JP6243562B1 - 透明シート、該透明シートを含む防煙垂壁、及び透明シートの製造方法 - Google Patents

透明シート、該透明シートを含む防煙垂壁、及び透明シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス繊維と樹脂との透明樹脂複合体で、ガラス繊維布帛を薄いものとした場合に、初期引裂強度を向上させつつ、透明性の向上、維持が可能な透明シートの提供。【解決手段】厚さが8〜30μmのガラス繊維布帛2と、ガラス繊維布帛2に含浸された状態で含まれる硬化樹脂組成物層3と、硬化樹脂組成物層3に積層された、ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層4を含む透明シート1。好ましくは、硬化樹脂組成物層3が、アクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものである透明シート1。ガラス繊維布帛2が織物であり、織物を構成するガラス糸は、平均フィラメントが3.5〜4.5μmで、フィラメント本数が20〜110本で、織物が、経緯ともに80〜120本/25mm厚さが9〜30μmで、質量が9〜35g/m2で、硬化樹脂組成物層3と熱可塑性樹脂層4の合計質量が、150〜300g/m2である、透明シート1。【選択図】図1

Description

本発明は、透明シートに関し、特に防煙垂壁等に好適な透明シート、これを用いた防煙垂壁、及び該透明シートの製造方法に関する。
建築基準法及び建築基準法施行令は、建築物の火災時に発生する煙、有毒ガスなどの流動を妨げて、避難及び消火活動が円滑に行えるように、排煙設備を設けることを規定している。従って、オフィスビル、商業施設などの建築物には、排煙設備及び遮煙設備として、防煙垂壁などが設置されることが多い。
防煙垂壁は、火災発生時の煙、有毒ガスなどが廊下や上層階へ流動することを一時的に遮断し、避難に必要な時間を確保することなどを目的として、通常、建築物の天井に取り付けられている。このため、防煙垂壁によって視野が妨げられたり、美観が損なわれたりしないよう、防煙垂壁としては、透明板ガラス、ガラス繊維と樹脂との透明樹脂複合体などが用いられている。ガラス繊維と樹脂との透明樹脂複合体は、透明板ガラスに比して割れにくいという利点を有する。例えば、特許文献1には、ガラス繊維織物と硬化樹脂層とを含む透明不燃性シートが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、ガラス繊維布帛とこれに含浸させた透明な硬化樹脂層とを含む基材層を有しており、該基材層の少なくとも片面に補強層が一体に形成してある透明不燃性シートが開示されている。
特開2005−319746号公報 特開2011−213093号公報
しかしながら、例えば、特許文献1に開示されたような透明不燃性シートは、不燃性に優れるものの、ヘーズが高く、透明性が不十分であるという問題がある。
本発明者等は、上記透明不燃性シートの透明性が不十分となる原因について検討した。そして、本発明者等は、例えば、特許文献1に実施例として具体的に開示されている透明不燃性シートは、不燃性を優れたものとすべく厚さ100μm程度の比較的厚いガラス繊維織物を使用しており、入射光のガラス繊維と硬化樹脂との界面での屈折や反射が多くなることに起因して、透明性が不十分となることを知得した。
そこで、本発明者等は、上記特許文献1に開示されている透明不燃性シートのガラス繊維織物をより薄いもの、例えば30μm以下とし、透明性を向上させようとした。しかし、特許文献1に開示されている透明不燃性シートのガラス繊維織物の厚さを薄くした場合、引裂強度、特に初期引裂強度が劣りやすくなるという問題があることを知得した。
一方、特許文献2に開示された透明不燃性シートによれば、少なくとも片面に補強層が一体に形成してあるので、透明不燃性シート全体の引裂強さを高く維持することができる。そして、補強層として、例えばガラス繊維からなる網体や、塩化ビニル樹脂フィルムなどが、単独で或いはこれらを組み合わせて用いることが開示されている。しかし、補強層として、ガラス繊維からなる網体を用いた場合は、ヘーズが高くなり、製造直後であっても高い透明性が得られないという問題があった。また、塩化ビニル樹脂フィルムを補強層とした場合、通常環境下では問題が少ないが、例えば高温多湿環境下において防煙垂壁として長期間使用すると、透明性を維持することができない場合があるという問題があった。すなわち、従来、ガラス繊維と樹脂との透明複合体の従来技術において、製造直後及び高温多湿環境下での長期間の使用後、の透明性と、初期引裂強度とは、一方の性能を高くすれば他方の性能が悪化する、トレードオフの関係性にある。
このような状況下、本発明は、ガラス繊維と樹脂との透明樹脂複合体において、ガラス繊維布帛を薄いものとした場合に、初期引裂強度を向上させつつ、製造直後及び高温多湿環境下での長期間の使用後、の透明性を優れやすくすることが可能な、透明シートを提供することを主な目的とする。
本発明者等は、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、特許文献2に開示されている透明不燃性シートにおいて、塩化ビニル樹脂フィルムを補強層とし、例えば高温多湿環境下において防煙垂壁として長期間使用したときに透明性を維持することができない場合があることの原因が、塩化ビニル樹脂フィルムに含有されている可塑剤のブリードアウトにあることを突き止めた。
すなわち、塩化ビニル樹脂フィルムには多量の可塑剤が含有されているところ、これを硬化樹脂組成物層に積層させた場合、高温多湿環境下において防煙垂壁として長期間使用すると、該可塑剤が移行(ブリードアウト)し塩化ビニル樹脂フィルムと硬化樹脂組成物層の界面に滲出し、透明性を維持できなくなる場合があることを突き止めた。
そして、本発明者等が検討を重ねた結果、ガラス繊維布帛を厚さ8〜30μmとすることにより製造直後の透明性を向上させつつ、硬化樹脂組成物層に積層する層として可塑剤が不要なポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂層とすることにより、高温多湿環境下において防煙垂壁として長期間使用した場合に上記製造直後の透明性を維持し初期引裂強度を向上させ得ることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.厚さが8〜30μmのガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された状態で含まれる硬化樹脂組成物層と、前記硬化樹脂組成物層に積層された、ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層と、を含む透明シート。
項2.前記硬化樹脂組成物層が、アクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものである、項1に記載の透明シート。
項3.前記ガラス繊維布帛が織物であり、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜110本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに80〜120本/25mm、厚さが9〜30μm、質量が9〜35g/mである、項1又は2に記載の透明シート。
項4.前記透明シートにおいて、前記硬化樹脂組成物層及び前記熱可塑性樹脂層の合計質量が150〜300g/mである、項1〜3のいずれか1項に記載の透明シート。
項5.前記熱可塑性樹脂層における表面側にさらに使用時に剥離される剥離可能なカバー材が積層され、前記熱可塑性樹脂層が少なくとも表面側に帯電防止剤を含む、項1〜4のいずれか1項に記載の透明シート。
項6.下記促進試験前後の全光線透過率が90%以上、ヘーズが3%以下である、項1〜5のいずれか1項に記載の透明シート。
(促進試験方法)
透明シートを恒温恒湿機に入れ、50℃、湿度90%の湿熱環境下で7日間加熱し、乾燥、自然冷却をおこなう。
項7.項1〜6のいずれか1項に記載の透明シートを含む、防煙垂壁。
項8.ガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された状態で含まれる光硬化樹脂組成物層と、前記光硬化樹脂組成物層に積層された、熱可塑性樹脂層と、を含む透明シートの製造方法であって、光透過性のカバー材が積層された光透過性の熱可塑性樹脂フィルムを少なくとも2枚準備する工程Aと、ガラス繊維布帛が浸漬された未硬化の光硬化樹脂組成物を、前記工程Aで得られた前記熱可塑性樹脂フィルム2枚で、光透過性のカバー材が外側となるようにして挟んだ状態で、前記未硬化の光硬化樹脂組成物に光を照射し、前記未硬化の光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程Bと、を含む、透明シートの製造方法。
本発明によれば、ガラス繊維と樹脂との複合体において、ガラス繊維布帛を薄いものとした場合に、初期引裂強度を向上させつつ、製造直後及び高温多湿環境下での長期間の使用後、の透明性(以下、総称して「高温多湿環境下使用前後の透明性」と略することがある。)を優れやすくすることが可能な、透明シートを提供することができる。従って、本発明の透明シートは、例えば防煙垂壁等に好適に用いることができる。
本発明の透明シートの一例を示す略図的断面図である。 本発明の透明シートの一例を示す略図的断面図である。 本発明の初期引裂強度の測定方法を説明する略図的平面図である。
本発明の透明シートは、厚さが8〜30μmのガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された硬化樹脂組成物層と、前記硬化樹脂組成物層に積層された、ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層と、を含むことを特徴とする。
例えば図1に示されるように、本発明の透明シート1は、ガラス繊維布帛2と、ガラス繊維布帛2に含浸された硬化樹脂組成物層3と、ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂4(以下、「熱可塑性樹脂層4」と略することがある。)を含む積層構造を有する。透明シート1において、ガラス繊維布帛2は、少なくとも1層含まれていればよく、複数層含まれていてもよい。
図1において、硬化樹脂組成物層3は、ガラス繊維布帛2を構成している複数のガラス繊維の隙間を埋めており、硬化樹脂組成物層3の一方の表面側部分31と、他方の表面側部分と32とは、当該隙間部分を介して通じている。また、本発明の透明シート1においては、透明性を高める観点から、例えば図1に示されるように、ガラス繊維布帛2の層の少なくとも一方の面上に当該硬化樹脂組成物層3が形成されていることが好ましく、ガラス繊維布帛2の層の面上に当該硬化樹脂組成物層3が形成されていることがより好ましい。
また、本発明の透明シート1は、前記熱可塑性樹脂層4における表面側に、必要に応じて、別の層を積層することができる。当該別の層としては、例えば、図2に例示するように、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層することができる。以下、本発明の透明シート1を構成する各層の組成について詳述する。
(ガラス繊維布帛2)
本発明の透明シート1において、ガラス繊維布帛2は、複数のガラス繊維により構成されている。ガラス繊維布帛2において、複数のガラス繊維は、互いに絡み合って1枚の布帛を形成している。ガラス繊維布帛2としては、例えば、複数の経糸と複数の緯糸とで構成されるガラス繊維織物(ガラスクロス)が挙げられる。ガラス繊維織物の織組織としては、特に制限されず、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。
ガラス繊維布帛2を構成するガラス繊維のガラス材料としては、特に制限されず、例えば公知のガラス材料を用いることができる。ガラス材料としては、例えば、無アルカリガラス(Eガラス)、耐酸性の含アルカリガラス(Cガラス)、高強度・高弾性率ガラス(Sガラス、Tガラス等)、耐アルカリ性ガラス(ARガラス)等が挙げられ、好ましくは汎用性の高い無アルカリガラス(Eガラス)が挙げられる。ガラス繊維布帛2を構成するガラス繊維は、1種類のガラス材料からなるものであってもよいし、異なるガラス材料からなるガラス繊維を2種類以上組み合わせたものであってもよい。また、透明性をより向上させる観点から、後述する、硬化樹脂組成物層3の屈折率と近似するガラス材料を選択することが好ましい。
本発明の透明シート1において、ガラス繊維布帛は、厚さが8〜30μmである。透明樹脂とガラスクロスとの複合材における従来技術よりも薄いガラス繊維布帛とすることにより、燃えにくい性質を維持しつつ透明シートの高温多湿環境下使用前後の透明性を向上することが可能となる。上記厚さは、8〜30μmが好ましく、9〜20μmがより好ましく、9〜13μmが特に好ましい。
また、本発明の透明シート1において、透明シートの高温多湿環境下使用前後のヘーズをより一層小さいものとしつつ、透明シートに含有される樹脂が燃焼したときにガラス繊維布帛の目荒れの発生をより一層防ぎやすくするという観点から、ガラス繊維布帛が織物であり、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜110本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに80〜120本/25mm、厚さが9〜30μm、質量が9〜35g/mであるものとすることが好ましい。
また、上記ガラス繊維織物において、透明シートに含有される樹脂が燃焼したときにガラス繊維布帛の目荒れの発生をより一層防ぎやすくするという観点から、ガラス繊維織物の厚さを経糸のガラスフィラメントの直径と緯糸のガラスフィラメントの直径との平均値で除した値(ガラスクロスの厚さ/{(経糸のガラスフィラメントの直径+緯糸のガラスフィラメントの直径)/2})として示される平均段数が2.5以上3.5未満の範囲にあることが好ましい。
例えば本発明の透明シート1を防煙垂壁に用いる場合、ガラス繊維布帛が火災発生時の煙の拡散を防ぐ役割を果たす。そして、火災発生時には熱風が天井を伝って流れる場合があり、これを防煙垂壁で防ぐことが求められる。
一方、上記したような構成であるガラス繊維織物は、厚さが、平均フィラメント径に対して数倍程度、フィラメント数本分程度である。すなわち、上記ガラス繊維織物の構成は、複数本あるフィラメントがガラス織物平面方向に拡幅されていることも表している。特定のフィラメント径のフィラメントを特定本数含むガラス糸を、ガラス繊維織物が特定の厚さとなるように扁平化することで、扁平化されない丸いガラス糸に比して火災発生時の樹脂成分の燃焼によっても織目がより一層ずれにくくなり大きな貫通孔が生じることをより一層防ぎやすくなる。また、上記のようなガラス繊維織物の構成とすることで、透明シートに入射する光の屈折、反射を低減でき、高温多湿環境下使用前後の透明性が一層向上することもできる。上記したようなガラス繊維織物を製造する方法としては、例えば、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜110本であるガラス糸を、織密度が経緯ともに80〜120本/25mmとなるようにエアージェット織機等で製織し、ガラス繊維織物の張力を経方向が50〜100N/m、より好ましくは80〜100N/mとしながら1〜3MPa程度の圧力の水流処理をおこなうことが挙げられ、当該処理を複数回おこなうことが好ましく挙げられる。
同様の観点から、ガラス繊維布帛が織物であり、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.2μm、フィラメント本数が45〜110本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに85〜105本/25mm、厚さが9〜30μm、質量が9〜35g/mであるものとすることがより好ましく、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜55本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに80〜120本/25mm、厚さが9〜13μm、質量が9〜15g/mであるものとすることがさらに好ましく、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.2μm、フィラメント本数が45〜55本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに85〜105本/25mm、厚さが9〜13μm、質量が9〜13g/mであるものとすることが特に好ましい。
ガラス繊維布帛2と硬化樹脂組成物層3との屈折率の差としては、0.02以下が好ましく、0.01以下がより好ましく、0.005以下がさらに好ましい。ガラス繊維布帛2の屈折率としては、好ましくは1.45〜1.65程度、より好ましくは1.50〜1.60程度が挙げられる。
なお、上記ガラス繊維布帛2の屈折率の測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、ガラス繊維布帛2を構成するガラス繊維について、浸液としてヨウ化メチレン(n 231.747)、フタル酸ブチル(n 231.491)及び炭酸ジメチル(n 231.366)を用い、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2Tを用い、光源として波長589nmのナトリウムD線を用いて温度23℃で測定を行い、試験数5回の平均値を屈折率の値とする。また、硬化樹脂組成物3の屈折率の測定は、JIS K 7142:2008のB法に準じて行う。具体的には、硬化させた硬化樹脂組成物を粉体化し、浸液としてヨウ化メチレン(n 231.747)、フタル酸ブチル(n 231.491)及び炭酸ジメチル(n 231.366)を用い、顕微鏡として小型測定顕微鏡STM5−311(オリンパス社製、観察倍率400倍)を用い、光源として波長589nmのナトリウムD線を用いて温度23℃で測定を行い、試験数5回の平均値を屈折率の値とする。
ガラス繊維布帛2と硬化樹脂組成物層3とのアッベ数の差としては、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。ガラス繊維布帛2のアッベ数としては、30〜80が好ましく、40〜70がより好ましく、50〜65がさらに好ましい。なお、硬化樹脂組成物、ガラス繊維のアッベ数は、次のように測定する。
(硬化樹脂組成物のアッベ数)
ガラス繊維布帛が含まれていない硬化樹脂組成物のシートを、ガラス繊維布帛を含む場合と同じ条件で同じ厚みとして作製し、試験片を幅8mm、長さ20mmとして表面をよく研磨し、JIS K 7142A法に準じ、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2T、接触液としてジヨードメタン、光源として波長589nmのナトリウムD線を用い、測定温度を23℃として、波長589nmの屈折率を測定する。続いて、光源を自然光として分散値を測定、算出し、下記式(III)に従い、アッベ数を算出する。
アッベ数=(波長589nmの屈折率−1)/分散値 (III)
(ガラス繊維のアッベ数)
ガラス繊維を構成するガラス材料を用いて、幅8mm、長さ20mm、厚み5mmのガラスシートを作製し、表面をよく研磨し、JIS K 7142A法に準じ、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2T、接触液としてジヨードメタン、光源として波長589nmのナトリウムD線を用い、測定温度を23℃として、波長589nmの屈折率を測定する。続いて、光源を自然光として分散値を測定、算出し、上記式(III)に従い、アッベ数を算出する。
(硬化樹脂組成物層3)
本発明の透明シート1において、硬化樹脂組成物層3は、後述のガラス繊維布帛2に含浸されており、硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物により形成されている。具体的には、硬化樹脂組成物層3は、硬化性樹脂を含む樹脂組成物に対して、光、熱などのエネルギーを与えることによって樹脂組成物が硬化した硬化物により形成されている。
硬化性樹脂としては、透明シート1の高温多湿環境下使用前後の透明性をより一層向上させる観点から、硬化樹脂組成物層3と前述したガラス繊維布帛2の屈折率とを近似させることができるものが好ましい。好ましい硬化性樹脂としては、硬化樹脂組成物が光硬化性となるものが好ましく、例えば、ビニルエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フルオレンアクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、硬化性アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、熱可塑性樹脂層4との接着性をより向上させるという観点から、アクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものが特に好ましい。本発明において、アクリルシラップとは、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などの(メタ)アクリル酸エステルポリマーをメタクリル酸メチルなどのアクリル単量体に溶解した重合性液状混合物をいう。上記アクリルシラップの中でも、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体、及びメタクリル酸メチル/アクリル酸ノルマルブチル共重合体からなる群より選ばれる1種以上のアクリル酸エステルポリマーをメタクリル酸メチル単量体に溶解したアクリルシラップが特に好ましい。このように、硬化樹脂組成物層3を、アクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものとする場合、熱可塑性樹脂層4との密着性がより向上するため、透明シート1の高温多湿環境下使用前後の透明性がより一層向上するので好ましい。
硬化樹脂組成物層3を形成する樹脂組成物は、硬化促進剤、難燃剤、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤などの添加物をさらに含んでいてもよい。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、トリクロロエチルホスフェート、トリアリルホスフェート、ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステルなどが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、タルクなどが挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、界面活性剤などが挙げられる。これらの添加剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、透明シート1の高温多湿環境下使用前後の透明性を高めるために、後述のガラス繊維布帛2と硬化樹脂組成物3の屈折率とは、近似するように設定される。このような観点から、硬化樹脂組成物3の屈折率としては、好ましくは1.45〜1.65程度、より好ましくは1.50〜1.60程度が挙げられる。また、透明シート1の高温多湿環境下使用前後の透明性を高めるために、後述のガラス繊維布帛2と硬化樹脂組成物3のアッベ数とは、近似するように設定することが好ましい。このような観点から、硬化樹脂組成物3のアッベ数としては、30〜70が好ましく、40〜60がより好ましい。
本発明の透明シート1において、硬化樹脂組成物層3の質量としては、例えば、20〜100g/mが挙げられ、高温多湿環境下使用前後の透明性と不燃性とをより両立するという観点から、20〜50g/mが好ましく挙げられる。また、硬化樹脂組成物層の厚さとしては、例えば、20〜130μmが挙げられ、高温多湿環境下使用前後の透明性と不燃性とをより両立するという観点から、30〜60μmが好ましく挙げられる。
本発明の透明シート1において、ガラス繊維布帛2と硬化樹脂組成物層3との重量比は、高温多湿環境下使用前後の透明性と不燃性とをより一層両立するという観点から、ガラス繊維布帛2及び硬化樹脂組成物層3の合計質量に対する、ガラス繊維布帛2の質量の割合が5〜50質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。また、ガラス繊維布帛2の、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を剥離後の透明シート1の全質量(すなわち、剥離可能なカバー材5を除く質量)中の割合(=ガラス繊維布帛2の質量(g)/剥離可能なカバー材5を除く質量(g)×100(%))としては、例えば、3〜20質量%が挙げられ、3〜15質量%が好ましく挙げられ、3〜10質量%がより好ましく挙げられる。
(熱可塑性樹脂層4)
本発明の透明シート1において、熱可塑性樹脂層4は、ガラス繊維布帛2に含浸された硬化樹脂組成物層3に積層され、透明シート1の高温多湿環境下において長期間使用した場合に透明性を維持させつつ、初期引裂強度を向上させる役割を果たす。
熱可塑性樹脂層4は、ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含む。ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、可塑剤の量が少なくてもフィルム化が可能なものが挙げられ、ポリ塩化ビニル樹脂以外の非晶性の熱可塑性樹脂を含む2軸延伸フィルムが好ましく挙げられる。ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びポリアミド樹脂が挙げられ、これらを少なくとも1種以上含むものとすることもできる。また、熱可塑性樹脂層4は、ポリ塩化ビニル樹脂を含まないものとすることもできる。透明シート1の初期引裂強度をより一層優れたものとする観点から、熱可塑性樹脂層4は、エレメンドルフ引裂伝播抵抗(株式会社東洋精機製作所製エレメンドルフ引裂機を用い、JIS K7128−2・1998に基づいて引裂強さ(N)を測定し、この測定値をフィルム厚みで除して引裂伝播抵抗(N/mm)とする。なお、引裂強度はたて方向及びよこ方向それぞれ20サンプルの試験結果の平均値とする。)がたて方向及びよこ方向ともに1N/mm以上のものが挙げられ、3〜20N/mmのものが好ましく挙げられ、5〜15N/mmのものがより好ましく挙げられる。中でも、耐薬品性(防煙垂壁として使用するときはアルカリ洗剤耐性を含む。)、初期引裂強の向上及び透明性をより一層両立させるという観点からは、熱可塑性樹脂層4はポリエステル樹脂を含むものとすることが好ましい。該ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はポリエチレンナフタレート(PEN)とすることが挙げられる。熱可塑性樹脂層4における可塑剤の含有量としては、例えば、10質量%以下が挙げられ、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下が特に好ましく挙げられる。上記可塑剤としては、塩化ビニル樹脂の可塑剤として公知のものが挙げられ、例えば、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジオチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、イソフタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどのフタル酸系可塑剤、アジピン酸−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−2−デシル、セバチン酸ジブチル、セバチン酸−2−エチルヘキシルなどの脂肪酸エステル可塑剤、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸−2−エチルヘキシルジフェニル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチルなどのトリメリット酸エステル系可塑剤、アジピン酸系ポリエステル可塑剤、フタル酸系ポリエステル可塑剤などのポリエステル系可塑剤、テレフタル酸系可塑剤が挙げられる。
熱可塑性樹脂層4には、必要に応じて、コロナ処理やフレーム処理、プラズマ処理などの表面処理を施すことができ、また、易滑性、易接着性、帯電防止性などの各種機能を付与するコーティング層、耐摩耗性を向上させるハードコート層等を設けたものであってもよい。
中でも、後述する、熱可塑性樹脂層4における表面側にさらに使用時に剥離される剥離可能なカバー材5が積層される場合は、熱可塑性樹脂層4が少なくとも表面側(図2における熱可塑性樹脂層4の表面側部分41及び42)に帯電防止剤を含むことが好ましい。例えば、本発明の透明シート1を防煙垂壁とする場合、施工時の取り扱い性を向上させる観点から、剥離可能なカバー材5が積層されることが好ましい。そして、当該カバー材5は、例えば、防煙垂壁がショッピングモール等大型施設に設置される場合に、該大型施設開業に合わせて(すなわち、防煙垂壁として使用する際に)剥離される。一方、当該カバー材5の剥離の際、熱可塑性樹脂層4と当該カバー材5との摩擦が生じ、熱可塑性樹脂層4に静電気を帯びてしまう場合があり、空気中に存在する粉塵等が防煙垂壁表面に付着してしまうことが考えられる。従って、熱可塑性樹脂層4が少なくとも表面側に帯電防止剤を含むものとすることにより、カバー材5の剥離に伴う静電気発生がより一層抑制でき、透明シート1の製造直後の優れた透明性を維持しやすくなる。
上記帯電防止剤としては、公知のものが使用でき、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性帯電防止剤;スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤;アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤;アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性の帯電防止剤等の各種界面活性剤型帯電防止剤;更には上記のような帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤、銀、酸化錫、酸化亜鉛等の無機系帯電防止剤等が挙げられる。また、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有し、電離放射線により重合可能なモノマーやオリゴマー、例えば、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマー、それらの第4級化合物等の重合性帯電防止剤も使用できる。また、銀系、酸化錫系、酸化亜鉛系等の無機系帯電防止剤とする場合、無機微粒子の粒径としては、例えば、BET法を用いて求めた粒子径(BET粒子径)が可視光線の波長以下の100nm以下、好ましくは1〜100nmとすることで、透明シート1の透明性をより維持しやすくなる。
本発明の透明シート1において、熱可塑性樹脂層4の1層あたりの質量としては、例えば、30〜150g/mが挙げられ、初期引裂強度と不燃性とをより両立するという観点から、50〜90g/mが好ましく挙げられ、60〜80g/mがより好ましく挙げられる。また、熱可塑性樹脂層4の厚さとしては、例えば、20〜100μmが挙げられ、初期引裂強度と不燃性とをより両立するという観点から、30〜70μmが好ましく挙げられ、40〜60μmがより好ましく挙げられる。また、例えば、熱可塑性樹脂層4に、易滑性、易接着性、帯電防止性などの各種機能を付与するコーティング層及び/又は耐摩耗性を向上させるハードコート層等、別の層を積層する場合は、当該別の層の厚さとしては、例えば、0.1〜3μmが挙げられ、0.1〜1μmが好ましく挙げられる。
(剥離可能なカバー材5)
本発明の透明シート1は、必要に応じて、熱可塑性樹脂層4における表面側にさらに使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層することができる。これにより、例えば、本発明の透明シート1を防煙垂壁とする場合、施工時に透明シート1に傷等が発生し透明性や美感が低下するのを防ぎやすくなる。
そして、前述のように、当該カバー材5は、例えば、建築基準法により防煙垂壁設置が義務付けられる施設に設置される場合に、例えば、防煙垂壁設置工事終了後に(すなわち、防煙垂壁として使用する際に)剥離される。一方、当該カバー材5の剥離の際、熱可塑性樹脂層4と当該カバー材5との摩擦が生じ、熱可塑性樹脂層4に静電気を帯びてしまう場合があり、空気中に存在する粉塵等が防煙垂壁表面に付着してしまうことが考えられる。従って、熱可塑性樹脂層4における表面側にさらに使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層する場合は、熱可塑性樹脂層4が少なくとも表面側に帯電防止剤を含むものとすることにより、カバー材5の剥離に伴う静電気発生がより一層抑制でき、透明シート1の優れた透明性を維持しやすくなるので好ましい。
上記剥離可能なカバー材5としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、カバー材5を剥離する際に、カバー材5と熱可塑性樹脂層4との接着力が、熱可塑性樹脂層4と硬化樹脂組成物層3との接着力よりも小さいものであればよい。中でも、上記剥離可能なカバー材5として、光透過性のカバー材とすれば、例えば、前述した硬化樹脂組成物層3を形成する樹脂組成物を光硬化性の硬化樹脂組成物とする場合に、当該硬化樹脂組成物を硬化させる工程においても熱可塑性樹脂組成物層4に傷等が発生し透明性や美感が低下することを防ぎやすくなる点で好ましい。上記光透過性としては、光硬化性樹脂を硬化させる光を透過させれば特に制限されないが、例えば、100〜400nmの波長の光を透過させるもの、250〜400nmの波長の光を透過させるものが挙げられる。カバー材の光線透過率としては、例えば、UV透過率測定器(株式会社島津製作所製商品名UV3150)にて測定する、測定波長250〜400nm間の平均透過率が40%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、60%以上が特に好ましい。
(透明シート1の物性、性能)
本発明の透明シート1の厚さとしては、例えば、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を剥離後の透明シート1の厚さ(すなわち、剥離可能なカバー材5を除く厚さ)としては、100〜300μm、好ましくは150〜200μmが挙げられる。また、本発明の透明シート1の質量として、例えば、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を剥離後の透明シート1の質量(すなわち、剥離可能なカバー材5を除く質量)として、100〜400g/mが挙げられ、150〜300g/mが好ましく挙げられる。また、本発明の透明シート1において、前記硬化樹脂組成物層及び前記熱可塑性樹脂層の合計質量が150〜300g/m、より好ましくは150〜200g/mであると、不燃性と引裂強度とを一層両立しやすくなるので好ましい。
本発明の透明シート1においては、ガラス繊維布帛の厚さが8〜30μmであり、熱可塑性樹脂層4を積層することから、高温多湿環境下使用前後の透明性が高いものとし得る。高温多湿環境下使用前後の高い透明性を担保する観点から、本発明の透明シート1の高温多湿環境下使用前の全光線透過率は、85%以上が挙げられ、好ましくは90%以上である。また、本発明の透明シート1の高温多湿環境下使用前のヘーズは、5%以下が挙げられ、3%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。透明シート1の全光線透過率及びヘーズは、それぞれ、JIS K7375 2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に従って測定して得られた値である。
上記のように高温多湿環境下使用前の高い透明性を担保するには、ガラス繊維布帛の厚さが8〜30μmとするほか、ガラス繊維布帛2と硬化樹脂組成物層3との屈折率差をより小さいものとしたり、ガラス繊維布帛が織物であり、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜55本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに80〜120本/25mm、厚さが9〜15μm、質量が9〜15g/mとしたり、硬化樹脂組成物層3をアクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものとすること等が挙げられる。
本発明の透明シート1の高温多湿環境使用後の全光線透過率としては、下記促進試験後の透明シート1の全光線透過率が、85%以上が挙げられ、好ましくは90%以上である。また、本発明の透明シート1の高温多湿環境下使用後のヘーズとしては、下記促進試験後の透明シート1のヘーズが5%以下が挙げられ、3%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。
(促進試験方法)
透明シートを恒温恒湿機に入れ、50℃、湿度90%の湿熱環境下で7日間加熱し、乾燥、自然冷却した後、JIS K7375 2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に従って測定する。
上記のように高温多湿環境使用後の高い透明性を担保するには、前述した高温多湿環境下使用前の高い透明性を担保する方法及び熱可塑性樹脂層4をポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含むものとすることの他、熱可塑性樹脂層4に含まれる可塑剤の量を少ないものとしたりすること等が挙げられる。
本発明の透明シート1においては、熱可塑性樹脂層4を設けていることから、初期引裂強度を高いものとし得る。高い初期引裂強度を担保する観点から、初期引裂強度は、30〜100(N)が好ましく、40〜100(N)がより好ましく、50〜100(N)が特に好ましい。本発明において、初期引裂強度は、次のように測定、算出される。
(試験方法)
JIS R 3420:2013の7.16のC法(トラペゾイド法)に準じ、透明シートから75mm×150mmの試験片をたて方向、よこ方向にそれぞれ採取し、直角を含む2つの台形部(図3に例示する台形A部に相当)それぞれに裏表両面に滑り止めのためのテープ(積水化学株式会社製商品名600S)を貼付し、切れ目は入れずに、定速荷重型引張試験機(株式会社オリエンテック製商品名RTC−1310A)を用いておこない、最大荷重を測定し、たて方向最大荷重及びよこ方向最大荷重の平均値(=(たて方向最大荷重(N)+よこ方向最大荷重(N))/2)を初期引裂強度(N)とする。
本発明の透明シート1は、ガラス繊維布帛2を含むため、燃えにくい性質(不燃性)を備えることができる。なお、本発明の透明シート1の不燃性としては、一般財団法人建材試験センターの「防耐火性能試験・評価業務方法書」(平成26年3月1日変更版)における4.10.2 発熱性試験・評価方法に従って測定される、輻射電気ヒーターからシートの表面に50kW/mの輻射熱を照射する発熱性試験において、加熱開始後の最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えず、総発熱量が8MJ/m以下であることが好ましい。不燃性をより一層向上させるためには、例えば、硬化樹脂組成物層3及び熱可塑性樹脂層4において、難燃剤の添加や有機物量の減量等を行なえばよい。
(本発明の透明シートの製造方法)
本発明の透明シート1の製造方法としては、特に制限されず、例えば次のような製造方法が挙げられる。まず、上記のガラス繊維布帛2と、硬化樹脂組成物層3を構成する上記の未硬化の硬化樹脂組成物を準備する。該硬化樹脂組成物を熱可塑性樹脂層4とするフィルム(例えばポリエステルフィルム等)に塗布し、ガラス繊維布帛2の両面から当該フィルムを圧着してガラス繊維布帛2の両面側から硬化樹脂組成物を含浸させ、硬化樹脂組成物を加熱や光照射により硬化させて、ガラス繊維布帛2に硬化樹脂組成物層3が含浸され、該硬化樹脂組成物層3に熱可塑性樹脂層4が積層された、透明シート1(熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布帛2に含浸された状態で含まれる硬化樹脂組成物層3/熱可塑性樹脂層4の順で積層された透明シート1)が得られる。
熱エネルギーの付与によって樹脂組成物を硬化させる場合、加熱温度は、特に制限されず、例えば50〜200℃程度とすることができる。また、光エネルギーの付与によって樹脂組成物を硬化させる場合には、樹脂組成物に光を照射して硬化させる。光照射の条件としては、例えば積算光量100〜500mJ/cmとすることができる。
また、例えば、上記熱可塑性樹脂層4が少なくとも表面側に帯電防止剤を含むものとするときは、透明シート1を製造後に帯電防止剤を付与してもよいし、予め熱可塑性樹脂層4とするフィルムに帯電防止処理を施すこともできる。また、本発明の透明シート1を、熱可塑性樹脂層4における表面側にさらに使用時に剥離される剥離可能なカバー材5が積層されたものとする場合は、上記透明シート1を得た後に該カバー材5を積層することができる。また、予め剥離可能なカバー材5を熱可塑性樹脂層4とするフィルムに積層し両者を一体化させておき、カバー材5が外側になるようにして、未硬化の硬化樹脂組成物を熱可塑性樹脂層4の面に塗布し、ガラス繊維布帛2の両面から当該一体化させ硬化樹脂組成物を塗布したシートを圧着してガラス繊維布帛2の両面側から樹脂組成物を含浸させ、硬化樹脂組成物を加熱や光照射により硬化させて、ガラス繊維布帛2に硬化樹脂組成物層3が含浸され、該硬化樹脂組成物層3に熱可塑性樹脂層4が積層され、該熱可塑性樹脂層4に剥離可能なカバー材5が積層された透明シート1(剥離可能なカバー材5/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布帛2に含浸された状態で含まれる硬化樹脂組成物層3/熱可塑性樹脂層4/剥離可能なカバー材5の順で積層された透明シート1)が得られる。
また、本発明の透明シートの製造方法としては、ガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された状態で含まれる光硬化樹脂組成物層と、前記光硬化樹脂組成物層に積層された、熱可塑性樹脂層と、を含む透明シートの製造方法であって、光透過性のカバー材が積層された光透過性の熱可塑性樹脂フィルムを少なくとも2枚準備する工程Aと、ガラス繊維布帛が浸漬された未硬化の光硬化樹脂組成物を、前記工程Aで得られた前記熱可塑性樹脂フィルム2枚で、光透過性のカバー材が外側となるようにして挟んだ状態で、前記未硬化の光硬化樹脂組成物に光を照射し、前記未硬化の光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程Bと、を含むものとすることができる。
(本発明の透明シートの用途)
本発明の透明シートの用途としては、防煙垂壁とすることが挙げられる。中でも、本発明の透明シートは、防煙垂壁使用時において最外層となる層が熱可塑性樹脂層4となる場合は、高周波溶着加工が可能となることから、テンション式防煙垂壁用として、好適に用いることができる。本発明において、テンション式防煙垂壁とは、2対の方立の間に透明不燃性シートが張設されてなる垂壁であり、例えば、天井に垂下されて設置される場合の透明不燃性シートの下部側に無目を有さない防煙垂壁が挙げられる。また、
ガラスの代替と成り得ることから、ガラスが用いられている他の用途、例えば、パーティション、間仕切り、防煙シート、防煙カーテン(例えば工場などで使用されるもの)、タッチパネル等に適用することもできる。また、本発明の透明シート1は、硬化性樹脂組成物層4の質量を、例えば、20〜100g/m、より好ましくは20〜50g/mとした場合は、より一層柔軟性に優れるものとなることから、ロール製品としやすくなる。当該ロール製品の長手方向長さとしては、例えば、5〜300m等が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
上記のガラス繊維布帛に含浸させる硬化樹脂組成物としては、表1の組成となるようにして、アクリルシラップ(株式会社菱晃製商品名「アクリシラップXD−8005」(屈折率1.550)及び「アクリシラップXD−8006」(屈折率1.570)を質量比で1:1で混合したもの)、ビニルエステル樹脂(日本ユピカ株式会社製)、スチレンモノマー(日本ユピカ株式会社製)、2官能(メタ)アクリレート、光重合開始剤の混合物を使用した。なお、硬化剤である2官能(メタ)アクリレートとしては、表1に記載のNPGDA(ネオペンチルグリコールジアクリレート、分子量212、(日本ユピカ株式会社製))を用いた。また、光重合開始剤の量は、ビニルエステル樹脂とスチレンモノマーと2官能(メタ)アクリレートの合計100質量部に対して2質量部とした。熱可塑性樹脂層としては、市販の東洋紡株式会社製2軸延伸ポリエステルフィルム(商品名「コスモシャイン(登録商標)A4300」、厚さ50μm、質量70g/m)に帯電防止剤として酸化スズ系帯電防止剤(粒径100nm以下)を分散させたポリエステル樹脂を0.5g/m塗布したもの、塩化ビニル樹脂としては市販の塩化ビニル樹脂フィルム(オカモト株式会社製、一般用PVC#320、厚さ100μm、質量120g/m)を使用した。剥離可能なカバー材としては、ポリプロピレンフィルム(厚さ40μm、質量36g/m)、剥離可能なカバー材を熱可塑性樹脂層に剥離可能に接着させる粘着剤としては、アクリル酸エステル系粘着剤を用いた。
<実施例1>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m、屈折率1.561であった。
(熱可塑性樹脂層への剥離可能なカバー材の積層)
前述した、帯電防止処理を施したポリエステルフィルムの、帯電防止処理を施した面側に、前述したポリプロピレンフィルムにアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤がポリエステルフィルム側となるように積層し、乾燥させて、前記ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムを得た。当該フィルムは2枚用意した。
(透明シートの製造)
前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルム1枚のポリエステルフィルム面側に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムもう1枚をさらに載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が40g/mとなるように加圧した。その後、ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムごと、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成し、図2に例示する積層構造である透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
<実施例2>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m、屈折率1.561であった。
(熱可塑性樹脂層への剥離可能なカバー材の積層)
前述した、帯電防止処理を施したポリエステルフィルムの、帯電防止処理を施した面側に、前述したポリプロピレンフィルムにアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤がポリエステルフィルム側となるように積層し、乾燥させて、前記ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムを得た。当該フィルムは2枚用意した。
(透明シートの製造)
前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルム1枚のポリエステルフィルム面側に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムもう1枚をさらに載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が40g/mとなるように加圧した。その後、ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムごと、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成し、図2に例示する積層構造である透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
<実施例3>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングし、ガラス繊維織物を得た(すなわち、拡幅処理は施さなかった)。得られたガラス繊維織物は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ15μm、質量12g/m、屈折率1.561であった。
(熱可塑性樹脂層への剥離可能なカバー材の積層)
前述した、帯電防止処理を施したポリエステルフィルムの、帯電防止処理を施した面側に、前述したポリプロピレンフィルムにアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤がポリエステルフィルム側となるように積層し、乾燥させて、前記ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムを得た。当該フィルムは2枚用意した。
(透明シートの製造)
前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルム1枚のポリエステルフィルム面側に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムもう1枚をさらに載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が40g/mとなるように加圧した。その後、ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムごと、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成し、図2に例示する積層構造である透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
<実施例4>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1.0Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を1回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量30g/m、屈折率1.561であった。
(熱可塑性樹脂層への剥離可能なカバー材の積層)
前述した、帯電防止処理を施したポリエステルフィルムの、帯電防止処理を施した面側に、前述したポリプロピレンフィルムにアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤がポリエステルフィルム側となるように積層し、乾燥させて、前記ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムを得た。当該フィルムは2枚用意した。
(透明シートの製造)
前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルム1枚のポリエステルフィルム面側に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムもう1枚をさらに載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が90g/mとなるように加圧した。その後、ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムごと、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成し、図2に例示する積層構造である透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
<比較例1>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m、屈折率1.561であった。
(透明シートの製造)
前述の塩化ビニル樹脂フィルム1枚に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から前述の塩化ビニル樹脂フィルムもう1枚をさらに載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が40g/mとなるように加圧した。その後、塩化ビニル樹脂フィルムごと、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成し、透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
<比較例2>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC3000 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4μm、平均フィラメント本数50本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が95本/25mm、緯糸密度が95本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度95本/25mm、緯糸密度95本/25mm、厚さ13μm、質量12g/m、屈折率1.561であった。
(透明シートの製造)
厚さ50μmのPETフィルム上に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から厚さ0.05mmのPETフィルムを載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が40g/mとなるように加圧した。その後、上記のPETフィルムごと、樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成した。次に、2枚のPETフィルムを除去して、透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
<比較例3>
(ガラス繊維布帛の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECD450 1/0 1.0Z」(平均フィラメント径5μm、平均フィラメント本数200本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が60本/25mm、緯糸密度が60本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S−350:N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を1回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度60本/25mm、緯糸密度60本/25mm、厚さ50μm、質量53g/m、屈折率1.561であった。
(熱可塑性樹脂層への剥離可能なカバー材の積層)
前述した、帯電防止処理を施したポリエステルフィルムの、帯電防止処理を施した面側に、前述したポリプロピレンフィルムにアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤がポリエステルフィルム側となるように積層し、乾燥させて、前記ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムを得た。当該フィルムは2枚用意した。
(透明シートの製造)
前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルム1枚のポリエステルフィルム面側に、表1に記載の硬化樹脂組成物を塗布した。次に、該硬化樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布帛を載せ、1分間静置してガラス繊維布帛の隙間に上記の樹脂を含浸させた。次いで、上から前述のポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムもう1枚をさらに載せ、この上からローラで硬化樹脂組成物層の質量が160g/mとなるように加圧した。その後、ポリエステルフィルムにポリプロピレンフィルムが積層したフィルムごと、硬化樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm)して硬化樹脂組成物を硬化させ、硬化樹脂組成物層を形成し、図2に例示する積層構造である透明シートを得た。得られた透明シートにおいて、ガラス繊維布帛のガラス繊維間の隙間には、硬化樹脂組成物層(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布帛の層の両面上には硬化樹脂組成物層が形成されていた。
なお、実施例及び比較例において、ガラス繊維織物の織密度は、JIS R 3420 2013 7.9に従い、測定及び算出した。また、ガラス繊維織物の厚みは、JIS R 3420 2013 7.10.1A法に従い、測定及び算出した。ガラス繊維織物の質量は、JIS R 3420 2013 7.2に従い、測定及び算出した。硬化樹脂組成物及びガラス繊維織物の屈折率は、前述の方法で測定及び算出した。硬化樹脂組成物及びガラス繊維織物のアッベ数は、上記の方法で測定及び算出した。以下の評価は、透明シートの製造後、1週間室内で放置してから行った。
(高温多湿環境下使用前後の全光線透過率及びヘーズ)
透明シートの高温多湿環境下使用前の全光線透過率及びヘーズは、JIS K7375 2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に従って測定した。高温多湿環境下使用後の全光線透過率及びヘーズとしては、促進試験として透明シートを恒温恒湿機に入れ、50℃、湿度90%の湿熱環境下で7日間加熱した後の透明シートについてJIS K7375 2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に従って測定した。高温多湿環境下使用前後の全光線透過率が90%以上、高温多湿環境下放置前後のヘーズが3%以下のものを合格とした。なお、実施例1〜4、及び比較例3については、剥離可能なカバー材を剥離した後の透明シートについて、評価をおこなった。
(初期引裂強度(N))
前述した方法で測定、算出した。50N以上のものを合格とした。なお、実施例1〜4、及び比較例3については、剥離可能なカバー材を剥離した後の透明シートについて、評価をおこなった。
(不燃性評価)
各透明シートの表面に、輻射電気ヒーターで50kw/m2の輻射熱を照射し、加熱開始後20分間の総発熱量と、加熱開始後20分間に発熱量が200kw/m2を超えた時間を測定した。加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、加熱開始後20分間に最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/m2を超えない場合に、不燃性に優れる(◎)と評価とした。なお、実施例1〜4、及び比較例3については、剥離可能なカバー材を剥離した後の透明シートについて、評価をおこなった。
(透明シートに含まれる樹脂燃焼後のガラス繊維布帛目荒れの評価)
透明シートを、温度625℃のマッフル炉に入れ60分間熱処理した後に取り出して室温まで冷却させ、ガラス繊維布帛の状態を目視により観察し、以下の基準により評価した。○以上を合格とした。なお、実施例1〜4、及び比較例3については、剥離可能なカバー材を剥離した後の透明シートについて、評価をおこなった。
◎:織目において一辺が0.5mm以上の貫通孔の発生がゼロであり、目荒れがほとんど確認できなかった。
○:織目において一辺が0.5mm以上の貫通孔の発生がゼロであり、やや目荒れが目立ったものの、実用上問題ないレベルであった。
×:織目において一辺が0.5mm以上の貫通孔の発生が確認され、目荒れが目立ち、実用上問題あるレベルであった。
各評価結果を表1に示す。
実施例1〜4の透明シートは、厚さが8〜30μmのガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された状態で含まれる硬化樹脂組成物層と、前記硬化樹脂組成物層に積層された、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びポリアミド樹脂からなる群より選択される1種以上を含む熱可塑性樹脂層と、を含むものであったことから、初期引裂強度を向上させつつ、高温多湿環境下使用前後の透明性を向上、維持することが可能なものであった。中でも、実施例1及び2のシートは、ガラス繊維布帛が織物であり、前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜55本であり、前記織物が、織密度が経緯ともに80〜120本/25mm、厚さが9〜13μm、質量が9〜15g/mであったことから、透明シートに含有される樹脂が燃焼したときにガラス繊維布帛の目荒れの発生をより一層防ぎやすくするものであった。また、実施例1、3及び4は、硬化性樹脂組成物層がアクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものであったことから、高温多湿環境下使用前後の透明性がより優れたものであった。中でも、実施例1は、さらにガラス繊維布帛の厚さが13μm以下であったことから、高温多湿環境下使用前後の透明性が顕著に優れたものであった。
また、実施例1〜4の透明シートは、剥離可能なカバー材を剥離した場合に、アルカリ潜在耐性に優れており、高周波溶着加工が可能であって、カバー材の剥離に伴う静電気発生がより一層抑制できるものでもあった。また、実施例1〜4の透明シートは、カバー材、特に光透過性のカバー材を含むものであったことから、透明シートの製造工程及び防煙垂壁としての設置工事において、傷の発生が抑制でき、取扱い性にも優れたものであった。さらに、実施例1〜4の透明シート、特に実施例1〜3の透明シートは、柔軟性にも優れるものであり、5〜300mのロール製品とすることも可能なものであった。
一方、比較例1の透明シートは、硬化樹脂組成物層に塩化ビニル樹脂フィルムを積層したものであったことから、高温多湿環境下使用後において塩化ビニル樹脂中の可塑剤が移行(ブリードアウト)し塩化ビニル樹脂フィルムと硬化樹脂組成物層の界面に滲出し、透明性を維持できなかった。
比較例2の透明シートは、硬化樹脂組成物層に積層された、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びポリアミド樹脂からなる群より選択される1種以上を含む熱可塑性樹脂層を含まなかったことから、初期引裂強度に劣るものであった。
比較例3の透明シートは、ガラス繊維布帛の厚さが30μmを超えるものであったことから、高温多湿環境下使用前後の透明性に劣るものであった。
1・・・透明シート
2・・・ガラス繊維布帛
3・・・硬化樹脂組成物層
31、32・・・硬化樹脂組成物層の表面
4・・・熱可塑性樹脂層
41、42・・・熱可塑性樹脂層4の表面側部分
5・・・剥離可能なカバー材

Claims (8)

  1. 厚さが8〜30μmのガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された状態で含まれる硬化樹脂組成物層と、
    前記硬化樹脂組成物層に積層された、ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂層と、を含む透明シートであって、
    前記硬化樹脂組成物層が、アクリルシラップを含む樹脂組成物を硬化したものであって、熱可塑性を有していないものである、透明シート。
  2. 前記透明シートが、防煙垂壁用、パーティション用、間仕切り用、防煙シート用又は防煙カーテン用である、請求項1に記載の透明シート。
  3. 前記ガラス繊維布帛が織物であり、
    前記織物を構成するガラス糸が、平均フィラメント径が3.5〜4.5μm、フィラメント本数が20〜110本であり、
    前記織物が、織密度が経緯ともに80〜120本/25mm、厚さが9〜30μm、質量が9〜35g/mである、請求項1又は2に記載の透明シート。
  4. 前記透明シートにおいて、前記硬化樹脂組成物層及び前記熱可塑性樹脂層の合計質量が150〜300g/mである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明シート。
  5. 前記熱可塑性樹脂層における表面側にさらに使用時に剥離される剥離可能なカバー材が積層され、
    前記熱可塑性樹脂層が少なくとも表面側に帯電防止剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明シート。
  6. 下記促進試験前後の全光線透過率が90%以上、ヘーズが3%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明シート。
    (促進試験方法)
    透明シートを恒温恒湿機に入れ、50℃、湿度90%の湿熱環境下で7日間加熱し、乾燥、自然冷却をおこなう。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明シートを含む、防煙垂壁。
  8. ガラス繊維布帛と、前記ガラス繊維布帛に含浸された状態で含まれ、熱可塑性を有していない光硬化樹脂組成物層と、前記光硬化樹脂組成物層に積層された、熱可塑性樹脂層と、を含む透明シートの製造方法であって、
    光透過性のカバー材が積層された光透過性の熱可塑性樹脂フィルムを少なくとも2枚準備する工程Aと、
    ガラス繊維布帛が浸漬されたアクリルシラップを含む未硬化の光硬化樹脂組成物を、前記工程Aで得られた前記熱可塑性樹脂フィルム2枚で、光透過性のカバー材が外側となるようにして挟んだ状態で、前記未硬化の光硬化樹脂組成物に光を照射し、前記未硬化の光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程Bと、を含む、透明シートの製造方法。
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