JP7357907B2 - シート - Google Patents
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Description
項1.質量が8~30g/m2のガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる硬化性樹脂層と、前記硬化性樹脂層に積層された熱可塑性樹脂層と、を含むシートであって、前記ガラス繊維布の質量(g/m2)と前記硬化性樹脂層の厚さ(μm)との比(硬化性樹脂層の厚さ/ガラス繊維布の質量)が2.7以下であり、前記ガラス繊維布の質量(g/m2)と前記熱可塑性樹脂層の厚さ(μm)との比(熱可塑性樹脂層の厚さ/ガラス繊維布の質量)が6以下である、シート。
項2.前記硬化性樹脂層の1層あたりの厚さが10~90μmであり、前記熱可塑性樹脂層の1層あたりの厚さが25~180μmである、項1に記載のシート。
項3.前記シートの全光線透過率が85%以上、ヘーズが10%以下である、項1又は2に記載のシート。
本発明のシート1において、ガラス繊維布2は、複数のガラス繊維により構成されている。ガラス繊維布2において、複数のガラス繊維は、互いに絡み合って1枚の布を形成している。ガラス繊維布2としては、例えば、複数の経糸と複数の緯糸とで構成されるガラス繊維織物(ガラスクロス)が挙げられる。ガラス繊維織物の織組織としては、特に制限されず、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。
本発明のシート1は、ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹脂層3を含む。本発明のシート1において、硬化性樹脂層3は、ガラス繊維布2に含浸されており、硬化性樹脂を含む樹脂組成物の硬化物により形成されている。具体的には、硬化性樹脂層3は、硬化性樹脂を含む樹脂組成物に対して、光、熱などのエネルギーを与えることによって樹脂組成物が硬化した硬化物により形成されている。
本発明のシート1において、熱可塑性樹脂層4は、硬化性樹脂層3に積層されて含まれ、シート1の引裂強度をより向上させる役割を果たす。熱可塑性樹脂層4は、第1の硬化性樹脂層3よりも外側に1層ずつ含まれていることが好ましい。
本発明のシート1は、ガラス繊維布2、硬化性樹脂層3及び熱可塑性樹脂層4以外の他の層を含むことができる。当該他の層としては、防煙垂壁としての使用時に剥離される、剥離可能なカバー材5や、防煙垂壁としての使用時に表面層となるように配置される金属又は金属化合物を含む帯電防止層6が挙げられる。
本発明のシート1(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を備える場合は剥離後のシート)の厚さとしては、例えば、100~300μm、好ましくは200~280μmが挙げられる。また、本発明のシート1(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を備える場合は剥離後のシート)の質量として、例えば、100~400g/m2が挙げられ、200~350g/m2が好ましく挙げられる。また、本発明のシート1において、硬化性樹脂層3の合計質量と熱可塑性樹脂層4の合計質量との合計が150~350g/m2、より好ましくは200~320g/m2であると、コーンカロリーメータ試験において、加熱開始20分間に最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/m2をより越えないものとしつつ、総発熱量をより低いものしやすくなるので好ましい。また、硬化性樹脂層3の1層あたりの厚さと、熱可塑性樹脂層4の1層あたりの厚さとの比(熱可塑性樹脂層4の厚さ/硬化性樹脂層3の厚さ)としては、ガラス繊維布の質量を30g/m2以下と小さいものとした場合に、コーンカロリーメータ試験においてガラス繊維布が変形することを抑制することと、コーンカロリーメータ試験において、加熱開始20分間に最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/m2をより越えないものとしつつ、総発熱量をより低いものしやすくすることと、をより両立させる観点から、1.5~8.0が好ましく、3.0~8.0がより好ましい。
(試験方法)
JIS R 3420:2013の7.16のC法(トラペゾイド法)に準じ、シートから75mm×150mmの試験片をたて方向、よこ方向にそれぞれ採取し、直角を含む2つの台形部(図4に例示する台形A部に相当)それぞれに裏表両面に滑り止めのためのテープ(積水化学株式会社製商品名600S)を貼付し、切れ目は入れずに、定速荷重型引張試験機(株式会社オリエンテック製商品名RTC-1310A)を用いておこない、最大荷重を測定し、たて方向最大荷重及びよこ方向最大荷重の平均値(=(たて方向最大荷重(N)+よこ方向最大荷重(N))/2)を引裂強度(N)とする。
(1)試験体(シート)の個数は3個とする。
(2)試験体の形状及び寸法は、1辺の大きさが99mm±1mmの正方形とする。
[試験装置]
(1)使用する試験装置の概略図を図7に示す。試験装置は、円錐状に形作られた輻射電気ヒーター、点火用プラグ、輻射熱遮蔽板、試験体ホルダー、ガス濃度分析装置及びガス流量の測定のできる排気システム、熱流計等で構成される。
(2)輻射電気ヒーターは、50kW/m2の輻射熱を試験体表面に均一な照射が安定してできるものとする。
(3)輻射熱遮蔽板は、試験開始前の輻射熱から試験体を保護できるものとする。
(4)試験装置に含まれる試験ホルダー及び押さえ枠の概略図を図8に示す。試験体ホルダーは、外寸で1辺106mm±1mmの正方形で、深さが25mm±1mmの大きさで、厚さが2.15mm±0.25mmのステンレス鋼製で、上部には1辺94.0mm±0.5mmの正方形の開口を中央部に設けるものとする。押さえ枠は、内寸で1辺111mm±1mmの正方形で、深さが54mm±1mmのステンレス鋼製とする。
(5)排気システムは、試験温度で有効に機能する遠心式排気ファン、フード、通風口、排気ダクト、オリフィスプレート流量メータ等を備えているものとする。フード下端部と試験体表面との距離は、210mm±50mmとし、その状態での排気システムの排気装置は、標準温度と標準圧力に換算した流量が0.024m3/s以上であることとする。排気流量の測定のために、内径57mm±3mmのオリフィスをフードとダクトの間に設ける。排気ガス採取を目的として、12個の直径2.2mm±0.1mmの穴のあるリングサンプラーをフードから685mm±15mmの位置に、穴が流れと反対の方向に向くように取り付ける。又、排気ガスの温度を、オリフィスから上流100mm±5mmの位置の排気ダクトの中心部で測定する。オリフィスは、流量の測定に影響を及ぼさない位置に設置する。
(6)ガス分析装置は、排気ガス中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を連続的に正確に測定できるものとする。
(7)点火用プラグは、10kVの変圧器あるいは誘導式コイルシステム等から電力を供給できるものとする。スパークの電極間距離は、3mm±0.5mmとし、電極の位置を原則として試験体の中心軸上13mm±2mmとする。
(8)熱流計は、100kW/m2±10kW/m2まで測定可能なシュミット・ボルダー型を用いる。熱流計の熱感知部は、直径12.5mmの円形で、表面の輻射率は0.95±0.05であるものとする。
[試験条件]
(1) 試験時間は、試験体表面に輻射熱が照射され、同時に電気スパークが作動してから、20分とする。ただし、明らかに燃焼が持続しなくなった時には、測定を終了することができるものとする。
(2) 試験体は、側面と裏面を厚さ0.025mm以上、0.04mm以下のアルミニウムはくで包んで押さえ枠に入れ、さらに裏面側に無機繊維(公称厚さ13mm、密度65kg/m3)を充填してから、試験体ホルダーに押し込むものとする。
(3) 試験中は、輻射電気ヒーターから試験体の表面に50kW/m2の輻射熱を照射する。
(4) 排気ガス流量を0.024m3/s±0.002m3/sに調節する。
(5) 試験開始までは、輻射熱遮蔽板によって、試験体が輻射熱を受けないようにする。
(6) 輻射熱遮蔽板を移動する前に、点火用プラグを所定の位置に設定する。
[測定]
(1) 酸素、一酸化炭素及び二酸化炭素の濃度を5秒以内の間隔で測定する。
(2) 以下に示す手法で、単位面積当たりの発熱速度(kW/m2)を算出し、更に単位面積当たりの総発熱量(MJ/m2)を加熱開始から終了までの時間の発熱速度を累積することにより算出する。
V298=C(Δp・Te)1/2/350(:25℃におけるダクト内流量)
E=17.2×103kJ/m3
X0 O2:1分間のベースライン測定による酸素濃度の平均値
XO2:酸素濃度の実測値
単位面積当たりの発熱速度(q”)は、
q”=q/As
ここで、
As:試験体の初期の暴露面積(0.0088m2)。
C(オリフィス係数)は、規定の排気流速の下で、本測定で発熱速度がqb=5kW±0.5kWに相当する流量のメタンを燃焼させた際の酸素濃度(XO2)及び差圧(△p)から次の式で計算する。
C=qb/(△hc/ro×1.10)(Te/△p)1/2(1.105-1.5XO2)/(0.2095-XO2)
ここで、
qb:供給されるメタンの発熱速度
△hc/ro:メタンの場合は12.54×103kJ/kg
Te:排気ダクト内のガス温度(2方向ピトー管の付近で計測した値)
本発明のシート1の製造方法としては、特に制限されず、例えば次のような製造方法が挙げられる。まず、上記のガラス繊維布2と、硬化性樹脂層3を構成する上記の未硬化の硬化性樹脂組成物を準備する。該硬化性樹脂組成物を熱可塑性樹脂層4とするフィルム(例えばポリエステルフィルム等)に塗布し、該硬化性樹脂組成物の上にガラス繊維布2を載せてガラス繊維布2に硬化性樹脂組成物を含浸させ、さらに、熱可塑性樹脂層4とするフィルムをもう1枚ガラス繊維布2に載せ、当該2枚のフィルムそれぞれの表面から圧力を加え、ガラス繊維布2に硬化性樹脂組成物をさらに含浸させ、硬化性樹脂組成物を加熱や光照射により硬化させて、ガラス繊維布2に硬化性樹脂層3が含浸され、該硬化性樹脂層3に熱可塑性樹脂層4が積層された、シート1(熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹脂層3/熱可塑性樹脂層4の順で積層されたシート1)が得られる。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が27g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が38g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が50g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量24g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が47g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECC1200 1/0 1Z」(平均フィラメント径4.5μm、平均フィラメント本数100本、撚り数1.0Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が90本/25mm、緯糸密度が90本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度90本/25mm、緯糸密度90本/25mm、厚さ27μm、質量24g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が70g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が15g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量120g/m2、厚さ100μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が61g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量150g/m2、厚さ125μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が15g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
(ガラス繊維布2の製造)
経糸及び緯糸としてユニチカグラスファイバー株式会社製商品名「ECBC2250 1/0 0.5Z」(平均フィラメント径4.1μm、平均フィラメント本数68本、撚り数0.5Z)を用い、エアージェット織機で製織し、経糸密度が96本/25mm、緯糸密度が96本/25mmの平織のガラス繊維織物を得た。ついで、得られたガラス繊維織物に付着している紡糸集束剤と製織集束剤を400℃で30時間加熱して除去した。その後、表面処理剤のシランカップリング剤(S-350:N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)チッソ株式会社)を15g/Lの濃度に調整しパダーロールで絞った後、120℃で1分乾燥・キュアリングした。そして、圧力1.5MPaの水流加工でガラス繊維織物の張力を経方向が100N/mとしながら拡幅処理を2回施し、ガラス繊維織物を得た。得られたガラス繊維織物は、経糸密度96本/25mm、緯糸密度96本/25mm、厚さ15μm、質量17g/m2、屈折率1.561であった。
前述した、熱可塑性樹脂層4とする三菱ガス化学株式会社製商品名ユーピロン・フィルムFE-2000(質量180g/m2、厚さ150μm)の上に、前述した使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とするポリプロピレンフィルムの一方の面上にアクリル酸エステル系粘着剤を付与したものを、当該粘着剤が熱可塑性樹脂層4側となるように積層し、乾燥させて、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/アクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4である積層体Aを得た。該積層体Aは2枚用意した。
上記得られた積層体A1枚の熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)に、硬化性樹脂層3とする表1に記載の硬化性樹脂組成物を塗布した。次に、硬化性樹脂層3とする該硬化性樹脂組成物の上に、上記得られたガラス繊維布2を載せ、1分間静置してガラス繊維布2の隙間に上記の硬化性樹脂組成物を含浸させた。次いで、上記得られた積層体Aのうち、もう一方を、該積層体Aの熱可塑性樹脂層4側(すなわち、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5とは反対面側)が硬化性樹脂層3側となるように載せ、当該積層体Aの上からローラで硬化性樹脂層3の質量が21g/m2となるように加圧した。その後、使用時に剥離される剥離可能なカバー材5を積層したまま、硬化性樹脂層3とする硬化性樹脂組成物にブラックライト蛍光ランプ(株式会社東芝製商品名FL15BLB)を用いて光照射(光照射条件:積算光量200mJ/cm2)して該硬化性樹脂組成物を硬化させ、硬化性樹脂層3を形成し、図2に例示する積層構造(使用時に剥離される剥離可能なカバー材5/カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/熱可塑性樹脂層4/ガラス繊維布2に含浸された状態で含まれる硬化性樹層3/熱可塑性樹脂層4//カバー材5とともに剥離可能なアクリル酸エステル系粘着剤/使用時に剥離される剥離可能なカバー材5)であるシートを得た。得られたシートにおいて、ガラス繊維布のガラス繊維間の隙間には、硬化性樹脂層3(樹脂組成物の硬化物)が含浸されており、ガラス繊維布の層の両面上には硬化性樹脂層3が形成されていた。
Claims (4)
- 質量が8~30g/m2のガラス繊維布と、前記ガラス繊維布に含浸された状態で含まれる硬化性樹脂層(ただし、芳香環濃度が3000~5700等量/tである飽和ポリエステル樹脂を含むものを除く)と、前記硬化性樹脂層に積層された熱可塑性樹脂層と、を含むシートであって、
前記熱可塑性樹脂層がポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含み、
前記ガラス繊維布の質量(g/m2)と前記硬化性樹脂層の厚さ(μm)との比(硬化性樹脂層の厚さ/ガラス繊維布の質量)が2.7以下であり、
前記ガラス繊維布の質量(g/m2)と前記熱可塑性樹脂層の厚さ(μm)との比(熱可塑性樹脂層の厚さ/ガラス繊維布の質量)が6以下である、シート。 - 前記ポリ塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂及びポリオレフィン樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1に記載のシート。
- 前記硬化性樹脂層の厚さが10~90μmであり、前記熱可塑性樹脂層の厚さが25~180μmである、請求項1又は2に記載のシート。
- 前記シートの全光線透過率が85%以上、ヘーズが10%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のシート。
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