JP2004341756A - タッチパネル焼成用加圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチパネルのニュートンリング発生を防止する。
【解決手段】上下押し板122、121の間に、上下基板の重ね合わせ工程を終えた複数枚のタッチパネル20aを積層設置し、該複数枚のタッチパネル20aを、エアーバッグ123を膨張させることにより、上下押し板122、121を介して加圧しながら加熱することで、上下基板の外周部に塗布したシール材を本焼成して上下基板を接合するタッチパネル焼成用加圧装置100において、前記上下押し板122,121の材質として、セラミックス材を用いたことを特徴とする。タッチパネル20aの主要構成部品であるガラス板と、上下押し板122、121の素材であるセラミックスの熱的特性が近いので、タッチパネル20aの熱歪が軽減され、ニュートンリングの発生が無くなった。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATM、カーナビゲーション等の各種端末機等の機器において、液晶ディスプレイ等の表示画面上に配置し、透視した画面の指示に従って使用者が情報の表示画面を指やペンで直接押してデータの入力が行われるタッチパネルの製造時に用いる焼成用加圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
先ずタッチパネルの構成の説明を行うことから始める。抵抗膜式タッチパネルは、可撓性を有する透明絶縁基板の下面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成した上基板と、同じく上面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成し、前記透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に配設した下基板とが、所定の隙間を持って透明電極同士が対面するような配置構造を取っている。そして、このタッチパネルを液晶表示装置等の表示装置の上面側に配置して使用される。表示装置の表示部分に位置する所のタッチパネルを指又はペンで押すことによって、タッチパネルの上基板が撓んでその押した所の透明電極が下基板の透明電極に接触し、そして、その接触点の位置が電気抵抗の測定によって検知されて入力情報が読みとられる。
【0003】
以下、タッチパネル及びその製造方法を図2〜7を用いて説明する。図2はタッチパネルの平面図、図3は図2におけるE−E断面図、図4は図2における下基板の平面図、図5は図2における上基板の平面図、図6は上下基板を焼成する加圧装置を示し、図7はタッチパネルにニュートンリングが発現した状況を示す状態図である。
【0004】
図2、図3、図4、図5に示すように、タッチパネル20は形状が方形をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とを備えている。下基板1は、板厚が1.1mmの透明な方形のガラスからなる透明絶縁基板2と、この透明絶縁基板2の上面に方形形状に形成された透明電極3と、この透明電極3の図中上下の対向する両辺に沿って接続形成されて透明絶縁基板2の片方端にある点線枠で囲ったFPC取付部Sまで延設した一対の引き回し電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された接続電極6、7と、透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成されている。尚、上記接続電極6、7は、後述する上基板11の引き回し電極14、15に導通接続を行うためにFPC取付部S近辺に設けられている。
【0005】
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明な方形のマイクロガラス(マイクロシートガラス)からなる透明絶縁基板12と、この透明絶縁基板12の下面に方形形状に形成されている透明電極13と、この透明電極13の図中左右の対向する両辺に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって延設された一対の引き回し電極14、15とで構成されている。
【0006】
そして、上下基板11、1の引き回し電極14、15及び4、5が方形配置となるように対向配置し、上下基板11、1とに10μm前後の隙間を持たせてシール材17で上下基板11、1とを固定すると共に、上下基板11、1の外周域を周回してシールしている。更に、上基板11に設けられた引き回し電極14及び15は、接続部B及びAの場所において、その先端部14a、15aが下基板1に設けた接続電極6及び7と導電性接着剤を介して接続され、導通がとられている。
【0007】
また、シール材17は、図中中央上部において、封口材19で封口した封口部Dを有している。
【0008】
また、防眩性を高めて透視性や品質表示を良くするために、上基板11の上面には偏光板18、下基板1の下面には位相差板16が貼付けられている。また、下基板1のFPC取付部SにはFPC9が取り付けられて外部との導通が図られるようになっている。
【0009】
上記構造を成すタッチパネル20の各構成要素部品は次のようになっている。下基板1を構成する透明絶縁基板2は透明なガラスが用いられる。このガラスはソーダガラスや石英ガラス、アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラス等が利用でき、反り等が起きない程度の厚さのものが使われる。多くは0.7〜1.1mmのものが選択される。上基板11を構成する透明絶縁基板12は可撓性を必要とするところなので透明な薄板ガラスや透明なプラスチックフイルムが用いられる。一般的に、耐熱性が求められる機器(例えば、カーナビゲーション等)にはガラスが使用される。上記従来例は耐熱性や衝撃性にも強く、且つ可撓性も有する0.2mm厚みのホウケイ酸ガラスからなるマイクロガラス(マイクロシートガラス)を使っている。
【0010】
下基板1を構成する透明電極3及び上基板11を構成する透明電極13は錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で形成する。この透明電極3及び13は高抵抗値であることが求められるため250〜500オングストロームの範囲で非常に薄く形成する。このITO膜は、基板全面に形成したものをフォトリソグラフィにより不要部分を除去し、必要な部分を残して形成する。
【0011】
下基板1を構成する引き回し電極4、5、接続電極6、7、及び上基板11を構成する引き回し電極14、15は、透明電極3、13に電圧印加するために設けるもので、銀粉や銅粉等の高導電性金属粉を熱硬化性のエポキシ樹脂等に混ぜ合わせてインク化したものをスクリーン印刷等の印刷方法で形成する。タッチパネルの性能上、これらの電極の抵抗値が低ければ低いほど良いものであり、一般に、透明電極のシート抵抗値に対してこれらの電極のシート抵抗値は100分の1以下であることが必要とされている。そこで、これらの電極の印刷の厚さを増したり、幅を広くしたりして抵抗値を小さく押さえる設計がなされている。
【0012】
下基板1を構成するドットスペーサ8は、押圧した部分以外の部分の透明電極同士が接触しないために設けるもので、透明なアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、その他の透明な樹脂材料をスクリーン印刷等の方法でドットマトリックス状に一定間隔に形成し、その後、熱または紫外線で硬化処理を施して形成する。このドットスペーサ8は目に見えない大きさであることが求められることから、直径30〜60μm、高さは2〜5μm、ドット間隔は1〜8mmの範囲で設計される。
【0013】
シール材17は、スペーサボールを分散させた熱硬化性のエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤等をスクリーン印刷等の方法で印刷して形成する。ここで使われるスペーサボールは上基板11と下基板1との隙間を一定隙間に保持するために設けるもので、所定の大きさの絶縁性のあるプラスチックボールやファイバーガラス等が利用される。このプラスチックボールやファイバーガラスの大きさは、上基板11の透明絶縁基板12の材質や厚さによって異なるが、0.2mmのマイクロガラスを使用した場合は概ね10μm前後の径のものが選択される。このシール材17は上基板11または下基板1の何れか一方に印刷した後、上基板11と下基板1とを位置を合わせて貼合わせ、加圧の下で加熱処理を施して硬化させ、接着固定を行っている。また、このシール材17は上基板11と下基板1を固定する役目と共に内部に水分やゴミ等の進入を防止するシールの役目も持っている
【0014】
偏光板18と位相差板16は防眩性を高めて透視性や表示品質を良くするために設けている。偏光板18は、様々なものが使用されているが一例をあげると、ポリビニールアルコールフイルムを常法により一軸延伸することによって厚さが20μmの偏光フイルムを作成し、この両面に厚さが80μmのセルロース系フイルムを張り合わせて厚さ180μmの偏光板としたもの等が利用できる。また、位相差板16は、ポリカーボネイトを素材として形成され、厚さ80μm程度である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記シール材17で上下基板11,1を貼り合せる方法を以下に更に詳しく説明する。上下基板11,1のいずれか一方にシール材17をスクリーン印刷方法で、幅略0.5mm、厚み略30μmに印刷する。その後一旦、80°C位で20〜30分の加熱を施して半硬化状態にする。これは位置を合わせて貼り合わせするまでに、中間作業工程(下基板1の接続電極6,7と上基板11の引き回し電極14,15とを接続するための導電性接着剤の塗布作業)があるためで、この作業をやり易くするためである。
【0016】
図6は上下基板11、1を貼り合わせ(焼成)する時に使用する加圧装置を示したものである。上下基板11、1のそれぞれで、全ての個別作業が終了したときに、重ね合わせ機を用いて上下基板11、1の正確な位置合わせ(これを「重ね合わせ工程と呼ぶ」)を行ってから貼り合わせ作業を行う。貼り合わせ作業は、加圧装置と加熱装置を用いて、上下基板にある特定の圧力を加えながら特定の温度で焼成を施し、シール材17を硬化させて貼り合わせる。
【0017】
使用する焼成用加圧装置200は、図6に示す様に、大略フレーム110と、平坦な下押し板221と、上押し板222と、袋状になったエアーバッグ123から構成している。フレーム110は、略正方形の厚板である上支え板111と、下支え板112とを、該上下支え板111,112の四隅に設けた4本の支柱113を用いて、或る一定間隔をもって固定し構成している。エアーバッグ123はシリコンラバーからなり、上支え板111の下面に固着してあり、上支え板111のエアー供給部P を介してその内部に圧縮空気を導入・排出することにより膨張・収縮できるようになっている。そして、下押し板221と上押し板222の間に貼り合わせるタッチパネル20aを約20組位設置し、エアーバッグ123の内部にガスを注入することによって、エアーバッグ123を膨張させ、上下基板11,1を圧接する。
【0018】
使用する焼成用加圧装置200の構成を、使用方法を交えながら更に詳細に説明する。上押し板222は、エアーバッグ123からの押力をタッチパネル20aに均等に伝える作用を、下押し板221は、積層したタッチパネル20aをフレーム110の所定位置に設置する便宜を考えて設けてあり、共に板厚約5mmのアルミ材から成る。又、積層したタッチパネル20a相互の間には、弾性力を有する合紙125を挟みこむ。この合紙125は、タッチパネル20aの外形と略同型の方形で、エアーバッグ123からの押力をシール材17部に集中させるため、中央部をシール材17の内寸法に合わせて方形にくり抜いている。又、積層したタッチパネル20aの内、上側寄りに積まれたタッチパネル20aや、下側寄りに積まれたタッチパネル20aが、中央に積み込まれたタッチパネル20aと略同様の条件で加熱されるようにするため、板厚が1.1mmのダミーガラス板224を、上押し板222とタッチパネル20aの間に5枚、又、タッチパネル20aと下押し板221の間にも5枚入れている。
【0019】
シール材17に熱硬化型のエポキシ系樹脂接着剤を使用した場合の加圧力、焼成温度のかけ方は、上記焼成用加圧装置200にタッチパネル20aを約20組セットし、加圧力としてエアーバッグ123内の内部ガス圧力を約0.06Mpaにしながら、加熱装置(図示せず)内で、150°〜160°Cに昇温、この状態で約90〜120分間焼成を施す。これにより、シール材17は完全に硬化し、上下基板11、1が堅固に固着する。この時のシール材17の幅は略1.5mm、厚みは略10μmである。
【0020】
しかしながら、上記の焼成用加圧装置200を用いた焼成では、しばしば、タッチパネル20aにニュートンリングが発生した。タッチパネル20のアクティブエリアAE内にニュートンリングNWが発生した様子を、図7で模式的に示した。
【0021】
ニュートンリングNWが現れるとタッチパネル20の画像の視認性が劣化し、タッチパネル20の品質を低下させる。加圧焼成工程はタッチパネル20生産の終盤工程であり、また、タッチパネル20にニュートンリングNWが発生すると修正不可能な不良品となってしまう。このため、上記の加圧焼成方法では、歩留まりが悪くなり、タッチパネルのコストアップ原因になっていた。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明の請求項1記載に係る発明は、上下押し板の間に、上下基板の重ね合わせ工程を終えた複数枚のタッチパネルを積層設置し、該複数枚のタッチパネルを前記上下押し板を介して加圧しながら加熱することで、前記上下基板の外周部に塗布したシール材を焼成して該上下基板を接合するタッチパネル焼成用加圧装置において、前記上下押し板の材質として、セラミックスを用いたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の請求項2記載に係る発明は、前記セラミックスとして、アルミナを用いたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図1を用いて説明する。尚、従来技術で説明した構成部品と全く同一部品は同一符号を付し、また簡単な説明にとどめる。また、本発明の説明に用いるタッチパネルの構成は、従来技術で説明したタッチパネルと全く同一であり、その説明は省略する。
【0025】
タッチパネル20の上下基板11、1を貼り合わせ時に使用する本発明の焼成用加圧装置100を図1に示す。フレーム110は、上支え板111と、下支え板112とを、該上下支え板111,112の四隅に設けた4本の支柱113を用いて、一定間隔をもって固定し構成している。シリコンラバーからなるエアーバッグ123は、上支え板111の下面に固着してあり、上支え板111のエアー供給部P から圧縮空気を導入・排出することにより膨張・収縮する。下押し板121と上押し板122の間に、貼り合わせるタッチパネル20aを積層設置しておき、エアーバッグ123の内部にガスを注入することによって膨張させ、タッチパネル20aを構成する上下基板11、1を圧接する。
【0026】
板厚5mmのアルミナセラミックス材を用いた上押し板122は、エアーバッグ123からの押力を均等に伝える作用をする。また板厚5mmのアルミナセラミックス材を用いた下押し板121は、積層したタッチパネル20aをフレーム110の所定位置に設置する便宜を考えて設けてある。又、積層したタッチパネル20a相互の間には、タッチパネル20aの外形と略同型の方形で、中央部をシール材17の内寸法に合わせて方形にくり抜いた弾性力を有する合紙125を挟み込んである。
【0027】
シール材17に熱硬化型のエポキシ系樹脂接着剤を使用した場合の加圧力、焼成温度のかけ方は、上記焼成用加圧装置100にタッチパネル20aを約30組セットし、加圧力としてエアーバッグ123内の内部ガス圧力を約0.06Mpaにしながら、加熱装置(図示せず)内で、150°〜160°Cに昇温、この状態で約90〜120分間焼成を施す。これにより、シール材17は完全に硬化し、上下基板11、1が堅固に固着する。この時のシール材17の幅は略1.5mm、厚みは略10μmである。
【0028】
本発明では、上下押し板122、121の材質として、従来のアルミ材に代わりセラミックス材を用いた。その結果、従来は上下各5枚づつ用いたダミーガラス板は挿入せず、タッチパネル20aを、その分、余分にセットしたにもかかわらず、ニュートンリングの発生は見られなかった。
【0029】
何故ニュートンリングが発生しなくなったかを以下簡単に考察してみる。ニュートンリングは、平面ガラスの上に曲率半径の大きい凸レンズを置いて、上から眺めるとき見られる同心円状の干渉縞であり、凸レンズの下面で反射する光と平面板ガラスの表面で反射する光の光路差が非常に小さくて(つまり凸レンズと平面板ガラスの間の空間が非常に小さくて)、光の波長に近づくと光が干渉しあって発生する。従来のタッチパネル20aの焼成でニュートンリングを生じるのは、上基板11を構成する上透明絶縁基板12が、熱歪が残留したため撓んで凸レンズの効果を生じ、そこで反射した光と、下基板1を構成する下透明絶縁基板2で反射した光との間で干渉を起こしたためと思われる。
【0030】
ところで、機械的構造物には、特別の事情が無い限り鉄鋼材を用いるのが一般的であるが、上下押し板222,221の材質としては、従来からアルミ板を用いてきた。これは、熱伝導率の高いアルミ材を用いることで加熱時に、熱が上下押し板内222,221を速やかに伝わり、ダミーガラス板224を通して、上下押し板222、221に近いタッチパネル20aが雰囲気温度に追随し易くなり、タッチパネル20aの焼成時に生じる熱歪発生が少なくなると考えたためである。しかし、ニュートンリング発生問題対策案のひとつとして、上下の押し板222,221に関しても、機械的な剛性が高く、熱性能的には、上下透明絶縁基板12,2に、治具(即ち、加圧装置)の影響をなるべく与えないとの観点から材料変更の可能性を再検討したのである。
【0031】
タッチパネル20を構成する上下透明絶縁基板12、2としてのガラス板の比熱(cal/g・°C)は、0.2〜0.3である。また熱膨張率(mm/°C)は、上透明絶縁基板12(上ガラス)の材質であるホウケイ酸ガラスの場合、5.1×10−6、下透明絶縁基板2(下ガラス)の材質であるソーダライムガラスの場合、7.2×10−6である。また熱伝導率(cal/cm・s・°C)は、0.0023である。
【0032】
一方、アルミ材(純アルミ)の場合、比熱(cal/g・°C)は、0.22、また熱膨張率(mm/°C)は、23.9×10−6、であり、また熱伝導率(cal/cm・s・°C)は、0.53である。
【0033】
参考として鉄材(純鉄)のデータも示すと、比熱(cal/g・°C)は、0.11、また熱膨張率(mm/°C)は、11.7×10−6、であり、また熱伝導率(cal/cm・s・°C)は、0.18である。
【0034】
セラミックスには、アルミナ(Alを主成分とする)、ジルコニア(ZrOを主成分とする)、窒化アルミ(AlNを主成分とする)、窒化珪素(Siを主成分とする)等々多くの種類がある。セラミックス材(アルミナ)の場合、比熱(cal/g・°C)は、0.19、また熱膨張率(mm/°C)は、6.5×1−6、であり、また熱伝導率(cal/cm・s・°C)は、0.06〜0.09である。ここでは、セラミックスの中でも、コスト、入手し易さ等を考慮してアルミナを例に挙げたが、一般的に、どのセラミックスも、アルミ、鉄等の金属材料よりもガラス板に近い熱的性能を有する。
【0035】
加熱時の熱歪発生を減らす為には、一様に熱が伝わり、一様に昇温し、一様に膨張し、一様に冷却し、一様に収縮していくことが理想的である。この為には、加熱される部品の材質と形状が同一であれば全く問題無いのだが、現実の物品上でそれを実現することは不可能である。そこで、従来は、ダミー等の緩衝部材を沢山挿入することで、出来る限りタッチパネル20aでの熱歪の発生を減らしていたが、それでも尚、端部のタッチパネル20aにニュートンリングが発生し易いのは、端部の加熱条件がまだ不十分であった為である。しかし、本発明では、押し板122、121の材質をタッチパネル20aに近い熱的性能を有するセラミックスに変更して 加熱環境をより理想条件に近づけたことで、ダミーガラス224を入れなくても熱歪の悪影響を避けることができる様になったものと考える。
【0036】
【発明の効果】
タッチパネルの焼成用加圧装置を用いて上下基板を接着する場合、ダミーガラス板を用いなくても、タッチパネルにニュートンリングが発生することが無くなり、タッチパネルの歩留まりが向上、また焼成工程の効率もあがり、コストダウンが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】タッチパネルを焼成する場合用いる本発明の加圧装置を示す。
【図2】タッチパネルの平面図である。
【図3】図2におけるE−E断面図である。
【図4】図2における下基板の平面図である。
【図5】図2における上基板の平面図である。
【図6】従来技術において、タッチパネルを焼成する場合用いる加圧装置を示す。
【図7】従来技術において、タッチパネルにニュートンリングが発生した状況を示す状態図である。
【符号の説明】
1 下基板
2、12 透明絶縁基板
3、13 透明電極
4、5、14、15 引き回し電極
6、7 接続電極
8 ドットスペーサ
11 上基板
17 シール材
16 位相差板
17a 開口部
18 偏光板
20、20a タッチパネル
19 封口材
100、200 焼成用加圧装置
110 フレーム
111 上支え板
112 下支え板
113 支柱
121、221 下押し板
122、222 上押し板
123 エアーバッグ
125 合紙
224 ダミーガラス板
D 封口部
NW ニュートンリング
AE アクティブエリア
P エアー供給部

Claims (2)

  1. 上下押し板の間に、上下基板の重ね合わせ工程を終えた複数枚のタッチパネルを積層設置し、該複数枚のタッチパネルを前記上下押し板を介して加圧しながら加熱することで、前記上下基板の外周部に塗布したシール材を焼成して該上下基板を接合するタッチパネル焼成用加圧装置において、前記上下押し板の材質として、セラミックスを用いたことを特徴とするタッチパネル焼成用加圧装置。
  2. 前記セラミックスとして、アルミナを用いたことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル焼成用加圧装置。
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