JP2023011232A - 難燃性ポリオレフィン系装飾資材及びそれを用いた広告媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた難燃性を有し、耐候性、機械的強度及び柔軟性に優れ、且つ、リサイクルを前提とした難燃性ポリオレフィン系装飾資材及び広告媒体を提供することを目的とする。【解決手段】ポリオレフィン系樹脂、白色顔料・遮蔽添加物を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂を製膜した難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムと、延伸倍率が3~15倍以内の範囲内にあるポリオレフィン系樹脂を延伸した繊維で構成された繊維構造体基布を貼り合わせた難燃性ポリオレフィン系装飾資材。【選択図】図1

Description

本発明は、難燃性ポリオレフィン系装飾資材及びそれを用いた広告媒体に関するものである。
従来、合成繊維編織物を芯材として用い、その表面に従来のポリ塩化ビニル樹脂層を形成して得られる繊維補強製品、もしくは、塩化ビニル樹脂組成物層を繊維織物にコーティングあるいは、ラミネートして形成させたターポリンや帆布などの強化シートは、例えばテント、シート倉庫、建築現場養生シート、建築現場用遮音シートなどの建築物、構築物向けの用途に使用されている。この場合には、使用期間が比較的長く、また、次回の建設現場への再利用が可能である。
一方、同様の素材は、消費者を対象としたオフィス街・繁華街・駅前にある建物屋上・壁面を利用した「大型ボード広告」「横断幕」「懸垂幕」「ビル壁面ディスプレイ広告」などの大型広告媒体にも使用されている。しかしながら、広告媒体として使用されるターポリンなどについては、広告期間が短く、また、全面に広告印刷するために、そのままの状態では、再利用することが出来ない。
また、ターポリンは、主にポリエステル繊維の合成繊維編織物を芯材と表層のポリ塩化ビニル樹脂層を有する複合素材のため、リサイクルするにも、これらの素材を分離することは困難な状況にある。ポリ塩化ビニル樹脂は分子構造中に塩素を含んでいるため、燃焼時に腐食性ガスである塩化水素ガスを発生し、また、燃焼条件によってはダイオキシン類などの有毒ガスを発生する恐れがある。その結果、廃棄については、多量の塩素を含んでいる塩化ビニルを主材料とするターポリン素材は、焼却廃棄する際に炉を傷めたり、塩化水素など有害物質を発生させたりする可能性があるため、環境負荷が高いとされる埋め立て処理が主流となっている。
また、SDGSを代表とする持続可能な社会実現のために、出来る限り埋め立て処理に頼らない素材に注目が集まっている。近年では、マイクロプラスチック問題などの環境問題が高まり、日本のプラスチックの廃棄物は年約1,000万トンあり、その廃棄物の約74万トンを埋め立て処理し、およそ150万トンを海外に輸出している。しかし、中国政府は2017年7月、「固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表し、2018年から中国の輸入禁止措置が始まった。中国の措置に伴い、マレーシア、ベトナム、タイなどへの輸出は増加しているものの、アセアン諸国にも輸入を禁止する動きが出てきている。
また、従来の建築用の帆布やターポリンの素材は、ポリ塩化ビニル樹脂を主材料としているが、それ自体が高度な難燃性を有しているため、三酸化アンチモンなどの難燃剤を5~20重量部の少量添加で難燃性を付与することができ、消防法に定められている防炎規格(消防法施工規則第4条:JIS規格L-1091)に適合することが可能である。
一方、塩素などのハロゲンを含有しないポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂は、生産量が最も多く、日常生活でさまざまな分野に使用されている汎用樹脂の一種であり、リサイクルしやすく、社会インフラとしての市場も整っている。しかし、これらの帆布やターポリンの構成樹脂をポリオレフィン系樹脂に置き換えた場合、ポリオレフィン系樹脂自体が易燃性であり、それら樹脂に難燃性を付与するために難燃剤の配合が必要不可欠となっている。難燃剤と酸化防止剤を併用する技術が提案されているが(特許文献1参照)、併用する酸化防止剤の種類によっては十分な難燃性が得られ難い場合があった。
特許5503071号公報
そこで、ハロゲン系難燃剤を用いることを前提としつつも、添加量を削減するために、本発明はなされたもので、優れた難燃性を有し、耐候性、機械的強度及び柔軟性に優れ、廃棄の際には、焼却処分や埋め立て処分に頼らないリサイクルを前提とした、難燃性を有する難燃性ポリオレフィン装飾資材及びそれを用いた広告媒体を提供することを目的とする。
本発明は、上記した問題を解消するために、
少なくともポリオレフィン系樹脂、白色顔料・遮蔽添加物を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂を製膜した難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムと、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表裏に延伸倍率が2~15倍以内の範囲内にあるポリオレフィン系樹脂を延伸した繊維で構成された繊維構造体基布を貼り合わせた、少なくとも3層以上からなる積層体であることを特徴とする難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、延伸倍率が2~15倍以内の範囲内にあるポリオレフィン系樹脂を延伸した繊維で構成された繊維構造体基布と、前記繊維構造体基布の表裏に少なくともポリオレフィン系樹脂、白色顔料・遮蔽添加物を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂を製膜した難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムを貼り合わせた、少なくとも3層以上からなる積層体であることを特徴とする難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記白色顔料・遮蔽添加物を0.5~10重量部配合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記難燃剤として金属水和物を50~200重量部と臭素系難燃剤を20~80重量部配合したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記難燃剤としてさらに三酸化アンチモンを10~50重量部配合したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂の総量が50Wt%以下で構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムが、0.5~50.0g/10minのメルトフローレート(MFR)を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、前記繊維構造体基布において、形状が、フィラメント糸条、マルチフィラメント糸条、モノフィラメント糸条、テープヤーン、スプリットヤーン、及び割裂ヤーンから選ばれる請求項1乃至7の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、難燃性ポリオレフィン系装飾資材の表面に印刷受像層を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材である。
また、請求項1乃至9に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材に印刷を施してなることを特徴とする広告媒体である。
また、外周に樹脂製のハトメを設けたことを特徴とする請求項10に記載の広告媒体である。
本発明によれば、燃焼試験における着炎時、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムと繊維構造体基布が溶融する際に、延伸処理を施した繊維構造体基布にある残留応力が解放されて、熱収縮することによって火源より遠ざかると同時に、熱収縮によって発生する物理作用によって、溶融部の残炎部分が、落下しやすくなることで自己消火機能を促進させることができる。
その結果、優れた難燃性を有し、耐候性、機械的強度及び柔軟性に優れる。更に、廃棄の際には、焼却処分や埋め立て処分に頼らないリサイクルを前提とした、難燃性を有する難燃性ポリオレフィン装飾資材及びそれを用いた広告媒体を提供することができる。
本発明に係る難燃性ポリオレフィン系装飾資材の層構成を示す断面図。 本発明に係る難燃性ポリオレフィン系装飾資材の別の層構成を示す断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に示す各実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定されるものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明に係る難燃性ポリオレフィン系装飾資材の層構成を示す断面図である。図1に示すように、本発明の難燃性ポリオレフィン系装飾資材は、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10と、その両面に繊維構造体基布20を貼り合わせた積層体である。
難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂、白色顔料・遮蔽添加物、難燃剤を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂を製膜したフィルムであり、繊維構造体基布2は、延伸倍率が3~15倍以内の範囲内にあるポリオレフィン系樹脂を延伸した繊維で構成されている。
<難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム>
難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムに用いられるポリオレフィン系樹脂の種類としては、エチレン-α-オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、エチレン-メタアクリル酸共重合体、エチレン-メタアクリル酸エステル共重合体、エチレン-メチルメタアクリル酸共重合体、エチレン-メチルメタアクリル酸エステル共重合体、エチレン-エチルアクリル酸共重合体、エチレン-エチルアクリル酸エステル共重合体など、及びこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。本発明で用いるポリオレフィン系樹脂は、ラジカル重合法又はイオン重合法により製造されたものが使用できる。
ラジカル重合法で得られるポリエチレン系樹脂としては、エチレン単独の重合体又はエチレン及びそれとラジカル重合し得る単量体とを共重合して得られる共重合体を包含する。
難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムに用いられる難燃剤としては、金属水和物、臭素系化合物、無機系化合物を併用することが望ましい。金属水和物として水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムがあり、燃焼する際に脱水吸熱が発生することによって、燃焼温度を急激に低下させる役割があり、プラスチックの熱分解による可燃性ガスの発生を抑制するのに効果を発揮する。
臭素系化合物の難燃剤としては、気相部分に作用する・OHラジカルトラップ効果、難燃性不活性ガスの発生による酸素遮断効果、酸素希釈効果などの燃焼機構に直接作用するノンドリップ方式による難燃機構と、燃焼時のプラスチックの粘度を低下させ、火種を落下させることで、物理的に燃焼部分を取り除くドリップ方式による難燃機構がある。これらの添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、金属水和物が50~200重量部、臭素系難燃剤が20~80重量部であることが好ましい。
無機系化合物の難燃剤としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの酸化アンチモン化合物がある。難燃剤としてさらに三酸化アンチモンを添加することが好ましく、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、添加量が10~50重量部であることが好ましい。臭素系難燃剤と併用することでアンチモンを含有する比重の重い難燃性ガスが発生し、酸素遮断効果、酸素希釈効果を相乗的に高めることができる。また、ほう酸亜鉛、スズ酸亜鉛などの無機系化合物の難燃剤は、燃焼中に発生するグラファイト状のチャーの形成を得心させることで、発煙抑制効果、アフターグロー低減効果があり、ガスバリア層の形成によって、難燃効果を高めることができる。
また、充分な難燃性を付与するために上記の難燃剤をより過剰に添加をした場合、ポリオレフィン系樹脂組成物の加工性が低下したり、加工品の機械的強度の著しい低下を招く場合がある。その場合には、無水マレイン酸をグラフト化させた変性ポリオレフィン樹脂を少量添加することもよい解決法の1つである。無水マレイン酸を添加することで、ポリオレフィン樹脂の極性が緩和され、接着が大幅に向上する。そのため、金属水和物難燃剤などの無機フィラーを高充填させた際には、フィラーと樹脂との界面密着性が向上することで、分散性が向上するとともに樹脂中の空壁が減少し、その結果、加工品の剛性・強度が向上する。また、金属水和物難燃剤の分散性が向上することにより、燃焼時の吸熱反応の効率化が図られ、難燃効果を高めることができる。
また、本発明に係る難燃性ポリオレフィン系装飾素材は、屋外で使用するため、紫外線による樹脂の劣化とともに黄変などの色調変化も重要な管理要素の一つである。そのため、白色顔料・遮蔽添加物を添加することが好ましく、その添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.5~10重量部であることが好ましい。白色顔料・遮蔽添加物としては、酸化チタン、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛などが例示できる。また、工業用途の酸化チタンには、ルチル型、アナターゼ型の2種類があり、本発明の添加には、屈折率が高いルチル型の方が望ましい。
無機顔料における光学的性質の第一因子は屈折率であり、屈折率が大きいほど表面反射が大きくなることで樹脂中の光散乱性が向上し、隠蔽力は増加する傾向がある。そのため、紫外線による樹脂の黄変を軽減させることができる。ルチル型(Rutile:金紅石):屈折率 2.72。アナターゼ型(Anatase:鋭錐石) :屈折率 2.52。
また、酸化チタンは、400nmよりも短波長の光を強く吸収する一方で、可視光吸収が無い特徴がある。そのため、光安定剤や、紫外線吸収剤と似たような効果を有するため、これらの添加量を削減できる特徴がある。また、酸化チタンは光触媒作用を有しており、光を受けると表面で強力な酸化力を発揮するため、工業的にはこの性質を利用して難分解性の物質を分解するのに使用されているが、樹脂中及び表層でその酸化力を発揮されると、樹脂が劣化したり、印刷面が剥離するなどの品質劣化を招くおそれがあることから、表面処理を行い、酸化力を抑制した形で使用することが望ましい。表面処理剤・分散剤として、シリカ、水酸化Al、ジメチコン、シクロペンタシロキサン、トリエトキシカプリリルシラン、ハイドロゲンジメチコン、イソステアリン酸、ステアリン酸、アルミナ、ポリアクリル酸Naなどがある。
加えて、紫外線吸収剤などの光遮蔽剤を添加することが望ましい。紫外線吸収剤には、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系があり、プラスチックが最も影響を受けやすい領域の320~350nmあたりの紫外線を吸収する。また、HALSと併用することにより、より高い光安定性を付与することができる。代表的なものとしては、BASF製のTinuvinシリーズ、UvinulシリーズやADEKA製のLAシリーズなどがある。
また、上記記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂をコンパウンドする際には、加工安定性向上、耐候性向上、強度向上などの添加剤を加えることができる。
加工性向上としては、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤などが挙げられる。特に難燃性を向上させるため金属水和物難燃剤を相当量添加するため、コンパウンド及び製膜加工の段階で、せん断発熱が発生しやすい。そのため、滑剤を添加する必要がある。滑剤を添加することで、合成樹脂と加工機、また合成樹脂の粒子同士の摩擦を軽減することができる。炭化水素系、脂肪酸系、脂肪族アルコール系、脂肪族アマイド系、金属石鹸系などの滑剤が用いられる。通常は外部滑性と内部滑性のバランスを考慮し、複数の滑剤を併用することが望ましい。
また、せん断発熱による樹脂劣化及び、屋外での使用を想定した場合には、酸化防止剤を添加することが望ましい。酸化防止剤は、ラジカル補足剤としての1次酸化防止剤と、過酸化物分解剤としての2次酸化防止剤がある。ラジカル捕捉作用を持つものには、フェノール系が一般的で、紫外線や熱エネルギーで生成したラジカルと酸素とかから生成したROO・(アルコキシラジカル)を安定させる作用がある。化学構造としては、ヒンダードタイプ、セミヒンダードタイプ、レスヒンダードタイプの3種類があり、ラジカルの補足数と反応速度が異なる。一般にオレフィン系樹脂の場合には、比較的安定性の高い樹脂のため、酸化反応の進行が遅いので、ゆっくりと作用するヒンダードタイプが有効である。代表的な酸化防止剤としては、BASF製のIrganoxシリーズ、ADEKA製のAOシリーズなどがある。
また、フェノール系酸化防止剤によりラジカル補足を行った反応物としてプラスチック過酸化物(ROOHラジカル)が生成し、放置するとさらにラジカルに分解して劣化していくことを防止するために、ROOHを安定な物質に分解するための過酸化物分解作用を持つ硫黄系、リン系酸化防止剤が用いられる。ただし、硫黄系の酸化防止剤は、高温でにおいが発生すること、また、着色に難があるため、白色系のシートを作成するには不向きであり、リン系酸化防止剤を使用する方が望ましい。リン系酸化防止剤の代表的なものとしては、BASF製のIrgafos168やADEKA製のPEPシリーズ、2112などがある。
また、耐候性を向上させるため、紫外線により生成したラジカルを捕捉し、着色防止・光沢保持の効果がある光安定剤(HALS)を添加することが望ましい。ただし、臭素系難燃剤との共存を考えた場合、樹脂中に酸性物質が微量ながら発生するため、通常のHALSは、アルカリ性であることから、樹脂中で中和反応が発生してしまい拮抗作用を示してしまう。そのため、酸性物質と塩を形成しにくいNOR型HALSを使用することが望ましい。代表的なものとしては、BASF製のTinuvinシリーズやADEKA製のLAシリーズなどがある。
また、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10において、前記ポリオレフィン系樹脂の総量が50Wt%(重量%)以下であり、上記記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は0.5~50.0g/10minであることが好ましい。メルトフローレートが、0.5g/10min未満であると成形加工が極めて困難になることがあり、また50.0g/10minより高いと機械的強度が不十分になる。
難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムの成形においては、Tダイ押出製膜、カレンダー製膜、インフレーション製膜などがある。50~150μm程度の薄膜で製造する場合には、吐出量、リップ幅、引き取り速度など調整幅が多いTダイ製膜が向いている。一方、150μmを超える厚さのフィルム・シートを製造する場合には、吐出量を上げやすく、生産性の高いカレンダー製膜が向いている。
<繊維構造体基布>
繊維構造体基布20は形状が、フィラメント糸条、マルチフィラメント糸条、モノフィラメント糸条、テープヤーン、スプリットヤーン、及び割裂ヤーンから選ばれた、ポリオレフィン樹脂フラットヤーンからできた不織布や織布を使用することが望ましい。
ポリオレフィンのマルチフィラメント糸を形成する方法は、ポリオレフィン樹脂を押出機にて溶融混練し、押出成形により、細長い棒状に一度成型加工し、その後加熱処理しながら、2~3倍の速度延伸加工処理を加えて、ポリオレフィン樹脂の分子配向を均質化させて、強度を高める処理を経て、繊維化する。
本発明の補強材に使用する糸については、強度や出来上がり時の柔軟性、風合いなどを考慮すると、一般的には、80~200デニールの範囲が望ましい。また、ポリオレフィン樹脂は通常の化学繊維で代表的なポリエステル樹脂に比べて融点が低いため、繊維加工するときや、その後の織加工、編加工での摩擦熱の影響で切れやすくなる。そのため、フィラメント糸のフィラメントカウントは少なめに設定することが望ましい。また、細い糸を使用する場合には、次工程の布製造の段階で、繊維が切れやすくなるなどの不具合が発生しやすくなくなり、注意が必要である。
本ポリオレフィンフラットヤーンを形成する方法は、ポリオレフィン樹脂を押出機にて溶融混練し、インフレーション法またはTダイ法にてフィルムを成形し、約10~20mm幅にスリットした後延伸し、次いで熱処理してフラットヤーンを形成する。延伸処理は上記ポリオレフィンの融点以下、軟化点以上の温度下に行われるが、加熱方式としては、熱ロール式、熱板式、赤外線式、熱風式等いずれの方式も採用できる。スリットされたポリオレフィンフィルムは加熱され、前後ロールの周速度差により延伸を行う。延伸倍率は好ましくは3~15倍、より好ましくは5~10倍である。延伸倍率が3倍未満では、機械的強度が十分でなくなるおそれがある。一方、延伸倍率が15倍を超えると、通常の方法で延伸することが難しく、高価な装置を必要とするなどの問題が生じる場合がある。延伸は、多段で行うことが延伸むらを防止するために好ましい。
このようにして得られたポリオレフィンフラットヤーンを経緯糸に用いて、織成して織編布を形成する。織編布の組織としては、特に限定されるものではなく、織物では、例えば、平織、綾織、模紗織、絽織、絡み織などが挙げられ、編物ではラッセル編、トリコット編み、ミラニーズ編等が挙げられる。上記経緯糸の打込密度は通常5~40本/2.54cm、好ましくは10~30本/2.54cmの範囲である。
織布の市販品の例としては、萩原工業(株)製のターピークロス(商品名)などであるまた、織編布のほか、得られたポリオレフィンフラットヤーンを、幹繊維が互いに略直交するように2枚重ね合せ、これを加熱して溶着する。網状不織布でも、構わない。このような網状不織布の代表的な市販品の例としては、JX ANCI社製、ワリフ(商標登録)、CLAF(登録商標)、積水フィルム(株)製のソフ(商品名)などが利用できる。
このような繊維構造体基布が着炎すると、延伸倍率が高いほど体積収縮が発生し、炎から遠ざかる。その結果、難燃性が向上する。
難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10と繊維構造体基布20の積層は、前記フィルムを基布の両面に積層する。また、積層の方法として、前記フィルムと基布との間に接着剤層を設けてもよいし、接着剤なしに積層融着してもよい。本発明の実施例では、カレンダー法によって成形加工された、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムと、繊維構造体基布とを接着剤3を介して積層した。
なお、貼り合わせにあたり、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10に、印刷受像層30との対向面にコロナ放電処理法、クロム酸酸化処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・プラズマ照射処理、易接着処理などを施してもよい。これらの処理を施すことで、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10の印刷受像層30との対向面は、印刷受像層30形成時に金属材料を含む塗工剤の濡れ特性が向上し、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10に対する印刷受像層30の密着性が向上する。これらの表面処理法は、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10の種類に応じて適宜選定されるが、印刷受像層30との密着効果及び処理装置の操作性などの面から、コロナ放電処理法、オゾン・プラズマ照射処理が好ましく用いられる。
また、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10の印刷受像層30との対向面にアンカー層やプライマー層を形成することで、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム10に対する印刷受像層30の密着性を向上させても良い。アンカー剤、プライマー剤には、様々な種類がある。アルコール系などの水性材料で表面張力が高い材料の場合には、表面張力を70ダイン程度まで高めることが望ましい。また溶剤系やウレタンなどの表面張力が低い材料の場合には、50ダイン程度でも、適切に塗工できる場合がある。
<印刷受像層>
印刷受像層30は、印刷適性や印刷の耐候性を向上させるために設ける層であって、アクリル系、ウレタン系樹脂等を溶剤に溶解させた後、繊維構造体基布に塗布乾燥したり、樹脂をフィルム状とし接着して設ける。
なお、難燃性ポリオレフィン装飾資材及びそれを用いた広告媒体の使用期間が極めて短い用途の場合には、印刷受像層30を塗布せずに、直接UVインクジェットプリンターで印字することもできる。
<広告媒体の製造>
1)印刷工程
前記方法で得られた難燃性ポリオレフィン系樹脂シートにおいて、広告媒体に用いる際には、絵柄印刷を行う必要がある。
絵柄を印刷する方法としては、インクジェットプリンターによる印刷が一般的である。インクジェットプリンターには、いくつかの印刷方式があるが、特に限定されるものではない。代表的なインクジェットプリンターの方式を挙げると、
a)ラテックスインクジェットプリンター:水に顔料が溶けている、いわゆる「水性顔料」インクタイプのプリンターである。ラテックスインクの中には、水/ラテックス(ポリマー)/顔料(色の成分)/抗スクラッチ材の主に4成分が溶け込んでおり、揮発性有機化合物(VOC)で溶剤に比べて匂いが少ないのが特徴で、病院や教育施設、店舗内のディスプレイ用途で使用されることが多い。
b)溶剤インクジェットプリンター:溶剤系インクは薄い有機溶剤中に顔料が含まれており、 印刷する表面にインクが着地するとまず溶剤成分がメディアの表面を侵します。つまりメディアの表面を溶かして、少しメディアの内側にインクが入り込み、その後、溶媒が蒸発することで顔料がメディアと密着し高い耐候性を発揮する。溶剤を使用しているため、印刷後に溶剤臭が残るため、屋内掲出物には不向きである。
c)UVインクジェットプリンター:UVインクはインク液中に含まれるモノマー成分が機材のUV光(紫外線;Ultraviolet)を浴びることで重合し、固体化することでインクが定着する。溶剤インクがメディア表面を侵していたのに対し、UV印刷はいわば印刷対象物の上でインクが固まっている状態で画像を形成する。インクがUV光を浴びた瞬間に固まるため、印刷後すぐに裁断や縫製等の後加工に回すことができる。
2)縫製、ハトメ加工工程
横断幕、懸垂幕などの広告媒体を製造する際には、端辺を折り返し縫製し、外周に掲出の際に紐の取り付けに必要なハトメ加工を行う必要がある。通常は、縫製の際にはポリエステル樹脂製の縫製糸を用いることが多く、また、ハトメには、アルミニウムや真鍮などの金属部材を使用することが多い。しかし、このような縫製糸やハトメは、使用後のリサイクル工程で取り除く必要があり、非効率である。
そのため、リサイクル工程で一緒に処理できる縫製、ハトメ加工工程にするため、各部材にポリオレフィン樹脂を使用することが望ましい。
縫製糸については、代表例としては東洋紡のイザナス(登録商標)、アサヒ熊のパイレン糸、三菱ケミカルのパイレン(登録商標)などがある。上記に関わらず、オレフィン樹脂の糸であれば、差し支えない。
ハトメについては、金型にオレフィン樹脂を射出して製造する。なお、従来の金属製ハトメやポリカーボネート製のハトメは、リベットのようにかしめて留めるが、オレフィン樹脂の場合には、樹脂の特性上、かしめることができない。そのため、難燃性ポリオレフィン系装飾資材の外周に設けた複数の孔にオスメス嵌合型の樹脂製のハトメを挿入して使用した。
図2に、別の難燃性ポリオレフィン系装飾資材の層構成を示す。繊維構造体基布50とその両面に難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム60と、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム60の少なくとも一方の面に設けられた印刷受像層70を備えている。繊維構造体基布50と難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム60との貼り合わせ方法は上述のとおりである。このような層構成でも、両面印刷可能な難燃性ポリオレフィン系装飾資材が製造可能である。
このような層構成の場合には、出来上がる構造体の柔軟性を担保するには、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム60の厚さを薄くする必要があり、100ミクロン以下の厚さで構成されることが望ましい。
その際の成型加工方法としては、Tダイによる押出成形、ラミネーション加工やインフレーション成型による製膜などがある。また、貼り合わせ方法としては、成型時の熱を利用した熱ラミネーションで成型加工時と同時に行う方法が、製造コスト面では望ましいが、特に限定されるものではない。それ以外の方法としては、次工程で、熱ロールによるラミネーション方法や、ホットメルトを吹き付けて貼り付ける方法など様々ある。
この後の印刷受像層70の形成、広告媒体の製造については上述のとおりである。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
<実施例1>
ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、難燃剤として金属水和物を100~200重量部と臭素系難燃剤を20~80重量部、白色顔料・遮蔽添加物として、酸化チタン、三酸化アンチモンを10~50部を配合してなるメルトフローレート(MFR)0.5~50.0g/10minのコンパウンドを用いて、逆L型4本カレンダーにて150~200℃の温度条件で、厚さ230μmの難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムを成形した。得られたフィルムにホットメルトスプレー方式で、2~30g/mの重量でオレフィン系ホットメルトを塗布したのち、表裏に繊維構造体基布として100デニールマルチフィラメント糸の平織基布を貼り合わせて難燃性ポリオレフィン系装飾資材を作成した。なお、本実施例の難燃性ポリオレフィン系装飾資材は、繊維構造体基布に難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムが挟まれた構造を有するので、難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムに発生した皺が外部から認識され難い。
<実施例2>
繊維構造体基布として網状不織布(JX日鉱日石エネルギー製、CLAF)に、ホットメルトスプレー方式で、2~30g/mの重量でオレフィン系ホットメルトを塗布したのち、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、難燃剤として金属水和物を100~200重量部と臭素系難燃剤を20~80重量部、白色顔料・遮蔽添加物として、酸化チタン、三酸化アンチモンを10~50部を配合してなるメルトフローレート(MFR)0.5~50.0g/10minのコンパウンドを用いて、逆L型4本カレンダーにて150~200℃の温度条件で、厚さ230μmの難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムを貼り合わせて難燃性ポリオレフィン系装飾資材を作成した。
実施例1及び2の難燃性ポリオレフィン系装飾資材について、強度試験及び難燃性試験を実施した。
<強度試験>
試験1)引張強さ
JIS P8113 3.1 紙及び板紙-引張特性の試験方法 第2部:定速伸張方 引張強さ準用
試験片幅:15mm(試験結果は1m幅に換算)
つかみ間隔:100mm
試験速度:20mm/分
使用機器:島津製作所製 オートグラフ AG-X 10kN(ロードセル1kN)
試験2)引裂強さ
JIS P8116 3.1 紙-引裂強さ試験方法 エルメンドルフ形引裂試験機法
重ね枚数:4枚(試験結果は1枚あたりの数値に換算)
使用機器:安田精機製作所製 エルメンドルフ型引裂試験機
試験3)破裂試験
JIS L 1096 破裂強さ、破裂試験機により生地を破裂させ、生地の強度を調べる。
使用機器:安田精機製作所製 破裂試験機。
表1に試験結果を示す。
Figure 2023011232000002
表1に示す参考例とは、前記記載のコンパウンドから成型したシートそのものを、実施例1、2とは、繊維構造体基布層として、網状不織布JX日鉱日石エネルギー製、CLAFを貼り合わせて得られた3枚のシートをそれぞれ示すである。
表1の結果より、繊維構造体基布層を貼り付けることで、強度が大幅に向上することが確認された。
<難燃性試験>
難燃性の試験の詳細は、以下の通りである。屋内外の横断幕、懸垂幕などの装飾物は、消防法に基づく防炎規制の対象となり、消防法施行規則第4条の3第3項から第7項に示す試験法に適合する必要がある。試験基準としては、JIS L 1091繊維製品の燃焼性試験方法を適応し、試験対象物の坪量によって、試験方法が異なる。
今回製造した難燃性ポリオレフィン系装飾資材は、450g/mを超えるものであるため、A-2法(45°ミクロバーナ法)によって、試験を行い、区分3の評価基準にて判定を行った。表2に、JIS L 1091A¥|=-1法、区分3の試験基準を、表3に試験結果を示す。
Figure 2023011232000003
Figure 2023011232000004
Figure 2023011232000005
表3、4の結果により、全ての難燃性ポリオレフィン系装飾資材は、JIS L 1091A-1法、区分3の基準に適合する良好な結果が得られた。
<リサイクル試験>
次に、上記難燃性ポリオレフィン系装飾資材において、UVインクジェットプリンターにて、印刷を施した広告媒体のサンプルを用いて、プラスチック製の植木鉢が製造できるか、リサイクルテストを実施した。リサイクルテストの概要は、以下の通りである
・テスト目的 :広告媒体のサンプルを再ペレット化し、基礎物性を測定した。また、植木鉢として成型、使用できるかを確認した。
・テスト手順 :破砕→再ペレット化→射出成型加工→植木鉢作成
・配合比率 : 再ペレット100%
Figure 2023011232000006
その結果、印刷後の広告媒体サンプルを用いて、再ペレット化したものであっても、強度的に問題ない植木鉢が製造できることを確認した。また、本発明に係る難燃性ポリオレフィン系装飾資材の難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムに使用できることも確認した。
よって、本発明の難燃性ポリオレフィン装飾資材は、優れた難燃性を有し、耐候性、機械的強度及び柔軟性に優れる。更に、広告媒体としての使用後の廃棄の際には、焼却処分や埋め立て処分に頼らないリサイクルをすることができる。
10:難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム
20:繊維構造体基布
30:印刷受像層
50:繊維構造体基布
60:難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルム
70:印刷受像層

Claims (11)

  1. 少なくともポリオレフィン系樹脂、白色顔料・遮蔽添加物を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂を製膜した難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムと、前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表裏に延伸倍率が2~15倍以内の範囲内にあるポリオレフィン系樹脂を延伸した繊維で構成された繊維構造体基布を貼り合わせた、少なくとも3層以上からなる積層体であることを特徴とする難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  2. 延伸倍率が2~15倍以内の範囲内にあるポリオレフィン系樹脂を延伸した繊維で構成された繊維構造体基布と、前記繊維構造体基布の表裏に少なくともポリオレフィン系樹脂、白色顔料・遮蔽添加物を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂を製膜した難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムを貼り合わせた、少なくとも3層以上からなる積層体であることを特徴とする難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  3. 前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記白色顔料・遮蔽添加物を0.5~10重量部配合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  4. 前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記難燃剤として金属水和物を50~200重量部と臭素系難燃剤を20~80重量部配合したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  5. 前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記難燃剤としてさらに三酸化アンチモンを10~50重量部配合したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  6. 前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂の総量が50Wt%以下で構成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  7. 前記難燃性ポリオレフィン系樹脂フィルムが、0.5~50.0g/10minのメルトフローレート(MFR)を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  8. 前記繊維構造体基布において、形状が、フィラメント糸条、マルチフィラメント糸条、モノフィラメント糸条、テープヤーン、スプリットヤーン、及び割裂ヤーンから選ばれる請求項1乃至7の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  9. 難燃性ポリオレフィン系装飾資材の表面に印刷受像層を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかの1に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材。
  10. 請求項1乃至9に記載の難燃性ポリオレフィン系装飾資材に印刷を施してなることを特徴とする広告媒体。
  11. 外周に樹脂製のハトメを設けたことを特徴とする請求項10に記載の広告媒体。
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