JP5892418B2 - タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサの製造方法、および、タッチパネルセンサを製造するための積層体 - Google Patents

タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサの製造方法、および、タッチパネルセンサを製造するための積層体 Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサの製造方法、および、タッチパネルセンサを製造するための積層体に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサは表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。タッチパネルセンサのうちの表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネル装置が注目されている。容量結合方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに接触(接近)することにより、新たに奇生容量が発生し、この静電容量の変化を利用して、タッチパネルセンサ上における外部導体の位置を検出するようになっている。容量結合方式には表面型と投影型とがあるが、マルチタッチの認識(多点認識)への対応に適していることから、投影型が注目を浴びている。
投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは、誘電体と、誘電体の両側に異なるパターンでそれぞれ形成された第1センサ電極および第2センサ電極と、を備えている。典型的には、第1センサ電極は、第1方向に延び、導電性を有する複数の第1検出パターンを含み、第2センサ電極は、第1方向に直交する第2方向に延び、導電性を有する複数の第2検出パターンを含んでいる。このようなタッチパネルセンサにおいては、外部導体(典型的には、指)がタッチパネルセンサに接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化に基づき、外部導体によって接近された第1検出パターンおよび第2検出パターンを特定し、これによって、外部導体の位置を検出するようになっている。
このような投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは、一般的に、第1センサ電極が形成された第1の基材フィルムと、第2センサ電極が形成された第2の基材フィルムと、を接着層により接合することによって、作製されている(例えば、特許文献1)。第1センサ電極の各第1検出パターン、および第2センサ電極の各第2検出パターンは、一般には、透光性および導電性を有する透明導電材料から構成されている。作製されたタッチパネルセンサにおいて、第1センサ電極および第2センサ電極は、基材フィルムのアクティブエリア外の領域に形成された取出パターン(取出用の導電体)を介して、外部の制御回路に接続される。
一般に、透明導電材料の光屈折率は比較的に大きく、このため、タッチパネルセンサのうち各検出パターンが配置されている領域と各検出パターンが配置されていない領域との間における光の透過率および反射率の差が大きくなる場合がある。このように領域間における光の透過率および反射率の差が大きい場合、各検出パターンがタッチパネルセンサの使用者から視認されることになり、意匠上の観点から好ましくない。このような課題を解決するため、例えば特許文献1においては、接着層として用いる材料の光屈折率を適宜調整することにより、領域間における光の反射率の差が低減されたタッチパネルセンサが提案されている。
特開2008−98169号公報
ところで、昨今においては、タッチパネル装置およびタッチパネルセンサに対して、薄型化および光学特性の向上が要望されている。しかしながら、特許文献1に記載のタッチパネルセンサにおいては、2枚のフィルムセンサが貼り合わされるとともに、二枚のフィルムセンサ間に接着層が介在されているため、タッチパネルセンサの厚みが厚くなるだけでなく、透過光に対して光学的作用を及ぼし得る界面の数を増やしてしまう。この結果、表示装置からの映像光の透過率を低下させてしまうとともに、表示装置が表示する映像の画質を劣化させてしまう。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るタッチパネルセンサ、タッチパネルセンサの製造方法、および、タッチパネルセンサを製造するための積層体を提供することを目的とする。
本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた複数の第1検出パターンと、前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、前記第2中間層の他方の側の面上に設けられた複数の第2検出パターンと、を備え、前記第1検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第1中間層の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、前記第2検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第2中間層の他方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、前記第1中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、前記第2中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第2検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサある。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記第1検出パターンを構成する前記導線の幅、および、前記第2検出パターンを構成する前記導線の幅が、それぞれ1〜20μmの範囲内となっている。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記第1検出パターンを構成する前記導線、および、前記第2検出パターンを構成する前記導線が、銀、銅若しくはアルミニウム、またはこれらの合金の少なくとも1種類からなる。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1中間層は、前記第1検出パターンに接するよう配置された外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第1中間層と、を有していてもよい。この場合、前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、前記第2中間層は、前記第2検出パターンに接するよう配置された外側第2中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第2中間層と、を有していてもよい。この場合、前記外側第2中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第2中間層に比べて、前記第2検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、前記内側第2中間層は、前記第2検出パターンおよび前記外側第2中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記外側第1中間層および前記外側第2中間層が、モリブデン合金から構成されており、前記内側第1中間層および前記内側第2中間層が、珪素または珪素化合物から構成されている。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記基材フィルムは、合成樹脂層と、前記合成樹脂層の一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層と、前記合成樹脂層の他方の側の面上に設けられた第2ハードコート層と、を有していてもよい。この場合、前記第1ハードコート層および前記第2ハードコート層は、アクリル樹脂を含んでいてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1中間層の一方の側の面上に設けられ、各第1検出パターン間に所定の第1間隙を空けて配置された第1ダミーパターンと、前記第2中間層の他方の側の面上に設けられ、各第2検出パターン間に所定の第2間隙を空けて配置された第2ダミーパターンと、をさらに備えていてもよい。この場合、前記第1ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、前記第1検出パターンの前記導線と同一のパターンで配置された導線から構成されており、前記第2ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、前記第2検出パターンの前記導線と同一のパターンで配置された導線から構成されていてもよい。
本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層と、前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、前記第2中間層の他方の側の面上に設けられた第2遮光導電層と、を有する積層体の一方の側の面上に感光性を有する第1感光層を形成し、前記積層体の他方の側の面上に感光性を有する第2感光層を形成する工程と、前記第1感光層上に第1マスクを配置するとともに前記第2感光層上に第2マスクを配置した状態で、前記第1感光層および前記第2感光層を互いに異なるパターンで同時に露光する工程と、前記第1感光層および前記第2感光層を現像してパターニングする工程と、パターニングされた前記第1感光層および前記第2感光層をマスクとして前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層をエッチングして、第1検出パターンおよび第2検出パターンを形成するパターニング工程と、を備え、前記パターニング工程において、前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層は、形成される第1検出パターンおよび第2検出パターンが、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう所定のパターンで配置された導線から構成されるよう、エッチングされ、前記積層体の前記第1中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第1遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されており、前記積層体の前記第2中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第2遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法である。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、好ましくは、前記第1検出パターンを構成する前記導線の幅、および、前記第2検出パターンを構成する前記導線の幅が、それぞれ1〜20μmの範囲内となっている。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、好ましくは、前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層が、銀、銅若しくはアルミニウム、またはこれらの合金の少なくとも1種類からなる。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記積層体の前記第1中間層は、前記第1遮光導電層に接するよう配置され、モリブデン合金からなる外側第1中間層を有し、前記積層体の前記第2中間層は、前記第2遮光導電層に接するよう配置され、モリブデン合金からなる外側第2中間層を有していてもよい。この場合、前記外側第1中間層および前記外側第2中間層は、パターニングされた前記第1感光層および前記第2感光層をマスクとして前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層とともにエッチングされてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサの製造方法において、前記積層体の前記第1中間層は、前記基材フィルムに接するよう配置され、珪素または珪素化合物からなる内側第1中間層をさらに有し、前記積層体の前記第2中間層は、前記基材フィルムに接するよう配置され、珪素または珪素化合物からなる内側第2中間層をさらに有していてもよい。
本発明は、上記記載の製造方法でタッチパネルセンサを製造するために用いられる積層体であって、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、前記第1中間層の一方の側の面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層と、前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、前記第2中間層の他方の側の面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層と、を備え、前記積層体の前記第1中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第1遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されており、前記積層体の前記第2中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第2遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とする積層体である。
本発明によれば、タッチパネルセンサは、基材フィルムと、基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、第1中間層の一方の側の面上に設けられた複数の第1検出パターンと、基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、第2中間層の他方の側の面上に設けられた複数の第2検出パターンと、を備えている。このうち第1検出パターンおよび第2検出パターンはそれぞれ、遮光性および導電性を有する複数の導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう第1中間層および第2中間層上に所定のパターンで配置された導線から構成されている。このように基材フィルムの両側にそれぞれ検出パターンを設けることにより、2枚のフィルムセンサを貼り合わせてタッチパネルセンサが構成されている場合に比べて、タッチパネルセンサの厚みを低減することができる。また、透過光に対して光学的作用を及ぼし得る界面の数を少なくすることができ、これによって、表示装置からの映像光の透過率を高めることができる。また本発明によれば、第1中間層および第2中間層は、基材フィルムに比べて、第1検出パターンおよび第2検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。このような中間層を検出パターンと基材フィルムとの間に介在させることにより、基材フィルムに対して検出パターンを確実に固定することができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図。 図2Aは、図1に示すタッチパネルセンサの一方の側を拡大して示す平面図。 図2Bは、図2Aに示すタッチパネルセンサのうち枠線IIBで囲まれた部分を拡大して示す平面図。 図3は、図1に示すタッチパネルセンサの他方の側を拡大して示す平面図。 図4は、図2Aに示すタッチパネルセンサをIV−IV線方向から見た断面図。 図5は、図2Aに示すタッチパネルセンサをV−V線方向から見た断面図。 図6は、図2Aに示すタッチパネルセンサをVI−VI線方向から見た断面図。 図7は、タッチパネルセンサを製造する方法を説明するフローチャート。 図8Aは、積層体上に感光層を設ける工程を示す図。 図8Bは、感光層を露光する工程を示す図。 図8Cは、感光層を現像する工程を示す図。 図8Dは、遮光導電層をパターニングする工程を示す図。 図8Eは、感光層を除去する工程を示す図。 図9は、比較の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図。 図10は、図9に示すタッチパネルセンサをX−X線方向から見た断面図。 図11(a)(b)は、タッチパネルセンサの取出パターンおよび端子部を形成する方法の変形例を示す図。 図12(a)(b)は、タッチパネルセンサの検出パターンを形成する方法の変形例を示す図。 図13(a)(b)は、タッチパネルセンサの検出パターンの導線のパターンの変形例を示す図。 図14(a)(b)は、タッチパネルセンサの検出パターンの導線のパターンのその他の変形例を示す図。 図15は、タッチパネルセンサの変形例を示す図。 図16は、図15に示すタッチパネルセンサを示す断面図。 図17は、図15に示すタッチパネルセンサを示す断面図。 図18は、図15に示すタッチパネルセンサを拡大して示す平面図。
以下、図1乃至図8Eを参照して、本発明の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態における容量結合方式のタッチパネルセンサ10全体について説明する。
タッチパネルセンサ
タッチパネルセンサ10は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置(図示せず)の観察者側に設けられる。表示装置とタッチパネルセンサ10とを組み合わせることにより、映像光を観察者に対して提供するとともに、観察者の指などの外部導体の接触位置または接近位置を検知することができる入出力装置が構成される。図1は、このようなタッチパネルセンサ10を一方の側(例えば観察者側)から見た場合を示す平面図である。
図1に示すように、タッチパネルセンサ10は、一方の側の面11aおよび他方の側の面11bを有する支持体11と、支持体11上に所定のパターンで設けられ、接触位置などのいわゆるタッチを検出する検出パターン21,26と、検出パターン21,26にそれぞれ電気的に接続された取出パターン23,28と、取出パターン23,28を介して伝達された検出パターン21,26からの信号を外部へ取り出すための端子部24,29と、を備えている。具体的には、支持体11の一方の側(例えば観察者側)の面11aには、第1方向(例えば図1に示すx方向)に延びる複数の第1検出パターン21と、各第1検出パターン21に接続された第1取出パターン23と、支持体11の外縁近傍に配置され、第1取出パターン23に接続された第1端子部24と、が設けられている。また、支持体11の他方の側(例えば表示装置側)には、第1方向に直交する第2方向(例えば図1に示すy方向)に延びる複数の第2検出パターン26と、各第2検出パターン26に接続された第2取出パターン28と、支持体11の外縁近傍に配置され、第2取出パターン28に接続された第2端子部29と、が設けられている。なお図1においては、支持体11の一方の側に設けられている構成要素が実線で表され、支持体11の他方の側に設けられている構成要素が点線で表されている。
また図1に示すように、支持体11の一方の側においては、各第1検出パターン21間に第1ダミーパターン22が配置されている。また支持体11の他方の側においては、各第2検出パターン26間に第2ダミーパターン27が配置されている。各ダミーパターン22,27については後に詳細に説明する。
図1に示すように、タッチパネルセンサ10の領域は、表示装置からの映像光による映像が表示される表示領域Aであって、タッチを検出する検出パターン21,26、およびダミーパターン22,27が配置される表示領域Aと、表示領域Aの外側に形成され、取出パターン23,28および端子部24,29が配置される非表示領域Aと、に区画される。非表示領域Aは、映像が表示されない領域となっている。
(第1検出パターン)
次に図2Aおよび図3を参照して、タッチパネルセンサ10をタッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合の検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の形状について説明する。図2Aは、一方の側から見た場合のタッチパネルセンサ10を拡大して示す平面図であり、図3は、他方の側から見た場合のタッチパネルセンサ10を拡大して示す平面図である。はじめに図2Aを参照して、第1検出パターン21について説明する。
一般にタッチパネルセンサにおいて、検出パターンは、外部導体がタッチパネルセンサに接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化を検知するために設けられるものである。従って、検出パターンには、電磁的な変化または静電容量の変化に起因する電流を検知可能なレベルで流すことができる程度の導電性が求められる。このような検出パターンを構成するための材料として、従来、銀合金などの遮光性および導電性を有する金属材料や、インジウム錫酸化物(ITO)などの透光性および導電性を有する透明導電材料が用いられている。本実施の形態においては、検出パターン21,26が遮光性および導電性を有する金属材料から構成されている例について説明する。
図2Aに示すように、支持体11の一方の側の面11aに設けられた各第1検出パターン21は、電流が流れる経路となる、遮光性および導電性を有する複数の導線37aと、複数の開口部37bとから構成されている。具体的には、各第1検出パターン21において、導線37aは、各導線37a間に開口部37bが形成されるよう所定パターンで配置されている。ここで第1検出パターン21の開口部37bは、第1検出パターン21の導線37aによって囲まれている領域、または第1検出パターン21の導線37aによって挟まれている領域として定義される。図2Aに示す例においては、x方向に延びる複数の導線37aと、y方向に延びる複数の導線37aと、が組み合わされ、この結果、網目状に配置された導線37aが構成されるとともに、各導線37a間に矩形状の開口部37bが形成されている。この場合、第1検出パターン21全体の面積のうち開口部37bによって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)を適切に設定することによって、導線37aが遮光性を有する場合であっても、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させて観察者側に至らせることができる。すなわち、表示装置からの映像を観察者が視認することができる。開口率の範囲は、表示装置から放出される映像光の特性などに応じて適宜設定されるが、例えば80〜x99%の範囲内となっている。
図2Aにおいて、導線37aの幅が符号wで示されている。好ましくは、導線37aの幅wは1〜20μmの範囲内、より好ましくは2〜15μmの範囲内に設定されている。これによって、観察者が視認する映像に対して導線37aが及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。
好ましくは、各開口部37bが規則的に並ぶよう導線37aが配置されている。例えば図2Aに示すように、各開口部37bが所定の配置ピッチpでx方向およびy方向に規則的に並ぶよう導線37aが配置されている。このように導線37aを配置することにより、各開口部37bが不規則に並んでいる場合に比べて、導線37aのパターンを目立たなくすることができる。このことにより、観察者が視認する映像に対する導線37aの影響をより低くすることができる。また、表示装置が映像光を放出していないにおいても、導線37aのパターンを目立たなくすることができ、これによって、タッチパネルセンサ10およびタッチパネルセンサ10を備えた入出力装置の意匠性が導線37aによって低下することを防ぐことができる。各開口部37bの配置ピッチpの具体的な値が特に限られることはないが、例えば、各開口部37bの配置ピッチpは、求められる開口率や導線37aの幅wの値に応じて、100〜1000μmの範囲内で適宜設定される。なお図2Aに示す例においては、x方向における開口部37bの配置ピッチとy方向における開口部37bの配置ピッチとが略同一となっているが、これに限られることはなく、x方向における開口部37bの配置ピッチとy方向における開口部37bの配置ピッチとが異なっていてもよい。
(第1ダミーパターン)
ところで、導線37aを構成する材料は、上述のように遮光性を有する金属材料である。このため、第1検出パターン21において上述のように開口率および導線37aの幅wが設定されたとしても、第1検出パターン21全体としての透過率は、このような第1検出パターン21が設けられていない領域における透過率に比べて小さくなっている。このため仮に、隣接する2つの第1検出パターン21間に、観察者によって視認され得る程度の第1間隙が空いており、かつ、隣接する2つの第1検出パターン21間に何らパターンが設けられていない場合、隣接する2つの第1検出パターン21間を透過した映像光による輝度が、第1検出パターン21を透過した光による輝度に比べて大きくなる。この場合、映像光の輝度のばらつきが視認されることになる。このような輝度のばらつきを防ぐため、好ましくは、以下に説明するように、隣接する2つの第1検出パターン21間に第1ダミーパターン22が配置される。
図2Aに示すように、第1ダミーパターン22は、第1検出パターン21間に所定の第1間隙sを空けて配置されている。第1ダミーパターン22は、遮光性および導電性を有する導線であって、第1検出パターン21の導線37aと同一のパターンで配置された導線から構成される。このように第1ダミーパターン22を構成する導線は、第1検出パターン21の導線37aと同一のパターンで形成されたものであるので、図2Aにおいて、第1ダミーパターン22の導線を符号37aで示しており、第1ダミーパターン22の導線37aにより形成される開口部を符号37bで示している。なお「同一のパターン」とは、第1ダミーパターン22における開口率、導線37aの幅および開口部37bの配置ピッチが、第1検出パターン21におけるそれらと同一であることを意味している。このような第1ダミーパターン22を設けることにより、隣接する2つの第1検出パターン21間の領域を透過した映像光の輝度や視認のされ方を、第1検出パターン21を透過した映像光の輝度や視認のされ方と同一にすることができる。これによって、映像光の輝度のばらつきが視認されることを防ぐことができる。
上述の第1間隙sは、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間を電気的に絶縁するためにそれぞれ設けられている。第1間隙sの幅は、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22を形成する方法の精度に応じて適宜設定されるが、例えば2〜1000μmの範囲内、より好ましくは10〜1000μmの範囲内となっている。このような範囲に第1間隙sの幅を設定することにより、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の電気的な絶縁を確保しながら、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
好ましくは、第1ダミーパターン22の導線37aのパターンは、隣接する第1検出パターン21を構成する導線37aを第1ダミーパターン22側に平行移動させた場合に得られるパターンと同一になっている。例えば、第1検出パターン21を構成する導線37aのうちx方向に延びる導線37aを第1ダミーパターン22側に向けてさらに仮想的に配置ピッチpで配置した場合に得られる導線が、第1ダミーパターン22を構成する導線37aのうちx方向に延びる導線37aに重なるよう、第1ダミーパターン22が構成されている。また、第1検出パターン21を構成する導線37aのうちy方向に延びる導線37aを第1ダミーパターン22側に向けてさらに仮想的に延ばした場合に得られる導線が、第1ダミーパターン22を構成する導線37aのうちy方向に延びる導線37aに重なるよう、第1ダミーパターン22が構成されている。これによって、仮に導線37aが観察者によって視認される場合であっても、第1検出パターン21を構成する導線37aと第1ダミーパターン22を構成する導線37aとがあたかも連続しているように観察者に認識させることができる。すなわち、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
なお図1および図2Aに示す例においては、第1検出パターン21の幅と第1ダミーパターン22の幅とが略同一となっている。すなわち、第1検出パターン21を構成する導線37aが存在している領域のx方向における寸法が、第1ダミーパターン22を構成する導線37aが存在している領域のx方向における寸法と略同一になっている。しかしながら、これに限られることはなく、第1検出パターン21の幅と第1ダミーパターン22の幅とは異なっていてもよい。
また図1および図2Aに示す例においては、第1ダミーパターン22には第1取出パターン23が接続されていない。すなわち、第1ダミーパターン22は電気的に浮いている状態となっている。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、第1ダミーパターン22に第1取出パターン23および第1端子部24が接続されていてもよい。この場合、第1ダミーパターン22に接続された第1取出パターン23および第1端子部24は大地電位などの安定した電位に接続されていてもよい。これによって、第1ダミーパターン22を電気的に安定させることができる。
ところで、上述のように、支持体11の一方の側に設けられるパターンのうち第1取出パターン23および第1端子部24は、映像が表示されない非表示領域Aに配置される。このため、第1取出パターン23および第1端子部24の幅が特に制限されることはない。例えば図2Aに示すように、第1取出パターン23の幅が第1検出パターン21の導線37aの幅よりも太くなっていてもよい。また図2Aに示す例においては、第1検出パターン21を構成する導線37aのうちの1つにのみ第1取出パターン23が接続されているが、これに限られることは無く、第1取出パターン23が複数の導線37aに接続されていてもよい。
(第2検出パターン)
次に図3を参照して、支持体11の他方の側の面11bに設けられた第2検出パターン26について説明する。図3に示すように、各第2検出パターン26は、電流が流れる経路となる、遮光性および導電性を有する複数の導線38aと、複数の開口部38bとから構成されている。具体的には、各第2検出パターン26において、導線38aは、各導線38a間に開口部38bが形成されるよう所定パターンで配置されている。ここで第2検出パターン26の開口部38bは、第2検出パターン26の導線38aによって囲まれている領域、または第2検出パターン26の導線38aによって挟まれている領域として定義される。第2検出パターン26は、支持体11の他方の側の面11bに設けられている点が異なるのみであり、他の構成、例えば開口率、導線38aの幅w、開口部38bの配置ピッチpおよび第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sなどは、第1検出パターン21の開口率、導線37aの幅w、開口部37bの配置ピッチpおよび第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと略同一になっている。このため、導線38aが遮光性を有する場合であっても、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させて観察者側に至らせることが可能となる。
(第2ダミーパターン)
また図3に示すように、隣接する2つの第2検出パターン26間に第2ダミーパターン27が配置されている。各第2ダミーパターン27は、図2Aに示す第1ダミーパターン22の場合と同様に、遮光性および導電性を有する導線38aであって、第2検出パターン26の導線38aと同一のパターンで配置された導線38aから構成される。また、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sは、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと略同一になっている。このような第2ダミーパターン27を設けることにより、映像光の輝度のばらつきが視認されることを防ぐことができる。
なお、第1検出パターン21の導線37aおよび第1ダミーパターン22の導線37aに対する、第2検出パターン26の導線38aおよび第2ダミーパターン27の導線38aの位置が特に限られることはない。例えば、第2検出パターン26の導線38aおよび第2ダミーパターン27の導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合に、第1検出パターン21の導線37aおよび第1ダミーパターン22の導線37aと重なるよう配置されていてもよい。すなわち、導線37aおよび導線38aにおいて、それらの配置パターンの周期(配置ピッチ)だけでなく位相も一致していてもよい。この場合、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sの大部分の領域では、各パターン21,22の導線37aと同一の周期および位相で配置された導線38aが視認される。同様に、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sの大部分の領域では、各パターン26,27の導線38aと同一の周期および位相で配置された導線37aが視認される。このため、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性、および、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。
若しくは、第2検出パターン26の導線38aおよび第2ダミーパターン27の導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合に、上述の配置ピッチpよりも小さい所定距離分だけ第1検出パターン21の導線37aおよび第1ダミーパターン22の導線37aからずらされて配置されていてもよい。すなわち、導線37aおよび導線38aにおいて、それらの配置パターンの周期(配置ピッチ)は一致しているが、それらの配置パターンの位相は一致していなくてもよい。ずれの量は特には限られないが、例えば、0.5×p(位相180度)のずれが考えられる。なお、第2検出パターン26または第2ダミーパターン27がその外縁において第1検出パターン21および第1ダミーパターン22に対してpの1倍以上、例えば1.5×pずれていたとしても、各パターン21,22を構成する導線37aと各パターン26,27を構成する導線38aとの間のずれは、0.5×pとして視認される。従って、導線38aが導線37aに対して配置ピッチpよりも小さい所定距離分だけずれている、ということは、パターン21,22の外縁とパターン26,27の外縁とが「配置ピッチpよりも小さい所定距離分+k×p(kは正の整数)」ずれている、ということと同義である。
タッチパネルセンサの層構成
次に図2Bおよび図4乃至図6を参照して、タッチパネルセンサ10の層構成について説明する。図2Bは、図2Aに示すタッチパネルセンサ10のうち枠線IIBで囲まれた部分を拡大して示す平面図である。図4は、図2Aに示すタッチパネルセンサ10をIV−IV線方向から見た断面図であり、図5は、図2Aに示すタッチパネルセンサ10をV−V線方向から見た断面図である。また図6は、図2Aに示すタッチパネルセンサ10をVI−VI線方向から見た断面図である。なお図4は、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の各開口部37bを横切るように描かれたIV−IV線による断面図となっており、図5は、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の各開口部37bを横切らないよう描かれたV−V線による断面図となっている。また図2Bにおいては、支持体11の一方の側の面11a上に設けられたパターン21,22を実線で示すとともに、支持体11の他方の側の面11b上に設けられたパターン26,27を点線で示している。なお図2Bにおいては、図示の便宜上、支持体11の一方の側の面11a上に位置する導線37aの幅が支持体11の他方の側の面11b上に位置する導線38aの幅と異なっているが、これに限られることはなく、導線37aの幅と導線38aの幅とが同一であってもよい。
なお図4乃至図6に示す例において、所定のパターンで形成された導線37a,38aおよび後述する外側中間層35a,36aは、基材フィルム31と、後述する内側中間層35b,36bと、からなる支持体11によって支持されている。図4乃至図6に示されているように、支持体11の一方の側の面11aおよび他方の側の面11bはいずれも、平坦な面となっている。すなわち、所定のパターンで形成された導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aはいずれも、平坦な面によって支持されている。一方、仮に導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aが凹凸を含む面によって支持されている場合、凹凸の部分において導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aに局所的に大きな応力が印加されることになる。この場合、凹凸の部分において導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aが断線してしまうことが懸念される。これに対して本実施の形態によれば、そのような局所的に大きな応力を発生させることなく、導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aを支持することができる。このため、所定のパターンで形成された導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aの安定性を高くすることができる。
図4乃至図6に示すように、タッチパネルセンサ10は、基材フィルム31と、基材フィルム31の一方の側の面上に設けられた第1中間層35と、第1中間層35の一方の側の面上に設けられた第1検出パターン21および第1ダミーパターン22と、基材フィルム31の他方の側の面上に設けられた第2中間層36と、第2中間層36の他方の側の面上に設けられた第2検出パターン26および第2ダミーパターン27と、を備えている。
図4において、所定の配置ピッチpで並べられた導線37aおよび開口部37bによって第1検出パターン21および第1ダミーパターン22が構成されている、という点が明確に表されている。また図5および図6において、検出パターン21,26とダミーパターン22,27との間には所定の間隙s,sが空けられており、これによって検出パターン21,26とダミーパターン22,27との間が電気的に絶縁されている、という点が明確に表されている。
好ましくは、図2Bおよび図5に示すように、第2検出パターン26または第2ダミーパターン27を構成する導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見て第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと重なるよう配置されている。この場合、第1間隙sの位置では導線38aが視認されることになる。これによって、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。同様に、図2Bおよび図6に示すように、第1検出パターン21または第1ダミーパターン22を構成する導線37aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見て第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sと重なるよう配置されている。この場合、第2間隙sの位置では導線37aが視認されることになる。これによって、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。
次に、タッチパネルセンサ10の各層および各パターンを構成する材料などについて説明する。
(基材フィルム)
はじめに基材フィルム31について説明する。基材フィルム31は、タッチパネルセンサ10を製造する際のベースとなるものであり、図4に示すように合成樹脂層32を有している。合成樹脂層32の材料としては、透明性および可撓性を有する材料が用いられ、例えば合成樹脂(プラスチック)が用いられる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)またはトリアセチルセルロース(TAC)などの可撓性及び透明性を有する樹脂が用いられる。
基材フィルム31は、合成樹脂層32の一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層33と、合成樹脂層32の他方の側の面上に設けられた第2ハードコート層34と、をさらに有していてもよい。第1ハードコート層33および第2ハードコート層34を設けることにより、擦り傷などに対する耐擦傷性を高めることができる。ハードコート層33,34を構成する材料としては、例えばアクリル樹脂が用いられる。また基材フィルム31の第1ハードコート層33上および第2ハードコート層34上に、ハードコート層33,34に対する密着性を有するとともに、基材フィルム31に接する層(本実施の形態においては中間層35,36)に対する密着性をも有するプライマー層(図示せず)が設けられていてもよい。
(検出パターンおよびダミーパターン)
次に検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を構成する導線37a,38aの材料について説明する。導線37a,38aの材料としては、ITOなどの透明導電材料よりも高い導電性を有する材料が用いられ、例えば、銀、銅若しくはアルミニウム、またはこれらの合金の少なくとも1種類が用いられる。このうち銀合金は、従来の一般的なタッチパネルセンサにおいて導電パターンの材料として用いられているモリブデン合金などよりも比抵抗が小さく、このため導線37a,38aの材料として好ましい。このような銀合金の一例として、銀、パラジウム、銅を含んでなるAPC合金を挙げることができる。
なお、非表示領域Aに設けられる取出パターン23,28および端子部24,29が、導線37a,38aと同一の材料から構成されていてもよい。この場合、後述するように、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の導線37a,38aと、取出パターン23,28および端子部24,29とが、同一工程によって同時に形成されてもよい。これによって、少ない工数でタッチパネルセンサ10を製造することが可能となる。
ところで、APC合金などの高い導電性を有する材料から導線37a,38aが構成される場合、合成樹脂からなる基材フィルム31と導線37a,38aとの間の密着力は、モリブデン合金などの一般的な配線材料と基材フィルム31との間の密着力に比べて概して小さい。従って、導線37a,38aを基材フィルム31上に直接設けると、導線37a,38aと基材フィルム31との間の密着性が不十分となることが考えられる。この場合、タッチパネルセンサ10に何らかの衝撃が加えられたときに、導線37a,38aが基材フィルム31から剥離することが考えられる。ここで本実施の形態によれば、このような課題を解決するため、基材フィルム31と導線37a,38aとの間に中間層35,36が介在されている。以下、中間層35,36について説明する。
(中間層)
第1中間層35は、基材フィルム31に比べて、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の各導線37aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。すなわち、導線37aと第1中間層35との間の密着力が、導線37aと基材フィルム31との間に密着力よりも大きくなるよう、第1中間層35が構成されている。また第2中間層36は、基材フィルム31に比べて、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27の各導線38aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。すなわち、導線38aと第2中間層36との間の密着力が、導線38aと基材フィルム31との間に密着力よりも大きくなるよう、第2中間層36が構成されている。このような中間層35,36を基材フィルム31と導線37a,38aとの間に介在させることにより、基材フィルム31に対して導線37a,38aを確実に固定することができる。
なお「密着力」は、例えばJIS K5600−5−7に記載のプルオフ法により評価される。
例えば、はじめに、JIS K5600−5−7に記載の方法に適した引張試験機を準備する。次に、中間層35,36を構成する材料(以下、材料aと称する)が基材フィルム31を構成する材料(以下、材料bと称する)上に設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて材料aと材料bとの間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をFabとする。
次に、導線37a,38aを構成する材料(以下、材料cと称する)が材料a上に設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて材料aと材料cとの間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をFacとする。
次に、材料cが材料b上に設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて材料bと材料cとの間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をFbcとする。
本実施の形態において、材料aと材料bとの間の付着力Fab、および、材料aと材料cとの間の付着力Facは、材料bと材料cとの間の付着力Fbcよりも大きくなっている。
なおJIS K5600−5−7は、金属板、ガラス板、セメントボード、木材などを試験サンプルとして用いることを想定して作成された規格である。本実施の形態においては、上述のように基材フィルム31を構成する材料として合成樹脂(プラスチック)が用いられることがあるが、この場合であっても、密着力の評価方法としてJIS K5600−5−7に記載の方法を用いることとする。
なお、第1中間層35は、1つの層からなっていてもよく、複数の層を有していてもよい。例えば図4乃至図6に示すように、第1中間層35は、導線37aに接するよう配置された外側第1中間層35aと、基材フィルム31に接するよう配置された内側第1中間層35bと、を有していてもよい。この場合、外側第1中間層35aは、基材フィルム31および内側第1中間層35bに比べて、導線37aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、内側第1中間層35bは、導線37aおよび外側第1中間層35aに比べて、基材フィルム31に対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、外側第1中間層35aと内側第1中間層35bとの間の密着力は、基材フィルム31と導線37aとの間の密着力よりも大きくなっている。
同様に、第2中間層36は、導線38aに接するよう配置された外側第2中間層36aと、基材フィルム31に接するよう配置された内側第2中間層36bと、を有していてもよい。この場合、外側第2中間層36aは、基材フィルム31および内側第2中間層36bに比べて、導線38aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、内側第2中間層36bは、導線38aおよび外側第2中間層36aに比べて、基材フィルム31に対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、外側第2中間層36aと内側第2中間層36bとの間の密着力は、基材フィルム31と導線38aとの間の密着力よりも大きくなっている。
内側中間層35b,36bを構成する材料としては、基材フィルム31に対する高い密着性を有する材料が用いられ、例えば珪素や酸化珪素(SiO)または窒化珪素(SiN)などの珪素化合物が用いられる。一方、外側中間層35a,36aを構成する材料としては、導線37a,38aに対する高い密着性を有する材料が用いられ、例えばモリブデン合金などの金属が用いられる。モリブデン合金としては、例えばモリブデンとニオブの合金であるモリブデンニオブ(MoNb)を挙げることができる。なお外側中間層35a,36aとして金属材料が用いられる場合、外側中間層35a,36aによって映像光が遮光されることを防ぐため、図4乃至図6に示すように、外側中間層35a,36aが導線37a,38aと同一のパターンで設けられる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、タッチパネルセンサ10の製造方法について、図7乃至図8Eを参照して説明する。図7は、タッチパネルセンサ10を製造する方法を示すフローチャートであり、図8A(a)(b)〜図8E(a)(b)は、タッチパネルセンサ10を製造するための工程を順次示す図である。なお、図8A(a)(b)〜図8E(a)(b)の各図において、図8A(a)〜図8E(a)は、製造中のタッチパネルセンサを、基材フィルム31の一方の側から見た場合を示す平面図である。図8A(b)〜図8E(b)は、作製中のタッチパネルセンサを、各図8A(a)〜図8E(a)におけるVIIIb−VIIIb線に沿った断面において示している。また図8A(a)(b)〜図8E(a)(b)の各図においては、便宜上、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の数などが、図1に示すタッチパネルセンサ10に比べて適宜簡略化されている。
(積層体の準備工程)
はじめに図8A(a)(b)に示すように、タッチパネルセンサ10を製造するための元材としての積層体(ブランクスとも呼ばれる)30を準備する(工程S11)。積層体30は、図8A(b)に示すように、基材フィルム31と、基材フィルム31の一方の側の面上に設けられた第1中間層35と、第1中間層35の一方の側の面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層37と、基材フィルム31の他方の側の面上に設けられた第2中間層36と、第2中間層36の他方の側の面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層38と、を備えている。このうち第1遮光導電層37および第2遮光導電層38は、パターニングされることによって検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の導線37a,38aとなる層である。
積層体30を作製するための方法が特に限られることはなく、公知の方法が適宜用いられる。例えば、はじめに、基材フィルム31を準備し、次に、基材フィルム31上に中間層35,36を成膜し、その後、中間層35,36上に遮光導電層37,38を成膜する。成膜方法としては、公知の方法が適宜用いられ、例えば、真空蒸着、スパッタリング、CVDやイオンプレーティングなどが用いられ得る。
(感光層の形成工程)
次に図8A(a)(b)に示すように、積層体30の一方の側の面上に第1感光層41を設け、積層体30の他方の側の面上に第2感光層42を設ける(工程S12)。感光層41,42は、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。感光層41,42の具体的な感光特性が特に限られることはない。例えば、感光層41,42として、光硬化型の感光材が用いられてもよく、若しくは、光溶解型の感光材が用いられてもよい。ここでは、感光層41,42として光硬化型の感光材が用いられる例を説明する。
(露光工程)
次に、図8B(a)(b)に示すように、第1感光層41上に第1マスク43を配置するとともに第2感光層42上に第2マスク44を配置する。マスク43,44は各々、後に形成される検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38a、取出パターン23,28および端子部24,29に対応したパターンで露光光を透過させる開口部43a,44aと、露光光を遮蔽する遮光部43b,44bと、を含んでいる。その後、図8B(a)(b)に示すように、露光光を、マスク43,44を介して感光層41,42に照射する(工程S13)。この結果、第1感光層41および第2感光層42が互いに異なるパターンで同時に露光される。
ここで本実施の形態によれば、積層体30は、遮光性を有する第1遮光導電層37および第2遮光導電層38を有している。このため、第1感光層41を透過した露光光は第1遮光導電層37によって遮光される。また、第2感光層42を透過した露光光は第2遮光導電層38によって遮光される。従って、第1感光層41を露光するために積層体30の一方の側から照射される露光光が第2感光層42に到達することはなく、同様に、第2感光層42を露光するために積層体30の他方の側から照射される露光光が第1感光層41に到達することもない。この結果、この露光工程S12において、第1感光層41および第2感光層42を、それぞれ所望のパターンで精度良く同時に露光することができる。
(現像工程)
次に、露光された第1感光層41および第2感光層42を現像する(工程S14)。具体的には、感光層41,42に対応した現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層41,42を現像する。これにより、図8C(a)(b)に示すように、感光層41,42のうち露光光が照射されていない部分が除去され、この結果、感光層41,42が所定のパターンにパターニングされる。
(パターニング工程)
その後、図8D(a)(b)に示すように、パターニングされた第1感光層41aをマスクとして第1遮光導電層37をエッチングするとともに、パターニングされた第2感光層42をマスクとして第2遮光導電層38をエッチングする(工程S15)。このエッチングにより、第1遮光導電層37および第2遮光導電層38がそれぞれ、第1感光層41および第2感光層42のパターンと略同一のパターンにパターニングされる。エッチング方法が特に限られることはなく、エッチング液を用いるウェットエッチングや、機械的なエッチングなどが適宜用いられる。ウェットエッチングが採用される場合、遮光導電層37,38を構成する材料を溶解させることができるエッチング液が適宜選択される。例えば、遮光導電層37,38が銀や銀合金からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。
なお図8D(b)に示すように、遮光導電層37,38と同時に外側中間層35a,36aをエッチングによりパターニングしてもよい。この場合、遮光導電層37,38とともに外側中間層35a,36aを溶解させることができるエッチング液が適宜用いられる。
(感光層の除去工程)
その後、パターニングされて第1遮光導電層37上に残留している第1感光層41、および、パターニングされて第2遮光導電層38上に残留している第2感光層42を除去する(工程S16)。例えば、2%水酸化カリウム等のアルカリ液を用いることにより、残留している感光層41,42を除去する。これによって、図8E(a)(b)に示すように、パターニングされた遮光導電層37,38が露出する。すなわち、所定のパターンを有する導線37a,38aが形成される。これによって、導線37aおよび開口部37bを含む第1検出パターン21および第1ダミーパターン22と、導線38aおよび開口部38bを含む第2検出パターン26および第2ダミーパターン27と、を備えたタッチパネルセンサ10が得られる。
以上に説明した製造方法によれば、上述のように、基材フィルム31の一方の側の第1感光層41と、基材フィルム31の他方の側の第2感光層42とが同時に露光される。このため、例えば、第1マスク43および第2マスク44のそれぞれにアライメントマークなどの位置決め用のマーク(図示せず)を設けておくことにより、第1マスク43および第2マスク44を互いに対して、例えばミクロン単位のオーダーで極めて精度良く、且つ、極めて容易に(したがって、短時間で)位置決めすることが可能となる。この結果、基材フィルム31の一方の側にある第1検出パターン21および第1ダミーパターン22に対して、基材フィルム31の他方の側にある第2検出パターン26および第2ダミーパターン27が相対的に極めて精度良く位置決めされたタッチパネルセンサ10を得ることができる。
また本実施の形態によれば、基材フィルム31の両側にそれぞれ検出パターン21,26が設けられている。このため、従来のように2枚のフィルムセンサを貼り合わせてタッチパネルセンサが構成されている場合に比べて、タッチパネルセンサ10の厚みを低減することができる。また、貼り合わせを不要にすることにより、透過光に対して光学的作用を及ぼし得る界面の数を少なくすることができ、これによって、表示装置からの映像光の透過率を高めることができる。
また本実施の形態によれば、検出パターン21,26がそれぞれ、各導線37a,38a間に開口部37b,38bが形成されるよう中間層35,36上に所定のパターンで配置された導線37a,38aから構成されている。この場合、表示装置からの映像光は開口部37b,38bを透過することができるため、導線37a,38aが透光性を有している必要はない。このため、導線37a,38aの材料として、高い導電性を有する金属材料を用いることができる。このことにより、透明導電材料が用いられるタイプのタッチパネルセンサに比べて、検出パターン21,26の電気抵抗値を低くすることができる。例えば、上述の導線37aや導線38aが支持体11の一側または他側の全面にわたって設けられていると仮定した場合のシート抵抗を、0.05〜10Ω/□の範囲内とすることができる。
また本実施の形態によれば、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を構成する導線37a,38aは、フォトリソグラフィー法によるパターニングによって形成される。このため、導線37a,38aを極めて精度良く所望の位置に所望の形状で形成することができる。これによって、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27における、開口率や導線37a,38aの幅w,wを精度良く調整することができ、このことにより、所望の透過率や電気抵抗値を有するタッチパネルセンサ10を製造することができる。
また本実施の形態によれば、中間層35,36は、基材フィルム31に比べて、検出パターン21,26に対するより大きな密着力を有するよう構成されている。このような中間層35,36を検出パターン21,26と基材フィルム31との間に介在させることにより、基材フィルム31に対して検出パターン21,26を確実に固定することができる。
比較の形態
次に、本実施の形態の効果を、比較の形態と比較して説明する。図9および図10は、比較の形態におけるタッチパネルセンサ60を示す平面図および断面図である。
図9および図10に示す比較の形態によるタッチパネルセンサ60においては、検出パターンが、インジウム錫酸化物などの透光性および導電性を有する透明導電材料から構成されている。他の構成は、図1乃至図8Eに示す上述の実施の形態と略同一である。図9および図10に示す比較の形態において、図1乃至図8Eに示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
比較の形態において、基材フィルム61の一方の側に設けられた第1検出パターン71、および、基材フィルム61の他方の側に設けられた第2検出パターン76はそれぞれ、透光性を有する導電性酸化物材料から構成されている。一般に、透明導電材料の導電性は金属材料の導電性よりも低い。このため比較の形態においては、各検出パターン71,76の電気抵抗値を低くするため、図10に示すように、各検出パターン71,76が、開口部を有さない配線から構成されている。このような比較の形態においては、本実施の形態のように検出パターン21,26に開口部が形成されている場合に比べて、隣接する第1検出パターン71間の間隙および隣接する第2検出パターン76間の間隙がより目立つと考えられる。すなわち、検出パターン71,76が配置されている領域と検出パターン71,76が配置されていない領域との間におけるパターンの不連続性が、より視認されやすくなると考えられる。このような不連続性の視認性は、仮に各検出パターン71,76間にダミーパターンを設けたとしても解消されない。なぜなら、比較の形態においてはダミーパターンも開口部を有さない配線から構成されることになり、このため、検出パターン71,76またはダミーパターンが配置されている領域と検出パターン71,76またはダミーパターンが配置されていない領域との間におけるパターンの間隙が目立つからである。
このようなパターンの不連続性が視認されるのを防ぐため、比較の形態においては、図10に示すように、屈折率を適切に設定することにより、光の透過率および反射率を調整するための層、いわゆるインデックスマッチング層81,82を設けることが考えられる。このようなインデックスマッチング層81,82を基材フィルム61と検出パターン71,76との間に介在させることにより、検出パターン71,76が配置されている領域と検出パターン71,76が配置されていない領域との間における光の透過率および反射率の差を小さくすることができる。インデックスマッチング層81,82は、例えば図10に示すように、透明導電材料よりも高い屈折率を有する高屈折率層81b、82bと、透明導電材料よりも低い屈折率を有する低屈折率層81a、82aと、からなっている。
しかしながら、比較の形態によれば、このようなインデックスマッチング層81,82を設けることにより、タッチパネルセンサ60の厚みが大きくなってしまい、また、タッチパネルセンサ60の製造に要する工数も増加してしまう。
これに対して上述の本実施の形態によれば、高い導電性を有する金属材料を用いて検出パターン21,26を形成することにより、検出パターン21,26に開口部37b、38bを設けることが可能となる。また、同一のパターンで形成された導線37a,38aによって検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を構成することにより、パターン間の境界を目立たなくすることができる。従って本実施の形態によれば、インデックスマッチング層81,82を設けることなく、パターン間の不連続性が視認されることを防ぐことができる。このことにより、タッチパネルセンサ10の厚みをより小さくすることができ、また、タッチパネルセンサ10を少ない工数で製造することができる。
変形例
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
(取出パターンおよび端子部の形成方法の変形例)
本実施の形態において、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27と同時に、取出パターン23,28および端子部24,29が、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38aの材料と同一の材料、すなわち遮光導電層37,38から形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図11(a)に示すように、はじめに、フォトリソグラフィー法によって遮光導電層37,38から検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38aを形成し、その後、図11(b)に示すように取出パターン23,28および端子部24,29を形成してもよい。この場合、取出パターン23,28および端子部24,29を形成する方法が特に限られることはなく、取出パターン23,28および端子部24,29を形成するために、図7において示されるS12〜S15のような工程を再度実施してもよい。また、スクリーン印刷などの印刷法によって取出パターン23,28および端子部24,29を形成してもよい。また、取出パターン23,28および端子部24,29を形成する金属材料として、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38aを形成する金属材料とは異なるものを用いてもよい。
(検出パターンおよびダミーパターンの形成方法の変形例)
また本実施の形態において、S12〜S14に示すような1セットの露光工程、現像工程およびエッチング工程によって検出パターン21,26およびダミーパターン22,27が形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、はじめに図12(a)に示すように、1セットの露光工程、現像工程およびエッチング工程によって第1遮光導電層37を全面にわたって網目状にパターニングし、その後、図12(b)に示すように、更なる1セットの露光工程、現像工程およびエッチング工程によって、各検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を形成してもよい。
(導線のパターンの変形例)
また本実施の形態において、網目状に配置された導線37a,38aが、x方向に延びる導線と、y方向に延びる導線と、からなる例を示した。すなわち、導線37a,38aの延びる方向が、第1検出パターン21が延びる方向または第2検出パターン26が延びる方向と同一である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、各導線37a,38aが、x方向およびy方向に対して傾斜した方向に延びる導線からなっていてもよい。例えば図13(a)(b)に示すように、導線37a,38aが延びる方向が、x方向およびy方向に対して45度をなす方向であってもよい。
(導線のパターンのその他の変形例)
また本実施の形態において、各検出パターン21,26およびダミーパターン22,27が、網目状にパターニングされた導線37a,38aから構成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図14(a)(b)に示すように、x方向に延びる第1検出パターン21および第1ダミーパターン22が、x方向に延びる複数の導線37aから構成され、y方向に延びる第2検出パターン26および第2ダミーパターン27が、y方向に延びる複数の導線38aから構成されていてもよい。この場合、開口部37bは、隣接する2つの導線37aの間の領域を意味しており、同様に開口部38bは、隣接する2つの導線38aの間の領域を意味している。なお本変形例においては、図14(a)(b)に示すように、取出パターン23,28は、各検出パターン21,26を構成する全ての導線37a,38aに接続される。
図14(a)において、第1検出パターン21を構成する各導線37a間の間隔が符号s’で示されており、第1ダミーパターン22を構成する各導線37a間の間隔が符号s”で示されている。好ましくは、これら間隔s’および間隔s”は、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の間隙sの幅と同一になっている。これによって、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。また図14(b)において、第2検出パターン26を構成する各導線38a間の間隔が符号s’で示されており、第2ダミーパターン27を構成する各導線38a間の間隔が符号s”で示されている。好ましくは、これら間隔s’および間隔s”は、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の間隙sの幅と同一になっている。これによって、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。
(タッチパネルセンサの変形例)
また本実施の形態において、各検出パターン21,26間にダミーパターン22,27が設けられる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、ダミーパターン22,27が設けられていなくてもよい。このような例について、図15乃至図18を参照して説明する。
図15に示すように、本変形例においては、隣接する2つの第1検出パターン21間の第1間隙sの幅、および、隣接する2つの第2検出パターン26間の第2間隙sの幅が十分に小さくなっている。例えば、間隙s,sの幅は2〜1000μmの範囲内、より好ましくは10〜1000μmの範囲内となっている。このような範囲に間隙s,sの幅を設定することにより、第1検出パターン21間および第2検出パターン26間の電気的な絶縁を確保しながら、第1検出パターン21間および第2検出パターン26間の不連続性が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
図16は、第1検出パターン21の各開口部37bを横切るように描かれた線による、図15に示すタッチパネルセンサ10の断面図である。また図17は、第1検出パターン21の各開口部37bを横切らないように描かれた線による、図15に示すタッチパネルセンサ10の断面図である。また図18は、図15に示すタッチパネルセンサ10のうち第1間隙s近傍を拡大して示す平面図である。好ましくは、図17および図18に示すように、第2検出パターン26を構成する導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見て、隣接する2つの第1検出パターン21間の第1間隙sと重なるよう配置されている。これによって、隣接する2つの第1検出パターン21間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。同様に、図18に示すように、好ましくは、第1検出パターン21を構成する導線37aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見て、隣接する2つの第2検出パターン26間の第2間隙sと重なるよう配置されている。
図16において、第1検出パターン21を構成する各導線37a間の間隔が符号s’で示されている。好ましくは、この間隔s’は、隣接する2つの第1検出パターン21間の第1間隙sの幅と同一になっている。これによって、隣接する2つの第1検出パターン21間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。図示はしないが、第2検出パターン26に関しても同様に、好ましくは、第2検出パターン26を構成する各導線38a間の間隔が、隣接する2つの第2検出パターン26間の第2間隙sの幅と同一になっている。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 タッチパネルセンサ
11 支持体
21 第1検出パターン
22 第1ダミーパターン
23 第1取出パターン
24 第1端子部
26 第2検出パターン
27 第2ダミーパターン
28 第2取出パターン
29 第2端子部
30 積層体
31 基材フィルム
32 合成樹脂層
33 第1ハードコート層
34 第2ハードコート層
35 第1中間層
35a 外側第1中間層
35b 内側第1中間層
36 第2中間層
36a 外側第2中間層
36b 内側第2中間層
37 第1遮光導電層
37a 導線
37b 開口部
38 第2遮光導電層
38a 導線
38b 開口部
41 第1感光層
42 第2感光層
43 第1マスク
44 第2マスク

Claims (18)

  1. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、
    前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた複数の第1検出パターンと、
    前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、
    前記第2中間層の他方の側の面上に設けられた複数の第2検出パターンと、を備え、
    前記第1検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第1中間層の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第2検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第2中間層の他方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第1中間層は、前記第1検出パターンに接するよう配置され、かつ前記第1検出パターンと同一のパターンで設けられた外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第1中間層と、を有し、
    前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記第2中間層は、前記第2検出パターンに接するよう配置され、かつ前記第2検出パターンと同一のパターンで設けられた外側第2中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第2中間層と、を有し、
    前記外側第2中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第2中間層に比べて、前記第2検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第2中間層は、前記第2検出パターンおよび前記外側第2中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  2. 前記外側第1中間層および前記外側第2中間層が、モリブデン合金から構成されていることを特徴とする請求項に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記内側第1中間層および前記内側第2中間層が、珪素または珪素化合物から構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、
    前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた複数の第1検出パターンと、
    前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、
    前記第2中間層の他方の側の面上に設けられた複数の第2検出パターンと、を備え、
    前記第1検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第1中間層の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第2検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第2中間層の他方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第1中間層は、前記第1検出パターンに接するよう配置された外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第1中間層と、を有し、
    前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記第2中間層は、前記第2検出パターンに接するよう配置された外側第2中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第2中間層と、を有し、
    前記外側第2中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第2中間層に比べて、前記第2検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第2中間層は、前記第2検出パターンおよび前記外側第2中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記外側第1中間層および前記外側第2中間層が、モリブデン合金から構成されており、
    前記内側第1中間層および前記内側第2中間層が、珪素または珪素化合物から構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  5. 前記第1検出パターンを構成する前記導線の幅、および、前記第2検出パターンを構成する前記導線の幅が、それぞれ1〜20μmの範囲内となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  6. 前記第1検出パターンを構成する前記導線、および、前記第2検出パターンを構成する前記導線が、銀、銅若しくはアルミニウム、またはこれらの合金の少なくとも1種類からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  7. 前記基材フィルムは、合成樹脂層と、前記合成樹脂層の一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層と、前記合成樹脂層の他方の側の面上に設けられた第2ハードコート層と、を有し、
    前記第1ハードコート層および前記第2ハードコート層は、アクリル樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  8. 前記第1中間層の一方の側の面上に設けられ、各第1検出パターン間に所定の第1間隙を空けて配置された第1ダミーパターンと、
    前記第2中間層の他方の側の面上に設けられ、各第2検出パターン間に所定の第2間隙を空けて配置された第2ダミーパターンと、をさらに備え、
    前記第1ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、前記第1検出パターンの前記導線と同一のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第2ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、前記第2検出パターンの前記導線と同一のパターンで配置された導線から構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  9. 基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた内側第1中間層および前記内側第1中間層の一方の面上に設けられた外側第1中間層を含む第1中間層と、前記第1中間層の前記外側第1中間層の一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層と、前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた内側第2中間層および前記内側第2中間層の他方の面上に設けられた外側第2中間層を含む第2中間層と、前記第2中間層の前記外側第2中間層の他方の側の面上に設けられた第2遮光導電層と、を有する積層体の一方の側の面上に感光性を有する第1感光層を形成し、前記積層体の他方の側の面上に感光性を有する第2感光層を形成する工程と、
    前記第1感光層上に第1マスクを配置するとともに前記第2感光層上に第2マスクを配置した状態で、前記第1感光層および前記第2感光層を互いに異なるパターンで同時に露光する工程と、
    前記第1感光層および前記第2感光層を現像してパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第1感光層および前記第2感光層をマスクとして前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層をエッチングして、第1検出パターンおよび第2検出パターンを形成するパターニング工程と、
    前記外側第1中間層が前記第1検出パターンと同一のパターンを有するよう、前記外側第1中間層をエッチングする工程と、
    前記外側第2中間層が前記第2検出パターンと同一のパターンを有するよう、前記外側第2中間層をエッチングする工程と、を備え、
    前記パターニング工程において、前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層は、形成される第1検出パターンおよび第2検出パターンが、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう所定のパターンで配置された導線から構成されるよう、エッチングされ、
    前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記外側第2中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第2中間層に比べて、前記第2検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第2中間層は、前記第2検出パターンおよび前記外側第2中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  10. 前記外側第1中間層および前記外側第2中間層が、モリブデン合金から構成されていることを特徴とする請求項に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  11. 前記内側第1中間層および前記内側第2中間層が、珪素または珪素化合物から構成されていることを特徴とする請求項9または10に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  12. 基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層と、前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2中間層と、前記第2中間層の他方の側の面上に設けられた第2遮光導電層と、を有する積層体の一方の側の面上に感光性を有する第1感光層を形成し、前記積層体の他方の側の面上に感光性を有する第2感光層を形成する工程と、
    前記第1感光層上に第1マスクを配置するとともに前記第2感光層上に第2マスクを配置した状態で、前記第1感光層および前記第2感光層を互いに異なるパターンで同時に露光する工程と、
    前記第1感光層および前記第2感光層を現像してパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第1感光層および前記第2感光層をマスクとして前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層をエッチングして、第1検出パターンおよび第2検出パターンを形成するパターニング工程と、を備え、
    前記パターニング工程において、前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層は、形成される第1検出パターンおよび第2検出パターンが、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう所定のパターンで配置された導線から構成されるよう、エッチングされ、
    前記積層体の前記第1中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第1遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記積層体の前記第2中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第2遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記積層体の前記第1中間層は、前記第1遮光導電層に接するよう配置され、モリブデン合金からなる外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置され、珪素または珪素化合物からなる内側第1中間層と、を有し、
    前記積層体の前記第2中間層は、前記第2遮光導電層に接するよう配置され、モリブデン合金からなる外側第2中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置され、珪素または珪素化合物からなる内側第2中間層と、を有し、
    前記外側第1中間層および前記外側第2中間層は、パターニングされた前記第1感光層および前記第2感光層をマスクとして前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層とともにエッチングされることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  13. 前記第1検出パターンを構成する前記導線の幅、および、前記第2検出パターンを構成する前記導線の幅が、それぞれ1〜20μmの範囲内となっていることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  14. 前記第1遮光導電層および前記第2遮光導電層が、銀、銅若しくはアルミニウム、またはこれらの合金の少なくとも1種類からなることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  15. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、
    前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた複数の第1検出パターンと、を備え、
    前記第1検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第1中間層の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第1中間層は、前記第1検出パターンに接するよう配置され、かつ前記第1検出パターンと同一のパターンで設けられた外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第1中間層と、を有し、
    前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  16. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、
    前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた複数の第1検出パターンと、を備え、
    前記第1検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記第1中間層の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されており、
    前記第1中間層は、前記第1検出パターンに接するよう配置された外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置された内側第1中間層と、を有し、
    前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記外側第1中間層が、モリブデン合金から構成されており、
    前記内側第1中間層が、珪素または珪素化合物から構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  17. 基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた内側第1中間層および前記内側第1中間層の一方の面上に設けられた外側第1中間層を含む第1中間層と、前記第1中間層の前記外側第1中間層の一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層と、を有する積層体の一方の側の面上に感光性を有する第1感光層を形成する工程と、
    前記第1感光層を所定のパターンで露光する工程と、
    前記第1感光層を現像してパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第1感光層をマスクとして前記第1遮光導電層をエッチングして、第1検出パターンを形成するパターニング工程と、
    前記外側第1中間層が前記第1検出パターンと同一のパターンを有するよう、前記外側第1中間層をエッチングする工程と、を備え、
    前記パターニング工程において、前記第1遮光導電層は、形成される第1検出パターンが、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう所定のパターンで配置された導線から構成されるよう、エッチングされ、
    前記外側第1中間層は、前記基材フィルムおよび前記内側第1中間層に比べて、前記第1検出パターンに対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記内側第1中間層は、前記第1検出パターンおよび前記外側第1中間層に比べて、前記基材フィルムに対するより大きな密着力を有するよう構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  18. 基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1中間層と、前記第1中間層の一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層と、を有する積層体の一方の側の面上に感光性を有する第1感光層を形成する工程と、
    前記第1感光層を所定のパターンで露光する工程と、
    前記第1感光層を現像してパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第1感光層をマスクとして前記第1遮光導電層をエッチングして、第1検出パターンを形成するパターニング工程と、を備え、
    前記パターニング工程において、前記第1遮光導電層は、形成される第1検出パターンが、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう所定のパターンで配置された導線から構成されるよう、エッチングされ、
    前記積層体の前記第1中間層は、前記基材フィルムに比べて、前記第1遮光導電層に対するより大きな密着力を有するよう構成されており、
    前記積層体の前記第1中間層は、前記第1遮光導電層に接するよう配置され、モリブデン合金からなる外側第1中間層と、前記基材フィルムに接するよう配置され、珪素または珪素化合物からなる内側第1中間層と、を有し、
    前記外側第1中間層は、パターニングされた前記第1感光層をマスクとして前記第1遮光導電層とともにエッチングされることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
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