JP5800035B2 - 車両用サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の側面衝突時や横転時に乗員を保護する車両用サイドエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に示されたサイドエアバッグ装置では、エアバッグの内部が上下方向に3つの膨張部(チャンバ)に区画されており、その中央膨張部内には、インフレータを内包するインナバッグが設けられている。インナバッグは、上下の開口を通じて上膨張部及び下膨張部に連通されると共に、中間部開口を通じて中央膨張部に連通されている。更に、このインナバッグは、膨張展開状態でインナバッグの前端が中央膨張部の前端よりも後方、かつシートバッグの前端よりも前方に位置するように配置されている。
上記構成のサイドエアバッグ装置では、インフレータから噴出される膨張用ガスが先ずインナバッグに供給されてインナバッグが膨張する。インナバッグ内の膨張用ガスは、インナバッグの上部開口から上膨張部内へ流れ、下部開口から下膨張部内へ流れ、中央開口部から中央膨張部へ流れる。これにより、各膨張部が膨張し、乗員の肩部から腰部までがエアバッグの対応する膨張部によって拘束される。
また、インナバッグの前端が上記の如く位置するようにインナバッグが配置されているため、エアバッグの膨張展開時には、インナバッグが乗員の側方近傍で膨張することにより、乗員がエアバッグ(主バッグ)のみならずインナバッグ(内部バッグ)によっても拘束される。これにより、拘束性能を向上させるようにしている。
特開2010−137615号公報
上述の如きサイドエアバッグ装置では、正規の着座位置に着座している乗員に対する拘束性能を考慮してエアバッグの形状等が設定される。しかしながら、車両の側面衝突時や横転時には、乗員が正規の着座位置に着座していない状態でサイドエアバッグが膨張展開する可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、乗員が正規の着座位置に着座していない状態でサイドエアバッグが膨張展開した際の乗員の安全性を従来以上に向上させることができる車両用サイドエアバッグ装置を得ることを目的としている。
本発明の第1の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、シートバッグのサイド部内に配設されたサイドフレームに支持され、膨張展開用ガスを供給するインフレータと、前記サイド部内に折り畳み状態で格納され、前記膨張展開用ガスが供給された際に前記サイド部の車両前方側へ膨張展開する主バッグ、及び、前記主バッグ内に配設され、前記膨張展開用ガスが供給されることにより膨張展開しつつ供給されたガスを前記主バッグへ供給すると共に、膨張展開時に側面視で前記サイド部の前方縁部よりも車両後方側に位置する内部バッグを有し、前記主バッグ内と前記内部バッグ内とを連通させた連通穴が前記内部バッグの下部側に形成されると共に、前記内部バッグの上部側が閉塞されたサイドエアバッグと、を備えている。
なお、第1の態様に記載の「膨張展開時」は、少なくともインフレータが膨張展開用ガスを供給している間のことであり、膨張展開途中および膨張展開完了時を含んでいる。この点は、第2の態様においても同様である。
第1の態様では、サイドエアバッグの内部バッグにインフレータから膨張展開用ガスが供給されると、内部バッグが膨張展開しつつ供給されたガスを主バッグへ供給する。これにより、主バッグがシートバックのサイド部の車両前方側へ膨張展開する。この膨張展開時には、内部バッグの内圧が主バッグの内圧よりも高くなるが、内部バッグは、側面視でシートバックのサイド部の前方縁部よりも車両後方側に位置するように構成されている。このため、乗員が正規の着座位置以外であるサイド部の車両前方に位置している(もたれかかっている)状態で主バッグ及び内部バッグが膨張展開した場合でも、高圧の内部バッグからの負荷を乗員が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。これにより、乗員の安全性を従来以上に向上させることができる。
しかも、この態様では、インフレータから内部バッグに供給された膨張展開用ガスは、内部バッグの下部側に形成された連通穴を介して主バッグに供給されるが、内部バッグの上部側は閉塞されている。これにより、展開初期における主バッグの上部側の内圧を低くすることができるので、主バッグの膨張展開方向に乗員が位置している状態で主バッグが膨張展開した場合でも、乗員の胸部における上部側および首部が主バッグの上部側から受ける負荷を低減することができる。
本発明の第2の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、シートバッグのサイド部内に配設されたサイドフレームに支持され、膨張展開用ガスを供給するインフレータと、前記サイド部内に折り畳み状態で格納され、前記膨張展開用ガスが供給された際に前記サイド部の車両前方側へ膨張展開する主バッグ、及び、前記主バッグ内に配設され、前記膨張展開用ガスが供給されることにより膨張展開しつつ供給されたガスを前記主バッグへ供給すると共に、膨張展開時に側面視で前記サイド部の前方縁部よりも車両後方側に位置する内部バッグを有し、前記主バッグ内と前記内部バッグ内とを連通させた連通穴が前記内部バッグの上部側及び下部側に形成されると共に、前記内部バッグの上部側が前記主バッグの折り畳み状態において車両幅方向に二つ折りにされているサイドエアバッグと、を備えている。
第2の態様では、サイドエアバッグの内部バッグにインフレータから膨張展開用ガスが供給されると、内部バッグが膨張展開しつつ供給されたガスを主バッグへ供給する。これにより、主バッグがシートバックのサイド部の車両前方側へ膨張展開する。この膨張展開時には、内部バッグの内圧が主バッグの内圧よりも高くなるが、内部バッグは、側面視でシートバックのサイド部の前方縁部よりも車両後方側に位置するように構成されている。このため、乗員が正規の着座位置以外であるサイド部の車両前方に位置している(もたれかかっている)状態で主バッグ及び内部バッグが膨張展開した場合でも、高圧の内部バッグからの負荷を乗員が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。これにより、乗員の安全性を従来以上に向上させることができる。
しかも、この態様では、インフレータから内部バッグに供給された膨張展開用ガスは、内部バッグの上部側及び下部側に形成された連通穴を介して主バッグに供給される。これにより、主バッグの展開速度を速くすることができる。但し、内部バッグの上部側は、主バッグの折り畳み状態において車両幅方向に二つ折りにされているため、当該二つ折りの部分が展開するまでは内部バッグの上部側の連通穴を閉塞することができる。これにより、展開初期における主バッグの上部側の車両前後方向の膨張を抑えることができるので、主バッグの膨張展開方向に乗員が位置している状態で主バッグが膨張展開した場合でも、乗員の胸部における上部側および首部が主バッグの上部側から受ける負荷を低減することができる。
本発明の第の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様又は第2の態様において、前記サイド部の前部側には、前記サイドエアバッグの膨張圧を受けて開裂するシート表皮の縫製部が設けられており、当該縫製部が開裂することにより前記サイド部の前面側に前記主バッグを膨張展開させるための開口部が形成されると共に、前記内部バッグは、膨張展開時に前記開口部よりも車両後方側に位置するように形状設定されている。
の態様では、シートバックのサイド部の前部側に設けられたシート表皮の縫製部がサイドエアバッグの膨張圧を受けて開裂する。これにより、サイド部の前面側に開口部が形成され、当該開口部を介して主バッグがサイド部の車両前方側へ膨張展開する。ここで、内部バッグは、膨張展開時に上記開口部よりも車両後方側に位置するように構成されているため、乗員が上記開口部の車両前方側に位置する状態で主バッグ及び内部バッグが膨張展開した場合でも、高圧の内部バッグからの負荷を乗員が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。
本発明の第の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1〜第3の態様の何れか1つの態様において、前記内部バッグは、前記サイド部内で膨張展開するように形状設定されている。
の態様では、内部バッグが、サイド部内すなわちサイド部の外側へはみ出さない範囲で膨張展開するため、乗員の着座位置(着座姿勢)に関わらず、高圧の内部バッグからの負荷を乗員が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。
本発明の第の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1〜第の態様の何れか1つの態様において、前記主バッグの内部は、乗員胸部拘束用の胸部チャンバと乗員腰部拘束用の腰部チャンバとに区画されており、前記内部バッグは、前記胸部チャンバに設けられ、連通穴を介して前記胸部チャンバと連通されると共に、インナチューブを介して前記腰部チャンバと連通されている。
の態様では、サイドエアバッグは、主バッグの内部が胸部チャンバと腰部チャンバとに区画された所謂2チャンバサイドエアバッグとされている。このような2チャンバサイドエアバッグでは、一般にインフレータのライズレートおよび出力が高めに設定されることにより、展開速度が速く、且つ内圧が高圧になる。この点、本態様では、第1〜第3の態様と同様に、主バッグよりも高圧になる内部バッグからの負荷を乗員が受けることを防止又は効果的に抑制することができるので好適である。
本発明の第の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第の態様において、前記インナチューブは、前記腰部チャンバの内圧が設定値以上に上昇することにより閉塞する逆止弁を構成している。
の態様では、インナチューブを介して内部バッグから供給される膨張展開用ガスにより、主バッグの腰部チャンバの内圧が設定値以上に上昇すると、インナチューブが閉塞する。これにより、腰部チャンバから内部バッグへのガスの逆流が阻止され、腰部チャンバの内圧を高い状態に保持することができるので、乗員の胸部よりも耐衝撃性が高い乗員の腰部を腰部チャンバによって良好に拘束することができる。
本発明の第の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1〜第の態様の何れか1つの態様において、前記主バッグは、膨張展開状態を側面視で見た場合に、上部側の前後方向寸法が下部側の前後方向寸法よりも小さくなるように形状設定されている。
の態様では、主バッグは、上部側の前後方向寸法が下部側の前後方向寸法よりも小さくなるように膨張展開する。このため、主バッグの膨張展開方向に乗員が位置している状態で主バッグが膨張展開した場合でも、乗員の胸部における上部側および首部が主バッグの上部側から受ける負荷を低減することができる。
本発明の第の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第の態様において、前記内部バッグの上部側は、前記主バッグの折り畳み状態において車両幅方向外側に二つ折りにされている。
の態様では、主バッグの折り畳み状態において車両幅方向外側に二つ折りにされた内部バッグの上部側が展開するまでは、内部バッグの上部側の連通穴を閉塞することができる。ここで、サイドエアバッグの車両幅方向外側では、ドアトリムとの間のスペースに余裕があるため、上記二つ折りの部分をスムーズに展開させることが可能になる。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置では、乗員が正規の着座位置に着座していない状態でサイドエアバッグが膨張展開した際の乗員の安全性を従来以上に向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置におけるサイドエアバッグが膨張展開した状態を示す概略的な側面図である。 同サイドエアバッグ装置が搭載されたシートバックの部分的な構成を示す平断面図であり、サイドエアバッグが膨張展開する前の図である。 同サイドエアバッグが膨張展開した状態を示す図2に対応した平断面図であり、図1のA−A線に沿った切断面を示す拡大平断面図である。 同サイドエアバッグの縫製前の状態を示す平面展開図である。 同サイドエアバッグの構成部材である主パネル及び内部パネルの構成を示す斜視図である。 同サイドエアバッグの縫製後の状態を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置におけるサイドエアバッグの構成を示す図6に対応した側面図である。 同サイドエアバッグが図7の折れ線F6、F7において折り畳まれた状態を示す概略的な縦断面図であり、図7のB−B線の位置に対応した図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図6を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10(以下、単にサイドエアバッグ装置10という)について説明する。なお、図1に示される矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印INは車両幅方向内方を示している。
図1〜図3に示されるように、本第1実施形態に係るサイドエアバッグ装置10は、車両用シート12におけるシートバック14のドア側サイド部14A(図示しないサイドドア側のサイド部:車両幅方向外側のサイド部)に搭載されている。このシートバック14は、シートクッション16の後端部に傾倒可能に連結されており、上端部にはヘッドレスト18が連結されている。なお、本実施形態では、車両用シート12の前方向、上方向、及び幅方向は、車両の前方向、上方向、及び幅方向と一致している。
サイドエアバッグ装置10は、サイドエアバッグ20と、サイドエアバッグ20内に膨張展開用ガス(以下、単に「ガス」という)を供給するガス供給手段としてのインフレータ22と、を備えている。このサイドエアバッグ装置10は、図2に示されるように、サイドエアバッグ20が折り畳まれた状態でインフレータ22等と共にユニット化されたものが、ドア側サイド部14Aの内部に配設されている。なお、図1及び図3には、インフレータ22から供給されたガスの圧力でサイドエアバッグ20が膨張展開した状態(膨張展開完了状態)が図示されている。また、図2の23は、サイドエアバッグ20の膨張展開時に容易に破断可能なラップ材である。
サイドエアバッグ装置10の周囲には、シート表皮24によって覆われたシートバッグパッド(ウレタンパッド)26が配置されている。シート表皮24は、ドア側サイド部14Aの前面を構成する前面部28と、ドア側サイド部14Aの車両幅方向外側面を構成するかまち部30とを備えており、前面部28とかまち部30との縫製部32がドア側サイド部14Aの前端部に設けられている。この縫製部32は、側面視におけるドア側サイド部14Aの前方縁部に沿ってシートバッグ高さ方向に延在している。そして、サイドエアバッグ20が膨張展開する際には、図3に示されるように、シートバッグパッド26がサイドエアバッグ20の膨張圧を受けてパッド内側部34とパッド外側部36とに開裂すると共に、シート表皮24が縫製部32において開裂する構成になっている。
図1に示されるように、サイドエアバッグ20は、所謂2チャンバサイドエアバッグであり、袋状に縫製された主バッグ38を備えている。主バッグ38の内部は、テザー39によって乗員胸部拘束用の胸部チャンバ40と乗員腰部拘束用の腰部チャンバ42とに区画されている。胸部チャンバ40内には、長尺な袋状に形成された内部バッグ46(整流布)が配設されており、この内部バッグ46の下端部には、インナチューブ48が一体に設けられている。このインナチューブ48は、腰部チャンバ42内に突出しており、当該インナチューブ48内を介して内部バッグ46内と腰部チャンバ42内とが連通している。また、内部バッグ46には、連通穴50(ガスの流路)が形成されており、当該連通穴50を介して内部バッグ46内と胸部チャンバ40とが連通している。
上記内部バッグ46内には、インフレータ22が収容されている。インフレータ22は、円柱状に形成されており、軸線方向がシートバック14の高さ方向に沿う状態で配置されている。インフレータ22の外周部からは、シート幅方向内側へ向けて上下一対のスタッドボルト52(図2及び図3参照)が突出している。これらのスタッドボルト52は、内部バッグ46、主バッグ38およびシートバックフレーム56のサイドフレーム58を貫通しており、先端側がナット54に螺合している。これにより、インフレータ22がサイドエアバッグ20と共にサイドフレーム58に固定されている。
上述のインフレータ22には、車両に搭載されたサイドエアバッグECU60及びサイドエアバッグセンサ62が電気的に接続されている。このサイドエアバッグECU60は、自動車が側面衝突や横転等をした際に、サイドエアバッグセンサ62からの検知信号に基づいてサイドエアバッグ装置10を作動させるか否かを判定する。この判定が肯定されると所定電流がインフレータ22に通電される。これにより、インフレータ22が作動して、インフレータ22の下端側に設けられた図示しないガス噴出口からガスが噴出される。
インフレータ22から噴出されるガスは、インナチューブ48の下端開口部を介して腰部チャンバ42内へ供給される(図1の矢印G1参照)と共に、内部バッグ46の連通穴50を介して胸部チャンバ40内へ供給される(図1の矢印G2参照)。これにより、図3に示されるように、車両用シート12における正規の着座位置に着座している乗員64とサイドドア66との間にサイドエアバッグ20が膨張展開する。
具体的には、乗員64の腰部とサイドドア66のドアトリム68との間に腰部チャンバ42が膨張展開し、当該腰部チャンバ42によって乗員64の腰部が拘束される。また、乗員64の胸部とサイドドア66のドアトリム68との間に胸部チャンバ40が膨張展開し、当該胸部チャンバ40によって上記乗員64の胸部が拘束される。この場合、インフレータ22のガス噴出口が下方に向けて配置されていることにより、腰部チャンバ42が胸部チャンバ40に対して早期に(先行して)展開完了するように構成されている。また、腰部チャンバ42の内圧が胸部チャンバ40の内圧よりも高くなるように構成されており、腰部チャンバ42の内圧が予め設定された設定値以上に上昇すると、インナチューブ48が押しつぶされて閉塞する。これにより、腰部チャンバ42内のガスがインナチューブ48内を介して内部バッグ46内へ流れ込む(逆流する)ことが防止されるようになっている。つまり、インナチューブ48は、腰部チャンバ42内から内部バッグ46内へのガスの流入を防止する逆止弁としても機能する構成になっている。
なお、図1及び図3には、本実施形態の要部を説明する関係上、シートバック14のドア側サイド部14Aの車両前方(正規の着座位置以外:out of position)に位置している乗員70が二点鎖線で示されている。この乗員70は、例えば、子供等の小柄な乗員である。
(サイドエアバッグ20の構成)
次に、上述したサイドエアバッグ20の構成について詳細に説明する。
図4には、サイドエアバッグ20の縫製前の状態を示す平面展開図が示されている。このサイドエアバッグ20は、主パネル72と内部パネル74とが縫製されることにより形成されている。主パネル72は、胸部チャンバ40を形成するための基布76の下端部と、腰部チャンバ42を形成するための基布78の上下方向中間部とが縫製部S1において縫製されることにより形成されている。この主パネル72の下縁側には、補強布80が縫製部S2において縫製されている。一方、内部パネル74は、長尺な一枚の基布82によって構成されている。この基布82は、長手方向一端側が腰部チャンバ42内に配置され、長手方向他端側が胸部チャンバ40内に配置される。基布82の長手方向一端部は、主パネル72の下端側の形状に対応して三角形に切欠かれており、当該長手方向一端部には、補強布84が縫製部S3において縫製されている。
このサイドエアバッグ20が縫製される際には、先ず、図5に示されるように内部パネル74が中央折れ線F1において二つ折りにされ、内部パネル74の内側部74Aと外側部74Bとが重ね合わされると共に、内側部74Aと外側部74Bとが縫製部S4、S5(図4及び図6参照)において縫製される。これにより、内部パネル74が長尺な筒状に縫製される。また、内側部74Aと外側部74Bとが縫製部S6、S7(図4及び図6参照)において縫製されることにより、筒状のインフレータ挿入部86(図1および図6参照)が形成される。
次いで、基布78が中央折れ線F2において二つ折りにされ、基布78の上端部が縫製部S11、S12(図4及び図6参照)において縫製されることにより、テザー39が形成される。このテザー39は、縫製部S11、S12によって内部バッグ46の上下方向中間部と縫製される。これにより、テザー39に対する内部バッグ46の上下方向中間部の位置ずれが防止される。また、縫製部S4と縫製部S11との間において、一部縫製が省略されることにより連通穴50が形成される。
次いで、図6に示されるように主パネル72が中央折れ線F2において二つ折りにされ、主パネル72の内側部72Aと外側部72Bとの間における中央折れ線F2側に内部パネル74が挟まれた状態で内側部72Aと外側部72Bとが重ね合わされる。この状態で、内側部72Aと外側部72Bとが縫製部S8、S9、S10(図4及び図6参照)において縫製される。これにより、主パネル72が袋状に縫製されて主バッグ38が形成されると共に、主バッグ38の内部がテザー39によって上方の胸部チャンバ40と下方の腰部チャンバ42とに区画される。また、内部パネル74の上端部及び下端部が縫製部S8、S10において主パネル72と縫製され、長尺袋状の内部バッグ46およびインナチューブ48が形成される。このインナチューブ48の上端開口部は、インフレータ挿入部86の下端開口部に近接して配置される。
また、縫製部S8と縫製部S9との間、および縫製部S9と縫製部S10との間に、一部縫製が省略されることによりそれぞれベントホール88、90(図6参照)が形成される。これらのベントホール88、90を介して胸部チャンバ40及び腰部チャンバ42がサイドエアバッグ20の外部に連通される。このため、胸部チャンバ40及び腰部チャンバ42に供給されたガスは、ベントホール88、90を介してサイドエアバッグ20外に排出される。これにより、胸部チャンバ40及び腰部チャンバ42の内圧が上昇し過ぎることが防止される。なお、上記の縫製は、何れも平面縫製により行われる。
上述の如く縫製されたサイドエアバッグ20は、前述したように、インフレータ22からのガスが内部バッグ46を介して胸部チャンバ40及び腰部チャンバ42に供給されることにより、主バッグ38及び内部バッグ46が膨張展開する。これにより、シートバッグパッド26が内側部34と外側部36とに開裂すると共にシート表皮24が縫製部32において開裂する。その結果、図3に示されるように、ドア側サイド部14Aの前面側に開口部92が形成され、当該開口部92を介して主バッグ38がドア側サイド部14Aの車両前方側に膨張展開する。
ここで、本実施形態では、図1に示されるように、主バッグ38は、膨張展開時に胸部チャンバ40側(上部側)の前後方向寸法L1が腰部チャンバ42側(下部側)の前後方向寸法L2よりも小さくなるように形状設定されている。
一方、内部バッグ46は、主バッグ38の後端側において縦長に膨張展開する。この内部バッグ46は、膨張展開時における前方縁部46Aがドア側サイド部14Aの前方縁部14A1に沿うように形成されており、膨張展開時に側面視で前方縁部46Aが前方縁部14A1よりも車両後方側に位置するように形状設定されている。詳細には、内部バッグ46は、図3に示されるように、膨張展開時に前記開口部92よりも車両後方側、すなわちドア側サイド部14A内に位置するように形状設定されている。換言すれば、内部バッグ46は、縫製部32が開裂した状態での前面部28の前端とかまち部30の前端とを結ぶ仮想線Xよりも車両後方側で膨張展開するように形成されている。
また、図1に示されるように、内部バッグ46は、膨張展開時に連通穴50が下部側に位置するように構成されており、当該連通穴50を介して内部バッグ46内のガスが胸部チャンバ40の下部側に供給される。但し、内部バッグ46の上部側は縫製部S4、S8によって閉塞されているため、内部バッグ46の上部側からはガスが流出しないようになっている。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のサイドエアバッグ装置10では、車両が側面衝突や横転等したことをサイドエアバッグセンサ62が検知すると、サイドエアバッグECU60がインフレータ22を作動させる。これにより、インフレータ22から内部バッグ46にガスが供給されると、内部バッグ46が膨張展開しつつ供給されたガスを主バッグ38へ供給する。これにより、主バッグ38が膨張展開し、シートバッグパッド26及びシート表皮24の縫製部32が主バッグ38及び内部バッグ46の膨張圧を受けて開裂する。これにより、ドア側サイド部14Aの前面側に開口部92が形成され、当該開口部92を介して主バッグ38がドア側サイド部14Aの車両前方側へ膨張展開する。
ここで、主バッグ38及び内部バッグ46の膨張展開時には、内部バッグ46の内圧が主バッグ38の内圧よりも高くなるが、内部バッグ46は、側面視でドア側サイド部14Aの前方縁部14A1よりも車両後方側に位置するように構成されている。このため、図1に示されるように、乗員70が正規の着座位置以外であるドア側サイド部14Aの車両前方に位置している状態で主バッグ38及び内部バッグ46が膨張展開した場合でも、高圧の内部バッグ46からの負荷を乗員70が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。これにより、乗員70の安全性を従来以上に向上させることができる。
この点について詳細に説明すると、所謂2チャンバサイドエアバッグや3チャンバサイドエアバッグでは、所謂1チャンバサイドエアバッグと比較して、インフレータのライズレート及び出力が高めに設定されるため、サイドエアバッグの展開速度が速く、且つサイドエアバッグの内圧が高くなる。このため、所謂OOP性能(乗員が正規の着座位置に着座していない状態でサイドエアバッグが膨張展開した際の乗員の安全性の程度を表す性能)におけるロバスト性を向上させる点で課題がある。つまり、サイドエアバッグの展開速度が遅く、且つサイドエアバッグの内圧が低い方が、OOP性能のロバスト性を向上させることができる。しかしながら、インフレータのライズレート及び出力を低下させると乗員の拘束性能が低下してしまう。このため、拘束性能すなわちインフレータのライズレート及び出力を下げずにOOP性能のロバスト性を確保しなければならず、背反する性能が要求される。
この点、本実施形態では、主バッグ38よりも高圧になる内部バッグ46が、膨張展開時に側面視でドア側サイド部14Aの前方縁部14A1よりも車両後方側に位置するように構成されている。これにより、高圧の内部バッグ46からの負荷を乗員70が受けることを防止又は効果的に抑制することができるので、インフレータのライズレート及び出力を下げずにOOP性能におけるロバスト性を向上させることができる。
しかも、OOP性能におけるロバスト性を向上させるためには、特に、サイドエアバッグの展開初期に、乗員の胸部における上部側及び首部がサイドエアバッグから受ける負荷を低減することが好ましいところ、本実施形態では、内部バッグ46が配設された胸部チャンバ40が、腰部チャンバ42よりも低圧になるように構成されている。したがって好適である。
また、本実施形態では、内部バッグ46は、膨張展開時に開口部92よりも車両後方側に位置するように形状設定されている。このため、乗員70が開口部92の車両前方に位置する状態で主バッグ38及び内部バッグ46が膨張展開した場合でも、高圧の内部バッグ46からの負荷を乗員70が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態では、内部バッグ46は、ドア側サイド部14A内すなわちドア側サイド部14Aの外側へはみ出さない範囲で膨張展開するため、乗員70(乗員64)の着座位置に関わらず、高圧の内部バッグ46からの負荷を乗員70が受けることを防止又は効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、インナチューブ48を介して内部バッグ46から供給されるガスにより、腰部チャンバ42の内圧が設定値以上に上昇すると、インナチューブ48が押しつぶされて閉塞する。これにより、腰部チャンバ42から内部バッグ46へのガスの逆流を阻止することができ、腰部チャンバ42の内圧を高い状態に保持することができるので、乗員70の胸部よりも耐衝撃性が高い乗員70の腰部を腰部チャンバ42によって良好に拘束することができる。
また、本実施形態では、主バッグ38は、胸部チャンバ40側の前後方向寸法L1が腰部チャンバ42側の前後方向寸法L2よりも小さくなるように膨張展開する。このため、主バッグ38の膨張展開方向に乗員70が位置している状態で主バッグ38が膨張展開した場合でも、乗員70の胸部における上部側および首部が主バッグ38の上部側から受ける負荷を低減することができる。
また、本実施形態では、インフレータ22から内部バッグ46に供給されたガスは、内部バッグ46の下部側に形成された連通穴50を介して主バッグ38に供給されるが、内部バッグ46の上部側は閉塞されている。これにより、展開初期における主バッグ38の上部側の内圧を低くすることができるので、主バッグ38の膨張展開方向に乗員70が位置している状態で主バッグ38が膨張展開した場合でも、乗員70の胸部における上部側および首部が主バッグ38の上部側から受ける負荷を低減することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2の実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置の構成部材であるサイドエアバッグ100の縫製後の状態を示す側面図が示されている。このサイドエアバッグ100は、前記第1実施形態に係るサイドエアバッグ20と基本的に同様の構成とされているが、内部バッグ46の上部側において縫製部S4が省略されることにより、内部バッグ46の上部側に連通穴102が形成されている。このため、インフレータ22から内部バッグ46内に供給されたガスは、内部バッグ46の下部側の連通穴50および上部側の連通穴102を介して胸部チャンバ40内に供給される。これにより、胸部チャンバ40の展開速度を速くすることができる。
但し、この実施形態では、サイドエアバッグ100が折り畳れる際には、先ず、図7の折れ線F3、F4、F5に沿ってサイドエアバッグ100が蛇腹折りにされた後に、図7の折れ線F6、F7に沿ってサイドエアバッグ100の上部側及び下部側が折り畳まれる。この際、図8に示されるように、サイドエアバッグ100の下部側では、主バッグ38の下端側が断面略W字状に主バッグ38の内側に向かって折り畳まれる一方、サイドエアバッグ100の上部側では、連通穴102よりも下方側で主バッグ38及び内部バッグ46が車両幅方向外側へ二つ折りにされる(図8の矢印T参照)。これにより、内部バッグ46の上部側の連通穴102が閉塞される。このため、内部バッグ46内にガスが供給されることによりサイドエアバッグ100の上部側の折り畳み部分が展開するまでは、内部バッグ46内のガスは、上部側の連通穴102を通って胸部チャンバ40に流れることはできず、下部側の連通穴50からのみ胸部チャンバ40に流れる。これにより、展開初期における主バッグ38の上部側の車両前後方向の膨張を抑えることができるので、乗員の胸部における上部側および首部が主バッグ38の上部側から受ける負荷を低減することができる。
しかも、本実施形態では、サイドエアバッグ100の上部側が車両幅方向外側に二つ折りにされるが、サイドエアバッグ100の車両幅方向外側では、ドアトリム66との間のスペースに余裕があるため、上記二つ折りの部分をスムーズに展開させることが可能になる。
<実施形態の補足説明>
上記第2実施形態では、内部バッグ46の上部側が主バッグ36の上部側とともに車両幅方向外側に二つ折りにされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、内部バッグの上部側が主バッグの上部側とともに車両幅方向内側に二つ折りにされた構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、主バッグ36は、膨張展開状態を側面視で見た場合に、上部側の前後方向寸法L1が下部側の前後方向寸法L2よりも小さくなるように形状設定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、主バッグ36の形状は適宜設定変更することができる。
また、上記各実施形態では、インナチューブ48が逆止弁として機能する構成にしたが、本発明はこれに限らず、インナチューブが逆止弁として機能しない構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、腰部チャンバ42を構成する基布78の上端部が縫製部S11、S12において縫製されることによりテザー39が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、胸部チャンバ40を構成する基布76の下端部が縫製されることによりテザーが形成される構成にしてもよい。この場合、基布78の上端部が基布76の上下方向中間部に縫製される構成になる。また。基布76、78とは別体の基布によってテザーを形成してもよいし、縫製部(シーム)によって胸部チャンバと腰部チャンバとを区画してもよい。
また、上記各実施形態では、主バッグ36の内部が胸部チャンバ40と腰部チャンバ42とに区画された構成にしたが、本発明はこれに限らず、例えば、胸部チャンバを介して腰部チャンバとは反対側に乗員肩部拘束用に区画された肩部チャンバが設けられた構成(主バッグが所謂3チャンバサイドエアバッグとされた構成)にしてもよい。また例えば、主バッグの内部が区画されていない構成(主バッグが所謂1チャンバサイドエアバッグとされた構成)にしてもよい。なお、主バッグが、乗員の胸部から腰部までを拘束可能な1チャンバサイドエアバッグである場合には、内部バッグを胸部チャンバ及び腰部チャンバに設定すると共に、内部バッグに上下方向に離間して複数の連通穴を形成することが好ましい。
また、上記各実施形態では、内部バッグ46が、膨張展開時にドア側サイド部14Aの開口部92よりも車両後方側に位置するように形状設定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、内部バッグは、膨張展開時に開口部の両縁部(上記各実施形態においては、シート表皮24の前面部28の前端およびかまち部30の前端)のうち少なくとも一方よりも車両後方側に位置すればよい。
また、上記各実施形態では、内部バッグ46の縫製部S4と縫製部S11との間で縫製が省略されることにより、内部バッグ46の下部側に連通穴50が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、内部バッグの一部が切り取られることにより連通穴が形成された構成にしてもよい。この点は、上記第2実施形態における連通穴102(内部バッグの上部側の連通穴)についても同様である。
また、上記各実施形態では、内部バッグ46の全体が、膨張展開時に側面視でドア側サイド部14Aの前方縁部14A1よりも車両後方側に位置する構成にしたが、本発明はこれに限らず、内部バッグは、少なくとも袋状に形成された部分が、膨張展開時に側面視でシートバックのサイド部における前方縁部よりも車両後方側に位置するものであればよく、縫い代の一部や連通穴の周辺の一部がサイド部の前方縁部よりも車両前方側に位置するものであってもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことはいうまでもない。

Claims (8)

  1. シートバッグのサイド部内に配設されたサイドフレームに支持され、膨張展開用ガスを供給するインフレータと、
    前記サイド部内に折り畳み状態で格納され、前記膨張展開用ガスが供給された際に前記サイド部の車両前方側へ膨張展開する主バッグ、及び、前記主バッグ内に配設され、前記膨張展開用ガスが供給されることにより膨張展開しつつ供給されたガスを前記主バッグへ供給すると共に、膨張展開時に側面視で前記サイド部の前方縁部よりも車両後方側に位置する内部バッグを有し、前記主バッグ内と前記内部バッグ内とを連通させた連通穴が前記内部バッグの下部側に形成されると共に、前記内部バッグの上部側が閉塞されたサイドエアバッグと、
    を備えた車両用サイドエアバッグ装置。
  2. シートバッグのサイド部内に配設されたサイドフレームに支持され、膨張展開用ガスを供給するインフレータと、
    前記サイド部内に折り畳み状態で格納され、前記膨張展開用ガスが供給された際に前記サイド部の車両前方側へ膨張展開する主バッグ、及び、前記主バッグ内に配設され、前記膨張展開用ガスが供給されることにより膨張展開しつつ供給されたガスを前記主バッグへ供給すると共に、膨張展開時に側面視で前記サイド部の前方縁部よりも車両後方側に位置する内部バッグを有し、前記主バッグ内と前記内部バッグ内とを連通させた連通穴が前記内部バッグの上部側及び下部側に形成されると共に、前記内部バッグの上部側が前記主バッグの折り畳み状態において車両幅方向に二つ折りにされているサイドエアバッグと、
    を備えた車両用サイドエアバッグ装置。
  3. 前記サイド部の前部側には、前記サイドエアバッグの膨張圧を受けて開裂するシート表皮の縫製部が設けられており、当該縫製部が開裂することにより前記サイド部の前面側に前記主バッグを膨張展開させるための開口部が形成されると共に、前記内部バッグは、膨張展開時に前記開口部よりも車両後方側に位置するように形状設定されている請求項1又は請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  4. 前記内部バッグは、前記サイド部内で膨張展開するように形状設定されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  5. 前記主バッグの内部は、乗員胸部拘束用の胸部チャンバと乗員腰部拘束用の腰部チャンバとに区画されており、前記内部バッグは、前記胸部チャンバに設けられ、前記連通穴を介して前記胸部チャンバと連通されると共に、インナチューブを介して前記腰部チャンバと連通されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  6. 前記インナチューブは、前記腰部チャンバの内圧が設定値以上に上昇することにより閉塞する逆止弁を構成している請求項5に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  7. 前記主バッグは、膨張展開状態を側面視で見た場合に、上部側の前後方向寸法が下部側の前後方向寸法よりも小さくなるように形状設定されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  8. 前記内部バッグの上部側は、前記主バッグの折り畳み状態において車両幅方向外側に二つ折りにされている請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
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