JP5927779B2 - エンコーダ、駆動システム、及び制御装置 - Google Patents

エンコーダ、駆動システム、及び制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5927779B2
JP5927779B2 JP2011117179A JP2011117179A JP5927779B2 JP 5927779 B2 JP5927779 B2 JP 5927779B2 JP 2011117179 A JP2011117179 A JP 2011117179A JP 2011117179 A JP2011117179 A JP 2011117179A JP 5927779 B2 JP5927779 B2 JP 5927779B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
origin
pattern
scale
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011117179A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012247221A (ja
Inventor
昭宏 渡邉
昭宏 渡邉
政久 高崎
政久 高崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2011117179A priority Critical patent/JP5927779B2/ja
Publication of JP2012247221A publication Critical patent/JP2012247221A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5927779B2 publication Critical patent/JP5927779B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)

Description

本発明は、エンコーダ、駆動システム、及び制御装置に関する。
高精度の位置決めを行う多くの駆動システムには、高分解能のエンコーダが用いられている。このようなエンコーダには、駆動対象の位置情報を検出する機能とともに、駆動対象の基準位置(例えば原点位置など)を検出する機能を備えたものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
特開平9−304112号公報 特開2002−286505号公報
しかしながら、例えば、上述のようなエンコーダでは、原点位置を高精度に検出するために、原点を検出する場合の駆動速度を通常使用の場合よりも低速にし、さらに、原点を検出する方向を制限する必要があった。
また、例えば、上述のようなエンコーダでは、原点位置を高精度に検出するために、原点から離れた位置と、原点位置に近い原点位置近傍とにおいて処理を切り替えている。この場合、原点位置を高精度に検出するためには、原点の近傍を検出するセンサをエンコーダの外部に設ける必要があった。
このように、上述したようなエンコーダでは、基準位置を高精度に検出することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、基準位置を高精度に検出することを可能とするエンコーダ、駆動システム、及び制御装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一実施形態は、スケールとヘッド部とを備え、前記スケールは、位置情報を検出するための位置情報パターンと基準位置を示す基準位置パターンとを有し、第1のトラックと第2のトラックとが、前記位置情報パターンを間に配置するように、スケール位置検出方向に平行に配置されており、前記基準位置パターンには、前記第1のトラックに形成されている第1の基準位置パターンと、前記第2のトラックに形成されている第2の基準位置パターンとが含まれ、前記第1の基準位置パターンと、前記第2の基準位置パターンとは、前記基準位置を中心に対称に形成されており、前記ヘッド部は、光源から出射される光を周期的に変化させて変調する変調部と、前記変調された光を前記位置情報パターンに入射する光学素子と、前記位置情報パターンを検出した位置情報信号を出力する位置情報検出部と、前記基準位置パターンを検出して、第1信号と第2信号とを出力する基準位置検出部と、前記第1信号と前記第2信号とに基づいて、前記基準位置の近傍位置を示す基準位置近傍信号、及び、前記基準位置を示す基準信号を生成する信号生成部と、を備えるエンコーダである。
また、本発明の一実施形態は、上記に記載のエンコーダと、駆動対象を前記スケールにおける位置検出方向に相対的に駆動する駆動部と、前記エンコーダによって検出された前記駆動対象の位置情報に基づいて前記駆動部を制御する制御部を有する制御装置と、を備える動システムである。
また、本発明の一実施形態は、上記に記載のエンコーダによって検出された駆動対象の位置情報に基づいて、前記駆動対象を前記スケールにおける位置検出方向に相対的に駆動させる駆動部を制御する制御部を備える御装置である。
本発明によれば、基準位置を高精度に検出することができる。
第1の実施形態によるエンコーダの構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態におけるヘッド部及びスケールの構成を示す図である。 第1の実施形態におけるスケールの構成を示す図である。 第1の実施形態におけるスケールを移動させた場合の一例を示す図である。 第1の実施形態における原点検出部及び原点信号生成部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における原点信号の生成処理の一例を説明する波形図である。 第1の実施形態における原点近傍信号の生成処理の一例を説明する波形図である。 第2の実施形態における原点検出部及び原点信号生成部の構成を示す概略ブロック図である。 第2の実施形態における原点近傍信号の生成処理の一例を説明する波形図である。 第3の実施形態によるエンコーダの構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態における原点検出部及び原点信号生成部の構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態における原点近傍信号及びオーバートラベル信号の生成処理の一例を説明する波形図である。 第4の実施形態における原点検出部及び原点信号生成部の構成を示す概略ブロック図である。 第4の実施形態における原点近傍信号及びオーバートラベル信号の生成処理の一例を説明する波形図である。 本実施形態によるヘッド部及びスケールの構成における第1の変形例を示す図である。 第1の変形例におけるスケールの構成を示す図である。 第2の変形例におけるスケールの構成を示す図である。 本本実施形態によるヘッド部及びスケールの構成における第3の変形例を示す図である。 本本実施形態によるヘッド部及びスケールの構成における第4の変形例を示す図である。 本本実施形態によるヘッド部及びスケールの構成における第5の変形例を示す図である。 第5の実施形態による駆動システムの構成を示す概略ブロック図である。
以下、本発明の一実施形態によるエンコーダについて図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態によるエンコーダ1の構成を示す概略ブロック図である。
この図において、エンコーダ1は、スケール3、ヘッド部4、及びエンコーダ処理部5を備えている。
スケール3は、位置検出に使用されるスケールであって、位置情報を検出するための位置情報パターン31(図2)とスケール3の基準位置(一例として、原点位置PZ)を示す基準位置パターン(原点位置パターン32(図2))とを有している。
ヘッド部4は、スケール3と対向して配置され、スケール3の位置情報の変位方向(スケール位置検出方向)に、スケール3に対して相対的に移動する。ヘッド部4は、スケール3の位置情報パターン31及び原点位置パターン32を検出し、後述する位置情報信号と、原点位置PZを検出するための出力信号である後述する第1信号Z1及び第2信号Z2とを出力する。また、ヘッド部4は、位置情報検出部41と、原点検出部(基準位置検出部)42とを備えている。
位置情報検出部41は、位置情報パターン31を検出した位置情報信号を出力する。
原点検出部42は、原点位置パターン32を検出して、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力する。
また、本実施形態におけるエンコーダ1は、ヘッド部4が固定され、スケール3が変位方向に移動する。なお、スケール3及びヘッド部4の構成は、図2及び図3を参照して後述する。
エンコーダ処理部5(制御部)は、原点信号生成部50、主信号アナログ処理部51、及び主信号処理部52を備えている。
主信号アナログ処理部51は、ヘッド部4の位置情報検出部41から出力された位置情報信号に、例えば、アンプによる信号増幅、及びフィルタ処理などのアナログ処理を行う。また、主信号アナログ処理部51は、例えば、アナログ処理した信号をアナログ/デジタル変換を行い、アナログ/デジタル変換した信号(デジタル信号)を主信号処理部52に出力する。
主信号処理部52は、主信号アナログ処理部51から出力されたデジタル信号に基づいて、例えば、内挿処理を行い、位置情報(例えば、相対位置情報)を生成する。
原点信号生成部50(信号生成部)は、ヘッド部4の原点検出部42から出力された第1信号Z1及び第2信号Z2に基づいて、原点近傍信号Z_EN(基準位置近傍信号)、及び、原点信号Z(基準信号)を生成する。ここで、原点近傍信号Z_ENは、原点位置PZ(基準位置)の近傍位置を示す信号である。また、原点信号Zは、スケール3における原点位置PZを示す信号である。
また、原点信号生成部50は、原点信号アナログ処理部10及び原点信号処理部60を備えている。
原点信号アナログ処理部10は、主に、ヘッド部4の原点検出部42から出力された第1信号Z1及び第2信号Z2をアナログ処理し、原点信号処理部60は、原点信号アナログ処理部10によってアナログ処理された信号に基づいて、上述した原点近傍信号Z_EN、及び原点信号Zを生成する。
なお、原点信号生成部50の詳細な構成については、図5を参照して後述する。
なお、本実施形態におけるエンコーダ1は、例えば、外部のコントローラである制御装置2に接続されている。エンコーダ処理部5は、生成した位置情報と、生成した原点近傍信号Z_EN及び原点信号Zとを制御装置2に出力する。
次に、本実施形態におけるエンコーダ1のスケール3及びヘッド部4の構成について図2及び図3を参照して説明する。
図2は、本実施形態におけるヘッド部4及びスケール3の構成を示す図である。
また、図3は、本実施形態におけるスケール3の構成を示す図である。図3は、スケール3を光源43方向(光の照射方向)から見た場合の正面図を示している。
なお、本実施形態におけるエンコーダ1は、光学式の透過型の検出方式によって、位置情報を検出する実施形態である。
図2及び図3において、スケール3は、位置情報パターン31及び原点トラック35を備えている。
位置情報パターン31は、例えば、スケール3の相対位置を検出するためのインクリメンタルパターンであり、光源43からレンズ44を介して照射された光を、パターンに応じて透過するように形成されている。
原点トラック35は、位置情報パターン31とスケール位置検出方向に平行に配置され、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)が形成されている。すなわち、原点位置パターン32と端部位置パターン(33、34)とは、同じトラック(原点トラック35)に形成されている。
原点位置パターン32は、スケール3の原点位置PZを検出するためのパターンであり、光源43からレンズ44を介して照射された光を透過するように形成されている。
端部位置パターン(33、34)は、スケール3の両端である両端部の位置を検出するためのパターンであり、光源43からレンズ44を介して照射された光を透過するように形成されている。
図2において、ヘッド部4は、位置情報検出部41、原点検出部42(421、422)、光源43、及びレンズ44を備えている。
光源43は、例えば、半導体レーザであり、レンズ44を介してスケール3に光を照射する。
レンズ44は、例えば、コリメータレンズであり、光源43とスケール3との間に配置されている。レンズ44は、光源43から照射された光を受光し、平行光に変換する。この平行光は、位置情報パターン31、原点位置パターン32、及び端部位置パターン(33、34)に照射される。
位置情報検出部41は、受光素子であり、スケール3の位置情報パターン31を透過した光を受光し、光源43から照射される光が照射されている位置情報パターン31に応じた位置情報信号を生成し、生成した位置情報信号をエンコーダ処理部5に出力する。
原点検出部42は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を検出して、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力する。すなわち、原点検出部42は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を透過した光を受光し、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力する。
原点検出部42は、第1受光素子421と第2受光素子422とを備えている。
第1受光素子421は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を透過した光を検出して第1信号Z1を生成し、生成した第1信号Z1を出力する。一例として、第1受光素子421は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を検出していない場合に、第1信号Z1を信号レベルLV1に遷移させる(信号レベルLV1の信号を第1信号Z1として出力する)。また、第1受光素子421は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を検出している場合に、第1信号Z1を信号レベルLV1より電位の高い信号レベルLV2に遷移させる(信号レベルLV2の信号を第1信号Z1として出力する)。
第2受光素子422は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を透過した光を検出して第2信号Z2を生成し、生成した第2信号Z2を出力する。一例として、第2受光素子422は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を検出していない場合に、第2信号Z2を信号レベルLV1に遷移させる(信号レベルLV1の信号を第2信号Z2として出力する)。また、第2受光素子422は、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)を検出している場合に、第2信号Z2を信号レベルLV1より電位の高い信号レベルLV2に遷移させる(信号レベルLV2の信号を第2信号Z2として出力する)。
ここで、第1受光素子421と第2受光素子422とは、図3に示すように、第1信号Z1と第2信号Z2とが原点位置PZに対して互いに異なる信号レベルに遷移する信号になるように配置されている。すなわち、第1受光素子421は原点位置パターン32の一端の境界を検出する位置に配置され、第2受光素子422は原点位置パターン32の他端の境界を検出する位置に配置されている。
例えば、図3の状態において、スケール3の位置を検出する方向であるスケール位置検出方向(位置検出方向)をX方向とし、スケール3を+X方向に移動させる。この場合、ヘッド部4の位置情報検出部41がスケール3の原点位置PZを検出する位置において、第1受光素子421は第1信号Z1を信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移させ、第2受光素子422は第2信号Z2を信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移させる。すなわち、第1信号Z1と第2信号Z2とは、スケール3の原点位置PZに対して対称な信号になる。
図4は、本実施形態におけるスケール3をスケール位置検出方向に移動させた場合の一例を示す図である。ここでは、図4を参照して、図3における位置P1、位置P2、及び原点位置PZの位置関係を説明する。
例えば、スケール3をスケール位置検出方向に移動させると、図4(a)に示すように位置P1(位置情報検出部41が黒三角印の位置)に到達する。この位置P1において、第1受光素子421が原点位置パターン32を検出できるようになるため、原点信号生成部50は、原点近傍信号Z_ENの出力を開始する。
さらにスケール3をスケール位置検出方向に移動させると、図4(b)に示すように原点位置PZ(位置情報検出部41が黒丸印の位置)に到達する。この原点位置PZにおいて、原点信号生成部50は、原点信号Zを出力する。なお、スケール3が、図4(a)の位置(位置P1)から図4(b)の位置(原点位置PZ)に移動した長さは、間隔L1になる。
次に、さらにスケール3をスケール位置検出方向に移動させると、図4(c)に示すように位置P2(位置情報検出部41が黒四角印の位置)に到達する。この位置P2において、第2受光素子422が原点位置パターン32を検出できなくなるため、原点信号生成部50は、原点近傍信号Z_ENの出力を停止する。なお、スケール3が、図4(b)の位置(原点位置PZ)から図4(c)の位置(位置P2)に移動した長さは、間隔L2になる。つまり、原点信号生成部50は、位置P1から位置P2までの範囲(間隔L1+間隔L2の範囲)において、原点近傍信号Z_ENを出力する。
なお、原点信号生成部50が、原点信号Z及び原点近傍信号Z_ENを生成する動作については、図6及び図7を参照して後述する。
次に、本実施形態における原点信号生成部50の構成について説明する。
図5は、本実施形態における原点検出部42及び原点信号生成部50の構成を示す概略ブロック図である。
この図5において、原点信号生成部50は、原点信号アナログ処理部10及び原点信号処理部60を備えている。
原点信号アナログ処理部10は、減算回路11を備えている。
減算回路11は、オペアンプなどにより構成され、第1受光素子421から出力された第1信号Z1を、第2受光素子422から出力された第2信号Z2によって減算した減算信号Zdefを生成する。減算回路11は、生成した減算信号Zdefを原点信号処理部60の2値化部63に出力する。これにより、減算信号Zdefは、原点位置PZに対して急峻なエッジを持ったエッジ信号となる。
原点信号処理部60は、2値化部(61、62、63)及びXOR(Exclusive OR:排他的論理和)回路64を備えている。
2値化部61は、例えば、比較演算器であり、第1受光素子421から出力された第1信号Z1を予め定められた基準電圧V0により2値化した2値化信号Z1dを生成する。2値化部61は、生成した2値化信号Z1dをXOR回路64に出力する。なお、2値化信号Z1dは、例えば、第1受光素子421が原点位置パターン32を検出している場合に、H(ハイ:High)レベルになり、第1受光素子421が原点位置パターン32を検出していない場合に、L(ロウ:Low)レベルになる。
2値化部62は、例えば、比較演算器であり、第2受光素子422から出力された第2信号Z2を予め定められた基準電圧V0により2値化した2値化信号Z2dを生成する。2値化部62は、生成した2値化信号Z2dをXOR回路64に出力する。なお、2値化信号Z2dは、例えば、第2受光素子422が原点位置パターン32を検出している場合に、H(ハイ:High)レベルになり、第2受光素子422が原点位置パターン32を検出していない場合に、L(ロウ:Low)レベルになる。
2値化部63は、例えば、比較演算器であり、減算回路11から出力された減算信号Zdefを予め定められた基準電圧V0により2値化した反転信号を生成し、生成した反転信号を原点信号Zとして出力する。
XOR回路64は、排他的論理和演算を行う回路である。XOR回路64は、2値化部61から出力された2値化信号Z1dと、2値化部62から出力された2値化信号Z2dとを排他的論理和演算して原点近傍信号Z_ENを生成する。XOR回路64は、2値化信号Z1d及び2値化信号Z2dに基づいて生成したこの原点近傍信号Z_ENを出力する。ここで、原点近傍信号Z_ENとは、スケール3の原点位置PZの近傍位置を示す信号であり、原点近傍信号Z_ENは、例えば、原点位置PZの近傍位置である場合に、Hレベルに遷移する。また、原点近傍信号Z_ENは、原点位置PZの近傍位置でない場合に、Lレベルに遷移する。
なお、例えば、原点位置PZの近傍位置である場合とは、スケール3の位置検出方向(X方向)の位置範囲において、ヘッド部4(例、位置情報検出部41)が、スケール3の原点位置PZに近い位置であり、例えば、図3及び図4に示されるような位置P1から位置P2までの範囲のこと又は位置P1から位置P2までの範囲のうちの所定の点のことである。また、原点位置PZの近傍位置でない場合とは、スケール3の位置検出方向(X方向)の位置範囲において、スケール3の原点位置PZに近くない位置(遠い位置)である。例えば、原点位置PZの近傍位置でない場合とは、図3及び図4に示されるような位置PLから位置P1までの範囲、及び、位置P2からスケール3のもう一方の端部PRまでの範囲のことである。
このように、原点信号生成部50(原点信号処理部60)は、第1信号Z1と第2信号Z2との排他的論理和に基づいて、原点近傍信号Z_ENを生成する。すなわち、原点信号生成部50(原点信号処理部60)は、第1信号Z1又は第2信号Z2が原点位置パターン32を検出している信号レベルLV2である場合に、原点位置PZの近傍位置であることを示す信号レベル(Hレベル)に原点近傍信号Z_ENを遷移させる。
次に、本実施形態におけるエンコーダ1の動作について説明する。
まず、エンコーダ1における原点信号Zの生成処理について説明する。
図6は、本実施形態における原点信号Zの生成処理の一例を説明する波形図である。
図6(a)は、第1信号Z1、第2信号Z2、及び減算信号Zdefのスケール位置に対する電圧波形を示している。この図6(a)において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号振幅)を示している。
図6(b)は、原点信号Zのスケール位置に対する電圧波形を示している。この図6(b)において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号レベル)を示している。
まず、原点信号Zを生成する場合、原点検出部42の第1受光素子421及び第2受光素子422は、原点位置パターン32を検出して、上述のように第1信号Z1と第2信号Z2を出力する。
図6(a)が示すように、第1信号Z1と第2信号Z2とは、原点位置PZに対して互いに異なる信号レベルに遷移する信号である。図3及び図4に示すように、スケール3を端部位置PLから位置検出方向(例、+X方向)に移動させて原点位置PZを通過した場合に、第1信号Z1は、位置PZ1から位置PZ2までの間において信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移される。また、この場合、第2信号Z2は、位置PZ1から位置PZ2までの間において信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移される。すなわち、原点位置PZにおいて、第1信号Z1は信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移され、第2信号Z2は信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移される。
なお、スケール3を上述とは逆方向に移動させて原点位置PZを通過した場合には、原点位置PZにおいて、第1信号Z1は信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移され、第2信号Z2は信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移される。
次に、減算回路11は、第1受光素子421から出力された第1信号Z1を、第2受光素子422から出力された第2信号Z2によって減算した減算信号Zdefを生成する。この減算信号Zdefは、位置PZ1から位置PZ2までの間において、高い信号レベルから低い信号レベルに急峻に遷移する。すなわち、減算信号Zdefは、原点位置PZに対して急峻なエッジを持ったエッジ信号となる。
次に、2値化部63は、減算回路11から出力された減算信号Zdefを予め定められた基準電圧V0により2値化した反転信号を生成し、生成した反転信号を原点信号Zとして出力する。
図6(b)が示すように、スケール3を位置検出方向に移動させて原点位置PZを通過した場合に、原点信号Zの信号レベルは、原点位置PZにおいてLレベルからHレベルに遷移される。また、スケール3を上述とは逆方向に移動させて原点位置PZを通過した場合には、原点信号Zの信号レベルは、原点位置PZにおいてHレベルからLレベルに遷移される。
このように、原点信号生成部50(原点信号処理部60)は、第1信号Z1及び第2信号Z2が共に、互いに異なる信号レベルに遷移する場合に原点信号Zの信号レベルを遷移させる。これにより、原点信号Zの信号レベルが遷移するエッジを検出することにより、スケール3の原点位置PZを検出することができる。
次に、エンコーダ1における原点近傍信号Z_ENの生成処理について説明する。
図7は、本実施形態における原点近傍信号Z_ENの生成処理の一例を説明する波形図である。
図7(a)は、原点検出部42の検出信号である第1信号Z1及び第2信号Z2のスケール位置に対する電圧波形を示している。この図7(a)において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号振幅)を示している。
図7(b)は、2値化信号Z1d及びZ2dのスケール位置に対する電圧波形を示している。この図7(b)において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号レベル)を示している。
図7(c)は、原点近傍信号Z_ENのスケール位置に対する電圧波形を示している。この図において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号レベル)を示している。
まず、原点近傍信号Z_ENを生成する場合、原点検出部42の第1受光素子421及び第2受光素子422は、原点位置パターン32を検出して、上述のように第1信号Z1と第2信号Z2を出力する。
ここでは、図3及び図4に示すように、スケール3を端部位置PLから位置検出方向(+X方向)に移動させて原点位置PZを通過した場合について説明する。
この場合、位置P1において、図7(a)に示すように、第1受光素子421は、原点位置パターン32を検出して、第1信号Z1を信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移させる。また、第2受光素子422は、原点位置パターン32を検出していない位置であるため、第2信号Z2に信号レベルLV1を出力している。なお、位置P1は、スケール3の位置検出方向における位置範囲内において、第1受光素子421が、原点位置パターン32の一方の境界(端部位置PL側の境界)を検出する位置である。ここで、位置P1と原点位置PZとの間の位置間隔は間隔L1である。
また、位置P1において、2値化部61は、第1信号Z1を基準電圧V0により2値化した2値化信号Z1d(Hレベル)を出力し、2値化部62は、第2信号Z2を基準電圧V0により2値化した2値化信号Z2d(Lレベル)を出力する(図7(b))。
そして、位置P1において、XOR回路64は、2値化部61から出力された2値化信号Z1d(Hレベル)と、2値化部62から出力された2値化信号Z2d(Lレベル)とを排他的論理和演算して原点近傍信号Z_ENの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図7(c))。
次に、原点位置PZにおいて、第1受光素子421は、第1信号Z1を信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移させ、第2受光素子422は、原点位置パターン32を検出して、原点位置PZにおいて第2信号Z2を信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移させる(図7(a))。これにより、2値化部61は、2値化信号Z1dの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させ、2値化部62は、2値化信号Z2dの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図7(b))。なお、原点位置PZにおいて、図7(c)に示すように、XOR回路64は、原点近傍信号Z_ENの信号レベルをHレベルに維持させる。
次に、位置P2において、第2受光素子422は、第2信号Z2を信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移させ、第1受光素子421は、原点位置パターン32を検出していない位置であるため、第1信号Z1に信号レベルLV1を出力している(図7(a))。これにより、2値化部62は、2値化信号Z2dの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図7(b))。なお、位置P2は、スケール3の位置検出方向における位置範囲内において、第2受光素子422が、原点位置パターン32の他方の境界(端部位置PR側の境界)を検出する位置である。ここで、位置P2と原点位置PZとの間の位置間隔は間隔L2である。
また、位置P2において、2値化信号Z2dの信号レベルがHレベルからLレベルに遷移するため、XOR回路64は、原点近傍信号Z_ENの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図7(c))。
このように、第1信号Z1と第2信号Z2とは、原点位置PZに対して互いに異なる信号レベルに遷移する信号であって、スケール3の原点位置PZに対して対称な信号である。原点信号生成部50(原点信号処理部60)は、第1信号Z1又は第2信号Z2が原点位置パターン32を検出している信号レベルLV2である場合(位置P1から位置P2までの範囲)に、原点位置PZの近傍位置であることを示す信号レベル(Hレベル)に原点近傍信号Z_ENを遷移させる。つまり、原点近傍信号Z_ENは、位置P1から位置P2までの範囲(間隔L1+間隔L2の範囲)において、原点近傍信号Z_ENには、Hレベルの信号レベルが出力される。
なお、この間隔L1+間隔L2の範囲は、原点位置パターン32の位置検出方向の長さ及び原点検出部42の配置を変更することによって、任意に変更することができる。
以上のように、本実施形態におけるエンコーダ1は、スケール3が位置情報パターン31と原点位置PZを示す原点位置パターン32とを有し、位置情報検出部41が位置情報パターン31を検出した位置情報信号を出力する。また、原点検出部42は、原点位置パターン32を検出して、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力する。そして、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2とに基づいて、原点位置PZの近傍位置を示す原点近傍信号Z_EN、及び、原点位置PZを示す原点信号Zを生成する。
すなわち、原点信号生成部50は、原点位置PZを検出するための原点位置パターン32によって検出された第1信号Z1と第2信号Z2とに基づいて原点近傍信号Z_ENを生成するため、エンコーダ1は、自装置内で原点近傍信号Z_ENを生成することができる。つまり、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点の近傍を検出するセンサ(例、干渉計など)をエンコーダ1の外部に設ける必要がなく、簡易な構成により、原点近傍信号Z_ENを生成することができる。
これにより、例えば、制御装置2は、原点近傍信号Z_ENがHレベルである場合に、原点信号Zを検出し、検出した原点信号Zに基づいて、原点位置PZを検出する。なお、原点位置パターン32がない位置では、第1信号Z1と第2信号Z2とが共に、同じ信号レベルを出力するため、減算信号Zdefには、基準電圧V0に近い信号レベルが出力される。このため、原点信号Zは、原点位置パターン32がない位置では、外乱などのノイズにより、誤検出された信号を出力する場合がある。このような場合であっても、原点近傍信号Z_ENによって原点近傍位置である場合に、原点位置PZを検出するため、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置PZの誤検出を低減することができる。
また、例えば、制御装置2は、原点近傍信号Z_ENがHレベルである場合に、スケール3の移動速度を通常使用の場合よりも低速にする。これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置PZの検出精度を向上させることができる。
このように、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点近傍信号Z_ENに基づいて、処理を変更することができる。よって、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置を高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、原点信号生成部50は、原点位置パターン32を検出した第1信号Z1と第2信号Z2とに基づいて、原点信号Z及び原点近傍信号Z_ENを生成する。原点検出部42は、スケール3の移動方向に関係なく、原点位置パターン32を検出して、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力することができる。そのため、本実施形態におけるエンコーダ1は、検出のためのスケール3の移動方向が制限されることなく、原点位置PZを高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、第1信号Z1と第2信号Z2とは、原点位置PZに対して互いに異なる信号レベルに遷移する信号である。これにより、原点信号生成部50は、互いに異なる信号レベルに遷移するエッジを検出することにより、簡易な方法によって正確に原点位置PZを検出することができる。そのため、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置PZを高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、原点信号生成部50は、第1信号Z1及び第2信号Z2が共に、互いに異なる信号レベルに遷移する場合に原点信号Zの信号レベルを遷移させる。また、原点信号生成部50は、第1信号Z1又は第2信号Z2が原点位置パターン32を検出している信号レベル(信号レベルLV2)である場合に、原点位置PZの近傍位置であることを示す信号レベル(Hレベル)に原点近傍信号Z_ENを遷移させる。
これにより、原点信号生成部50は、互いに異なる信号レベルに遷移するエッジを検出することにより、簡易な方法によって正確に原点位置PZを検出することができる。また、原点信号生成部50は、第1信号Z1又は第2信号Z2に基づいて簡易な方法によって正確に原点近傍信号Z_ENを検出することができる。そのため、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置PZを高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、第1信号Z1と第2信号Z2とは、原点位置PZに対して対称な信号である。これにより、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2との対称な位置を検出することにより、簡易な方法によって正確に原点位置PZを検出することができる。そのため、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置PZを高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2との排他的論理和に基づいて、原点近傍信号Z_ENを生成する。これにより、原点信号生成部50は、XOR回路64を用いた簡易な論理回路によって、原点近傍信号Z_ENを生成することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態におけるエンコーダ1について説明する。
図8は、本実施形態における原点検出部42及び原点信号生成部50の構成を示す概略ブロック図である。
なお、本実施形態では、原点近傍信号Z_ENを生成する構成が異なる点を除き、第1の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態において、エンコーダ1、ヘッド部4、及びスケール3の構成は、図1から図3に示される第1の実施形態における構成と同様である。
また、図8において、図5と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8において、原点信号アナログ処理部10は、減算回路11と加算回路12とを備えている。
加算回路12は、オペアンプなどにより構成され、第1受光素子421から出力された第1信号Z1と、第2受光素子422から出力された第2信号Z2とを加算処理(和算処理)して、和算信号(Z1+Z2)を生成する。加算回路12は、生成した和算信号(Z1+Z2)を原点信号処理部60の2値化部65に出力する。
なお、加算回路12が出力する信号レベルは、低信号レベル(2LV1)、中信号レベル(LV1+LV2)、及び高信号レベル(2LV2)の3種類である。低信号レベル(2LV1)は、第1信号Z1と第2信号Z2とが共に信号レベルLV1である場合であり、信号レベルLV1の2倍の信号レベル(2LV1)である。中信号レベル(LV1+LV2)は、第1信号Z1と第2信号Z2とのうち、一方が信号レベルLV1であり、他方が信号レベルLV2である場合である。また、高信号レベル(2LV2)は、第1信号Z1と第2信号Z2とが共に信号レベルLV2である場合であり、信号レベルLV2の2倍の信号レベル(2LV2)である。
原点信号処理部60は、2値化部(63、65)を備えている。
2値化部65は、例えば、比較演算器であり、加算回路12から出力された和算信号(Z1+Z2)を予め定められた基準電圧(例えば、(LV1+LV2)/2)により2値化した2値化信号を生成する。2値化部65は、生成した2値化信号を原点近傍信号Z_ENとして出力する。
このように、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2とを和算処理した信号に基づいて、原点近傍信号Z_ENを生成する。
次に、本実施形態におけるエンコーダ1の動作について説明する。
本実施形態におけるエンコーダ1において、位置情報を生成する基本処理、及び、原点信号Zの生成処理は、第1の実施形態における処理と同様である。本実施形態では、原点近傍信号Z_ENの生成処理が第1の実施形態と異なる。
図9は、本実施形態における原点近傍信号Z_ENの生成処理の一例を説明する波形図である。
図9(a)は、原点検出部42の検出信号である第1信号Z1及び第2信号Z2のスケール位置に対する電圧波形を示している。この図において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号振幅)を示している。なお、図9(a)における原点検出部42の動作は、図7(a)に示される第1の実施形態における原点検出部42の動作と同様である。
図9(b)は、和算信号(Z1+Z2)のスケール位置に対する電圧波形を示している。この図において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号レベル)を示している。
図9(c)は、原点近傍信号Z_ENのスケール位置に対する電圧波形を示している。この図において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号レベル)を示している。
加算回路12は、第1信号Z1と第2信号Z2とを加算処理(和算処理)して、和算信号(Z1+Z2)を生成する。すなわち、図9(b)に示すように、位置P1において、加算回路12は、低信号レベル(2LV1)から中信号レベル(LV1+LV2)に和算信号(Z1+Z2)を遷移させる。また、位置P2において、加算回路12は、中信号レベル(LV1+LV2)から低信号レベル(2LV1)に和算信号(Z1+Z2)を遷移させる。
次に、2値化部65は、加算回路12から出力された和算信号(Z1+Z2)を基準電圧(例えば、(LV1+LV2)/2)により2値化した2値化信号を生成する。これにより、図9(c)に示すように、図7(c)と同様の原点近傍信号Z_ENが生成される。
以上のように、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点信号生成部50が、第1信号Z1と第2信号Z2とを和算処理した信号に基づいて、原点近傍信号Z_ENを生成する。これにより、原点信号生成部50は、加算回路12と2値化部65とを用いた簡易な回路によって、原点近傍信号Z_ENを生成することができる。これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、第1の実施形態と同様に、本実施形態におけるエンコーダ1は、原点位置を高精度に検出することができる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態におけるエンコーダ1aについて説明する。
図10は、本実施形態によるエンコーダ1aの構成を示す概略ブロック図である。
この図において、本実施形態によるエンコーダ1aは、原点信号Z及び原点近傍信号Z_ENの他に、スケール3の位置情報を検出可能な範囲を示すオーバートラベル信号Z_OTを生成する原点信号処理部60aを備える点を除き、図1に示されるエンコーダ1と同様である。この図において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
また、本実施形態において、ヘッド部4、及びスケール3の構成は、図2及び図3に示される第1の実施形態における構成と同様である。なお、スケール3は、上述したように、スケール3における端部の位置を示す端部位置パターン(33、34)を有している。
図10において、原点信号処理部60aは、上述したオーバートラベル信号Z_OTを生成し、生成したオーバートラベル信号Z_OTを制御装置2に出力する点を除き、図1に示される原点信号処理部60と同様である。
図11は、本実施形態における原点検出部42及び原点信号生成部50の構成を示す概略ブロック図である。
なお、本実施形態では、オーバートラベル信号Z_OTを生成する構成が異なる点を除き、図5に示される第1の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態において、エンコーダ1a、ヘッド部4、及びスケール3の構成は、図1から図3に示される第1の実施形態における構成と同様である。この図おいて、図5と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
原点信号処理部60aは、2値化部(61、62、63)、XOR回路64、及びNAND(NOT AND:否定論理積)回路66を備えている。
NAND回路66は、否定論理積演算を行う回路である。NAND回路66は、2値化部61から出力された2値化信号Z1dと、2値化部62から出力された2値化信号Z2dとを否定論理積演算してオーバートラベル信号Z_OTを生成する。NAND回路66は、2値化信号Z1d及び2値化信号Z2dに基づいて生成したこのオーバートラベル信号Z_OTを出力する。ここで、オーバートラベル信号Z_OTとは、スケール3の端部位置(PL、PR)を示す信号であり、すなわち、スケール3の位置情報を検出可能な範囲を示す信号である。オーバートラベル信号Z_OTは、例えば、端部位置(PL、PR)である場合に、LレベルからHレベル、又は、HレベルからLレベルに遷移する。また、オーバートラベル信号Z_OTは、スケール3の位置情報を検出可能な範囲である場合に、Hレベルに遷移される。ここで、端部位置(PL、PR)は、オーバートラベル位置に対応する。
このように、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2とに基づいて、原点検出部42がスケール3の位置情報を検出可能な範囲を示すオーバートラベル信号Z_OTを生成する。すなわち、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2との否定論理積に基づいて、オーバートラベル信号Z_OTを生成する。
次に、本実施形態におけるエンコーダ1aの動作について説明する。
本実施形態におけるエンコーダ1aにおいて、位置情報を生成する基本処理、及び、原点信号Zの生成処理は、第1の実施形態における処理と同様である。本実施形態では、オーバートラベル信号Z_OTの生成処理が追加されている点が第1の実施形態と異なる。
図12は、本実施形態における原点近傍信号Z_EN及びオーバートラベル信号Z_OTの生成処理の一例を説明する波形図である。
図12(a)は、原点検出部42の検出信号である第1信号Z1及び第2信号Z2のスケール位置に対する電圧波形を示している。なお、図12(a)における原点検出部42の動作は、図7(a)に示される第1の実施形態における原点検出部42の動作と基本的に同様であるが、図12(a)では、端部位置(PL、PR)の近傍位置における第1信号Z1及び第2信号Z2の電圧波形が追加されている。
また、図12(b)は、2値化信号Z1d及びZ2dのスケール位置に対する電圧波形を示している。なお、図12(b)における2値化部(61、62)の動作は、図7(b)に示される第1の実施形態における2値化部(61、62)の動作と基本的に同様であるが、図12(b)では、端部位置(PL、PR)の近傍位置における2値化信号Z1d及び2値化信号Z2dの電圧波形が追加されている。
また、図7(c)は、原点近傍信号Z_ENのスケール位置に対する電圧波形を示している。なお、図12(b)におけるXOR回路64の動作は、図7(b)に示される第1の実施形態におけるXOR回路64の動作と基本的に同様であるが、図12(c)では、端部位置(PL、PR)の近傍位置における原点近傍信号Z_ENの電圧波形が追加されている。本実施形態では、原点近傍信号Z_ENは、位置PLから位置P3までの範囲、及び、位置P4から位置PRまでの範囲において、Hレベルに遷移する。
また、図12(d)は、オーバートラベル信号Z_OTのスケール位置に対する電圧波形を示している。この図において、横軸はスケール3の位置検出方向におけるスケール位置を示し、縦軸は電圧(信号レベル)を示している。
まず、オーバートラベル信号Z_OTを生成する場合、原点検出部42の第1受光素子421及び第2受光素子422は、端部位置パターン(33、34)を検出して、上述のように第1信号Z1と第2信号Z2を出力する。すなわち、原点検出部42は、端部位置パターン(33、34)を検出して、当該検出結果に応じた信号レベルLV2に第1信号Z1及び第2信号Z2を遷移させる。
ここでは、図3に示すように、スケール3を端部位置パターン33、原点位置パターン32、端部位置パターン34の順に検出するように位置検出方向に沿って移動させた場合について説明する。
この場合、スケール3の位置PLが第1受光素子421を通過した時において、図12(a)に示すように、第1受光素子421は、端部位置パターン33を検出していない位置になり、第1信号Z1を信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移させる。また、第2受光素子422は、端部位置パターン33を検出しているため、第2信号Z2に信号レベルLV2を出力している。なお、位置PLは、図3のように、端部位置パターン33の右端位置である。
また、位置PLにおいて、2値化部61は、第1信号Z1を基準電圧V0により2値化した2値化信号Z1d(Lレベル)を出力し、2値化部62は、第2信号Z2を基準電圧V0により2値化した2値化信号Z2d(Hレベル)を出力する(図12(b))。
そして、位置PLにおいて、XOR回路64は、2値化部61から出力された2値化信号Z1d(Lレベル)と、2値化部62から出力された2値化信号Z2d(Hレベル)とを排他的論理和演算して原点近傍信号Z_ENの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図12(c))。
また、位置PLにおいて、NAND回路66は、2値化信号Z1d(Lレベル)と、2値化信号Z2d(Hレベル)とを否定論理積演算してオーバートラベル信号Z_OTの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図12(d))。
次に、位置P3において、第2受光素子422は、第2信号Z2を信号レベルLV2から信号レベルLV1に遷移させる(図12(a))。これにより、2値化部62は、2値化信号Z2dの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図12(b))。
また、位置P3において、XOR回路64は、原点近傍信号Z_ENの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図12(c))。
位置P1から位置P3における動作は、図7と同様であるため、説明を省略する。
次に、位置P4において、第1受光素子421は、端部位置パターン34を検出する位置になり、第1信号Z1を信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移させる(図12(a))。これにより、2値化部61は、2値化信号Z1dの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図12(b))。
また、位置P4において、XOR回路64は、原点近傍信号Z_ENの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図12(c))。
次に、位置PRにおいて、第2受光素子422は、端部位置パターン34を検出する位置になり、第2信号Z2を信号レベルLV1から信号レベルLV2に遷移させる(図12(a))。これにより、2値化部62は、2値化信号Z2dの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図12(b))。
また、位置PRにおいて、XOR回路64は、原点近傍信号Z_ENの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図12(c))。
そして、位置PRにおいて、NAND回路66は、オーバートラベル信号Z_OTの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図12(d))。
このように、原点信号生成部50は、位置PLから位置PRまでの範囲で、オーバートラベル信号Z_OTとして、Hレベルを出力する。すなわち、オーバートラベル信号Z_OTの立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジを検出することにより、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出することができる。なお、位置PLから位置P3までの範囲、及び、位置P4から位置PRまでの範囲において、原点近傍信号Z_ENの信号レベルがHレベルに遷移されるが、これらの範囲において、原点信号Zが出力されることはないため、問題にならない。そのため、制御装置2は、これらの範囲における原点近傍信号Z_ENを無視してもよい。
以上のように、本実施形態におけるエンコーダ1aは、スケール3が位置情報パターン31と原点位置PZを示す原点位置パターン32とを有し、位置情報検出部41が位置情報パターン31を検出した位置情報信号を出力する。また、原点検出部42は、原点位置パターン32を検出して、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力する。そして、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2とに基づいて、原点位置PZの近傍位置を示す原点近傍信号Z_EN、及び、原点位置PZを示す原点信号Zを生成する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1aは、上記の各実施形態と同様に、原点位置PZを高精度に検出することができる。
また、本実施形態におけるエンコーダ1aは、スケール3が、位置検出に使用されるスケール3であって、位置情報パターン31とスケール3の端部の位置を示す端部位置パターン(33、34)とを有する。また、位置情報検出部41は、位置情報パターン31を検出した位置情報信号を出力する。原点検出部42(端部位置検出部)は、端部位置パターン(33、34)を検出して、第1信号Z1と第2信号Z2とを出力する。そして、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2とに基づいて、スケール3の位置情報を検出可能な範囲を示すオーバートラベル信号Z_OTを生成する。
これにより、エンコーダ1aは、自装置内でオーバートラベル信号Z_OTを生成することができる。つまり、本実施形態におけるエンコーダ1aは、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出するセンサ(例、干渉計など)をエンコーダ1aの外部に設ける必要がなく、簡易な構成により、オーバートラベル信号Z_OTを生成することができる。よって、本実施形態におけるエンコーダ1aは、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出することができる。
また、本実施形態において、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2との否定論理積に基づいて、オーバートラベル信号Z_OTを生成する。これにより、原点信号生成部50は、NAND回路66を用いた簡易な論理回路によって、オーバートラベル信号Z_OTを生成することができる。よって、本実施形態におけるエンコーダ1aは、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出することができる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態におけるエンコーダ1aについて説明する。
図13は、本実施形態における原点検出部42及び原点信号生成部50の構成を示す概略ブロック図である。
なお、本実施形態では、オーバートラベル信号Z_OTを生成する構成が異なる点を除き、第3の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態において、エンコーダ1a、ヘッド部4、及びスケール3の構成は、図1から図3に示される第1の実施形態における構成と同様である。また、本実施形態における原点信号アナログ処理部10は、図8に示される第2の実施形態における構成と同様である。
また、図13において、図11と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図13において、原点信号処理部60aは、2値化部(63、67)を備えている。
2値化部67は、2段階の閾値電圧(第1閾値電圧V1、第2閾値電圧V2)に基づいて、加算回路12から出力された和算信号(Z1+Z2)を2値化し、原点近傍信号Z_EN及びオーバートラベル信号Z_OTの2種類の信号を生成する。すなわち、2値化部67は、原点近傍信号Z_ENを生成する場合に、和算信号(Z1+Z2)を第2閾値電圧V2に基づいて2値化した2値化信号を生成する。ここで、第2閾値電圧V2は、第1閾値電圧V1より低い閾値電圧であり、例えば、上述した基準電圧((LV1+LV2)/2)である。2値化部67は、生成した2値化信号を原点近傍信号Z_ENとして出力する。
また、2値化部67は、オーバートラベル信号Z_OTを生成する場合に、和算信号(Z1+Z2)を第2閾値電圧V1に基づいて2値化反転した2値化反転信号を生成する。ここで、第1閾値電圧V1は、第2閾値電圧V2より高い閾値電圧であり、例えば、上述した中信号レベル(LV1+LV2)、及び高信号レベル(2LV2)の中間電圧((LV1+3LV2)/2)である。2値化部67は、生成した2値化反転信号をオーバートラベル信号Z_OTとして出力する。
なお、2値化部67は、生成した原点近傍信号Z_EN及びオーバートラベル信号Z_OTを並列して出力してもよいし、制御装置2から供給された制御指令又は制御信号に基づいて、原点近傍信号Z_ENとオーバートラベル信号Z_OTとを切り替えて出力する形態でもよい。
このように、原点信号生成部50は、第1信号Z1と第2信号Z2とを和算処理した信号に基づいて、オーバートラベル信号Z_OTを生成する。
次に、本実施形態におけるエンコーダ1aの動作について説明する。
本実施形態におけるエンコーダ1aにおいて、位置情報を生成する基本処理、原点信号Zの生成処理、及び、原点近傍信号Z_ENの生成処理は、第2の実施形態における処理と同様である。本実施形態では、オーバートラベル信号Z_OTを生成する処理が追加されている第2の実施形態と異なる。
図14は、本実施形態における原点近傍信号Z_ENの生成処理及びオーバートラベル信号Z_OTの生成処理の一例を説明する波形図である。
図14(a)は、原点検出部42の検出信号である第1信号Z1及び第2信号Z2のスケール位置に対する電圧波形を示している。また、図14(b)は、和算信号(Z1+Z2)のスケール位置に対する電圧波形を示している。また、図14(c)は、原点近傍信号Z_ENのスケール位置に対する電圧波形を示している。また、図14(d)は、オーバートラベル信号Z_OTのスケール位置に対する電圧波形を示している。
図14(a)から図14(c)に示される波形は、位置P3から位置P4までの範囲において、図9(a)から図9(c)に示される波形と同様である。位置PL側のスケール3の端部から位置P3までの範囲、及び、位置P4から位置PR側のスケール3の端部までの範囲における波形が図9(a)から図9(c)に示される波形と異なるため、この範囲について説明する。
位置PL及び位置P3において、和算信号(Z1+Z2)は、高信号レベル(2LV2)から中信号レベル(LV1+LV2)への遷移と、中信号レベル(LV1+LV2)から低信号レベル(2LV1)への遷移との2段階に遷移する(図14(b))。上述したように、2値化部67は、2段階の閾値電圧(第1閾値電圧V1、第2閾値電圧V2)に基づいて、加算回路12から出力された和算信号(Z1+Z2)を2値化する。そのため、2値化部67は、第1閾値電圧V1に基づいて和算信号(Z1+Z2)を2値化し、位置P3において、原点信号Z_ENの信号レベルをHレベルからLレベルに遷移させる(図14(c))。同様に、2値化部67は、第2閾値電圧V2に基づいて和算信号(Z1+Z2)を2値化反転し、位置PLにおいて、オーバートラベル信号Z_OTの信号レベルをLレベルからHレベルに遷移させる(図14(d))。
位置P4及び位置PRにおいても、位置PL及び位置P3においてと同様の処理がされる。その結果、2値化部67は、位置PLから位置PRまでの範囲で、オーバートラベル信号Z_OTの信号レベルをHレベルに遷移させる。
このように、原点信号生成部50は、位置PLから位置PRまでの範囲で、オーバートラベル信号Z_OTとして、Hレベルを出力する。すなわち、オーバートラベル信号Z_OTの立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジを検出することにより、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出することができる。なお、位置PL側のスケール3の端部から位置P3までの範囲、及び、位置P4から位置PR側のスケール3の端部までの範囲において、原点近傍信号Z_ENの信号レベルがHレベルに遷移されるが、これらの範囲において、原点信号Zが出力されることはないため、問題にならない。そのため、制御装置2は、これらの範囲における原点近傍信号Z_ENを無視してもよい。
以上のように、本実施形態におけるエンコーダ1aは、原点信号生成部50が、第1信号Z1と第2信号Z2とを和算処理した信号に基づいて、原点近傍信号Z_ENを生成する。これにより、原点信号生成部50は、加算回路12と2値化部67とを用いた簡易な回路によって、原点近傍信号Z_ENを生成することができる。これにより、本実施形態におけるエンコーダ1aは、第2の実施形態と同様に、本実施形態におけるエンコーダ1aは、原点位置PZを高精度に検出することができる。
また、本実施形態におけるエンコーダ1aは、原点信号生成部50が、第1信号Z1と第2信号Z2とを和算処理した信号に基づいて、オーバートラベル信号Z_OTを生成する。これにより、原点信号生成部50は、加算回路12と2値化部67とを用いた簡易な回路によって、オーバートラベル信号Z_OTを生成することができる。そのため、本実施形態におけるエンコーダ1aは、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出するセンサ(例、干渉計など)をエンコーダ1aの外部に設ける必要がなく、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出することができる。
上記の各実施形態において、図2及び図3に示されるヘッド部4及びスケール3を適用する一例についで説明したが、ヘッド部4及びスケール3に他の変形例を適用することが可能である。なお、後述する各変形例を適用したエンコーダ1(1a)は、上記の各実施形態と同様に、原点位置PZを高精度に検出することができる。
以下、ヘッド部4及びスケール3の変形例について説明する。
<第1の変形例>
図15及び図16は、ヘッド部4及びスケール3の第1の変形例の構成を示す図である。図15及び図16において、図2及び図3と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図15及び図16に示すように、第1の変形例は、スケール3が、第1の原点トラック351と第2の原点トラック352との2つの原点トラック35を有している点がことなる。すなわち、原点トラック35は、第1の原点トラック351と第2の原点トラック352を有している。この2つの原点トラック(351、352)は、位置情報パターン31を間に配置するように、位置情報パターン31とスケール位置検出方向に平行に配置されている。
第1の原点トラック351には、原点位置パターン321及び端部位置パターン(331、341)が形成されている。すなわち、原点位置パターン321と端部位置パターン(331、341)とは、同じトラック(原点トラック351)に形成されている。
また、第2の原点トラック352には、原点位置パターン322及び端部位置パターン(332、342)が形成されている。すなわち、原点位置パターン322と端部位置パターン(332、342)とは、同じトラック(原点トラック352)に形成されている。
原点位置パターン32は、原点位置PZを中心に対称に形成されている第1の原点位置パターン321と第2の原点位置パターン322とを有している。
端部位置パターン33は、スケール3の一方の端部位置(PL)を検出するためのパターンであり、端部位置パターン331及び端部位置パターン332を有している。
端部位置パターン34は、スケール3の他方の端部位置(PR)を検出するためのパターンであり、端部位置パターン331及び端部位置パターン332を有している。
第1受光素子421は、第1の原点位置パターン321及び端部位置パターン(331、341)を透過した光を検出して第1信号Z1を生成し、生成した第1信号Z1を出力する。
第1受光素子422は、第2の原点位置パターン322及び端部位置パターン(332、342)を透過した光を検出して第2信号Z2を生成し、生成した第2信号Z2を出力する。
ここで、第1受光素子421と第2受光素子422とは、図16に示すように、第1信号Z1と第2信号Z2とが原点位置PZに対して互いに異なる信号レベルに遷移する信号になるように配置されている。すなわち、第1受光素子421は第1の原点位置パターン321の位置PR側の境界を検出する位置に配置され、第2受光素子422は第2の原点位置パターン322の位置PL側の境界を検出する位置に配置されている(図16参照)。
以上のように、第1の変形例では、第1の原点位置パターン321と第2の原点位置パターン322が、原点位置PZを中心に対称に形成されている。これにより、スケール3が光源43からの照射光軸を中心に回転した位置ズレが発生し場合であっても、正確に原点位置PZを検出することができる。また、第1の原点位置パターン321及び第2の原点位置パターン322の位置検出方向の長さを変更することにより、上述した間隔L1及び間隔L2を変更できる。そのため、第1の変形例では、原点近傍の範囲を任意に変更することができる。
また、第1の変形例では、端部位置パターン331及び端部位置パターン332の位置検出方向におけるパターンの位置を一致させて形成することにより、図12(a)の波形における位置PLと位置P3を一致させることができる。また、端部位置パターン341及び端部位置パターン342の位置検出方向におけるパターンの位置を一致させて形成することにより、図12(a)の波形における位置P4と位置PRを一致させることができる。
これにより、図12(c)の位置PLから位置P3までの範囲、及び、位置P4から位置PRまでの範囲において、原点近傍信号Z_ENの信号レベルがHレベルに遷移されることを防止することができる。
<第2の変形例>
図17は、ヘッド部4及びスケール3の第2の変形例の構成を示す図である。
第2の変形例は、第1の変形例における第1受光素子421と第2受光素子422との配置を変更した変形例である。
図17に示すように、第2の変形例では、第1受光素子421は第1の原点位置パターン321の位置PL側の境界を検出する位置に配置され、第2受光素子422は第2の原点位置パターン322の位置PR側の境界を検出する位置に配置されている。第1受光素子421及び第2受光素子422は、原点位置PZを中心に対称に配置されている。
また、端部位置パターン331及び端部位置パターン332の位置検出方向におけるパターンの位置をずらして形成することにより、図12(a)の波形における位置PLと位置P3を一致させることができる。また、端部位置パターン341及び端部位置パターン342の位置検出方向におけるパターンの位置をずらして形成することにより、図12(a)の波形における位置P4と位置PRを一致させることができる。
これにより、図12(c)の位置PLから位置P3までの範囲、及び、位置P4から位置PRまでの範囲において、原点近傍信号Z_ENの信号レベルがHレベルに遷移されることを防止することができる。
<第3の変形例>
図18は、ヘッド部4及びスケール3の第3の変形例の構成を示す図である。
第3の変形例は、上記の各実施形態における透過型の検出方式を反射型の検出方式に変更した変形例である。
図18において、ヘッド部4は、位置情報検出部41、原点検出部42(421、422)、光源43、レンズ44、インデックス格子45、及び原点用スリット46を備えている。
スケール3は、第1の実施形態と同様のパターンが形成されているが、光源43から照射された光を反射するように形成されている。
インデックス格子45は、レンズ44と位置情報パターン31との間に配置されている。インデックス格子45は、例えば、所定のピッチで格子状のパターンが形成された回折格子であって、位置検出方向に沿って周期的に形成された回折パターンを有する透過型の回折格子である。インデックス格子45は、レンズ44を透過した平行光を受光し、回折光を位置情報パターン31に出射する。
位置情報検出部41及び原点検出部42(421、422)は、スケール3の反射光を受光するため、スケール3のパターン面に対向して配置されている。位置情報検出部41は、上述した回折光の反射光を受光して、位置情報信号を出力する。
原点用スリット46は、レンズ44と原点トラック35との間に配置され、原点検出部42(421、422)が第1信号Z1及び第2信号Z2が急峻なエッジを持った信号を出力できるように機能する。
以上のように、第3の変形例では、インデックス格子45を備えるため、高精度に位置情報を検出することができる。また、原点用スリット46により急峻なエッジを持った第1信号Z1及び第2信号Z2を得ることができる。これにより、第3の変形例を適用したエンコーダ1(1a)は、原点位置PZを高精度に検出することができる。
<第4の変形例>
図19は、ヘッド部4及びスケール3の第4の変形例の構成を示す図である。
第4の変形例は、波長変調による検出方式を適用した変形例である。なお、第4の変形例において、原点位置パターン32及び端部位置パターン(33、34)の検出方式は、上記の各実施形態と同様である。
図15において、ヘッド部4は、光源部40、インデックス格子45、一対のミラー48a、48b、位置情報検出部41、及びガラスブロック47を有する。
光源部40は、変調部49、光源43、レンズ44を含む。
変調部49は、例えば、光源43に供給される電流を変化させることによって、光源43から出射される光の波長を周期的に変化させる。変調部49は、例えば、光源43から出射される光の波長λ=850nmを、Δλ=±5nm分だけ変化させることができる。つまり、変調部49は、光源43から出射される光の波長をλ=845〜855nmの範囲で変化させることができる。
光源43は、例えばレーザ光を出射するレーザ素子であって、変調部49により変調されたコヒーレントな光を−Y軸方向に向けて出射する。
レンズ44は、光源43から出射された光を受光し、平行光に変換する。
インデックス格子45は、光源部40から出射された光を受光し、異なる位置から第1の光LL1および第2の光LL2を出射する。例えば、インデックス格子45は、所定のピッチで格子状のパターンが形成された回折格子であって、X軸方向に沿って周期的に形成された回折パターンを有する透過型の回折格子である。インデックス格子45は、レンズ44を透過した平行光を受光し、複数の回折光を出射する。
インデックス格子45によって回折された回折光のうち、レンズ44からインデックス格子45にそのまま入射し、インデックス格子45から出射した光を第1の光LL1とし、ガラスブロック47を透過後、インデックス格子45から出射した光を第2の光LL2とする。ここで、第1の光LL1は、インデックス格子45から所定の回折角で−X軸方向側に回折された−1次回折光であって、第2の光LL2は、インデックス格子45から所定の回折角で+X軸方向側に回折された+1次回折光である。
ミラー48a、48bは、インデックス格子45から出射された第1の光LL1と第2の光LL2が、位置情報パターン31において重なるように、第1の光LL1と第2の光LL2の進行方向を変える光学部材である。図19に示す通り、ミラー48a、48bは、インデックス格子45と位置情報パターン31との間に配置され、それぞれの反射面が、インデックス格子45と位置情報パターン31の面方向(入射面方向又はX−Z軸方向)と直交する方向(Y−Z軸方向)に、向かい合って配置されている。ミラー48aは、インデックス格子45から出射された第1の光LL1を、ミラー48bは、第2の光LL2を、位置情報パターン31に向けて、それぞれ反射させる。なお、第4の変形例を適用したエンコーダ1(1a)は、ミラー48a、48bのうち少なくとも一方に代えて、インデックス格子45から出射された第1の光LL1と第2の光LL2が、位置情報パターン31において重なるように、第1の光LL1と第2の光LL2の進行方向を変える透過型の回折格子を利用することもできる。
位置情報パターン31は、第1の光LL1と第2の光LL2が重なる位置に配置され、光源部40、インデックス格子45、ミラー48a、48b、位置情報検出部41およびガラスブロック47に対して相対的に変位する移動体に設けられた回折格子である。位置情報パターン31は、この変位による移動方向(X軸方向)に沿って周期的に形成された回折パターンが形成された回折格子である。位置情報パターン31に入射した第1の光LL1および第2の光LL2は、一部が重なり合い、干渉する。
位置情報パターン31は、例えば、透過型の回折格子であって、第1の光LL1および第2の光LL2に基づく干渉光を回折し、同一方向(−Y軸方向)、すなわち位置情報検出部41に向けて出射する。
このように、インデックス格子45、ミラー48a、48bおよび位置情報パターン31は、位置情報パターン31に入射した第1の光LL1および第2の光LL2が干渉するような位置関係で配置されている。また、インデックス格子45、ミラー48a、48bおよび位置情報パターン31は、インデックス格子45を出射してから位置情報パターン31に入射するまでの、第1の光LL1の光路長と第2の光LL2の光路長とが等しくなる位置関係を有する。
位置情報検出部41は、位置情報パターン31から出射した干渉光を受光し、干渉光の干渉強度を示す光電変換信号を出力する。この位置情報検出部41において変換された光電変換信号は、図示しない位置情報パターン31の移動量検出装置に出力される。なお、位置情報パターン31は、透過型に限られず、例えば、反射型の回折格子であってもよく、この場合、位置情報検出部41は、反射光を受光できる位置に配置されることになる。
ガラスブロック47は、光源部40とインデックス格子45との間の、第1の光LL1の光路上あるいは第2の光LL2の光路上のいずれか一方に配置され、レンズ44から入射した平行光の一部を透過する。ガラスブロック47は、所定の屈折率N1を有し、レンズ44から出射される平行光の進行方向(Y軸方向)に、所定の厚さDを有する。
本実施の形態において、ガラスブロック47は、第2の光LL2の光路上に配置される。
これにより、ガラスブロック47を透過する第2の光LL2の光路長は、この屈折率N1および厚さDの大きさに応じて、空気中を透過する第1の光LL1の光路長に比べて長くなる。つまり、第2の光LL2の光源43から位置情報パターン31における第2の光路の光路長は、第1の光LL1の光源43から位置情報パターン31における第1の光路の光路長に比べて長くなる。ここで、光路長とは、空間的な距離(行路)に屈折率をかけた光学的距離である。
このように、光源43から出射された変調光に基づく第1の光LL1および第2の光LL2が、位置情報パターン31に干渉した状態で所定の位相差を有することにより、ヘッド部4は、位置情報パターン31上に、移動方向(X軸方向)に周期的に変化する干渉縞を得ることができる。なお、干渉縞の周期的な変化は、変調部49により変調された波長の周期的な変化に基づくものであって、位置情報検出部41により得られる光電変換信号は、位置情報パターン31の移動情報(位置情報)を変調部49による波長の変調信号で変調したもので表される。したがって、位置情報検出部41により得られる光電変換信号は、位置情報パターン31の移動情報(位置情報)と、光源43から出射される変調光の周期的な変化の双方に基づくものであり、この光電変換信号に基づき、既知である変調部49の変調情報を利用して、位置情報パターン31の移動情報(位置情報)を得ることができる。
次に、第4の変形例におけるヘッド部4による干渉光検出方法の一例について説明する。
変調部49により光の波長が変調された変調光は、光源43から−Y軸方向に出射される。光源43から出射された変調光は、レンズ44を透過して平行光に変換される。レンズ44により変換された平行光は、一部がそのままインデックス格子45に入射し、インデックス格子45によって第1の光LL1に回折される。
この第1の光LL1は、インデックス格子45から−X軸方向側に偏向して出射する。
一方、レンズ44から出射した平行光の他の一部は、ガラスブロック47を透過し、インデックス格子45に入射する。ガラスブロック47を介してインデックス格子45を透過した光は、インデックス格子45により第2の光LL2に回折される。この第2の光LL2は、インデックス格子45から+X軸方向側に偏向して出射する。なお、第1の光LLおよび第2の光LL2は、インデックス格子45の異なる位置から出射している。
インデックス格子45から出射した第1の光LL1は、ミラー48aによって+X軸方向側に偏向して反射され、位置情報パターン31に入射する。一方、インデックス格子45から出射した第2の光LL2は、ミラー48bによって−X軸方向側に偏向して反射され位置情報パターン31に入射する。
位置情報パターン31に入射した第1の光LL1および第2の光LL2は、位置情報パターン31の回折パターン上において一部が重なり合っており、位置情報パターン31上には周期的に変化する干渉縞が形成される。
位置情報パターン31に入射した第1の光LL1および第2の光LL2は、ともに、位置情報パターン31により−Y軸方向に回折される。位置情報パターン31を出射した第1の光LL1および第2の光LL2に基づく干渉光は、位置情報検出部41に入射し、干渉光の干渉強度を示す光電変換信号に変換される。
位置情報パターン31が移動した場合、位置情報パターン31に入射した第1の光LL1および第2の光LL2の干渉状態が変化し、位置情報検出部41に入射する光の光量が正弦波状に変化する。
以上のように、第4の変形例を適用したエンコーダ1(1a)は、スケール3のうち少なくとも位置情報パターン31に照射する光を変調する変調部49を備えている。これにより、第4の変形例を適用したエンコーダ1(1a)は、高精度に位置情報を検出することができる。
<第5の変形例>
図20は、ヘッド部4及びスケール3の第5の変形例の構成を示す図である。
第5の変形例は、第4の変形例の波長変調による検出方式を反射型に適用した変形例である。なお、第5の変形例において、位置情報検出部41が、第1の位置情報検出部411と第2の位置情報検出部412との2つ検出部を有している点を除き、第4の変形例と同様である。したがって、第5の変形例を適用したエンコーダ1(1a)は、第4の変形例と同様に、高精度に位置情報を検出することができる。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態における駆動システムについて説明する。
図21は、本実施形態における駆動システム100の構成を示す概略ブロック図である。この図において、図1及び図10と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態は、上記の各実施形態におけるエンコーダ1(1a)を使用して、駆動対象を駆動する駆動システム100である。なお、本実施形態では、駆動対象の一例としてステージ6を駆動する駆動システム100について説明する。
図21において、駆動システム100は、エンコーダ1(1a)、制御装置2、ステージ6、及び駆動部7を備えている。
エンコーダ1(1a)は、スケール3、ヘッド部4、及びエンコーダ処理部5を備えている。
ステージ6(駆動対象)は、例えば、スケール3に固定されており、駆動部7によって駆動される。
駆動部7は、ステージ6をスケール3における位置検出方向に相対的に駆動する。
制御装置2は、制御信号線C1を介してエンコーダ1(1a)のエンコーダ処理部5と接続されている。この制御信号線C1を介して、エンコーダ1(1a)は、上述した位置情報、原点信号Z、原点近傍信号Z_EN、及びオーバートラベル信号Z_OTを制御装置2に供給する。
また、制御装置2は、制御信号線C2を介して駆動部7と接続されている。制御装置2は、この制御信号線C2を介して駆動部7を制御する。
制御装置2は、エンコーダ1(1a)によって検出されたステージ6の位置情報に基づいて駆動部7を制御する制御部21を有している。すなわち、制御部21は、エンコーダ1(1a)から供給されたステージ6の位置情報に基づいて、ステージ6をスケール3における位置検出方向に相対的に駆動させる駆動部7を制御する。
制御部21は、原点近傍信号Z_ENに基づいて、ステージ6の位置が原点位置PZの近傍であるか否かを判定し、原点位置PZの近傍であると判定した場合に、原点信号Zに基づいて原点位置PZを検出する。
これにより、エンコーダ1(1a)が生成した原点近傍信号Z_ENにより、原点近傍位置を検出できるため、本実施形態における駆動システム100は、外乱などのノイズによる原点位置PZの誤検出を低減することができる。また、原点近傍位置を検出するセンサをエンコーダ1(1a)の外部(例、干渉計など)に設ける必要がなく、本実施形態における駆動システム100は、簡易な構成により、高精度に原点位置PZを検出することができる。
また、制御部21は、ステージ6の位置が原点位置PZの近傍であると判定した場合に、駆動部7にステージ6を駆動する速度を低減させる。
これにより、本実施形態における駆動システム100は、高精度に原点位置PZを検出することができる。
また、制御部21は、オーバートラベル信号Z_OTに基づいてステージ6の位置が駆動可能な範囲外であるか否かを判定し、ステージ6の位置が駆動可能な範囲外であると判定した場合に、駆動部7に駆動を停止させる。
これにより、本実施形態における駆動システム100は、エンコーダ1aが生成したオーバートラベル信号Z_OTに基づいてオーバートラベル位置(PL、PR)を検出することができる。そのため、オーバートラベル位置(PL、PR)を検出するセンサをエンコーダ1aの外部に設ける必要がなく、本実施形態における駆動システム100は、簡易な構成により、ステージ6を安全に駆動することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上記の各実施形態において、エンコーダ処理部5(制御部)は、生成したオーバートラベル信号Z_OTを外部の制御装置2に出力する形態を説明したが、オーバートラベル信号Z_OTに基づいてオーバートラベル情報を生成し、生成したオーバートラベル情報を外部の制御装置2に出力する形態でもよい。また、エンコーダ処理部5は、位置情報信号に基づいて算出された位置情報と、このオーバートラベル情報と、を外部の制御装置2に出力する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、エンコーダ処理部5は、生成した原点近傍信号Z_ENを外部の制御装置2に出力する形態を説明したが、原点近傍信号Z_ENに基づいて原点近傍情報を生成し、生成したオーバートラベル情報を外部の制御装置2に出力する形態でもよい。また、エンコーダ処理部5は、位置情報信号に基づいて算出された位置情報と、この原点近傍情報と、を外部の制御装置2に出力する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、スケール3がリニアスケールである形態について説明したが、円盤型や扇型のスケール3を用いてロータリー式のエンコーダに適用する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、原点信号Zと原点近傍信号Z_ENとは、常に出力される形態を説明したが、エンコーダ処理部5が原点近傍信号Z_ENに基づいて原点信号Zの出力を停止させる制御を行う形態でもよい。なお、上記の各実施形態において、生成した原点近傍信号Z_ENは、原点近傍位置P1、P2でHレベルからLレベルに遷移する形態でもよい。また、上記の各実施形態において、生成したオーバートラベル信号Z_OTは、オーバートラベル位置(PL、PR)でHレベルからLレベルに遷移する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、位置情報パターン31にインクリメンタルパターンを用いる形態を説明したが、アブソリュートパターンを用いる形態でもよいし、アブソリュートパターンとインクリメンタルパターンを併用する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、原点位置PZ及びオーバートラベル位置(PL、PR)を制御装置2が検出する形態を説明したが、エンコーダ1(1a)の内部で検出して、制御装置2に出力する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、ヘッド部4が固定され、スケール3が変位方向に移動する形態を説明したが、スケール3が固定され、ヘッド部4が変位方向に移動する形態でもよい。
また、上記の第3の変形例において、原点用スリット46を用いて、第1信号Z1及び第2信号Z2の出力の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを急峻にさせる形態を説明したが、他の方式によって、エッジを急峻にさせる形態でもよい。
また、上記の第5の実施例において、ステージ6を駆動する駆動システム100にエンコーダ1(1a)を適用する形態を説明したが、この形態に限定されるものではない。例えば、工作機械、精密機械、半導体のチップマウンタ、ステッパ装置などの駆動システムに適用してもよい。
上述のエンコーダ1(1a)及び制御装置2は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述したエンコーダ1(1a)及び制御装置2の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
1,1a…エンコーダ、2…制御装置、3…スケール、5…エンコーダ処理部、6…ステージ、7…駆動部、21…制御部、41…位置情報検出部、42…原点検出部、50…原点信号生成部、31…位置情報パターン、32,321,322…原点位置パターン、33,34,331,332,341,342…端部位置パターン、100…駆動システム

Claims (15)

  1. スケールとヘッド部とを備え、
    前記スケールは、位置情報を検出するための位置情報パターンと基準位置を示す基準位置パターンとを有し、第1のトラックと第2のトラックとが、前記位置情報パターンを間に配置するように、スケール位置検出方向に平行に配置されており、
    前記基準位置パターンには、前記第1のトラックに形成されている第1の基準位置パターンと、前記第2のトラックに形成されている第2の基準位置パターンとが含まれ、
    前記第1の基準位置パターンと、前記第2の基準位置パターンとは、前記基準位置を中心に対称に形成されており、
    前記ヘッド部は、
    光源から出射される光を周期的に変化させて変調する変調部と、
    前記変調された光を前記位置情報パターンに入射する光学素子と、
    前記位置情報パターンを検出した位置情報信号を出力する位置情報検出部と、
    前記基準位置パターンを検出して、第1信号と第2信号とを出力する基準位置検出部と、
    前記第1信号と前記第2信号とに基づいて、前記基準位置の近傍位置を示す基準位置近傍信号、及び、前記基準位置を示す基準信号を生成する信号生成部と、
    を備えるエンコーダ。
  2. 前記変調部は、前記光源から出射される光の波長を周期的に変化させる請求項1に記載のエンコーダ。
  3. 前記光学素子は、前記基準位置パターンに前記変調された光を入射する請求項1又は請求項2に記載のエンコーダ。
  4. 前記第1信号と前記第2信号とは、前記基準位置に対して互いに異なる信号レベルに遷移する信号である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  5. 前記信号生成部は、
    前記第1信号及び前記第2信号が共に、互いに異なる信号レベルに遷移する場合に前記基準信号の信号レベルを遷移させ、前記第1信号又は前記第2信号が前記基準位置パターンを検出している信号レベルである場合に、前記基準位置の近傍位置であることを示す信号レベルに前記基準位置近傍信号を遷移させる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  6. 前記第1信号と前記第2信号とは、前記基準位置に対して対称な信号である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  7. 前記信号生成部は、
    前記第1信号と前記第2信号との排他的論理和に基づいて、前記基準位置近傍信号を生成する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  8. 前記信号生成部は、
    前記第1信号と前記第2信号とを和算処理した信号に基づいて、前記基準位置近傍信号を生成する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  9. 前記基準位置検出部は、第一受光部と、第二受光部とを備え、
    記第一受光部は、前記第1の基準位置パターンを検出し、
    前記第二受光部は、前記第2の基準位置パターンを検出する、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  10. 前記スケールは、前記スケールにおける端部の位置を示す端部位置パターンを有し、
    前記基準位置検出部は、前記端部位置パターンを検出して、当該検出結果に応じた信号レベルに前記第1信号及び前記第2信号を遷移させ、
    前記信号生成部は、前記第1信号と前記第2信号とを和算処理した信号を第1閾値電圧により2値化して、前記基準位置検出部が前記スケールの位置情報を検出可能な範囲を示すオーバートラベル信号を生成するとともに前記和算処理した信号を前記第1閾値電圧より低い閾値電圧である第2閾値電圧により2値化して前記基準位置近傍信号を生成する、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  11. 前記位置情報信号に基づいて算出された位置情報と、前記オーバートラベル信号に基づいてオーバートラベル情報と、を外部の制御装置に出力する制御部を備える、
    請求項10に記載のエンコーダ。
  12. 前記位置情報信号に基づいて算出された位置情報と、前記基準位置近傍信号に基づいて算出された近傍位置情報と、を外部の制御装置に出力する制御部を備える、
    請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のエンコーダ。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のエンコーダと、
    駆動対象を前記スケールにおける位置検出方向に相対的に駆動する駆動部と、
    前記エンコーダによって検出された前記駆動対象の位置情報に基づいて前記駆動部を制御する制御部を有する制御装置と、
    を備える駆動システム。
  14. 前記制御部は、
    前記基準位置の近傍位置であると判定した場合に、前記駆動部に前記駆動対象を駆動する速度を低減させる、
    請求項13に記載の駆動システム。
  15. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のエンコーダによって検出された駆動対象の位置情報に基づいて、前記駆動対象を前記スケールにおける位置検出方向に相対的に駆動させる駆動部を制御する制御部を備える制御装置。
JP2011117179A 2011-05-25 2011-05-25 エンコーダ、駆動システム、及び制御装置 Active JP5927779B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011117179A JP5927779B2 (ja) 2011-05-25 2011-05-25 エンコーダ、駆動システム、及び制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011117179A JP5927779B2 (ja) 2011-05-25 2011-05-25 エンコーダ、駆動システム、及び制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012247221A JP2012247221A (ja) 2012-12-13
JP5927779B2 true JP5927779B2 (ja) 2016-06-01

Family

ID=47467810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011117179A Active JP5927779B2 (ja) 2011-05-25 2011-05-25 エンコーダ、駆動システム、及び制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5927779B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6129579B2 (ja) * 2013-02-22 2017-05-17 株式会社オーク製作所 露光装置
JP6148135B2 (ja) * 2013-09-24 2017-06-14 株式会社オーク製作所 露光装置
EP3052896A1 (en) * 2013-10-01 2016-08-10 Renishaw Plc. Position measurement encoder
JP7039642B2 (ja) * 2020-04-01 2022-03-22 株式会社東京精密 リニア・スケールを有するエンコーダ

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59178309A (ja) * 1983-03-30 1984-10-09 Sony Magnescale Inc 原点検出回路
JP3196487B2 (ja) * 1993-03-30 2001-08-06 松下電器産業株式会社 変移の測定方法および測定装置
JPH0712592A (ja) * 1993-06-21 1995-01-17 Canon Inc 変位原点検出装置
JPH09304112A (ja) * 1996-05-17 1997-11-28 Mitsutoyo Corp 光学式エンコーダ
JP3465483B2 (ja) * 1996-06-26 2003-11-10 ミノルタ株式会社 エンコーダ装置
JP3213552B2 (ja) * 1996-09-10 2001-10-02 株式会社リコー エンコーダの原点位置検出装置
JP2003097975A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Canon Inc ロータリーエンコーダの原点検出装置および回転情報測定装置
JP4254321B2 (ja) * 2003-04-15 2009-04-15 株式会社ニコン エンコーダ装置、ロボットシステム
JP2005283357A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Sendai Nikon:Kk 光電式エンコーダ
JP2006071535A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Mitsutoyo Corp 変位検出装置
JP2007127559A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Seiko Epson Corp 位置検出装置、スケールおよび位置検出装置の原点復帰方法
JP2010019575A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Nikon Corp エンコーダ装置および信号採択方法
JP5113000B2 (ja) * 2008-09-19 2013-01-09 株式会社ミツトヨ 光電式エンコーダ
KR20110086025A (ko) * 2008-10-23 2011-07-27 가부시키가이샤 니콘 인코더
CN102308187B (zh) * 2009-02-06 2015-03-04 株式会社尼康 编码器
JP2011021963A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Nikon Corp エンコーダ
JP5170045B2 (ja) * 2009-09-18 2013-03-27 株式会社安川電機 リニアエンコーダ、リニアモータ、リニアモータシステム、メインスケール及びリニアエンコーダの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012247221A (ja) 2012-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4924879B2 (ja) エンコーダ
JP5147367B2 (ja) エンコーダ
JP5479255B2 (ja) 光学式エンコーダ
JP5500075B2 (ja) エンコーダ
JP5927779B2 (ja) エンコーダ、駆動システム、及び制御装置
JP6400036B2 (ja) 位置検出装置、工作装置、および、露光装置
CN104457805A (zh) 编码器和使用编码器的装置
JP6465950B2 (ja) 光学式エンコーダ
JP5343980B2 (ja) エンコーダ
JP2007155720A (ja) 改良形補間エンコーダ
JP2007304097A (ja) 光学エンコーダ
JP5693840B2 (ja) 基準信号を検出可能な光ファイバ干渉型格子エンコーダ
JP2006343314A (ja) 光電式エンコーダ
JP6250525B2 (ja) エンコーダ
JP5998682B2 (ja) エンコーダ、符号板、駆動装置、及びロボット装置
JPS632323B2 (ja)
JP2015038443A (ja) エンコーダ及びエンコーダの原点リセット方法
JP5152613B2 (ja) エンコーダ
JP2016130728A (ja) 光学式位置測定装置
JP6115655B2 (ja) エンコーダ装置、及び装置
JP2014228303A (ja) エンコーダ装置
KR100283938B1 (ko) 선형자
JP2014202720A (ja) 光学式エンコーダ
JPH08226804A (ja) 変位情報検出装置及びこれを用いたドライブ制御装置
JP4716178B2 (ja) Xyステージ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5927779

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250