JP6360611B1 - 不燃性シート、該不燃性シートを含む防煙垂壁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス繊維布2と、ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3とを含む、不燃性シート1であって、不燃性シート1の特定のヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×1011Ω以下である、不燃性シート1であり、、好ましくは不燃性シート1の使用時に表面層となるように金属又は金属酸化物を含む帯電防止層を備える不燃性シート1。
【選択図】図1
Description
項1.ガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層とを含む、不燃性シートであって、前記不燃性シートの下記ヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×1011Ω以下である、不燃性シート。
<ヒートサイクル試験条件>
前記不燃性シートを100mm×100mmの大きさに切り出してサンプルとし、該サンプルを、予め温度23℃、相対湿度50%RHに初期設定しておいた恒温恒湿器(エスペック株式会社製商品名PSL−2KPH)に入れて、以下(1)〜(5)を1サイクルとし、計10サイクルおこなう。
(1)温度23℃、相対湿度50RHから、温度60℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を14分として、移行させる。
(2)上記温度60℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(3)上記温度60℃、相対湿度50%RHから、温度20℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を45分として、移行させる。
(4)上記温度20℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(5)上記温度20℃、相対湿度50%RHから、温度23℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を1分として、移行させる。
項2.前記不燃性シートの使用時に表面層となるように金属又は金属酸化物を含む帯電防止層を備える、項1に記載の不燃性シート。
項3.前記不燃性シートの使用時に表面層となる層に界面活性剤を含み、前記不燃性シート中の前記界面活性剤の質量(g/m2)が0.5〜1.5g/m2である、項1に記載の不燃性シート。
項4.全光線透過率が90%以上、ヘーズが20%以下、である、項1〜3のいずれか1項に記載の不燃性シート。
項5.防煙垂壁用である、項1〜4のいずれか1項に記載の不燃性シート。
項6.項1〜5のいずれか1項に記載の不燃性シートを備える、防煙垂壁。
<ヒートサイクル試験条件>
前記不燃性シートを100mm×100mmの大きさに切り出してサンプルとし、該サンプルを、予め温度23℃、相対湿度50%RHに初期設定しておいた恒温恒湿器(エスペック株式会社製商品名PSL−2KPH)に入れて、以下(1)〜(5)を1サイクルとし、計10サイクルおこなう。
(1)温度23℃、相対湿度50%RHから、温度60℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を14分として、移行させる。
(2)上記温度60℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(3)上記温度60℃、相対湿度50%RHから、温度20℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を45分として、移行させる。
(4)上記温度20℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(5)上記温度20℃、相対湿度50%RHから、温度23℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を1分として、移行させる。
本発明の不燃性シート1において、ガラス繊維布2は、複数のガラス繊維により構成されている。ガラス繊維布2において、複数のガラス繊維は、互いに絡み合って1枚の布を形成している。ガラス繊維布2としては、例えば、複数の経糸と複数の緯糸とで構成されるガラス繊維織物(ガラスクロス)が挙げられる。ガラス繊維織物の織組織としては、特に制限されず、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。
ガラス繊維布が含まれていない硬化樹脂組成物のシートを、ガラス繊維布を含む場合と同じ条件で同じ厚みとして作製し、試験片を幅8mm、長さ20mmとして表面をよく研磨し、JIS K 7142A法に準じ、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2T、接触液としてジヨードメタン、光源として波長589nmのナトリウムD線を用い、測定温度を23℃として、波長589nmの屈折率を測定する。続いて、光源を自然光として分散値を測定、算出し、下記式(I)に従い、アッベ数を算出する。
アッベ数=(波長589nmの屈折率−1)/分散値 (I)
ガラス繊維を構成するガラス材料を用いて、幅8mm、長さ20mm、厚み5mmのガラスシートを作製し、表面をよく研磨し、JIS K 7142A法に準じ、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2T、接触液としてジヨードメタン、光源として波長589nmのナトリウムD線を用い、測定温度を23℃として、波長589nmの屈折率を測定する。続いて、光源を自然光として分散値を測定、算出し、上記式(I)に従い、アッベ数を算出する。
A:ガラス繊維布の質量(g/m2)
B:ガラス繊維布を構成するガラス材料の比重(g/m3)
C:ガラス繊維布の厚み(m)
本発明の不燃性シート1において、樹脂組成物層3は、ガラス繊維布2に含浸されており、樹脂を含む樹脂組成物が硬化又は固化されて得られるものにより形成されている。具体的には、樹脂組成物層3は、硬化性樹脂組成物層又は熱可塑性樹脂組成物層とすることができる。硬化樹脂組成物層とする場合、硬化性樹脂を含む樹脂組成物に対して、光、熱などのエネルギーを与えることによって樹脂組成物が硬化した硬化物(光硬化された樹脂組成物又は熱硬化された樹脂組成物)とすることができる。熱可塑性樹脂組成物層とする場合、熱可塑性樹脂組成物が乾燥、固化されることにより得られる、硬化物とすることができる。
本発明の不燃性シート1において、フィルム層4は、必要に応じて、ガラス繊維布2に含浸された樹脂組成物層3上に積層され、不燃性シート1の前述した特定のヒートサイクル試験前後の透明性をより向上させつつ、初期引裂強度をより向上させる役割を果たす。
本発明の不燃性シート1は、前述した特定のヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×1011Ω以下とすることが必要である。そして、前述のように、表面抵抗率がより低い1×1010Ω以下として防煙垂壁として長期間使用した場合の塵埃の付着をより一層低減させ、さらに特定のヒートサイクル試験前後において表面抵抗率の変化をより一層低減させ、かつ、より優れた透明性を得る観点からは、フィルム層4を積層しない場合は樹脂組成物層3の表面側部分(図1でいう31、32)、又は、図2、3に示す、フィルム層4を積層する場合は該フィルム層4の表面側部分(図2、3でいう41、42)には、金属又は金属酸化物を含む帯電防止層6を含むことが好ましい。
本発明の不燃性シート1は、必要に応じて、樹脂組成物層3又はフィルム層4における表面側(帯電防止層6を樹脂組成物層3又はフィルム層4の表面側に備えさせる場合はさらに帯電防止層6の表面側)にさらに使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を積層することができる。これにより、例えば、本発明の不燃性シート1を防煙垂壁とする場合、施工時に不燃性シート1に傷等が発生し透明性や美感が低下するのを防ぎやすくなる。
不燃性シートの下記ヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×1011Ω以下であることが必要である。
<ヒートサイクル試験条件>
前記不燃性シートを100mm×100mmの大きさに切り出してサンプルとし、該サンプルを、予め温度23℃、相対湿度50%RHに初期設定しておいた恒温恒湿器(エスペック株式会社製商品名PSL−2KPH)に入れて、以下(1)〜(5)を1サイクルとし、計10サイクルおこなう。
(1)温度23℃、相対湿度50%RHから、温度60℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を14分として、移行させる。
(2)上記温度60℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(3)上記温度60℃、相対湿度50%RHから、温度20℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を45分として、移行させる。
(4)上記温度20℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(5)上記温度20℃、相対湿度50%RHから、温度23℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を1分として、移行させる。
(試験方法)
JIS R 3420:2013の7.16のC法(トラペゾイド法)に準じ、不燃性シートから75mm×150mmの試験片をたて方向、よこ方向にそれぞれ採取し、直角を含む2つの台形部(図5に例示する台形A部に相当)それぞれに裏表両面に滑り止めのためのテープ(積水化学株式会社製商品名600S)を貼付し、切れ目は入れずに、定速荷重型引張試験機(株式会社オリエンテック製商品名RTC−1310A)を用いておこない、最大荷重を測定し、たて方向最大荷重及びよこ方向最大荷重の平均値(=(たて方向最大荷重(N)+よこ方向最大荷重(N))/2)を初期引裂強度(N)とする。
本発明の不燃性シートの用途としては、建築物の天井に垂下して取り付けられる、防煙垂壁とすることが挙げられる。防煙垂壁としては、ガラス布と樹脂との不燃性シートを用いた公知のものが挙げられ、例えば、建築物の天井面に配設された取付レールと、前記取付レールに上端部が保持されて吊り下げられた可撓性を有する不燃性シートと、前記不燃性シートの両側方に配置された一対の端部方立と、を備え、前記不燃性シートと前記端部方立とが分離自在に接合している防煙垂壁等が挙げられる。中でも、本発明の不燃性シートは、防煙垂壁使用時において最外層となる層が熱可塑性樹脂からなる層となる場合は、高周波溶着加工が可能となることから、テンション式防煙垂壁用として、好適に用いることができる。本発明において、テンション式防煙垂壁とは、2対の方立の間に不燃性シートが張設されてなる垂壁であり、例えば、天井に垂下されて設置される場合の不燃性シートの下部側に無目を有さない防煙垂壁が挙げられる。また、透明性を高めた場合、ガラスの代替と成り得ることから、ガラスが用いられている他の用途、例えば、パーティション、間仕切り、防煙シート、防煙カーテン(例えば工場などで使用されるもの)等に適用することもできる。また、本発明の不燃性シート1は、硬化性樹脂組成物層4の質量を、例えば、20〜100g/m2、より好ましくは20〜50g/m2とした場合は、より一層柔軟性に優れるものとなることから、ロール製品としやすくなる。当該ロール製品の長手方向長さとしては、例えば、5〜300m等が挙げられる。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1.0Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を1回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量30g/m2、屈折率1.561であった。
上記フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の、一方の面上に、帯電防止層6を積層した。該帯電防止層6は、固着樹脂としてポリエステル樹脂中に、酸化スズ微粒子(平均粒子径20nm)を、固着樹脂と酸化スズ微粒子との質量比(固着樹脂:酸化スズ微粒子)が75:25となるようにして、混合、分散した帯電防止剤を、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の一方の面上に塗布、乾燥することにより設けた。設けた帯電防止層6の質量は、0.5g/m2、厚さは0.4μmであった。
前述した、帯電防止層6を一方の面上に設けた、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の該帯電防止層6上に、前述した使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が上記帯電防止層6側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/アクリル酸エステル系粘着剤/帯電防止層6/フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300、の積層構造である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚のコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)に、樹脂組成物層3とする表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物3とする該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aのコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)が硬化樹脂組成物3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が90g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を積層したまま、樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、図4に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/帯電防止層6/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/帯電防止層6/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5)である不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m2、屈折率1.561であった。
上記フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の、一方の面上に、帯電防止層6を積層した。該帯電防止層6は、固着樹脂としてポリエステル樹脂中に、酸化スズ微粒子(平均粒子径20nm)を、固着樹脂と酸化スズ微粒子との質量比(固着樹脂:酸化スズ微粒子)が75:25となるようにして、混合、分散した帯電防止剤を、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の一方の面上に塗布、乾燥することにより設けた。設けた帯電防止層6の質量は、0.5g/m2、厚さは0.4μmであった。
前述した、帯電防止層6を一方の面上に設けた、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の該帯電防止層6上に、前述した使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が上記帯電防止層6側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/アクリル酸エステル系粘着剤/帯電防止層6/フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300、の積層構造である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚のコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)に、樹脂組成物層3とする表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物3とする該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aのコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)が硬化樹脂組成物3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が90g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を積層したまま、樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、図4に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/帯電防止層6/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/帯電防止層6/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5)である不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m2、屈折率1.561であった。
上記フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の、一方の面上に、帯電防止層6を積層した。該帯電防止層6は、固着樹脂としてポリエステル樹脂中に、酸化スズ微粒子(平均粒子径20nm)を、固着樹脂と酸化スズ微粒子との質量比(固着樹脂:酸化スズ微粒子)が75:25となるようにして、混合、分散した帯電防止剤を、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の一方の面上に塗布、乾燥することにより設けた。設けた帯電防止層6の質量は、0.5g/m2、厚さは0.4μmであった。
前述した、帯電防止層6を一方の面上に設けた、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300の該帯電防止層6上に、前述した使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が上記帯電防止層6側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/アクリル酸エステル系粘着剤/帯電防止層6/フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300、の積層構造である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚のコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)に、樹脂組成物層3とする表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物3とする該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aのコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)が硬化樹脂組成物3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が40g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を積層したまま、樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、図4に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/帯電防止層6/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/帯電防止層6/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5)である不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1.0Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を1回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量30g/m2、屈折率1.561であった。
使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とする厚さ50μmのPETフィルム上に、表1に記載の樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上から上記使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするPETフィルムと同一製品のPETフィルムをもう1枚載せ、該PETフィルムの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が90g/m2となるように加圧した。その後、上記の使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするPETフィルムを積層したまま、樹脂組成物層3とする樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5、の積層構造である、不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布2のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1.0Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を1回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量30g/m2、屈折率1.561であった。
使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とする厚さ50μmのPETフィルム上に、表1に記載の樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上から上記使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするPETフィルムと同一製品のPETフィルムをもう1枚載せ、該PETフィルムの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が90g/m2となるように加圧した。その後、上記の使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするPETフィルムを積層したまま、樹脂組成物層3とする樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5、の積層構造である、不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布2のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
実施例1において、帯電防止層6の積層をおこなわなかった他は、実施例1と同様におこない、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5、の積層構造である、比較例1の不燃性シートを得た。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1.0Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を1回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量30g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300に、前述した使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤がコスモシャイン(登録商標)A4300側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/アクリル酸エステル系粘着剤/フィルム層4とするコスモシャイン(登録商標)A4300、の積層構造である積層体Bを得た。該積層体Bは2枚用意した。
上記得られた積層体B1枚のコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)に、樹脂組成物層3とする表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物層3とする該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Bのうち、もう一方を、該積層体Bのコスモシャイン(登録商標)A4300面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)が硬化樹脂組成物3側となるように載せ、当該積層体Bの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が90g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を積層したまま、樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/フィルム層4(コスモシャイン(登録商標)A4300)/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5、の積層構造である比較例2の不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布2のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、フィルム層4とする塩化ビニル樹脂フィルム(オカモト株式会社製、一般用PVC#320、厚さ100μm、質量120g/m2)に、前述した使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が上記塩化ビニル樹脂フィルム側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/アクリル酸エステル系粘着剤/フィルム層4とする塩化ビニル樹脂フィルム、の積層構造である積層体Cを得た。該積層体Cは2枚用意した。
上記得られた積層体C1枚の塩化ビニル樹脂フィルム面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)に、樹脂組成物層3とする表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物層3とする該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Cのうち、もう一方を、該積層体Cの塩化ビニル樹脂フィルム面側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とは反対面側)が硬化樹脂組成物3側となるように載せ、当該積層体Cの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が40g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を積層したまま、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/フィルム層4(塩化ビニル樹脂フィルム)/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/フィルム層4(塩化ビニル樹脂フィルム)/保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5、の積層構造である比較例3の不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布2のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布2の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
(ガラス繊維布の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維布2とするガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物2は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m2、屈折率1.561であった。
使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とする厚さ50μmのPETフィルム上に、表1に記載の樹脂組成物層3とする硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化樹脂組成物を含浸させた。次いで、上から上記使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするPETフィルムと同一製品のPETフィルムをもう1枚載せ、該PETフィルムの上からローラで硬化樹脂組成物層3の質量が90g/m2となるように加圧した。その後、上記の使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5とするPETフィルムを積層したまま、樹脂組成物層3とする樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層3を形成し、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる樹脂組成物層3/使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5、の積層構造である、比較例4の不燃性シートを得た。得られた不燃性シートにおいて、ガラス繊維布2のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布2の層の両面上には硬化樹脂組成物層3が形成されていた。
前述した方法によりおこなった。
得られた不燃性シートについて、使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム5を剥離して(保護フィルム5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤を含む場合は該粘着剤ごと剥離して)上記特定のヒートサイクル試験をおこない、そして、該不燃性シートを20cm角にカットしたシートを、試験台上の15cm角の中に1mm角に切り出した紙片を50枚散布したその上に静置させ、その後静かにシートを上方に引き上げたときのシートに吸い付いた紙片の数により評価を行った。なお、使用した紙は厚さ0.1mm、質量70g/m2の紙を使用した。
以下の基準により判定し、3点以上を合格とした。
3点・・・紙片が全く吸い付かなかった
2点・・・吸い付いた紙片が1〜9枚
1点・・・吸い付いた紙片が10枚以上
前述した方法によりおこなった。
2・・・ガラス繊維布
3・・・樹脂組成物層
31、32・・・樹脂組成物層の表面側部分
4・・・フィルム層
41、42・・・フィルム層の表面側部分
5・・・使用時に剥離される剥離可能な保護フィルム
6・・・帯電防止層
Claims (6)
- ガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる硬化性樹脂組成物層とを含む、不燃性シートであって、
前記硬化性樹脂組成物層上にポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含むフィルム層が積層され、
前記不燃性シートの使用時に表面層となるように金属又は金属酸化物を含む帯電防止層を備え、
前記不燃性シートの下記ヒートサイクル試験前後において、表面抵抗率が1×1011Ω以下である、不燃性シート。
<ヒートサイクル試験条件>
前記不燃性シートを100mm×100mmの大きさに切り出してサンプルとし、該サンプルを、予め温度23℃、相対湿度50%RHに初期設定しておいた恒温恒湿器(エスペック株式会社製商品名PSL−2KPH)に入れて、以下(1)〜(5)を1サイクルとし、計10サイクルおこなう。
(1)温度23℃、相対湿度50RHから、温度60℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を14分として、移行させる。
(2)上記温度60℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(3)上記温度60℃、相対湿度50%RHから、温度20℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を45分として、移行させる。
(4)上記温度20℃、相対湿度50%RHで、8時間保持する。
(5)上記温度20℃、相対湿度50%RHから、温度23℃、相対湿度50%RHまで、移行時間を1分として、移行させる。 - 前記ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びポリアミド樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1に記載の不燃性シート。
- 前記帯電防止層が、固着樹脂と、該固着樹脂中に分散される前記金属又は金属化合物微粒子とを含む層であって、
前記固着樹脂と、前記金属又は金属化合物微粒子と、の質量比(固着樹脂の質量(g/m 2 ):金属又は金属化合物微粒子の質量(g/m 2 ))が8:1〜2:1である、請求項1又は2に記載の不燃性シート。 - 全光線透過率が90%以上、ヘーズが20%以下、である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不燃性シート。
- 防煙垂壁用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の不燃性シート。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の不燃性シートを備える、防煙垂壁。
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