JP3196487B2 - 変移の測定方法および測定装置 - Google Patents

変移の測定方法および測定装置

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JP3196487B2
JP3196487B2 JP06075994A JP6075994A JP3196487B2 JP 3196487 B2 JP3196487 B2 JP 3196487B2 JP 06075994 A JP06075994 A JP 06075994A JP 6075994 A JP6075994 A JP 6075994A JP 3196487 B2 JP3196487 B2 JP 3196487B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動物体の変移の測定
方法と測定装置に関し、例えば、回転体の回転量、回転
角度あるいは移動体の位置等の変移を測定するための測
定方法及び測定装置に関する。
【0002】より詳細には、移動物体に取り付けられた
回折格子に可干渉性光束を入射させ、前記回折格子を通
過した回折光を互いに干渉させ、干渉した光の強度を測
定することにより、移動体に固定された回折格子の移動
状態を測定し、もって移動体の位置や移動量等の変移を
測定するものである。
【0003】
【従来の技術】従来の位置、角度測定方法を図36に示
す光学式エンコーダを用いて説明する。301は光源で
あり、302は、円周上に等ピッチのスリットまたは回
折格子306が配置されたA/B相信号領域と、円周上
にただ1つのスリット307が配置されたZ相信号領域
をもつ回転板であり、303は、回転板と同じピッチの
スリットまたは回折格子308が配置されたA/B相信
号領域部分と、円周上にただ1つのスリット309が配
置されたZ相信号領域をもつ固定板である。304は受
光器であり、回転板302と固定板303の透過光を検
出する。
【0004】回転板と固定板のA/B相信号領域を透過
する光を検出することにより、回転板の角度に応じた信
号(A/B相信号)を検出し、Z相信号領域を透過する
光を検出することにより、回転板の原点を示す信号(Z
相信号)検出できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来例に示した構成では、A/B相信号の変調度特性が劣
化するという問題がある。この問題を以下に説明する。
【0006】図26は従来における移動体の位置あるい
は角度の測定に使用される光学エンコーダの基本構成を
示している(特開平3−257419号公報)。
【0007】図26において、11は半導体レーザもし
くは比較的可干渉性の高い発光ダイオードよりなる光
源、12は光源11より出射された光を平行光にするコ
リメータレンズ、13は、図示の様に、断面が矩形波形
状の位相格子を有し、レンズ12から射出する平行光の
光軸に対して垂直に配置された固定回折板、14は、断
面が矩形波形状の位相格子を有し光軸に対して垂直に配
置された移動回折板であって、光軸に垂直方向(図面の
上下方向)に移動可能である。そして、固定回折板13
の位相格子と移動回折板14の位相格子とは、互いに同
じ周期を有している。
【0008】また、この固定回折板13及び移動回折板
14の山と谷との段差dは、光源11の波長λに対し
て、
【0009】
【数1】
【0010】を満たす様に形成されている。但し、m=
0、±1、±2、・・・であり、nは固定回折板13及
び移動回折板14を構成する材料の屈折率、n0 は固
定回折板13と移動回折板14との間の媒質の屈折率で
ある。
【0011】また、図26において、105は移動回折
板14を通過した光を集光する集光レンズ、16は集光
レンズ105により集光された回折像を電気信号に変え
て出力する受光器である。
【0012】移動回折板14は、例えば回転する回転体
に固定され、一方、固定回折板13は、静止した状態に
保持される。そして、固定回折板13に対する移動回折
板14の移動量を受光器16からの出力に基づいて導出
することで、回転体の回転量等が検出される。
【0013】以上のように構成された光学式エンコーダ
の従来例についてその動作を説明する。
【0014】まず、光源11から出射された光は、コリ
メータレンズ12により平行光にされた後、固定回折板
13に略垂直方向に入射される。
【0015】ところで、固定回折板13の山と谷との段
差dは、前述したように(数1)で表わされる関係にな
るように形成されている。
【0016】この場合、0次をはじめとする偶数次の回
折光の成分が0になること、及び±1次の回折光に大半
のエネルギー(各々40%程度)が集中することは周知
である。
【0017】従って、固定回折板13に入射した光は、
固定回折板13によって回折され、+1次の回折光11
0、−1次の回折光111、・・・として出射される。
【0018】これらの回折光110、111は、移動回
折板14に入射した後、さらに回折光として出射され
る。
【0019】また、固定回折板13同様、この移動回折
板14から出射された回折光は、0次をはじめとする偶
数次の回折光の成分が0になり、±1次の回折光に大半
のエネルギーが集中する。
【0020】移動回折板14から出射される回折光を
(n、m)(但し、nは固定回折板13による回折次
数、mは移動回折板14による回折次数)として表わす
と、移動回折板14を通過する光軸に平行な回折光は、
図26に示すように、(+1、−1)の回折光121、
(−1、+1)の回折光122、(−3、+3)の回折
光、(+3、−3)の回折光、・・・がある。但し、図
26においては、図示の都合上、3次の回折光以上の回
折光は省略している。
【0021】移動回折板14を光軸に対して垂直方向に
一定速度で移動させると、移動に伴って0次よりも高次
の回折光の位相は0次の回折光の位相に対して変化する
ので、(+k、−k)の回折光と(−k、+k)の回折
光とが干渉して得られる干渉波の光強度は、移動回折板
14に形成された格子の配列ピッチをpとすると、k/
pの周波数を持つ正弦波(基本周波数1/pのk倍周
波)を生じることは周知のことである。
【0022】従って、主要光量を占める(+1、−1)
の回折光121と(−1、+1)の回折光122とは互
いに干渉し、固定回折板13及び移動回折板14の基本
周波数に対して2倍の周波数を有する正弦波よりなる出
力が得られる。
【0023】本従来例は、前述した2倍周波の成分を利
用して精度の高い位置検出を可能とするものである。
【0024】しかしながら上記の従来例に示した構成で
は、変調度特性が劣化するという課題がある。
【0025】すなわち、従来例において光を有効に利用
するため、(+1、−1)の回折光と(−1、+1)の
回折光を全て集光レンズ105により集光する構成とす
ると、受光器16で検出される最小出力強度が0となら
ず、変調度特性が劣化するという課題がある。
【0026】このことについて、図27に示すモデルを
解析的に解くことにより説明する。図27において、光
源11の波長をλ、ビーム径をD、固定回折板13及び
移動回折板14の格子ピッチをp、集光レンズ105を
焦点距離fのフーリエ変換レンズとする。また、移動回
折板14の移動量を△x、一次回折光の回折角λ/pを
αとし、αは十分に小さく、sinα=tanα=αと
見なせるものとする。
【0027】また、固定回折板13及び移動回折板14
に形成された格子の断面形状を、簡単のために、複素振
幅を用いて cos(kαx)={exp(ikαx)+exp(−ikαx)}/2 で表し、固定回折板13をでた±1次回折光を平行光で
近似すると、移動回折板14上での+1次回折光の複素
振幅は Aφexp(−ikαx) と書け、また−1次回折光の複素振幅は Aφexp(ikαx) と書ける。但し、φ=exp(−ikgcosα)であ
り、Aは入射ビームの振幅を示す。
【0028】以上のように仮定すると、+1次回折光の
移動回折板14上での複素振幅f1は(数2)のように
表わされる。
【0029】
【数2】
【0030】同様にして、−1次回折光の移動回折板1
4上での複素振幅f2は(数3)のように表わされる。
【0031】
【数3】
【0032】ここで、+1次回折光の移動回折板14上
での広がりは、(−D/2−gα、D/2−gα)とな
る。
【0033】従って、(数2)をこの範囲でフーリエ変
換すると(数4)となる。但し、ω=2πx/(fλ)
である。
【0034】
【数4】
【0035】同様に、−1次回折光の広がりは(−D/
2+gα、D/2+gα)となるので、(数3)をこの
範囲でフーリエ変換すると(数5)となる。
【0036】従って、受光器16で検出される複素振幅
Fは(数6)となる。
【0037】
【数5】
【0038】
【数6】
【0039】(数6)に於て、第1項は(+1、−1)
と(−1、+1)の回折光を示し、第2項は(+1、+
1)の回折光を示し、第3項は(−1、−1)の回折光
を示している。
【0040】次に、第2項及び第3項が光軸(ω=0)
近傍に及ぼす影響について述べる。(数6)において、
ω=△x=0の時の、第1項の振幅はADとなる。
【0041】一方、第2、3の振幅は A|sin(kαD)|/(2kα)≦A/(2kα)
=Ap/(4π) となる。
【0042】ここで、D:0.5mm、p:10μmと
すると、第2項/第1項及び第3項/第1項は0.00
16以下となる。
【0043】従って、光軸近傍では第2、3の項は十分
に小さく無視でき、受光器16で検出されるのは第1項
のみとなる。よって、この(数6)の第1項のみについ
て考える。
【0044】図28は移動回折板14の移動量△x=0
の場合、つまり、最大出力強度の場合の受光器16での
強度分布を示している。図28より、光軸上の点で最大
の強度となっていることがわかる。但し、この計算には
λ:633nm、g:2mm、f:5mm、p:10μ
m、D:0.5mmを用いた。
【0045】図29は最小出力強度となるる場合(kα
△x=π/2、つまり、△x=p/4)の強度分布を示
している。但し、強度の正規化は図28の最大強度で行
った。また、この時、(数6)の第1項は(数7)のよ
うになる。
【0046】
【数7】
【0047】図29及び(数7)より、光軸外で光が存
在することがわかる。このような光が存在すると、変調
度特性が劣化する。
【0048】実際、上記の値を用い、更に受光器6の大
きさを50μmとした場合の変調特性を図30に示す。
この時の変調度は、0.51となった。但し、 変調度=(最大出力強度−最小出力強度)/(最大出力
強度−最小出力強度) とした。
【0049】このような影響を除去するために、ピンホ
ール等により光軸外の光を遮光する方法が考えられる
が、図29の場合には主要光量をしめるビーム径が12
μmと小さいため、ピンホールはそれ以下の2〜3μm
程度にする必要がある。
【0050】しかし、この場合にも光を検出し、変調度
特性は劣化する。また、このピンホールと光軸との位置
調整が困難であることと、このような小さなピンホール
を用いると光量損失が大きく、受光器16から得られる
電気信号は、微弱なものとなりノイズに弱くなることは
言うまでもない。
【0051】さらに、回転板の幾何学的中心とその回転
中心がずれている、すなわち偏心があると、A/B相信
号に累積誤差が生じるという問題がある。
【0052】この問題を図31の模式図を用いて説明す
る。51は光源、52は光源51の射出光を平行光化す
るコリメータレンズ、53は円周上に等間隔のスリット
を持った回転板、54は回転板53と同じスリット間隔
を持つ固定板、55は回転板53と固定板54を通過し
た光を検出する受光器である。
【0053】回転板53が回転すると、回転板53のス
リット開口部と固定板54のスリット開口部の相対的な
位置関係が変化するため、受光器55での受光量は、こ
の一関係の変化に応じて変化する。
【0054】この場合の光受光器55の出力信号の変化
を図32に示す。回折が生じない程度にスリット間隔が
広い場合には、出力信号は、同図(a)に示す様に変化
する。
【0055】また回転板53と固定板54の間隔に対し
てスリットピッチがある程度小さいと、スリットにおけ
る光の回折の影響で受光器55の波形は山と谷の角が丸
くなり、図32(b)のように正弦波に近くなる。
【0056】今、簡単化のために信号波形を正弦波で近
似すると、受光器55の出力は(数8)に示すようにな
る。
【0057】
【数8】
【0058】ただし、Aは信号振幅、Bは信号の直流成
分、Nは回転板53に形成されたスリット数、θは回転
角である。
【0059】回転板53の偏心による累積誤差について
図33を参照して説明する。図33は回転板53上のビ
ーム照射位置およびビーム軌跡を示した説明図であり、
同図において、回転板53の回転中心60と回転板中心
61との間に偏心εがあると、点62の回転角すなわち
回転中心60に対する角度θと、回転板中心61に対す
る角度θaは異なるものとなる。
【0060】回転中心60と受光器55間の距離をrと
し、δ=θ−θaとすると、図より、δ=(ε/r)cosθ
となる。受光器55の信号出力は、回転板中心61に対
する角度θaに基づくので、出力信号は(数9)に示す式
のようになる。
【0061】
【数9】
【0062】ここで、回転角θがθ=0からθまで回転
したときの受光器55のパルス数は
【0063】
【数10】
【0064】であるので、θ=αからθ=βまで回転し
たときのパルス数は、
【0065】
【数11】
【0066】となり、真のパルス数N(β−α)との差、
すなわち信号の累積誤差は、
【0067】
【数12】
【0068】となる。
【0069】α=0、β=πのときに最大の累積誤差が
生じ、Nε/(πr)パルスとなる。例えば、1回転のパ
ルス数をN=10000、回転中心からの受光器の位置
r及び偏心量εをそれぞれ、20mm、10μmとした場
合、累積誤差として1.6パルスが生じ、10000パ
ルスのエンコーダとしては誤差が大きすぎるため使用で
きない。
【0070】累積誤差を小さくするためには、前記のr
を大きくするか、または偏心εを小さくすればよい。
【0071】しかし、累積誤差を、例えば0.1パルス
以下とするためには、r>320mmとしなければなら
ず、エンコーダが非常に大型化するという問題がある。
また偏心εを小さくする方法で対処するには、この場
合、ε<0.6μmとしなければならず、回転板53の
組み立てが非常に困難となる。
【0072】このため、従来、高分解能を必要とするエ
ンコーダでは、回転板53の回転中心に対して対称な2
点に受光器を配置し、それぞれの受光器で検出した光強
度の算術平均を用いて累積誤差の発生を防ぐ方法が採ら
れてきた。
【0073】以下にその原理を説明する。回転板に偏心
があるときの2つの受光器での出力は(数9)の式を用い
ると(数13)、(数14)に示す式で得られる。
【0074】
【数13】
【0075】
【数14】
【0076】簡単化のためにA1=A2=A、B1=B
2=Bとすると、2つの出力の算術平均は、(数15)に
示す式で得られる。
【0077】
【数15】
【0078】(数15)よりsin(Nθ)、すなわち信号
のパルスの周期に関する項から偏心εの影響が消えてい
るので、偏心による累積誤差は生じないことがわかる。
【0079】しかし、(数15)から明かな様に、得ら
れる信号の振幅には、cos{(Nε/r)cosθ}の項が掛
け合わされており、偏心εがあると回転角により信号振
幅が変化することを表している。
【0080】そして|Nε/r|>πとなると、回転板
の1回転中に信号振幅がゼロとなる部分が生じるため、
エンコーダとして用いるためには|Nε/r|<πとす
る必要がある。
【0081】例えば、N=10000、r=20mmとす
ると、偏心εを6.3μm以下とする必要がある。この
ため、エンコーダの小型化、高分解能化のためには高精
度な回転板の組立調整が必要となり、コストアップとな
る。また、負荷による軸偏心も小さくしなければならな
いため、軸受けが大型化し装置が重量化すると共に、使
用条件も制限されるという問題を有していた。
【0082】さらに、光源の強度の変化によりエンコー
ダの原点の位置検出精度が劣化するという問題がある。
この問題を以下に説明する。
【0083】従来より物体の位置を非接触で検出するこ
とは広く行われており、例えば特開平2−44202号
公報に示されている様に、物体に光を照射しその像をテ
レビカメラ上に投影し、リニアアレイセンサの出力信号
を2値化して位置を検出するものや、また、移動する物
体(以下移動体と記す)の基準位置を検出するには移動
体にスリットを設け、光源からの出射光はこのスリット
を通して受光部を照射し、受光部の出力信号を2値化し
て得るものがある。
【0084】以下、従来の位置検出方法の一例について
図34および図35を参照しながら説明する。
【0085】図34は従来の位置検出装置の平面図を示
すものである。図34において、251は光源、252
は移動体であり、この移動体252上にスリット253
が設けられている。254は受光部である。移動体25
2は光源251と受光部254の間にあり、光源251
と受光部254を結ぶ軸に対し垂直方向に移動する。
【0086】以上のように構成された位置検出装置につ
いて、その動作について説明する。
【0087】図35(a)は、移動体252のスリット
253を通過した光ビーム255と受光部254とを描
いたものである。移動体は、同図において、x軸に沿っ
て左から右へ移動しているものとする。従って、光ビー
ム255は、移動体252の移動により受光部254上
を走査する。
【0088】このとき受光部254の出力は図35
(b)に示す信号波形となる。受光部254にはいる散
乱光等の影響を防ぐために、適当なしきい値を設けて、
この出力を2値化することにより、移動体252の基準
位置信号を得るものである。
【0089】しかしながら、この場合、以下の課題があ
る。すなわち、光源の射出光強度が変動すると、結果と
して相対的なしきい値レベルの変動と同様な影響が現
れ、このため基準位置信号のパルス幅および信号エッジ
の位置が変化し位置検出精度が劣化する。
【0090】また、受光部254上のビームが小さくな
るほど、移動体252の変位に対する受光部254の出
力信号の変化率は大きくなり、受光部254に入る錯乱
光によるノイズや電気的なノイズに対する位置検出精度
の劣化が少なくなる。
【0091】しかしビームを小さくするためにスリット
253を小さくし過ぎると、回折が生じ受光部254上
のビームは逆に大きくなる。
【0092】さらに、スリット253を小さくすると受
光部254での光量が少なくなり、ノイズによる誤差が
大きくなる。
【0093】回折の影響を防ぐためにスリット253と
受光部254間のギャップを小さくすることも考えられ
るが、このギャップを小さくすると、移動体と受光部と
が接触して、互いに損傷を受ける危険がある。
【0094】また、短い所定幅のパルスを得るために
は、受光部254の幅とビームの大きさを小さくしなけ
ればならないが、この場合も同様に、移動体252と受
光部254の接触、ノイズによる位置検出精度の劣化が
起こるという問題がある。
【0095】本発明は上記問題点に鑑み、変調度特性が
良く、精度の高い位置検出を可能とし、また、回転板の
偏心による累積誤差がなく、許容偏心量が大きく、組み
立てが容易であり、また、光源の射出光強度の変動、移
動体と受光部間の距離を十分に広げられ、ノイズによる
位置検出精度の劣化の少ない位置、角度測定方法を提供
することを目的とする。
【0096】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1記載の発明は、波長λでビーム径Dの平行
光を、光の光軸に対して略垂直でかつ距離gを隔てて互
いに平行に設けられており主要回折成分が±1次である
ピッチpの回折格子を有する固定回折板及び移動回折板
に入射し、光軸と平行な回折光を入射瞳径がD−2gλ
/p以内に制限された集光レンズにより集光し、その光
量を検出する。
【0097】あるいは請求項2記載の発明は、波長λで
ビーム径Dの平行光を、距離gを隔てて互いに平行に設
けられており主要回折成分が±1次であるピッチpの回
折格子を有する固定回折板及び移動回折板に略垂直に入
射し、前記固定回折板及び前記移動回折板からpD/
(2λ)−g以上の距離でD−2gλ/p以内の領域の
光量を検出する。
【0098】あるいは請求項3記載の発明は、波長λ、
ビーム径Dの平行光を出射する光源と、前記光源から出
射された光の光軸に対して略垂直でかつ距離gを隔てて
互いに平行に設けられており主要回折光が±1次である
ピッチpの位相格子を有する固定回折板及び移動回折板
と、前記固定回折板及び移動回折板を通過した光を受光
する受光器と、入射瞳径がD−2gλ/p以内に制限さ
れ前記固定回折板及び前記移動回折板を通過した光軸と
平行な回折光を前記光受光器に集光させる集光レンズ
と、前記移動回折板上に配置され前記光源の光路内を通
過する第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネル
ゾーンプレートと、前記第1のフレネルゾーンプレート
の集光ビームのみを入射光とし前記移動回折板の移動方
向における受光部間ギャップが集光ビーム径より小さく
かつ受光部の幅が集光ビーム径より広い第1の受光部と
第2の受光部と、前記第2のフレネルゾーンプレートの
集光ビームのみを入射光とし前記移動回折板の移動方向
における受光部間ギャップが集光ビーム径より小さく、
かつ受光部の幅が集光ビーム径より広い第3の受光部と
第4の受光部とを備え、前記第1のフレネルゾーンプレ
ートによる集光ビームの一部が第1の受光部または第2
の受光部上にあるときに、前記第2のフレネルゾーンプ
レートによる集光ビームの一部が前記第3の受光部また
は第4の受光部上にあり、前記第1の受光部と第2の受
光部の出力の差信号と前記第3の受光部と第4の受光部
の出力信号の差信号より所定のパルス幅の信号を作成す
る。
【0099】あるいは、請求項4記載の発明は、波長λ
ビーム径Dの平行光を出射する光源と、前記光源から出
射された光の光軸に対して略垂直でかつ距離gを隔てて
互いに平行に設けられており主として±1次の回折光を
通過させるピッチpの位相格子を有する固定回折板及び
移動回折板と、受光部径がD−2gλ/p以内に制限さ
れ前記固定回折板及び前記移動回折板からの距離がpD
/(2λ)−g以上になるように設けられた受光器と、
前記移動回折板上に配置され前記光源の光路内を通過す
る第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾー
ンプレートと、前記第1のフレネルゾーンプレートの集
光ビームのみを入射光とし前記移動回折板の移動方向に
おける受光部間ギャップが集光ビーム径より小さくかつ
受光部の幅が集光ビーム径より広い第1の受光部と第2
の受光部と、前記第2のフレネルゾーンプレートの集光
ビームのみを入射光とし前記移動回折板の移動方向にお
ける受光部間ギャップが集光ビーム径より小さく、かつ
受光部の幅が集光ビーム径より広い第3の受光部と第4
の受光部とを備え、前記第1のフレネルゾーンプレート
による集光ビームの一部が第1の受光部または第2の受
光部上にあるときに、前記第2のフレネルゾーンプレー
トによる集光ビームの一部が前記第3の受光部または第
4の受光部上にあり、前記第1の受光部と第2の受光部
の出力の差信号と前記第3の受光部と第4の受光部の出
力信号の差信号より所定のパルス幅の信号を作成する。
【0100】
【作用】本発明は上記した構成によって、請求項1記載
の発明は、入射瞳径がD−2gλ/p以内に制限され前
記移動回折板を通過した光軸と平行な回折光を集光レン
ズにより集光し光量を検出することにより、変調度特性
が良く、精度の高い位置検出を行うことができる位置、
角度測定方法を提供できる。
【0101】また、請求項2記載の発明は、受光部がD
−2gλ/p以内に制限され前記固定回折板及び前記移
動回折板からpD/(2λ)−g以上の距離で光を検出
することにより、集光レンズが不要で、変調度特性が良
く、精度の高い位置検出を行うことができる位置、角度
測定方法を提供できる。
【0102】また、請求項3記載の発明は、入射瞳径が
D−2gλ/p以内に制限され前記移動回折板を通過し
た光軸と平行な回折光を集光レンズにより集光し光量を
検出することにより、変調度特性が良く、精度の高い位
置検出を行うことができ、さらに移動回折板上に設けら
れた第1のフレネルゾーンプレートと第2のフレネルゾ
ーンプレートによる集光ビームが移動回折板と共に移動
し、第1の受光部と第2の受光部および第3の受光部と
第4の受光部上を走査し、第1の受光部と第2の受光部
の出力の和信号および第3の受光部と第4の受光部の出
力の和信号から、第1のフレネルゾーンプレートによる
集光ビームが第1の受光部または第2の受光部上にある
ことを検出し、第2のフレネルゾーンプレートによる集
光ビームが第3の受光部または第4の受光部上にあるこ
とを検出し、第1の受光部と第2の受光部の出力が等し
くなる移動回折板の位置から第3の受光部と第4の受光
部の出力が等しくなる移動回折板の位置までの距離と、
第1のフレネルゾーンプレート中心から第2のフレネル
ゾーンプレート中心までの距離との差が所定の値である
ことから、第1の受光部と第2の受光部の出力の差信号
と第3の受光部と第4の受光部の差信号の2値化信号の
排他的論理和により所定の幅のパルス信号を得ることに
より移動回折板の基準位置を精度よく検出することがで
きる位置、角度測定装置を提供できる。
【0103】また、請求項4記載の発明は、受光部がD
−2gλ/p以内に制限され前記固定回折板及び前記移
動回折板からpD/(2λ)−g以上の距離で光を検出
することにより、集光レンズが不要で、変調度特性が良
く、精度の高い位置検出を行うことができ、さらに、移
動回折板上に設けられた第1のフレネルゾーンプレート
と第2のフレネルゾーンプレートによる集光ビームが移
動回折板と共に移動し、第1の受光部と第2の受光部お
よび第3の受光部と第4の受光部上を走査し、第1の受
光部と第2の受光部の出力の和信号および第3の受光部
と第4の受光部の出力の和信号から、第1のフレネルゾ
ーンプレートによる集光ビームが第1の受光部または第
2の受光部上にあることを検出し、第2のフレネルゾー
ンプレートによる集光ビームが第3の受光部または第4
の受光部上にあることを検出し、第1の受光部と第2の
受光部の出力が等しくなる移動回折板の位置から第3の
受光部と第4の受光部の出力が等しくなる移動回折板の
位置までの距離と、第1のフレネルゾーンプレート中心
から第2のフレネルゾーンプレート中心までの距離との
差が所定の値であることから、第1の受光部と第2の受
光部の出力の差信号と第3の受光部と第4の受光部の差
信号の2値化信号の排他的論理和により所定の幅のパル
ス信号を得ることにより移動回折板の基準位置を精度よ
く検出することができる位置、角度測定装置を提供でき
る。
【0104】
【実施例】(第1実施例) 図1は本発明の第1の実施例の基本構成図を示すもので
ある。図1において、11は半導体レーザもしくは比較
的可干渉性の高い発光ダイオードよりなる光源、12は
光源11より出射された光を平行光にするコリメータレ
ンズである。
【0105】13は、図示の様に断面が矩形波形状の位
相格子を有し、レンズ12により形成された前記の平行
光の光軸に対して垂直に配置された固定回折板、14は
断面が矩形波形状の位相格子を有し光軸に対して垂直に
配置され、かつこの光軸に対して垂直方向に移動可能な
移動回折板である。固定回折板13の位相格子と移動回
折板14の位相格子とは、互いに同じ周期を有してい
る。
【0106】この回折板13、14は、図36に示すよ
うな回転型のものであってもよいし、或いは直線型のも
のであってもよい。
【0107】また、この固定回折板13及び移動回折板
14の山と谷との段差dは、光源11の波長λに対し
て、従来例と同様に(数1)を満たすように形成されて
いる。また、図1において、15は移動回折板14を通
過した光を集光する集光レンズであり、このレンズ15
の入射瞳径はD−2gλ/p以内に制限されている。但
し、Dはコリメータレンズ12により平行光化されたビ
ーム径、gは固定回折板13と移動回折板14との間の
距離、λは光の波長、pは回折板に形成された格子のピ
ッチを示している。
【0108】また、g<pD/(2λ)を満たすよう
に、回折板間の距離が設定されている。16はレンズ1
5により集光された回折像を電気信号に変えて出力する
受光器である。
【0109】移動回折板14は、図示しないが、通常は
被測定体に固定されて、その被測定体と同一の運動を行
う。従って、固定回折板13に対する移動回折板の速
度、相対変位等を検出することにより、被測定体の速度
や位置等を検出することができる。
【0110】以上のように構成された本実施例につい
て、その動作を説明する。まず、光源11から出射され
た光は、コリメータレンズ12により平行光にされた
後、固定回折板13に対して、略垂直に入射される。
【0111】ところで、固定回折板13の山と谷との段
差dは前述したように、(数1)で表わされる関係にな
るように形成されているため、±1次の回折光に大半の
エネルギーが集中する。従って、固定回折板13に入射
した光は、固定回折板13によって回折され、±1次の
回折光として出射される。
【0112】これらの回折光は、移動回折板14に入射
した後、さらに回折光として出射される。また、固定回
折板13同様、この移動回折板14から出射された回折
光は、±1次の回折光に大半のエネルギーが集中する。
【0113】さて、レンズ15の入射瞳径は前述したよ
うに、D−2gλ/p以内に制限されており、この領域
について図1を用いて説明する。
【0114】+1次の回折光110の回折角度はλ/p
(ラジアン)となり、λ/pが十分に小さいときには、
+1次の回折光は距離g離れた位置では、gλ/pだけ
回折される。同様に−1次回折光111もgλ/pだけ
回折される。図中実線で囲まれた領域が+1次回折光の
領域、破線で囲まれた領域が−1次回折光の領域を示し
ている。
【0115】従って、図示のD−2gλ/pの領域は、
±1次の回折光が干渉している領域である。このような
領域に於て、移動回折板14から出射される光軸に平行
な回折光がレンズ15により集光され、受光器16によ
り検出される。
【0116】以上のように構成された本実施例は、従来
例と同様に、2倍周波の出力を得られるのみならず変調
度特性が非常に良くなる。この理由を前述したモデルを
用いて説明する。
【0117】レンズ15の入射瞳径がD−2gλ/p以
内に制限されているので、(数2)、(数3)における
積分範囲は、(−D/2+gα、D/2−gα)とな
り、+1次回折光の検出器16上での複素振幅F'1は
(数16)となる。同様にして、−1次回折光の複素振
幅F'2は(数17)となる。
【0118】
【数16】
【0119】
【数17】
【0120】従って、検出器16で検出される複素振幅
F’は(数18)となる。
【0121】
【数18】
【0122】(数18)において、前述と同様、第1項
のみについて考えることにする。光軸上の点(ω=0)
に於て振幅が0となる場合(kα△x=π/2、つまり
△x=p/4)、第1項は0となり光軸近傍では、光が
存在しないことになる。
【0123】従って、変調度特性が向上し、精度の良い
位置検出が行えることがわかる。図2はこの場合の変調
特性を示している。この時の変調度は、1.00となっ
た。
【0124】以上のように本実施例によれば、レンズ1
5の入射瞳径をD−2gλ/p以内に制限することによ
り、変調度特性が良く、精度の高い位置検出を行うこと
ができる。
【0125】なお、この実施例では、レンズ15の入射
瞳により開口を制限したが、同径のピンホール等を用い
て制限しても同様の効果が得られることは、言うまでも
ない。
【0126】また、モデルでは、解析の都合上集光レン
ズ15をフーリエ変換レンズとしたが、普通のレンズを
用いて移動回折板14及び検出器16を焦点面以外の位
置に置いてもよいことは言うまでもない。
【0127】(第2実施例) 図3は本発明の第2の実施例の基本構成図を示すもので
ある。図3において、図中の番号で図1と同一のものは
同一のものを示す。
【0128】106は、移動回折板14からの距離がp
D/(2λ)−g以上になるように設けられた受光器で
ある。但し、Dはコリメータレンズ2により平行光化さ
れたビーム径、gは固定回折板13と移動回折板14と
の間の距離、λは光の波長、pは回折板のピッチを示し
ている。また、この受光器106は、図示の通り、D−
2gλ/pの領域幅内の光を受光するものである。
【0129】第1実施例と本実施例との異なる点は、第
1実施例では、集光レンズ15を用いているのに対し
て、本実施例では集光レンズを使用していない点であ
る。
【0130】以上のように構成された本実施例につい
て、その動作を説明する。まず、光源11から出射され
た光は、コリメータレンズ2により平行光にされた後、
固定回折板13に対して略垂直の方向から固定回折板1
3に入射される。この固定回折板13を出射した光は、
移動回折板14に入射した後、回折光として出射され
る。
【0131】移動回折板14から出射される回折光を
(n、m)(但し、nは固定回折板3による回折次数、
mは移動回折板4による回折次数を各々示す。)として
表わすと、図中aで示した領域は(−1、+1)と(+
1、−1)の領域、bは(−1、+1)の領域、cは
(+1、−1)の領域、dは(−1、−1)の領域、e
は(+1、+1)の領域を示している。但し、図3にお
いては、図示の都合上、3次の回折光以上の回折光は省
略している。
【0132】受光器106の受光面は、移動回折板14
からの距離がpD/(2λ)−g以上になるように設置
され、かつ図示のD−2gλ/p以内の領域内に制限さ
れているので、領域aの光だけを検出する。
【0133】移動回折板の移動量を受光器からの電気信
号として得るに際して、±1次の回折光の干渉光のみを
受光器に入射させることにより、得られる電気信号の変
調度特性が良くなることを第1実施例において述べた。
【0134】本実施例においても、受光器は、±1次回
折光が干渉する領域a内の光だけを受光するため、第1
実施例と同様に変調度特性を向上することができる。ま
た、第1実施例と比べて本実施例では、集光レンズを用
いる必要がないため、部品点数を軽減でき、軽量化を実
現できる。
【0135】(参考例1) 図4は本発明の参考例1の基本構成図である。図4にお
いて、図中の番号で図1と同一のものは同一のものを示
す。第1実施例に対して本参考例が異なる点は、第1実
施例では、固定回折板13を用いているのに対し、本
考例では、3角プリズム103を用いていることであ
る。
【0136】但し、この3角プリズム103を出射した
光の偏角が、移動回折板4の±1次光の回折角λ/pと
同じとなるように設計されている。ここで、λは光の波
長、pは移動回折板14の格子ピッチを示している。
【0137】本参考例についてその動作を説明する。ま
ず、光源11から出射された光は、コリメータレンズ2
により平行光にされた後、三角プリズム103に対して
略垂直の方向から三角プリズム103に入射される。
【0138】ところで、3角プリズム103は前述した
ように、3角プリズム103を出射した光の偏角が、移
動回折板14の±1次光の回折角と同じとなるように設
計されているので、従来例で述べた図26の+1次の回
折光110と−1次の回折光111と同じ角度で移動回
折板14に入射することとなる。
【0139】ここで、本参考例が、従来例及び第1実施
例と異なるのは、固定回折板13を使用していない点な
らびに固定回折板13により生じるような±3次等の高
次の回折光が本質的に発生しないことである。
【0140】3角プリズム103を出射した光は、移動
回折板14に入射した後、回折光として出射され、レン
ズ105によりこの出射光が受光器16に集光される。
【0141】移動回折板14を光軸に対して垂直方向に
一定速度で移動させると、従来例及び第1実施例と同様
に、2倍周波の出力が得られるのみならず、固定回折板
13の代わりに3角プリズム103を用いているので、
高次回折光の影響を除去できるため、変調度特性が良
く、精度の高い位置検出を行うことができる。
【0142】また、固定回折板13の代わりに3角プリ
ズム103を用いることにより、固定回折板13による
光損失を除去することができるため、光の利用効率を向
上できる。
【0143】なお、本参考例では、集光レンズ105を
用いたが、第2実施例と同様に、集光レンズ105を用
いずに不要な回折光を取り込まない位置に受光器17を
設置することにより、同様の効果を得ることができるこ
とは言うまでもない。
【0144】また、第1実施例と同様、±1次回折光の
干渉領域を使うことにより更に変調度特性を良くでき
る。さらに、全ての入射光がこのような領域になるよう
に3角プリズム103と移動回折板14との距離を調整
するか、入射ビームを輪帯開口にすることにより、光の
利用効率も良くなることは言うまでもない。
【0145】さらに本参考例では第1の固定板3、回転
体10、第2の固定板7、回転体10となるよう配置し
たが、回転体10、第1の固定板3、回転体10、第2
の固定板7の順に配置してもよい。
【0146】(参考例2) 図5は本発明の参考例2の要部構成図であり、1は波長
λのコヒーレント光源、2は光源11の射出光を平行光
化するコリメータレンズ、3は±1次回折光のみを通過
させる回折格子を有する第1の固定板、4は、第1の固
定板3と等しい回折角の±1次回折光のみを通過させる
回折格子を円周上に持つ回転板で、その回折格子の溝
は、半径方向に形成されている。
【0147】5、6は、回転板4の射出光を回転中心に
対し対称な位置に導くミラー、7は第1の固定板3と等
しい回折角の±1次回折光のみを通過させる回折格子を
有する第2の固定板、8は回転板4の射出光を受光する
受光器である。
【0148】次に、本参考例の動作を説明する。
【0149】図6は、図5においてy軸正方向からxz
面をみたときの、光源11からミラー5までの光路を示
した図である。
【0150】光源11の射出光はコリメータレンズ2に
より平行光化され、第1の固定板3に入射する。第1の
固定板3により光は±1次回折光に分離する。第1の固
定板3より射出された±1次回折光は回転板4に入射
し、それぞれ±1次回折光に分離する。
【0151】第1の固定板3と回転板4での±1次回折
光の回折角は等しいので、第1の固定板3でx軸正方向
へ回折し、さらに回転板4でx軸負方向へ回折した光束
を光束31とし、また第1の固定板3でx軸負方向へ回
折し、さらに回転板4でx軸正方向へ回折した光束を光
束32とすると、光束31と光束32は平行となる。
【0152】回折格子が入射光に対して移動すると、+
1次回折、−1次回折光で光の位相の進み遅れが生じる
ことはよく知られている。
【0153】つまり、回折格子の格子ピッチをp、回折
格子の主断面に平行な方向の移動量をxとし、光の波長
をλとすると、入射光の光軸に対し回折格子の移動方向
に回折する1次光の位相は、2πx/(λp)進み、入射
光の光軸に対し回折格子の移動方向と逆方向に回折する
1次光の位相は、2πx/(λp)遅れる。
【0154】したがって、回転板4の回転角をθとし、
図6で回転板4の回折格子がx軸正方向に移動する向き
を回転角θの正方向とし、回転板4上の回折格子の分割
数をNとし、回転板4中心から回転板4上のビーム照射
位置までの距離をrとすると、光束31と光束32の光
の複素振幅は(数19)に示すようになる。
【0155】
【数19】
【0156】ただし、iは虚数単位(√(−1))、A1、
A2は光の振幅、α1、α2は初期位相を示す定数であ
る。
【0157】回転板4により位相変調を受けた光束31
と光束32は、ミラー5により回転板4の回転中心に対
して対称な位置に導かれる。
【0158】図7は、図5においてy軸正方向から見た
xz平面での、ミラー6から受光器8までの光路を示し
た図である。ミラー6を射出した光束31、光束32は
平行であり、第2の固定板7によりそれぞれ±1次回折
光に分離する。
【0159】光束31が第2の固定格子7でx軸負方向
へ回折し、さらに回転板4でx軸正方向へ回折した光束
を光束33とし、また光束32が第2の固定板7でx軸
正方向へ回折し、さらに回転板4でx軸負方向へ回折し
た光束を光束34とすると、光束33、光束34は平行
で互いに重なり干渉を起こす。
【0160】回転板4が正方向に回転したとすると、図
7での回転板4の移動方向はx軸負方向であるので、光
束33、光束34の複素振幅は(数20)に示すようにな
る。
【0161】
【数20】
【0162】また、光束33と光束34の干渉光強度を
求めると(数21)に示すようになる。
【0163】
【数21】
【0164】受光器8は(数21)で表される光強度を検
出する。(数21)より回転板4の1回転により4Nパル
ス、すなわち回転板上の回折格子の分割数の4倍のパル
スが得られることがわかる。
【0165】次に、回転板4に偏心εが生じた場合の累
積誤差について説明する。偏心があると、図33で示し
た様に、注目点(図33の点62)について、その回転
角θと回転板中心に対する回転角θaが異なる。θaは、
従来例での説明と同様にθa=θ+(ε/r)cosθとな
る。したがって、光束31、光束32の複素振幅は(数
22)に示すようになる。
【0166】
【数22】
【0167】回転板4の回転中心に対する、この注目点
の対称点については、θb=θ−(ε/r)cosθとなるの
で、光束33、光束34の複素振幅は(数23)に示すよ
うになる。
【0168】
【数23】
【0169】光束33と光束34の干渉強度、すなわち
受光器8での受光強度は(数24)に示すようになる。
【0170】
【数24】
【0171】(数24)には偏心εを含む項がないの
で、偏心による累積誤差がなく、さらに光強度の変動も
生じないことがわかる。
【0172】以上、位相格子を有する第1の固定板と回
転板により互いに平行光化され、かつ位相変調された±
1次回折光を、回転板の回転中心に対称な位置において
再度位相変調させ、第2の固定板により±1次回折光を
干渉させることにより、回転板4に偏心が生じた場合で
も、光強度の変動の少ない、累積誤差がない角度検出が
行える。
【0173】したがって、高精度な回転板の組立調整が
不要となるのでコストダウンが図れ、小型化、高分解能
化が容易に行える。
【0174】また、本参考例を、例えば図36に示す様
な回転型の構成に適用した場合、回転軸に加わる負荷に
よる軸偏心に対しても強くなるため、軸受けの小型軽量
化が可能となる。
【0175】なお、第1の固定板3の±1次回折光が回
転板4上で完全に分離するよう第1の固定板3と回転板
4との距離を離し、第1の固定板3と回転板4との距離
を第1の固定板3と回転板4との距離と等しくし、光束
33と光束34のみを受光器8で受光することにより高
い変調度の信号を得ることができる。
【0176】なお、本参考例では反射光学手段としてミ
ラー5、6を用いたがプリズムを用いてもよい。
【0177】また本参考例では、光路上、光源1から順
に第1の固定板3、回転板4、ミラー5、ミラー6、第
2の固定板7、回転板4となるよう配置したが、回転板
4、第1の固定板3、ミラー5、ミラー6、回転板4、
第2の固定板7の順に配置してもよい。
【0178】(参考例3) 図8は本発明の参考例3の模式図であり、図8において
図5と同一の符号の部材は同一機能部材である。
【0179】参考例2本参考例3の違いは、参考例2
では、第2の固定板7に回折格子を有するものを用いた
が、本参考例3では3角プリズム9を用いている点であ
る。そして、3角プリズム9の射出の偏角は、第1の固
定板3の±1次回折光の回折角と等しくなるように設定
されている。
【0180】以上のように構成された本参考例につい
て、図9を用いてその動作を説明する。
【0181】光源1からミラー6までの動作は参考例2
と同様である。ミラー6を射出した光束31、光束32
は3角プリズム9へ入射する。3角プリズム9により光
束31はx軸負方向に屈折し、光束32はx軸正方向に
屈折する。
【0182】このときの入射光に対する射出光の偏角
は、第1の固定板3での±1次回折光の回折角と等しく
なるよう設定されているので、参考例2と同様に光束3
3、34は回転板4で位相変調を受け、平行光となり、
干渉を起こす。
【0183】光束33、光束34の干渉強度は前記(数
24)に示すようになり、回転板4の格子分割数の4倍
のパルスが得られ、回転板4に偏心が生じた場合でも、
光強度の変動が少ない、信号累積誤差の影響のない角度
検出が行え、参考例2と同様の効果が得られる。
【0184】さらに、この参考例3では参考例2の第2
の固定板7を用いた場合に生じる光束33、光束34の
干渉に寄与しない回折光を減少させることができるた
め、光利用効率を向上できる。このため、光源の発熱を
減少させることができ、光源の長寿命化が可能となる。
【0185】なお、本参考例では反射光学手段としてミ
ラー5、6を用いたがプリズムを用いてもよい。
【0186】また本参考例では3角プリズム9を用いた
が、偏角が同じであればプリズムの形状は3角形以外で
もよい。
【0187】また本参考例では、第1の固定板3、回転
板4、ミラー5、ミラー6、3角プリズム9、回転板4
となるよう配置したが、回転板4、第1の固定板3、ミ
ラー5、ミラー6、回転板4、3角プリズム9の順に配
置してもよい。
【0188】(参考例4) 図10は本発明の参考例4の模式図であり、図10にお
いて、図5と同一符号の部材は同一機能部材である。1
0は第1の固定板3と回折角が等しい±1次回折光のみ
を通過させる回折格子を円筒上に有する回転体であり、
光源1の光軸上に回転体10の回転中心がある。
【0189】参考例2および参考例3と、本参考例の違
いは、参考例2および参考例3では、円板上に±1次回
折光のみを通過させる回折格子を有する回転板4を用い
ていたが、本参考例では、円筒面上に±1次回折光のみ
を通過させる回折格子を有する回転体10を用い、反射
光学手段を不要としてる点である。
【0190】以上のように構成された本参考例につい
て、図11を用いてその動作を説明する。
【0191】光源1の射出光は、コリメータレンズ2に
より平行光化され、第1の固定板3に入射する。第1の
固定板3によって、その射出光は、±1次の回折光に分
離されて回転体10に入射する。
【0192】本参考例においても、回転体10の幾何学
中心と回転中心とに誤差がある場合には、回転体10の
回転角θaは、参考例2および参考例3での回転板4の
回転角θa=θ+(ε/r)cosθと同じである。
【0193】回転体10の円筒上に形成された回折格子
による±1次回折光の回折角は、第1の固定板3による
回折光の回折角と等しいので、参考例2と同様に光束4
1、光束42は平行で、回転体10の回転により位相変
調を受ける。
【0194】光束41が第2の固定板7でx軸負方向に
回折され、さらに回転体10でx軸正方向に回折された
光束を光束43とし、光束42が第2の固定板7でx軸
正方向に回折され、さらに回転体10でx軸負方向に回
折された光束を光束44とすると、光源1の光軸上に回
転体10の回転中心があるので、光束43、44は、
考例2および参考例3の光束33、34と同様に、回転
体10で位相変調を受け、干渉強度が前記の(数24)に
示すように変化し、回転体10に偏心が生じた場合でも
光強度の変動が少なく、信号累積誤差のない角度検出が
行えるため、参考例2および参考例3と同様な効果を挙
げられる。
【0195】さらに、光源1から受光器8までを直線上
に配置できるため、組立調整が容易になり、反射光学手
段が不要であるので小型化、軽量化が可能である。
【0196】さらに本参考例では、図10、図11にお
いて第1の固定板3および第2の固定板7を平板とした
が、円筒の一部としてもよく、図11において回折格子
を回転体10の外周に設けたが、内周に設けてもよい。
【0197】(参考例5) 本発明の参考例5について図12〜図16を参照しなが
ら説明する。
【0198】図12は本参考例の構成を示す斜視図を示
すものである。図12において、201はレーザ光源で
あり、このレーザ光源は、射出光を平行光化するコリメ
ータレンズ202の前側焦点位置に配置されている。
【0199】z軸を、図示の通り、コリメータレンズ2
02の光軸に一致させてとる。コリメータレンズ202
の射出光内を光軸に垂直方向に通過する移動体203上
に集光レンズ204を配置し、x軸を移動体の移動方向
にとる。
【0200】そして、集光レンズ204の焦点の軌跡上
に第1の受光部205と第2の受光部206を配置し、
第1の受光部205と第2の受光部206の移動体20
3の移動方向のギャップは受光部205、206上での
集光ビーム径より小さく、第1の受光部205および第
2の受光部206のx軸方向の幅は、集光レンズ204
による受光部205、206上での集光ビーム径よりも
大きくする。
【0201】移動体203上には、集光レンズ204の
入射瞳外を照射するコリメータレンズ202の射出光を
遮光する遮光部207を設けている。この遮光部207
によって、移動体203の移動範囲内でコリメータレン
ズ202の射出光が受光部205、206を照射するの
を防いでいる。
【0202】信号処理手段208は、第1の受光部20
5の出力と第2の受光部206の出力を入力とし、移動
体203の基準位置信号を出力するようになっている。
【0203】図13は信号処理手段208の構成を示す
ブロック図である。和信号作成回路209は、第1の受
光部205の出力信号Aと第2の受光部206の出力信
号Bの和信号Cを作成し、差信号作成回路210は信号
Aと信号Bの差信号Dを作成する。
【0204】2値化回路211は、信号Cの2値化信号
Eを出力する。すなわち入力信号が所定のしきい値レベ
ルより低いときはlowレベルを、高いときはhiレベ
ルの信号を出力する。
【0205】また、2値化回路212は、信号Dを入力
としヒステリシスを設けて2値化を行い信号Fを出力す
る。すなわち入力信号の立ち上がり時はしきい値Vc1
で2値化を行い、入力信号の立ち下がり時はしきい値−
Vc1で2値化を行う。
【0206】しきい値Vc1は信号Dに含まれるノイズ
の最大振幅より大きな値に設定する。立ち下がりエッジ
トリガのワンショットマルチバイブレータ213は、信
号Fがhiの期間に信号Eの立ち下がりエッジがあれ
ば、一定幅のパルス信号Gを出力し、立ち上がりエッジ
トリガのワンショットマルチバイブレータ214は信号
Fがhiの期間に信号Eの立ち上がりエッジがあれば一
定幅のパルス信号Hを出力する。論理和素子215は信
号Gと信号Hの論理和信号Iを出力する。
【0207】以上のように構成された本参考例につい
て、以下その動作を説明する。図14は移動体203が
正方向へ移動するときの信号処理手段の信号波形であ
る。
【0208】移動体203の移動により集光レンズ20
4の入射瞳にコリメータレンズ202の射出光が入る
と、集光レンズ204の焦点に光が集光する。集光レン
ズ204の焦点位置は、コリメータレンズ202の射出
光と平行で集光レンズ204の中心を通る軸上にある。
【0209】従って、移動体203のx軸方向への移動
量と集光レンズ204の焦点位置の移動量は等しくな
る。第1の受光部205、第2の受光部206は集光レ
ンズ204の焦点の軌跡上に配置されているので、移動
体203の移動により集光ビームが受光部205、20
6上を走査する。
【0210】次に第1の受光部205、第2の受光部2
06の出力信号A、Bから基準位置信号を作成する方法
について説明する。
【0211】集光ビームが第1の受光部205から第2
の受光部206へ移動するとき、差信号Dは正から負に
変化し、集光ビームが第2の受光部206から第1の受
光部205へ移動するときは差信号Dは負から正へと変
化する。
【0212】信号Dが0となるのは、第1の受光部20
5と第2の受光部206の受光部光量が等しくなるとき
であるので、集光ビームが受光部205、206上にあ
れば、信号Dが0となるのは1ヵ所のみである。
【0213】従って、集光ビームが受光部上にあり、か
つ信号Dが0となる移動体203の位置を基準位置とす
ることができる。
【0214】このとき光源の強度変化により集光ビーム
の強度が変化すると、受光部205、受光部206の出
力は変化するが、その比は一定であるので、信号Dが0
となる集光ビームの位置すなわち移動体203の位置は
変化しない。
【0215】さらに、信号Dは信号A、信号Bの差信号
であるので、第1の受光部205、第2の受光部206
への散乱光によるノイズなど信号A、信号Bへの同相ノ
イズは打ち消しあう。
【0216】また移動体の変位に対する信号Dの0付近
での信号変化率は、第1の受光部205または第2の受
光部6単独での変化率の約2倍となる。従って、信号D
に含まれるノイズによる基準位置信号の誤差を軽減する
ことができる。
【0217】信号Dが0となる点を検出するために2値
化回路212により信号Fを作成する。信号Fの立ち上
がりエッジは、移動体3がx軸負方向から正方向に移動
し基準位置に達したことを示し、立ち下がりエッジは、
移動体203がx軸正方向から負方向に移動し基準位置
に達したことを示す。
【0218】第1の受光部205と第2の受光部206
の和信号Cは、受光部205、206が受ける光量の和
を示す。第1の受光部205と第2の受光部206のギ
ャップは受光部上での集光ビーム径より小さいので、集
光ビームが受光部上にあるとき、信号Cは0以上の値を
示し、集光ビームが受光部外であれば0となる。
【0219】また、第1の受光部205、第2の受光部
206の受光量が等しいとき、信号Cは極小値sをと
る。和信号Cに含まれるノイズを考慮し、しきい値を0
vとsとの間に設定した2値化回路211により、信号
Eが得られる。信号Eにより集光ビームが受光部20
5、206上にあることを検出できる。
【0220】従って、信号Eと信号Fを用い、信号Fか
hiの期間における信号Eのエッジにより移動体203
の基準位置を表すことができる。さらに、信号Eが立ち
上がりエッジであれば、移動体203が正方向に基準位
置を通過したことが、立ち下がりエッジであれば、負方
向に通過したことが分かる。
【0221】次に、移動体203が基準位置を正方向ま
たは、負方向に通過したときにパルス信号を得る方法に
ついて図15を用いて説明する。
【0222】信号Fを、立ち下がりエッジトリガのワン
ショットマルチバイブレータ213および立ち上がりエ
ッジのワンショットマルチバイブレータ214に入力
し、信号Eがhiの期間にエッジがあると所定幅のパル
スを出力する。
【0223】図15(a)に示すように移動体203が
基準位置を正方向に通過するときは、信号Fには立ち上
がりエッジが生じ、ワンショットマルチバイブレータ2
14よりパルス信号Hが出る。
【0224】一方、図15(b)に示すように移動体3
が基準位置を負方向に通過するときは、信号Fには立ち
下がりエッジが生じ、ワンショットマルチバイブレータ
213よりパルス信号Gが出る。従って、信号Hと信号
Gの論理和信号Iをとれば、信号Iの立ち上がりエッジ
により移動体203が基準位置に達したことを検出でき
る。
【0225】なお、集光レンズ204は振幅型または位
相型のフレネルゾーンプレートを用いてもよい。また、
集光レンズ入射瞳外のコリメータレンズ202の射出光
が受光部に入るのを防ぐため遮光部207を設けたが、
図16に示すように集光レンズ204に軸外焦点レンズ
を用い、焦点がコリメータレンズ202の光路外なるよ
うにし、コリメータレンズ射出光が受光部を直接照射し
ないようにしてもよい。
【0226】また、集光ビーム径を小さくするため受光
部205、206を集光レンズ204の後側焦点位置に
配置したが、焦点位置以外でもよい。これは、集光レン
ズ204の集光ビーム中心が、コリメータレンズ202
の射出光に平行で集光レンズ204の中心をとおる軸上
にあるため、移動体203のx軸方向移動量と集光ビー
ム中心の移動量が等しくなるためである。
【0227】また、第1の受光部205と第2の受光部
206はz軸に対して垂直な面内にあるとしたが、z軸
に対して傾いた面上に配置してもよい。
【0228】また、第1の受光部205と第2の受光部
206は同一面に配置したが、異なった面上に配置して
もよい。
【0229】また、光源201にレーザ光源を用いた
が、LEDなどを用いてもよい。
【0230】以上のように本参考例によれば、光源20
1の射出光を移動体203上に配置された集光レンズ2
04により集光し、第1の受光部205と第2の受光部
206で検出し、第1の受光部205と第2の受光部2
06の差信号をとることにより、光源201の射出強度
の変動の影響を受けず、ノイズの影響による位置検出精
度の劣化の少ない基準位置の検出を行うことができる。
【0231】(参考例6) 以下本発明の参考例6について図17〜図19を参照し
ながら説明する。なお、参考例5で説明したものと同一
構成部材には同一番号を用いる。
【0232】図17は本発明の参考例6の斜視図であ
る。図17において、201はレーザ光源、202はコ
リメータレンズ、203は移動体であり、参考例5と同
様なものである。
【0233】移動体203上に第1の集光レンズ216
と第2の集光レンズ217が配置され、コリメータレン
ズ202の射出光内を通過する。集光レンズ216の焦
点の軌跡上に第1の受光部218および第2の受光部2
19を集光レンズ217の焦点の軌跡外に配置されてい
る。
【0234】第1の受光部218と第2の受光部219
の移動体203の移動方向のギャップは、受光部21
8、219上での集光レンズ216による集光ビーム径
より小さい。
【0235】また、集光レンズ217の焦点の軌跡上で
あって集光レンズ216の焦点の軌跡外において、第3
の受光部220および第4の受光部221を配置してい
る。
【0236】第3の受光部220と第4の受光部221
の移動体移動方向のギャップは、受光部上での集光レン
ズ217による集光ビーム径より小さい。
【0237】受光部218および受光部219のx軸方
向の幅は、集光レンズ216による受光部での集光ビー
ム径より大きく、受光部220および受光部221のx
軸方向の幅は、集光レンズ217による受光部での集光
ビーム径より大きい。
【0238】また、受光部218と220間のギャップ
は少なくとも受光部での集光レンズ216による集光ビ
ーム径より小さく、受光部220と221間のギャップ
は少なくとも受光部での集光レンズ217による集光ビ
ーム径より小さく、移動体203の移動方向における第
1と第2の受光部出力が等しくなる移動体203の位置
から第3の受光部と第4の受光部出力が等しくなる移動
体位置までの距離と、第1の集光レンズ216中心から
第2の集光レンズ217中心までの距離の差を所定の値
とし、第1の集光レンズ216による集光ビームの一部
が第1または第2の受光部218、219上にあるとき
に、前記第2の集光レンズ217による集光ビームの一
部が第3または第4の受光部220、221上にある。
【0239】222は信号処理手段であり、受光器21
8、219、220、221の出力を入力とし、位置検
出信号を出力する。
【0240】遮光部223は移動体上に設けられ、集光
レンズ216、217の入射瞳外を照射するコリメータ
レンズ202の射出光を遮光し、移動体203の移動範
囲内でコリメータレンズ202の射出光が受光器21
8、219、220、221を照射するのを防ぐように
なっている。
【0241】図18は信号処理手段222の構成を示す
ブロック図である。和信号作成回路224は、受光部2
18の出力信号A1と受光部219の出力信号B1の和
信号C1を作成し、差信号作成回路225は、信号A1
と信号B1の差信号D1を作成する。
【0242】2値化回路226は信号C1の2値化信号
E1を出力する。また2値化回路227は信号D1を入
力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F1を
出力する。ヒステリシスは信号D1に含まれるノイズの
最大振幅より大きな値に設定する。
【0243】和信号作成回路228は、受光部220の
出力信号A2と受光部219の出力信号B2の和信号C
2を作成し、差信号作成回路229は、信号A2と信号
B2の差信号D2を作成する。
【0244】2値化回路230は信号C2の2値化信号
E2を出力する。また2値化回路231は信号D2を入
力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F2を
出力する。ヒステリシスは信号D2に含まれるノイズの
最大振幅より大きな値に設定する。
【0245】排他的論理素子232は信号F1と信号F
2を入力とし、その排他論理和信号Jを作成する。また
論理積素子233は信号E1と信号E2と信号Jを入力
としその論理積信号Kを作成するようになっている。
【0246】以上のように構成された参考例6につい
て、以下その動作を説明する。
【0247】図17に示すように、移動体203の移動
により集光レンズ216および集光レンズ217の入射
瞳にコリメータレンズ202の射出光が入ると、集光レ
ンズの焦点に光が集光する。集光レンズの焦点位置は、
コリメータレンズ射出光と平行な、集光レンズの中心を
通る軸上にある。
【0248】従って、移動体203のx軸方向への移動
量と集光レンズ216および217の焦点位置の移動量
は等しくなる。受光部218、受光部219は集光レン
ズ216の焦点の軌跡上にあり、受光部220、受光部
221は集光レンズ217の焦点の軌跡上に配置されて
いるので、移動体203の移動により集光ビームが受光
部上を走査することになる。
【0249】次に、信号A1、信号B1、信号A2、信
号B2から基準位置信号を作成する方法について図19
を用いて説明する。図19は移動体が正方向へ移動した
ときの信号処理手段222の信号波形である。
【0250】集光レンズ216による集光ビームが受光
部218から受光部219へ移動するとき、それぞれの
受光部から信号A1、信号B1が得られる。このとき差
信号D1は負から正に変化する。信号D1に含まれるノ
イズを防ぐためにヒステリシスをもたせて2値化を行う
と信号F1となる。
【0251】同様に、集光レンズ217による集光ビー
ムが受光部220から受光部221へ移動するとき、そ
れぞれの受光部から信号A2、信号B2が得られ、信号
D2を2値化することにより信号F2が得られる。
【0252】信号F1の立ち上がりから信号F2の立ち
上がりまで、または信号F2の立ち上がりから信号F1
の立ち上がりまでの移動体203の移動距離は、移動体
203の移動方向における第1と第2の受光部出力が等
しくなる移動体203の位置から第3と第4の受光部出
力が等しくなる移動体位置までの距離と、第1の集光レ
ンズ216による集光ビームの中心から第2の集光レン
ズ217による集光ビームの中心までの距離の差で与え
られる。
【0253】従って、集光レンズ216および集光レン
ズ217による集光ビームが受光部上にある場合に、信
号F1と信号F2の排他的論理和をとることにより移動
体203の基準位置信号として所定のパルス幅の信号J
を得ることができる。
【0254】次に、信号A1とB1の和信号C1および
信号A2と信号B2の和信号C2をそれぞれ2値化し、
信号E1、E2を得る。信号E1、E2より集光ビーム
が受光部上にあることが検出できるので、信号Jとの論
理積をとることにより移動体203の位置検出信号Kが
得られる。
【0255】信号Kのエッジは、差信号D1、差信号D
2の0点より得られるため、光源201の強度変動の影
響を受けない。さらに、信号D1は信号A1、B1の差
信号、信号D2は信号A2、B2の差信号であるので、
受光部に入る散乱光によるノイズなどの同相ノイズは打
ち消しあう。
【0256】また、移動体203のx軸方向の変位に対
して、信号D1、信号D2の0点近傍での信号変化率
は、信号A1、B1、A2、B2単独の場合に対して約
2倍となる。従って、ノイズによる位置検出誤差の影響
を軽減することができる。よって、信号Kは正確な所定
のパルス幅の基準信号とる。
【0257】なお、集光レンズ216、217は振幅型
または位相型のフレネルゾーンプレートを用いてもよ
い。また、集光レンズ入射瞳外のコリメータレンズ20
2の射出光が受光部に入るのを防ぐため遮光部223を
設けたが、集光レンズ216、217に軸外焦点レンズ
を用い、焦点がコリメータレンズ202の光路外になる
ようにし、コリメータレンズ射出光が受光部を直接照射
しないようにしてもよい。
【0258】また、集光ビーム径を小さくするため受光
部218、219、220、221を集光レンズ21
6、217の後側焦点位置に配置したが、焦点位置以外
でもよい。これは、焦点レンズ216、217の集光ビ
ーム中心が、コリメータレンズ2の射出光に平行で集光
レンズ216、217の中心を通る軸上にあるため、移
動体203のx軸方向移動量と集光ビーム中心の移動量
が等しくなるためである。
【0259】また、受光部218、219、220、2
21はz軸に対して垂直な面内にあるとしたが、z軸に
対して傾いた面上に配置してもよい。
【0260】また、受光部218、219、220、2
21は同一面に配置したが、異なった面上に配置しても
よい。
【0261】また、光源1にレーザ光源を用いたが、L
EDなどを用いてもよい。
【0262】以上、本参考例によれば、光源からの射出
光を移動体上の2つのレンズにより第1と第2の集光ビ
ームを形成し、第1の集光ビームを第1と第2の受光部
で検出し、第2の集光ビームを第3と第4の受光部で検
出し、第1の受光部と第2の受光部の出力の差信号と第
3の受光部と第4の受光部の出力の差信号よりパルス信
号を作成することにより、光源の射出光強度の変動に影
響されず、ノイズによる位置検出精度の劣化の少ない所
定のパルス幅の基準位置信号を得ることができる。
【0263】(参考例7) 図20は本発明の参考例7の基本構成図を示すものであ
り、図21は光検出器の構成を示すものである。
【0264】まず、A/B相信号出力部についてその構
成を説明する。図20において、11は半導体レーザも
しくは比較的可干渉性の高い発光ダイオードよりなる光
源、12は光源11より出射された光を平行光にするコ
リメータレンズ、313は矩形波形状の断面の位相格子
を有し光軸に対して垂直に配置された固定回折板、31
4は矩形波形状の断面の位相格子と、第1のフレネルゾ
ーンプレート216と第2のフレネルゾーンプレート2
17とを有し、光軸に対して垂直に配置されかつ垂直方
向に移動可能な移動回折板であって、固定回折板313
の位相格子と移動回折板314の位相格子とは互いに同
じ周期を有している。
【0265】また、この固定回折板313及び移動回折
板314の山と谷との段差dは、光源11の波長λに対
して、従来例と同様に(数1)の関係を満たすように形
成されている。
【0266】また、同図において、15は移動回折板3
14を通過した光を集光する集光レンズであり、このレ
ンズ15の入射瞳径はD−2gλ/p以内に制限されて
いる。但し、Dはコリメータレンズ12により平行光化
されたビーム径、gは固定回折板313と移動回折板4
との間の距離、λは光の波長、pは回折板のピッチを示
している。
【0267】また、g<pD/(2λ)を満たすよう
に、回折板313、314間の距離が設定されている。
【0268】316は、光検出器であり、受光部16、
218、219、220、221が配置されている。1
6は、レンズ15により集光された回折像を電気信号に
変えて出力する受光部である。光検出器316の詳細構
成は、図21に示す通りである。
【0269】つぎに、Z相信号出力部についてその構成
を説明する。
【0270】フレネルゾーンプレート216の焦点の軌
跡上に第1の受光部218および第2の受光部219を
フレネルゾーンプレート217の焦点の軌跡外に配置さ
れている。
【0271】第1の受光部218と第2の受光部219
の移動回折板移動方向のギャップは受光部218、21
9上でのフレネルゾーンプレート216による集光ビー
ム径より小さい。
【0272】また、フレネルゾーンプレート217の焦
点の軌跡上であって且つフレネルゾーンプレート216
の焦点の軌跡外に第3の受光部220および第4の受光
部221を配置している。
【0273】第3の受光部220と第4の受光部221
の移動回折板移動方向のギャップは受光部上でのフレネ
ルゾーンプレート217による集光ビーム径より小さ
い。
【0274】受光部218および受光部219のx軸方
向の幅は、フレネルゾーンプレート216による受光部
での集光ビーム径より大きく、受光部220および受光
部221のx軸方向の幅は、フレネルゾーンプレート2
17による受光部での集光ビーム径より大きい。
【0275】また、受光部218と220間のギャップ
は、少なくとも受光部でのフレネルゾーンプレート21
6による集光ビーム径より小さく、受光部220と22
1間のギャップは、少なくとも受光部でのフレネルゾー
ンプレート217による集光ビーム径より小さく、移動
回折板314の移動方向における第1と第2の受光部出
力が等しくなる移動回折板314の位置から第3の受光
部と第4の受光部出力が等しくなる移動回折板位置まで
の距離と、第1のフレネルゾーンプレート216中心か
ら第2のフレネルゾーンプレート217中心までの距離
の差を所定の値とし、第1のフレネルゾーンプレート2
16による集光ビームの一部が第1または第2の受光部
218、219上にあるときに、前記第2のフレネルゾ
ーンプレート217による集光ビームの一部が第3また
は第4の受光部220、221上にある。
【0276】222は信号処理手段であり、受光器21
8、219、220、221の出力を入力とし、位置検
出信号を出力する。遮光部223は移動回折板上に設け
られ、フレネルゾーンプレート216、217の入射瞳
外を照射するコリメータレンズ12の射出光を遮光し、
移動回折板314の移動範囲内でコリメータレンズ12
の射出光が受光器218、219、220、221を照
射するのを防ぐようになっている。
【0277】図18に示すように、和信号作成回路22
4は受光部218の出力信号A1と受光部219の出力
信号B1の和信号C1を作成し、差信号作成回路225
は信号A1と信号B1の差信号D1を作成する。
【0278】2値化回路226は信号C1の2値化信号
E1を出力する。また2値化回路227は信号D1を入
力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F1を
出力する。ヒステリシスは信号D1に含まれるノイズの
最大振幅より大きな値に設定する。
【0279】和信号作成回路228は受光部220の出
力信号A2と受光部219の出力信号B2の和信号C2
を作成し、差信号作成回路229は信号A2と信号B2
の差信号D2を作成する。
【0280】2値化回路230は、信号C2の2値化信
号E2を出力する。また2値化回路231は、信号D2
を入力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F
2を出力する。
【0281】ヒステリシスは信号D2に含まれるノイズ
の最大振幅より大きな値に設定する。排他的論理素子2
32は信号F1と信号F2を入力としその排他論理和信
号Jを作成する。
【0282】また論理積素子233は信号E1と信号E
2と信号Jを入力としその論理積信号Kを作成するよう
になっている。
【0283】以上のように構成された本参考例につい
て、まずA/B相信号出力部の動作について説明する。
【0284】光源11から出射された光は、コリメータ
レンズ12により平行光にされた後、固定回折板313
に対して略垂直の角度で固定回折板313に入射され
る。
【0285】ところで、固定回折板313の山と谷との
段差dは前述したように、(数1)で表わされる関係に
なるように形成されているため、±1次の回折光に大半
のエネルギーが集中する。従って、固定回折板313に
入射した光は、固定回折板313によって回折され、±
1次の回折光として出射される。
【0286】これらの回折光は、移動回折板314に入
射した後、さらに回折光として出射される。また、固定
回折板313同様、この移動回折板314から出射され
た回折光は、±1次の回折光に大半のエネルギーが集中
する。
【0287】レンズ15の入射瞳径は前述したように、
D−2gλ/p以内に制限されている。
【0288】次に、この領域について図1を用いて説明
する。+1次の回折光110はλ/pとなる。λ/pが
十分に小さいときには、+1次の回折光は距離g離れた
位置では、gλ/pだけ回折される。
【0289】同様に−1次回折光111もgλ/pだけ
回折される。図中実線で囲まれた領域が+1次回折光の
領域、破線で囲まれた領域が−1次回折光の領域を示し
ている。
【0290】従って、D−2gλ/pの領域は、±1次
の回折光が干渉している領域である。このような領域に
於て、移動回折板314から出射される光軸に平行な回
折光がレンズ15により集光され、受光部16により検
出される。
【0291】以上のように構成された参考例7は、従来
例同様に、2倍周波の出力を得られるのみならず変調度
特性が非常に良くなる。この理由を前述したモデルを用
いて説明する。
【0292】レンズ15の入射瞳径がD−2gλ/p以
内に制限されているので、(数2)(数3)の積分範囲
は(−D/2+gα、D/2−gα)となり、+1次回
折光の検出器16上での複素振幅F'1は(数16)とな
る。同様にして、−1次回折光の複素振幅F'2は(数1
7)となる。
【0293】従って、受光器16で検出される複素振幅
F’は(数18)となる。
【0294】(数18)において、前述と同様、第1項
のみについて考えることにする。光軸上の点(ω=0)
に於て振幅が0となる場合(kα△x=π/2、つまり
△x=p/4)、第1項は0となり光軸近傍では、光が
存在しないことになる。従って、変調度特性が向上し、
精度の良い位置検出が行えることがわかる。図2はこの
場合の変調特性を示している。この時の変調度は、1.
00となった。
【0295】なお、この参考例では、レンズ15の入射
瞳により開口を制限したが、同径のピンホール等を用い
て制限しても同様の効果が得られることは、言うまでも
ない。
【0296】また、モデルでは、解析の都合上集光レン
ズ15をフーリエ変換レンズとしたが、普通のレンズを
用いて移動回折板314及び受光器16を焦点面以外の
位置に置いてもよいことは言うまでもない。つぎに、Z
相信号出力部の動作について説明する。
【0297】図17に示すように、移動回折板314の
移動によりフレネルゾーンプレート216およびフレネ
ルゾーンプレート217の入射瞳にコリメータレンズ1
2の射出光が入ると、フレネルゾーンプレートの焦点に
光が集光する。フレネルゾーンプレートの焦点位置は、
コリメータレンズ射出光と平行でフレネルゾーンプレー
トの中心を通る軸上にある。
【0298】従って、移動回折板314のx軸方向への
移動量とフレネルゾーンプレート216および217の
焦点位置の移動量は等しくなる。
【0299】受光部218、受光部219は、フレネル
ゾーンプレート216の焦点の軌跡上にあり、受光部2
20、受光部221はフレネルゾーンプレート217の
焦点の軌跡上に配置されているので、移動回折板314
の移動により集光ビームが受光部上を走査することにな
る。
【0300】次に、信号A1、信号B1、信号A2、信
号B2から基準位置信号を作成する方法について図19
を用いて説明する。図19は移動回折板が正方向へ移動
したときの信号処理手段222の信号波形である。
【0301】フレネルゾーンプレート216による集光
ビームが受光部218から受光部219へ移動すると
き、それぞれの受光部から信号A1、信号B1が得られ
る。このとき差信号D1は負から正に変化する。信号D
1に含まれるノイズを防ぐためにヒステリシスをもたせ
て2値化を行うと信号F1となる。
【0302】同様に、フレネルゾーンプレート217に
よる集光ビームが受光部220から受光部221へ移動
するとき、それぞれの受光部から信号A2、信号B2が
得られ、信号D2を2値化することにより信号F2が得
られる。
【0303】信号F1の立ち上がりから信号F2の立ち
上がりまで、または信号F2の立ち上がりから信号F1
の立ち上がりまでの移動回折板314の移動距離は、移
動回折板314の移動方向における第1と第2の受光部
出力が等しくなる移動回折板314の位置から第3と第
4の受光部出力が等しくなる移動回折板位置までの距離
と、第1のフレネルゾーンプレート216による集光ビ
ームの中心から第2のフレネルゾーンプレート217に
よる集光ビームの中心までの距離の差で与えられる。
【0304】従って、フレネルゾーンプレート216お
よびフレネルゾーンプレート217による集光ビームが
受光部上にある場合に、信号F1と信号F2の排他的論
理和をとることにより移動回折板314の基準位置信号
として所定のパルス幅の信号Jを得ることができる。
【0305】次に、信号A1とB1の和信号C1および
信号A2と信号B2の和信号C2をそれぞれ2値化し、
信号E1、E2を得る。信号E1、E2より集光ビーム
が受光部上にあることが検出できるので、信号Jとの論
理積をとることにより移動回折板314の位置検出信号
Kが得られる。
【0306】信号Kのエッジは、差信号D1、差信号D
2の0点より得られるため、光源201の強度変動の影
響を受けない。さらに、信号D1は信号A1、B1の差
信号、信号D2は信号A2、B2の差信号であるので、
受光部に入る散乱光によるノイズなどの同相ノイズは打
ち消しあう。
【0307】また、移動回折板314のx軸方向の変位
に対して、信号D1、信号D2の0点近傍での信号変化
率は、信号A1、B1、A2、B2単独の場合に対して
約2倍となる。従って、ノイズによる位置検出誤差の影
響を軽減することができる。よって、信号Kは正確な所
定のパルス幅の基準信号とる。
【0308】また、集光ビーム径を小さくするため、受
光部218、219、220、221をフレネルゾーン
プレート216、217の後側焦点位置に配置したが、
焦点位置以外でもよい。
【0309】これは、焦点レンズ216、217の集光
ビーム中心が、コリメータレンズ2の射出光に平行でフ
レネルゾーンプレート216、217の中心を通る軸上
にあるため、移動回折板314のx軸方向移動量と集光
ビーム中心の移動量が等しくなるためである。
【0310】また、受光部218、219、220、2
21はz軸に対して垂直な面内にあるとしたが、z軸に
対して傾いた面上に配置してもよい。
【0311】また、受光部218、219、220、2
21は同一面に配置したが、異なった面上に配置しても
よい。
【0312】また、光源1にレーザ光源を用いたが、L
EDなどを用いてもよい。
【0313】以上のように本参考例によれば、レンズ1
5の入射瞳径をD−2gλ/p以内に制限することによ
り、変調度特性が良く、精度の高い角度信号を得ること
が行うことができる。
【0314】また、光源からの射出光を移動回折板上の
2つのフレネルゾーンプレートにより第1と第2の集光
ビームを形成し、第1の集光ビームを第1と第2の受光
部で検出し、第2の集光ビームを第3と第4の受光部で
検出し、第1の受光部と第2の受光部の出力の差信号と
第3の受光部と第4の受光部の出力の差信号よりパルス
信号を作成することにより、光源の射出光強度の変動に
影響されず、ノイズによる位置検出精度の劣化の少ない
所定のパルス幅の基準位置信号を得ることができる。
【0315】さらに、回折格子、およびフレネルゾーン
プレートはスタンパで一括して作成することができるた
め、生産性の向上、低コスト化が可能となる。
【0316】(参考例8) 図22は本参考例8の基本構成図を示すものであり、図
23は受光部の構成を示すものである。
【0317】まず、A/B相信号出力部についてその構
成を説明する。317は光検出器であり、受光部10
6、218、219、220、221が配置されてい
る。
【0318】106は、移動回折板314からの距離が
pD/(2λ)−g以上になるように設けられた受光部
である。但し、Dはコリメータレンズ2により平行光化
されたビーム径、gは固定回折板313と移動回折板3
14との間の距離、λは光の波長、pは回折板のピッチ
を示している。また、この受光部106はD−2gλ/
p以内に制限されている。
【0319】本参考例8参考例7と異なるのは、参考
例7ではレンズ15を用いているのに対して、本参考例
ではかかる集光レンズ15を使用していない点であ
る。
【0320】つぎに、Z相信号出力部についてその構成
を説明する。
【0321】フレネルゾーンプレート216の焦点の軌
跡上であって且つフレネルゾーンプレート217の焦点
の軌跡外に第1の受光部218および第2の受光部21
9が配置されている。
【0322】第1の受光部218と第2の受光部219
の移動回折板移動方向のギャップは、受光部218、2
19上でのフレネルゾーンプレート216による集光ビ
ーム径より小さい。
【0323】また、フレネルゾーンプレート217の焦
点の軌跡上であって且つフレネルゾーンプレート216
の焦点の軌跡外に第3の受光部220および第4の受光
部221が配置されている。
【0324】第3の受光部220と第4の受光部221
の移動回折板移動方向のギャップは、受光部上でのフレ
ネルゾーンプレート217による集光ビーム径より小さ
い。受光部218および受光部219のx軸方向の幅
は、フレネルゾーンプレート216による受光部での集
光ビーム径より大きく、受光部220および受光部22
1のx軸方向の幅は、フレネルゾーンプレート217に
よる受光部での集光ビーム径より大きい。
【0325】また、受光部218と220間のギャップ
は、少なくとも受光部でのフレネルゾーンプレート21
6による集光ビーム径より小さく、受光部220と22
1間のギャップは少なくとも受光部でのフレネルゾーン
プレート217による集光ビーム径より小さく、移動回
折板314の移動方向における第1と第2の受光部出力
が等しくなる移動回折板314の位置から第3の受光部
と第4の受光部出力が等しくなる移動回折板位置までの
距離と、第1のフレネルゾーンプレート216中心から
第2のフレネルゾーンプレート217中心までの距離の
差を所定の値とし、第1のフレネルゾーンプレート21
6による集光ビームの一部が第1または第2の受光部2
18、219上にあるときに、前記第2のフレネルゾー
ンプレート217による集光ビームの一部が第3または
第4の受光部220、221上にある。
【0326】222は信号処理手段であり、受光器21
8、219、220、221の出力を入力とし、位置検
出信号を出力する。遮光部223は移動回折板上に設け
られ、フレネルゾーンプレート216、217の入射瞳
外を照射するコリメータレンズ12の射出光を遮光し、
移動回折板314の移動範囲内でコリメータレンズ12
の射出光が受光器218、219、220、221を照
射するのを防ぐようになっている。
【0327】図18に示すように、和信号作成回路22
4は受光部218の出力信号A1と受光部219の出力
信号B1の和信号C1を作成し、差信号作成回路225
は信号A1と信号B1の差信号D1を作成する。2値化
回路226は信号C1の2値化信号E1を出力する。
【0328】また2値化回路227は信号D1を入力と
し、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F1を出力
する。ヒステリシスは信号D1に含まれるノイズの最大
振幅より大きな値に設定する。
【0329】和信号作成回路228は受光部220の出
力信号A2と受光部219の出力信号B2の和信号C2
を作成し、差信号作成回路229は信号A2と信号B2
の差信号D2を作成する。
【0330】2値化回路230は信号C2の2値化信号
E2を出力する。また2値化回路231は信号D2を入
力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F2を
出力する。ヒステリシスは信号D2に含まれるノイズの
最大振幅より大きな値に設定する。
【0331】排他的論理素子232は信号F1と信号F
2を入力としその排他論理和信号Jを作成する。
【0332】また論理積素子233は信号E1と信号E
2と信号Jを入力としその論理積信号Kを作成するよう
になっている。
【0333】以上のように構成された本参考例につい
て、まず、A/B相信号出力部についてその動作を、図
3を併用して説明する。
【0334】光源11から出射された光は、コリメータ
レンズ2により平行光にされた後、固定回折板313に
対して略垂直の方向から固定回折板313に入射され
る。
【0335】この固定回折板313を出射した光は、移
動回折板314に入射した後、回折光として出射され
る。
【0336】移動回折板314から出射される回折光を
(n、m)(但し、nは固定回折板313による回折次
数、mは移動回折板314による回折次数を各々示
す。)として表わすと、図中aで示した領域は(−1、
+1)と(+1、−1)の領域、bは(−1、+1)の
領域、cは(+1、−1)の領域、dは(−1、−1)
の領域、eは(+1、+1)の領域を示している。但
し、図3においては、図示の都合上、3次の回折光以上
の回折光は省略している。
【0337】受光部106は、移動回折板314からの
距離がpD/(2λ)−g以上になるように設置され、
かつ、この受光部106の受光部はD−2gλ/p以内
に制限されているので、領域aの光だけを検出する。つ
ぎに、Z相信号出力部の動作について説明する。
【0338】図17に示すように、移動回折板314の
移動によりフレネルゾーンプレート216およびフレネ
ルゾーンプレート217の入射瞳にコリメータレンズ1
2の射出光が入ると、フレネルゾーンプレートの焦点に
光が集光する。
【0339】フレネルゾーンプレートの焦点位置は、コ
リメータレンズ射出光と平行でフレネルゾーンプレート
の中心を通る軸上にある。
【0340】従って、移動回折板314のx軸方向への
移動量とフレネルゾーンプレート216および217の
焦点位置の移動量は等しくなる。
【0341】受光部218、受光部219はフレネルゾ
ーンプレート216の焦点の軌跡上にあり、受光部22
0、受光部221はフレネルゾーンプレート217の焦
点の軌跡上に配置されているので、移動回折板314の
移動により集光ビームが受光部上を走査することにな
る。
【0342】次に、信号A1、信号B1、信号A2、信
号B2から基準位置信号を作成する方法について図19
を用いて説明する。図19は移動回折板が正方向へ移動
したときの信号処理手段222の信号波形である。
【0343】フレネルゾーンプレート216による集光
ビームが受光部218から受光部219へ移動すると
き、それぞれの受光部から信号A1、信号B1が得られ
る。このとき差信号D1は負から正に変化する。信号D
1に含まれるノイズを防ぐためにヒステリシスをもたせ
て2値化を行うと信号F1となる。
【0344】同様に、フレネルゾーンプレート217に
よる集光ビームが受光部220から受光部221へ移動
するとき、それぞれの受光部から信号A2、信号B2が
得られ、信号D2を2値化することにより信号F2が得
られる。
【0345】信号F1の立ち上がりから信号F2の立ち
上がりまで、または信号F2の立ち上がりから信号F1
の立ち上がりまでの移動回折板314の移動距離は、移
動回折板314の移動方向における第1と第2の受光部
出力が等しくなる移動回折板314の位置から第3と第
4の受光部出力が等しくなる移動回折板位置までの距離
と、第1のフレネルゾーンプレート216による集光ビ
ームの中心から第2のフレネルゾーンプレート217に
よる集光ビームの中心までの距離の差で与えられる。
【0346】従って、フレネルゾーンプレート216お
よびフレネルゾーンプレート217による集光ビームが
受光部上にある場合に、信号F1と信号F2の排他的論
理和をとることにより移動回折板314の基準位置信号
として所定のパルス幅の信号Jを得ることができる。
【0347】次に、信号A1とB1の和信号C1および
信号A2と信号B2の和信号C2をそれぞれ2値化し、
信号E1、E2を得る。信号E1、E2より集光ビーム
が受光部上にあることが検出できるので、信号Jとの論
理積をとることにより移動回折板314の位置検出信号
Kが得られる。
【0348】信号Kのエッジは、差信号D1、差信号D
2の0点より得られるため、光源201の強度変動の影
響を受けない。さらに、信号D1は信号A1、B1の差
信号、信号D2は信号A2、B2の差信号であるので、
受光部に入る散乱光によるノイズなどの同相ノイズは打
ち消しあう。
【0349】また、移動回折板314のx軸方向の変位
に対して、信号D1、信号D2の0点近傍での信号変化
率は、信号A1、B1、A2、B2単独の場合に対して
約2倍となる。従って、ノイズによる位置検出誤差の影
響を軽減することができる。よって、信号Kは正確な所
定のパルス幅の基準信号とる。
【0350】また、集光ビーム径を小さくするため受光
部218、219、220、221をフレネルゾーンプ
レート216、217の後側焦点位置に配置したが、焦
点位置以外でもよい。これは、焦点レンズ216、21
7の集光ビーム中心が、コリメータレンズ2の射出光に
平行でフレネルゾーンプレート216、217の中心を
通る軸上にあるため、移動回折板314のx軸方向移動
量と集光ビーム中心の移動量が等しくなるためである。
【0351】また、受光部218、219、220、2
21はz軸に対して垂直な面内にあるとしたが、z軸に
対して傾いた面上に配置してもよい。
【0352】また、受光部218、219、220、2
21は同一面に配置したが、異なった面上に配置しても
よい。
【0353】また、光源1にレーザ光源を用いたが、L
EDなどを用いてもよい。
【0354】以上のように本参考例によれば、±1次回
折光が干渉した領域だけを用いることにより変調度特性
を向上できる。また、集光レンズを用いる必要がないた
め、部品点数を軽減でき、軽量化を実現できる。
【0355】さらに、回折格子、およびフレネルゾーン
プレートはスタンパで一括して作成することができるた
め、生産性の向上、低コスト化が可能となる。
【0356】(参考例9) 図24は本発明の参考例9の模式図であり、図25は光
検出器の構成を示すものである。
【0357】まず、A/B相信号出力部についてその構
成を説明する。1は波長λのコヒーレント光源、2は光
源11の射出光を平行光化するコリメータレンズ、3は
±1次回折光のみを通過させる回折格子を有する第1の
固定板、324は、第1の固定板3と等しい回折角の±
1次回折光のみを通過させ、溝の方向が半径方向である
回折格子を円周上に有し、第1のフレネルゾーンプレー
ト216と第2のフレネルゾーンプレート217を有す
るる回転板、5、6は回転板324の射出光を回転中心
に対し対称な位置に導くミラー、7は第1の固定板3と
等しい回折角の±1次回折光のみを通過させる回折格子
を有する第2の固定板、318は光検出器であり、受光
部8、218、219、220、221が配置されてい
る。
【0358】つぎに、Z相信号出力部についてその構成
を説明する。
【0359】フレネルゾーンプレート216の焦点の軌
跡上であって且つフレネルゾーンプレート217の焦点
の軌跡外に位置するように、第1の受光部218および
第2の受光部219は配置されている。
【0360】第1の受光部218と第2の受光部219
の回転板円周方向のギャップは受光部218、219上
でのフレネルゾーンプレート216による集光ビーム径
より小さい。
【0361】また、フレネルゾーンプレート217の焦
点の軌跡上であって且つフレネルゾーンプレート216
の焦点の軌跡外に位置するように、第3の受光部220
および第4の受光部221は配置されている。
【0362】第3の受光部220と第4の受光部221
の回転板円周方向のギャップは受光部上でのフレネルゾ
ーンプレート217による集光ビーム径より小さい。
【0363】受光部218および受光部219のx軸方
向の幅は、フレネルゾーンプレート216による受光部
での集光ビーム径より大きく、受光部220および受光
部221のx軸方向の幅は、フレネルゾーンプレート2
17による受光部での集光ビーム径より大きい。
【0364】また、受光部218と220間のギャップ
は少なくとも受光部でのフレネルゾーンプレート216
による集光ビーム径より小さく、受光部220と221
間のギャップは少なくとも受光部でのフレネルゾーンプ
レート217による集光ビーム径より小さく、回転板3
24の回転方向における第1と第2の受光部出力が等し
くなる回転板324の角度から第3の受光部と第4の受
光部出力が等しくなる回転板角度までの円周上の距離
と、第1のフレネルゾーンプレート216中心から第2
のフレネルゾーンプレート217中心までの距離の差を
所定の値とし、第1のフレネルゾーンプレート216に
よる集光ビームの一部が第1または第2の受光部21
8、219上にあるときに、前記第2のフレネルゾーン
プレート217による集光ビームの一部が第3または第
4の受光部220、221上にある。
【0365】222は信号処理手段であり、受光器21
8、219、220、221の出力を入力とし、位置検
出信号を出力する。遮光部223は回転板上に設けら
れ、フレネルゾーンプレート216、217の入射瞳外
を照射するコリメータレンズ12の射出光を遮光し、回
転板324の移動範囲内でコリメータレンズ12の射出
光が受光器218、219、220、221を照射する
のを防ぐようになっている。
【0366】図18に示すように、和信号作成回路22
4は受光部218の出力信号A1と受光部219の出力
信号B1の和信号C1を作成し、差信号作成回路225
は信号A1と信号B1の差信号D1を作成する。
【0367】2値化回路226は信号C1の2値化信号
E1を出力する。また2値化回路227は信号D1を入
力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F1を
出力する。ヒステリシスは信号D1に含まれるノイズの
最大振幅より大きな値に設定する。
【0368】和信号作成回路228は受光部220の出
力信号A2と受光部219の出力信号B2の和信号C2
を作成し、差信号作成回路229は信号A2と信号B2
の差信号D2を作成する。
【0369】2値化回路230は信号C2の2値化信号
E2を出力する。また2値化回路231は信号D2を入
力とし、ヒステリシスを設けて2値化を行い信号F2を
出力する。
【0370】ヒステリシスは信号D2に含まれるノイズ
の最大振幅より大きな値に設定する。排他的論理素子2
32は信号F1と信号F2を入力としその排他論理和信
号Jを作成する。また論理積素子233は信号E1と信
号E2と信号Jを入力としその論理積信号Kを作成する
ようになっている。
【0371】以上のように構成された本参考例につい
て、まずA/B相信号出力部の動作を説明する。
【0372】図24において、y軸正方向からxz面を
みたときの光源11からミラー5までの光路を示すと、
図6と同様になるので、図6を併用して説明する。
【0373】図6において光源11の射出光はコリメー
タレンズ2により平行光化され第1の固定板3に入射す
る。第1の固定板3により光は±1次回折光に分離す
る。第1の固定板3より射出された±1次回折光は回転
板324(図6では符号4に対応する。以下同様であ
る)に入射し、それぞれ±1次回折光に分離する。
【0374】第1の固定板3と回転板324での±1次
回折光の回折角は等しいので、第1の固定板3でx軸正
方向へ回折し、さらに回転板324でx軸負方向へ回折
した光束を光束31とし、また第1の固定板3でx軸負
方向へ回折し、さらに回転板324でx軸正方向へ回折
した光束を光束32とすると、光束31と光束32は平
行となる。
【0375】回折格子が入射光に対して移動すると、+
1次回折、−1次回折光で光の位相の進み遅れが生じる
ことはよく知られている。回折格子のピッチをp、回折
格子の主断面に平行な方向の移動量をxとし、光の波長
をλとすると、入射光の光軸に対し回折格子の移動方向
に回折する1次光の位相は、2πx/(λp)進み、入射
光の光軸に対し回折格子の移動方向と逆方向に回折する
1次光の位相は、2πx/(λp)遅れる。
【0376】したがって、回転板324の回転角をθと
し、図6で回転板324の回折格子がx軸正方向に移動
する向きを回転角θの正方向とし、回転板324上の回
折格子の分割数をNとし、回転板324中心から回転板
324上のビーム照射位置までの距離をrとすると、光
束31と光束32の光の複素振幅は(数19)に示すよう
になる。
【0377】回転板324により位相変調を受けた光束
31と光束32はミラー5により、回転板324の回転
中心に対して対称な位置に導かれる。
【0378】更に、図7は、図24においてy軸正方向
から見たxz平面でのミラー6から受光部8までの光路
を示した図にも対応するので、図7を用いて、本参考例
を説明する。
【0379】図7において、ミラー6を射出した光束3
1、光束32は平行であり、第2の固定板7によりそれ
ぞれ±1次回折光に分離する。光束31が第2の固定格
子7でx軸負方向へ回折し、さらに回転板324でx軸
正方向へ回折した光束を光束33とし、また光束32が
第2の固定板7でx軸正方向へ回折し、さらに回転板3
24でx軸負方向へ回折した光束を光束34とすると、
光束33、光束34は平行で互いに重なり干渉を起こ
す。
【0380】回転板324(図7では符号4に対応す
る。以下、同様である。)が正方向にまわると、図7で
の回転板324移動方向はx軸負方向であるので、光束
33、光束34の複素振幅は(数20)に示すようにな
る。また、光束33と光束34の干渉光強度を求めると
(数21)に示すようになる。
【0381】受光部8は(数21)で表される光強度を検
出する。(数21)より回転板324の1回転により4N
パルス、すなわち回転板上の回折格子の分割数の4倍の
パルスが得られることがわかる。
【0382】次に、回転板324に偏心εが生じた場合
の累積誤差について説明する。偏心があると、回転角θ
と回転板中心に対する回転角θaが異なる。θaは従来例
での説明と同様θa=θ+(ε/r)cosθとなる。したが
って、光束31、光束32の複素振幅は(数22)に示す
ようになる。
【0383】回転板324の回転中心に対する対称点で
はθb=θ−(ε/r)cosθとなるので、光束33、光束
34の複素振幅は(数23)に示すようになる。
【0384】光束33と光束34の干渉強度、すなわち
受光部8での受光強度は(数24)に示すようになる。
【0385】(数24)には偏心εを含む項がないので、
偏心による累積誤差がなく、さらに光強度の変動も生じ
ないことがわかる。
【0386】つぎに、Z相信号出力部の動作について図
17を併用して説明する。
【0387】図17に示すように、回転板324の回転
によりフレネルゾーンプレート216およびフレネルゾ
ーンプレート217の入射瞳にコリメータレンズ12の
射出光が入ると、フレネルゾーンプレートの焦点に光が
集光する。フレネルゾーンプレートの焦点位置は、コリ
メータレンズ射出光と平行でフレネルゾーンプレートの
中心を通る軸上にある。
【0388】従って、回転板324のx軸方向への移動
量とフレネルゾーンプレート216および217の焦点
位置の移動量は等しくなる。受光部218、受光部21
9はフレネルゾーンプレート216の焦点の軌跡上にあ
り、受光部220、受光部221は、フレネルゾーンプ
レート217の焦点の軌跡上に配置されているので、回
転板324の回転により集光ビームが受光部上を走査す
ることになる。
【0389】次に、信号A1、信号B1、信号A2、信
号B2から基準位置信号を作成する方法について図19
を併用して説明する。図19は回転板が正方向へ移動し
たときの信号処理手段222の信号波形である。
【0390】フレネルゾーンプレート216による集光
ビームが受光部218から受光部219へ移動すると
き、それぞれの受光部から信号A1、信号B1が得られ
る。このとき差信号D1は負から正に変化する。信号D
1に含まれるノイズを防ぐためにヒステリシスをもたせ
て2値化を行うと信号F1となる。
【0391】同様に、フレネルゾーンプレート217に
よる集光ビームが受光部220から受光部221へ移動
するとき、それぞれの受光部から信号A2、信号B2が
得られ、信号D2を2値化することにより信号F2が得
られる。
【0392】信号F1の立ち上がりから信号F2の立ち
上がりまで、または信号F2の立ち上がりから信号F1
の立ち上がりまでの回転板324の円周方向への移動距
離は、回転板324の円周方向への移動方向における第
1と第2の受光部出力が等しくなる回転板324の位置
から第3と第4の受光部出力が等しくなる回転板位置ま
での距離と、第1のフレネルゾーンプレート216によ
る集光ビームの中心から第2のフレネルゾーンプレート
217による集光ビームの中心までの距離の差で与えら
れる。
【0393】従って、フレネルゾーンプレート216お
よびフレネルゾーンプレート217による集光ビームが
受光部上にある場合に、信号F1と信号F2の排他的論
理和をとることにより回転板324の基準位置信号とし
て所定のパルス幅の信号Jを得ることができる。
【0394】次に、信号A1とB1の和信号C1および
信号A2と信号B2の和信号C2をそれぞれ2値化し、
信号E1、E2を得る。信号E1、E2より集光ビーム
が受光部上にあることが検出できるので、信号Jとの論
理積をとることにより回転板324の位置検出信号Kが
得られる。
【0395】信号Kのエッジは、差信号D1、差信号D
2の0点より得られるため、光源201の強度変動の影
響を受けない。さらに、信号D1は信号A1、B1の差
信号、信号D2は信号A2、B2の差信号であるので、
受光部に入る散乱光によるノイズなどの同相ノイズは打
ち消しあう。
【0396】また、回転板324のx軸方向の変位に対
して、信号D1、信号D2の0点近傍での信号変化率
は、信号A1、B1、A2、B2単独の場合に対して約
2倍となる。従って、ノイズによる位置検出誤差の影響
を軽減することができる。よって、信号Kは正確な所定
のパルス幅の基準信号とる。
【0397】また、集光ビーム径を小さくするため受光
部218、219、220、221をフレネルゾーンプ
レート216、217の後側焦点位置に配置したが、焦
点位置以外でもよい。これは、焦点レンズ216、21
7の集光ビーム中心が、コリメータレンズ2の射出光に
平行でフレネルゾーンプレート216、217の中心を
通る軸上にあるため、回転板324のx軸方向移動量と
集光ビーム中心の移動量が等しくなるためである。
【0398】また、受光部218、219、220、2
21はz軸に対して垂直な面内にあるとしたが、z軸に
対して傾いた面上に配置してもよい。
【0399】また、受光部218、219、220、2
21は同一面に配置したが、異なった面上に配置しても
よい。
【0400】また、光源1にレーザ光源を用いたが、L
EDなどを用いてもよい。
【0401】なお、第1の固定板3の±1次回折光が回
転板324上で完全に分離するよう第1の固定板3と回
転板324との距離を離し、第1の固定板3と回転板3
24との距離を第1の固定板3と回転板324との距離
と等しくし、光束33と光束34のみを受光部8で受光
することにより高い変調度の信号を得ることができる。
【0402】以上のように本参考例によれば、位相格子
を有する第1の固定板と回転板により互いに平行光化さ
れ、かつ位相変調された±1次回折光を、回転板の回転
中心に対称な位置において再度位相変調させ、第2の固
定板により±1次回折光を干渉させることにより、回転
板に偏心が生じた場合でも、光強度の変動の少ない、累
積誤差がない角度検出が行える。このため、高精度な回
転板の組立調整が不要となるのでコストダウンが図れ、
小型化、高分解能化が容易に行える。また、負荷による
軸偏心に対しても強くなるため、軸受けの小型軽量化が
可能となる。
【0403】さらに、回折格子、およびフレネルゾーン
プレートはスタンパで一括して作成することができるた
め、生産性の向上、低コスト化が可能となる。
【0404】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、入射瞳径がD−2gλ/p以内に制限され
前記移動回折板を通過した光軸と平行な回折光を集光レ
ンズにより集光し、光量を検出することにより、変調度
特性が良く、精度の高い位置検出を行うことができる。
【0405】また、請求項2記載の発明によれば、受光
部がD−2gλ/p以内に制限され固定回折板及び移動
回折板からpD/(2λ)−g以上の距離で光量を検出
することにより、集光レンズが不要となるので、請求項
1記載の発明の効果に加え、エンコーダの小型軽量化、
低コスト化が可能となる。
【0406】また、請求項3記載の発明によれば、レン
ズ15の入射瞳径をD−2gλ/p以内に制限すること
により、変調度特性が良く、精度の高い角度信号を得る
ことが行うことができる。また、光源からの射出光を移
動回折板上の2つのフレネルゾーンプレートにより第1
と第2の集光ビームを形成し、第1の集光ビームを第1
と第2の受光部で検出し、第2の集光ビームを第3と第
4の受光部で検出し、第1の受光部と第2の受光部の出
力の差信号と第3の受光部と第4の受光部の出力の差信
号よりパルス信号を作成することにより、光源の射出光
強度の変動に影響されず、ノイズによる位置検出精度の
劣化の少ない所定のパルス幅の基準位置信号を得ること
ができる。さらに、回折格子、およびフレネルゾーンプ
レートはスタンパで一括して作成することができるた
め、生産性の向上、低コスト化が可能となる。
【0407】また、請求項4記載の発明によれば、±1
次回折光が干渉した領域だけを用いることにより変調度
特性を向上できる。また、集光レンズを用いる必要がな
いため、部品点数を軽減でき、軽量化を実現できる。さ
らに、回折格子、およびフレネルゾーンプレートはスタ
ンパで一括して作成することができるため、生産性の向
上、低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図
【図2】同実施例における変調度特性図
【図3】本発明の第2の実施例を示す構成図
【図4】本発明の参考例1を示す構成図
【図5】本発明の参考例2の構成図
【図6】同参考例における光源からミラーまでの平面図
【図7】同参考例におけるミラーから受光器までの平面
【図8】本発明の参考例3の構成図
【図9】同参考例におけるミラーから受光器までの平面
【図10】本発明の参考例4の構成図
【図11】同参考例におけるエンコーダの平面図
【図12】本発明の参考例5の位置測定装置の構成を示
す斜視図
【図13】同参考例における信号処理手段のブロック図
【図14】同信号処理手段の各部の信号波形図
【図15】同参考例における、ビーム走査による信号波
形図
【図16】同参考例における軸外焦点レンズを用いた構
成図
【図17】本発明の参考例6の位置測定装置の構成を示
す斜視図
【図18】同参考例における信号処理手段のブロック図
【図19】同信号処理手段の各部の信号波形図
【図20】本発明の参考例7の構成図
【図21】同参考例における光検出器の構成図
【図22】本発明の参考例8の構成図
【図23】同参考例における光検出器の構成図
【図24】本発明の参考例9における構成図
【図25】同参考例における光検出器の構成図
【図26】従来の光学式エンコーダの構成図
【図27】同従来エンコーダのモデル図
【図28】同モデルにおける検出器での強度分布図
【図29】同モデルにおける検出器での強度分布図
【図30】同モデルにおける変調度特性図
【図31】従来の光学式エンコーダの概略図
【図32】従来の光学式エンコーダの信号波形図
【図33】従来の光学式エンコーダの回転板の偏心を示
す説明図
【図34】従来例の位置測定装置の平面図
【図35】同従来例における出力結果の説明図
【図36】従来の光学式エンコーダの構成図
【符号の説明】
1 コヒーレント光源 2 コリメータレンズ 3 第1の固定板 4 回転板 7 第2の固定板 8 受光器 9 3角プリズム 10 円筒形の回転体 11 半導体レーザ 12 コリメータレンズ 13 固定回折板 14 移動回折板 15 レンズ 16 受光器 201 光源 203 移動体 204 集光レンズ 205 第1の受光部 206 第2の受光部 208 信号処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正弥 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 冨士川 恵市 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−344412(JP,A) 特開 平4−130220(JP,A) 特開 平2−31111(JP,A) 特開 昭61−65115(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/26 - 5/38 G01B 11/00 - 11/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長λでビーム径Dの平行光を、光の光
    軸に対して略垂直でかつ距離gを隔てて互いに平行に設
    けられており主要回折成分が±1次であるピッチpの回
    折格子を有する固定回折板及び移動回折板に入射し、光
    軸と平行な回折光を入射瞳径がD−2gλ/p以内に制
    限された集光レンズにより集光し、その光量を検出する
    ことにより前記移動回折板の変移を検出することを特徴
    とする変移の測定方法。
  2. 【請求項2】 波長λでビーム径Dの平行光を、距離g
    を隔てて互いに平行に設けられており主要回折成分が±
    1次であるピッチpの回折格子を有する固定回折板及び
    移動回折板に略垂直に入射し、前記固定回折板及び前記
    移動回折板からpD/(2λ)−g以上の距離でD−2
    gλ/p以内の領域の光量を検出することにより前記移
    動回折板の変移を検出することを特徴とする変移の測定
    方法。
  3. 【請求項3】 波長λ、ビーム径Dの平行光を出射する
    光源と、前記光源から出射された光の光軸に対して略垂
    直でかつ距離gを隔てて互いに平行に設けられており主
    要回折光が±1次であるピッチpの位相格子を有する固
    定回折板及び移動回折板と、前記固定回折板及び移動回
    折板を通過した光を受光する受光器と、入射瞳径がD−
    2gλ/p以内に制限され前記固定回折板及び前記移動
    回折板を通過した光軸と平行な回折光を前記光受光器に
    集光させる集光レンズと、前記移動回折板上に配置され
    前記光源の光路内を通過する第1のフレネルゾーンプレ
    ートと第2のフレネルゾーンプレートと、前記第1のフ
    レネルゾーンプレートの集光ビームのみを入射光とし前
    記移動回折板の移動方向における受光部間ギャップが集
    光ビーム径より小さくかつ受光部の幅が集光ビーム径よ
    り広い第1の受光部と第2の受光部と、前記第2のフレ
    ネルゾーンプレートの集光ビームのみを入射光とし前記
    移動回折板の移動方向における受光部間ギャップが集光
    ビーム径より小さく、かつ受光部の幅が集光ビーム径よ
    り広い第3の受光部と第4の受光部を備え、前記第1の
    フレネルゾーンプレートによる集光ビームの一部が第1
    の受光部または第2の受光部上にあるときには、前記第
    2のフレネルゾーンプレートによる集光ビームの一部が
    前記第3の受光部または第4の受光部上にある様に構成
    されており、更に前記第1の受光部と第2の受光部の出
    力の差信号と前記第3の受光部と第4の受光部の出力信
    号の差信号より所定のパルス幅の信号を作成する手段を
    備えた変移の測定装置。
  4. 【請求項4】 波長λビーム径Dの平行光を出射する光
    源と、前記光源から出射された光の光軸に対して略垂直
    でかつ距離gを隔てて互いに平行に設けられており主と
    して±1次の回折光を通過させるピッチpの位相格子を
    有する固定回折板及び移動回折板と、受光部径がD−2
    gλ/p以内に制限され前記固定回折板及び前記移動回
    折板からの距離がpD/(2λ)−g以上になるように
    設けられた受光器と、前記移動回折板上に配置され前記
    光源の光路内を通過する第1のフレネルゾーンプレート
    と第2のフレネルゾーンプレートと、前記第1のフレネ
    ルゾーンプレートの集光ビームのみを入射光とし前記移
    動回折板の移動方向における受光部間ギャップが集光ビ
    ーム径より小さくかつ受光部の幅が集光ビーム径より広
    い第1の受光部と第2の受光部と、前記第2のフレネル
    ゾーンプレートの集光ビームのみを入射光とし前記移動
    回折板の移動方向における受光部間ギャップが集光ビー
    ム径より小さく、かつ受光部の幅が集光ビーム径より広
    い第3の受光部と第4の受光部を備え、前記第1のフレ
    ネルゾーンプレートによる集光ビームの一部が第1の受
    光部または第2の受光部上にあるときには、前記第2の
    フレネルゾーンプレートによる集光ビームの一部が前記
    第3の受光部または第4の受光部上にある様に構成され
    ており、更に前記第1の受光部と第2の受光部の出力の
    差信号と前記第3の受光部と第4の受光部の出力信号の
    差信号より所定のパルス幅の信号を作成する手段を備え
    た変移の測定装置。
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