JP6008673B2 - 鞍乗型車両の前部構造 - Google Patents
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ライセンスプレートを前部に設けるか、後部に設けるかによって、ライセンスプレートの支持構造は異なる。車両前部に、ライセンスプレートが取付けられる鞍乗型車両が知られている(例えば、特許文献1(図2、図3)参照。)。
さらに本発明では、ナンバーステーは、板材を折り曲げて形成される。ナンバーステーは、板材で形成されているので、例えば、ナンバーステーを棒状部材で形成する場合に比べて、ナンバーステーの軽量化を図ることができる。
また、ナンバーステーは、底面と、この底面から上へ起立する左右の壁面とからなる。すなわち、上方に開放されるコ字状ステーとした。走行風は、ナンバーステーの底面とフロントカウルの上底面とにガイドされ導かれる。コ字状ステーを設けることで、フロントカウルの凹部を通過した走行風は、コ字状のナンバーステーの底面に沿って導かれる。コ字状のナンバーステーをヘッドライトユニットに沿わせるように配置すれば、走行風は、ヘッドライトユニットに沿って前から後へ導かれる。結果、ヘッドライトユニットの車幅方向中心部を一層効率良く冷却することができる。
図1に示すように、自動二輪車10は、ヘッドパイプ11と、このヘッドパイプ11の上部から車両後斜め下方へ延びるメインフレーム12と、ヘッドパイプ11の下部から車両後斜め下方へ延びエンジン21を懸架するダウンフレーム13と、メインフレーム12の後端12bから下方へ延びスイングアーム14を揺動自在に支持するピボットフレーム15と、メインフレーム12の後部から車両斜め後ろ上方へ延びシート16を支えるシートレール17と、ピボットフレーム15の上部から斜め後上方へ延びシートレール17を支えるサポートフレーム18とから構成される車体フレーム19を備える。
図2に示すように、ヘッドライトユニット50は、左右のヘッドライトバルブ51L、51Rを有する2灯式タイプの部材である。これらの左右のヘッドライトバルブ51L、51Rは、車幅方向左右に振り分けて配置される。このヘッドライトユニット50の周囲は、カウル部材52で覆われている。車両前部において、カウル部材52は、フロントカウル53と、このフロントカウル53の車幅方向中心から上方に延びているアッパカウル54と、フロントカウル53から連続するように車両後方へ延びる左右のサイドカウル55L、55Rとで構成される。
レンズ部の上辺65を支持する枠体上辺61は、フロントカウル53によって完全に覆われる。そして、フロントカウル53の一部は、枠体上辺61から下方へ延び、レンズ部57の上部を覆うと共に、車幅方向中心付近でフロントカウル53の底部66へ延びこの底部66につながっている。レンズ枠体58を構成する左右の枠体側辺62L、62Rに、各々、左右のサイドカウル55L、55Rが左右の枠体側辺62L、62Rを覆うように延びている。
フロントカウル53の底部66は、左右のヘッドライトバルブ51L、51Rの間に、車幅方向中心に配置されるナンバーステー90を避けるようにして上方に窪ませた凹部80を備えている。そして、この凹部80に、ナンバーステー90が近接配置されている。
図3に示すように、ヘッドライトユニット50は、左右のヘッドライトバルブ(図2、符号51L、51R)を支持するハウジング部56と、このハウジング部56の前面に形成されレンズ部57を支えるレンズ枠体58とを有する。
図4に示すように、凹部80は台形状を呈し、車幅方向に延びる上底面81と、この上底面81の両端から各々下方へ延びる左側面82L及び右側面82Rとからなる。左側面82Lは、左外方に向かって漸次下方に延びており、右側面82Rは、右外方に向かって漸次下方に延びている。
図5に示すように、ヘッドライトユニット50の枠体左側辺62Lとフロントカウル53との間に、走行風を車両後方へ抜く左スリット105Lが形成される。左スリット105Lは、フロントカウル53及び左サイドカウル55Lを、枠体左側辺62Lに沿ってそれらの一部を切欠くことにより形成される。
図7に示すように、フロントカウル53に、前方突出部111が備えられ、この前方突出部111に、サイドカウル55が当接している。前方突出部111は、他の部位よりも肉厚となるため、その分、フロントカウル53の強度を高めることができる。
図中、車幅方向右側の前方突出部55Rについて説明したが、車幅方向左側の前方突出部55Lの構成についても車幅方向中心に対して左右対称な構造であり説明を省略する。
図8(a)は、実施例に係る車両前部構造であり、図8(b)は、比較例に係る車両前部構造である。
図8(b)の比較例において、フロントカウル53Bの底部66Bは、車幅方向に水平方向に延びている。車幅方向左右に配置される2つのヘッドライトバルブ51BL、51BR間に挟まれる部位は、2つのヘッドライトバルブ51BL、51BRに挟まれていない部位に比べ、左右のヘッドライトバルブ51BL、51BRから放射状に外方へ放射される熱が逃げ難い部位である。このようなヘッドライトバルブ51BL、51BR間に挟まれるヘッドライトユニット下部の温度上昇を抑える対策が望まれていた。
Claims (4)
- 車体フレーム(19)と、この車体フレーム(19)から延ばされヘッドライトユニット(50)を支えるヘッドライトステー(91)と、前記車体フレーム(19)に支持され前記ヘッドライトユニット(50)の周囲を覆うフロントカウル(53)と、が備えられている鞍乗型車両の前部構造において、
前記ヘッドライトユニット(50)は、車幅方向左右に振り分けて配置される左右のヘッドライトバルブ(51L、51R)を有し、
前記ヘッドライトステー(91)は、車幅方向中心位置に、車両前方へ延びて、ナンバープレート(93)を支持するナンバーステー(90)を備え、
前記フロントカウル(53)は、前記左右のヘッドライトバルブ(51L、51R)の下面を覆う底部(66)を備え、
この底部(66)は、前記左右のヘッドライトバルブ(51L、51R)の間に、前記ナンバーステー(90)を避けるようにして上方に窪む凹部(80)を備え、
前記凹部(80)は、車幅方向に延びる上底面(81)と、この上底面(81)の両端から各々下方へ延びる左側面(82L)及び右側面(82R)とからなり、
前記ナンバーステー(90)は板材で構成され、底面(101)と、この底面(101)から上へ起立する左右の壁面(102L、102R)とからなる、
ことを特徴とする鞍乗型車両の前部構造。 - 前記左側面(82L)は、左外方に向かって漸次下方に延びており、
前記右側面(82R)は、右外方に向かって漸次下方に延びており、
前記凹部(80)は、台形状を呈することを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両の前部構造。 - 車両平面視で、前記ナンバープレート(93)と前記フロントカウル(53)の車幅方向中央前端(103)とは、重なっており、
前記ナンバープレート(93)よりも後方位置にて前記フロントカウル(53)に、走行風を車両後方へ抜くスリット(105L、105R)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の鞍乗型車両の前部構造。 - 前記フロントカウル(53)に連続して車両側方前部が、左右のサイドカウル(55L、55R)で覆われ、
前記ナンバープレート(93)の車幅方向幅と略同幅の位置にて前記フロントカウル(53)に、左右の前方突出部(111L、111R)が備えられ、これらの左右の前方突出部(111L、111R)に、各々、前記左右のサイドカウル(55L、55R)が当接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の鞍乗型車両の前部構造。
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