JP6372745B2 - 電子部品を作製するために用いられる積層体、フィルムセンサおよびフィルムセンサを備えるタッチパネル装置 - Google Patents

電子部品を作製するために用いられる積層体、フィルムセンサおよびフィルムセンサを備えるタッチパネル装置 Download PDF

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本発明は、フィルムセンサなどの電子部品を作製するために用いられる積層体に関する。また本発明は、フィルムセンサおよびフィルムセンサを備えるタッチパネル装置に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、フィルムセンサ(タッチパネルセンサ)、フィルムセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置においては、フィルムセンサが表示装置の表示面上に配置されており、これによって、表示装置に対する極めて直接的な入力が可能になっている。フィルムセンサのうち表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、フィルムセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
フィルムセンサなどの電子部品は一般に、光学的な特性を実現するための層や、電気的な特性を実現するための層など、複数の層から構成されている。このような電子部品を作製するための方法として、基材フィルムおよび透明導電層や、金属を含む遮光導電層などの複数の層を含む積層体をはじめに準備し、次に、この積層体の任意の層をフォトリソグラフィー法などによってパターニングするという方法が知られている。
積層体を製造する方法の1つとして、はじめに基材フィルムを準備し、次に、スパッタリング法やEB蒸着法などの物理蒸着成膜法を用いて、基材フィルム上に透明導電層や遮光導電層を積層していく、という方法が知られている。例えば特許文献1において、基材フィルムの一方の側に、クッション層、機能層、透明導電層がこの順序で設けられた積層体を作製し、この積層体を用いて抵抗膜方式のタッチパネルセンサを製造することが開示されている。
特開2012−91406号公報
近年、タッチパネルセンサなどの電子部品に求められる特性が益々高度なものとなっている。このため、電子部品の構造が複雑化しており、これに伴って、電子部品を作製するために用いられる積層体の層構成も複雑化している。電子部品の構造や積層体の層構成が複雑化することは、これに伴って製造工程が複雑化することを意味しており、この結果、製造工程において積層体の最表面を構成する層が損傷されてしまう機会が多くなることが考えられる。例えば、ローラーを用いて積層体を搬送する際に、ローラーと積層体との間に何らかの異物が挟まり、この結果、積層体の表面に、異物に起因した圧痕が形成されてしまうことがある。このような圧痕が形成されることを防ぐため、積層体には、積層体の表面に圧痕を残すことなく異物からの圧力を吸収できるような、適切な硬度を有する層が、基材フィルムの表面に設けられていることが好ましい。
一方、上述の特許文献1に開示されているような、抵抗膜方式のタッチパネルセンサを製造するために用いられる積層体は、一般に、圧痕の形成を防ぐことができる程度の適切な硬度を有するよう設計されたものではなかった。なぜなら、抵抗膜方式のタッチパネルセンサは、ペンや指から印加される圧力に基づいて接触位置を検出するものであり、従って、基材フィルムと透明導電層との間で基材フィルムの表面に設けられる層には、ある程度の柔軟性が求められるからである。例えば特許文献1には、積層体から透明導電層を剥離した場合の、機能層表面におけるマルテンス硬さが、100N/mm以下であることが開示されている。
ところで近年は、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネルセンサが注目されている。容量結合方式のタッチパネルセンサは、外部導体が接触または接近することに起因して奇生容量が発生することを利用して接触位置を検出するものである。従って、容量結合方式のタッチパネルセンサには、抵抗膜方式のタッチパネルセンサの場合のような柔軟性は必要とされない。しかしながら、先に抵抗膜方式のタッチパネルセンサが普及し、それに遅れて容量結合方式のタッチパネルセンサが普及したという歴史的な経緯のため、容量結合方式のタッチパネルセンサを製造するための積層体として、従来、抵抗膜方式のタッチパネルセンサを製造するための積層体と同一または類似のものが主に用いられてきた。この場合、容量結合方式のタッチパネルセンサでは特に求められない特性である、積層体の内層の柔軟性のために、積層体の表面に圧痕が形成され易くなっていると言える。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、圧痕の形成を防ぐことができるよう構成された積層体を提供することを目的とする。また本発明は、当該積層体をパターニングすることにより得られるフィルムセンサ、および当該フィルムセンサを備えるタッチパネル装置を提供することを目的とする。
本発明は、一方の側の面および他方の側の面を有する、タッチパネル用のフィルムセンサを作製するために用いられる積層体であって、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層と、前記第1ハードコート層の一方の側の面上に設けられた第1表面層と、を備え、前記第1表面層の厚みは、1μmよりも小さく、前記第1表面層の厚みおよび前記第1ハードコート層の厚みの合計は、1μmよりも大きく、前記積層体の一方の側から前記積層体にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、前記ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になっている、積層体である。
本発明による積層体において、前記第1表面層は、前記第1ハードコート層上に設けられた第1インデックスマッチング層を含んでいてもよい。この場合、前記第1表面層は、前記第1インデックスマッチング層の一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層をさらに含んでいてもよい。また、前記第1表面層は、前記第1インデックスマッチング層と前記第1透明導電層との間に設けられ、酸化珪素から構成された第1酸化珪素層をさらに含んでいてもよい。また、前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含んでいてもよい。
本発明による積層体において、前記第1表面層は、前記第1ハードコート層上に設けられ、酸化珪素から構成された第1酸化珪素層をさらに含んでいてもよい。この場合、前記第1表面層は、前記第1酸化珪素層の一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層をさらに含んでいてもよい。また、前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含んでいてもよい。
本発明による積層体において、好ましくは、前記第1ハードコート層の厚みは、0.8μm〜7.0μmの範囲内になっている。
本発明による積層体において、前記第1表面層は、透光性および導電性を有する第1透明導電層を少なくとも含んでいてもよい。この場合、前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含んでいてもよい。
本発明による積層体は、前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2ハードコート層と、前記第2ハードコート層の他方の側の面上に設けられた第2表面層と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記第2表面層の厚みは、1μmよりも小さく、前記第2表面層の厚みおよび前記第2ハードコート層の厚みの合計は、1μmよりも大きく、前記積層体の他方の側から前記積層体にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、前記ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になっていてもよい。
本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層と、第1ハードコート層の一方の側に所定のパターンで設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電パターンと、第1透明導電パターン上に所定のパターンで設けられ、遮光性および導電性を有する第1取出パターンと、を備え、前記第1透明導電パターンおよび前記取出パターンは、上記記載の積層体の前記第1透明導電層および前記第1遮光導電層をパターニングすることにより得られたものである、フィルムセンサである。
本発明は、フィルムセンサと、前記フィルムセンサ上への接触位置を検出する制御回路と、を含むタッチパネル装置であって、前記フィルムセンサが、上記記載のフィルムセンサを備える、タッチパネル装置である。
本発明によれば、積層体は、積層体の一方の側から積層体にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になるよう構成されている。このため、製造工程において積層体の表面に圧痕が形成されることを抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態における積層体製造装置を示す図。 図2は、図1に示す積層体製造装置の成膜装置を示す図。 図3は、図1に示す積層体製造装置の巻取装置を示す図。 図4は、本発明の実施の形態における積層体を示す断面図。 図5は、図4に示す積層体の変形例を示す断面図。 図6(a)(b)は、積層体のマルテンス硬さを測定する方法を説明するための図。 図7は、ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合のマルテンス硬さを算出する方法の一例を示す図。 図8は、図5に示す積層体をパターニングすることにより得られるフィルムセンサを示す平面図。 図9は、図8に示すフィルムセンサの線IX−IXに沿った断面図。 図10は、積層体の一変形例を示す断面図。 図11は、積層体の一変形例を示す断面図。 図12は、積層体の一変形例を示す断面図。 図13は、積層体の一変形例を示す断面図。 図14は、積層体の一変形例を示す断面図。 図15は、積層体の一変形例を示す断面図。 図16は、積層体の一変形例を示す断面図。 図17は、積層体の一変形例を示す断面図。 図18は、積層体の一変形例を示す断面図。 図19は、積層体の一変形例を示す断面図。 図20(a)(b)は、サンプルA1の積層体の表面に形成された圧痕を示す図。 図21は、実施例の各サンプルにおけるマルテンス硬さおよび圧痕の密度の評価結果を示す図。
以下、図1乃至図7を参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図4を参照して、本実施の形態において製造される積層体1について説明する。
積層体
図4は、積層体1を示す断面図である。図4に示すように、積層体1は、基材フィルム2と、基材フィルム2の一方の側の面2a上に設けられた第1ハードコート層3aと、第1ハードコート層3aの一方の側の面上に設けられた第1表面層12aと、を備えている。以下、基材フィルム2、第1ハードコート層3aおよび第1表面層12aについてそれぞれ説明する。
(基材フィルム)
基材フィルム2としては、十分な透光性を有するフィルムが用いられる。基材フィルム2を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン・コポリマー(COC)、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、(ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが挙げられる。基材フィルム2の厚みは、例えば25μm〜200μmの範囲内となっている。
(ハードコート層)
第1ハードコート層3aは、擦り傷を防止するという目的や、層間の界面に低分子重合体(オリゴマー)が析出して白く濁ってみえることを防ぐという目的のために設けられる層である。第1ハードコート層3aとしては、例えばアクリル樹脂などが用いられる。なお図4に示すように、第1ハードコート層3aと同一の材料から構成された第2ハードコート層3bが、基材フィルム2の他方の面2b上にさらに設けられていてもよい。
(表面層)
本実施の形態において、「表面層」とは、ハードコート層3a,3bよりも外側に設けられた層を一括して称するために用いられる用語である。例えば図4に示す例においては、第1ハードコート層3aよりも外側にある複数の層、すなわち第1ハードコート層3aの一方の側に設けられた複数の層が、一括して第1表面層12aと称される。また後述する図5に示すように、第2ハードコート層3bよりも外側、すなわち第2ハードコート層3bの他方の側にも複数の層が設けられる場合、それらの層は一括して第2表面層12bと称される。
第1表面層12aは、図4に示すように、第1ハードコート層3aの一方の側の面上に設けられた第1インデックスマッチング層11aと、第1インデックスマッチング層11aの一方の側の面上に設けられた第1酸化珪素層6aと、第1酸化珪素層6aの一方の側の面上に設けられた第1透明導電層7aと、第1透明導電層7aの一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層8aと、を含んでいる。以下、各層11a,6a,7a,8aについて説明する。
〔インデックスマッチング層〕
第1インデックスマッチング層11aは、反射率や透過率などの、積層体1の光学的な特性を調整するために設けられる層である。例えば後述するように積層体1の第1透明導電層7aがパターニングされてフィルムセンサの透明導電パターンとなる場合に、第1インデックスマッチング層11aは、透明導電パターンが設けられている領域と設けられていない領域との間の光の透過率および反射率の差を小さくするよう機能する。積層体1の光学的な特性を調整することができる限りにおいて、第1インデックスマッチング層11aの具体的な構成は特には限られないが、例えば第1インデックスマッチング層11aは、第1高屈折率層4aと、第1高屈折率層4aの一方の側に設けられた第1低屈折率層5aと、を含んでいる。また、第1インデックスマッチング層11aの厚みは例えば100nmとなっている。
第1高屈折率層4aは、第1インデックスマッチング層11aの他方の側すなわち基材フィルム2側で第1インデックスマッチング層11aに接する層を構成する材料よりも高い屈折率を有する材料から構成される層である。本実施の形態においては、第1高屈折率層4aは、第1ハードコート層3aを構成する材料よりも高い屈折率を有する材料から構成される層である。第1高屈折率層4aの材料としては、例えば酸化ニオブや酸化ジルコニウムなどの高屈折率材料が用いられる。高屈折率材料を用いて第1高屈折率層4aを構成する具体的な方法が特に限られることはない。例えば第1高屈折率層4aは、高屈折率材料単体によって構成される膜であってもよく、若しくは、有機樹脂と、有機樹脂内に分散された高屈折率材料の粒子と、から構成されていてもよい。有機樹脂を用いることは、第1高屈折率層4aの生産効率を高める上で有効である。
第1低屈折率層5aは、第1インデックスマッチング層11aの他方の側すなわち基材フィルム2側で第1インデックスマッチング層11aに接する層を構成する材料よりも低い屈折率を有する材料から構成される層である。本実施の形態においては、第1低屈折率層5aは、第1ハードコート層3aを構成する材料よりも低い屈折率を有する材料から構成される層である。第1低屈折率層5aの材料としては、例えば酸化珪素やMgF(フッ化マグネシウム)などの低屈折率材料が用いられる。低屈折率材料を用いて第1低屈折率層5aを構成する具体的な方法が特に限られることはない。例えば第1低屈折率層5aは、低屈折率材料単体によって構成される膜であってもよく、若しくは、有機樹脂と、有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子と、から構成されていてもよい。例えば、有機樹脂および低屈折率材料の粒子を含む塗布液を、コーターを用いてコーティングすることによって、第1低屈折率層5aを形成することができ、生産効率を高めることができる。
〔酸化珪素層〕
第1酸化珪素層6aは、酸化珪素の膜として形成される層である。第1酸化珪素層6aに含まれる酸化珪素の組成が特に限られることはなく、SiO(xは任意の数)の組成を有する様々な酸化珪素が用いられるが、例えばx=1.8となっている。第1酸化珪素層6aの厚みは、例えば5nmとなっている。
第1酸化珪素層6aは、スパッタリング法や真空蒸着法などの物理的気相成長法によって形成される。このため、第1酸化珪素層6aの表面粗さは、コーティングによって形成される場合の第1低屈折率層5aの表面粗さよりも小さくなっている。従って、このような第1酸化珪素層6aを第1低屈折率層5aと第1透明導電層7aとの間に設けることにより、第1透明導電層7aを安定に保持することができる。
第1酸化珪素層6aを構成する酸化珪素の屈折率は、アクリル樹脂などから構成される第1ハードコート層3aの屈折率よりも低い。すなわち、第1酸化珪素層6aの屈折率は、第1低屈折率層5aと同様に、第1ハードコート層3aよりも低くなっている。この場合、第1低屈折率層5aの屈折率と第1酸化珪素層6aの屈折率との間の差を十分に小さくすることにより、第1低屈折率層5aおよび第1酸化珪素層6aが、第1ハードコート層3aよりも低い屈折率を有する層として光学的に一体的に機能することができる。
なお本実施の形態においては、第1表面層12aが上述の第1高屈折率層4a、第1低屈折率層5aおよび第1酸化珪素層6aを含む例について説明するが、しかしながら、第1高屈折率層4a、第1低屈折率層5aおよび第1酸化珪素層6aは必ずしも設けられていなくてもよい。従って、第1ハードコート層3aの一方の側の面に直接的に接するよう第1透明導電層7aが設けられることもある。また本実施の形態においては、第1透明導電層7aの一方の側に第1遮光導電層8aが設けられる例について説明するが、これに限られることはなく、第1透明導電層7aの一方の側に第1遮光導電層8aが設けられていなくてもよい。
〔透明導電層〕
第1透明導電層7aを構成する材料としては、導電性を有しながら透光性を示す材料が用いられ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)などの金属酸化物が用いられる。第1透明導電層7aの厚みは、例えば20nmとなっている。
〔遮光導電層〕
第1遮光導電層8aは、後述するように、タッチパネルなどの電子部品において、信号を外部に取り出すための取出パターンや電極を形成するために用いられる層である。すなわち、第1遮光導電層8aは、いわゆる配線材料や電極材料として用いられる層である。従って、第1遮光導電層8aを構成する材料としては、高い導電性および遮光性を有する金属材料が用いられる。具体的には、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む、Ag−Pd−Cu系の銀合金、いわゆるAPC合金が用いられる。第1遮光導電層8aの厚みは、例えば100〜250nmの範囲内となっており、より具体的には150nmとなっている。
ところで上述のように、積層体1の製造工程または積層体1を用いた電子部品の製造工程においては、積層体1の表面が何らかの異物によって押圧されることがある。この場合、積層体1の表面には、異物からの押圧力や、積層体1の力学的特性に応じて、異物の形状に応じた変形が生じる。このときの変形の程度が、積層体1の第1表面層12aにおける塑性変形領域に到達している場合、積層体1の第1表面層12aの表面に圧痕が形成されてしまうことになる。
ここで、どのような場合に、変形の程度が第1表面層12aにおける塑性変形領域に到達するかという点について検討する。上述のように、第1表面層12aを構成する層の数は数層程度であり、また、各層の厚みは最大でも百数十nm程度である。従って、第1表面層12a全体の厚みは、最大でも1μmよりも小さく、通常は0.5μmよりも小さくなっている。この場合、第1表面層12a全体の厚みに匹敵する、若しくは第1表面層12a全体の厚みを超える寸法を有する異物によって積層体1の表面が押圧されると、積層体1の表面が異物の形状に応じて変形して塑性変形領域に到達することが考えられる。例えば、数μm程度の異物が積層体1の表面とローラーとの間に挟まると、積層体1の表面に圧痕が形成され易いと考えられる。また、このような微小な異物を、異物が積層体1に接触するよりも前に検出したり除去したりすることは一般に困難である。従って、積層体1の表面に圧痕が形成されることを防ぐためには、数μm程度の異物によって積層体1の表面が押圧された場合であっても第1表面層12aの変形が塑性変形領域に到達しないよう、積層体1を構成することが重要になる。
ここで本件発明者は、上述の第1ハードコート層3aに着目した。上述のように、第1ハードコート層3aは元々、基材フィルム2に擦り傷を防止することや、低分子重合体(オリゴマー)が析出して白く濁ってみえることを防止することのために設けられている層である。本件発明者は、以下に説明するように、この第1ハードコート層3aの厚みなどを適切に調整することによって、表面に圧痕が形成されることを抑制することができる積層体1を実現した。
本実施の形態において、第1ハードコート層3aは、第1表面層12aの厚みおよび第1ハードコート層3aの厚みの合計が1μmよりも大きくなるよう設計されている。例えば第1ハードコート層3aの厚みは、0.8μm〜7.0μmの範囲内になっている。第1ハードコート層3aの厚みを0.8μm以上とすることにより、積層体1の一方の側の表面1aに圧痕が形成されることを効果的に抑制することができる。また、第1ハードコート層3aの厚みを7.0μm以下とすることにより、積層体1が巻き取られるときなどに第1ハードコート層3aにクラックが発生してしまうことを抑制することができる。一方、上述のように、第1表面層12a全体の厚みは、最大でも1μmよりも小さく、通常は0.5μmよりも小さくなっている。また第1ハードコート層3aは、アクリル樹脂などの合成樹脂から構成されており、このため第1ハードコート層3aの硬度は、第1表面層12a全体の硬度よりも一般に低い。この場合、数μm程度の異物、例えば1μmの異物によって積層体1の表面が押圧された場合の、積層体1の変形の程度は、主に第1ハードコート層3aの特性に応じて決定されることになる。
ここで本件発明者は、鋭意研究を重ねることにより、後述する実施例によって支持されるように、積層体1の一方の側から積層体1にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になるよう、第1ハードコート層3aを設計することにより、積層体1の表面に圧痕が形成されることを効果的に抑制できることを発見した。なお、積層体1の一方の表面1aから1μmの位置には第1ハードコート層3aが存在しているので、ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合のマルテンス硬さは、主に第1ハードコート層3aの硬度によって決定される。このようなマルテンス硬さを有する積層体1においては、数μm程度の異物によって積層体1の一方の側の表面1aが押圧された場合であっても、第1表面層12aの変形が塑性変形領域に到達することを第1ハードコート層3aによって抑制することができる。このことにより、積層体1の一方の側の表面1aに圧痕が形成されることを抑制することができる。すなわち本実施の形態によれば、従来から設けられている第1ハードコート層3aを利用することにより、圧痕の形成を抑制することができる。このため、積層体1の層数や作製コストは従来とほぼ同一のままで、積層体1や積層体1から得られる電子部品の歩留りを向上させることができる。
以下、積層体1のマルテンス硬さを測定する方法の一例について、図6(a)(b)および図7を参照して説明する。
まず図6(a)に示すように、基材フィルム2と、基材フィルム2の一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層3aと、第1ハードコート層3aの一方の側の面上に設けられた第1表面層12aと、を備える積層体1を準備する。また、積層体1の一方の側の表面1aに対して押し込むためのビッカース圧子70を準備する。
次に図6(b)に示すように、積層体1の一方の側の表面1aにビッカース圧子70を押し込む。この際、ビッカース圧子70の最大押し込み量hを1μmにするのに要した荷重Fを測定することにより、積層体1の表面1aのマルテンス硬度を算出することができる。例えば、マルテンス硬さHMは以下の式によって算出される。
Fは、ビッカース圧子に負荷した試験力(荷重、単位はN)であり、hは、積層体1の一方の側の表面1aに対してビッカース圧子が押し込まれた深さ(押し込み量、単位はmm)である。
なお、ビッカース圧子70の最大押し込み量が1μmである場合の積層体1のマルテンス硬さを算出する方法として、試験の際のビッカース圧子70の最大押し込み量を実際に1μmにする例を説明したが、これに限られることはない。例えば図7に示すように、ビッカース圧子70の最大押し込み量を様々に変化させて積層体1のマルテンス硬さを測定し、その結果に基づいて、ビッカース圧子70の最大押し込み量が1μmである場合の積層体1のマルテンス硬さHM(1)を推測してもよい。
なお図5に示すように、積層体1は、第2ハードコート層3bの他方の側の面上に設けられた第2表面層12bをさらに備えていてもよい。第2表面層12bは、第1表面層12aと同様に、第2ハードコート層3bの他方の側の面上に設けられた第2インデックスマッチング層11bと、第2インデックスマッチング層11bの他方の側の面上に設けられた第2酸化珪素層6bと、第2酸化珪素層6bの他方の側の面上に設けられた第2透明導電層7bと、第2透明導電層7bの他方の側の面上に設けられた第2遮光導電層8bと、を含んでいる。第2インデックスマッチング層11bは、第1インデックスマッチング層11aと同様に、第2高屈折率層4bと、第2高屈折率層4bの他方の側に設けられた第2低屈折率層5bと、を含んでいる。第2高屈折率層4b、第2低屈折率層5b、第2酸化珪素層6b、第2透明導電層7bおよび第2遮光導電層8bを構成する材料は、第1高屈折率層4a、第1低屈折率層5a、第1酸化珪素層6a、第1透明導電層7aおよび第1遮光導電層8aを構成する材料と同一であるので、詳細な説明を省略する。
図5に示す例において、第2表面層12bの厚みは、第1表面層12aの場合と同様に、1μmよりも小さくなっている。また第2ハードコート層3bは、第2表面層12bの厚みおよび第2ハードコート層3bの厚みの合計が1μmよりも大きくなるよう設計されている。例えば第2ハードコート層3bの厚みは、0.8μm〜7.0μmの範囲内になっている。また第2ハードコート層3bは、積層体1の他方の側から積層体1にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になるよう、設計されている。このため、異物によって積層体1の他方の側の表面1bが押圧された場合であっても、第2表面層12bの変形が塑性変形領域に到達することを第2ハードコート層3bによって抑制することができる。このことにより、積層体1の他方の側の表面1bに圧痕が形成されることを抑制することができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、積層体製造装置15を用いて積層体1を製造する方法の一例について、図1乃至図3を参照して説明する。次に、積層体1をパターニングすることにより得られるフィルムセンサ60について、図8および図9を参照して説明する。
積層体の製造方法
はじめに基材フィルム2を準備する。次に、アクリル樹脂を含む塗布液を、コーターを用いて基材フィルム2の両側にコーティングする。これによって、基材フィルム2の両側にハードコート層3a,3bが形成される。次に、有機樹脂および有機樹脂内に分散された高屈折率材料の粒子、例えば酸化ジルコニウムの粒子を含む塗布液を、コーターを用いて第1ハードコート層3aの一方の側の面上にコーティングする。これによって、第1ハードコート層3a上に第1高屈折率層4aが形成される。その後、有機樹脂および有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子、例えば酸化珪素の粒子を含む塗布液を、コーターを用いて第1高屈折率層4aの一方の側の面上にコーティングする。これによって、第1高屈折率層4a上に第1低屈折率層5aが形成される。その後、スパッタリング法などの真空成膜法を用いて、第1低屈折率層5a上に第1酸化珪素層6aを形成する。同様に、スパッタリング法などの真空成膜法を用いて、第1酸化珪素層6a上に第1透明導電層7aを形成する。なお、このようにして得られた、基材フィルム2、ハードコート層3a,3b、第1高屈折率層4a、第1低屈折率層5a、第1酸化珪素層6aおよび第1透明導電層7aを含む積層体を、中間積層体10(図4参照)と称することもある。
次に図1に示すように、巻出装置20において、中間積層体10が巻回されたシャフト21を準備し、次に、成膜装置30に向けて中間積層体10を巻き出す。
次に、成膜装置30を用いて、中間積層体10の一方の側に第1遮光導電層8aを設ける成膜工程を実施する。成膜工程においては、はじめに排気手段31aによって第1領域31の内部の気体を外部に排出し、これによって、第1領域31内を真空状態とする。この際、第2領域33および第3領域35も、排気手段33aおよび排気手段35aを用いることによって真空状態とされる。次に、不活性ガス供給装置(図示せず)によって第1領域31内にアルゴンなどの不活性ガスを導入し、その後、放電装置によってターゲット32aに放電電力を印加する。これによって生じるスパッタリング現象によって、ターゲット32aを構成するAPC合金からなる第1遮光導電層8aを、中間積層体10の第1透明導電層7a上に設けることができる。なお、スパッタリングの際の放電電力や放電時間、不活性ガスの分圧などの条件は、所望の膜厚や搬送ドラム38の回転速度などに応じて適宜設定される。
その後、巻取装置50において、中間積層体10と、中間積層体10上に形成された第1遮光導電層8aと、を含む積層体1が、シャフト51によって巻き取られる。これによって、積層体1の巻回体が得られる。
ところで図2および図3に示すように、成膜装置30において成膜された第1遮光導電層8aの表面は、積層体1がシャフト51によって巻き取られるまでの間に、ガイドローラー39,59に接触する。この場合、積層体1とガイドローラー39,59との間に異物が挟まっていると、積層体1の表面1a、すなわち第1遮光導電層8aの表面が異物によって押圧される。ここで本実施の形態によれば、第1表面層12aの厚みおよび第1ハードコート層3aの厚みの合計は、1μmよりも大きく、なっており、かつ、積層体1の一方の側から積層体1にビッカース圧子70を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、ビッカース圧子70の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になっている。このため、第1表面層12aの変形が塑性変形領域に到達することを第1ハードコート層3aによって抑制することができる。このことにより、積層体1の一方の側の表面1aに圧痕が形成されることを抑制することができる。
なお、上述のようにして得られた積層体1の他方の側に、上述の第2表面層12bをさらに設け、これによって、図5に示す積層体1を製造してもよい。この場合、既に第1遮光導電層8aが形成されている積層体の表裏を反転させた上で当該積層体を再び積層体製造装置15に搬入し、これによって第2遮光導電層8bを形成してもよい。この場合、既に形成されている第1遮光導電層8aは、製造工程の間に、搬送ドラム38、ガイドローラー59やニアローラー53に接触することになる。従って、図5に示す積層体1を製造する工程においては、図4に示す積層体1を製造する工程の場合に比べて、第1遮光導電層8aの表面が異物によって押圧される機会が増大する。この場合であっても、本実施の形態によれば、第1ハードコート層3aの厚みなどを適切に調整することにより、第1遮光導電層8aの表面に圧痕が形成されることを抑制することができる。なおニアローラー53とは、シャフト51に巻き取られている積層体1の最外面と、ニアローラー53のうちシャフト51に対向する面との間の距離が、積層体1の厚みよりもわずかに大きくなるよう移動可能に構成されたローラーのことである。
タッチパネルセンサの製造方法
次に、積層体1の用途の一例として、積層体1をパターニングすることにより得られるフィルムセンサ(タッチパネルセンサ)60について説明する。フィルムセンサ60は、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどの表示パネルの観察者側に設けられ、人体などの被検出体の接触位置を検出するための透明導電パターンなどを含むセンサである。フィルムセンサ60としては、被検出体からの圧力に基づいてタッチ箇所を検出する抵抗膜方式のフィルムセンサや、人体などの被検出体からの静電気に基づいてタッチ箇所を検出する静電容量方式のフィルムセンサなど様々なタイプのものが知られているが、ここでは、積層体1をパターニングすることによって静電容量方式のフィルムセンサ60を形成する例について、図8および図9を参照して説明する。図8は、フィルムセンサ60を示す平面図であり、図9は、図8に示すフィルムセンサ60の線IX−IXに沿った断面図である。なお図8および図9においては、図5に示す、第1表面層12aおよび第2表面層12bを備える積層体1を用いることにより、フィルムセンサ60が作製されている。
図8に示すように、フィルムセンサ60は、指などの外部導体の接近に起因する静電容量の変化を検出するための透明導電パターン62a,62bを備えている。透明導電パターン62a,62bは、基材フィルム2の一方の側に配置され、図8の横方向に延びる第1透明導電パターン62aと、基材フィルム2の他方の側に配置され、図8の縦方向に延びる第2透明導電パターン62bと、からなっている。またフィルムセンサ60は、第1透明導電パターン62aに接続された第1取出パターン64aと、第2透明導電パターン62bに接続された第2取出パターン64bと、をさらに備えている。また、各取出パターン64a,64bに接続され、各透明導電パターン62a,62bからの信号を外部へ取り出すための端子部65a,65bがさらに設けられていてもよい。
図9に示すように、透明導電パターン62a,62bは、積層体1の透明導電層7a、7bをパターニングすることにより得られるものである。同様に、第1取出パターン64aは、積層体1の第1遮光導電層8aをパターニングすることにより得られるものである。また図9には示されていないが、第1端子部65aも、積層体1の第1遮光導電層8aをパターニングすることにより得られるものであり、また第2取出パターン64bおよび第2端子部65bは、積層体1の第2遮光導電層8bをパターニングすることにより得られるものである。透明導電層7a,7bおよび遮光導電層8a,8bをパターニングする方法としては、例えばフォトリソグラフィー法が用いられる。なお図9に示すように、積層体1の酸化珪素層6a,6bは、透明導電パターン62a,62bや取出パターン64a,64bに対応したパターンを有するようパターニングされていてもよい。
本実施の形態によれば、積層体1の表面1aおよび表面1bから積層体1にビッカース圧子70を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、ビッカース圧子70の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になるよう、第1ハードコート層3aおよび第2ハードコート層3bが設計されている。このため、積層体1をパターニングする工程の間に遮光導電層8a,8bの表面に圧痕が形成されてしまうことを抑制することができる。このことにより、フィルムセンサ60の歩留まりを向上させることができる。なおフィルムセンサ60は、図示はしないが、遮光導電層8a,8bをパターニングすることにより得られた取出パターン64a,64bを保護するためのオーバーコート層をさらに備えていてもよい。
なお、上述のマルテンス硬さが大きくなりすぎると、ハードコート層3a,3bと表面層12a,12bとの間の密着性が不十分になってしまったり、ハードコート層3a,3bにクラックが生じ易くなってしまったりすることが考えられる。従って、上述のようにして測定されるマルテンス硬さが所定の上限値以下となるよう、ハードコート層3a,3bが設計されていることが好ましい。上限値としては、例えば500N/mmを挙げることができる。
(積層体の層構成の変形例)
上述の本実施の形態においては、電子部品を作製するために用いられる積層体のうち、第1透明導電層7aや第1遮光導電層8aを含む最終的な形態の積層体1に関して、第1ハードコート層3aの厚みなどを適切に調整することにより、積層体1の表面1aに圧痕が形成されることが抑制される例を示した。しかしながら、本実施の形態による上述の第1ハードコート層3aによって得られる、圧痕の形成を抑制するという効果は、第1ハードコート層3aの一方の側に設けられる層すなわち第1表面層12aの構成に特に依存するものではない。すなわち、第1ハードコート層3aの一方の側に設けられる第1表面層12aが少なくとも1つの何らかの層を含む限りにおいて、第1表面層12aによって構成される積層体1の表面1aに圧痕が形成されることを、第1ハードコート層3aによって抑制することができる。
以下、圧痕の形成を抑制するという第1ハードコート層3aの効果が実現され得る積層体1の第1表面層12aの層構成について例示する。なお、第1表面層12aの層構成が、以下に示す例に限られることはない。
図10に示すように、積層体1において第1ハードコート層3aの一方の側に設けられる第1表面層12aは、第1インデックスマッチング層11aを含み、その他の第1酸化珪素層6a、第1透明導電層7a、第1遮光導電層8aなどを含んでいなくてもよい。図10においては、第1インデックスマッチング層11aが、第1高屈折率層4aを含み、第1低屈折率層5aを含まない例が示されている。しかしながら、第1インデックスマッチング層11aの構成が特に限られることはなく、図11に示すように、第1インデックスマッチング層11aは、第1低屈折率層5aを含み、第1高屈折率層4aを含まないものであってもよい。また図12に示すように、第1インデックスマッチング層11aは、第1高屈折率層4aと、第1高屈折率層4aの一方の側に設けられた第1低屈折率層5aと、を含むものであってもよい。
図13に示すように、第1表面層12aは、第1インデックスマッチング層11aに加えて、第1インデックスマッチング層11aの一方の側に設けられた第1透明導電層7aをさらに含んでいてもよい。なお図13においては、第1インデックスマッチング層11aが第1高屈折率層4aおよび第1低屈折率層5aの両方を含む例を示したが、これに限られることはなく、図10および図11の場合と同様に、第1インデックスマッチング層11aは、第1高屈折率層4aまたは第1低屈折率層5aの少なくとも一方を含んでいればよい。以下の図14〜図16に示す積層体1の第1表面層12aにおいても同様に、第1インデックスマッチング層11aの具体的な構成が特に限られることはない。
また図14に示すように、第1表面層12aは、図13に示す第1表面層12aの各層に加えて、第1インデックスマッチング層11aと第1透明導電層7aとの間に設けられた第1酸化珪素層6aをさらに含んでいてもよい。
また図15に示すように、第1表面層12aは、図14に示す第1表面層12aの各層に加えて、第1透明導電層7aの一方の側に設けられた第1遮光導電層8aをさらに含んでいてもよい。
また図16に示すように、第1表面層12aは、図13に示す第1表面層12aの各層に加えて、第1透明導電層7aの一方の側に設けられた第1遮光導電層8aをさらに含んでいてもよい。
また図17に示すように、積層体1において第1ハードコート層3aの一方の側に設けられる第1表面層12aは、第1酸化珪素層6aを含み、その他の第1インデックスマッチング層11a、第1透明導電層7a、第1遮光導電層8aなどを含んでいなくてもよい。
また図18に示すように、第1表面層12aは、図17に示す第1酸化珪素層6aに加えて、第1酸化珪素層6aの一方の側に設けられた第1透明導電層7aをさらに含んでいてもよい。
また図19に示すように、第1表面層12aは、図18に示す第1表面層12aの各層に加えて、第1透明導電層7aの一方の側に設けられた第1遮光導電層8aをさらに含んでいてもよい。
図10〜図19に示す積層体1のいずれにおいても、本実施の形態による上述の第1ハードコート層3aを基材フィルム2の一方の側に設けることにより、積層体1の表面1aに圧痕が形成されることを抑制することができる。なお図示はしないが、図10〜図19に示す積層体1においても、図5に示す積層体1と同様に、第1表面層12aと同様の層構成を有する第2表面層12bが第2ハードコート層3bの他方の側に設けられていてもよい。なお、第2ハードコート層3bの他方の側に設けられる第2表面層12bの構成は、第1ハードコート層3aの一方の側に設けられる第1表面層12aと同一の層構成を有していてもよく、若しくは、異なる層構成を有していてもよい。例えば、第2表面層12bは、上述の本実施の形態または変形例で説明した第1表面層12aの様々な層構成のいずれかを有することができる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(サンプルA1)
基材フィルムと、基材フィルムの一方の側および他方の側に順に設けられたハードコート層、高屈折率層、低屈折率層、酸化珪素層、透明導電層および遮光導電層と、を備えた積層体を作製した。基材フィルム、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層、酸化珪素層、透明導電層および遮光導電層の厚みはそれぞれ188μm、1.5μnm、45nm、40nm、5nm、30nmおよび150nmであった。
〔評価1 マルテンス硬さ〕
図6(a)(b)を参照して説明した方法を用いて、ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合の、積層体のマルテンス硬さを測定した。結果、マルテンス硬さは250N/mmであった。
〔評価2 圧痕〕
積層体に印加される張力を125Nとした条件の下で、ガイドロールを用いてシート状の積層体を搬送し、このときに積層体の表面に圧痕が形成されるかどうかを評価した。結果、積層体の表面に40個/mの密度で圧痕が確認された。参考として、圧痕が形成された表面をデジタルカメラで撮影した結果を図20(a)(b)に示す。図20(a)は、圧痕が形成された積層体の遮光導電層の表面の写真を示しており、図20(b)は、図20(a)に示す積層体から遮光導電層を剥離させた後の表面の写真を示している。
(サンプルA2)
酸化珪素層の厚みが7nmである点を除いてサンプルA1と同一の積層体について、サンプルA1の場合と同様にして、マルテンス硬さの測定を測定し、また、積層体の表面に圧痕が形成されるかどうかを評価した。結果、マルテンス硬さは255N/mmであった。また、積層体の表面に39個/mの密度で圧痕が確認された。
(サンプルB1)
基材フィルム、ハードコート層、高屈折率層、酸化珪素層、透明導電層および遮光導電層を含み、各層の厚みがそれぞれ188μm、4.5μm、45nm、45nm、30nmおよび150nmである積層体について、サンプルA1の場合と同様にして、マルテンス硬さの測定を測定し、また、積層体の表面に圧痕が形成されるかどうかを評価した。結果、マルテンス硬さは295N/mmであった。また、積層体の表面に圧痕は確認されなかった。
(サンプルB2)
基材フィルム、ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層、酸化珪素層、透明導電層および遮光導電層を含み、各層の厚みがそれぞれ188μm、4.5μm、45nm、40nm、5nm、30nmおよび150nmである積層体について、サンプルA1の場合と同様にして、マルテンス硬さの測定を測定し、また、積層体の表面に圧痕が形成されるかどうかを評価した。結果、マルテンス硬さは290N/mmであった。また、積層体の表面に圧痕は確認されなかった。
(さらなるサンプル)
サンプルA1、A2,B1およびB2におけるマルテンス硬さおよび圧痕の密度の評価結果を、図21に示す。また、サンプルA1、A2,B1およびB2の積層体を構成する各層の厚みを併せて図21に示す。さらに、様々な層構成を有する積層体を準備し、それら各積層体について、サンプルA1の場合と同様にして、マルテンス硬さの測定を測定し、また、積層体の表面に圧痕が形成されるかどうかを評価した。結果を併せて図21に示す。図21に示される各サンプルのうち、サンプルB3〜B17は、2.0μm以上の厚みを有するハードコート層を含み、かつ、マルテンス硬さの測定結果が270N/mm以上になったサンプルである。一方、サンプルA3〜A17は、0.7μmの厚みを有するハードコート層を含み、かつ、マルテンス硬さの測定結果が235N/mm以下になったサンプルである。
サンプルA1〜A17とサンプルB1〜B17との比較から分かるように、積層体のマルテンス硬さが270N/mm以上、より好ましくは290N/mm以上となるようにハードコート層を設計することにより、積層体の表面に圧痕が形成されることを防ぐまたは抑制することができた。
1 積層体
2 基材フィルム
3a,3b ハードコート層
4a,4b 高屈折率層
5a,5b 低屈折率層
6a,6b 酸化珪素層
7a,7b 透明導電層
8a,8b 遮光導電層
10 中間積層体
11a,11b インデックスマッチング層
12a、12b 表面層
15 積層体製造装置
20 巻出装置
30 成膜装置
38 搬送ドラム
50 巻取装置
60 タッチパネルセンサ
62a,62b 透明導電パターン
64a,64b 取出パターン
65a,65b 端子部
70 ビッカース圧子

Claims (15)

  1. 一方の側の面および他方の側の面を有する、タッチパネル用のフィルムセンサを作製するために用いられる積層体であって、
    基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層と、
    前記第1ハードコート層の一方の側の面上に設けられた第1表面層と、を備え、
    前記第1表面層の厚みは、1μmよりも小さく、
    前記第1表面層の厚みおよび前記第1ハードコート層の厚みの合計は、1μmよりも大きく、
    前記積層体の一方の側から前記積層体にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、前記ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上500N/mm 以下になっている、積層体。
  2. 前記第1表面層は、前記第1ハードコート層上に設けられた第1インデックスマッチング層を含む、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1表面層は、前記第1インデックスマッチング層の一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層をさらに含む、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記第1表面層は、前記第1インデックスマッチング層と前記第1透明導電層との間に設けられ、酸化珪素から構成された第1酸化珪素層をさらに含む、請求項3に記載の積層体。
  5. 前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含む、請求項4に記載の積層体。
  6. 前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含む、請求項3に記載の積層体。
  7. 前記第1表面層は、前記第1ハードコート層上に設けられ、酸化珪素から構成された第1酸化珪素層をさらに含む、請求項1に記載の積層体。
  8. 前記第1表面層は、前記第1酸化珪素層の一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層をさらに含む、請求項7に記載の積層体。
  9. 前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含む、請求項8に記載の積層体。
  10. 前記第1ハードコート層の厚みは、0.8μm〜7.0μmの範囲内になっている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の積層体。
  11. 前記第1表面層は、透光性および導電性を有する第1透明導電層を少なくとも含む、請求項1に記載の積層体。
  12. 前記第1表面層は、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層をさらに含む、請求項11に記載の積層体。
  13. 前記基材フィルムの他方の側の面上に設けられた第2ハードコート層と、
    前記第2ハードコート層の他方の側の面上に設けられた第2表面層と、をさらに備え、
    前記第2表面層の厚みは、1μmよりも小さく、
    前記第2表面層の厚みおよび前記第2ハードコート層の厚みの合計は、1μmよりも大きく、
    前記積層体の他方の側から前記積層体にビッカース圧子を押し込むことにより測定されるマルテンス硬さが、前記ビッカース圧子の最大押し込み量が1μmである場合に270N/mm以上になっている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の積層体。
  14. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層と、
    第1ハードコート層の一方の側に所定のパターンで設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電パターンと、
    第1透明導電パターン上に所定のパターンで設けられ、遮光性および導電性を有する第1取出パターンと、を備え、
    前記第1透明導電パターンおよび前記第1取出パターンは、請求項5、9または12に記載の積層体の前記第1透明導電層および前記第1遮光導電層をパターニングすることにより得られたものである、フィルムセンサ。
  15. フィルムセンサと、前記フィルムセンサ上への接触位置を検出する制御回路と、を含むタッチパネル装置であって、
    前記フィルムセンサが、請求項14に記載のフィルムセンサを備える、タッチパネル装置。
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