JP5787276B2 - 水分センサ、水分検出装置及び画像形成装置 - Google Patents

水分センサ、水分検出装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、水分センサ、水分検出装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、対象物に含まれる水分を検出するための水分センサ、該水分センサを有する水分検出装置及び画像形成装置に関する。
食品や衣類などを製造する工場では、製品に含まれる水分を検出するための水分センサが用いられている。
例えば、特許文献1には、光源の投光軸に対し斜設されフィルタ及び反射部を有し測定時にフィルタを介して測定対象に投光する回転板と、非測定時に回転板の反射部で反射した光を折り返し反射し回転板のフィルタを透過させる反射手段と、測定対象からの光又は反射手段からの光を集光して検出素子に導く集光手段と、検出素子の出力の補正演算を行う演算手段とを備えた光学的測定装置が開示されている。
また、特許文献2には、紙や不織布のような繊維状ウェブの水分含有量又は基本重量のようなパラメータを測定する電磁気検出方法及び装置が開示されている。
また、特許文献3には、組成物中の少なくとも1つの選んだ成分を測定するセンサが開示されている。
ところで、特許文献4には、振動方向が一方向に制限される光を照射する照射手段と、照射手段から照射される光の振動方向と直交する反射光を遮る遮蔽手段とを有する生体認証装置が開示されている。
そして、特許文献5には、被評価画像に、P偏光又はS偏光の直線偏光特性を有する平行光線を照射する照明手段と、被評価画像からの反射光を、照明の偏波面と同一平面上に偏波面を有する反射光と照明の偏波面に垂直な偏波面の反射光とに分離する偏光素子とを備える画像評価装置が開示されている。
しかしながら、従来の水分センサでは、小型化と高精度化とを両立させるのは困難であった。
本発明は、に含まれる水分を検出するための水分センサであって、水分での光吸収がある赤外波長の光を射出する光源と、前記光源からの光が入射され、第1の偏光方向の直線偏光を前記に向かう方向に射出するとともに、前記で散乱された光が入射され、前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向の直線偏光を、前記に向かう方向とは異なる方向に射出する光学系と、前記光学系から射出された前記第2の偏光方向の直線偏光を受光する光検出器とを備え、前記光学系は、前記第1の偏光方向の直線偏光を反射し、前記第2の偏光方向の直線偏光を透過させる偏光ビームスプリッタを有し、該偏光ビームスプリッタは、前記光源からの光に含まれる前記第1の偏光方向の直線偏光を前記紙に向けて反射し、前記紙で散乱された光に含まれる前記第2の偏光方向の直線偏光を前記光検出器に向けて透過させ、前記光源は、水に対する光吸収の程度が互いに異なる2種類の波長の光を射出し、前記光学系から前記紙に向けて射出される該2種類の波長の光の光路は同一であり、前記光学系は1対のレンズを含む共焦点光学系であり、一方のレンズは前記紙の近傍に設置され、かつ焦点位置が前記紙の表面に位置し、前記光学系は、他方の焦点位置に配置され、前記光検出器に向かう散乱光の中心部を遮光する板部材を有する水分センサである。
本発明の水分センサよれば、小型化と高精度化とを両立させることができる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を説明するための図である。 プリンタ制御装置の構成を説明するためのブロック図である。 モデル化された紙を説明するための図である。 装置100を説明するための図である。 図5(A)はp偏光を説明するための図であり、図5(B)はs偏光を説明するための図である。 装置100による測定結果を説明するための図である。 装置110を説明するための図である。 装置110による測定結果を説明するための図である。 内部散乱光を説明するための図である。 装置120を説明するための図である。 図11(A)及び図11(B)は、それぞれ装置120における偏光ビームスプリッタの作用を説明するための図である。 装置120に付加される集光レンズを説明するための図である。 散乱光強度を説明するための図である。 対象物上の光の照射位置と受光素子の出力との関係を説明するための図である。 構成例1の水分センサを説明するための図である。 構成例2の水分センサを説明するための図である。 構成例3の水分センサを説明するための図である。 遮光板を説明するための図である。 構成例3の変形例の水分センサを説明するための図である。 p偏光及びs偏光における入射角と反射率との関係を説明するための図である。 紙種判別センサを説明するための図である。 面発光レーザアレイを説明するための図である。 記録紙への入射光の入射角を説明するための図である。 2つの受光器の配置位置を説明するための図である。 図25(A)は表面正反射光を説明するための図であり、図25(B)は表面散乱光を説明するための図であり、図25(C)は内部散乱光を説明するための図である。 各受光器で受光される光を説明するための図である。 S1及びS2と、記録紙の銘柄との関係を説明するための図である。 紙種判別処理を説明するためのフローチャート図である。 含水率検出処理を説明するためのフローチャート図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図29に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、紙種判別センサ2245、水分センサ2246、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換回路などを有している(図2参照)。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて色毎に変調された光束によって、対応する帯電された感光体ドラムの表面をそれぞれ走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここでカラー画像が転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここでトナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
紙種判別センサ2245は、給紙トレイ2060内に収容されている記録紙の銘柄を特定するのに用いられる。
水分センサ2246は、給紙トレイ2060内に収容されている記録紙の含水率を検出するのに用いられる。
ここで、対象物における含水率について説明する。
1.含水率の評価方法
対象物に入射する光の強度(I0とする)に対する散乱光強度(Iとする)の割合は、ランベルト・ベールの法則に基づいて、次の(1)式及び(2)式に示されるように、対象物における含水率(Ndとする)と関係がある。ここで、Reは表面反射光の強度、Bgは表面散乱光の強度、αは波長1.45μmの光に対する水の光吸収係数、Ldは対象物の内部に浸入した光の該内部での伝播距離である。
I/I0=exp(αd)+Bg+Re ……(1)
d=Nd×Ld ……(2)
なお、対象物としての紙は、その厚みが100μm程度と非常に薄く、含水率の変化に対する散乱光強度の変化は非常に小さい。この場合、散乱光強度の変化を高い精度で検出すること自体も非常に困難であるが、それ以外に、ノイズ成分の存在が測定を難しくしている。このノイズ成分には、光学系と対象物との距離の不安定さに起因するもの、及び信号ノイズなどが含まれる。特に、光学系と対象物との距離の不安定さに起因するノイズ成分は、対象物の表面からの光の光量を不安定にする。
また、紙は、種類によって、表面の平滑度や表面のコーティング層が異なっている。これにより、例えば、含水率が同じであっても、紙の種類が異なると散乱光強度が異なる場合があった。
そこで、紙における含水率をより高い精度で検出するには、表面での散乱光(以下では、「表面散乱光」と略述する)をできるだけ除去し、かつ、紙内部に浸入した光の該紙内部での光路長をできるだけ長くすることが好ましい。なお、以下では、紙内部に侵入し、該紙内部で散乱された光を「内部散乱光」と略述する。
発明者らは、紙における光の散乱挙動を考察し、紙内部での光路長をできるだけ長くする方法を検討した。そして、紙内部の深い位置での内部散乱光を選択的に検出する方法を見出した。その実験内容と物理的モデルについて以下に詳細に述べる。
2.紙における散乱のモデル
紙の表面は、平滑面であっても厳密には微小な凹凸があり、光が入射すると、該凹凸によって、正反射方向とは異なる方向にも光が反射される。この正反射方向とは異なる方向に反射される光は、表面散乱光である。
ここでは、近年盛んに研究されているマイクロファセット理論を用い、上記凹凸を微小傾斜面(マイクロファセット)で近似する。
一般的な紙の場合、その主成分は木材などを原料にした繊維成分であるセルロースである。セルロースは、可視光領域では無色透明である。外国製の紙では、炭酸カルシウム、カオリンなどの添加物が多く含まれるが、これらの添加物も無色透明である。そこで、以下では、分かりやすくするため、紙が繊維状のセルロースのみで構成されているものとして説明する。
紙の内部では、長さが数μm程度の繊維状のセルロースが折り重なっており、セルロースと空気との積層構造が形成されている(図3参照)。
このような紙の表面は粗い面と考えることができる。この場合、光が入射すると、該光は、主として、表面散乱光と紙の内部に侵入する光とになる。
紙の内部に侵入した光は、セルロースの表面に到達すると、一部はセルロースの表面で反射され、残りはセルロースの内部に浸入する。セルロースの内部に浸入した光は、セルロースと空気の界面で一部が反射され、残りが該界面を透過する。なお、セルロースと空気の界面での反射光及び透過光の強度は、該界面を微小傾斜面(マイクロファセット)としたときのフレネルの法則に従い、界面での屈折率差と該界面への光の入射角と光の偏光方向とによってのみ決定される。
上記セルロースの表面で反射された光、及び上記界面を透過した光は、更に別のセルロースの表面に入射する。このように、紙の内部に侵入した光は、紙の内部で散乱される。
紙内部の奥深くまで侵入し、散乱された光は、紙内部を伝播する光路長が長く、上記(2)式のLdを大きくすることができる。含水率を検出する場合には、Ldが大きい方が検出感度をより高くすることができる。すなわち、含水率の検出精度を向上させることができる。
紙からの散乱光と正反射光とについては、向かう方向が互いに異なるため、受光素子の位置を異ならせることで個別に検出することができる。しかしながら、紙からの表面散乱光と内部散乱光とについては、受光素子の位置を異ならせることでは、個別に検出するのは困難である。
含水率の検出では、内部散乱光、特に、紙内部の奥深くまで侵入し散乱された内部散乱光を選択的に受光素子で受光するのが好ましい。
紙内部での光の状態を理解するために、図4に示される装置100を用いて、対象物からの散乱光強度を測定した。この装置100は、発光素子101、受光素子102、2枚の偏光板(103、104)を有している。
偏光板103は、発光素子101からの光の光路上に配置され、p偏光(図5(A)参照)を透過させる。偏光板103を透過した光が対象物に照射される。偏光板104は、対象物における光の照射領域の法線方向に配置され、s偏光(図5(B)参照)を透過させる。偏光板104を透過した光が受光素子102で受光される。
一般的な光散乱部材を対象物としたとき、受光素子102の出力信号は、光の未検出を示した。これは、表面散乱光は、入射光に対して偏光方向がほとんど変化していないことを示している。
また、一般的なプリンタや複写機において利用頻度の高い複数の紙種の中から、無作為に選択した数十種類の紙を対象物とし、装置100を用いて、対象物からの散乱光強度を測定した。対象物には、平滑度にして、20〜200sec程度の普通紙や、数100secを超えるコート紙なども含まれている。測定結果が図6に示されている。なお、紙の厚さは、マイクロメータで測定した。この測定結果から、入射光に対して偏光方向が90°回転している散乱光の光量と紙の厚さとの間に高い相関関係があることがわかった。すなわち、紙の厚さが厚い紙種ほど、入射光に対して偏光方向が90°回転している散乱光の光量が多かった。
3.紙の厚さと入射光に対して偏光方向が90°回転した成分
偏光比の厚さ依存性を調べるために、図7に示される装置110を用いて、対象物からの散乱光強度を検出した。この装置110は、発光素子111、偏光板112、偏光ビームスプリッタ113、2つの受光素子(114、115)を有している。
偏光板112は、発光素子111からの光の光路上に配置され、p偏光を透過させる。偏光板112を透過した光が入射角30°で対象物に照射される。偏光ビームスプリッタ113は、対象物で反射された光の光路上に配置され、s偏光を透過させ、p偏光を反射する。偏光ビームスプリッタ113を透過した光が受光素子114で受光され、偏光ビームスプリッタ113で反射された光が受光素子115で受光される。「受光素子114での受光量」÷「受光素子115での受光量」が偏光比である。
対象物は、平滑度が33secの普通紙(マイリサイクルペーパー:(株)リコー製)を用いた。そして、該普通紙を複数枚積み重ねたときの合計の厚さを紙の厚さとした。測定結果が図8に示されている。なお、図8では、偏光比は、該普通紙が1枚のとき(厚さ≒100μm)の値を1とし、規格化されている。
図8から、紙の厚さが厚くなればなるほど、偏光比が大きくなり、入射光に対して偏光方向が90°回転している光量が増加していることがわかる。なお、他の複数種類の紙を対象物とした場合も同様な傾向が得られた。
そこで、入射光に対して偏光方向が90°回転している光は、紙内部のより深い位置からの内部散乱光であるというモデルを考えることができる(図9参照)。光が入射して紙の表面で散乱される光のほとんどは、入射光に対して偏光方向は変化していない。それに対し、紙の内部に侵入した光は、散乱を繰り返すことで、入射光に対して偏光方向が回転する。入射光に対して偏光方向が90°回転する確率は、より散乱を多く繰り返した、紙内部の深い位置からの散乱光の方がより高いと考えることができる。
4.高精度の検出が可能な光学系
以上の実験及び考察から、入射光に対して偏光方向が90°回転することを利用して、内部散乱光と表面散乱光とを分離することが可能であることがわかった。すなわち、入射光に対して偏光方向が90°回転した光のみを取り出すことで、紙内部の深い部分からの散乱光を選別することができる。紙内部の深い部分からの散乱光は、紙内部での光路長が長い。そして、紙内部での光路長が長い散乱光は、紙内部に含まれる水分に関する情報を有している。そこで、入射光に対して偏光方向が90°回転した光を分離して受光素子で受光することにより、高精度の水分センサを得ることができる。
このことを利用すると、上記装置100と同様な光学系を用いることにより、紙における含水率の検出精度を従来よりも向上させることができる。なお、装置100において、p偏光とs偏光を入れ替えても良い。
装置100では、対象物に入射光が当たるように、受光素子102の位置を対象物からある程度離す必要がある。受光素子102を対象物から離れた位置に配置すると、受光素子102での受光光量が少なくなり感度が低下するおそれがある。受光素子102の前に集光レンズを設ける場合であっても、該集光レンズが入射光を避ける必要があり、同じことになる。また、装置100では、偏光板が用いられているので、コストが高い。
図10には、装置100における2枚の偏光板(103、104)に代えて、偏光ビームスプリッタ105を用いた装置120が示されている。偏光ビームスプリッタ105は、p偏光を反射し、s偏光を透過させる偏光分離面を有している。
そして、発光素子101から射出され偏光ビームスプリッタ105で反射された光は、対象物に照射される(図11(A)参照)。対象物からの光は、偏光ビームスプリッタ105に入射し、偏光ビームスプリッタ105を透過した光が、受光素子102で受光される(図11(B)参照)。この場合は、対象物に入射する光と対象物からの光は、同じ光路を通ることが許容される。そこで、一例として図12に示されるように、NA(開口数)の大きな集光レンズ106を対象物の近傍に設置することが可能となり、受光素子102での受光光量を大きくすることができる。その結果、含水率の検出精度を更に向上させることができる。
5.リファレンス光の光学系
以下では、便宜上、水分に吸収されない波長の光を「リファレンス光」といい、水分に吸収される波長の光を「水分吸収波長光」という。
特許文献3に開示されているセンサと同様な光学系を有する水分センサを実際に作成し、他の方法で含水率が得られている紙を対象物として、その含水率を測定したところ、他の方法で得られている含水率との差が大きかった。すなわち、該水分センサは、紙における含水率を測定するのに不適切であった。
そこで、発明者は、鋭意研究を重ね、上記他の方法で得られている含水率との差の発生要因を突き止めることができた。以下にその詳細を述べる。
一般的に、光散乱部材での散乱光強度は、次の(3)式で示される(図13参照)。ここで、σは光散乱部材の表面粗さであり、λは入射光の波長である。
リファレンス光及び水分吸収波長光は、屈折率(n、n)、入射角θ、及び表面粗さσが同一であれば、常に同じ比率で検出される。そして、該比率が一定であれば、リファレンス光を利用して、様々な紙種に対して、精度の高い含水率を算出することが可能である。
図14には、リファレンス光を対象物である紙(マイリサイクルペーパー:(株)リコー製)に照射したときの、紙における照射位置と受光素子の出力との関係が示されている。これによると、照射位置が約10mm変化すると、受光素子の出力が5%近く変化することが判明した。これは、セルロースの密度分布の不均一性によるものと考えている。そして、上記(3)式における屈折率nあるいは表面粗さσが、対象物表面の面内において不均一であることを示している。
そこで、リファレンス光と水分吸収波長光において、照射領域、照射方向、及び照射光路をほぼ同一にする必要があることが判明した。また、数多くの実験から、含水率を1%の精度で検出するためには、照射領域、照射方向、照射光路を数十μmレベルで一致させる必要があることが判明した。
《水分センサの構成例1》
図15に、構成例1の水分センサ(「水分センサ2246a」という)が示されている。
この水分センサ2246aは、2つのLED(201、202)、ビームスプリッタ203、2枚の偏光板(204、208)、2つの集光レンズ(205、207)、2つのフォトダイオード(206、209)、及びこれらが所定位置に固定されている筐体210などを有している。
筐体210は、反射光などの外乱光の発生ができるだけ低減されるように、カーボンが混入された黒色のプラスチック製である。筐体210には対象物と接する面に開口が設けており、その開口以外からの光の入射は完全に遮断されている。
筐体210と対象物は接触しており、筐体210における対象物との接触面には、テフロン(登録商標)がコーティングされ、接触抵抗を低減して、対象物にキズをつけない工夫がされている。また、対象物と集光レンズ207との距離が常に一定となるように、筐体210と対象物は常に安定して接触するように設定されている。これによって、誤差の少ない検出を可能にしている。
各LEDには、プリンタ制御装置2090から駆動電流が供給される。各LEDは透明な樹脂で封止されており、射出面は曲面である。ファーフィールドパターン(FFP)は、全半値幅にして10°程度である。
LED201は、水分吸収波長光として波長が1.45μm帯の光を射出する。発光強度は1mW程度である。
LED202は、リファレンス光として波長が1.3μmの光を射出する。発光強度は1mW程度である。
ビームスプリッタ203は、LED201から射出された光、及びLED202から射出された光の光路上に配置され、各光の約半分を透過させ、残りを反射するハーフミラー面を有している。ビームスプリッタ203における各LEDからの光の入射面には波長が1.4μm帯の光に対する反射防止膜(ARコート)が形成されている。
ビームスプリッタ203は、一辺の長さが約5mmの立方体である。ビームスプリッタ203を小さくすることで、各光源から集光レンズ205までの光路長を短くすることができ、その結果、集光レンズ205に入射する光のビーム径を小さくすることができる。
LED201から射出され、ビームスプリッタ203を透過した光の光路と、LED202から射出され、ビームスプリッタ203で反射された光の光路は、ほぼ同じである。これにより、対象物における同じ領域に水分吸収波長光及びリファレンス光を照射することができる。
各偏光板は、偏光フィルムをガラス基板に貼り付けたものである。そして、各偏光板は、波長が1.45μm帯の光に対して偏光選択比が99%以上である。
偏光板204は、LED201から射出され、ビームスプリッタ203を透過した光、及びLED202から射出され、ビームスプリッタ203で反射された光の光路上に配置され、各光に含まれるp偏光成分を透過させる。
集光レンズ205は、偏光板204を通過した光の光路上に配置され、該光を集光する。集光レンズ205から射出された光は、約45°の入射角で対象物の表面に入射する。集光レンズ205は、表面に反射防止膜(ARコート)が形成されている。また、集光レンズ205は、焦点距離が約10mmの非球面レンズである。
給紙トレイ2060の中には、対象物として複数枚の記録紙が積層されている。この積層されている複数枚の記録紙の奥深くから出てくる光は、入射光に対して偏光方向が回転し、ほぼランバート分布にしたがった内部散乱光となる。この内部散乱光を集光レンズ207が集光する。
集光レンズ207は、表面に反射防止膜(ARコート)が形成されている。また、集光レンズ207は、焦点距離が約5mmの非球面レンズである。集光レンズ207の口径を10mm程度とし、できるだけ多くの光を集光できるようにした。なお、集光レンズ207は、集光レンズ205から対象物に向かう光がケラレない位置に配置されている。
偏光板208は、集光レンズ207を介した光の光路上に配置され、入射光に対して偏光方向が90°回転した光を透過させる。
フォトダイオード209は、偏光板208を透過した光を受光する。フォトダイオード209の出力信号は、プリンタ制御装置2090に送られる。
フォトダイオード206は、LED201から射出され、ビームスプリッタ203で反射された光、及びLED202から射出され、ビームスプリッタ203を透過した光の光路上に配置され、各光を受光する。フォトダイオード206の出力信号は、プリンタ制御装置2090に送られる。
プリンタ制御装置2090は、フォトダイオード206の出力信号に基づいて、LED201及びLED202から射出される光の光強度が所定の光強度を維持するように、それぞれの駆動電流を制御する。
フォトダイオード206は、モニタ用であって、多少光量が少なくても良いため、ビームスプリッタ203からの光を集光することなく受光している。
各フォトダイオードは、InGaAs系の化合物材料を用いたフォトダイオードであり、波長が約2.0μm帯まで受光感度を有している。そして、受光面の大きさは約1mmφであり、ペルチェ冷却などは行っていない。
各フォトダイオードは、金属のCANパッケージに実装されており、光電変換された電流は、オペアンプによって約10倍に増幅され、電圧値として出力される。
なお、水分センサ2246aにおいて、p偏光とs偏光を入れ替えても良い。
水分センサ2246aによると、フォトダイオード209は、記録紙内部の奥深くで散乱され、記録紙内部での光路長が長い光を選択的に受光することができる。すなわち、水分センサ2246aは、検出感度の高い水分センサである。
実際に、水分センサ2246aを用いて、厚さが約100μmで平滑度が100sec程度の普通紙の含水率を測定した。なお、この普通紙については、乾燥前後の重量変化から含水率を求めるいわゆる乾燥法の実験によって、湿度が40%から70%に変化すると、含水率が5.2%から8.3%に変化することがわかっている。なお、湿度変化はこれに限らず、様々な条件下で行ったが、ここでは一例として、湿度が40%から70%に変化する場合について述べる。
この湿度変化では、LED202から射出されたリファレンス光の内部散乱光の光量は変化しなかった。それに対し、LED201から射出された水分吸収波長光の内部散乱光の光量は、2.5%の変化を示した。湿度が40%から70%に変化したときの含水率の変化が3.1%(=8.3%−5.2%)であることから、0.8%(=2.5%÷3.1%)の内部散乱光の光量変化が、1%の含水率変化に対応していることとなる。
<比較例>
水分センサ2246aの比較例として、水分センサ2246aから2枚の偏光板を除いた水分センサを作成し、上記普通紙の含水率を測定した。この場合、湿度が40%から70%に変化し、紙の含水率が5.2%から8.3%に変化する条件では、LED201から射出された水分吸収波長光の内部散乱光の光量変化は、1.0%であった。この場合、0.32%(=1.0%÷3.1%)の内部散乱光の光量変化が、1%の含水率変化に対応していることとなる。これは、水分センサ2246aの測定結果に対し、1/3程度の変化量であった。この変化量では、信号がノイズに埋もれてしまい、測定精度は低い。
《水分センサの構成例2》
図16に、構成例2の水分センサ(「水分センサ2246b」という)が示されている。この水分センサ2246bは、前記水分センサ2246aに対して、光学系を更に小さくした点に特徴を有する。なお、以下においては、前記水分センサ2246aとの相違点を中心に説明するとともに、前述した水分センサ2246aと同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
水分センサ2246bは、2つのLED(201、202)、ビームスプリッタ203、偏光ビームスプリッタ211、集光レンズ212、2つのフォトダイオード(206、209)、及びこれらが所定位置に固定されている筐体210などを有している。
偏光ビームスプリッタ211は、LED201から射出され、ビームスプリッタ203で反射された光、及びLED202から射出され、ビームスプリッタ203を透過した光の光路上に配置され、各光に含まれるp偏光成分を透過させ、s偏光成分を反射する偏光反射面を有している。
偏光ビームスプリッタ211の偏光選択性は、99%以上である。また、偏光ビームスプリッタ211は、一辺の長さが約5mmの立方体である。
ビームスプリッタ203から射出され、偏光ビームスプリッタ211で反射された水分吸収波長光の光路とリファレンス光LED201の光路は、ほぼ同じである。これにより、対象物における同じ領域に水分吸収波長光及びリファレンス光を照射することができる。
なお、偏光ビームスプリッタ211に代えて、ワイヤーグリッドなどを利用した反射型の偏光分離素子を用いても良い。
また、ビームスプリッタ203における、各LEDからの光が入射する面及び偏光ビームスプリッタ211に向かう光の射出面を除く面には、該射出面以外の面から光が射出されないように遮光膜が形成されている。
集光レンズ212は、ビームスプリッタ203から射出され、偏光ビームスプリッタ211で反射された光の光路上に配置され、該光を集光する。集光レンズ212から射出された光は、約0°の入射角で対象物の表面に入射する。集光レンズ212は、表面に反射防止膜(ARコート)が形成されている。また、集光レンズ212は、焦点距離が約5mmの非球面レンズである。
そして、集光レンズ212は、焦点位置が対象物の表面近傍になるように位置が調整されている。
対象物からの光で、集光レンズ212に入射した光は、偏光ビームスプリッタ211に入射する。
フォトダイオード209は、対象物からの光で、集光レンズ212を介し、偏光ビームスプリッタ211を透過した光を受光する。
フォトダイオード206は、ビームスプリッタ203から偏光ビームスプリッタ211に向けて射出され、偏光ビームスプリッタ211を透過した光の光路上に配置され、該光を受光する。
《水分センサの構成例3》
図17に、構成例3の水分センサ(「水分センサ2246c」という)が示されている。この水分センサ2246cは、前記水分センサ2246bに対して、レンズ及び遮光板を追加した点に特徴を有する。なお、以下においては、前記水分センサ2246bとの相違点を中心に説明するとともに、前述した水分センサ2246a及び水分センサ2246bと同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い、その説明を簡略化し若しくは省略するものとする。
水分センサ2246cは、2つのLED(201、202)、ビームスプリッタ203、偏光ビームスプリッタ211、2つのフォトダイオード(206、209)、2つの集光レンズ(212、215)、2つのコリメートレンズ(213、214)、遮光板216、及びこれらが所定位置に固定されている筐体210などを有している。
コリメートレンズ213は、LED201とビームスプリッタ203との間に配置され、LED201から射出された光を略平行光とする。
コリメートレンズ214は、LED202とビームスプリッタ203との間に配置され、LED202から射出された光を略平行光とする。
集光レンズ212は、顕微鏡の対物レンズに似た形状のレンズであり、NA(開口数)が約0.5、倍率が約10倍である。また、ワーキングディスタンス(WD)は、約1mmで、レンズの口径は5mmである。この場合、NAが前記水分センサ2246bに比べて非常に大きいことから、多くの散乱光を取り込むことができる明るい光学系となっている。
そして、集光レンズ212は、焦点位置が対象物の表面近傍になるように位置が調整されている。
集光レンズ215は、対象物からの光で、集光レンズ212を介し、偏光ビームスプリッタ211を透過した光の光路上に配置され、該光を集光する。
集光レンズ212と集光レンズ215は、共焦点光学系を構成している。そこで、集光レンズ215として、集光レンズ212と同じものを用いることができる。
遮光板216は、集光レンズ215とフォトダイオード209との間に配置されている。この遮光板216は、共焦点光学系の+Z側の焦点位置に遮光部を有している。ここでは、該遮光部には、直径が約100μmの黒色の光吸収膜が設けられている(図18参照)。
遮光板216における遮光部を取り囲む透過部を透過した光が、フォトダイオード209で受光される。
ところで、偏光ビームスプリッタ211での偏光分離によって、対象物の表面近傍での反射光がフォトダイオード209で受光されるのを抑制しているが、対象物がコート紙などの表面平滑度が1000secを超えるような紙種の場合には、十分ではない。
そこで、水分センサ2246cでは、対象物として表面平滑度が1000secを超えるような紙種にも対応できるように、共焦点光学系を利用して、対象物の表面近傍からの反射光を選択的に除去する光学系とした。ここでは、対象物の表面近傍からの反射光は、集光レンズ215によって遮光板216の遮光部近傍に集光され、該遮光部で遮光される。従って、対象物の表面近傍からの反射光は、フォトダイオード209では受光されない。
一方、対象物の内部で散乱された光は、共焦点光学系の焦点位置を通過しない光であり、遮光板の透過部を通過する。すなわち、対象物の内部で散乱された光は、フォトダイオード209で受光される。
なお、ここでは、ビームスプリッタ203及び偏光ビームスプリッタ211に入射する光が略平行光であるため、各LEDの表面、ビームスプリッタ203の側面、及び偏光ビームスプリッタ211の側面などの平行面間で多重反射が起こるおそれがある。この多重反射光が各フォトダイオードの出力に影響する場合は、ビームスプリッタ203及び偏光ビームスプリッタ211を、平行光に直交する面に対して若干傾斜させると良い。また、コリメートレンズとビームスプリッタ203との間にλ/4板を挿入しても良い。
また、水分センサ2246cでは、各コリメートレンズによってLEDからの光を略平行光としているため、光利用効率を向上させることができる。
<変形例>
水分センサ2246cの変形例(「水分センサ2246d」という)が図19に示されている。
この水分センサ2246dは、偏光ビームスプリッタ211を透過した光が対象物に照射される点に特徴を有する。
ところで、図20には、フレネルの式から得られた、p偏光及びs偏光における入射角と反射率との関係が示されている。これによると、入射角が0°から約70°の範囲内では、入射角が大きくなるにつれて、反射率は、p偏光に対しては小さくなり、s偏光に対しては大きくなる。言い換えると、入射角が大きくなるにつれて、透過率は、p偏光に対しては大きくなり、s偏光に対しては小さくなる。そこで、水分センサ2246aにおいて、記録紙に入射する光をp偏光にし、入射角を0°から約70°の範囲内でできるだけ大きくすると、記録紙の内部に浸入する光量を多くすることが可能である。その結果、フォトダイオード206で受光される内部散乱光の光量が多くなり、検出精度を向上させることができる。
ここで、紙種判別センサ2245について説明する。
紙種判別センサ2245は、一例として図21に示されるように、光源11、コリメートレンズ12、2つの受光器(13、15)、偏光フィルタ14、及びこれらが収納される暗箱16などを有している。
暗箱16は、金属製の箱部材、例えば、アルミニウム製の箱部材であり、外乱光及び迷光の影響を低減するため、表面に黒アルマイト処理が施されている。
光源11は、複数の発光部を有している。各発光部は、同一の基板上に形成された垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。すなわち、光源11は、面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)を含んでいる。ここでは、一例として図22に示されるように、9個の発光部が2次元配列されている。
光源11は、記録紙に対してs偏光が照射されるように配置されている。また、光源11からの光束の記録紙への入射角θ(図23参照)は、80°である。なお、図23では、わかりやすくするため、暗箱16の図示を省略している。
コリメートレンズ12は、光源11から射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光とする。コリメートレンズ12を介した光束は、暗箱16に設けられている開口部を通過して記録紙を照明する。なお、以下では、記録紙の表面における照明領域の中心を「照明中心」と略述する。また、コリメートレンズ12を介した光束を「照射光」ともいう。
偏光フィルタ14は、照明中心の+Z側に配置されている。この偏光フィルタ14は、p偏光を透過させ、s偏光を遮光する偏光フィルタである。なお、偏光フィルタ14に代えて、同等の機能を有する偏光ビームスプリッタを用いても良い。
受光器13は、偏光フィルタ14の+Z側に配置されている。ここでは、図24に示されるように、照明中心と偏光フィルタ14及び受光器13の中心とを結ぶ線L1と、記録紙の表面とのなす角度ψ1は90°である。
受光器15は、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。そして、照明中心と受光器15の中心とを結ぶ線L2と、記録紙の表面とのなす角度ψ2は170°である。
光源11の中心と、照明中心と、偏光フィルタ14の中心と、受光器13の中心と、受光器15の中心は、ほぼ同一平面上に存在する。
ところで、記録紙を照明したときの記録紙から反射光は、記録紙の表面で反射された反射光と、記録紙の内部で反射された反射光に分けて考えることができる。また、記録紙の表面で反射された反射光は、正反射された反射光(以下では、便宜上「表面正反射光」という)と前記表面散乱光に分けて考えることができる(図25(A)及び図25(B)参照)。
記録紙の表面は、平面部と傾面部とで構成され、その割合で記録紙表面の平滑性が決定される。平面部で反射された光は表面正反射光となり、斜面部で反射された光は表面散乱光となる。表面散乱光は、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。そして、平滑性が高くなるほど表面正反射光の光量が増加する。
一方、記録紙の内部からの反射光は、該記録紙が一般の印刷用紙である場合、その内部の繊維中で多重散乱するため前記内部散乱光のみとなる(図25(C)参照)。この内部散乱光も、表面散乱光と同様に、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。
表面正反射光及び表面散乱光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じである。ところで、記録紙の表面で偏光方向が回転するには、入射光がその光軸に対して該回転の向きに傾斜した面で反射されなくてはならない。ここでは、光源の中心と照明中心と各受光器の中心とが同一平面上にあるため、記録紙の表面で偏光方向が回転した反射光は、いずれの受光器の方向にも反射されない。
一方、内部散乱光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転している。これは、繊維中を透過し、多重散乱される間に旋光し、偏光方向が回転するためと考えている。
そこで、偏光フィルタ14には、表面散乱光及び内部散乱光が入射する。表面散乱光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じであるため、表面散乱光は、偏光フィルタ14で遮光される。一方、内部散乱光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転しており、回転角が90°の光が含まれている。内部散乱光に含まれる回転角が90°の光は、偏光フィルタ14を透過し、受光器13で受光される(図26参照)。
上記内部散乱光に含まれる回転角が90°の光の光量は、記録紙の厚みや密度に相関を持つことが発明者らによって確認されている。これは、該回転角が90°の光の光量が、記録紙の繊維中を通過する際の経路長に依存するためである。
受光器15には、表面正反射光と、表面散乱光及び内部散乱光のごく一部が入射する。すなわち、受光器15には、主として、表面正反射光が入射する。
受光器13及び受光器15は、それぞれ受光光量に対応する電気信号(光電変換信号)をプリンタ制御装置2090に出力する。なお、以下では、光源11からの光束が記録紙に照射されたときの、受光器13の出力信号における信号レベルを「S1」、受光器15の出力信号における信号レベルを「S2」という。
ここでは、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎にS1及びS2の値を計測し、該計測結果を「記録紙判別テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納している。
また、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎に、そして含水率に応じた各ステーションでの最適な現像条件及び転写条件を決定し、該決定結果を「現像・転写テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納している。
図27には、国内で販売されている30銘柄の記録紙について、S1及びS2の計測値が示されている。なお、図27における枠は、同一銘柄のばらつき範囲が示されている。例えば、S1及びS2の計測値が「◇」であれば、銘柄Dと特定される。また、S1及びS2の計測値が「■」であれば、最も近い銘柄Cと特定される。また、S1及びS2の計測値が「◆」であれば、銘柄Aあるいは銘柄Bのいずれかである。このときは、例えば、銘柄Aでの平均値と計測値との差、及び銘柄Bでの平均値と計測値との差を演算し、その演算結果が小さいほうの銘柄に特定される。また、銘柄Aであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算するとともに、銘柄Bであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算し、再計算されたばらつきが小さいほうの銘柄を選択しても良い。
プリンタ制御装置2090は、カラープリンタ2000の電源が入れられたとき、及び給紙トレイ2060に記録紙が供給されたときなどに、紙種判別センサ2245を用いて、記録紙の紙種判別処理を行う。このプリンタ制御装置2090によって行われる紙種判別処理について図28を用いて以下に説明する。図28のフローチャートは、紙種判別処理の際に、プリンタ制御装置2090によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
最初のステップS401では、紙種判別センサ2245の複数の発光部を同時に点灯させる。
次のステップS403では、受光器13の出力信号からS1の値を求める。
次のステップS405では、受光器15の出力信号からS2の値を求める。
次のステップS407では、記録紙判別テーブルを参照し、得られたS1及びS2の値から記録紙の銘柄を特定する。
次のステップS409では、特定された記録紙の銘柄をRAMに保存し、紙種判別処理を終了する。
プリンタ制御装置2090は、ユーザからの印刷ジョブ要求を受け取ると、水分センサ2246を用いて、記録紙の含水率検出処理を行う。このプリンタ制御装置2090によって行われる含水率検出処理について図29を用いて以下に説明する。図29のフローチャートは、含水率検出処理の際に、プリンタ制御装置2090によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。
最初のステップS501では、LED201を点灯させる。
次のステップS503では、フォトダイオード206の出力信号を取得する。そして、LED201の発光光量を求める。
次のステップS505では、得られたLED201の発光光量に基づいて、LED201が所定の発光光量を維持するように、LED201に供給する駆動電流を調整する。
次のステップS507では、フォトダイオード209の出力信号を取得する。そして、フォトダイオード209の受光光量を求める。以下では、便宜上、ここで得られた受光光量を、「水分吸収波長光による受光光量」という。
次のステップS509では、LED201を消灯させる。
次のステップS511では、LED202を点灯させる。
次のステップS513では、フォトダイオード206の出力信号を取得する。そして、LED202の発光光量を求める。
次のステップS515では、得られたLED202の発光光量に基づいて、LED202が所定の発光光量を維持するように、LED202に供給する駆動電流を調整する。
次のステップS517では、フォトダイオード209の出力信号を取得する。そして、フォトダイオード209の受光光量を求める。以下では、便宜上、ここで得られた受光光量を、「リファレンス光による受光光量」という。
次のステップS519では、LED202を消灯させる。
次のステップS521では、上記「リファレンス光による受光光量」に基づいて、上記「水分吸収波長光による受光光量」を補正する。ここでは、「水分吸収波長光による受光光量」÷「リファレンス光による受光光量」を演算する。以下では、便宜上、ここでの演算結果を、「リファレンス補正光量」ともいう。
次のステップS523では、RAMに格納されている上記紙種判別処理で特定された紙種に基づいて、上記「リファレンス補正光量」を更に補正する。
ランベルト・ベールの法則の式は、次の(4)式に書き換えることができる。ここで、Ihはリファレンス補正光量であり、Kは補正係数である。
I/Ih=exp(K・Nd) ……(4)
本実施形態では、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め環境試験機で湿度を40%〜80%の範囲で5%刻みで変化させ、そのときの含水率を上記乾燥法で求めるとともに、水分センサ2246を用いて散乱光強度を検出し、該検出結果を上記(4)式に代入し、記録紙の銘柄毎に補正係数Kを決定している。記録紙の銘柄毎の補正係数Kは、「補正係数テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納されている。
ここでは、上記補正係数テーブルを参照して、上記紙種判別処理で特定された紙種に対応する補正係数Kを取得する。
次のステップS525では、リファレンス補正光量及び補正係数Kを用いて、上記(4)式から含水率Ndを求める。そして、含水率検出処理を終了する。
続いて、プリンタ制御装置2090は、上記特定された紙種と上記検出された含水率に基づいて、最適な現像条件及び転写条件を、現像・転写テーブルから求める。
そして、プリンタ制御装置2090は、最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御する。これにより、高い品質の画像が記録紙に形成される。
本実施形態では、含水センサ2046は給紙トレイ2060内で積層されている複数の記録紙の近傍に配置されている。この場合は、最上面の記録紙に照射され、数枚程度奥からの内部散乱光を受光することができ、含水率の検出精度を向上させることができる。また、この場合は、いずれの検出タイミングにおいても、記録紙における光の照射位置が同じであり、検出結果のばらつきを小さくすることができる。そして、異なるタイミングで検出された複数の含水率あるいは含水センサ2046の出力信号を平均化することにより、検出精度の向上を図ることができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るカラープリンタ2000では、紙種判別センサ2245と水分センサ2246とプリンタ制御装置2090とによって、本発明の水分検出装置が構成されている。また、紙種判別センサ2245とプリンタ制御装置2090とによって、本発明の紙種判別装置が構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係る水分センサによると、水分吸収波長光を射出するLED201、リファレンス光を射出するLED202、各LEDからの光が入射され、第1の偏光方向の直線偏光を対象物に向かう方向に射出するとともに、対象物で散乱された光が入射され、前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向の直線偏光を前記対象物に向かう方向とは異なる方向に射出する光学系と、該光学系から射出された前記第2の偏光方向の直線偏光を受光するフォトダイオード209などを有している。
この場合は、LED201から射出され、対象物に照射された水分吸収波長光の、対象物の内部の深い部分からの内部散乱光を選択的に、フォトダイオード209で受光することができる。該内部散乱光は、対象物の内部での光路長が長いため、対象物に含まれる水分子と接触する確率が高い。そこで、フォトダイオード209で受光される内部散乱光の光量は、対象物に含まれる水分の影響を受けている。すなわち、該内部散乱光を受光したフォトダイオード209の出力信号は、対象物に含まれる水分の情報を有している。従って、フォトダイオード209の出力信号から、対象物における含水率を高い感度で求めることができる。
また、対象物にリファレンス光を照射したときのフォトダイオード209の出力信号に基づいて、対象物に水分吸収波長光を照射したときのフォトダイオード209の出力信号を補正している。これにより、検出精度を向上させることができる。
また、対象物に向かう水分吸収波長光の光路と対象物に向かうリファレンス光の光路とがほぼ同じであるため、対象物における同じ領域に水分吸収波長光及びリファレンス光を照射することができる。そこで、上記補正における誤差を小さくすることができる。
すなわち、本実施形態に係る水分センサは、小型化と高精度化とを両立させることができる。
また、本実施形態に係るカラープリンタ2000によると、紙種判別センサ2245と水分センサ2246とプリンタ制御装置2090とによって記録紙における含水率が精度良く検出される。そして、プリンタ制御装置2090は、判別された紙種及び検出された含水率に基づいて、最適な現像条件及び転写条件を求めるとともに、該最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。これにより、カラープリンタ2000は、高い品質の画像を記録紙に安定して形成することができる。
なお、上記実施形態では、水分吸収波長光として、波長が1.45μm帯の光が用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、リファレンス光として、波長が1.3μmの光が用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。対象物に応じて適切な波長を選択することができる。
また、水に対する光吸収の程度が互いに異なる2種類の波長の光を射出し、一方を水分吸収波長光、他方をリファレンス光としても良い。
また、上記実施形態では、筐体210がプラスチック製の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、筐体210がアルミニウムの成型品であっても良い。この場合は、筐体210の剛体が高くなり、振動による各光学素子の位置ずれが抑制され、光学的な精度を向上させることができる。また、特に、水分センサ2246b及び水分センサ2246cでは、対象物と集光レンズ212との距離を安定化させることができる。
また、上記実施形態では、水分センサが給紙トレイ2060内に収容されている記録紙の近傍に配置されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態において、記録紙の厚さを検出するための厚みセンサを更に設け、該厚みセンサの検出結果を、記録紙の紙種を判別する際に参照しても良い。この場合は、判別精度を向上させることができる。
また、上記実施形態では、給紙トレイが1つの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、給紙トレイが複数あっても良い。この場合は、給紙トレイ毎に紙種判別センサ2245及び水分センサ2246を設けても良い。
また、上記実施形態において、搬送中に記録紙の銘柄を特定しても良い。この場合は、紙種判別センサ2245は搬送路近傍に配置される。例えば、紙種判別センサ2245を、前記給紙コロ2504と前記転写ローラ2042の間の搬送路近傍に配置しても良い。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、光プロッタやデジタル複写装置であっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置が4つの感光体ドラムを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、水分センサ2246は、記録紙にインクを吹き付けて画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。この場合は、含水率に応じて、インクの吐出量が調整されることとなる。
201…LED(光源)、202…LED、203…ビームスプリッタ、204…偏光板(第1の光学部材)、205…集光レンズ、206…フォトダイオード、207…集光レンズ、208…偏光板(第2の光学部材)、209…フォトダイオード(光検出器)、210…筐体、211…偏光ビームスプリッタ、212…集光レンズ(1対のレンズの一部)、213…コリメートレンズ、214…コリメートレンズ、215…集光レンズ(1対のレンズの一部)、216…遮光板(板部材)、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、2030a,2030b,2030c,2030d…感光体ドラム、2090…プリンタ制御装置(処理装置、紙種判別装置の一部)、2245…紙種判別センサ(紙種判別装置の一部)、2246…水分センサ、2246a〜2246d…水分センサ。
特許第3529516号公報 特表2010−536050号公報 特表2008−539422号公報 特許第4499341号公報 特開平10−260142号公報

Claims (4)

  1. に含まれる水分を検出するための水分センサであって、
    水分での光吸収がある赤外波長の光を射出する光源と、
    前記光源からの光が入射され、第1の偏光方向の直線偏光を前記に向かう方向に射出するとともに、前記で散乱された光が入射され、前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向の直線偏光を、前記に向かう方向とは異なる方向に射出する光学系と、
    前記光学系から射出された前記第2の偏光方向の直線偏光を受光する光検出器とを備え
    前記光学系は、前記第1の偏光方向の直線偏光を反射し、前記第2の偏光方向の直線偏光を透過させる偏光ビームスプリッタを有し、
    該偏光ビームスプリッタは、前記光源からの光に含まれる前記第1の偏光方向の直線偏光を前記紙に向けて反射し、前記紙で散乱された光に含まれる前記第2の偏光方向の直線偏光を前記光検出器に向けて透過させ、
    前記光源は、水に対する光吸収の程度が互いに異なる2種類の波長の光を射出し、前記光学系から前記紙に向けて射出される該2種類の波長の光の光路は同一であり、
    前記光学系は1対のレンズを含む共焦点光学系であり、一方のレンズは前記紙の近傍に設置され、かつ焦点位置が前記紙の表面に位置し、
    前記光学系は、他方の焦点位置に配置され、前記光検出器に向かう散乱光の中心部を遮光する板部材を有する水分センサ。
  2. 前記第1の偏光方向の直線偏光は、p偏光であることを特徴とする請求項に記載の水分センサ。
  3. 紙に含まれる水分を検出する水分検出装置であって、
    前記紙をとする請求項1又は2に記載の水分センサと、
    前記紙の種類を判別する紙種判別装置と、
    前記紙種判別装置での判別結果に基づいて、前記水分センサの出力を補正する処理装置とを備える水分検出装置。
  4. 記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記記録媒体をとする請求項1又は2に記載の水分センサを備えることを特徴とする画像形成装置。
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