JP5999521B2 - タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサを作製するための積層体、および、タッチパネルセンサの製造方法 - Google Patents

タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサを作製するための積層体、および、タッチパネルセンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサを作製するための積層体(ブランクス)、並びに、タッチパネルセンサの製造方法に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサは表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。タッチパネルセンサのうちの表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネル装置が注目されている。容量結合方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチセンサに接触(接近)することにより、新たに奇生容量が発生し、この静電容量の変化を利用して、タッチパネルセンサ上における対象物の位置を検出するようになっている。容量結合方式には表面型と投影型とがあるが、マルチタッチの認識(多点認識)への対応に適していることから、投影型が注目を浴びている(例えば、特許文献1)。
投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは、誘電体と、誘電体の両側に異なるパターンでそれぞれ形成された第1センサ電極および第2センサ電極と、を有している。典型的には、第1センサ電極および第2センサ電極は、それぞれ格子状に配列された導電体を有し、外部導体(典型的には、指)がタッチパネルセンサに接触または接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化に基づき、導電体の位置を検出するようになっている。
このような投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは、一般的に、第1センサ電極が形成された第1の基材フィルムと、第2センサ電極が形成された第2の基材フィルムと、を接着層により接合することによって、作製されている(例えば、特許文献2)。作製されたタッチパネルセンサにおいて、第1センサ電極および第2センサ電極は、基材フィルムのアクティブエリア外の領域に形成された取出配線(取出用の導電体)を介して、外部の制御回路に接続される。タッチパネル装置が表示装置とともに用いられる場合、第1センサ電極および第2センサ電極は、導電率(電気伝導率)の低い透明導電材料から形成される。その一方で、アクティブエリア外に配置される取出配線は、透明である必要はなく、一般的に、高い導電率を有した金属材料をスクリーン印刷で基材フィルム上に印刷することにより形成される。
特表2007−533044号公報 特開平4−264613号公報
ところで、昨今においては、意匠性を向上させる目的、並びに、表示装置の表示領域を拡大させる目的から、表示領域の周囲を取り囲む額縁領域と呼ばれる領域を小面積化することが求められている。これにともなって、タッチパネルセンサのアクティブエリア以外の非アクティブエリアを小面積化することが要望されている。この要望は、取出用の配線を非アクティブエリアに十分に高精細に形成することができれば、満たされ得る。しかしながら、現在使用されている種々の製造方法(例えば、上述したスクリーン印刷)では、非アクティブエリアに取出用の配線を十分に高精細に形成することはできない。
また、薄型フィルム材からなる基材フィルムは、使用中に撓む等して変形する。このような変形に起因して、透明導電体と取出用の導電体とが物理的に離間して、センサ電極と取出配線との間の導通が遮断されてしまうこともある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、非アクティブエリアが小さく信頼性の高いタッチパネルセンサを提供することを目的とする。また、本発明は、このようなタッチパネルセンサを作製するための積層体、並びに、このようなタッチパネルセンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるタッチパネルセンサは、透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電体と、前記透明導電体の一部分上に前記基材フィルムから離間して設けられた取出導電体と、を備え、前記透明導電体の前記一部分は線状に形成され、前記取出導電体は当該一部分上を線状に延びていることを特徴とする。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記取出導電体は、前記透明導電体の前記一部分のパターンと同一のパターンで形成されていてもよい。
また、本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記取出導電体は、前記透明導電体をなす材料よりも高い導電率を有する材料から形成されていてもよい。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記取出導電体は遮光性を有していてもよい。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記取出導電体は、前記透明導電体の一部分上に前記基材フィルムから離間して設けられた中間層と、当該中間層上に設けられた高導電層とを含んでいてもよい。この場合、前記高導電層は、前記透明導電体および前記中間層をなす材料よりも高い導電率を有する材料から形成されており、前記中間層は、前記透明導電体との間の密着力が前記高導電層よりも大きい材料から形成されている。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記高導電層は、銀合金から形成されていてもよく、前記中間層は、MoNb合金から形成されていてもよい。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記基材フィルムは、タッチ位置を検出され得る領域に対応するアクティブエリアと、前記アクティブエリアに隣接する非アクティブエリアと、を含み、前記取出導電体は、前記非アクティブエリアに配置されていてもよい。このような本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記透明導電体は、前記基材フィルムの前記アクティブエリアに配置されたセンサ部と、前記センサ部に連結され前記基材フィルムの前記非アクティブエリアに配置された端子部と、を有し、前記取出導電体は、前記透明導電体の前記端子部上に配置されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法は、透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の被覆導電層側の面上に感光性を有する感光層を形成する工程と、前記感光層を露光する工程と、前記感光層を現像してパターニングする工程と、パターニングされた前記感光層をマスクとして前記被覆導電層をエッチングして、前記被覆導電層をパターニングする工程と、前記パターニングされた感光層および前記パターニングされた被覆導電層をマスクとして前記透明導電層をエッチングして、前記透明導電層をパターニングする工程と、前記パターニングされた感光層を除去する工程と、前記パターニングされた被覆導電層上にさらなる感光層を形成する工程と、前記さらなる感光層を露光する工程と、前記さらなる感光層を現像してパターニングする工程と、前記パターニングされたさらなる感光層をマスクとして前記パターニングされた被覆導電層をエッチングして、前記パターニングされた被覆導電層の一部分を除去する工程と、前記パターニングされたさらなる感光層を除去する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記被覆導電層は、前記透明導電層をなす材料よりも高い導電率を有した材料から形成されていてもよい。
また、本発明によるタッチパネルセンサの製造方法は、アニール処理を行うことによって、アモルファス状の前記透明導電層の結晶化を進める工程を、さらに備え、前記透明導電層の結晶化を進める工程は、前記透明導電層をパターニングする工程よりも後であって、前記パターニングされた被覆導電層の一部分を除去する工程よりも前に実施されてもよい。このような本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記被覆導電層は銀を主成分として含んでもよい。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記被覆導電層は、前記透明導電層上に設けられた中間層と、当該中間層上に設けられた高導電層とを含んでいてもよい。この場合、前記高導電層は、前記透明導電体および前記中間層をなす材料よりも高い導電率を有する材料から形成されており、前記中間層は、前記透明導電体との間の密着力が前記高導電層よりも大きい材料から形成されている。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記高導電層は、銀合金から形成されていてもよく、前記中間層は、MoNb合金から形成されていてもよい。
さらに、本発明によるタッチパネルセンサの製造方法の前記被覆導電層をパターニングする工程において、前記被覆導電層にアライメントマークが形成され、前記さらなる感光層を露光する工程において、前記被覆導電層に形成されたアライメントマークを基準として、前記さらなる感光層を露光するためのマスクが位置決めされてもよい。
本発明による積層体は、タッチパネルセンサを作製するために用いられる積層体であって、透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層上に設けられた被覆導電層と、を備えることを特徴とする。
本発明による積層体において、前記被覆導電層は、前記透明導電層をなす材料よりも高い導電率を有した材料から形成されていてもよい。
また本発明による積層体において、前記被覆導電層は、前記透明導電層上に設けられた中間層と、当該中間層上に設けられた高導電層とを含んでいてもよい。この場合、前記高導電層は、前記透明導電体および前記中間層をなす材料よりも高い導電率を有する材料から形成されており、前記中間層は、前記透明導電体との間の密着力が前記高導電層よりも大きい材料から形成されている。
さらに、本発明による積層体において、前記高導電層は、銀合金から形成されていてもよく、前記中間層は、MoNb合金から形成されていてもよい。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、タッチパネル装置を表示装置とともに概略的に示す図である。 図2は、図1のタッチパネル装置のタッチパネルセンサを表示装置ともに示す断面図である。なお、図2に示された断面は、図1のII−II線に沿った断面に概ね対応している。 図3Aは、タッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す上面図である。 図3Bは、図3AのIII−III線に沿った断面図である。 図4(a)および図4(b)は、タッチパネルセンサに含まれる基材フィルムの具体例を示す図である。 図5Aは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Bは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Cは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Dは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Eは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Fは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Gは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Hは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Iは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Jは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Kは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図5Lは、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。 図6は、図3のタッチパネルセンサを製造する方法を説明するためのフローチャートである。 図7は、図7は、図5Fに示された工程におけるエッチングの進行を説明するための図である。 図8Aは、図5I(a)に対応する図であって、タッチパネルセンサの製造方法の一変形例を説明するための図である。 図8Bは、図5J(a)に対応する図であって、タッチパネルセンサの製造方法の一変形例を説明するための図である。 図9(a)および図9(b)は、図5C(a)および図5C(b)にそれぞれ対応刷る図であって、タッチパネルセンサの製造方法の一変形例を説明するための図である。 図10は、図3に対応する図であって、透明導電体の変形例を説明するための図である。 図11は、図3Bに対応する図であって、従来のタッチパネルセンサを示す断面図である。 図12(a)は、第1の実施の形態における図3Bに対応する図であって、本発明の第2の実施の形態における第1取出導電体を示す断面図であり、図12(b)は、本発明の第2の実施の形態における第2取出導電体を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態における積層体を示す断面図である。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本件において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板等とも呼ばれ得るような部材や部分も含む概念である。
図1〜図6は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1はタッチパネル装置を表示装置とともに概略的に示す図であり、図2は図1のタッチパネル装置を表示装置とともに示す断面図であり、図3Aおよび図3Bはタッチパネル装置のタッチパネルセンサを示す上面図および断面図であり、図4はタッチパネルセンサの具体例を説明するための図である。また、図5A〜図5Lは、図3のタッチパネルセンサを製造するための製造方法を説明するための図である。さらに、図6は、図3のタッチパネルセンサの製造方法を説明するためのフローチャートである。
図1〜図3Bに示されたタッチパネル装置20は、投影型の静電容量結合方式として構成され、タッチパネル装置への外部導体(例えば、人間の指)の接触位置を検出可能に構成されている。なお、静電容量結合方式のタッチパネル装置20の検出感度が優れている場合には、外部導体がタッチパネル装置に接近しただけで当該外部導体がタッチパネル装置のどの領域に接近しているかを検出することができる。このような現象にともなって、ここで用いる「接触位置」とは、実際には接触していないが位置を検出され得る接近位置を含む概念とする。
図1および図2に示すように、タッチパネル装置20は、表示装置(例えば液晶表示装置)15とともに組み合わせられて用いられ、入出力装置10を構成している。図示された表示装置15は、フラットパネルディスプレイとして構成されている。表示装置15は、表示面16aを有した表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部17と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができる表示領域A1と、表示領域A1を取り囲むようにして表示領域A1の外側に配置された非表示領域(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部17は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部17の制御信号により、所定の映像を表示面16aに表示するようになる。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置として役割を担っている。
一方、タッチパネル装置20は、表示装置15の表示面16a上に配置されたタッチパネルセンサ30と、タッチパネルセンサ30に接続された検出制御部25と、を有している。図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、表示装置15の表示面16a上に接着層19を介して接着されている。上述したように、タッチパネル装置20は、投影型容量結合方式のタッチパネル装置として構成されており、情報を入力する入力装置としての役割を担っている。
また、図2に示すように、タッチパネル装置20は、タッチパネルセンサ30の観察者側、すなわち、表示装置15とは反対の側に、誘電体として機能する透光性を有した保護カバー12をさらに有している。保護カバー12は、タッチパネルセンサ30上に接着層14を介して接着されている。この保護カバー12は、タッチパネル装置20への入力面(タッチ面、接触面)として機能するようになる。つまり、保護カバー12に導体、例えば人間の指5を接触させることにより、タッチパネル装置20に対して外部から情報を入力することができるようになっている。また、保護カバー12は、入出力装置10の最観察者側面をなしており、入出力装置10において、タッチパネル装置20および表示装置15を外部から保護するカバーとしも機能する。
なお、上述した接着層14,19としては、種々の接着性を有した材料からなる層を用いることができる。また、本明細書において、「接着(層)」は粘着(層)をも含む概念として用いる。
タッチパネル装置20の検出制御部25は、タッチパネルセンサ30に接続され、保護カバー12を介して入力された情報を処理する。具体的には、検出制御部25は、保護カバー12へ導体(典型的には、人間の指)5が接触している際に、保護カバー12への導体5の接触位置を特定し得るように構成された回路(検出回路)を含んでいる。また、検出制御部25は、表示装置15の表示制御部17と接続され、処理した入力情報を表示制御部17へ送信することもできる。この際、表示制御部17は、入力情報に基づいた映像情報を作成し、入力情報に対応した映像を表示パネル16に表示させることができる。
なお、「容量結合」方式および「投影型」の容量結合方式との用語は、タッチパネルの技術分野で用いられる際の意味と同様の意味を有するものとして、本件においても用いている。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。典型的な静電容量結合方式のタッチパネル装置は導電体層を含んでおり、外部の導体(典型的には人間の指)がタッチパネルに接触することにより、外部の導体とタッチパネル装置の導電体層との間でコンデンサ(静電容量)が形成されるようになる。そして、このコンデンサの形成にともなった電気的な状態の変化に基づき、タッチパネル上において外部導体が接触している位置の位置座標が特定されるようになる。また、「投影型」の容量結合方式は、タッチパネルの技術分野において「投影式」の容量結合方式等とも呼ばれており、本件では、この「投影式」の容量結合方式等と同義の用語として取り扱う。「投影型」の容量結合方式とは、典型的には、格子状に配列されたセンサ電極を有し、膜状の電極を有する「表面型」の容量結合方式と対比され得る。
図2および図3によく示されているように、タッチパネルセンサ30は、基材フィルム32と、基材フィルム32の一方の側(観察者側)の面32a上に所定のパターンで設けられた第1透明導電体40と、基材フィルム32の他方の側(表示装置15の側)の面32b上に所定のパターンで設けられた第2透明導電体45と、を有している。また、図3に示すように、タッチパネルセンサ30は、第1透明導電体40の一部分上に設けられた第1取出導電体43と、第2透明導電体45の一部分上に設けられた第1取出導電体48と、をさらに有している。
基材フィルム32は、タッチパネルセンサ20において誘電体として機能し、例えば、PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)から構成され得る。図3に示すように、基材フィルム32は、タッチ位置を検出され得る領域に対応するアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1に隣接する非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。図1に示すように、タッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1は、表示装置15の表示領域A1に対面する領域を占めている。一方、非アクティブエリアAa2は、矩形状のアクティブエリアAa1を四方から周状に取り囲むように、言い換えると、額縁状に形成されている。この非アクティブエリアAa2は、表示装置15の非表示領域A2に対面する領域に形成されている。
基材フィルム32のアクティブエリアAa1上には、外部導体5との間で容量結合を形成し得るセンサ電極37aが設けられている。一方、基材フィルム32の非アクティブエリアAa2上には、センサ電極37aに接続された取出配線37bが設けられている。取出配線37bは、その一端においてセンサ電極37aに接続され、また、その他端において、外部導体の表示面12への接触位置を検出するように構成された検出制御部25の検出回路に電気的に接続されている。本実施の形態においては、図3に示すように、基材フィルム32のアクティブエリアAa1上に、第1透明導電体40および第2透明導電体45の一部分のみが配置されており、この第1透明導電体40および第2透明導電体45の一部分によって、センサ電極37aが形成されている。基材フィルム32、第1透明導電体40および第2透明導電体45は、透光性を有しており、観察者は、これらを介して、表示装置15に表示された映像を観察することができる。
なお、本実施の形態において、基材フィルム32は、単一体としてのフィルムによって形成されている。ここで「単一体」とは、二以上に分離不可能なことを意味している。したがって、単一体としてのフィルムとは、接着層を介して接合されてなる複数枚のフィルムの接合体を含まない。その一方で、フィルム本体と、フィルム本体の一方の面上または両方の面上に例えばスパッタリング等により分離不可能(ただし、除去は可能)に成膜された機能膜と、を含む基材フィルムは、ここでいう単一体からなるフィルムに該当する。
図4(a)および図4(b)には、機能膜とフィルム本体とからなる基材フィルムの一例が示されている。
図4(a)に示す例において、基材フィルム32は、樹脂(例えば、PET)からなるフィルム本体33と、フィルム本体33の一方または両方の面上に形成されたインデックスマッチング膜34と、を有している。インデックスマッチング膜34は、交互に配置された複数の高屈折率膜34aおよび低屈折率膜34bを含んでいる。このインデックスマッチング膜34によれば、基材フィルム32のフィルム本体33と透明導電体40,45との屈折率が大きく異なっていたとしても、基材フィルム32上の透明導電体40,45が設けられている領域と、設けられていない領域と、で反射率が大きく変化してしまうことを防止することができる。
また、図4(b)に示す例において、基材フィルム32は、樹脂(例えば、PET)からなるフィルム本体33と、フィルム本体33の一方または両方の面上に形成された低屈折率膜35と、を有している。この低屈折率膜35によれば、基材フィルム32のフィルム本体33と透明導電体40,45との屈折率が大きく異なっていたとしても、基材フィルム32上の透明導電体40,45が設けられている領域と、設けられていない領域と、で透過率のスペクトル特性が大きく変化してしまうことを防止し、各波長域で均一な透過率を実現することが可能となる。
次に、第1透明導電体40および第2透明導電体45についてさらに詳述する。
第1透明導電体40および第2透明導電体45は、導電性を有した材料(例えば、ITO(酸化インジウムスズ))から形成され、外部導体5の保護カバー12への接触位置を検出するように構成された検出制御部25の検出回路に電気的に接続されている。第1透明導電体40は、基材フィルム32のアクティブエリアAa1に配置された多数の第1センサ部(第1センサ導電体、センサ電極)41と、各第1センサ部41にそれぞれ連結され基材フィルム32の非アクティブエリアAa2に配置された多数の第1端子部(第1端子導電体)42と、を有している。同様に、第2透明導電体45は、基材フィルム32のアクティブエリアAa1に配置された多数の第2センサ部(第2センサ導電体、センサ電極)46と、各第2センサ部46にそれぞれ連結され基材フィルム32の非アクティブエリアAa2に配置された多数の第2端子部(第2端子導電体)47と、を有している。
第1透明導電体40の第1センサ部41は、基材フィルム32の一方の側(観察者側)の面32a上に所定のパターンで配置されている。また、第2透明導電体45の第2センサ部46は、基材フィルム32の他方の側(表示装置15の側)の面32b上に、第1透明導電体40の第1センサ部41のパターンとは異なる所定のパターンで配置されている。より具体的には、図3に示すように、第1透明導電体40の第1センサ部41は、基材フィルム32のフィルム面に沿った一方向に並べて配列された線状導電体として構成されている。また、第2透明導電体45の第2センサ部46は、前記一方向と交差する基材フィルム32のフィルム面に沿った他方向に並べて配列された線状導電体として構成されている。本実施の形態において、第1センサ部41の配列方向である一方向と、第2センサ部46の配列方向である他方向と、は基材フィルム32のフィルム面上において直交している。
図3に示すように、第1センサ部41をなす線状導電体の各々は、その配列方向(前記一方向)と交差する方向に線状に延びている。同様に、第2センサ部46をなす線状導電体の各々は、その配列方向(前記他方向)と交差する方向に線状に延びている。とりわけ図示する例において、第1センサ部41は、その配列方向(前記一方向)と直交する方向(前記他方向)に沿って直線状に延びており、第2センサ部46は、その配列方向(前記他方向)と直交する方向(前記一方向)に沿って直線状に延びている。
本実施の形態において、各第1センサ部41は、直線状に延びるライン部41aと、ライン部41aから膨出した膨出部41bと、を有している。図示する例において、ライン部41aは、第1センサ部41の配列方向と交差する方向に沿って直線状に延びている。
膨出部41bは、基材フィルム32のフィルム面に沿ってライン部41aから膨らみ出ている部分である。したがって、各第1センサ部41の幅は、膨出部41bが設けられている部分において太くなっている。図3に示すように、本実施の形態において、各第1センサ部41は、膨出部41bにおいて平面視略正方形形状の外輪郭を有するようになっている。
第2透明導電体45に含まれる第2センサ部46も、第1透明導電体40に含まれる第1センサ部41と同様に構成されている。すなわち、第2透明導電体45に含まれる各第2センサ46は、直線状に延びるライン部46aと、ライン部46aから膨出した膨出部46bと、を有している。図示する例において、ライン部46aは、第2センサ部46の配列方向と交差する方向に沿って直線状に延びている。膨出部46bは、基材フィルム32のフィルム面に沿ってライン部46aから膨らみ出ている部分である。したがって、各第2センサ部46の幅は、膨出部46bが設けられている部分において太くなっている。
図3に示すように、本実施の形態において、各第2センサ部46は、膨出部46bにおいて平面視略正方形形状の外輪郭を有するようになっている。
なお、図3に示すように、基材フィルム32のフィルム面の法線方向から観察した場合(すなわち、平面視において)、第1透明導電体40に含まれる各第1センサ部41は、第2透明導電体45に含まれる多数の第2センサ部46と交差している。そして、図3に示すように、第1透明導電体40の膨出部41bは、第1センサ部41上において、隣り合う二つの第2センサ部46との交差点の間に配置されている。同様に、基材フィルム32のフィルム面の法線方向から観察した場合、第2透明導電体45に含まれる各第2センサ部46は、第1透明導電体40に含まれる多数の第1センサ部41と交差している。そして、第2透明導電体45の膨出部46bも、第2センサ部46上において、隣り合う二つの第1センサ部41との交差点の間に配置されている。さらに、本実施の形態において、第1透明導電体40に含まれる第1センサ部41の膨出部41bと、第2透明導電体45に含まれる第2センサ部46の膨出部46bとは、基材フィルム32のフィルム面の法線方向から観察した場合に重ならないように配置されている。つまり、基材フィルム32のフィルム面の法線方向から観察した場合、第1透明導電体40に含まれる第1センサ部41と第2透明導電体45に含まれる第2センサ部46とは、各センサ部41,46のライン部41a、46aのみにおいて交わっている。
上述したように、第1透明導電体40は、このような第1センサ部41に連結された第1端子部42を有している。第1端子部42は、第1センサ部41の各々に対し、接触位置の検出方法に応じて一つまたは二つ設けられている。各第1端子部42は、対応する第1センサ部41の端部からそれぞれ線状に延び出している。同様に、第2透明導電体45は、第2センサ部46に連結された第2端子部47を有している。第2端子部47は、第2センサ部46の各々に対し、接触位置の検出方法に応じて一つまたは二つ設けられている。各第2端子部47は、対応する第2センサ部46の端部からそれぞれ線状に延び出している。図3に示すように、本実施の形態において、第1端子部42は第1センサ部41と同一の材料から一体的に形成され、第2端子部47は第1センサ部46と同一の材料から一体的に形成されている。
次に、第1取出導電体43および第2取出導電体48について詳述する。上述したように、第1取出導電体43は、第1透明導電体40の一部分上に配置されており、第2取出導電体48は、第1透明導電体45の一部分上に配置されている。より具体的には、第1取出導電体43は、第1透明導電体40の第1端子部42の一部分上に配置されており、第2取出導電体48は、第2透明導電体45の第2端子部47の一部分上に配置されている。すなわち、第1取出導電体43は、基材フィルム32の一方の側の面32aにおいて、非アクティブエリアAa2に配置されており、第2取出導電体48は、基材フィルム32の他方の側の面32bにおいて、非アクティブエリアAa2に配置されている。
図3Aに示すように、第1透明導電体40の第1端子部42および第2透明導電体45の第2端子部47は線状に形成されている。そして、第1取出導電体43は、線状に形成された第1端子部42のうちの第1センサ部41への接続箇所近傍の部分以外の部分上を、当該部分と同一のパターンで線状に延びている。同様に、第2取出導電体48は、線状に形成された第2端子部47のうちの第2センサ部46への接続箇所近傍以外の部分上を、当該部分と同一のパターンで線状に延びている。
また、図3Bに示すように、第1取出導電体43は、基材フィルム32から離間して、第1透明導電体40上に配置されている。すなわち、第1取出導電体43は基材フィルム32に接触していない。この結果、第1透明導電体40の第1取出導電体43によって覆われている部分は、基材フィルム32と第1取出導電体43との間で側方に露出している。とりわけ、本実施の形態においては、第1取出導電体43の幅が、当該第1取出導電体43によって覆われている第1透明導電体40の第1端子部42の部分の幅と同一または若干狭くなっている。
同様に、図示は省略しているが、第2取出導電体48も第1取出導電体43と同様に構成されている。すなわち、第2取出導電体48は、基材フィルム32から離間して第2透明導電体45上に配置されており、基材フィルム32には接触していない。この結果、第2透明導電体45の第2取出導電体48によって覆われている部分は、基材フィルム32と第2取出導電体48との間で側方に露出している。とりわけ、本実施の形態においては、第2取出導電体48の幅が、当該第2取出導電体48によって覆われている第2透明導電体45の第2端子部47の部分の幅と同一または若干狭くなっている。
第1取出導電体43は、第1透明導電体40の第1センサ部41からなるセンサ電極37aを検出制御部25へ接続させるための取出配線37bを、第1透明導電体40の第1端子部42とともに構成している。また、第2取出導電体48は、第2透明導電体45の第2センサ部46からなるセンサ電極37aを検出制御部25へ接続させるための取出配線37bを、第2透明導電体45の第2端子部47とともに構成している。このような第1取出導電体43および第2取出導電体48は非アクティブエリアAa2に配置されていることから、透光性を有した材料から形成される必要はなく、高い導電性を有した材料から形成され得る。本実施の形態においては、第1取出導電体43および第2取出導電体48は、第1透明導電体40および第2透明導電体45をなす材料よりも高い導電率(電気伝導率)を有する材料から形成されている。具体的には、遮光性を有するとともに、ITO等の透明導電体よりも格段に高い導電率を有する、例えばアルミニウム、モリブデン、銀、クロム、銅等の金属材料を用いて、第1取出導電体43および第2取出導電体48を形成することができる。
このような構成からなるタッチパネルセンサ30においては、取出導電体43,48および透明導電体40,45の端子部42,47からなる取出配線37bが、図示しない外部接続配線を介し、検出制御部25に接続される。そして、このような構成からなるタッチパネルセンサ30によれば、タッチパネルセンサ30が撓む等して変形した場合であっても、以下に説明するように、取出導電体43,48および透明導電体40,45の端子部42,47が互いに連結された状態に保たれ、センサ電極37aと検出制御部25との間に安定した導通を確保することができる。
高い導電率を有した金属等からなる取出導電体43,48は、透明導電体40,45に対してある程度の密着力を有するが、樹脂やガラス等からなる基材フィルム32に対しては低い密着力しか有さない。したがって、例えば図11のように、高導電率導電体が樹脂やガラス等からなる基材に接触している場合、この接触位置が剥離の起点を形成し、二点鎖線で示すように基材が変形した際に、高導電率導電体が基材から剥離しやすくなる。とりわけ、高導電率導電体が透明導電体を全体から被覆している場合には、高導電率導電体および透明導電体の全体としての剛性が高くなり、基材の変形に追従して変形しにくくなる。この点からも、基材が変形した際に、高導電率導電体が基材から剥離しやすくなる。
一方、本実施の形態によれば、取出導電体43,48が基材フィルム32から離間しているので、取出導電体43,48の基材フィルム32からの剥離の基点は形成され得ない。また、取出導電層43,48は、透明導電体40,45上に載置されているだけで、透明導電体40,45を側方から被覆していない。したがって、透明導電体40,45は、基材フィルム32の変形に追従して変形しやすくなっており、透明導電体40,45も基材フィルム32から剥離し辛くなっている。これらにより、本実施の形態のタッチパネルセンサ30によれば、タッチパネルセンサ30が撓む等して変形したとしても、取出導電体43,48および透明導電体40,45の端子部42,47が互いに連結された状態に保たれ、センサ電極37aと検出制御部25との間に安定した導通を確保することができる。
また、図3Bに示すように、以上のような構成からなるタッチパネルセンサ30において、取出導電体43,48は、透明導電体40,45の端子部42,47上に配置されているだけで、透明導電体40,45の端子部42,47の側方まで延びていない。したがって、取出導電体43,48および透明導電体40,45の端子部42,47からなる取出配線37b全体としての線幅を細くすることができる。これにより、同一の導電率の取出配線37bをより短ピッチで配置することが可能となり、取出配線37bの配置スペース、すなわち、非アクティブエリアAa2の面積を小さくすることができる。
次に、以上のような構成からなるタッチパネルセンサ30を図6に示すフローチャートにしたがって製造していく方法について、図5A〜図5Lを参照しながら説明する。なお、図5A〜図5Lの各図において、図(a)は、作製中のタッチパネルセンサ(積層体)を、図3AにおけるV−V線に沿った断面に対応する断面において示している。また、図5A〜図5Lの各図において、図(b)は、作製中のタッチパネルセンサ(積層体)を、一方の側(各図(a)の紙面における上側)から示す上面図である。
まず、図6および図5Aに示すように、タッチパネルセンサ30を製造するための元材としての積層体(ブランクスとも呼ばれる)50を準備する(工程S1)。この積層体50に成膜やパターニング等の処理(加工)を行っていくことにより、タッチパネルセンサ30が得られるようになる。
図5A(a)に示すように、本実施の形態において準備される積層体50は、透明な基材フィルム32と、基材フィルム32の一方の側の面32a上に積層された第1透明導電層52aと、基材フィルム32の他方の側の面32b上に積層され透光性を有する第2透明導電層52bと、第1透明導電層52a上に積層された第1被覆導電層54aと、第2透明導電層52b上に積層された第2被覆導電層54bと、を有している。
上述したように、基材フィルム32として、PETフィルム等の樹脂フィルムを用いることができる。また、図4(a)および図4(b)に示すように、PET等の樹脂製のフィルム本体33と、フィルム本体33の一方の面または両方の面上に形成された機能膜34,35と、を有する基材フィルム32を用いてもよい。
第1透明導電層52aおよび第2透明導電層52bは、後述するように、それぞれ、パターニングされて透光性を有した第1透明導電体40および第2透明導電体45を形成するようになる。したがって、第1透明導電層52aおよび第2透明導電層52bは、透光性および導電性を有した材料から形成される。具体例として、第1透明導電層52aおよび第2透明導電層52bは、スパッタリングによって基材フィルム32の表面32a,32bに成膜されたITO膜として構成され得る。
また、第1被覆導電層54aおよび第2被覆導電層54bは、後述するように、それぞれ、パターニングされて高い導電率を有する第1取出導電体43,48を形成するようになる。したがって、第1被覆導電層54aおよび第2被覆導電層54bは、透明導電層52a,52bをなす材料よりも高い導電率を有した材料から好適に形成される。
あわせて、第1被覆導電層54aおよび第2被覆導電層54bは、後述する感光層56a,56bの露光に用いられる光に対する遮光性を有する層、つまり、当該露光光を透過させない性質を有する層である。ただし、本実施の形態においては、感光層56a,56bの露光光に対してのみでなくその他の波長域の光に対する遮光性を有した層、より具体的には、自然光に含まれ得る可視光、紫外線、赤外線等に対する遮光性を有した層として形成されている。このような層を被覆導電層54a,54bとして用いれば、より確実に露光光を遮光することを期待することができる。
このような第1被覆導電層54aおよび第2被覆導電層54bをなす材料としては、種々の材料が知られており、コスト面および加工の容易性等を考慮して、アルミニウム、モリブデン、銀、クロム、銅等の金属を用いることができる。金属からなる遮光層54は、スパッタリングによって第1導電層52aの一方の側(基材フィルム32とは反対の側)の面に成膜され得る。
なお、枚葉状の積層体50が準備されてもよいし、あるいは、細長いウェブ状の積層体50、例えばロールに巻き取られた積層体50が準備されてもよい。ただし、生産効率を考慮すると、異なる場所で作製されるとともにロールに巻き取られた積層体50が準備され、ロール状の積層体50を巻き戻していくことによってウェブ状の積層体50が供給されていき、以下に説明する各工程が供給されていくウェブ状の積層体50に対して施されていくことが好ましい。あるいは、基材フィルム32を巻き取ったロールから当該基材フィルム32が繰り出されていき、又は、基材フィルム32並びに第1および第2の透明導電層52a,52bからなる中間積層体を巻き取ったロールから当該中間積層体が繰り出されていき、当該基材フィルム32または当該中間積層体から積層体50が作製されていくとともに、作製された積層体50に対して以下に説明する各工程が施されていくことも好ましい。
次に、図6および図5Bに示すように、積層体50の一方の側の面50a上に第1感光層56aを形成するとともに、積層体50の他方の側の面50b上に第2感光層56bを形成する(工程S2)。第1感光層56aおよび第2感光層56bは、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。具体的には、積層体50の表面上にコーターを用いて感光性材料をコーティングすることによって、感光層56a,56bを形成することができる。
その後、図6および図5Cに示すように、第1感光層56aおよび第2感光層56bを同時に露光する(工程S3)。
具体的には、まず、図5C(a)に示すように、第1感光層56a上に第1マスク58aを配置するとともに、第2感光層56b上に第2マスク58bを配置する。第1マスク58aは、形成されるべき第1透明導電体40のパターンに対応した所定のパターンを有し、第2マスク58bは、形成されるべき第2透明導電体45のパターンに対応した所定のパターンを有している。また、第1マスク58aのパターンと第2マスク58bのパターンは、互いに異なるパターンとなっている。
なお、第1マスク58aおよび第2マスク58bの位置決めは、第1マスク58aおよび第2マスク58bのそれぞれに設けられたアライメントマーク59aを基準にして行われ得る。このような方法によれば、第1マスク58aおよび第2マスク58bを互いに対して、例えばミクロン単位のオーダーで極めて精度良く、且つ、極めて容易に(したがって、短時間で)位置決めすることが可能となる。
次に、図5C(a)に示すように、この状態で、第1感光層58aおよび第2感光層58bの感光特性に対応した露光光(例えば、紫外線)を、マスク58a,58bを介して感光層56a,56bに照射する。この結果、第1感光層56aおよび第2感光層56bが互いに異なるパターンで同時に露光される。
図示された例においては、第1感光層56aおよび第2感光層56bがポジ型の感光層となっている。したがって、第1感光層56aは、第1透明導電体40を形成するためにエッチングで除去される部分のパターンに対応したパターンで露光光を照射され、第2感光層56bは、第2透明導電体45を形成するためにエッチングで除去される部分のパターンに対応したパターンで露光光を照射される。図5C(a)に示すように、第1感光層56aに照射された露光光は第1感光層56aを透過して積層体(ブランクス)50に照射され、第2感光層56bに照射された露光光は第2感光層56bを透過して積層体50に照射される。
ただし、積層体50は露光光を遮光する第1被覆導電層54aおよび第2被覆導電層54bを有している。したがって、第1感光層56aを透過した露光光源からの光は第1被覆導電層54aによって遮光され第2感光層56bに到達することはなく、同様に、第2感光層56bを透過した露光光源からの光は第2被覆導電層54bによって遮光され第1感光層56aに到達することはない。つまり、第1感光層56aを露光するために所定のパターンで照射される露光光が第1被覆導電層54aによって遮光されるため、当該所定のパターンの露光光が第2感光層56bに照射されることはない。同様に、第2感光層56bを露光するために所定のパターンで照射される露光光が第2被覆導電層54bによって遮光されるため、当該所定のパターンの露光光が第1感光層56aに照射されることはない。この結果、この露光工程S3において、第1感光層56aおよび第2感光層56bを、それぞれ所望のパターンで精度良く同時に露光することができる。
次に、図6および図5Dに示すように、露光された第1感光層56aおよび第2感光層56bを現像する(工程S4)。具体的には、第1感光層56aおよび第2感光層56bに対応した現像液を用意し、この現像液を用いて、第1感光層56aおよび第2感光層56bを現像する。これにより、図5Dに示すように、第1感光層56aおよび第2感光層56bのうちの、第1マスク58aおよび第2マスク58bによって遮光されることなく露光光源からの光を照射された部分が除去され、第1感光層56aおよび第2感光層56bが所定のパターンにパターニングされる。
その後、図6および図5Eに示すように、パターニングされた第1感光層56aをマスクとして第1被覆導電層54aをエッチングするとともに、パターニングされた第2感光層56bをマスクとして第2被覆導電層54bをエッチングする(工程S5)。このエッチングにより、第1被覆導電層54aおよび第2被覆導電層54bが、それぞれ、第1感光層56aおよび第2感光層56bのパターンと略同一のパターンにパターニングされる。例えば、被覆導電層54a,54bがアルミニウムやモリブデンからなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。また、被覆導電層54a,54bが銀からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。さらに、被覆導電層54a,54bがクロムからなる場合には、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、水を17:4:70の割合で配合してなるエッチング液を用いることができる。
次に、図6および図5Fに示すように、パターニングされた第1感光層56aおよび第1被覆導電層54aをマスクとして、第1透明導電層52aをエッチングするとともに、パターニングされた第2感光層56bおよび第2被覆導電層54bをマスクとして、第2透明導電層52bをエッチングする(工程S6)。例えば、塩化第二鉄をエッチング液として用いることにより、ITOからなる第1透明導電層52aが第1感光層56aおよび第1被覆導電層54aのパターンと略同一のパターンにパターニングされるとともに、ITOからなる第2透明導電層52bが第2感光層56bおよび第2被覆導電層54bのパターンと略同一のパターンにパターニングされる。すなわち、第1透明導電層52aおよび第2透明導電層52bが両面同時にエッチングされる。
その後、図6および図5Gに示すように、パターニングされて第1被覆導電層54a上に残留している第1感光層56a、および、パターニングされて第2被覆導電層54b上に残留している第2感光層56bを除去する(工程S7)。例えば、2%水酸化カリウム等のアルカリ液を用いることにより、残留している第1感光層56aが除去され、パターニングされた第1被覆導電層54aが露出するとともに、残留している第2感光層56bが除去され、パターニングされた第2被覆導電層54bが露出するようになる。
次に、図6および図5Hに示すように、パターニングされた第1被覆導電層54a上にさらなる感光層として第3の感光層56cを形成するとともに、パターニングされた第2被覆導電層54b上にさらなる感光層として第4の感光層56dを形成する(工程S8)。図示する例において、作製中のタッチパネルセンサ30(積層体50)を一方の側から覆うように第3感光層56cが形成され、作製中のタッチパネルセンサ30(積層体50)を他方の側から覆うように第4感光層56dが形成されている。第3感光層56cおよび第4感光層56dは、第1感光層56aおよび第2感光層56bと同様に、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。また、第1感光層56aおよび第2感光層56bと同様に、第3感光層56cおよび第4感光層56dは、積層体50の表面上にコーターを用いて感光性材料をコーティングすることによって形成され得る。
その後、図6および図5Iに示すように、第3感光層56cおよび第4感光層56dを同時に露光する(工程S9)。
この工程では、まず図5I(a)に示すように、第3感光層56c上に第3のマスク58cを配置するとともに、第4感光層56d上に第4のマスク58dを配置する。第3マスク58cは、パターニングされた第1被覆導電層54aのうちの、第1取出導電体43を形成するために除去されるべき部分に対応した所定のパターンを有し、第3マスク58cは、パターニングされた第2被覆導電層54bのうちの、第2取出導電体48を形成するために除去されるべき部分に対応した所定のパターンを有している。図示する例において、第3マスク58cは、アクティブエリアAa1に対応して形成されたパターン、より詳細には、アクティブエリアAa1よりも少し大きめに形成された透光領域を有している。また、図示する例において、第4マスク58dは、第3マスク58cと同一のパターンを有している。
なお、第3マスク58cの位置決めは、例えば、上述した第1被覆導電層54aをパターニングする際に位置決め用のアライメントマークを形成しておき、この第1被覆導電層54aから形成されたアライメントマークを基準として実施され得る。この方法によれば、第1被覆導電層54aおよび第1透明導電層52aのパターンに対して、第3マスク58cを高精度に位置決めすることができる。また、同様の位置決め方法を第4マスク58dの位置決めに採用することができ、これにより、第2被覆導電層54bおよび第2透明導電層52bのパターンに対して、第4マスク58dを高精度に位置決めすることができる。
次に、図5I(a)に示すように、第3マスク58cおよび第4マスク58dを配置した状態で、第3感光層58cおよび第4感光層58dの感光特性に対応した露光光(例えば、紫外線)を、マスク58c,58dを介して感光層56c,56dに照射する。この結果、第3感光層56cおよび第4感光層56dが同一のパターンで同時に露光される。
図示された例においては、第1感光層56aおよび第2感光層56bがポジ型の感光層となっている。そして、第3マスク58cおよび第4マスク58dは、アクティブエリアAa1に対面する領域を含む透光領域を有している。したがって、第3感光層56cおよび第4感光層56dは、アクティブエリアAa1に対面する領域およびその周囲に露光光を照射される。図5I(a)に示すように、第3感光層56cに照射される露光光源からの光のパターンは、第4感光層56dに照射される露光光のパターンと同一になっている。
したがって、第3感光層56cおよび第4感光層56dを予定したパターンで精度良く同時に露光することができる。
次に、図6および図5Jに示すように、露光された第3感光層56cおよび第4感光層56dを現像する(工程S10)。具体的には、第3感光層56cおよび第4感光層56dに対応した現像液を用意し、この現像液を用いて、第3感光層56cおよび第4感光層56dを現像する。これにより、図5Jに示すように、第3感光層56cおよび第4感光層56dのうちの、第3マスク58cおよび第4マスク58dによって遮光されることなく露光光を照射された部分が除去される。すなわち、第3感光層56cおよび第4感光層56dのうちの、アクティブエリアAa1に対面する領域およびその周囲の領域が除去され、第3感光層56cおよび第4感光層56dは非アクティブエリアAa2に対面する領域のみに残留するようになる。
その後、図6および図5Kに示すように、パターニングされた第3感光層56cをマスクとしてパターニングされた第1被覆導電層54aをエッチングするとともに、パターニングされた第4感光層56dをマスクとしてパターニングされた第2被覆導電層54bをエッチングする(工程S11)。この工程では、被覆導電層54a,54bに対して浸食性を有するエッチング液であって、透明導電層52a,52bに対して浸食性を有さない、または、透明導電層52a,52bに対して浸食性が弱いエッチング液が、用いられる。被覆導電層54a,54bを除去することによって露出する透明導電層52a,52bのパターンを損なわないようにするためである。すなわち、この工程S11で用いられるエッチング液は、所望の層(被覆導電層54a,54b)を選択的にエッチングし得るように選択される。具体例として、上述した燐硝酢酸(水)や硝酸セリウム系のエッチング液は、所定の金属からなる被覆導電層54a,54bに対してエッチング性を有するものの、ITO等からなる透明導電層52a,52bに対してエッチング性を有さないため、この工程において好適に用いられ得る。
この工程S11でのエッチングにより、パターニングされた第1被覆導電層54aのうちの、少なくともアクティブエリアAa1に対面する位置に配置された部分が除去される。同様に、パターニングされた第2被覆導電層54bのうちの、少なくともアクティブエリアAa1に対面する位置に配置された部分が除去される。これにより、図5K(b)に示すように、基材フィルム32および透明導電層52a,52bのみがアクティブエリアAa1に残留するようになり、アクティブエリアAa1はその全領域に亘って透光性を有するようになる。
このようにして、第1被覆導電層54aのうちの第3感光層56cによって覆われていない部分が除去されることにより、第1透明導電層52aが露出する。露出した第1透明導電層52aは、アクティブエリアAa1に対面する領域およびその周囲に位置している。アクティブエリアAa1に対面する領域に位置する第1透明導電層52aは、所定のパターンを有し第1透明導電体40の第1センサ部41を形成し、非アクティブエリアAa2に露出した第1透明導電層52aは、所定のパターンを有し第1透明導電体40の第1端子部42の一部分を形成するようになる。
同様に、第2被覆導電層54bのうちの第4感光層56dによって覆われていない部分が除去されることにより、第2透明導電層52bが露出する。露出した第2透明導電層52bは、アクティブエリアAa1に対面する領域およびその周囲に位置している。アクティブエリアAa1に対面する領域に位置する第2透明導電層52bは、所定のパターンを有し第2透明導電体45の第2センサ部46を形成し、非アクティブエリアAa2に露出した第2透明導電層52bは、所定のパターンを有し第2透明導電体45の第2端子部47の一部分を形成するようになる。
次に、図6および図5Lに示すように、パターニングされて第1被覆導電層54a上に残留している第3感光層56c、および、パターニングされて第2被覆導電層54b上に残留している第4感光層56bを除去する(工程S12)。例えば、上述したアルカリ液を用いることにより、残留している第3感光層56cが除去され、パターニングされた第1被覆導電層54aが露出するとともに、残留している第4感光層56dが除去され、パターニングされた第2被覆導電層54bが露出するようになる。
露出した第1被覆導電層54aは、所定のパターンを有し第1取出導電体43を形成するようになる。形成された第1取出導電体43と基材フィルム32との間には、第1透明導電層52aからなる第1透明導電体40の第1端子部42が形成されている。上述したように、また、図3Bに示すように、このようにして形成された第1取出導電体43は基材フィルム32から離間して第1端子部42上に位置するようになる。このため、第1端子部42は、第1取出導電体43と基材フィルム32との間で側方に露出させている。
同様に、露出した第2被覆導電層54bは、所定のパターンを有し第2取出導電体48を形成するようになる。形成された第2取出導電体48と基材フィルム32との間には、第2透明導電層52bからなる第2透明導電体45の第2端子部47が形成されている。
このようにして形成された第2取出導電体48は基材フィルム32から離間して第2端子部47上に位置するようになる。このため、第2端子部47は、第2取出導電体48と基材フィルム32との間で側方に露出させている。
以上のようにして上述した構成のタッチパネルセンサ30を得ることができる。
なお、上述したように、基材フィルム32、積層体50、あるいは、基材フィルム32並びに第1および第2透明導電層52a,52bからなる中間積層体等の元材がウェブ状であるとともにロールに巻き取られた状態で準備される場合には、ロールからウェブ状の元材を繰り出すとともに、繰り出された元材に対して上述の各工程を施していくようにしてもよい。この場合、多数のタッチパネルセンサ30が基材フィルム32を介して互いに接続された状態で形成されていくようになる。そして、このようにして作製されたウェブ状のタッチパネルセンサ30は、取り扱い(搬送や出荷等)の便宜上、保護用の合紙と重ね合わせてロールに巻き取られるようにしてもよい。ロールに巻き取られたタッチパネルセンサ30は、必要に応じて、当該ロールから繰り出されるとともに枚葉状に断裁され得る。
なお、ウェブ状のタッチパネルセンサ30をロールに巻き取る際には、ウェブ状のタッチパネルセンサ30の両側に合紙を配置して巻き取ってもよいし、あるいは、ウェブ状のタッチパネルセンサ30の片側だけに合紙を配置して巻き取ってもよい。
以上に説明した製造方法によれば、第1感光層56aおよび第2感光層56bが同時に露光される。この感光層の両面同時露光プロセスにおいては、図5C(a)に示すように、第1マスク58aおよび第2マスク58bのそれぞれにアライメントマーク59aを設けておくことにより、第1マスク58aおよび第2マスク58bを互いに対して、例えばミクロン単位のオーダーで極めて精度良く、且つ、極めて容易に(したがって、短時間で)位置決めすることが可能となる。この結果、タッチパネルセンサ30において、第1透明導電体40および第2透明導電体45の両方が基材フィルム32上に極めて精度良く効率的に位置決めされるようになる。
その一方で、第1感光層56aおよび第2感光層56bを一つずつ順に露光する場合には、精度良く且つ容易に、第1透明導電体40および第2透明導電体45を作製することができない。第1透明導電体40および第2透明導電体45の両方を精度良く作製しようとすると、第1透明導電体40および第2透明導電体45の一方をアライメントマークとともに基材フィルム32上に形成し、その後、この基材フィルム32上に形成されたアライメントマークに対し、第1透明導電体40および第2透明導電体45の他方の形成に用いられるマスクを位置決めすることになる。すなわち、少なくとも露光工程および現像工程を、第1感光層56aおよび第2感光層56bのそれぞれに対して別個に行う必要が生じる。このため、第1透明導電体40および第2透明導電体45を効率良く短時間で容易に形成することができない。
また、アライメントマークを用いることなく、例えば基材フィルム32の端部を基準として第1マスク58aおよび第2マスク58bを位置決めしながら第1透明導電体40および第2透明導電体45を露光することも可能である。この方法によれば、第1感光層56aおよび第2感光層56bに対する露光工程および現像工程を同時に行うことができる。しかしながら、第1透明導電体40および第2透明導電体45の位置決め精度は、基材フィルム32の外形精度に依存してしまう。一般的に、この方法によれば、第1透明導電体40および第2透明導電体45の位置決め精度は、最高でも数十ミクロン単位でしか期待することができない。
これらのことから、以上に説明してきた本実施の形態の製造方法によれば、第1透明導電体40および第2透明導電体45を互いに対して容易かつ精度良く位置決めすることができる。具体的には、本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ30の上面視において、つまり、タッチパネルセンサ30をその法線方向から観察した場合、第1センサ部41の略正方形形状からなる膨出部41bと、第2センサ部46の略正方形形状からなる膨出部46bと、の互いに平行な外輪郭の隙間G(パターンギャップとも呼ばれる、図3A参照)を、安定して、100μm以下とすることができた。その一方で、従来の二枚のフィルムを貼り合わせる方法では、このパターンギャップGは、200μm以上となってしまう。この結果、本実施の形態によれば、接触(接近)位置を検出し得るアクティブエリアAa1の全領域に対する、タッチパネルセンサ30をその法線方向から観察した場合に第1センサ部41および第2センサ部46の少なくとも一方が配置されている領域の割合を、百分率で、95%以上にすることができた。
また、取出配線37bが、導電率の低い透明導電体40,45の端子部42,47だけでなく、導電率の高い取出導電体43,48を含んでいる。したがって、取出配線37bの線幅を細くすることが可能となり、取出配線37bの配置スペース、すなわち、非アクティブエリアAa2の面積を小さくすることができる。
とりわけ、上述した方法によれば特別な位置決め処理等を行うことなく、図3Bに示すように、取出導電体43,48が、透明導電体40,45の端子部42,47上に配置されているだけで、透明導電体40,45の端子部42,47の側方まで延びていないようにすることができる。一方、例えば、従来頻繁に用いられてきたスクリーン印刷で、透明導電体40,45の端子部42,47上に高導電率材料から取出導電体43,48を形成した場合、図11に示すように、透明導電体40,45は端子部42,47の側方から基材フィルム32上まで延び広がってしまう。このような従来の取出配線と比較して本実施の形態の取出配線37bによれば、同一量の高導電率材料を用いて取出導電体を形成すると、取出配線37bの導電率を同一に保ちながら線幅を大幅に狭くすることができる。
また、本実施の形態による取出導電体43,48および透明導電体40,45の端子部42,47は、フォトリソグラフィー技術により形成されているため、スクリーン印刷等による従来の方法と比較して、極めて精度良く所望の位置に所望の形状で形成することができる。さらに、本実施の形態によれば、図11に示す従来の取出配線とは異なり、高導電率の取出導電体43,48が透明導電体40,45は端子部42,47の側方まで覆って基材フィルム32上まで延びることはないので、エレクトロマイグレーションの可能性を低減することもできる。これらのことから、取出配線37bの配置ピッチを大幅に短くすることができ、これにより、取出配線37bの配置スペース、すなわち、非アクティブエリアAa2の面積を小さくすることができる。
ところで、以上に説明してきた本実施の形態の製造方法によれば、透明導電体40,45の端子部42,47が取出導電体43,48によって側方から被覆されないようにするだけでなく、図3Bに示すように、取出導電体43,48の幅が、当該取出導電体43,48によって覆われている透明導電体40,45の端子部42,47の部分の幅よりも狭くなるようにすることもできる。すなわち、基材フィルム32のフィルム面の法線方向から観察した場合に、取出導電体43,48は透明導電体40,45上のみに配置されている、言い換えると、取出導電体43,48は、透明導電体40,45の端子部42,47が配置されている領域内のみに配置されているようにすることができる。このような構成によれば、上述したセンサ電極37aと検出制御部25との間の導通の確保をより安定させることができる。また、エレクトロマイグレーションの可能性をさらに低減することができるため、取出配線37bの配置ピッチをさらに短くして、非アクティブエリアAa2の面積を小さくすることができる。
以下、上述した製造方法で取出配線37bを形成した場合に、取出配線37bの取出導電体43,48の幅が、当該取出導電体43,48によって覆われている透明導電体40,45の端子部42,47の部分の幅よりも狭くなるようになる推定メカニズムについて、主に図7を参照しながら、説明するが、本発明はこの推定メカニズムに限定されるものではない。
従来の二枚のフィルムを貼り合わせてタッチパネルセンサを作製する方法において、フォトリソグラフィー技術を用いてフィルム上に透明導電体の端子部を形成する場合、透明導電体をなすようになる透明導電層上に感光層が直接配置されるようになる。一方、本実施の形態によれば、透明導電体40,45をなすようになる透明導電層52a,52b上に被覆導電層54a,54bが配置されている。一般的に、透明導電層をエッチングするためのエッチング液(例えば、塩化第二鉄)に対し、感光層(レジスト層)は高い耐浸食性を有している。しかしながら、金属等からなる被覆導電層54a,54bは、ITO等の透明導電層52a,52b用のエッチング液によって、エッチングされ得る。
したがって、図7に示すように、透明導電層52a,52bをエッチングする工程S6において、透明導電層52a,52bが縦方向(基材フィルムの法線方向)にエッチングされる際に、被覆導電層54a,54bは感光層56a,56bによって覆われていない側方から横方向(基材フィルム32のシート面に沿った方向)にエッチングされ得る。その一方で、感光層は、この工程S6で用いられるエッチング液に対して高い耐浸食性を有しているため、横方向へ大きくエッチングされることはない。以上のような理由から、本実施の形態の製造方法で作製されたタッチパネルセンサ30によれば、取出導電体43,48の幅を、当該取出導電体43,48によって覆われている透明導電体40,45の端子部42,47の部分の幅よりも狭くすることが可能となる。
またさらに、第1感光層52aおよび第2感光層52bを異なるパターンで同時露光する際に、互いの露光光パターンが影響し合うことを回避するために使用された遮光層(被覆導電層)54a,54bから取出導電体43,48が作製されている。このような方法によれば、タッチパネルセンサ30の作製に必要となる材料コスト低減させることが可能となる。さらに、タッチパネルセンサ30の作製効率を極めて効果的に向上させることも可能となり、またこれにともなって、タッチパネルセンサ30の作製コストを削減することが可能となる。すなわち、上述した優れたタッチパネル30(タッチパネル装置20)を高い生産効率および安い製造コストで作製することが可能となる。
以上のようにして得られたタッチパネルセンサ30を表示装置15に接着層19を介して接合するとともに、保護カバー12をタッチパネルセンサ30に接着層14を介して接合することにより、図1および図2に示された入出力装置10が得られる。次に、この入出力装置10を使用する際の作用について説明する。
まず、このような入出力装置10においては、表示装置15の表示パネル16によって映像を表示することによって、観察者は、保護カバー12およびタッチパネルセンサ30を介して映像を観察することができる。
また、この入出力装置10において、タッチパネルセンサ30および保護カバー12がタッチパネル装置20の一部分を構成し、外部導体5、典型的には人間の指5が保護カバー12上に接触(接近)したこと検知することができるとともに、保護カバー12上における外部導体5が接触(接近)した位置を検出することができる。
具体的には、まず、外部の導体(例えば、人間の指)5が保護カバー12に接触すると、当該外部導体5と、外部導体5による保護カバー12への接触位置の近傍に位置する電極部40,45の各導電体41,46と、が電極として機能し、電界が形成される。この際、センサ電極37aを構成する透明導電体40,45のセンサ部41,46と、外部導体5と、の間に位置する保護カバー12および基材フィルム32等は誘電体として機能する。すなわち、外部導体5が保護カバー12に接触することにより、センサ部41,46と外部導体5とを電極とするコンデンサが形成される。
タッチパネル装置20の検出制御部25の検出回路は、各センサ部41,46に接続され、各センサ部41,46と外部導体5との間の静電容量を検出することができるようになっている。そして、検出制御部25が、各センサ部41,46と外部導体5との間の静電容量の変化を検出することによって、外部導体5がいずれの第1センサ部41に対面しているか、並びに、外部導体5がいずれの第2センサ部46に対面しているかを特定することができる。
すなわち、検出制御部25の検出回路は、アクティブエリアAa1において前記一方向に並べて配列された第1透明導電体40に含まれる多数の第1センサ部41のうちの外部導体5と対面している第1センサ部(線状導電体)を特定することによって、前記一方向に延びる座標軸上における外部導体5の位置を特定することができる。同様に、検出制御部25の検出回路は、アクティブエリアAa1において前記他方向に並べて配列された第2透明導電体45に含まれる多数の第2センサ部46のうちの外部導体5と対面している第2センサ部(線状導電体)を特定することによって、前記他方向に延びる座標軸上における外部導体5の位置を特定することができる。このようにして、タッチパネル装置20(保護カバー12)への外部導体5の接触位置を二つの方向において検出することにより、外部導体5のタッチパネル装置20の表面への接触位置の位置座標を、タッチパネル装置20の表面上で精度良く特定することができる。なお、投影型容量結合方式のタッチパネルにおいて接触位置を検出する様々な方法(原理)が、種々の文献に開示されており、本明細書では、これ以上の説明を省略する。
上述の製造方法にしたがって作製されたタッチパネルセンサ30においては、センサ電極37aおよび取出配線37bが単一体としての基材フィルム32の両側に形成されている。すなわち、接着剤等を介して接合された複数枚のフィルムの接合体等を基材フィルムとして用いていない。この結果、タッチパネルセンサ30全体としての透光率を向上させることができる。また、照明等の環境光(外光)や映像光等を反射し得る界面の数を減じることができるので、環境光の反射を抑制して表示装置15に表示される映像のコントラストを向上させることができる。これらにより、タッチパネルセンサ30を表示装置10の表示面16上に配置した場合に、表示装置10の表示画像を大きく劣化させてしまうことを防止することができる。さらに、タッチパネルセンサ30および入出力装置10の総厚みを減じることができる。
また、図2に示すように、センサ電極37aを構成する第1透明導電体40の第1センサ部41および第2透明導電体45の第2センサ部46は、タッチパネルセンサ30(保護カバー12)の法線方向に沿って異なる位置に配置されている。具体的には、第2透明導電体45の第2センサ部46は、第1透明導電体40の第1センサ部41よりも保護カバー12から基材フィルム32の厚み分だけ離間した位置に配置されている。しかしながら、上述したように、本実施の形態における基材フィルム32は単一体のフィルムとして構成されている。さらに、この基材フィルム32は、上述した特許文献(特開平4−264613号公報)に開示された基材フィルムとは異なり、遠紫外線遮光機能等の特別な機能を要求されてもいない。すなわち、厚みの薄い単一体のフィルムから構成され得る。したがって、外部導体5が保護カバー12へ接触した際に、当該外部導体5と第2透明導電体45の第2センサ部46との間でコンデンサを安定して形成することができるようになる。これにより、外部導体5の保護カバー12への接触位置(タッチ位置)を、第1透明導電体40の第1センサ部41によってだけでなく、第2透明導電体45の第2センサ部46によっても、極めて感度良く正確に検出することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、図3に示すように、第1透明導電体40の第1センサ部41はライン部41aと膨出部41bとを有し、第2透明導電体45の第2センサ部46はライン部46aと膨出部46bとを有している。各センサ部41,46において、膨出部41b,46bにおける幅は、ライン部41a,46aにおける幅と比較して非常に太くなっている。そして、上述したように、第1透明導電体40に含まれる第1センサ部41の膨出部41bと、第2透明導電体45に含まれる第2センサ部46の膨出部46bとは、基材フィルム32のフィルム面の法線方向から観察した場合に重ならないように配置されている。このため、第1透明導電体40の第1センサ部41が、接触位置の検出精度に影響を与え得る程度の広い面積で、外部導体5と第2透明導電体45の第2センサ部46との間に介在することはない。この結果、外部導体5と第2透明導電体45の第2センサ部46との間で、コンデンサが有効に形成されなくなることを防止することができる。
さらに、上述したように、表示装置15の表示制御部17とタッチパネル装置20の検出制御部25とは接続されている。検出制御部25は、外部導体5が保護カバー12上の所定の位置に接触することによって入力された情報を、表示制御部17へ送信することができる。表示制御部17は、検出制御部25で読み取られた入力情報に基づいて、当該入力情報に対応した映像を表示装置15の表示パネル16に表示することもできる。すなわち、出力手段としての表示機能および入力手段としてのタッチ位置検出機能により、入出力装置10の使用者(操作者)と当該入出力装置10との間で、対話形式での情報の直接的なやりとり(例えば、使用者の表示装置10に対する指示および表示装置10による当該指示の実行)を実現することができる。
そして、上述したように、第1透明導電体40および第2透明導電体45が、感光層56a,56bの両面同時露光プロセス(工程S3)を経て、基材フィルム32上にパターニングされている場合、センサ電極37aを構成する第1透明導電体40の各第1センサ部41および第2透明導電体45の各第2センサ部46が互いに対して精度良く位置決めされるようになる。結果として、第1透明導電体40の各第1センサ部41および第2透明導電体45の各第2センサ部46の両方を、表示装置15に対して精度良く位置決めすることが可能となる。この場合、外部導体5の保護カバー12への接触位置を表示装置15を基準として精度良く検出することができる。この結果、表示装置15に表示される映像情報に対応した入力を高分解能で高精度に検出することができ、これにより、入出力装置10の使用者(操作者)と当該入出力装置10との間での対話形式での情報交換が極めて円滑に進められるようになる。
以上のような本実施の形態によれば、透明導電層52a,52b上に配置され透明導電層52a,52bとともにパターニングされた被覆導電層54a,54bが取出配線37bの一部として利用されている。具体的には、透明導電層52a,52bと同一のパターンにパターニングされるとともにその後一部分を除去された被覆導電層54a,54bからなる取出導電体43,48が、パターニングされた透明導電層52a,52bからなる透明導電体40,45とともに、取出配線37bを形成している。
このような方法で作製された取出配線37bは、取出導電体43,48によって高い導電率(電気伝導率)を確保することができる。また、スクリーン印刷等で作製された従来の取出配線(図11参照)とは異なり、取出導電体43,48は、透明導電層52a,52b上に配置され、透明導電層52a,52bの側方まで延びていない。これにより、取出配線37bの線幅を大幅に小さくすることができる。さらに、上述した実施の形態によれば、スクリーン印刷等の従来の作製方法とは異なりフォトリソグラフィー技術を用いて取出導電体37bが形成されているので、安定して高精度に所望のパターンの取出配線37bを作製することが可能となる。これにより、エレクトロマイグレーションの可能性も大幅に低下させることができる。以上のことから、本実施の形態によれば、細い線幅の取出配線37bを短ピッチで並べて形成することが可能となり、これにより、取出配線37bを配置するために必要となる領域の面積、すなわち、非アクティブエリアAa2の面積を格段に小さくすることができる。
また、取出導電体43,48は、低い密着力しか呈し得ない基材フィルム32には接触しておらず、高い密着力を呈し得る透明導電体40,45にしか接合していない。このため、タッチパネルセンサ30が使用中に変形したとしても、取出導電体43,48がタッチパネルセンサ30から剥離する起点が形成されにくくすることができる。また、透明導電体40,45の端子部42,47は、取出導電体43,48によって側方まで覆われておらず、基材フィルム32と取出導電体43,48との間で側方に露出している。すなわち、取出導電体43,48による端子部42,47の変形の拘束は弱く、端子部42,47は、タッチパネルセンサ30の変形時に、基材フィルム32の変形に追従して変形し得るようになる。これらにより、取出導電体43,48が透明導電体40,45または基材フィルム32から剥離すること、並びに、取出導電体43,48とともに端子部42,47が基材フィルム32から剥離することを、効果的に抑制することができる。結果として、タッチパネルセンサ30の検出機能の信頼性を大幅に向上させることができる。
さらに、取出導電体43,48の形成に用いられる被覆導電層54a,54bは、両面同時露光工程S3において遮光層として用いられる層である。このような作製方法によれば、上述したように優れた性能を有するタッチパネルセンサ30を、極めて効率的かつ安価に作製することが可能となる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
例えば、上述した実施の形態において、パターニングされた被覆導電層54a,54bの一部分を除去する工程において、被覆導電層54a,54bのうちのアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1を取り囲むアクティブエリアAa1近傍の領域と、に位置する部分が除去される例を示したが、これに限られない。アクティブエリアAa1の透明性を確保するために遮光性を有した被覆導電層54a,54bを除去するといった観点からすれば、除去される部分は、アクティブエリアAa1内に位置する部分だけとすることができる。このような例によれば、タッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1における透明性を確保しつつ取出導電体43,48が配置された領域を拡大して、取出配線37bの導電率を高めることができる。ただし、さらなる感光層56c,56dの露光精度および現像精度のバラツキを許容可能にし、タッチパネルセンサ30の信頼性を向上させるといった観点からは、上述した実施の形態の方が優れている。なお、当然に、被覆導電層54a,54bの除去される部分を変更する場合には、上述した第3マスク58cおよび第4マスク58dの透過領域のパターンを変更しなければならない。
また、上述した実施の形態において、さらなる感光層56c、56dを現像してパターニングする工程において、アクティブエリアAa1を四方から周状に取り囲む額縁状に感光層56c,56dをパターニングする例を示したが、これに限られない。例えば、透明導電層52a,52b(透明導電体40,45)上に残留すべきパターンに対応したパターンで、さらなる感光層56c、56dを露光(図8A参照)および現像(図8B参照)してもよい。図8Aに示すように、このような変形例においても、遮光性を有した被覆導電性54a,54bが、異なる側から所定のパターンで照射される露光光源からの光を遮光する。これにより、第3感光層56cおよび第4感光層56dを異なるパターンでの高精度に両面同時露光することができる。ただし、さらなる感光層56c,56dの露光精度および現像精度のバラツキを許容可能にし、タッチパネルセンサ30の信頼性を向上させるといった観点からは、上述した実施の形態の方が優れている。なお、図8Aおよび図8Bに示す変形例において、その他の部分の構成については、上述した実施の形態と同様に構成され得る。図8Aおよび図8Bにおいて、上述した実施の形態と同一に構成され得る部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
また、上述した実施の形態において、タッチパネルセンサ30の製造方法の一例を説明したが、この例に限られない。例えば、透明導電層52a,52bをアニール処理して、透明導電層52a,52bの結晶化(微結晶化)を進める工程を、途中に設けるようにしてもよい。
通常、ITO等の透明導電層は、スパッタリング等による成膜時の温度が適宜調節されることによって、結晶化が進められている。すなわち、一般的に、タッチパネルセンサ30を作製するための積層体(ブランクス)に含まれた透明導電層52a,52bは、既に結晶化が進められており、良好な耐薬品性を有している。ただし、その一方で、アモルファス状態で透明導電層を成膜し、成膜後に140°程度の温度でアニール処理を施して、透明導電層を結晶化(微結晶化とも呼ばれる)することも可能である。
この透明導電層52a,52bをアニールする工程は、上述した透明導電層52a,52bをパターニングする工程S6よりも後であってパターニングされた被覆導電層54a,54bの一部分を除去する工程S11よりも前に、例えば、さらなる感光層58c,58dを現像する工程S10と被覆導電層54a,54bの一部分を除去する工程S11との間に、実施されることが好ましい。例えば、被覆導電層54a,54bの耐薬品性が弱く、透明導電層52a,52bをパターニングする工程S6において、既にパターニングされている被覆導電層54a,54bがエッチングされる可能性がある場合に、アニール工程を追加することは有効である。
具体的には、透明導電層52a,52bをパターニングする工程S6において、耐薬品性の低いアモルファス状の透明導電層52a,52bを、浸食性の弱いエッチング液、例えばシュウ酸でエッチングする。浸食性の弱いエッチング液を用いることにより、耐薬品性の弱い材料(例えば銀)からなる被覆導電層54a,54bが、透明導電層52a,52bと感光層56a,56bとの間において横方向(すなわち、基材フィルム32のシート面に沿った方向)に浸食されることを防止することができる。これにより、透明導電層52a,52bを極めて高精度にパターニングすることができるようになる。そして、被覆導電層54a,54bの一部分を除去する工程S11の前に、アニール処理によって透明導電層52a,52bの耐薬品性を上げておくことにより、被覆導電層54a,54bの一部分を除去する際に、所望の形状にパターニングされた透明導電層52a,52bのパターンが損なわれてしまうことを効果的に防止することができる。
さらに、上述した実施の形態において、タッチパネルセンサ30を製造するために用いられる元材としての積層体(ブランクス)50において、第1被覆導電層54aが第1透明導電層52a上に形成され、第2被覆導電層54aが第2透明導電層52b上に形成されている例を示したがこれに限られない。第1透明導電層52aおよび第2透明導電層52bのうちのいずれか一方の透明導電層上のみに、被覆導電層が形成されていてもよい。
図9(a)および図9(b)に示す例においては、上述した第1被覆導電層54aが省略されている。すなわち、元材としての積層体(ブランクス)50は、基材フィルム32と、基材フィルム32上に配置された第1および第2透明導電体52a,52bと、第2透明導電体52b上に配置された第2被覆導電層54bと、を含んでいる。図9(a)および図9(b)は、それぞれ、図5C(a)および図5C(b)に対応しており、第1透明導電体56a上に配置された第1感光層56aと、第2被覆導電層54b上に配置された第2感光層56bと、を両面同時露光する工程S3を示している。図9(a)に示すように、所定のパターンで第1感光層56aを露光する露光光は、第2被覆導電層54bで遮光され、第2感光層56bに照射されることはなく、且つ、所定のパターンで第2感光層56bを露光する露光光は、第2被覆導電層54bで遮光され、第1感光層56aに照射されることはない。これにより、上述した実施の形態と同様に、被覆導電層54a,54bを異なるパターンで高精度に両面同時露光することができる。また、上述した実施の形態と同様の透明導電体40,45および第2取出導電体を得ることができる。なお、第1透明導電層52a上に被覆導電層54bが形成されていないことから、図示する例では、第1透明導電体40上に第1取出導電体43が形成されなくなる。
さらに、上述した実施の形態において、積層体(ブランクス)50において、基材フィルム32の両側に透明導電層52a,52bおよび被覆導電層54a,54bがそれぞれ設けられている例を示したが、これに限られない。基材フィルム32の一つの面上のみに透明導電層および被覆導電層が設けられているようにしてもよい。この場合、基材フィルム32の一つの面上に、上述した実施の形態の取出配線37bが得られるようになる。なお、この変形例において、上述した感光層を露光する工程S3では、積層体50の一つの側のみから露光光が照射され得る。そして、この変形例において、被覆導電層は遮光性を有していない材料からも構成され得る。
さらに、上述した実施の形態において、第1透明導電体40の第1センサ部41はライン部41aと膨出部41bとを有し、第2透明導電体45の第2センサ部46はライン部46aと膨出部46bとを有している例を示した。また、上述した実施の形態において、膨出部41b,46bが平面視略正方形形状に形成されている例を示した。しかしながら、これに限られず、一例として、膨出部41b,46bが、平面視において、正方形以外の菱形等の四角形形状、さらには、多角形形状や円形状等であってもよい。また、センサ部41,46が、膨出部41b,46bを有さず、直線状の輪郭を有するようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態において、第1透明導電体40の第1センサ部41と、第2透明導電体45の第2センサ部46とが、同一に構成される例を示したが、これに限られない。例えば、図10に示すように、第2透明導電体45の第2センサ部46の線幅w2が、保護カバー12(観察者側面)からより近い位置に配置された第1透明導電体40の第1センサ部41の線幅w1よりも太くなるようにしてもよい。このような例によれば、外部導体5が保護カバー12へ接触した際に、保護カバー12(観察者側面)から比較的に遠い位置に配置された第2透明導電体45の第2センサ部46と、当該外部導体5と、の間でコンデンサを安定して形成することができるようになる。また、保護カバー12に接触する外部導体5と第1透明導電体40の第1センサ部41との間で形成されるコンデンサの静電容量と比較して、保護カバー12に接触する外部導体5と第2透明導電体45の第2センサ部46との間で形成されるコンデンサの静電容量が低くなってしまうことを防止することができる。これにより、外部導体5の保護カバー12への接触位置(タッチ位置)を、第1透明導電体40の第1センサ部41だけでなく、第2透明導電体45の第2センサ部46によっても、極めて感度良く正確に検出することが可能となる。なお、図10に示す変形例において、その他の部分の構成については、上述した実施の形態と同様に構成され得る。図10において、上述した実施の形態と同一に構成され得る部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
第2の実施の形態
次に図12(a)(b)および図13を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。ここで図12(a)は、第1の実施の形態における図3Bに対応する図であって、本発明の第2の実施の形態における第1取出導電体を示す断面図であり、図12(b)は、本発明の第2の実施の形態における第2取出導電体を示す断面図である。図13は、本発明の第2の実施の形態における積層体を示す断面図である。
図12(a)(b)および図13に示す第2の実施の形態は、取出導電体が、透明導電体の一部分上に基材フィルムから離間して設けられた中間層と、当該中間層上に設けられた高導電層とを含み、高導電層が、透明導電体および中間層をなす材料よりも高い導電率を有する材料から形成されており、また中間層が、透明導電体との間の密着力が大きい材料から形成されているとともに、その厚みが高導電層の厚みよりも小さい点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図10に示す第1の実施の形態と略同一である。図12(a)(b)および図13に示す第2の実施の形態において、図1乃至図10に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
取出導電体
図12(a)に示すように、本実施の形態において、第1取出導電体43は、第1透明導電体40の一部分上に基材フィルム32から離間して設けられた第1中間層61と、当該第1中間層61上に設けられた第1高導電層63とを含んでいる。同様に、図12(b)に示すように、第2取出導電体48は、第2透明導電体45の一部分上に基材フィルム32から離間して設けられた第2中間層66と、当該第2中間層66上に設けられた第2高導電層68とを含んでいる。なお図12(a)に示すように、第1高導電層63上に第1保護層62が設けられていてもよい。同様に、図12(b)に示すように、第2高導電層68上に第2保護層67が設けられていてもよい。
本実施の形態における取出導電体43,48において、高導電層63,68は、透明導電体40,45および中間層61,66をなす材料よりも高い導電率(電気伝導率)を有する材料から形成されている。具体的には、遮光性を有するとともに、ITO等の透明導電体40,45よりも格段に高い導電率を有する、例えばアルミニウム、モリブデン、パラジウム、銀、クロム、銅等の金属、または、これらの金属を2種以上混合してなる合金、例えば銀合金を材料として形成されている。このうち銀合金は、一般に配線材料として用いられるクロムよりも比抵抗が小さく、高導電層63,68の材料として好ましい。このような銀合金の一例として、銀、パラジウム、銅を含んでなるAPC合金を挙げることができる。
ところで、銀合金からなる高導電層63,68と、ITO等の透明導電体からなる透明導電体40,45との間の密着力は、一般的な配線材料であるクロムと透明導電体40,45との間の密着力よりも概して小さい。従って、銀合金からなる高導電層63,68を透明導電体40,45上に直接設けると、高導電層63,68と透明導電体40,45との間の密着性が不十分となることが考えられる。この場合、取出導電体43,48に何らかの衝撃が加えられたときに、高導電層63,68が透明導電体40,45から剥離することが考えられる。このため、取出導電体43,48が銀合金からなる高導電層63,68を含む場合、透明導電体40,45と高導電層63,68との間に、透明導電体40,45および高導電層63,68の各々に対してある程度の密着力を有するとともに、導電性を有する層を介在させることが好ましい。本実施の形態においては、透明導電体40,45と高導電層63,68との間に中間層61,66が介在されており、この中間層61,66を形成する材料は、中間層61,66と透明導電体40,45との間の密着力が、高導電層63,68と透明導電体40,45との間の密着力よりも大きくなるよう選択されている。さらに、中間層61,66の厚みは、高導電層63,68の厚みよりも小さくなっている。
中間層
次に、中間層61,66についてさらに詳述する。まず中間層61,66の密着力に関して説明する。第1中間層61と第1透明導電体40との間の密着力、および第1中間層61と第1高導電層63との間の密着力は、第1透明導電体40と第1高導電層63との間の密着力よりも大きくなっている。同様に、第2中間層66と第2透明導電体45との間の密着力、および第2中間層66と第2高導電層68との間の密着力は、第2透明導電体45と第2高導電層68との間の密着力よりも大きくなっている。
なお「密着力」は、例えばJIS K5600−5−7に記載のプルオフ法により評価される。
例えば、はじめに、JIS K5600−5−7に記載の方法に適した引張試験機を準備する。次に、透明導電体40,45上に中間層61,66が設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて透明導電体40,45と中間層61,66との間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をAとする。
次に、中間層61,66上に高導電層63,68が設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて中間層61,66と高導電層63,68との間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をBとする。
次に、透明導電体40,45上に高導電層63,68が設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて透明導電体40,45と高導電層63,68との間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をCとする。
本実施の形態において、透明導電体40,45と中間層61,66との間の付着力A、および、中間層61,66と高導電層63,68との間の付着力Bは、透明導電体40,45と高導電層63,68との間の付着力Cよりも大きくなっている。すなわち本実施の形態によれば、透明導電体40,45と高導電層63,68との間に中間層61,66を介在させることにより、透明導電体40,45と高導電層63,68との間の密着力を向上させることができる。
次に中間層61,66の導電性に関して説明する。取出導電体43,48において、電気信号を伝導する役割は主に高導電層63,68により果たされている。このため中間層61,66は、高導電層63,68よりも優れた導電性を有する必要はなく、透明導電体40,45と高導電層63,68との間を低抵抗で電気的に接続する程度の導電性を有していればよい。このため、中間層61,66の比抵抗は、高導電層63,68の比抵抗よりも大きくなっている。また好ましくは、中間層61,66の厚みは、それぞれ高導電層63,68の厚みよりも小さくなっており、例えば高導電層63,68の厚みが50〜250nmの範囲内となっているとき、中間層61,66の厚みは3〜8nmの範囲内となっている。このように中間層61,66の厚みを小さくすることにより、透明導電体40,45と高導電層63,68との間をより低抵抗で電気的に接続することができるとともに、取出導電体43,48全体の厚みを小さくすることができる。
中間層61,66の材料としては、透明導電体40,45および高導電層63,68に対する密着力が良好な材料であれば特に限定されないが、例えばモリブデン(Mo)合金などの金属が用いられる。Mo合金としては、例えばMoとニオブ(Nb)の合金であるMoNbを挙げることができる。
保護層
次に、第1高導電層63の上に設けられた第1保護層62、および第2高導電層68の上に設けられた第2保護層67について詳述する。保護層62,67は、高導電層63,68が酸化するのを防ぐために設けられた層であり、耐酸化性、耐水性などを有する層である。保護層62,67の材料としては、適度な耐酸化性を有する材料であれば特に限定されないが、例えばMo合金などの金属が用いられる。Mo合金としては、例えばMoとNbの合金であるMoNbを挙げることができる。保護層62,67の厚みは、例えば10〜30nmの範囲内となっている。
積層体
次に図13を参照して、本実施の形態において準備される、タッチパネルセンサ30を製造するための元材としての積層体50を示す。積層体50は、透明な基材フィルム32と、基材フィルム32の一方の側の面32a上に積層された第1透明導電層52aと、基材フィルム32の他方の側の面32b上に積層され透光性を有する第2透明導電層52bと、第1透明導電層52a上に積層された第1被覆導電層54aと、第2透明導電層52b上に積層された第2被覆導電層54bと、を有している。
このうち被覆導電層54a,54bは、図13に示すように、透明導電層52a,52b上に設けられた中間層61,66と、中間層61,66上に設けられた高導電層63,68と、高導電層63,68上に設けられた保護層62,67とを含んでいる。このような被覆導電層54a,54bをパターニングすることにより、前述の取出導電体43,48が形成される。
積層体50に成膜やパターニング等の処理(加工)を行うことにより、タッチパネルセンサ30が製造される。なお本実施の形態において、高導電層63,68がAPC合金からなり、中間層61,66および保護層62,67がMoNbからなる場合、高導電層63,68、中間層61,66および保護層62,67は同一のエッチング液、例えば燐硝酢酸等によりエッチングされ得る。このため、中間層61,66、高導電層63,68および保護層62,67からなる被覆導電層54a,54bのパターニングを、単一のエッチング液により行うことが可能である。その他の成膜やパターニング等の処理(加工)方法は、図1乃至図10に示す第1の実施の形態の場合と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
このように本実施の形態によれば、取出導電体43,48は、透明導電体40,45の一部分上に基材フィルム32から離間して設けられた中間層61,66と、第1中間層61,66上に設けられた高導電層63,68とを含んでいる。このうち高導電層63,68は、透明導電体40,45および中間層61,66をなす材料よりも高い導電率(電気伝導率)を有する材料、例えば銀合金から形成されており、一方、中間層61,66は、透明導電体40,45との間の密着力が高導電層63,68よりも大きい材料、例えばMoNb合金から形成されている。このため、一般的な配線材料であるクロムなどが取出導電体として用いられる場合に比べて、取出導電体43,48の導電率を高くすることができるとともに、取出導電体43,48と透明導電体40,45との間の適切な密着性を実現することができる。
10 入出力装置
15 表示装置
20 タッチパネル装置
30 タッチパネルセンサ
32 基材フィルム
32a 面(一方の側の面)
32b 面(他方の側の面)
33 フィルム本体
34 機能膜(インデックスマッチング膜)
34a 高屈折率膜
34b 低屈折率膜
35 機能膜(低屈折率膜)
37a センサ電極
37b 取出配線
40 第1透明導電体
41 第1センサ部
41a ライン部
41b 膨出部
42 第1端子部
43 第1取出導電体
45 第2透明導電体
46 第2センサ部
46a ライン部
46b 膨出部
47 第2端子部
48 第2取出導電体
50 積層体(ブランクス)
52a 第1透明導電層
52b 第2透明導電層
54a 第1被覆導電層(第1遮光導電層)
54b 第2被覆導電層(第2遮光導電層)
56a 第1感光層
56b 第2感光層
56c 第3感光層(さらなる感光層)
56d 第4感光層(さらなる感光層)
58a 第1マスク(第1フォトマスク)
58b 第2マスク(第2フォトマスク)
58c 第3マスク(第3フォトマスク)
58d 第4マスク(第4フォトマスク)
61 第1中間層
62 第1保護層
63 第1高導電層
66 第2中間層
67 第2保護層
68 第2高導電層

Claims (4)

  1. パターニングによってタッチパネルセンサを作製するために用いられる積層体であって、
    透明な基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられ、透光性および導電性を有する透明導電層と、
    前記透明導電層上に設けられ、遮光性および導電性を有する被覆導電層と、を備え、
    前記被覆導電層は、前記透明導電層上に設けられた中間層と、当該中間層上に設けられた高導電層とを含み、
    前記高導電層は、銀、パラジウムおよび銅を含むAPC合金から形成されており、
    前記中間層は、モリブデンおよびニオブを含むMoNb合金から形成されており、
    前記中間層の厚みは、前記高導電層の厚みよりも小さい、ことを特徴とする積層体。
  2. 前記透明導電層は、酸化インジウムスズから形成されている
    ことを特徴とする請求項に記載の積層体。
  3. 請求項1に記載の積層体をパターニングすることによってタッチパネルセンサを製造するタッチパネルセンサ製造方法であって、
    前記透明導電層をパターニングすることによって、複数の透明導電体を形成する工程と、
    前記被覆導電層をパターニングすることによって、複数の取出導電体を形成する工程と、を備え、
    前記基材フィルムは、タッチ位置を検出され得る領域に対応するアクティブエリアと、前記アクティブエリアに隣接する非アクティブエリアと、を有し、
    前記複数の透明導電体は、前記基材フィルムの前記アクティブエリアに配置されたセンサ部と、前記センサ部に連結され前記基材フィルムの前記非アクティブエリアに配置された端子部と、を有し、
    前記複数の取出導電体は、前記複数の透明導電体各々の前記端子部の一部分上に前記基材フィルムから離間して設けられており、
    前記透明導電体の前記一部分は線状に形成され、前記取出導電体は当該一部分上を線状に延び、前記透明導電体の前記一部分および前記取出導電体が、前記基材フィルムの前記非アクティブエリア上を延びる配線を形成しており、
    前記取出導電体は、その端部が前記アクティブエリアに配置された前記透明導電体の前記センサ部の端部に隣接しないよう、前記非アクティブエリアに配置された前記透明導電体の前記端子部の前記一部分上に配置されている
    ことを特徴とするタッチパネルセンサ製造方法。
  4. 前記透明導電層は、酸化インジウムスズから形成されている
    ことを特徴とする請求項に記載のタッチパネルセンサ製造方法。
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