JP6031692B2 - 透明不燃シート - Google Patents

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本発明はガラスクロスを基材として、ガラスクロス基材に透明樹脂を含浸被覆して得られる透明で不燃性を有するシートに関するものであり、特に固定式防煙垂壁、可動式防煙垂壁、巻上式昇降防煙垂壁など防災設備用膜材料、及び天井照明シェード、空間間仕切りなどの建築用膜材料であって、可撓性と不燃性を有し、更に内蔵する織物基材が被覆樹脂と光学的に同化することで、その存在が視認できないほどクリアな透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することのない、取り扱い性と耐光堅牢性に優れた透明不燃シートに関する。
建築材料には最新の法令改正により、ISO5660Part1に規定の燃焼特性を満足する不燃性が要求されるようになり、天井材、壁材などに対してより高度の不燃性が求められるようになっている。特にフロア面積の大きな店舗や公共施設において、火災時に天井を這い伝う煙の拡散を遅延させ、少しでも安全な避難経路を確保するために、天井部にはガラス板で仕切られた防煙区画、すなわち防煙垂壁の設置が法令で義務付けられている。透明ガラス板による防煙垂壁は、店舗や施設内の空間イメージや美観を損なうことがなく、また防煙垂壁自体の存在も気にならないなど使用環境との調和性に優れている。しかし、ガラス製の防煙垂壁は、例えば厚さ6.8mm、高さ500〜900mm、幅1800mmのガラス板を1ユニットとして、これを多数フレーム連結拡張して天井設置するため、頭上には崩落危険性のある重量物が常時存在する環境となる。ガラス製防煙垂壁は確かに火災時に煙の拡散防止に有効な材料ではあるが、しかし震災時にはガラス製防煙垂壁が凶器化し、ガラス製防煙垂壁が破損して崩落し、大きなガラス片が落下すること、砕けたガラス片飛散することでの大勢の怪我や事故の危険が指摘されている。従って今後は震災時に破損する心配のない防煙垂壁、さらには仮に崩落しても軽量で柔らかく、人に当たっても怪我の少ない不燃素材への転換が急務とされ、最近ではガラス繊維織物を難燃性樹脂で含浸被覆した透明なプリプレグ材料が代替素材として注目されている。
このようなガラスプリプレグとして、ガラス繊維織物と硬化樹脂層とからなるシートにおいて、ガラス繊維と硬化樹脂との屈折率の差0.02以下、アッベ数の差30以下である透明不燃性シート(特許文献1)が開示されている。また本出願人は、ガラス繊維基材の表裏全面に樹脂含浸被覆層を設け、樹脂含浸被覆層を軟質塩化ビニル樹脂と芳香族リン酸エステル化合物とで形成し、ガラス繊維の屈折率と軟質塩化ビニル樹脂との屈折率差を0.03以内とする透明性複合シート(特許文献2)を提案した。特許文献1のシートは透明性と軽量性に優れた不燃シートであるが、製造には嫌気性熱硬化性樹脂を用い、離型フィルムによるサンドイッチ養生工程を要するなどの特別な工程を含むことで量産性を欠き、また熱硬化性樹脂を使用することで熱溶着法によるシートの幅繋ができない不便がある。また特許文献2では、透明性と軽量性に優れ、熱溶着法によるシートの幅繋が可能な不燃シートを容易に得ることができるが、しかし、過度のシート折曲によりガラス繊維と含浸被覆樹脂との界面、ガラス繊維の繊維間に微細な剥離による隙間を生じ、この隙間が復元せずに屈折乱反射することで外観上、シート内部に光学的な白化傷を残存する問題が明らかとなった。従って本出願人は特許文献2のシートを実用化するに際してこのシート折曲によるシート内部白化傷防止の対策を行い、特許文献2に係る発明をより実用的とする必要に迫られたのである。
特開2005−319746号公報 特開2010−52370号公報
本発明は、固定式防煙垂壁、可動式防煙垂壁、巻上式昇降防煙垂壁など防災設備用材料、及び天井照明シェード、空間間仕切りなどに用いる透明不燃シートであって、可撓性と軽量性を有し、更に基材として内蔵するガラスクロスが被覆樹脂と光学的に一致してその存在が視認できないほど同化した透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部白化傷(シート折曲によりガラス繊維と含浸被覆樹脂との界面で微細な隙間を生じ、それが復元せずに乱反射してシート内部白化傷として残存する外観欠点)を容易に発生することのない、取り扱い性と耐光堅牢性に優れた透明性複合シートの提供をしようとするものである。
本発明者らは、透明不燃シートについて上記の現状に鑑みて研究、検討を行った結果、本発明の透明不燃シートは、接着剤含浸被覆ガラスクロスを基材として、その両面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層を設けてなる不燃性積層体において、接着剤含浸被覆ガラスクロスとして、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスに、特定のトリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分を含浸被覆硬化してなる複合中間体とすることによって、得られた積層体が、織物基材の存在が視認できないほどの透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することが無く、取り扱い性と耐光堅牢性に優れることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明の透明不燃シートは、接着剤含浸被覆ガラスクロスを基材として、その両面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層が設けられた不燃性積層体であって、前記接着剤含浸被覆ガラスクロスが、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスに、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分を含浸被覆硬化してなる複合中間体であって、前記トリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化1〕、ビュレット変性トリイソシアネート〔化2〕、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化3〕から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる積層体シートが、織物基材の存在を視認できないほどの透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することが無く、取り扱い性と耐光堅牢性に優れる性状を発現することができる。
本発明の透明不燃シートは、前記トリイソシアネート化合物において、前記イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化1〕、前記ビュレット変性トリイソシアネート〔化2〕及び、前記トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化3〕が各々、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3種から選ばれた何れか1種の化合物を基礎とする3量体であり、前記トリイソシアネート化合物が、これら9種類から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって得られる積層体シートが、折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することが無く、取り扱い性と耐光堅牢性に優れる性状を発現することができる。
本発明の透明不燃シートは、前記軟質塩化ビニル樹脂透明層が、リン酸トリクレジル、リン酸トリフェニル、リン酸トリキシレニル、リン酸クレジルジフェニルから選ばれた1種以上の可塑剤を含み、前記軟質塩化ビニル樹脂透明層の屈折率(JIS
K 7142)が1.52〜1.58の範囲であることが好ましい。これによって得られる積層体シートが、織物基材の存在を視認できないほどの透視性を有する性状を発現することができる。
本発明の透明不燃シートは、前記接着剤含浸被覆ガラスクロスに用いるガラスクロスが、シランカップリング剤として:XR−Si(Y)〔式1〕で表される分子中に2個以上の反応基を有する少なくとも1種の化合物(R=アルキル鎖、X=アミノ基、ビニル基、エポキシ基、クロル基、メルカプト基から選ばれた何れか1種、Y=メトキシ基、エトキシ基から選ばれた何れか1種)により処理されていることが好ましい。シランカップリング剤の反応基とトリイソシアネート化合物とが反応することによって、得られる積層体シートが、折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することが無く、取り扱い性に優れる性状を発現することができる。
本発明の透明不燃シートは、前記バインダー樹脂が、芳香族リン酸エステル化合物、及びポリオール化合物を含む軟質塩化ビニル樹脂であることが好ましい。バインダー樹脂が軟質塩化ビニル樹脂であることによって、その上に設ける軟質塩化ビニル樹脂透明層との融着性を良好とする。また、ポリオール化合物がトリイソシアネート化合物と反応することによって、得られる積層体シートが、織物基材の存在を視認できないほどの透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することの無い性状を発現することができる。
本発明の透明不燃シートは、前記バインダー樹脂が、粒子径10〜50nmの、表面水酸基修飾ナノシリカ粒子をさらに含むことが好ましい。ナノシリカ粒子表面の水酸基とトリイソシアネート化合物とが反応することによって、得られる積層体シートが、折曲や折畳によってよりシート内部白化傷を容易に発生することの無い性状を発現することができる。
本発明の透明不燃シートは、織物に透明樹脂を含浸被覆して得られる透明シートで、織物基材の存在を視認できないほどの透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部白化傷を容易に発生することが無く、取り扱い性と耐光堅牢性に優れるので、特に固定式防煙垂壁、可動式防煙垂壁、巻上式昇降防煙垂壁など防災設備用材料、及び天井照明シェード、空間間仕切りなどの透明性・透視性が重視される建築材料に適して用いることができる。
本発明の透明不燃シートの断面の一例を示す図 本発明の透明不燃シートの防煙垂壁としての設置の一例を示す図
本発明の透明不燃シートの要件は、接着剤含浸被覆ガラスクロスを基材として、その両面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層が設けられた不燃性積層体であって、特に接着剤含浸被覆ガラスクロスが、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスに、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分を含浸被覆硬化してなる複合中間体であって、また特にトリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート、ビュレット変性トリイソシアネート、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネートから選ばれた1種以上であることを必須とする。
本発明の透明不燃シートに用いるガラスクロスは、ガラス繊維糸条を経糸及び緯糸とする空隙率3%以下、好ましくは0%の織布である。ガラス繊維糸条は、繊度138〜1111dtex(デシテックス)、特に277〜833dtexのマルチフィラメント糸条が好ましく、マルチフィラメント糸条を構成するフィラメント単糸個々の直径は、1μm〜15μm、特に5μm〜12μmで、これらのフィラメント単糸を50〜500本、特に100〜300本で集束してなる糸条が使用できる。このようなガラス繊維糸条をガラスクロスに用いることによって得られるシートの耐屈曲性、及び引裂強度などの実用耐久性を確保することができる。また特にガラスフィラメントを形成するガラス質として、E(無アルカリ)ガラス、C(アルカリ含)ガラス、Mガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラスなどの公知のガラス組成が挙げられるが、特にEガラス(屈折率1.558)であることが好ましく、それによって軟質塩化ビニル樹脂透明層の屈折率と近似することで得られるシートの外観において、ガラスクロスの内在を隠し、優れた透視性を確保することができる。また本発明の透明不燃シートに用いるガラスクロスを構成するマルチフィラメント糸条には断面が扁平である無撚糸条が適しており、必要に応じて5〜30T/m程度の軽い撚りが掛けられたものであってもよい。このようなマルチフィラメント糸条断面形状のアスペクト比は2:3〜2:9、特に1:2〜1:3が好ましい。
本発明の透明不燃シートに用いるガラスクロスは、平織、綾織、繻子織、模紗織など、質量75〜300g/m程度、好ましくは質量90〜180g/mの織布を使用することができ、中でも特に平織ガラスクロスが得られるシートの透明性及び、経緯物性バランスに優れ好ましい。平織ガラスクロスだと、マルチフィラメント糸条断面のアスペクト比2:3〜2:9のバランスを比較的容易に保持可能である。平織ガラスクロスはマルチフィラメント糸条間の間隙を密にして平行配置した経糸群、及びマルチフィラメント糸条間の間隙を密にして平行配置した緯糸群により構成され、経糸と緯糸との織交点に生じる空隙の和が0〜3%の空隙率である平織の高密度織物が好ましい。平織ガラスクロスにおいて経糸及び緯糸を各々2〜4本を引揃えて平織したバスケット織などの平織変化織物などであってもよい。このような高密度織物において経糸条、及び緯糸条の打ち込み密度は各々、277〜1112dtex、好ましくは330〜833ddtexの糸条を20〜50本/inchである。(例えば277dtexの糸条の場合は最大50本/inch、1112dtexの糸条の場合は最小20本/inch)空隙率が3%を越えると、ISO5660Part1に規定のコーンカロリー燃焼試験に適合できなくなることがある。本発明の透明不燃シートに用いるガラスクロスを形成する繊維には、でんぷん系収束剤、及びプラスチック系収束剤(例えばエポキシ/ビニルエステル、またはエポキシ/ポリエステル)が存在しないか、これらの収束剤を使用の場合、ヒートクリーニングなどにより収束剤がガラス繊維表面に残留しない状態でシランカップリング剤によるガラス繊維表面に対する改質処理が施されていることが好ましい。
ガラス繊維表面の改質に用いるシランカップリング剤としては、一般式:XR−Si(Y)〔式1〕で表される分子中に2個以上の異なった反応基を有する化合物で、例えば、X=アミノ基、ビニル基、エポキシ基、クロル基、メルカプト基など(R=アルキル鎖)、Y=メトキシ基、エトキシ基などである。またこれらの加水分解物、及びアルコキシシラン化合物との共加水分解化合物なども使用できる。具体的にシランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。シランカップリング剤によるガラス繊維表面改質は、水、または有機溶剤を溶媒として1〜10質量%濃度で用い、この溶媒液浴中にガラスクロスを浸漬し、ガラスクロスを引き上げると同時にゴムロールで圧搾して熱風乾燥させることで完了する。得られたシランカップリング剤処理ガラスクロスのガラス繊維表面にはシランカップリング剤のシラノール基側が結合し、末端の有機反応基側がフリーの状態にある。
本発明の透明不燃シートに用いる基材としての、接着剤含浸被覆ガラスクロスは、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスに、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分を含浸被覆硬化してなる複合中間体である。トリイソシアネート化合物は、イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化1〕、ビュレット変性トリイソシアネート〔化2〕、トリメチロールアルキル(トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタンなど)変性トリイソシアネート〔化3〕から選ばれた1種以上で、これらベンゼン環を化学構造中に有さないトリイソシアネート化合物を用いることによって本発明の透明不燃シートの耐光堅牢性を良好に維持することができる。これら〔化1〕、〔化2〕、〔化3〕のトリイソシアネート化合物は、各々、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3種から選ばれた何れか1種の化合物を基礎とする3量体である。本発明において使用可能なトリイソシアネート化合物を具体的に説明すると、1).ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕系)、2).イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化5〕系)、3).水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化6〕系)、4).ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化4〕系)、5).イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化5〕系)、6).水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化6〕系)、7).ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化4〕系)、8).イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化5〕系)、9).水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3量体であるトリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化6〕系)、の9種類が挙げられ、これら9種から選ばれた1種以上を用いることができる。これらトリイソシアネート化合物のイソシアネート基はシランカップリング剤処理ガラスクロスの有機反応基と結合し、本発明のシートを過度に折曲げたとしてもシート内部白化傷を容易に発生することの無い性状を発現することができる。また、この9種のトリイソシアネート化合物には、これら9種のトリイソシアネート化合物のイソシアネート基の反応性を抑制するためにブロック化剤で保護したブロックイソシアネート化合物の態様を包含する。ブロック化剤としては、アルコール類、フェノール類、活性メチレン類、メルカプタン類、酸アミド類、酸イミド類、イミダゾール類、尿素類、オキシム類、アミン類、イミド類、ピリジン類、ピラゾール類などが挙げられる。これらのブロックイソシアネート類は、特定温度の加熱によりブロック化剤が解離することで、上記9種のトリイソシアネート化合物の態様を現出する。
接着剤含浸被覆ガラスクロスの、接着剤含浸被覆に使用する接着剤成分としてのトリイソシアネート化合物とバインダー樹脂の併用において、バインダー樹脂が、芳香族リン酸エステル化合物、及びポリオール化合物を含む軟質塩化ビニル樹脂であり、軟質塩化ビニル樹脂の屈折率を1.528〜1.588の範囲として、ガラスクロスを構成するガラス繊維の屈折率(1.558)と、接着剤含浸被覆との屈折率差(JIS K 7142)を0.03以内とすることが好ましい。この互いの屈折率差を0.03以内とすることでガラスクロスの存在が光学的に接着剤含浸被覆と同化して得られるシートの透明性及び透視性を極めて良好とする。またバインダー樹脂を軟質塩化ビニル樹脂とすることで、軟質塩化ビニル樹脂透明層との融着性を向上し、さらに得られるシートの透明性及び透視性を良好とする。バインダー樹脂は芳香族リン酸エステル化合物、及びポリオール化合物を含むバインダー樹脂にすることが好ましい。トリイソシアネート化合物は、シランカップリング剤処理ガラスクロスのガラス繊維表面のフリーな有機反応基と反応して結合する以外に、バインダー樹脂に含むポリオール化合物とも反応して接着剤含浸被覆成分内にウレタン成分を生成し、よりシランカップリング剤処理ガラスクロスとの接着性を強化する。またさらにバインダー樹脂は表面水酸基修飾ナノシリカ粒子を含むバインダー樹脂とすることが好ましい。トリイソシアネート化合物が、さらにナノシリカ粒子表面の水酸基と反応することで、よりシランカップリング剤処理ガラスクロスとの接着性を強化する。これらトリイソシアネート化合物の主反応と副反応によって、シートの過度の折曲によるシート内部白化傷を抑制することができるようになる。特にバインダー樹脂として好ましい態様は、乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に芳香族リン酸エステル化合物(70〜300質量部)、ポリオール化合物(10〜100質量部)の軟質塩化ビニル樹脂組成で、最もバインダー樹脂として好ましい態様は、乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に芳香族リン酸エステル化合物(70〜300質量部)、ポリオール化合物(10〜100質量部)と、さらに表面水酸基修飾ナノシリカ粒子(1〜20質量部)を含む軟質塩化ビニル樹脂組成である。
上記バインダー樹脂において、塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルホモポリマー(乳化重合タイプ、懸濁重合タイプ)、塩化ビニル−エチレン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹脂などが挙げられ、これらは2種以上を用いることができる。また塩素化塩化ビニル樹脂やウレタングラフト型塩化ビニル樹脂を使用することもできる。これら塩化ビニル樹脂、及び塩化ビニル系共重合体樹脂は700〜3800の重合度、特に1000〜2000の重合度である。また芳香族リン酸エステル化合物としてはリン酸トリクレジル(TCP:屈折率1.557)、リン酸トリフェニル(TPP:屈折率1.552〜1.563)、リン酸トリキシレニル(TXP:屈折率1.554)、リン酸クレジルジフェニル(CDPP:屈折率1.560)から選ばれた1種以上の芳香族リン酸エステル化合物が挙げられる。また、ポリオール化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、デカメチレングリコール、ジエチレングリコール、フェノール基両末端化合物などの数平均分子量62〜500未満の低分子ポリオール、及びポリエステルポリオール、ポリアミドエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリオレフィンポリオールなどの数平均分子量500〜30000の高分子ポリオールが使用できる。また表面水酸基修飾ナノシリカ粒子としては、粒子表面に多数の水酸基を有し、粒子径が10〜50nm、BET比表面積が150〜300m/gの酸化ケイ素(SiO)である。接着剤成分は、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含むものであるが、バインダー樹脂とは上述の塩化ビニル樹脂、芳香族リン酸エステル化合物、ポリオール化合物、表面水酸基修飾ナノシリカ粒子との総和である。トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比が1:5未満、すなわちトリイソシアネート化合物が過剰となると得られるシートが剛直となり、折曲や折畳によるシートの折れが復元せず、さらに余計傷が目立つなどの悪化を招くことがある。また、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比が1:35越え、すなわちバインダー樹脂が過剰となると、ガラスクロスと接着剤の含浸被覆密着性が劣り、シートの折曲や折畳によるシート内部白化傷が目立つなどの悪化を招くことがある。
本発明においてガラスクロス(シランカップリング剤処理)に接着剤含浸被覆を行う方法としては、例えば、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分で、特にバインダー樹脂として、乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に芳香族リン酸エステル化合物(70〜300質量部)、ポリオール化合物(50〜100質量部)、表面水酸基修飾ナノシリカ粒子(5〜20質量部)の基本配合組成を用いたペースト状組成物を用いて、公知の塗工方法、例えばディッピング(ガラスクロスへの両面加工)、コーティング(ガラスクロスへの片面加工、または両面加工)などが挙げられ、これらディッピングまたはコーティング、もしくはディッピングとコーティングとの併用により、ガラスクロスの隙間(ガラス繊維糸条とガラス繊維糸条との隙間、及びガラス繊維糸条を構成するフィラメント単糸とフィラメント単糸との隙間)に接着剤成分が完全に含浸し、かつ、ガラスクロス表面に接着剤成分による被覆層が形成された状態、すなわち接着剤含浸被覆ガラスクロスを形成する。この接着剤含浸被覆は表裏合計で、ガラスクロスの質量に対して、25〜100質量%、特に35〜70質量%である。接着剤含浸被覆の質量が25質量%未満だと得られるシートのガラスクロスに対する接着剤含浸被覆効果が十分得られず、このためガラスクロスとの密着性悪くすることで、シートを過度に折曲た時にシート内部に白化傷を発生し易くなることがあり、また100質量%を越えるとシートの風合いが硬くなり、シートを過度に折曲げた時にシートの折れが復元し難くなる不都合を生じることがある。
本発明の透明不燃シートにおいて、軟質塩化ビニル樹脂透明層は、塩化ビニル樹脂(屈折率1.54)とリン酸トリクレジル、リン酸トリフェニル、リン酸トリキシレニル、リン酸クレジルジフェニルから選ばれた1種以上の可塑剤を必須成分として含み、屈折率(JISK7142)1.52〜1.58の範囲とすることが好ましい。軟質塩化ビニル樹脂透明層を形成する成分としての塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルモノマーの単独重合体が最も好ましいが、塩化ビニルモノマーと他のビニルモノマーによる塩化ビニル系共重合体樹脂を使用することもできる。塩化ビニルモノマーと共重合可能な他のビニルモノマーとしては、エチレンモノマー、酢酸ビニルモノマー、アクリル酸エステルモノマー、塩化ビニリデンモノマーなどが挙げられ、これら共重合モノマーは2種以上を用いることができるが、その総量はモノマーの仕込み比率で1〜35質量%の範囲である。また塩素化塩化ビニル樹脂やウレタングラフト型塩化ビニル樹脂を使用することもできる。これら塩化ビニル樹脂、及び塩化ビニル系共重合体樹脂は700〜3800の重合度、特に1000〜2000の重合度のものを用いることが好ましい。また軟質塩化ビニル樹脂透明層は表裏合計で、ガラスクロスの質量に対して、100〜600質量%、特に150〜300質量%である。軟質塩化ビニル樹脂透明層の質量が100質量%未満だと得られるシートの透明性及び透視性が不十分となることがあり、600質量%を越えるとISO5660Part1に規定の燃焼特性に適合できなくなることがある。この時、接着剤含浸被覆ガラスクロスに被覆する軟質塩化ビニル樹脂透明層の厚さは、一面につき0.05mm〜0.2mm、好ましくは0.10mm〜0.15mmで、得られるシートの総厚は0.2mm〜1.0mm、好ましくは0.25mm〜0.5mmである。シートの総厚が1.0mmを越えると、軟質塩化ビニル樹脂透明層の占める割合が増大し、コーンカロリーメーター試験法(ISO5660Part1)による不燃規格を満足できなくなることがある。
本発明の透明不燃シートにおいて、軟質塩化ビニル樹脂透明層に用いる可塑剤として、リン酸トリクレジル(TCP:屈折率1.557)、リン酸トリフェニル(TPP:屈折率1.552〜1.563)、リン酸トリキシレニル(TXP:屈折率1.554)、リン酸クレジルジフェニル(CDPP:屈折率1.560)から選ばれた1種以上の芳香族リン酸エステル化合物が挙げられる。これらの芳香族リン酸エステル化合物の塩化ビニル樹脂(屈折率1.54)に対する配合量は、塩化ビニル樹脂100質量部に対して70〜300質量部、好ましくは100〜200質量部である。この基本組成の範囲内、またはこの基本組成に芳香族リン酸エステル化合物以外の可塑剤を併用する範囲内において調整された軟質塩化ビニル樹脂透明層の屈折率(JIS K 7142)は、1.528〜1.588の範囲が好ましく、これによってガラスクロスを構成するガラス繊維の屈折率(1.558)との屈折率差を0.03以内とすることで、ガラスクロスの存在が光学的に軟質塩化ビニル樹脂透明層と同化して得られるシートの透明性及び透視性を極めて良好とする。軟質塩化ビニル樹脂透明層に芳香族リン酸エステル化合物以外の可塑剤を併用する場合、その併用量は、芳香族リン酸エステル化合物総量に対して1〜40質量%の範囲である。芳香族リン酸エステル化合物以外の可塑剤の併用量が40質量%を越えると軟質塩化ビニル樹脂透明層の屈折率が大きく変化し、ガラスクロスを構成するガラス繊維の屈折率との屈折率差を0.03よりも大きくすることで得られるシートの透明性及び透視性を悪化させることがある。芳香族リン酸エステル化合物に併用可能な可塑剤としては、DOP、DINP、DBP、DHP、DUPなどのフタル酸エステル類、及びオリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどの分子末端、または側鎖に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する反応性アクリル系化合物、及びアリル基を2個以上有するアリルフタレート系化合物などで、特に反応性アクリル系化合物やアリルフタレート系化合物を用いることにより、加熱または紫外線により化合物分子間での付加反応により架橋網目構造を生成して芳香族リン酸エステル化合物を架橋網目構造内に封じ込める、芳香族リン酸エステル化合物の揮散移行防止効果を得ることができる。
上記軟質塩化ビニル樹脂透明層には必要に応じて光拡散性粒子を含有することができ、これらは例えば、平均粒子径1〜30μmで無色透明の、ガラスビーズ、ガラス粉、シリカ粉(酸化ケイ素)、シリコーン樹脂ビーズ、シリコーン樹脂粉末、(架橋)アクリル系樹脂ビーズ、(架橋)アクリル系樹脂粉末などで、特に屈折率1.555〜1.560の、ガラスビーズ、ガラス粉、及びシリカ粉(酸化ケイ素)が好ましい。軟質塩化ビニル樹脂透明層に占める光拡散性粒子の配合量は、軟質塩化ビニル樹脂透明層に対して1〜35質量%である。
上記軟質塩化ビニル樹脂透明層には塩化ビニル樹脂用安定剤を含み、これらは、カルシウム亜鉛複合系、バリウム亜鉛複合系、有機錫ラウレート、有機錫メルカプタイト、エポキシ系などの安定剤を単独あるいは複数種併用して用いることができる。さらに軟質塩化ビニル樹脂透明層には必要に応じて、例えば、帯電防止剤、架橋剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗菌剤、防黴剤、着色剤(顔料)、蛍光増白剤などを含むことができる。特に顔料の微量添加による透明性と透視性とを維持した透明微着色、具体的に青顔料、または緑顔料、または青顔料と黄顔料との組み合わせによって、極薄い青色、極薄い緑色など、板ガラスの外観に似せた着色などである。本発明の透明不燃シートは、防炎垂壁用途における板ガラスの代替素材のため、ガラス質感のイメージ継承が必要とされることもある。
本発明において軟質塩化ビニル樹脂透明層を、接着剤含浸被覆ガラスクロス上に設ける方法としては、例えば、乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に芳香族リン酸エステル化合物(70〜300質量部)の基本配合組成を用いたペースト状組成物を用いて、公知の塗工方法、例えばナイフコーティング、グラビアコーテイング、クリアランスコーティングなどにより、厚さ0.05〜0.2mmの塗工を施し、この塗工物を加熱によりゲル化させる、接着剤含浸被覆ガラスクロスへの片面加工、または両面加工を行い、片面に軟質塩化ビニル樹脂透明層を有するシート、または両面に軟質塩化ビニル樹脂透明層を有するシートを得る。またあるいは別の方法として、懸濁重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に芳香族リン酸エステル化合物(70〜300質量部)の基本配合組成を用いたコンパウンド組成物を用いて、公知のフィルム成型方法、例えばカレンダー成型、Tダイ押出成型、ブロー成型などにより、厚さ0.05〜0.2mmのフィルムを製造し、これを接着剤含浸被覆ガラスクロスの片面にラミネート積層、または両面に積層を施し、片面に軟質塩化ビニル樹脂透明層を有するシート、または両面に軟質塩化ビニル樹脂透明層を有するシートを得る。上記これらのシート表面には鏡面ロールによる熱エンボス加工を施し、シート表面外観を鏡面艶とすること、あるいは梨地ロールによる熱エンボス加工を施し、蛍光灯の照明の反射映り込みを防止する半艶外観としてもよい。この軟質塩化ビニル樹脂透明層は表裏合計で、ガラスクロスの質量に対して、100〜600質量%、特に150〜300質量%である。軟質塩化ビニル樹脂透明層の質量が100質量%未満だと得られるシートにおいてガラスクロスに対する被覆が十分得られず、外観的にガラスクロスの織組織の凹凸がモアレを起し、ガラスクロスの存在を光学的に隠すことができなくなることがある。また、軟質塩化ビニル樹脂透明層の質量が600質量%を越えると、シートが重くなり、しかもISO5660Part1に規定の燃焼特性に適合できなくなることがある。
本発明の透明不燃シートにおいて、軟質塩化ビニル樹脂透明層には防汚層を設けることが好ましい。防汚層としては例えば、アクリル系樹脂、フッ素系共重合樹脂、アクリル−シリコン共重合樹脂、アクリルーフッ素共重合樹脂、アクリル−ウレタン共重合樹脂、アクリル系樹脂とフッ素系共重合樹脂とのブレンド、及びこれらの樹脂にシリカ微粒子、コロイダルシリカ、オルガノシリケートを含んでなる樹脂層である。これらの防汚層の形成例としては、溶剤あるいは水に可溶な樹脂の溶液、または樹脂を水などの分散媒に分散したエマルジョン液をスプレーコート、グラビアコート、バーコートなどのコーティング法で塗布・乾燥する事による形成、最外表面をフッ素含有樹脂またはフッ素含有共重合体樹脂とするフィルムを接着剤もしくは熱溶融により積層することによる方法である。また、これらの防汚層上には更に、波長400nm〜800nmの可視光を吸収して活性を示す可視光応答型光触媒性無機材料(例えば可視光応答型光触媒性酸化チタン・可視光応答型光触媒性酸化タングステンなど)を含む光触媒層を設けることが消臭性付与、抗菌性付与の観点でより好ましい。本発明の透明不燃シートの防汚層には、煤塵付着を抑止するために帯電防止剤(界面活性剤系、高分子複素環ポリマー、導電性金属ナノ粒子など)を適量含有することができる。
一方、本発明の透明不燃シートにおいて、軟質塩化ビニル樹脂透明層に視認性を妨げない範囲で部分印刷を施すことができる。印刷は公知の印刷、例えばグラビア印刷、スクリーン印刷、転写印刷、インクジェット印刷の何れでも可能である。本発明の透明不燃シートにおいては、光透過性インクによるスクリーン印刷、または光半透過性インクによるインクジェット印刷が適している。
本発明の透明不燃シートは、コーンカロリーメーター試験法(ISO5660Part1)において、透明不燃シートに対して輻射電気ヒ−タ−による輻射熱を、50kW/mで照射した時に、加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下であり、且つ加熱開始後20分間、10秒以上継続して最高発熱速度が200kW/mを超えない燃焼特性を満たすものであることが好ましい。このような不燃要件を満足する透明不燃シートの好ましい態様は具体的に、空隙率3%以下の平織ガラスクロスで、シランカップリング剤処理を施したガラスクロス基材に、ベンゼン環を構造中に含まないトリイソシアネート化合物とバインダー樹脂(塩化ビニル樹脂、芳香族リン酸エステル化合物、ポリオール化合物を含有し、特に表面水酸基修飾ナノシリカ粒子を含有する)とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分で完全な含浸被覆処理を施したものを複合中間体として、この片表面、または両表面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層(少なくとも塩化ビニル樹脂、芳香族リン酸エステル化合物を含有)を設けた積層体で、必要に応じて軟質塩化ビニル樹脂透明層上に防汚層が形成されたものである。
本発明の透明不燃シートに関して図1の透明不燃シートを一例として説明する。図1の透明不燃シート(1)は、ガラスクロス(2)に特定の接着剤成分(3)を含浸被覆硬化して得た接着剤含浸被覆ガラスクロス(2−1)を複合中間体基材として、その両面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層(4)を設け、さらに軟質塩化ビニル樹脂透明層(4)上に防汚層(5)を形成した積層体の断面の一例を示す図である。図2は本発明の透明不燃シート(1)の防煙垂壁としての設置の一例を示す図である。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下に実施例及び比較例のシートの評価方法を述べる。
〈屈折率〉
JIS K7142「プラスチックの屈折率測定方法」に準拠した。
〈透視性〉
肉眼で30cmの距離からシート全体、及びシートの背面風景を目視観察し、下記判断基準によりランク評価した。
1:ガラスクロス実体がほぼ判らず、背面風景の透視が明瞭である。
2:ガラスクロス実体がぼんやりと判るが、背面風景の透視にあまり悪影響し
ない。
3:ガラスクロス実体がはっきりと判り、背面風景の透視にかなり悪影響を与
える。
〈折曲傷試験〉
タテ20cm×ヨコ20cmのシート片(ガラスクロスの経糸条に沿ったタテ20cm・緯糸条に沿ったヨコ20cm)をタテ方向に二ツ折りし、さらにヨコ方向に二ツ折りとした状態の試験体を2枚のガラス板で挟み、ガラス板の上から1kgの錘を載せ、25℃で静置した。60秒後に折曲試験体を取り出し、これを広げて外観を観察した。
1:折れの痕跡は残存するが、白化傷までには至らない。
2:折れの痕跡がやや白化傷となり、経緯折れ交点のみ白化傷が顕著である。
3:折れの痕跡が顕著な白化傷となり、外観的に白化傷が目だっている。
〈耐光促進試験〉
JIS K7350−3「プラスチック−実験室光源による暴露試験方法:紫外線蛍光ランプ」にて120時間、240時間、480時間の照射時間ごとにシート片の変色を色差ΔE(JIS Z8729)で評価した。(促進前のシート片を基準とする)
ΔE=0〜2.9 : 1=変色は極僅か (初期外観を維持)
ΔE=3〜5.9 : 2=やや変色を伴う(実用に支障なし)
ΔE=6〜11.9 : 3=薄い褐色に変化(実用に支障)
ΔE=12〜 : 4=濃い褐色に変化(実用に支障)
〈燃焼試験〉(ASTM−E1354:コーンカロリーメーター試験法)
輻射電気ヒーターによる50kW/mの輻射熱を膜材面に20分間照射し、この発熱性試験において、20分間の総発熱量と発熱速度を測定し、試験後のシート外観を観察した。
(a)総発熱量:8MJ/m以下のものを適合とした。
(b)発熱速度:10秒以上継続して200kW/mを超えないものを適合とした。
(c)外観観察:直径0.5mmを超えるピンホール陥没痕の発生がないものを適合と
した。
[実施例1]
〈ガラスクロス〉
375dtexのEガラス(屈折率1.558)無撚扁平マルチフィラメント糸条を経糸及び緯糸として、経糸打込密度32本/inch、緯糸打込密度32本/inchで平織してなる空隙率2.5%、質量100g/mのガラスクロスを用いた。

〈シランカップリング剤処理〉
γ−アミノプロピルトリメトキシシランを5%質量濃度で含有する水溶液を充填した液浴中に、ガラスクロスを浸漬し、ガラスクロスを引き上げると同時にゴムロールで圧搾して120℃の熱風炉で乾燥させ、質量100g/mのシランカップリング剤処理ガラスクロスを得た。

〈接着剤含浸被覆ガラスクロス〉
下記〔配合1〕の接着剤成分を適度な粘度に調製し、さらに気泡を真空脱泡で取り除き、この接着剤成分溶液を充填した液浴中に、シランカップリング剤処理ガラスクロスを浸漬し、ガラスクロスに完全に〔配合1〕の接着剤成分を含浸し、ガラスクロスを引き上げると同時にゴムロールで圧搾して180℃の熱風炉で3分間、軟質塩ビ成分のゲル化と、トリイソシアネート化合物の付加反応を進行させ、質量150g/mの接着剤含浸被覆ガラスクロスを得た。接着剤はガラスクロスに含浸し、かつガラスクロス表面を薄膜で被覆しており、その付着量は50g/mであった。また〔配合1〕の接着剤成分の屈折率は1.542で、ガラス繊維との屈折率差は0.016である。
〔配合1〕接着剤成分(バインダー樹脂+トリイソシアネート化合物)
1)バインダー樹脂
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
リン酸トリクレジル(屈折率1.557) 166質量部
エチレングリコール(ポリオール) 20質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
2)トリイソシアネート化合物
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕の3量体であるイソシアヌレー
ト変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕) 40質量部
※トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)
である。

〈軟質塩化ビニル樹脂透明層〉
下記〔配合2〕の軟質塩化ビニル樹脂組成物を180℃の熱ロール条件のカレンダー成型機に掛け、〔配合2〕の混練及び圧延を行い、厚さ0.13mmの透明フィルム(屈折率は1.533)を得た。接着剤含浸被覆ガラスクロスを基材として、この基材両面それぞれに、厚さ0.13mmのフィルムを180℃の熱ロール条件のラミネート機に掛け、熱溶融により基材とフィルムとを積層し、厚さ0.3mm、質量400g/mの積層体シートを得た。軟質塩化ビニル樹脂透明層とガラス繊維との屈折率差は0.025である。
〔配合2〕軟質塩化ビニル樹脂透明組成物
懸濁重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
リン酸トリクレジル(屈折率1.557) 50質量部
フタル酸ジオクチル(屈折率1.485) 30質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部

〈防汚層〉
下記〔配合3〕のアクリル樹脂組成物を100メッシュグラビアロール条件の塗工機に掛け、軟質塩化ビニル樹脂透明層上に〔配合3〕による表面処理を行い、120℃の熱風炉で乾燥し、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
〔配合3〕アクリル樹脂透明組成物
メタクリル樹脂 100質量部
メチルエチルケトン 800質量部
ベンゾトリアゾール化合物(紫外線吸収剤) 0.5質量部
ポリエチレングリコール型非イオン活性剤(帯電防止剤) 0.5質量部
[実施例2]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化5〕系)25質量部に変更した〔配合4〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化1〕−〔化5〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例3]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化6〕系)25質量部に変更した〔配合5〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化1〕−〔化6〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例4]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化4〕系)25質量部に変更した〔配合6〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化2〕−〔化4〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例5]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化5〕系)25質量部に変更した〔配合7〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化2〕−〔化5〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例6]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3量体であるビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化6〕系)25質量部に変更した〔配合8〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化2〕−〔化6〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例7]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕の3量体であるトリメチロールプロパン変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化4〕系)25質量部に変更した〔配合9〕を用いた以外は、実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化3〕−〔化4〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例8]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕の3量体であるトリメチロールプロパン変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化5〕系)25質量部に変更した〔配合10〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化3〕−〔化5〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例9]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)〔化9〕の3量体であるトリメチロールプロパン変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化6〕系)25質量部に変更した〔配合11〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化3〕−〔化6〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[実施例10]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分の配合を変更し、下記〔配合12〕とした以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。
〔配合12〕接着剤成分(バインダー樹脂+トリイソシアネート化合物)
1)バインダー樹脂
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
リン酸トリクレジル(屈折率1.557) 166質量部
エチレングリコール(ポリオール) 20質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
表面水酸基修飾ナノシリカ粒子 5質量部
(粒子径10nm〜20nm、BET比表面積220〜280m/g)
2)トリイソシアネート化合物
実施例1と同じ(〔化1〕−〔化4〕)系トリイソシアネート 40質量部
※トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例11]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例2のイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化5〕系)に変更した〔配合13〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化1〕−〔化5〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例12]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例3のイソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化6〕系)に変更した〔配合14〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化1〕−〔化6〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例13]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例4のビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化4〕系)に変更した〔配合15〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化2〕−〔化4〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例14]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例5のビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化5〕系)に変更した〔配合16〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化2〕−〔化5〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例15]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例6のビュレット変性トリイソシアネート(〔化2〕−〔化6〕系)に変更した〔配合17〕を用いた以外は、実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化2〕−〔化6〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例16]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例7のトリメチロールプロパン変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化4〕系)に変更した〔配合18〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化3〕−〔化4〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例17]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例8のトリメチロールプロパン変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化5〕系)に変更した〔配合19〕を用いた以外は、実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化3〕−〔化5〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[実施例18]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、2)トリイソシアネート化合物を実施例9のトリメチロールプロパン変性トリイソシアネート(〔化3〕−〔化6〕系)に変更した〔配合20〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの防汚層付き積層体シートを得た。〔化3〕−〔化6〕系トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
実施例1〜18のシートは、いずれもASTM−E1354:コーンカロリーメーター試験法に適合する不燃性を有し、また、軟質塩化ビニル樹脂透明層の屈折率(JIS
K 7142)を実施例すべてのシートにおいて、1.528〜1.588の範囲内とするによって、ガラスクロスを構成するガラス繊維の屈折率(1.558)とほぼ近似(屈折率差0.03以内)し、ガラスクロスの存在が光学的に軟質塩化ビニル樹脂透明層と同化して見えなくなり、これによって実施例1〜18のシートでは透明性及び透視性が極めて良好であった。つまり実施例1〜18のシートは、ISO5660Part1に規定の燃焼特性に適合するので国土交通大臣が定めた不燃材料(建設省告示)に適合することができ、これらを固定式防煙垂壁、可動式防煙垂壁、巻上式昇降防煙垂壁など防災設備用膜材料、及び天井照明シェード、空間間仕切りなどの建築用膜材料に用いた時に、シート越しに極めて良好な視界が得られるのである。そしてこれら実施例1〜18のシートを折曲げたり、畳んだりしても折跡や畳跡がシート内部に目立った白化傷となって残ることが無く、取り扱い性と施工性及び操作性に優れたシートであった。またさらにこれらのシートは耐光堅牢性にも優れているので、屋内外で長期間の使用を可能とした。
[比較例1]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を省略した〔配合21〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
[比較例2]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化13〕の3量体であるイソシアヌレート変性芳香族トリイソシアネート〔化10〕25質量部と置き換えた〔配合22〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。〔化10〕トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[比較例3]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性芳香族トリイソシアネート〔化11〕25質量部と置き換えた〔配合23〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。〔化11〕トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[比較例4]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化13〕の3量体であるトリメチロールプロパン変性芳香族トリイソシアネート〔化12〕25質量部と置き換えた〔配合24〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。〔化12〕トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂との質量比は1:7.5(2:15)である。
[比較例5]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)に対する接着剤成分1)バインダー樹脂成分と接着剤成分の比率を1:3とした〔配合25〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
[比較例6]
実施例1の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合1〕の2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)に対する接着剤成分1)バインダー樹脂成分と接着剤成分の比率を1:50とした〔配合26〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
[比較例7]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を省略した〔配合27〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
[比較例8]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分1)バインダー樹脂成分はそのままとし、〔配合12〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化13〕の3量体であるイソシアヌレート変性芳香族トリイソシアネート〔化10〕25質量部と置き換えた〔配合28〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。トリイソシアネート化合物〔化10〕とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[比較例9]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化13〕の3量体であるビュレット変性芳香族トリイソシアネート〔化11〕25質量部と置き換えた〔配合29〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。トリイソシアネート化合物〔化10〕とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[比較例10]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の接着剤成分2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)25質量部を、トリレンジイソシアネート(TDI)〔化13〕の3量体であるトリメチロールプロパン変性芳香族トリイソシアネート〔化12〕25質量部と置き換えた〔配合30〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。トリイソシアネート化合物〔化10〕とバインダー樹脂との質量比は1:7.63である。
[比較例11]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)に対する接着剤成分1)バインダー樹脂成分と接着剤成分の比率を1:3とした〔配合31〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
[比較例12]
実施例10の接着剤含浸被覆ガラスクロスにおいて、〔配合12〕の2)トリイソシアネート化合物:イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化1〕−〔化4〕)に対する接着剤成分1)バインダー樹脂成分と接着剤成分の比率を1:50とした〔配合32〕を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.3mm、質量404g/mの積層体シートを得た。
比較例1〜6、及び比較例7〜12のシートは、いずれもASTM−E1354:コーンカロリーメーター試験法に適合する不燃性を有し、また、透明性及び透視性が極めて良好であった。しかし、比較例1と7のシートはトリイソシアネート化合物の不使用により、シートを折曲げたり、畳んだりした時に、折跡や畳跡がシート内部に目立った白化傷となって残り、これらを固定式防煙垂壁、可動式防煙垂壁、巻上式昇降防煙垂壁など防災設備用膜材料、及び天井照明シェード、空間間仕切りなどの建築用膜材料に用いるには不適切なものであった。また比較例2〜4、及び比較例8から10のシートはトリイソシアネート化合物に芳香族トリイソシアネート化合物を用いたことで、シートの折曲げや、畳みによる折跡や畳跡がシート内部に目立った白化傷として残ることはなかったが、芳香族トリイソシアネート化合物では耐光堅牢性に劣り、外観が褐色に変化するため上記防煙垂壁などの建築用膜材料に用いるには不適切なものであった。また比較例5及び比較例11のシートはトリイソシアネート化合物の使用量を過剰とすることで、シートが剛直となり、折曲や折畳によるシートの折れが復元せず、さらに余計傷が目立つなどの悪化を招いた。また、また比較例6及び比較例12のシートはトリイソシアネート化合物の使用量が過少となり、ガラスクロスと接着剤の含浸被覆密着性に劣り、シートの折曲や折畳によるシート内部白化傷が目立つなどの悪化を招いた。
本発明によれば、ISO5660Part1に規定の燃焼特性に適合し、さらに建築基準法施行令の規定(第百八条の二)にも適合する透明シートで、織物基材の存在を視認できないほどの透視性を有し、しかもシートの折曲や折畳によってシート内部に白化傷を容易に発生することが無く、取り扱い性と耐光堅牢性に優れるので、特に固定式防煙垂壁、可動式防煙垂壁、巻上式昇降防煙垂壁など防災設備用材料、及び天井照明シェード、空間間仕切りなどの透明性・透視性が重視される建築材料に適して用いることができる。
1:透明不燃シート
2:ガラスクロス
2−1:接着剤含浸被覆ガラスクロス
3:接着剤成分
3−1:バインダー樹脂
3−2:トリイソシアネート化合物
4:軟質塩化ビニル樹脂透明層
5:防汚層

Claims (5)

  1. 接着剤含浸被覆ガラスクロスを基材として、その両面に、軟質塩化ビニル樹脂透明層が設けられた不燃性積層体であって、前記接着剤含浸被覆ガラスクロスが、シランカップリング剤で処理されたガラスクロスに、トリイソシアネート化合物とバインダー樹脂とを質量比1:5〜1:35の範囲で含む接着剤成分が含浸被覆硬化してなる複合中間体であって、前記トリイソシアネート化合物が、イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化1〕、ビュレット変性トリイソシアネート〔化2〕、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化3〕から選ばれた1種以上であって、前記イソシアヌレート変性トリイソシアネート〔化1〕、前記ビュレット変性トリイソシアネート〔化2〕及び、前記トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート〔化3〕が各々、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)〔化7〕、イソホロンジイソシアネート(IPDI)〔化8〕、水素添加キシリレンジイソシアネート(H XDI)〔化9〕の3種から選ばれた何れか1種の化合物を基礎とする3量体であり、前記トリイソシアネート化合物が、これら9種類から選ばれた1種以上であることを特徴とする透明不燃シート。
  2. 前記軟質塩化ビニル樹脂透明層が、リン酸トリクレジル、リン酸トリフェニル、リン酸トリキシレニル、リン酸クレジルジフェニルから選ばれた1種以上の液状化合物を含み、前記軟質塩化ビニル樹脂透明層の屈折率(JIS K 7142)が1.52〜1.58の範囲とする請求項1に記載の透明不燃シート。
  3. 前記接着剤含浸被覆ガラスクロスに用いるガラスクロスが、シランカップリング剤として:XR−Si(Y)〔式1〕で表される分子中に2個以上の反応基を有する少なくとも1種の化合物(R=アルキル鎖、X=アミノ基、ビニル基、エポキシ基、クロル基、メルカプト基から選ばれた何れか1種、Y=メトキシ基、エトキシ基から選ばれた何れか1種)により処理されている、請求項1または2に記載の透明不燃シート。
  4. 前記バインダー樹脂が、芳香族リン酸エステル化合物、及びポリオール化合物を含む軟質塩化ビニル樹脂である、請求項1〜の何れか1項に記載の透明不燃シート。
  5. 前記バインダー樹脂が、粒子径10〜50nmの、表面水酸基修飾ナノシリカ粒子をさらに含む、請求項に記載の透明不燃シート。
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