JP4445332B2 - タッチパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ATM、カーナビゲーション、自動販売機、複写機、各種端末機等の機器において、液晶ディスプレイ等の表示画面上に配置し、透視した画面の指示に従って使用者が情報の表示画面を指やペンで直接押してデータの入力が行われるタッチパネルに関する。
従来技術における抵抗膜式タッチパネルは、可撓性を有する透明絶縁基板の下面に透明電極とこの透明電極に接続する導電電極を形成した上基板と、同じく上面に透明電極とこの透明電極に接続する導電電極を形成し、前記透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に配設した下基板とが、所定の隙間を持って透明電極同士が対面するような配置構造を取っている。このタッチパネルを液晶表示装置等の表示装置の上面側に配置して使用される。表示装置の表示部分に位置する所のタッチパネルを指又はペンで押すことによって、タッチパネルの上基板が撓んでその押した所の透明電極が下基板の透明電極に接触し、その接触点の位置が電気抵抗の測定によって検知されて入力情報が読みとられる。
従来技術のタッチパネルを以下図6〜図9を用いて説明する。図6は従来技術におけるタッチパネルの平面図、図7は図6におけるC−C断面図、図8は図6における下基板の平面図、図9は図6における上基板の平面図を示している。
図6、図7、図8、図9に示すように、従来技術のタッチパネル20は方形形状をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とが主要構成部品である。下基板1は板厚が1.1mmの透明な方形のガラスからなる下透明基板2と、この下透明基板2の上面に方形形状に形成された下透明電極3と、この下透明電極3の図中上下の対向した両辺に沿って接続形成されて下透明基板2の片方延設部にあるFPC取付部S(図6中下側の点線枠の部分)にまで引き回しした一対の導電電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された一対の接続電極6、7と、下透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成される。尚、導電電極4は下透明電極3の図中下辺に接続した部分の導電電極4aと、そこからFPC取付部Sに向かって延びた部分の導電電極4bとで構成される。また、導電電極5は下透明電極3の図中上辺に接続した部分の導電電極5aと、下透明基板2の図中右辺の外周域に沿って引き回しした部分の導電電極5bと、FPC取付部Sに向かった部分の導電電極5c、5dとで構成されている。また、一対の接続電極6、7は、後述する上基板11の導電電極14、15に導通接続を行うためにFPC取付部S近辺に設けており、上基板11の導電電極14、15と接続部B、Aの箇所において接続される。
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明な方形のマイクロガラスからなる上透明基板12と、この上透明基板12の下面に方形形状に形成されている上透明電極13と、この上透明電極13の図中左右の対向する両辺に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって引き回しした一対の導電電極14、15とで構成されている。尚、導電電極14は上透明電極13の図中左辺に接続した部分の導電電極14aとFPC取付部Sに向かって引き回しした導電電極14bとから構成され、同様に、導電電極15は上透明電極13の図中右辺に接続した部分の導電電極15aとFPC取付部Sに向かって引き回しした導電電極15bとから構成されている。
上基板11の導電電極14(14a部分)、15(15a部分)と下基板1の導電電極4(4a部分)、及び5(5a部分)が方形配置となるように対向配置して、シール材17を介して下基板1と上基板11を10μm前後の隙間を持たせて接合し、上下基板11、1の外周域を周回してシールしている。更に、上基板11に設けられた導電電極14及び15は、接続部B及びAの場所において、その先端部14b1、15b1が下基板1に設けた接続電極6及び7と導電性接着剤を介して接続され、導通がとられている。
上記構成のタッチパネル20の各構成要素部品の内、下基板1を構成する下透明基板2は透明なガラス等が用いられる。ガラスの場合はソーダガラス、石英ガラス、アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラス等が利用でき、反り等が起きない程度の厚さ、例えば0.7〜1.1mmのものが選択される。上基板11を構成する上透明基板12は可撓性を必要とするところなので透明な薄板ガラスや透明なプラスチックフイルムが用いられる。一般的に、耐熱性が求められる機器(例えば、カーナビゲーション等)にはガラスが使用される。上記従来例は耐熱性や衝撃性にも強く、且つ可撓性も有する0.2mm厚みのマイクロガラスを使っている。
下基板1を構成する下透明電極3及び上基板11を構成する上透明電極13は錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で形成する。この下透明電極3及び上透明電極13はいわゆる電圧勾配が高く、高抵抗値であることが求められるため250〜500Åの範囲で薄く形成する。このITO膜は、基板全面に形成したものをフォトリソグラフィにより不要部分を除去し、必要な部分をパターンとして残して形成する。
下基板1を構成する一対の導電電極4、5、一対の接続電極6、7、及び上基板11を構成する一対の導電電極14、15は、下透明電極3及び上透明電極13に印加するために設けるもので、銀粉や銅粉等の高導電性金属粉を熱硬化性のエポキシ樹脂等に混ぜ合わせてインク化したものをスクリーン印刷等の方法で形成する。
下基板1を構成するドットスペーサ8は、押圧した部分以外の部分の上下の透明電極同士が接触しないために設けるもので、透明なアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料をスクリーン印刷等でドットマトリックス状に一定間隔に形成し、その後、熱または紫外線で硬化する。ドットスペーサ8は目に見えない大きさである必要上、直径30〜60μm、高さ2〜5μm、ドット間隔は1〜8mmの範囲で設計される。
シール材17は、上下基板の間隙を確保する目的で、一定寸法のスペーサボールを分散させたエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤等をスクリーン印刷等の方法で印刷して形成する。印刷は厚みを30μm、幅を0.5mm位に形成すると、上下基板11、1を10μm前後の隙間に仕上げたときには1.5mm前後位の幅になる。ここで使われるスペーサボールは上基板11と下基板1との隙間を一定間隙に保持するために設けるもので、所定の大きさの絶縁性のあるプラスチックボールやガラスファイバー等が利用される。このスペーサボールの大きさは、上基板11の上透明基板12の材質や厚さによって異なるが、0.2mmのマイクロガラスを使用した場合は概ね10μm前後の粒径のものが選択される。このシール材17は上基板11または下基板1の何れか一方に印刷した後、上基板11と下基板1とを位置を合わせて貼合わせ、加圧の下で加熱処理を施して硬化させ、接合を行っている。また、このシール材17は上基板11と下基板1を固定する役目と共に内部に水分やゴミ等の進入を防止するシールの役目も持っている。
ここで、一対の接続電極6、7及び一対の導電電極4b、5dは、図6の下方の長円枠で囲ったR部において、シール材17と交差している。図10は図6におけるR部の拡大図を示しており、図11は図10におけるD−Dの断面模式図を示していて、図11(a)は上下基板11、1を接着する為に、上下基板11、1の何れかにシール材17を塗布した後、上基板11を押圧している状態を、(b)はシール材17が硬化し、上下基板11、1が完全に接着された時の状態を示している。また説明の便宜上、以下では、接続電極6及び接続電極7、及び、導電電極4のFPC取付部Sまで引き回しした部分の導電電極電4b、導電電極5のFPC取付部Sまで引き回しした部分の導電電極5dを取り出してグループ化し、それぞれを「FPC圧着用電極」と総称することにする。
FPC圧着用電極は、粒径が5〜6μmの高導電性金属粒子(銀粉等)が混入した熱硬化性エポキシなどのインクを用いて下基板1上に5〜8μmの厚さ、1.0〜2.0mmの幅に印刷し、その後100〜160℃程度の温度で焼成し、硬化させる。その後全外周域に亘りシール材17を印刷塗布した上基板11と下基板1を対向させてP方向に加圧しながら貼り合わせる。シール材17を加圧、焼成した時の上基板11と下基板1との間隙はシール材17に分散添加されるスペーサボール17cの寸法に等しく、10μm程度で、これは前記FPC圧着用電極の乾燥後の厚みと同等もしくは若干少ない寸法となる。このとき、FPC圧着用電極とシール材17が交差する部分においては、上下基板11、1の間隔が他の部分よりFPC圧着用電極の厚み分だけ広がるので、FPC圧着用電極上面のシール材17はより多く圧迫される。前述したように、シール材17は接着剤17bにスペーサボール17cを分散したもので構成しているので、図11に示すようにシール材17の圧迫によってスペーサボール17cと接着剤17bがFPC圧着用電極面外に押し出されるとの想定で、FPC圧着用電極とシール材17とが交差する部分でも上下基板11、1の間隙寸法はスペーサボール17cの寸法、すなわち10μmに管理されるとしている。ところが、シール材17形成時、FPC圧着用電極は既に焼成・硬化されており、さらにFPC圧着用電極の幅は前述のように1.0〜2.0mmと広く、またその印刷上面も決して平坦な面ではないため、図12に示すようにFPC圧着用電極6、4bの上面に載ったシール材17中のスペーサボール17cは、上下基板を加圧して貼り合わせても、FPC圧着用電極面上面から完全に排除されることはなく、ある割合で残ってしまう。
この状態でシール材17を加圧、焼成しても図6におけるFPC圧着用電極6、7、4b、5dの直上部の上基板11は、図12模式的に示すようにスペーサボール17cが残っている部分が盛り上がり、凸状のうねりが発生してしまう。この様な状態が発生すると、FPC圧着用電極6、7、4b、5d直上の上基板11に常時応力がかかり、上基板11に過剰な力、振動、衝撃が加わると割れる場合があった。尚、図12では図10におけるFPC圧着電極6及び4bの部分のみ説明している。
さらに、従来技術のタッチパネルの別の形態として、図13に示すようなタッチパネル30では、いわゆるニュートンリングと呼ばれる干渉縞の発生を防止する目的で上基板41と下基板2との間に窒素ガス等を封入するなどして、上基板41を外側になだらかに凸状に湾曲させる手法が採られる場合が多い。このような場合、上基板41には湾曲化による応力が常時加わっていることになり、上記のような上基板のFPC圧着用電極部の凸状のうねりは上基板へのわずかな振動、衝撃等で破損し易い問題があった。
この部分、すなわちタッチパネルにおけるシール材とFPC電極部とが交差する部分の上下基板の間隙寸法を他の部分と同様の寸法に、変動することなく管理して、主に耐湿性改善を図る技術に関る発明が本願出願人より提案されている。(非特許文献1)
この発明の内容は、シール材とFPC電極部とが交差する部分の電極部を薄く印刷し、2種類のサイズのスペーサボールを混入させたシール材を印刷形成することで、シール材とFPC電極部が交差する部分の電極上に載るスペーサボールが排除され易くすることを目的としている。さらにシール材とFPC電極部が交差する部分の電極部を細く形成することで、同じくFPC電極上のスペーサボールが排除され易くする効果を目的としている。
特願2003−137954号
しかしながら、非特許文献1で提案された方法では、シール材に大小2種類のサイズのスペーサボールを混入させることにより、シール材とFPC電極部が交差する部分ではある程度有効に作用するが、それ以外の部分のシール材では小さいサイズのスペーサボールは上下基板間隙を維持するスペーサとしては全く機能しないことになり、上下基板の間隙を確保するためのスペーサボールの有効数が減少し、上下基板間隙寸法が不安定になるとの問題があった。
さらに、前述のように上下基板共ガラス構成のタッチパネルに使用するスペーサボールは概ね10μm前後の粒径であり、一方FPC電極部の厚みは5〜8μmに形成するので、FPC電極部の引き出し線の幅を、従来1.5mm程度の設定を1mm程度に細くしても電極上に載置されたスペーサボールを排除する有効な手段とはなり得ず、FPC圧着用電極直上部にスペーサボールが残ってしまい、この部分の上基板の盛り上がりを防止することができず、上基板をシール材にて加圧固定する際に応力が残留してしまう。この応力が残留した状態でタッチパネルに振動や衝撃が加わると、上基板のFPC圧着用電極部直上部の僅かなマイクロクラックが伸張し、上基板が破損する問題があった。また、タッチパネルを廉価に製造する目的で、大判状の下基板に複数個のタッチパネルを形成し、同じく大判状の上基板を貼着した後に個々のタッチパネルに分断する、いわゆる多数個取りの方法にてタッチパネルを製作する際、上基板のFPC電極部にたとえ10μm程度であっても凹凸やうねりが存在すると、スクライブにて上基板を切断する際、その部分に割れ、亀裂が発生し、歩留まりを低下させる問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたもので、タッチパネルのFPC圧着用電極と、周回するシール材が公差する箇所において、上下基板の間隙が変動して可撓性の高い上基板にうねりが発生し、振動や衝撃で上基板が破損することを防止する技術に関するものである。
上記の課題を解決するものとして、本発明の請求項1に記載のタッチパネルの発明は、透明基板の下面に透明電極層と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に透明電極層と該透明電極層の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極層上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材により前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シール材の外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、
少なくとも前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分における前記FPC圧着用電極を高導電性金属微粒子を添加した熱可塑性樹脂から形成し、前記シール材をスペーサボールを添加した熱硬化性樹脂から形成し、前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分では前記スペーサボールの一部が前記FPC圧着用電極内に埋没されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のタッチパネルの製造方法に関する発明は、透明基板の下面に透明電極層と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に透明電極層と該透明電極層の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極層上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材により前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シール材の外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルの製造方法において、
少なくとも前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分における前記FPC圧着用電極を高導電性金属微粒子を添加した熱硬化性樹脂から形成し、前記シール材をスペーサボールを添加した熱硬化性樹脂から形成し、前記熱硬化性樹脂を流動性を持った半硬化状態にし、該半硬化状態時に前記上下基板を加圧、加熱焼成を行ない、前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分では前記スペーサボールの一部が前記FPC圧着用電極内に埋没されるようにしたことを特徴とする。
請求項1に記載のタッチパネルでは、少なくともシール材と交差する部分のFPC圧着用電極を熱可塑性樹脂にて形成することにより、シール材の加圧・焼成時FPC圧着用電極が軟化し、シール材に添加されているスペーサボールがFPC圧着用電極にめり込むように埋没するので、FPC圧着用電極部付近の上下基板の間隙寸法が他のシール材形成箇所と同一寸法を確保することが可能となり、FPC圧着用電極直上の上基板が盛り上がることを防止する。このことにより、可撓性の高い上基板が応力により破損することを防止することができ、耐衝撃性に優れたタッチパネルを提供することができる。
請求項2に記載のタッチパネルの製造方法では、FPC圧着用電極に従来技術と同様に熱硬化性樹脂を用いるが、シール材の加圧・焼成時にFPC圧着用電極を半硬化状態とすることで、熱可塑性樹脂を用いた場合と同様、シール材の加圧・焼成時FPC圧着用電極が軟化し、シール材に添加されているスペーサボールがFPC圧着用電極にめり込むように埋没するので、FPC圧着用電極直上の上基板が盛り上がることを防止できる。
さらに多数個取り方法にて、上下基板貼り合わせ後に上基板を分断する方法においても、割れやクラックの発生を防止することができ、歩留まりを向上することができる。
また、上下基板が全域に渡ってシール材を介して密着するのでFPC圧着用電極部周辺にクラック、隙間が発生することもなく、耐湿性にも優れたタッチパネルを提供することが可能となる。
さらにFPC圧着用電極近辺の盛り上がりが防止できるので、アクティブエリア全域に渡って均一なリニアリティを有するタッチパネルを提供できる。
以下、本発明の実施の最良の形態を図1〜図5を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係るタッチパネルの平面図を示している。また、図2は図1におけるC−C断面図、図3は図1における下基板の平面図、図4は図1における上基板の平面図を示している。また、図5は図3におけるE部の部分的拡大断面図を示している。尚、前述の背景技術で説明した従来例と同じ構成を取る部品は同一付号を付して説明する。
本発明のタッチパネルは、従来例のタッチパネル20と較べて接続電極並びに一対の導電電極の材質及び製造方法の一部が異なるだけで、基本的な構造は全て従来例と同じである。図1、図2、図3、図4及び図5より、本発明のタッチパネル50は上基板61と下基板51を主要構成部品にしている。下基板51は、下透明基板2と、下透明基板2上に形成した方形の下透明電極3と、この下透明電極3の図中上下の対向した両辺に沿って接続形成されて下透明基板2の片方延設部にあるFPC取付部S(図中下側の点線枠の部分)にまで引き回しした一対の導電電極54及び55と、FPC取付部S近辺に形成された一対の接続電極56、57と、下透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成している。尚、導電電極54は下透明電極3の図中下辺に接続した部分の導電電極54aと、そこからFPC取付部Sに向かって延びた部分の導電電極54bとからなっている。また、導電電極55は下透明電極3の図中上辺に接続した部分の導電電極55aと、下透明基板2の図中右辺の外周域に沿って引き回しした部分の導電電極55bと、FPC取付部Sに向かった部分の導電電極55c、55dとからなっている。
本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態のタッチパネルの下基板51において、図3に示すように一対の接続電極56、57、及び一対の導電電極54、55は、従来の技術で説明した接続電極及び導電電極が高導電性金属微粒子を拡散、添加した熱硬化性エポキシ樹脂等を用いず、本実施形態では熱可塑性樹脂をインクとしてスクリーン印刷法にて形成する。熱可塑性樹脂としては、耐湿性の良好なラクトン変性共重合ポリエステル樹脂を主成分として、5μm粒径の銀微粒子を25〜40重量%添加したものをインクとし、従来技術と同様な方法でスクリーン印刷法にてパターン形成した後、100℃で30分間加熱焼成し、硬化させて厚み5〜8μmの接続電極56、57及び導電電極54、55を得る。熱可塑性樹脂としては上記以外にウレタン変性共重合ポリエステル樹脂、エポキシ変性共重合ポリエステル樹脂等も用いることができる。
上基板61も図4に示すように下基板51と同じく、導電電極64、65及び接続電極64b、65bを熱可塑性樹脂をインクに用いてスクリーン印刷にて形成する。熱可塑性樹脂の種類、電極の形成方法は下基板51と同一なので、重複する説明は省略する。
上記の下基板51と上基板61を、従来例と同じように対向配置して、10μm粒径のスペーサボール17cが添加された、熱硬化性エポキシ樹脂よりなるシール材17を介してスペーサボール17cの粒径に略等しい間隙を持たせて接合し、上下基板61、51を0.05メガパスカルの圧力で加圧し、150〜160℃で90分間加熱し、上下基板61、51の外周域を周回してシールしている。更に、上基板61に設けられた導電電極14及び15は、従来例と同じように、接続部B及びAの場所において、その先端部が下基板51に設けた接続電極56及び57と導電性接着剤を介して接続している。また、下基板51のFPC取付部SにはFPC9を取り付けて外部との導通を図る構成としている。
ここで、図3において、長円で囲ったE部の接続電極56、57、及び導電電極54b、55dはシール材17と交差する部分に当たる。図5は図3における長円で囲ったE部の内、図1左方より相隣り合う接続電極56及び導電電極54bのみを拡大した断面図で示したものである。シール材17と交差する接続電極56、57、及び導電電極54b、55dのそれぞれをグループ化して、背景技術で説明したように「FPC圧着用電極」と総称して説明する。
図1に示すR部、すなわちシール材17とFPC圧着用電極とが交差する部位にあっては、既に5〜8μmの厚みで接続電極56、57及び導電電極54、55の接続延長部であるFPC圧着用電極56、54b、57、55dが、熱可塑性樹脂ではあるが、硬化されて形成されている。従ってR部においては、図5(a)に示すようにシール材17に添加されているスペーサボール17cの一部がFPC圧着用電極56、54b、57、55d上に残り、スペーサボール17cの粒径に相当する寸法で上基板61が盛り上がっている。
本実施形態においては、前述のようにFPC圧着用電極56、54b、57、55dが熱可塑性樹脂を用いているため、シール材17を圧力Pにより加圧し、同時に150〜160℃に加熱焼成するが、その際熱可塑性樹脂よりなるFPC圧着用電極56、54b、57、55dが軟化し、図5(b)に示すようにスペーサボール17cがめりこむようにFPC圧着用電極内に埋没するため、上基板61のFPC圧着用電極56、54b、57、55dの直上部が凸状に盛り上がる現象が発生しない。これによりFPC圧着用電極部近傍においても上下基板の間隙寸法が変動しないタッチパネルが得られる。
また、必要に応じて、上基板61の上面には偏光板18、下基板51の下面には位相差
板16貼付ければ良い。
本実施形態の別の形態として、上基板61の導電電極64、65は従来技術通り、熱硬化性の、例えばエポキシ樹脂で形成することでも良い。その理由は図1のA、Bで上下基板間の導電電極の導通を、導電性接着剤などを用いて確保するが、上基板の導電電極64、65は図1、図4より明らかなようにシール材17と直接交差しない。従って上基板61の導電電極64、65は従来通りの熱硬化性樹脂で形成しても差し支えない。
同様な理由で、図3に示す下基板51のFPC圧着用電極のE部のみを熱可塑性樹脂にてパターン形成し、導電電極54、55と、FPC圧着用電極部の図3で、Eで囲った以外の領域は熱硬化性樹脂にて樹脂にてパターン形成しても良い。すなわちシール材17と交差する部分のFPC圧着用電極のみ熱可塑性樹脂で形成すれば、本願発明の作用効果は十分得られる。
次に本発明の第2の実施形態について説明する。基本的な構成と作用、効果は第1の実施形態と同一であるので新たな図面による説明は省略する。第1実施形態ではFPC圧着用電極につながる接続電極及び導電電極に熱可塑性樹脂を用いたが、第2実施形態においては従来技術と同じく熱硬化性樹脂を用いながら、図5(b)に示すタッチパネルの構成を得る方法である。
常温硬化型のエポキシ樹脂、例えばアラルダイト・スタンダード(R)では20℃程度の室温で24時間放置すればほぼ硬化が完了する。このような常温硬化型のエポキシ樹脂を導電電極の配線パターンインクとして用い、半硬化状態としてシール材の印刷形成、及び加圧、焼成硬化を行う方法が第2の実施形態である。FPC圧着用電極の半硬化状態を得るには、例えば前記24時間硬化型のエポキシ樹脂であれば、10〜12時間放置した状態でシール材による上下基板の貼着を行えば良い。また、100℃で1時間で硬化するエポキシ樹脂であれば、80℃、30分程度の焼成で半硬化状態が得られる。
常温に戻した半硬化状態のエポキシ樹脂では流動性は殆ど失われ、表面は押せば変形する程度の硬さとなる。この状態で再度100〜160℃に加熱すると、半硬化状態のエポキシ樹脂では一時的に流動性が回復し、さらに加熱状態を続けると1時間程度で最終的な硬さに硬化する、との性質を有する。この、一時的に流動状態となった半硬化エポキシ樹脂の硬さが、第1実施形態におけるシール材焼成、加圧の際に軟化する熱可塑性樹脂の硬さとほぼ同等であることを、本発明者らは見出した。
従って、半硬化状態のエポキシ樹脂よりなるFPC圧着用電極56、54b、57、55dを有する下基板と、上基板とを、第1実施形態と同様なシール材の加圧、焼成を行って上下基板の貼着を行えば、同じくFPC圧着用電極上に残ったスペーサボールが軟化したFPC圧着用電極部にめり込む様に埋没し、FPC圧着用電極直上部の上基板が凸状に盛り上がることを防止することが可能となり、上基板の平坦なタッチパネルが得られる。
本実施形態においても、エポキシ樹脂を半硬化状態とする箇所はFPC圧着用電極とシール材が交差する部分のみであっても十分に本発明の作用・効果が得られる。すなわち、図3におけるEで囲った領域のみ半硬化状態とすれば、上基板61の導電電極64、65及び下基板51の導電電極54、55は従来方法と同様に熱硬化を済ませてしまう。FPC圧着用電極のE部のみ、必要なタイミングで別工程で導電電極を印刷し、前記の半硬化状態とした上で加圧・焼成し、上下基板を貼り合わせる。この方法ではFPC圧着用電極の印刷形成を2工程に分ける必要があるが、導電電極及びFPC圧着用電極の必要最小限の箇所のみ半硬化状態にすることで、半硬化という一種の不安定要因の影響を最小限に押さえることが可能である。
以上述べた作用によって、タッチパネルの下基板に形成されたFPC圧着用電極の上面にスペーサボールが盛り上がるように残留することが防止でき、FPC圧着用電極直上部の上基板が凸状にうねる様に変形する現象が押さえられた。これによってタッチパネルに振動や衝撃が加わっても、FPC圧着部のマイクロクラックより上基板が割れる等の問題が解決できた。また、大判基板状態にてタッチパネルをユニット形成後、個々に分断する多数個取り法の際にも上基板の凹凸、うねりがなく、切断品質の良好なタッチパネルを提供できた。
よって、カーナビゲーション等の画面入力型表示装置に本発明のタッチパネルを使用すると、車載機器では避けられない振動や衝撃にさらされても初期状態の良い品質を維持することができて、長期間に渡って破損や故障の少ない画面入力型表示装置が得られる。
本発明は、耐衝撃性、耐振動性に係る発明で、一定のギャップを設けて機密性を持たせて封止する電子部品、装置などに適用できるものであるが、特に抵抗膜式タッチパネルに好適に利用できるものである。
本発明の実施形態に係るタッチパネルの平面図である。 図1におけるC−C断面図である。 図1における下基板の平面図である。 図1における上基板の平面図である。 図1におけるR部の拡大断面図である。 従来技術におけるタッチパネルの平面図である。 図6におけるC−C断面図である。 図6における下基板の平面図である。 図6における上基板の平面図である。 図6におけるR部の拡大図である。 図10におけるD−D断面の断面模式図で、(a)図は上下基板を接着するために、上下基板のいずれかにシール材を設けた後、上基板を押圧している状態を示した断面模式図(b)図はシール材が硬化し、完全に密着した状態を示した断面模式図である。 図11における拡大断面の断面模式図で、上基板が盛り上がって凸状にうねる状態を示した断面模式図である。 従来技術の別の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1、51 下基板
2 下透明基板
3 下透明電極
4、5、14、15、54、55 導電電極
6、7、56、57 接続電極
8 スペーサボール
11、61 上基板
12 上透明基板
13 上透明電極
16 位相差板
17 シール材
18 偏光板
20、30、50 タッチパネル

Claims (2)

  1. 透明基板の下面に透明電極層と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に透明電極層と該透明電極層の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極層上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材により前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シール材の外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルにおいて、
    少なくとも前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分における前記FPC圧着用電極を高導電性金属微粒子を添加した熱可塑性樹脂から形成し、前記シール材をスペーサボールを添加した熱硬化性樹脂から形成し、前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分では前記スペーサボールの一部が前記FPC圧着用電極内に埋没されていることを特徴とするタッチパネル。
  2. 透明基板の下面に透明電極層と該透明電極の対向する辺に接続する一対の導電電極とを設けた上基板と、透明基板の上面に透明電極層と該透明電極層の対向する辺に接続する一対の導電電極と該透明電極層上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板とを一定の隙間を持たせて対向配置し、シール材により前記上下基板の外周域をシールして一体化し、FPC圧着用電極を介して、シール材の外側域に設けたFPCと、シールの内側域に在る各導電電極とを電気的に接続しているタッチパネルの製造方法において、
    少なくとも前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分における前記FPC圧着用電極を高導電性金属微粒子を添加した熱硬化性樹脂から形成し、前記シール材をスペーサボールを添加した熱硬化性樹脂から形成し、前記熱硬化性樹脂を流動性を持った半硬化状態にし、該半硬化状態時に前記上下基板を加圧、加熱焼成を行ない、前記FPC圧着用電極と前記シール材との交差する部分では前記スペーサボールの一部が前記FPC圧着用電極内に埋没されるようにしたことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
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