JP6008673B2 - 鞍乗型車両の前部構造 - Google Patents

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本発明は、車体前部にライセンスプレートが取付けられる鞍乗型車両の改良に関する。
鞍乗型車両の前部にライセンスプレートを取付けることが法制化されている国がある。
ライセンスプレートを前部に設けるか、後部に設けるかによって、ライセンスプレートの支持構造は異なる。車両前部に、ライセンスプレートが取付けられる鞍乗型車両が知られている(例えば、特許文献1(図2、図3)参照。)。
特許文献1の図2及び図3に示すように、ライセンスプレート(20)(括弧付き数字は、特許文献1記載の符号を示す。以下同じ。)が取付けられる取付部(32)(以下、ナンバーステー取付部(32)と言う。)は、ヘッドライトユニット(13)の下方に配置される。ヘッドライトユニット(13)は、内蔵するヘッドライトバルブが発熱するため、周囲の大気温度よりも高温になる。すると、ヘッドライトユニット(13)の上面、左右側面及び下面から大気に熱が放出される。発熱と放熱とがバランスするとそれ以上の温度上昇は起こらない。
但し、ヘッドライトユニット(13)の下面は、上面や左右側面に比べて熱がこもり易い。加えて、ヘッドライトユニット(13)の下にナンバーステー取付部(32)があると、走行風の供給が抑制されるため、下面の温度上昇が起こり易い。
ここで、特許文献1に示すような、いわゆる単眼式ヘッドライトユニットであれば、車幅寸法が小さいため、下面から左右側面に熱空気が流れ易く、ナンバーステー取付部(32)があっても温度上昇は小さい。
一方、いわゆる左右二眼式ヘッドライトユニットでは、車幅寸法が大きいため、下面から左右側面に熱空気が流れ難くなる。加えて、ナンバーステー取付部が走行風の流れを抑制するため、温度上昇は比較的大きくなる。
すなわち、左右二眼式ヘッドライトユニットで、且つ、下にナンバーステー取付部が配置される鞍乗型車両の前部構造において、ヘッドライトユニット下部の温度上昇を抑えることができる構造が求められる。
特開2011−245897公報
本発明は、左右二眼式ヘッドライトユニットで、且つ、下にナンバーステー取付部が配置される鞍乗型車両の前部構造において、ヘッドライトユニット下部の温度上昇を抑えることができる構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体フレームと、この車体フレームから延ばされヘッドライトユニットを支えるヘッドライトステーと、車体フレームに支持されヘッドライトユニットの周囲を覆うフロントカウルと、が備えられている鞍乗型車両の前部構造において、ヘッドライトユニットは、車幅方向左右に振り分けて配置される左右のヘッドライトバルブを有し、ヘッドライトステーは、車幅方向中心位置に、車両前方へ延びて、ナンバープレートを支持するナンバーステーを備え、フロントカウルは、左右のヘッドライトバルブの下面を覆う底部を備え、この底部は、左右のヘッドライトバルブの間に、ナンバーステーを避けるようにして上方に窪む凹部を備え、凹部は、車幅方向に延びる上底面と、この上底面の両端から各々下方へ延びる左側面及び右側面とからなり、ナンバーステーは板材で構成され、底面と、この底面から上へ起立する左右の壁面とからなることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、左側面は、左外方に向かって漸次下方に延びており、右側面は、右外方に向かって漸次下方に延びており、凹部は、台形状を呈することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、車両平面視で、ナンバープレートとフロントカウルの車幅方向中央前端とは、重なっており、ナンバープレートよりも後方位置にてフロントカウルに、走行風を車両後方へ抜くスリットが設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、フロントカウルに連続した車両側方前部が、左右のサイドカウルで覆われ、ナンバープレートの車幅方向幅と略同幅の位置にてフロントカウルに、左右の前方突出部が備えられ、これらの左右の前方突出部に、各々、左右のサイドカウルが当接することを特徴とする。
請求項1に係る発明では、フロントカウルの底部に、上方に窪む凹部が備えられ、この凹部にナンバーステーが配置される。ヘッドライトユニットの下面を覆うフロントカウルの底部に、ナンバーステーを避けるように上方に窪む凹部が備えられる。走行風はフロントカウルの底部に上方へ窪ませた凹部を通り、車両後方へ導かれる。凹部に走行風を導くことで、ヘッドライトユニットの下面は冷却される。結果、ヘッドライトユニット下部の温度上昇を抑えることができる。
また、フロントカウルの底部でヘッドライトバルブの下面を覆ったので、ヘッドライトバルブの下方を補強することができる。加えて、ヘッドライトバルブにかかる泥をフロントカウル及びナンバープレートでよけることができる。
また本発明では、凹部は、上底面と、この上底面の両端から各々下方へ延びる左側面及び右側面とからなる。車両前方から凹部に入った走行風は、上底面と左右の側面との間に導かれる。上底面の幅を拡げ、左右の側面の高さを大きくすることで、凹部を流れる走行風の風量が増える。凹部を流れる風量が増えれば、ヘッドライトユニット下部の冷却性能が高められる。
さらに本発明では、ナンバーステーは、板材を折り曲げて形成される。ナンバーステーは、板材で形成されているので、例えば、ナンバーステーを棒状部材で形成する場合に比べて、ナンバーステーの軽量化を図ることができる。
また、ナンバーステーは、底面と、この底面から上へ起立する左右の壁面とからなる。すなわち、上方に開放されるコ字状ステーとした。走行風は、ナンバーステーの底面とフロントカウルの上底面とにガイドされ導かれる。コ字状ステーを設けることで、フロントカウルの凹部を通過した走行風は、コ字状のナンバーステーの底面に沿って導かれる。コ字状のナンバーステーをヘッドライトユニットに沿わせるように配置すれば、走行風は、ヘッドライトユニットに沿って前から後へ導かれる。結果、ヘッドライトユニットの車幅方向中心部を一層効率良く冷却することができる。
請求項2に係る発明では、凹部の左右側面は、各々外方に向かって漸次下方に延びる台形状を呈する。車両前方から凹部に入った走行風は、下方へ漸次延びる左右側面に沿って車両後方へ導かれながら車幅方向外方へ拡散する。凹部に入った走行風は、車幅方向外方へ拡散されるため、車両前端に当たる走行風の影響を小さくし、旋回時の操作性が良好に保たれる。
請求項3に係る発明では、車両平面視で、フロントカウルの中央前端とナンバープレートとは、重なっており、このナンバープレートの後方でフロントカウルに、スリットが設けられる。走行風は、ナンバープレートに沿って流れ、走行風の一部はスリットに入る。すなわち、スリットの前方に配置されるナンバープレートは、走行風のガイド部材として機能するので、走行風をスリットへ導き易くできる。
請求項4に係る発明では、フロントカウルに、左右の前方突出部が備えられている。左右の前方突出部は、他の部位よりも肉厚となるため、その分、フロントカウルの強度を高めることができる。
本発明に係る自動二輪車の前部を説明する側面図である。 図1の2矢視図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の4−4線断面図である。 車体前部の斜視図である。 車体前部の平面図である。 図2の7−7線断面図である。 実施例及び比較例に係るフロントカウルの作用説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図中及び実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動二輪車10は、ヘッドパイプ11と、このヘッドパイプ11の上部から車両後斜め下方へ延びるメインフレーム12と、ヘッドパイプ11の下部から車両後斜め下方へ延びエンジン21を懸架するダウンフレーム13と、メインフレーム12の後端12bから下方へ延びスイングアーム14を揺動自在に支持するピボットフレーム15と、メインフレーム12の後部から車両斜め後ろ上方へ延びシート16を支えるシートレール17と、ピボットフレーム15の上部から斜め後上方へ延びシートレール17を支えるサポートフレーム18とから構成される車体フレーム19を備える。
ヘッドパイプ11に、回動自在に操向軸22が挿嵌され、この操向軸22の軸直角方向の車両前方側にトップブリッジ23及びボトムブリッジ24が延ばされ、トップブリッジ23及びボトムブリッジ24にフロントフォーク25の上部が取付けられ、トップブリッジ23の上面に操向ハンドル26が取付けられ、車両斜め前下方に延びるフロントフォーク25の下端に前輪27が回転自在に取付けられる。前輪27の上方は、フロントフェンダ28で覆われている。
エンジン21は、クランクケース31と、このクランクケース31の上に載置され車両斜め前上方に傾斜して延びているシリンダ部32とを有する。このシリンダ部32の前方位置でダウンフレーム13に、ラジエータユニット35とホーン36とが取付けられる。シリンダ部32の前壁33に、下方へ延びた後車両後方へ延びる排気管37が連結されている。シリンダ部32の後壁34に、スロットルボデイ38が連結され、このスロットルボデイ38に、エアクリーナ39が連結される。メインフレーム12の上方で操向ハンドル26の後方に、燃料タンク41が配置される。
ピボットフレーム15に、車幅方向へピボット軸42が延びており、このピボット軸42に揺動自在に、スイングアーム14の前端が取付けられ、このスイングアーム14に、後輪43が回転自在に取付けられる。後輪43は、エンジン21から延びるチェーン44によって駆動される。
次に、車両を前方から見たときの構成について説明する。
図2に示すように、ヘッドライトユニット50は、左右のヘッドライトバルブ51L、51Rを有する2灯式タイプの部材である。これらの左右のヘッドライトバルブ51L、51Rは、車幅方向左右に振り分けて配置される。このヘッドライトユニット50の周囲は、カウル部材52で覆われている。車両前部において、カウル部材52は、フロントカウル53と、このフロントカウル53の車幅方向中心から上方に延びているアッパカウル54と、フロントカウル53から連続するように車両後方へ延びる左右のサイドカウル55L、55Rとで構成される。
ヘッドライトユニット50は、ヘッドライトバルブ51L、51Rを支持するハウジング部56を有する。このハウジング部56は、その前面にレンズ枠体58を有し、このレンズ枠体58に、1枚のレンズ部57が装着されている。
レンズ枠体58は、車幅方向に延びる枠体上辺61と、この枠体上辺61の左右端部から各々下方に延びる左右の枠体側辺62L、62Rと、左右の枠体側辺62L、62Rの下端の間に渡される枠体下辺63とを有する。このレンズ部57において、バルブの光が通る左右の開口部70L、70R以外の部分は、フロントカウル53によって覆われる。
次に、左右の開口部70L、70R及びその周辺部の構成について説明する。
レンズ部の上辺65を支持する枠体上辺61は、フロントカウル53によって完全に覆われる。そして、フロントカウル53の一部は、枠体上辺61から下方へ延び、レンズ部57の上部を覆うと共に、車幅方向中心付近でフロントカウル53の底部66へ延びこの底部66につながっている。レンズ枠体58を構成する左右の枠体側辺62L、62Rに、各々、左右のサイドカウル55L、55Rが左右の枠体側辺62L、62Rを覆うように延びている。
これらのフロントカウル53と左右のサイドカウル55L、55Rとで囲まれるように、左右のヘッドライトバルブ51L、51Rの光が各々通る左右の開口部70L、70Rが形成される。これらの左右の開口部70L、70Rは、左右の開口下辺71L、71Rと、左右の開口下辺71L、71Rの車幅方向内端部から上へ、各々、延びる左右の開口内辺72L、72Rと、これらの左右の開口内辺72L、72Rから斜め上方に各々延びる左右の開口上辺73L、73Rと、これらの左右の開口上辺73L、73Rの外端から下方に延びて前記左右の開口下辺71L、71Rに各々つながる左右の開口外辺74L、74Rとから構成される。
すなわち、左右の開口部70L、70Rによって、ヘッドライトユニット50の周囲が覆われている。左右の開口部70L、70Rは、フロントカウル53と、このフロントカウル53に連続して車両後方へ延びている左右のサイドカウル55L、55Rとによって形成される。
次に、フロントカウル53の底部66に形成される凹部80について説明する。
フロントカウル53の底部66は、左右のヘッドライトバルブ51L、51Rの間に、車幅方向中心に配置されるナンバーステー90を避けるようにして上方に窪ませた凹部80を備えている。そして、この凹部80に、ナンバーステー90が近接配置されている。
次に、ヘッドライトユニット50及びナンバーステーの支持構造等について説明する。
図3に示すように、ヘッドライトユニット50は、左右のヘッドライトバルブ(図2、符号51L、51R)を支持するハウジング部56と、このハウジング部56の前面に形成されレンズ部57を支えるレンズ枠体58とを有する。
ヘッドパイプ11からヘッドライトユニット50を支えるヘッドライトステー91が延ばされ、このヘッドライトステー91から車両斜め前上方に、車体を覆うフロントカウル53を支持するカウルステー92が延ばされ、併せて、車両斜め前下方に、ナンバープレート93を支持するナンバーステー90が延ばされる。ヘッドライトステー91は、ナンバーステー90を備えている。また、ヘッドライトステー91の上方で、ヘッドパイプ11から車両前方へメータ類94を支持するメータステー95が延ばされている。トップブリッジ23にキーシリンダ96が取付けられている。
次に、凹部及びナンバーステーの詳細について説明する。
図4に示すように、凹部80は台形状を呈し、車幅方向に延びる上底面81と、この上底面81の両端から各々下方へ延びる左側面82L及び右側面82Rとからなる。左側面82Lは、左外方に向かって漸次下方に延びており、右側面82Rは、右外方に向かって漸次下方に延びている。
一方、ナンバーステー90は、底面101と、この底面101から上へ起立する左右の壁面102L、102Rとからなり、板材を折り曲げて形成される部材である。すなわち、ナンバーステー90は、上に開口した断面コ字状の部材である。
ナンバーステー90は、板材で形成されているので、例えば、ナンバーステー90を棒状部材で形成する場合に比べて、ナンバーステー90の軽量化が図れる。加えて、ナンバーステー90の曲げ剛性を高めることができる。
フロントカウルの凹部80とナンバーステー90の配置関係について説明する。フロントカウル53の凹部80は、車幅方向中心線Cに対し、左右に振り分けて配置される。このような凹部80に合わせて、ナンバーステー90は、車幅方向中心線Cに対し、左右振り分けて配置される。ナンバーステー90の底面101とフロントカウル53の上底面81とは、互いに平行に配置される。
図3にて、ナンバーステー90は、車両斜め上後方へ延びている。これに伴い、ナンバーステー90の底面101も、車両斜め上後方へ、ハウジング部56に沿うように延びている。図2にて、車両前方から凹部80に進入した走行風は、左右のヘッドライトバルブ51L、51Rの間にて、上に開放したナンバーステー90のコ字断面に沿って、車両後斜め上方へ導かれる。
図3に戻って、車両後斜め上方へ延びるナンバーステー90は、ハウジング部56に沿うように、車両斜め後上方へ延びているので、走行風が流れることによって、他の部位に比べて熱が逃げ難い、左右のヘッドライトバルブ51L、51R間を容易に冷やすことができる。
次に、走行風を車両後方へ抜くスリットを説明する。
図5に示すように、ヘッドライトユニット50の枠体左側辺62Lとフロントカウル53との間に、走行風を車両後方へ抜く左スリット105Lが形成される。左スリット105Lは、フロントカウル53及び左サイドカウル55Lを、枠体左側辺62Lに沿ってそれらの一部を切欠くことにより形成される。
同様に、ヘッドライトユニット50の枠体右側辺62Rと、フロントカウル53との間に、走行風を車両後方へ抜く右スリット105Rが形成される。右スリット105Rは、フロントカウル53及び右サイドカウル55Rを、枠体右側辺62Rに沿ってそれらの一部を切欠くことにより形成される。
また、ヘッドライトユニット50の枠体下辺63とフロントカウル53の底部66の間に、走行風を車両後方へ抜く左右のボトムスリット106L、106Rが形成される。左右のボトムスリット106L、106Rは、フロントカウル53の一部を、枠体下辺63に沿って切り欠くことにより形成される。すなわち、フロントカウル53に、走行風を車両後方へ抜くスリット(左右のボトムスリット106L、106R)が設けられている。
図6に示すように、左右のボトムスリット106L、106Rは、概ね、ナンバープレート93よりも後方位置に配置される。また、ナンバープレート93とフロントカウル53の車幅方向中央前端103とは、重なっている。
次に、フロントカウルに形成される前方突出部について説明する。
図7に示すように、フロントカウル53に、前方突出部111が備えられ、この前方突出部111に、サイドカウル55が当接している。前方突出部111は、他の部位よりも肉厚となるため、その分、フロントカウル53の強度を高めることができる。
図中、車幅方向右側の前方突出部55Rについて説明したが、車幅方向左側の前方突出部55Lの構成についても車幅方向中心に対して左右対称な構造であり説明を省略する。
以上に述べた自動二輪車の前部構造の作用を次に述べる。
図8(a)は、実施例に係る車両前部構造であり、図8(b)は、比較例に係る車両前部構造である。
図8(a)の実施例において、フロントカウル53の底部66に、上方に窪む凹部80が備えられ、この凹部80にナンバーステー90が配置される。
図8(b)の比較例において、フロントカウル53Bの底部66Bは、車幅方向に水平方向に延びている。車幅方向左右に配置される2つのヘッドライトバルブ51BL、51BR間に挟まれる部位は、2つのヘッドライトバルブ51BL、51BRに挟まれていない部位に比べ、左右のヘッドライトバルブ51BL、51BRから放射状に外方へ放射される熱が逃げ難い部位である。このようなヘッドライトバルブ51BL、51BR間に挟まれるヘッドライトユニット下部の温度上昇を抑える対策が望まれていた。
図8(a)にて、本発明では、ヘッドライトバルブ51L、51Rの底部を覆うフロントカウル53の底部66に、ナンバーステー90を避けるように上方に窪む凹部80が備えられる。走行風はフロントカウル53の底部66に形成され上方に窪ませた凹部80を通り、車両後方へ導かれる。凹部80に走行風を導くことで、底部に凹部が形成されていない場合に比べて、ヘッドライトバルブ51L、51Rの間を含むヘッドライトユニット下部の温度上昇が抑えられる。
フロントカウル53の底部66に設けた凹部80は冷却され、ヘッドライトバルブ51L、51R間の部位に溜まった熱は上昇する。すなわち、熱は下から上へ上昇する。フロントカウル53の底部66に配置される凹部80であれば、左右のヘッドライトバルブ51L、51R間で、走行風はナンバーステー90に導かれ、左右のヘッドライトバルブ51L、51R間は冷却される。結果、左右のヘッドライトバルブ51L、51R間に溜まった熱を容易に逃がすことができる。
また、フロントカウル53は底部66を備え、この底部66でヘッドライトバルブ51L、51Rの下面を覆ったので、ヘッドライトバルブ51L、51Rの下方を補強することができる。加えて、ヘッドライトバルブ51L、51Rにかかる泥をよけることができる。
図4にて、凹部80は、上底面81と、この上底面81の両端から各々下方へ延びる左側面82L及び右側面82Rとからなる。車両前方から凹部80に入った走行風は、上底面81と左右の側面82L、82Rとの間に導かれる。上底面81の幅を拡げ、左右の側面82L、82Rの高さを大きくすれば、凹部80を流れる走行風の風量は増える。凹部80を流れる風量が増えれば、左右のヘッドライトバルブ51L、51R間の冷却性能が高められる。
また、ナンバーステー90は、底面101と、この底面101から上へ起立する左右の壁面102L、102Rとからなる。すなわち、上方に開放されるコ字状ステーとした。図3にて、走行風は、ナンバーステー90の底面101とフロントカウル53の上底面81とにガイドされ車両後方へ導かれる。コ字状ステーを設けることで、フロントカウル53の凹部80を通過した走行風は、図矢印s方向へ、コ字状のナンバーステー90によって導かれる。コ字状のナンバーステー90をヘッドライトユニット50のハウジング部56に沿わせるように配置したので、走行風は、ヘッドライトユニット50に沿って前から後へ導かれる。結果、ヘッドライトユニットの車幅方向中心部を一層効率良く冷却できる。
なお、本実施例では、ナンバーステーは、上に開放された断面コ字状の部材とし、車両斜め後上方へ延びているが、ナンバーステーの断面形状は、走行風をガイドするものであれば、断面U字、V字、I字等任意な形状に設定することは差し支えない。
図2、図6にて、車両平面視で、フロントカウル53の中央前端103とナンバープレート93とは、重なっており、このナンバープレート93の後方でフロントカウル53に、スリット(左右のスリット105L、105R及び左右のボトムスリット106L、106R)が設けられる。走行風は、ナンバープレート93に沿って流れ、走行風の一部は、左右のスリット105L、105R及び左右のボトムスリット106L、106Rに入る。
すなわち、左右のスリット105L、105R及び左右のボトムスリット106L、106Rの前方に配置されるナンバープレート93は、走行風のガイド部材として機能するので、走行風をスリット105L、105R、106L、106Rに導き易くできる。スリット105L、105R、106L、106Rを設けることで、走行風が、ヘッドライトユニット50の下方及び左右側方を通ることとなり、ヘッドライトユニット50を一層効果的に冷やすことができる。
図2にて、凹部80の左右側面82Rは、各々外方に向かって漸次下方に延びる台形状を呈する。車両前方から凹部80に入った走行風は、下方へ漸次延びる左右側面82Rに沿って車両後方へ導かれながら車幅方向外方へ拡散する。凹部80に入った走行風は、車幅方向外方へ拡散されるため、車両前端に当たる走行風の影響を小さくし、旋回時の操作性を良好に維持することができる。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗型三輪車にも適用可能であり、一般の鞍乗型車両に適用することは差し支えない。
本発明は、車両前部にナンバーステーが備えられている自動二輪車に好適である。
10…鞍乗型車両(自動二輪車)、19…車体フレーム、50…ヘッドライトユニット、51L、51R…左右のヘッドライトバルブ、53…フロントカウル、55L、55R…左右のサイドカウル、66…底部、80…凹部、81…上底面、82L、82R…左右の側面、90…ナンバーステー、91…ヘッドライトステー、93…ナンバープレート、101…底面、102L、102R…左右の壁面、103…フロントカウルの車幅方向中央前端、105L、105R…スリット、111L、111R…左右の前方突出部。

Claims (4)

  1. 車体フレーム(19)と、この車体フレーム(19)から延ばされヘッドライトユニット(50)を支えるヘッドライトステー(91)と、前記車体フレーム(19)に支持され前記ヘッドライトユニット(50)の周囲を覆うフロントカウル(53)と、が備えられている鞍乗型車両の前部構造において、
    前記ヘッドライトユニット(50)は、車幅方向左右に振り分けて配置される左右のヘッドライトバルブ(51L、51R)を有し、
    前記ヘッドライトステー(91)は、車幅方向中心位置に、車両前方へ延びて、ナンバープレート(93)を支持するナンバーステー(90)を備え、
    前記フロントカウル(53)は、前記左右のヘッドライトバルブ(51L、51R)の下面を覆う底部(66)を備え、
    この底部(66)は、前記左右のヘッドライトバルブ(51L、51R)の間に、前記ナンバーステー(90)を避けるようにして上方に窪む凹部(80)を備え、
    前記凹部(80)は、車幅方向に延びる上底面(81)と、この上底面(81)の両端から各々下方へ延びる左側面(82L)及び右側面(82R)とからなり、
    前記ナンバーステー(90)は板材で構成され、底面(101)と、この底面(101)から上へ起立する左右の壁面(102L、102R)とからなる、
    ことを特徴とする鞍乗型車両の前部構造。
  2. 前記左側面(82L)は、左外方に向かって漸次下方に延びており、
    前記右側面(82R)は、右外方に向かって漸次下方に延びており、
    前記凹部(80)は、台形状を呈することを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両の前部構造。
  3. 車両平面視で、前記ナンバープレート(93)と前記フロントカウル(53)の車幅方向中央前端(103)とは、重なっており、
    前記ナンバープレート(93)よりも後方位置にて前記フロントカウル(53)に、走行風を車両後方へ抜くスリット(105L、105R)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の鞍乗型車両の前部構造。
  4. 前記フロントカウル(53)に連続して車両側方前部が、左右のサイドカウル(55L、55R)で覆われ、
    前記ナンバープレート(93)の車幅方向幅と略同幅の位置にて前記フロントカウル(53)に、左右の前方突出部(111L、111R)が備えられ、これらの左右の前方突出部(111L、111R)に、各々、前記左右のサイドカウル(55L、55R)が当接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の鞍乗型車両の前部構造。
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