JP2009255706A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグの展開ガス圧が弱くても未装着状態のシートベルトによってエアバッグの展開膨張が影響を受け難くする。
【解決手段】サイドエアバッグ20のエアバッグ本体52の前端にはシートベルト移動用突出部54が設けられており、インフレータ32から噴出されたガスがインナエアバッグ56を介して、エアバッグ本体52とシートベルト移動用突出部54とに供給されるようになっている。この時、シートベルト移動用突出部54にはインナエアバッグ56の先端開口部56Aからガスが供給されると共に、シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より小型のため、車幅方向外側へロール折りされたシートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より先に展開膨張し、シートバック14の車幅方向外側部14Aの前面に沿った未装着位置にあるシートベルト36をエアバッグ20の展開に邪魔にならないサイドドア側へ移動させるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は車両用乗員保護装置に関し、特に、自動車等の車両のシートに設けられる車両用乗員保護装置に関する。
近年、車両側突時の乗員保護対策としてサイドエアバッグ装置を搭載した車両が増加している(特許文献1)。このサイドエアバッグ装置は、先に膨張する根元部と続いて膨張する先端部とによって構成されており、車両側突時(車両側面衝突時)に、根元部が先に膨張することにより、シートバックパッドの外側の側部がサイドドアから離間する方向へ押圧されるようになっている。このため、車両側突時に乗員の胸部はサイドドアが車室内へ侵入する以前に加速され始め、これにより加速時間が長くなり、その分、乗員の胸部に作用する荷重を下げることができるようになっている。
特開2005−112156号公報
しかしながら、上記した従来技術ではシートベルトとの関係については記載されていない。このため、未装着状態のシートベルトがシートバックの側部前面に沿った位置に存在する場合には、エアバッグの展開ガス圧を強くしてエアバッグの展開膨張がシートベルトによって影響を受けに難くする必要がある。
本発明は、上記事実を考慮して、エアバッグの展開ガス圧が弱くても未装着状態のシートベルトによってエアバッグの展開膨張が影響を受け難い車両用乗員保護装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の本発明の車両用乗員保護装置は、未装着時にシートのシートバック側部前面に長手方向中間部が配置されるシートベルトと、車両側面衝突時に作動してガスを発生するインフレータと、前記シートバッグの側部内に設けられ、前記インフレータから噴出されたガスによって車体前方へ向かって前記シートの側方前側に展開膨張するエアバッグ本体と、前記エアバッグ本体の前端部に設けられ展開膨張することで前記シートベルトを車体側方へ移動させるためのシートベルト移動用突出部と、を備えるサイドエアバッグと、前記エアバッグ本体より先に前記シートベルト移動用突出部を展開膨張させるためのガス誘導手段と、を有する。
従って、車両側突時には、インフレータが作動し、インフレータから噴出されたガスが、シートバッグの側部内に設けられ、車体前方へ向かってシートの側方前側に展開膨張するエアバッグ本体に供給される。この際、ガス誘導手段によって、エアバッグ本体より先にエアバッグ本体の前端部に設けられたシートベルト移動用突出部が展開膨張し、展開膨張したシートベルト移動用突出部によって、未装着時にシートのシートバック側部前面に配置されるシートベルトの長手方向中間部が車体側方へ移動される。このため、エアバッグの展開ガス圧が弱くても未装着状態のシートベルトによってエアバッグ本体の展開膨張が影響を受け難い。この結果、サイドエアバッグは迅速且つ所定の形状に展開膨張できる。
請求項2に記載の本発明は、請求項1記載の車両用乗員保護装置において、前記ガス誘導手段は、前記サイドエアバッグの内部に設けられ、前記インフレータから供給されるガスにより前記エアバッグ本体より先に前記シートベルト移動用突出部を展開膨張させるインナエアバッグである。
従って、車両側突時には、インフレータが作動し、インフレータから噴出されたガスが、シートバッグの側部内に設けられ、車体前方へ向かってシートの側方前側に展開膨張するエアバッグ本体に供給される。この際、インナエアバッグによって、エアバッグ本体より先にエアバッグ本体の前端部に設けられたシートベルト移動用突出部が展開膨張し、展開膨張したシートベルト移動用突出部によって、未装着時にシートのシートバック側部前面に配置されるシートベルトの長手方向中間部が車体側方へ移動される。このため、エアバッグの展開ガス圧が弱くても未装着状態のシートベルトによってエアバッグ本体の展開膨張が影響を受け難い。この結果、サイドエアバッグは迅速且つ所定の形状に展開膨張できる。
請求項3に記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置において、前記シートベルト移動用突出部は車幅方向外側へロール折りされている。
従って、シートベルト移動用突出部が車幅方向外側へロール折りされているため、シートベルト移動用突出部のロール折りが車幅方向外側へ展開する際の展開力によって、シートベルトを車体側方へ迅速に移動させることができる。
請求項4に記載の本発明は、請求項2、3の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置において、前記シートベルト移動用突出部と前記インナエアバッグとが一つの袋体とされている。
従って、シートベルト移動用突出部とインナエアバッグとが一つの袋体とされているため、シートベルト移動用突出部がインナエアバッグと別部材となる構成に比べて、インナエアバッグからシートベルト移動用突出部へのガスの供給が円滑に行われる。
請求項1に記載の本発明は、エアバッグの展開ガス圧が弱くても未装着状態のシートベルトによってエアバッグの展開膨張が影響を受け難い。
請求項2に記載の本発明は、エアバッグの展開ガス圧が弱くても未装着状態のシートベルトによってエアバッグの展開膨張が影響を受け難い。
請求項3に記載の本発明は、シートベルト移動用突出部の展開力によってシートベルトを車体側方へ迅速に移動させることができる。
請求項4に記載の本発明は、インフレータからのガスをシートベルト移動用突出部へ円滑に供給できる。
本発明における車両用乗員保護装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車体前方側を示しており、矢印UPは車体上方側を示しており、矢印INは車幅方向内側を示している。
図1には本実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ展開状態が概略側面図で示されており、図2には本実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ格納状態が図1の2−2断面線に沿った部位における拡大断面図で示されている。また、図3には本実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ展開初期状態が図2に対応する拡大断面図で示されており、図4には本実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ展開完了状態が図2に対応する拡大断面図で示されている。さらに、図5には本実施形態に係る車両用乗員保護装置が適用された車両のリヤシートのエアバッグ格納状態が車体斜め前方から見た斜視図で示されており、図6には本実施形態に係る車両用乗員保護装置が適用された車両のリヤシートのエアバッグ展開状態が車体斜め前方から見た斜視図で示されている。
図5に示すように、本実施形態の車両用のリヤシート10は、シートクッション12と、シートクッション12の後端部に設けられたシートバック14とを備えており、シートバック14の上部にはヘッドレスト16が設けられている。また、シートバック14の車幅方向外側部(リヤサイドドア17側のサイド)には、サイドエアバッグモジュール18が内蔵されており、このサイドエアバッグモジュール18が作動すると、図6に示すように、サイドエアバッグ20がシートバック14の車幅方向外側部前方において、リヤサイドドア17の車室内側面に沿って展開膨張するようになっている。
図1に示すように、展開膨張したサイドエアバッグ20は、リヤシート10の側方前側、即ち、リヤシート10に着座したシート着座乗員26の側部とリヤサイドドア17(図6参照)との間に介在し、シート着座乗員26の少なくとも胸部26Aから腰部26Bの範囲を拘束するようになっている。
図2に示すように、シートバック14ではシートパッド22の外側をシート表皮24(本実施形態では1層構造)が覆っている。また、シートバック14の車幅方向外側部14Aを構成するシートパッド22の車幅方向外側部22Aは、サイドエアバッグモジュール18を構成するサイドエアバッグ20とインフレータ32とを覆っている。
なお、インフレータ32は、図示を省略した衝撃感知センサーからの信号によって作動し、インフレータ32から噴出されるガスによって図3及び図4に示すようにサイドエアバッグ20が展開膨張するようになっている。
図5に示すように、シートバック14の車幅方向外側部14Aの車体後方側となる車体の部位には、リヤシート用のシートベルト36のリトラクタ38が取付けられている。また、車体のリヤサイドドア17の下部近傍となるクオータパネル21の部位には、シートベルト36のラップアウタアンカ40が取付けられている。
なお、ラップアウタアンカ40は金属板で構成されており、形成されたスリットにシートベルト36の端部36Aが連結されていると共に、ボルト42によってクオータパネル21に固定されている。
また、シートベルト36の長手方向中間部36Bにはタングプレート44が設けられており、このタングプレート44はリヤシート10のシートクッション12の車幅内側後部に設けられたシートベルト46のバックル48に着脱可能となっている。このため、装着状態にない(装着し忘れたり、チャイルドシートの取付け等により使用しない)シートベルト36の長手方向中間上部36Cがシートバック14の車幅方向外側部14Aの前面に沿った未装着位置(図5及び図2に示す位置)に存在する可能性がある。
図2に示すように、サイドエアバッグモジュール18を構成するサイドエアバッグ20は、折り畳まれた状態でインフレータ32とともにシートパッド22の車幅方向外側部22Aに収納されている。
シートパッド22の車幅方向外側部22Aの前壁部22Bの車幅方向中央部には、車体上下方向に沿って、他の部位に比べて薄肉とされた破断部H1が形成されている。このため、図4に示すように、サイドエアバッグ20が展開膨張する際には、この破断部H1がサイドエアバッグ20の展開膨張圧によって破断して、シートパッド22の前壁部22Bが車体前方へ向かって観音開きするようになっている。
図2に示すように、シートパッド22の車幅方向外側部22Aの破断部H1の車体前方側には、シート表皮24のバーストラインH2(縫製部)が車体上下方向に沿って形成されている。このため、図4に示すように、サイドエアバッグ20が展開膨張する際には、バーストラインH2がサイドエアバッグ20の展開膨張圧によって破断するようになっている。
なお、サイドエアバッグモジュール18を備えたシートのシート表皮24においては、破断が予定されている縫製ラインを一般にバーストラインと称しており、バーストラインH2には他の縫製ラインに使用される縫い糸よりも破断しやすい番手や強度の縫い糸が使用されている。
また、シート表皮24のバーストラインH2におけるサイドエアバッグ20及びインフレータ32の周囲には、サイドエアバッグ20の展開膨張時にシート表皮24をバーストラインH2において効率的に開裂させるための力布50、51が配置されている。これらの力布50、51は、非伸張性に構成され、サイドエアバッグ20及びインフレータ32に対して、シート後方側から、シート左右両側方を通ってシート前方側に夫々回り込むように配置されている。また、力布50、51は、後端部50A、51Aが、ボルト52によって、シートバックフレーム23に固定されており、中間部50B、51Bがシートパッド22とシート表皮24との間を夫々通って、前端部50C、51Cがシート表皮24のバーストラインH2に共縫いされている。
図1に示すように、サイドエアバッグ20は、シート着座乗員26の少なくとも胸部26Aから腰部26Bの範囲を拘束するエアバッグ本体52と、エアバッグ本体52の車体前後方向の前端上部に設けられ、エアバッグ本体52に比べて容量が小さいシートベルト移動用突出部(小袋)54とを備えている。また、エアバッグ本体52の内部とシートベルト移動用突出部54の内部にはガス誘導手段としてのインナエアバッグ56が設けられている。
図4に示すように、エアバッグ本体52とシートベルト移動用突出部54とは連結部57で互いに連結された一つの袋体(一体構造)とされている。連結部57の断面積(断面積は、車体上下左右方向に沿った面で切断した面積とする)は、エアバッグ本体52の断面積及びシートベルト移動用突出部54の断面積に比べて小さくなっている。また、インナエアバッグ56はインフレータ32からエアバッグ本体52の内部を通り、連結部57を貫通して、先端部56Aがシートベルト移動用突出部54の内部の前端近傍に達している。
図1に示すように、展開膨張したエアバッグ本体52は、リヤシート10に着座したシート着座乗員26の少なくとも胸部26Aから腰部26Bの範囲を拘束可能な上下方向を長手方向とする矩形状に設定されている。また、シートベルト移動用突出部54はエアバッグ本体52の前端上部52Aに略球形状に展開膨張するようになっている。さらに、インナエアバッグ56の長手方向中間部56Bはエアバッグ本体52内の上部において、車体斜め前方上側に向かって直線状に展開するようになっている。
図4に示すように、インナエアバッグ56は筒状に形成されており、インフレータ32からのガスが先端部56Aの開口からシートベルト移動用突出部54の内部に供給されるようになっている。また、インナエアバッグ5の中間部56Bには複数の開口部60が形成されている。これらの開口部60の開口面積は、先端部56Aの開口面積に比べて小さくなっており、これらの開口部60を通してインフレータ32からのガス(図4の矢印W1)がエアバッグ本体52の内部に供給されるようになっている。
図2に示すように、格納状態のエアバッグ本体52は車体前後方向に沿って、車幅方向へ蛇行する蛇腹折りとされている。また、蛇腹折りされたエアバッグ本体52の前端に、シートベルト移動用突出部54が車幅方向外側へロール折りされた状態で格納されている。
なお、車幅方向外側へロール折りとは、シートベルト移動用突出部54がその展開膨張方向となる車体前方側において、渦巻き方向が車幅内側から車幅外側方向(図3の矢印A方向)となる渦巻き状態の折り方である。
また、インナエアバッグ56は、エアバッグ本体52の内部ではエアバッグ本体52に沿って蛇腹折りされており、シートベルト移動用突出部54の内部ではシートベルト移動用突出部54に沿ってロール折りされている。
従って、車両側突時には、インフレータ32が作動し、インフレータ32から噴出されたガス(図3及び図4の矢印W1)が、インナエアバッグ56を通してエアバッグ本体52とシートベルト移動用突出部54とに供給されるようになっている。この際、シートベルト移動用突出部54にはインナエアバッグ56の先端部56Aからガスが供給され、エアバッグ本体52にはインナエアバッグ5の中間部56Bの開口部60からガスが供給されると共に、シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より小型(容量が小さい)のため、シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より先に展開膨張するようになっている。
また、図2に示すように、装着状態にないシートベルト36の長手方向中間上部36Bがシートバック14の車幅方向外側部14Aの前面に沿った未装着位置にある場合には、図3に示すように、シートベルト移動用突出部54が車体前方へ向かって膨張する際の、ロール折りが車幅方向外側へ展開する展開力(摩擦力)によって、シートベルト36をサイドドア側(矢印B方向)へ迅速に移動させることができるようになっている。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記構成の車両用乗員保護装置では、車両側突時に図示を省略した衝撃感知センサーからの信号によってインフレータ32が作動すると、インフレータ32から噴出するガスによって、サイドエアバッグ20がリヤシート10に着座したシート着座乗員26の側部とリヤサイドドア17との間に展開膨張する。
この際、本実施形態では、インフレータ32から噴出されたガス(図3及び図4の矢印W1)が、インナエアバッグ56を通って、エアバッグ本体52とシートベルト移動用突出部54とに供給される。この時、インナエアバッグ5の中間部56Bの開口部60からガスが供給されるエアバッグ本体52に比べて、シートベルト移動用突出部54にはインナエアバッグ56の先端部56Aからガスが大量かつ迅速に供給されると共に、シートベルト移動用突出部54が、エアバッグ本体52より小型の(容量が小さい)ため、シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より先に展開膨張する。
なお、エアバッグ本体52にはインナエアバッグ56の中間部56Bに設けた複数の開口部60からガスが供給されるため、シートベルト移動用突出部54に続いて展開膨張する。
従って、図2及び図5に示すように、シートベルト36の長手方向中間上部36Cがシートバック14の車幅方向外側部14Aの前面に沿った未装着位置にある場合には、ロール折りされた状態で格納されているシートベルト移動用突出部54が車体前方へ向かって膨張する際の、ロール折りが車幅方向外側へ展開する展開力(摩擦力)によって、シートベルト36をサイドドア側(図4の矢印B方向)へ迅速に移動させることができる。
このため、本実施形態では、サイドエアバッグ20の展開ガス圧が弱くても、未装着のシートベルト36によってサイドエアバッグ20のエアバッグ本体52の展開膨張が影響を受け難い。この結果、サイドエアバッグ20は迅速且つ所定の形状に展開膨張できる。
次に、本発明における車両用乗員保護装置の第2実施形態を図7に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態では、シートベルト移動用突出部54とインナエアバッグ56とが一つの袋体(一体構造)とされている。
より具体的に説明すると、インナエアバッグ56の前端にシートベルト移動用突出部54が一体形成されており、インナエアバッグ56の前端に形成され、インナエアバッグ56の断面積より大きな断面積とされた袋状の部位がシートベルト移動用突出部54となっている。従って、インフレータ32から噴出されたガス(図7の矢印W1)が、インナエアバッグ56を通してシートベルト移動用突出部54の内部に直接供給されるようになっている。このため、エアバッグ本体52より小型の(容量が小さい)シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より先に展開膨張するようになっている。
なお、インナエアバッグ56におけるエアバッグ本体52の内部を通過する中間部56Bには複数の開口部60が形成されている。また、開口部60の開口面積はインナエアバッグ56の断面積に比べて小さくなっており、これらの開口部60を通してインフレータ32からのガスがエアバッグ本体52の内部に供給されるようになっている。
また、本実施形態では、エアバッグ本体52の前端部に円形の孔70が形成されており、この孔70をインナエアバッグ56が通過している。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記構成の車両用乗員保護装置では、第1実施形態と同様に、車両側突時に図示を省略した衝撃感知センサーからの信号によってインフレータ32が作動すると、インフレータ32から噴出するガスによって、サイドエアバッグ20がリヤシート10に着座したシート着座乗員26の側部とリヤサイドドア17との間に展開膨張する。
この際、本実施形態では、インフレータ32から噴出されたガス(図7の矢印W1)が、インナエアバッグ56の前端に設けられたシートベルト移動用突出部54の内部にインナエアバッグ56を通って供給されると共に、エアバッグ本体52の内部にもインナエアバッグ56の開口部60を介して供給される。
この時、シートベルト移動用突出部54には一体とされたインナエアバッグ56からガスが直接供給されると共に、シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より小型の(容量が小さい)ため、シートベルト移動用突出部54がエアバッグ本体52より先に展開膨張する。
従って、第1実施形態の図2及び図5に示すように、装着状態にないシートベルト36の長手方向中間上部36Bがシートバック14の車幅方向外側部14Aの前面に沿った未装着位置にある場合には、第1実施形態と同様に、車幅方向外側へロール折りされているシートベルト移動用突出部54が車体前方へ向かって展開膨張する際の、ロール折りが車幅方向外側へ展開する展開力(摩擦力)によって、シートベルト36をサイドドア側(図7の矢印B方向)へ迅速に移動させることができる。
このため、本実施形態では、サイドエアバッグ20の展開ガス圧が弱くても、未装着のシートベルト36によってサイドエアバッグ20のエアバッグ本体52の展開膨張が影響を受け難い。この結果、サイドエアバッグ20は迅速且つ所定の形状に展開膨張できる。
また、本実施形態では、シートベルト移動用突出部54とインナエアバッグ56とが一つの袋体とされているため、シートベルト移動用突出部54がインナエアバッグ56と別部材となる構成に比べて、シートベルト移動用突出部54へのガスの供給が円滑に行われる。
次に、本発明における車両用乗員保護装置の第3実施形態を図8に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態では、シートベルト移動用突出部54の車幅方向外側前部54Aが帯状布80によって、エアバッグ本体52の車幅方向外側前部52Bに連結されている。このため、シートベルト移動用突出部54が展開膨張する際に、帯状布80に作用する引っ張り力F1によって、シートベルト移動用突出部54の前端部に、車幅方向に対して、車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ傾斜した傾斜面82が形成されるようになっている。
従って、本実施形態では、展開膨張したシートベルト移動用突出部54の前端部に形成される車幅方向内側前方から車幅方向外側後方へ傾斜した傾斜面82によって、シートベルト36の長手方向中間上部36Cをサイドドア側(図8の矢印C方向)へ滑らせることができるようになっている。
このため、本実施形態においても第1実施形態と同様に、サイドエアバッグ20のエアバッグ本体52の展開膨張が、シートベルト36によって邪魔されない。この結果、サイドサイドエアバッグ20は迅速且つ所定の形状に展開膨張できる。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記各実施形態では、サイドエアバッグモジュール18をサイドエアバッグ20とインフレータ32とで構成したが、これに代えて、サイドエアバッグ20のみをシートパッド22の車幅方向外側部22A内に折り畳んで配置し、インフレータ32を他の部位に設けた構成等の他の構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、シート表皮24を1層構造としたが、これに代えて、シート表皮24を皮等によって構成され意匠面を構成する第1層と、発泡材等によって構成された第2層との2層構造や、3層構造等の他の構造としてもよい。
また、上記各実施形態では、サイドエアバッグ20をシートバック14の側部におけるシート着座乗員26の少なくとも胸部26Aから腰部26Bの範囲を拘束する位置に上下方向にわたって展開する構成としたが、サイドエアバッグ20の展開範囲は、シート着座乗員26の少なくとも胸部26Aから腰部26Bの範囲を拘束する位置より狭い範囲や、さらに広い範囲を拘束する位置に展開する構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、ガス誘導手段をインナエアバッグ56としたが、ガス誘導手段は、エアバッグ本体より先にシートベルト移動用突出部を展開膨張させる構成であれば、他の構成、例えば、エアバッグ本体52の内周面に沿って取付けられ、エアバッグ本体52とでガス誘導路を形成する帯状布や、専用のインフレータ等の構成であってもよい。
また、上記各実施形態では、シートベルト移動用突出部54が略球形状に展開膨張する構成としたが、シートベルト移動用突出部54の展開膨張形状は略球形状に限定されず、半球形状等の他の形状としてもよい。
また、上記各実施形態では、本発明をリヤシートに適用したが、本発明はフロントシート等の他のシートにも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ展開状態を示す概略側面図である。 図1の2−2断面線に沿った拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ展開初期状態を示す図2に対応する拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用乗員保護装置のエアバッグ展開完了状態を示す図2に対応する拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用乗員保護装置が適用されたリヤシートのエアバッグ格納状態を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用乗員保護装置が適用されたリヤシートのエアバッグ展開状態を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用乗員保護装置を示す図4に対応する断面図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用乗員保護装置を示す図4に対応する断面図である。
符号の説明
10 リヤシート
12 シートクッション
14 シートバック
18 サイドエアバッグモジュール
20 サイドエアバッグ
32 インフレータ
36 シートベルト
52 エアバッグ本体
54 シートベルト移動用突出部
56 インナエアバッグ(ガス誘導手段)
57 エアバッグ本体とシートベルト移動用突出部との連結部
60 インナエアバッグの開口部

Claims (4)

  1. 未装着時にシートのシートバック側部前面に長手方向中間部が配置されるシートベルトと、
    車両側面衝突時に作動してガスを発生するインフレータと、
    前記シートバッグの側部内に設けられ、前記インフレータから噴出されたガスによって車体前方へ向かって前記シートの側方前側に展開膨張するエアバッグ本体と、前記エアバッグ本体の前端部に設けられ展開膨張することで前記シートベルトを車体側方へ移動させるためのシートベルト移動用突出部と、を備えるサイドエアバッグと、
    前記エアバッグ本体より先に前記シートベルト移動用突出部を展開膨張させるためのガス誘導手段と、
    を有することを特徴とする車両用乗員保護装置。
  2. 前記ガス誘導手段は、前記サイドエアバッグの内部に設けられ、前記インフレータから供給されるガスにより前記エアバッグ本体より先に前記シートベルト移動用突出部を展開膨張させるインナエアバッグであることを特徴とする請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記シートベルト移動用突出部は車幅方向外側へロール折りされていることを特徴とする請求項1、2の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置。
  4. 前記シートベルト移動用突出部と前記インナエアバッグとが一つの袋体とされていることを特徴とする請求項2、3の何れか1項に記載の車両用乗員保護装置。
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