である第2拡散層と、を有し、前記第1拡散層は、前記電子正孔対のうち正孔を蓄積し、前記画素電極及び前記第1拡散層は、前記増幅トランジスタのゲートに接続され、前記増幅トランジスタは、ソース及びドレインのいずれか一方である第3拡散層と、ソース及びドレインの他方である第4拡散層と、を有し、前記増幅トランジスタでは、前記第3拡散層が前記垂直信号線と接続され、前記第4拡散層が電源線と接続され、前記選択トランジスタは、前記第3拡散層と前記垂直信号線との間又は前記第4拡散層と前記電源線との間に挿入され、前記増幅トランジスタの閾値電圧は、前記第1拡散層初期化電位よりも低いことを特徴とする。
この態様によれば、増幅トランジスタの閾値電圧は蓄積ダイオードの電位よりも低く設定されているため、蓄積ダイオードのPN接合に印加する電圧を低い値に設定できる。その結果、積層型の構成において暗電流の増加を抑圧することができる。
ここで、前記選択トランジスタは、前記増幅トランジスタのソースと前記垂直信号線との間に挿入され、前記電源線は、前記選択トランジスタがオンしている期間において所定の電圧を供給し、前記選択トランジスタがオフしている期間において前記所定の電圧より低い電圧を供給してもよい。
この態様によれば、蓄積ダイオードの電圧上昇が小さくなるので、暗電流増加を抑圧できる。
また、前記所定の電圧より低い電圧は、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタがオンしている期間において前記増幅トランジスタから前記垂直信号線に出力される電圧よりも低くてもよい。
この態様によれば、蓄積ダイオードの電圧上昇は発生しないので、暗電流増加をさらに抑圧できる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記垂直信号線と固定電位との間に挿入された負荷トランジスタを備え、前記選択トランジスタは、前記増幅トランジスタのドレインと前記電源線との間に挿入され、前記選択トランジスタがオフしている期間では、前記負荷トランジスタがオフし、前記垂直信号線の電圧が前記増幅トランジスタのドレインの電圧よりも低くてもよい。
この態様によれば、蓄積ダイオードの電圧上昇が小さくなるので、暗電流増加を抑圧できる。
また、前記固定電位は、負電位であってもよい。
この態様によれば、蓄積ダイオードの電圧上昇は発生しないので、暗電流増加をさらに抑圧できる。
また、本発明の一態様に係るカメラシステムは、上記固体撮像装置を用いることを特徴とする。
この態様によれば、高画質なカメラシステムを提供できる。
本発明によれば、積層された光電変換膜で得られる信号電荷を暗電流の少ない蓄積ダイオードを使って検出することができる。暗電流及びキズを低減し、画質を飛躍的に向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る積層型固体撮像装置の概略構成を示す図である。 図2は、同実施形態に係る固体撮像装置の画素の構造を示す断面図である。 図3Aは、同実施形態に係る固体撮像装置の最も基本的な撮像動作を示すタイミングチャートである。 図3Bは、同実施形態に係る固体撮像装置の画素の電位(図2のX−Y線に沿った部分における電位)を示す図である。 図4Aは、同実施形態に係る固体撮像装置の詳細な回路構成を示す図である。 図4Bは、同実施形態に係る固体撮像装置の1行分の画素信号の読み出しにおける、行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、電源線の電位並びにFDの電位の時間変化を示す図である。 図5Aは、同実施形態に係る固体撮像装置の変形例のリセット周波数fに対するリセット雑音Enを示す図である。 図5Bは、同変形例に係る固体撮像装置の基本的な撮像動作を示すタイミングチャートである。 図6は、同変形例に係る固体撮像装置のリセットトランジスタの抵抗値Rの帯域とリセット雑音Enの関係を示す図である。 図7は、同変形例に係る固体撮像装置の全体構成を示す図である。 図8Aは、同実施形態に係る固体撮像装置の比較例の1フレームの画素信号を読み出す構成を示す図である。 図8Bは、同比較例に係る固体撮像装置の1行分の画素信号の読み出しにおける、行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、電源線の電位並びにFDの電位の時間変化を示す図である。 図9Aは、本発明の第2の実施形態に係る積層型固体撮像装置の詳細な回路構成を示す図である。 図9Bは、同実施形態に係る固体撮像装置の1行分の画素信号の読み出しにおける、行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、駆動信号LGCELL、電源線の電位並びにFDの電位の時間変化を示す図である。 図10Aは、本発明の第3の実施形態に係る積層型固体撮像装置の詳細な回路構成を示す図である。 図10Bは、同実施形態に係る固体撮像装置の1行分の画素信号の読み出しにおける、行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、駆動信号LGCELL、電源線の電位並びにFDの電位の時間変化を示す図である。 図11は、本発明の第4の実施形態に係る積層型固体撮像装置のチップ構成を示す図である。 図12は、同実施形態に係る画素部およびその周辺回路の構成の詳細を示す図である。 図13は、同実施形態に係る固体撮像装置の動作を説明するための回路図である。 図14は、同実施形態に係固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図15は、比較例としての固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図16は、比較例としての固体撮像装置および同実施の形態に係る固体撮像装置におけるリセット信号の波形を示す図である。 図17は、本発明の第5の実施形態に係る撮像装置の全体構成を示す図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る積層型固体撮像装置の概略構成を示す図であり、図2は図1の画素11の構造を示す断面図である。
固体撮像装置は、シリコンからなる半導体基板31と、半導体基板31に行列状に配置された複数の画素11と、画素11に種々のタイミング信号を供給する垂直走査部(行走査部とも呼ぶ)13と、画素11の信号を順次水平出力端子142へ読み出す水平走査部(列走査部、水平信号読み出し部とも呼ぶ)15と、画素11の列毎に形成された列信号線(垂直信号線)141と、電源端子143及び列信号線141に接続されたフィードバック回路(反転増幅器)23及び列信号処理部21と、フィードバック回路23の出力信号を対応する列の画素11にフィードバックするために列毎に設けられたフィードバック線126とを備えている。なお、図1において、画素11は「2行2列」分だけを記載しているが、行数及び列数は任意に設定してよい。
また、各画素11は、光電変換部111と、ゲートが光電変換部111と接続された増幅トランジスタ113と、ソース及びドレインの一方が光電変換部111と接続されたリセットトランジスタ117と、増幅トランジスタ113と直列に接続された選択トランジスタ115とを有している。リセットトランジスタ117のソース及びドレインの他方は、反転増幅器を介して、列信号線141と接続されている。
光電変換部111は、図2に示すように、半導体基板31上方に形成され、入射光を光電変換するアモルファスシリコン等からなる光電変換膜45と、光電変換膜45の下方つまり半導体基板31側の下面に形成された画素電極46と、光電変換膜45の上方つまり画素電極46と反対側の上面に形成された透明電極47と、画素電極46に接続されたFD(フローティングディフュージョン)である蓄積ダイオードとを有する。
半導体基板31内には、増幅トランジスタ113、選択トランジスタ115及びリセットトランジスタ117が形成されている。増幅トランジスタ113は、ゲート電極41と、いずれか一方がソースであり、他方がドレインである拡散層51及び拡散層52とを有している。選択トランジスタ115は、ゲート電極42と、ドレインである拡散層52及びソースである拡散層53とを有している。増幅トランジスタ113のソースおよびドレインの一方と選択トランジスタ115のドレインとは、共通の拡散層52である。リセットトランジスタ117は、ゲート電極43と、いずれか一方がソースであり、他方がドレインである拡散層54及び拡散層55とを有している。拡散層51と拡散層54とは素子分離領域33により分離されている。
増幅トランジスタ113、選択トランジスタ115及びリセットトランジスタ117は、N型MOSトランジスタにより構成されている。
半導体基板31の上には、各トランジスタを覆うように絶縁膜35が形成されている。絶縁膜35の上には光電変換膜45が形成されている。画素電極46は、コンタクト36を介して増幅トランジスタ113のゲート電極41及びリセットトランジスタ117の拡散層54と接続されている。画素電極46と接続された拡散層54は蓄積ダイオードとして機能する。蓄積ダイオードは増幅トランジスタ113のゲートに接続されている。選択トランジスタ115は、増幅トランジスタ113の拡散層52と列信号線141との間に挿入されている。
光電変換部111は、増幅トランジスタ113のゲート及びリセットトランジスタ117の拡散層54と、光電変換部制御線131との間に接続されている。増幅トランジスタ113は、画素電極46に接続されたゲートを有し、画素電極46の電位に応じた信号電圧を、選択トランジスタ115を介して列信号線141に出力する。リセットトランジスタ117の拡散層54は画素電極46に接続され、拡散層55は対応するフィードバック線126に接続されている。選択トランジスタ115のゲートは、アドレス制御線121を介して垂直走査部13と接続されている。リセットトランジスタ117のゲートは、リセット制御線123を介して垂直走査部13と接続されている。アドレス制御線121及びリセット制御線123は画素11の行ごとに設けられている。増幅トランジスタ113の拡散層51は、電源線125に接続され、拡散層52は列信号線141と接続されている。本実施の形態では、リセットトランジスタ117がn型MOSトランジスタであり、そのゲートに入力されるリセット信号に含まれるリセットパルスが正パルス(上向きのパルス)である。選択トランジスタ115及びリセットトランジスタ117のオンオフ動作は、行リセット信号RESET及び行選択信号SELを介して垂直走査部13により制御される。
光電変換部制御線131は、全画素11に共通となっている。列信号線141は、画素11の列ごとに設けられ、列信号処理部21を介して水平走査部15と接続されている。列信号処理部21は、相関2重サンプリングに代表される雑音抑圧信号処理及び、アナログ/デジタル変換等を行う。
また、列ごとに設けられた列信号線141には、フィードバック回路23がそれぞれ接続されており、フィードバック回路23には、基準電圧端子133により全画素共通の基準電圧(VR)133も入力されており、フィードバック回路23の出力はリセットトランジスタ117の拡散層54に接続されている。フィードバック回路23は、選択トランジスタ115とリセットトランジスタ117とが導通状態にある時、選択トランジスタ115の出力を受け取り、増幅トランジスタ113のゲート電位が、一定になるように、フィードバック動作する。この時、フィードバック回路23の出力は、0Vもしくは、0V近傍の正電圧となる。
図3Aは、図1の固体撮像装置の最も基本的な撮像動作を示すタイミングチャートである。なお、同図のSEL1は、1行目の行選択信号(アドレス制御線121を介して供給される信号)を示す。RST1は、1行目の行リセット信号(リセット制御線123を介して供給される信号)を示す。SEL2も、RST2も、対応する行が異なる点以外同様である。1水平周期は、行選択信号が有効になってから、次の行の行選択信号が有効になるまで(SEL1の立ち上がりからSEL2の立ち上がりまで)の期間であり、1行分の画素11から信号電圧を読み出すのに要する期間である。1垂直周期は、全行の画素11から信号電圧を読み出すのに要する期間である。
フィードバック動作は、行選択信号と行リセット信号とが同時に有効になったときに起こる。つまり、選択トランジスタ115とリセットトランジスタ117とが同時にオンのとき起こる。垂直走査部13は、画素11からの信号読み出しの後にリセット(フィードバック動作)を行うように制御する。まず、選択トランジスタ115のゲートに行選択信号を有効にすることにより、増幅トランジスタ113の出力信号を列信号線141に出力し、次に、行選択信号が有効になってから一定時間遅れて行リセット信号を有効にすることにより、フィードバック回路23の出力をリセットトランジスタ117を介して画素電極46にフィードバックする。
このフィードバック動作により、リセットトランジスタ117で信号電荷をリセットするときに発生するリセット雑音は抑圧され、次の信号電荷にリセット雑音が重畳されることが軽減されるので、ランダム雑音を抑圧することが出来る。
図3Bは、図2のX−Y線に沿った部分における電位を示す図である。
まず、信号がない状態(リセットされている状態)においては、蓄積ダイオードである拡散層54の電位は、ほぼ0Vであり若干の逆バイアスが印加されている。逆バイアスが熱雑音によって生じる25mV程度である場合には蓄積ダイオードの電荷の一部が基板側に抜けてしまうおそれがある。このため、信号電荷を蓄積する期間に印加する逆バイアスは、約0.1V以上とすることが好ましい。蓄積ダイオードの電位を0V近傍とすることにより、蓄積ダイオードと半導体基板31との間に流れる逆方向リーク電流(暗電流)を小さくすることができる。一方、透明電極47には正電圧が印加されている。透明電極47の上部から入射した光は透明電極47を通過して光電変換膜45に入射し、ここで電子正孔対に変換される。変換された電子正孔対のうちの電子は透明電極47側に移送され透明電極47と接続された電源(図示せず)に流れる。正孔は信号電荷として拡散層54側に移送されここに蓄積される。このため、拡散層54の電位は+方向に変化し、拡散層54と半導体基板31との間に電圧が加わる。これにより、拡散層54と半導体基板31との間に逆方向リーク電流(暗電流)が流れ雑音となる。しかし、信号がある状態では雑音は目立たないので問題とならない。
拡散層54に蓄積された正孔により+側に変化した電圧は増幅トランジスタ113のゲート電極41に伝達され、増幅トランジスタ113により増幅された信号は選択トランジスタ115を介して列信号線141に出力される。
一般的な固体撮像装置では、マイナスの電荷を持った電子を拡散層に蓄積させるために、リセットトランジスタ117のゲートには、振幅の高いリセット信号を印加させる必要があったが、図3Bの信号読み出し構成にすると、プラスの電荷を持った正孔を拡散層54に蓄積させるので、リセットトランジスタのゲートには小振幅のリセット信号の印加をすればよい。
図4Aは、図1の固体撮像装置の詳細な回路構成を示す図である。図4Bは、1行分の画素信号の読み出しにおける、画素11に与えられる行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、電源線125の電位(増幅トランジスタ113の拡散層51の電位)VDD並びにFD(蓄積ダイオード)の電位の時間変化を示す図である。図4Aにおいて、増幅トランジスタ113はソースフォロア回路(以降SF回路)を構成している。なお、図4Bにおいて、時刻t0からt4までは画素信号(蓄積電荷)を列信号線141に読み出す電荷読出期間であり、時刻t4からt5までは蓄積電荷を光電変換部111に蓄積する電荷蓄積期間である。このとき、電荷蓄積期間は、電子シャッタ動作やフレーム速度によって変化するものである。また、図4Bにおいて、Aは「VDDをノードAと同じ電圧以下に下げることで、カップリングにより上昇したFD電位を元に戻す。」ことを示しており、Bは「理想的な電荷蓄積時のFD電位変化」を示しており、Cは「電荷読出期間はSF動作しているので、増幅トランジスタのゲート容量は動作に影響しない。」ことを示しており、Dは「電荷蓄積期間はSF非動作なので、増幅トランジスタのゲート容量が動作に影響する。カップリングによるFD電位上昇がないので、暗電流を抑止できる。」ことを示している。
先にも記述したとおり、画質を悪化させる原因である暗電流は、蓄積ダイオードのPN接合に印加する電圧差が大きいと増加する。図4Bでは、リセットトランジスタ117をオンにして、画素電極46に接続する蓄積ダイオードのN型拡散層(拡散層54)をリセットドレイン電圧(フィードバック線126の電位)に初期化する際に、リセットドレイン電圧をGNDレベル付近(図4Bでは0.2V)に設定している。蓄積ダイオードのPN接合に印加する電圧のうちP型拡散層(半導体基板31)は通常GNDレベルに接続しているので、この設定にすれば、初期化時に大きな電圧差は生じない。このため、蓄積ダイオードの暗電流が小さくなり、暗時および低照度時のノイズや白キズが目立たなくなるところが優位になる。蓄積ダイオードの電位変動を検出する増幅トランジスタ113は、リセットドレイン電圧のGNDレベルから変化する電圧に対して動作しなければならないため、増幅トランジスタ113に使うN型MOSトランジスタの閾値電圧は、電荷読出期間及び電荷蓄積期間における蓄積ダイオードのPN接合の電圧(蓄積ダイオードの電位)よりも低く設定されている。
本実施形態に係る固体撮像装置は、光吸収係数が大きな光電変換部を用いているので、量子化効率が格段に良く、従ってランダム雑音が下がった時の効果が非常に大きい。
また、本実施形態に係る固体撮像装置は、光電変換部の面積を小さく出来るので、回路的に変換ゲインを大きく出来るので、ランダム雑音が下がった時の効果が格段に大きい。さらに、構造的に、半導体基板内で光電変換が行われないので、ランダム雑音が抑圧された時の効果が格段に大きい。
さらに、各列信号線上の反転増幅器を用いてフィードバック動作をさせることにより、積層型の固体撮像装置のリセット雑音の抑圧が可能となり、リセット雑音が重畳された信号電荷を読み出すことも軽減するので、ランダム雑音を抑圧することが出来る。
(変形例)
本実施形態の固体撮像装置では、光電導膜積層センサにおけるリセット雑音の抑圧が出来るが、さらにリセット雑音を抑圧する手段がある。本実施形態のリセット雑音はkTC雑音と呼ばれ、その電圧(En)は以下の式(1)で表される。
En2= kT/C
En = √(kT/C)= √(4kTRΔf) ・・・(1)
kはボルツマン定数、Tは絶対温度(K)、Rはリセットトランジスタ117の抵抗値(Ω)、Cはリセットトランジスタ117の寄生容量(F)、Δfはリセットトランジスタ117のリセット周波数(Hz)で示され、(1)式より、リセットトランジスタ117で発生するリセット雑音の電圧(En)は、4kTRを定数とすると、リセットトランジスタ117のリセット周波数の帯域幅(Δf)によって、限定されることがわかる(つまりΔfが小さければ、Enも小さくなる。)。ここで、リセット周波数は、主に、行リセット信号に含まれるパルスの後縁に含まれる周波数成分をいう。図5Aは、リセット周波数fに対するリセット雑音Enを示す図である。
501がリセットトランジスタ117のリセット周波数を横軸に記した時のリセット雑音電圧(En)で、502がフィードバック回路23のフィードバック周波数帯域で、501と502が交わっている領域503が抑圧可能なリセット雑音の領域で、504が抑圧しきれないリセット雑音の領域となる。
ここで、リセットトランジスタ117のリセット周波数の帯域幅(Δf)は(1)式より下記の式で表される。
Δf = 1/(4CR) ・・・(2)
リセットトランジスタ117のリセット周波数の帯域幅(Δf)は、(2)式より時定数1/CRで表現出来るが、リセットトランジスタ117の寄生容量Cは本実施形態で軽減が可能であるので無視すると、リセットトランジスタ117のリセット周波数の帯域幅(Δf)は、リセットトランジスタ117の抵抗値Rによって限定される。
つまり抵抗値Rが大きいほどΔfは小さくなり、これは周波数fが遅いこと(低周波数である)を意味する。ここで、リセットトランジスタ117の抵抗値Rとは、リセットトランジスタ117の「導通のしにくさ」を表し、これはリセットトランジスタ117のゲートにかかるリセット信号の帯域幅に置き換えることが出来る(抵抗値Rが大きいほど、リセットにかかる時間が長くなる。)。
図5Bは、本変形例における固体撮像装置の基本的な撮像動作を示すタイミングチャートである。同図は、図3Aと比べて、行リセット信号のリセットパルスの立ち下がりエッジに傾斜が付与されている点が異なっている。なお、図5Bでは、リセットパルスの立ち上がりエッジにも傾斜が付与されている。また、傾斜したエッジをもつリセットパルスの振幅が小さい点は図3Aと同様である。
このように、行リセット信号の立ち下がりエッジに傾斜が付与されている。言い換えれば、急峻な立ち下がりと比べて図5Bの立ち下がりエッジに含まれる周波数成分の帯域が狭くなっている。これにより、立ち下がりエッジに起因するランダムノイズの発生を抑制することができる。また、行リセット信号の振幅が小さく、エッジに傾斜が付与されるので、リセットトランジスタ117は、オンとオフの2状態を持つ単純なスイッチとして動作するのではなく、オンからとオフまで抵抗値が連続的に変化するスイッチとして動作する。
図6にリセットトランジスタ117の抵抗値Rの帯域とリセット雑音Enの関係を図示した。横軸に時間tをとった場合、リセットトランジスタ117の抵抗値Rが大きい場合(a)は、601のように、リセットトランジスタ117のゲートにかかるリセット信号が鈍ったようになり、リセット信号のハイ(Aボルト)の期間はt1と表すことができる。逆にリセットトランジスタ117の抵抗値Rが小さい場合(b)は、602のように、リセットトランジスタ117のゲートにかかるリセット信号が急峻になり、リセット信号のハイ(Aボルト)の期間はt2と表すことができる。
これを図5Aと同じように横軸に周波数fをとると、リセットトランジスタ117の抵抗値Rが大きい場合(a)は、リセット雑音(En)は603のようにフィードバック回路23のフィードバック周波数帯域(502)内に入る可能性が高くなり、本実施形態のフィードバック回路によって、リセット雑音は抑圧されやすくなり、リセットトランジスタ117の抵抗値Rが小さい場合(b)は、リセット雑音(En)は604のようにフィードバック回路23のフィードバック周波数帯域(502)内に入らない帯域(606)が出てくる可能性が高くなり、リセット雑音は抑圧されにくくなる。なお、605はリセット雑音(En)が抑圧される領域で603と604の面積は同じである。
つまり、リセットトランジスタ117のゲートに入力するリセット信号のリセット帯域をt1のようにt2より長くすれば、リセットトランジスタ117で発生するリセット雑音を抑圧できることがわかる。
図7は本変形例に係る固体撮像装置の全体構成を示す図である。
この固体撮像装置は、図1の本実施形態の固体撮像装置に対し、リセット信号制御素子151が追加された点が主に異なっている。
リセット信号制御素子151は、リセットトランジスタ117のゲートに印加すべき行リセット信号の波形を調整する波形調整部である。リセット信号制御素子(波形調整部)151は、行リセット信号に含まれるリセットパルスの立ち下がりエッジに傾斜を付与するよう波形を調整し、リセットトランジスタ117のゲートに供給する。言い換えれば、リセット信号制御素子(波形調整部)151は、行リセット信号中の立ち下がりエッジが有する周波数帯域を調整する。
(比較例)
本実施形態を例にとると、蓄積ダイオードの電位を検出している電荷読出期間は、増幅トランジスタ113はソースフォロアとして回路動作しているため蓄積ダイオードの電位に影響は出ないが、検出していない期間は、増幅トランジスタ113のソースとドレインの影響が蓄積ダイオードの電位に強くでる。その原理を図8A及び図8Bの駆動で説明する。わかりやすくするため、信号電荷として正孔を取り扱う場合を想定して以下を記述する。
図8Aは、1フレームの画素信号を読み出す構成を示す図である。図8Bは、1行分の画素信号の読み出しにおける、画素11に与えられる行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、電源線125の電位VDD並びにFDの電位の時間変化を示す図である。なお、図8Bにおいて、時刻t0からt3までは電荷読出期間であり、時刻t3からt4までは電荷蓄積期間である。また、図8A及び図8Bの駆動が行われる画素の構成は図4Aと同様であるが、増幅トランジスタ113の構成は異なる。また、図8Bにおいて、Aは「この電圧ΔVはFDの暗電流によるもの。」であることを示しており、Bは「カップリング発生したFD電位変化(理想的な傾きよりも暗電流分傾きが急)」であることを示しており、Cは「理想的なFD電位変化」を示しており、Dは「電荷蓄積期間はSF非動作なので、増幅トランジスタのゲート容量が動作に影響する。カップリングによるFD電位上昇で、暗電流増大。」を示し、Eは「電荷読出期間はSF動作しているので、増幅トランジスタのゲート容量は動作に影響しない。」ことを示している。
時刻t0にて、行選択信号SELをハイレベルにして、選択トランジスタ115をオンにし、蓄積電荷によって高くなったFDの電位を列信号線141に読み出す。
時刻t1にて、行リセット信号RESETをハイレベルにして、リセットトランジスタ117をオンにし、フィードバック線126で設定されたFDの電位を列信号線141に読み出す。列信号線141にはCDS(相関二重サンプリング回路)が接続されており、先ほどの2つのFDの電位(蓄積電荷によって高くなったFDの電位とフィードバック線126で設定されたFDの電位)を差分して外部出力する。ここまではSF回路が動作状態にある。
時刻t2にて、行リセット信号RESETをローレベルとして、リセットトランジスタ117をオフにした後、時刻t3で行選択信号SELをローレベルとして、選択トランジスタ115をオフにする。これにより、SF回路が非動作状態となり、FDの電位が先にフィードバック線126で設定された電位から高電圧側にシフトする。この原因は、増幅トランジスタ113の閾値電圧が低い点にある。
時刻t3以降、SF回路が非動作状態で、増幅トランジスタ113のドレインとソースは、増幅トランジスタ113の閾値電圧が低いために導通する。そして導通するが故に増幅トランジスタ113のゲート電位がカップリングでさらに上昇し、拡散層52拡散層51側の電源電圧VDDで満たされる。そのため増幅トランジスタ113のゲートに接続されたFDの電位も上昇する。上昇する電圧は増幅トランジスタ113のゲートの容量値とFDの容量値との分圧となって現れる。図8Bでは、ゲートの容量値とFDの容量値が同じである場合を想定しているため、電源電圧3.3Vからリセットドレイン線の電圧0.2Vを差分した3.1Vの半分1.55Vだけ上昇する。この状態になるとFDの初期電位が1.75Vとなるため、FDに掛かる電界強度が増えるため暗電流が発生しやすくなる。この結果、図8Bの時刻t3からt4までの電荷蓄積期間におけるFDの電位の傾きは増加した暗電流の分だけ理想的な傾きにくらべて急峻になる。再び時刻t0になったとき、FDの電位はSF回路が動作するためフローティング状態から開放されるが、理想的なFDの電位よりもΔVだけ高い。これが暗電流の成分である。暗電流は画素ごとに発生具合が異なることから、感度不均一性を助長し、FDの初期化時の電位とも異なる信号成分となる。従って、暗時にばらつきをもった信号として出現するため、画質が悪くなる。
これに対して、図4Bの駆動では、閾値がマイナスとなるデプレッション型トランジスタを用いた増幅トランジスタ113の拡散層51に接続する電源線VDDを電荷読出期間である時刻t0から時刻t4までハイレベル(図4Bでは3.3V)にし、他の期間(電荷蓄積期間)である時刻t4からt5(t0)までローレベル(図4Bでは0.2V)に設定している。従って、電源線VDDは、選択トランジスタ115がオンしている期間において所定の電圧を供給し、選択トランジスタ115がオフしている期間において所定の電圧より低い電圧を供給する。つまり、行選択信号SELがハイレベルとなり、SF回路が動作して、FDの電位を検出する期間のみ電源線VDDをハイレベルとし、行選択信号SELがローレベルとなり、SF回路が非動作の期間は、電源線VDDをローレベルとする。このローレベルの電圧はSF回路が動作状態の時の増幅トランジスタ113のソース側の電圧よりも低ければよい。言い換えると、所定の電圧より低い電圧はリセットトランジスタ117及び選択トランジスタ115がオンしている期間において増幅トランジスタ113から列信号線141に出力される電圧よりも低ければよい。ローレベルの電圧はたとえばGNDレベル(VSS)としても良い。この駆動により、デプレッション型トランジスタを用いた増幅トランジスタ113のソースとドレインが導通したとしても、増幅トランジスタ113のゲートにはカップリングによる電位上昇が発生しないので、時刻t4からt5において発生する暗電流は抑止される。なお、電源線VDDによる所定の電圧及び所定の電圧より低い電圧の供給は、例えば電源線VDDと接続された電源が出力する電圧を変更することにより実現される。
フォトダイオードが埋め込みではない3つのトランジスタで構成された積層型のMOSイメージセンサの画素11において、正孔を蓄積する方式は、電荷蓄積容量(蓄積ダイオード)の初期化電位を低くできるので暗電流やキズの少ない画像を提供できる。しかしながら、低電位を検出する低閾値電圧の増幅トランジスタ113について、画素11がSF動作している場合は問題ないがSF動作していない場合、光電変換により増幅トランジスタ113のゲート電位が上昇し、ドレイン・ソース間が繋がりやすくなるため、増幅トランジスタ113のドレイン側電圧である電源電圧がソース側に繋がる。この結果、増幅トランジスタ113のゲート電位は電源電圧によるカップリングの影響を受けて上昇し、このゲートに接続する電荷蓄積容量の電位も上昇する。電荷蓄積容量の電位が上昇するという現象は、暗電流やキズを増加させるので、画質劣化の原因になる。これに対し、図4Bの駆動では、増幅トランジスタ113がSFとして非動作時(行選択信号SELがローレベル時)、増幅トランジスタ113のゲート電位が上昇しないように電源線VDDの電圧を下げるようにパルス駆動が行われる。この結果、電荷蓄積容量の電位上昇は抑えられ、電荷蓄積容量でのリークは小さくなる。
(第2の実施形態)
図9Aは、本発明の第2の実施形態に係る積層型固体撮像装置の詳細な回路構成を示す図である。図9Bは、1行分の画素信号の読み出しにおける、画素11に与えられる行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、負荷トランジスタ130のゲートに与えられる駆動信号LGCELL、電源線125の電位(増幅トランジスタ113の拡散層51の電位)VDD並びにFD(蓄積ダイオード)の電位の時間変化を示す図である。なお、図9Bにおいて、時刻t0からt3までは画素信号を列信号線141に読み出す電荷読出期間であり、時刻t3からt4までは蓄積電荷を光電変換部111に蓄積する電荷蓄積期間である。また、図9Bにおいて、Aは「カップリングでFD電位下降、FD暗電流は減少する。」ことを示しており、Bは「理想的な電荷蓄積時のFD電位変化」を示しており、Cは「電荷読出期間はSF動作しているので、増幅トランジスタのゲート容量は動作に影響しない。」ことを示しており、Dは「LGCELLを0.0Vに下げることで、列信号線はフローティング。FD電位はカップリングにより降下。FD暗電流は減少する。」ことを示している。
本実施形態の固体撮像装置は、画素11において、選択トランジスタ115がVDD側(電源線125側)に配置、つまり増幅トランジスタ113の拡散層51と電源線125との間に挿入されているという点で第1の実施形態の固体撮像装置と異なる。また、電源線125の電圧VDDは固定にされ、画素11の列で共通に接続されているソースフォロア回路の駆動信号である駆動信号LGCELLが任意の固定電圧からパルスに変更されている点も第1の実施形態の固体撮像装置と異なる。さらに、列信号線141と固定電位(接地電位GND)との間に挿入された負荷トランジスタ130を備える点でも第1の実施形態の固体撮像装置と異なる。
増幅トランジスタ113がソースフォロア回路として動作する時刻t0からt3までの期間のみ駆動信号LGCELLは任意の固定電圧(図9Bでは1.0V)とされ、ソースフォロア回路を非動作にする時刻t3からt4の期間は、駆動信号LGCELLはGNDレベル(VSS)とされる。このとき、増幅トランジスタ113にはデプレッション型トランジスタを用いているため、いずれの期間においても図9BのノードB(増幅トランジスタ113の拡散層51)が列信号線141と導通している。従って、選択トランジスタ115がオフしている期間では、負荷トランジスタ130がオフし、列信号線141の電圧が増幅トランジスタ113の拡散層51の電圧よりも低い。ノードBも列信号線141もフローティングであれば、増幅トランジスタ113はMOSトランジスタであることから、ゲート部の電位がカップリングにより変動する。このとき蓄積ダイオード(FD)の電位は、増幅トランジスタ113のゲート容量と蓄積ダイオード(FD)の容量とで分配された電位になる。図9Bでは、増幅トランジスタ113のゲート容量と蓄積ダイオードの容量とを同じ容量としているため、ゲート電位変動の約50%の電位となる。ノードBが2.5V、列信号線141が1.0Vであれば、蓄積ダイオード(FD)の電位降下は、差電圧1.5Vの50%として、0.75Vとなる。FDの電位は本来0.2Vのところが−0.55Vになるので、FDの暗電流は減少する。このように、電荷読出期間以外は列信号線141をGNDレベル(VSS)に設定するパルス駆動を行うことで、選択トランジスタ115をVDD側に配置した画素回路でも第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図10Aは、本発明の第3の実施形態に係る積層型固体撮像装置の詳細な回路構成を示す図である。図10Bは、1行分の画素信号の読み出しにおける、画素11に与えられる行リセット信号RESET及び行選択信号SEL、負荷トランジスタ130のゲートに与えられる駆動信号LGCELL、電源線125の電位(増幅トランジスタ113の拡散層51の電位)VDD並びにFD(蓄積ダイオード)の電位の時間変化を示す図である。なお、図10Bにおいて、時刻t0からt3までは画素信号を列信号線141に読み出す電荷読出期間であり、時刻t3からt4までは蓄積電荷を光電変換部111に蓄積する電荷蓄積期間である。また、図10Bにおいて、Aは「カップリングでFD電位下降、FDリークは良化傾向になる。」ことを示しており、Bは「理想的な電荷蓄積時のFD電位変化」を示しており、Cは「電荷読出期間はSF動作しているので、増幅トランジスタのゲート容量は動作に影響しない。」ことを示しており、Dは「LOW電位を−1.0Vに下げることで、SFのダイナミックレンジを広げる。」ことを示しており、Eは「LGCELLを0.0Vに下げることで、垂直信号線はフローティング。FD電位はカップリングにより降下。FD暗電流減少。」を示している。
本実施形態の固体撮像装置は、第2の実施形態の固体撮像装置から発展し、信号検出動作を改善するものである。本実施形態の固体撮像装置は、第2の実施形態の固体撮像装置に対し、列信号線141と固定電位との間に負荷トランジスタ130が接続されている点は共通するが、固定電位が接地電位GNDでなく負電位であるLOW電位とされている点で異なる。
第2の実施形態の固体撮像装置の画素11では選択トランジスタ115をVDD側に配置しているため、増幅トランジスタ113の動作範囲(ダイナミックレンジ)が狭くなる。これは選択トランジスタ115の閾値電圧分だけ、増幅トランジスタ113のドレイン側であるノードBの電位が下がるためである。よって、本実施形態の固体撮像装置では、パルス駆動する駆動パルスLGCELLの電位を低電圧側にシフトして、負荷トランジスタ130と接続された固定電位をマイナス電圧に設定することで、動作範囲(ダイナミックレンジ)を広くする駆動を行っている。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る積層型固体撮像装置のチップ構成を示している。図12は画素部243およびその周辺回路の構成の詳細を示している。図13は、本実施形態に係る固体撮像装置の回路図である。
本実施形態の固体撮像装置は、暗電流を抑止しつつ、さらに上記第1〜3の実施形態から発展し、蓄積ダイオードの初期化で発生する熱ノイズを低減できるフィードバック回路23を備え、さらにソフトリセット動作を行うという点で第1〜3の実施形態と異なる。これにより、より高画質な固体撮像装置を提供することができる。
固体撮像装置つまりセンサチップ252は、アドレス制御線121、リセット制御線123、列信号線141、フィードバック線126、列選択トランジスタ127、列走査回路(水平走査部)229、水平信号線30、出力アンプ231、行走査回路(垂直走査部)233、マルチプレクサ回路(MUX)241、水平出力端子(VOUT端子)142、画素部243、フィードバック回路23、列信号処理部(CDS回路(Correlated Double Sampling))21、タイミング制御回路250及び基準電圧発生回路251を備える。
タイミング制御回路250は、行走査回路233に垂直走査信号を供給し、マルチプレクサ回路241に行選択信号SEL及び行リセット信号RESETを供給し、列走査回路229に水平走査信号を供給する。タイミング制御回路250は、行選択信号SEL及び行リセット信号RESETを生成する。
マルチプレクサ回路241は、画素リセット信号スイッチ237及び画素アドレス信号スイッチ238から構成され、行選択信号SEL及び行リセット信号RESETの画素部243への出力を制御する。
基準電圧発生回路251は、フィードバック回路23にフィードバックAMP基準信号REFを供給する。
列信号処理部21は、コンデンサ219及び225と、サンプルトランジスタ220と、クランプトランジスタ222とを有する。列信号処理部21は、列信号線141毎に設けられ、対応する列信号線141における任意の異なる2つのタイミングにおける電位差、つまりリセット動作時の電位(リセットトランジスタ117がオンしている時の列信号線141の電位)と画素信号出力動作時の電位(リセットトランジスタ117がオフしている時の列信号線141の電位)との差に応じた信号をCDS出力ノード226から出力する。
フィードバック回路23は、反転増幅器であるフィードバックアンプ212と、垂直信号線リセットトランジスタ214と、フィードバック線リセットトランジスタ217とを有する。
画素部243では、複数の画素11が半導体基板で行列状に配置され、画素11の列毎に列信号線141が設けられている。センサチップ252内において、画素部243の画素11は行走査回路233とマルチプレクサ回路241とによって選択される。
次に、本実施の形態に係る固体撮像装置の動作を説明する。
図14は、本実施の形態に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。図15は、比較例としての固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。図16(a)は比較例としての固体撮像装置におけるリセット信号の波形を示す図であり、図16(b)は本実施の形態に係る固体撮像装置におけるリセット信号の波形を示す図である。
本実施の形態に係る固体撮像装置において、光電変換部111により光が電気信号Sに変換されて、電気信号Sは蓄積部(蓄積ダイオード)2で蓄えられる。ここで選択トランジスタ115をオンにすると、この電気信号Sは、増幅トランジスタ113と負荷トランジスタ130とにより形成されるソースフォロア回路でインピーダンス変換され、列信号線141を介して、列信号処理部21に入力される。そして、列信号処理部21で電気信号Sは一旦サンプルホールドされる。
次に、画素11内にリセット制御線123を介して行リセット信号RESETが入れられて、リセットトランジスタ117がオンすると、先ほど蓄積部2で蓄えられた電気信号Sがリセットされる。
このとき、リセット時の蓄積部2の電気信号をNとすると、フィードバック線126に一定電圧ではなく、ランダムノイズを含んだ画素信号Nをフィードバック回路23で反転増幅した信号にして入力することで、蓄積部2の熱ノイズを打ち消させることができる。
しかしながら、行リセット信号RESETを図16(a)に示されるような急峻な矩形波で印加すると、図15に示されるように、蓄積部2に熱ノイズが発生する。すなわち蓄積部2は、行リセット信号RESETによってフィードバック線126の信号レベルでリセットされるべきところが、さらに熱ノイズが重畳した状態となり、これがランダムノイズの原因となる。このときの電気信号Nはランダムノイズが載ったままの状態で、先の電気信号Sと同じ経路で列信号処理部21に入力されて、列信号処理部21でサンプルホールドされる。
これに対し、行リセット信号RESETを急峻な矩形波ではなく、図16(b)に示されるようなリセットパルスの後縁に緩やかな傾きをもった波形とし、この波形の行リセット信号RESETでリセットを行うソフトリセット動作をさせることで、図14に示されるように、熱ノイズ自身の発生量を低減することができる。これにより、電気信号Nのランダムノイズを大幅に少なくすることができる。さらに、ソフトリセット動作におけるリセットパルスの後縁を、図16(b)に示されるように、熱ノイズの発生を十分に抑えることが可能な時間、例えば数百nsecから数十μsecの期間をかけて立ち下げるいわゆるテーパー波形にすることで、熱ノイズを極めて大きく低減することができ、高画質化が確実に可能になる。
例えば、リセットパルスの後縁の変化(立ち下がり)の開始からリセットトランジスタ117がオフになるまでのテーパー波形の時間、つまりリセットトランジスタ117のソフトリセット時間は、選択トランジスタ115のゲートに供給される行選択信号SELに含まれる行選択パルス(選択トランジスタ115のオンオフを制御するパルス)の後縁の変化(立ち下がり)の開始から選択トランジスタ115がオフになるまでの時間、例えば数十nsecに対して十倍以上、例えば100倍長い。
次に、列信号処理部21で電気信号Sと電気信号Nとが差分されて、差分がCDS出力ノード226に出力され、画素信号Pとして扱われる。このとき、図15では画素信号Pには先のランダムノイズ成分の影響が残ってしまう。
最後に、列走査回路229からの列選択信号により列選択トランジスタ127がオンすることで、先の画素信号Pは水平信号線30に読み出されて、出力アンプ231で増幅後に水平出力端子142から外部出力される。
以上のように、ソフトリセット動作及びフィードバック動作の2つの動作を同時に行うことで、電気信号Nのランダムノイズを大幅に低減し、かつ画素11内のリセットトランジスタ117で発生する熱ノイズを低減することができるため、高画質化が可能となる。その結果、蓄積ダイオードで発生する暗電流と熱ノイズとを抑止できる積層型固体撮像装置を実現することができる。
(第5の実施形態)
図17は、本発明における第5の実施形態の撮像装置(カメラシステム)の全体構成を示す図である。
本実施形態の撮像装置は、大きく分けて固体撮像装置1200、光学系1240、DSP(Digital Signal Processor)1250、液晶画面等の画像表示デバイス1280及び画像メモリ1290を備えている。
光学系1240は、被写体からの光を集光して固体撮像装置1200の画素配列上に画像イメージを形成するレンズ1241を備えている。
固体撮像装置1200は、本発明の第1〜4の実施形態で説明した固体撮像装置である。固体撮像装置1200は、フォトダイオード等の光感応素子及びMOSトランジスタ等を含む画素を2次元配列状に並べた撮像領域(画素部)1210と、撮像領域1210の単位セルを行単位で選択し、単位セルのリセット及び信号読み出しを制御する垂直選択回路(行走査部)1220と、垂直選択回路1220に駆動パルスを供給するタイミング制御回路1230とを備えている。
DSP1250は、カメラシステム制御部1260及び画像処理回路1270を備えている。
画像処理回路1270は、固体撮像装置1200から出力されたデジタル画素信号を受けて、カメラ信号処理として必要な、ガンマ補正、色補間処理、空間補間処理、及びオートホワイトバランス等の処理を行う。また、画像処理回路1270は、JPEG等の圧縮フォーマットへの変換、画像メモリ1290への記録、及び画像表示デバイス1280への表示用信号処理等を行う。
カメラシステム制御部1260は、ユーザI/F(図示せず)で指定された各種の設定に従って、光学系1240、固体撮像装置1200及び画像処理回路1270の制御を行い、撮像装置の全体動作を統合するマイクロコンピュータ等である。ユーザI/Fは、例えば、ズーム倍率の変更及びレリーズボタンなどのリアルタイム指示を入力として受け、カメラシステム制御部1260は、レンズ1241のズーム倍率変更、幕シャッタの走行及び固体撮像装置1200のリセット走査の制御を行う。
以上、本発明の固体撮像装置及びそれを用いたカメラシステムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明は、固体撮像装置に利用でき、特に高感度で飽和量が大きく、かつ暗電流の少ない、高画質なデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯端末用カメラ、車載用カメラ、街頭カメラ、防犯用カメラ及び医療用カメラなどに利用できる。
2 蓄積部
11 画素
13 垂直走査部
15 水平走査部
21 列信号処理部
23 フィードバック回路
30 水平信号線
31 半導体基板
33 素子分離領域
41、42、43 ゲート電極
45 光電変換膜
46 画素電極
47 透明電極
51、52、53、54、55 拡散層
111 光電変換部
113 増幅トランジスタ
115 選択トランジスタ
117 リセットトランジスタ
121 アドレス制御線
123 リセット制御線
125 電源線
126 フィードバック線
127 列選択トランジスタ
130 負荷トランジスタ
131 光電変換部制御線
133 基準電圧端子
141 列信号線
142 水平出力端子
143 電源端子
151 リセット信号制御素子
212 フィードバックアンプ
214 垂直信号線リセットトランジスタ
217 フィードバック線リセットトランジスタ
219、225 コンデンサ
220 サンプルトランジスタ
222 クランプトランジスタ
226 CDS出力ノード
229 列走査回路
231 出力アンプ
233 行走査回路
237 画素リセット信号スイッチ
238 画素アドレス信号スイッチ
241 マルチプレクサ回路
243 画素部
250、1230 タイミング制御回路
251 基準電圧発生回路
252 センサチップ
1200 固体撮像装置
1210 撮像領域
1220 垂直選択回路
1240 光学系
1241 レンズ
1250 DSP
1260 カメラシステム制御部
1270 画像処理回路
1280 画像表示デバイス
1290 画像メモリ

Claims (7)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に行列状に配置された複数の画素と、
    前記画素の列ごとに形成された垂直信号線とを備え、
    前記画素は、増幅トランジスタ、選択トランジスタ、リセットトランジスタ及び光電変換部を有し、
    前記光電変換部は、前記半導体基板上方に形成された光電変換膜と、前記光電変換膜の上方に形成された透明電極と、前記光電変換膜の下方に形成された画素電極と、を有し、
    前記光電変換膜は、入射光を電子正孔対に変換し、
    前記リセットトランジスタは、前記画素電極と接続され、ソース及びドレインのどちらか一方である第1拡散層と、ソース及びドレインの他方である第2拡散層と、を有し、
    前記第1拡散層は、前記電子正孔対のうち正孔を蓄積し、
    前記画素電極及び前記第1拡散層は、前記増幅トランジスタのゲートに接続され、
    前記増幅トランジスタは、デプレッション型であり、ソース及びドレインのいずれか一方である第3拡散層と、ソース及びドレインの他方である第4拡散層と、を有し、
    前記増幅トランジスタでは、前記第3拡散層が前記垂直信号線と接続され、前記第4拡散層が電源線と接続され、
    前記選択トランジスタは、前記第3拡散層と前記垂直信号線との間又は前記第4拡散層と前記電源線との間に挿入され、
    前記増幅トランジスタの閾値電圧は、前記第1拡散層の初期化電位よりも低い
    固体撮像装置。
  2. 前記選択トランジスタは、前記第3拡散層と前記垂直信号線との間に挿入され、
    前記電源線は、前記選択トランジスタがオンしている期間において所定の電圧を供給し、前記選択トランジスタがオフしている期間において前記所定の電圧より低い電圧を供給する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記所定の電圧より低い電圧は、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタがオンしている期間において前記増幅トランジスタから前記垂直信号線に出力される電圧よりも低い
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記固体撮像装置は、さらに、前記垂直信号線と固定電位との間に挿入された負荷トランジスタを備え、
    前記選択トランジスタは、前記第4拡散層と前記電源線との間に挿入され、
    前記選択トランジスタがオフしている期間では、前記負荷トランジスタがオフし、前記垂直信号線の電圧が前記第4拡散層の電圧よりも低い
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記固定電位は、負電位である
    請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第2拡散層は、反転増幅器を介して、前記垂直信号線と接続されている
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像装置を備える
    カメラシステム。
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